特許第6411210号(P6411210)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6411210
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】タッチパネルユニット
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20181015BHJP
【FI】
   G06F3/041 620
   G06F3/041 662
【請求項の数】15
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-265724(P2014-265724)
(22)【出願日】2014年12月26日
(65)【公開番号】特開2016-126455(P2016-126455A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2017年11月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】徳原 やよい
(72)【発明者】
【氏名】金子 雅博
(72)【発明者】
【氏名】谷津 信夫
(72)【発明者】
【氏名】高橋 耕平
(72)【発明者】
【氏名】李 瀛
(72)【発明者】
【氏名】越村 克明
(72)【発明者】
【氏名】梁 楚キ
(72)【発明者】
【氏名】北原 美希
【審査官】 鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/161784(WO,A1)
【文献】 特開2012−141690(JP,A)
【文献】 特開2013−232033(JP,A)
【文献】 特開2014−238701(JP,A)
【文献】 特開平4−160427(JP,A)
【文献】 特開2010−73071(JP,A)
【文献】 特開2012−43369(JP,A)
【文献】 特開2013−93002(JP,A)
【文献】 特開2006−309466(JP,A)
【文献】 特開2005−56088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03 − 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末に取り付けられるタッチパネルユニットであって、
ベゼルカバーと、
前記ベゼルカバーに設けられたタッチパネルと、
を有し、
前記情報端末における他のタッチパネルの上に、前記タッチパネルが位置するように前記情報端末に取り付けられるものであって、
前記タッチパネルと前記他のタッチパネルとは、位置検出方式が異なることを特徴とするタッチパネルユニット。
【請求項2】
前記タッチパネル及び前記他のタッチパネルのうちのいずれか一方は、抵抗膜方式のタッチパネルであり、他方が静電容量方式のタッチパネルであることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルユニット。
【請求項3】
前記ベゼルカバーには、固定用ファスナーが設けられており、
前記情報端末のタッチパネルが設けられている面とは反対側の面において、前記固定用ファスナー同士を張り付けることにより、前記情報端末に前記タッチパネルユニットを固定することを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルユニット。
【請求項4】
前記ベゼルカバーは、前記情報端末の他のタッチパネルが設けられている面を覆う形状に構成され、
前記ベゼルカバーの一方の側面の内側には、前記情報端末の側面に形成される取付穴に差し込み可能な突起部が設けられており、
前記ベゼルカバーの前記一方の側面に対向する他方の側面には、前記情報端末の他方の側面が入れられるロック部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルユニット。
【請求項5】
前記ベゼルカバーは箱型で形成されており、
前記ベゼルカバーに設けられた開口部より、前記情報端末を前記ベゼルカバー内に入れることができ、
前記開口部を閉じる蓋が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルユニット。
【請求項6】
前記情報端末が収納可能な、凹状に形成されたユニット筐体と、
前記ユニット筐体の互いに対向する側面に形成され、前記ベゼルカバーがスライド可能に取り付けられる溝部とを備え、
前記ユニット筐体と前記ベゼルカバーとにより囲まれた領域に、前記情報端末が設置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルユニット。
【請求項7】
前記情報端末が入れられる凹状に形成されたユニット筐体と、
前記ベゼルカバーを回転可能に前記ユニット筐体に取り付ける軸部と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルユニット。
【請求項8】
前記情報端末が入れられる凹状に形成されたユニット筐体を有しており、
前記ユニット筐体には、前記ベゼルカバーが軸部に沿って開閉可能な状態で接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルユニット。
【請求項9】
前記ベゼルカバーには、前記タッチパネルを操作する操作ペンを収納する収納部が設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のタッチパネルユニット。
【請求項10】
前記情報端末より前記タッチパネルユニットに電力が供給されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のタッチパネルユニット。
【請求項11】
前記情報端末のコネクタが設けられている部分に対応する位置には、開口が設けられており、
前記開口を開閉するスライドカバーが設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のタッチパネルユニット。
【請求項12】
前記ベゼルカバーの内側には、前記情報端末に設けられているコネクタと接続されるコネクタが設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のタッチパネルユニット。
【請求項13】
前記情報端末におけるコネクタと、前記ベゼルカバーにおけるコネクタとが接続されると、前記タッチパネルユニットにおけるタッチパネルが使用可能な状態となることを特徴とする請求項12に記載のタッチパネルユニット。
【請求項14】
前記タッチパネルユニットを前記情報端末に取り付けた後、前記タッチパネルユニットのタッチパネルを使用するか、前記情報端末のタッチパネルを使用するかの選択を受け付ける手段を備えることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のタッチパネルユニット。
【請求項15】
表示部を有する情報端末に取り付け可能なタッチパネルユニットであって、
ベゼルカバーと、
前記ベゼルカバーに設けられたタッチパネルと、
を有し、
情報端末における他のタッチパネルの上に、前記タッチパネルが位置するように前記情報端末に取り付けられるものであって、
前記タッチパネルと前記他のタッチパネルとは、位置検出方式が異なることを特徴とするタッチパネルユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、ディスプレイを介して情報の入力をすることが可能な入力デバイスであり、ディスプレイの前面に設置されている。ディスプレイにより視覚的にとらえた情報に基づき情報を入力することができることから、様々な用途において用いられている。
【0003】
このようなタッチパネルとしては、抵抗膜方式及び静電容量方式が広く知られている。抵抗膜方式のタッチパネルは、透明導電膜が形成された上部電極基板及び下部電極基板が対向するように設置し、上部電極基板に力を加えることにより各々の透明導電膜同士が接触し、力の加えられた位置の位置検出を行うことができるものである。
【0004】
抵抗膜方式のタッチパネルは、4線式、5線式に大別することができる。4線式は、上部電極基板又は下部電極基板のどちらか一方にX軸の電極が設けられており、他方にY軸の電極が設けられている(例えば、特許文献1)。また、5線式は、下部電極基板にX軸の電極及びY軸の電極が設けられており、上部電極基板は、電圧を検出するためのプローブとして機能するものである(例えば、特許文献2)。
【0005】
また、静電容量方式は、タッチパネルに指等が接近することによりタッチパネルの透明電極等に流れる電流を検出することにより位置検出がなされるものである。
【0006】
タッチパネルにおいては、静電容量方式と抵抗膜方式とは、異なる特徴を有するものであるため、抵抗膜方式のタッチパネルと静電容量方式のタッチパネルとを積層した構造のタッチパネルが開示されている(例えば、特許文献3、4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−272722号公報
【特許文献2】特開2008−293129号公報
【特許文献3】実用新案登録第3132106号公報
【特許文献4】実用新案登録第3139196号公報
【特許文献5】特開2010−73071号公報
【特許文献6】特開平10−320119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、静電容量方式のタッチパネルは、静電容量結合による検出方式であるため、パネルを押下することなく触れるだけで位置検出を行なうことができるといった特徴を有しているが、絶縁体による接触では位置検出をすることができない。また、抵抗膜方式のタッチパネルでは、タッチパネルに接触するものの材質等は問わないといった特徴を有しているが、位置検出は上部抵抗膜となる透明導電膜と下部抵抗膜となる透明導電膜とが接触することにより行なわれるため、タッチパネルを所定の力で押下する必要がある。
【0009】
市販されているタブレット端末には、主に静電容量方式のタッチパネルが用いられているため、絶縁体による接触では位置検出をすることができない。
【0010】
また、特許文献3及び4に記載されている静電容量方式のタッチパネルと、抵抗膜方式のタッチパネルとを積層した構造のものは、特殊な構造であるため、現状において、市販されているタブレット端末に搭載することは容易ではない。
【0011】
このため、市販されているタブレット端末においても、静電容量方式と抵抗膜方式の双方のタッチパネルの特徴が得られるものが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本実施の形態の一観点によれば、情報端末に取り付けられるタッチパネルユニットであって、ベゼルカバーと、前記ベゼルカバーに設けられたタッチパネルと、を有し、前記情報端末における他のタッチパネルの上に、前記タッチパネルが位置するように前記情報端末に取り付けられるものであって、前記タッチパネルと前記他のタッチパネルとは、位置検出方式が異なることを特徴とする。

【発明の効果】
【0013】
開示のタッチパネルユニットによれば、市販されているタブレット端末に取り付けることにより、絶縁体による接触でも位置検出をすることができ、静電容量方式と抵抗膜方式の双方のタッチパネルにおける良い特徴が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】タブレット端末の構造図
図2】第1の実施の形態におけるタッチパネルユニットの斜視図
図3】第1の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図
図4】第1の実施の形態におけるタッチパネルユニットがタブレット端末に取り付けられている状態の斜視図
図5】第2の実施の形態におけるタッチパネルユニットの構造図
図6】第2の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図
図7】第2の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末断面図(1)
図8】第2の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の断面図(2)
図9】第2の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図
図10】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(1)
図11】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(2)
図12】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(3)
図13】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(4)
図14】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(1)
図15】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(2)
図16】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(3)
図17】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(4)
図18】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(5)
図19】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(6)
図20】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(7)
図21】第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(8)
図22】第4の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(1)
図23】第4の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(2)
図24】第4の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の構造図
図25】第4の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の断面図(1)
図26】第4の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の断面図(2)
図27】第4の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の断面図(3)
図28】第5の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図
図29】第5の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(1)
図30】第5の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末説明図(2)
図31】第6の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図
図32】第6の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(1)
図33】第6の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(2)
図34】第7の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(1)
図35】第7の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図(2)
図36】第7の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(1)
図37】第7の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図(2)
図38】第8の実施の形態におけるタッチパネルユニット及びタブレット端末の説明図
図39】第8の実施の形態におけるタッチパネルユニットの操作手順の説明図
図40】第8の実施の形態におけるタッチパネルユニットの説明図
図41】第9の実施の形態におけるタッチパネルユニットの操作手順の説明図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0016】
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて図1から図4に基づき説明する。図1は本実施の形態におけるタッチパネルユニット100が取り付けられるタブレット端末10の構造図であり、図1(a)はタブレット端末10の上面図であり、図1(b)は側面図である。図2は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット100の斜視図である。図3は、タッチパネルユニット100がタブレット端末10に取り付けられる前の状態のタブレット端末10とタッチパネルユニット100の斜視図であり、図4は、タッチパネルユニット100がタブレット端末10に取り付けられた状態の斜視図である。
【0017】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット100は、タッチパネル110を有しており、図1に示されるタッチパネル20が実装されているタブレット端末10に装着されるものである。尚、タブレット端末10に装着されているタッチパネル20は静電容量方式のタッチパネルである。
【0018】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット100は、図2に示されるように、タッチパネル110、ベゼルカバー120、固定用テープ130a、130bを有している。ベゼルカバー120には、タブレット端末10が入れられるように凹部121が形成されており、ベゼルカバー120の中央部分にはタッチパネル110が設置されている。図4に示されるように、ベゼルカバー120の周囲には、固定用テープ130a、130bが各々2本ずつ接続されている。固定用テープ130a、130bは、例えば、一方と他方とを面的に着脱することのできる面ファスナーである。尚、タッチパネル110は、抵抗膜方式のタッチパネルである。
【0019】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット100は、図3及び図4に示されるように、タブレット端末10のタッチパネル20が設置されている表側よりタブレット端末10に取り付けられる。具体的には、本実施の形態におけるタッチパネルユニット100の凹部121にタブレット端末10を表側より入れた状態で、タブレット端末10の裏側において、固定用テープ130aと固定用テープ130bとを張り付けることにより、タブレット端末10とタッチパネルユニット100とが取り付けられる。
【0020】
尚、ここではタブレット端末10に搭載されているタッチパネル20が静電容量方式のタッチパネルであり、タッチパネルユニット100におけるタッチパネル110が抵抗膜方式のタッチパネルである場合について説明するが、タブレット端末10に搭載されるタッチパネル20が抵抗膜方式のタッチパネルであって、タッチパネルユニット100のタッチパネル110が静電容量方式のタッチパネルであってもよい。即ち、複数種のタッチパネルを一台のタブレット端末で使用できるようにするためには、タブレット端末10に搭載されているタッチパネル20とタッチパネルユニット100のタッチパネル110とは、その検出方式が異なっていればよい。
【0021】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて、図5から図8に基づき説明する。図5は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット200の正投影図であり、図6は、タブレット端末10に取り付けられる前の状態のタブレット端末10とタッチパネルユニット200の斜視図である。図7は、タブレット端末10にタッチパネルユニット200が取り付けられている状態において、図5における一点鎖線5A−5Bに相当する部分で切断した断面図である。図8は、図7の要部拡大図である。
【0022】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット200は、タッチパネル110、ベゼルカバー220を有している。ベゼルカバー220は、タブレット端末10が入れられるように凹部が形成されており、ベゼルカバー220の中央部分にタッチパネル110が設置されている。本実施の形態においては、タブレット端末10の長手方向の側面のうち、一方の側面10aには取り付け穴11が設けられており、ベゼルカバー220の一方の側面220aの内側には、タブレット端末10の側面10aに設けられた取り付け穴11に入れられる突起部221が設けられている。ベゼルカバー220の突起部221が形成されている側面220aに対向する他方の側面220bは、内側に曲げられておりロック部222が形成されている。
【0023】
本実施の形態においては、ベゼルカバー220の一方の側面220aの内側の突起部221をタブレット端末10の一方の側面10aに設けられた取り付け穴11に入れた状態で、タブレット端末10の他方の側面10bをベゼルカバー220の他方の側面220bに形成されたロック部222の内側に入れることにより、タブレット端末10にタッチパネルユニット200を取り付けることができる。
【0024】
また、本実施の形態におけるタッチパネルユニット200は、図9に示されるように、タッチパネル110を操作するために用いる操作ペン230が、ベゼルカバー220に収納できるものであってもよい。
【0025】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて、図10から図12に基づき説明する。尚、図10は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット300にタブレット端末10が入れられる前の状態の斜視図であり、図11は、タッチパネルユニット300にタブレット端末10が入れられた状態の斜視図である。図12は、タッチパネルユニット300にタブレット端末10が入れられる前の状態の側面図であり、図13は、タッチパネルユニット300にタブレット端末10が入れられ、蓋330が閉じられている状態の側面図である。
【0026】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット300は、タッチパネル110、ベゼルカバー320、蓋330を有している。ベゼルカバー320は、タブレット端末10を入れることができるように箱型に形成されており、タブレット端末10が入れられる開口部321を有している。タブレット端末10は、タッチパネル20が設けられている側が、タッチパネルユニット300のタッチパネル110が設けられている側と対向するように、ベゼルカバー320の開口部321より入れられ、開口部321を蓋330により閉じることによりベゼルカバー320内に設置される。蓋330は、金属等により形成したものであってもよく、防水テープやゴムにより形成したものであってもよい。蓋330を防水テープやゴムにより形成した場合には、ベゼルカバー320を密封することができるため、防水構造となる。
【0027】
また、本実施の形態によるタッチパネルユニット300においては、図14から図19に示されるように、蓋330はベゼルカバー320にバネ340により接続されていてもよい。尚、図14は、蓋330がバネ340によりベゼルカバー320に取り付けられているタッチパネルユニット300において、蓋330が閉じられている状態の斜視図であり、図15は側面図であり、図16は、要部を拡大した斜視図である。また、図17は、蓋330が開いている状態の斜視図であり、図18は側面図であり、図19は、要部を拡大した斜視図である。
【0028】
タブレット端末10は、ベゼルカバー320にバネ340により接続されている蓋330を開いた状態でベゼルカバー320の開口部321より入れることができ、蓋330を閉じることにより、タッチパネルユニット300の内部にタブレット端末10を設置することができる。
【0029】
また、本実施の形態におけるタッチパネルユニット300には、図20及び図21に示すように、タブレット端末10に設けられている不図示のコネクタと接続されるコネクタ350がベゼルカバー320の内側に設けられていてもよい。図20は、タッチパネルユニット300において、ベゼルカバー320の内側にコネクタ350が設けられているものの斜視図であり、図21(a)は上面図であり、図21(b)は図21(a)における21A−21Bにおいて切断したものにおいて、切断された側よりコネクタ350が設けられている側を見た断面図である。
【0030】
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて、図22から図27に基づき説明する。尚、図22は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット400の斜視図であり、図23図22の要部拡大図であり、図24は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット400にタブレット端末10が設置されている状態の上面図であり、図25図24における一点鎖線24A−24Bにおいて切断した断面図であり、図26は、図25の要部拡大図であり、図27図24における一点鎖線24C−24Dにおいて切断した断面図である。
【0031】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット400は、タッチパネル110、ユニット筐体420、ベゼルカバー430を有している。タッチパネル110は、ベゼルカバー430に設置されている。ユニット筐体420は、タブレット端末10を入れることができるように凹状に形成されており、ユニット筐体420の内側の両側面には、ベゼルカバー430がスライドして移動できるように溝部421が形成されている。凹状に形成されているユニット筐体420の内側には、タブレット端末10の外形に対応した形状の固定部422が形成されている。凹状に形成されているユニット筐体420の内部に入れられるタブレット端末10は、固定部422によりその位置が定まるため、タブレット端末10を所望の位置に設置できる。この状態で、ユニット筐体420の両側の溝部421にベゼルカバー430を入れてスライドさせてベゼルカバー430を閉じることにより、本実施の形態におけるタッチパネルユニット400内に、タブレット端末10を設置することができる。
【0032】
〔第5の実施の形態〕
次に、第5の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて、図28から図30に基づき説明する。尚、図28は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット500の斜視図であり、図29は、タッチパネルユニット500にタブレット端末10が入れられてベゼルカバー530が一部開いている状態の斜視図である。図30は、タッチパネルユニット500にタブレット端末10が設置されている状態の上面図である。
【0033】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット500は、タッチパネル110、ユニット筐体520、ベゼルカバー530を有している。タッチパネル110は、ベゼルカバー530に設置されている。ユニット筐体520は、タブレット端末10を入れることができるように凹状に形成されており、ベゼルカバー530は、ユニット筐体520に軸部521を中心に回転可能な状態で接続されている。
【0034】
凹状に形成されているユニット筐体520の内側には、タブレット端末10の外形に対応した形状の固定部522が形成されている。タブレット端末10は、凹状に形成されているユニット筐体520の内部で固定部522により所望の位置に設置することができる。タブレット端末10をユニット筐体520内に入れた状態で、軸部521を中心にベゼルカバー530を回転させて、図30に示すように、閉じることにより、本実施の形態におけるタッチパネルユニット500内に、タブレット端末10を設置することができる。
【0035】
〔第6の実施の形態〕
次に、第6の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて、図31から図33に基づき説明する。尚、図31は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット600の斜視図であり、図32は、タッチパネルユニット600にタブレット端末10が入れられてベゼルカバー630が開いている状態の斜視図である。図33は、タッチパネルユニット600にタブレット端末10が設置されている状態の上面図である。
【0036】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット600は、タッチパネル110、ユニット筐体620、ベゼルカバー630を有している。タッチパネル110は、ベゼルカバー630に設置されている。ユニット筐体620は、タブレット端末10を入れることができるように凹状に形成されており、ベゼルカバー630は、ユニット筐体620の側面の縁に沿った軸部621を中心に開閉可能な状態で接続されている。
【0037】
凹状に形成されているユニット筐体620の内側には、タブレット端末10の外形に対応した形状の固定部622が形成されている。タブレット端末10は、凹状に形成されているユニット筐体620の内部に入れることにより、固定部622により所望の位置に設置される。この状態で、軸部621を中心にベゼルカバー630を閉じることにより、図33に示すように、本実施の形態におけるタッチパネルユニット600内に、タブレット端末10を設置することができる。
【0038】
〔第7の実施の形態〕
次に、第7の実施の形態におけるタッチパネルユニットについて、図34から図36に基づき説明する。尚、図34及び図35は、本実施の形態におけるタッチパネルユニット700の斜視図であり、図34はベゼルカバー720に設けられたスライドカバー722が開いている状態を示し、図35はスライドカバー722が閉じている状態を示す。図36及び図37は、タッチパネルユニット700にタブレット端末10が入れられている状態の斜視図であり、図36はベゼルカバー720に設けられたスライドカバー722が開いている状態を示し、図37はスライドカバー722が閉じている状態を示す。
【0039】
本実施の形態におけるタッチパネルユニット700は、タッチパネル110、ベゼルカバー720、スライドカバー722を有している。タッチパネル110は、ベゼルカバー720に設置されており、ベゼルカバー720は、タブレット端末10を入れることができるように形成されている。ベゼルカバー720には、ベゼルカバー720の側面において、タブレット端末10の接続端子40が設けられている位置に対応する位置に開口721が形成されており、開口721を開閉するためのスライドカバー722が設けられている。
【0040】
図36に示すように、スライドカバー722をスライドさせて開くことにより、タブレット端末10における接続端子40を開口721より露出させることができる。これにより、タッチパネルユニット700内にタブレット端末10が入れられている状態においても、タブレット端末10における接続端子40とタッチパネルユニット700の外の不図示のコネクタと接続することができる。
【0041】
〔第8の実施の形態〕
次に、第8の実施の形態について説明する。本実施の形態は、タブレット端末にタッチパネルユニットを取り付けてタッチパネルユニットのコネクタ(例えば、図20及び図21におけるコネクタ350)とタブレット端末のコネクタとを接続した状態において、用いるタッチパネルを手動で切り替えるものである。
【0042】
図38に示されるように、タブレット端末10には、静電膜方式のタッチパネル20、MPU(Micro-processing unit)31、電源回路32、電池33、コネクタ34を有している。タッチパネルユニット800は、抵抗膜方式のタッチパネル110、MPU821、電源回路822、I/F823、コネクタ350を有している。本実施の形態においては、タブレット端末10にタッチパネルユニット800を取り付けることにより、タブレット端末10のコネクタ34とタッチパネルユニット800のコネクタ350とが接続される。コネクタの接続により、タブレット端末10の電池33よりタッチパネルユニット800に電力を供給するものであってもよい。尚、タッチパネルユニット800に電池を搭載し、タッチパネルユニット800よりタブレット端末10に電力を供給するものであってもよい。
【0043】
図39に基づき、用いるタッチパネルを手動で切り替える方法について説明する。
【0044】
最初に、ステップ102(S102)に示すように、タブレット端末10においてアプリ起動処理を行う。具体的には、タブレット端末10を立ち上げる。
【0045】
次に、ステップ104(S104)に示すように、タッチパネルの選択のために、タブレット端末10の表示画面に入力デバイスの選択画面を表示する。具体的には、図40に示されるように、静電容量方式のタッチパネル20を使用するか、抵抗膜方式のタッチパネル110を使用するか、静電容量方式のタッチパネル20と抵抗膜方式のタッチパネル110の双方を使用するか、を選択する選択画面が表示される。
【0046】
次に、ステップ106(S106)に示すように、操作者は、タブレット端末10に表示された選択画面に触れることにより、静電容量方式のタッチパネル20、抵抗膜方式のタッチパネル110、あるいは静電容量方式のタッチパネル20と抵抗膜方式のタッチパネル110の双方を使用するかを選択する。静電容量方式のタッチパネル20が選択された場合には、ステップ108に移行する。抵抗膜方式のタッチパネル110が選択された場合には、ステップ110に移行する。静電容量方式のタッチパネル20と抵抗膜方式のタッチパネル110の双方が選択された場合には、ステップ112に移行する。
【0047】
ステップ108(S108)においては、静電容量方式のタッチパネル20が選択されて選択表示画面の表示が消えた後、静電容量方式のタッチパネル20を使用することができる状態が継続される。静電容量方式のタッチパネル20はタブレット端末10に搭載されているため、ステップ108の後も通常のタブレット端末10の操作と同様に操作することができる。
【0048】
ステップ110(S110)においては、タブレット端末10において、抵抗膜方式のタッチパネル110を使用するための制御を行う。具体的には、静電容量方式のタッチパネル20をオフとし、抵抗膜方式のタッチパネル110をオンとする制御を行う。この後、ステップ114に移行する。
【0049】
ステップ112(S112)においては、タブレット端末10において、静電容量方式のタッチパネル20と、抵抗膜方式のタッチパネル110との双方を使用するための制御を行う。具体的には、静電容量方式のタッチパネル20のオン状態が継続され、抵抗膜方式のタッチパネル110もオンとする制御を行う。この後、ステップ114に移行する。
【0050】
次に、ステップ114(S114)に示すように、タブレット端末10において、選択表示画面の表示が消える。
【0051】
次に、ステップ116(S116)に示すように、抵抗膜方式のタッチパネル110の電源をオンにする。この際は、タブレット端末10からタッチパネルユニット800に対して指示が発行される。これにより、ステップ132(S132)に示されるように、タッチパネルユニット800はタッチパネルの起動処理を行い、抵抗膜方式のタッチパネル110を用いることができる状態にする。
【0052】
次に、ステップ134(S134)に示されるように、抵抗膜方式のタッチパネル110において接触があったか否かが判断される。抵抗膜方式のタッチパネル110の接触があった場合には、ステップ136に移行する。抵抗膜方式のタッチパネル110の接触が検出されなかった場合には、ステップ134が繰り返される。
【0053】
ステップ134において、抵抗膜方式のタッチパネル110の接触が検出された場合には、ステップ136(S136)に示されるように、タッチパネルユニット800において、抵抗膜方式のタッチパネル110に接触している位置座標の検出が行われる。
【0054】
次に、ステップ138(S138)に示されるように、抵抗膜方式のタッチパネル110により検出された位置座標のデータが、タッチパネルユニット800からタブレット端末10に向けて出力される。この後、タッチパネルユニット800においては、ステップ140(S140)に示されるように、電源をオフするか否かの判断がなされる。操作者の操作により電源をオフする選択がなされた場合には処理を終了し、電源をオフする選択がなされなかった場合には、ステップ134に移行する。
【0055】
このように、ステップ138に示されるように、抵抗膜方式のタッチパネル110により検出された位置座標の座標データが、タッチパネルユニット800からタブレット端末10に向けて出力されることにより、ステップ118(S118)に示されるように、タブレット端末10に、タッチパネルユニット800のタッチパネル110により検出された位置座標の座標データが入力される。
【0056】
次に、ステップ120(S120)に示されるように、タブレット端末10に入力された座標データに基づきアプリ処理が行われる。
【0057】
次に、ステップ122(S122)に示されるように、アプリを終了するか否かの判断がなされ、アプリを終了する選択がなされた場合には、ステップ124に移行し、アプリを終了する選択がなされなかった場合には、ステップ118に移行する。
【0058】
ステップ122において、アプリを終了する選択がなされた場合には、ステップ124(S124)に示されるように、タブレット端末10において、抵抗膜方式のタッチパネル110をオフにする制御がなされ、この情報がタッチパネルユニット800に送信されて、タッチパネルユニット800の電源がオフになる。
【0059】
尚、ステップ106で抵抗膜式のタッチパネル110と静電容量方式のタッチパネル20との双方を用いることが選択されたときには、ステップ108に移行した場合と同様、ステップ112の処理以降静電容量方式のタッチパネル20の動作も実行される。静電容量方式のタッチパネル20にて接触が検出された場合、タブレット端末10はその検出内容に応じた処理を行う。
【0060】
〔第9の実施の形態〕
次に、第9の実施の形態について説明する。本実施の形態は、タッチパネルユニットにタブレット端末を取り付け、タッチパネルユニットのコネクタ(例えば、図20及び図21におけるコネクタ350)とタブレット端末のコネクタとを接続することにより、用いられるタッチパネルを、タブレット端末10の静電膜方式のタッチパネル20から、タッチパネルユニット800の抵抗膜方式のタッチパネル110に自動的に切り替えるものである。尚、タブレット端末10及びタッチパネルユニット800は、第8の実施の形態と同様のものである。
【0061】
図41に基づき、用いるタッチパネルを切り替える方法について説明する。
【0062】
最初に、ステップ202(S202)に示すように、タブレット端末10においてアプリ起動処理を行う。具体的には、タブレット端末10を立ち上げる。
【0063】
続いて、タッチパネルユニット800をタブレット端末10に取り付けることにより、ステップ216(S216)に示すように、抵抗膜方式のタッチパネル110の電源をオンにする制御がなされる。そして、ステップ232(S232)に示されるように、タブレット端末10からの指示に応じてタッチパネルユニット800においてタッチパネルの起動処理を行い、抵抗膜方式のタッチパネル110を用いることができる状態にする。ステップ216の処理は、タッチパネルユニット800のコネクタ350がタブレット端末10のコネクタ34に接続されたことをタブレット端末10が検出した際に行われる。
【0064】
次に、ステップ234(S234)に示されるように、抵抗膜方式のタッチパネル110の接触があったか否かが判断される。抵抗膜方式のタッチパネル110において接触があった場合には、ステップ236に移行する。抵抗膜方式のタッチパネル110の接触がなかった場合には、ステップ234が繰り返される。
【0065】
ステップ234において、抵抗膜方式のタッチパネル110において接触があった場合には、ステップ236(S236)に示されるように、タッチパネルユニット800において、抵抗膜方式のタッチパネル110に接触している位置座標の検出が行われる。
【0066】
次に、ステップ238(S238)に示されるように、タッチパネルユニット800において、検出された抵抗膜方式のタッチパネル110の接触位置の座標データが、タブレット端末10に向けて出力される。この後、タッチパネルユニット800ではステップ240(S240)に示されるように、電源をオフするか否かの判断がなされ、電源をオフする選択がなされた場合には処理を終了し、電源をオフする選択がなされなかった場合には、ステップ234に移行する。
【0067】
ステップ238に示されるように、抵抗膜方式のタッチパネル110により検出された位置座標データがタッチパネルユニット800からタブレット端末10に向けて出力されることにより、ステップ218(S218)に示されるように、タブレット端末10に、タッチパネルユニット800のタッチパネル110により検出された位置座標の座標データが入力される。
【0068】
次に、ステップ220(S220)に示されるように、入力された座標データに基づきアプリ処理が行われる。
【0069】
次に、ステップ222(S222)に示されるように、アプリを終了するか否かの判断がなされ、アプリを終了する選択がなされた場合には、ステップ224に移行し、アプリを終了する選択がなされなかった場合には、ステップ218に移行する。
【0070】
ステップ222において、アプリを終了する選択がなされた場合には、ステップ224(S224)に示されるように、タブレット端末10において、抵抗膜方式のタッチパネル110をオフにする制御がなされる。この情報がタッチパネルユニット800に送信されて、タッチパネルユニット800の電源がオフになる。
【0071】
タッチパネルユニットのベゼルカバー、ユニット筐体等は、樹脂材料、金属、ゴム等により形成されていてもよい。また、タッチパネルユニットとタブレット端末10との通信は、無線によるものであってもよい。
【0072】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0073】
10 タブレット端末
20 タッチパネル
100 タッチパネルユニット
110 タッチパネル
120 ベゼルカバー
130a 固定用テープ
130b 固定用テープ
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