【実施例】
【0092】
代表化合物
(例1)
化合物1の調製
(1aS,2S,3aR,12R,12aR)−N−((S)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエチル)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【0093】
【化35】
【0094】
工程1
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中の反応物1−A(0.11g、0.22mmol)を投入し、メタンスルホン酸(0.05mL)により処理して、黄色いキャップで密封し、70℃に加熱した。16時間後、混合物を冷却すると、中間体1−Bの粗製溶液が得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
18H
19F
2N
2O
7の計算値:481;実測値:481。
【0095】
工程2
前の工程からの粗製混合物は、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中に反応物1−Bを含有している。この反応混合物に、1−C(WO2013090929、0.032g、0.22mmol)およびK
2CO
3(0.15g、1.1mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、70℃に加熱した。3時間後、この反応混合物をEtOAc(50mL)により希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、粗製物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、1−Dが得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
21H
20F
2N
3O
5の計算値:526;実測値:526。
【0096】
工程3
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(2mL)中の反応物1−D(0.02g、0.038mmol)および臭化マグネシウム(0.02g、0.10mmol)を投入した。反応混合物を50℃に加熱した。10分後、反応混合物を0℃に冷却し、1N塩酸(0.5mL)を加え入れた。一部固体が形成し、フラスコ壁に付着した。さらなる水(約5mL)を加えた。固体をろ過して、水により洗浄した。次に、固体をバーコード付きバイアルに移し、凍結乾燥下、一晩で化合物1が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.38 (s, 1H), 11.25 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.48 (q, J = 7.8 Hz, 1H), 7.06 - 6.69 (m, 2H), 6.30 - 5.98 (m, 1H), 5.85 (s, 1H), 4.18 (s, 1H), 3.93 (d, J = 34.6 Hz, 2H), 2.04 - 1.35 (m, 5H), 0.80 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 0.63 - 0.43 (m, 1H).
19F NMR (377 MHz, クロロホルム-d)δ-75.29 (t, J = 7.5 Hz, 3 F), -107.18 - -109.52 (m, 1F), -113.01 (m, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 512.; 実測値: 512.
【0097】
(例2)
化合物2の調製
(1aR,2R,3aS,12S,12aS)−N−((S)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエチル)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【化36】
【0098】
工程1
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中の反応物1−A(0.11g、0.22mmol)を投入し、メタンスルホン酸(0.05mL)により処理して、黄色いキャップで密封し、70℃に加熱した。16時間後、混合物を冷却すると、中間体1−Bの粗製溶液が得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
18H
19F
2N
2O
7の計算値:481;実測値:481。
【0099】
工程2
前の工程からの粗製混合物は、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中に反応物1−Bを含有している。この反応混合物に、2−A(0.032g、0.22mmol)およびK
2CO
3(0.15g、1.1mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、70℃に加熱した。3時間後、この反応混合物をEtOAc(50mL)により希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、粗製物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、2−Bが得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
21H
20F
2N
3O
5の計算値:526;実測値:526。
【0100】
工程3
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(2mL)中の反応物2−B(0.03g、0.058mmol)および臭化マグネシウム(0.03g、0.15mmol)を投入した。反応混合物を50℃に加熱した。10分後、反応混合物を0℃に冷却し、1N塩酸(0.5mL)を加え入れた。一部固体が形成し、フラスコ壁に付着した。さらなる水(約5mL)を加えた。固体をろ過して、水により洗浄した。次に、固体をバーコード付きバイアルに移し、凍結乾燥下、一晩で化合物2が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.44 (s, 1H), 11.32 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.81 - 7.39 (m, 1H), 7.19 - 6.67 (m, 2H), 6.42 - 6.04 (m, 1H), 5.94 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 4.84 - 4.43 (m, 1H), 4.26 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 2.08 - 1.38 (m, 5H), 0.88 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 0.60 (dd, J = 6.3, 3.3 Hz, 1H).
19F NMR (377 MHz, クロロホルム-d)δ-75.25 (t, J = 6.5 Hz, 3 F), -106.94 - -109.63 (m, 1F), -112.11 (m, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 512.; 実測値: 512.
【0101】
(例3)
化合物3の調製
(1aS,2S,3aR,12R,12aR)−N−((R)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)エチル)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【化37】
【0102】
工程1
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中の反応物3−A(0.11g、0.24mmol)を投入し、メタンスルホン酸(0.05mL)により処理して、黄色いキャップで密封し、70℃に加熱した。16時間後、混合物を冷却すると、中間体3−Bの粗製溶液が得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
18H
19F
2N
2O
7の計算値:427;実測値:427。
【0103】
工程2
前の工程からの粗製混合物は、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中に反応物3−Bを含有している。この反応混合物に、1−C(0.036g、0.24mmol)およびK
2CO
3(0.167g、1.2mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、70℃に加熱した。3時間後、この反応混合物をEtOAc(50mL)により希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、粗製物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、3−Cが得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
21H
20F
2N
3O
5の計算値:472;実測値:472。
【0104】
工程3
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(2mL)中の反応物3−C(0.03g、0.058mmol)および臭化マグネシウム(0.03g、0.15mmol)を投入した。反応混合物を50℃に加熱した。10分後、反応混合物を0℃に冷却し、1N塩酸(0.5mL)を加え入れた。一部固体が形成し、フラスコ壁に付着した。さらなる水(約5mL)を加えた。固体をろ過して、水により洗浄した。次に、固体をバーコード付きバイアルに移し、凍結乾燥下、一晩で化合物3が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.35 (s, 1H), 10.57 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.61 - 7.28 (m, 1H), 7.00 - 6.65 (m, 2H), 5.89 (s, 1H), 5.45 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 5.34 - 5.13 (m, 1H), 4.58 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.20 (s, 1H), 4.02 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.12 - 1.43 (m, 6H), 0.87 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 0.60 (s, 1H)..
19F NMR (376 MHz, メタノール-d
4)δ-113.03 (m, 1F), -114.92 (m, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 458.; 実測値: 458.
【0105】
(例4)
化合物4の調製
(1aR,2R,3aS,12S,12aS)−N−((R)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)エチル)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【0106】
【化38】
【0107】
工程1
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中の反応物3−A(0.11g、0.24mmol)を投入し、メタンスルホン酸(0.05mL)により処理して、黄色いキャップで密封し、70℃に加熱した。16時間後、混合物を冷却すると、中間体3−Bの粗製溶液が得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
18H
19F
2N
2O
7の計算値:427;実測値:427。
【0108】
工程2
前の工程からの粗製混合物は、アセトニトリル(1.5mL)および酢酸(0.2mL)中に反応物3−Bを含有している。この反応混合物に、2−A(0.036g、0.24mmol)およびK
2CO
3(0.167g、1.2mmol)を加えた。この反応混合物を密封し、70℃に加熱した。3時間後、この反応混合物をEtOAc(50mL)により希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、粗製物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、4−Aが得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
21H
20F
2N
3O
5の計算値:472;実測値:472。
【0109】
工程3
50mLの1つ口丸底フラスコに、アセトニトリル(2mL)中の反応物4−A(0.03g、0.058mmol)および臭化マグネシウム(0.03g、0.15mmol)を投入した。反応混合物を50℃に加熱した。10分後、反応混合物を0℃に冷却し、1N塩酸(0.5mL)を加え入れた。一部固体が形成し、フラスコ壁に付着した。さらなる水(約5mL)を加えた。固体をろ過して、水により洗浄した。次に、固体をバーコード付きバイアルに移し、凍結乾燥下、一晩で化合物4が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.35 (s, 1H), 10.56 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.00 - 6.63 (m, 2H), 5.89 (s, 1H), 5.45 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 5.34 - 5.00 (m, 1H), 4.58 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.21 (s, 1H), 4.03 (s, 2H), 2.10 - 1.43 (m, 6H), 0.87 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 0.60 (s, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-113.00 (m, 1F), -115.00 (m, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 458.; 実測値: 458.
【0110】
(例5)
化合物5の調製
(1aR,2R,12S,12aS)−N−(2,4−ジフルオロベンジル)−1,1−ジフルオロ−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【0111】
【化39】
【0112】
工程1
DIAD(3.0mL、15.24mmol)を添加しながら、THF(75mL)中の化合物5−A(1252mg、6.796mmol)、フタルイミド(1631mg、11.09mmol)およびPPh
3(3939mg、15.02mmol)の混合物を0℃の浴で撹拌した。添加後、混合物を室温で撹拌した。3時間後、混合物を濃縮し、0℃の浴で残留物をエチルエーテル(約100mL)で10分間磨砕し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残留物をエチルエーテル(約50ml)に再度溶解し、不溶物質をろ別した。ろ液を濃縮し、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlashにより残留物を精製すると、化合物5−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.91 - 7.75 (m, 2H), 7.75 - 7.64 (m, 2H), 6.06 (dt, J = 5.8, 2.0 Hz, 1H), 5.99 (dt, J = 5.7, 1.7 Hz, 1H), 5.64 (ddq, J = 7.4, 5.5, 1.6 Hz, 1H), 5.25 (tq, J = 6.7, 2.1 Hz, 1H), 2.90 (dt, J = 13.6, 8.1 Hz, 1H), 2.22 - 2.00 (m, 1H), 1.21 (d, J = 1.3 Hz, 9H).
【0113】
工程2
FSO
2CF
2COOTMS(0.95mL、4.821mmol)を5時間かけて、シリンジドライブを使用して添加しながら、トルエン(1mL)中の化合物5−B(750mg、2.394mmol)およびNaF(1.0mg、0.024mmol)の混合物を110℃で撹拌した。反応混合物をNaHCO
3溶液により処理し、有機可溶物質をCH
2Cl
2(×2)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して濃縮した後、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiflashにより残留物を分離すると、ある程度純度の高い(partially pure)化合物5−Cおよび反応物が得られた。
【0114】
FSO
2CF
2COOTMS(3mL、15.22mmol)を15時間かけて、シリンジドライブを使用して添加しながら、トルエン(1mL)中の回収した反応物(577mg)をNaF(1.0mg、0.024mmol)と一緒に、110℃で再度撹拌した。反応混合物を先に記載した通り後処理し、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiflashにより残留物を精製すると、ある程度純度が高い化合物5−C(205mg)が得られた。2つのある程度純度が高い化合物5−Cを合わせ、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlashにより、再度精製すると化合物5−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.95 - 7.81 (m, 2H), 7.82 - 7.67 (m, 2H), 5.26 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 4.99 - 4.84 (m, 1H), 2.67 (ddd, J = 35.4, 14.5, 8.0 Hz, 3H), 2.13 - 1.91 (m, 1H), 1.15 (d, J = 0.9 Hz, 9H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-126.81 (dt, J = 170.9, 14.5 Hz, 1 F), -129.43 - -130.54 (m, 0.15F), -137.42 - -138.86 (m, 0.15F), -148.12 (dt, J = 171.0, 4.2 Hz, 1 F), -150.85 〜 -152.25 (m, 0.15F).
【0115】
工程3
化合物5−C(330mg、0.908mmol)およびヒドラジン水和物(0.18mL、3.7mmol)のエタノール(10mL)中溶液を70℃の浴で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、エチルエーテル(30mL)により希釈し、固体をろ別した。ろ液を濃縮した後、残留物をCH
2Cl
2により磨砕し、存在する一部の固体をろ別した。ろ液を濃縮した後、化合物5−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ5.29 - 5.24 (m, 1H), 3.65 - 3.51 (m, 1H), 2.41 - 2.09 (m, 4H), 1.93 - 1.52 (m, 2H), 1.21 (s, 9H).
19F NMR (376.1 MHz, CDCl
3)δ-124.67 (dt, J = 172.1, 15.1 Hz, 1F), -126.97 (d, J = 14.8 Hz, 0.1F), -129.38 (dt, J = 150.2, 11.8 Hz, 0.1F), -147.22 (dt, J = 172.2, 4.6 Hz, 1F), -155.11 (dd, J = 149.9, 2.6 Hz, 0.1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
11H
18F
2NO
2の計算値: 234.13; 実測値: 233.9.
【0116】
工程4
1N KOH(3mL)、THF(3mL)および水(3mL)中の化合物5−D(205mg、0.879mmol)の溶液を50℃で16時間撹拌した後、濃縮して約1/3の体積にした。得られた溶液を0℃に冷却し、1N HCl(約3.2mL)により中和した。溶液を飽和NaHCO
3(3mL)およびTHF(5mL)により希釈し、Boc
2O(613mg、2.809mmol)を加えながら、0℃で撹拌した。2時間後、追加のBoc
2O(450mg、2.062mmol)を加えた。0℃でさらに1.5時間後、混合物を水により希釈し、酢酸エチル(×2)により抽出した。抽出物を水により洗浄(×1)し、合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlashにより残留物を精製すると、化合物5−Eが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ5.27 (br, 1H), 4.51 - 4.38 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 2.88 (br, 1H), 2.24 (m, 3H), 1.84 - 1.70 (m, 1H), 1.44 (s, 9H).
19F NMR (376.1 MHz, CDCl
3)δ-125.18 (d, J = 172.5 Hz, 1F), -147.57 (d, J = 171.8 Hz, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
11H
18F
2NO
2の計算値: 234.13; 実測値: 233.9.
【0117】
工程5
ジオキサン中の4N HCl(2mL)を加えながら、化合物5−E(173mg、0.694mmol)のCH
2Cl
2(2mL)中溶液を室温で撹拌した。1時間後、追加のジオキサン中の4N HCl(2mL)を加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をトルエンにより共蒸発(×1)させた後、高真空で1時間、乾燥した。
得られた残留物である化合物5−F(285mg、0.691mmol)、およびK
2CO
3(191mg、1.382mmol)のMeCN(2.7mL)およびAcOH(0.3mL)中の混合物を90℃の浴で撹拌した。2時間後、反応混合物を0℃で撹拌し、1N HCl(約4mL)でクエンチして水により希釈した後、CH
2Cl
2(×3)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して濃縮した。分取HPLCにより残留物を精製すると、ある程度精製された環式生成物が67mg得られた。
【0118】
このある程度精製された環式生成物のMeCN(3mL)中溶液に、MgBr
2(65mg、0.353mmol)を加え、得られた混合物を50℃で1時間、撹拌し、0℃に冷却した後、1N HClを添加した。混合物を水により希釈した後、生成物をCH
2Cl
2(×3)により抽出し、合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して濃縮した。分取HPLCにより残留物を精製し、生成物を含有する画分を凍結乾燥すると、化合物5がTFAとの1:1混合物として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ10.48 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.43 - 7.29 (m, 1H), 6.91 - 6.73 (m, 2H), 5.80 (dd, J = 9.8, 4.0 Hz, 1H), 5.47 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 4.80 (s, 1H), 4.72 - 4.52 (m, 2H), 4.35 (dd, J = 13.0, 4.1 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 12.9, 9.8 Hz, 1H), 2.50 (dd, J = 14.7, 7.3 Hz, 1H), 2.40 - 2.29 (m, 1H), 2.11 (dq, J = 13.9, 3.4 Hz, 1H), 2.03 - 1.89 (m, 1H).
19F NMR (376.1 MHz, CDCl
3)δ-76.38 (s, 3F), -111.32 (p, J = 7.8 Hz, 1F), -114.54 (q, J = 8.6 Hz, 1F), -117.70 (dt, J = 174.1, 14.5 Hz, 1F), -139.72 〜 -142.02 (m, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
18F
4N
3O
5の計算値: 480.12; 実測値: 480.2.
【0119】
(例6)
化合物6の調製
(1aR,2R,3aS,12S,12aS)−N−(2,4−ジフルオロベンジル)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【0120】
【化40】
【0121】
工程1
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(11.9mL、60.439mmol)を5分間かけて加えながら、化合物6−A(4.272g、30.053mmol)、PPh
3(15.785g、60.18mmol)およびピバル酸(3.5mL、30.446mmol)のTHF(200mL)溶液を0℃で撹拌した。10分後、混合物を室温まで温め、30分間撹拌した。混合物を濃縮し、得られたシロップをエチルエーテルに溶解した。混合物をろ別してろ液を濃縮した後、CombiFlashにより残留物を精製すると、化合物6−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ6.11 (s, 2H), 5.80 (m, 2H), 2.29 - 2.11 (m, 2H), 2.04 (s, 3H), 1.17 (s, 9H).
【0122】
工程2
メタノール(100mL)中の化合物6−B(4.875g、21.545mmol)およびK
2CO
3(3.265g、23.623mmol)の懸濁液を室温で2時間撹拌した。反応混合物をCH
2Cl
2(約150mL)により希釈した後、この混合物をろ過して、ろ液を濃縮した。残留物をCH
2Cl
2により磨砕し、上澄み液をCombiFlashにより精製すると、化合物6−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ6.11 (br d, J = 5.7Hz, 1H), 6.02 (br d, J = 5.7 Hz, 1H), 5.82 - 5.72 (m, 1H), 5.14 - 4.98 (m, 1H), 2.28 - 2.06 (m, 2H), 1.57 (s, 1H), 1.17 (s, 9H).
【0123】
工程3
1MのZnEt
2のトルエン(9mL)中溶液を加えながら、化合物6−C(1.503g、8.158mmol)のCH
2Cl
2(50mL)中溶液を0℃で撹拌した。15分後、CH
2I
2(1.45mL、18mmol)続いて1MのZnEt
2のトルエン(9mL)中溶液を加えた。混合物を30分間撹拌した後、追加のCH
2I
2(1.45mL、18mmol)を加えた。30分後、混合物を室温まで温め、2時間撹拌した後、追加の1MのZnEt
2のトルエン(9mL)中溶液およびCH
2I
2(1.45mL、18mmol)を加えた。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を0℃の冷飽和NH
4Clに注ぎ入れ、生成物を酢酸エチル(×2)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して濃縮した後、CombiFlashにより精製すると、化合物6−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ5.12 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.78 (td, J = 8.3, 4.6 Hz, 1H), 2.00 - 1.87 (m, 1H), 1.75 - 1.65 (m, 1H), 1.56 (s, 1H), 1.51 (m, 1H), 1.38 (m, 1H), 1.19 (s, 9H), 0.58 (m, 2H).
【0124】
工程4
DIAD(2.9mL、14.73mmol)を添加しながら、THF(70mL)中の化合物6−D(1291mg、6.512mmol)およびPPh
3(3794mg、14.47mmol)の混合物を0℃の浴で撹拌した。添加後、混合物を0℃で30分間、次に室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮してシロップにし、エーテル(約70mL)に溶解し、0℃の浴で約1時間撹拌した後、ろ過した。ろ液を濃縮した後、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlashにより残留物を精製すると、化合物6−Eが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ7.81 (dd, J = 5.4, 3.0 Hz, 2H), 7.70 (dd, J = 5.5, 3.0 Hz, 2H), 5.15 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.70 - 4.57 (m, 1H), 2.24 〜 2.08 (m, 2H), 1.92 (dt, J = 8.6, 4.4 Hz, 1H), 1.84 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 1.05 (s, 9H), 0.81 (tdd, J = 8.6, 5.9, 1.3 Hz, 1H), 0.11 (dt, J = 6.0, 4.0 Hz, 1H).
【0125】
工程5
化合物6−E(890mg、2.719mmol)およびヒドラジン水和物(0.53mL、10.89mmol)のエタノール(15mL)中溶液を70℃の浴で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、エチルエーテル(50mL)により希釈し、得られた混合物を0℃の浴で1時間撹拌した後、固体をろ過した。ろ液を濃縮した後、残留物をCH
2Cl
2により磨砕し、存在する一部の固体をろ別した。ろ液を濃縮後、化合物6−Fが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ5.15 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.33 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 1.90 (br, 2H), 1.77 (dt, J = 15.8, 5.7 Hz, 1H), 1.64 - 1.55 (m, 2H), 1.55 - 1.47 (m, 1H), 1.20 (s, 9H), 0.60 - 0.48 (m, 1H), -0.01 (dt, J = 5.9, 3.8 Hz, 1H).
【0126】
工程6
1N KOH(9.1mL)、THF(9mL)および水(9mL)中の化合物6−F(522mg、2.646mmol)の溶液を50℃で15時間、および70℃で7時間撹拌した後、濃縮して約1/3の体積にした。得られた溶液を0℃に冷却し、1N HCl(約9.2mL)により中和した。溶液を飽和NaHCO
3(10mL)およびTHF(10mL)により希釈し、Boc
2O(1846mg、8.412mmol)を加えながら、溶液を0℃で撹拌した。1時間後、混合物を室温まで温め、15時間撹拌した後、Boc
2O(1846mg、8.412mmol)を添加した。6時間後、混合物を水により希釈し、酢酸エチル(×2)により抽出した。抽出物を水により洗浄(×1)し、合わせて乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlashにより残留物を精製すると、化合物6−Gが得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ5.3 (br, 1H), 4.26 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 2.5 (br, 1H), 1.64 (ddd, J = 15.5, 6.4, 4.6 Hz, 1H), 1.59 - 1.49 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 0.60 - 0.37 (m, 1H), -0.08 (dt, J = 5.9, 3.7 Hz, 1H).
【0127】
工程7
ジオキサン中の4N HCl(5.5mL)を加えながら、化合物6−G(457mg、2.143mmol)のCH
2Cl
2(5.5mL)中溶液を室温で撹拌した。1時間後、追加のジオキサン中の4N HCl(5.5mL)を加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を高真空で一晩、乾燥した。
【0128】
得られた残留物(320mg)、化合物5−F(881mg、2.137mmol)およびK
2CO
3(592mg、4.183mmol)のMeCN(10mL)およびAcOH(1mL)中の混合物を65℃の浴で撹拌した。3時間後、反応混合物を0℃で撹拌し、1N HCl(約2mL)でクエンチして、水により希釈した後、CH
2Cl
2(×3)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを用いてCombiFlash(40gカラム)により残留物を精製すると、ある程度精製された環式生成物が433mg得られた。
ある程度精製された環式生成物のMeCN中溶液(5mL)に、MgBr
2(453mg、2.46mmol)およびMeCN(2mL)を室温で加えた。得られた混合物を50℃で20分間、撹拌し、0℃に冷却した後、1N HClを添加した。混合物を水により希釈した後、生成物をCH
2Cl
2(×3)により抽出し、合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2−20%MeOH/CH
2Cl
2を使用するCombiFlashにより残留物を精製した。生成物を含有している合わせた画分を濃縮した後、残留物をMeCN(5mL)により15分間磨砕し、ろ過して、集めた固体を真空で乾燥すると、化合物6が得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ10.51 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H), 7.40 - 7.29 (m, 1H), 〜7 (br, 1H), 6.90 - 6.76 (m, 2H), 5.94 (dd, J = 9.8, 4.0 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.63 (dd, J = 5.9, 2.7 Hz, 2H), 4.61 - 4.53 (m, 1H), 4.32 (dd, J = 13.0, 4.1 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 12.9, 9.9 Hz, 1H), 1.86 - 1.64 (m, 2H), 1.61 (p, J = 4.0 Hz, 1H), 1.52 (dt, J = 13.6, 3.4 Hz, 1H), 0.87 (q, J = 7.5 Hz, 1H), 0.60 (dt, J = 6.7, 3.4 Hz, 1H).
19F NMR (376.1 MHz, CDCl
3)δ-76.43 (s, 3F), -111.61 (p, J = 7.7 Hz, 1F), -114.58 (q, J = 8.5 Hz, 1F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
20F
2N
3O
5の計算値: 444.14; 実測値: 444.2.
【0129】
(例7)
化合物7の調製
(1aS,2S,3aR,12R,12aR)−N−(2,4−ジフルオロベンジル)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【0130】
【化41】
【化42】
【0131】
工程1
500mLの1つ口丸底フラスコに、反応物7−A(5.0g、35mmol)およびDCM(100ml)を投入した。反応混合物を撹拌しながら0℃に冷却した。反応混合物にヘキサン中の1Nジエチル亜鉛(39ml)をゆっくりと加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌した。ジヨードメタン(4.25mL)、次いでヘキサン中の1Nジエチル亜鉛(39mL)を加えた。さらに15分間撹拌した後、反応混合物に追加のジヨードメタン(4.25ml)を加えた。次に、反応混合物を室温まで温め、一晩撹拌した。反応混合物を冷却したNH
4Cl水溶液上に注ぎ入れ、酢酸エチルにより抽出した。有機層を乾燥して、真空で蒸発させた。残留物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、7−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ5.34 - 5.02 (m, 1H), 4.45 (ddd, J = 8.7, 7.7, 4.7 Hz, 1H), 2.31 (dt, J = 13.4, 7.8 Hz, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.84 - 1.59 (m, 2H), 1.25 - 1.07 (m, 2H), 0.92 (dt, J = 5.4, 3.9 Hz, 1H), 0.54 (td, J = 7.7, 5.5 Hz, 1H).
【0132】
工程2
500mLの1つ口丸底フラスコに、反応物7−B(5.5g、35mmol)、トリフェニルホスフィン(20.3g、77mmol)、フタルイミド(8.3g、56mmol)およびTHF(200ml)を投入した。反応混合物を撹拌しながら0℃に冷却した。反応混合物にジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)(15.3ml、77mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮して体積を小さくし、エーテルに再溶解して、10分間0℃で撹拌した。固体(トリフェニルホスフィンオキシド)をろ過して除いた。ろ液を濃縮して、ヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、7−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3)δ8.06 - 7.61 (m, 4H), 5.84 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 4.88 - 4.50 (m, 1H), 2.29 (dd, J = 15.1, 8.7 Hz, 1H), 2.01(s, 3 H), 1.98 (m, 1H), 1.94 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 1.49 (m, 1H), 0.68 (td, J = 8.2, 5.5 Hz, 1H), 0.56 (s, 1H).
【0133】
工程3および4
250mLの1つ口丸底フラスコに、反応物7−C(1.0g、3.5mmol)、ヒドラジン一水和物(約2ml)およびEtOH(20ml)を投入した。反応混合物を70℃で30分間撹拌した。反応混合物を高真空下で1時間、濃縮すると、7−Dが得られた。粗反応混合物をTHF(20mL)に再溶解した。飽和NaHCO
3(20mL)および ジ−tert−ブチルジカーボネート(8g、36.7mmol)を加え、反応混合物を24時間かけて撹拌した。反応混合物をEtOAcにより抽出(2×100mL)し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、ヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、7−Eが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ4.63 (td, J = 8.3, 4.6 Hz, 1H), 4.01 - 3.81 (m, 1H), 2.17 (s, 1H), 1.81 (dd, J = 14.4, 7.8 Hz, 1H), 1.55 (ddt, J = 8.0, 5.6, 4.2 Hz, 1H), 1.39 (s, 9H), 1.38 - 1.31 (m, 2H), 0.68 - 0.33 (m, 2H).
【0134】
工程5
100mLの1つ口丸底フラスコに、反応物7−E(0.5g、2.34mmol)、トリフェニルホスフィン(1.35g、5.1mmol)、安息香酸(0.46g、3.8mmol)およびTHF(20ml)を投入した。反応混合物を撹拌しながら0℃に冷却した。反応混合物にDIAD(1.01ml、5.1mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮して体積を小さくし、エーテルに再溶解して、10分間0℃で撹拌した。固体(トリフェニルホスフィンオキシド)をろ過して除いた。ヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、7−Fが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ8.16 - 7.77 (m, 2H), 7.58 (dd, J = 7.1, 1.6 Hz, 1H), 7.54 - 7.36 (m, 2H), 4.99 - 4.76 (m, 1H), 4.02 (dt, J = 8.7, 3.2 Hz, 1H), 1.70 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 1.62 (ddd, J = 8.7, 5.1, 3.6 Hz, 1H), 1.53 - 1.44 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 0.96 (dd, J = 6.3, 2.6 Hz, 2H), 0.63 - 0.47 (m, 1H), 0.00 (dd, J = 6.3, 3.4 Hz, 1H).
【0135】
工程6
100mLの1つ口丸底フラスコに、7−F(0.7g、2.2mmol)、THF(10mL)およびMeOH(5mL)を投入した。反応混合物に、1N KOH(4.4mL)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。1N HClにより酸性にして、pH=4にした後、反応混合物をEtOAcにより抽出(2×50ml)した。合わせた有機層をNa
2SO
4により乾燥した。濃縮後、この粗製物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、Boc保護生成物が得られた。ジオキサン中の4N HClを5.5mL加え入れながら、DCM中のBoc保護生成物を室温で撹拌した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、残留物を高真空下で、一晩乾燥した。得られた7−Gを、さらに精製することなく、次の反応に使用した。
【0136】
工程7
100mLの1つ口丸底フラスコに、7−G(0.22g、1.47mmol)、H(0.60g、1.47mmol)、炭酸カリウム(0.40g、2.90mmol)、酢酸(0.71g、11.83mmol)およびアセトニトリル(10mL)を投入した。反応混合物を65℃の浴で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、EtOAc(100mL)により希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、粗製物をヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、7−Iが得られた。[M+H]
+C
21H
20F
2N
3O
5の計算値:458;実測値:458。
【0137】
工程8
50mLの1つ口丸底フラスコに、7−I(0.20g、0.44mmol)、臭化マグネシウム(0.21g、1.14mmol)、およびアセトニトリル(5mL)を投入した。得られた混合物を50℃で10分間撹拌した。次に、混合物を0℃の浴で撹拌し、1N HCl(約4mL)、次いで水(約5mL)を加えた。この固体をろ過して、水により洗浄した。高真空下で一晩乾燥した後、化合物7が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.33 (s, 1H), 10.36 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.44 - 7.30 (m, 1H), 6.89 - 6.66 (m, 2H), 5.89 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.25 - 5.13 (m, 1H), 4.75 - 4.43 (m, 3H), 4.20 (s, 1H), 4.10 - 3.84 (m, 1H), 1.90 - 1.30 (m, 4 H), 0.86 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 0.58 (dd, J = 6.6, 3.3 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-112.30 , -114.74 . [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 444; 実測値: 444.
【0138】
(例8)
化合物8の調製
(1aS,2S,10aS,11R,11aR)−N−(2,4−ジフルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−4,6−ジオキソ−1a,2,4,6,10,10a,11,11a−オクタヒドロ−1H−2,11−メタノシクロプロパ[4,5]ピリド[1,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−7−カルボキサミド
【0139】
【化43】
【0140】
工程1
エーテル中のジアゾメタン(10mL)を約3分間かけて添加しながら、エーテル(15mL)中の化合物8−A(1.002g、3.894mmol)およびPd(OAc)
2(15.0mg、0.067mmol)の混合物を0℃で撹拌した。0℃で30分後、追加のエーテル中のジアゾメタン(10mL)を加え、混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物をセライトパッドによりろ過し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiflash(40gカラム)により残留物を精製すると、化合物8−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ7.35 - 7.28 (m, 2H), 7.26 - 7.21 (m, 2H), 7.21 - 7.14 (m, 1H), 3.82 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 3.78 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.64 (s, 1H), 2.44 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 1.63 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 1.48 ( m, 1H), 1.46 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.08 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 1.01 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 0.54 (dt, J = 6.1, 3.0 Hz, 1H), 0.18 (q, J = 7.0 Hz, 1H). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
17H
22NO
2の計算値: 272.17; 実測値: 272.1.
【0141】
工程2
EtOH(60mL)中の化合物8−B(3720mg、11.7mmol)および10%Pd/C(711mg)の混合物を、H
2雰囲気下で撹拌した。20時間後、混合物をセライトによりろ過し、ろ液を濃縮して、残留物をBoc保護に使用した。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
9H
14NO
2の計算値:168.10;実測値:168.0。
Boc
2O(6.00g、27.49mmol)およびDIEA(6mL、34.45mmol)を添加しながら、残留物をTHF(50mL)中、室温で撹拌した。約30分後、反応混合物を濃縮して約1/3の体積にし、酢酸エチルにより希釈して水により洗浄(2回)した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、有機画分を合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlash(120gカラム)により残留物を精製すると、化合物8−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ4.39 (s, 0.5H), 4.25 (s, 0.5H), 3.86 (s, 0.5H), 3.77 (s, 0.5H), 3.73 (s, 1.5H), 3.71 (s, 1.5H), 2.74 (m, 1H), 1.48 (s, 4.5H), 1.44 - 1.42 (m, 1H), 1.41 (s, 4.5H), 1.36 - 1.21 (m, 1H), 1.06 (m, 2H), 0.50 (dt, J = 5.9, 3.0 Hz, 1H), 0.27 (qd, J = 7.2, 2.8 Hz, 1H). LCMS-ESI+ (m/z): [M+H]+ C
14H
22NO
4の計算値: 268.15; 実測値: 267.7.
【0142】
工程3
THF中の2.0M LiBH
4(1.5mL)を加えながら、化合物8−C(400mg、1.496mmol)のTHF(3mL)中溶液を0℃で撹拌した。5分後、混合物を室温で撹拌した。66時間後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、水をゆっくりと加えた。2つの相を分離した後、水性画分を酢酸エチルにより抽出し、2つの有機画分を水により洗浄し、合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlash(40gカラム)により残留物を精製すると、化合物8−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ4.14 (dd, J = 2.3, 1.3 Hz, 1H), 3.68 - 3.53 (m, 2H), 3.50 - 3.41 (m, 1H), 2.61 (s, 1H), 2.39 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 1.49 (s, 9H), 1.30 (td, J = 6.8, 6.2, 2.3 Hz, 1H), 1.16 (dt, J = 11.1, 1.8 Hz, 1H), 1.10 - 1.03 (m, 1H), 0.99 (td, J = 7.0, 3.0 Hz, 1H), 0.46 (dt, J = 6.5, 3.2 Hz, 1H), 0.22 (q, J = 7.1 Hz, 1H). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
13H
22NO
3の計算値: 240.16; 実測値: 239.7.
【0143】
工程4
DIAD(0.65mL、3.301mmol)を添加しながら、化合物8−D(345mg、1.442mmol)、フタルイミド(351mg、2.386mmol)およびPPh
3(852mg、3.248mmol)のTHF(20mL)中溶液を0℃で撹拌した。添加後、混合物を0℃で30分間、次に室温で撹拌した。16時間後、溶液を濃縮してシロップにし、残留物をエーテル(50mL)中、0℃で1.5時間撹拌した後、ろ過した。ろ液を濃縮し、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルによるCombiFlash(40gのカラム)を使用して残留物を精製すると、化合物8−Eが得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ7.84 (ddt, J = 10.3, 7.8, 3.8 Hz, 2H), 7.78 - 7.61 (m, 2H), 4.23 (s, 0.5H), 4.11 (m, 0.5H), 3.99 (dd, J = 13.1, 4.1 Hz, 0.5H), 3.88 (dd, J = 12.7, 6.7 Hz, 0.5H), 3.73 - 3.43 (m, 2H), 2.41 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 1.49 (s, 4.5H), 1.49 - 1.2 (m, 2H), 1.31 (s, 4.5H), 1.09 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 0.94 - 0.86 (m, 0.5H), 0.85 - 0.77 (m, 0.5H), 0.44 (m, 1H), 0.17 (m, 1H). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
25N
2O
4の計算値: 369.18; 実測値: 368.9.
【0144】
工程5および工程6
化合物8−E(516mg、1.401mmol)のEtOH(30mL)中溶液に、ヒドラジン水和物(0.29mL)を室温で加え、得られた溶液を70℃で撹拌した。4.5時間後、混合物を室温まで冷却して、エチルエーテル(30mL)により希釈し、0℃で30分間撹拌した後、ろ過した。ろ液を濃縮し、残留物をCH
2Cl
2に溶解した後、ろ過し、一部の不溶性物質を除去した。得られたろ液を濃縮すると、粗製化合物8−Fが得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
13H
23N
2O
2の計算値:239.18;実測値:238.9。
【0145】
粗製化合物8−F、化合物8−G(341mg、1.408mmol)およびNaHCO
3(240mg、2.857mmol)の水(4mL)およびEtOH(4mL)中の混合物を室温で撹拌した。15時間後、混合物を水により希釈し、酢酸エチル(2回)により抽出した。抽出物を水により洗浄し、合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。CH
2Cl
2(5mL)中の粗製残留物に、室温でジオキサン中の4N HCl(10mL)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮して、トルエンにより共蒸発させ、真空下で30分間、乾燥した。
【0146】
トルエン(10mL)中の残留物およびDBU(1.06mL、7.088mmol)の懸濁液を110℃の浴で撹拌した。30分後、混合物を濃縮し、残留物をCH
2Cl
2(約50mL)に溶解し、水性NH
4Cl(2回)により洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2により抽出(2回)した後、3つの有機画分を合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するCombiFlash(24gカラム)により残留物を精製すると、化合物8−Hが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ8.17 (s, 1H), 5.04 (s, 1H), 4.09 (s, 1H), 4.08 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.86 - 3.71 (m, 2H), 2.73 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 1.43 - 1.21 (m, 2H), 1.13 (d, J = 12.1 Hz, 2H), 0.60 (dt, J = 6.7, 3.1 Hz, 1H), 0.40 (q, J = 7.3 Hz, 1H). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
17H
19N
2O
5の計算値: 331.13; 実測値: 331.2.
【0147】
工程7
1N KOH(1mL)を添加しながら、THF(1mL)およびMeOH(1mL)中の化合物8−H(40mg、0.121mmol)の混合物を室温で撹拌した。30分後、反応混合物を1N HCl(約1.1mL)により酸性にし、濃縮して約2mLにし、ブラインにより希釈した後、CH
2Cl
2(×3)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。
粗製酸の溶液に、室温で2,4−ジフルオロベンジルアミン(26mg、0.182mmol)およびHATU(56mg、0.147mmol)、次いでDIEA(0.32mL、1.835mmol)を加えた。1時間後、追加の2,4−ジフルオロベンジルアミン(26mg、0.182mmol)およびHATU(56mg、0.147mmol)を加えた。1時間後、反応混合物を水により希釈し、生成物をCH
2Cl
2(×2)により抽出した。抽出物を水により洗浄し、合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。
【0148】
溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するCombiFlash(24gカラム)により残留物を精製すると、化合物8−Iが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ10.44 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.34 (td, J = 8.6, 6.8 Hz, 1H), 6.87 - 6.69 (m, 2H), 5.02 (s, 1H), 4.60 (qd, J = 15.2, 5.9 Hz, 2H), 4.16 - 4.07 (m, 1H), 4.04 (s, 3H), 3.83 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 12.2, 2.7 Hz, 1H), 2.72 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 1.39 - 1.21 (m, 2H), 1.18 - 1.07 (m, 2H), 0.59 (dt, J = 6.6, 3.2 Hz, 1H), 0.39 (q, J = 7.3 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-112.08 (p, J = 7.7 Hz), -114.77 (q, J = 8.6 Hz). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
22F
2N
3O
4の計算値: 442.16; 実測値: 442.3.
【0149】
工程8
MgBr
2(49mg、0.266mmol)を添加しながら、MeCM(2mL)中の化合物8−I(47mg、0.106mmol)の懸濁液を50℃で撹拌した。30分後、反応混合物を0℃で撹拌し、1N HClを加えて、混合物を溶液(約2mL)にした。混合物をCH
2Cl
2および水により希釈し、2つの画分を分離して、水性画分をCH
2Cl
2(2回)により抽出した。合わせた有機画分を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2、およびCH
2Cl
2中の20%MeOHを使用するCombiFlash(24gカラム)により残留物を精製すると、化合物8が得られた。残留物をMeCN中、0℃で30分間磨砕し、ろ過した。集めた固体を真空で乾燥すると、追加の化合物8が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ11.68 (s, 1H), 10.43 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.36 (td, J = 8.6, 6.4 Hz, 1H), 6.86 - 6.75 (m, 2H), 4.96 (s, 1H), 4.64 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.12 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 2.79 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 1.42 (d, J = 11.0 Hz, 2H), 1.17 (d, J = 12.3 Hz, 2H), 0.65 (dt, J = 6.7, 3.2 Hz, 1H), 0.46 (q, J = 7.3 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-112.36 (p, J = 7.5 Hz), -114.76 (q, J = 8.6 Hz). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
20F
2N
3O
4の計算値: 428.14; 実測値: 428.3.
【0150】
(例9)
化合物9の調製
(1aS,2S,10aS,11R,11aR)−5−ヒドロキシ−4,6−ジオキソ−N−(2,4,6−トリフルオロベンジル)−1a,2,4,6,10,10a,11,11a−オクタヒドロ−1H−2,11−メタノシクロプロパ[4,5]ピリド[1,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−7−カルボキサミド
【0151】
【化44】
【0152】
工程1
1N KOH(1mL)を添加しながら、THF(2mL)およびMeOH(2mL)中の化合物8−H(84mg、0.254mmol)の混合物を室温で撹拌した。30分後、反応混合物を約2mLまで濃縮し、1N HCl(約1.1mL)により酸性にし、濃縮して約2mLにし、ブラインにより希釈した後、CH
2Cl
2(×3)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、溶液を次の反応に使用した。
【0153】
粗製酸溶液に、室温で2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(57mg、0.354mmol)およびHATU(157mg、0.413mmol)、次いでDIEA(0.31mL、1.780mmol)を加えた。約30分後、追加のDIEA(0.31mL、1.78mmol)を加えた。1時間後、反応混合物を飽和NH
4Clおよび水により洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2により抽出(2回)した後、2つの有機画分を合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するCombiFlash(24gカラム)により残留物を精製すると、化合物9−Aが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ10.37 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 8.36 (s, 1H), 6.74 - 6.57 (m, 2H), 5.03 (s, 1H), 4.64 (qd, J = 14.5, 5.7 Hz, 2H), 4.11 - 4.06 (m, 1H), 4.04 (s, 3H), 3.83 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 12.2, 2.8 Hz, 1H), 2.74 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 1.33 (dd, J = 13.7, 2.8 Hz, 2H), 1.19 - 1.08 (m, 2H), 0.60 (dt, J = 6.6, 3.1 Hz, 1H), 0.40 (q, J = 7.2 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-108.39 - -109.90 (m, 1F), -111.99 (t, J = 6.9 Hz, 2F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
21F
3N
3O
4の計算値: 460.15; 実測値: 460.3.
【0154】
工程2
MeCM(4mL)中の化合物9−A(106mg、0.231mmol)の懸濁液を50℃で撹拌し、MgBr
2(107mg、0.581mmol)を加えた。30分後、反応混合物を0℃で撹拌し、1N HClを加えて、溶液(約2mL)を得た。混合物をCH
2Cl
2および水により希釈し、2つの画分を分離して、水性画分をCH
2Cl
2(2回)により抽出した。合わせた有機画分を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2、およびCH
2Cl
2中の20%MeOHを使用するCombiFlash(12gカラム)により残留物を精製すると、化合物12が85mg得られた。残留物をMeCN中、0℃で30分間磨砕し、ろ過した。集めた固体を真空で乾燥すると、化合物9が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ10.35 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 8.7, 7.6 Hz, 2H), 4.96 (s, 1H), 4.66 (dd, J = 5.7, 4.0 Hz, 2H), 4.09 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 2.79 (s, 1H), 1.41 (d, J = 11.1 Hz, 2H), 1.18 (t, J = 10.6 Hz, 2H), 0.65 (dt, J = 6.8, 3.2 Hz, 1H), 0.46 (q, J = 7.3 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-109.13 - -109.32 (m, 1F), -111.99 (t, J = 7.0 Hz, 2F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
19F
3N
3O
4の計算値: 446.13; 実測値: 446.3.
【0155】
(例10)
化合物10の調製
(1aS,2S,3aR,12R,12aR)−9−ヒドロキシ−8,10−ジオキソ−N−(2,4,6−トリフルオロベンジル)−1a,2,3a,4,8,10,12,12a−オクタヒドロ−1H−2,12−メタノシクロプロパ[e]ピリド[1’,2’:4,5]ピラジノ[2,1−b][1,3]オキサアゼピン−7−カルボキサミド
【0156】
【化45】
【0157】
工程1
100mLの1つ口丸底フラスコに、7−G(0.26g、1.74mmol)、10−A(0.8g、1.74mmol)、炭酸カリウム(0.97g、7.03mmol)、酢酸(2.55g、42.5mmol)およびアセトニトリル(30mL)を投入した。反応混合物を65℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却して戻した後、EtOAc(100mL)により希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濃縮後、ヘキサン−EtOAcによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、粗製物を精製すると、10−Bが得られた。[M+H]
+C
21H
20F
2N
3O
5の計算値:476;実測値:476。
【0158】
工程2
50mLの1つ口丸底フラスコに、10−B(0.30g、0.63mmol)、臭化マグネシウム(0.30g、1.63mmol)およびアセトニトリル(5mL)を投入した。得られた混合物を50℃で10分間撹拌した。次に、1N HCl(約4mL)を加えながら、混合物を0℃で撹拌した。追加の水(約5mL)を加えて、フラスコ壁に形成している固体を洗い落とした。得られた固体をろ過して、水により洗浄した。高真空下で一晩、乾燥した後、化合物10が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.31 (s, 1H), 10.32 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 6.83 - 6.54 (m, 2H), 5.90 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.79 - 4.47 (m, 4H), 4.22 (s, 1H), 4.08 - 3.86 (m, 1H), 1.92 - 1.64 (m, 2H), 1.65 - 1.43 (m, 2H), 0.86 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 0.59 (dt, J = 6.6, 3.2 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-109.17 , -111.95 . [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 462; 実測値: 462.
【0159】
(例11)
化合物11の調製
(1aR,2R,10aR,11S,11aS)−5−ヒドロキシ−4,6−ジオキソ−N−(2,4,6−トリフルオロベンジル)−1a,2,4,6,10,10a,11,11a−オクタヒドロ−1H−2,11−メタノシクロプロパ[4,5]ピリド[1,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−7−カルボキサミド
【0160】
【化46】
【0161】
工程1
DIEA(2mL、11.48mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(15mL)中の化合物11−A(965mg、3.061mmol)、2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(493mg、3.06mmol)およびHATU(1402mg、3.688mmol)の懸濁液を0℃で撹拌した。
【0162】
0℃で1.5時間後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、水により洗浄(2回)した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、有機画分を合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlash(40gカラム)により残留物を精製すると、化合物11−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ10.30 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 8.40 (s, 1H), 6.79 - 6.51 (m, 2H), 4.65 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.48 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.01 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 3.38 (s, 6H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-109.07 - -109.35 (m, 1F), -111.93 (t, J = 6.9 Hz, 2F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
20H
22F
3N
2O
7の計算値: 459.14; 実測値: 459.2.
【0163】
工程2
化合物11−B(300mg、0.654mmol)およびメタンスルホン酸(63mg、0.655mmol)のMeCN(3mL)および酢酸(0.3mL)中の混合物を75℃で2時間、加熱した。この溶液を冷却した後、アミノアルコール11−D(98mg、0.655mmol)およびK
2CO
3(272mg、1.968mmol)を加え、混合物をMeCN(10mL)により希釈し、65℃で21時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、大部分のMeCNを除去し、水(約30mL)により希釈して、酢酸エチル(約30mL、2回)により抽出した。抽出物を水により洗浄し、合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するCombiFlash(40gカラム)により残留物を精製すると、化合物11−Eが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ10.27 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 8.37 (s, 1H), 6.73 - 6.56 (m, 2H), 5.81 (dd, J = 9.9, 3.8 Hz, 1H), 5.25 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.71 - 4.57 (m, 2H), 4.53 - 4.48 (m, 1H), 4.21 (dd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 4.02 (s, 3H), 3.98 (dd, J = 12.7, 9.9 Hz, 1H), 1.67 (dt, J = 13.5, 1.1 Hz, 2H), 1.54 (ddd, J = 7.5, 5.4, 3.6 Hz, 1H), 1.48 (dt, J = 13.5, 3.4 Hz, 1H), 0.79 (td, J = 8.0, 6.7 Hz, 1H), 0.54 (dt, J = 6.7, 3.4 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-108.89 - -109.13 (m, 1F), -111.96 (t, J = 7.0 Hz, 2F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
21F
3N
3O
5の計算値: 476.14; 実測値: 476.3.
【0164】
工程3
MeCM(4mL)中の化合物11−E(151mg、0.318mmol)の懸濁液を50℃で撹拌し、MgBr
2(146mg、0.793mmol)を加えた。30分後、反応混合物を0℃で撹拌し、1N HClを加えて、溶液(約2mL)を得た。溶液を水により希釈し、生成物をCH
2Cl
2(3回)により抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2、およびCH
2Cl
2中の20%MeOHを使用するCombiFlash(24gカラム)により残留物を精製し、次にMeOH(約2mL)中で磨砕することによりさらに精製した。混合物を冷凍庫で保管し、固体をろ過して、MeOHにより洗浄した。集めた固体を真空で乾燥すると、化合物11が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ12.28 (s, 1H), 10.29 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 6.72 - 6.58 (m, 2H), 5.89 (dd, J = 9.8, 4.1 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.73 - 4.59 (m, 2H), 4.59 - 4.54 (m, 1H), 4.19 (dd, J = 12.8, 4.1 Hz, 1H), 3.99 (ddd, J = 12.7, 9.9, 0.7 Hz, 1H), 1.79 - 1.74 (m, 1H), 1.72 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 1.63 - 1.59 (m, 1H), 1.51 (dt, J = 13.6, 3.5 Hz, 1H), 0.90 - 0.81 (m, 1H), 0.59 (dt, J = 6.7, 3.4 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d)δ-109.21 (tt, J = 8.8, 6.3 Hz, 1F), -111.98 (t, J = 6.9 Hz, 2F). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
19F
3N
3O
5の計算値: 462.13; 実測値: 462.3.
【0165】
(例12)
化合物12の調製
(1aR,2R,10aR,11S,11aS)−5−ヒドロキシ−4,6−ジオキソ−N−(2,4,6−トリフルオロベンジル)−1a,2,4,6,10,10a,11,11a−オクタヒドロ−1H−2,11−メタノシクロプロパ[4,5]ピリド[1,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−7−カルボキサミド
【0166】
【化47】
【化48】
【0167】
工程1
MeOH中の2,2−ジヒドロキシ酢酸(12−A)を24時間、還流した。反応物を室温まで冷却して真空下で濃縮した後、DCM(25mL)により希釈して再度濃縮すると、2−ヒドロキシ−2−メトキシ酢酸メチル(12−B)が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ4.86 (s, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.48 (s, 3H).
【0168】
工程2
化合物12−Bのトルエン中溶液をN
2下、0℃に冷却した。L(−)−アルファ−メチルベンジルアミン、99+%、(99%ee)をシリンジによりゆっくりと加えた。反応物を室温まで温め、1.5時間撹拌した。出発原料の存在を薄層クロマトグラフィー(TLC)によりモニタリングした。
反応を水によりクエンチし、水層と有機層とを分離した。水層をEtOAcにより抽出した。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮すると、化合物12−Cが得られた。
【0169】
工程3
化合物12−CのN,N−ジメチルホルムアミド中溶液をN
2下、−15℃に冷却した。シリンジにより、15分間かけてゆっくりとTFAを加えた。10分間撹拌した後、新しく熱分解して生成した(cracked)シクロペンタジエン(6.76g、0.102mol)をシリンジにより10分間かけて加えた。反応物を−15〜−10℃で1.5時間撹拌し、TLCおよびLCMSによりモニタリングした。
反応混合物をヘプタン(100mL)により希釈し、飽和水性Na
2CO
3によりクエンチして、10分間撹拌した。層を分離して、有機層をブラインにより洗浄して、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。0〜50%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲル上のCombiFlashにより、有機層から粗製混合物を精製すると、化合物12−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ7.32 - 7.11 (m, 5H), 6.42 (ddd, J = 5.6, 3.1, 1.3 Hz, 1H), 6.27 (dd, J = 5.6, 1.9 Hz, 1H), 4.31 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 3.35 (s, 3H), 3.03 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 2.93 - 2.88 (m, 1H), 2.22 (s, 1H), 1.42 (t, J = 5.8 Hz, 4H).
【0170】
工程4
エーテル中のジアゾメタン(新しく作製)(10mL)をゆっくりと添加しながら、エーテル(30mL)中の12−D(1.77g、6.878mmol)およびPd(OAc)
2(31mg、0.138mmol)の混合物を0℃で撹拌した。添加後、混合物を約30分間、撹拌し、TLCにより、出発原料と生成物の混合物であることが示された。出発原料がTLCにより検出されなくなるまで、追加のジアゾメタンを30分毎に加えた。反応を0℃でAcOH(5mL)によりクエンチし、約20分間撹拌して、濃縮し、溶離液としてヘキサン−EtOAcによりシリカゲルカラムを使用するCombiflashにより精製すると、化合物12−Eが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ7.36 - 7.10 (m, 5H), 3.88 - 3.67 (m, 2H), 3.26 (s, 3H), 2.63 (s, 1H), 2.47 - 2.36 (m, 1H), 1.68 - 1.54 (m, 1H), 1.45 (d, J = 6.5 Hz, 4H), 1.13 - 0.94 (m, 2H), 0.54 (dt, J = 6.2, 3.1 Hz, 1H), 0.17 (q, J = 7.1 Hz, 1H).
【0171】
工程5
EtOH(150mL)中の化合物12−E(1g、3.7mmol)および10%Pd/C(1g)の混合物を、H
2雰囲気下で36時間撹拌した。反応混合物をセライトによりろ過し、ろ液を濃縮した。
Boc
2O(1.7g、7.7mmol)およびDIPEA(2mL、11.6mmol)を加えながら、上の水素化から得られた残留物を、THF(20mL)中、室温で撹拌し、1時間、継続した。反応混合物を濃縮し、溶離液としてヘキサン−EtOAcを使用するシリカゲルカラム上のCombiFlashにより得られた残留物を精製すると、化合物12−Fが得られた。LCMS:m/z=267.6。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ calculated for Chemical Formula: C14H21NO4, 分子量: 267.32; 実測値: 267.67.
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ4.32 (dd, J = 55.7, 2.2 Hz, 1H), 3.82 (d, J = 43.3 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 3.6 Hz, 3H), 2.78 - 2.68 (m, 1H), 1.52 - 1.36 (m, 11H), 1.29 (dq, J = 20.6, 7.0, 6.5 Hz, 1H), 1.13 - 0.97 (m, 1H), 0.50 (dt, J = 5.5, 3.0 Hz, 1H), 0.33 - 0.21 (m, 1H).
【0172】
工程6
THF中の2.0M LiBH
4(3.2mL、6.4mmol)を加えながら、THF(6mL)中の化合物12−F(850mg、3.18mmol)を0℃で撹拌した。5分後、温度を室温まで上げ、反応を7時間、進行させた。反応を氷によりクエンチし、EtOAcおよび飽和NH
4Clにより希釈した。水相と有機相とを分離した。水性画分をEtOAcにより抽出し、2つの有機画分を水により洗浄し、合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。粗生成物のアルコールを、そのまま次の工程に使用した。
LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+理論化学式:C13H21NO3
分子量:239.31;実測値:239.72。
【0173】
DIAD(1.3mL、6.36mmol)を添加しながら、上のアルコール(760mg、3.18mmol)、フタルイミド(701mg、4.77mmol)およびPPh
3(1.67g、6.36mmol)のTHF(20mL)中溶液を0℃で撹拌した。添加後、混合物を0℃で30分間、次に室温で一晩撹拌した。反応物をEtOAcにより希釈し、飽和NH
4Clにより2回洗浄した。水相と有機相とを分離した後、水性画分をEtOAcにより抽出し、2つの有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として0〜50%EtOAc/ヘキサンによるCombiFlash(シリカゲルカラム)を用いて粗生成物を精製すると、化合物12−Gが得られた。1H NMRにより、2つの回転異性体の混合物であることが示された。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ calculated for Chemical Formula: C21H24N2O4, 分子量: 368.43; 実測値: 368.81.
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ7.95 - 7.58 (m, 4H), 4.32 - 4.05 (m, 1H), 4.07 - 3.79 (m, 1H), 3.66 (s, 2H), 2.42 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 1.65 - 1.15 (m, 11H), 1.10 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 0.87 (d, J = 40.7 Hz, 1H), 0.45 (dt, J = 6.5, 3.2 Hz, 1H), 0.18 (q, J = 7.0 Hz, 1H).
【0174】
工程7
化合物12−GのEtOH中溶液に室温でヒドラジン水和物を加えた。反応物を75℃で約3時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、エチルエーテル(30mL)により希釈し、0℃で60分間撹拌した後、ろ過した。得られたろ液を濃縮すると、化合物12−Hが得られた。LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+理論化学式:C13H22N2O2、分子量:238.33;実測値:238.87。
【0175】
工程8
12−H(2.85mmol)、12−I(913mg、2.87mmol)およびNaHCO
3(482mg、5.74mmol)の水(10mL)およびEtOH(20mL)中の混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をブラインにより希釈し、EtOAcにより抽出(2回)した。抽出物を合わせて、乾燥(MgSO
4)し、濃縮して、真空下で30分間乾燥した。
上の粗製反応物(1.6g)のCH
2Cl
2(10mL)溶液に、ジオキサン中の4N HCl(10mL)を加えた。反応物を約2時間撹拌し、濃縮乾固して、トルエンと共蒸発させ、真空下で30分間乾燥した。
MeOH(30mL)中の上記の粗製反応物(2.87mmol)およびDBU(4.3mL、28.7mmol)の混合物を60℃の浴で120分間撹拌した。混合物を濃縮し、溶離液として0〜20%MeOH/EtOAcを使用するシリカゲル上のCombiFlashにより残留物を精製すると、12−Jが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ8.05 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.34 (s, 2H), 5.56 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.39 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.96 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 29.1 Hz, 1H), 2.68 (s, 1H), 2.04 (s, 1H), 1.56 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 1.45 - 1.20 (m, 4H), 1.11 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 0.58 (s, 1H), 0.38 (s, 1H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ calculated for Chemical Formula: C24H24N2O5, 分子量: 420.46; 実測値: 421.29.
【0176】
工程9
1N KOH(3.75mL)を添加しながら、THF(4mL)およびMeOH(4mL)中の12−J(752mg、1.841mmol)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を3N HCl(1mL)により酸性にし、ブラインにより希釈した後、EtOAcにより抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。
DCM(4mL)中の上記粗製反応物(158mg、0.403mmol)の混合物に、室温で2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(85mg、0.52mmol)およびHATU(230mg、0.604mmol)、次いでDIPEA(0.3mL、1.6mmol)を加えた。約60分後、反応混合物をDCMにより希釈し、飽和NaHCO
3により洗浄して、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。0〜20%MeOH/EtOAcを使用するシリカゲル上のCombiFlashにより残留物を精製すると、化合物12−Hが得られた。
【0177】
工程10
化合物12−H(174mg、0.325mmol)を室温でTFA(2mL)に溶解し、30分間撹拌した。溶液を濃縮し、CH
2Cl
2中の0〜20%MeOHを使用するCombiFlash(シリカゲルカラム)により残留物を精製すると、化合物12が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ10.37 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 8.8, 7.4 Hz, 2H), 4.94 (s, 1H), 4.65 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.13 (s, 1H), 3.81 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.79 (s, 1H), 1.40 (d, J = 10.9 Hz, 2H), 1.18 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 0.64 (dt, J = 6.7, 3.1 Hz, 1H), 0.45 (q, J = 7.3 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, cdcl3)δ-109.13〜-109.21 (1F), -111.98〜-112.02 (2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ calculated for Chemical Formula: C22H18F3N3O4, 分子量: 445.39.; 実測値: 446.26.
【0178】
(例13)
化合物13の調製
(1aR,2R,10aR,11S,11aS)−5−ヒドロキシ−4,6−ジオキソ−N−(2,4,5−トリフルオロベンジル)−1a,2,4,6,10,10a,11,11a−オクタヒドロ−1H−2,11−メタノシクロプロパ[4,5]ピリド[1,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−7−カルボキサミド
【化49】
【0179】
工程1
1N KOH(3.75mL)を添加しながら、THF(4mL)およびMeOH(4mL)中の12−J(752mg、1.841mmol)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を3N HCl(1mL)により酸性にし、ブラインにより希釈した後、EtOAcにより抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。
【0180】
DCM(4mL)中の上記粗製反応物(158mg、0.403mmol)の混合物に、室温でベンジルアミン(85mg、0.52mmol)およびHATU(230mg、0.604mmol)、次いでDIPEA(0.3mL、1.6mmol)を加えた。約60分後、反応混合物をDCMにより希釈し、飽和NaHCO
3により洗浄して、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。0〜20%MeOH/EtOAcを使用するシリカゲル上のCombiFlashにより残留物を精製すると、化合物13−Aが得られた。
【0181】
工程2
化合物13−A(118mg、0.22mmol)を室温でTFA(2mL)に溶解し、30分間撹拌した。この溶液を濃縮し、CH
2Cl
2中の0〜20%MeOHを使用するCombiFlash(シリカゲルカラム)により残留物を精製すると、化合物13が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d)δ11.74 (s, 1H), 10.45 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.25 - 7.16 (m, 1H), 6.90 (td, J = 9.5, 6.4 Hz, 1H), 4.95 (s, 1H), 4.60 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.23 - 4.05 (m, 1H), 3.84 (dd, J = 4.2, 2.4 Hz, 2H), 2.80 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 1.42 (d, J = 10.9 Hz, 2H), 1.29 - 1.12 (m, 2H), 0.65 (dt, J = 6.8, 3.2 Hz, 1H), 0.46 (q, J = 7.3 Hz, 1H).
19F NMR (376 MHz, cdcl3)δ-120.67, -136.05, -143.22〜 -143.36.
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ calculated for Chemical Formula: C22H18F3N3O4, 分子量: 445.39.; 実測値: 446.29.
【0182】
抗ウイルスアッセイ
(例14)
MT4細胞における抗ウイルスアッセイ
MT4細胞を利用する抗ウイルスアッセイの場合、384ウェルのアッセイ用プレート(10種の濃度)の各ウェル中の細胞成長培地(RPMI1640、10%FBS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1%L−グルタミン、1%HEPES)40μLに、四連で、DMSO中で3倍に段階希釈した化合物の189X試験濃度のものを0.4μLを加えた。
一定分量1mLとなる2×10
6個のMT4細胞に、細胞成長培地(モック感染)またはHIV−IIIb濃縮ABI保存溶液を新しく1:250に希釈したもの(MT4細胞に対して0.004m.o.i.)のどちらか一方を25μL(MT4)、それぞれ1時間および3時間、37℃で事前感染させた。感染および非感染細胞を細胞成長培地に希釈し、アッセイ用プレートの各ウェルに、2000個(MT4の場合)の細胞35μLを加えた。
【0183】
次に、アッセイ用プレートをインキュベータ中、37℃でインキュベートした。5日間のインキュベート後、アッセイ用プレートの各ウェルに、2Xの濃CellTiter−Glo(商標)試薬(カタログ番号G7573、Promega Biosciences,Inc.、Madison、WI)25μLを加えた。室温で2〜3分間インキュベートすることにより細胞溶解を行い、次に、化学発光をEnvision読取装置(PerkinElmer)を使用して読み取った。
本発明の化合物は、以下の表1に示されている通り、本アッセイにおいて抗ウイルス活性を実証している。したがって、本発明の化合物は、HIVウイルスの増殖の処置、AIDSの処置、またはAIDSもしくはARCの症状の発生遅延に有用となり得る。
【0184】
【表1】
表1中のデータは、各化合物の経時的な平均値を表す。ある種の化合物の場合、本プロジェクトの全期間にわたって、複数のアッセイを実施した。
【0185】
本明細書において言及されている米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許公開はすべて、それらの全体が、本説明と矛盾することがない程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0186】
上記から、本発明の特定の実施形態は、例示目的で本明細書に記載されているが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされてもよいことが理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定める以外、限定されない。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕以下の式(I)を有する化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化50】
(I)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲン原子により置換されているフェニルであり、
Xは、−O−、−NR2−、−CHR3−または結合であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルであり、
隣接する炭素原子上の2つのRa基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の構造を有する炭素環式環を形成する。
【化51】
(式中、Rbはそれぞれ、独立して、水素またはハロである。)]
〔2〕以下の式(Ia)を有する前記〔1〕に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化52】
(Ia)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲン原子により置換されているフェニルであり、
Xは、−O−、−NR2−、−CHR3−または結合であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルであり、
隣接する炭素原子上の2つのRa基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の構造を有する炭素環式環を形成する。
【化53】
(式中、Rbはそれぞれ、独立して、水素またはハロである。)]
〔3〕以下の式(Ib)を有する前記〔1〕に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化54】
(Ib)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲン原子により置換されているフェニルであり、
Xは、−O−、−NR2−、−CHR3−または結合であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルであり、
隣接する炭素原子上の2つのRa基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の構造を有する炭素環式環を形成する。
【化55】
(式中、Rbはそれぞれ、独立して、水素またはハロである。)]
〔4〕以下の式(Ic)を有する前記〔1〕に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化56】
(Ic)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲン原子により置換されているフェニルであり、
Xは、−O−、−NR2−、−CHR3−または結合であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルであり、
隣接する炭素原子上の2つのRa基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の構造を有する炭素環式環を形成する。
【化57】
(式中、Rbはそれぞれ、独立して、水素またはハロである。)]
〔5〕以下の式(Id)を有する前記〔1〕に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化58】
(Id)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲン原子により置換されているフェニルであり、
Xは、−O−、−NR2−、−CHR3−または結合であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルであり、
隣接する炭素原子上の2つのRa基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の構造を有する炭素環式環を形成する。
【化59】
(式中、Rbはそれぞれ、独立して、水素またはハロである。)]
〔6〕以下の式(Ie)を有する前記〔1〕に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化60】
(Ie)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲン原子により置換されているフェニルであり、
Xは、−O−、−NR2−、−CHR3−または結合であり、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルであり、
隣接する炭素原子上の2つのRa基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の構造を有する炭素環式環を形成する。
【化61】
(式中、Rbはそれぞれ、独立して、水素またはハロである。)]
〔7〕Xが、−O−である、前記〔1〕から〔6〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔8〕Xが、−NH−である、前記〔1〕から〔6〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔9〕Xが、−CH2−である、前記〔1〕から〔6〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔10〕Xが、結合である、前記〔1〕から〔6〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔11〕Y1がC1-4アルキルであり、Y2が水素である、前記〔1〕から〔10〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔12〕Y1がメチルであり、Y2が水素である、前記〔11〕に記載の化合物。
〔13〕Y1がC1-4ハロアルキルであり、Y2が水素である、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔14〕Y1がCF3であり、Y2が水素である、前記〔13〕に記載の化合物。
〔15〕Y1が水素、メチルまたはCF3であり、Y2が水素である、前記〔1〕から〔11〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔16〕Y1およびY2が両方とも水素である、前記〔1〕から〔11〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔17〕R1が1個のハロゲンにより置換されている、前記〔1〕から〔16〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔18〕R1が4−フルオロフェニルまたは2−フルオロフェニルである、前記〔17〕に記載の化合物。
〔19〕R1が2個のハロゲンにより置換されている、前記〔1〕から〔16〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔20〕R1が、2,4−ジフルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3−フルオロ−4−クロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2−フルオロ−4−クロロフェニルまたは3,5−ジフルオロフェニルである、前記〔19〕に記載の化合物。
〔21〕R1が2,4−ジフルオロフェニルである、前記〔20〕に記載の化合物。
〔22〕R1が3個のハロゲンにより置換されている、前記〔1〕から〔16〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔23〕R1が、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,3,4−トリフルオロフェニルまたは2,4,5−トリフルオロフェニルである、前記〔22〕に記載の化合物。
〔24〕R1が、2,4,6−トリフルオロフェニルまたは2,3,4−トリフルオロフェニルである、前記〔22〕に記載の化合物。
〔25〕R1が、2,4,6−トリフルオロフェニルである、前記〔24〕に記載の化合物。
〔26〕R1が、2,4,5−トリフルオロフェニルである、前記〔24〕に記載の化合物。
〔27〕Rbがそれぞれ、独立して水素である、前記〔1〕から〔26〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔28〕Rbがそれぞれ、独立してハロゲンである、前記〔1〕から〔26〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔29〕Rbがそれぞれ、フルオロである、前記〔28〕に記載の化合物。
〔30〕
【化62】
【化63】
である、前記〔1〕に記載の化合物。
〔31〕
【化64】
である、前記〔1〕に記載の化合物。
〔32〕前記〔1〕から〔31〕までのいずれか1項に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
〔33〕1〜3種の追加の治療剤をさらに含む、前記〔32〕に記載の医薬組成物。
〔34〕前記1〜3種の追加の治療剤が、抗HIV剤である、前記〔33〕に記載の医薬組成物。
〔35〕前記1〜3種の追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、およびそれらの組合せからなる群から選択される、前記〔33〕に記載の医薬組成物。
〔36〕アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドおよびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシチビンおよびラミブジンからなる群から選択される第2の追加の治療剤をさらに含む、前記〔32〕に記載の医薬組成物。
〔37〕治療有効量の前記〔1〕から〔31〕までのいずれか1項に記載の化合物または前記〔32〕から〔36〕までのいずれか1項に記載の医薬組成物をヒトに投与することによる、感染症を有しているまたはそれを有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染症を処置する方法。
〔38〕感染症を有しているまたはそれを有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染症を処置するための、前記〔1〕から〔31〕までのいずれか1項に記載の化合物または前記〔32〕から〔36〕までのいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
〔39〕医学的治療法において使用するための、前記〔1〕から〔31〕までのいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または前記〔32〕から〔36〕までのいずれか1項に記載の医薬組成物。
〔40〕HIV感染症の予防的または治療的処置において使用するための、前記〔1〕から〔31〕までのいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または前記〔32〕から〔36〕までのいずれか1項に記載の医薬組成物。