【実施例】
【0104】
代表化合物
(例1)
化合物1の調製
【化34】
工程1
100mLの1つ口丸底フラスコに、THF(20mL)中の反応物1−A(2.0g、8.8mmol)を投入した。反応混合物を0℃に冷却し、ボランジメチルスルフィド(THF中の2N、17.6mL)をゆっくりと加え入れた。次に、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却した。メタノール(8mL)を滴下して加え、反応をクエンチした。濃縮後、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、1−Bが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
18H
19F
2N
2O
7の計算値: 214; 実測値: 214.
【0105】
工程2
100mLの1つ口丸底フラスコに、THF(30mL)中の反応物1−B(1.5g、7.0mmol)、トリフェニルホスフィン(4.1g、15.6mmol)およびフタルイミド(1.7g、11.3mmol)を投入した。次に、反応混合物を撹拌しながら0℃に冷却した。反応混合物にDIAD(3.1g、15.6mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。濃縮後、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、1−Cが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
18H
19F
2N
2O
7の計算値: 343; 実測値: 343.
【0106】
工程3
反応物1−C(2.3g、6.7mmol)のEtOH(40mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(1.3mL)を加えた。反応混合物を撹拌しながら、3時間、70℃に加熱した。ろ過をして固体を除去した後、ろ液を濃縮すると、化合物1−Dが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
18H
19F
2N
2O
7の計算値: 213; 実測値: 213.
【0107】
工程4
100mLの1つ口丸底フラスコに、エタノール(7mL)中の反応物1−D(0.3g、1.4mmol)および反応物1−E(0.5g、1.4mmol)を投入した。反応混合物に、水(7mL)中の炭酸水素ナトリウム(0.24g、2.8mmol)を加えた。次に、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル(50mL)により希釈し、水(×2)により洗浄した。水性画分を酢酸エチル(×1)により抽出し、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。粗製1−Fをさらに精製することなく、次の工程に使用した。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
18H
19F
2N
2O
7の計算値: 541; 実測値: 541.
【0108】
工程5
100mLの1つ口丸底フラスコに、ジオキサン中の4N HCl(8mL)中の反応物1−F(0.75g、1.4mmol)を投入した。次に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。濃縮後、0.65gの中間体が得られた。中間体およびDBU(1.0g、6.8mmol)をトルエン(10mL)に溶解した。反応混合物を撹拌しながら、1時間、110℃に加熱した。濃縮後、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、1−Gが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
18H
19F
2N
2O
7の計算値: 395; 実測値: 395.
【0109】
工程6
100mLの1つ口丸底フラスコに、THF(2mL)およびMeOH(2mL)中の反応物1−G(0.24g、0.61mmol)を投入した。反応混合物に、1N KOH(1.8mL)を加えた。次に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。1N HCl(1.8mL)を添加することにより、反応混合物を酸性にした。濃縮後、残留物をトルエンにより共蒸発(×3)させた。粗製酸、2,4−ジフルオロベンジルアミン(difluobenzylamine)(0.17g、1.22mmol)、DIPEA(0.39g、3.04mmol)およびHATU(0.46g、1.22mmol)をDMF(10mL)に溶解した。反応混合物を室温で2時間、撹拌した。混合物を酢酸エチル(100mL)により希釈し、飽和NaHCO
3(×2)、飽和NH
4Cl(×2)により洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)した。濃縮後、ヘキサン−酢酸エチルによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによりこの粗製物を精製すると、化合物1−Hが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
18H
19F
2N
2O
7の計算値: 492; 実測値: 492.
【0110】
工程7
50mLの1つ口丸底フラスコに、TFA(3mL)中の反応物1−H(0.24g、0.49mmol)を投入した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。濃縮後、酢酸エチル−メタノールによるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによりこの粗製物を精製すると、化合物1が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 12.63 (s, 1H), 10.43 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.36 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 4.64 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 4.40 (s, 2H), 3.72 (d, J = 3.7 Hz, 2H), 3.11 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 2.15 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 1.71 (d, J = 4.7 Hz, 2H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.31 -112.36 (m, 1F) , -114.75 (m, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
5の計算値: 402.; 実測値: 402.
【0111】
(例2)
化合物2の調製
【化35】
工程1および工程2
THF(40mL)中のLAH(1893mg、44.88mmol)のスラリーに、室温で化合物2−A(894mg、5.315mmol)を加え、得られた混合物を還流した。5時間後、混合物を0℃に冷却し、追加のLAH(1103mg、29.06mmol)およびTHF(40mL)を加え、得られた混合物を16時間、還流した。水(3mL)、15%NaOH(3mL)および水(9mL)をこの順序でゆっくりと加えながら、この混合物を0℃で撹拌した。0℃で2時間撹拌した後、混合物をろ過し、ろ液を濃縮して少量にし、酢酸エチルにより希釈して、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
8H
17N
2の計算値: 141.14; 実測値: 141.1.
【0112】
EtOH(約6mL)および水(約4mL)中の、残留物(粗製2−B)、化合物1−E(496mg、1.432mmol)およびNaHCO
3(326mg、3.881mmol)を室温で15時間撹拌した。混合物を濃縮して、トルエンにより共蒸発(×2)させ、真空で30分間乾燥した。残留物を4N HCl/ジオキサン(10mL)に溶解し、懸濁液を室温で30分間撹拌した。得られた懸濁液を濃縮し、真空で30分間乾燥した。
【0113】
上の反応における粗製残留物に、DBU(1mL、6.687mmol)およびトルエン(10mL)を加えた。得られたスラリーを110℃の浴で1時間、撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチルにより希釈した後、水により洗浄(×2)した。水性画分を酢酸エチル(×1)により抽出した後、2つの有機画分を合わせて乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−酢酸エチル中の20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、濃縮残留物を精製すると、化合物2−Cが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
24H
27N
2O
5の計算値: 423.19; 実測値: 423.2.
【0114】
工程3
1N KOH(1mL)を添加しながら、THF(1mL)およびMeOH(1mL)中の化合物2−C(32mg、0.076mmol)の混合物を室温で撹拌した。15分後、この反応混合物を濃縮し、水により希釈した後、エーテルにより洗浄(×1)した。水性画分を1N HCl(約1.1mL)により酸性にし、CH
2Cl
2(×2)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、次の反応に使用した。
【0115】
この粗製酸の溶液に、室温で2,4−ジフルオロベンジルアミン(26mg、0.182mmol)およびHATU(56mg、0.147mmol)、次いでDIPEA(0.2mL、1.148mmol)を加えた。室温で45分後、混合物を飽和NH
4Cl(×1)および飽和NaHCO
3(×1)により洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2(×1)により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物2−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.49 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.60 (dt, J = 6.5, 1.5 Hz, 2H), 7.44 - 7.27 (m, 4H), 6.87 - 6.75 (m, 2H), 5.28 (s, 2H), 4.64 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.66 - 3.57 (m, 2H), 2.15 - 2.07 (m, 1H), 1.85 - 1.56 (m, 8H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.20 (p, J = 7.7 Hz), -114.73 (q, J = 8.6 Hz).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
29H
28F
2N
3O
4の計算値: 520.20; 実測値: 520.2.
【0116】
工程4
化合物2−D(26mg、0.050mmol)をTFA(2mL)に溶解し、室温で撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、集めた画分を凍結乾燥すると、化合物2が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 12.60 (s, 1H), 10.48 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.36 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.87 - 6.73 (m, 2H), 4.64 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.90 (s, 2H), 3.69 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 2.20 (s, 1H), 2.03 - 1.89 (m, 2H), 1.78 (d, J = 26.7 Hz, 7H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.36 (m, 1F), -114.73 (m, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
22F
2N
3O
4の計算値: 430.16; 実測値: 430.2.
【0117】
(例3)
化合物3の調製
【化36】
【0118】
工程1
THF(21.4mL)中の2.0Mボランジメチルスルフィドを加えながら、化合物3−A(2.562g、10.62mmol)のTHF(26mL)中溶液を0℃で撹拌した。反応物を室温で撹拌した。21時間後、反応混合物を0℃に冷却した後、追加のメタノールを加えこの反応をクエンチした。反応混合物を濃縮し、溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物3−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.24 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.90 (s, 2H), 1.93 - 1.70 (m, 4H), 1.49 - 1.36 (m, 5H), 1.45 (s, 9H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
12H
22NO
3の計算値: 228.16; 実測値: 227.8.
【0119】
工程2
MsCl(0.42mL、5.426mmol)を添加しながら、化合物3−B(1106mg、4.866mmol)およびNEt
3(0.90mL、6.457mmol)のCH
2Cl
2(11mL)中溶液を0℃で撹拌した。0℃で45分後、混合物を酢酸エチルにより希釈し、水(×2)により洗浄した。水性画分を酢酸エチル(×1)により抽出し、有機画分を合わせて乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより上記の残留物を精製すると、化合物3−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.84 (s, 2H), 4.29 (p, J = 2.4 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H), 1.90 - 1.73 (m, 4H), 1.72 - 1.57 (m, 2H), 1.51 - 1.45 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
13H
24NO
5Sの計算値: 306.14; 実測値: 305.6.
【0120】
工程3
化合物3−C(1398mg、4.578mmol)のDMF(7mL)中溶液に、アジ化ナトリウム(1494mg、22.98mmol)を加えた。混合物を110℃で8時間撹拌した。反応混合物を5%LiCl溶液により希釈し、生成物を酢酸エチル(×2)により抽出した。水性画分を酢酸エチル(×1)により抽出した後、2つの有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物3−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.35 - 4.22 (m, 1H), 3.96 (s, 2H), 1.91 - 1.71 (m, 4H), 1.64 - 1.49 (m, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.48-1.41 (m, 2H).
【0121】
工程4
化合物3−D(227mg、0.900mmol)のEtOH(3mL)中溶液に10%Pd/C(29mg)を加え、H
2雰囲気下、混合物を30分間撹拌した。混合物をセライトパッドによりろ過し、濃縮した。粗製化合物3−Eを、次の反応に使用した。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
12H
23N
2O
2の計算値: 227.18; 実測値: 226.8.
【0122】
工程5
水(3mL)およびEtOH(9mL)中の粗製化合物3−E、化合物1−E(328mg、0.947mmol)、およびNaHCO
3(152mg、1.812mmol)の混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮して約1/2の体積にし、水により希釈して、生成物を抽出(×2)した。有機画分を水(×1)により洗浄して合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。残留物を次の反応に使用した。
上の残留物のCH
2Cl
2(2mL)中溶液に、室温でジオキサン中の4N HCl(6mL)を加えた。2時間後、追加の4N HCl(3mL)を加えた。2.5時間後、混合物を濃縮し、トルエンにより共蒸発(×1)させた。残留物を次の反応に使用した。
【0123】
トルエン(10mL)中の上の残留物およびDBU(0.68mL、4.547mmol)の混合物を110℃の浴で撹拌した。110℃で3時間後、反応混合物をCH
2Cl
2に溶解し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物3−Gが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.09 (s, 1H), 7.73 - 7.63 (m, 2H), 7.38 - 7.21 (m, 3H), 5.29 (s, 2H), 4.76 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.44 - 4.34 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.29 (s, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.82 - 1.56 (m, 6H), 1.45 - 1.35 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
25N
2O
5の計算値: 409.18; 実測値: 409.3.
【0124】
工程6
1N KOH(3mL)を添加しながら、THF(3mL)およびMeOH(3mL)中の化合物3−G(233mg、0.570mmol)の混合物を室温で撹拌した。室温で30分後、反応混合物を濃縮し、水により希釈した後、エーテルにより洗浄(×1)した。水性画分を1N HCl(約3.3mL)により酸性にし、酢酸エチルにより抽出(×2)した。抽出物をブライン(×1)により洗浄して合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮すると、粗製酸が207mg(95%)得られた。粗製酸を次の反応に使用した。
DIPEA(0.68mL、3.904mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(5mL)中の粗製酸(207mg、0.544mmol)、2,4−ジフルオロベンジルアミン(100mg、0.699mmol)およびHATU(259mg、0.681mmol)の混合物を室温で撹拌した。45分後、混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl(×1)および飽和NaHCO
3(×1)により洗浄した。水性画分を酢酸エチル(×1)により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物3−Hが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.41 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.63 - 7.57 (m, 2H), 7.41 - 7.27 (m, 4H), 6.87 - 6.76 (m, 2H), 5.27 (s, 2H), 4.81 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 4.37 (s, 2H), 2.03 - 1.92 (m, 2H), 1.86 - 1.75 (m, 2H), 1.74 - 1.62 (m, 4H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.16 (q, J = 8.0 Hz, 1F), -114.71 (q, J = 8.5 Hz, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
28H
26F
2N
3O
4の計算値: 506.19; 実測値: 506.2.
【0125】
工程7
化合物3−H(246mg、0.487mmol)をTFA(5mL)に溶解し、室温で撹拌した。30分後、この溶液を濃縮して、溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製した。集めた画分を濃縮し、残留物を室温でMeCN(1mL)に溶解し、MeOH(4mL)により希釈すると、固体になった。得られた混合物を0℃の浴中で20分間保管し、固体をろ過してMeOHにより洗浄し、真空で乾燥すると化合物3が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 12.58 (s, 1H), 10.43 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.44 - 7.30 (m, 1H), 6.90 - 6.72 (m, 2H), 4.82 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.71 - 4.59 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.39 (s, 2H), 2.06 - 2.01 (m, 2H), 1.91 - 1.84 (m, 2H), 1.81 - 1.71 (m, 4H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.34 (m, 1F), -114.73 (m, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
19F
2N
3O
4の計算値: 416.14; 実測値: 416.20.
【0126】
(例4)
化合物4の調製
【化37】
工程1
水(3mL)およびEtOH(3mL)中の化合物1−E(320mg、0.924mmol)、化合物4−A(Tetrahedron: Asymmetry 2006, 17, 252-258;220mg、0.915mmol)およびNaHCO
3(156mg、1.857mmol)の混合物を室温で撹拌した。2時間後、反応混合物を水により希釈し、酢酸エチルにより抽出(2回)した。抽出物を水により洗浄した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。残留物を真空下で乾燥し、次の反応に使用した。
【0127】
残留物のCH
2Cl
2(2mL)中溶液に、室温でジオキサン中の4N HCl(4mL)を加えた。1.5時間後、この溶液を濃縮して、真空下で1時間乾燥した。トルエン(5mL)中の残留物およびDBU(0.55mL、3.678mmol)の懸濁液を110℃の浴で30分間撹拌した。混合物を濃縮した後、溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物4−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.06 (s, 1H), 7.71 - 7.63 (m, 2H), 7.33 (ddt, J = 8.0, 6.6, 1.1 Hz, 2H), 7.30 - 7.26 (m, 1H), 5.54 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.40 (qd, J = 7.1, 2.3 Hz, 2H), 4.03 - 3.92 (m, 2H), 3.78 - 3.67 (m, 1H), 3.52 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 2.66 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 1.82 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 1.75 - 1.43 (m, 6H), 1.40 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
24H
27N
2O
5の計算値: 423.19; 実測値: 423.3.
【0128】
工程2
1N KOH(0.35mL)を添加しながら、THF(2mL)およびMeOH(2mL)中の化合物4−B(70mg、0.166mmol)の混合物を室温で撹拌した。2.25時間後、反応混合物を濃縮して1N HCl(約0.4mL)により酸性にし、ブラインにより希釈した後、CH
2Cl
2(3回)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。残留粗製酸を、次の反応に使用した。
【0129】
DIPEA(0.20mL、1.148mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(3mL)中の粗製酸、2,4−ジフルオロベンジルアミン(33mg、0.231mmol)およびHATU(93mg、0.245mmol)の混合物を室温で撹拌した。約30分後、混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl、水、飽和NaHCO
3およびブラインにより洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、2つの有機画分を合わせて乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物4−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.61 - 10.40 (m, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.66 - 7.54 (m, 2H), 7.44 - 7.22 (m, 4H), 6.89 - 6.74 (m, 2H), 5.42 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.73 - 4.54 (m, 2H), 4.11 - 3.97 (m, 2H), 3.72 (dd, J = 12.4, 5.4 Hz, 1H), 3.51 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.65 (dt, J = 5.7, 3.1 Hz, 1H), 1.88 - 1.77 (m, 2H), 1.77 - 1.31 (m, 6H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.19 (p, J = 8.0 Hz, 1F), -114.73 (q, J = 8.5 Hz, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
29H
28F
2N
3O
4の計算値: 520.20; 実測値: 520.3.
【0130】
工程3
化合物4−C(76mg、0.146mmol)をTFA(1mL)に溶解し、室温で撹拌した。30分後、この溶液を濃縮して、溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物4が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.50 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.34 (td, J = 8.7, 6.5 Hz, 1H), 6.86 - 6.71 (m, 2H), 4.68 - 4.53 (m, 2H), 4.20 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.73 - 3.56 (m, 2H), 2.72 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 1.99 - 1.82 (m, 2H), 1.83 - 1.67 (m, 3H), 1.62 (td, J = 12.7, 4.5 Hz, 1H), 1.56 - 1.39 (m, 2H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.16 (p, J = 7.7 Hz, 1F), -114.77 (q, J = 8.5 Hz, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
22F
2N
3O
4の計算値: 430.16; 実測値: 430.3.
【0131】
(例5)
化合物5の調製
【化38】
工程1
1N KOH(0.35mL)を添加しながら、THF(2mL)およびMeOH(2mL)中の化合物4−B(70mg、0.166mmol)の混合物を室温で撹拌した。2.25時間後、反応混合物を濃縮して1N HCl(約0.4mL)により酸性にし、ブラインにより希釈した後、CH
2Cl
2(3回)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。残留粗製酸を、次の反応に使用した。
【0132】
DIPEA(0.20mL、1.148mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(3mL)中の粗製酸、2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(41mg、0.254mmol)およびHATU(97mg、0.255mmol)の混合物を室温で撹拌した。約30分後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl、水、飽和NaHCO
3およびブラインにより洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、2つの有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物5−Aが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.40 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.64 - 7.53 (m, 2H), 7.35 - 7.23 (m, 3H), 6.74 - 6.57 (m, 2H), 5.41 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.76 - 4.54 (m, 2H), 4.03 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 3.76 - 3.63 (m, 1H), 3.50 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.64 (dq, J = 5.0, 2.4 Hz, 1H), 1.87 - 1.76 (m, 2H), 1.76 - 1.30 (m, 6H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -109.10 (tt, J = 8.8, 6.3 Hz, 1F), -111.87 (t, J = 7.0 Hz, 2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
29H
27F
3N
3O
4の計算値: 538.20; 実測値: 538.3.
【0133】
工程2
化合物5−A(78mg、0.145mmol)をTFA(1mL)に溶解し、室温で撹拌した。30分後、この溶液を濃縮して、溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物5が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.42 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 8.7, 7.5 Hz, 2H), 4.66 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 4.13 - 3.96 (m, 2H), 3.72 - 3.60 (m, 2H), 2.73 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 1.92 (s, 2H), 1.84 - 1.41 (m, 6H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -109.18 (tt, J = 8.7, 6.3 Hz, 1F), -111.98 (t, J = 6.9 Hz, 2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
21F
3N
3O
4の計算値: 448.15; 実測値: 448.3.
【0134】
(例6)
化合物6の調製
【化39】
工程1
水(5mL)およびEtOH(5mL)中の化合物1−E(970mg、2.801mmol)、化合物6−A(Tetrahedron: Asymmetry 2006, 17, 252-258;778mg、2.811mmol)およびNaHCO
5(472mg、1.857mmol)の混合物を室温で撹拌した。2時間後、反応混合物を水により希釈し、酢酸エチルにより抽出(2回)した。抽出物を水により洗浄した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。残留物を真空下で乾燥し、次の反応に使用した。
【0135】
残留物のCH
2Cl
2(3mL)中溶液に、室温でジオキサン中の4N HCl(7mL)を加えた。2時間後、この溶液を濃縮し、トルエンにより共蒸発(×1)させた。トルエン(17.5mL)中の残留物およびDBU(1.75mL、11.70mmol)の懸濁液を110℃の浴で1時間撹拌した。混合物を濃縮した後、溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物6−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.07 (s, 1H), 7.71 - 7.64 (m, 2H), 7.37 - 7.27 (m, 3H), 5.54 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.41 (qd, J = 7.2, 2.4 Hz, 2H), 3.98 (d, J = 1.3 Hz, 2H), 3.73 (dd, J = 12.1, 5.6 Hz, 1H), 3.52 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.65 (s, 1H), 1.82 (d, J = 2.7 Hz, 2H), 1.75 - 1.43 (m, 6H), 1.40 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
24H
27N
2O
5の計算値: 423.19; 実測値: 423.3.
【0136】
工程2および工程3
1N KOH(4.85mL)を添加しながら、THF(5mL)およびMeOH(5mL)中の化合物6−B(962mg、2.277mmol)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を濃縮して約5mLにし、1N HCl(約5mL)により酸性にし、ブラインにより希釈した後、CH
2Cl
2(50mL×2)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮すると化合物6−Cが得られた。
【0137】
DIPEA(0.35mL、2.009mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(5mL)中の化合物6−C(102mg、0.259mmol)、2,4−ジフルオロベンジルアミン(58mg、0.405mmol)およびHATU(152mg、0.400mmol)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl、水、飽和NaHCO
3およびブラインにより洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、2つの有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物6−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.50 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.66 - 7.52 (m, 2H), 7.42 - 7.20 (m, 4H), 6.90 - 6.72 (m, 2H), 5.41 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.74 - 4.53 (m, 2H), 4.05 (q, J = 12.9 Hz, 2H), 3.71 (dd, J = 12.3, 5.4 Hz, 1H), 3.50 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.64 (dt, J = 5.7, 2.9 Hz, 1H), 1.86 - 1.78 (m, 2H), 1.78 - 1.30 (m, 6H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.20 (p, J = 7.6 Hz, 1F), -114.76 (q, J = 8.6 Hz, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
29H
28F
2N
3O
4の計算値: 520.20; 実測値: 520.3.
【0138】
工程4
化合物6−D(122mg、0.235mmol)をTFA(1.5mL)に溶解し、室温で撹拌した。30分後、この溶液を濃縮し、残留物をCH
2Cl
2に溶解した後、0.1N HClにより洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2(2回)により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物6が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 12.16 (s, 1H), 10.46 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.36 (td, J = 8.7, 6.3 Hz, 1H), 6.88 - 6.70 (m, 2H), 4.64 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.06 (q, J = 12.8 Hz, 2H), 3.75 - 3.62 (m, 2H), 2.74 (s, 1H), 1.93 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 1.87 - 1.70 (m, 3H), 1.70 - 1.42 (m, 3H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -112.40 (p, J = 7.7 Hz, 1F), -114.76 (q, J = 8.6 Hz, 1F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
22F
2N
3O
4の計算値: 430.16; 実測値: 430.2.
【0139】
(例7)
化合物7の調製
【化40】
工程1
DIPEA(0.82mL、4.708mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(10mL)中の化合物6−C(266mg、0.674mmol)、2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(150mg、0.931mmol)およびHATU(390mg、1.026mmol)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl、水、飽和NaHCO
3および水により洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、2つの有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物7−Aが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.40 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.65 - 7.51 (m, 2H), 7.38 - 7.20 (m, 3H), 6.74 - 6.58 (m, 2H), 5.41 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.66 (qd, J = 14.5, 5.8 Hz, 2H), 4.03 (s, 2H), 3.71 (dd, J = 12.4, 5.5 Hz, 1H), 3.50 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.64 (dt, J = 6.0, 3.2 Hz, 1H), 1.88 - 1.77 (m, 2H), 1.77 - 1.51 (m, 3H), 1.40 (m, 3H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -109.12 (ddd, J = 15.2, 8.9, 6.4 Hz, 1F), -111.87 (t, J = 7.0 Hz, 2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
29H
27F
3N
3O
4の計算値: 538.20; 実測値: 538.3.
【0140】
工程2
化合物7−A(266mg、0.495mmol)をTFA(3mL)に溶解し、室温で撹拌した。20分後、この溶液を濃縮し、残留物をCH
2Cl
2に溶解した後、0.1N HClにより洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2(2回)により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物7が得られた。メタノール(1.5mL)中、室温で1時間、次に0℃で1時間磨砕することにより、得られた生成物をさらに精製した。固体をろ過して、メタノールにより洗浄し、真空下で一晩乾燥した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 12.11 (s, 1H), 10.39 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 6.74 - 6.57 (m, 2H), 4.73 - 4.58 (m, 2H), 4.12 - 3.97 (m, 2H), 3.73 - 3.61 (m, 2H), 2.73 (s, 1H), 1.98 - 1.85 (m, 2H), 1.85 - 1.69 (m, 3H), 1.69 - 1.42 (m, 3H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -109.26 (tt, J = 8.9, 6.3 Hz, 1F), -111.99 (t, J = 6.9 Hz, 2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
21F
3N
3O
4の計算値: 448.15; 実測値: 448.3.
【0141】
(例8)
化合物8の調製
【化41】
工程1
DIPEA(0.5mL、2.871mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(5mL)中の化合物6−C(151mg、0.383mmol)、3−クロロ−2−フルオロベンジルアミン(91mg、0.570mmol)およびHATU(239mg、0.629mmol)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl(2回)、飽和NaHCO
3(2回)および水により洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、2つの有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物8−Aが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.57 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.67 - 7.51 (m, 2H), 7.41 - 7.15 (m, 5H), 7.03 (td, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 5.42 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.80 - 4.56 (m, 2H), 4.16 - 4.06 (m, 2H), 4.01 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 12.4, 5.3 Hz, 1H), 3.51 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.64 (s, 1H), 1.74 - 1.29 (m, 7H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -120.95 (t, J = 6.9 Hz).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
29H
28ClFN
3O
4の計算値: 536.18; 実測値: 536.2.
【0142】
工程2
化合物8−A(73mg、0.136mmol)をTFA(3mL)に溶解し、室温で撹拌した。1時間後、この溶液を濃縮し、残留物をCH
2Cl
2に溶解した後、0.1N HClにより洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2(2回)により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物8が得られた。メタノール(1mL)中、0℃で1時間磨砕することにより、得られた生成物をさらに精製した。固体をろ過して、メタノールにより洗浄し、真空で一晩乾燥した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 12.18 (s, 1H), 10.51 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.32 - 7.26 (m, 2H), 7.06 - 6.98 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 4.16 - 3.97 (m, 2H), 3.67 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 2.74 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 1.93 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 1.87 - 1.70 (m, 3H), 1.70 - 1.58 (m, 1H), 1.58 - 1.43 (m, 2H).
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -120.94 (s).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
22ClFN
3O
4の計算値: 446.13; 実測値: 446.3.
【0143】
(例9)
化合物9の調製
【化42】
工程1
混合物の内部温度を20℃未満に維持しながら、少量分ずつのNaH(60%、1.235g、30.88mmol)をゆっくりと加えながら、DMSO(22mL)を含有するフラスコを水浴(約18℃)中で撹拌した。添加後、温度を20℃未満に維持しながら、Me
3SOI(6.79g、30.85mmol)を小分けにして加えた。添加後、混合物を水浴(約16〜18℃)で45分間、撹拌した。混合物に化合物9−A(3.15mL、27.77mmol)のDMSO(3.95mL)中溶液を滴下して加えた。得られた混合物を室温で30分間、次に50℃で2時間撹拌した。反応混合物を約60gの氷に注ぎ、得られた混合物を分液漏斗に移した後、生成物をエーテル(約50〜70mL、2回)により抽出した。抽出物を水により洗浄して、合わせ、乾燥(Na
4SO
4)して、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製した。集めた画分を約20℃の浴で回転式蒸発器(rotorvap)により少量の体積まで濃縮すると、化合物9−Bが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 2.35 - 2.23 (m, 1H), 2.08 - 1.89 (m, 2H), 1.78 - 1.66 (m, 2H), 1.60 (qd, J = 8.7, 7.8, 4.8 Hz, 2H), 1.40 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 1.21 (s, 3H), 0.91 (dd, J = 10.0, 5.1 Hz, 1H).
【0144】
工程2
アセトニトリル(40mL)中の化合物9−B(3.824g、54%純度、16.57mmol)およびピリジンHCl(7.680g、66.46mmol)の混合物を90℃で24時間還流した。反応混合物を水(150mL)により希釈し、生成物をエーテル(約80mL×3)により抽出した。抽出物を水により洗浄して、合わせ、乾燥(Na
4SO
4)して、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製した。生成物を含有する画分を合わせ、回転式蒸発器により濃縮すると、化合物9−Cが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.38 (s, 2H), 2.39 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 2.30 (dddd, J = 14.7, 13.4, 7.8, 4.7 Hz, 2H), 2.17 (dt, J = 13.8, 1.7 Hz, 1H), 2.01 - 1.79 (m, 3H), 1.58 (dd, J = 10.0, 5.1 Hz, 1H), 1.03 (s, 3H).
【0145】
工程3
ガンマ−クロロケトン化合物9−C(3.666g、56%純度、12.78mmol)、(R)−1−フェニルエチルアミン(1.72mL、13.46mmol)およびアセトンシアノヒドリン(3.5mL、38.25mmol)のMeOH(11mL)中溶液を75℃の浴中で還流した。41.5時間後、反応混合物をCH
2Cl
2により希釈し、水性NaHCO
3および水により洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。溶離液としてヘキサン−酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物9−Dおよび9−D’が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.34 (m, 4H), 7.28 - 7.19 (m, 1H), 4.10 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 2.80 - 2.62 (m, 1H), 2.37 (t, J = 9.8 Hz, 1H), 2.28 (dd, J = 21.2, 10.4 Hz, 2H), 1.78 (q, J = 10.0, 7.9 Hz, 3H), 1.70 - 1.47 (m, J = 5.8, 4.4 Hz, 4H), 1.46 - 1.29 (m, 2H), 0.96 (s, 3H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
17H
23N
2の計算値: 255.19; 実測値: 254.9.
【0146】
工程4
EtOH(7mL)およびジオキサン中の4N HCl(0.9mL)中の化合物9−D(229mg、0.900mmol)および20%Pd(OH)
2/C(118mg)の混合物を、H
2雰囲気下で撹拌した。3時間後、追加の20%Pd(OH)
2/C(55mg)を加えた。2.5時間後、追加の20%Pd(OH)
2/C(61mg)を加えた。2.5時間後、反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮すると化合物9−Eが得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 3.49 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.37 - 3.32 (m, 1H), 3.17 - 3.09 (m, 1H), 2.05 - 1.86 (m, 3H), 1.86 - 1.70 (m, 3H), 1.70 - 1.61 (m, 1H), 1.61 - 1.43 (m, 1H), 1.19 (s, 3H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
9H
19N
2の計算値: 155.15; 実測値: 155.1.
【0147】
工程5
化合物9−E、化合物1−E(314mg、0.907mmol)およびNaHCO
3(305mg、3.631mmol)の水(3mL)およびEtOH(3mL)中の混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を濃縮乾固し、残留物をCH
2Cl
2に溶解した後、乾燥(MgSO
4)した。乾燥した溶液を濃縮した後、残留物をCH
2Cl
2(1.5mL)およびジオキサン中の4N HCl(4.5mL)に溶解した。室温で20分間撹拌した後、この溶液を濃縮乾固し、トルエンにより共蒸発させた。
【0148】
トルエン(7mL)中の残留物およびDBU(0.7mL、4.681mmol)の懸濁液を100℃の浴で20分間撹拌した。混合物を濃縮した後、溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物9−Fが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.21 (s, 1H), 7.64 (dd, J = 7.2, 1.4 Hz, 2H), 7.36 - 7.22 (m, 3H), 5.49 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.39 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.15 - 4.06 (m, 1H), 4.01 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.48 - 3.33 (m, 2H), 1.67 (s, 3H), 1.65 - 1.48 (m, 2H), 1.39 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.48 - 1.30 (m, 3H), 1.17 (s, 3H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
25H
29N
2O
5の計算値: 437.21; 実測値: 437.3.
【0149】
工程6
1N KOH(1.15mL)を添加しながら、THF(2mL)およびEtOH(2mL)中の化合物9−F(243mg、0.557mmol)の混合物を室温で撹拌した。30分後、反応混合物を水により希釈し、1N HCl(1.5mL)により酸性にして、CH
2Cl
2(×2)により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(MgSO
4)して、濃縮し、真空下で乾燥すると、化合物9−Gが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
25N
2O
5の計算値: 409.18; 実測値: 409.2.
【0150】
工程7
DIPEA(0.595mL、3.414mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(5mL)中の化合物9−G(188mg、0.460mmol)、2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(99mg、0.614mmol)およびHATU(270mg、0.710mmol)の混合物を室温で撹拌した。30分後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl(×2)、水、飽和NaHCO
3(×2)およびブラインにより洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、2つの有機画分を合わせて、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物9−Hが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.48 - 10.31 (m, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.57 (dt, J = 6.1, 1.5 Hz, 2H), 7.37 - 7.21 (m, 3H), 6.74 - 6.57 (m, 2H), 5.40 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.69 (dd, J = 14.5, 5.7 Hz, 1H), 4.61 (dd, J = 14.5, 5.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 2H), 3.43 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 3.36 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 1.73 - 1.52 (m, 4H), 1.52 - 1.27 (m, 4H), 1.17 (s, 3H).
19F NMR (377 MHz, クロロホルム-d) δ -72.06 (s 1F), -109.08 , -111.85 (s, 2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
30H
29F
3N
3O
4の計算値: 552.21; 実測値: 552.3.
【0151】
工程8
化合物9−H(200mg、0.363mmol)をTFA(2mL)に溶解し、室温で撹拌した。30分後、この溶液を濃縮し、残留物をCH
2Cl
2に溶解した後、0.1N HClにより洗浄した。水性画分をCH
2Cl
2(×2)により抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物9が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.42 (s, 1H), 8.62 - 7.93 (m, 1H), 6.76 - 6.53 (m, 2H), 4.71 - 4.56 (m, 2H), 4.24 - 3.94 (m, 2H), 3.61 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.35 - 3.20 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 1.87 - 1.71 (m, 4H), 1.66 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 1.58 - 1.36 (m, 3H), 1.22 (s, 3H).
19F NMR (377 MHz, クロロホルム-d) δ -108.11 - -110.11 (s, 1F), -111.95 (s, 2F).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
23F
3N
3O
4の計算値: 462.16; 実測値: 462.3.
【0152】
(例10)
化合物10の調製
【化43】
工程1
水(3mL)およびEtOH(3mL)中の化合物1−E(300mg、0.876mmol)、化合物10−A(Tetrahedron: Asymmetry 2006, 17, 252-258;220mg、0.837mmol)およびNaHCO
3(156mg、1.857mmol)の混合物を室温で撹拌した。2時間後、反応混合物を水により希釈し、酢酸エチルにより抽出した。抽出物を水により洗浄した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。残留物を真空下で乾燥し、次の反応に使用した。
【0153】
上の残留物のCH
2Cl
2(2mL)中溶液に、室温でジオキサン中の4N HCl(4mL)を加えた。1.5時間後、この溶液を濃縮して、真空で1時間乾燥した。トルエン(5mL)中の残留物およびDBU(0.55mL、3.678mmol)の懸濁液を110℃の浴で30分間撹拌した。混合物を濃縮した後、溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物10−Bが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
23H
25N
2O
5の計算値: 409.18; 実測値409.4.
【0154】
工程2および工程3
1N KOH(0.35mL)を添加しながら、THF(2mL)およびMeOH(2mL)中の化合物10−B(200mg、0.49mmol)の溶液を室温で撹拌した。2.25時間後、反応混合物を濃縮して、1N HCl(約0.4mL)により酸性にし、ブラインにより希釈した後、CH
2Cl
2により抽出した。合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮した。得られた粗10−Cを、次の反応に直接使用した。
【0155】
DIPEA(0.20mL、1.148mmol)を添加しながら、CH
2Cl
2(3mL)中の粗製10−C、2,4−ジフルオロベンジルアミン(40mg、0.355mmol)およびHATU(93mg、0.245mmol)の混合物を室温で撹拌した。約30分後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Cl、水、飽和NaHCO
3およびブラインにより洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、有機画分を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。溶離液として酢酸エチル−20%MeOH/酢酸エチルを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、得られた残留物を精製すると、化合物10−Dが得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.40 (s, 1H), 7.60 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.45 - 7.36 (m, 1H), 7.36 - 7.27 (m, 3H), 6.90 - 6.73 (m, 2H), 5.38 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.74 - 4.56 (m, 2H), 4.49 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.23 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.61 (dt, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.45 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.74 (s, 1H), 1.92 (dd, J = 16.5, 7.4 Hz, 2H), 1.71 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 1.67 - 1.57 (m, 1H), 1.57 - 1.46 (m, 2H), 1.36 - 1.12 (m, 3H), 0.94 - 0.63 (m, 1H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
28H
26F
2N
3O
4の計算値: 506.19; 実測値 506.6.
【0156】
工程4
化合物10−D(90mg、0.146mmol)をTFA(1mL)に溶解し、室温で撹拌した。30分後、この溶液を濃縮し、溶離液としてCH
2Cl
2−CH
2Cl
2中20%MeOHを使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、化合物10である(3R,12aS)−N−(2,4−ジフルオロベンジル)−7−ヒドロキシ−6,8−ジオキソ−2,3,4,6,8,12−ヘキサヒドロ−1H−3,12a−メタノジピリド[1,2−a:1’,2’−d]ピラジン−9−カルボキサミドが得られた。
1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ 12.75 (s, 1H), 10.46 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.46 - 7.40 (m, 1H), 7.00 - 6.93 (m, 2H), 4.60 - 4.56 (m, 2H), 4.53 - 4.40 (m, 2H), 3.51 - 3.43 (m, 2H), 2.72 (s, 1H), 1.86 - 1.71 (m, 3H), 1.61 - 1.53 (m, 2H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
4の計算値: 416.14; 実測値 416.3.
【0157】
(例11)
化合物11の調製
【化44】
化合物11は、化合物10−Aの代わりに化合物11−A(Tetrahedron: Asymmetry 2006, 17, 252-258)を使用し、化合物10に関して上で記載した通りに合成した。
1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ 12.75 (s, 1H), 10.46 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.42 (m, 1H), 6.99 - 6.93 (m, 2H), 4.59 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.47 (q, J = 12.8 Hz, 2H), 3.55 - 3.42 (m, 2H), 2.75 (s, 1H), 1.93 (m, 2H), 1.82 - 1.79 (m, 3H), 1.60 - 1.53 (m, 2H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
20F
2N
3O
4の計算値: 416.14; 実測値 416.3.
【0158】
(例12)
化合物12の調製
【化45】
【0159】
工程1
CH
2Cl
2(5mL)中の化合物11−C(0.0850g、0.223mmol)および2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(0.0701g、0.435mmol、2当量)に、DIPEA(0.28mL、1.56mmol、7当量)およびHATU(0.1277g、0.335mmol、1.5当量)を添加した。60分後、反応物をCH
2Cl
2(10mL)により希釈し、飽和NH
4Cl(10mL)および水(10mL)により洗浄した。合わせた水性層をCH
2Cl
2(2×20mL)により抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で脱水して、真空で濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(0〜10%MeOH:EtOAc)により精製すると、化合物12−Aが得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ - 10.45 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.18 (s, 0H), 7.63 - 7.45 (m, 2H), 7.39 - 7.27 (m, 3H), 7.21 (dd, J = 9.2, 8.1 Hz, 2H), 5.12 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 4.79 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.57 (dd, J = 8.7, 3.7 Hz, 2H), 3.62 (pd, J = 6.6, 3.9 Hz, 1H), 3.29 - 3.22 (m, 1H), 3.14 (qd, J = 7.3, 4.2 Hz, 1H), 2.63 (s, 1H), 1.83 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 1.71 - 1.58 (m, 2H), 1.43 (q, J = 11.1 Hz, 2H).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -109.28 (tt, J = 9.3, 6.4 Hz), -112.37 (t, J = 7.2 Hz).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
28H
25F
3N
3O
4の計算値: 524.18; 実測値: 524.14.
【0160】
工程2
化合物12−A(0.117g、0.223mmol)にトリフルオロ酢酸(5mL)を加えた。40分後、混合物を真空で濃縮した。Et
2Oにより磨砕すると、化合物12が得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.58 (s, 1H), 10.42 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.20 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 4.81 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.57 - 4.47 (m, 3H), 3.44 (m, 2H), 2.69 (m, 1H), 1.89 (m, 2H), 1.72 (m,, 3H), 1.51 (m, 1H), 1.25 (m, 2H).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -109.35 (ddd, J = 15.4, 9.3, 6.3 Hz), -112.48 (t, J = 7.3 Hz).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
19F
3N
3O
4の計算値: 434.13; 実測値: 434.28.
【0161】
(例13)
化合物13の調製
【化46】
化合物13は、工程3において、2,4−ジフルオロベンジルアミンではなく、2,4,6−トリフルオロベンジル(difluorobenzyl)アミン(0.0701g、0.435mmol、2当量)を使用したこと以外、化合物10に関して上で記載した通り合成する。
【0162】
工程1
CH
2Cl
2(5mL)中の10−C(0.0601g、0.158mmol)および2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(0.0463g、0.287mmol、1.8当量)に、DIPEA(0.20mL、1.10mmol、7当量)およびHATU(0.0953g、0.237mmol、1.5当量)を添加した。60分後、反応物をCH
2Cl
2(10mL)により希釈し、飽和NH
4Cl(10mL)および水(10mL)により洗浄した。合わせた水性層をCH
2Cl
2(2×20mL)により抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4により脱水して、真空で濃縮した。シリカゲル(0〜10%MeOH:EtOAc)上のカラムクロマトグラフィーにより精製すると、13−A(0.1064g、97%)が得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.45 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.61 - 7.45 (m, 2H), 7.38 - 7.27 (m, 3H), 7.27 - 7.16 (m, 2H), 5.12 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 4.79 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.62 - 4.50 (m, 3H), 3.62 (pd, J = 6.5, 3.8 Hz, 1H), 3.26 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.14 (qd, J = 7.3, 4.2 Hz, 1H), 1.83 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 1.71 - 1.59 (m, 2H), 1.42 (p, J = 10.1, 9.4 Hz, 2H).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -109.21 - -109.34 (m), -112.38 (t, J = 7.3 Hz). LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
28H
25F
3N
3O
4の計算値: 524.18; 実測値: 524.28.
【0163】
工程2
13−A(0.083g、0.159mmol)にトリフルオロ酢酸(5mL)を加えた。45分後、混合物を真空で濃縮した。Et
2Oにより磨砕すると、13が得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.57 (s, 1H), 10.42 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.20 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 4.81 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 4.51 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.50 - 3.40 (m, 2H), 2.68 (m, 1H), 1.89 (m, 2H), 1.73 (m, 3H), 1.55 - 1.42 (m, 1H), 1.25 (m, 2H).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -109.36 (ddd, J = 15.5, 9.6, 6.4 Hz), -112.49 (t, J = 7.3 Hz).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
19F
3N
3O
4の計算値: 434.13; 実測値: 434.21.
【0164】
(例14)
化合物14の調製
【化47】
【0165】
工程1
1N KOH(0.97mL)を添加しながら、THF(1.25mL)およびMeOH(1.25mL)中の化合物3−G(75mg、0.184mmol)の混合物を室温で撹拌した。室温で30分後、反応混合物を濃縮し、水により希釈した後、エーテルにより洗浄(×1)した。水性画分を1N HCl(約3.3mL)により酸性にし、酢酸エチルにより抽出(extacted)(×2)した。抽出物をブライン(×1)により洗浄して合わせ、乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮すると、粗製酸が得られた。
LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
21H
21N
2O
5の計算値:381.15;実測値:381.09。
【0166】
DIPEA(0.21mL、1.178mmol)を添加しながら、DMF(2mL)中の、前の工程に由来する粗製酸(64mg、0.168mmol)、(R)−1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エチルアミン(34mg、0.193mmol)およびHATU(83mg、0.219mmol)の混合物を室温で撹拌した。2時間後、混合物を酢酸エチルにより希釈し、飽和NH
4Clおよび飽和NaHCO
3により洗浄した。水性画分を酢酸エチルにより抽出した後、有機画分を合わせて乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮すると、化合物14−Aが得られた。
LCMS-ESI
+(m/z):[M+H]
+C
29H
27F
3N
3O
4の計算値:538.20;実測値:538.06。
【0167】
工程2
室温で、化合物14−A(85mg、0.158mmol)をTFA(1.2mL)に溶解して撹拌した。15分後、この溶液を濃縮し、分取HPLCにより残留物を精製し、集めた画分を凍結乾燥すると、化合物14が得られた。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.36 (s, 1H), 6.63 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 5.64 (p, J = 7.4 Hz, 1H), 4.81 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.50 - 4.16 (m, 2H), 2.10 - 1.43 (m, 12H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
22H
21F
3N
3O
4の計算値: 448.15; 実測値: 448.18.
【0168】
(例15)
化合物15の調製
【化48】
工程1
1N KOH(2.13mL)を添加しながら、THF(2.5mL)およびMeOH(2.5mL)中の化合物3−G(165mg、0.404mmol)の混合物を室温で撹拌した。室温で30分後、反応混合物を濃縮して水により希釈し、1N HClにより酸性にして酢酸エチルにより抽出(×2)した。抽出物を合わせて、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮すると粗製酸が得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
21N
2O
5の計算値: 381.15; 実測値: 381.13.
【0169】
DIPEA(0.48mL、2.76mmol)を添加しながら、DMF(3mL)中の、前の工程に由来する粗製酸(150mg、0.394mmol)、2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(76mg、0.47mmol)およびHATU(188mg、0.49mmol)の混合物を室温で撹拌した。2時間後、追加の2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(32mg、0.20mmol)、HATU(105mg、0.28mmol)およびDIPEA(0.14mL、0.79mmol)を加え、得られた混合物を室温で撹拌した。2日後、追加の2,4,6−トリフルオロベンジルアミン(32mg、0.20mmol)、HATU(105mg、0.28mmol)およびDIPEA(0.14mL、0.79mmol)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を水により希釈し、酢酸エチル(×3)により抽出し、合わせた抽出物を乾燥(Na
2SO
4)して、濃縮すると、粗製化合物15−Aが得られた。
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
28H
25F
3N
3O
4の計算値: 524.18; 実測値: 524.15.
【0170】
工程2
室温で、化合物15−A(205mg、0.392mmol)をTFA(3mL)に溶解して撹拌した。15分後、この溶液を濃縮し、分取HPLCにより残留物を精製し、集めた画分を凍結乾燥すると、化合物15が得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.65 (s, 1H), 10.38 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.44 (s, 1H), 7.30 - 7.07 (m, 2H), 4.65 (m, 3H), 4.55 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 1.91 - 1.75 (m, 4H), 1.69 (dtt, J = 21.9, 9.5, 3.9 Hz, 4H).
LCMS-ESI
+ (m/z): [M+H]
+ C
21H
19F
3N
3O
4の計算値: 434.13; 実測値: 434.19.
【0171】
抗ウイルスアッセイ
(例16)
MT4細胞における抗ウイルスアッセイ
MT4細胞を利用する抗ウイルスアッセイの場合、384ウェルのアッセイ用プレート(10種の濃度)の各ウェル中の細胞成長培地(RPMI1640、10%FBS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1%L−グルタミン、1%HEPES)40μLに、四連で、DMSO中で3倍に段階希釈した化合物の189X試験濃度のもの0.4μLを加えた。
一定分量1mLとなる2×10
6個のMT4細胞に、細胞成長培地(モック感染)またはHIV−IIIb濃縮ABI保存溶液を新しく1:250に希釈したもの(MT4細胞に対して0.004m.o.i.)のどちらか一方を25μL(MT4)、それぞれ1時間および3時間、37℃で事前感染させた。感染および非感染細胞を細胞成長培地に希釈し、アッセイ用プレートの各ウェルに、2000個(MT4の場合)の細胞35μLを加えた。
【0172】
次に、アッセイ用プレートをインキュベータ中、37℃でインキュベートした。5日間のインキュベート後、アッセイ用プレートの各ウェルに、2Xの濃CellTiter−Glo(商標)試薬(カタログ番号G7573、Promega Biosciences,Inc.、Madison、WI)25μLを加えた。室温で2〜3分間インキュベートすることにより細胞溶解を行い、次に、化学発光をEnvision読取装置(PerkinElmer)を使用して読み取った。
本発明の化合物は、以下の表1に示されている通り、本アッセイにおいて抗ウイルス活性を実証している。したがって、本発明の化合物は、HIVウイルスの増殖の処置、AIDSの処置、またはAIDSもしくはARCの症状の発生遅延に有用となり得る。
【0173】
【表1】
表1中のデータは、各化合物の経時的な平均値を表す。ある種の化合物の場合、本プロジェクトの期間をかけて、複数のアッセイを実施した。すなわち、表1に報告されているデータには、優先権書類において報告されたデータ、およびその間に実施したアッセイに由来するデータが含まれる。
【0174】
本明細書において言及されている米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許公開はすべて、それらの全体が、本説明と矛盾することがない程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0175】
上記から、本発明の特定の実施形態は、例示目的で本明細書に記載されているが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされてもよいことが理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定める以外、限定されない。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕以下の式(I)を有する化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化49】
(I)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲンにより置換されているフェニルであり、
Xは、−CHR2−であり、
Wは、結合または−CHR3−であり、
Zは、結合または−CHR4−であり、
R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
R5は、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
Lは、−C(Ra)2−、−C(Ra)2C(Ra)2−または−C(Ra)2C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルである。
]
〔2〕以下の式(I−A)を有する化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化50】
(I-A)
[式中、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素、C1-3アルキルまたはC1-3ハロアルキルであり、
R1は、1〜3個のハロゲンにより置換されているフェニルであり、
Xは、−CHR2−であり、
Wは、結合または−CHR3−であり、
Zは、結合または−CHR4−であり、
R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素またはC1-3アルキルであり、
Lは、−C(Ra)2−、−C(Ra)2C(Ra)2−または−C(Ra)2C(Ra)2C(Ra)2−であり、
Raはそれぞれ、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシルまたはC1-4アルキルである。
]
〔3〕以下の式(II)を有する前記〔1〕に記載の化合物。
【化51】
(II)
〔4〕以下の式(II−A)を有する前記〔3〕に記載の化合物。
【化52】
(II-A)
〔5〕以下の式(III)を有する前記〔1〕に記載の化合物。
【化53】
(III)
〔6〕以下の式(III−A)を有する前記〔5〕に記載の化合物。
【化54】
(III-A)
〔7〕以下の式(IV)を有する前記〔1〕に記載の化合物。
【化55】
(IV)
〔8〕以下の式(IV−A)を有する前記〔7〕に記載の化合物。
【化56】
(IV-A)
〔9〕Lが、−C(Ra)2−である、前記〔1〕から〔8〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔10〕Lが、−C(Ra)2C(Ra)2−である、前記〔1〕から〔8〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔11〕Lが、−C(Ra)2C(Ra)2C(Ra)2−である、前記〔1〕から〔8〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔12〕Raがそれぞれ、水素である、前記〔1〕から〔11〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔13〕R1が、1個のハロゲンにより置換されている、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔14〕R1が、4−フルオロフェニルまたは2−フルオロフェニルである、前記〔13〕に記載の化合物。
〔15〕R1が、2個のハロゲンにより置換されている、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔16〕R1が、2,4−ジフルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3−フルオロ−4−クロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2−フルオロ−4−クロロフェニルまたは3,5−ジフルオロフェニルである、前記〔15〕に記載の化合物。
〔17〕R1が、2,4−ジフルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3−フルオロ−4−クロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−クロロフェニルまたは3,5−ジフルオロフェニルである、前記〔15〕に記載の化合物。
〔18〕R1が、2,4−ジフルオロフェニルである、前記〔16〕に記載の化合物。
〔19〕R1が、3個のハロゲンにより置換されている、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の化合物。
〔20〕R1が、2,4,6−トリフルオロフェニルまたは2,3,4−トリフルオロフェニルである、前記〔19〕に記載の化合物。
〔21〕R1が、2,4,6−トリフルオロフェニルである、前記〔20〕に記載の化合物。
〔22〕R5が、水素またはC1-3アルキルである、前記〔1〕に記載の化合物。
〔23〕R5が、水素である、前記〔1〕に記載の化合物。
〔24〕R5が、メチルである、前記〔1〕に記載の化合物。
〔25〕
【化57】
【化58】
から選択される、化合物。
〔26〕前記〔1〕から〔25〕までのいずれか1項に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
〔27〕治療有効量の前記〔1〕から〔25〕までのいずれか1項に記載の化合物または前記〔26〕に記載の医薬組成物をヒトに投与することによる、感染症を有しているまたはそれを有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染症を処置または予防する方法。
〔28〕感染症を有しているまたはそれを有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染症を処置または予防するための、前記〔1〕から〔25〕までのいずれか1項に記載の化合物または前記〔26〕に記載の医薬組成物の使用。
〔29〕医学的治療法において使用するための、前記〔1〕から〔25〕までのいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩。
〔30〕HIV感染症の予防的または治療的処置において使用するための、前記〔1〕から〔25〕までのいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩。