(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図2】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図3】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図4】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図5】本発明の一実験例に係る三白草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図6】本発明の一実験例に係る三白草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図7】本発明の一実験例に係る三白草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図8】本発明の一実験例に係る三白草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図9】本発明の一実験例に係る甘草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図10】本発明の一実験例に係る甘草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図11】本発明の一実験例に係る甘草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図12】本発明の一実験例に係る甘草抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図13】本発明の一実験例に係る薔薇抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図14】本発明の一実験例に係る薔薇抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図15】本発明の一実験例に係る薔薇抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図16】本発明の一実験例に係る薔薇抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図17】本発明の一実験例に係る大黄抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図18】本発明の一実験例に係る大黄抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図19】本発明の一実験例に係る大黄抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図20】本発明の一実験例に係る大黄抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図21】本発明の一実験例に係る刺五加皮抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図22】本発明の一実験例に係る刺五加皮抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図23】本発明の一実験例に係る刺五加皮抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図24】本発明の一実験例に係る刺五加皮抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図25】本発明の一実験例に係る黄柏抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(GM‐CSF)。
【
図26】本発明の一実験例に係る黄柏抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐1α)。
【
図27】本発明の一実験例に係る黄柏抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(IL‐8)。
【
図28】本発明の一実験例に係る黄柏抽出物の炎症性サイトカインの抑制効能を示したグラフである(TNF‐α)。
【
図29】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図30】本発明の一実験例に係る三白草抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図31】本発明の一実験例に係る甘草抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図32】本発明の一実験例に係る薔薇抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図33】本発明の一実験例に係る大黄抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図34】本発明の一実験例に係る刺五加皮抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図35】本発明の一実験例に係る黄柏抽出物の皮脂生成抑制効能を示したグラフである。
【
図36】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図37】本発明の一実験例に係る三白草抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図38】本発明の一実験例に係る甘草抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図39】本発明の一実験例に係る薔薇抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図40】本発明の一実験例に係る大黄抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図41】本発明の一実験例に係る刺五加皮抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図42】本発明の一実験例に係る黄柏抽出物のニキビ性色素沈着抑制効能を示したグラフである。
【
図43】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図44】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図45】本発明の一実験例に係る黄耆抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図46】本発明の一実験例に係る三白草抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図47】本発明の一実験例に係る三白草抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図48】本発明の一実験例に係る三白草抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図49】本発明の一実験例に係る甘草抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図50】本発明の一実験例に係る甘草抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【
図51】本発明の一実験例に係る甘草抽出物のニキビ性傷抑制効能を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る組成物は、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏からなる群より選択されるいずれか一つ以上の抽出物を有効成分として含有する。黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏からなる群より選択されるいずれか一つ以上の抽出物を含有する組成物は、ニキビ性色素沈着及び/又はニキビ性傷を防止ないし抑制する効果が認められる。一実施形態において、本発明に係る組成物は、有効成分として黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏からなる群より選択されるいずれか一つ以上の抽出物を含有するニキビ性色素沈着抑制用組成物である。他の一実施形態において、本発明に係る組成物は、有効成分として、黄耆、三白草及び甘草からなる群から選択されるいずれか一つ以上の抽出物を含有するニキビ性傷抑制用組成物である。
【0011】
黄耆(Astraglus membranaceus)は、双子葉植物で、薔薇目マメ科の多年生草の一種である。主に山地の岩間に生息し、高さは40〜70cm程度であり、韓国、日本、中国東北部及びシベリア東部等に分布する。漢方においては、秋に採取して蘆頭とひげ根を除去し、日光で乾燥させたものを漢薬材の黄耆という。
【0012】
三白草(Saururus chinensis)は、双子葉植物で、胡椒目三白草科の多年生草の一種である。根茎は白色で、泥の中で横に伸びる。茎の高さは50〜100cmで、6〜8月に白い花が咲く。主に湿地で育ち、根、葉及び花が白色であるため三白草という。脚気、黄疸、肝炎等に効果があることで知られており、韓国、日本、中国等に分布する。
【0013】
甘草(Glycyrrhiza uralensis)は、双子葉植物マメ科に属し、薬用植物として多く使用されている。韓国以外にも、中国東北部、シベリア、モンゴル等に分布する。茎は角ばっていて1mほどまっすぐに育ち、葉は互生し、奇数羽状複葉である。花は7〜8月頃に咲き、長さ1.4〜2.5cmの紫色である。根は、赤褐色で地中深く入り、甘みがあり、甘味料(sweetening)又は漢方薬等に使用される。
【0014】
薔薇(Rosa spp.)は、双子葉植物薔薇目薔薇科に属する植物を総称し、野生種と改良を加えた園芸種をすべて含む。薔薇は灌木性の花木で、美しい花と香りで観賞用や香料用として多く栽培されている。薔薇は、北半球の寒帯、亜寒帯、温帯、亜熱帯等の広い地域で多様な品種が栽培されている。
【0015】
大黄(Rheum undulatum)は、離弁花群タデ目タデ科の多年生植物を総称する意味である。大黄は、主に谷の湿地に生息し、原産地は中国である。太い黄色の根があり、まっすぐに育つ主枝の高さは1mに達することもある。主に薬剤として用いられるのは大黄の主根である。主根の皮とひげ根を除去し、そのまま又は丸ごと切って乾燥させたものを薬用として使用する。消炎性の下剤として使用しており、様々な処方に配合して使用されている。
【0016】
刺五加皮(Acanthopanax senticosus)は、タラノキ科の落葉低木であって、その高さは2〜3m程度である。木全体に細くて長い棘がびっしりと生え、手のひら状の複葉がずれるように生える。刺五加皮の属名であるアカントパナクス(Acanthopanax)のうち、アカント(Acantho)は「茨」を意味し、パナクス(panax)は「万病を治療する」という意味で、「万病を治す茨」という意味である。昔から、神経痛、関節炎、高血圧、神経衰弱、糖尿及び強壮剤として広く用いられている。
【0017】
また、黄柏(Phellodendri Cortex)は、黄柏の木の皮を薬剤として呼ぶ言葉であって、黄柏の木は、ミカン科(rutaceae)の落葉闊葉喬木で、10m程度の高さに育つが、皮にはコルクが発達し、内皮は黄色である。黄柏は、前後に木の幹の皮を剥いで粗皮を除去したり刻んだりして、太陽の下で乾燥させて製造する。黄柏は、血糖低下作用を有することが知られており、肺炎双球菌、ヒト型結核菌、ブドウ状球菌等に対して発育阻止作用を有すると同時に、腫瘍細胞の繁殖を阻止し、殺菌作用を有する。黄柏を服用する場合には、味覚反射の亢進によって胃液の分泌を促進させ、食欲の亢進効能があることが知られている。
【0018】
前記の抽出物は、通常の多様な方法により、別途の制限なく抽出することができる。一実施形態において、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏からなる群より選択されるいずれか一つ以上の抽出物は、蒸留水、C
1〜C
5の無水又は含水低級アルコール等の有機溶媒で抽出することができる。他の一実施形態において、前記抽出物は、熱水抽出物であってよい。熱水抽出物の場合、抽出過程において、真空及び高圧の条件をともに設定することにより、抽出効率を高めることができる。
【0019】
他の一実施形態において、黄耆、三白草及び甘草からなる群から選択されるいずれか一つ以上の抽出物は、ゼラチナーゼ(gelatinase)を抑制する効能が認められる。ゼラチナーゼは、多様な種類のカビや酵母等から発現される蛋白質加水分解酵素の一種であり、ゼラチンを液化させる機能がある。ゼラチナーゼの種類は特に制限されず、ヒトから発現されるゼラチナーゼ遺伝子としては、MMP‐9(matrix metalloproteinase‐9)やMMP‐2(matrix metalloproteinase‐2)等がある。他の一実施形態において、前記黄耆、三白草及び甘草からなる群から選択されるいずれか一つ以上の抽出物は、MMP‐9及び/又はMMP‐2を抑制する効能が認められる。本発明に係る組成物は、ゼラチナーゼ、具体的には、MMP‐9及び/又はMMP‐2を抑制することにより、ニキビ性傷を防止ないし抑制する。
【0020】
本発明に係る組成物は、多様な分野において特別な制限なしに活用することができ、例えば、皮膚外用剤として剤形化することができ、具体的には、化粧料や医薬組成物の形態で剤形化することができる。
【0021】
本発明に係る皮膚外用剤組成物は、油性又は水性媒質から溶液、懸濁液又は乳化液の形態となることができ、また、使用する前に、無菌、発熱物質が除去された水に溶かして使用する乾燥粉末の形態で剤形化することができる。油中水型乳剤は、オリーブ油等の植物油又は液状パラフィン等の鉱物性油を油相とし、大豆レシチン等の天然リン脂質、及びソルビタンモノオレエート等の無水ヘキシトールや脂肪酸のエステルに由来するもの、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート等の無水ヘキシトールと脂肪酸に由来する部分エステルをエチレンオキシドと縮合した化合物を乳化剤として、活性成分を乳化させたものである。
【0022】
一実施形態において、本発明の皮膚外用剤組成物において、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物の含量は、組成物全体の重量を基準として0.1〜20重量%、より具体的には0.5〜20重量%とすることができる。抽出物の含量が過度に少ない場合には、皮膚状態の管理及び改善の効果が僅かであり、抽出物の含有量が増加すれば、抽出物添加による効率性が低下して、剤形の安定性等の問題が誘発され得る。
【0023】
本発明は、前記組成物を含む化粧料組成物を提供する。前記組成物を化粧料の形態で剤形化する場合には、ニキビ性色素沈着を防止又は改善させる目的で使用することができる。また、ニキビ性傷が発生することを防止又は改善する目的で使用することができる。前記化粧料の剤形は、特に限定されず、例えば、柔軟化粧水、栄養化粧水、マッサージクリーム、栄養クリーム、パック、ゲル又は皮膚粘着タイプの化粧料の剤形を有する化粧料組成物であってよく、また、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、パッチ又はスプレー等の経皮投与型剤形であってよい。また各々の製剤において、他の成分は、その他化粧料組成物の種類又は使用目的等に応じて、当業者が困難なく適宜選定して配合することができる。
【0024】
本発明はまた、前記組成物を含む医薬組成物を提供する。本発明の組成物を含む医薬組成物は、ニキビ性色素沈着及び/又はニキビ性傷の改善ないし抑制用組成物であってよい。
【0025】
本発明の組成物を医薬品に適用する場合には、前記組成物に有効成分として常用される無機又は有機の担体を加えて、固体、半固体又は液状の形態で、経口投与剤或いは非経口投与剤として剤形化することができる。
【0026】
前記経口投与用の製剤としては、錠剤、丸剤、顆粒剤、軟・硬カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、乳濁剤、シロップ剤、ペレット剤等を挙げることができる。また、前記非経口投与のための製剤としては、注射剤、点滴剤、軟膏、ローション、スプレー、懸濁剤、乳剤、坐剤等を挙げることができる。本発明の有効成分を剤形化するためには、常法に従って実施すれば容易に剤形化することができ、界面活性剤、賦形剤、着色料、香辛料、保存料、安定剤、緩衝剤、懸濁剤、その他常用される補助剤を適宜使用することができる。
【0027】
本発明に係る前記医薬組成物は、経口、非経口、直腸、局所、経皮、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下等に投与することができる。
また、前記活性成分の投与量は、治療される対象の年齢、性別、体重と、治療する特定の疾患又は病理状態、疾患又は病理状態の深刻度、投与経路、及び処方者の判断によって変わり得るであろう。こうした因子に基づく投与量の決定は、当業者の水準内にある。一般的な投与量は、0.001mg/kg/日〜2000mg/kg/日、より具体的には、0.5mg/kg/日〜1500mg/kg/日である。
【0028】
本発明は、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏からなる群より選択されるいずれか一つ以上の抽出物を含有しているアフターケア(aftercare)用組成物を提供する。より具体的には、ニキビによる皮膚トラブルによる色素沈着及び/又は傷等の後遺症を総合的に管理し、皮膚状態を改善するためのアフターケア用組成物を提供する。
【0029】
一実施形態において、本発明に係るアフターケア用組成物中の黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物の含量は、組成物全体の重量を基準として0.1〜20重量%、より具体的には、0.5〜20重量%であってよい。抽出物の含有量が過度に少ない場合には、皮膚状態の管理及び改善の効果が僅かであり、抽出物の含有量が増加すれば、抽出物添加による効率性が低下して、剤形の安定性等の問題が誘発され得る。
【0030】
本発明において、「アフターケア(aftercare)」とは、皮膚状態を管理及び改善するための総合的な事後管理を意味する。例えば、休暇の季節に海、川や渓谷等で水遊びを楽しんだり、日焼けやタンニング等を長時間行ったりする場合には、皮膚が紫外線に過度に露出されて炎症が誘発され得る。また、皮膚に塗布されたサンクリーム又はオイル等に含まれた各種添加剤が皮膚に残ることにより、ニキビ性炎症を起こすこともあり得る。この他にも、日常生活の中で多様な原因によってニキビ性炎症等の皮膚トラブルが誘発され得る。アフターケアは、これらのニキビ性炎症を含む皮膚トラブルに対して、皮膚管理及び皮膚状態改善のための事後管理を総称する意味である。また、アフターケア用組成物は、アフターケアのために皮膚に粘着、沈着ないし塗布する組成物を包括する意味である。
【0031】
一実施形態において、本発明は、前記組成物を含む食品添加物、機能性食品又は健康食品等を提供する。具体的には、前記組成物は、ニキビ性色素沈着及び/又は傷の改善ないし抑制用組成物とすることができる。
【0032】
本発明に係る組成物は、多様な種類の食品添加物又は機能性食品に含まれてもよい。前記組成物を含む発酵乳、チーズ、ヨーグルト、ジュース、生菌製剤及び健康補助食品等に加工することができ、その他多様な食品添加剤の形態で使用することができる。
【0033】
一実施形態において、前記組成物は、本発明が目的とする主効果を損傷させない範囲内で、主効果の相乗効果を与え得る他の成分等を含有してもよい。例えば、物性改善のために、香料、色素、殺菌剤、酸化防止剤、防腐剤、保湿剤、増粘剤、無機塩類、乳化剤及び合成高分子物質等の添加剤をさらに含むことができる。その他にも、水溶性ビタミン、油溶性ビタミン、高分子ペプチド、高分子多糖及び海藻エキス等の補助成分を含むこともできる。前記成分は、剤形や使用目的に応じて、当業者が困難なく適宜選定して配合することができ、その添加量は、本発明の目的及び効果を損傷させない範囲内で選択することができる。
【0034】
本発明に係る組成物の剤形は、溶液、乳化物、粘性型混合物、タブレット、粉末等の多様な形態であってよく、これは、単純飲用、注射投与、スプレー方式や搾出方式等の多様な方法で投与することができる。
【0035】
[実施例]
以下、下記実施例により本発明をさらに詳細に説明することにする。ただし、下記実施例は、本発明を例示するためのものであるに過ぎず、本発明の範囲がこれらのみに限定されるものではない。
【0036】
[参考例1]黄耆抽出物の製造
8年根の黄耆を採取して洗浄した後、乾燥して粉砕した。黄耆と水を混ぜて、80℃でセラミック真空高圧工法を通じて6〜8時間抽出した。抽出物を遠心分離し、濾過して不純物を除去した。抽出物の原液に、1,3‐ブチレングリコールを添加して黄耆抽出物を製造した。
【0037】
[実施例2]三白草抽出物の製造
三白草の根をよく洗って乾燥させた後、10倍のエタノール中、常温で7日間抽出した。抽出液を、250メッシュ(3μm)のフィルタで濾過した後、60℃で濃縮した。濃縮液を水に溶かした後、エチルアセテート(ethyl acetate)を添加してエチルアセテート層を分離した後、再び60℃の温度で濃縮した。濃縮物に、塩化メチレン(methylene chloride)を添加した。その後、エチルアセテートとヘキサンの混合溶液に2回沈殿させて不純物を除去した後、カラムに分画した。カラム分画に対し、60℃での濃縮と30℃での減圧濃縮を繰り返して残留溶媒を完全に除去した後、ブチレングリコールに2%溶液となるように溶かした。得られた溶液に対し、更なる濾過や沈殿を行い、三白草抽出物を製造した。
【0038】
[参考例3]甘草抽出物の製造
甘草の根をよく洗い、エタノールに浸して抽出した。抽出物は、濾過を経て、減圧濃縮した。濃縮された抽出物について、エチルアセテート(ethyl acetate)を利用して、エチルアセテートに溶ける分画を再抽出した。エチルアセテートの分画を、樹脂カラムを使用して分離した後、濾過、濃縮、乾燥して、甘草抽出物を製造した。
【0039】
[参考例4]薔薇抽出物の製造
薔薇の花びらをよく洗って乾燥した後、熱水、プロピレングリコール又はこれらの混合液を利用して抽出した。抽出された抽出液に対し、減圧濃縮及び噴霧乾燥(spray drying)を繰り返した。減圧濃縮及び噴霧乾燥は、残留溶媒が完全に除去されて粉末状となるまで繰り返し、薔薇抽出物を製造した。
【0040】
[参考例5]大黄抽出物の製造
大黄1kgに精製水20kgを入れ、25℃で24時間抽出した。抽出液は、0〜4℃で24時間、沈殿物を沈めた後、250メッシュ(mesh)のフィルタで濾過した。活性炭素を利用して濾過液の色と臭いを除去した後、更なる反復濾過過程を経て、大黄抽出物を製造した。
【0041】
[参考例6]刺五加皮抽出物の製造
刺五加皮1kgに精製水20kgを入れ、25℃で24時間抽出した。抽出液は、0〜4℃で24時間、沈殿物を沈めた後、250メッシュ(mesh)のフィルタで濾過した。活性炭素を利用して濾過液の色と臭いを除去した後、更なる反復濾過過程を経て、刺五加皮抽出物を製造した。
【0042】
[参考例7]黄柏抽出物の製造
黄柏1kgに精製水20kgを入れ、25℃で24時間抽出した。抽出液は、0〜4℃で24時間、沈殿物を沈めた後、250メッシュ(mesh)のフィルタで濾過した。活性炭素を利用して濾過液の色と臭いを除去した後、更なる反復濾過過程を経て、黄柏抽出物を製造した。
【0043】
[実験例1]細胞(Cell)培養条件
5週齢の雄のゴールデンハムスターの耳の皮脂腺からハムスター皮脂腺細胞(sebocyte)を摘出した。具体的な抽出方法は、サト(Sato)等の論文(J Invest Dermatol, 2001, 117: 965〜70)を参考にした。摘出された皮脂腺細胞を培養フラスコで培養して、2.35×10
4個/cm
2となるようにした。
【0044】
培養培地は、DMEM/ハムF12培地(DMEM/Ham’s F12 medium;(1:1)(DMEM/F12)(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド))にウシ胎血清(fetal bovine serum;JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加し、0.68mMのL‐グルタミン(L‐glutamine;インビトロジェン(Invitrogen))、10nMのrhEGF(recombinant human epidermal growth factor;プロジェン バイオテクニック ゲーエムベーハー(Progen Biotechnik GmbH)、ドイツ ハイデルベルグ)を添加して製造した。
【0045】
抗生物質は、ペニシリン(penicillin)100mg/ml、ストレプトマイシン(streptomycin)100mg/ml(いずれもギブコ(GIBCO)、イタリア ミラノ)をともに使用した。ハムスター皮脂腺細胞は、培養フラスコに完全に付着するのに24時間が必要とされ、37℃、5%CO
2で培養した。
【0046】
ヒト由来の角質細胞(keratinocyte)の細胞株であるHaCaTは、DMEM培地(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド)に、ウシ胎血清(fetal bovine serum; JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加して、ペニシリン100mg/ml、ストレプトマイシン100mg/ml(いずれもギブコ(GIBCO)、イタリア ミラノ)を添加した培地を使用して、37℃、5%CO
2の条件で培養して使用した。
【0047】
C57BL/6Jマウス由来のメラニン形成細胞(melanocyte)のメラン−a(melan‐a)は、RPMI‐1640(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド)にウシ胎血清(fetal bovine serum; JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加し、TPA(tetradecanoyl phorbol acetate)200nM、ペニシリン100mg/ml、及びストレプトマイシン100mg/ml(いずれもギブコ(GIBCO)、イタリア ミラノ)を添加した培地を使用して、37℃、10%CO
2の条件で培養して使用した。
【0048】
[実験例2]ニキビ性炎症抑制効果のin vitro評価
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏抽出物のニキビ性炎症抑制効果を効率的に評価するために、皮脂腺細胞と角質細胞をともに使用してヒトのニキビ病変と類似した環境のin vitro炎症モデルを使用した。24ウェル(well)の培養プレートに、HaCaT角質細胞とゴールデンハムスターの皮脂腺細胞をそれぞれ3.75×10
4個及び6.0×10
4個ずつ接種した。接種後、培養プレートの底に細胞が付着するまで一日待った。このとき、培地は、DMEM/ハムF12培地(DMEM/Ham’s F12 medium;(1:1)(DMEM/F12)(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド))にウシ胎血清(fetal bovine serum; JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加し、ペニシリン(penicillin)100mg/ml、ストレプトマイシン(streptomycin)100mg/ml(いずれもギブコ(GIBCO)、イタリア ミラノ)を添加したものを使用した。
【0049】
1日経過した細胞に、ニキビ性炎症を引き起こすための刺激源として、リノール酸(linoleic acid)50μM、アラキドン酸(arachidonic acid)50μM、ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone)10nM、アクネ菌(P. acnes)0.5%を添加した。同時に、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物をそれぞれ添加して、刺激源によるニキビ性炎症抑制効果を観察した。陰性対照群としては、DMSOを使用し、陽性対照群としては、ニキビ治療専門医薬品として広く使用されているイソトレチノイン(isotretinoin)100nMを使用した。刺激源と抽出物を添加し、一日経過した後、培養液に溶け出てきた炎症性サイトカイン(post‐inflammatory cytokine)であるGM‐CSF(granulocyte macrophage colony‐stimulating factor)、IL‐1α(interleukin‐1 alpha)、IL‐8(interleukin‐8)、TNF‐α(tumor necrosis factor‐alpha)の濃度をマルチプレックスビーズ‐ベースのサイトカイン分析(Multiplex bead‐based cytokine assay)を通じて、50μlの培地で測定した。
【0050】
より具体的には、次の過程を実行した。予め洗浄バッファに浸しておいた96‐ウェルフィルタプレート内の溶液を、真空ポンプですべて吸い出した。次に、細胞(cell)培養液を、30分間、抗体結合ビーズ(antibody‐conjugated bead)と反応させた。反応が終了すると、検出抗体(detection antibody)を添加して、30分間さらに反応させた。その後、ストレプトアビジン‐フィコエリトリン(Streptavidin‐PE, streptavidin‐phycoerythrin)を各ウェル(well)に入れ、30分間待った。洗浄バッファを使用して、付着しなかったStreptavidin‐PEを除去した後、サイトカインに付着したビーズの量をバイオ‐プレックス(登録商標)200(Bio‐plex(登録商標)200)装置を利用して分析した。
【0051】
黄耆抽出物に対する分析結果を、
図1(GM‐CSF)、
図2(IL‐1α)、
図3(IL‐8)、及び
図4(TNF‐α)に、順に示す。
図1〜4を参照すると、本発明に係る黄耆抽出物は、炎症性サイトカインを濃度依存的に抑制させることが分かる。特に、
図1では、前記黄耆抽出物が専門医薬品であるイソトレチノイン(isotretinoin)と同程度にGM‐SCFを抑制することが確認された。
【0052】
三白草抽出物に対する分析結果を、
図5(GM‐CSF)、
図6(IL‐1α)、
図7(IL‐8)、及び
図8(TNF‐α)に、順に示す。
図5〜8を参照すると、本発明に係る三白草抽出物は、炎症性サイトカインを濃度依存的に抑制させることが分かる。ただし、
図6(IL‐1α)では、むしろ50ppm未満の濃度において効果が優れていることが示された。
【0053】
甘草抽出物に対する分析結果を、
図9(GM‐CSF)、
図10(IL‐1α)、
図11(IL‐8)、及び
図12(TNF‐α)に、順に示す。
図9〜12を参照すると、甘草抽出物は、全体的に25ppmの濃度において炎症性サイトカインの抑制効果が最も効果的であることが確認された。したがって、本発明に係る甘草抽出物は、相対的に低濃度でも炎症性サイトカインを効果的に抑制させることが分かる。
【0054】
薔薇抽出物に対する分析結果は、
図13(GM‐CSF)、
図14(IL‐1α)、
図15(IL‐8)、及び
図16(TNF‐α)に、順に示した。
図13〜16を参照すると、本発明に係る薔薇抽出物は、濃度依存的に炎症性サイトカインを抑制する効能があることが確認された。
【0055】
大黄抽出物に対する分析結果を、
図17(GM‐CSF)、は18(IL‐1α)、
図19(IL‐8)、及び
図20(TNF‐α)に、順に示す。
図17〜20を参照すると、本発明に係る大黄抽出物は、濃度依存的に炎症性サイトカインを抑制する効能があることが確認された。
【0056】
刺五加皮抽出物に対する分析結果を、
図21(GM‐CSF)、
図22(IL‐1α)、
図23(IL‐8)、及び
図24(TNF‐α)に、順に示す。
図21〜24を参照すると、本発明に係る刺五加皮抽出物は、濃度依存的に炎症性サイトカインを抑制する効能があることが確認された。
【0057】
また、黄柏抽出物に対する分析結果を、
図25(GM‐CSF)、
図26(IL‐1α)、
図27(IL‐8)、及び
図28(TNF‐α)に、順に示す。
図25〜28を参照すると、本発明に係る黄柏抽出物は、濃度依存的に炎症性サイトカインを抑制する効能があることが確認された。
【0058】
[実験例3]ニキビ性皮脂生成抑制効果のin vitro評価
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏抽出物のニキビ性皮脂生成抑制効果を効率的に評価するために、皮脂腺細胞と角質細胞をともに使用してヒトのニキビ病変と類似した環境のin vitroモデルを使用した。24ウェル(well)の培養プレートに、HaCaT角質細胞とゴールデンハムスターの皮脂腺細胞をそれぞれ3.75×10
4個及び6.0×10
4個ずつ接種した。接種後、培養プレートの底に細胞が付着するまで一日待った。このとき、培地は、DMEM/ハムF12培地(DMEM/Ham’s F12 medium;(1:1)(DMEM/F12)(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド))にウシ胎血清(fetal bovine serum; JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加し、ペニシリン(penicillin)100mg/ml、ストレプトマイシン(streptomycin)100mg/ml(いずれもギブコ(GIBCO)、イタリア ミラノ)を添加したものを使用した。
【0059】
1日経過した細胞に、ニキビ性炎症を引き起こすための刺激源として、リノール酸(linoleic acid)50μM、アラキドン酸(arachidonic acid)50μM、ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone)10nM、アクネ菌(P. acnes)0.5%を添加した。同時に、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物をそれぞれ添加して、刺激源によるニキビ性炎症抑制効果を観察した。陰性対照群としては、DMSOを使用し、陽性対照群としては、ニキビ治療専門医薬品として広く使用されているイソトレチノイン(isotretinoin)100nMを使用した。刺激源と抽出物を添加し、一日経過した後、細胞内に生成された中性脂肪の量を、オイルレッドO(Oil Red O)染色法を使用して測定した。
【0060】
より具体的には、次の過程を実行した。PBSで洗浄した細胞を、30分間、3.7%ホルムアルデヒド(formaldehyde)溶液で固定した。固定された細胞を、PBSで3回、70%エタノールで1回洗浄し、0.4%オイルレッドO(Oil Red O)溶液で30分間染色した。染色された細胞を、70%エタノールで1回、PBSで3回洗浄した。その後、染色されたオイルレッドO(Oil Red O)溶液をイソプロパノールで再び溶出して、分光光度計(spectrophotometer)を使用して520nmでの吸光度を測定して定量した。
【0061】
黄耆抽出物について定量した結果を、
図29に示す。
図29を参照すると、黄耆抽出物が皮脂抑制に効果的であることが分かる。特に、5ppm以上の濃度において優れた皮脂抑制効果を発揮した。
【0062】
三白草抽出物について定量した結果を、
図30に示す。
図30を参照すると、三白草抽出物は、濃度依存的に皮脂を抑制し、50ppm以上の濃度において有効な皮脂抑制効果を発揮した。
【0063】
甘草抽出物について定量した結果を、
図31に示す。
図31を参照すると、甘草抽出物は、相対的に低濃度においても皮脂抑制効能を有することが分かる。
薔薇抽出物について定量した結果を、
図32に示す。
図32を参照すると、薔薇抽出物は、濃度依存的に皮脂抑制効能を有することが分かる。
【0064】
大黄抽出物について定量した結果を、
図33に示す。
図33を参照すると、大黄抽出物は、濃度依存的に皮脂抑制効能を有することが分かる。
刺五加皮抽出物について定量した結果を、
図34に示す。
図34を参照すると、刺五加皮抽出物は、濃度依存的に皮脂抑制効能を有することが分かる。
【0065】
また、黄柏抽出物について定量した結果を、
図35に示す。
図35を参照すると、黄柏抽出物は、全体的に濃度依存的に皮脂抑制効能を示す。特に、250ppmの濃度において有意な皮脂抑制効能を示した。
【0066】
[実験例4]ニキビ性色素沈着抑制効果のin vitro評価
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏抽出物のニキビ性色素沈着抑制効果を効率的に評価するために、メラニン形成細胞を使用して、ヒトのニキビ性炎症により誘導された色素沈着と類似した環境のin vitroモデルを使用した。24ウェル(well)の培養プレートに、メラン‐a(melan‐a)メラニン形成細胞を5.0×10
4個接種した。接種後、培養プレートの底に細胞が付着するまで一日間待った。このとき、培地は、RPMI‐1640(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド)にウシ胎血清(fetal bovine serum; JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加し、TPA(tetradecanoyl phorbol acetate)200nM、ペニシリン(penicillin)100mg/ml、ストレプトマイシン(streptomycin)100mg/ml(いずれもギブコ(GIBCO)、イタリア ミラノ)を添加したものを使用した。
【0067】
1日経過した細胞に、ニキビ性色素沈着を引き起こすための刺激源として、リノール酸(linoleic acid)50μM、アラキドン酸(arachidonic acid)50μM、ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone)10nM、アクネ菌(P. acnes)0.5%を添加し、5日間培養した。その後、黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物をそれぞれ添加して、刺激源によるニキビ性色素沈着に対する抑制効果を観察した。陰性対照群としては、DMSOを使用し、陽性対照群としては、ヒドロキノン(hydroquinone;1 μM)とコウジ酸(kojic acid;200ppm)をそれぞれ使用した。ヒドロキノンは、メラミン阻害剤として使用される専門医薬品である。また、コウジ酸は、美白効能が認められ、化粧料組成物の原料物質の一つとして使用されることがある。しかし、コウジ酸は、皮膚に強い刺激を与えるおそれがあり、最近では、いくつかの癌を誘発する可能性があると報告されている。抽出物を処理し、5日経過した後、1N NaOHで処理してメラニン(melanin)を溶出した後、分光光度計(spectrophotometer)を利用して405nmでの吸光度を測定した。
【0068】
黄耆抽出物に対する測定結果を、
図36に示す。
図36を参照すると、本発明に係る黄耆抽出物は、濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があることが確認された。5ppmの濃度では、専門医薬品として使用されるヒドロキノンで処理した群よりも色素沈着の程度が低いことが分かった。特に、25ppmの濃度では刺激源を処理していない対照群よりも、むしろ色素沈着の程度が低いことが示された。したがって、本発明に係る黄耆抽出物は、色素沈着抑制効能に優れ、さらに美白効能を有することも確認された。
【0069】
三白草抽出物に対する測定結果を、
図37に示す。
図37を参照すると、本発明に係る三白草抽出物は、濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があることが確認された。特に、5ppmの濃度では、色素沈着抑制効果が非常に優れ、刺激源を処理しなかった対照群よりも、むしろ色素沈着の程度が低いことが示された。したがって、本発明に係る三白草抽出物は、色素沈着抑制効能に優れ、さらに美白効能を有することも確認された。
【0070】
甘草抽出物に対する測定結果を、
図38に示す。
図38を参照すると、本発明に係る甘草抽出物は、濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があることが確認された。特に、250ppmの濃度では、色素沈着抑制効果が非常に優れ、刺激源を処理しなかった対照群よりも、むしろ色素沈着の程度が相当に低いことが示された。したがって、本発明の甘草抽出物は、色素沈着抑制効能が非常に優れ、さらに優れた美白効能を有することも確認された。
【0071】
薔薇抽出物に対する測定結果を、
図39に示す。
図39を参照すると、本発明に係る薔薇抽出物は、濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があることが確認された。特に、250ppmの濃度では、色素沈着抑制効果が非常に優れ、刺激源を処理しなかった対照群よりも、むしろ色素沈着の程度が相当に低いことが示された。したがって、本発明に係る薔薇抽出物は、色素沈着抑制効能が非常に優れ、さらに優れた美白効能を有することも確認された。
【0072】
大黄抽出物の測定結果を、
図40に示す。
図40を参照すると、本発明に係る大黄抽出物は、概して濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があり、本実験では、50ppmの濃度において色素沈着効果が最も優れていることが示された。したがって、本発明に係る大黄抽出物は、比較的低い濃度においても優れた色素沈着抑制効能が認められ、さらに優れた美白効能を発揮し得るものと予見される。
【0073】
刺五加皮抽出物に対する測定結果を、
図41に示す。
図41を参照すると、本発明に係る刺五加皮抽出物は、概して濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があり、本実験では、250ppmの濃度において色素沈着抑制効能が最も優れていることが示された。したがって、本発明に係る刺五加皮抽出物は、優れた色素沈着抑制効能を示し、さらに、優れた美白効能が認められる。
【0074】
また、黄柏抽出物に対する測定結果を、
図42に示す。
図42を参照すると、本発明に係る黄柏抽出物は、概して濃度依存的に色素沈着を抑制する効果があり、本実験では、250ppmの濃度において色素沈着抑制効能が最も優れていることが示された。したがって、本発明に係る黄柏抽出物は、優れた色素沈着抑制効能を示し、さらに優れた美白効能を有することが認められる。
【0075】
[実験例5]ニキビ性傷抑制効果のin vitro評価
黄耆、三白草及び甘草抽出物のニキビ性傷抑制効果を効率的に評価するために、皮脂腺細胞を使用してヒトのニキビ病変と類似した環境のin vitroニキビ傷モデルを使用した。24ウェル(well)の培養プレートに、ゴールデンハムスターの皮脂腺細胞を6.0×10
4個接種した。接種後、培養プレートの底に細胞が付着するまで一日待った。このとき、培地は、DMEM/ハムF12培地(DMEM/Ham’s F12 medium;(1:1)(DMEM/F12)(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド))に、ウシ胎血清(fetal bovine serum; JRHバイオサイエンス(JRH Bioscience)、日本 東京)を10%添加し、ペニシリン(penicillin)100mg/ml、ストレプトマイシン(streptomycin)100mg/ml(all from GIBCO, Milan,Italy)を添加したものを使用した。
【0076】
1日経過した細胞に、ニキビ性炎症を引き起こすための刺激源として、リノール酸(linoleic acid)50μM、アラキドン酸(arachidonic acid)50μM、ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone)10nM、アクネ菌(P. acnes)0.5%を添加した。同時に、黄耆、三白草又は甘草抽出物をそれぞれ添加して、刺激源によるニキビ性傷に対する抑制効果を観察した。陰性対照群としては、DMSOを使用し、陽性対照群としては、ニキビ治療専門医薬品として広く使用されているイソトレチノイン(isotretinoin)を100nM使用した。刺激源と抽出物を添加し、一日経過した後、培養液に溶け出てきたMMP(matrix metalloproteinase)のゼラチン(gelatin)分解活性をゼラチンザイモグラフィー(gelatin zymography)法を使用して測定した。
【0077】
より具体的には、次の手順を実行した:細胞培養液5μlとトリス‐グリシンサンプルバッファ(Tris‐Glycine sample buffer;インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド)5μlとを混合し、2mg/mlのゼラチンが含まれた10%アクリルアミドゲルにおいて150Vで2時間電気泳動を行った。ゲルを枠から分離してリネーチャリングバッファ(renaturing buffer)中で30分間、ディベロッピングバッファ(developing buffer)中で30分間、室温で反応させた後、再びディベロッピングバッファ(developing buffer)に入れて、37℃で8時間反応させた。ディベロッピングバッファ(developing buffer)を除去し、PBSで3回洗浄した後、シンプリーブルー(SimplyBlue;インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州カールズバッド)で1時間染色した。染色されたゲルをバンド(band)と背景が十分に区別されるまで蒸留水で洗浄し、観察した。
【0078】
黄耆抽出物に対する実験結果を、
図43〜45に示す。
図43では、電気泳動を通じて分離されたMMP‐9及びMMP‐2を確認することができる。
図44では、本発明の黄耆抽出物がMMP‐9抑制効果を有することが分かる。また、
図45では、前記黄耆抽出物が、ニキビ治療の専門医薬品として広く使用されているイソトレチノイン(isotretinoin)よりもMMP‐2抑制効果に優れていることが分かる。
【0079】
三白草抽出物に対する実験結果を、
図46〜48に示す。
図46では、電気泳動を通じて分離されたMMP‐9及びMMP‐2を確認することができる。
図47と48では、本発明に係る三白草抽出物がMMP‐9及びMMP‐2抑制効果を有することが分かる。こうした抑制効果は、ニキビ治療の専門医薬品として広く使用されているイソトレチノイン(isotretinoin)を処理した場合の結果に匹敵する。
【0080】
また、甘草抽出物に対する実験結果を、
図49〜51に示す。
図49では、電気泳動を通じて分離されたMMP‐9及びMMP‐2を確認することができる。
図50と51は、甘草抽出物のMMP‐9及びMMP‐2抑制効果を示したグラフである。本発明に係る甘草抽出物は、特にMMP‐2の抑制効能に優れることが分かる。
【0081】
以下に、前記組成物の剤形例を説明するが、本発明を限定しようとするものではなく、単に具体的に説明しようとするものである。
[剤形例1]軟質カプセルの製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物80mg、ビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、パーム油2mg、植物性硬化油8mg、黄蝋4mg及びレシチン9mgを混合し、通常の方法に従い混合して、各々軟質カプセル充填液を製造した。1カプセル当たり400mgずつ充填して、軟質カプセルを製造した。そして、前記とは別途に、ゼラチン66重量部、グリセリン24重量部及びソルビトール液10重量部の比率で軟質カプセルシートを製造し、前記充填液を充填させて、本発明に係る組成物400mgが含有された軟質カプセルを各々製造した。
【0082】
[剤形例2]錠剤の製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物80mg、ビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、ガラクトオリゴ糖200mg、乳糖60mg及び麦芽糖140mgを混合し、流動層乾燥機を利用して顆粒化した後、糖エステル(sugar ester)6mgを添加した。これら組成物504mgを通常の方法で打錠して錠剤を各々製造した。
【0083】
[剤形例3]ドリンク剤の製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物80mg、ビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、ブドウ糖10g、クエン酸0.6g、及び液状オリゴ糖25gを混合した後、精製水300mlを加えて、各々瓶に200mlずつ充填した。瓶に充填した後、130℃で4〜5秒間殺菌してドリンク剤を各々製造した。
【0084】
[剤形例4]顆粒の製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物80mg、ビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、無水結晶ブドウ糖250mg及び澱粉550mgを混合し、流動層造粒機を使用してそれぞれ顆粒に成形した後、包に充填して製造した。
【0085】
[剤形例5]軟質カプセルの製造
黄耆抽出物40mg、三白草抽出物40mg、ビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、パーム油2mg、植物性硬化油8mg、黄蝋4mg及びレシチン9mgを混合し、通常の方法に従い混合して、軟質カプセル充填液を調製した。1カプセル当たり400mgずつ充填して、軟質カプセルを製造した。そして、前記とは別途に、ゼラチン66重量部、グリセリン24重量部及びソルビトール液10重量部の比率で軟質カプセルシートを製造し、前記充填液を充填して、本発明に係る組成物400mgが含有された軟質カプセルを製造した。
【0086】
[剤形例6]錠剤の製造
黄耆、三白草、甘草及び薔薇抽出物を20mgずつ混合し、これにビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、ガラクトオリゴ糖200mg、乳糖60mg及び麦芽糖140mgを混合した後、流動層乾燥機を利用して顆粒化し、糖エステル(sugar ester)6mgを添加した。この組成物504mgを通常の方法で打錠して錠剤を製造した。
【0087】
[剤形例7]ドリンク剤の製造
黄耆、三白草、及び甘草抽出物を同一の重量で混合して、80mgの混合物を製造した。製造された混合物に、ビタミンE 9mg、ビタミンC 9mg、ブドウ糖10g、クエン酸0.6g、及び液状オリゴ糖25gを混合した後、精製水300mlを加えて、瓶に200mlずつとなるように充填した。瓶に充填した後、130℃で4〜5秒間殺菌してドリンク剤を製造した。
【0088】
[剤形例8]顆粒の製造
薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏抽出物を各20mgずつ混合して混合物を製造した。製造された混合物に、ビタミンE 10mg、ビタミンC 10mg、無水結晶ブドウ糖250mg及び澱粉550mgを混合し、流動層造粒機を使用して顆粒に成形した後、包に充填して製造した。
【0089】
[剤形例9]柔軟化粧水(スキンローション)の製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物0.3mg、ブチレングリコール6.0mg、プロピレングリコール6.0mg、カルボキシビニルポリマー0.3mg、PEG‐12ノニルフェニルエーテル0.6mg、ポリソルベート80 1.2mg 、エタノール30.0mg、トリエタノールアミン0.3mg、精製水255mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、通常の柔軟化粧水の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とする柔軟化粧水をそれぞれ製造した。
【0090】
[剤形例10]栄養化粧水(ミルクローション)の製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物0.3mg、蜜蝋12.0mg、ポリソルベート60 4.5mg、ソルビタンセスキオレエート4.5mg、流動パラフィン1.5mg、Montana 202(製造社:セピック(Seppic))15mg、グリセリン9.0mg、ブチレングリコール9.0mg、プロピレングリコール9.0mg、カルボキシビニルポリマー0.3mg、トリエタノールアミン0.6mg、精製水234mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、通常の栄養化粧水の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とする栄養化粧水をそれぞれ製造した。
【0091】
[剤形例11]マッサージクリームの製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物0.3mg、蜜蝋30.0mg、ポリソルベート60 4.5mg、PEG‐60硬化ヒマシ油6.0mg、ソルビタンセスキオレエート2.4mg、流動パラフィン120.0mg、スクアラン15.0mg、Montana 202(製造社:セピック(Seppic))12.0mg、グリセリン15.0mg、ブチレングリコール12.0mg、プロピレングリコール12.0mg、トリエタノールアミン0.6mg、精製水70mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、通常のマッサージクリームの製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするマッサージクリームをそれぞれ製造した。
【0092】
[剤形例12]パックの製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物0.5mg、β‐1,3‐グルカン1.0mg、ポリビニルアルコール13.0mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム0.2mg、グリセリン5.0mg、アラントイン0.1mg、エタノール6.0mg、PEG‐12ノニルフェニルエーテル0.3mg、ポリソルベート60 0.3mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、精製水を添加し、通常のパックの製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするパックをそれぞれ製造した。
【0093】
[剤形例13]ゲルの製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物0.05mg、β‐1,3‐グルカン0.1mg、エチレンジアミン酢酸ナトリウム0.05mg、グリセリン5.0mg、カルボキシビニルポリマー0.3mg、エタノール5.0mg、PEG‐60硬化ヒマシ油0.5mg、トリエタノールアミン0.3mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、精製水を添加し、通常のゲルの製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするゲルをそれぞれ製造した。
【0094】
[剤形例14]柔軟化粧水(スキンローション)の製造
黄耆、三白草及び甘草抽出物各0.1mg、ブチレングリコール6.0mg、プロピレングリコール6.0mg、カルボキシビニルポリマー0.3mg、PEG‐12ノニルフェニルエーテル0.6mg、ポリソルベート80 1.2mg、エタノール30.0mg、トリエタノールアミン0.3mg、精製水255mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、通常の柔軟化粧水の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とする柔軟化粧水を製造した。
【0095】
[剤形例15]栄養化粧水(ミルクローション)の製造
黄耆及び三白草抽出物各0.15mg、蜜蝋12.0mg、ポリソルベート60 4.5mg、ソルビタンセスキオレエート4.5mg、流動パラフィン1.5mg、Montana 202(製造社:セピック(Seppic))15mg、グリセリン9.0mg、ブチレングリコール9.0mg、プロピレングリコール9.0mg、カルボキシビニルポリマー0.3mg、トリエタノールアミン0.6mg、精製水234mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、通常の栄養化粧水の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とする栄養化粧水を製造した。
【0096】
[剤形例16]マッサージクリームの製造
薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏抽出物各0.075mg、蜜蝋30.0mg、ポリソルベート60 4.5mg、PEG‐60硬化ヒマシ油6.0mg、ソルビタンセスキオレエート2.4mg、流動パラフィン120.0mg、スクアラン15.0mg、Montana 202(製造社:セピック(Seppic))12.0mg、グリセリン15.0mg、ブチレングリコール12.0mg、プロピレングリコール12.0mg、トリエタノールアミン0.6mg、精製水70mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、通常のマッサージクリームの製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするマッサージクリームを製造した。
【0097】
[剤形例17]パックの製造
刺五加皮及び黄柏抽出物各0.25mg、β‐1,3‐グルカン1.0mg、ポリビニルアルコール13.0mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム0.2mg、グリセリン5.0mg、アラントイン0.1mg、エタノール6.0mg、PEG‐12ノニルフェニルエーテル0.3mg、ポリソルベート60 0.3mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、精製水を添加し、通常のパックの製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするパックを製造した。
【0098】
[剤形例18]ゲルの製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇及び大黄抽出物各0.01mg、β‐1,3‐グルカン0.1mg、エチレンジアミン酢酸ナトリウム0.05mg、グリセリン5.0mg、カルボキシビニルポリマー0.3mg、エタノール5.0mg、PEG‐60硬化ヒマシ油0.5mg、トリエタノールアミン0.3mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、精製水を添加し、通常のゲルの製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするするゲルを製造した。
【0099】
[剤形例19]皮膚外用剤のうち軟膏
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物2.0mg、β‐1,3‐グルカン10.0mg、蜜蝋10.0mg、ポリソルベート60 5.0mg、ピイジ60硬化ヒマシ油2.0mg、ソルビタンセスキオレエート0.5mg、ワセリン5.0mg、流動パラフィン10.0mg、スクアラン5.0mg、シアバター3.0mg、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル5.0mg、グリセリン10mg、プロピレングリコール10.2mg、トリエタノールアミン0.2mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、精製水を添加し、通常の軟膏剤の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とする軟膏剤をそれぞれ製造した。
【0100】
[剤形例20]局所投与用薬剤(パッチ剤)の製造
黄耆、三白草、甘草、薔薇、大黄、刺五加皮又は黄柏抽出物1.0mg、β‐1,3‐グルカン3.0mg、ヘキシレングリコール20.0mg、ジエチルアミン0.7mg、ポリアクリル酸(カルボポール(Carbopol(登録商標))934P)1.0mg、亜硫酸ナトリウム0.1mg、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO=9)1.0mg、ポリヒドロキシエチレンセチルステアリルエーテル(セトマクロゴール(Cetomacrogol)1000)1.0mg、粘性のパラフィンオイル2.5mg、カプリル酸エステル/カプリン酸エステル(セチオール(Cetiol(登録商標))LC)2.5mg、ポリエチレングリコール400 3.0mgに対して、精製水を添加し、通常のパッチ剤の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするパッチ剤をそれぞれ製造した。
【0101】
[剤形例21]皮膚外用剤のうち軟膏
黄耆及び三白草抽出物各1.0mg、β‐1,3‐グルカン10.0mg、蜜蝋10.0mg、ポリソルベート60 5.0mg、PEG‐60硬化ヒマシ油2.0mg、セスキオレイン酸ソルビタン0.5mg、ワセリン5.0mg、流動パラフィン10.0mg、スクアラン5.0mg、シアバター3.0mg、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル5.0mg、グリセリン10mg、プロピレングリコール10.2mg、トリエタノールアミン0.2mg、及び防腐剤、色素、香料各少量に対して、精製水を添加し、通常の軟膏剤の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とする軟膏剤を製造した。
【0102】
[剤形例22]局所投与用薬剤(パッチ剤)の製造
薔薇、大黄、刺五加皮及び黄柏抽出物各0.25mg、β‐1,3‐グルカン3.0mg、ヘキシレングリコール20.0mg、ジエチルアミン0.7mg、ポリアクリル酸(カルボポール(Carbopol(登録商標))934P)1.0mg、亜硫酸ナトリウム0.1mg、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(E.O=9)1.0mg、ポリヒドロキシエチレンセチルステアリルエーテル(セトマクロゴール(Cetomacrogol)1000)1.0mg、粘性のパラフィンオイル2.5mg、カプリル酸エステル/カプリン酸エステル(セチオール(Cetiol(登録商標))LC)2.5mg、ポリエチレングリコール400 3.0mgに対して、精製水を添加し、通常のパッチ剤の製造方法に従い、前記成分を提示された含量で添加して均一に混合した後、目的とするパッチ剤を製造した。
【0103】
本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、前記の内容を土台に、本発明の範疇内で多様な応用及び変形を行うことが可能であろう。