【実施例】
【0053】
本発明は、本発明の例示的実施形態を詳述する下記の実施例を参照することによってより完全に理解される。
【0054】
実施例1
アミノ酸グリシンおよびロイシンの血糖への影響が測定された。
【0055】
グリシンおよびグルコースの経口負荷後のグリシンの血糖への影響
ジャクソン・ラボ(メーン州、バーハーバー)より購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスにグルコース(2mg/体重1g、
図1の菱形、n=10)またはグリシン(0.35mg/体重1g、
図1の四角、n=10)、およびグルコースを強制経口で与えた。血糖をグルコース投与0、30、60、90および120分後に測定した。
【0056】
グリシングループの血糖レベルは、すべての時点でコントロールグループと比較して有意には変化しなかった。
【0057】
ロイシンおよびグルコースの経口負荷後のロイシンの血糖への影響
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスにグルコース(2mg/体重1g、
図2の菱形、n=10)またはロイシン(0.35mg/体重1g、
図2の四角、n=10)、およびグルコースを強制経口で与えた。血糖をグルコース投与0、30、60、90、120分後に測定した。
【0058】
実施例2
ダイアピン(本発明のペプチドGGL)は、グルコースまたはでんぷんと共に経口摂取される際、糖尿病マウスの血糖レベルを強く低下させる。さらに、ダイアピンはまた、非絶食状態におけるKKay糖尿病マウスの血糖レベルを減少する[Yamauchi et al., Nat. Med., 7(8): 971−946 (2001)]。
図3を参照されたい。
【0059】
ダイアピンはグルコースの経口負荷後の糖尿病マウスの血糖の増加を阻害
ダイアピングループの30、60、90および120分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0060】
ダイアピンはでんぷんの経口負荷後の糖尿病マウスの血糖の増加を阻害
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性KKay糖尿病マウスでの実験を行った。コントロールグループにおいて(
図4の菱形、n=10)、でんぷんが2mg/体重1gの投与量で経口投与された。ダイアピングループにおいて(
図4の四角、n=9)、でんぷんおよびダイアピンがそれぞれ2mg/体重1g、1mg/体重1gの投与量で経口投与された。血糖をでんぷんおよびダイアピン投与0、30、60、90および120分後に測定した。
【0061】
ダイアピングループの30、60、90および120分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0062】
ダイアピンは糖尿病マウスのランダム血糖を低下させる
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性KKay糖尿病マウスでの実験を行った。非絶食状態において、コントロールグループにおいて(
図5の菱形、n=9)、蒸留水が与えられ、ダイアピングループにおいて(
図5の四角、n=9)、ダイアピンが1mg/体重1g投与された。血糖をダイアピンの強制経口投与0、30、60、90、120、150および180分後に測定した。
【0063】
ダイアピングループの60、90、120、150および180分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0064】
実施例3
ダイアピンは本質的に、KKay糖尿病マウスにおいてインスリン分泌を刺激する。さらに、ダイアピンはまた、糖尿病マウスにおいてGLP−1分泌を増加させる。
【0065】
ダイアピンはグルコースおよびダイアピンの経口負荷後の糖尿病マウスにおいてインスリン分泌を刺激
成熟雄性KKay糖尿病マウスでの実験を行った。絶食状態において、コントロールグループにおいて(
図6の白棒、n=11)、グルコースが1.5mg/体重1gの投与量で経口投与された。ダイアピングループにおいて(
図6の黒棒、n=11)、ダイアピンおよびグルコースがそれぞれ1mg/体重1gおよび1.5mg/体重1gで経口投与された。グルコースおよびダイアピンの経口投与30分後に血液サンプルが採取された。血糖がフリースタイルグルコースメーター(FreeStyle glucose meter)によって観測され、インスリンがELISA(Alpco社製、カタログ番号80−INSMS−E01)によって測定された。
【0066】
ダイアピンはKKay糖尿病マウスにおいてインスリン分泌を刺激した。
【0067】
ダイアピンはグルコースおよびダイアピンの経口負荷後の糖尿病マウスにおいてGLP−1分泌を刺激
成熟雄性KKay糖尿病マウスでの実験を行った。絶食状態において、コントロールグループにおいて(
図7の白棒、n=11)、グルコースが1.5mg/体重1gの投与量で経口投与され、ダイアピングループにおいて(
図7の黒棒、n=11)、ダイアピンおよびグルコースがそれぞれ1mg/体重1gおよび1.5mg/体重1gで経口投与された。グルコースおよびダイアピンの経口投与30分後に血液サンプルが採取された。GLP−1がELISA(Alpco社製、カタログ番号43−GP1HU−E01)によって測定された。
【0068】
ダイアピンはまた、糖尿病マウスにおいてGLP−1分泌を増加させる。
【0069】
実施例4
食事と共に摂取されたダイアピンは、KKay糖尿病マウスにおいて、時間および投与量に依存してランダム血糖レベルを低下させた。
【0070】
成熟雄性KKay糖尿病マウスでの実験を行った。マウスは10匹毎3グループに分けられ、実験期間中、通常の食事(コントロール)、ダイアピン6g/kgを加えた食事、またはダイアピン12g/kgを加えた食事を不断給餌(adlibitum)した。血糖レベルが毎週、開始時(0週)から4週間、早朝に測定された。結果を
図8に示す。
【0071】
ダイアピンを加えた食事を与えられたグループの両方において、血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0072】
実施例5
ダイアピンは血糖レベルが正常レベルにある非糖尿病C57BL/6Jマウスにおいて血糖レベルを低下させない。
【0073】
ダイアピンは、C57BL/6Jマウスにおいて、空腹時血糖レベルに影響しない
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。マウスには水(
図9の菱形、n=6)またはダイアピン(2mg/体重1g、
図9の四角、n=6)が与えられた。血糖をダイアピンの経口投与0、30、60、90、120、150および180分後に測定した。
【0074】
両グループには血糖レベルに有意な差は見られなかった。
【0075】
実施例6
ダイアピン、LGL、LGGは、グルコースの腹腔内負荷後の非糖尿病C57BL/6Jマウスにおいて、血糖レベルを低下させる。一方、ペプチドGGHでは低下されなかった。
ダイアピンはグルコースの腹腔内注射後の血糖の増加を阻害
【0076】
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには水(
図10の菱形、n=10)またはダイアピン(1mg/体重1g、
図10の四角、n=10)が経口で与えられた。グルコースがダイアピンの経口投与の10分後、腹腔内注射により与えられた。グルコースを与えてから0、30、60、90、120分後の血糖が測定された。
【0077】
ダイアピングループの30、60、90および120分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0078】
ペプチドGGHはグルコースの腹腔内注射後の血糖に有意に影響しない
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには水(
図11の菱形、n=10)またはGGH(1mg/体重1g、
図11の四角、n=10)が与えられた。グルコースがGGHの経口投与の10分後、腹腔内注射により与えられた。グルコースを与えてから0、30、60、90、120分後の血糖が測定された。
【0079】
GGHグループの血糖レベルは、すべての時点でコントロールマウスと比較して有意には変化しなかった。
【0080】
ペプチドLGGおよびLGLはグルコースの腹腔内注射後の血糖の増加を阻害
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには水(
図12の菱形、n=10)またはLGL(1mg/体重1g、
図12の四角、n=10)もしくはLGG(1mg/体重1g、
図12の三角、n=10)が与えられた。グルコースがLGGまたはLGLの経口投与の10分後、腹腔内注射により与えられた。グルコースを与えてから0、30、60、90、120分後の血糖が測定された。
【0081】
LGLグループの30、60、90および120分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。ペプチドLGGは、30および60分において血糖レベルを低下させた。
【0082】
実施例7
ペプチドLGL、GLG、LLGおよびGLLは、グルコース負荷された非糖尿病C57BL/6Jマウスにおいて、血糖レベルを有意に低下させる。
【0083】
グルコースの経口負荷後の血糖におけるLLGの効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。コントロールグループにおいて(
図13の菱形、n=10)、グルコースが2mg/体重1gの投与量で経口投与された。ダイアピンおよびLLGグループにおいて(四角または三角、n=9)、グルコースおよびダイアピンまたはグルコースおよびLLGがそれぞれ2mg/体重1gおよび1mg/体重1gの投与量で経口投与された。グルコースおよびダイアピンの強制経口投与の0、30、60、90および120分後に血糖が測定された。
【0084】
LLGはダイアピンと同様の効果を示した。
【0085】
ペプチドGLGおよびGLLのグルコースの経口負荷後の血糖における効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。コントロールグループにおいて(
図14の菱形、n=10)、グルコースが2mg/体重1gの投与量で経口投与された。GLGおよびGLLグループにおいて(
図14の三角または丸、n=9)、グルコースおよびGLGまたはGLLがそれぞれ2mg/体重1gおよび1mg/体重1gの投与量で経口投与された。グルコースおよびGLGまたはGLLの強制経口投与の0、30、60、90および120分後に血糖が測定された。
【0086】
ペプチドGLGおよびGLLはそれぞれダイアピンと同様の効果を示した。
【0087】
実施例8
アミド化およびアセチル化はダイアピンのグルコース減少を低下させない。Bergstrom et al., J. Biol. Chem., 280: 23114−23121 (2005)に記述される方法によってダイアピンはアミド化および/またはJohn et al., Eur. J. Med. Res., 13: 73−78 (2008)に記述される方法によってアセチル化された。
【0088】
ダイアピンにおけるアミド化の効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。コントロールグループにおいて(
図15の菱形、n=10)、グルコースが2mg/体重1gの投与量で経口投与された。ダイアピングループにおいて(
図15の三角、n=9)、グルコースおよびダイアピンがそれぞれ2mg/体重1gおよび1mg/体重1gの投与量で経口投与された。アミド化ダイアピングループにおいて(
図15の四角、n=9)、グルコースおよびアミド化ダイアピンがそれぞれ2mg/体重1gおよび1mg/体重1gの投与量で経口投与された。グルコース、ダイアピンおよびアミド化ダイアピンの強制経口投与の0、0.5、1、1.5および2時間後に血糖が測定された。
【0089】
ダイアピングループおよびアミド化ダイアピングループにおける0、0.5、1、1.5および2時間後の血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0090】
ダイアピンにおけるアセチル化の効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。ダイアピングループにおいて(
図16の菱形、n=10)、グルコースおよびダイアピンがそれぞれ2g/体重1kgおよび1g/体重1kgの投与量で経口投与された。アセチル化ダイアピングループにおいて(
図16の四角、n=10)、グルコースおよびアセチル化ダイアピンがそれぞれ2g/体重1kgおよび1g/体重1kgの投与量で経口投与された。グルコース、ダイアピンおよびアセチル化ダイアピンの強制経口投与の0、0.5、1、1.5および2時間後に血糖が測定された。
【0091】
ダイアピングループにおける0、0.5、1、1.5および2時間後の血糖レベルは、アセチル化ダイアピングループとの有意な差は見られなかった。
【0092】
ダイアピンにおける両末端修飾の効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。ダイアピングループにおいて(
図17の三角、n=9)、グルコースおよびダイアピンがそれぞれ2g/体重1kgおよび1g/体重1kgの投与量で経口投与された。アミド化/アセチル化ダイアピングループにおいて(四角、n=9)、グルコースおよびアミド化/アセチル化ダイアピンがそれぞれ2g/体重1kgおよび1g/体重1kgの投与量で経口投与された。グルコース、ダイアピンおよびアミド化/アセチル化ダイアピンの強制経口投与の0、0.5、1、1.5および2時間後に血糖が測定された。
【0093】
ダイアピングループにおける0、0.5、1、1.5および2時間後の血糖レベルは、アミド化/アセチル化ダイアピングループとの有意な差は見られなかった。
【0094】
実施例9
ダイアピンは、グルコース投与の前に経口投与された時血糖レベルを低下させる。
【0095】
グルコース経口投与の30分前に与えられたダイアピンの効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには水(
図18の菱形、n=10)またはダイアピン(1mg/体重1g、
図18の四角、n=10)が与えられ、30分後に2g/体重1kgのグルコースが強制経口投与された。グルコースを与えた0、30、60および120分後の血糖が測定された。
【0096】
ダイアピングループの、30、60および120分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0097】
グルコース経口投与の1時間前に与えられたダイアピンの効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには水(
図19の菱形、n=10)またはダイアピン(1mg/体重1g、
図19の四角、n=10)が与えられ、1時間後に2g/体重1kgのグルコースが強制経口投与された。グルコースを与えた0、30、60および120分後の血糖が測定された。
【0098】
ダイアピングループの、30、60分における血糖レベルは、コントロールより有意に低かった。
【0099】
実施例10
グルコースの経口投与後のC57BL/6Jマウスにおいて、ジペプチドGGは血糖レベルを有意に低下させない。
【0100】
グルコースの経口投与後の血糖レベルにおけるダイアピンならびにジペプチドGGおよびGLの効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには200mg/体重1kgのグルコース(
図20の菱形、n=10)またはグルコース200mg/体重1kgに加えてダイアピン(
図20の四角、1mg/体重1g、n=10)、GG(
図20の丸、0.67mg/体重1g、n=10)もしくはGL(
図20の三角、0.67mg/体重1g、n=10)が与えられた。グルコースを与えた30、60、90および120分後の血糖が測定された。ダイアピンは、この実験において、陽性対照として働いた。
【0101】
ダイアピンは30、60、90および120分における血糖レベルを有意に減少した。ペプチドGGはダイアピンと比較して血糖レベルを有意には低下させなかった一方で、ペプチドGLは30分における血糖レベルを減少した。
【0102】
グルコースの経口投与後の血糖レベルにおけるダイアピンおよびジペプチドLGの効果
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには200mg/体重1kgのグルコース(
図21の三角、n=10)、200mg/体重1kgのグルコースに加えてダイアピン(
図21の四角、1mg/体重1g、n=10)、またはLG(
図21の三角、0.67mg/体重1g、n=10)が与えられた。グルコースを与えた30、60、90および120分後の血糖が測定された。ダイアピンは、この実験において、陽性対照として働いた。
【0103】
ジペプチドLGは、血糖レベルの減少において、ダイアピンの効果に比べてより一時的な効果を示した。ダイアピンはすべての測定時点で血糖レベルを低下させ、一方でジペプチドLGは30および60分においてのみ血糖レベルを低下させた。
【0104】
実施例11
ダイアピンは、グルコース経口投与後のob/obマウスにおいて[Liu et al., Diabetes, 52(6):1409−16 (2003)]、血糖レベルを低下させる。
【0105】
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性B6.V−Lepob/Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには2mg/体重1gのグルコース(n=10)または2mg/体重1gのグルコースに加えてダイアピン(1mg/体重1g、n=10)が強制経口投与された。グルコースおよびダイアピンを与えた30、60、90および120分後の血糖レベルが測定された。
【0106】
図22に示すように、ダイアピンはob/obマウスにおいてグルコースの経口負荷後の血糖の増加を阻害する。
【0107】
実施例12
ダイアピンはまた、グルコースの経口投与後のdb/dbマウスにおいて[Chen et al., Cell, (3):491−495 (1996)およびHummel et al., Science, 153 (740):1127−1128 (1966)]、血糖レベルを低下させる。
【0108】
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性BKS.Cg−m+/+Leprdb/Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには2mg/体重1gのグルコース(n=10)または2mg/体重1gのグルコースに加えてダイアピン(1mg/体重1g、n=10)が強制経口投与された。グルコースおよびダイアピンを与えた30、60、90および120分後の血糖レベルが測定された。
【0109】
図23に示すように、ダイアピンはdb/dbマウスにおいてグルコースの経口投与後の血糖の増加を阻害する。
【0110】
実施例13
ダイアピンは、グルコース経口投与後の、高脂肪食誘導性糖尿病マウス[Tomas et al., Diabetes Obes. Metab., 13(1):26−33 (2011)およびDezaki et al., Diabetes, 55 (12):3486−93 (2006)]の血糖レベルを低下させる。
【0111】
ジャクソン・ラボより購入した、野生型雄性C57BL/6Jマウスに高脂肪食[カロリーの60%が脂肪による齧歯類飼育飼料(リサーチダイエット社製、カタログ番号D12492)]を8週間与え、インスリン抵抗性をもつマウスに肥満を誘発させた。その後、絶食マウスには2mg/体重1gのグルコース(n=10)または2mg/体重1gのグルコースに加えてダイアピン(1mg/体重1g、n=10)が強制経口投与された。グルコースおよびダイアピンの経口投与後30、60、90および120分後の血糖レベルが測定された。
【0112】
図24に示すように、ダイアピンは、グルコースの経口投与後の、高脂肪食誘導性糖尿病マウスの血糖の増加を阻害する。
【0113】
実施例14
グリシン−グリシン−D−ロイシン(D−ダイアピン)は、グルコース経口投与後のC57BL/6Jマウスにおいて、血糖レベルを下げることに拡張された効果を有する。
【0114】
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには2mg/体重1gのグルコース(n=10)または2mg/体重1gのグルコースに加えてD−ダイアピン(1mg/体重1g、n=10)もしくはダイアピン(1mg/体重1g、n=10)が強制経口投与された。グルコースを与えた30、60、90、120および180分後の血糖レベルが測定された。
【0115】
図25に示すように、C57BL/6Jマウスにおいてグルコースの経口負荷後の血糖レベルを下げる点について、D−ダイアピンはより効果的である。
【0116】
実施例15
ダイアピンはグルコース経口投与およびダイアピン腹腔内投与後のC57BL/6Jマウスにおいて、血糖レベルを低下する。
【0117】
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには2mg/体重1gのグルコース(n=14)または2mg/体重1gのグルコースに加えてダイアピン(1mg/体重1g、腹腔内、n=14)もしくはダイアピン(1mg/体重1g、n=14)が強制経口投与された。グルコースおよびダイアピンを与えた30、60、90および120分後の血糖が測定された。結果を
図26に示す。
【0118】
実施例16
修正されたジペプチドは、グルコースの経口投与後のC57BL/6Jマウスにおいて、血糖レベルに異なる効果を有した。試験された被修飾ジペプチドはアミド化GLジペプチドおよびジペプチドLGのD体であった。
【0119】
ジャクソン・ラボより購入した、成熟雄性C57BL/6Jマウスでの実験を行った。絶食マウスには2mg/体重1gのグルコース(n=12)または2mg/体重1gのグルコースに加えてダイアピン(1mg/体重1g、腹腔内、n=12)もしくはジペプチド(0.67mg/体重1g、n=12)が強制経口投与された。グルコースおよびペプチドを与えた30、60、90、および120分後の血糖が測定された。結果を
図27に示す。
【0120】
本発明は特定の実施形態について記載されているが、当業者はその変更および修飾を思いつくであろうことが理解される。したがって、本特許請求の範囲にある限定のみが本発明と認識されるべきである。
【0121】
本明細書に引用されているすべての書類は、記載された開示全体が参照として本明細書に組み入れられる。