特許第6412917号(P6412917)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6412917無軌道車両および無軌道車両の同期制御のためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6412917
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】無軌道車両および無軌道車両の同期制御のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/02 20060101AFI20181015BHJP
   A63G 21/02 20060101ALI20181015BHJP
   A63G 25/00 20060101ALI20181015BHJP
【FI】
   A63G31/02
   A63G21/02
   A63G25/00
【請求項の数】23
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-503209(P2016-503209)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-516493(P2016-516493A)
(43)【公表日】2016年6月9日
(86)【国際出願番号】US2014029727
(87)【国際公開番号】WO2014145071
(87)【国際公開日】20140918
【審査請求日】2017年3月13日
(31)【優先権主張番号】61/800,257
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513283682
【氏名又は名称】オーシャニアリング インターナショナル,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】グラント,アンドリュー,スコット
(72)【発明者】
【氏名】ボシャーズ,マイケル,ウェイン
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/155120(WO,A1)
【文献】 米国特許第06385506(US,B1)
【文献】 特表平08−505079(JP,A)
【文献】 特表平08−502921(JP,A)
【文献】 特表2002−513663(JP,A)
【文献】 特表2006−528039(JP,A)
【文献】 特表2011−519604(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0188318(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G 31/00−31/16
A63G 21/00−21/22
A63G 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミューズメント施設内の事前に定められた経路に沿ってペイロードプラットフォームを輸送するシステムであって、
タイミング信号を生成および送信するように構成されたシステムコントローラと、
前記ペイロードプラットフォームに結合されて、前記ペイロードプラットフォームを支持し、前記システムコントローラから受信した前記タイミング信号と同期を取って前記事前に定められた経路上を進むように構成された推進プラットフォームとを備え
前記タイミング信号が、可変周波数クロックである
システム。
【請求項2】
アミューズメント施設内の前記事前に定められた経路に沿って配置され、前記システムコントローラから受信した前記タイミング信号と同期を取って動作する複数のエンターテイメントデバイス
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記推進プラットフォームが、ヨー、スウェイ、およびサージのいずれか1つまたは任意の組み合わせで、前記ペイロードプラットフォームの向きを変更する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記推進プラットフォームと前記ペイロードプラットフォームとの間に配置されたモーションベース
をさらに備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記モーションベースが、ヨー、ロール、ピッチ、およびヒーブのいずれか1つまたは任意の組み合わせで、前記推進プラットフォームの向きに対して前記ペイロードプラットフォームの向きを変更する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記推進プラットフォームが、無軌道車両である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記推進プラットフォームが、
前記推進プラットフォームの経路内の物体を検出するように構成された物体検出デバイスと、
前記システムコントローラに警報を送信するように構成された通信デバイスと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムコントローラが、前記推進プラットフォームが同期を取って動く前記タイミング信号の周波数を、事前に決定された変化率に従って、低減することによって、前記推進プラットフォームの速度を低減するプロトコルを開始するようにさらに構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記推進プラットフォームが、複数のペイロードプラットフォームのうちの1つのペイロードプラットフォームが取り外し可能に取り付けられるアタッチメントポイントを含み、前記1つのペイロードプラットフォームが、
複数のシートを含み、
少なくとも1人のライブアクションパフォーマを支持し、
少なくとも1つの動く3次元フィギュアを支持し、
舞台背景の少なくとも1つの3次元描写を支持し、または
機械設備の3次元描写を支持する
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記タイミング信号が、動作のモードと関連付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記推進プラットフォームが、イベントトリガによってさらに制御される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
複数の個別にアドレス指定されたタイミング信号を生成し、ワイヤレスでブロードキャストするように構成されたシステムコントローラと、
各推進プラットフォームが、前記個別にアドレス指定されたタイミング信号のうちの少なくとも1つに対応するアドレスを有する、複数の推進プラットフォームと
を備え、
各推進プラットフォームが、対応するペイロードプラットフォームを支持し、前記複数の個別にアドレス指定されたタイミング信号のうちの対応する1つと同期を取って動くように構成され
前記タイミング信号が、可変周波数クロックである
システム。
【請求項13】
アミューズメント施設内の事前に定められた経路に沿って配置され、前記システムコントローラから受信され、個別にアドレス指定された前記複数のタイミング信号のうちの対応する1つと同期を取って動作する複数のエンターテイメントデバイス
をさらに備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
推進プラットフォームが、ヨー、スウェイ、およびサージのいずれか1つまたは任意の組み合わせで、その対応するペイロードプラットフォームの向きを変更する、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
推進プラットフォームとそれに対応するペイロードプラットフォームとの間に配置されたモーションベース
をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
モーションベースが、ヨー、ロール、ピッチ、およびヒーブのいずれか1つまたは任意の組み合わせで、前記推進プラットフォームの向きに対して前記対応するペイロードプラットフォームの向きを変更する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数の推進プラットフォームのうちの少なくとも1つが、無軌道車両である、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記複数の推進プラットフォームのうちの少なくとも1つが、
前記複数の推進プラットフォームのうちの少なくとも1つの経路内の物体を検出するように構成された物体検出デバイスと、
前記システムコントローラに警報を送信するように構成された通信デバイスと
をさらに備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記システムコントローラが、個別にアドレス指定された各周波数タイミング信号と関連付けられた前記タイミング信号の周波数を、事前に決定された変化率に従って、低減することによって、前記複数の推進プラットフォームの速度を低減するプロトコルを開始するようにさらに構成され、前記周波数の同期が取られた低減が、前記複数の推進プラットフォームを互いに同期を取りながら減速させる、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記複数の推進プラットフォームの各々が、複数のペイロードプラットフォームのうちの1つのペイロードプラットフォームが取り外し可能に取り付けられるアタッチメントポイントを含み、
前記1つのペイロードプラットフォームが、
複数のシートを含み、
少なくとも1人のライブアクションパフォーマを支持し、
少なくとも1つの動く3次元フィギュアを支持し、
舞台背景の少なくとも1つの3次元描写を支持し、または
機械設備の3次元描写を支持する
ように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
推進プラットフォームが、イベントトリガによってさらに制御される、請求項10に記載のシステム。
【請求項22】
アミューズメント施設内で使用するためのシステムであって、
ライド制御システムであって、
送信機と、
前記送信機に動作可能に結合された第1のプロセッサと、
前記第1のプロセッサに動作可能に結合された第1のメモリであって、前記第1のプロセッサによって実行されたときに、個別にアドレス指定されたタイミング信号を前記ライド制御システムに送信させる命令を記憶する第1のメモリと
を備えるライド制御システムと、
複数の推進プラットフォームであって、各推進プラットフォームが、
少なくとも3つの車輪であって、前記3つの車輪のうちの少なくとも第1の車輪が、前記推進プラットフォームを支持し、表面を横切って前記推進プラットフォームを推進させる、少なくとも3つの車輪と、
前記3つの車輪のうちの前記第1の車輪に結合されたモータと、
通信受信機と、
前記通信受信機および前記モータに動作可能に結合された第2のプロセッサと、
前記第2のプロセッサに動作可能に結合された第2のメモリであって、前記第2のプロセッサによって順次的に実行されたときに、前記モータに、前記ライド制御システムから受信したタイミング信号と同期を取って、事前に定められた回転増分だけ前記車輪を連続して小刻みに動かさせる命令を記憶する第2のメモリと
を備える、複数の推進プラットフォームとを備え、
前記タイミング信号が、可変周波数クロックである
システム。
【請求項23】
前記複数の推進プラットフォームのうちの少なくとも1つが、無軌道車両である、請求項22に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、あたかも本明細書において完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる、2013年3月15日に出願された米国仮特許出願第61/800257号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、例えば、アミューズメント施設において、無軌道車両によって使用される、推進プラットフォームおよびライド制御システムに関する。より詳細には、本開示は、複数のタイプのペイロードを施設内の事前に定められた経路に沿って輸送するように構成された自己動力供給式、自己誘導式の推進プラットフォーム、そのようなプラットフォームのグループ、および異なる動作方式の下でのそのようなグループの同期動作に関する。
【背景技術】
【0003】
アミューズメントライドは、閉鎖(すなわち、屋内)空間を通って、屋外空間を通って、または屋内空間と屋外空間の組み合わせを通って客を輸送するために使用される、1つまたは複数の客車を含むことができ、しばしば含む。客車が横断する表面に埋め込まれた、またはボルトで固定された軌道が、屋内および屋外のどちらのライドの場合にも客車を誘導するために使用されてきた。
【0004】
一般にこのように考えられているわけではないが、アミューズメントライドは、楽しさまたはスリルに加えて、ストーリを語るようにも設計される。ストーリは、複数の個々のシーンからなるショーの形態で客に提示される。ショーは、客を冒険に浸らせ、または客に情報を提供することができる。ショーのストーリの流れは、客を車両に乗せて動かし、一連の固定されたシーン(例えば、ライド内のロケーション)の前を通過させることによって、一般には進行させられる。各ロケーションで、客には、ストーリ内のシーンを描写した3次元セットが提示され得る。セットは、動く構成要素および動かない構成要素を含むことができるが、セット自体は、一般に1つのロケーションに固定される。一般的なアミューズメントライドでは、客がライドの中を動いて、各セットの前を通過するので、各々の客がセットを見た後に、セットが変更されることはない。代わりに、何らかのアクションが、所与の第1のセットにおいて実行される場合、所与の車両に乗った所与の客が、アクションが開始してからアクションが終了するまで第1のセットが見られる範囲内にいるように、ライドは、タイミングが図られる。アクションが終了すると、客は、次のセットに運ばれる。それと同時に、新しい客が、第1のセットが見られる範囲内に運ばれ、このプロセスは、後続の各々の客に対して何度となく繰り返される。
【0005】
固定されたセットの前を通過する客の移動は、今日の典型的なアミューズメントライドにおいて予想される標準である。そのような従来のライドでは、客は、車両に乗って部屋から部屋へ移動させられる。各部屋は、1つまたは複数の固定されたロケーションセット(またはシーン)を含むことができる。加えて、または代替として、客は、共通の部屋の中で1つのセットから次のセットに移動させられる。共通の部屋の状況では、客は、一般に、1つのセットから別のセットに順を追って移動させられる。また、共通の部屋の状況では、1つの車両に乗った客は、セットからセットに移動する際、他の車両に乗った他の客を、たとえ目にすることがあっても、つかの間目にすることができるにすぎない。
【0006】
ストーリの流れを進めるこれらの方法は、(セット自体は動く特徴物を含むことができるとしても)各セットが一定のロケーションに固定されている点で制限的である。車両とセットとの間の同期は、存在しないか、またはマクロレベルに制限される。例えば、有軌道システム(およびいくつかの無軌道システム)は、セットを継続的に動作させないことがあり、代わりに、セットを「イベントに同期させる」ために、車両が接近していることによってトリガされる。すなわち、車両がひとたびあるポイントに到達すると、セットが動作するが、これは、車両とセットとの完全な同期ではない。しかしながら、車両の正確な位置/動きと車両の正確な位置/動きと関連付けられたセットの特定の動きとの間の時間ベースの同期は、存在していない。さらに、客は車両内のシートに座らされて、典型的なアミューズメントライドの一部としての部屋から部屋またはセットからセットに連れて行かれるものと思うようになっているので、これらの方法は、古くさく、エキサイティングではない。
【0007】
2010年3月4日に公開された米国特許出願公開第2010/0053029号(’029公開)は、客を部屋から部屋に連れて行くのではなく、表示デバイスを備えた可動/移動プラットフォームを使用することによって、部屋がゾーンに分割される、アミューズメントライドについて説明している。表示デバイスは、他の可動/移動プラットフォーム内の客にビデオ画像を提示するように構成される。表示デバイスは、テレビ、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、またはビデオ映写機と映写幕とからなるシステムとすることができる。一般に、’029公開の表示デバイスは、特に、それらの画面は、客を楽しませるための2次元画像を客に提示する手段である。しかしながら、2次元画像は、客が望む現実感または現実的な面白い虚構を客から奪う。
【0008】
同様に、’029公開の表示デバイスは、実用本位の機械であり、それらは、空間を占有するが、ショーの興奮を増しはせず、それらは、単独で客を楽しませることはないという点で、「ショーの一部」ではない。エンターテイメントは、表示デバイスの画面上に提示される2次元画像によって提供される。
【0009】
表示デバイスは、ショーの一部ではない3次元物体であるので、表示デバイスを形成する物理的構造(例えば、デバイスを囲う筐体、ならびにテレビ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイの画面、および映写幕の縁を取り巻く枠)は、偽装されなければならない。そうであっても、客は、彼らに提供されているエンターテイメントが、単に画面上に提示された2次元画像であることを認識する。これは、画面がフラットであるかどうか、または単純な輪郭を含むか、それとも複雑な輪郭を含むかに関わらず、真実である。この認識は、ショーの面白さを減退させる。
【0010】
さらに、画面上に映写される2次元画像は、客に見える境界を必ず有さなければならないので、表示デバイスの画面は、無限性の幻想または視界の深さを損なう。画面を形成するパネルの境界(または枠)が、ミリメートル幅にまで細められたとしても、映写される2次元画像は、画面の縁で必ず終わる。
【0011】
さらに、’029公開において説明されるものを含む、多くの表示デバイスのサイズは、不都合である。サイズは、客の視線を制限する。しかしながら、’029公開は、隣接する推進プラットフォーム上の表示デバイスのグループを使用して、一時的な可動壁または移動壁を作成することによって、この不都合を利用する。壁は、ライド内のゾーンの境界を定める。
【0012】
’029公開によれば、第1のゾーンにいる第1のグループの客は、第1の2次元映写を見ることができ、一方、(表示デバイスの少なくとも1つが壁になって他のグループの客の視界から遮断された)第2のゾーンにいる第2のグループの客は、第2の2次元映写を見る。各ゾーンにおける2次元映写が終了すると、様々なグループの表示デバイスの推進プラットフォームは、第1のグループの客が第2のゾーンに、また第2のグループの客が第3のゾーンに進むことを可能にする位置に移動する。様々なグループの表示デバイスの推進プラットフォームは、その後、先ほどの位置に戻って、1つのグループの視線を別のグループから遮断する。
【0013】
’029公開の方法は、壁の移動構成および/または可動構成を生み出すが、それは、現実(または空想)世界のものを表すためにモデル化された3次元物体の物理的存在によってのみ提供され得る現実感を客から奪う。例えば、客に向かって突進してくる象の2次元画像が、従来のライドにおける固定されたセットから客に向かって突進してくる象の3次元の動くモデルほど面白いことはほとんどない。(3次元の空間を占有する物体によって)3次元において提示されるエンターテイメントが、望ましい。
【0014】
対照的に、上で与えられた例では、固定されたセットから突進してくる3次元の動く象は、現実らしく思える。それは、物理的に存在し、それは、客の近くの空間に取って代わり、物理的に客に迫ってくる。
【0015】
アミューズメントパークは、複数のアミューズメントライドばかりでなく、パーク内に配置された店舗、レストラン、およびエンターテイメント会場も含む。ライド、店舗などは、一般に、客がアミューズメントパーク内を散策する街路または小道に隣接して配置される。パークの営業時間中には、これらの街路または小道において、しばしばパレードが行われる。パレードは、一般に、パレードルートに沿って歩く一列のライブアクションパフォーマと、ライブアクションパフォーマおよび/または動くフィギュアを支持する一列のパレード用の山車とを含む。パレード用の山車は、人力で引かれ、および/または自走させ得るが、一般に人間の操作者によって操向される。パーク内に客がいないときは、保守車両が、同じ街路または小道上で引かれ、牽引され、または運転され得る。
【0016】
アミューズメントパークにおける無人搬送車(AGV)の使用が、人気を得つつある。AGVは、最初、倉庫において有用性を見出され、倉庫のある場所からある場所に物品を輸送するために使用され続けているように思われる。AGVは、大きなオフィスビルでも有用性を見出されており、郵便物または小包を配送するために使用され得る。これらの例示的なAGV環境の各々において、衝突回避が、以下の方法の1つまたは複数によって一般に提供される。
【0017】
第1の方法によれば、環境、例えば、倉庫は、複数の重なり合わないゾーンに分割される。AGVは、別のAGVが所与のゾーンにすでに存在する場合、そのゾーンに入ることを禁止される。AGVが禁止ゾーンに接近または侵入した場合、イベントが、AGV制御システムおよびイベントのいずれかのマスタモニタリングシステムに警報を発し、訂正アクションを取る。AGVアクションの同期は、一般にイベントドリブンである。
【0018】
第2の方法では、AGVは、自らの周囲に仮想検出場を設け、仮想検出場は、AGVの速度および方向の変化に応じて動的に変化することができる。仮想検出場は、例えば、電波(レーダ)、光波(ライダ)、光学(物体検出システム)、または音波(ソナー)の1つまたは複数を使用して、実装され得る。AGVが、壁または棚ユニットなどの障害物に接近すると、搭載検出場が、障害物の存在を検出し、例えば、場が片付けられるまで、AGVを停止させることができる。やはり、これは、訂正アクションを取るようにAGVを促すイベントである。
【0019】
倉庫では、またオフィスビルであっても、AGVは、ビープ警笛および点滅灯など、聴覚的および視覚的な安全性システムの両方を使用して、自らの存在を告げ知らせることができる。しかしながら、アミューズメントパークでは、AGV上でのビープ警笛および点滅灯の使用は、ファンタジの幻想をすべて台無しにする。さらに、アミューズメントパークは、意図的に注意散漫にさせるもので満たされている。注意散漫にさせるものは、すべての年齢の客に訴えかける。子供は、また大人であっても、不注意に歩いていて物または他人にぶつかりがちである。多くの会場では、パレード車両がルートに入ることを許可する前に、屋外パレードルートは、慎重に安全が確保される。それでも、事故が発生し、注意散漫になった人または身体障害者は、いかなる危険にも気づくことなく、車両の経路に入り込むことがある。
【0020】
人間が、物理的に車両の操向を行い、速度をコントロールしている場合、うまくいけば、その人間が、客の怪我の原因となるものを回避することができる。しかしながら、アミューズメントパークまたはアミューズメントパークライドにおいて使用されるAGVは、一般に、物体が突然AGVの経路内に検出された場合、または障害がAGV内で検出された場合、「緊急停止」を行うようにプログラムされる。緊急停止条件では、推進停止またはブレーキが、強制的に適用され、AGVをできるだけ速やかに停止させる。しかしながら、ブレーキの強制的な適用は、AGVをスリップさせることがある。そのような緊急停止は、環境との同期をAGVに失わせ、アミューズメントライドまたはパレードがリセットされ、最初からまたはある固定された開始ポイントから再開されることを必要とする。すなわち、そのような緊急停止は、しばしばシームレスに再開され得ない、また再開され得る場合には、ショーのある部分が失われがちになる、ショーの流れを中断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
必要とされているものは、上で説明されたような先行技術と関連付けられた問題の1つまたは複数を解決することができるシステムおよび方法である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
必要とされているものは、環境との同期および複数のプラットフォーム間の同期を維持する、複数の自己動力供給式、自己誘導式の無軌道推進プラットフォームを含むシステムである。1つまたは複数のプラットフォームは、モーションベースの上に取り付けられた乗客キャビンを含むことができる。代替として、乗客キャビンは、推進プラットフォームに直接的に取り付けられ得る。組み合わせて、または別々に、1つまたは複数のプラットフォームは、ライドのいたる所で、3次元のショーの舞台背景、および/または動くフィギュア、もしくは設備の動く描写を輸送することができる。
【0023】
加えて、必要とされているものは、複数の無軌道推進プラットフォームの、互いとの同期、ショーの他の可動アクション構成要素との同期、およびショーの一部であり得るマルチメディア提示との同期を維持する、ライド制御システムである。好ましい一実施形態では、同期は、複数のアドレス指定されたタイミング信号の送信によって維持され得、アドレス指定された各タイミング信号は、アドレス指定されたタイミング信号に対応するアドレスを有するただ1つのプラットフォームによって復号され、使用される。
【0024】
加えて、必要とされているものは、いかなるスリップも起こさずにプラットフォームを速やかに停止させる一方で、プラットフォーム、ショーにおいてアクションを実行するデバイス、および所与のプラットフォームの位置に同期させられたマルチメディアプログラミングの間の同期をショーの間維持することによって、緊急状況における複数のプラットフォームの同期が取られた減速および停止を制御する方法である。
【0025】
したがって、本発明は、きわめて接近している車両のグループの安全な同時動作を可能にする、無軌道車両のためのシステム、デバイス、および方法を対象とし、車両のグループのうちの各車両は、事前に記憶されたルートに従って速度および方向を決めて推進させられるが、グループ内のすべての車両は、リモートで生成された可変周波数タイミング信号に同期させられ、またはマスタ時刻信号および一連のコマンドに基づいて内部的に同期が取られ、そのことが、関連技術の制限および不都合に起因する問題の1つまたは複数を実質的に未然に防ぐ。非限定的な例として、車両は、ライド用車両またはパレード用車両とすることができる。
【0026】
本発明の目的および利点は、アミューズメント施設内の事前に定められた経路に沿って複数のペイロードのうちの1つを輸送するシステムを通して達成され得る。システムは、複数のタイミング信号を生成し、ワイヤレスでブロードキャストするように構成されたシステムコントローラと、ペイロードプラットフォームに結合されて、前記ペイロードプラットフォームを支持し、タイミング信号の少なくとも1つと同期を取って事前に定められた経路上を進むように構成された推進プラットフォームとを含むことができ、推進プラットフォームは、複数のペイロードのうちの1つのペイロードプラットフォームが取り外し可能に結合し得るアタッチメントポイントを有する。ペイロードプラットフォームは、複数のシートを含み、少なくとも1人のライブアクションパフォーマを支持し、少なくとも1つの動く3次元フィギュアを支持し、舞台背景の少なくとも1つの3次元描写を支持し、または機械設備の3次元描写を支持することができる。
【0027】
本発明の目的および利点は、複数の個別にアドレス指定されたタイミング信号を生成し、ワイヤレスでブロードキャストするように構成されたシステムコントローラと、各推進プラットフォームが、個別にアドレス指定されたタイミング信号のうちの少なくとも1つに対応するアドレスを有する、複数の推進プラットフォームとを含み、各推進プラットフォームが、少なくとも1つの個別にアドレス指定されたタイミング信号のうちの対応する1つと同期を取って動くように構成される、システムを通して達成され得る。
【0028】
本発明の目的および利点は、送信機と、送信機に動作可能に結合された第1のプロセッサと、第1のプロセッサに動作可能に結合された第1のメモリであって、プロセッサによって実行されたときに、ライド制御システムに、個別にアドレス指定されたタイミング信号を送信させる命令を記憶する第1のメモリとを含むことができる、ライド制御システムを通して達成され得る。システムは、複数の推進プラットフォームをさらに含むことができ、各プラットフォームは、少なくとも3つの車輪であって、3つの車輪のうちの少なくとも第1の車輪が、プラットフォームを支持し、表面を横切ってプラットフォームを推進させるように構成された、少なくとも3つの車輪と、3つの車輪のうちの第1の車輪に結合されたモータと、受信機と、受信機およびモータに動作可能に結合された第2のプロセッサと、第2のプロセッサに動作可能に結合された第2のメモリであって、第2のプロセッサによって順次的に実行されたときに、モータに、ライド制御システムから受信したタイミング信号と同期を取って、事前に定められた回転増分だけ車輪を連続して小刻みに動かさせる命令を記憶する第2のメモリとを有する。
【0029】
本発明の上述の概略的な説明および以下の詳細な説明はともに、例示的および説明的なものであり、特許請求される本発明のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【0030】
本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を図説し、説明と一緒になって、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態による、システムのブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による、ショータイムクロックとリアルタイムとの間の関係を図説するタイミング図である。
図3】車両が緊急停止を始動してから床を横断して運動が停止するまでに移動する距離を、サイズおよび重量が等しい車両について、ブレーキをロックする先行技術の方法を使用した場合と、本明細書で説明されるような本発明の一実施形態の方法を使用する場合とで、仮想的に比較した図である。
図4】本発明の一実施形態による、方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
添付の図面において図説されている本発明の例示的な実施形態について今から詳細に言及する。
【0033】
本明細書で使用される場合、アミューズメント施設という用語は、軌道がなく、地中ワイヤがないアミューズメントライドと、ライド間に街路および小道を有する複数のアミューズメントライドを含むアミューズメントパーク全体とをともに包含する。本明細書で説明され、特許請求されるタイプのシステムは、ナビゲーションのために、軌道、または経路に固定された地中ワイヤを必要としない。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態による、システムのブロック図である。図1によれば、システム100は、制御システム102を含む。制御システム102は、ライド制御サブシステム104およびナビゲーションサブシステム106を含むサブシステムから構成され得る。各サブシステムは、メモリ10と、プロセッサ12と、入出力(I/O)デバイス14とを含むことができ、すべては、通信バス16を介して動作可能に結合される。I/Oデバイス14は、アンテナまたは(赤外線送受信機など)他のワイヤレス送受信デバイス18に動作可能に結合され得る。メモリ10、プロセッサ12、I/Oデバイス14、通信バス16、アンテナ18、およびそれらの動作可能な結合は、すべて、当技術分野においてよく知られており、理解されている。
【0035】
図1によれば、システム100は、(個別に「推進プラットフォーム108」、または一括して「推進プラットフォーム108」と呼ばれる)複数の自動化無軌道車両108A、108B、108Cをさらに備える。複数の推進プラットフォーム108の各々は、複数のペイロードプラットフォーム110のうちのいずれか1つを支持することができる。
【0036】
ペイロードプラットフォーム110は、様々な形態および機能をもつことができる。したがって、図1では参照番号110が共通して使用されるが、これは、所与のシステム100におけるすべての推進プラットフォーム108が、同一のタイプのペイロードプラットフォームに限定されることを暗示しようとしたものではない。
【0037】
ペイロードプラットフォーム110は、乗客キャビン、ショーの舞台背景、動くフィギュア、および/もしくは設備の動く描写、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。加えて、ペイロードプラットフォーム110のいずれか1つまたは複数は、「モーションベース」112を介して、対応する推進プラットフォーム108に結合され得るが、非限定的な例では、図1の推進プラットフォーム108Aのみが、モーションベース112を示している。モーションベース112は、例えば、ヨー(yaw、偏揺れ)、ロール(roll、横揺れ)、ピッチ(pitch、縦揺れ)、およびヒーブ(heave、上下揺れ)の1つまたは任意の組み合わせで、推進プラットフォーム108の向きに対してペイロードプラットフォーム110の向きを変更することによって、推進プラットフォーム108に対してペイロードプラットフォーム110を動かすために使用され得る。推進プラットフォーム108自体は、自らの向きを変更することが可能であり得、結果として、ヨー、スウェイ(sway、左右揺れ)、およびサージ(surge、前後揺れ)の1つまたは任意の組み合わせで、推進プラットフォーム108が進んでいる表面に対する(モーションベースを用いてまたは用いずに)結合されたペイロードプラットフォーム110の向きを変更することが可能であり得る。推進プラットフォーム108とモーションベース112は、一緒になって、ペイロードプラットフォーム(例えば、乗客キャビン内の客)が、推進に加えて、6自由度(6DOF)の運動を体験することを可能にする。別の実施形態では、モーションベース112は、ペイロードプラットフォーム110を6DOFで動かすために利用され得、推進プラットフォーム108は、経路に沿ってペイロードプラットフォーム110を推進させるためにのみ使用される。また別の実施形態では、推進プラットフォーム108は、経路に沿ってペイロードプラットフォーム110を推進させるばかりでなく、モーションベースを必要とせずに、単独でペイロードプラットフォーム110を6DOFで動かすことができる。推進プラットフォーム、モーションベース、および乗客キャビン、それらの結合および互いに対する運動の一実施形態についての詳細な説明は、参照により本明細書に組み込まれる、2012年5月11日に出願された米国特許出願第13/470244号に見出され得る。
【0038】
複数の推進プラットフォーム108の同期の制御および保証に加えて、屋内ライド内で使用されるのか、それとも屋外パレードにおいて使用されるのかに関わらず、ライド制御システム104は、ショー全体の全体的な動作を制御し、それを同期させることができる。例えば、ライド制御システム104は、所与のロードプラットフォーム110上に存在し得る、またはアミューズメント施設内の固定されたロケーションに存在し得る、複数のモータ、アクチュエータ、照明、音声および映像生成デバイスの動作を制御することができる。説明を容易にするために、これらの様々なエンターテイメントデバイスは、参照番号114を所与の単一のボックスによって表されている。任意のデバイス114に動作可能に結合されたアンテナ18は、ライド制御システム104とデバイス114との間のワイヤレス通信を容易にすることができる。
【0039】
ナビゲーションシステム106は、推進プラットフォーム108の知られた位置をモニタリングし、その予想位置と比較するように構成され得る。知られた位置と予想位置との間の誤差が、あまりにも大きくなった場合、ナビゲーションシステム106は、ライド制御システム104に障害を警報することができる。しかしながら、ライド制御システム104に報告され得る障害のタイプは、これだけではない。
【0040】
ライド制御システム104は、2次またはバックアップレベルの安全性を提供することができる。例えば、ライド制御システム104は、推進プラットフォーム108の知られた位置をモニタリングし、その予想位置と比較することができるが、推進プラットフォーム108の知られた位置と予想位置の比較および/または決定は、ライド制御システム106によって使用されるものとは異なるアルゴリズムまたは方法を使用して達成され得る。
【0041】
一実施形態では、推進プラットフォームの車輪の(例えば、ライドの床にマッピングされたXY座標系における)実際の位置が、定期的に(好ましくは、例えば、毎秒30回など、一定の頻度で)車輪の予想位置と比較される。車輪の予想位置は、ライドの開始以降実行された動作命令の数に基づいている。本明細書で説明される実施形態では、車輪の予想位置は、ライドの開始から経過した時間に基づいていないので、これが可能である。代わりに、車輪の予想位置は、所与の時点までに実行されたすべての車輪動作命令の総和に基づいている。車輪動作命令は、本明細書で「ショータイムクロック」と呼ばれる仮想クロックに基づいて実行される。本発明の実施形態では、ショータイムクロックの周波数は、変化させ得、ゼロにさえも低減させ得る。ショータイムクロックの周波数の変化率に関する正の限界および負の限界は、維持されなければならない。周波数の正の変化率があまりにも大きい場合、ショータイムクロックに同期させられた推進プラットフォームの車輪は、その場でスピンする。周波数の負の変化率があまりにも大きい場合、ショータイムクロックに同期させられた推進プラットフォームの車輪は、スリップする。車輪のモータに関連付けられたドライバの速度の最大変化率のせいでも、ショータイムクロックの周波数の変化率に限界が課される。最小および最大変化率は、本発明が配備されるシステムの動力学によって決定され、したがって、そのシステムに固有である。
【0042】
別個のサブシステムとして説明されたが、ライド制御サブシステム104とナビゲーションサブシステム106は、1つのシステムとして実装され得る。1つのシステムとして実装される場合、メモリ10、プロセッサ12、I/Oデバイス14、およびアンテナ18の重複は、減らされ得る。
【0043】
各推進プラットフォーム108は、少なくとも1つの推進ドライバ/モータ20と、少なくとも1つの操向ドライバ/モータ22とを含むことができ、少なくとも1つの推進ドライバ/モータ20および少なくとも1つの操向ドライバ/モータ22は、少なくとも1つの駆動および/または操向される車輪24に結合される。各推進プラットフォーム108は、メモリ10と、プロセッサ12と、入出力(I/O)デバイス14とをさらに含むことができ、すべては、通信バス16を介して動作可能に結合される。I/Oデバイス14は、アンテナまたは(赤外線送受信機など)他のワイヤレス送受信デバイス18に動作可能に結合され得る。メモリ10、プロセッサ12、I/Oデバイス14、通信バス16、アンテナ18、推進ドライバ/モータ20、操向ドライバ/モータ22、およびそれらの動作可能な結合は、すべて、当技術分野においてよく知られており、理解されている。
【0044】
共有のために、また保守時のダウンタイムを短縮するために、各推進プラットフォーム108は、複数のペイロードプラットフォーム110のうちの1つのペイロードプラットフォーム110、または1つのモーションベース112が、固定的または取り外し可能に取り付けられ得る、少なくとも1つのアタッチメントポイントを有することができる。
【0045】
上で指摘されたように、ペイロードプラットフォーム110は、様々な目的で構成され得る。一実施形態では、上述された問題の1つまたは複数を解決する推進プラットフォーム108は、複数のシートを含む(無蓋または有蓋の)乗客キャビン、(例えば、パレードで使用するための)ライブアクションパフォーマのためのステージ、固定された舞台背景セット、機械的に動かされる舞台背景セット、動くフィギュア、ショーアクション設備、もしくはこれらの組み合わせ、またはエンターテイメントの他の物理的に存在する3次元形態を、永続的または交換可能に受け入れ、支持するように構成され得る。
【0046】
ライド制御サブシステム104に戻ると、ライド制御サブシステム104は、複数の推進プラットフォーム108の各々にワイヤレスでブロードキャストする、および/またはそれとワイヤレスで通信するように構成され得る。複数の推進プラットフォーム108の各々は、いずれか1つの推進プラットフォーム108とライド制御システム104との間の通信を容易にするために、一意的なアドレスを提供され得る。いくつかの実施形態では、ライド制御システム104と推進プラットフォーム108との間のマルチキャストおよびユニキャスト通信が、実装され得る。別の実施形態では、推進プラットフォームの1つ、例えば、108Aは、ライド制御サブシステム104、または推進プラットフォーム108Aが複数の推進プラットフォーム108のうちの他のプラットフォームを制御することを可能にする他の回路を含むことができる。すなわち、複数の推進プラットフォームは、マスタ/スレーブ構成で組織され得、その構成では、マスタ推進ユニット、例えば、108Aが、ライド制御システム104を備え、他の推進プラットフォームは、マスタ推進プラットフォームに同期させられる。
【0047】
ライド制御サブシステム104は、そのロケーションに関わりなく、個々の推進プラットフォーム108との通信のアドレス可能性のおかげで、個々の推進プラットフォーム108に対して個別にアドレス指定されたショータイミング信号を生成するように構成され得る。一実施形態では、ショータイミング信号は、ライドの床またはアミューズメントパークの街路にマッピングされたXY座標系上における推進プラットフォームの車輪の位置ばかりでなく、ライド/パレードシステム環境全体の音声、映像、運動なども同期させるために使用される、ブロードキャストされる可変ショータイムクロックである。しかしながら、ショータイミング信号は変動し得るが、従来のクロック信号は単一の周波数を正確に維持するように努める点で、これらのショータイミング信号は、従来のクロック信号とは異なる。別の実施形態では、ショータイミング信号は、推進プラットフォーム108のプロセッサ10がマスタクロックに局所的に同期させられたショータイムクロックを生成することができるように、マスタクロックからの正確な時刻を伝達するデータパケットである。この実施形態では、データパケットは、局所的に生成されたショータイムクロックを変更する(例えば、ショータイムクロックをゼロに低減する)ための命令も含むことができる。そのようなコマンドが受信された場合、局所的なショータイムクロックは、その後、ゼロに低減され得る。
【0048】
可変ショータイムクロックがブロードキャストされる実施形態では、車両および環境制御システム102と、複数の推進プラットフォーム108およびエンターテイメントデバイス114の各々は、「同期」システムと見なされる。すなわち、推進プラットフォーム108またはエンターテイメントデバイス114のどちらかが、ライド制御システム104からの1つまたは複数のクロックパルスを失った場合、これらのデバイスは、依然として同期が取られたままであり得るが、1つまたは複数のクロックパルスを失っていない他のプラットフォーム108またはデバイス114とは遅延して同期している。
【0049】
一方、データパケット実施形態では、プラットフォーム108とデバイス114からなるこの同じシステムは、非同期であると見なされ、ライド制御システム104からの失われたデータパケットは、(後続のデータパケットが伝達されるまでの時間が十分に短いと仮定すれば)遅延した同期を必ずしも引き起こすとは限らない。
【0050】
推進プラットフォーム108の動作は、一実施形態によれば、以下のようにして達成され得る。各推進プラットフォーム108は、1組または複数組の事前に決定された命令を記憶するメモリ12を含む。推進プラットフォーム108のプロセッサ10によって実行された場合、命令は、ドライバに、推進プラットフォーム108の車輪の推進モータおよび/または操向モータを駆動させる。各メモリは、XY座標系上の微小な間隔を空けて配置された点を部分的に表す1組または複数組のデータも含むことができ、微小な間隔を空けて配置された点の全体は、XY座標系上で推進プラットフォーム108の所与の車輪が辿る事前に決定された経路を描く。
【0051】
一実施形態では、命令は、記憶されたデータに従って、推進プラットフォーム108の車輪の動作を順次的に実行する。例えば、データは、XY平面上の絶対座標または相対座標を表すことができる。XY平面は、屋内もしくは屋外アトラクションの床にマッピングされ得、またはテーマパークで行われるパレードの順路沿いの道路上の点にマッピングされ得る。
【0052】
現在のXY座標から次のXY座標に到達するために、命令に順次的に入力されるデータは、現在の指示角に対する車輪の方向指示角の変化を表すことができ、地面に沿った車輪の回転の度数も表すことができる。命令を実行すると、車輪は、自らの操向を行うために指定された指示角の方に方向転換し、指定された度数だけ回転する。命令が順次的に実行される場合、推進プラットフォーム108の車輪は、小刻みに動く。刻みは非常に速く次々と発生するので、プラットフォームの回転および操向は連続的に調整されているように客には感じられる。実際に、車輪の小刻みな運動は、プラットフォームを、事前に決定された加速度をもった事前に決定された速度で、事前に定められた経路に沿って動かす。データは次々と実装されるので、ショーの最中の任意の所与の瞬間に、各推進プラットフォーム108の各車輪がXY座標系上のどこに存在するかを、事前に決定された精度で知ることが可能である。上述の方法は、推進プラットフォームのXY位置に適用可能であるばかりでなく、ライド/パレード車両の音声、映像、運動などにも、またそれらが動作する環境にも適用可能である。
【0053】
図2は、本発明の一実施形態による、ショータイムクロックとリアルタイム204との間の関係を図説するタイミング図である。上で詳述されたように、ショータイムクロックは、ライド制御システム104からブロードキャストされ得、または各推進プラットフォーム108およびエンターテイメントデバイス114において、ライド制御システム104によって送信されたデータパケットから復号され、その後、局所的に生成され得る。
【0054】
トレース1は、「リアルタイムクロック信号」204を表す。トレース1は、比較の目的でのみ提示されている。本明細書で説明される実施形態による推進プラットフォーム108は、ナビゲーションのために「リアルタイムクロック信号」を受信することを求められない。もっぱら説明の目的で、「リアルタイムクロック信号」204は、1Hzの周波数を有するものとして示されている。したがって、「リアルタイムクロック信号」204の各立ち上がりエッジは、1秒の経過を表す。図2は、1秒の時間の経過を表している。
【0055】
トレース2は、所与の推進プラットフォーム108の所与のプロセッサ10によって復号されたショータイムクロック202を表す。この例では、システム100が「通常の動作」に従って動作している場合、ショータイムクロック202の周波数は、リアルタイムクロック信号204の周波数に等しい。言い換えると、推進プラットフォームは、ライドの公称生成設計パラメータに従って、ライドを進ませ、方向転換および速度変更を実行する。やはり、この例も、もっぱら説明の目的で提示されていることに留意されなければならない。ショータイムクロック202が、説明のための「リアルタイム」信号と同じ周波数を有する必要性は存在しない。
【0056】
トレース2は、毎秒20個の動作命令の実行を示している。最初の1秒に相当するデータのみが、示されている。この例では、20個の短い垂直マークの各々が、20個の順次的な命令のうちの1つを表す。順次的な各命令は、車輪の指示角の変化を引き起こすことができ、その車輪を所与の度数だけ回転させることができる。例示的な実施形態では、毎秒20命令のレートが、使用されるが、しかしながら、このレートは、本発明の範囲から逸脱することなく、変更され得る。
【0057】
図説および説明を容易にするために、T=0において、推進プラットフォームの所与の車輪は、ライドの床にマッピングされたXY平面内の知られた位置に位置付けられると仮定される。T=0とT=1の間の時間中に、プラットフォームは、毎秒20インチの一定の速度で直線的に動くものとする。この単純化した例では、毎秒20組のデータが実行されると仮定すると、最初の20個の命令の各々のためのデータは、推進用の車輪に、現在の指示方向を維持させ、床に沿って事前に決定された度数の回転を行わせる。事前に決定された度数の回転は、床の上での1インチの移動に対応する。したがって、通常の動作中、ショーのこの時点では、T=0とT=1の間に、推進プラットフォームの車輪は、毎秒20インチで床を横断して進んでいる。
【0058】
図1を参照すると、例として、ライド制御システム104が、マルチメディア提示との同期を失わずに、また床の上における事前に決定された知られた位置を失わずに、ライド内の複数の推進プラットフォーム108のいずれにも緊急停止を行わせる必要があると決定した場合、ライド制御システムは、推進プラットフォーム108の各々にアドレス指定されたブロードキャストまたは復号されるショータイムクロックの周波数を、互いに同期を取って、またライドのあらゆるデバイス114にアドレス指定されたショータイミング信号と同期を取って、減少させることができる。ショータイムクロックは、必要であれば、ゼロにまで低減させることができる。この同期が取られた停止は、正確には、ショーの一時停止と呼ばれる。
【0059】
推進プラットフォームが予想された位置付け場所に位置付けられていないことの他にも、ショーの一時停止をもたらし得る任意の数の条件(または「障害」)が存在する。そのような条件は、ショーのオペレータによって生み出され、またはカスタマイズされ得るが、よくある条件をいくつか挙げれば、ショーの他の部分が誤作動し、リセットされていないか、もしくはリセット中で減速していること、客の乗降が通常のパラメータ内から外れたこと、または推進プラットフォームが保守の必要性を識別したことがある。さらなる条件は、ショーの異なる区画の間の仕切り壁が開かれていない、または開かれていないと表示されていること、新しい車両がシステムに導入されている最中であること、推進プラットフォームがオーバーヒートなど内部障害を信号伝達したことを含む。同様に、人間のオペレータまたは監視者は、モニタリングシステムを介して、または目視によって、異常事態を認識したために、一時停止をもたらす条件をトリガすることができる。ショーの一時停止をもたらし得る条件のこのリストは、例示的なものにすぎず、開示される発明に対する限定であると見なされるべきではない。
【0060】
図2に戻ると、トレース3は、すべてのタイミング信号の周波数が、50パーセント低減された場合、例示的な車輪の回転が、毎秒20インチから毎秒10インチに低減されることを示している。ライド全体の速度を同期を取って低減することの利益をさらに説明するために、デバイス114としての象の動く鼻について考察することができる。例えば、象の鼻のドライバも、毎秒20命令の通常のレートで動作しているとする。さらに、例示的な車輪が、象の鼻の前を通常通り毎秒20インチで通り過ぎるのと同時に、象の鼻が、毎秒13インチのレートで持ち上げられるものとする。車輪および象の鼻のショータイミング信号の周波数を同期を取って低減するおかげで、今は、車輪は、象の鼻の前を毎秒10インチで通り過ぎ、一方、象の鼻は、毎秒6.5インチのレートで持ち上げられるだけである。さらに、象の鼻がたてる音のサウンドトラックと関連付けられたショータイムクロックも、車輪および象の鼻のショータイミング信号と同期を取って低減される場合、現実の1秒の時間に通常聞こえるサウンドの50パーセントだけが、聞こえる。
【0061】
トレース4は、すべてのプラットフォーム、ショー設備の1つ1つ、およびショーのマルチメディアのための復号されるタイミング信号の周波数が、通常の動作周波数の10分の1にさらに減速された場合、例示的な車輪の移動が、毎秒2インチのレートでの僅か2インチの移動にまで低減されることを示している。象の鼻は、僅か1.3インチ移動し、象の鼻と関連付けられたサウンドトラックは、通常の値の僅か10パーセントにまで減速される。言い換えると、ライド制御システムが、すべてのショータイミング信号の周波数を1Hzから0.1Hzに同期を取って低減したので、ライド全体が、通常の速度の僅か10分の1にまで減速する。ライド制御システムが、ショータイムクロックの周波数を0Hzに低減した場合、すべての動作およびマルチメディアは、停止するが、実際には、同期は保たれたままである。
【0062】
客には、現実世界における現実の時間が、継続するとしても(すなわち、ライド制御システムに緊急停止を実行させた障害をライド作業員が直している間、客は数分間待たなければならないとしても)、ライドの空想世界における時間は、制御された方法で減速して停止している。
【0063】
ライド内の推進プラットフォーム、ライド内の(可動プラットフォーム上または固定位置にある)エンターテイメントデバイス114、およびライドの最中に再生されるマルチメディア提示を含むライド全体の速度を、同期を取って減少させる能力は、特に、一実施形態では、同期が毎秒20動作のオーダで達成され得るので、先行技術を超える大きな進歩である。
【0064】
先行技術の車両は、緊急停止の際、ブレーキをロックさせられる。低速では、これは、せいぜい客をシート内で前のめりにさせるにすぎない。より高速になると、ブレーキのロックは、車両のスリップを誘発する。さらに、マルチメディア提示が、車両の位置に同期させられているとしても、車両のスキップは、すべての同期が失われる原因となる。またさらに、スリップの方向および距離は、あらかじめ分からないので、ブレーキの突然のロックは、車両が別の車両または物体と衝突する原因となる。しかしながら、ライド全体の制御された同期を保った緊急停止は、スリップを防止し、ショー内のすべてのデバイスおよびマルチメディアとのあらゆる車両のすべての同期を維持することができる。
【0065】
図3は、車両が緊急停止を始動してから床を横断して運動が停止するまでに移動する距離を、サイズおよび重量が等しい車両について、ブレーキをロックする先行技術の方法を使用した場合と、本明細書で説明されるような本発明の一実施形態の方法を使用する場合とで、仮想的に比較したものである。示されるように、遅い速度では、ブレーキのロックは、スリップを引き起こさず、先行技術の方法は、移動がゼロである。しかしながら、ある閾値速度になると、車両は、ブレーキがロックされた場合、スリップして床を横断し始める。スリップの距離は、速度とともに増加する。対照的に、本発明の一実施形態による方法によると、制御された停止は、スリップ閾値速度以上になると、先行技術の方法よりも短い移動距離で達成され得るように思われる。
【0066】
逆転された方法の実施、すなわち、一時停止の解除は、ショータイムクロックのレートが、通常の動作周波数まで所与のレートで増加させられるので、同期が取られた運動およびマルチメディア提示の制御された復帰の利益をライド全体に対して可能にする。
【0067】
図4は、本発明の一実施形態による、方法のフロー図である。方法は、ステップ400で開始する。ステップ402において、車輪を(方向および回転に関して)動かす命令のための最初のデータが獲得される。ステップ404において、ショータイムクロックが車輪の移動の実行を許可するかどうかに関して決定が下される。実行が許可される場合、ステップ406において、プロセッサ10は、推進ドライバおよび操向ドライバをデータに従って動かす命令を実行する。ステップ408において、いずれかの移動データが残っているかどうかが決定される。移動データが残っている場合、ステップ410において、一連のデータのうちの次のデータが獲得される。方法は、その後、ステップ404に戻る。ステップ404において、ショータイムクロックが車輪の移動の実行を許可しない場合、方法は、ショータイムクロックが車輪の移動の実行を再び許可するまで、ステップ404に戻り続ける。ステップ408において、いずれかの実行すべき移動データも残っていないと決定された場合、方法は、ステップ412に進んで、停止する。
【0068】
複数の推進プラットフォームの同期が取られた制御は、屋内会場と屋外会場の両方において大きな有用性を見出す。屋外パレードの場合、ライド制御システムおよびナビゲーションシステムは、屋内で使用される場合と同じまたは類似のルールに従って機能することができる。ペイロードプラットフォームのうちの様々なもの、またはペイロードプラットフォームのうちの様々なものを支持するモーションベースを運搬する自己誘導無軌道推進プラットフォームは各々、事前に定められたルートのパレードを実行することができる。搭載された検出システムが、推進プラットフォームのいずれか1つの経路内に障害物を検出した場合、プラットフォームのすべてが、または物体を検出したプラットフォームのいずれかと、物体を検出したプラットフォームと関連付けられた(例えば、それの前後の)すべてのプラットフォームが、プラットフォームの経路から障害物が除去される時間を提供するために、同期を取って減速または停止させられ得る。個別にアドレス指定された推進プラットフォームのおかげで、複数のプラットフォームのうちのサブセットのみを減速することが可能である。障害物がひとたび片付けられると、プラットフォームのサブセットのみが減速または停止させられた場合には、その同じサブセットが、1組のパレードプラットフォームの、または屋内会場におけるライド環境の元のフォーメーションおよび間隔に戻るように、始動および加速させられ得る。物体検出(すなわち、衝突回避)は、屋外会場においてより望ましい。しかしながら、屋内環境では、物体検出が依然として実施されてよいが、より単純な衝突検出システムが、代替的に使用されてよく、または物体検出と組み合わせて使用されてよい。すなわち、部分的に、屋内環境において使用される車両(例えば、推進プラットフォーム)は、車両を損傷から保護する緩衝器(例えば、バンパ)を備える。衝突検出システムは、それを行うだけであり、いつ推進プラットフォームが別の物体と衝突したかを示す。そのような衝突検出システムのための多くの実装が存在するが、例示的な実装は、物体が推進プラットフォームと衝突したときにインジケーションが生成されるように、車両の緩衝器の周囲に、最適な高さに配置される、1つまたは複数の「テープスイッチ」を備える。衝突検出システムは、屋外会場においても使用され得る。
【0069】
また別の実施形態では、ライド制御システム104によってブロードキャストされるショータイミング信号は、ライドまたはパレードシステムのモードまたは動作と関連付けられる。モードの例示的な表が、以下に提供される。
【0070】
【表1】
【0071】
この実施形態では、ショータイミング信号は、表1に類似した関連付け表に基づいている。そのような一実施形態は、今では、障害条件信号が受信されたときに、それが障害のタイプに、したがって、適切なモードに分類されることを除いて、先に説明された実施形態の結果と同じ結果を依然として生じさせることができる。例えば、重大なエラーを示す信号は、上記の例では、「障害1」に分類され得、(ブロードキャストされるショータイムクロック、またはショータイムクロックを局所的に生成するためのデータパケットの形態を取る)ショータイミング信号を、許容される最大レートで、ベース周波数から0に変化させる。他の条件は、異なるタイミングモードと関連付けられる。さらに、そのようなシステムは、エラーまたは障害のためにライド/パレードが停止させられなければならないときばかりでなく、1/2の速度または2倍/3倍の速度など、通常のベース速度とは異なる速度でシステムが実行されることを可能にするときにも、同期が保たれることを可能にする。このモード制御は、システムのトラブルシューティングもしくはリエンジニアリングの際に有益であり得、または代替として、実際のエンターテイメントアトラクションとして使用され得る。すなわち、ライドは、例えば、2倍の速度で公表および操作され得、通常の動作とは異なる体験を提供する。そのようなモード制御は、推進プラットフォームおよび関連付けられた環境要素(例えば、エンターテイメントデバイス114)の速度を変更するために、先に開示されたようにショータイミング信号をやはり変更する。
【0072】
本発明の主旨または範囲から逸脱することなく、様々な変更および変形が本発明において行われ得ることが、当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にそれらが包含されるならば、本発明の変更および変形を包含することが意図されている。例えば、本発明が、アナログまたはデジタル技法を使用して、またハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせの使用を通して実装され得ることを、当業者は理解しよう。
【符号の説明】
【0073】
10 メモリ
12 プロセッサ
14 I/Oデバイス
16 通信バス
18 アンテナ
20 推進ドライバ/モータ
22 操向ドライバ/モータ
24 車輪
100 システム
102 制御システム
104 ライド制御システム
106 ナビゲーションシステム
108 推進プラットフォーム
110 ペイロードプラットフォーム
112 モーションベース
114 エンターテイメントデバイス
202 ショータイムクロック
204 リアルタイム
図1
図2
図3
図4