【実施例1】
【0019】
図1は、位相検出装置1を示した構成図である。直線状にy軸方向に伸びたカーボンナノチューブ(以下、「CNT」と記す)14は、その一端を固定端141として、平板状の陰極10の一面10aに固定されている。CNT14の他端は自由端142である。この自由端142に対面するように平板状の陽極12が設けられている。CNT14は線状導電体、陰極10は支持導体、陽極12は検出電極である。
【0020】
陰極10と陽極12との間に直流電圧を印加するバイアス電源16が接続されている。また、CNT14の中心軸(y軸)に平行に平板状の制御電極15が設けられている。この制御電極15には、交流の制御電圧を出力する制御電源17が接続されている。制御電極15は、制御電源17の出力に応じて、CNT14の中心軸に垂直な方向(x軸方向)に交流の制御電界E
ref を発生させる。また、外部から到来する電磁波は、CNT14の中心軸とその中心軸の垂直方向とに垂直な方向(−z軸方向、
図1の紙面に垂直な方向)からxy面に垂直に入射し、その電界E
rad はCNT14の中心軸に垂直な方向(x軸方向)に平行とする。これにより、CNT14の中心軸の位置に、制御電界E
ref と到来電磁波の電界E
rad との合成電界E
d が形成される。その合成電界E
d によりCNT14の自由端付近に蓄積された電荷がクーロン力を受けて、CNT14は、その中心軸(y軸)を中心にして、その中心軸に垂直な方向(x軸方向)に振動する。また、陰極10と陽極12とを接続する線路18には分岐器19が挿入されており、分岐器19の分岐端子20からCNT14の振動により生じた振動信号u(t)が出力される。さらに、分岐端子20には帯域通過フィルタ41と包絡線検波器42が接続されている。包絡線検波器42の出力w(t)が、求める位相信号Rθ(t)である。
【0021】
次に、本実施例に係る位相検出装置1の作用について説明する。バイアス電源16の出力電圧V
ext は、可変直流電圧とする。また、制御電源17の出力する交流電圧は、単一余弦波とする。
【0022】
1.電界放出(トンネル伝導)
CNT14の先端の自由端142と、それと対向する陽極12との間隔(以下、この間隔を「自由端距離」という)をh(t)とする。自由端距離h(t)を時間の関数とするのは、後述するようにCNT14の自由端142がx軸方向に振動するため、その自由端距離が時間と共に変化するためである。
良く知られたように、自由端142から陽極12に向けて電子が電界放出されることによって、線路18に流れる電流I(t)は、(1)式で表される。
【数1】
ただし、A
s はCNT14の自由端142における中心軸に垂直な断面の面積、c
1 ,c
2 は、基礎的定数とCNT14の仕事関数により決定される係数である。c
1 =3.4×10
-5A/V
2 ,c
2 =7.0×10
10V/mである。E
g (h)は、バイアス電源16の出力電圧V
ext によって生じる自由端142の表面近傍の電界(以下、「自由端表面電界」という)であり、自由端距離h(t)の関数である。
【0023】
h(t)は、CNT14が湾曲振動して、自由端142がx軸方向に時間tの経過と共に振動する時に、自由端142と陽極12との距離である。h(t)は一次近似として(2)式で表される。
【数2】
また、h
0 は、
図2に示すように、CNT14が湾曲しておらず直線状態でy軸に平行な状態での自由端142と陽極12との距離、すなわち、自由端距離の最小値である。Δh(t)は、自由端142がx軸方向に時間tの経過と共に湾曲して振動する時の自由端距離のh
0 に対する増加量である。なお、Δh(t)>0である。
【0024】
自由端表面電界E
g (h)は、自由端距離hの関数であり、一次近似として(3)式で表すことができる。E
goは、CNT14が湾曲しておらず直線状態でy軸に平行な状態における自由端表面電界である。また、CNT14が湾曲して自由端142がx軸方向に振動して、自由端距離h(t)がΔh(t)だけ増加した時の自由端表面電界のE
goに対する増加量ΔE
g (h)は(4)式で表される。ただし、自由端距離h(t)が大きくなると、自由端表面電界E
g (h)は減少するので、Δh(t)>0に対し、ΔE
g (h)<0である。
【数3】
【数4】
【0025】
また、トンネル電流I(t)は、CNT14が湾曲しておらず直線状態でy軸に平行な状態でのトンネル電流I
0 と、すなわち、トンネル電流I(t)の最大値と、CNT14が湾曲して自由端142がx軸方向に振動して、自由端距離がΔh(t)だけ増加する時のトンネル電流の増加量ΔI(t)を用いて、一次近似として(5)式で定義される。ただし、ΔI(t)<0である。
電流I
0 は、自由端表面電界がE
g0の時の電流であるので、(1)式により、(6)式で表される。増加量ΔI(t)は、(1)式を自由端表面電界E
g に関して一次展開して、(7)式で与えられる。
【数5】
【数6】
【数7】
(7)式に(4)式の増加量ΔE
g (h)と増加量Δh(t)との関係を用いれば、トンネル電流I(t)の増加量ΔI(t)は、(8)式で表される。
【数8】
【0026】
2.CNT14の振動
到来電磁波を単一周波数の余弦波とすると、CNT14の中心軸の位置でのx軸方向の電界E
rad は、(9)式で表すことができる。
【数9】
ただし、aは、電磁波の電界E
rad (t)の振幅、θは、位相である。ただし、位相θは、後述する制御電界E
ref (t)の位相を基準にした位相である。
また、制御電源17の出力する制御電圧は直流バイアスされた交流電圧とし、周波数は到来電磁波の周波数に等しく設定されている。制御電極15によって、CNT14の中心軸の位置で、その中心軸に垂直な方向(x軸方向)に生起される交流の制御電界をE
ref (t)とする。E
ref (t)は(10)式で表される。
【数10】
ただし、bは、制御電界E
ref (t)の振幅、Cは、制御電圧の直流バイアスに相当した電界の直流成分である。制御電界E
ref (t)の位相を基準としているので、位相は0で表されている。
【0027】
また、CNT14の中心軸の位置における制御電界E
ref (t)と到来電磁波の電界E
rad (t)との合成電界E
d (t)は、(11)式で表される。簡単のため、E
ref とE
rad とはx成分のみ有しているとしている。
【数11】
ただし、Dは、合成電界E
d (t)の振幅、αは位相、Cは直流成分である。
振幅Dは、(12)式、位相αは(13)式で表される。
【数12】
【数13】
【0028】
CNT14は、141を固定端、142を自由端とする片持ち梁であるので、合成電界E
d により、CNT14の自由端142付近に蓄積される負電荷Qはクーロン力を受けて、中心軸に垂直なx軸方向に湾曲し、その自由端142は、合成電界E
d の極性の変化に応じて、x軸方向に振動する。この振動における自由端142のx座標に関する運動方程式は、(14)式で与えられる。ただし、自由端距離h(t)がx座標の振幅に比べて十分に大きい場合を想定している。
【数14】
ただし、mはCNT14の有効質量、sはダンピング係数、kは弾性定数、QはCNT14の自由端142における蓄積電荷量である。kは弾性定数は、(15)式で与えられる。ただし、弾性定数は、2次以上の非線形項が小さく、一定と見做せる場合である。したがって、説明を簡単にするために、CNT14の自由端142のx座標は、(14)式のように線形の運動法定式で近似されるものとする。
【数15】
ただし、Yはヤング率、PはCNT14の慣性モーメント、LはCNT14の長さである。
【0029】
(14)式の微分方程式の解である、自由端142のx座標x(t)は、(16)式で表される。
【数16】
振幅Bは、(17)式、位相α+φは(18)式、位相φは(19)式で表される。
【数17】
【数18】
【数19】
【0030】
また、CNT14の自由端142の振動に関して、(20)式で表される共振角周波数(以下、単に、「共振周波数」という)ω
0 が存在し、共振状態の振幅B
0 は、(21)式で表され、共振状態の位相φ
0 は、(22)式で表される。
【数20】
【数21】
【数22】
【0031】
そして、合成電界E
d の角周波数(以下、単に、「周波数」という)が、共振周波数ω
0 に等しい時、自由端142のx座標x
reso(t)は、(23)式で表される。なお、この場合は、到来電磁波の周波数と制御電圧の周波数も共鳴周波数に等しい場合である。
【数23】
【0032】
3.位相検出
トンネル電流I(t)の増加量ΔI(t)は、(8)式から明らかなように、増加量Δh(t)に依存する。自由端142の振動を、CNT14を剛体と仮定し、固定端141を中心とした正負方向の微小量回転振動で近似する。Δh(t)は、
図2に示すように、ピタゴラスの定理により、自由端142の位置x(t)とCNT14の長さLとを用いて、(24)式で表される。
【数24】
その近似式は(25)式となる。
【数25】
【0033】
ΔI(t)を表す(8)式に、(25)式を代入すると、ΔI(t)は、(26)式で表される。(28)式で定義される定数Gを用いると、ΔI(t)は、(27)式のように、自由端142のx座標の2乗に比例する。ただし、自由端距離h(t)が増加すると、自由端表面電界E
g は減少するので、∂E
b /∂hは負、定数Gは正として定義されている。
【数26】
【数27】
【数28】
(16)式のx(t)を(27)式に代入して(29)式が得られる。
【数29】
また、合成電界E
d の周波数を共振周波数ω
0 として、CNT14を共振状態とすると、共振状態での自由端142のx座標を表す(23)式を(27)式に代入して、(30)式が得られる。
【数30】
【0034】
このように、トンネル電流の増加量ΔI(t)は、周波数ωと2ω(共振状態では2ω
0 とω
0 )の成分と、直流成分とを有している。(12)式から明らかなように、到来電磁波の位相θにより、合成電界E
d の振幅Dが変化する。分岐器19の分岐端子20から出力される振動信号u(t)は、ΔI(t)である。制御電界E
ref の直流成分Cが0の場合には、ΔI(t)は第2高調波(2ω、2ω
0 )の成分だけとなる。
【0035】
簡単のために、以下、CNT14が共振状態にある場合で説明する。また、到来電磁波は位相変調されているものとし、本実施例の位相検出装置1において、位相変調信号が復調されることを示す。(9)式で表される電磁波の電界E
rad (t)の位相θが変調信号θ(t)である。位相変調されているので、変調指数が十分に小さく、θ(t)の変動幅は十分に小さいと仮定できる。また、(11)式の制御電界E
ref において、cos(ωt)に代えて、正弦関数の-bsin(ωt)とすれば、合成電界E
d (t)の振幅Dは、(12)式において、cos(θ) を、sin(θ) に置き換えた式で表される。これは、単に、電磁波の搬送波の位相に対して、制御電圧の位相をπ/2だけ変化させたに過ぎない。
【0036】
したがって、振動信号ΔI(t)を帯域通過フィルタ41に通過させて、第2高調波2ω
0 だけを抽出した信号v(t)は、(31)式で表される。
【数31】
この信号v(t)を包絡線検波器42に入力させることで、v(t)の振幅w(t)を得ることができる。位相変調のため、θ(t)は十分に小さいことを想定しているので、w(t)は、(32)式となる。Rは定数である。すなわち、包絡線検波器42の出力w(t)により、変調信号θ(t)を得ることができる。
【数32】
【0037】
なお、(30)式から明らかなように、振動信号ΔI(t)からベースバンドだけを抽出すると、(QD/sω
o )
2 の項から得られる信号は、(31)式の振幅自体であるので、(32)式のRθ(t)の位相変調信号が復調されることになる。このように振動信号ΔI(t)のベースバンド帯域を抽出することでも、位相変調信号θ(t)を復調することができる。
【0038】
また、制御電界E
ref に直流バイアス電圧Cが存在すると、(30)式から明らかなように、一次の項(ω
0 )にDが表れる。したがって、振動信号ΔI(t)から周波数ω
0 の帯域を抽出することで、同様に、位相変調信号θ(t)を復調することができる。
【0039】
共振周波数ω
0 の制御は次のようにして行うことができる。
(20)式から明らかなように共振周波数ω
0 はCNT14の弾性定数kに依存する。この弾性定数kは、バイアス電源16の電圧V
ext に依存する。
図3に示すように、電圧V
ext (バイアス電圧)が大きくなる程、CNT14の自由端142は陽極12から大きな引力を受け、CNT14は、中心軸方向のy軸方向に引っ張り応力(張力)が印加される。中心軸方向の引っ張り応力が大きい程、
図4に示すように、自由端142の中心軸に垂直なx軸方向の弾性定数kは大きくなる。すなわち、弾性定数kは、k=g(V
ext )であり、バイアス電源16の電圧V
ext の関数となる。
このようにして、バイアス電源16の電圧V
ext を制御することで、CNT14の共振周波数ω
0 を到来電磁波の周波数に選択的に一致させることができ、検出する振動信号の利得を大きくすることができるる。すなわち、到来電磁波の選局が可能となる。
【0040】
また、位相変調と周波数変調は等価であるので、到来電磁波が周波数変調信号である場合にも、上記に説明した通り、変調信号を復調することができる。
【0041】
上記の説明では、CNT14の自由端142のx軸方向の運動方程式は(14)式のように線形で表されるとした。しかしながら、弾性定数kが変位xの関数となり、正確には、非線形方程式となり解析解は求まらない。そこで、数値計算により非線形方程式を解き、振動電流ΔI(t)((30)式相当)を求めた。その結果を
図5、6に示す。
図5と
図6との差異は、到来電磁波の電界E
rad の位相θを変化させたことにより生じている。包絡線の振幅が位相θにより変化していることが分かる。包絡線の振幅の時間変化が(32)式のθ(t)に相当している。
【0042】
また、同様な数値計算により、振動電流ΔI(t)の第2高調波(2ω
0 )の電力スペクトルの位相θに対する変化特性を求めた。結果を
図7に示す。到来電磁波E
rad の位相θにより電力スペクトルが周期的に変化していることが分かる。このことからも、振動電流ΔI(t)から到来電磁波の電界E
rad に含まれる位相情報を得ることができることが理解される。
【0043】
制御電圧の位相は、(32)式の復調後の信号w(t)の振幅が大きくなるようにフィードバック制御すれば良い。この振幅が最大となる場合が、到来電磁波の搬送波の位相と制御電圧の位相との差がπ/2となるときである。
また、上述した位相検出装置を2つ平行に近接して設けて、それぞれに与える制御電圧をsin(ωt+β) 、cos(ωt+β) として、位相βを変化させたときに、cos(ωt+β) を制御電圧としたときの、振動電流ΔI(t)の第2高調波が0となるように位相βを決定して、そのときの制御電圧をsin(ωt+β) とした装置の(32)式のw(t)を求める復調信号とすれば、位相信号を感度良く復調することができる。すなわち、これは、電磁波を直交復調することに相当する。
なお、本発明では、通信波、放送波だけでなく、CNT14が感応する周波数の電磁波であれば、任意である。また、位相変調信号θ(t)は、アナログでも、QPSK、QAMなどのディデタル変調信号であっても良い。その場合には、データ送信のプリアンブルとして、隣接するシンボル間の位相差が既知のパイロット信号を送信して、復調時に、検出された位相差が所定の値となるように、制御電圧の位相を変化させることで、正確な位相データの復調が可能となる。
【実施例3】
【0045】
次に、実施例3に係る位相検出装置2について説明する。
図9において、電磁波検出ユニットUa、参照信号出力ユニットUb、位相検出ユニットUcは、いずれも、
図1に示す位相検出器1と同様な構成をしている。バイアス電源16、CNT14、陰極10、陽極12、制御電極15、制御電源17、帯域通過フィルタ41について、対応する部材には同一数字を付し、各ユニット毎の識別符号a,b,cを付している。電磁波検出ユニットUaと参照信号出力ユニットUbは、包絡線検波器42は有していない。位相検出ユニットUcは、制御電極15cと、さらに、CNT14cに対して制御電極15cの反対側に付加制御電極15caを有している。制御電極15c、CNT14c、付加制御電極15caは、相互に平行である。また、位相検出ユニットUcは,帯域通過フィルタ41cと包絡線検波器42cとを有している。
【0046】
電磁波検出ユニットUaは、制御電極がなく制御電界E
ref がCNT14aには印加されていない。この場合は、(10)、(11)式において、b=0、C=0、D=aの場合であり、(13)式からα=θである。よって、電磁波検出ユニットUaの出力する振動電流ΔIa(t)は、(30)式において、D=a、α=θと置いた式となる。したがって、電磁波検出ユニットUaの出力する振動電流ΔIa(t)は、到来電磁波にのみ基づく信号となる。
【0047】
参照信号出力ユニットUbは、到来電磁波を遮蔽する構造であり、CNT14bはこの到来電磁波に感応せず、制御電界E
ref にのみ感応して振動する。この場合は、(10)、(11)式において、a=0、θ=0、α=0、D=bの場合である。よって、参照信号出力ユニットUbの出力する振動電流ΔIb(t)は、(30)式において、α=0、D=bと置いた式となる。したがって、参照信号出力ユニットUbの出力する振動電流ΔIb(t)は、制御電界E
ref にのみ基づく信号となる。
【0048】
帯域通過フィルタ41a、41bは第2高調波(2ω
0 )の帯域を通過させるフィルタである。電磁波検出ユニットUaの出力する振動信号ΔIa(t)の第2高調波v
a (t)は、(33)式のように表される。
【数33】
【0049】
この第2高調波v
a (t)は、電流電圧変換器51により電圧に変換されて、位相検出ユニットUcの制御電極15cに印加される。参照信号出力ユニットUbの出力する振動信号ΔIb(t)の第2高調波v
b (t)は、(34)式のように表される。この第2高調波v
b (t)は、電流電圧変換器52により電圧に変換されて、位相検出ユニットUcの制御電極15caに印加される。
【数34】
【0050】
したがって、制御電極15cにより生起される電界E
rad は、(9)式に代えて(33)式に比例した関数となり、付加制御電極15caにより生起される電界E
ref は、(10)式に代えて(34)式に比例した関数となる。したがって、CNT14cの中心軸における合成電界E
d の振幅Dにおけるa,bは、それぞれ、(33),(34)式の第2高調波の係数に置換した式で表される。また、合成電界E
d は、(11)式において、C=0、ω=2ω
0 と置いた式で表される。したがって、位相検出ユニットUcの振動信号ΔIc(t)は、(30)式において、(12)式において新たに定義されるD’をDとおき、ω
0 を2ω
0 と置いた式で表される。また、帯域通過フィルタ41cを第4高調波(4ω
0 )の帯域を通過させるフィルタとすれば、抽出信号v
c (t)は、(35)式で表される。ただし、実施例1の場合と同様に、参照信号出力ユニットUbの制御電極17bに印加する制御電圧と、到来電磁波の搬送波の位相がπ/2だけ異なるとした場合である。このような関係を実現する方法は、実施例1で説明した。よって、包絡線検波器42cの出力は、(32)式で表されるベースバンドの復調信号Rθ(t)となる。
【数35】