(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、本発明のデジタル放送の映像再生装置を、単に「映像再生装置」という。また、映像再生装置は、表示部を備えている。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係るデジタル放送システム1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、デジタル放送システム1は、映像再生装置10、録画部15、送信装置20、サーバー装置30、放送衛星41、ネットワーク42、及び代替サーバー装置50を含んで構成される。送信装置20及びサーバー装置30は、放送事業者が有する放送設備を構成する。なお、デジタル放送システム1において、映像再生装置10と、送信装置20との台数は、一般的にそれぞれ複数であるが、以下の説明においては、説明を容易にするため、映像再生装置10と、送信装置20との台数が、それぞれ1台であるデジタル放送システム1の場合について説明する。
【0017】
また、以下の説明では、デジタル放送システム1におけるデジタル放送のメディアトランスポート方式として、例えばARIB(Association of Radio Industries and Businesses(一般社団法人 電波産業会)) STD−60規格に記載のMMT(MPEG Media Transport)方式が採用されている場合について説明する。また、送信される映像・音声符号化方式は、ARIB STD−B23規格に準拠している例を説明する。さらに、データ放送符号化と伝送方式は、ARIB STD−B24、及びIPTV Forum Japan IPTV規格 放送通信連携システム仕様 IPTVFJ STD−0010に準拠している例を説明する。
【0018】
また、本実施形態では、送信装置20が主番組(メインビューともいう)と副番組(マルチビューともいう)とを含むマルチビュー放送を行う例を説明する。本実施形態において、主番組は、放送衛星41を介して送信される。また、副番組は、主番組のデータ(以下、主番組データ、または単に主番組という)に含まれるアプリケーション、または利用者の操作によってネットワーク42経由でダウンロードされたアプリケーションに応じて、サーバー装置30からネットワーク42を介してダウンロードされる。なお、以下の例では、アプリケーションが主番組データに含まれている例を説明する。
なお、以下の説明において、主番組データには、主番組に対応したメイン音声が含まれ、副番組データには、サブ映像に対応したサブ音声が含まれているものとする。また、主番組データは、番組データに構成情報が多重化されたデータであり、副映像の番組データ(以下、副番組データ、または単に副番組という)は、番組データに構成情報が多重化されたデータである。なお、構成情報については後述する。
【0019】
送信装置20は、例えば、放送局などの放送事業者に備えられた送信装置である。送信装置20は、主番組データ(単に多重化データともいう)を放送衛星41に送信する。主番組データには、映像・音声・字幕コンテンツv101、データ放送コンテンツv102、アプリケーションデータv103、及びアプリケーション制御情報(AIT)v104が含まれている。送信装置20は、例えば主番組データを放送衛星41に送信する前に、予めサーバー装置30に副番組データv105を格納する。副番組データv105にも、映像・音声・字幕コンテンツ、データ放送コンテンツ、アプリケーションデータ、及びアプリケーション制御情報が含まれている。なお、主番組データまたは副番組データに含まれる映像データと音声データとのそれぞれは、予め定めた符号化方式で符号化されたデータである。例えば、映像データは、H.265、いわゆる、HEVC(High Efficiency Video Coding)などの符号化方式で符号化されたデータである。また、例えば、音声データは、ISO/IEC 14496 Part3、いわゆる、MPEG−4オーディオなどの符号化方式で符号化されたデータである。
【0020】
放送衛星41は、送信装置20から送信された主番組データを受信し、受信した主番組データを変調する。放送衛星41は、変調した主番組データ(v101〜v104)の電波を地上に向けて送信する。なお、放送衛星41は、人工衛星による放送衛星(BS)、及び通信衛星(CS)のうち、少なくとも1つの衛星である。
【0021】
サーバー装置30には、副番組データv105が送信装置20によって格納される。サーバー装置30は、格納した副番組データv105をIP(インターネットプロトコル)に変換し、変換した副番組データ(v108〜v110)を、映像再生装置10からのリクエストv107に応じて、ネットワーク42を介して映像再生装置10に配信する。変換された副番組データには、映像・音声・字幕コンテンツv108、アプリケーションデータv109、及びアプリケーション制御情報v110が含まれている。送信装置20とサーバー装置30とは、例えばケーブルを介して接続されている。なお、送信装置20とサーバー装置30とは、ネットワークを介して接続されていてもよい。
【0022】
映像再生装置10には、録画部15が接続されている。録画部15は、例えばHDD(ハードディスク)である。また、以下の説明では、映像再生装置10が、テレビジョン受像機(テレビ、TV)であるものとして説明する。
映像再生装置10は、放送衛星41を介して放送された主番組データ(v101〜v104)を受信し、受信した主番組データを録画部15に録画する。録画部15に録画されるデータv106は、主番組データである。映像再生装置10は、利用者からの指示に応じて、録画部15に録画されている主番組データを再生する。再生時に、映像再生装置10は、主番組データに含まれているアプリケーションデータv103を抽出する。なお、映像再生装置10は、受信している主番組データをリアルタイムで再生する場合、受信している主番組データに含まれているアプリケーションデータv103を抽出する。映像再生装置10は、抽出したアプリケーションデータv103に応じて、リクエストv107を、ネットワーク42を介してサーバー装置30に送信する。リクエストv107には、副番組データのダウンロードの要求が含まれている。また、映像再生装置10は、サーバー装置30に副番組データが格納されていた場合、副番組データ(v108〜v110)を、ネットワーク42を介してダウンロードし、ダウンロードした副番組データを表示部に表示させる。
【0023】
また、映像再生装置10は、受信している主番組データの録画中、または録画後に主番組データからアプリケーションデータv103を抽出し、抽出したアプリケーションデータv104に含まれている副番組データの提供先のアドレス(以下、単にアドレスともいう)とダウンロードが許可されている有効期限(以下、単に有効期限ともいう)を抽出する。映像再生装置10は、抽出したアドレスと有効期限とを、コンテンツを示す情報と対応付けて、映像再生装置10が有する記憶部105(
図16参照)に記憶させる。映像再生装置10は、記憶部105に記憶させた有効期限を所定の期間毎、例えば1日毎に読み出し、例えば有効期限の7日前になったとき、副番組データを代替サーバー装置50に格納させる。そして、映像再生装置10は、録画部15に録画されている主番組データに含まれるアドレスを、代替サーバー装置50のアドレスに書き換え、有効期限を代替サーバー装置50に格納しておける期間に書き換える。さらに、映像再生装置10は、記憶部105に記憶させたアドレスと有効期限とを同様に書き換える。ここで、代替サーバー装置50に格納しておける期間とは、例えば代替サーバー装置50の契約期間、副番組データを提供して放送事業者またはサードパーティーが設定した期間である。
【0024】
代替サーバー装置50は、例えば主番組データを提供している放送事業者が提供する有料サーバー装置である。例えば、放送事業者は、主番組データの放送後、1週間、副番組データを無料で提供し、その後、代替サーバー装置50を有料契約している利用者のみへ副番組データを提供する。代替サーバー装置50は、映像再生装置10からの副番組データの格納を行うリクエストV111を受け取り、受け取ったリクエストv111に応じて、副番組データ(v112〜v114)を格納する。なお、格納される副番組データには、映像・音声・字幕コンテンツv112、アプリケーションデータv113、及びアプリケーション制御情報v114が含まれている。
【0025】
<送信装置20の構成>
次に、本実施形態に係る送信装置20の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る送信装置20の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、送信装置20は、番組データ生成部201、構成情報生成部202、多重化部203、暗号化部204、RF送信部205、及びIP通信部206を含んで構成される。
【0026】
番組データ生成部201は、放送番組を構成する映像を示す映像データと、放送番組を構成する音声を示す音声データを取得する。
番組データ生成部201は、取得した映像データを所定の映像符号化方式で符号化する。所定の映像符号化方式は、例えば、ISO/IEC 23008 HEVC(International Organization for Standardization/International Electronical Commission 23008 Part2 High Efficiency Video Coding、単に、HEVCとも呼ばれる)で規格化された方式である。
また、番組データ生成部201は、取得した音声データを所定の映像符号化方式で符号化する。所定の音声符号化方式は、例えば、ISO/IEC 14496 Part3(単に、MPEG−4オーディオとも呼ばれる。なお、MPEGはMoving Picture Experts Groupを略したものである。)で規定された音声符号化方式である。
【0027】
番組データ生成部201は、符号化した映像データと音声データとMMT−SI(MMT−System Information)から所定の形式の番組データを生成し、生成した番組データを多重化部203に出力する。また、MMT−SIには、後述する放送事業者が設定するメッセージとテーブルと記述子とを含む。なお、MMT−SIについては後述する。所定の形式の番組データは、例えば、ISO/IEC 23008 Part1 MMT(MPEG Media Transport、単にMMTとも呼ばれる)で規定されたMPU(Media Processing Unit)である。各MPUには、映像や音声の復号処理を行うことができる単位の映像データ、音声データ、及びMMT−SIが含まれる。
【0028】
構成情報生成部202は、放送番組や放送に伴って提供されるサービスを構成するための情報である構成要素情報を取得する。構成要素情報は、放送番組やサービスの構成要素であるアセット、つまり、映像、音声等のリストや、それらの諸要件を示す情報を含む。
例えば、上記の構成要素情報には、階層伝送方式による放送をする場合等、複数の放送映像を同時に送信する場合においては、各映像の解像度に関する情報や、各映像が表示される優先度に関する情報等も構成要素情報に含まれる。
構成情報生成部202は、取得した構成要素情報から所定の形式の構成情報を生成し、生成した構成情報を多重化部203に出力する。所定の形式の構成データは、例えば、MMT−SI(MMT−System Information)を構成するMPT(MMT Package Table)である。MPTの例については後述する。
【0029】
多重化部203は、番組データ生成部201が出力した番組データ、及び構成情報生成部202が出力した構成情報を多重化して、所定の形式(例えば、TLV(Type Length Value)パケット)の多重化データを生成する。多重化部203は、生成した多重化データを暗号化部204に出力する。
【0030】
暗号化部204は、多重化部203が出力した多重化データを所定の暗号化方式(例えば、AES(Advanced Encryption Standard)やMULTI2)を用いて暗号化する。暗号化部204は、暗号化した多重化データをRF送信部205とIP通信部206とに出力する。なお、RF送信部205に出力される多重化データは、メイン映像の番組データに構成情報が多重化されたデータである。また、IP通信部206に出力される多重化データは、サブ映像の番組データに構成情報が多重化されたデータである。
【0031】
RF送信部205は、暗号化部204が出力した多重化データを映像再生装置10に放送伝送路である放送衛星41を介して送信する。ここで、RF送信部205は、ベースバンド信号である多重化データで所定の搬送周波数を有する搬送波を変調させて、搬送周波数に対応したチャネル帯域の電波(放送波)をアンテナ(図示せず)により放送衛星41へ放射する。
IP通信部206は、暗号化部204が出力する多重化データを、ケーブルを介してサーバー装置30に出力することで、多重化データをサーバー装置30に格納する。
【0032】
<MMTを用いるシステムのプロトコルスタックの構造>
次に、MMTを用いるシステムのプロトコルスタックの構造の例について説明する。プロトコルスタックには、放送システムに用いるプロトコルスタックと、通信回線におけるプロトコルスタックがある。
まず、映像再生装置10によって受信されるメイン映像の番組データのプロトコルスタック、すなわち放送システムに用いるプロトコルスタックの構造の例について説明する。
図3は、実施形態に係る放送システムに用いるプロトコルスタックの構造の例について説明する図である。
図3に示すように、放送システムに用いるプロトコルスタックは、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)、時刻情報、符号化された映像データ、符号化された音声データ、符号化された字幕データ、MMT−SI、HTML5規格で記述されたアプリケーション(単にアプリともいう)、EPG(電子番組ガイド)、コンテンツダウンロードデータ等を含んで構成される。放送番組の映像信号及び音声信号の符号はMFU(Media Fragment Unit)/MPUである。そして、MFU/MPUは、MMTPペイロードに乗せて送信装置20によってMMTPパケット化され、IPパケットで送信装置20によって伝送される。データコンテンツの伝送は、データが送信装置20によってMMTPパケット化され、IPパケットで送信装置20によって伝送される。このように構成されたIPパケットは、放送伝送路を用いて放送される場合、TLVパケットの形式で送信装置20によって伝送される。一つのIPパケットあるいは一つのヘッダー圧縮したIPパケットは、一つのTLVパケットで送信装置20によって伝送する(ARIB STD−B32及びSTD−B60参照)。
【0033】
さらに、放送システムに用いるプロトコルスタックでは、MMT−SI、TLV−SIの2種類の制御情報が設けられている。MMT−SIとは、放送番組の構成などを示す制御情報である。MMT−SIでは、MMTの制御メッセージの形式とし、送信装置20によってMMTPペイロードに乗せられてMMTPパケット化され、送信装置20によってIPパケットで伝送される。TLV−SIとは、IPパケットの多重に関する制御情報であり、選局のための情報やIPアドレスとサービスの対応情報を提供する。
【0034】
また、TMCCとは、伝送路上の信号の単位(スロット)ごとに変調方式やエラー訂正方式を指定する階層変調方式において、伝送フレームに挿入して伝送するこれらの制御情報である。HEVC(High Efficiency Video Coding)とは、映像信号の符号化の手法である。AAC(Advanced Audio Coding)及びALS(Audio Lossless Coding)とは、音声信号の符号化の手法である。UDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)とは、通信に使われるプロトコルの1つである。TLV(TYPE LENGTH VALUE)とは、データの多重化手法の1つである。TLVは、データの符号化をデータタイプ(Type)、長さ(Length)、値(Value)の3つで構成される。
【0035】
次に、映像再生装置10によってダウンロードされるサブ映像の番組データのプロトコルスタック、すなわち通信回線におけるプロトコルスタックの構造について説明する。
図4は、実施形態に係る通信回線におけるプロトコルスタックの構造の例について説明する図である。
図4に示すように、通信回線におけるプロトコルスタックは、時刻情報、符号化された映像データ、符号化された音声データ、符号化された字幕データ、MMT−SI、HTML5規格で記述されたアプリケーション(単にアプリともいう)、コンテンツダウンロードデータ等を含んで構成される。通信回線では、ユニキャスト・マルチキャストの配信形態に応じてIPパケットのまま送信装置20によって伝送される。
図4において、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)とは、通信プロトコルの1つである。
【0036】
<番組情報、MMT−SI>
次に、番組情報の例について説明する。
実施形態に係る番組情報とは、具体的には、MMT−SI(伝送制御信号)である。MMT−SIには、メッセージ、テーブル、記述子が含まれている。
まずMMT−SIのメッセージについて説明する。
メッセージには、Package Access(PA)メッセージ、M2セクションメッセージ、CAメッセージ、M2短セクションメッセージ、データ伝送メッセージ、及び事業者が設定するメッセージが含まれる。
【0037】
PAメッセージは、MMT−SIのエントリーポイントとなり、MMT−SIのテーブルを伝送する制御情報である。
M2セクションメッセージは、MPEG−2 Systemsのセクション拡張形式を伝送する制御情報である。
CAメッセージは、限定受信方式に関する情報を伝送する制御情報である。なお、限定受信によって受信される放送とは、放送事業者と視聴者とが視聴契約を結ばないと映像再生装置10で視聴できない放送である。
【0038】
M2短セクションメッセージは、MPEG−2 Systemsのセクション短形式を伝送する制御情報である。
データ伝送メッセージは、データ伝送に関するテーブルを伝送する制御情報である。
事業者が設定するメッセージは、放送事業者が設定する制御情報である。
【0039】
次に、MMT−SIのテーブルのうち、本実施形態で使用するテーブルについて説明する。なお、デジタル放送システム1は、MMT方式に係る全てのテーブルを扱うことができる。
図5は、本実施形態に係る放送システムに用いるMMT−SIのテーブルの名称と機能の概略について説明する図である。
図5に示すように、テーブルは、MPT(MMTパッケージテーブル、MMT Package Table)、MH−EIT(MH−イベント情報テーブル、MH−Event Information Table)、MH−AIT(MH−アプリケーション情報テーブル、MH−Application Information Table)、MH−BIT(MH−ブロードキャスタ情報テーブル、MH−Broadcaster Information Table)、MH−SDT(MH−サービス記述テーブル、MH−Service Description Table)などの各種テーブルを含む。
【0040】
MH−EITは、番組の名称、放送日時、放送内容の説明など、番組に関する情報を伝送するテーブルである。
MH−AITは、アプリケーションに関する動的制御情報及び実行に必要な付加情報を伝送するテーブルである。
【0041】
<MPTのデータ構造>
次に、MPTについて説明する。
図6は、実施形態に係る放送システムに用いるMPTのデータ構造を示す概略図である。
図6に示すように、MPT(MMT_Package_Table())は、MPT記述子領域(MPT_descriptors_byte)を含む。MPT記述子領域(MPT_descriptors_byte)は、MPTの記述子が記述される領域である。番組がマルチビュー番組である場合、MPTの記述子領域には、MH−コンポーネントグループ記述子(MH−Component_Group_Descriptor())が含まれる。これに対して、番組がマルチビュー番組ではない場合、MPTの記述子領域には、MH−コンポーネントグループ記述子が含まれない。
また、MPTは、アセット毎にアセットタイプ(asset_type)を含む。アセットタイプには、アセットの種類を示す符号が記述される。アセットタイプには、例えば、HEVCで符号化された映像データを示すhcv1と、MPEG−4オーディオで符号化された音声データを示すmp4aとが記述される。
【0042】
<MH−EITのデータ構造>
次に、MH−EITについて説明する。
図7は、実施形態に係る放送システムに用いるMH−EITのデータ構造を示す概略図である。
図7に示すように、MH−EIT(MH−Event_Information_Table())は、イベント識別(event_ID)、開始時刻(start_time)、継続時間(duration)を含む。イベント識別とは、イベントの識別番号を示す。具体的には、例えば、イベント識別は、番組の識別情報を示す。開始時刻は、イベントの開始時刻を示す。つまり、開始時刻は、番組の開始時刻(日時)を示す。継続時間は、イベントの継続時間を示す。つまり、継続時間は、番組の放送時間長を示す。
【0043】
また、MH−EITは、イベント識別毎に記述子領域(descriptor())を含む。記述子領域は、記述子を格納する領域である。本実施形態に係るMH−EITは、例えば、MH−コンポーネントグループ記述子、MH−短形式イベント記述子、及びMH−拡張形式イベント記述子を含むことができる。番組名、番組の説明、種類(マルチビュー番組であるか否か)などの情報は、これらの記述子により記述される。
【0044】
<MH−AIT、アプリケーション情報テーブルのデータ構造>
次に、MH−EITについて説明する。MH−EITは、ARIB STD−B24においては、application_information_section(アプリケーション情報テーブル)に相当する。
図8は、本実施形態に係るアプリケーション情報テーブルのデータ構造を示す概略図である。なお、アプリケーション情報テーブルには、アプリケーションに関する全ての情報及びアプリケーションに要求された起動状態等が格納されている。
図8に示すように、アプリケーション情報テーブル(application_information_section)には、セクションシンタックス指示(section_syntax_indicator)、セクション長(section_length)、アプリケーションタイプ(application_type)、バージョン番号(version_number)、カレントネクスト指示(current_next_indicator)、セクション番号(section_number)、最終セクション番号(last_section_number)、共通記述子ループ長(common_descriptors_length)、アプリケーション情報ループ長(application_loop_length)、アプリケーション識別子(application_identifier ())、アプリケーション制御コード(application_control_code)、アプリケーション情報記述子ループ長(application_descriptors_loop_length)等が含まれている。
【0045】
アプリケーション形式は、AITの制御対象となるアプリケーションの形式を示す。アプリケーション制御コードは、アプリケーションの状態を制御する制御コードを示す。アプリケーション識別子は、アプリケーションを一意に識別する値である。
【0046】
<録画再生アプリケーション制御記述子等の構造>
次に、副番組データの取得先、有効期限、アプリケーションの起動等に関する記述子について説明する。
録画再生アプリケーション制御記述子(playback_application_descriptor())は、録画再生簡易アプリケーションロケーション記述子とともに、放送時にアプリケーション情報テーブルのアプリケーション情報記述子ループに配置される。
図9は、本実施形態に係る録画再生アプリケーション制御記述子のデータ構造を示す概略図である。
図9に示すように、録画再生アプリケーション制御記述子は、アプリケーションプロファイル(application_profile)、メジャーバージョン(version.major)、マイナーバージョン(version.minor)、マイクロバージョン(version.micro)、サービス境界フラグ(service_bound_flag)、アプリケーション優先度(application_priority)、伝送プロトコルラベル(transport_protocol_label)等を含む。
【0047】
アプリケーションプロファイルは、本アプリケーションが実行可能である映像再生装置10のアプリケーションプロファイルを示す。映像再生装置10がこのプロファイルを実装していれば、本アプリケーションを実行する能力を持つことを示す。映像再生装置10は、アプリケーションプロファイル、メジャーバージョン、マイナーバージョン、及びマイクロバージョンに基づいて、本アプリケーションを起動する。
サービス境界フラグは、本アプリケーションが現在のサービスのみで有効か否かを示す。
アプリケーション優先度は、複数のアプリケーションが動作する場合のアプリケーション間の相対的な優先度を示す。
【0048】
簡易アプリケーションロケーション記述子(playback_simple_application_location_descriptor())は、録画再生時固有のアプリケーションの取得先の詳細を指示することを目的とするものである。簡易アプリケーションロケーション記述子は、アプリケーション情報テーブルのアプリケーション情報記述子ループにおいて、録画再生時固有のアプリケーション毎に1つ配置される。
図10は、本実施形態に係る簡易アプリケーションロケーション記述子のデータ構造を示す概略図である。
図10に示すように、簡易アプリケーションロケーション記述子は、アプリケーションURL(initial_path_bytes)を含む。
アプリケーションURLは、対応するアプリケーションのエントリーポイントのURLを示す文字列であり、伝送プロトコル記述子で示されるアプリケーションの取得可能なロケーションをルートとした相対パスで示す。
【0049】
アプリケーション有効期限記述子(application_expiration_descriptor())は、録画再生時に起動されるアプリケーションが起動してよい有効期限を示す。
図11は、本実施形態に係るアプリケーション有効期限記述子のデータ構造を示す概略図である。
図11に示すように、有効期限日時(expiration)を含む。
有効期限日時は、アプリケーションの有効期限の日時を示す値である。
【0050】
<コンポーネント記述子のデータ構造>
次に、MH−コンポーネントグループ記述子(MH−Component_Group_Descriptor())について説明する。
図12は、本実施形態に係るMH−コンポーネントグループ記述子のデータ構造を示す概略図である。
図13は、コンポーネントグループ種別における値と意味の対応を示す図である。
図14は、コンポーネントグループ識別における値と意味の対応を示す図である。
【0051】
図12に示すように、MH−コンポーネントグループ記述子は、コンポーネントグループ種別(component_group_type)、グループ数(number_of_group)、コンポーネントグループ識別(component_group_id)、コンポーネントタグ値(component_tag)、及びコンポーネント記述(text_char)等を含む。コンポーネントグループ種別(component_group_type)には、本記述子で指定されるコンポーネントグループの種別を示す符号が記述される。
【0052】
放送によりマルチビュー番組が伝送される場合、コンポーネントグループ種別には、
図13に示すようにマルチビューサービスを示す符号‘000’が記述される。また、グループ数には、イベント内でのコンポーネントグループの数、つまりマルチビュー番組を構成する映像の数が記述される。また、コンポーネントグループ識別には、コンポーネントグループ個々を識別する番号が記述される。コンポーネントグループ識別には、例えば、
図14に示すようにメイングループ(主番組等)‘0x0’、サブグループ(副番組等)‘0x1’−‘0xF’のいずれかが記述される。コンポーネントグループ識別により、マルチビュー番組を構成する個々の映像データが識別される。コンポーネントタグ値には、各コンポーネントグループに属するコンポーネント、つまり構成要素となるデータを指示するコンポーネントタグ値が記述される。コンポーネント記述には、各コンポーネントグループに関する説明を表すテキストが記述される。なお、「…識別」とは、その事物を識別する情報を意味し、「識別子」とも呼ばれる。
【0053】
次に、主映像と副映像の2つの映像V0、V1からなるマルチビューサービスが提供される場合を例にして、主映像と副映像とのコンポーネントグループの設定例について説明する。
図15は、実施形態に係る放送システムに用いるコンポーネントグループの設定例を示す図である。
図15に示す例では、第2、3行に、主映像、副映像それぞれのコンポーネントグループの設定を示す。主映像について、コンポーネントグループ識別として、メイングループであることを示す符号‘0x0’、コンポーネント記述として「通常放送」が設定されている。コンポーネントタグ値として、映像V0及び音声A0が設定されている。副映像について、コンポーネントグループ識別として、サブグループであることを示す符号‘0x1’、コンポーネント記述として「トップ集団」が設定されている。コンポーネントタグ値として、映像V1及び音声A0が設定されている。
図15に示す例では、映像V0、V1のそれぞれについて、共通の音声A0が対応付けられているが、これには限られない。映像V0、V1のそれぞれについて、異なる音声、例えば、音声A0、A1が対応付けられてもよい。
【0054】
<映像再生装置10の構成>
次に、本実施形態に係る映像再生装置10の構成について説明する。
図16は、本実施形態に係る映像再生装置10の構成を示すブロック図である。
図16に示すように、映像再生装置10は、RF受信部101、復調部102、分離部103、制御部104、記憶部105、音声復号部106、音声切替部107、拡声部108、映像復号部109、映像切替部110、報知生成部111、映像合成部112、表示部113、操作部114、IP通信部121、復調部122、分離部123、音声復号部124、及び映像復号部125を備える。
【0055】
RF受信部101は、送信装置20が送信した放送波を、放送衛星41を介して受信する。RF受信部101は、操作部114が出力した操作結果に基づいて、制御部104が出力した放送チャンネル信号で指定される放送チャンネルに応じた放送チャンネル帯域を特定する。RF受信部101は、放送波として受信した放送チャンネル帯域の受信信号をベースバンド信号である多重化データに変換する。RF受信部101は、変換した多重化データを復調部102に出力する。
【0056】
復調部102は、RF受信部101が出力した多重化データを送信装置20の変調方式に応じた復調方式によって復調し、復調した多重化データを分離部103に出力する。なお、復調部102は、復調後または復調時に誤り訂正を行う。
【0057】
分離部103は、復調部102が出力した復調後の多重化データから番組データ及び構成情報に分離する。分離部103は、構成情報を制御部104に出力する。また、分離部103は、番組データから音声データと映像データとMMT−SIとを抽出する。分離部103は、抽出した音声データを音声復号部106に出力し、映像データを映像復号部109に出力する。また、分離部103は、抽出した音声データと映像データとMMT−SIとを制御部104に出力する。
【0058】
制御部104は、現在日時抽出部1041、提供先抽出部1042、有効期限抽出部1043、比較部1044、及び取得指示部1045を備える。
制御部104は、受信した番組データを再生するように制御する。制御部104は、受信している番組データがマルチビューTVサービスであり再生中に利用者が操作部114を操作して副番組データの表示を指示した場合、副番組データを取得して表示するように制御する。また、制御部104は、利用者の指示に応じて、主番組データが選択された場合、主音声信号を出力するように音声切替部107を制御し、主映像信号を出力するように映像切替部110を制御する。制御部104は、利用者の指示に応じて、副番組データが選択された場合、副音声信号を出力するように音声切替部107を制御し、副映像信号を出力するように映像切替部110を制御する。なお、主音声信号とは主番組データに含まれる音声信号であり、主映像信号とは主番組データに含まれる映像信号である。また、副音声信号とは副番組データに含まれる音声信号であり、副映像信号とは副番組データに含まれる映像信号である。
【0059】
制御部104は、録画部15に録画された主番組データの再生を利用者が操作部114を操作して指示した場合、録画部15に録画されている主番組データを再生し、再生中に副番組データの再生指示が行われ且つ有効期限内である場合、取得指示部1045が生成したリクエストv107またはリクエストv111を、ネットワーク42を介してサーバー装置30または代替サーバー装置50に送信する。制御部104は、副番組データを取得して再生する。
【0060】
現在日時抽出部1041は、MMT−SIからMH−タイムオフセットテーブルを抽出し、抽出したMH−タイムオフセットテーブルに含まれている現在の日時を取得し、取得した現在の日時を比較部1044に出力する。
【0061】
提供先抽出部1042は、MMT−SIに含まれるコンポーネントグループ記述子を用いて、番組データがマルチビューTVサービスであるか否かを判別する。なお、マルチビューTVサービスであるか否かを判別は、有効期限抽出部1043または制御部104が行うようにしてもよい。
提供先抽出部1042は、録画部15に録画される番組データがマルチビューTVサービスの番組である場合、分離部103が出力したMMT−SIから簡易アプリケーションロケーション記述子を抽出する。提供先抽出部1042は、抽出した簡易アプリケーションロケーション記述子からアプリケーションURLをアドレスとして抽出し、抽出したアドレスを記憶部105に番組毎に記憶させ、録画部15に主番組データと対応付けて録画させる。
【0062】
有効期限抽出部1043は、録画部15に録画される番組データがマルチビューTVサービスである場合、分離部103が出力したMMT−SIから録画再生アプリケーション制御記述子を抽出する。有効期限抽出部1043は、抽出した録画再生アプリケーション制御記述子から有効期限日時を有効期限として抽出し、抽出した有効期限を記憶部105に番組毎に記憶させ、録画部15に主番組データと対応付けて録画させる。
【0063】
図17は、本実施形態に係る記憶部105及び録画部15に記憶される番組情報とアドレスと有効期限との対応の一例を示す図である。ここで、番組情報とは、例えば番組名であり、放送日時、放送局名等の情報を含んでいてもよい。提供先抽出部1042は、番組情報とアドレスとを対応付けて、番組毎に記憶部105に記憶させる。有効期限抽出部1043は、有効期限を、番組情報とアドレスとを対応付けて、番組毎に記憶部105に記憶させる。また、提供先抽出部1042は、番組情報とアドレスとを主番組データに対応付けて、番組毎に録画部15に録画または記憶させる。有効期限抽出部1043は、有効期限を、番組情報とアドレスとを主番組データに対応付けて、番組毎に録画部15に録画または記憶させる。
【0064】
比較部1044は、予め定められている時刻に、記憶部105に記憶させた有効期限、または録画部15に記憶させた有効期限を読み出す。比較部1044は、読み出した有効期限と、取得した現在の日時とを比較し、有効期限と現在の日時との差が所定の時間以内(有効期限が近い)番組があるか否かを判別する。比較部1044は、有効期限と現在の日時との差が所定の時間以内(有効期限が近い)番組がある場合、サーバー装置30から副番組データを取得して、取得した副番組データを代替サーバー装置50へ移動させて格納する副番組データ移動指示を取得指示部1045に出力する。なお、所定の時間とは、例えば24時間×7日である。なお、所定の時間は、利用者が操作部114を操作して選択または入力するようにしてもよい。また、所定の時刻は、毎日定められた時刻であっても良く、利用者が映像再生装置10を利用しているときであってもよい。
【0065】
取得指示部1045は、受信した放送の再生中に利用者が操作部114を操作して副番組データの再生を指示したとき、提供先抽出部1042が出力するアドレスから副番組データを取得するためのリクエストv107またはリクエストv111を生成する。リクエストv107及びリクエストv111には、副番組データの提供先のURLアドレスの情報が含まれている。取得指示部1045は、リクエストv107をIP通信部121からネットワーク42を介してサーバー装置30に送信、またはリクエストv111をIP通信部121からネットワーク42を介して代替サーバー装置50に送信する。取得指示部1045は、リクエストv107及びリクエストv111を送信後、サーバー装置30または代替サーバー装置50から副番組データをダウンロードするように制御する。
【0066】
また、取得指示部1045は、比較部1044から副番組データ移動指示が入力された場合、有効期限が近い番組情報に関連付けられているアドレスを記憶部105または録画部15から読み出す。取得指示部1045は、読み出したアドレスに応じて、サーバー装置30から副番組データを代替サーバー装置50に移動させて格納させる。移動させた後、取得指示部1045は、記憶部105に記憶されているアドレス及び録画部15に録画されているアドレスを、代替サーバー装置50のアドレスに書き換えて更新する。さらに、取得指示部1045は、代替サーバー装置50または副番組データに設定されている有効期限を示す情報に基づいて有効期限を書き換えて更新する。
【0067】
記憶部105は、
図17に示した番組情報とアドレスと有効期限とが対応付けた情報を記憶する。記憶部105は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory;読み出し専用メモリ)、RAM(Random Access read/write Memory;読み書き可能なメモリ)、又はそれらの任意の組み合わせを含んで構成される。
【0068】
音声復号部106には、分離部103から音声データが入力される。入力された音声データは、所定の音声符号化方式(例えば、MPEG−4 オーディオ)で符号化されたデータである。音声復号部106は、符号化に用いられた符号化方式と対応する復号方式で入力された音声データを復号する。なお、復号した音声データは、各時刻における音声のレベルを示すデータである。音声復号部106は、復号した音声データを生成し、生成した音声データを音声切替部107に出力する。
【0069】
音声切替部107には、音声復号部106から主音声信号と、音声復号部124から副音声信号とが入力される。音声切替部107は、制御部104の制御に応じて、主音声信号または副音声信号を拡声部108に出力する。
拡声部108は、音声切替部107が出力した音声信号に基づく音声を再生するものであり、例えば、スピーカーを含んで構成される。
【0070】
映像復号部109には、分離部103から映像データが入力される。入力された映像データは、所定の映像符号化方式(例えば、HEVC、MPEG−2 ビデオ)で符号化されたデータである。映像復号部109は、符号化に用いられた符号化方式と対応する復号方式で入力された映像データを復号し、復号した映像データを生成する。なお、復号した映像データは、各時刻における映像(フレーム画像)を形成する信号値を示すデータである。映像復号部109は、復号した映像データを映像切替部110に出力する。
【0071】
映像切替部110には、映像復号部109から主映像信号と、映像復号部125から副映像信号とが入力される。映像切替部110は、制御部104の制御に応じて、主映像信号または副映像信号を映像合成部112に出力する。
【0072】
報知生成部111は、制御部104の制御に応じて、表示部113上に報知する文字情報を生成する。ここで、文字情報とは、主番組データを表示部113上に表示していることを示す“主番組”、副番組データを上に表示していることを示す“副番組”等である。報知生成部111は、生成した文字情報を映像合成部112に出力する。
【0073】
映像合成部112は、映像切替部110が出力した映像信号に、報知生成部111が出力した文字情報を合成し、合成した映像信号を表示部113上に出力する。報知生成部111が文字情報を出力していない場合、映像合成部112は、映像切替部110が出力した映像信号を表示部113上に出力する。
【0074】
表示部113は、映像合成部112が出力した映像信号に基づく映像を表示する。表示部113は、ディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、等を含んで構成される。
【0075】
操作部114は、例えば、操作ボタン、リモートコントローラ、携帯端末装置等の電子機器から操作信号を受信する入力インタフェース、等である。操作部114は、利用者によって操作された操作結果を検出し、検出した操作結果を制御部104に出力する。
【0076】
<制御部104が行う処理手順>
次に、制御部104が行う処理手順の一例を説明する。なお、以下の例では、利用者は、代替サーバー装置50の利用契約を結んでいるとする。さらに副番組データは、放送事業者によって、サーバー装置30から代替サーバー装置50へ格納することが許可されているとする。
図18は、本実施形態に係る制御部104が行う処理手順のフローチャートである。
【0077】
(ステップS1)制御部104は、利用者が操作部114を操作して指示した番組の主番組データを、RF受信部101を制御して受信する。
(ステップS2)制御部104は、受信している番組を録画部15に録画させる指示が、操作部114から入力されたか否かを判別する。なお、録画させる指示には、録画予約による録画指示も含まれる。制御部104は、録画させる指示が入力されていると判別した場合(ステップS2;YES)、ステップS3に処理を進め、録画させる指示が入力されていないと判別した場合(ステップS2;NO)、ステップS5に処理を進める。
【0078】
(ステップS3)制御部104は、受信している主番組データを録画部15に録画させる。
(ステップS4)提供先抽出部1042は、MMT−SIに含まれるコンポーネントグループ記述子を用いて、番組データがマルチビューTVサービスであるか否かを判別する。提供先抽出部1042は、マルチビューTVサービスであると判別した場合(ステップS4;YES)、ステップS5に進め、マルチビューTVサービスではないと判別した場合(ステップS4;NO)、ステップS5に進める。
【0079】
(ステップS5)制御部104は、受信している主番組データを再生し、処理を終了する。
【0080】
(ステップS6)提供先抽出部1042は、MMT−SIから簡易アプリケーションロケーション記述子を抽出する。続けて、提供先抽出部1042は、抽出した簡易アプリケーションロケーション記述子からアプリケーションURLをアドレスとして抽出し、抽出したアドレスを記憶部105に番組毎に記憶させ、録画部15に主番組データと対応付けて記憶させる。
【0081】
(ステップS7)有効期限抽出部1043は、MMT−SIから録画再生アプリケーション制御記述子を抽出する。続けて、有効期限抽出部1043は、抽出した録画再生アプリケーション制御記述子から有効期限日時を有効期限として抽出し、抽出した有効期限を記憶部105に番組毎に記憶させ、録画部15に主番組データと対応付けて録画させる。有効期限抽出部1043は、ステップS101に処理を進める。
【0082】
(ステップS101)現在日時抽出部1041は、MMT−SIからMH−タイムオフセットテーブルを抽出し、抽出したMH−タイムオフセットテーブルに含まれている現在の日時を取得する。なお、現在日時を取得するタイミングは、例えば1日1回、1週間に1回、予め定められている時刻に行うようにしてもよい。
(ステップS102)比較部1044は、予め定められている時刻に、記憶部105に記憶されている有効期限の全てを読み出す。または、比較部1044は、予め定められている時刻に、録画部15に記憶されている有効期限の全て読み出す。
【0083】
(ステップS103)比較部1044は、読み出した有効期限と、取得した日時とを比較し、有効期限と現在の日時との差が所定の時間以内(有効期限が近い)番組があるか否かを判別する。制御部104は、有効期限が近いと判別した場合(ステップS103;YES)、ステップS104に処理を進め、有効期限が近くないと判別した場合(ステップS103;NO)、ステップS101に処理を戻す。
【0084】
(ステップS104)取得指示部1045は、有効期限が近い番組情報に関連付けられているアドレスを記憶部105から読み出す。続けて、取得指示部1045は、読み出したアドレスに応じて、副番組データをサーバー装置30から代替サーバー装置50へ移動させて格納する。
【0085】
(ステップS105)取得指示部1045は、録画部15に記憶されているアドレス情報と有効期限とを、サーバー装置30に基づく情報から代替サーバー装置50に基づく情報に書き換えて更新する。
(ステップS106)取得指示部1045は、記憶部105に記憶されているアドレス情報と有効期限の情報とを、サーバー装置30に基づく情報から代替サーバー装置50に基づく情報に書き換えて更新する。
制御部104の各機能部は、ステップS101〜S106の処理を、例えば1日1回所定の時刻毎、または利用者が映像再生装置10の電源をオン状態にしている間に行う。
【0086】
なお、上述した例では、番組情報とアドレスと有効期限とを記憶部105と録画部15との両方に記憶させる例を説明したが、これに限られない。制御部104は、番組情報とアドレスと有効期限と、記憶部105または録画部15の少なくとも一方に記憶させるようにしてもよい。例えば、録画部15のみに記憶させる場合、制御部104は、ステップS102において、録画部15から有効期限の全てを読み出すようにしてもよい。そして制御部104は、代替サーバー装置50に副番組データを移動させた場合、録画部15の番組情報とアドレスと有効期限とを書き換えて更新するようにしてもよい。
【0087】
以上のように、本実施形態の映像再生装置10は、放送を受信する受信部(RF受信部101)と、受信部が受信した放送から副番組(副番組データ)をダウンロードすることが可能な有効期限を抽出する有効期限抽出部1043と、受信部が受信した放送から現在の日時を抽出する現在日時抽出部1041と、現在日時抽出部が抽出した現在の日時と、有効期限抽出部が抽出した有効期限とを比較する比較部1044と、比較部が比較した結果に応じて、所定の動作を行うように制御する制御部(制御部104、所得指示部1045)と、を備える。
【0088】
この構成によって、本実施形態の映像再生装置10は、現在の日時と有効期限とを比較し、比較した結果に応じて、所定の動作を行うことができる。なお、所定の動作とは、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、サーバー装置30から代替サーバー装置50へ副番組データを移動させる動作である。この結果、本実施形態によれば、格納されていたサーバーからサブ映像が削除される場合であっても、サブ映像を視聴することができる。
【0089】
また、本実施形態の映像再生装置10は、受信部(RF受信部101)が受信した放送から副番組(副番組データ)の提供先を示す情報(アドレス)を抽出する提供先抽出部1042と、有効期限抽出部1043が抽出した有効期限と、提供先抽出部が抽出した副番組の提供先を示す情報とを副番組毎に対応付けて記憶する記憶部105と、受信部が受信した放送のうち主番組を録画する録画部15と、をさらに備え、所定の動作は、提供先抽出部が抽出した副番組の提供先から、提供先とは異なる代替サーバー装置50へ副番組を移動させて格納し、記憶部に記憶されている副番組の提供先を示す情報を、代替サーバー装置を示す情報に書き換えて更新する。
また、本実施形態の映像再生装置10は、制御部(制御部104、所得指示部1045)は、録画部15に録画された主番組(主番組データ)の再生中に主番組に関連づけられた副番組(副番組データ)の再生が利用者によって指示された場合、記憶部105または録画部15に記憶されている副番組を提供先(アドレス)に応じて、副番組を提供先からダウンロードして再生する。
【0090】
この構成によって、本実施形態の映像再生装置10は、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、サーバー装置30から代替サーバー装置50へ副番組データを移動させ、記憶部105に記憶されているアドレスをサーバー装置30の情報から代替サーバー装置50の情報に更新する。この結果、本実施形態によれば、録画時に格納されていたサーバーからサブ映像が削除される場合であっても、記憶部105に記憶されている更新されたアドレスに基づいて、サブ映像を代替サーバー装置50からダウンロードして視聴することができる。
【0091】
また、本実施形態の映像再生装置10は、制御部(制御部104、所得指示部1045)は、録画部15に受信部(RF受信部101)が受信した放送の主番組(主番組データ)を録画する際に、有効期限と、副番組(副番組データ)の提供先を示す情報(アドレス)とを副番組毎に対応付けて記憶させ、所定の動作は、提供先抽出部が抽出した副番組の提供先から、提供先とは異なる代替サーバー装置50へ副番組を移動させて格納し、録画部に記憶されている副番組の提供先を示す情報を、代替サーバー装置を示す情報に書き換えて更新する。
【0092】
この構成によって、本実施形態の映像再生装置10は、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、サーバー装置30から代替サーバー装置50へ副番組データを移動させ、録画部15に記憶されているアドレスをサーバー装置30の情報から代替サーバー装置50の情報に更新する。この結果、本実施形態によれば、録画時に格納されていたサーバーからサブ映像が削除される場合であっても、録画部15に記憶されている更新されたアドレスに基づいて、サブ映像を代替サーバー装置50からダウンロードして視聴することができる。
【0093】
なお、本実施形態では、有効期限が近づいたとき、映像再生装置10がサーバー装置30から代替サーバー装置50へ副番組データを移動する例を説明したが、これに限られない。移動を行う際に、報知生成部111は、制御部104の制御に応じて副番組データの移動を行うことを示す文字情報を生成するようにしてもよい。そして、映像合成部112は、副番組データの移動を行うことを示す文字情報を表示部113に報知させた後に、副番組データの移動を行うようにしてもよい。
【0094】
[第2実施形態]
第1実施形態では、副番組データの有効期限が近づいたときに、映像再生装置10がサーバー装置30から代替サーバー装置50へ副番組データを移動する例を説明した。本実施形態では、副番組データの有効期限が近づいたときに、映像再生装置10がサーバー装置30から副番組データをダウンロードして録画部15Aに録画させる例を説明する。
【0095】
図19は、本実施形態に係るデジタル放送システム1Aの構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態で説明したデジタル放送システム1と同じ構成の装置等については同じ符号を用いて説明を省略する。
図19に示すように、デジタル放送システム1Aは、デジタル放送システム1の録画部15に換えて録画部15Aを含んで構成される。なお、映像再生装置10の構成は、
図16と同様である。
【0096】
比較部1044は、記憶部105から読み出した有効期限と、主番組データから取得した日時とを比較し、録画部15に録画されている番組のうち有効期限が近い番組があるか否かを判別する。
有効期限が近い番組がある場合、取得指示部1045は、有効期限が近い番組情報に関連付けられているアドレスを記憶部105から読み出す。取得指示部1045は、読み出したアドレスに応じて副番組データをサーバー装置30からダウンロードする。取得指示部1045は、ダウンロードした副番組データ(マルチビューコンテンツ152)を、録画部15Aに録画されている主番組データ(メインビューコンテンツ151)に関連づけて記憶させる。また、取得指示部1045は、記憶部105及び録画部15Aに記憶されているアドレス及び有効期限を、ダウンロードした副番組データに応じて書き換えて更新する。例えば、録画部15Aがサーバー機能を有し映像再生装置10とネットワークを介して接続されている場合、取得指示部1045は、記憶部105及び録画部15Aに記憶されているアドレスを、サーバー装置30のIPアドレスから録画部15AのIPアドレスに書き換える。なお、映像再生装置10と録画部15Aとは、ネットワークを介さずに接続されていてもよく、この場合、録画部15Aに仮想的なIPアドレスが割り振られていてもよい。また、取得指示部1045は、副番組データに含まれるデータ、例えば放送事業者が記述できる記述子にダウンロードしたコンテンツの有効期限が含まれている場合、この有効期限を抽出する。取得指示部1045は、記憶部105及び録画部15Aに記憶されている有効期限を抽出した有効期限に書き換える。なお、取得指示部1045、録画部15Aに録画した副番組データの有効期限が過ぎた場合に、副番組データを録画部15Aから削除する。
【0097】
<制御部104が行う処理手順>
次に、制御部104が行う処理手順の一例を説明する。なお、以下の例では、
図18のステップS1〜S7の処理が終了している。また、副番組データは、放送事業者によって、サーバー装置30からダウンロードして録画することが許可されているとする。
図20は、本実施形態に係る制御部104が行う処理手順のフローチャートである。また、
図18と同じ処理については同じ符号を用いる。
【0098】
(ステップS101〜S103)現在日時抽出部1041は、ステップS101の処理を行い、比較部1044は、ステップS102〜S103の処理を行う。比較部1044は、有効期限が近いと判別した場合(ステップS103;YES)、ステップS201に処理を進め、有効期限が近くないと判別した場合(ステップS103;NO)、ステップS101に処理を戻す。
【0099】
(ステップS201)取得指示部1045は、有効期限が近い番組情報に関連付けられているアドレスを記憶部105から読み出す。続けて、取得指示部1045は、読み出したアドレスに応じて副番組データをサーバー装置30からダウンロードする。制御部104は、ダウンロードした副番組データを、録画部15Aに録画されている主番組データに関連づけて記憶させる。取得指示部1045は、ステップS105に処理を進める。
(ステップS105〜S106)取得指示部1045は、ステップS105〜S106の処理を行う。
制御部104の各機能部は、ステップS101〜S103、S201、S105〜S106の処理を、例えば1日1回所定の時刻毎、または利用者が映像再生装置10の電源をオン状態にしている間に行う。
【0100】
なお、第1実施形態と同様に、制御部104の各機能部は、番組情報とアドレスと有効期限と、記憶部105または録画部15Aの少なくとも一方に記憶させるようにしてもよい。
【0101】
以上のように、本実施形態の映像再生装置10は、受信部(RF受信部101)が受信した放送から副番組(副番組データ)の提供先(アドレス)を示す情報を抽出する提供先抽出部1042と、有効期限抽出部1043が抽出した有効期限と、提供先抽出部が抽出した副番組の提供先を示す情報とを副番組毎に対応付けて記憶する記憶部105と、受信部が受信した放送のうち主番組を録画する録画部15と、をさらに備え、所定の動作は、提供先抽出部が抽出した副番組の提供先から、副番組をダウンロードして録画部に録画させ、記憶部に記憶されている副番組の提供先を示す情報を、録画部を示す情報に書き換えて更新する。
また、本実施形態の映像再生装置10は、制御部(制御部104、所得指示部1045)は、録画部15に録画された主番組(主番組データ)の再生中に主番組に関連づけられた副番組(副番組データ)の再生が利用者によって指示された場合、記憶部105または録画部15に記憶されている副番組を提供先(アドレス)に応じて、副番組を提供先からダウンロードして再生する。
【0102】
この構成によって、本実施形態の映像再生装置10は、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、サーバー装置30から副番組データをダウンロードして録画部15に録画させ、記憶部105に記憶されているアドレスをサーバー装置30の情報から録画部15の情報に更新する。この結果、本実施形態によれば、録画時に格納されていたサーバーからサブ映像が削除される場合であっても、記憶部105に記憶されている更新されたアドレスに基づいて、サブ映像を代替サーバー装置50からダウンロードして視聴することができる。
【0103】
また、本実施形態の映像再生装置10は、制御部(制御部104、所得指示部1045)は、録画部15に主番組(主番組データ)を録画する際に、有効期限と、副番組の提供先を示す情報(アドレス)とを副番組毎に対応付けて記憶させ、所定の動作は、提供先抽出部1042が抽出した副番組の提供先から、副番組をダウンロードして録画部に録画させ、録画部に記憶されている副番組の提供先を示す情報を、録画部を示す情報に書き換えて更新する。
【0104】
この構成によって、本実施形態の映像再生装置10は、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、サーバー装置30から副番組データをダウンロードして録画部15に録画し、録画部15に記憶されているアドレスをサーバー装置30の情報から録画部15の情報に更新する。この結果、本実施形態によれば、録画時に格納されていたサーバーからサブ映像が削除される場合であっても、録画部15に記憶されている更新されたアドレスに基づいて、サブ映像を録画部15から再生して視聴することができる。
【0105】
[第3実施形態]
本実施形態では、副番組データの有効期限が近づいたときに、映像再生装置10が表示部113に有効期限が近づいていることを示す情報を報知させる例を説明する。
デジタル放送システムの構成は、
図1または
図19と同様である。また、映像再生装置10の構成は、
図16と同様である。
【0106】
比較部1044は、記憶部105から読み出した有効期限と、主番組データから取得した日時とを比較し、有効期限が近いものがあるか否かを判別する。制御部104は、有効期限が近いものがある場合、副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報を生成するように報知生成部111を制御する。
報知生成部111は、制御部104の制御に応じて副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報を生成し、生成した副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報を映像合成部112に出力する。
【0107】
映像合成部112は、映像切替部110が出力した映像信号に、報知生成部111が出力した文字情報を合成し、合成した映像信号を表示部113上に出力する。
【0108】
次に、表示部113上に報知される副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報の例を説明する。
図21は、本実施形態に係る表示部113上に報知される副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報の例を表す図である。
図21に示す例では、表示部113上に、現在受信されている映像D、または録画部15(または15A)から再生されている映像Dが表示されている。そして、映像Dの上に副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報の画像g101が表示されている。
図21に示す例において、文字情報の画像g101は、“コンテンツ1のマルチビューコンテンツをダウンロードして視聴できる期限は2015年9月10日までです。”の文字情報の画像である。
【0109】
<制御部104が行う処理手順>
次に、制御部104が行う処理手順の一例を説明する。なお、以下の例では、
図18のステップS1〜S7の処理が終了している。
図22は、本実施形態に係る制御部104が行う処理手順のフローチャートである。また、
図18と同じ処理については同じ符号を用いる。
【0110】
(ステップS101〜S103)現在日時抽出部1041は、ステップS101の処理を行い、比較部1044は、ステップS102〜S103の処理を行う。比較部1044は、有効期限が近いと判別した場合(ステップS103;YES)、ステップS301に処理を進め、有効期限が近くないと判別した場合(ステップS103;NO)、ステップS101に処理を戻す。
【0111】
(ステップS301)制御部104は、有効期限が近い番組情報に基づいて、副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報を生成するように報知生成部111を制御する。続けて、報知生成部111は、制御部104の制御に応じて副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報を生成し、生成した副番組データを視聴できる期間が近づいていることを示す文字情報を映像合成部112に出力する。続けて、映像合成部112は、映像切替部110が出力した映像信号に、報知生成部111が出力した文字情報を合成し、合成した映像信号を表示部113上に出力する。
制御部104、報知生成部111、及び映像合成部112は、ステップS101〜S103、S30の処理を、例えば1日1回所定の時刻毎、または利用者が映像再生装置10の電源をオン状態にしている間に行う。
【0112】
以上のように、本実施形態の映像再生装置10は、所定の動作は、有効期限が近づいていることを報知するように制御する。
この構成によって、本実施形態の映像再生装置10は、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、利用者に視聴可能な期限を報知することができる。この結果、利用者は、サーバー装置30から副番組データが削除される前に、主番組データに関連した副番組データを視聴することができる。
【0113】
上述した第1〜第3実施形態では、映像再生装置10がテレビジョン受像機(テレビ、TV)の例を説明したが、これに限られない。映像再生装置10は、主番組データと副番組データを受信して再生できる装置、例えばHDD(ハードディスク)レコーダー、光ディスクレコーダー等であってもよい。
【0114】
また、上述した第1〜第3実施形態では、副番組データのアドレス及び有効期限を、IPTV規格に準拠したデータから抽出して取得する例を説明したが、これに限られない。他の規格であっても、副番組データのアドレス及び有効期限を抽出して取得するようにしてもよい。
【0115】
なお、上述した実施形態では、各種のデータを伝送するための伝送方式として、MPEG−Hで規定されたMMT(MPEG Media Transport)によるメディアトランスポート方式が用いる場合を例にしたが、その他の伝送方式、例えば、MPEG−2 Systemsで規定された方式が用いられてもよい。また、伝送に係るデータ形式、暗号化方式、符号化方式も、その伝送方式で規定された形式または方式が用いられてもよい。
【0116】
また、上述した実施形態における映像再生装置10の一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、認識データ伝送装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。