【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、それぞれが取り外し可能ラップを備えた喫煙物品のマルチセグメント構成要素を製造する方法を提供する。一つの態様において、本方法は、熱源、エアロゾル形成基質およびキャップの流れを移動する送り出し経路に沿って供給すること、少なくとも一つの熱源、エアロゾル形成基質およびキャップを群内に成形することであって、それぞれの群は、少なくとも一つのマルチセグメント構成要素に対応し、それぞれのマルチセグメント構成要素は、熱源に隣接する第1の末端とエアロゾル形成基質に隣接する第2の末端を有し、それぞれのキャップは、熱源に隣接して配置された第1の末端および第2の末端を備えること、それぞれの群の熱源、エアロゾル形成基質およびキャップを材料のウェブに包むことであって、材料のウェブは間隔をあけた虚弱線を備えること、およびマルチセグメント構成要素の第1の末端近くおよびキャップの第1の末端に隣接した位置で材料のウェブを切断することを含み、材料のウェブの少なくとも一部は取り外し可能ラップを形成し、ラップはそれぞれの虚弱線でラッパーを破断することにより取り外しが可能であり、取り外し可能ラップは、キャップと合わせて熱源を保護するための取り外し可能キャップを形成する。好ましい実施形態において、少なくとも一つの熱源、エアロゾル形成基質およびキャップを含む群は、一つの熱源および一つのエアロゾル形成基質を含み、これが個々のマルチセグメント構成要素を形成する。別の方法として、少なくとも一つの熱源およびエアロゾル形成基質を含む群は、2つの熱源および一つのエアロゾル形成基質を含み、これが二重のマルチセグメント構成要素を形成する。この別の実施形態において、二重のマルチセグメント構成要素は、二重のマルチセグメント構成要素のそれぞれの末端に熱源を含み、熱源の間にエアロゾル形成基質が配置される。個々のマルチセグメント構成要素を形成するために、本方法は、エアロゾル形成基質の長軸方向中点の近くで二重のマルチセグメント構成要素を切断することをさらに含みうる。
【0009】
別の方法として、二重のマルチセグメント構成要素は、製造中に、マルチセグメント構成要素を組み込んだ喫煙物品を個々のマルチセグメント構成要素へと切断してもよい。
【0010】
本発明のさらなる態様では、それぞれが取り外し可能ラップを備えた喫煙物品のマルチセグメント構成要素を製造する方法を提供し、熱源、エアロゾル形成基質および細長いセグメントの流れを移動する送り出し経路に沿って供給すること、少なくとも一つの熱源、エアロゾル形成基質および細長い要素を群内に成形することであって、それぞれの群は少なくとも一つのマルチセグメント構成要素に対応し、それぞれのマルチセグメント構成要素は、熱源に隣接する第1の末端、エアロゾル形成基質に隣接する第2の末端、および第2の末端に配置された細長いセグメントを備えること、熱源、エアロゾル形成基質および細長いセグメントを材料のウェブに包むことであって、材料のウェブは、間隔をあけた虚弱線を備えること、および個々のマルチセグメント構成要素の第1の末端の近くの位置で材料のウェブを切断することを含み、材料のウェブの少なくとも一部は、取り外し可能ラップを形成し、ラップはそれぞれの虚弱線でラッパーを破断することによって取り外しが可能であり、材料のウェブは1つの個々のマルチセグメント構成要素からの細長いセグメントの一部が、隣接するマルチセグメント構成要素からの取り外し可能ラップと合わせて取り外し可能キャップを形成するように切断される。
【0011】
有利にも、キャップまたは細長いセグメントと組み合わせて、虚弱線を備えた材料のウェブを提供することによって、複数構成要素セグメントの熱源は、製造、輸送および保存中、より効率的に保護されうる。保護された熱源を提供することによって、熱源が破損したり砕けたりする可能性を低くしうる。従って、このようなマルチセグメント構成要素は、隣接する構成要素または隣接する喫煙物品を熱源からの粉塵またはその他の粒子で汚したり汚くしたりする可能性が低い。従って、取り外し可能キャップは、その他の喫煙物品またはその他の喫煙物品のセグメントまたは構成要素を熱源から保護するように作用する。また、取り外し可能キャップは、有利にも、製造、包装、取扱いおよび保管中に熱源に生じうる破損を防いだり減少させるのを助ける。
【0012】
さらに、熱源が可燃性熱源である場合、取り外し可能キャップが少なくとも部分的に熱源を覆うと、熱源がその他の喫煙物品またはその他の喫煙物品のセグメントもしくは構成要素を汚すという問題が緩和されるため、セグメントまたは構成要素はより容易に圧縮されうる。
【0013】
好ましい態様において、方法は、それぞれの虚弱線を、それぞれの熱源の近くに存在するよう整列させることをさらに含んでもよい。別の方法として、それぞれの虚弱線を、エアロゾル形成基質のそれぞれの部分またはマルチセグメント構成要素の任意のその他のセグメントの近くに存在するよう整列させてもよい。
【0014】
「近くである」という用語は、本明細書に使用される場合、虚弱線などの特徴がおよそ横方向にマルチセグメント構成要素のセグメントに隣接することをいう。
【0015】
「上流」および「前面」、ならびに「下流」および「後方」いう用語は、本明細書に使用される場合、ユーザーがその使用時に喫煙物品を吸う方向に関連して、喫煙物品の構成要素の相対的位置または構成要素の部分を説明するために使用される。本発明に従った喫煙物品は、口側の端および反対の遠位端を含む。使用時に、ユーザーは喫煙物品の口側の端で吸い込む。口側の端は、遠位端の下流にある。熱源は、遠位端に、またはその近くに位置する。
【0016】
「長軸方向である」という用語は、本明細書に使用される場合、喫煙物品の長さの方向に関する。「横方向」という用語は、長軸方向の方向に対して垂直な方向をいう。
【0017】
好ましい実施形態においては、虚弱線を熱源の下流端の近くで整列させるのが好ましい。別の方法として、虚弱線を、熱源の長軸に沿った、またはエアロゾル形成基質の長軸に沿った位置の近くで整列させてもよい。さらなる別の実施形態においては、虚弱線を、エアロゾル形成基質の下流端またはエアロゾル形成基質の上流端の近くで整列させる。さらにまた別の好ましい実施形態においては、虚弱線を、熱伝導性要素の上流端または下流端のいずれかのすぐ近くに配置する。一定の好ましい実施形態においては、熱伝導性要素を、熱源の少なくとも一部を超えて提供する。
【0018】
方法は、ラッパーを熱源およびエアロゾル形成基質に貼り付けるために、虚弱線から離れた場所に接着剤を塗布することを含むのが好ましい。ラッパーを虚弱線から離して貼り付けることにより、ユーザーがラッパーを取り外したいときに虚弱線をより破断しやすくなりうる。接着剤は、マルチセグメント構成要素の第1の末端からマルチセグメント構成要素の第2の末端まで延びる細長い線で供給されうる。さらなるセグメントがマルチセグメント構成要素の第2の末端に位置する実施形態において、接着剤の細長い線は、さらなるセグメントの末端まで延びてもよい。さらなるセグメントは、たばこプラグ、ディフューザー、移動部分、フィルターセグメントまたはそうした任意のその他の喫煙物品セグメントもしくは構成要素でもよい。接着剤が細長い線で供給されているとき、接着剤の線は、虚弱線の近くで中断される。別の方法として、接着剤を実質的にラッパー全体に供給してもよく、虚弱線の近くで中断してもよい。
【0019】
好ましい実施形態において、間隔をあけた虚弱線は、個々のマルチセグメント構成要素を囲むように配置される。すなわち、それぞれの虚弱線は、材料のウェブがマルチセグメント構成要素の周りを包み、材料のウェブがマルチセグメント構成要素の末端近くで提供されるように、それぞれの虚弱線は材料のウェブの幅全体にわたって延びる。このように配置された虚弱線を提供することによって、取り外し可能ラップは、残りのラッパーに損害を与えずより容易に取り外されうる。
【0020】
別の方法としてまたは追加的に、間隔をあけた虚弱線のさらなるセットは、これらが個々のマルチセグメント構成要素の縦軸と実質的に平行になるように配置される。この配置において、さらなる虚弱線は、構成要素の群が包まれたマルチセグメント構成要素へと切断されるときに、さらなる虚弱線が隣接した第1の末端から第2の末端に向かって長軸方向に伸びるように配置されるのが好ましい。このような虚弱線を提供することによって、ユーザーは、長軸方向の虚弱線に沿って最初に破断してから、次いで外周の虚弱線の周りで破断することによって、ラップのより容易な取り外しが可能となりうる。間隔をあけた虚弱線のさらなるセットにおけるそれぞれの虚弱線は、レーザーを使用して、またはギザギザの車輪、一連の刃、穿孔器またはこれらの方法のいずれかの組み合わせを機械的に使用して形成してもよい。間隔をあけた虚弱線のさらなるセットにおいてそれぞれの虚弱線が形成される方法は、その他の虚弱線と同じでも、または、例えば、構成要素の群の外周囲を取り囲むものなど異なっていてもよい。
【0021】
この配置において、間隔をあけた虚弱線のさらなるセットのそれぞれの虚弱線の長さは、熱源の長さの少なくとも約50%であってもよい。すなわち、それぞれの虚弱線は、熱源の長軸方向の長さの少なくとも50%に熱源に沿って延びる。このように、ラップがユーザーによって取り外されたときに、熱源の少なくとも50%は露出される。虚弱線の長さは、熱源の長さの約半分から2/3までの間で延びるのがより好ましい。別の好ましい実施形態において、虚弱線の長さは、熱源の長さの少なくとも約75%延びる。虚弱線の長さは、熱源の約85%を超えて延びないのが好ましい。
【0022】
この配置において、間隔をあけた虚弱線のさらなるセットのそれぞれの虚弱線は、間隔をあけた虚弱線がある虚弱線と交差したり合流してもよい。別の方法として、間隔をあけた虚弱線のさらなるセットのそれぞれの虚弱線は、間隔をあけた虚弱線の近くで終結してもよい。間隔をあけた虚弱線のさらなるセットのそれぞれの虚弱線の長さは、約3mmから約13mmまで、より好ましくは約5mmから約10mmまで、最も好ましくは約8mmでありうる。
【0023】
一定の好ましい実施形態において、間隔をあけた虚弱線のさらなるセットのそれぞれの虚弱線は、喫煙物品に沿って延びる複数の穿孔を含む。別の方法として、虚弱線は、材料の強度を低減するケガキ線またはスコア線、または異なる強度の低い材料のセクションを備えうる。さらに別の方法として、弱さのある長軸方向の虚弱線は、ラッパーの厚さ全体を貫いて延びる切り欠きを備えうる。
【0024】
この配置において、それぞれの虚弱線は、直線または非線形としうる。非線形の線の虚弱線は、滑らかな波、三角波またはその他任意の適切な非直線としうる。好ましい一つの実施形態において、非線形の線は半円を含む。
【0025】
方法は、材料のウェブの端部から、また材料のウェブの少なくとも一部を横断して延びるように形作られたそれぞれの虚弱線に隣接した材料のウェブに材料の細片を適用することをさらに含むのが好ましく、材料の細片は、取り外し可能ラップを取り外すためのプルタブを形成する。
【0026】
材料の細片は、材料のウェブの端部を少なくとも5mm、好ましくは少なくとも10mm超えて延びてもよい。材料の細片は、プラスチック、アルミ箔などの金属、または引いたときに材料のウェブを裂くのに十分な引張力を伴う任意のその他の適切な材料から作製してもよい。材料の細片は、紐、ワイヤーまたは長く狭い形状の小片であってもよい。
【0027】
好ましい実施形態において、キャップの流れは細長い要素の流れを含み、マルチセグメント構成要素に対応するそれぞれの群は、第2の末端に位置付けられた細長いセグメントをさらに含み、切断工程は、一つのマルチセグメント構成要素の細長いセグメントの一部が隣接するマルチセグメント構成要素からの取り外し可能ラップと合わせて、取り外し可能キャップを形成するように、材料のウェブを切断することを含む。別の好ましい実施形態において、細長いセグメントの流れは二倍の長さであり、少なくとも一つの熱源およびエアロゾル形成基質を含むそれぞれの群は、二重のマルチセグメント構成要素を形成するように、2つの熱源および2つのエアロゾル形成基質、ならびに二倍の長さの細長いセグメントを含む。この別の実施形態において、二重のマルチセグメント構成要素はそれぞれの二重のマルチセグメント構成要素の末端に熱源を備え、それぞれの熱源に隣接してエアロゾル形成基質が存在し、エアロゾル形成基質の間に二倍の長さの細長いセグメントを含む。個々のマルチセグメント構成要素を形成するために、方法は、二倍の長さの細長いセグメントの長軸方向中点の近くで二重のマルチセグメント構成要素を切断することをさらに含んでもよい。
【0028】
「細長いセグメント」という用語は、本明細書に使用される場合、エアロゾル形成基質から下流にある喫煙物品の任意の部分をいい、喫煙物品の長さに付け足される。
【0029】
取り外し可能キャップは、乾燥剤を備えうる。乾燥剤は、大気から水分を吸収して、熱源による水分吸収の量を防止または減少させるために提供される。有利なことに、熱源によって吸収される水分の量を減少させることで、点火しやすい喫煙物品を提供しうる。乾燥剤は、水溶性または水に溶けない物質としうるが、これには、グリセリン、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、モンモリロナイト粘土、シリカゲル、沸石、分子ふるい、および活性炭、粘土、またはその任意の組合せを含むが、これに限定されない。乾燥剤は、稼働中、すなわちマルチセグメント構成要素の製造過程中に提供されてもよく、または、取り外し可能キャップは、マルチセグメント構成要素を形成するための装置に入る前に、乾燥剤を予め充填して提供されるのがより好ましい。
【0030】
有利なことに、マルチセグメント構成要素のセグメントの一部分を利用して取り外し可能キャップの部分を形成することにより、より効率的な製造過程の提供が可能となる。
【0031】
方法は、虚弱線を形成するために材料のウェブを穿孔することをさらに含むのが好ましい。例えば、穿孔は、パルシングレーザー、ホットワイヤー、またはギザギザの車輪、一連の刃、穿孔器またはこれらの方法のいずれかの組み合わせを機械的に使用することによって形成しうる。
【0032】
熱伝導性要素を、材料のウェブと熱源の間に提供してもよい。熱伝導性要素は、本発明に従った熱源と喫煙物品のエアロゾル形成基質との間の熱的なリンクを提供する。熱伝導性要素は、耐燃焼性であり、酸素制限型であることが好ましい。本発明による喫煙物品で使用するための適切な熱伝導性要素には、黒鉛シート、金属箔ラッパー(例えば、アルミ箔ラッパー、鋼ラッパー、鉄箔ラッパーおよび銅箔ラッパー)、および金属合金箔ラッパーを含むが、これに限定されない。熱伝導性要素は、熱源の少なくとも一部およびエアロゾル形成基質の少なくとも一部を覆うのが好ましい。熱伝導性要素は、接着剤を使用して材料のウェブの内部表面に貼り付けてもよい。
【0033】
別の方法としてまたは追加的に、熱伝導性要素を、材料のウェブの外部表面上に提供してもよい。
【0034】
個々の可燃性熱源は、ホッパーから供給されるのが好ましい。可燃性熱源は、従来の刃で切断するときに、裂ける、砕ける、または断片化する傾向を持ちうる、一般的に脆い材料(圧縮された粒子状材料など)から製造される。従って、本方法は、可燃性熱源がきれいに切断可能でないため、可燃性熱源を有利に個々に提供する。可燃性熱源は、実質的に円筒形であることが好ましく、一つの端面への熱伝導性バックコーティングを含む。方法は、それぞれの可燃性熱源のバックコーティングが実質的に同じ方向で、可燃性熱源が移動する送り出し経路上に供給されるように、ホッパー内で可燃性熱源を整列させることを含むのが好ましい。
【0035】
それぞれの熱源は、炭素質熱源または炭素系熱源でありうる。熱源は円筒形が好ましい。その場合において、送り出し経路上のそれぞれの熱源の長軸は、送り出し経路の移動方向と実質的に一致した方向であるのが好ましい。熱源は、それを通る一つ以上の気流チャネルを任意に含んでもよい。
【0036】
好ましい実施形態において、熱源は、可燃性熱源であるのが好ましい。別の実施形態において、熱源は、製造または保管中、環境条件からの保護を必要とする、化学的熱源、または喫煙物品に適切な任意のその他の熱源でもよい。一定の実施形態において、例えば、化学的熱源は、大気に露出された時点で活性化しうる。具体的には、化学的熱源は、空気、またはより特定的には酸素、または空気中の任意のその他の適切な構成要素に露出された時点で活性化しうる。この別の実施形態において、取り外し可能キャップは熱源を大気から実質的に隔離するため、特に有益である。
【0037】
熱源が可燃性熱源である実施形態で、喫煙物品を通して吸い込まれる空気から可燃性熱源を分離するために、本発明による喫煙物品は、可燃性熱源の下流端とエアロゾル形成基質の上流端との間に不燃性の実質的に不透気性のバリアを備えうる。
【0038】
「不燃性」という用語は、本明細書で使用される場合、燃焼中または点火時に熱源が到達する温度で実質的に不燃性であるバリアを描写するために使用される。
【0039】
バリアは、可燃性熱源の下流端およびエアロゾル形成基質の上流端のうち、一方または両方に接しうる。
【0040】
バリアは、可燃性熱源の下流端およびエアロゾル形成基質の上流端のうち一方または両方に接着するか、またはその他の方法で貼り付けることができる。
【0041】
熱伝導性要素が提供される場合、熱伝導性要素により囲まれたエアロゾル形成基質の前方部分の長さは約2 mm〜約10 mmであることが好ましい。熱伝導性要素により囲まれていないエアロゾル形成基質の後方部分の長さは、約3 mm〜約10 mmであることが好ましい。言い換えれば、エアロゾル形成基質は、熱伝導性要素を越えて下流に約3 mm〜約10 mm延びることが好ましい。
【0042】
なおさらなる実施形態で、エアロゾル形成基質の全長は、熱伝導性要素によって囲まれうる。
【0043】
本発明による喫煙物品は、加熱に応答して揮発性化合物を発する能力のある材料を含むエアロゾル形成基質を含むことが好ましい。加熱に応答して揮発性化合物を発する能力のある材料は、一回分の植物性材料であることが好ましく、一回分の均質化された植物性材料であることがさらに好ましい。例えば、エアロゾル形成基質は植物に由来する一つ以上の材料を含みうるが、これは、たばこ、茶(例えば、緑茶)、ペパーミント、月桂樹、ユーカリ、メボウキ、セージ、クマツヅラ、およびカワラヨモギを含むが、これに限定されない。植物由来の材料は添加物を含み、これには湿潤剤、芳香成分、結合剤およびその混合物を含むがこれに限定されない。植物性材料は、実質的にはたばこ材料から構成されるのが好ましく、均質化されたたばこ材料が最も好ましい。
【0044】
好ましい一つの実施形態で、エアロゾル形成基質はさらに、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含む。少なくとも一つのエアロゾル形成体は、使用時に、密度が高く安定したエアロゾルの形成を促進し、エアロゾル生成物品の使用温度で実質的に熱劣化耐性のある任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物としうる。
【0045】
適切なエアロゾル形成体は本技術で公知であり、多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテートまたはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これに限定されない。
【0046】
好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよびグリセリン(最も好ましい)など)である。
【0047】
好ましいある一定の別の実施形態で、エアロゾル形成基質は非植物性としうる。こうした実施形態で、エアロゾル形成基質は、加熱に応答して揮発性化合物を浸み込ませることができ、熱源による加熱によって到達する温度範囲で熱的に安定した、任意の材料から製造されうる。ニコチン、芳香成分、およびその他のエアロゾル変性剤および添加剤またはその組み合わせなどの揮発性化合物を、非植物性エアロゾル形成基質に組み込みうる。
【0048】
上記のように、熱源は、可燃性熱源であることが好ましい。可燃性熱源は、炭素質熱源であるのがより好ましい。「炭素質」という用語は、本明細書に使用される場合、炭素を含む可燃性熱源を描写するために使用される。
【0049】
本発明による喫煙物品で使用するための可燃性炭素質の熱源の炭素含有量は、可燃性熱源の乾燥重量で少なくとも約35パーセントであることが好ましく、少なくとも約40パーセントがより好ましく、少なくとも約45パーセントが最も好ましい。
【0050】
一部の実施形態で、本発明による可燃性の熱源は、可燃性炭素系熱源である。「炭素系熱源」という用語は、本明細書で使用される場合、主に炭素を含む熱源を描写するために使用される。
【0051】
本発明による喫煙物品で使用するための可燃性炭素系熱源の炭素含有量は、可燃性の炭素系熱源の乾燥重量で少なくとも約50パーセントであり、少なくとも約60パーセントであることが好ましく、少なくとも約70パーセントがより好ましく、少なくとも約80パーセントが最も好ましい。
【0052】
本発明による喫煙物品は、一つ以上の適切な炭素含有材料から形成された可燃性炭素質熱源を含みうる。
【0053】
希望に応じて、一つ以上の結合剤を、一つ以上の炭素含有材料と組み合わせうる。一つ以上の結合剤は、有機結合剤であることが好ましい。適切な公知の有機結合剤は、粘性物質(例えば、グアーガムなど)、変性セルロースおよびセルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、小麦粉、澱粉、砂糖、植物油、およびその組み合わせを含むが、これに限定されない。
【0054】
一つ以上の結合剤の代わりに、またはそれに加えて、本発明による喫煙物品で使用するための可燃性の熱源は、可燃性熱源の属性を向上させるための一つ以上の添加剤を含みうる。適切な添加剤は、可燃性熱源の圧密を促進する添加剤(例えば、焼結助剤)、可燃性熱源の着火を促進する添加剤(例えば、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、過酸化物、過マンガン酸塩、ジルコニウムおよびその組み合わせなどの酸化剤)、可燃性熱源の燃焼を促進する添加剤(例えば、カリウム、およびクエン酸カリウムなどのカリウム塩)、ならびに可燃性熱源の燃焼によって生成される一つ以上のガスの分解を促進する添加剤(例えば、CuO、Fe
2O
3およびAl
2O
3などの触媒)を含むが、これに限定されない。
【0055】
本発明のさらなる態様によれば、それぞれが取り外し可能ラップを備えた喫煙物品のマルチセグメント構成要素を製造する方法が提供されており、熱源およびエアロゾル形成基質の流れを移動する送り出し経路に沿って供給すること、少なくとも一つの熱源およびエアロゾル形成基質を群内に成形することであって、それぞれの群は、少なくとも一つのマルチセグメント構成要素に対応し、それぞれのマルチセグメント構成要素は熱源に隣接する第1の末端およびエアロゾル形成基質に隣接する第2の末端を備えること、熱源およびエアロゾル形成基質を材料のウェブに包むことであって、材料のウェブは間隔をあけた虚弱線を備えること、および個々のマルチセグメント構成要素の第1の末端の近くの位置で材料のウェブを切断することであって、材料のウェブの少なくとも一部は取り外し可能ラップを形成し、ラップはそれぞれの虚弱線でラッパーを破断することによって取り外しが可能であることを含む。
【0056】
好ましい実施形態において、方法は、細長いセグメントの流れを移動する送り出し経路に沿って供給することをさらに含み、個々のマルチセグメント構成要素に対応するそれぞれの群は、第2の末端に配置された細長いセグメントをさらに含み、材料のウェブは一つの個々のマルチセグメント構成要素からの細長いセグメントの一部が隣接するマルチセグメント構成要素からの取り外し可能ラップと合わせて取り外し可能キャップを形成するように切断される。
【0057】
本発明のさらなる態様によれば、喫煙物品を製造する方法を提供する。方法は、本明細書において説明したように製造された第1のマルチセグメント構成要素の流れを受信手段上に供給すること、第2のマルチセグメント構成要素の流れを受信手段上に供給することであって、それぞれは少なくとも一つのマウスピースを含むこと、および遠位端に取り外し可能ラップを、近位端にマウスピースを備えた個々の喫煙物品を形成するために、少なくとも第1のマルチセグメント構成要素および第2のマルチセグメント構成要素の一部をウェブ材料に包むことによって、第1のマルチセグメント構成要素および第2のマルチセグメント構成要素を組み合わせることを含む。
【0058】
一つの実施形態において、第1のマルチセグメント構成要素および第2のマルチセグメント構成要素を組み合わせる工程中、第1のマルチセグメント構成要素は、熱伝導性要素でさらに包まれ、前記の虚弱線および熱伝導性要素は重ならないように配置される。一定の好ましい実施形態において、熱伝導性要素は、熱反射する材料を含む。
【0059】
別の実施形態において、第1のマルチセグメント構成要素および第2のマルチセグメント構成要素を組み合わせる前に、熱源の少なくとも下流の一部、およびエアロゾル形成基質の少なくとも上流の一部の周りで熱伝導性要素を包む。
【0060】
さらなる別の実施形態において、熱源およびエアロゾル形成基質は群を形成するよう成形され、これが熱伝導性要素で重複して整列された虚弱線を備えた材料のウェブに包まれる。虚弱線は、群の外周囲を囲むのが好ましい。さらに他の別の実施形態において、間隔をあけた虚弱線があるラッパーを提供する工程は、第1および第2のマルチセグメント構成要素を組み合わせる工程中に提供されうる。この実施形態において、第1および第2のマルチセグメント構成要素を組み合わせるために使用するウェブ材料は、間隔をあけた虚弱線を含む。当然ながら、取り外し可能ラップを備えたマルチセグメント構成要素を形成することに関する上記の方法工程は、このさらに他の別の実施形態にも同様に適用される。
【0061】
本発明のなおさらなる態様によれば、喫煙物品のマルチセグメント構成要素を製造するための装置であって、それぞれが取り外し可能ラップを備えた装置が提供される。装置は、上記の方法を実施するのに適切である。装置は、熱源、エアロゾル形成基質およびキャップの流れを移動する送り出し経路に沿って供給するためのフィーダー、少なくとも一つの熱源、エアロゾル形成基質およびキャップの群内に成形するためのコンパクターであって、それぞれの群は、少なくとも一つのマルチセグメント構成要素に対応し、それぞれのマルチセグメント構成要素は熱源に隣接する第1の末端およびエアロゾル形成基質に隣接する第2の末端を有し、それぞれのキャップは熱源に隣接して配置された第1の末端および第2の末端を備えたコンパクター、熱源、エアロゾル形成基質およびキャップを材料のウェブに包むための手段であって、材料のウェブは間隔をあけた虚弱線を備えた手段、および個々のマルチセグメント構成要素の第1の末端近くの、およびキャップの第1の末端に隣接した位置で材料のウェブを切断するためのカッターを含み、材料のウェブの少なくとも一部は取り外し可能ラップを形成し、ラップはそれぞれの虚弱線でラッパーを破断することによって取り外しが可能であり、取り外し可能ラップは、キャップと合わせて熱源を保護するための取り外し可能キャップを形成する。
【0062】
装置は、それぞれが所望のセグメント、構成要素、または喫煙物品のセグメントの部分の近くに来るように、それぞれの虚弱線を整列させるための手段をさらに含みうる。例えば、一定の好ましい実施形態において、装置は、それぞれが熱源または熱伝導性要素の下流端の近くに来るように、それぞれの虚弱線を整列させるための手段を含みうる。別の方法として、装置は、それぞれの虚弱線が熱源、エアロゾル形成基質、または熱伝導性要素の長軸に沿った位置に整列されるように、それぞれの虚弱線を整列させるための手段を含みうる。さらなる別の実施形態において、虚弱線は、エアロゾル形成基質の下流端で整列される。さらに他の代わりの好ましい実施形態において、虚弱線は、熱伝導性要素の上流端または下流端のいずれかに隣接して配置される。
【0063】
本発明のさらなる態様では、それぞれは取り外し可能ラップを備えた喫煙物品の複数構成要素セグメントを製造するための装置が提供されており、熱源、エアロゾル形成基質および細長いセグメントの流れを移動する送り出し経路に沿って供給するためのフィーダー、少なくとも一つの熱源、エアロゾル形成基質および細長いセグメントを群内に成形するためのコンパクターであって、それぞれの群は少なくとも一つのマルチセグメント構成要素に対応し、それぞれのマルチセグメント構成要素は熱源に隣接する第1の末端、エアロゾル形成基質に隣接した第2の末端、および第2の末端に配置された細長いセグメントを備えたコンパクター、熱源、エアロゾル形成基質および細長いセグメントを材料のウェブに包むための手段であって、間隔をあけた虚弱線が材料のウェブにある手段、および個々のマルチセグメント構成要素の第1の末端の近くの位置で材料のウェブを切断するためのカッターを含み、材料のウェブの少なくとも一部は、取り外し可能ラップを形成し、一つの個々のマルチセグメント構成要素からの細長いセグメントの一部が隣接するマルチセグメント構成要素からの取り外し可能ラップと合わせて取り外し可能キャップを形成するように、ラップはそれぞれの虚弱線でラッパーを破断することによって取り外しが可能な装置が提供される。
【0064】
本発明のなおさらなる態様では、喫煙物品を製造するための装置であって、それぞれは取り外し可能ラップを備えた装置が提供されている。装置は、本明細書において説明したように装置を使用して製造された第1の複数構成要素セグメントの流れを供給するためのフィーダー、第2のマルチセグメント構成要素の流れを供給するためのフィーダーであって、それぞれは、受信手段上に少なくとも一つのマウスピースを含むフィーダー、および第1のマルチセグメント構成要素および第2のマルチセグメント構成要素を組み合わせるためのコンバイナーであって、遠位端に取り外し可能ラップ、近位端にマウスピースを備えた個々の喫煙物品を形成するために第1のマルチセグメント構成要素および第2のマルチセグメント構成要素の少なくとも一部をウェブの材料に包むための手段を含むコンバイナーを含む。
【0065】
また、本発明に従って製造される喫煙物品は、マウスピースの上流に膨張室をさらに含んでもよい。膨張室は、第2のマルチセグメント構成要素において提供される。マウスピースは、濾過効率が低いことが好ましく、濾過効率が非常に低いことが好ましい。マウスピースは、単一のセグメントマウスピースとしうる。別の方法として、マウスピースは、マルチセグメントまたは複数構成要素のマウスピースとしうる。
【0066】
マウスピースは、例えば、酢酸セルロース、紙またはその他の適切な適切な公知の濾過材料でできた一つのフィルタセグメントを含みうる。別の方法としてまたは追加的に、マウスピースは、吸収剤、吸着剤、およびその他のエアロゾル変性剤および添加物またはその組み合わせを含む一つ以上のセグメントを含みうる。
【0067】
説明および請求項(適切な場合)ならびに図面で開示されたそれぞれの特徴は、独立してまたは任意の適切な組み合わせで提供されうる。本発明は、本明細書において添付の図面に関して説明されるものと実質的に同じ方法および/または装置にも拡大される。
【0068】
また、本明細書で説明した任意の装置の特徴を方法の特徴として提供してもよく、その逆もまた可である。本明細書に使用される場合、「手段プラス機能」の特徴は、適切にプログラムされたプロセッサや関連するメモリなど、これらの対応する構造に関する別の方法として表現されうる。
【0069】
本発明の一つの態様に関連して説明した特徴は、任意の適切な組み合わせにおいて本発明のその他の態様にも適用されうる。特に、方法の態様は装置の態様に適用でき、その逆もまた可である。さらにまた、一つの態様における任意の一部および/または全ての特徴は、任意の適切な組み合わせにおいて、任意のその他の態様の任意の一部および/またはすべての特徴に適用されうる。
【0070】
当然ながら、本発明の任意の態様において説明および定義された種々の特徴の特定の組み合わせを独立して実施および/または供給および/または使用できる。
【0071】
ここで、本発明に従って製造される喫煙物品の実施形態について、以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。