特許第6416079号(P6416079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6416079
(24)【登録日】2018年10月12日
(45)【発行日】2018年10月31日
(54)【発明の名称】紫外光用固体受光デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/10 20060101AFI20181022BHJP
【FI】
   H01L31/10 A
   H01L31/10 G
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-508903(P2015-508903)
(86)(22)【出願日】2014年3月31日
(86)【国際出願番号】JP2014059553
(87)【国際公開番号】WO2015151198
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2017年3月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(72)【発明者】
【氏名】須川 成利
(72)【発明者】
【氏名】黒田 理人
【審査官】 佐藤 久則
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−251709(JP,A)
【文献】 特開2013−235227(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0167709(US,A1)
【文献】 特開2012−216756(JP,A)
【文献】 特開2005−175430(JP,A)
【文献】 特開2010−232509(JP,A)
【文献】 特開2004−061417(JP,A)
【文献】 特開2009−158570(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L31/00−31/20
51/42
G01J 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンを主成分とする半導体基体を有し、該半導体基体内には、実効上立体的に重ならない様に配されている第一のフォトダイオードと第二のフォトダイオードが設けられており、前記第一のフォトダイオードの出力に基づく信号と前記第二のフォトダイオードの出力に基づく信号とが入力される差動回路を備える紫外光用固体受光デバイスにおいて、
前記第一のフォトダイオードは、第一の導電型の第1−1の半導体層領域、該第1−1の半導体層領域の上に設けた前記第一の導電型と逆の第二の導電型の第1−2の半導体層領域とで半導体接合が形成され、
前記第1−1の半導体層領域は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における第1−1の最大濃度位置を備え、
前記第1−2の半導体層領域上には前記第一の導電型の第1−3の半導体層領域が設けられ、該第1−3の半導体層領域は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における第1−2の最大濃度位置を備え、
前記第二のフォトダイオードは、第一の導電型の第2−1の半導体層領域、該第2−1の半導体層領域の上に設けた前記第一の導電型と逆の第二の導電型の第2−2の半導体層領域とで半導体接合が形成され、
前記第2−1の半導体層領域は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における第2−1の最大濃度位置を備え、
前記第2−2の半導体層領域上には前記第一の導電型の第2−3の半導体層領域が設けられ、該第2−3の半導体層領域は、前記第1−2の最大濃度位置よりも浅い位置に、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における第2−2の最大濃度位置を備え、
前記第1−3の半導体層領域は、前記第1−2の最大濃度位置よりも浅い領域においてUV−A,UV−Bの光が十分吸収され得る層厚を有し、
前記第1−1の最大濃度位置と前記第2−1の最大濃度位置とは前記半導体基体の表面からの深さ方向において同じ若しくは実質的に同じであり、
前記第2−2の最大濃度位置は前記半導体基体の表面から、UV−A,UV−Bの光の吸収が実効的にないと見做され得る層厚を有する位置にあることを特徴とする紫外光用固体受光デバイス。
【請求項2】
前記差動回路が前記半導体基体内に前記第一のフォトダイオードと前記第二のフォトダイオードと一体的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紫外光用固体受光デバイス。
【請求項3】
前記差動回路が差動増幅回路であることを特徴とする請求項2に記載の紫外光用固体受光デバイス。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外光用固体受光デバイスを備えた電子機器。
【請求項5】
前記電子機器は、通信機能を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外光用固体受光デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オゾンホールの形成と拡大に伴う紫外光(UV-rays:Ultraviolet rays)への脅威、特にUV-ray照射に起因する皮膚癌への恐怖は、オゾンホールの拡大が著しい南半球の人々に限らず、全人類にとっての脅威・恐怖であり、その対策は大きな課題である。
【0003】
一方で、依然として小麦色の日焼けは健康と魅力の元になっており、若者の間では、積極的に日を浴びることが多い。
【0004】
更には、健康の維持という点では日光を受けてビタミンDを獲得する必要もある。
【0005】
これらの点から、人体に有害な紫外光(UV−A:波長315〜380nm,UV−B:波長280〜315nm、UV−C:波長200280nm以下)は避けて日光に浴することが強く望まれる。
【0006】
日常的には、帽子、長手袋、日傘などのグッズを用いる、長袖シャツなどを着用することや、日焼け防止用化粧品や医薬品を露出する皮膚(スキン)に塗ることで日焼け防止対策(紫外線対策)を図っているのが現実である。
【0007】
しかし、日光の紫外線の量は、真夏の炎天下に限らず曇天下においても多いが、曇天の場合は往々にして紫外線対策を怠りがちである。更に、外出途中で紫外線量の多い天候に急変したりした場合には、万全な紫外線対策が施せない場合が少なくない。
【0008】
そこで、最近は、紫外線を測り適切な紫外線対策が立てられるように携帯型の紫外光センサが提案されたり商品化されたりし始めている。
【0009】
ところで、太陽光は、紫外光の他可視光、赤外光も含むので、紫外光の照射量を測る際には、この紫外光以外の光線による測定値への影響を避けなければ、紫外光の照射量を正確に測定できない。
【0010】
バルクのシリコン(Si)を半導体基体として利用する場合は、シリコン(Si)層が紫外光の他可視光・赤外光にも感応するので、例えば、可視光・赤外光カット光学フィルターが必須であり、コストを高める要因になっている。この課題解決の一つに薄膜SOI(Silicon On Insulator)基体を用いる例がある(非特許文献1、2)。
【0011】
非特許文献1,2に記載のUVセンサには、SOI層の厚みが薄く比較的可視光・赤外光を透過し易いことを利用して、主に波長400nm以下の光に選択的に高い感度をもたせている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】「SOI UVセンサICの開発」三浦他、OKIテクニカルレビュー2007年10月/第211号Vol.74No.3、pp38-39
【非特許文献2】「A UV Sensor IC based on SOI Technology for UV care application」SICE Annual conference 2008,August 20-22,2008,The University Electoro-Communications,Japan,pp317-320
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、非特許文献1、2のUVセンサでは、波長380nm以上の光に対しても未だ感度を有しており(非特許文献1の図1、非特許文献2のFig.5参照)、前記課題の十分な解決には至ってはいない。
【0014】
更なる解決として、SOI層を更に薄くすることが考えられるが、そうすると、特長の一つにしている周辺回路との一体化作り込みが難しくなり、SOI層の薄層化は好ましくない。
【0015】
本発明は、斯かる点に鑑み鋭意検討・研究してなされたものであり、簡単な構造で人体に有害な紫外光の照射量を精度よく適正に測定でき、周辺回路のセンサとの一体作り込みも容易にできる紫外光用固体受光デバイスを提供することを主な目的とする。
【0016】
本発明のもう一つの目的は、小型・軽量で低コストであり携帯(mobile)若しくは着用(wearable)に適した紫外光用固体受光デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第一の観点は、シリコン(Si)を主成分とする半導体基体を有し、該半導体基体内には、実効上立体的に重ならない様に配されている第一のフォトダイオード(1)と第二のフォトダイオード(2)が設けられており、前記第一のフォトダイオード(1)の出力(1)に基づく信号(1)と前記第二のフォトダイオード(2)の出力(2)に基づく信号(2)とが入力される差動回路を備える紫外光用固体受光デバイスにおいて、
前記第一のフォトダイオード(1)は、第一の導電型(1)の半導体層領域(1−1)、該半導体層領域(1−1)の上に設けた前記第一の導電型(1)と逆の第二の導電型(2)の半導体層領域(1−2)とで半導体接合が形成され、
前記半導体層領域(1−1)は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における最大濃度位置(1−1)を備え
前記半導体層領域(1−2)上には前記第一の導電型(1)の半導体層領域(1−3)が設けられ、該半導体層領域(1−3)は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における最大濃度位置(1−2)を備え、
前記第二のフォトダイオード(2)は、第一の導電型(1)の半導体層領域(2−1)、該半導体層領域(2−1)の上に設けた前記第一の導電型(1)と逆の第二の導電型(2)の半導体層領域(2−2)とで半導体接合が形成され、
前記半導体層領域(2−1)は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における最大濃度位置(2−1)を備え、
前記半導体層領域(2−2)上には前記第一の導電型(1)の半導体層領域(2−3)が設けられ、該半導体層領域(2−3)は、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における最大濃度位置(2−2)を備え、
前記最大濃度位置(1−1)と前記最大濃度位置(2−1)とは前記半導体基体の表面からの深さ方向において同じ若しくは実質的に同じであり、
前記最大濃度位置(1−2)と前記最大濃度位置(2−2)は前記半導体基体の表面からの深さ方向において異なっていることを特徴とする紫外光用固体受光デバイス(UVSD1)を提供することにある。
【0018】
本発明の第二の観点は、前記最大濃度位置(1−2)は、前記最大濃度位置(2−2)より深い位置にあり、前記半導体層領域(1−3)は、前記最大濃度位置(1−2)よりも浅い領域においてUV−A,UV−Bの光が十分吸収され得る層厚を有し、前記半導体層領域(2−3)は、該半導体層領域(2−3)おいてUV−A,UV−Bの光の吸収が実効的にないと見做され得る厚み以下のところに前記最大濃度位置(2−2)を有する紫外光用固体受光デバイス(UVSD2)を提供することにある。
【0019】
本発明の第三の観点は、前記差動回路が前記半導体基体内に前記第一のフォトダイオード(1)と前記第二のフォトダイオード(2)と一体的に設けられている紫外光用固体受光デバイス(UVSD3)を提供することにある。
【0020】
本発明の第四の観点は、前記差動回路が差動増幅回路である紫外光用固体受光デバイス(UVSD4)を提供することにある。
【0021】
本発明の第五の観点は、上記のいずれかの紫外光用固体受光デバイスを備えた電子機器を提供することにある。
【0022】
本発明の第六の観点は、前記電子機器であって、通信機能を備えている電子機器を提供することにある。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、簡単な構造で人体に有害な紫外光の照射量を精度よく適正に測定できる。
【0024】
又、本発明によれば、小型・軽量で低コストであり携帯(mobile)若しくは着用(wearable)に適した紫外光用固体受光デバイスを提供することが出来る。
【0025】
更には、周辺回路とセンサとを一体的に半導体基体に作り込むことも容易に出来る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る紫外光用固体受光デバイス主要部の構成を説明するための模式的説明図である。
図2】フォトダイオード(1)102aに係る半導体不純物濃度のプロフャイルを示すグラフである。
図3】フォトダイオード(2)102bに係る半導体不純物濃度のプロフャイルを示すグラフである。
図4】本発明の紫外光用固体受光デバイスの基本構造を模式的に示した模式図である。
図5】本発明の紫外光用固体受光デバイス主要部500の光入射面の配置の一例を模式的に示した上面図である。
図6】本発明の紫外光用固体受光デバイス主要部600の光入射面の配置の一例を模式的に示した上面図である。
図7A】本発明を携帯形端末装置に適用した場合の一実施形態を示す概略外観図である。
図7B図7Aに示した携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
図8】フォトダイオード(1)、フォトダイオード(2)及びこれらのフォトダイオードが作り込まれた本発明に係る受光デバイスの相対受光感度を示すグラフである。
図9】地表に降り注ぐ太陽光のスペクトルを示すグラフである。
図10図9を考慮した本発明に係る受光デバイスの相対分光出力を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明に係る紫外光用固体受光デバイスの構成を説明するための模式的説明図の一例である。
【0028】
図1に示される紫外光用固体受光デバイス主要部100は、シリコン(Si)を主成分とする半導体基体101内に、第一のフォトダイオード(1)102aと、第二のフォトダイオード(2)102bとを有している。
【0029】
第一のフォトダイオード(1)102aと第二のフォトダイオード(2)102bは、実効上立体的に重ならない様に半導体基体101内に配されている。
【0030】
ここで、「実効上立体的に重ならない様に」とは、第一のフォトダイオード(1)102aと第二のフォトダイオード(2)102bの入射面が該入射面に垂直な方向に於いて重ならないか実質的に重ならないことを云う。換言すれば、光照射時の各フォトダイオードからの出力のそれぞれが差動回路に入力され該差動回路より差動信号として出力される信号が目的の紫外光だけによるものであると見做し得る許容範囲にあることを云う。
【0031】
図1に示される紫外光用固体受光デバイス主要部100においては、第一のフォトダイオード(1)102aは、受光デバイス主要部100の構成を後述する構成とすることによって、その出力信号へのUV−A,UV−Bなどの紫外光に基づくファクターの値を零(「0」)若しくは限りなく「0」とされる。
【0032】
即ち、太陽光の照射を受ける際のフォトダイオード(1)102aの出力信号は、UVーAより長い波長の光に基づくものとされる。
【0033】
他方、第二のフォトダイオード(2)102bは、受光デバイス主要部100の構成を後述する構成とすることによって、UV−A,UV−Bなどの紫外光の他可視光領域とそれより長い波長の領域の光もその出力信号に寄与するようにされる。
【0034】
第一のフォトダイオード(1)102aと、第二のフォトダイオード(2)102bとを、この様な構成とすることによって、第一のフォトダイオード(1)102aの出力信号と、第二のフォトダイオード(2)102bの出力信号との差分を取ることにより、UV−A,UV−Bなどの紫外光による出力信号を適正かつ効率的に取り出すことが出来る。
【0035】
第一のフォトダイオード(1)102aは、第一の導電型(1)の半導体層領域(1−1)103aと、該半導体層領域(1−1)103aの上に設けた前記導電型(1)とは逆の第二の導電型(2)の半導体層領域(1−2)104aとで形成された半導体接合105aを有する。
【0036】
第二のフォトダイオード(2)102bは、第一の導電型(1)の半導体層領域(2−1)103b、該半導体層領域(2−1)103bの上に設けた前記導電型(1)と逆の第二の導電型(2)の半導体層領域(2−2)104bとで形成された半導体接合105bを有する。
【0037】
本発明におけるフォトダイオードは、この様に極性の異なる2つの半導体層領域を直接接触させ形成した半導体接合を有する構成のものを云う。該半導体接合のある層領域においては、十分なる光電流が発生するような空乏層の広がりが形成される。半導体接合は一つに限定されえるものではなく複数あっても良い。
【0038】
半導体層領域(1−1)103aには、第一の導電型(1)を与える半導体不純物(1)が含有されている。該半導体不純物(1)の濃度は、前記半導体層領域(1−1)103aの層厚方向に分布している。該分布に関しては、層厚方向において、最大濃度位置(1−1)106aが設けてある。
【0039】
半導体層領域(2−1)103bには、第二の導電型(2)を与える半導体不純物(2)が含有されている。該半導体不純物(2)の濃度は、前記半導体層領域(2−1)103bの層厚方向に分布している。該分布に関しては、層厚方向において、最大濃度位置(2−1)106bが設けてある。
【0040】
図1においては、最大濃度位置(1−1)106aと最大濃度位置(2−1)106bとは半導体基体101の表面107の位置からの深さ方向において同じか若しくは実質的に同じとされているが、有害な紫外光をより精度よく測定するには、最大濃度位置(1−1)106aと最大濃度位置(2−1)106bとを意図的に違う位置になるように設計する方が設計の自由度が得られ好ましい。
【0041】
ここに「実質的に同じ」とは、最大濃度位置(1−1)106aと最大濃度位置(2−1)10bとが半導体基体101の表面107からの深さ方向において同じ場合に得られる効果と実質的に同じ効果が得られることを云う。
【0042】
半導体層領域(1−2)104a上には、導電型(1)の半導体層領域(1−3)109aが設けられ、該半導体層領域(1−3)109aでは、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における最大濃度位置(1−2)108aが設けられている。
【0043】
半導体層領域(2−2)104b上には、導電型()の半導体層領域(2−3)109bが設けられ、該半導体層領域(2−3)109bでは、半導体不純物の濃度が層厚方向に分布し且つ該分布における最大濃度位置(2−2)108bが設けられている。
【0044】
最大濃度位置(1−2)108aと最大濃度位置(2−2)108bは半導体基体101の表面107の位置からの深さ方向において異なっている。
【0045】
図1に示す受光デバイス主要部100においては、最大濃度位置(1−2)108aは、最大濃度位置(2−2)108bより深い位置にある。
【0046】
半導体層領域(1−3)109aは、最大濃度位置(1−2)108aよりも浅い領域においてUV−A,UV−Bの光が十分吸収され得る層厚d1(半導体基体の表面107の位置から深さ方向で位置A1までの厚み)を有する。
【0047】
本発明においては、位置A1は、最大濃度位置(1−2)108aと同じ位置であっても設計上支障はないが、UV−A,UV−Bの光が十分吸収され得る層厚d1が確保されるのであれば、製造許容として最大濃度位置(1−2)108aの上方にあるのが好ましい。
【0048】
最大濃度位置(1―2)108aと位置B1の間の層領域(A1)110aについては、最大濃度位置(1―2)108aを適正な位置に設けることが出来ることを条件に、その層厚は適宜所望の設計に従って決めることが出来る。
【0049】
半導体層領域(2−3)109bは、その上部に、UV−A,UV−Bの光の吸収が実効的にないと見做され得る厚みd2(半導体基体の表面107の位置から深さ方向で位置A2までの厚み)を有する層領域(B2)111b内に最大濃度位置(2−2)108bを有する。
【0050】
厚みd2を、最大濃度位置(2−2)108bを設けることが出来る範囲において可能な限り薄くすることで、厚みd2の層領域(B2)111b内においてのUV−A,UV−Bの光の吸収を実質的になくすことが出来る。即ち、層領域(B2)111b内におけるUV−A,UV−Bの照射影響がないか無視し得る程度に抑えることが出来る。
【0051】
層領域(B2)111bの層厚は、上記した条件を満たすように設計上の所望に従って適宜決めることが望ましいが、具体的には、好ましくは6nm以下、より好ましくは、2nm以下であるのが望ましい。
【0052】
図1においては、最大濃度位置(2−2)108bは、層領域(B2)111b内部に設けた例が示されているが、最大濃度位置(2−2)108bは、表面107と同等の位置であっても良い。
【0053】
本発明においては、位置A2と位置B2の間の層領域(A2)110bは、必ずしも設けられるものではなく、受光デバイスの特性・性能によっては設計上省略することも出来る。
【0054】
半導体層領域(2−3)109bを以上の様な構成とすることによって、太陽光の照射を受けた際のフォトダイオード(1)102aの出力へのUV−A,UV−Bの照射影響を効果的に除くことが出来る。
【0055】
フォトダイオード(1)102aとフォトダイオード(2)102bについては、位置C1とC2,位置D1とD2,位置E1とE2が、それぞれ等しいか実質的に等しい位置にあるのが望ましい。
【0056】
各位置をこのような位置関係にすることにより、UV−A,UV−Bの光量や強度をより適正に測定することが出来る。
【0057】
本発明においては、フォトダイオード(1)102aとフォトダイオード(2)102bの少なくとも直上の表面107上に、機械的保護の目的で、SiO2、SiN、SiCNなどの絶縁材料でパッシベーション膜(又は保護膜)を所定厚設けても良い。
【0058】
本発明の場合、受光デバイス主要部100を前述の様に構成するので、膜厚による干渉の影響を考慮することなくパッシベーション膜の膜厚を任意に選択することが出来る。
【0059】
図2には、フォトダイオード(1)102aに係る半導体不純物濃度のプロフャイルが示される。
【0060】
図2において、横軸は、半導体基体101の表面107からの深さを表し、縦軸は、半導体不純物濃度値(A)の対数表示である。
【0061】
尚、半導体不純物濃度値(A)は、第一の導電型(1)と第二の導電型(2)用の半導体不純物が混在している層領域においては、第一の導電型(1)の半導体不純物濃度値と第二の導電型(2)半導体不純物濃度値との差の絶対値で示す。
【0062】
以降、この点は、同様なプロフャイルの説明においても同じである。
【0063】
同様に、図3には、フォトダイオード(2)102bに係る半導体不純物濃度のプロフャイルが示される。図3の横軸・縦軸は、図2と同じである。
【0064】
図4には、本発明の紫外光用固体受光デバイスの基本構造が模式的に示される。
【0065】
紫外光用固体受光デバイス400は、シリコン(Si)を主成分とする半導体基体401中に形成されたフォトダイオード(1)402aと、フォトダイオード(2)402bと、差動回路403とを備えている。
【0066】
図4においては、フォトダイオード(1)402aの出力に基づく信号(1)は、ライン404aを介して差動回路403のマイナス端子に、フォトダイオード(2)402bの出力に基づく信号(2)は、ライン404bを介して差動回路403のプラス端子に、それぞれ入力される。
【0067】
信号(1)、信号(2)が差動回路403に入力されると、出力端子405から差動信号(3)が出力される。
【0068】
差動回路403は、差動機能があれば、アンプ機能を備えていても備えてなくてもよいが、好ましくは、アンプ機能を備えているのが望ましい。
【0069】
また、差動回路403は、半導体基体401にフォトダイオードとともに一体化形成しても好い。更には、別の半導体基体に形成し、フォトダイオードの形成された半導体基体401と共に第三の基体に搭載されてもよい。
【0070】
図5には、本発明の紫外光用固体受光デバイス主要部500の光入射面の配置の一例を模式的に示した上面図である。
【0071】
図5では、フォトダイオード(1)501aとフォトダイオード(2)501bをそれぞれ一個ずつ平面併設したone-pairフォトダイオードタイプの最も単純な構成の例が示されている。
【0072】
図6には、本発明の紫外光用固体受光デバイス主要部600の光入射面の別な例の配置を模式的に示した上面図である。
【0073】
図6では、8個のフォトダイオード(1)601aと8個のフォトダイオード(2)601bとの光入射面を市松模様に配設した例である。
【0074】
この様に本発明でいうフォトダイオード(1)とフォトダイオード(2)のそれぞれを複数且つ同数配設することでフォトダイオードの製造上の個体差を小さくすることが出来る。
【0075】
以下、本発明の紫外光用固体受光デバイスの好適な適用例の一実施形態を説明する。
【0076】
図7A図7Bは、本発明を携帯形端末装置に適用した場合の一実施形態を示す概略構成図である。
【0077】
図7Aは概略外観図であり、図7Bは、内部構成のブロック図である。
【0078】
図7A図7Bに示される携帯端末装置701は、GPS(Global Positioning System)測位部703、演算処理部704、記憶装置705、表示部706、とで構成されている。
【0079】
携帯端末装置701の例としては、ナビゲーション機能を有する携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistants)、タブレット、モバイルPC等のモバイル電子機器や腕時計、電子機器機能を備えたスカウター・ネックレス・指輪等の着用品が挙げられる。
【0080】
GPS測位部703は,衛星702から送信される位置情報信号を受信して現在位置を測位する第1の現在位置演算部として機能する。
【0081】
演算処理部704は、歩数を検出する上下加速度センサ708及び方位を検出する角速度センサ709の検出信号が入力されて、これらに基づいて現在位置を自律測位すると共に、ナビゲーション処理を実行する。
【0082】
演算処理部704は、マイクロコンピュータ、CPU(Central Processing Unit )等で構成される。
【0083】
記憶装置705は、演算処理部704で実行する処理プログラムを格納すると共に、演算処理で必要とする記憶テーブルを記憶するROM705a、演算処理過程で必要とする演算結果等を記憶するRAM705b及びナビゲーション処理終了時の現在位置情報を記憶する不揮発性メモリ705cで構成される。
【0084】
表示部706は、演算処理部704から出力されるナビゲーション画像情報を表示するもので、液晶表示器、有機EL表示器等で構成される。
【0085】
時計部707は、GPS測位部703の作動時にGPS測位部703から出力される年/月/日/時刻を表す現在時刻情報で補正される年/月/日/時刻を表示する。
【0086】
演算処理部704には、GPS測位部703から出力される現在位置情報と、時計部707から出力される年/月/日/時刻を表す現在時刻情報と、携帯端末装置701を保持するユーザーの腰位置に装着した加速度センサ708から出力される加速度情報と、携帯端末装置701に装着されたジャイロ等の角速度センサ709から出力されるユーザーの歩行方向の方位に応じた角速度情報と、携帯端末装置701に照射される紫外線の強度を測定する紫外線検出手段としての紫外線センサ(紫外光用固体受光デバイス)710から出力される紫外線強度情報とが入力される。
【0087】
演算処理部704には、外部の無線通信機器と無線通信する通信部711が接続されている。
【0088】
ROM705aには、地域別位置情報記憶テーブル及び地域毎に1年の月に対応させて紫外線強度を表すUVインデックスの閾値を設定したUVインデックス閾値記憶テーブルと、が格納されている。
【0089】
その他、ROM705aには、紫外線センサ710で検出した紫外線強度が有効であるか否かを判定する基準となる昼夜の境界となる日の出及び日の入り時刻を演算する昼夜判定用処理プログラムと、同様に紫外線強度が有効であるか否かを判定する基準となるUVインデックス閾値THuvを算出するUVインデックス閾値算出プログラムと、自律測位演算を行う自律測位演算用プログラムと、GPS測位部703で演算した現在位置情報及び自律測位用プログラムによる自律測位演算処理で演算した現在位置情報の何れかを選択する演算部選択処理プログラムとが格納されている。
【0090】
地域別位置情報記憶テーブルには、全国の都道府県名と、各都道府県の庁所在地名と、庁所在地の緯度(N)及び経度(E)とが記載されている。
【0091】
UVインデックス閾値記憶テーブルには、日本列島を4分割した地域、即ち札幌、つくば、鹿児島、那覇のそれぞれについて1〜4月、5〜8月及び9〜12月の3分割された月毎にUVインデックスの閾値THuvが設定されている。
【0092】
5〜8月では緯度にかかわらずUVインデックスの閾値THuvが一定値であるが、1〜4月及び9〜12月では、緯度が高くなるにつれてUVインデックスの閾値THuvが小さくなるように設定されている。
【0093】
また、演算処理部704は、昼夜判定用処理プログラムに従って紫外線強度が有効であるか否かを判別する基準となる昼夜判定用処理及びUVインデックス閾値算出処理を実行する。
【0094】
このUVインデックス閾値算出処理は、先ず、GPS測位部703で現在位置情報を生成しているか否かを判定する。GPS測位部703で現在位置情報を生成しているときには、GPS測位部703で演算された現在位置情報を読込み、現在位置の属する地域が札幌、つくば、鹿児島及び那覇の4分割領域の何れに属するかを決定する。
【0095】
次いで、時計部707から月情報を読込み、決定した4分割領域の何れかと月情報とをもとにUVインデックス閾値記憶テーブルを参照してUVインデックス閾値THuvを算出してからUVインデックス閾値算出処理を終了する。
【0096】
さらに、演算処理部704は、自律測位演算を行う自律測位演算用プログラムに従って自律測位演算処理を実行する。
【0097】
この自律測位演算処理は、演算部選択処理によって自律演算処理が選択されたときに起動され、初期状態で、前回のGPS測位部703で測位した現在位置を初期位置として設定してから、所定のメインプログラムに対する所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行される。即ち、先ず、角速度センサ709で検出した角速度θvを読込み、次いで、角速度θvを積分して方位θを算出してから次のステップに移行する。
【0098】
次いで、加速度センサ708で検出した上下加速度Gを読込んで、上下加速度Gの変化パターンから歩数Pを算出し、算出した歩数Pに予め設定した歩幅Wを乗算して移動距離Lを算出し、算出した方位θ及び移動距離Lに基づいて現在位置情報を更新し、更新した現在位置情報を地図情報に重ねて表示部706に表示してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0099】
さらにまた、演算処理部704は、演算部選択処理プログラムに従ってGPS測位部703で測位した現在位置情報及び自律測位演算処理で測位した現在位置情報の何れかを選択する演算部選択処理を実行する。
【0100】
この演算部選択処理では、携帯端末装置701に電源が投入されてナビゲーション処理が選択されたときに実行開始され、GPS測位部703で測位した現在位置情報及び自律測位演算処理で測位した現在位置情報の何れかを選択する演算部選択処理を実行する。
【0101】
本発明の紫外光用固体受光デバイスは、その小型・軽量の特性を活かして、上記に列挙した携帯端末装置の他、化粧のためのツールであるコンパクト、携帯ナビゲーション機器、ドライブレコーダー、登山用の携帯気圧計・高低差、ストップウオッチなどにも容易に組み込むことが出来る。
【0102】
「紫外光用固体受光デバイス主要部の製造の実施態様」
次に、p+np型素子構造を有する受光デバイス主要部の好適な製造例の一つを記述する。
【0103】
素子構造の極性が逆極性であっても本発明の範疇に入ることは、当該技術分野においては当然のことである。
【0104】
本発明の受光デバイスは、通常の半導体製造技術で形成する事が出来る。従って、以下の工程での説明では当該分野の技術者のとって自明のことは省略し要点を簡略に記載する。
【0105】
(1) Siウェハ(半導体基体)を準備する。ここではp型の不純物濃度が1×1016cm-3のp型Siウェハを用意する。
【0106】
ただし、n型の不純物濃度が1×1016cm-3のn型Siウェハを用いてもよいことは断るまでもない。
【0107】
(2) 半導体基体(p型Siウェハ)表面に7nmのSiO2膜を形成する。ここでは750℃の水分酸化を行う。
【0108】
(3)半導体層領域(1−1)および(2−1)となるp型ウェルを形成するためのイオン注入を行う。
【0109】
ここでは第一のフォトダイオード(1)の出力と第二のフォトダイオード(2)の出力の差分を得る際に、380nmより波長が長い太陽光に起因する出力分が実質的に0になるように、最大濃度位置(1−1)と最大濃度位置(2−1)とに差を設けるように形成することが好適である。
【0110】
最大濃度位置(1−1)が565nmとなるように、第一のフォトダイオード(1)のp型ウェル形成のためのイオン注入条件は、イオン種をB+をとし、注入エネルギー180keV, ドーズ1.0×1013cm-2とする。
【0111】
最大濃度位置(1−2)が500nmとなるように、第二のフォトダイオード(2)のp型ウェル形成のためのイオン注入条件は、イオン種をB+をとし、注入エネルギー150keV, ドーズ1.0×1013cm-2とする。
【0112】
(4)(3)で注入した不純物原子を活性化するために、熱処理を行う。
【0113】
ここでは、窒素雰囲気において900℃の熱処理を30分間行う。
【0114】
(5) 半導体層領域(1−2)および(2−2)を形成するためのイオン注入を行う。
【0115】
ここでは半導体層領域(1−2)および(2−2)を同時に形成する。
ただし、別々にイオン注入条件を調整してもよい。
【0116】
半導体接合位置が300nm程度となるように、イオン注入条件は、イオン種をP+をとし、注入エネルギー120keV, ドーズ量1.5×1013cm-2とする。
【0117】
(6) 第一のフォトダイオード(1)の半導体層領域(1−3)を形成するためのイオン注入を行う。
【0118】
ここでは、最大濃度位置(1−2)が30nmとなるように、イオン種をBF2+をとし、注入エネルギー45keV, ドーズ量1.2×1013cm-2とする。
【0119】
(7) 第二のフォトダイオード(2)の半導体層領域(2−3)を形成するためのイオン注入を行う。
【0120】
ここでは、最大濃度位置(2−2)が1nmとなるように、イオン種をBF2+をとし、注入エネルギー15keV, ドーズ量1.0×1013cm-2とする。
【0121】
(8) 半導体層領域(1−2)および(2−2)から光電荷を引き抜くために、半導体層領域(1−2)および半導体層領域(2−2)それぞれ一部の領域に高濃度n型不純物層を形成するためのイオン注入を行う。
【0122】
イオン種をAs+をとし、注入エネルギー40keV, ドーズ量5×1015cm-2とする。
【0123】
(9) 半導体層領域(1−1)および(2−1)から光電荷を引き抜くために、半導体層領域(1−1)および 半導体層領域(2−1)それぞれ一部の領域に高濃度p型不純物層を形成するためのイオン注入を行う。
【0124】
イオン種をBF2+をとし、注入エネルギー40keV, ドーズ量5×1015cm-2とする。
【0125】
(10) 注入した不純物原子を活性化するために、熱処理を行う。
【0126】
ここでは、窒素雰囲気において1000℃の熱処理を5秒間行う。
【0127】
(11) 配線層間絶縁膜を形成する。ここでは、化学気相成長法を用いて300nmのSiO2膜を形成する。
【0128】
(12)高濃度n型不純物層および高濃度p型不純物層と配線とを接続するために、コンタクトホールを開口する。ここでは、ドライエッチングによって配線層間絶縁膜をエッチングする。
【0129】
(13) Al配線を形成するために、500nm厚のAlをスパッタ法を用いて成膜する。
【0130】
(14)Al配線を形成するために、ドライエッチングによってAlの一部の領域をエッチングしパターニングする。
【0131】
(15)パッシベーション膜を形成するために、300nmのSiN膜を化学気相成長法を用いて成膜する。
【0132】
好適には、紫外光の光透過を良好にするために、水素含有量が少なくなるよう成膜条件を 調整するのが良い。
【0133】
(16) 信号出力用のパッド領域上のパッシベーション膜を除去する。ここでは、ドライエッチングによってSiN膜をエッチングする。
【0134】
(17) 水素シンタリングを行うために、水素を10%含む窒素雰囲気で400℃での熱処理を行う。
【0135】
上記の様にして作成した本発明の紫外光用固体受光デバイスの一例として、380nm以上の波長の光の相対光感度の累積は、全体波長光の累積に対して、数%以内に抑えることが出来、有害な紫外光を精度よく測定することが出来ることが判明した。結果を図8乃至10で説明する。
【0136】
図8は、第一のフォトダイオード(1)、第二のフォトダイオード(2)及びこれらのフォトダイオードが作り込まれた本発明に係る受光デバイスの相対受光感度を示すグラフである。
【0137】
図9は、地表に降り注ぐ太陽光のスペクトルを示すグラフである。
【0138】
図10は、図9を考慮した本発明に係る受光デバイスの相対分光出力を示すグラフである。
【0139】
(A)第一のフォトダイオード(1)
最大濃度位置(1−1)=565 nm
最大濃度位置(1-2)=30 nm
(B)第二のフォトダイオード(2)
最大濃度位置(2−1)=500 nm
最大濃度位置(2−2)=1 nm
【0140】
図10からも明らかな様に、出力の全光波長分の積分値に対する光波長280ー380nmの出力(斜線部分)の割合は、96%であった。
【符号の説明】
【0141】
100,500,600・・・紫外光用体受光デバイス主要部
101・・・半導体基体
102a、501a、601a・・・フォトダイオード(1)
102b、501b、601b・・・フォトダイオード(2)
103a・・・半導体層領域(1−1)
103b・・・半導体層領域(2−1)
104a・・・半導体層領域(1−2)
104b・・・半導体層領域(2−2)
105a・・・半導体接合(1)
105b・・・半導体接合(2)
106a・・・最大濃度位置(1−1)
106b・・・最大濃度位置(2−1)
107・・・表面
108a・・・最大濃度位置(1−2)
108b・・・最大濃度位置(2−2)
109a・・・半導体層領域(1−3)
109b・・・半導体層領域(2−3)
110a・・・層領域(A1)
110b・・・層領域(A2)
111b・・・層領域(B2)
400・・・紫外光用体受光デバイス
401・・・半導体基体
402a・・・フォトダイオード(1)
402b・・・フォトダイオード(2)
403・・・差動回路
404a、404b・・・ライン
405・・・出力端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10