特許第6416475号(P6416475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6416475
(24)【登録日】2018年10月12日
(45)【発行日】2018年10月31日
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 17/06 20060101AFI20181022BHJP
   F25D 17/08 20060101ALI20181022BHJP
   F25D 21/08 20060101ALI20181022BHJP
【FI】
   F25D17/06 315
   F25D17/06 313
   F25D17/08 308
   F25D21/08 A
【請求項の数】1
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-260140(P2013-260140)
(22)【出願日】2013年12月17日
(65)【公開番号】特開2015-117850(P2015-117850A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2016年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】上野山 儀彦
【審査官】 庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−037010(JP,A)
【文献】 特開2013−044446(JP,A)
【文献】 特開2003−287349(JP,A)
【文献】 特開2013−127345(JP,A)
【文献】 特開2012−037073(JP,A)
【文献】 特開平11−311471(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 17/06
F25D 17/08
F25D 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵空間の下部に冷凍空間が配置されている冷蔵庫であって、
前記冷凍空間に対応して配置されて、冷却時にファンを正回転して冷却器からの冷気を送るファンモータと、
前記ファンからの冷気を開閉する第1ダンパと、
前記ファンの送風方向において前記ファンに対して前記第1ダンパの反対側に設けられ、前記冷蔵空間側へ前記冷気を送るダクトを開閉する第2ダンパと、を備え、
前記冷却器の除霜中に、前記第1ダンパを閉じかつ前記第2ダンパを開いた状態にして、前記ファンモータを逆回転することで、前記冷蔵空間側の前記ダクトに除霜後の暖気を導く構成とし
前記ファンモータの前記逆回転を、前記冷却器の除霜時に前記冷却器の付近に配置された除霜センサが検出した前記冷却器の付近の温度が所定の設定温度以上になった時に開始して、前記ファンモータの前記逆回転を、前記冷蔵空間に配置された冷蔵センサが検出する前記冷蔵空間内の温度が所定温度に達するまで行うことを特徴とする冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冷蔵庫では、特許文献1に開示されているように、冷却ファンが正回転することで、冷気を冷蔵空間の冷蔵室に吹き出して、冷蔵室と野菜室から冷却器に戻すように循環させる。その後に逆回転することで、冷却器の除霜を行うとともに、野菜室温度を一定に保ちながら乾燥を防いで、収納された野菜の鮮度を長期に保持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−225178号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、冷凍室の上部に野菜室または冷蔵室を設置した冷蔵庫では、野菜室または冷蔵室と、冷凍室との間のヒートリーク等の関係で、野菜室または冷蔵室の庫内温度が低下して氷結する可能性がある。このために、ヒータ等に通電することで野菜室または冷蔵室を加熱して、野菜室または冷蔵室の氷結を防いでいる。このように、野菜室または冷蔵室の庫内温度の低温化を防止するためにヒータ等を用いるので、冷蔵庫の消費電力量が多くなってしまうという不都合がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、除霜運転サイクル時に除霜時の排熱を利用して、冷蔵室や野菜室のような冷蔵空間の低温化を防止して、除霜後の冷凍室の温度上昇を抑制できる冷蔵庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施の形態の冷蔵庫は、冷蔵空間の下部に冷凍空間が配置されている冷蔵庫であって、前記冷凍空間に対応して配置されて、冷却時にファンを正回転して冷却器からの冷気を送るファンモータと、前記ファンからの冷気を開閉する第1ダンパと、前記ファンの送風方向において前記ファンに対して前記第1ダンパの反対側に設けられ、前記冷蔵空間側へ前記冷気を送るダクトを開閉する第2ダンパと、を備え、前記冷却器の除霜中に、前記第1ダンパを閉じかつ前記第2ダンパを開いた状態にして、前記ファンモータを逆回転することで、前記冷蔵空間側の前記ダクトに除霜後の暖気を導く構成とし、前記ファンモータの前記逆回転を、前記冷却器の除霜時に前記冷却器の付近に配置された除霜センサが検出した前記冷却器の付近の温度が所定の設定温度以上になった時に開始して、前記ファンモータの前記逆回転を、前記冷蔵空間に配置された冷蔵センサが検出する前記冷蔵空間内の温度が所定温度に達するまで行うことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係わる冷蔵庫の全体を示す斜視図である。
図2図1に示す冷蔵庫の縦方向の断面図であり、通常の冷却運転時において、製氷室と上部冷凍室と冷凍室に、冷気を供給している状態を示す図である。
図3図1に示す冷蔵庫において、図2に示す縦方向の断面図とは異なる位置での縦方向の断面図であり、通常の冷却運転時において、製氷室と上部冷凍室と冷凍室と、冷蔵室と野菜室にも、冷気を供給している状態を示す図である。
図4】冷蔵庫の背面側からみた通常運転時の冷気M、Nの流れの例を示す図である。
図5】冷蔵庫における電気的な構成例を示すブロック図である。
図6】除霜時に冷却ファンのファンモータの逆回転することで、冷却器を除霜ヒータにより除霜することで発生する暖気を冷蔵空間の野菜室と冷蔵室側に送る様子を示す図である。
図7図6に示す暖気を冷蔵空間の野菜室と冷蔵室側に送る様子を前面側から示す図である。
図8図6に示す冷蔵室(野菜室)リターンダクト等を示す図である。
図9】除霜運転サイクル中に冷却ファンのファンモータの逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室と冷蔵室側に送る第1実施例を示すフロー図である。
図10】除霜運転サイクル中に冷却ファンのファンモータの逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室と冷蔵室側に送る第2実施例を示すフロー図である。
図11】除霜運転サイクル中に冷却ファンのファンモータの逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室と冷蔵室側に送る第3実施例を示すフロー図である。
図12】除霜運転サイクル中に冷却ファンのファンモータの逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室と冷蔵室側に送る第4実施例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係わる冷蔵庫の全体を示す斜視図である。
【0010】
図1に示す冷蔵庫1は、断熱箱で形成した本体2を有している。本体2は、冷蔵室5と野菜室7と、製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10を有している。この本体2の最上部の位置には、両開き式の左右の観音扉3,4で開閉される冷蔵室5を設けられている。これらの観音扉3,4は、それぞれ本体2の回転軸3A,4Aを中心にして開閉可能に取り付けられている。冷蔵室5の下側には、引出し式扉7aで開閉される野菜室7が設けられている。冷蔵室5と野菜室7は、冷蔵空間である。
【0011】
この野菜室7の下部には、製氷室8と、上部冷凍室9が横方向に並んで配置されている。製氷室8は引出し式扉8aで開閉され、上部冷凍室9は引出し式扉9aで開閉される。本体2の最下部であって、これらの製氷室8と上部冷凍室9の下部には、冷凍室10が配置されている。冷凍室10は引出し式扉10aで開閉される。製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10は、冷凍空間である。
【0012】
図2は、図1に示す冷蔵庫1の縦方向の断面図であり、通常の冷却運転時において、冷凍空間である製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10に、冷気を供給している状態を示している。
【0013】
図2に示すように、本体2内では、野菜室7が冷蔵室5の下部に位置されている。しかも、製氷室8と上部冷凍室9が野菜室7の下部に配置され、冷凍室10が最下部に配置されている。冷蔵室5と野菜室7は、本体2内の背部に形成されている冷気通路11によりつながっている。この冷気通路11は、冷蔵室(野菜室)リターンダクト12につながっている。
【0014】
本体2内において、製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10の背部には、冷却ファン13と、1つの冷却器(蒸発器)14が配置されている。冷却ファン13はファンモータ15により回転される。このファンモータ15は、通常の冷却時には冷却ファン13を正回転するが、除霜運転時には冷却ファン13を逆回転するようになっている。冷却ファン13は、カバー部材16に取り付けられており、冷却器14はこのカバー16の裏側に配置されている。
【0015】
図2に示すように、カバー16の上部において、冷却ファン13の前側には、第1ダンパ21が開閉可能に設けられている。また、カバー16の後ろ側の空間であって、冷気通路11につながっている空間SPには、第2ダンパ22が開閉可能に設けられている。第1ダンパ21が閉じることで、ダンパ21は、冷却ファン13の前側の冷気通路(空気通路)を閉じることができる開閉装置である。
【0016】
空間SPは、冷却ファン13と冷却器14の付近の空間RRと、冷気通路11と冷蔵室(野菜室)リターンダクト12をつなげている。第2ダンパ22は、この空間SPに配置されていて、この空間SPを閉じることで、冷却器14と冷却ファン13の付近の空間RRと、冷気通路11と冷蔵室(野菜室)リターンダクト12と、の間を遮断することができる開閉装置である。
【0017】
図2に示すように、除霜センサ25は、冷却器14の付近の領域である例えば冷却器14の上部であってしかも冷却ファン13の後部において、すなわち空間RRに配置されている。この除霜センサ25は、冷却器14の除霜時の温度を検出する。また、冷蔵センサ26は、野菜室7の例えば天井面に配置されているが、この位置に限定されない。除霜ヒータ30は、冷却器14に設けられている。除霜ヒータ30は、制御部からの指令により通電することにより、冷却器14の着霜を除去する。
【0018】
図2に示すように、本体2の最下部には、機械室27が設けられており、機械室27にはコンプレッサファンモータ28やコンデンサ28C等が配置されている。
【0019】
図2に示す状態では、第1ダンパ21は、冷却ファン13の前側の通路を開いた状態であり、しかも第2ダンパ22は、空間SPを閉じた状態である。このような第1ダンパ21の開状態と第2ダンパ22の閉状態において、冷却ファン13が正回転すると、冷却器14の冷気Mを、カバー16の前面側の冷気通路T1と吹出し口T2、T3、T4を通って、冷凍空間である製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10内に循環され、取り込み口T5から冷却器14に戻されるようになっている。
【0020】
図3は、図1に示す冷蔵庫1において、図2に示す縦方向の断面図とは異なる位置での縦方向の断面図である。図3では、通常の冷却運転時において、製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10だけでなく、冷蔵室5と野菜室7にも、冷気を供給している状態を示している。
【0021】
図3に示すように、本体2の最下部の機械室2には、圧縮機29が配置されている。
【0022】
図3に示すように、第1ダンパ21は、冷却ファン13の前側の通路を閉じた状態であり、しかも第2ダンパ22は、空間SPを開いた状態である。このような第1ダンパ21の閉状態と第2ダンパ22の開状態において、図2を参照して説明したように、冷却ファン13が正回転すると、冷却器14の冷気Mを、カバー16の前面側の冷気通路T1と吹出し口T2、T3、T4を通って、冷凍空間である製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10内に循環され、取り込み口T5から冷却器14に戻されるようになっている。
【0023】
しかも、冷却ファン13が正回転すると、冷蔵空間である冷蔵室5と野菜室7に対して、冷気Nは、空間SPと冷気通路11と、冷気通路11の複数の穴11Rと、上部開口11Sを通り、冷蔵室5と野菜室7内に循環される。
【0024】
図4は、冷蔵庫1の背面側からみた通常の冷却運転時の冷気M、Nの流れの例を示しており、図3に示す通常の冷却運転時において、製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10と冷蔵室5と野菜室7に冷気M、Nを供給している様子を示している。
【0025】
図5は、冷蔵庫1における電気的な構成例を示すブロック図である。
【0026】
図5に示すように、制御部100は、ファンモータ15と、第1ダンパ21の駆動部31と、第2ダンパ22の駆動部32と、除霜センサ25と、冷蔵センサ26と、除霜ヒータ30に電気的に接続されている。制御部100は、指令をすることで、ファンモータ15を正回転と逆回転することができる。制御部100は、指令をすることで、第1ダンパ21の駆動部31を駆動して、第1ダンパ21を開状態あるいは閉状態にすることができる。制御部100は、指令をすることで、第2ダンパ22の駆動部32を駆動して、第2ダンパ22を開状態あるいは閉状態にすることができる。
【0027】
制御部100は、除霜センサ25からの温度信号を受けることにより、冷却器14の付近の上部の除霜温度を得る。制御部100は、冷蔵センサ26からの温度信号を受けることにより、冷蔵空間の例えば野菜室7内の温度を得る。制御部100は、除霜ヒータ30に通電することで、除霜ヒータ30の発生する熱により冷却器14の除霜を行うことができる。
【0028】
図6は、冷却器14の除霜をする際に、冷却ファン13のファンモータ15の逆回転することで、冷却器14を除霜ヒータ30により除霜する際に発生する暖気(排熱)を、冷蔵空間の野菜室7と冷蔵室5側に送る様子を示している。図7は、図6に示す暖気を冷蔵空間の野菜室7と冷蔵室5側に送る様子を前面側から示す図である。
【0029】
図6に示すように、除霜運転サイクル中に、すなわち図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電して圧縮機29を運転するまでの間に、冷却器14に付着している水分の除霜を行うとともに、第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第2ダンパ22を開いた状態にする。すなわち、第2ダンパ31を90度回転して持ち上げることで、空間SPを開放する。しかも、制御部100は、ファンモータ15を逆回転させて、冷却ファン13を逆回転させる。
【0030】
このため、ファンモータ15の逆回転により、矢印で示す空気Rは、除霜中の冷却器14を通って暖められるとともに上昇して、空間SPと冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を通って、野菜室7の上部と野菜室7の下部と冷蔵室5側に送られる。このようにして、冷却器14の除霜を行う時の排熱を利用して空気Rを暖めることで、暖めた空気Rは冷蔵室5と野菜室7の低温化を防止でき、しかも冷却器14の除霜が行えるので、除霜後の冷凍室の温度上昇を抑制できる。
【0031】
図8は、図6に示す冷蔵室(野菜室)リターンダクト12や冷却ファン13等を、破線で示している。冷蔵室(野菜室)リターンダクト12は、冷凍空間から冷蔵空間にかけて冷蔵庫1を向かって右側において、上下方向に沿って設けられている。冷却ファン13は、冷凍空間において中央位置に配置されている。実線で示す矢印は、吹出し空気を示し、破線で示す矢印は、吸い込み空気を示している。
【0032】
(第1実施例)
図9は、除霜運転サイクル中に、すなわち図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電してから、圧縮機29を運転して通常の運転制御を行うまでの間に、冷却ファン13のファンモータ15の逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室7と冷蔵室5側に送る第1実施例を示すフロー図である。
【0033】
図9に示すように、ステップS1において冷蔵庫の冷却運転を行っている際に、ステップS2では除霜運転を開始する。ステップS3では、図4に示す制御部100は、図2に示す第1ダンパ21の駆動部31と第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第1ダンパ21と第2ダンパ22は両方とも閉じる。すなわち、第1ダンパ21を下方に向けて冷却ファン13の前面の通路を閉じるとともに、第2ダンパ31を水平にして空間SPを閉じる。これにより、冷気は冷蔵空間と冷凍空間に流れないようにする。
【0034】
ステップS4では、図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電することで、冷却器14を加温して除霜する。ステップS5では、図4に示す制御部100が、除霜センサ25からの温度信号に基づいて、除霜センサ25が検出した温度が、予め設定した温度(例えば0℃以上)に達したかどうかを判断する。除霜センサ25が検出した温度が、予め設定した温度に達していなければ、ステップS4に戻るが、除霜センサ25が検出した温度が、予め設定した温度に達していると、ステップS6に移る。
【0035】
ステップS6では、図4の制御部100は、図6に示すように、第1ダンパ21は閉じたままで、第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第2ダンパ22を開く。すなわち、第2ダンパ31を90度回転して持ち上げて空間SPを開放する。これにより、第1ダンパ21を閉じた状態にして冷凍空間に暖気が流れないようにして、第2ダンパ31を開けて空間SPを開放する。しかも、制御部100は、ファンモータ15を逆回転させて冷却ファン13を逆回転させる。このため、ファンモータ15の逆回転により、矢印で示す空気Rは、冷却器14を通って暖められるとともに上昇して、空間SPと冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を通って、野菜室7の上部と野菜室7の下部と冷蔵室5側に送られる。
【0036】
このようにして、冷却器14の除霜を行う時の排熱を利用して空気Rを暖めることで、暖めた空気Rは冷蔵室5と野菜室7の低温化を防止でき、しかも冷却器14の除霜が行えるので、除霜後の冷凍室の温度上昇を抑制できる。
【0037】
ステップS7では、制御部100は、第1ダンパ21を閉じて、第2ダンパ31を開き、かつ冷却ファン13を逆回転させている暖気供給時間が、所定の時間を経過したかどうかを判断する。暖気供給時間が、所定の時間を経過していない場合には、ステップS6に戻るが、暖気供給時間が、所定の時間を経過すると、ステップS8においては、制御部100は、冷却ファン13の逆回転を止めて正回転に戻して、冷蔵庫1における通常の運転制御を開始する。
【0038】
このように、除霜時に暖められた冷却器14の暖気は、第1ダンパ21を閉状態にしかつ第2ダンパ22は開状態にして、ファンモータ15を逆回転することで、冷凍空間(製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10)へのダクト経路が遮断される。このため、冷凍空間内には、暖気の漏れは無くなり、暖気は、冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を介して、冷蔵室5(野菜室7)のリターン口から庫内に流れ込む。従って、冷蔵室5(野菜室7)の温度が上昇するので、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防止できる。冷蔵室5(野菜室7)には、ヒータを別途設ける必要が無いので、冷蔵庫の部品点数の削減と省電力化が図れる。
【0039】
冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転することで、除霜時に冷却器14の上部に滞留している暖気を冷却器14に戻すため、除霜の効率が上がり、除霜時間を短縮するとともに、冷蔵室(野菜室)の低温化を防ぐことができる。すなわち、冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜終了時に冷却器14の周辺に滞留している暖気を冷蔵室5(野菜室7)に送り込むために、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防ぐことができる。しかも、第1ダンパ21が冷却ファン13を覆って閉じているので、除霜終了後、冷凍空間に流れ込む暖気の量が削減でき、冷凍空間の温度上昇を抑えることができる。また、冷却器14は除霜を行えるので、冷却器14の能力を回復できるので、それ以降の冷凍空間の冷却を通常通り行えるので、冷凍空間の温度上昇を抑えることができる。
【0040】
図9に示すように、ファンモータ15の逆回転を、冷却器14の付近に配置された除霜センサ25が検出した温度が所定の設定温度以上になった時に開始して、ファンモータ15の逆回転を所定時間行う。これにより、除霜中にファンモータを逆回転して、除霜時に冷却器の上に滞留している暖気を冷却器に戻すために、除霜の効率が上がり除霜時間を短縮できるとともに、冷蔵空間の低温化を防ぐことができる。
【0041】
(第2実施例)
図10は、除霜運転サイクル中に、すなわち図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電してから、圧縮機29を運転して通常の運転制御を行うまでの間に、冷却ファン13のファンモータ15の逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室7と冷蔵室5側に送る第2実施例を示すフロー図である。
【0042】
図10に示すように、ステップS11において冷蔵庫の冷却運転を行っており、ステップS12では除霜運転を開始する。ステップS13では、ステップS13では、図4に示す制御部100は、図2に示す第1ダンパ21の駆動部31と第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第1ダンパ21と第2ダンパ22は両方とも閉じる。すなわち、第1ダンパ21を下方に向けて冷却ファン13の前面を閉じるとともに、第2ダンパ31を水平にして空間SPを閉じる。これにより、冷気は冷蔵空間と冷凍空間に流れないようにする。
【0043】
ステップS14では、図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電することで、冷却器14を加温して除霜する。ステップS15では、図4に示す制御部100が、除霜センサ25からの温度信号に基づいて、除霜センサ25が検出した温度が、予め設定した温度(例えば0℃以上)に達したかどうかを判断する。除霜センサ25が検出した温度が、予め設定した温度に達していなければ、ステップS14に戻るが、除霜センサ25が検出した温度が、予め設定した温度に達していると、ステップS16に移る。
【0044】
ステップS16では、図4の制御部100は、図6に示すように、第1ダンパ21は閉じたままで、第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第2ダンパ22を開く。すなわち、第2ダンパ31を90度回転して持ち上げて空間SPを開放する。これにより、第1ダンパ21を閉じた状態にして冷凍空間に暖気が流れないようにして、第2ダンパ31を開けて空間SPを開放する。しかも、制御部100は、ファンモータ15を逆回転させて冷却ファン13を逆回転させる。このため、ファンモータ15の逆回転により、矢印で示す空気Rは、冷却器14を通って暖められるとともに上昇して、空間SPと冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を通って、野菜室7の上部と野菜室7の下部と冷蔵室5側に送られる。
【0045】
このようにして、冷却器14の除霜を行う時の排熱を利用して空気Rを暖めることで、暖めた空気Rは冷蔵室5と野菜室7の低温化を防止でき、しかも冷却器14の除霜が行えるので、除霜後の冷凍室の温度上昇を抑制できる。
【0046】
ステップS17では、制御部100は、冷蔵センサ26が検出する温度が、所定温度に達しているかどうかを判断する。冷蔵センサ26が検出する温度が、所定温度に達していない場合には、ステップS16に戻るが、冷蔵センサ26が検出する温度が、所定温度に達していると、ステップS18においては、冷却ファン13の逆回転を止めて正回転に戻して、冷蔵庫1における通常の運転制御を開始する。
【0047】
これにより、除霜時に暖められた冷却器14の暖気は、第1ダンパ21を閉状態にしかつ第2ダンパ22は開状態にして、ファンモータ15を逆回転することで、冷凍空間(製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10)へのダクト経路が遮断される。このため、冷凍空間内には、暖気の漏れは無くなり、暖気は、冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を介して、冷蔵室5(野菜室7)のリターン口から庫内に流れ込む。従って、冷蔵室5(野菜室7)の温度が上昇するので、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防止できる。冷蔵室5(野菜室7)には、ヒータを別途設ける必要が無いので、冷蔵庫の部品点数の削減と省電力化が図れる。
【0048】
冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜時に冷却器14の上部に滞留している暖気を冷却器14に戻すため、除霜の効率が上がり、除霜時間を短縮するとともに、冷蔵室(野菜室)の低温化を防ぐことができる。すなわち、冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜終了時に冷却器14の周辺に滞留している暖気を冷蔵室5(野菜室7)に送り込むために、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防ぐことができる。しかも、第1ダンパ21が冷却ファン13を覆って閉じているので、除霜終了後、冷凍空間に流れ込む暖気の量が削減でき、冷凍空間の温度上昇を抑えることができる。
【0049】
図10に示すように、ファンモータ15の逆回転を、冷却器の付近に配置された除霜センサ25が検出した温度が所定の設定温度以上になった時に開始して、ファンモータ15の逆回転を、冷蔵空間に配置された冷蔵センサ26が、所定温度に達するまで行う。これにより、除霜中にファンモータを逆回転して、除霜時に冷却器の上に滞留している暖気を冷却器に戻すために、除霜の効率が上がり除霜時間を短縮できるとともに、冷蔵空間の低温化を防ぐことができる。
【0050】
(第3実施例)
図11は、除霜運転サイクル中に、すなわち図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電してから、圧縮機29を運転して通常の運転制御を行うまでの間に、冷却ファン13のファンモータ15の逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室7と冷蔵室5側に送る第3実施例を示すフロー図である。
【0051】
図11に示すように、ステップS21において冷蔵庫の冷却運転を行っており、ステップS22では除霜運転を開始する。ステップS23では、図4に示す制御部100は、図2に示す第1ダンパ21の駆動部31と第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第1ダンパ21と第2ダンパ22は両方とも閉じる。すなわち、第1ダンパ21を下方に向けて冷却ファン13の前面を閉じるとともに、第2ダンパ31を水平にして空間SPを閉じる。これにより、冷気は冷蔵空間と冷凍空間に流れないようにする。
【0052】
ステップS24では、図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電することで、冷却器14を加温して除霜する。ステップS25では、図4に示す制御部100が、除霜センサ25からの温度信号に基づいて、除霜センサ25が検出した温度が、除霜終了温度に達したかどうかを判断する。除霜センサ25が検出した温度が、除霜終了温度に達していなければ、ステップS24に戻るが、除霜センサ25が検出した温度が、除霜終了温度に達していると、ステップS26に移る。
【0053】
ステップS26では、図4の制御部100は、図6に示すように、第1ダンパ21は閉じたままで、第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第2ダンパ22を開く。すなわち、第2ダンパ31を90度回転して上げて空間SPを開放する。これにより、第1ダンパ21を閉じた状態にして冷凍空間に暖気が流れないようにして、第2ダンパ31を開けて空間SPを開放する。しかも、制御部100は、ファンモータ15を逆回転させて冷却ファン13を逆回転させる。このため、ファンモータ15の逆回転により、矢印で示す空気Rは、冷却器14を通って暖められるとともに上昇して、空間SPと冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を通って、野菜室7の上部と野菜室7の下部と冷蔵室5側に送られる。
【0054】
このようにして、冷却器14の除霜を行う時の排熱を利用して空気Rを暖めることで、暖めた空気Rは冷蔵室5と野菜室7の低温化を防止でき、しかも冷却器14の除霜が行えるので、除霜後の冷凍室の温度上昇を抑制できる。
【0055】
ステップS27では、制御部100は、第1ダンパ21を閉じて、第2ダンパ31を開き、かつ冷却ファン13を逆回転させている暖気供給時間が、所定の時間を経過したかどうかを判断する。暖気供給時間が、所定の時間を経過していない場合には、ステップS26に戻るが、暖気供給時間が、所定の時間を経過すると、ステップS28においては、冷却ファン13の逆回転を止めて正回転に戻して、冷蔵庫1における通常の運転制御を開始する。
【0056】
これにより、除霜時に暖められた冷却器14の暖気は、第1ダンパ21を閉状態にしかつ第2ダンパ22は開状態にして、ファンモータ15を逆回転することで、冷凍空間(製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10)へのダクト経路が遮断される。このため、冷凍空間内には、暖気の漏れは無くなり、暖気は、冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を介して、冷蔵室5(野菜室7)のリターン口から庫内に流れ込む。従って、冷蔵室5(野菜室7)の温度が上昇するので、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防止できる。冷蔵室5(野菜室7)には、ヒータを別途設ける必要が無いので、冷蔵庫の部品点数の削減と省電力化が図れる。
【0057】
冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜時に冷却器14の上部に滞留している暖気を冷却器14に戻すため、除霜の効率が上がり、除霜時間を短縮するとともに、冷蔵室(野菜室)の低温化を防ぐことができる。すなわち、冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜終了時に冷却器14の周辺に滞留している暖気を冷蔵室5(野菜室7)に送り込むために、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防ぐことができる。しかも、第1ダンパ21が冷却ファン13を覆って閉じているので、除霜終了後、冷凍空間に流れ込む暖気の量が削減でき、冷凍空間の温度上昇を抑えることができる。
【0058】
図11に示すように、ファンモータ15の逆回転を、冷却器の付近に配置された除霜センサ25が検出した温度が所定の除霜終了温度になった時に開始して、ファンモータ15の逆回転を所定時間行う。これにより、除霜終了後にファンモータを逆回転して、除霜終了時に冷却器の上に滞留している暖気を冷蔵空間に送り込むために、冷蔵空間の低温化を防ぐことができるとともに、除霜終了後に冷凍空間に流れ込む暖気の量が削減でき、冷蔵空間の温度上昇を抑えることができ、冷蔵庫の省電力にもなる。
【0059】
(第4実施例)
図12は、除霜運転サイクル中に、すなわち図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電してから、圧縮機29を運転して通常の運転制御を行うまでの間に、冷却ファン13のファンモータ15の逆回転することで、暖気を冷蔵空間の野菜室7と冷蔵室5側に送る第4実施例を示すフロー図である。
【0060】
図12に示すように、ステップS31において冷蔵庫の冷却運転を行っており、ステップS32では除霜運転を開始する。ステップS33では、図4に示す制御部100は、図2に示す第1ダンパ21の駆動部31と第2ダンパ32の駆動部32に指令をして、第1ダンパ21と第2ダンパ22は両方とも閉じる。すなわち、第1ダンパ21を下方に向けて冷却ファン13の前面を閉じるとともに、第2ダンパ31を水平にして空間SPを閉じる。これにより、冷気は冷蔵空間と冷凍空間に流れないようにする。
【0061】
ステップS34では、図4の制御部100が除霜ヒータ30に通電することで、冷却器14を加温して除霜する。ステップS35では、図4に示す制御部100が、除霜センサ25からの温度信号に基づいて、除霜センサ25が検出した温度が、除霜終了温度に達したかどうかを判断する。除霜センサ25が検出した温度が、除霜終了温度に達していなければ、ステップS34に戻るが、除霜センサ25が検出した温度が、除霜終了温度に達していると、ステップS36に移る。
【0062】
ステップS36では、図4の制御部100は、図6に示すように、第1ダンパ21は閉じたままで、第2ダンパ22の駆動部32に指令をして、第2ダンパ22を開く。すなわち、第2ダンパ31を90度回転して上げて空間SPを開放する。これにより、第1ダンパ21を閉じた状態にして冷凍空間に暖気が流れないようにして、第2ダンパ31を開けて空間SPを開放する。しかも、制御部100は、ファンモータ15を逆回転させて冷却ファン13を逆回転させる。このため、ファンモータ15の逆回転により、矢印で示す空気Rは、冷却器14を通って暖められるとともに上昇して、空間SPと冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を通って、野菜室7の上部と野菜室7の下部と冷蔵室5側に送られる。
【0063】
このようにして、冷却器14の除霜を行う時の排熱を利用して空気Rを暖めることで、暖めた空気Rは冷蔵室5と野菜室7の低温化を防止でき、しかも冷却器14の除霜が行えるので、除霜後の冷凍室の温度上昇を抑制できる。
【0064】
ステップS37では、制御部100は、制御部100は、冷蔵センサ26が検出する温度が、所定温度に達しているかどうかを判断する。冷蔵センサ26が検出する温度が、所定温度に達していない場合には、ステップS36に戻るが、冷蔵センサ26が検出する温度が、所定温度に達していると、ステップS38においては、冷却ファン13の逆回転を止めて正回転に戻して、冷蔵庫1における通常の運転制御を開始する。
【0065】
これにより、除霜時に暖められた冷却器14の暖気は、第1ダンパ21を閉状態にしかつ第2ダンパ22は開状態にして、ファンモータ15を逆回転することで、冷凍空間(製氷室8と上部冷凍室9と冷凍室10)へのダクト経路が遮断される。このため、冷凍空間内には、暖気の漏れは無くなり、暖気は、冷蔵室(野菜室)リターンダクト12を介して、冷蔵室5(野菜室7)のリターン口から庫内に流れ込む。従って、冷蔵室5(野菜室7)の温度が上昇するので、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防止できる。冷蔵室5(野菜室7)には、ヒータを別途設ける必要が無いので、冷蔵庫の部品点数の削減と省電力化が図れる。
【0066】
冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜時に冷却器14の上部に滞留している暖気を冷却器14に戻すため、除霜の効率が上がり、除霜時間を短縮するとともに、冷蔵室(野菜室)の低温化を防ぐことができる。すなわち、冷却器14の除霜中に、ファンモータ15を逆回転するために、除霜終了時に冷却器14の周辺に滞留している暖気を冷蔵室5(野菜室7)に送り込むために、冷蔵室5(野菜室7)の低温化を防ぐことができる。しかも、第1ダンパ21が冷却ファン13を覆って閉じているので、除霜終了後、冷凍空間に流れ込む暖気の量が削減でき、冷凍空間の温度上昇を抑えることができる。
【0067】
本発明の実施形態の冷蔵庫1は、冷蔵空間(5,7)の下部に冷凍空間(8,9,10)が配置されており、冷凍空間に対応して配置されて、冷却時にファン13を正回転して冷却器14からの冷気を送るファンモータ15と、ファン13を開閉する第1ダンパ21と、冷蔵空間側へ冷気を送るダクト12を開閉する第2ダンパ22とを備え、冷却器14の除霜中に、第1ダンパ21を閉じかつ第2ダンパ22を開いた状態にして、ファンモータ15を逆回転することで、冷蔵空間側のダクト12に除霜後の暖気を導くようになっている。
【0068】
これにより、冷却器14の除霜中に、第1ダンパ21を閉じて冷凍空間への経路を遮断して暖気が冷凍空間側に漏れないようにし、かつ第2ダンパ22を開いた状態にして、ファンモータ15を逆回転することで、冷蔵空間側のダクト12に除霜時に冷却器の上に滞留している暖気を押し込んで導く。従って、除霜運転サイクル時に除霜時の排熱を利用して、冷蔵空間の低温化を防止して、除霜後の冷凍空間の温度上昇を抑制できる。従来、冷蔵空間の低温化を防止するために用いられていたヒータ等が、本発明の実施形態では不要になるので、冷蔵庫の省電力化が図れる。
【0069】
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な態様で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0070】
図1に示す冷蔵庫1の構造は、一例であり、任意の構造を採用することができる。
【符号の説明】
【0071】
1 冷蔵庫
2 本体
3 観音扉
4 観音扉
5 冷蔵室(冷蔵空間)
7 野菜室(冷蔵空間)
8 製氷室(冷凍空間)
9 上部冷凍室(冷凍空間)
10 冷凍室(冷凍空間)
12 冷蔵室(野菜室)リターンダクト(ダクト)
13 冷却ファン
14 冷却器
15 ファンモータ
25 除霜センサ
26 冷蔵センサ
30 除霜ヒータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12