(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような複合サッシは、室外側に金属形材が配置され室内側に樹脂形材が配置されていて、金属形材のうちの室内側に配置された見付け面材に樹脂形材が係止されている。そして、室外側の冷気によって金属形材が冷やされると、金属形材のうちの室内側に配置された見付け面材から樹脂形材へ冷気が伝わり、樹脂形材の室内側が結露する虞がある。
【0005】
そこで本発明は、框の防露性能を向上させることができる障子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る障子は、室外側に配置される金属形材と該金属形材の室内側に配置される樹脂形材とを有する框を備え、前記金属形材は、室外側見付け面を形成する金属見付け部と、
該金属見付け部と連続して設けられ、該金属見付け部から室内側に突出し見込み面を形成する金属見込み部と、を有し、前記金属見付け部は、室外側のみに設けら
れ、前記樹脂形材は、前記金属見込み部の見付け方向外側の面を覆う樹脂見込み部と、前記樹脂見込み部の室外側の端部と連続して設けられ前記金属見付け部の室内側の面を覆う樹脂見付け部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明では、金属見付け部が見込み方向の室外側にのみ設けられていることにより、金属見付け部が見込み方向の室内側にも設けられている場合と比べて、室外の冷気が金属見付け部および樹脂形材を介して室内に伝達しにくい構造となる。このため、樹脂形材の室内側の結露を防止できる。
【0008】
また、本発明に係る障子では、
前記樹脂形材は、前記金属見込み部の見付け方向外側の面を覆う樹脂見込み部と、前記樹脂見込み部の室外側の端部と連続して設けられ前記金属見付け部の室内側の面を覆う樹脂見付け部と、を有している。
このような構成とすることにより、金属形材の室内側の面および見付け方向外側の面のそれぞれの少なくとも一部が樹脂形材に覆われることになる。これにより、金属形材の室内側の面および見付け方向外側の面が樹脂形材に覆われていない場合と比べて、室外の冷気が室内へ伝達しにくい構造となる。このため、樹脂形材の室内側の結露を防止できる。
なお、見付け方向外側とは、障子の見付け面における中央側に対する縁部側を示しており、金属見込み部の見付け方向外側の面とは、例えば、上框の場合は上側の面を示し、下框の場合は下側の面を示している。「見付け方向」とは面内方向を示している。
【0009】
また、本発明に係る障子では、前記樹脂形材が、前記框の室内側見付け面を形成する第1樹脂形材と、前記第1樹脂形材に取り付けられる第2樹脂形材と、を含むことが好ましい。
このような構成とすることにより、第1樹脂形材と第2樹脂形材を分割して使用可能することができる。このため、第1樹脂形材を、例えば、従来の室内側に金属見付け部が設けられた框に対して、取り付け可能な構造とすることにより、同じ部材を異なる形態の框に対して使用することができる。
また、框に戸車が取り付けられる場合は、必要に応じて第1樹脂形材のみを使用することができる。
【0010】
また、本発明に係る障子では、前記第1樹脂形材は、全周が囲まれ内側に空部が形成された第1中空部を有し、前記第2樹脂形材は、全周が囲まれ内側に空部が形成された第2中空部を有し、前記第1中空部と前記第2中空部とは、見込み方向に
重なる位置に配置されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、連続して設けられた中空部によって効率的に室内外を断熱できるため、室外の冷気が室内に伝達しにくい構造となり、樹脂形材の室内側の結露をさらに防止できる。
【0011】
また、本発明に係る障子では、前記樹脂形材が、前記框の長手方向に沿って設けられ、前記框の長手方向全長の長さよりも短く形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、框のうちの樹脂形材が設けられていない部分に戸車を取り付けることができる。
【0012】
また、本発明に係る障子では、前記金属見付け部と前記樹脂形材との間には、戸車を支持する戸車取り付け材を取り付け可能であることが好ましい。
このような構成とすることにより、金属見付け部が室外側のみに設けられて室内側に設けられていない框に対して戸車を容易に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、框の防露性能を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態による障子について、
図1乃至
図8に基づいて説明する。
図1乃至
図3に示すように、本実施形態による障子1は、引違サッシ101の室外側障子1aおよび室内側障子1bで、建物102の開口部103に取り付けられた建具枠104に見付け方向にスライド可能に支持されている。
障子1は、外周部に配置される框2と、框2の内側に配置されるガラス3と、を有している。框2は、見付け方向に延在する上框21および下框22と、上下方向に延在する召合框23および戸先框24(
図1および
図2参照)と、を有している。
【0016】
図4に示すように、上框21は、室外側に配置された金属形材4と、金属形材4の室内側に配置された第1樹脂形材5および第2樹脂形材6と、を有している。第1樹脂形材5は、第2樹脂形材6の室内側に配置されている。
これらの金属形材4、第1樹脂形材5および第2樹脂形材6は、それぞれ見付け方向に延在する部材で、延在方向全体において延在方向に直交する断面形状が略同じ形状に形成されている。
【0017】
金属形材4は、断面形状が略T字状に形成され、室外側見付け面を形成する金属見付け部41と、金属見付け部41の室内側の面41bから室内側に突出し見込み面を形成する金属見込み部42、とを有している。
金属見付け部41は、ガラス3の室外側に配置され、室外側の面41aが室外に露出し、室内側の面41bの下部側がガラス3の室外側の面3aと対向している。なお、金属見付け部41は、ガラス3と対向する下部側がその上部側よりもやや室外側に配置されていて、これらの下部側と上部側との連結部分は、見付け面に対して傾斜している。
また、金属見付け部41には、上部側に室内側の面41bから室外側に突出する2つの突出片411,412が上下方向に間隔をあけて設けられている。ここで、これら2つの突出片411,412のうち、上側に配置された突出片を第1突出片411とし、下側に配置された突出片を第2突出片412とする。
【0018】
第1突出片411の室内側の端部には、下側に突出する第1爪部411aが設けられている。また、第2突出片412の室内側の端部には、上側に突出する第2爪部412aと、下側に突出する第3爪部412bと、が設けられている。
第1突出片411と第2突出片412との間にはパッキン413を設置可能で、第1爪部411aおよび第2爪部412aが第1突出片411と第2突出片412との間に設置されたパッキン413を係止するように構成されている。
【0019】
金属見込み部42は、下面42aがガラス3の上端面3cと対向するようにガラス3の上側に配置されている。金属見込み部42には、上面42bから上側に突出する4つの突出片421〜424が見込み方向に間隔をあけて設けられている。ここで、これら4つの突出片421〜424を室外側から室内側に向かって第3突出片421、第4突出片422、第5突出片423、第6突出片424とする。第3突出片421は、金属見付け部41の室内側に金属見付け部41と見込み方向に間隔をあけた位置に設けられていて、第6突出片424は、金属見込み部42の室内側の端部に設けられている。第4突出片422および第5突出片423は、金属見込み部42の見込み方向の中間部にそれぞれ設けられている。「見込み方向」とは、面外方向を示している。
また、金属見込み部42には、下面42aの室内側の端部近傍から下側に突出する第7突出片425が設けられている。第7突出片425の下端部には、室外側に突出する爪部425aが設けられている。
これらの金属見付け部41および金属見込み部42は、アルミニウムなどを材料として一体に成形されている。
【0020】
第1樹脂形材5は、室内側に配置され室内側見付け面を形成する第1樹脂見付け部51と、第1樹脂見付け部51の室外側の面51aの上端部から室外側に突出し見込み面を形成する第1樹脂見込み部52と、樹脂見付け部51の室外側の面51aの上下方向の中間部から室外側に突出し見込み面を形成する第2樹脂見込み部53と、上端部が第1樹脂見込み部52と連結され下端部が第2樹脂見込み部53と連結され第1樹脂見付け部51の室外側に第1樹脂見付け部51と間隔をあけて配置され見付け面を形成する第2樹脂見付け部54と、を有している。
【0021】
第1樹脂見付け部51は、ガラス3の室内側に配置され、室内側の面51bが室内に露出し、室外側の面51aの下部側がガラス3の室内側の面3bと対向している。なお、本実施形態では、第1樹脂見付け部51のうちガラス3と対向する下部側が上側から下側に向かって漸次室内側から室外側に向かう方向にやや傾斜している。
第1樹脂見込み部52には、室外側の端部に下側に突出する第1突出片521が設けられている。
第2樹脂見込み部53には、室外側の端部に上側に突出する第2突出片531が設けられている。第2突出片531の上端部には、室内側に突出する爪部531aが設けられている。
第1突出片521と第2突出片531とは上下方向に重なる位置に上下方向に間隔をあけて配置されている。
【0022】
第2樹脂見付け部54には、室外側の面54aに室外側に突出する2つの突出片541,542が上下方向に間隔をあけて設けられている。ここで、2つの突出片541,542のうち上側に配置された突出片541を第3突出片541とし、下側に配置された突出片542を第4突出片542とする。
第3突出片541は、第1樹脂見込み部52の下側で第1樹脂見込み部52と上下方向に間隔をあけた位置に配置されている。第4突出片542は、第2樹脂見込み部53の上側で第2樹脂見込み部53と上下方向に間隔をあけた位置に配置されている。
【0023】
これらの第1樹脂見付け部51、第1樹脂見込み部52、第2樹脂見込み部53および第2樹脂見付け部54は、樹脂を材料として一体に成形されている。
また、第1樹脂形材5には、第1樹脂見付け部51、第1樹脂見込み部52、第2樹脂見込み部53および第2樹脂見付け部54に囲まれた第1中空部S1が形成されている。
そして、第1樹脂形材5の第2樹脂見付け部54のうちの第4突出片542よりも下側の部分と、第4突出片542と、第2樹脂見込み部53のうち第2樹脂見付け部54よりも室外側の部分と、第2突出片531と、に囲まれた空部56には、金属形材4の金属見込み部42の室内側の端部近傍の部分、第6突出片424および第7突出片425がはめ込まれている。これにより、金属形材4の第7突出片425の爪部425aと第1樹脂形材5の第2突出片531の爪部531aとが係合している。
【0024】
第2樹脂形材6は、室内側に配置され見付け面を形成する第1樹脂見付け部61と、第1樹脂見付け部61の室外側の面61aの上端部近傍から室外側に突出し見込み面を形成する第1樹脂見込み部62と、第1樹脂見付け部61の室外側の面61aの下端部から室外側に突出し見込み面を形成する第2樹脂見込み部63と、第1樹脂見込み部62および第2樹脂見込み部63の室外側の端部同士と連結され見付け面を形成する第2樹脂見付け部64と、第2樹脂見込み部63の下面63aから下側に突出し見付け面を形成する第3樹脂見付け部65と、第2樹脂見付け部64の下端部から室外側に突出し見込み面を形成する第3樹脂見込み部66と、第3樹脂見付け部65の下端部から室外側に突出し見込み面を形成する第4樹脂見込み部67と、第3樹脂見込み部66の室外側の端部近傍から上方に突出し見付け面を形成する第4樹脂見付け部68と、第4樹脂見付け部68の上端部から室外側に突出し見込み面を形成する第5樹脂見込み部69と、を有している。
【0025】
第1樹脂見付け部61は、室内側の面61bに室内側に突出する2つの突出片611,612が上下方向に間隔をあけて設けられている。ここで、2つの突出片611,612のうち上側に配置された突出片611を第1突出片611とし、下側に配置された突出片612を第2突出片612とする。
第1突出片611は、第1樹脂見付け部61の上端部に設けられている。第2突出片612は、第1樹脂見付け部61の上下方向の中間部に設けられている。
【0026】
第2樹脂見付け部64は、上端部が第1樹脂見込み部62の室外側の端部と連結され、下端部よりもやや上側において第2樹脂見込み部63の室外側の端部と連結されている。
第3樹脂見付け部65は、第2樹脂見込み部63の下面63aの見込み方向の中間部から下側に突出している。
【0027】
第3樹脂見込み部66には、室外側の端部に下側に突出する第3突出片661が設けられている。
また、第3樹脂見込み部66は、第4樹脂見込み部67のやや上側に配置されている。そして、第3樹脂見込み部66の下面66aと、第4樹脂見込み部67の上面67aとが当接している。そして、第3突出片661の下端部661aは、第4樹脂見込み部67の下面67bと略同じ高さに配置されている。
また、第3樹脂見込み部66の室外側の端部は、第4樹脂見込み部67の室外側の端部67cよりも室外側に配置されている。このため、第4樹脂見込み部67の室外側の端部67cと第3樹脂見込み部66の下面66aとが段部66bを形成している。
第5樹脂見込み部69には、室外側の端部に上側に突出する第4突出片691が設けられている。
【0028】
これらの第1樹脂見付け部61、第1樹脂見込み部62、第2樹脂見込み部63、第2樹脂見付け部64、第3樹脂見付け部65、第3樹脂見込み部66、第4樹脂見込み部67、第4樹脂見付け部68および第5樹脂見込み部69は、樹脂を材料として一体に成形されている。
また、第2樹脂形材6には、第1樹脂見付け部61、第1樹脂見込み部62、第2樹脂見込み部63および第2樹脂見付け部64に囲まれた第2中空部S2と、第2樹脂見込み部63、第2樹脂見付け部64、第3樹脂見付け部65および第4樹脂見込み部67に囲まれた第3中空部S3と、が形成されている。
【0029】
そして、第2樹脂形材6の第4樹脂見込み部67が、金属形材4の金属見込み部42の上側に配置され、第4突出片422と第5突出片423との間にはめ込まれている。また、第2樹脂形材6の第3突出片661と第4樹脂見込み部67との間には、金属形材4の第3突出片421および第4突出片422がはめ込まれている。また、第2樹脂形材6の第4突出片691が、金属形材4の金属見付け部41、第2突出片412および第3爪部412bに囲まれた空部414にはめ込まれている。これより、金属形材4と第2樹脂形材6とが係合している。
また、第2樹脂形材6の第1突出片611が、第1樹脂形材5の第1樹脂見込み部52、第2樹脂見付け部54、第1突出片521および第3突出片541に囲まれた空部57にはめ込まれている。これにより、第1樹脂形材5と第2樹脂形材6とが係合している。
【0030】
図5に示すように、下框22は、室外側に配置された金属形材8と、金属形材8と係合され金属形材8の室内側に配置された第1樹脂形材9および第2樹脂形材11と、を有している。第1樹脂形材9は、第2樹脂形材11の室内側に配置されている。
なお、金属形材8、第1樹脂形材9および第2樹脂形材11は、それぞれ見付け方向に延在する部材で、延在方向全体において延在方向に直交する断面形状が略同じ形状に形成されている。
【0031】
金属形材8は、断面形状が略T字状に形成され、室内側見付け面を形成する金属見付け部81と、金属見付け部81の室内側の面81bから室内側に突出し見込み面を形成する金属見込み部82、とを有している。
金属見付け部81は、ガラス3の室外側に配置され、室外側の面81aが室外に露出し、室内側の面81bの上部側がガラス3の室外側の面3aと対向している。また、金属見付け部81には、下部側に室内側の面81bから室内側に突出する2つの突出片811,812が上下方向に間隔をあけて設けられている。ここで、これら2つの突出片811,812のうち、下側に配置された突出片を第1突出片811とし、上側に配置された突出片を第2突出片812とする。
【0032】
第1突出片811の室内側の端部には、上側に突出する第1爪部811aが設けられている。また、第2突出片812の室内側の端部近傍には、下側に突出する第2爪部812aと、上側に突出する第3爪部812bと、が設けられている。
第1突出片811と第2突出片812との間にはパッキン813を設置可能で、第1爪部811aおよび第2爪部812aが第1突出片811と第2突出片812との間に設置されたパッキン813を係止するように構成されている。
【0033】
金属見込み部82は、上面82aがガラス3の下端面3dと対向するようにガラス3の下側に配置されている。金属見込み部82には、下面82bから下側に突出する3つの突出片821〜823が見込み方向に間隔をあけて設けられている。ここで、これら3つの突出片821〜823を室外側から室内側に向かって第3突出片821、第4突出片822、第5突出片823とする。
第3突出片821は、金属見付け部81の室内側に金属見付け部81と見込み方向に間隔をあけた位置に設けられていて、第5突出片823は、金属見込み部82の室内側の端部に設けられている。第4突出片822は、金属見込み部82の室内側の端部近傍に第5突出片823と見込み方向に間隔をあけて設けられている。
【0034】
第5突出片823の下端部には、室内側に突出し、室内側に突出した部分の室内側の端部からさらに下側に突出する爪部823aが設けられている。
また、金属見込み部82には、上面82aの室内側の端部近傍から上側に突出する第6突出片825が設けられている。第6突出片825の上端部には、室外側に突出する爪部825aが設けられている。
これらの金属見付け部81および金属見込み部82は、アルミニウムなどを材料として一体に成形されている。
【0035】
下框22の第1樹脂形材9は、上框21の第1樹脂形材5(
図4参照)が上下方向に反転した形状に形成されている。また、下框22の第2樹脂形材11は、上框21の第2樹脂形材6(
図4参照)が上下方向に反転した形状に形成されている。このため、下框22の第1樹脂形材9および第2樹脂形材11を構成する部材は、対応する上框21の第1樹脂形材5および第2樹脂形材6を構成する部材と同じ名称として説明する。
【0036】
下框22の第1樹脂形材9の第2樹脂見付け部94のうちの第4突出片942よりも上側の部分と、第4突出片942と、第2樹脂見込み部93のうち第2樹脂見付け部94よりも室外側の部分と、第2突出片931とに囲まれた空部96には、金属形材8の第6突出片825がはめ込まれている。これにより、金属形材8の第6突出片825の爪部825aと第1樹脂形材9の第2突出片931の爪部831aとが係合している。
【0037】
また、下框22の第2樹脂形材11の第4突出片1191が、金属形材8の金属見付け部81、第2突出片812および第2突出片812の室内側の端部に設けられた第3爪部812bに囲まれた空部814にはめ込まれている。また、第2樹脂形材11の第3樹脂見込み部116に設けられた第3突出片1161が、金属形材8の第3突出片821と当接している。これより、金属形材8と第2樹脂形材11とが係合している。
なお、下框22の第1樹脂形材9と第2樹脂形材11とは、上框21の第1樹脂形材9および第2樹脂形材11が上下反転した状態と同様に係合している。
【0038】
また、
図6および
図7に示すように、下框22には、見付け方向の両端部近傍それぞれに戸車部12と戸車部12を下框22に取り付けるための戸車取り付け材13と、が設けられている。
戸車部12は、建具枠104(
図1参照)の下枠に沿って走行可能な車輪部121と、車輪部121を回転可能に支持する戸車支持部122と、を有している。戸車支持部122には、車輪部121の高さを調整可能な調整ネジ123などが設けられている。
【0039】
戸車取り付け材13は、戸車支持部122の室外側に設けられる室外側板部131と、戸車支持部122の室内側に設けられる室内側板部132と、室外側板部131の下部側と室内側板部132の下部側とを連結する2つの下側板部133,133と、を有している。
2つの下側板部133,133は、それぞれ見込み面を形成する板部で、見付け方向に間隔をあけて配置されている。そして、2つの下側板部133,133の間に車輪部121が配置されている。
【0040】
室外側板部131は、見付け面を形成する第1見付け部1311と、第1見付け部1311の上端部と連続し上方に向かって漸次室外側に向かって傾斜する傾斜部1312と、傾斜部1312の上端部に連結され見付け面を形成する第2見付け部1313と、第1見付け部1311の下端部から室外側に突出し見込み面を形成する第1見込み部1314と、第1見込み部1314の室外側の端部から下側に突出する第3見付け部1315と、第1見付け部1311の下端部から下側に突出する第4見付け部1316と、第4見付け部1316の下端部から室内側に突出する第2見込み部1317と、を有している。
【0041】
第1見付け部1311、傾斜部1312および第2見付け部1313は、見付け方向に延在している。また、第1見込み部1314および第3見付け部1315と、第4見付け部1316および第2見込み部1317とは、見付け方向に重ならない位置に形成されている。なお、第1見込み部1314、第3見付け部1315、第4見付け部1316および第2見込み部1317は、1つの室外側板部131に対して複数設けられていてもよい。
また、2つの下側板部133,133は、第1見付け部1311の下端部に連結されていて、第1見込み部1314および第4見付け部1316は、第1見付け部1311の下端部のうち下側板部133,133が連結されていない部分に設けられている。
【0042】
室内側板部132は、見付け面を形成する第1見付け部1321と、第1見付け部1321の上端部と連続し上方に向かって漸次室内側に向かって傾斜する第1傾斜部1322と、第1傾斜部1322の上端部に連続し上方に向かって漸次室外側に向かって傾斜する第2傾斜部1323と、第1見付け部1321の下端部から室外側に突出し見込み面を形成する第1見込み部1324と、第1見込み部1324の室内側の端部から下側に突出する第2見付け部1325と、第1見付け部1321の下端部から下側に突出する第3見付け部1326と、第3見付け部1326の下端部から室外側に突出する第2見込み部1327と、を有している。
【0043】
第1見付け部1321、第1傾斜部1322および第2傾斜部1323は、見付け方向に延在している。また、第1見込み部1324および第2見付け部1325と、第3見付け部1326および第2見込み部1327とは、見付け方向に重ならない位置に形成されている。なお、第1見込み部1324、第2見付け部1325、第3見付け部1326および第2見込み部1327は、1つの室内側板部132に対して複数設けられていてもよい。
また、第1見込み部1324および第3見付け部1326は、第1見付け部1321の下端部のうち下側板部133,133が連結されていない部分に設けられている。
なお、室外側板部131の第4見付け部1316および第2見込み部1317と、第3見付け部1326および第2見込み部1327とは、見込み方向に重なる位置に配置されていることが好ましい。
【0044】
このような戸車取り付け材13は、室外側板部131の第1見付け部1311と室内側板部132の第1見付け部1321との間に戸車部12が挿入される。そして、室外側板部131の第2見込み部1317と室内側板部132の第2見込み部1327とが戸車支持部122の下方に戸車支持部122と当接するように配置され、戸車支持部122を支持するように構成されている。
そして、下框22の戸車取り付け材13が設けられる部分には、第2樹脂形材11が設けられておらず、金属形材8の第3突出片821の室外側に戸車取り付け材13の室外側板部131の第2見付け部1313が配置されている。
【0045】
このとき、室外側板部131の第3見付け部1315が、下框22の金属形材8の金属見付け部81、第2突出片812および第2突出片812の室内側の端部に設けられた第3爪部812bに囲まれた空部814に上方から挿入されている。また、室内側板部132の第1傾斜部1322および第2傾斜部1323が、金属見込み部82の第4突出片822と第5突出片823との間の空部824にはめ込まれている。また、室内側板部132の第2見付け部1325が、第1樹脂形材9の第1見込み部92と第2見付け部94と、第1突出片921と第3突出片941とに囲まれた空部97に上方から挿入されている。これにより戸車取り付け材13が金属形材8および第1樹脂形材9に取り付けられている。
【0046】
また、
図8に示すように、下框22にサブロック14が設けられている場合は、戸車取り付け材13と見込み方向に重なる位置において第1樹脂形材9の第1樹脂見付け部91および第2樹脂見付け部94に見込み方向に貫通する開口部91c,94dがそれぞれ形成され、これらの開口部91c,94dにサブロック14が挿入されている。
【0047】
次に、上述した障子の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本実施形態による障子1では、上框21および下框22の金属形材4,8の金属見付け部41,81は、見込み方向において室外側にのみ設けられていることにより、室外の冷気が金属見付け部41,81を介して第1樹脂形材5,9の室外側に伝達しにくい構造となるため、第1樹脂形材5,9の室内側の結露を防止できる。これにより框2の防露性能を向上させることができる。
【0048】
また、第2樹脂形材6,11が、金属形材4,8の金属見付け部41,81の室内側の面の一部と、金属見込み部42,82の見付け方向外側の面と、を覆う部分を有することにより、室外の冷気が室内へより伝達しにくい構造となる。このため、第1樹脂形材5,9の室内側の結露をより防止できる。
【0049】
また、第1樹脂形材5,9は、内側に空部が形成された第1中空部S1,S4を有し、第2樹脂形材6,11は、内側に空部が形成された第2中空部S2,S5および第3中空部S3,S6を有することにより、これらの中空部S1〜S6によって室内外を効率よく断熱することができ、第1樹脂形材5,9の室内側の結露を防止できる。
更に、第1樹脂形材5,9の中空部S1,S4と、第2樹脂形材6,11の中空部S2,S3,S5,S6とが、見込み方向に重なって連続していることにより、これらの中空部S1〜S6によって室内外をより効率よく断熱することができ、第1樹脂形材5,9の室内側の結露を防止できる。
【0050】
また、戸車部12を支持する戸車取り付け材13を下框22に取り付ける構造であるため、下框22が室内側に金属見付け部がない構造であっても下框22に対して戸車部12を容易に取り付けることができる。
また、樹脂形材は、第1樹脂形材5,9と第2樹脂形材6,11とを係合させた構成で第1樹脂形材5,9と第2樹脂形材6,11とを分割して使用可能であるため、従来のように室内側に金属見付け部が設けられた框に対して、第1樹脂形材5,9のみを使用できる。また、下框22に戸車が取り付けられる場合は、必要に応じて第1樹脂形材9のみを使用することができる。
【0051】
以上、本発明による障子の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、障子1は引違サッシ101の室外側障子1aおよび室内側障子1bとしているが、ドアや滑り出し窓などの障子としてもよい。
また、上記の実施形態では、樹脂形材を第1樹脂形材5,9と第2樹脂形材6,11との2部材で構成しているが、第1樹脂形材5,9と第2樹脂形材6,11とを一体化した位置部材で構成してもよい。
また、框2の金属形材4,8、第1樹脂形材5,9および第2樹脂形材6,11の形状は上記以外の形状であってもよい。
また、上記の実施形態では、上框21および下框22が、金属形材4の金属見付け部41が室外側のみに設けられている構成であるが、このような構成を召合せ框23や戸先框24に採用してもよい。
【0052】
なお、召合せ框は、室外側障子の召合せ框23と室内側障子の召合せ框23とが見込み方向に配置されており、またブリッジ材が設けられていることもあり、上框21や下框22と比べて結露が生じにくいことがある。また、戸先框24は、室内側に建具枠104が配置され、ほとんど露出しないため、上框21や下框22と比べて室内側に結露が生じにくいことがある。このため、上框21と下框22のみ金属形材4,8の金属見付け部41,81を室外側のみに設ける構成とすることで、召合せ框23や戸先框24は従来の構造で製造してもよく、このような場合も框2の防露性能を向上させることができる。
また、上記の実施形態において、戸車部12が設けられる部分のみ、金属見付け部が室内側にも設けられて、室外側の金属見付け部81と室内側の金属見付け部との間に戸車部12が設けられていてもよい。
【0053】
また、上記の実施形態では、第1樹脂形材5,9および第2樹脂形材6,11には中空部S1〜S6が形成されているが、中空部S1〜S6が形成されていなくてもよい。また、第1樹脂形材5,9および第2樹脂形材6,11のいずれかに中空部が形成されていてもよい。また、第1樹脂形材5,9の中空部S1,S4と、第2樹脂形材6,11の中空部S2,S3,S5,S6とは見込み方向に連続していなくてもよい。
【0054】
また、上記の実施形態では、戸車取り付け材13を用いて戸車部12を下框22に取付けているが、戸車取り付け材13を使用せずに戸車部12を下框22に取付けてもよい。また、戸車取り付け材13が下框22に係止される形態は上記以外のものであってもよい。