【実施例】
【0034】
本発明者らは、固体ファントムを利用して、例示的なシステムのパフォーマンスメトリックスを試験し、特徴付けた。システムの軸応答を試験するために、1μmの蛍光ポリスチレンビーズのドロップレットを培養皿のカバーガラスの底に塗布し、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)などの光学的に透明なポリマーの層で覆った。本明細書では、これをファントムAと呼ぶ。蛍光染色した細胞核の組織表面における画像化をシミュレートするために、10μmの蛍光ビーズをカバーガラスに塗布し、TiO
2粉末と混合したPDMSの層で覆って、組織の散乱(換算散乱係数μ
s約20cm
-1)をシミュレートした。本明細書では、これをファントムBと呼ぶ。
【0035】
画像化した試料が臨床的に有用なものであることを保証するために、本発明者らは、
図1および
図2に示す構造化照明顕微鏡観察法システム用に使われる空間光パターンに対して、最適なパラメーターをどのように選択できるかを決定した。たとえば、本発明者らは、SIMシステムの効果的な光学切片厚を実験的に決定した。この目的のために、ファントムAを対物レンズに向けて軸方向に平行移動させ、10μmのステップごとに構造化照明を用いて切片画像を取得した。切片画像内の着目領域(ROI)からの平均蛍光強度を軸方向の深さに対してプロットし、システムの切片厚を決定した。
【0036】
図3は、
図2に示すシステムの軸応答の半値全幅(FWHM)の実測値および理論値を、ファントムAを用いて測定された正規化空間周波数の関数として取ったプロット100を示す。垂直軸102はFWHMを表し、水平軸104は、正規化空間周波数すなわち
を表す。それぞれのパターン周波数について、周波数に応じて約1〜3μmのインクリメントで顕微鏡の対物レンズで試料をスキャンし、それぞれのz面で構造化照明顕微鏡観察法の画像を取得した。回折限界以下のポリスチレンビーズのスメアを含む着目領域(ROI)の強度を平均し、平均強度vs.z位置をプロットすることで、システムの軸応答を決定した。
【0037】
チャートから分かるように、格子パターン空間周波数が増すにつれて光学切片厚は減少し、軸応答の実測値と理論値との間には、かなり良好な呼応がある。本発明者は、約0.17を上回る正規化空間周波数を用いても、光学的な薄切化能の増加が少なく、SNRの減少によって重み付けされすぎることもあるため、ほとんど利益がないと判断した。インコヒーレントSIMの場合、最適な正規化空間周波数は0.1前後と低めであり、これを超えると光学切片厚はほとんど増加しない。インコヒーレントSIMには、特定の正規化空間周波数での光学切片厚がコヒーレントSIMの場合よりも小さく、同一の光学薄切作用を得るのに高めのSNRで低めのパターン周波数が可能になるという利点がある。
【0038】
また、一定の照明パターン周波数範囲で、散乱特性の異なるファントム範囲の各々について切片厚を測定した。式3として以下に示すStokseth近似が、有効な理論光学切片厚値を与えることも見いだされた。
【数3】
ここで、
であり、
I(u)は光学薄切化軸応答、J
Iは第1種類ベッセル関数、νは格子周波数、
は正規化格子周波数、λは発光波長、n sin(α)は対物レンズのNA、zは実際の軸方向距離、uは正規化された軸方向距離である。
【0039】
次に、本発明者は、画像化用の適切な周波数の選択を補助するために、切片厚と照明周波数との関係を決定した。式2において上述したような変調深度mは、試料に投射される正弦照明パターンの振幅を表す量である。切片画像における受光蛍光の強度I
sは、インフォーカス蛍光f(x,y)の関数として説明可能であり、変調深度は、以下のとおりである。
【数4】
【0040】
得られる切片画像の信号I
Sは、主にインフォーカス蛍光f(x,y)によって説明されることがわかる。しかしながら、この式には、変調深度mに依存し、従ってスケールf(x,y)に依存する係数が表れている。また、変調深度は、対物レンズのインコヒーレント光学伝達関数の形での自然崩壊がゆえに、空間周波数とともに減少する。変調深度は、式1で説明したような3枚の位相シフト画像I
1、I
2、I
3を使用して、以下のように画素ごとに測定可能である。
【数5】
ここで、
である。
【0041】
特定の画像内の各画素における変調深度m(x,y)を測定可能であり、各画像における特定の着目領域での変調深度を表すように、中央値を選択できる。この中央変調深度を、光学切片厚を特徴付けるのに用いたのと同じ蛍光ファントム上の試料位置および同じ着目領域を使用して、一定範囲の周波数について測定した。ファントムは、単に試料面でインフォーカスに配置し、複数の照明周波数で3枚の位相シフト画像を取得した。本発明者は、変調深度と回復される信号は比例関係にあり、信号対雑音比と変調深度は反比例関係にあるため、十分な変調深度と光学切片厚の両方が得られる照明周波数を選択して、臨床的に有用な結果を生成することを見いだした。切片画像の信号対雑音比は画像の品質を示す定量的な測定値であり、これは、以下のとおり変調深度に直接影響される。
【数6】
【数7】
ここで、
である。
【0042】
I
wは、3枚の位相シフト構造化照明画像から再構成される従来の広視野画像を表す。切片画像I
Sは、式1を用いて計算する。式7に示されるように、変調深度は、切片画像のSNRに直接的に影響する。本発明者は、複数の周波数で、光学切片厚の測定値、変調深度、対応するSNRを特徴付け、これらのパラメーターの中で最適なバランスを与えた単一の照明周波数を選択することへの洞察を得た。
【0043】
画像については、直径10μmの蛍光スフェアの単一の層からなるファントムで取得した。これらのスフェアをPDMSおよびTiO2に包埋したが、これにより、周辺の媒体に生物学的に関連のある換算散乱係数値(μs=10cm−1)を与え、バックグラウンド蛍光を導入した。各画素を画像内の最大強度で割ることで、それぞれの画像を正規化した。これらの画像は、均一な照明の場合と比較して、構造化照明で見られる改善を明らかに示している。これらの画像を取得するために選択した具体的な照明周波数は、31.7μmであった。両方の画像でコントラスト比を直接計算したところ、定量的に大幅な改善が認められた。すなわち、均一な画像と比較して切片画像のほうが830%大きかった。
【0044】
散乱係数が単位cm
-1で0、10、20である3つのファントムと、上述した方法を使用して、複数の照明周波数各々についての光学薄切化強度を測定した。具体的には、4×の対物レンズの場合、試料面での絶対照明周波数は、単位mm
-1で101、67、50.3、47.7、40.7、31.7、24.1、19.6を含んでいた。2×の対物レンズの場合、周波数は、25.1、16.7、12.5、10.2を含んでいた。両方のレンズの開口数は0.1であった。照明空間周波数が増加するにつれて光学切片厚が非線形関係で減少することが明らかになった。Studentのt検定を用いたデータの統計分析では、散乱レベルに有意差は認められなかった。実測光学切片厚データを、式3に示すような光学伝達関数に対するStokseth近似を用いて取得した理論値と比較した。変数ν=19.6mm
-1、λ=520nm、NA=0.1を用いると、単軸走査の実測データは、Stokseth近似とうまく整合した。実測光学切片厚は、Stokseth近似を用いて計算した理論光学切片厚との間で高い整合性を示した。
【0045】
光学切片厚の周波数依存性を決定した後、本発明者は、各照明周波数での変調深度を測定した。すべての照明周波数について、同一のレーザー照明出力および電荷結合素子積分時間を使用して、各周波数に対する2つの別々のファントムでの実測変調深度(μ
s=0および10cm
-1)を、各画像における同一のROIの中央値として計算した。同一の試料位置での10枚の画像の変調深度の標準偏差を計算することで、エラーバーを生成した。これらのデータから、変調深度と照明周波数との間には反比例の関係があることが明らかであった。また、非散乱ファントムと比較して、散乱係数は10cm
-1で、すべての周波数でファントムに変調深度の大幅な低下が認められた。
【0046】
図4は、均一な信号対雑音比(SNR)と区間SNRとの比を、変調深度に対して取ったプロット110を示す。この比は、垂直軸112によって表され、標準的な広視野顕微鏡観察法と比較した場合の構造化照明顕微鏡観察法のSNRの低下を示している。プロット100の水平軸114は、変調深度を表す。プロット100から分かるように、この比は変調深度が増すにつれて低下し、変調深度が低めの場合よりも変調深度が高めの場合のほうがSNRの悪化が少ないことを示している。
【0047】
システムの画像化速度と得られる信号対バックグラウンド比(SBR)を、ファントムBを用いて測定した。約26.9、約13.3、約6.7、および約3.3HzのSIMイメージングレートにそれぞれ対応する、積分時間約12.4ms、約25ms、約50ms、約100msを使用して、SIMモードで、ファントムの単一の領域を画像化した。比較のために、対応する非SIM画像を収集した。それぞれの積分時間について10枚の連続画像を取得した。ビーズを含む画像着目領域(ROI)の強度を平均し、ビーズのない同一サイズにしたROIの平均強度で割ることで、単一の画像のSBRを測定した。同じROIを用いて、10枚の連続画像についてSBRの標準偏差および平均を計算した。画像化の前にサイエンティフィックCMOS検出器を飽和させることなく、利用できる最大の信号を得るために、LED出力を調節した。また、ファントムのモザイクを得た。
【0048】
一連のファントム画像から、信号対バックグラウンド比(SBR)を画像化速度に対する関数として計算した。一実施形態からのこれらの画像におけるSIMには、約0.05の正規化パターン空間周波数を使用した。
図5は、ファントムBの2枚の画像122および124を示す。第1の画像122では、SIMを使用せずに80.6フレーム/秒(fps)でファントムを画像化する。第2の画像124では、式1に関連して上述したような異なる空間パターンを表す3枚の構成画像から各フレームを形成して、26.9有効fpsでファントムを画像化した。SIM画像124を用いると、コントラストと分解能が大幅に増加することは、理解できるであろう。
図6は、類似のフレームレートを用いた場合における、垂直軸132で表される、SIM画像におけるSBRの増加を示す棒グラフ130である。SIM画像124のSBRは、非SIM画像122のSBRよりもかなり高く、SIMによる光学薄切化によるコントラストの改善を示していることは、理解できるであろう。
【0049】
図1〜
図6で上述した構造的な特徴および機能的な特徴に鑑みて、例としての方法が、
図7を参照してより一層理解されよう。説明を簡単にするために、
図7の方法は順に実行するよう図示して説明されているが、本発明は図示の順序に限定されるものではなく、他の例ではいくつかの行為が本明細書に図示して説明したものとは異なる順番で生じる、および/または同時に生じることもあり得ることは理解され、また、理解できるであろう。
【0050】
図7は、医療
処置の間に採取された組織試料を迅速に評価するための方法150を示す。152では、組織が照明下で蛍光を発するように、組織試料を準備する。一実施形態では、組織試料の準備は、患者から採取した組織試料に蛍光色素を適用することを含む。蛍光色素は、たとえば、噴霧、ドリッピング、ディッピングまたはポーリングによって、アクリフラビン、アクリジンオレンジ、ミョウバン−テトラサイクリン、エオシン、DRAQ5(商標)、ピクリン酸、酸フクシンを含む群から選択可能である。もうひとつの実施形態では、組織試料の準備は、組織を強調する非毒性蛍光造影剤を患者に投与して、採取後またはその場で組織を画像化することを含む。さらに別の用途では、蛍光色素を組織試料に適用することは、マルチカラー・マルチステインプロセスの一部として、上記の群から選択される少なくとも2種類の染料を適用することを含む。154では、空間パターン化された照明を組織試料に投射する。一実施形態では、空間パターン化された照明を組織試料に投射することは、レーザーおよび発光ダイオードのうちの一方で光を発生させ、生じた光を空間光変調器アセンブリで反射させることを含む。
【0051】
156では、試料から放出される蛍光を、医療
処置の間に画像化する。一実施形態では、ある空間周波数を有する第1の空間パターンと、その空間周波数と第1のパターンに対する関連の位相シフトとを有する複数の他の空間パターンの各々を、あらかじめ定められた順序で組織試料に投射する。それぞれの空間照明パターンの間に試料から放出される蛍光を画像化し、複数の画像を生成する。一実施形態では、複数の画像の各画像それ自体が、組織試料の異なる部分を表す複数の個々の画像の複合画像すなわちモザイクを表すことができる。たとえば、複数の画像のうちの1つを捕捉するために、試料と、イメージングシステムの少なくとも一部、たとえば対物レンズなどを、第1の相対位置に配置でき、試料の第1の位置から放出される蛍光を表す第1の成分画像を捕捉可能である。試料またはシステムの一部のいずれかを動かすことで、試料とイメージングシステムを、第2の相対位置に配置できる。組織試料の第2の位置から放出される蛍光を表す第2の成分画像を捕捉可能である。試料のすべての部分が適切に表されるまで、これを繰り返せばよい。その後、さまざまな成分画像を組み合わせ、複数の画像のうちの1つを提供することができる。
【0052】
158では、人間が理解できて臨床的に有用な出力を提供する。一実施形態では、この出力は、臨床画像を生成するための、156で説明したような異なる位相シフトで取得された、いくつかの光学切片画像の合成である。たとえば、連続したn枚の画像のうちのi番目の画像に対する空間照明パターンの位相シフトを2π(i−1)/nにすることが可能である。こうすることで、臨床画像の特定の画素の強度I
sを対応する画素Iの組み合わせによって以下のように表すことができるように画像を組み合わせることができる。
【数8】
【0053】
もうひとつの実施形態では、画像内の細胞核などの小さな構造を分離して明確にするために、複数の画像から形成される光学切片画像または臨床画像が、これに適用される高域通過フィルターを有する場合に、臨床的に有用な出力が提供される。さらに別の実施形態では、光学片画像および臨床画像の一方を自動画像分類アルゴリズムに供し、組織全体または組織の一部を分類することが可能である。たとえば、分類アルゴリズムは、細胞核の密度などの1つ以上の分類用の特徴に従って、試料内の健康な組織と疾患のある組織の領域を特定できる。
【0054】
図8は、
図1および
図2に示す構造化照明顕微鏡観察法システムなど、
図1〜
図7で説明したシステムおよび方法の例を実現できる、ハードウェアコンポーネントの例示的なシステム200を示す概略ブロック図である。システム200は、さまざまなシステムおよびサブシステムを含んでもよい。システム200は、パーソナルコンピューター、ラップトップコンピューター、ワークステーション、コンピューターシステム、電化製品、特定用途向け集積回路(ASIC)、サーバー、サーバーブレードセンター、サーバーファームなどであってもよい。
【0055】
システム200は、システムバス202、処理装置204、システムメモリー206、メモリーデバイス208および210、通信インターフェース212(たとえば、ネットワークインターフェース)、通信リンク214、ディスプレイ216(たとえば、ビデオスクリーン)、入力装置218(たとえば、キーボードおよび/またはマウス)を含んでもよい。システムバス202は、処理装置204およびシステムメモリー206と通信できる状態にあってもよい。ハードディスクドライブ、サーバー、スタンドアロンのデータベースまたは他の不揮発性メモリーなどの追加のメモリーデバイス208および210も、システムバス202と通信できる状態にあってもよい。システムバス202は、処理装置204、メモリーデバイス206〜210、通信インターフェース212、ディスプレイ216、入力装置218を相互に接続する。いくつかの例では、システムバス202は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートなどの追加のポート(図示せず)も相互に接続する。
【0056】
処理装置204は、コンピューティングデバイスであってもよく、特定用途向け集積回路(ASIC)を含んでもよい。処理装置204は、本明細書に開示される例の動作を実現するための一組の命令を実行する。処理装置は、プロセシングコアを含んでもよい。
【0057】
追加のメモリーデバイス206、208、210は、データ、プログラム、命令、テキスト形式またはコンパイルされた形式でのデータベースクエリー、コンピューターを動作させるのに必要となり得る他の任意の情報を格納可能である。メモリー206、208、210は、メモリーカード、ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)またはネットワーク経由でアクセス可能なサーバーなど、(一体化されている、またはリムーバブルな)コンピューター読み取り可能な媒体として実現可能である。特定の例では、メモリー206、208、210は、文字列、画像、映像および/または音響を含んでもよく、その一部が、人間が理解できるフォーマットで利用可能であってもよい。
【0058】
上記に加えてまたは上記に代えて、システム200は、システムバス202および通信リンク214と通信可能な通信インターフェース212を介して、外部のデータソースまたはクエリーソースにアクセスできる。
【0059】
動作時、システム200を利用して、システム制御部18など、本発明によるイメージングシステムの1つ以上の部分を実現してもよい。イメージングシステムの一部を実現するためのコンピューターで実行可能なロジックが、特定の例によるシステムメモリー206およびメモリーデバイス208、210のうちの1つ以上に常駐している。処理装置204は、システムメモリー206およびメモリーデバイス208および210から送出される1つ以上のコンピューターで実行可能な命令を実行する。「コンピューター読み取り可能な媒体」という用語は、本明細書で使用する場合、命令を実行するために処理装置204に提供することに関係する1つ以上の媒体をいう。よって、コンピューター読み取り可能な媒体は非一過性であり、たとえば1つ以上のローカルバスまたはネットワーク接続を介して処理装置と作動的に接続された複数の別々の媒体を含んでもよいことは、理解できるであろう。
【0060】
上記にて説明してきたものは、本発明の例である。もちろん、本発明を説明する目的で、構成要素または方法の考えられるあらゆる組み合わせを説明するのは不可能であるが、本発明のさらに別の多くの組み合わせや入れ替えが可能であることは、当業者であれば認識するであろう。以下に図示して説明する本発明の特定の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されているが、本発明の意図から何ら逸脱することなく、ここに図示した本発明の形態および詳細ならびに、その動作に対するさまざまな削除、改変、置き換え、変更をなし得ることを、関連技術分野の当業者であれば理解できるため、本発明はここに明記された詳細な内容に限定されることを意図したものではない。よって、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されるこのような変更、改変、バリエーションのすべてを包含することを意図している。本発明のいずれの特徴も、「不可欠」または「必須」であると明示されている場合を除いて、不可欠または必須のものではない。
【0061】
関連出願
本出願は、2013年5月15日にファイルされた米国仮特許出願第61/823,817号ならびに、2013年12月20日にファイルされた米国仮特許出願第61/919,434号の優先権の利益を主張する。ここで、本出願の明細書、特許請求の範囲または図面の要素または一部が、本出願の文章において他に含まれないが、’817出願および’434出願の一方または両方には完全に含まれている場合、その要素または一部を規則20.6の目的で本明細書に援用する形で、両出願の内容全体を本明細書に援用する。