【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決され、さらなる実施形態は従属請求項に取り入れられる。以下に記載される本発明の態様はまた、食品を調理するための装置並びに食品を調理するための方法に適用されることが留意されるべきである。
【0007】
本発明によれば、食品を調理するための装置が提供され、食品調理チャンバ、空気移動装置、加熱装置、及び空気案内手段を有する。食品調理チャンバは
、調理されることになる食品を受け入れるための受入容積を少なくとも部分的に囲むコンテナ構造によって提供され、コンテナ構造は、側壁及び底壁を有する。側壁の1つ及び/又は底壁は、通気性であり、受入容積への高温空気の侵入のための空気入口開口を備える。コンテナ構造はさらに、空気放出開口を有する。加熱装置は、空気移動装置によって供給された空気流の空気を加熱するように構成される。空気案内手段は、放出開口から加熱装置及び空気移動装置を経由して空気入口開口への空気ダクト装置を提供する。空気移動装置は、空気入口及び空気出口を持つファンである。ファンは、食品調理チャンバの側方に設けられる。
加熱装置は、受入容積から見えない所に配置される。装置の動作中、食品は、空気移動装置及び加熱装置によって供給される高温空気の通過流動によって主に調理される。
【0008】
食品調理チャンバの側方にファンを設けることによって、空気流経路が、ファンを空気入口開口の近くに配置することによって改良され、そこでは最も強力な空気流が、調理されることになる食品への高温空気の適切且つ分散された侵入のために必要とされる。
【0009】
「空気案内手段は空気ダクト装置を提供する」の表現は、循環空気流を可能にする空気ダクトに関連する。これは、特定の空気流路又は空気導管によって提供されることができる。しかし、これはまた、代替的に又は追加で、異なる装置及び/又は要素を囲む装置のハウジングによって提供されることができる。例えば、空気案内手段は、空気移動装置の近くに空気ダクトセグメントを有し、空気移動装置から食品調理チャンバに及びそこから戻って空気移動装置に空気を案内する。他の例では、空気移動装置のようなかなり強いファンが循環空気流を提供するハウジングの中に設けられ、ハウジングは空気ダクトを提供する。例えば、空気移動装置及び食品調理チャンバは、食品調理チャンバのバイパス空気流が妨げられるように、例えば、食品調理チャンバがハウジングの内側側壁の近くに配置され、空気移動装置もまたハウジングの内側側壁の近くに配置され、並びに空気移動装置及び食品調理チャンバが互いに近くに配置されるように、配置される。
【0010】
「高温空気の通過流動(through−streaming of hot air)」の表現は、高温空気によって調理されることになる食品への熱の供給を示す。空気は、食品の山の上面に達するだけではなく、食品の山の内部空間、例えば、フレンチフライの山の中にも到達する。このフレンチフライは、英語でチップス(chips)、フランス語でフリット(frites)そしてドイツ語でポムフリット(Pommes Frites)とも呼ばれる。「高温空気の通過流動」の表現は、食品、すなわち、食品の集積物又は食品の塊とも呼ばれる、食品の山、の中を通る高温空気に関連する。したがって、高温空気は、食品の外側の境界の周りを動かされるだけでなく、直接、実際に加熱する、すなわち、食品部分の主要部分の内部のような、外側の境界領域の内部の場所に熱を直接伝達する。もちろん、フレンチフライの他に、同様の構造を持つ他の食品、すなわち、多数の1つの部分の形態又は盛られた、一括りにされた若しくは積み上げられた様式の食品も提供される。したがって、「高温空気の通過流動」は、食品チャンバ全体への熱分布だけでなく、食品の内部への熱伝達も提供する。
【0011】
加熱装置は、受入容積から見えない所に配置される。加熱装置を受入容積から見えない所に配置することによって、熱放射(heat radiation)のための直接経路が妨げられる。したがって、対流が、調理されることになる食品への熱の伝達のための主要なソースである。言い換えると、より高い空気流と組み合わせて、増加された出力を持つヒータ、すなわち、空気流へのより高い熱伝達能力を持つヒータが、改良された熱伝達のために提供されることができる。ヒータ出力は、空気流(l/s)によって決定されるので、より高い空気流は、より高い出力のヒータが、食品容積の下方と上方部分との間に大き過ぎる温度差を作ること無しに使用されることができることを意味する。上部からの放射が妨げられる、すなわち、ブロックされるので、もはや放射と対流の間の絶妙なバランスを達成する必要が無い。したがって、ユーザが食品で機器をいっぱいにし過ぎ、より低い空気流をもたらす場合であっても、通常の充填レベルで調理される場合より食品の品質は低いが、食品がヒータ放射に曝される場合に比べてより良い食品品質が提供される。より高いヒータ温度をもたらすより低い流量の場合でさえ、ヒータはより低い流量であまり冷却されないが、適切な熱分布が、食品に対する唯一の熱源として対流を提供することによって確実にされる。例えば、対流熱を運ぶ空気の温度は、温度測定装置によって測定され得る。減少する流量、したがって、増加するヒータ温度の場合、温度測定装置は、空気温度が高過ぎる、すなわち、臨界、レベルに達する場合に、ヒータをスイッチオフし得る。ヒータがヒータの直接の視線の中にある状況では、ヒータエネルギの一部のみが対流によって運ばれるので、より高いヒータ温度は、より高い空気温度を部分的にしかもたらさない。特に、食品が(プロセスの開始時に)まだ比較的冷たい状況では、食品が気流を冷却するので、放射への過剰露出は検出されない。加熱装置を受入容積の見えない所に(out−of−sight)配置することによって、これは防がれる。異なる種類の食品は異なる可能な通過流量(flow−through rate)を有するので、これはまた、ますます変化する範囲の食品を調理したいという要求を考慮する。放射は熱源として除外されるので、放射と対流の適切なバランスに対する必要性はもはやない。したがって、ヒータの寿命の間のヒータの放射率(radiation emissivity)の変化も考慮に入れられる。ヒータの出力が減少する場合、単純に食品を調理するための時間を増やすことが必要とされる。しかし、放射と対流の適切なバランスを監視し且つ調整する必要が無いので、食品の品質は最適化される。
【0012】
ヒータはただ、又は少なくとも大部分は、対流の形態で、すなわち、高温空気流の形態で、そして放射によってではなく、熱エネルギを供給する。したがって、異なる食品の種類及び量であっても、高温空気の形態の熱源は、良好且つ均質の食品品質並びにまた短い又は少なくとも最小化された調理時間をもたらす。したがって、増大する範囲の食品が調理されることができる。
【0013】
「見えない所に」の表現はまた、ヒータが、例えば70%以上の程度見えない所に置かれる配置を含む。例では、90%は見えない所である。例えば、加熱装置は、熱供給表面を持つ1又は複数の加熱要素を有する。熱供給表面の幾つかの部分は、食品調理チャンバを向く、すなわち食品調理チャンバの方向にある。以下は「見えない所」を意味する:食品調理チャンバから見ると、食品調理チャンバに面した熱供給表面の大部分は、見えない、すなわち遮蔽されている。例えば、ヒータが光源に交換される場合、光供給表面の少ししか食品調理チャンバから見られない、又は光が全くない。
【0014】
例えば、加熱装置によって供給される熱は、食品に向かい放射から遮蔽又はブロックされる。これは、熱、すなわち、熱エネルギが、高温空気によってのみ(又は少なくとも最大の範囲で)食品に伝達される配置を提供する。もちろん、高温空気はまた、エンクロージャ又は側壁を加熱し得、これらの表面がその後放射により熱を食品に伝達する。しかし、この熱伝達は、高温空気による熱伝達との関連で無視できる。例えば、高音空気を介する、すなわち、対流を介する熱伝達は、食品への熱エネルギ伝達の少なくとも70%であるように供給される。例では、熱の少なくとも80、例えば最小90又は95%が高温空気によって供給される。
【0015】
「見えない所に」の表現は、熱放射の直接経路に関連する。例えば、熱放射経路は、光学的な経路から独立している、すなわち、直接(見える)光の線に無関係である。例えば、放射熱はフィルタ又は空気分配要素を通過し得る一方、フィルタ越しに見ることができない、すなわち、フィルタは非透明である。本発明の例によれば、ヒータは、高温表面を通過した空気流(換気装置又はファンのような空気移動手段により強制された気流)による熱の対流のために設けられた加熱要素、例えば、高温表面による放射された熱が、放射も提供するように、配置される。しかし、放射熱が食品コンテナの食品に影響を及ぼさない手段が提供される。例では、手段は、食品コンテナの側部への、すなわち、コンテナの側壁の外側に隣接した、加熱要素の配置を含み得る。手段は、放射の熱伝達を防ぐための遮蔽要素を含み得る。例えば、コンテナ側壁は、加熱要素と食品を受け入れるように配置されたコンテナ容積の一部との間に配置され得る。他の例では、別個の保護要素が、加熱要素からの熱放射に対する遮蔽を提供する。他の例では、加熱要素は、それらが食品から離れる方向にのみ熱を放射するように配置される。
【0016】
例では、空気流は、高速で、特に高流量で食品調理チャンバに供給される。例えば、約最小20l/secの空気流量が供給される。
【0017】
例では、空気流経路が、断面における最小数の変化で提供される。例えば、空気が換気装置(ventilation device)を出るポイントから空気が再び換気装置に入るポイントへの約最大40%の範囲でのみその断面を変化させる空気流経路が提供される。他の例では、断面の変化は、最大約20%の範囲で提供される。ノズルは、避けるべきである。
【0018】
例では、ノズル無しの空気流経路が配置される。
【0019】
例では、食品を調理するための装置は、主に高温空気によって、調理されることになる食品に熱を供給する。例では、一方向加熱が、高温空気によって提供される、すなわち、高温空気は、食品調理チャンバの食品に作用する、又は影響を及ぼす唯一の熱源である。
【0020】
コンテナ構造によって提供される食品調理チャンバは、例えば、容易にされた方法で食品を挿入するための、そしてまた、調理後に再び装置から調理された食品を取るためのメッシュ構造を持つ、バスケット構造のようなインサートを有し得る。コンテナ構造はまた、充排目的並びに洗浄目的のために取外し可能であり得る。
【0021】
例によれば、空気移動装置として、空気吸引側及び空気吹出し側を有するファンが設けられる。使用において、空気は、平均吹出し方向を持って空気吹出し側において吹出され、平均吹出し方向は、水平及び垂直の両方に対して傾斜角を備える。
【0022】
空気流が、既に傾斜角度を備え、例えば下面に、垂直にぶつからないので、これは、ファンからの空気流を案内する要求が減らされるという利点を提供する。これはまた、空気吹出し側における空気流が、循環空気流経路に関して最大空気速度を示し得るという点で有利である。
【0023】
平均吹出し方向は、換気される、すなわち動かされる空気の主な又は主要な吹出し方向として見られることができる。しかし、空気流の実際の吹出し特性は直接見えないので、以下の点が留意される:極めて一般的な例では、ファンは、回転ブレードのような、空気を動かすための少なくとも1つの回転部分を有するので、回転軸が提供される。ブレード等のような空気移動要素の回転は、それぞれの吹出し方向をもたらす。例えば、空気移動装置は、平均吹出し方向が回転の軸と整列される、例えば、回転軸と平行である、軸流ファンとして提供されることができる。他の例として、空気移動装置は、平均吹出し方向が回転ブレードに関する接線と整列し、接線は回転軸と垂直である、ラジアルファンとも称される、遠心ファンとして提供されることができる。したがって、回転軸の方向はまた、空気流に対する基本的な方向、例えば、軸流ファンの場合平行、又は遠心ファンの場合垂直、を決定する。
【0024】
例では、回転の軸は、水平及び/又は垂直に対して傾斜した角度で提供される。例によれば、ファンは、軸方向空気入口及び半径方向空気出口を持つファンハウジングの内部の遠心ファンである。遠心ファンは、回転面の中で回転する翼を有し、回転面は、水平及び垂直の両方に対して傾斜角度を備える。
【0025】
これは、ファンを出る空気が、ファンの内部で行われる空気案内より逸脱又は空気案内が少なくて済むという利点を提供する。言い換えると、ファン内部の空気流の方向の略垂直の変化は、食品調理チャンバからファンに向かう空気流が90°より大きい角度を備え、並びに、ファンから出る空気も、食品調理チャンバに適用される前に90°より大きい方向の変化を示すように、空気流経路に組み込まれる。空気流経路の最も急な曲げはファン自体の中で生じる。急な曲げは、空気流に対する増加した流れ抵抗を意味するので、高い流速を持つ流れ領域における90°より大きい角度の提供は、流れを最大化するために流れ抵抗を最小化することに関して利点を意味する。ファン内部のかなり急な曲げ、又はさらに最も急な曲げの提供は、流れがいずれにせよここのファンブレードによって影響されるということを考慮に入れる。
【0026】
例によれば、傾斜角度は、約10°から80°の範囲の水平に対する角度を含む。例えば、約45°の角度が提供される。
【0027】
これらの方向から異なる解決方法が提供され得るとともにこの解決方法が構造的な空気案内手段を提供することを当業者も理解することが留意されなければならない。
【0028】
傾斜配置はまた、コンパクトなハウジングの利点を提供する。
【0029】
さらなる例によれば、第1の線が、回転軸によって定められ、第2の線が、回転面において第1の線と垂直に配置され、第3の線が、底壁と垂直であり、底壁の中心を貫通する。第1の線、第2の線及び第3の線は、1つの平面の中に配置され、三角形を形成する。三角形の内円は、装置のハウジング構造の内側に配置される。第1及び第2の線は、ハウジング構造の高さの中間領域に配置される交差点を有する。内円は、最大直径を有する。
【0030】
さらなる例によれば、装置は、卓上機器(desk−appliance)装置である。用語「卓上機器」は、家庭用途に適している装置を示し、この装置は、家庭用途のために、キッチン若しくはテーブルの異なる作業面に置かれることができる、又は棚又は戸棚に置かれることができる。卓上機器は、手動で動かされ且つ一人の人によって異なる場所に運ばれることができる。家庭用途のために、機器によって占有される体積は、できる限り小さいサイズに制約される。例では、卓上機器は、携帯機器に関連する。
【0031】
例によれば、加熱装置は、食品調理チャンバの側方に配置される。
【0032】
さらなる例によれば、空気ダクト装置が、幾つかの案内部分を有し、その中で空気流方向が変えられる。第1の案内部分が、空気移動装置の後の下流に設けられ、第2の案内部分が、空気移動装置の前の上流に設けられる。第1の案内部分は、第2の案内部分より、低い程度の空気流の方向の変化を提供する。
【0033】
さらなる例によれば、収集容積を持つ収集装置が、残留物を収集するために食品調理チャンバの下に設けられる。
【0034】
したがって、それは、例えば、機器の取外し可能なパンの特定の場所の油及び小片を収集するために設けられる。食品から生じる油及び小片は、ファンシステムを出る高温空気によってこの場所に吹き飛ばされる。調理プロセス後、消費者は、清掃のためにこの場所に簡単にアクセスすることができる。これは、より頻繁な清掃につながり得るとともに、繰り返される加熱によって油が表面に焼き付くことを防ぐ。さらに、機器の中の最も重要な空気流経路の妨害も防ぐ。これは、機器の性能が使用中に均一であることをサポートする。他の態様は、空気温度が調理プロセス中に発煙を防ぐのに十分低いところの位置に油及び小片体積が位置し得ることである。
【0035】
他の態様によれば、収集装置は、上述の特徴と関連して、しかし、例えば、空気移動装置の傾斜配置又は加熱装置の見えない所の配置なしで、提供されることが、明確に留意される。例えば、食品を調理するための装置が提供され、食品調理チャンバ、空気移動装置、加熱装置、及び空気案内手段を有する。食品調理チャンバは、高温空気の通過流動によって調理されることになる食品を受け入れるための受入容積を少なくとも部分的に囲むコンテナ構造によって提供される。コンテナ構造は、側壁及び底壁を有する。側壁の1つ及び/又は底壁は、通気性であり、受入容積への高温空気の侵入のための空気入口開口を提供する。コンテナ構造はさらに、空気放出開口を有する。加熱装置は、空気移動装置によって供給された空気流の空気を加熱するように構成される。空気案内手段は、放出開口から加熱装置及び空気移動装置を経由して空気入口開口への空気ダクト装置を提供する。他の態様によれば、収集容積を持つ収集装置が、残留物、例えば、油及び小片、を収集するために食品調理構造の下に設けられる。
【0036】
さらなる例によれば、コンテナ構造の下の水平空気流を空気入口開口に向かう上向き方向に向ける空気案内手段が、設けられる。収集装置は、水平空気流から離れる方を向く側で空気案内手段の横に配置される。
【0037】
さらなる例によれば、空気分配ダクトが、底壁の空気入口開口の下に設けられる。空気ガイドが、空気入口開口の下の空気分配ダクトの下方表面に配置された隆起部(elevation)として設けられる。空気ガイドは、空気入口開口の下で均一に分配された空気流が供給されるように、空気出口の吹出し方向(out‐blowing direction)の垂直方向に対して斜めにされた方法で配置される。
【0038】
例えば、隆起部は、空気分配ダクトの断面に渡って延びている。例では、隆起部は、例えば1つの部分において又は離れた部分においても、断面の少なくとも3分の1に渡って延びている。さらなる例では、隆起部は、断面の少なくとも半分に渡って延びている。さらなる例では、隆起部は、全断面に渡って延びている。
【0039】
斜めにされた又は回転された空気ガイドは、ファンシステムからの不均一な空気流を、例えばフライを受けるための例えば食品バスケットの、底部表面に渡って均一に分配された空気流に変換する。断面図において、回転は見えないことが留意されなければならない。
【0040】
さらなる態様によれば、空気分配ダクトは、上述の特徴と関連して、しかし、例えば、空気移動装置の傾斜配置又は加熱装置の見えない所の配置なしで、提供されることが、明確に留意される。例えば、食品を調理するための装置が提供され、食品調理チャンバ、空気移動装置、加熱装置、及び空気案内手段を有する。食品調理チャンバは、高温空気の通過流動によって調理されることになる食品を受け入れるための受入容積を少なくとも部分的に囲むコンテナ構造によって提供される。コンテナ構造は、側壁及び底壁を有する。側壁の1つ及び/又は底壁は、通気性であり、受入容積への高温空気の侵入のための空気入口開口を提供する。コンテナ構造はさらに、空気放出開口を有する。加熱装置は、空気移動装置によって供給された空気流の空気を加熱するように構成される。空気案内手段は、放出開口から加熱装置及び空気移動装置を経由して空気入口開口への空気ダクト装置を提供する。他の態様によれば、空気分配ダクトが、底壁の空気入口開口の下に設けられ、空気ガイドが、空気入口開口の下の空気分配ダクトの下方表面に配置された隆起部として設けられる。空気ガイドは、空気入口開口の下で均一に分配された空気流が供給されるように、空気出口の吹出し方向の垂直方向に対して斜めにされた方法で配置される。
【0041】
例えば、隆起部は、空気分配ダクトの断面に渡って延びている。例では、隆起部は、例えば1つの部分において又は離れた部分においても、断面の少なくとも3分の1に渡って延びている。さらなる例では、隆起部は、断面の少なくとも半分に渡って延びている。さらなる例では、隆起部は、全断面に渡って延びている。
【0042】
さらなる例によれば、流れ拡散器が、空気出口と底壁の空気入口開口の下に設けられた空気分配領域との間に設けられる。流れ拡散器は、空気出口の非対称の空気出力を補償するために、空気通過方向を横切る減少する断面を持つダクトセグメントとして提供される。
【0043】
さらなる態様によれば、流れ拡散器は、上述の特徴と関連して、しかし、例えば、空気移動装置の傾斜配置又は加熱装置の見えない所の配置なしで、提供されることが、明確に留意される。例えば、食品を調理するための装置が提供され、食品調理チャンバ、空気移動装置、加熱装置、及び空気案内手段を有する。食品調理チャンバは、高温空気の通過流動によって調理されることになる食品を受け入れるための受入容積を少なくとも部分的に囲むコンテナ構造によって提供される。コンテナ構造は、側壁及び底壁を有する。側壁の1つ及び/又は底壁は、通気性であり、受入容積への高温空気の侵入のための空気入口開口を提供する。コンテナ構造は、空気放出開口を有する。加熱装置は、空気移動装置によって供給された空気流の空気を加熱するように構成される。空気案内手段は、放出開口から加熱装置及び空気移動装置を経由して空気入口開口への空気ダクト装置を提供する。さらなる態様によれば、流れ拡散器が、空気出口と底壁の空気入口開口の下に設けられた空気分配領域との間に設けられる。流れ拡散器は、空気出口の非対称の空気出力を補償するために、空気通過方向を横切る減少する断面を持つダクトセグメントとして提供される。
【0044】
さらなる例では、空気ダクト壁はまた空気流を有益な方向に曲げることをサポートするので、傾斜位置のための空気ダクト壁は、外側の、又は最下位置の空気ダクト壁である。空気ダクトは、空気曲げシステムの一部になり、360°未満の曲げの合計を保つための戦略に適合する。
【0045】
高温空気の流動方向に関連する「曲げ」及び「曲げの角度」の表現は、真直ぐな方向に対する空気流の方向の偏向又は角度変化に関する。例えば、曲げが無い場合、すなわち、空気流方向が変化しない場合、角度は、0°の角度と称され、5°の角度を持つ曲げは、横への空気流方向の僅かな変化に関連する。空気流方向が直角の方法で変化するように空気流が案内される場合、これは90°の曲げの角度と称され、Uターンのような偏向、言い換えると逆転の方法での空気案内は、180°の角度の曲げである。
【0046】
本発明によれば、食品を調理する方法も提供され、以下のステップを含む。第1の提供ステップでは、食品が、調理されることになる食品を受け入れるための受入容積を少なくとも部分的に囲むコンテナ構造によって提供される食品調理チャンバに供給される。第2の提供ステップでは
、食品調理チャンバ
の食品が、空気移動装置及び加熱装置
を使用して調理される。循環空気流が、コンテナ構造の放出開口から加熱装置及び空気移動装置を経由してコンテナ構造の空気入口開口への空気ダクト装置を提供する空気案内手段によって提供される。空気の移動のために、空気入口及び空気出口を持つファンが設けられる。ファンは、食品調理チャンバの側方に設けられる。
加熱装置は、受入容積から見えない所に配置される。第2の提供ステップは、主に
空気移動装置及び加熱装置を使用する高温空気による食品の通過流動によって食品を調理することを含む。
【0047】
本発明の態様によれば、流路の抵抗が最小にされ、最大360°の空気再循環システムにおける曲げの全ての角度の最小の合計を目指す、エアフライヤが提供される。1つの例では、ファンを出る空気が、空気流を食品チャンバに向ける更なる空気ガイドに達する前に、比較的滑らかな曲げ、又は滑らかな空気の偏向をしなければならないように、ファンハウジングの出口が設けられる。これらの場所での高い空気速度のために、乱流及び摩擦に起因する損失が最小にされ、比較的低い空気抵抗、したがってより高い全流量並びに空気ガイドを経由して食品に入る空気のより大きい勢いをもたらす。例では、ファンは、空気がファンに入る前に方向を変えなければならないように配置されるが、この場所において、空気速度は少なくとも少し低く、またいわゆる圧力をかけられている又は吸引があるので、それは重大ではない。このような曲げを通って空気を吹くことと比較して、例えば断面の変化はより少ない乱流及び損失をもたらし得るので、断面の変化とともに、この曲げにおいて吸引を使用することが好ましい場合がある。
【0048】
本発明のさらなる態様によれば、チャンバの内部の食品へのヒータからの熱の直接放射が取り除かれ且つ妨げられるようにヒータが設けられる。したがって、ヒータは、ヒータを通る空気流に熱を伝達するのみであり、空気流が食品調理チャンバの内部の食品を加熱するための唯一の熱源であることをもたらす。したがって、放射熱と対流熱の潜在的なアンバランスも取り除かれ、これは、熱エネルギ及び空気換気、又は空気流の供給の調整が容易にされることを意味する。
【0049】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかになるであろうとともに、同実施形態を参照して説明されるであろう。