特許第6418734号(P6418734)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ HOYA株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6418734-内視鏡装置 図000002
  • 特許6418734-内視鏡装置 図000003
  • 特許6418734-内視鏡装置 図000004
  • 特許6418734-内視鏡装置 図000005
  • 特許6418734-内視鏡装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6418734
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】内視鏡装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/045 20060101AFI20181029BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20181029BHJP
【FI】
   A61B1/045 610
   G02B23/24 B
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-227391(P2013-227391)
(22)【出願日】2013年10月31日
(65)【公開番号】特開2015-85029(P2015-85029A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年8月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】中山 亘人
【審査官】 ▲高▼ 芳徳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−161541(JP,A)
【文献】 特開2012−061048(JP,A)
【文献】 特開2012−254182(JP,A)
【文献】 特開2004−260701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 − 1/32
G02B 23/24 −23/26
H04N 7/18
H04N 5/76 − 5/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画像記録の入力操作が行われると、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存する動画像記録処理部と、
保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送するデータ転送部とを備え、
前記動画像記録処理部が、動画像の記録終了になると、前記プロセッサ外部記憶装置へ転送されていないセグメント動画像データを前記プロセッサ内部記憶装置に記憶し、
前記データ転送部が、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、前記プロセッサ内部記憶装置に記憶されたセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送し、
前記動画像記録処理部が、動画像記録の終了時に前記プロセッサ内部記憶装置に保存されていない動画像データを、所定条件に関係なく、セグメント動画像データとして前記プロセッサ内部記憶装置に記憶することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存する動画像記録処理部と、
保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送するデータ転送部とを備え、
前記動画像記録処理部が、動画像記録の終了時に前記プロセッサ内部記憶装置に保存されていない動画像データを、所定条件に関係なく、セグメント動画像データとして前記プロセッサ内部記憶装置に保存し、
前記データ転送部が、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、未転送のセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項3】
前記動画像記録処理部が、前記プロセッサ内部記憶装置に保存したセグメント動画像データの数と、前記プロセッサ外部記憶装置に転送されたセグメント動画像データの数とに基づき、未転送のセグメント動画像データを検出することを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記動画像記録処理部が、セグメント動画像データの未転送に関する管理データを、前記プロセッサ内部記憶装置および前記プロセッサ外部記憶装置に保存することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記動画像記録処理部が、動画像データを圧縮してセグメント動画像データを生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項6】
動画像記録の入力操作が行われると、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存する動画像記録処理部と、
保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送するデータ転送部とを備え、
前記動画像記録処理部が、動画像の記録終了になると、前記プロセッサ外部記憶装置へ転送されていないセグメント動画像データを前記プロセッサ内部記憶装置に記憶し、
前記データ転送部が、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、前記プロセッサ内部記憶装置に記憶されたセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送し、
前記動画像記録処理部が、セグメント動画像データを順次ファイル化して前記プロセッサ内部記憶装置に保存し、
前記動画像記録処理部が、動画像記録の終了時に前記プロセッサ内部記憶装置に保存されていない動画像データを、所定条件に関係なくファイル化し、セグメント動画像データとして前記プロセッサ内部記憶装置に記憶することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項7】
動画像記録処理手段が、動画像記録の入力操作が行われると、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存する工程と、
データ転送手段が、保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送する工程を含む内視鏡装置の動作方法であって、
動画像記録処理部が、動画像の記録終了になると、前記プロセッサ外部記憶装置へ転送されていないセグメント動画像データを前記プロセッサ内部記憶装置に記憶し、
前記データ転送手段が、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、前記プロセッサ内部記憶装置に記憶されたセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送する工程を含み、
前記動画像記録処理部が、動画像記録の終了時に前記プロセッサ内部記憶装置に保存されていない動画像データを、所定条件に関係なく、セグメント動画像データとして前記プロセッサ内部記憶装置に記憶する工程を含むことを特徴とする内視鏡装置の動作方法。
【請求項8】
動画像記録処理手段が、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存し、
データ転送部が、保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送し、
前記動画像記録処理部が、動画像記録の終了時に前記プロセッサ内部記憶装置に保存されていない動画像データを、所定条件に関係なく、セグメント動画像データとして前記プロセッサ内部記憶装置に保存し、
前記データ転送部が、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、未転送のセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送することを特徴とする内視鏡装置の動作方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、器官などの観察対象を撮像する内視鏡装置に関し、特に、動画像の記録処理に関する。
【背景技術】
【0002】
電子内視鏡装置では、ビデオスコープ先端部にイメージセンサを設けており、ビデオスコープによる撮像によって、動画像がモニタに表示される。動画像を記録する場合、所定のフォーマット形式(MPEGなど)に従って動画像を圧縮処理を施し、圧縮画像データを外部記憶装置(メモリカードなど)に記録することができる。
【0003】
動画像の記録中に不意な電源喪失があり、記録処理が正常に終了しない場合、記録ファイルが正常にクローズせず、すべての撮影画像データを失う恐れがある。これを防ぐため、所定の条件を満たすごとに圧縮した動画像データを区切りながら、自動ファイル化する。そして、ファイル化した圧縮動画像データを、メモリカードなど外部記憶装置へ逐次保存する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−161541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
動画像データを順次区切って記録する場合、オペレータが記録終了のため電源OFF操作する、あるいは断線などの不意な電源喪失が生じた場合、電源OFF直前に生成された圧縮画像データファイルの転送が終了せず、外部記憶装置に記録されない。そのため、電源OFFになるまで撮影した動画像すべてを再現することができない。
【0006】
したがって、記録処理途中で電源OFF状態になる場合等においても、外部記憶装置への動画像データ記録を完結できることが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の内視鏡装置は、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部に設けられた(内蔵された)記憶装置に順次一時保存する動画像記録処理部と、区切って順次保存される動画像データ(ここでは、セグメント動画像データという)を、プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送するデータ転送部とを備える。ここで、プロセッサ外部記憶装置には、USBメモリなど内視鏡プロセッサに着脱自在なメモリ、あるいは、コンピュータシステムなどケーブルを通じて動画像データを転送可能な記憶装置を含まれる。
【0008】
動画像データの記録処理に関しては、例えば、圧縮動画像データを生成することが可能である。また、各区分のセグメント動画像データについては、生成する度に順次ファイル化することが可能である。所定条件としては、例えば、一時保存するデータ容量に達する度に動画像データを区切ることが可能である。また、記録時間などを設定して動画像データを区切るようにすることも可能である。
【0009】
本発明では、データ転送部が、動画像の記録終了後、新たに動画像記録可能な動作環境になると、未転送のセグメント動画像データを、プロセッサ外部記憶装置へ自動的に転送(ここでは、追転送という)する。ここで、「動画像の記録終了」には、オペレータの意図しない強制的な記録終了、あるいは、誤った記録終了操作による強制的記録終了などが含まれる。例えば、内視鏡装置の電源ON状態からOFF状態への移行、オペレータによる早まった記録終了の入力操作などがある。
【0010】
一方、「プロセッサ外部記憶装置へ動画像を転送可能な動作環境」としては、電源ON状態への復帰、新たな動画像記録のための入力操作などが含まれており、外部記憶装置への動画像データの転送が可能な状態を示す。
【0011】
生成されて一時保存されたものの外部記憶装置へ転送されなかったセグメント動画像データは、インターバルを置いたとしても、最終的に外部記憶装置へ転送されることになり、動画像記録処理によって得られた動画像データすべてを、記録することが可能となる。
【0012】
動画像記録処理部は、プロセッサ内部記憶装置に保存したセグメント動画像データの数と、プロセッサ外部記憶装置に転送されたセグメント動画像データの数とに基づき、未転送のセグメント動画像データを検出することが可能である。
【0013】
例えば、動画像記録処理部は、セグメント動画像データの保存、転送に関する管理データを、プロセッサ内部記憶装置およびプロセッサ外部記憶装置に保存する。これに基づき、未転送のセグメント動画像データの確認がされる。ファイル管理用ジョブIDなどの転送管理ファイルを作成することにより、外部記憶装置内でのファイル確認が容易となる。
【0014】
突然記録終了状態になった場合、所定条件に到達しないために生成、一時保存されていない動画像データについても、外部記憶装置へ転送するのが望ましい。したがって、動画像記録処理部は、動画像記録の終了時、所定条件に関係なく、セグメント動画像データとして残りの動画像データをプロセッサ内部記憶装置に保存すればよい。
【0015】
本発明の内視鏡装置の動作方法は、動画像記録処理手段が、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存する工程と、データ転送手段が、保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送する工程を含む内視鏡装置の動作方法であって、前記データ転送手段が、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、未転送のセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送する工程を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明のプログラムは、内視鏡装置を、スコープによる撮像によって得られる動画像データを、所定条件に従って区切りながらプロセッサ内部記憶装置に順次一時保存する動画像記録処理手段と、保存された各区分のセグメント動画像データを、前記プロセッサ内部記憶装置からプロセッサ外部記憶装置へ順次転送するデータ転送手段として機能させ、動画像の記録終了後、新たに前記プロセッサ外部記憶装置へ動画像データを転送可能な動作環境になると、未転送のセグメント動画像データを、前記プロセッサ外部記憶装置へ追転送するように、前記データ転送手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明によれば、不意な電源喪失が生じた場合等においても、スコープによる撮像によって得られる動画像データを外部記憶装置へ確実に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態である電子内視鏡装置のブロック図である。
図2】システムコントロール回路によって実行されるメインの動画像記録処理のフローチャートである。
図3】サブコントローラによって実行される動画像データ転送処理のフローチャートである。
図4】システムコントロール回路によって実行される電源ON時の未転送動画像データ転送処理のフローチャートである。
図5】外部メモリ、内部メモリに保存されるイメージファイル、管理用ファイルのデータ内容を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、図面を参照して本実施形態である電子内視鏡装置について説明する。
【0020】
図1は、本実施形態である電子内視鏡装置のブロック図である。
【0021】
電子内視鏡装置は、その挿入部分が体内へ挿入されるビデオスコープ10と、プロセッサ20とを備え、ビデオスコープ10はプロセッサ20に着脱自在に接続される。プロセッサ20には、モニタ70が接続されている。
【0022】
プロセッサ20は、白色光を放射するランプ24を備え、ランプ24から放射された光は、ビデオスコープ10内に設けられたライトガイド(図示せず)に入射する。ライトガイドに入射した光は、配光レンズ(図示せず)を介してビデオスコープ10の先端部から射出し、被写体(観察部位)に照射される。
【0023】
被写体で反射した光は、スコープ先端部に設けられた対物レンズ(図示せず)によって結像し、被写体像がイメージセンサ12の受光面に形成される。ここでは、イメージセンサ12として、CCD、CMOSなどが適用可能である。イメージセンサ12の受光面上には、Cy、Ye、G、Mg、あるいはR、G、Bから成る色フィルタ要素をモザイク状に配列させた色フィルタ(図示せず)が配設されている。
【0024】
イメージセンサ12では、1フィールド/フレーム分の画像信号が所定の時間間隔で読み出される。例えば、NTSC方式の場合、1フィールド分の画素信号が1/60秒間隔で読み出され、PAL方式の場合、1/50秒間隔で読み出される。読み出されたアナログの画素信号は、信号処理回路14へ送られる。
【0025】
信号処理回路14では、アナログ画素信号に対し、デジタル化処理、ホワイトバランス処理(ゲイン処理)、ガンマ補正処理、そして色変換処理などの信号処理が施される。これにより、原色(R、G、B)のカラー画像信号が生成され、プロセッサ20へ順次送られる。
【0026】
プロセッサ20では、システムコントロール回路30を経由して画像処理回路26に送られた画像信号に対し、所定の信号処理が施される。その結果、1フレーム/フィールド分のカラー画像信号がモニタ70に順次出力され、カラー観察画像が動画像としてモニタ70に表示される。
【0027】
CPU、RAM、ROM等を含むシステムコントロール回路30は、絞り機構22、ランプ24などへ制御信号を出力し、プロセッサ20全体の動作を制御する。動作制御に関するプログラムは、あらかじめROMに記憶されている。絞り機構22は、ライトガイドの入射端と集光レンズとの間に配置されており、開閉動作によって照明光量を増減させる。
【0028】
CPU、ROMなどを含むサブコントローラ40は、システムコントロール回路30との間で相互通信し、外部メモリ(外部記憶装置)60への画像データ転送を制御する。この制御に関するプログラムは、あらかじめROMに格納されている。また、サブコントローラ40は、タッチパネル65に対する入力操作を検知する。外部メモリ60は、プロセッサ20に接続、あるいは、着脱自在な記憶装置であり、例えばUSBメモリなどが適用可能である。
【0029】
医師などのオペレータは、内視鏡作業中、タッチパネル65に対し入力操作することにより、動画像を外部メモリ60へ記録することが可能である。システムコントロール回路30は、動画像を記録するための入力操作情報をサブコントローラ40から受けると、ビデオスコープ10から送られてくる画像信号を、動画像ファイル生成回路28へ送る。
【0030】
動画像ファイル生成回路28では、動画像データが圧縮処理される。このとき、所定のデータ容量ごとに圧縮動画像データ(以下、セグメント圧縮動画像データという)が順次生成され、ファイル化される。動画像の圧縮処理は、例えばMPEGなどの規格に従って実行される。
【0031】
順次生成されるセグメント圧縮動画像データのファイルは、サブコントローラ40を経由して内部メモリ50へ一時的に保存される。内部メモリ50は、ここでは不揮発性メモリなどが適用可能である。一時保存されたセグメント圧縮動画像データのファイルは、保存が完了する度に、サブコントローラ40によって外部メモリ60へ順次転送される。
【0032】
システムコントロール回路30およびサブコントローラ40は、動画像データの記録処理を制御し、セグメント圧縮動画像データのファイル管理を実行する。後述するように、電源OFF状態への切り替えなどによって動画像記録処理が終了する場合、未転送のセグメント圧縮動画像データを内部メモリ50へ記憶する。そして、電源ON操作など、再度外部メモリ60への動画像データ転送が可能な状態になった場合、未転送のセグメント圧縮動画像データを外部メモリ60へ自動追転送する。
【0033】
以下では、図2図5を用いて、動画像データの記録処理および未転送圧縮動画像データの転送処理について説明する。
【0034】
図2は、システムコントロール回路30によって実行されるメインの動画像記録処理のフローチャートである。図3は、サブコントローラ40によって実行される動画像データ転送処理のフローチャートである。図4は、システムコントロール回路30によって実行される電源ON時の未転送動画像データ転送処理のフローチャートである。そして、図5は、外部メモリ、内部メモリに保存されるイメージファイル、管理ファイルのデータ内容を示した図である。
【0035】
内視鏡作業中、オペレータによって動画像データ記録の入力操作がなされると(S101)、動画像データ転送に関するジョブIDが生成され、内部メモリ50、外部メモリ60にあらかじめ作成された管理用ファイルM1、M2(図5参照)に記録される(S102)。ジョブID生成後、記録動作が開始される(S103)。
【0036】
ジョブIDは、動画像記録時の固有ファイル名と対応付けられており、記録日時、プロセッサシリアルNo、セグメント圧縮動画像データファイルの保存ファイル数、転送済みファイル数などが、項目として含まれている。
【0037】
圧縮処理によって生成された圧縮動画像データは、所定の上限となるデータ容量を超えると、セグメント圧縮動画像データとしてファイル化される。そして、内部メモリ50に一時的に保存される(S104、S105)。圧縮動画像データを区切りながら順次内部メモリ50へ保存するのに伴い、内部メモリ50の管理用ファイルM1内における一時生成ファイル数は、「1」だけインクリメントされる(S105、S106)。動画像の記録処理が続く間、ステップS104〜S106が繰り返される。これに従い、生成ファイル数も増加していく。
【0038】
一方、サブコントローラ40によるセグメント圧縮動画像データファイルの転送処理では、内部メモリ50に保存されているセグメント圧縮動画像データが、外部メモリ60へ転送される(図3のステップS201、S202)。そして、管理用ファイルM1、M2では、転送済みファイル数が「1」だけインクリメントされる(S203)。
【0039】
ところで、動画像記録処理中、突然に電源喪失状態になることがある。例えば、電源ケーブルが外れることによる電源切断、誤操作による電源OFF状態への切り替えなどがある。また、セグメント動画像データの転送が完全に終了していないのに、オペレータが動画像記録終了の入力操作を取り急いで行うこともあり得る。
【0040】
このような動画像記録終了状態になったと判断されると(S107)、データ容量上限に到達せず、いまだ内部メモリ50に保存されていない残りの圧縮動画像データがファイル化され、内部メモリ50に保存される(S108)。そして、生成ファイル数が1だけインクリメントされる(S109)。図5には、内部メモリ50におけるセグメント圧縮動画像データファイルA1〜A4が記載されている。
【0041】
電源OFF状態による動画像記録終了となった場合、記録処理転送が終了していないセグメント圧縮動画像データ、および最後にファイル化されたセグメント圧縮動画像データが内部メモリ50に記憶された状態となる。そして、図4に示すように、電源ON状態となると、未転送のセグメント圧縮動画像データの転送処理(追転送)を動作開始に伴って実行する。
【0042】
具体的には、電源が再びON状態になると、システムコントロール回路30は、外部メモリ60の接続を検知し、管理用ファイルM1、M2を検出する(S301、S302)。そして、内部メモリ50と外部メモリ60双方に同一のジョブIDが存在することが確認される、すなわち、先の動画像記録処理時に用いられた外部メモリ60がプロセッサ20に装着されていると判断すると(S303)、ステップS304に進む。
【0043】
ステップS304では、管理用ファイルM1、M2内において、未転送のセグメント圧縮動画像データがあることを示す内容がジョブIDに記入されているか否かを判断する。この未転送情報は、保存ファイル数、転送済みファイル数の相違に基づいてジョブIDにリストされている。図5では、外部メモリ60において、セグメント圧縮動画像データファイルA1〜A3のみ記録されていることが図示されている。
【0044】
上述した転送未完了状態で電源OFF状態に陥ったあとに電源ON状態になると、外部メモリ60へ転送完了しなかったセグメント圧縮動画像データが内部メモリ50に存在する場合があるため、保存ファイル数と転送済みファイル数は同一とならない。
【0045】
転送済みファイル数が保存ファイル数と相違する場合、動画像ファイル名が存在することを確認した後、未転送のセグメント圧縮動画像データが外部メモリ60へ追転送される(S305、S306)。このとき、最後に転送されたセグメント圧縮動画像データの後ろのアドレスに合わせて記録される。追転送が終了すると、管理ファイルM1、M2において、未転送情報のリストが削除される(S307)。
【0046】
このように本実施形態によれば、動画像記録処理が実行されると、圧縮動画像データを所定のデータ容量ごとに区切りながら、セグメント圧縮動画像データとして一時的に内部メモリ50に順次ファイル化して一時保存し、順次保存されたセグメント圧縮動画像データを、順次外部メモリ60へ転送する。そして、電源喪失などによって記録処理が終了するとき、残りのセグメント圧縮動画像データがファイル化、記録される。再度、電源ON状態になると、未転送のセグメント圧縮動画像データを、外部メモリ60へ追転送し、記録する。
【0047】
動画像記録処理が終了した後、大きなインターバルがあったとしても、未転送の動画像データを以前使用していた外部メモリへ追転送することが可能となり、撮像した動画像データすべてを記録することができる。また、ジョブIDを生成し、転送済みファイル数と生成、保存ファイル数をカウントすることにより、外部メモリへの未転送圧縮動画像データを容易に検知することができる。
【0048】
そして、動画像記録終了時、圧縮されたけれどもセグメントデータとして条件(データ容量)に達していない残りの圧縮動画像データをセグメント圧縮画像データとしてファイル化、保存するため、全く無駄なく動画像データを記録することができる。
【0049】
管理ファイルに対しては、ジョブID以外の管理データを添付、作成するようにしてもよい。また、動画像データの記録方式は任意であり、圧縮しなくてもよい。データ容量に従って動画像データを区切る構成以外の構成、例えば、記録時間を定めて動画像データを区切るようにするなど、他の条件に基づいた動画像の区切りをすることも可能である。
【0050】
未転送のセグメント動画像圧縮データは、記録終了時、内部メモリ以外のメモリに記憶させてもよく、そのメモリから外部メモリへの追転送を行ってもよい。また、コンピュータをプロセッサに接続し、コンピュータのメモリへ動画像データを記録するようにしてもよい。また、新たな動画像記録を再開する入力操作が行われたときに追転送する構成にすることも可能である。
【符号の説明】
【0051】
10 ビデオスコープ
20 プロセッサ
30 システムコントロール回路
40 サブコントローラ
50 内部メモリ
60 外部メモリ
図1
図2
図3
図4
図5