特許第6419119号(P6419119)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6419119
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】ペット用リード
(51)【国際特許分類】
   A01K 27/00 20060101AFI20181029BHJP
【FI】
   A01K27/00 Z
   A01K27/00 A
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-157433(P2016-157433)
(22)【出願日】2016年8月10日
(65)【公開番号】特開2018-23319(P2018-23319A)
(43)【公開日】2018年2月15日
【審査請求日】2016年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】516242286
【氏名又は名称】ダニエル ジョン ファン
【氏名又は名称原語表記】DANIEL JOHN FANG
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジョン ファン
【審査官】 田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0224188(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3163270(JP,U)
【文献】 米国特許第05361726(US,A)
【文献】 登録実用新案第3198029(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0044763(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3104073(JP,U)
【文献】 特開平11−225603(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3092411(JP,U)
【文献】 実開昭58−068864(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3195405(JP,U)
【文献】 特開2004−121102(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3112404(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3001037(JP,U)
【文献】 米国特許第09301505(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0090195(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットに使用されるペット用リードであって、前記ペット用リードは、
フロントリードの第1端とフロントリードの第2端とを含み、前記フロントリードの第2端が前記フロントリードの第1端の対向端に位置するフロントリードと、
リアリードの第1端とリアリードの第2端とを含み、前記リアリードの第2端が前記リアリードの第1端の対向端に位置するリアリードと、
前記フロントリードの第2端と前記リアリードの第1端に連接するカラビナと、
前記リアリードの第2端に連接する持ち手部と、
を含み、
前記持ち手部は利用者に握らせ、或いは前記持ち手部の環状部分を前記カラビナに掛止することで係留環を形成でき、
前記カラビナは、第1の留具を介して前記フロントリードの第2端に接続されるとともに、第2の留具を介して前記リアリードの第1端に接続され、
前記第1の留具及び前記第2の留具は、前記カラビナに直接的に接続されていることを特徴とするペット用リード。
【請求項2】
前記係留環は、係留物に係留するために用いられることを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項3】
前記フロントリードの第1端に連接する連結具を更に含み、前記連結具は前記ペットを縛り付けるために用いられることを特徴とする請求項1または2に記載のペット用リード。
【請求項4】
調整コキを更に含み、前記調整コキが前記フロントリードに可動連接されることを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項5】
前記調整コキは、掛止部を更に含み、且つ前記連結具が前記調整コキの前記掛止部に掛止するために用いられることを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項6】
前記連結具は、ナスカンを更に含み、且つ前記ナスカンが前記調整コキの前記掛止部に掛止するために用いられることを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項7】
前記連結具を前記調整コキの前記掛止部に掛止した時、前記連結具と前記調整コキがペット首輪を形成することを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項8】
前記ペット首輪は、前記ペットを縛り付けるために用いられることを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項9】
前記調整コキは、前記ペット首輪のサイズを調整するために用いられることを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項10】
前記カラビナと前記調整コキの間に設けるストッパーを更に含むことを特徴とする請求項に記載のペット用リード。
【請求項11】
前記フロントリード及び前記リアリードは、紐、バンド或いはチェーンとし、且つ前記持ち手部が紐、バンド、ベルト或いはハンドルとすることを特徴とする請求項10に記載のペット用リード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用リードに関し、特に、外部物体に係留しやすいペット用リードに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の社会において、多くの人々がペットを飼い、犬は、人気のあるペットの1つである。犬は、健康を保持するために、運動させる必要があるため、飼い主が常に犬と散歩しなければならない。犬の迷子又は危険発生(例えば道路に行って交通事故に遭遇)を避けるため、飼い主は、通常1本のペット用チェーンで犬を扱い、ペット用チェーンの一端を犬首に巻き付ける首輪に掛止し、又は犬の体に取り付けた胴輪に掛止し、他端を飼い主が握る。こうすると、犬を飼い主付近の位置にあるよう保持でき、且つ犬が制御できなくなること或いは迷子になることを避けることができる。
【0003】
しかしながら、犬の散歩時、飼い主が手からチェーンを放す場合(例えば靴の紐を結び、傘を開く等)があり、又は飼い主がペット立入禁止場所(例えばレストラン、図書館或いはデパード)に立ち入る時、暫く係留物体(例えば柱若しくは街路灯)にペット用チェーンを繋ぎ、該ペットの行動範囲を暫く該係留物体の付近にさせる。該ペット用チェーンを該係留物体に繋ぐ過程において、飼い主は通常該ペット用チェーンを該係留物体に数回り巻き付け、且つ該ペット用チェーンを該係留物体上に結び付けることで、該ペット用チェーンが該係留物体に安定的に係留されることを確保する。しかし、以上に述べる巻き付け及び結び付けの行動には時間かかり、且つ巻き付けと結び付けを解く行動にも時間かかり、飼い主には非常に不便であった。
【0004】
よって、利用者に簡単で且つ迅速にペット用リードを外部物体に係留させることができる新しいペット用リードを提供する必要があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は外部物体に係留しやすいペット用リードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、ペットに使用されるペット用リードを提供する。ペット用リードは、フロントリードの第1端とフロントリードの第2端とを含み、フロントリードの第2端が該フロントリードの第1端の対向端に位置する。リアリードは、リアリードの第1端とリアリードの第2端とを含み、リアリードの第2端が該リアリード第1端の対向端に位置する。カラビナがフロントリードの第2端とリアリードの第1端に連接する。持ち手部がリアリードの第2端に連接し、該カラビナを掛止するために用いる。持ち手部は、利用者に握らせ、或いは持ち手部の環状部分を該カラビナ掛止することで係留環を形成できる。カラビナは、第1の留具を介してフロントリードの第2端に接続されるとともに、第2の留具を介してリアリードの第1端に接続され、第1の留具及び第2の留具が、カラビナに直接的に接続されている。
【0007】
本発明の実施例1によれば、持ち手部がカラビナで掛止された時、持ち手部とカラビナは係留環を形成する。
【0008】
本発明の実施例1によれば、係留環は、係留物に係留するために用いられる。
【0009】
本発明の一実施例によれば、連結具は、該フロントリードの第1端に連接し、該ペットを縛り付けるために用いられる。
【0010】
本発明の一実施例によれば、ペット用リードは調整コキを更に含み、調整コキがフロントリードに可動連接される。
【0011】
本発明の一実施例によれば、調整コキは掛止部を更に含み、且つ連結具が調整コキの掛止部に掛止するために用いられる。
【0012】
本発明の一実施例によれば、連結具はナスカンを更に含み、且つナスカンが調整コキの掛止部に掛止するために用いられる。
【0013】
本発明の一実施例によれば、連結具を調整コキの掛止部に掛止した時、連結具と調整コキがペット首輪を形成する。
【0014】
本発明の一実施例によれば、ペット首輪はペットを縛り付けるために用いられる。
【0015】
本発明の一実施例によれば、調整コキはペット首輪のサイズを調整するために用いられる。
【0016】
本発明の一実施例によれば、ペット用リードは、カラビナと調整コキの間に設けるストッパーを更に含む。
【0017】
本発明の一実施例によれば、フロントリード及びリアリードは、紐、バンド或いはチェーンとする。
【0018】
本発明の一実施例によれば、持ち手部は、紐、バンド、ベルト或いはハンドルとする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施例に係るペット用リードを示す模式図である。
図2】本発明の一実施例に係る連結具でペット首輪を形成した時のペット用リードを示す模式図である。
図2a】本発明の一実施例に係る連結具で別の態様のペット首輪を形成した時のペット用リードを示す模式図である。
図2b】本発明の一実施例のペット首輪が方向Aに沿って摺動した時のペット用リードを示す模式図である。
図3】本発明の一実施例に係るペット用リードとペットを示す模式図である。
図4】本発明の一実施例に係るペット用リードと係留物を示す模式図である。
図5】本発明の一実施例に係るペット用リードとペットを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、審査官に本発明の技術内容を理解してもらうため、好ましい具体的実施例を挙げて説明する。
【0021】
図1乃至図5には、本発明の一実施例に係るペット用リードを示す。図1は、本発明の一実施例に係るペット用リードを示す模式図である。図2は、本発明の一実施例に係る連結具でペット首輪を形成した時のペット用リードを示す模式図である。図2aは、本発明の一実施例に係る連結具で別の態様のペット首輪を形成した時のペット用リードを示す模式図である。図2bは、本発明の一実施例のペット首輪が方向Aに沿って摺動した時のペット用リードを示す模式図である。図3は、本発明の一実施例に係るペット用リードとペットを示す模式図である。図4は、本発明の一実施例に係るペット用リードと係留物を示す模式図である。図5は、本発明の一実施例に係るペット用リードとペットを示す模式図である。
【0022】
図1及び図3に示されるように、本発明の一実施例において、ペット用リード1は、ペット300に使用され、該ペット300は犬、猫、ウサギ又は他の種類の動物であるものとする。ペット用リード1は、フロントリード10とリアリード20と連結具60とカラビナ30と持ち手部80と調整コキ50とストッパー40とを含む。
【0023】
図1乃至図3に示すように、本発明の一実施例において、フロントリード10及びリアリード20は、紐、バンド又はチェーン或いは他の種類のものとすることができるが、フロントリード10及びリアリード20の種類は、上記設計に限られるものではない。フロントリード10及びリアリード20の種類は、犬の散歩或いは訓練のニーズに合わせて変更されることができる。フロントリード10は、フロントリードの第1端11とフロントリードの第2端12とを含み、且つフロントリードの第2端12がフロントリード第1端11の対向端に位置する。リアリード20は、リアリードの第1端21とリアリードの第2端22とを含み、且つリアリードの第2端22がリアリードの第1端21の対向端に位置する。
【0024】
連結具60が、フロントリードの第1端11に連接され、ペット300を縛り付けるために用いられる。一実施例において、連結具60は、外部のペット首輪に繋ぐこともできるが、ペット胴輪にも繋ぐことができる。連結具60は、ナスカン61を含み、且つナスカン61が調整コキ50に掛止するために用いられる。ナスカン61は、円環部と開口部とを備える。ナスカン61を調整コキ50に掛止する時、利用者は該開口部を開き、調整コキ50をナスカン61の円環部内に入れ、且つ該開口部を閉めることで、ナスカン61の円環部と開口部を閉鎖した環状構造に形成させ、且つ調整コキ50は該閉鎖した環状構造内に掛止されることができる。ただし、ナスカン61の構造はすでに従来技術において幅広く使用されるため、本発明内においてその説明を省略する。また、ナスカン61の構造は、以上に述べたものに限られるものでなく、掛止機能を提供できる他の構造に変更できる。
【0025】
ストッパー40は、カラビナ30と調整コキ50の間に設けられ、フロントリード10に沿って移動でき、ナスカン61の移動を阻止するために用いられる。
【0026】
調整コキ50は、フロントリード10に可動連接されるため、フロントリード10上で移動させることができる。調整コキ50は、掛止部51を含む。掛止部51は、環状構造で、ナスカン61を掛止するために用いられる。ナスカン61を調整コキ50の掛止部51の環状構造に掛止した時、ナスカン61と調整コキ50がペット首輪70を形成する。ペット首輪70は、ペット300を縛り付けるために用いられる。調整コキ50をフロントリード10上で移動させることにより、フロントリード10が調整コキ50とナスカン61の間の長さを変更でき、これを介してペット首輪70のサイズは、異なるサイズのペット300に合わせて変更させることができる。ただし、該ペット首輪を形成する方法は、以上に述べたものに限られるものでない。図2a及び図2bに示すように、ナスカン61はフロントリード10を嵌めて別の態様のペット首輪70aを形成することができる。ナスカン61はフロントリード10に沿って摺動してこの態様のペット首輪70aの長さを調整でき、且つ調整コキ50がナスカン61の摺動を制限できるため、該ペット首輪70aはあまり大きくなりすぎてペット300をット首輪70a内から離脱させることがない。これ以外に、ナスカン61も調整コキ50とストッパー40の間を嵌めることでペット首輪70bを形成させることができる。ナスカン61は、フロントリード10上において方向Aに沿って摺動でき、且つストッパー40がナスカン61の移動を阻止することができることで、ペット首輪70bのサイズが大きくなりすぎることを避ける。
【0027】
図1図3及び図4に示すように、本発明の一実施例において、カラビナ30がフロントリードの第2端12及びリアリードの第1端21に連接する。カラビナ30は円環部と開口部と備え、且つ利用者は、円環部と開口部の操作を通じて、カラビナ30を物体に掛止できる。持ち手部80は、リアリードの第2端22に連接する。持ち手部80は、紐、バンド、ベルト或いはハンドルとするが、持ち手部80の種類がこの設計に限られるものではない。持ち手部80は、利用者に握らせることができ、若しくは該カラビナ30で掛止して係留環90を形成することができる。持ち手部80がカラビナ30によって掛止された時、持ち手部80とカラビナ30が係留環90を形成する。係留環90は、係留物200に係留するために用いられる。本発明の係留物200は、街路灯、柱、壁掛式フックとすることができる、或いは係留環90に掛止させることができる他の物体としてもよい。
【0028】
利用者が本発明のペット用リード1をペット300に使用してペット300と一緒に散歩する時、図1乃至図3に示すように、利用者は連結具60のナスカン61を調整コキ50の掛止部51に掛止して連結具60のナスカン61と調整コキ50でペット首輪70を形成することができる。次に、利用者はペット首輪70をペット300の首又は背中に嵌め、ペット300の首又は背中のサイズによって調整コキ50のフロントリード10における位置を調整することで、該ペット首輪70を適したサイズでペット300の首又は背中を縛り付けることができる。これにより、利用者は手400で持ち手部80を握ると共にペット用リード1で繋ぐペット300と一緒に散歩できる。
【0029】
利用者とペット用リード1で繋ぐペット300が一緒に散歩し、且つ利用者が自分の両手(例えば靴紐を縛る)を使用する必要があった時、又はペット立入禁止場所(例えばスーパーマーケット、図書館或いはレストラン)に立ち入る時、若しくは犬を引いている時に行うことが困難な行動(傘を開く或いは閉じる)の時、利用者は暫くペット300を外部物体に係留できる。図1及び図4に示すように、利用者は、持ち手部80とリアリード20を係留物200に巻き付け、持ち手部80を該カラビナ30に掛止できる。こうすると、リアリード20、持ち手部80及びカラビナ30で形成される係留環90は、係留物200を巻き付けすると共に係留物200に係留できる。係留環90を通じて該係留物200に係留する際、ペット用リード1で繋がれたペット300は、該係留物200の付近で拘束され、利用者がペット300から暫く離れてペット立入禁止場所に立ち入らせることができる。
【0030】
図5に示すように、犬と散歩する時にリードを短くしようとした場合、利用者は係留環90をつくってリード全体の長さを短縮させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明のペット用リード1の設計を通じて、利用者は、迅速で且つ楽にペット用リード1を係留物200に係留でき、且つ楽にリードを短縮できる。
【0032】
上述になされた実施例は、あくまでも本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例に限定して解釈されるべきものではなく、本発明の基本原理から逸脱することなく上記の実施形態を様々に変更できるのは、本願が主張する権利範囲に属し、特許請求の範囲に準じる。
【符号の説明】
【0033】
1 ペット用リード
10 フロントリード
11 フロントリードの第1端
12 フロントリードの第2端
20 リアリード
21 リアリードの第1端
22 リアリードの第2端
30 カラビナ
40 ストッパー
50 調整コキ
51 掛止部
60 連結具
61 ナスカン
70、70a、70b ペット首輪
80 持ち手部
90 係留環
200 係留物
300 ペット
400 手
A 方向
図1
図2
図2a
図2b
図3
図4
図5