(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のメータと前記第2のメータとが両方前記変圧器に接続されていると判定することに応答して、前記第1のメータと前記第2のメータとの間の関係性を示すトポロジデータを生成するステップ、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記集めることおよび前記タイムスタンプを付けることが実行されることになる規定の期間の表示を受信するステップ、をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
前記電圧変化の時系列は、前記集めることおよび前記タイムスタンプを付けることのための割り当てられた期間が電力供給停止中であった場合、ゼロの電圧変化の時系列を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
前記電圧変化の時系列の生成は、前記第1の計測ユニットが接続された同一の変圧器上の任意の顧客において電化製品がオンまたはオフにされたときに少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(概要)
本開示は、電気ネットワークのトポロジの態様を判定する技術、さらに具体的には2つの電気メータが同一の変圧器に接続されているかどうかを判定する技術について説明する。各変圧器にどのメータが接続されているかを判定することは、スマート電気グリッド環境において特に重要であり、データの利用および電気グリッドの動作の拡充につながる。
【0007】
本技術の第1の例では、1つのメータにおいて測定されるまたは「見られる」電圧変化は、そのメータに関連付けられた消費者によるアクティビティ、または、同一の変圧器に接続された他のメータに関連付けられた他の消費者によるアクティビティに起因する可能性がある。すなわち、同一の変圧器上のいずれの顧客において負荷に変化が生じても(例えば、電化製品のオンまたはオフ)、該変圧器に接続されたすべてのメータで、大なり小なり電圧の変動が見られる可能性がある。電圧変化または変動が最も見られるのは、負荷の変化に直接関連するメータにおいてである。しかし、同一の変圧器に接続された他のメータも、程度は小さいが同様の電圧変動が見られる。2つのメータに関連付けられた電圧変化の時系列を相関させることにより、その2つのメータが同一の変圧器に接続されているどうかの可能性を判定することできる。
【0008】
本技術の第2の例では、タイムスタンプ付き電圧データを、少なくとも第1のメータおよび第2のメータを含む複数のメータから、同一期間にわたり集めることができる。電圧変化の時系列は、第1のメータおよび第2のメータのそれぞれに対して、各メータの集められたタイムスタンプ付き電圧データを用いて生成することができる。上に示すように、同一の変圧器に接続された各メータにおいて見られる電圧レベルは、同一の変圧器上のいずれの顧客における負荷の変化にも部分的に基づいて、変動する。結果として、同一の変圧器に接続された2つのメータのいずれにおいても、電圧変化の時系列は、共通の変動によって相関している。従って、相関性を、第1のメータの電圧変化の時系列と第2のメータの電圧変化の時系列との間で算出することができ、それを用いて、2つのメータ間の「アフィニティ(affinity)」を判定することができる。一例では、2つのメータ間のアフィニティは、2つのメータに見られる電圧変化の時系列が、どの程度統計的に相関しているかを表す。2つのメータが同一の変圧器に接続される可能性が十分にあるほど物理的に近い場合に、このような算出を用いることができる。算出された相関性を用いて、第1のメータおよび第2のメータが、同一の変圧器に接続されているか(または、その可能性があるか)どうかを判定することができる。接続の判定に少なくとも部分的に基づいて、第1のメータと第2のメータとの間の関係性を示すよう、トポロジデータを構成することができる。
【0009】
(例示的システムおよび技術)
図1は、2つの変圧器のサービスエリア102、104それぞれが複数のメータを含む、スマートグリッド環境例100を示すブロック図である。示された例では、変圧器のサービスエリア102内にある変圧器106が、メータ108〜114に電力を供給する。メータ108、110は、変圧器106に配線接続(wired connections)116、118によって接続されている。メータ112、114は、変圧器106に共有接続(shared connection)120によって接続されている。
【0010】
メータ108〜114は、メッシュネットワークまたはスター型ネットワーク等を形成できるRFリンクまたは配線リンク(例えば、RFリンク122)によって、データ、更新、および他の情報を通信する。メータ108〜114は、1つまたは複数のRFリンク124、および/または、インターネットやプライベートネットワークといったバックホールネットワーク126によって、データを上流または下流に送信することができる。従って、オフィス、サーバ、またはコンピューティング装置128は、メータ108〜114と通信することができ、メータは互いに通信することができる。
【0011】
同様に、変圧器のサービスエリア104内にある変圧器130が、メータ132〜138に、配線140〜146を介して電力を供給する。RFリンクにより、メータ132〜138は、相互間、およびオフィス、サーバ、またはコンピューティング装置128との間で、通信することが可能である。
【0012】
上に示したように、変圧器106は、変圧器のサービスエリア102内の複数のメータに配線接続されている。しかし、拡張サービスエリア150として示されたより広い領域を、変圧器106に十分に近く、エリア内のいずれのメータも変圧器106に動作可能に接続できるエリアとして規定する。このように、変圧器と接続されるメータとの間の距離に限界はあるものの、拡張サービスエリア150内のいずれのメータも、変圧器106のサービスを受けられる可能性がある。
【0013】
ユーティリティ会社は、一般に、ユーティリティメータ、変圧器、および他のユーティリティ供給のためのネットワークコンポーネントを、互いにどのように接続するかを、文書で記録している。しかし、あるメータがユーティリティ会社の記録に、変圧器130に接続されているとして、誤ってリストアップされる恐れがある。このような誤りのある特定の例として、メータ134は変圧器のサービスエリア104内にあり、ユーティリティ会社の記録では変圧器130に関連付けられている。具体的には、メータ134は、(少なくとも理論上は)配線146によって変圧器130に接続される。しかし、メータ134は、実際には配線148によって変圧器106に接続されていてよい。メータ134が変圧器106の拡張サービスエリア150内にあるので、このような接続は可能である。このエラーは、データ入力エラー、記録を更新する技術者の失敗、消費者によるメータの移設(例えば、電気を盗むため)などの結果であるかもしれない。ユーティリティ会社の誤った記録により、スマートグリッド環境100が、十分効率的に機能しなくなる恐れがある。
【0014】
しかし、本明細書に説明する技術を適用することにより、部分的には、メータ108〜114および132〜138、ならびに、オフィスおよび/またはコンピューティング設備128が、本明細書の以下に説明する構造および機能を持つことにより、メータ134とその変圧器との間の真の接続が発見可能となり、スマートグリッドのトポロジが、より十分に理解されるであろう。
【0015】
図2は、スマートグリッド環境例100内にあるメータ134の構造および機能の例を示すブロック図である。メータ134は、メータ108〜114、132、136、および138などの構造の典型であるが、限定するものではない。
図1に関して論じたように、メータ134は、実際には配線148によって、変圧器106に接続されている。しかし、メータ134が配線146(存在しない)によって変圧器130に接続されていると、誤って記録管理されている。本明細書に説明する技術を用いて、正しいネットワークのトポロジを引き出すことができる。
【0016】
処理ユニット200は、プロセッサ(例えば、汎用マイクロプロセッサ、CPU、GPUなど)、ASIC(aplication specific integrated circuit)、または、プログラムを実行するおよび/または論理動作もしくはアルゴリズム動作を実施するよう構成された他のコンピューティング装置を含むことができる。処理ユニット200は、I/Oユニット202と通信することができ、I/Oユニット202は、RFリンク204、PLC(power line communication)、または他の手段を介して、他のネットワーク装置と順に通信することができる。
【0017】
計測ユニット206は、電圧、電流、および/またはメータ134に関連付けられた消費者/顧客による電力消費を測定するよう構成される。計測ユニット206からの得られる測定データ(例えば、電圧、電流、および/または電力の測定値)を、各測定が行われた時間に関連付ける(タイムスタンプ付き)ことができ、メモリ装置208内の適切なデータ構造に格納することができる。
【0018】
処理ユニット200はまた、プログラム、アプリケーション、データ構造、または他の情報を含むことができるメモリ装置208および/または他のメモリ装置と通信することができる。示された例では、計測ユニット206によって行われた電圧の測定値に、タイムスタンプを付け、タイムスタンプ付き電圧測定データ210として格納することができる。
【0019】
時系列関数212を、プログラム文によって定義し、メモリ装置208または他の場所に格納することができる。時系列関数212は、タイムスタンプ付き電圧測定値210を入力すると、メモリ装置208に格納するために電圧変化の時系列を出力するよう構成することができる。
図5および
図6でより詳しく論じるように、メータ134および/または計測ユニット206において見られる電圧変化、およびそれらの変化の時間を、電圧変化の時系列を作成するために利用することができる。一例では、電圧変化の時系列を、電圧変化の時系列データ構造214、またはメモリ装置208内のファイルシステムに格納することができる。
【0020】
図3は、相関機能を実施するよう構成されたメータ300であって、その結果、該メータと、ある1つの変圧器のサービス受けるのに十分近い距離にある(例えば、変圧器の拡張サービスエリア150内)他のメータとの間のアフィニティを算出するよう構成されたメータ300の、構造および機能の例を示すブロック図である。算出されたアフィニティまたは相関性により、別のメータと同一または異なる変圧器へのメータ300の接続性を含めて、ネットワークのトポロジの諸態様を示すことができる。メータ300は、処理ユニット200、I/O機能202、および計測ユニット206を含むことができ、これらは、メータ134および
図2に関して説明した通りである。
【0021】
メモリ装置208は、1つまたは複数のアプリケーション、プログラム、データ、または他の情報を含むことができる。メモリ装置208に格納されるデータの一例として、タイムスタンプ付き電圧測定データ210には、計測ユニット206から取得した集められた測定値を含めることができる。タイムスタンプ付き電圧データ210を、計測ユニット206から集めて、電圧変化の時系列データ214を生成するために、時系列関数または時系列アプリケーション212によって処理することができる。
【0022】
近隣のメータ(例えば、ある変圧器の拡張サービスエリアと同一か、わずかに広い範囲内にあるメータ)からの電圧変化の時系列データを、メータ300が受信することができる。各メータの電圧変化の時系列データを、メモリ装置208で規定された時系列データベース302に格納することができる。メータ300が受信した電圧変化の時系列データに、送信しているメータの座標を付すことができる。座標はX−Yの形式、例えば、緯度および経度などの形式でよい。メータ300は、座標を使用して(例えば、ピタゴラスの定理の適用によって)、任意の2つのメータ間の距離を判定することができる。
【0023】
相関モジュール304は、メータの各組に関連付けられた電圧変化の時系列の組み合わせ間の相関性を算出することができる。電圧変化の時系列は、時系列データベース302から取得することができる。相関モジュール304は、電圧変化の時系列の各組み合わせの相関性を算出するよう構成された統計ツールおよび/または統計アルゴリズムを含むことができる。相関性は、少なくとも部分的に、同時間における対応する電圧変化のインスタンスを比較することによって、測定することができる。相関アルゴリズムはまた、2つの電圧変化の時系列を考慮する際、異なる時間または対応していない時間の電圧変化のインスタンスを考慮することもできる。相関モジュール304により使用可能な技術の第1の例では、2つの電圧変化の時系列間の相関性が弱い場合(例えば、30%未満)、2つのメータそれぞれが同一の変圧器に接続されている可能性は低い。逆に、2つの電圧変化の時系列間の相関性が強い場合(例えば、70〜99%)、2つのメータそれぞれは同一の変圧器に接続されている可能性が高い。さらに、2つの電圧変化の時系列間の相関性が特に強い場合(例えば、95%超)、2つのメータそれぞれは、同一の変圧器に少なくとも何らかの共有配線によって、接続されていると考えらえる。例えば、変圧器からの配線が、2つのメータそれぞれに接続するために“Y字”分岐している可能性がある。
【0024】
相関モジュール304の別の動作例では、2つのメータ間で算出された相関性を、上述とは異なる相関範囲と比較し、その比較から結論付けることができる。また、さらなる一例では、
図11および関連する論述によって示す技術により、ネットワークのトポロジまたはグリッドのトポロジを判定する助けとなるホーム対アウェイのアフィニティの概念を紹介する。
【0025】
相関モジュール304は、電気グリッドの一部の中で、どのメータが同一の変圧器(複数可)に接続されているかを判定することができる。判定された情報を用いて、電気グリッドを描くトポロジ情報を生成および/または更新することができる。トポロジデータ306を、地図、表、データベース、または他のデータ構造として構成し、電気配線グリッド上のコンポーネントおよび接続性を描く情報を含めることができる。具体的には、トポロジデータ306により、どのメータがどの変圧器に接続されているかを描くことができる。
【0026】
図4は、相関性およびトポロジの維持、ならびに更新の機能を実施するよう構成されたメータ以外のコンピューティング装置の構造および機能の例を示すブロック図である。メインまたは中央のオフィス、サーバ、サーバファーム、または他のコンピューティング装置(複数可)128が例に示されている。コンピューティング装置128は、複数のメータからの電圧変化の時系列データを受信し、時系列データベース402に格納するよう構成される。相関モジュール404は電圧変化の時系列の組の間の相関性を算出する。トポロジデータ406を、相関モジュール404からの入力を用いて作成、更新、または維持することができる。
【0027】
図5は、電圧変化の時系列データを生成するために使用可能な電圧測定値およびタイムスタンプ500の第1の例を示すタイミング図であって、この場合、測定期間内の基本的時間間隔は一定である。
図5の例において、規定された期間502は、スマートグリッドのトポロジの推定を行う複数のメータに適用される。すなわち、各メータが同期間502にわたり電圧測定を行い、その結果、ある特定の変圧器に接続されたある特定の消費者における負荷の変化から生じる電圧変化が、複数のメータのうちの一部で見られる可能性がある。期間は、望ましくは、数分から数日まで幅があってよい。期間502を、複数の時間間隔504に分割することができる。示された例では、12の時間間隔が示されている。電圧測定値(例えば、242.8ボルト)が各時間間隔に関連付けられている。時間間隔504は、期間502よりかなり短くてよい。例えば、時間間隔は、望ましくは、数秒または数分であってよい。
【0028】
1つの時間間隔から次の時間間隔への電圧変化を用いて、電圧変化の時系列を形成することができる。時系列の例の値が、T1からT11までラベル付けされている。時系列における各要素には、電圧変化およびその変化に関連付けられた時間が含まれる。時系列における1つの要素として、時間T1における電圧変化は−0.3ボルトである。時間T2における電圧変化は0.2ボルト、時間T3における電圧変化は0.1ボルトなどである。電圧変化の時系列を、このような連続から構築することができる。
【0029】
従って、ある特定のメータの電圧測定値およびタイムスタンプ500に関連付けられた電圧変化の時系列は、(T1,−0.3);(T2,0.2);(T3,0.1);(T4,0.0);(T5,−0.4);(T6,0.5);(T7,−0.1);(T8,−0.2);(T9,−0.4);(T10,0.6);(T11,−0.1)という連続である。同一の変圧器に接続された他のメータは、同一期間502にわたり電圧測定を行った場合、上記電圧変化の時系列と強い相関性を示す電圧変化の時系列を有する可能性がある。同一の変圧器に接続されていない他のメータは、相関性の弱い電圧変化の時系列をおそらく有するであろう。
【0030】
図6は、電圧変化の時系列データを生成するために使用可能な電圧測定値およびタイムスタンプ600の第2の例を示すタイミング図である。期間602は、
図1の期間502と同様である。しかし、本例では、期間602内の時間間隔604が一定ではない。例えば、計測ユニットにより見られる電圧は、変圧器に接続された顧客の1つにおいて負荷に変化が生じる(例えば、電化製品のオンまたはオフ)まで、実質的には一定である。負荷に変化が生じると、電圧測定値に対応する変化が生じ得る。この電圧変化を用いて、1つの時間間隔を終了し、別の時間間隔を開始することができる。
【0031】
図6の例において、電圧変化の時系列は、(T1,0.6);(T2,−0.1);(T3,−0.3);(T4,0.5);(T5,0.3);(T6,−0.3);(T7,−0.2);(T8,−0.1);(T9,0.2);(T10,0.2);(T11,−0.2)という連続である。
【0032】
(電圧変化の時系列の相関性の適用例)
図7は、15日間にわたり一定の5分間隔で集められたデータが示すように、例に挙げる2つのメータ間で強い相関性を示すグラフ700である。従って、グラフ700は
図3の例の相関モジュール304によって生成されたトポロジデータ306の一例を示す。示された例では、2つのメータはネットワークにおける番号によって示されており、アフィニティは0.950、78フィート離れていることが示されている。この距離は、両メータの同一の変圧器への接続という点で整合性が取れる。横軸は第1のメータの電圧変化を示し、縦軸は第2のメータの電圧変化を示す。
【0033】
グラフ700は、同一の変圧器上の2つメータとして整合性が取れる、典型的な電圧変化(+6ボルトから−6ボルトの間)の相関性を示す。グラフ700に含まれる情報の一例として、チャートの最も上、最も右の点が、第1のメータ(すなわち、メータ1)の+5.4ボルトの電圧変化を表し、同時に、チャートのタイトルにある第2のメータ(すなわち、メータ2)では、+4.8ボルトの電圧変化が起こっている。グラフ700が画素化されている(すなわち、散布図)のは、メータの測定分解能が0.3ボルトであるからである。
【0034】
グラフ700におけるメータの組の電圧変化に対するピアソンの相関係数は、0.950と算出される。グラフ700の各点は、分析過程にわたる同一の組の電圧変化の1つまたは複数のインスタンスを表す。従って、同じデータを描く代替の方法は、
図8に示すように最も高い値と最も低い値をボックスプロットとして、各点の縦軸の範囲を、第2のメータにおける電圧変化の範囲に対応するよう集約する方法である。
【0035】
図8は、第2のメータの標準偏差に対して描かれた第1のメータの電圧変化の関係性の例を示すグラフ800であり、この場合、両メータの相関性が強く、同一の変圧器への接続を示している。縦軸において、箱は、第2のメータの平均の電圧変化の上下の1つの標準偏差を示す。縦軸の両端は、第2のメータの最大および最小の電圧変化を表す。横軸は第1のメータにおける電圧変化を示す。箱がないということは、電圧変化が1組しかなく、標準偏差の算出ができないことを示す。それゆえ、最小値、最大値、平均値を、単一の値にまとめている。グラフ800の例で、単一の値は、短い横線の記号(例えば、チャートにおける最も低く、最も左の点)で示されている。
【0036】
図7および
図8で示された2つのメータそれぞれは、同一の変圧器を親としている。
図8で、電圧の特徴的なアフィニティは0.95(2つのメータが同一の変圧器に接続されていることを強く示している)である。対照的に、
図9は、同一の変圧器に接続されているものの、若干低いアフィニティを示す、メータの別の組を示す。このように若干アフィニティが低くなるのは、メータを接続する配線がより長いか、メータの電圧測定分解能がより低いか、または他の要因による。
【0037】
図9は、第2のメータの標準偏差に対して描かれた第1のメータの電圧変化の関係性の例を示すグラフであり、この場合、両メータが
図8に見られるより相関性が弱いものの、両メータは同一の変圧器に接続されている。関係性は視覚的には、より直線的でなくなり、縦軸方向のばらつきが大きいように見える。これは、算出されたアフィニティが、
図7で説明したメータのアフィニティより低く、0.75であることと整合性がある。2つのメータ間の距離はゼロであり、これは、集合住宅の中の2区画であるか、設置業者が同一の変圧器上のすべてのメータを同位置で入力したというように、データ入力が不正確であるかのいずれかを示す。しかし、アフィニティ0.75という数値は依然、同一の変圧器上のメータの組であるという予想範囲内である。
【0038】
図10は、第2のメータの標準偏差に対して描かれた第1のメータの電圧変化の関係性の例を示すグラフであり、この場合、両メータの相関性が弱く、おそらく異なる変圧器に接続されていることを示している。
【0039】
本例では、1組のメータが異なる変圧器に接続されている。異なる変圧器であることは、両メータ間の距離、すなわち1,254フィートによって明らかに示されている。相関性は明らかに弱く、算出されたアフィニティはわずかに0.15である。これは、同一の変圧器に接続されたいずれの2つのメータ間のアフィニティも、異なる変圧器に接続された2つのメータ間のものよりかなり高くなる傾向があるという見解と整合性がある。一般にアフィニティの値は、同一の変圧器に接続されたメータの場合0.5から0.99の間であり、一般的には、異なる変圧器に接続されたメータの場合0.6未満である。重複部分による曖昧さは、
図11および
図13に関し、関連する本文にて論ずるように、ホームアフィニティをアウェイアフィニティと比較することにより解決できる。また、共通の変圧器に個々の配線で接続されている場合(例えば、
図1のメータ108およびメータ110)と対照的に、共通の変圧器に対し同一の接続を共有するメータ間(例えば、
図1のメータ112およびメータ114)で、アフィニティがより高くなることも一般的である。
【0040】
図11は、最初に仮定もしくは記録されたスマートグリッドおよび/または電気ネットワークのトポロジを確認する、または疑うツールとしてのアフィニティの使用例を示すグラフ1100である。一例では、2つのメータ間のアフィニティまたは相関性についての閾値を用いることができる。2つのメータ間の算出されたアフィニティが閾値より高い場合、メータが同一の変圧器に接続されていると判定することができる。しかし、2つのメータ間の算出されたアフィニティまたは相関性が、閾値より低い場合は、メータが異なる変圧器に接続されている、および/または更なる調査が必要であると判定することができる。本例も有効だが、他の技術もまた利用可能であり、以下に説明する。
【0041】
更なる一例において、同一の変圧器(例えば、記録管理に示されている)を親とするすべてのメータに対して、各メータのアフィニティ値または相関値の最高値を算出することができる。このアフィニティまたは相関性を「ホームアフィニティ」と称し、同一の変圧器に接続されていると思われるメータを「ホームメータ」と称することにする。さらに、異なる変圧器を親としながら、ある閾値の半径の範囲内(例えば、あるメータと同一の変圧器におそらく接続されている別のメータを含めることができる、そのメータ周囲の半径範囲)にあると、記録管理に示されているすべてのメータに関して、各メータのアフィニティ値または相関値の最高値を算出することができる。このアフィニティまたは相関性を「アウェイアフィニティ」と称し、同一の変圧器に接続されていると思われるメータを「アウェイメータ」と称することにする。同一の変圧器に接続されたメータはより高いアフィニティを有するので、ホームメータのアフィニティ値(「ホームアフィニティ」)のすべては、アウェイメータのアフィニティ値(「アウェイアフィニティ」)より高くなると予想される。あるメータが、ホームメータの1つまたはすべてよりも、アウェイメータと高いアフィニティまたは相関性を有する場合、異なる変圧器に接続された異なるメータの記録管理が誤っている恐れがある。アウェイメータのアフィニティ値/相関値がホームメータの値に近い場合、決定的な判断はできない。
【0042】
グラフ1100は597個のメータに対するホームアフィニティおよびアウェイアフィニティの例を示す。各メータに対し、同一の変圧器に接続されていると記録管理が示すすべてのメータとの相関性の最高値を算出する。これが「ホームアフィニティ」である。さらに、異なる変圧器に接続されていると記録管理が示しているが、同一の変圧器に接続されている可能性が十分にあるほど近くにある、すべてのメータとの相関性の最高値を算出する。これが「アウェイアフィニティ」である。従って、ホームアフィニティ対アウェイアフィニティという基準に基づき、各メータをグラフに表すことができる。
【0043】
グラフ1100を参照すると、予想通り、大部分のメータがアウェイアフィニティよりも高いホームアフィニティを示している。しかし6つのメータ(全メーター数の約1パーセント)は、グラフ1100の右半分より下に示されている。これらのメータは反対の結果、すなわち、アウェイアフィニティがホームアフィニティより高いことを表示する。これらの6つのメータに関しては調査し(または、少なくともデータベースにマークをつけ)、それらの真の変圧器との接続性を判定する必要がある。
【0044】
また別の4つメータ(全メータ数の約0.7パーセント)は、各メータの組の電圧変化値数(N=4320)に対して、95パーセント信頼限界(95%CL)カーブで区切られた「グレーゾーン」にある。
【0045】
疑わしいかまたは不確かなトポロジにあるメータ(すなわち、記録管理に誤りがあると思われる場合)にとって、そのメータが実際に接続されている変圧器を判定することは望ましいことである。これらのメータのそれぞれにおいて、ある特定のアウェイメータが有するアフィニティは、各ホームメータが有するアフィニティより高くなる。従って、特定のアウェイメータに関連付けられた変圧器が、おそらくそのメータの変圧器である。人手があれば、疑わしいかまたは不確かなトポロジにあるメータの接続性を、実際に確認することも可能であろう。
【0046】
(方法例)
本明細書において論じる技術の諸例において、動作の方法を、メモリ上に規定されたソフトウェアによって、および/またはASIC(application specific integrated circuits)によって行うことができる。メモリ装置208は、コンピュータ可読媒体を備えることができ、RAM(random access memory)といった揮発性メモリ、および/またはROM(read only memory)もしくはフラッシュRAMといった不揮性メモリの形態を取ることができる。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、もしくは、コンピューティング装置の1つまたは複数のプロセッサにより実行するための他のデータといった情報を格納するための任意の方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体の例には、PRAM(phase change memory)、SRAM(static random−access memory)、DRAM(dynamic random−access memory)、他のタイプのRAM(random access memory)、ROM(read only memory)、EEPROM(electrially erasable programmable read−only memory)、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM(compact disk read−only memory)、DVD(digital versatile disk)もしくは他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶装置、または、コンピューティング装置がアクセスするための情報を格納するために使用可能な他の任意の非伝送媒体が含まれるが、これらに限らない。本明細書で規定するように、コンピュータ可読媒体には、変調データ信号や搬送波といった通信媒体は含まない。
【0047】
図12〜
図14は、スマートグリッドのトポロジを判定するために用いる技術、より具体的にはメータが接続されている変圧器を判定するために用いる技術を代表するプロセスの例を示すフロー図である。プロセスは、
図1〜
図3のメータ134、および/または
図1、
図2および
図4のコンピューティング装置128により、全体的または部分的に実装することができるが、必ずしもそうでなくてもよい。理解しやすいように、プロセスを、
図1〜
図4のメータおよびコンピューティング装置を参照して説明するが、これらの装置を使用することに限るものではない。従って、説明したメータおよびコンピューティング装置は、他の多数のプロセスを実施することが可能であり、
図12〜
図14のプロセスを、他の多数のメータを用いて実装することもできる。
【0048】
図12は、スマートグリッドのトポロジを推定できる方法、具体的には変圧器(複数可)とメータ(複数可)との間の接続を推定、判定、および/または確認できる方法例1200を示すフロー図である。説明する技術例において、タイムスタンプ付き電圧データを、第1のメータおよび第2のメータといった1つまたは複数のメータからそれぞれ集める。集められたタイムスタンプ付き電圧データを用いて、電圧変化の時系列を、第1のメータおよび第2のメータといった各メータに対して生成する。相関性またはアフィニティを、メータ間で算出する。例えば、相関性を、第1のメータの電圧変化の時系列と、第2のメータの電圧変化の時系列との間で算出する。相関性を用いて、第1のメータおよび第2のメータが同一の変圧器に接続されているかどうかを判定することができる。
【0049】
ブロック1202において、タイムスタンプ付き電圧データを1つまたは複数のメータから集める。電圧データは、メータによって「見られる」または、メータにかかる電圧を示すことができる。電圧は電気グリッド(中電圧伝送回線など)によりかかる電圧、およびある特定のエリアにおける負荷または電力消費に、部分的に基づき、変動する可能性がある。例えば、ある特定のエリアで電力消費が増えると、電圧レベルが下がる可能性がある。
図1のシステムの文脈では、タイムスタンプ付き電圧データを、変圧器のサービスエリア102内だけでなく、全体に拡張されたサービスエリア150内のすべてのメータから集めることができる。拡張サービスエリア150内のタイムスタンプ付き電圧レベルを集めることにより、実際には変圧器106に接続されているが、記録管理では変圧器130に接続されていると示されているメータを、検出することが可能である。
図2のシステムの文脈では、タイムスタンプ付き電圧データをメータ例134の計測ユニット206によって集めることができる。計測ユニット206は、変圧器(106または130)により与えられる電圧を測定し、タイムスタンプを付けるよう構成される。
【0050】
ブロック1204において、各メータに対し電圧変化の時系列を算出または生成する。電圧変化の時系列は、計測ユニットが接続されている同一の変圧器上の任意の顧客において電化製品をオンまたはオフした時間に、少なくとも部分的に基づく。電圧変化の時系列の算出を、ブロック1202で取得した集められたタイムスタンプ付き電圧データを用いて実施することができる。
図2のメータ134の例の文脈では、時系列関数212が計測ユニット206からのタイムスタンプ付き電圧測定値を用いて電圧変化の時系列を算出または引き出す。
【0051】
ブロック1206において、2つ以上のメータ(例えば、ブロック1202の第1のメータおよび第2のメータ)の電圧変化の時系列間の相関性を算出する。相関性の算出は、ある特定のメータにおいて実施するか、遠隔地にあるサーバまたは他のコンピューティング装置において実施することができる。前者の例では、
図3に示すように、メータ300は、複数のメータからの時系列データを含む時系列データベース302を保持することができる。このようなメータの例には、変圧器の拡張サービスエリア150(
図1に見られる例)内のメータを含むことができる。
図3の例では、異なるメータからの電圧変化の時系列間の相関性の算出は、相関モジュール304によって行うことができ、該モジュールは、2つのメータそれぞれの電圧変化の時系列に基づき2つのメータ間の統計的相関性の算出を行う。
図4の例では、ユーティリティ会社のオフィス内、またはスマートグリッド上もしくはスマートグリッドと通信できる装置に配置できる、サーバまたは他のコンピューティング装置に、相関モジュール304を配置することができる。
【0052】
ブロック1208において、第1のメータおよび第2のメータが、互いに物理的に十分近くにあり、同一の変圧器の拡張サービスエリア内に存在し得る場合にのみ、相関性の算出を行うことができる。本例では、互いに十分近くにあり、同一の変圧器に接続されている可能性があるメータ間の相関性のみに、相関性の算出を限ることによって、リソースを大幅に節約することができる。任意の単一の変圧器の同一の拡張変圧器サービスエリア内に存在しないメータは、ただ偶然に相関性を示しているだけであり、このような相関性はスマートグリッドのトポロジを知ろうとする上で誤りを引き起こす恐れがある。
【0053】
ブロック1210において、2つの電圧変化の時系列間の相関性を算出する場合に用いることができる、任意の特別な技術について説明している。示された例では、第1のメータの電圧変化の時系列における電圧変化の時間と、第2のメータの電圧変化の時系列における電圧変化の時間を、同期させる、および/または調節する。より具体的には、電圧変化の時系列はそれぞれ、電圧が変化したときにタイムスタンプを付けて電圧を測定するプロセスを行う際に異なる時間を有し、および、電圧が変化しなかったときに異なる時間を有する可能性がある。従って、2つの電圧変化の時系列における電圧変化間の相関が行われうる。いずれに2つのメータ間でも、変化の時間および変化のない時間が合致すればするほど、その2つのメータ間の相関性は強い。
【0054】
ブロック1212において、算出された相関性に基づき、2つのメータが同一の変圧器に接続されているかどうかを判定することができる。一般的に、相関性の値が高いかまたは閾値を超える場合、相関性がある、および/または同一の変圧器への接続を示している。一方、相関性の値が低いかまた閾値(同一の閾値か、異なる閾値)より低い場合、相関性がない、および/または異なる変圧器への接続を示している。
図13において、この判定を行う際に用いる更なる技術を提供している。
【0055】
ブロック1214において、算出された相関性に少なくとも部分的に基づき、2つのメータを同一の変圧器に接続するのに同一の配線接続が用いられているかどうかを判定することもできる。いくつかの技術においては、2つのメータ間の電圧変化の時系列間で相関性がより高い場合、2つのメータを同一の変圧器に接続するのに少なくとも何らかの共通の配線を使用していることを示している可能性がある。
【0056】
ブロック1216において、第1のメータと第2のメータとの間の関係性を示すトポロジデータを生成する、または構成することができる。関係性の例として、以下を含む。すなわち、何らかの共通の配線を用いて同一の変圧器に接続されている、おそらく異なる配線を用いて同一の変圧器に接続されている、または、異なる変圧器に接続されている、
ということが考えられる。トポロジデータは、グラフ形式、表形式、データベース、スプレッドシート、または情報装置の他のデータ構造で、維持することができる。
【0057】
図13は、メータが接続されている真の変圧器を推定、判定、および/または確認できる第2の方法例1300を示すフロー図である。技術の一例では、仮定したトポロジ(例えば、ユーティリティ会社の記録管理によって分かるように)に従って、各メータはある変圧器に接続されている。ある特定のメータに対して、同一の変圧器に接続されていると思われる他のメータの電圧変化の時系列に関して、相関性またはアフィニティを算出することができる。同一の変圧器に接続されていると思われる他のすべてのメータと該特定のメータとの相関性の最高値を「ホームアフィニティ」とみなすことができる。さらに、同一の変圧器に接続されているとは思われないが、このような接続が可能である妥当な距離内にある他のメータの電圧変化の時系列に関して、該特定のメータとの相関性またはアフィニティを算出することができる。同一の変圧器に接続されているとは思われないが、同一の変圧器への接続の可能性が十分にあるほど近くにある他のすべてのメータと該特定のメータとの相関性の最高値を「アウェイアフィニティ」とみなすことができる。該特定のメータのホームアフィニティが該特定のメータのアウェイアフィニティより高い場合、仮定したトポロジが確認されることになる。しかし、該特定のメータのホームアフィニティが該特定のメータのアウェイアフィニティより低い場合、仮定したトポロジは疑わしい。2つの例において、疑わしいトポロジを物理的に調査するか、またはデータベースにマークを付けることができる。
【0058】
ブロック1302において、第1のメータと、第1のメータと同一の変圧器に接続されていると記録されている各メータとの間の相関性の最高値で、ホームアフィニティを判定する。このような記録は、ユーティリティ会社の記録管理内に存在し得る。ブロック1304において、第1のメータと、同一の変圧器に接続されていないが同一の変圧器の拡張サービスエリア内にあると記録された各メータとの間の相関性の最高値で、アウェイアフィニティを判定する。ブロック1306において、ホームアフィニティとアウェイアフィニティを比較する。ブロック1308において、該比較に基づき、第1のメータおよび第2のメータが同一の変圧器に接続されているかどうかを判定することができる。比較により、アウェイアフィニティがホームアフィニティより高い値を示す場合、アクションを起こすことができる。例えば、データベースまたはトポロジにマークをつける、または、接続を調査するために現場へ調査チームを送ることができる。
【0059】
図14は、スマートグリッドのトポロジを推定することができる第3の方法例1400を示すフロー図である。ブロック1402において、所定期間の指示を受ける。所定期間中、複数のメータが電圧レベルのデータを集めタイムスタンプを付ける。従って、メータ間の相関性および/またはアフィニティは、同一期間にわたり取られる電圧測定値に基づく。その期間は、本社または他の制御部門が指示できる。あるいは、初期設定で同一の期間を各メータのプログラムに組み込むことができる。ブロック1404において、第1の計測ユニットから電圧データを集め、タイムスタンプを付けることができる。いくつかのシステム例では、このデータを、リモートサーバまたはコンピューティング装置が、処理のために取得することができる。ブロック1406において、第1のメータに対する電圧変化の時系列を生成する。電圧変化の時系列は、ブロック1404で集められたタイムスタンプ付きの電圧データに、少なくとも部分的に基づくことができる。いくつかのシステム例では、電圧変化の時系列は、リモートサーバまたはコンピューティング装置が、タイムスタンプ付きの電圧データを用いて生成することができる。
【0060】
ブロック1408〜1416では、ブロック1406で説明した電圧変化の時系列の生成に関する技術を説明する。ブロック1408の例では、電圧変化の時系列は、第1の計測ユニットに関連付けられた消費者において電気負荷がオンまたはオフされたことを示すことができる。一例では、ある特定時に、メータに負荷(例えば、電気ヒータ)がかかると、その時点でわずかな電圧ディップが生じ得る。従って、電圧変化の時系列は、メータが接続されている消費者において電気負荷がオンまたはオフされたことを示すことができる。ブロック1410の例では、電圧変化の時系列は、第1の計測ユニットが接続された変圧器に接続された他のメータにおいて、電気負荷がオンまたはオフされたことを示すことができる。したがって、メータが別のメータと同一の変圧器に接続されている場合、消費者が電気負荷をオンおよびオフすると、変圧器に接続されたいずれのメータにおいても「見られる」電圧に影響が及ぶ可能性がある。ブロック1412の例では、データを集めタイムスタンプを付ける割り当て期間が電力の供給停止中であった場合、電圧変化の時系列を0とするよう構成することができる。1つのメータが停電または電力供給の休止を被り、別のメータはその時点で電力の供給を受けている場合、両メータはおそらく変圧器を共有していない。木または他の障害物が変圧器からメータへの供給を停めている場合は例外である。ブロック1414の例では、電圧変化の時系列は規定された期間に関連付けられており、その規定された期間中、負荷が何度もオンまたはオフされることに少なくとも部分的に基づいて、何度も間隔があく。すなわち、電圧変化(電気負荷の変化によって引き起こされるような)は、1つの間隔の終わり、および別の間隔の始まりをもたらすことができる。ブロック1416の例では、電圧変化の時系列は、規定された時間間隔を含む規定された期間にわたり記録することができる。従って、ブロック1414またはブロック1416の技術は、間隔を規定する代替の方法を提供する。
【0061】
ブロック1418において、第1のメータまたは第1の計測ユニットの電圧変化の時系列と、第2のメータまたは第2の計測ユニットに関連づけられた電圧変化の時系列との間の相関性を算出することができる。
【0062】
(結論)
本主題を、構造的特徴および/または方法論的動作に固有の言語で説明したが、当然のことながら、添付の特許請求の範囲で規定される本主題は、説明した具体的な特徴または動作に必ずしも限定されるものではない。むしろ、具体的な特徴および動作は、特許請求の範囲を実装する例示的形態として開示するものである。