特許第6419237号(P6419237)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ HJ産電株式会社の特許一覧 ▶ ミンキ ホンの特許一覧

特許6419237火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置
<>
  • 特許6419237-火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置 図000002
  • 特許6419237-火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置 図000003
  • 特許6419237-火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置 図000004
  • 特許6419237-火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置 図000005
  • 特許6419237-火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置 図000006
  • 特許6419237-火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6419237
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20181029BHJP
【FI】
   G08B17/00 C
   G08B17/00 F
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-41110(P2017-41110)
(22)【出願日】2017年3月3日
(65)【公開番号】特開2017-188092(P2017-188092A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2017年3月7日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0040061
(32)【優先日】2016年4月1日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517077647
【氏名又は名称】HJ産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNG JE INDUSTRIAL SYSTEMS CO., LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】517077658
【氏名又は名称】ミンキ ホン
【氏名又は名称原語表記】Min Ki, Hong
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】ソンヒ ホン
(72)【発明者】
【氏名】ミンキ ホン
(72)【発明者】
【氏名】ミョンファン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ヨンチュル リー
【審査官】 塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−153110(JP,A)
【文献】 実開昭60−184190(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第2010−0005499(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
火災発生時、消防電源を用いて第1継電器を励磁する火災動作継電部と、
前記第1継電器の励磁に応じて配線用遮断器を動作させたり、常時電源の停電時、前記配線用遮断器を動作させて非常電源を負荷に連結するように構成された継電スイッチ部と、
前記継電スイッチ部の動作によって常時電源が印加されている状態で、火災発生時に点灯および警報する点灯警報部とを含み、
前記継電スイッチ部は、
前記第1継電器の励磁時及び常時電源の停電時に前記非常電源を非常電源線に連結させる配線用遮断器(233,234)と、
常時灯に電力を供給するための常時灯電力供給線と、
非常灯に電力を供給するための非常灯電力供給線と、
警報部に電力を供給するための警報部電力供給線と、
電力切替部(241〜246)とを備え、
前記電力切替部は、
第1のスイッチ部(242〜244)と、第2のスイッチ部(245、246)と、電力中継線(244と246を接続する線)とを備え、
前記第1のスイッチ部は、停電時に前記常時灯電力供給線を前記非常電源線に接続するとともに前記電力中継線を開放状態とし、非停電時に前記常時灯電力供給線を前記常時電源に接続するとともに前記電力中継線を前記常時電源に接続し、
前記第2のスイッチ部は、前記非常電源線に前記非常電源が連結された場合に前記非常灯電力供給線を前記常時灯電力供給線に接続するとともに前記警報部電力供給線を前記電力中継線に接続し、前記非常電源線に非常電源が連結されていない場合に前記非常灯電力供給線を開放状態とするとともに前記警報部電力供給線を開放状態とする
火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【請求項2】
前記火災動作継電部は、前記消防電源と前記非常電源を重畳して前記第1継電器に電源を印加するように構成された、請求項1に記載の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【請求項3】
前記火災動作継電部は、
前記非常電源を整流する整流器と、
前記第1継電器の動作に応答して、前記整流器の出力を前記第1継電器の一端部に印加する第1−2継電スイッチと、
第1−2継電スイッチと接地との間に配置される前記第1継電器と、
前記第1継電器と並列連結される前記消防電源と、
前記消防電源と前記第1継電器との間に配置される火災感知スイッチとを含む、請求項2に記載の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【請求項4】
前記継電スイッチ部は、
前記第1継電器の励磁に応じて配線用遮断器の両端に前記非常電源を連結する第1−1継電スイッチと、
前記配線用遮断器の励磁に応じて前記非常電源を前記負荷に連結する配線用遮断スイッチと、
非常電源から供給される第1電圧に励磁される第6継電器に応動する第6−2継電スイッチとを含み、
常時電源の印加時、前記第6−2継電スイッチが応動すると警報部が動作し、常時灯と非常灯が点灯するように構成される、請求項1に記載の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【請求項5】
前記継電スイッチ部は、
停電時、前記非常電源から第2電圧が供給されると、前記警報部は動作せず、非常灯が点灯するように構成される、請求項4に記載の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【請求項6】
停電から前記常時電源に復旧時、前記常時電源の復旧時点から所定時間遅延されて励磁される第2継電器の動作に応動して、前記配線用遮断器を消磁するように構成され、前記第1−1継電スイッチと並列連結される第2継電スイッチをさらに含む、請求項に記載の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【請求項7】
前記常時電源の印加によって発光および受光するフォトカプラと、
前記フォトカプラの受光トランジスタがターンオフされて前記非常電源から第2電圧を受けると、第1レベルの第4継電制御信号を出力する制御信号発生用ICと、
前記非常電源から供給される第1電圧を受け、前記第4継電制御信号に制御されて励磁される第4および第5継電器とをさらに含む、
前記継電スイッチ部は、
前記第4継電器の励磁に応動して、前記負荷の接地端を常時電源端子から非常電源端子に変更する第4継電スイッチと、
前記第5継電器の励磁に応動して、前記負荷のうち、常時灯の電源端を常時電源端子から非常電源端子に変更する第5−1継電スイッチと、
前記第5継電器の励磁に応動して、前記負荷のうち、警報部の電源端を常時電源端子から開放端子に変更する第5−2継電スイッチとをさらに含む、
「常時電源端子」は、常時電源が直接供給される端子であり、「非常電源端子」は、非常電源が配線用遮断器を介して供給される端子である
請求項6に記載の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置に関し、より詳細には、常時電源が印加されている状態で火災が発生する場合、非常灯を自動的に点灯させるとともに警報を発生させて、建物内の人たちに停電の伴わない火災状況を警告することにより、迅速かつ安全に避難するように誘導することができる、火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、アパートや建物のエレベータホールまたは階段にはセンサ灯が設けられる。センサ灯は、人体感知センサで人の接近を感知する場合に点灯し、所定時間後には消灯する。一方、センサ灯とは別途に、停電時に点灯して通路を明るくしたり避難路を案内する非常灯が設けられる。通常、非常灯は、常時電源が停電して非常電源に切替えられる時に自動的に点灯し、常時電源の復旧時まで点灯が持続する。
【0003】
図1は、従来の、センサ灯と非常灯とが1つの灯器具内に設けられるセンサ灯兼用非常灯の例を示す。灯器具10には、2本の常時電源ライン12と、2本の非常電源ライン14とが引き込まれる。常時電源ライン12は、人体感知センサ22を介してセンサ灯24に連結され、非常電源ライン14は、非常灯34に直接連結される。そして、常時電源ライン12から分岐した電線が非常灯操作スイッチ32を介して非常灯34に連結される。図示しないが、常時電源が生きている状態では、常時優先駆動回路が動作して非常電源を遮断し、停電によって常時電源が遮断される時には、非常電源に切替えられて灯器具10に非常電源を供給する。
【0004】
このようなセンサ灯兼用非常灯は、平常時には常時電源が供給され、人体の接近によってセンサ灯24が点灯するセンサ灯として機能する。この時、非常灯34は、非常灯操作スイッチ32を手動で操作することによって点灯する。火災またはその他の状況によって停電が発生する場合、常時電源から非常電源に切替えられ、非常電源によって非常灯34が自動的に点灯する。
【0005】
しかし、このようなセンサ灯兼用非常灯にはいくつかの問題点が存在する。まず、非常灯は非常状況時にのみ点灯するため、センサ灯と非常灯を別々のランプで備えることは材料の無駄使いにつながり、1つの灯器具に4本の配線が引き込まれて配線が複雑であるという問題点がある。
【0006】
他の問題点は、常時電源の活線状態で火災が発生する場合に、非常電源が引き込まれず、非常灯34を手動操作スイッチ32で点灯させなければならないという点である。ところが、通常火災に伴って煤煙が発生するので、煤煙によって手動操作スイッチ32を探しにくく、非常灯34を適時に点灯させることができず、大きな人命被害につながりかねない。
【0007】
一方、大韓民国公開特許第10−2013−0009362号は、停電またはセンサ感知時、自動的に点灯し、ブザーを備えた非常灯システムを開示している。同先行文献を参照すれば、停電および火災感知時、警告音を鳴らしながら非常灯を点灯することにより、建物内の人たちに非常状況を効果的に警告する技術を言及している。これによって、非常状況の発生時に危難者がこれを認知して安全に避難できるようにする。
【0008】
しかし、前記先行文献は、火災が発生しなかったにもかかわらず、停電が起こるとブザーを鳴らす。これによって、建物内の人たちが非常状況と誤認して避難を急ぐことで混乱を引き起こすことがあり、不必要な業務の中断が発生する。
【0009】
また、常時電源が生きている状態で火災が発生する場合には非常灯を手動操作スイッチで点灯させなければならないため、非常灯が点灯しないのはもちろん、ブザーも動作しない。したがって、常時電源の活線状態で火災が発生した場合、これを正確に危難者に知らせる必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、停電時には非常灯を自動的に点灯させ、常時電源が印加されている状態で火災が発生する場合には、非常灯を自動的に点灯させるとともに聴覚的警報を発生させて、停電状態での火災発生と常時電源の印加状態での火災発生を区分して認識することができる、火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様に係る火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置は、火災発生時、消防電源を用いて第1継電器を励磁する火災動作継電部と、前記第1継電器の励磁に応じて配線用遮断器を動作させたり、常時電源の停電時、前記配線用遮断器を動作させて非常電源を連結するように構成された継電スイッチ部と、前記継電スイッチ部の動作によって常時電源が印加されている状態で、火災発生時に点灯および警報する点灯警報部とを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明の火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置によれば、停電時には火災の有無に関係なく非常灯が作動し、常時電源が印加されている状態で火災が発生すると、非常灯が自動点灯するとともに警報を発生させることができ、窮極的には、常時電源が印加されている状態で火災が発生した場合にのみ警報を発生させることにより、建物内の人たちに常時電源が印加されているものの非常避難状況であることを正確に認識させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来技術に係るセンサ灯兼用非常灯回路図である。
図2】本発明の一実施形態に係る火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置の電力供給系統図である。
図3】本発明の一実施形態に係る切替用非常電源供給回路図である。
図4】本発明の一実施形態に係る継電制御回路図である。
図5】本発明の一実施形態に係る常時電源の順次制御回路図である。
図6】本発明の一実施形態に係る状況別の継電器の励磁タイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る具体的な実施形態が説明される。しかし、これは、本発明を特定の実施形態について限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物、代替物を含むことが理解されなければならない。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態に係る火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置の電力供給系統図である。
【0016】
本発明の一実施形態に係る火災警報機能を備えた非常電源自動供給および制御装置は、火災動作継電部210と、継電スイッチ部230と、点灯警報部250とを含む。
【0017】
火災動作継電部210は、火災発生時、消防電源217を第1継電器219の両端に連結する火災感知スイッチ218と、非常電源に含まれたノイズをフィルタリングする第1フィルタ211と、フィルタリングされた非常電源を整流する第1整流器212と、第1整流器から出力される整流電圧を安定化させる第1安定化部213と、第1安定化部213の出力を一方向に伝達する第1ダイオード214と、第1継電器219の動作に応答して、第1ダイオード214の出力を第1継電器219の一端部に印加する第1−2継電スイッチ215と、第1−2継電スイッチ215と第1継電器219の一端部との間に配置されるリセットスイッチ216とを含む。
【0018】
継電スイッチ部230は、配線用遮断器(MCCB)231と、第1継電器219の動作に応答して、配線用遮断器231の両端に非常電源を連結する第1−1継電スイッチ232と、配線用遮断器231の励磁に応じて非常電源の電源ラインおよび接地ラインを出力端に連結する第1−1および第1−2配線用遮断スイッチ233、234と、配線用遮断器231と並列結合され、非常電源チェック用LED236、第1−1継電スイッチ232と並列結合され、第2継電器550の励磁に応じて開放される第2継電スイッチ237と、第3継電器426の励磁に応じて電源側接地ラインと負荷側接地ラインを断続する第3継電スイッチ(Rs3)241と、第4継電器427の励磁に応じて常時電源側接地ラインと非常電源側接地ラインを選択して第3継電スイッチ(Rs3)に連結する第4継電スイッチ(Rs4)242と、第5継電器428の励磁に応じて常時電源側電源ラインと非常電源側電源ラインを選択して常時灯の一端に連結する第5−1継電スイッチ(Rs5−1)243と、第5継電器428の励磁に応じて常時電源側電源ラインを断続する第5−2継電スイッチ(Rs5−2)244と、第6継電器429の励磁に応じて第5−1継電スイッチの出力を非常灯に連結する第6−1継電スイッチ(Rs6−1)245と、第6継電器429の励磁に応じて第5−2継電スイッチの出力を警報部251に連結する第6−2継電スイッチ(Rs6−2)246とを含む。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態に係る切替用非常電源供給回路図である。
【0020】
本発明の一実施形態に係る切替用非常電源供給回路は、フィルタリング部310と、整流部320と、定電圧部330と、第1電圧出力部340と、第2電圧出力部350とを含む。
【0021】
フィルタリング部310は、サージ保護用バリスタ(TNR)と並列連結された抵抗およびキャパシタを含み、第1−1および第1−2配線用遮断スイッチ233、234の出力端A、Bに供給される非常電源に含まれたサージ電流を吸収する。
【0022】
整流部320は、フィルタリング部310から出力される交流電圧を直流電圧に整流する。
【0023】
定電圧部330は、整流部320と並列連結されるキャパシタおよびツェナーダイオードを含み、整流部320から出力される直流電圧を一定に維持する。
【0024】
第1電圧出力部340は、定電圧部330から出力される第1電圧、例えば、24ボルトの直流電圧を出力する。
【0025】
第2電圧出力部350は、第1電圧出力部340から出力される第1電圧(例、24ボルト)を第2電圧(例、5ボルト)に降下させて出力する。ここで、図面符号U1は定電圧ICであって、入力される24ボルトの電圧を5ボルトに降下させて出力する。
【0026】
図4は、本発明の一実施形態に係る継電制御回路図である。
【0027】
本発明の一実施形態に係る継電制御回路は、常時電源が印加されていない時に第3および第4継電制御信号を出力するが、このために、第1フォトカプラ410と、第1常時電源チェックLED415と、制御信号発生用IC420と、継電部425と、第3継電器用制御部430と、第4継電器用制御部435とを含む。
【0028】
常時電源が印加されると、第1フォトカプラ410内の発光ダイオードの発光によって、フォトカプラ410内の受光トランジスタがターンオンされる。常時電源が印加されると、第1フォトカプラ410と直列連結された第1常時電源チェックLED415は点灯する。
【0029】
第1フォトカプラ410内の受光トランジスタがターンオンされると、制御信号発生用IC420は接地電圧を受け、受光トランジスタがターンオフされると、非常電源から供給される第2電圧を受ける。制御信号発生用IC420が第2電圧を受けると、制御信号発生用IC420は、所定時間第1レベル(例、「H」レベル)を維持する第3継電制御信号を出力し、第3継電制御信号が第1レベルに遷移してから所定時間経過後、第1レベル(例、「H」レベル)の第4継電制御信号を出力する。
【0030】
継電部425は、非常電源から供給される第1電圧を受け、第3継電制御信号に制御されて所定時間励磁される第3継電器(Ry3)426と、第3継電制御信号に遅れて遷移する第4継電制御信号に制御されて励磁される第4および第5継電器(Ry4、Ry5)427、428と、非常電源から供給される第1電圧に励磁される第6継電器(Ry6)429とを含む。
【0031】
制御信号発生用IC420に第2電圧が供給されると、制御信号発生用IC420は、所定時間第1レベル(例、「H」レベル)に遷移する第3継電制御信号を出力し、第3継電制御信号に遅れて第1レベルに遷移する第4継電制御信号を出力する。
【0032】
第3継電器用制御部430は、第3継電制御信号に制御されて第3継電器426を所定時間励磁し、第4継電器用制御部435は、第4継電制御信号に制御されて第4継電器427および第5継電器428を第3継電制御信号に遅れて励磁する。これは、負荷の経路をすべて変更させた後、電源を印加するためである。
【0033】
図5は、本発明の一実施形態に係る常時電源の順次制御回路図である。
【0034】
本発明の一実施形態に係る常時電源の順次制御回路は、第2フォトカプラ510と、第2常時電源チェック用LED515と、信号遅延部530と、スイッチング部540と、第2継電器550とを含む。
【0035】
商用電源が印加されると、第2フォトカプラ510の発光ダイオードは発光し、第2フォトカプラ510の受光トランジスタはターンオンされる。
【0036】
第2常時電源チェック用LED515は、第2フォトカプラ510と直列連結され、常時電源が印加されている間に点灯する。
【0037】
信号遅延部530は、第2フォトカプラ510の受光トランジスタから出力される電流を用いて、所定時間遅延された遅延電圧を出力する。
【0038】
スイッチング部540は、信号遅延部530から出力される遅延電圧にスイッチングされる。
【0039】
第2継電器550は、非常電源から出力される所定レベルの直流電圧端子とスイッチング部540との間に配置され、スイッチング部540のスイッチング動作によって励磁される。
【0040】
これは、常時電源が印加されても、制御信号発生用IC420に供給される非常電源が所定時間遅延されて遮断されるように、第2継電器550を所定時間遅延させて励磁させるためである。
【0041】
以下、図6を参照して、状況別に説明する。
【0042】
i)商用電源が印加されている状態で火災がない定常時
【0043】
図2に示されているように、この時には、第2継電器550の励磁に応じて第2継電スイッチ237が開放されている状態であり、第1−1継電スイッチ232が開放された状態であるので、配線用遮断器231が消磁されて非常電源は供給されない。
【0044】
そして、第3継電スイッチ241、第4継電スイッチ242、および第5−1継電スイッチ243がNormal Close状態であるので、常時灯のみ点灯する。
【0045】
ii)商用電源が印加されている状態で火災発生時
【0046】
火災発生時、火災感知スイッチ218が閉じ、消防電源217が第1継電器219に印加される。第1継電器219の励磁に応じて第1−1継電スイッチ232が閉じると、非常電源が配線用遮断器231に印加されて励磁され、配線用遮断器231の励磁に応じて第1−1および第1−2配線用遮断スイッチ233、234が動作して非常電源の電源ラインと接地ラインを負荷側に供給する。
【0047】
非常電源が負荷側に供給されると、非常電源から24ボルトおよび5ボルトの電源電圧が出力され(図3参照)、24ボルトの非常電圧によって第6継電器429が励磁されると、第6−1および第6−2継電スイッチ245、246が閉じるにつれ、警報部251、非常灯252および常時灯253がターンオンされる(図2参照)。
【0048】
常時電源が印加されている時には、図4の第1フォトカプラ410がターンオン状態を維持するため、制御信号発生用IC420は、第3および第4継電制御信号を出力せず、第3〜第5継電器426、427、428が励磁されない。
【0049】
また、第1継電器219の励磁に応じて第1−2継電スイッチ215が閉じると、リセットスイッチ216を動作させる前まで第1継電器219に非常電源が消防電源と重畳して供給される。
【0050】
iii)停電時
【0051】
停電時には、第2継電器550の消磁に応じて第2継電スイッチ237が短絡した状態であるので、配線用遮断器231が励磁されて非常電源が供給される。
【0052】
非常電源が負荷側に供給されると、非常電源から24ボルトおよび5ボルトの電源電圧が出力され(図3参照)、24ボルトの非常電圧によって第6継電器429が励磁されると、第6−1および第6−2継電スイッチ245、246が閉じる(図2参照)。
【0053】
また、常時電源が印加されていない状態であるので、図4の第1フォトカプラ410がターンオフされ、制御信号発生用IC420は、第3および第4継電制御信号を出力して第3〜第5継電器426、427、428を励磁して第5−2継電スイッチ244が開かれるので、警報部251が動作しない。
【0054】
上記で開示された発明は基本的な思想を損なわない範囲内で多様な変形例が可能である。すなわち、上記の実施形態はすべて例示的に解釈されなければならず、限定的に解釈されない。したがって、本発明の保護範囲は、上述した実施形態ではなく、添付した請求項によって定められなければならず、添付した請求項に限定された構成要素を均等物に置き換えた場合、これは本発明の保護範囲に属すると見なすべきである。
【符号の説明】
【0055】
210:火災動作継電部
211:第1フィルタ
212:第1整流器
213:第1安定化部
214:第1ダイオード
215:第1−2継電スイッチ
216:リセットスイッチ
217:消防電源
218:火災感知スイッチ
219:第1継電器
230:継電スイッチ部
231:配線用遮断器
232:第1−1継電スイッチ
233、234:第1−1および第1−2配線用遮断スイッチ
235:ダイオード
236:非常電源チェック用LED
237:第2継電スイッチ
241:第3継電スイッチ
242:第4継電スイッチ
243:第5−1継電スイッチ
244:第5−2継電スイッチ
245:第6−1継電スイッチ
246:第6−2継電スイッチ
250:点灯警報部
251:警報部
252:非常灯
253:常時灯
図1
図2
図3
図4
図5
図6