(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図5に示すように、特許文献1の逆止弁30の蓋部32は、全体として逆円錐台形状に形成されており、その外形が基部31の開口よりも大きい部分(上側部分)が基部31に当接することによって、蓋部32の基部31側への回動が規制されている。そして、蓋部32における、その外形が基部31の開口よりも小さい部分(下側部分)については、閉位置において、基部31内に挿入されている。そのため、基部31の内周面と蓋部32の外周面との間には、断面略三角形状の隙間Sが形成されている。
【0005】
ここで、逆止弁30のガスバリア機能を向上させるという観点においては、隙間Sを小さく形成すること、具体的には、基部31の内周面と蓋部32の外周面とのなす角度γを小さくすることが好ましい。すなわち、隙間Sが小さく形成されているほど、逆止弁30に液体を流通させた後、蓋部32が開位置から閉位置に戻ったときに、基部31の内周面及び蓋部32の外周面に付着していた液体が隙間Sに留められやすくなる。そして、隙間Sに留められた液体が基部31と蓋部32との間に液膜(ガスバリア層)を形成することにより、逆止弁30を通じた気体の流通を好適に抑制することができる。
【0006】
しかしながら、隙間Sを小さく形成するためには、逆止弁30を型成形する際に、型の一部分、即ち隙間Sを形成するための先端部分を先鋭形状とする必要があるが、この場合には、型の耐久性が大きく低下してしまう。そして、型の耐久性が低下することによって逆止弁の製造コストが増大するという問題が新たに生じる。
【0007】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、型成形時における製造コストの増加を抑制しつつ、ガスバリア機能を向上させることのできる逆止弁、及びその逆止弁を備える注出口具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための逆止弁は、液体を流通させる部位に取り付けて用いられ、弾性変形可能な樹脂材料により一体に形成されてなる逆止弁であって、一方の端部に第1開口を有するとともに、他方の端部に第2開口を有する筒状の基部と、前記第1開口を閉鎖する位置に設けられる蓋部と、前記基部に対して前記蓋部を、前記第1開口を閉鎖する閉位置と前記第1開口を開放する開位置との間で回動可能に接続するヒンジ部とを備え、前記蓋部は、前記基部内に挿入される挿入部と、前記基部に当接して前記基部側への回動を規制する規制部とを備え、前記基部の内周面において、前記挿入部の外周面に対向する部位には、前記第1開口側に位置する第1面と、前記第1面の前記第2開口側に位置する第2面とが設けられ、前記挿入部の外周面と前記第1面とのなす第1角度は、前記挿入部の外周面と前記第2面とのなす第2角度よりも大きいことを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、蓋部の挿入部の外周面と基部の第2面とのなす第2角度を小さく設定することにより、基部の内周面と蓋部の外周面との間の隙間が小さい空間となって、注出操作を行った後に上記隙間に内容物が留まりやすくなる。これにより、上記隙間に留められた内容物によるガスバリア機能をより確実に発揮させることができ、逆止弁のガスバリア機能を向上させることができる。
【0010】
一方、蓋部の挿入部の外周面と基部の第1面とのなす第1角度を大きく設定することによって、上記隙間の先端の先細りの度合を抑えることができる。これにより、逆止弁を型成形する際に、上記隙間を形成する型の先端部分の先鋭化を抑制することができる。その結果、逆止弁の上記隙間を小さく形成した場合に問題となる、先端部分の先鋭化に伴う型の耐久性の低下が抑制されて、逆止弁の製造コストの増大を抑制することができる。
【0011】
上記の目的を達成するための注出口具は、上記逆止弁を備えている。
また、上記の目的を達成するための逆止弁は、液体を流通させる部位に取り付けて用いられ、弾性変形可能な樹脂材料により一体に形成されてなる逆止弁であって、一方の端部に第1開口を有するとともに、他方の端部に第2開口を有する筒状の基部と、前記第1開口を閉鎖する位置に設けられる蓋部と、前記基部に対して前記蓋部を、前記第1開口を閉鎖する閉位置と前記第1開口を開放する開位置との間で回動可能に接続するヒンジ部とを備え、前記蓋部は、前記基部内に挿入される挿入部と、前記基部に当接して前記基部側への回動を規制する規制部とを備え、前記蓋部における前記挿入部の外周面には、閉位置において、前記第1開口側に位置する第1面と、前記第1面の前記第2開口側に位置する第2面とが設けられ、前記基部の内周面と前記第1面とのなす第1角度は、前記基部の内周面と前記第2面とのなす第2角度よりも大きいことを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、基部の内周面と挿入部の第2面とのなす第2角度を小さく設定することにより、基部の内周面と蓋部の外周面との間の隙間が小さい空間となって、注出操作を行った後に上記隙間に内容物が留まりやすくなる。これにより、上記隙間に留められた内容物によるガスバリア機能をより確実に発揮させることができ、逆止弁のガスバリア機能を向上させることができる。
【0013】
一方、基部の内周面と挿入部の第1面とのなす第1角度を大きく設定することによって、上記隙間の先端の先細りの度合を抑えることができる。これにより、逆止弁を型成形する際に、上記隙間を形成する型の先端部分の先鋭化を抑制することができる。その結果、逆止弁の上記隙間を小さく形成した場合に問題となる、先端部分の先鋭化に伴う型の耐久性の低下が抑制されて、逆止弁の製造コストの増大を抑制することができる。
【0014】
上記の目的を達成するための注出口具は、上記逆止弁を備えている。
上記構成によれば、注出口具のガスバリア機能が向上する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の逆止弁によれば、型成形時における製造コストの増加を抑制しつつ、ガスバリア機能を向上させることができる。また、本発明の注出口具によれば、ガスバリア機能が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
以下、逆止弁を備える注出口具の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、注出口具10は、内部に流路Rを形成する筒状の注出部11を備えている。注出部11の外周面の下部には、注出口具10を容器の開口部分に取り付けるための取付部12が突設されている。
【0018】
注出部11の上端には、上部側の開口を塞ぐ上壁13が設けられている。上壁13は、その外周側部分に平面部14が形成されるとともに、その中央部分に、上方に向かって膨出するドーム状の膨出部15が形成されている。そして、膨出部15の頂点となる中央位置には略円筒状の注出口16が設けられている。
【0019】
上壁13における膨出部15の下面(内面)には、注出口16を中心とする環状の支持壁17が設けられている。環状の支持壁17の内部は、注出口16に接続される流路Rの一部を構成し、その支持壁17内には、逆止弁20が取り付けられている。
【0020】
また、注出部11には、ヒンジ18を介してキャップ部19が取り付けられている。キャップ部19はヒンジ18を基点として、上壁13を覆う閉位置と上壁13を露出させる開位置との間で回動する。キャップ部19の内面には、キャップ部19を閉位置に位置させたときに注出口16に挿入されて注出口16を塞ぐ挿入突起19aが設けられている。
【0021】
次に、逆止弁の具体的構成について説明する。
図2及び
図3に示すように、逆止弁20は、弾性変形可能な軟質の樹脂材料により一体に成型されてなるスイング型の逆止弁であって、筒状の基部21と、基部21の開口を閉鎖する蓋部22と、基部21及び蓋部22を接続するヒンジ部23とを備えている。逆止弁20を形成する樹脂材料としては、例えば、シリコーンゴム等の合成樹脂や天然ゴム等の天然樹脂が挙げられる。また、樹脂材料の硬度は、蓋部22の開閉動作の正確性確保の観点から、JIS−K6253に準拠したタイプAデュロメータによる測定値において、A10/S〜A90/Sの範囲であることが好ましい。
【0022】
基部21は、一方の端部に第1開口21aを有するとともに、他方の端部に第2開口21bを有する円筒形状をなし、その内域には、断面欠円状の流路が形成されている。基部21の外径は、注出部11の支持壁17の内径よりも僅かに小さい径に設定されている。
【0023】
蓋部22は、ブロック状の部材であって、その上側部分として、基部21の第1開口21aの外径形状と同じ断面形状又はそれよりも大きい断面形状を有する規制部24と、その下側部分として、同外径形状よりも小さい断面形状を有する挿入部25とを備えている。規制部24は、断面欠円状をなす円柱状の部位であって、蓋部22が閉位置にあるとき、基部21の外側に位置する部位である。挿入部25は、その外周面が上側から下側に向かって縮径するテーパ状をなす部位、具体的には、一面が切り欠かれた逆円錐台形状の部位であって、蓋部22が閉位置にあるとき、基部21内に挿入されて基部21の内側に位置する部位である。
【0024】
ヒンジ部23は、蓋部22において、挿入部25の上縁(規制部24との境界部分)における切り欠かれた直線状の部位と、基部21において、第1開口21aの縁部における切り欠かれた直線状の部位とを接続している。蓋部22は、ヒンジ部23を基点として、基部21の第1開口21aを閉鎖する閉位置と第1開口21aを開放する開位置との間で回動可能とされている。
【0025】
なお、上記閉位置は、基部21の一方の端部(第1開口21a)と蓋部22(規制部24)とが接触して係止される位置であり、上記開位置は、ヒンジ部23を基点として蓋部22が上方に回動して、蓋部22が基部21の一方の端部(第1開口21a)から離間した位置である。また、規制部24の外周面には、基部21内への蓋部22の過剰な潜り込みを規制する規制突部26が設けられている。
【0026】
図3に示すように、筒状の基部21の内周面において、閉位置にある蓋部22の挿入部25の外周面25aに対向する部位には、外周面25aに対する角度の異なる第1面A1及び第2面A2が基部21の軸線方向に並設されている。第1面A1及び第2面A2は、基部21の周方向において、ヒンジ部23が形成されている部位を除いた全周に形成されている。
【0027】
第1面A1は、基部21の第1開口21aを上端縁とする面であり、基部21の内周面の第1開口21a側の部分を形成している。第2面A2は、第1面A1の第2開口21b側に連続して形成されるとともに、基部21の第2開口21bを下端縁とする面であり、基部21の内周面の第2開口21b側の部分を形成している。
【0028】
閉位置にある蓋部22の挿入部25の外周面25aと第1面A1とのなす第1角度α1は、外周面25aと第2面A2とのなす第2角度α2よりも大きい値に設定されている。例えば、第1角度α1は、15度以上90度未満であることが好ましく、25度を超え90度未満であることがより好ましい。第2角度α2は、0度以上30度以下であることが好ましく、0度以上15度未満であることがより好ましい。なお、第2角度α2が0度とは、外周面25aと第2面A2とが平行であることを意味する。
【0029】
また、基部21の内周面において、第1面A1の幅L1は、第2面A2の幅L2(第2面A2における挿入部25の外周面25aに対向する部位の幅)よりも短いことが好ましい。例えば、第1面A1の幅L1は、第2面A2の幅L2の1/2以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましく、1/10以下であることが更に好ましい。
【0030】
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の注出口具10は、液体状の内容物を収容する所定の容器(例えば、樹脂シートにより袋状に形成された包装袋)の開口部に取り付けて使用される。注出口具10のキャップ部19を開けて容器を傾けると、容器内の内容物は注出部11内の流路Rを通過して逆止弁20に達する。そして、内容物の注出圧が逆止弁20の蓋部22に作用すると、内容物に押圧されて蓋部22は、閉位置から開位置へ回動して逆止弁20は内容物の通過を許容する状態となり、注出口16から内容物が注出される。
【0031】
容器を傾けた状態から元の状態に戻すと、逆止弁20の蓋部22に対する内容物による押圧状態が解消されて、逆止弁20の蓋部22は開位置から閉位置に戻る。このとき、逆止弁20の基部21の内周面及び蓋部22の挿入部25の外周面25aに付着していた内容物は、基部21の内周面(第1面A1及び第2面A2)と蓋部22の挿入部25の外周面25aとの間に形成される断面略三角形状の隙間S内に留められて、隙間S内に内容物の液膜が形成される(
図3参照)。これにより、注出操作後においては、逆止弁20そのものによるガスバリア機能に加えて、隙間Sに形成された液膜がガスバリア層として機能して、逆止弁20を通じた気体の流通を好適に抑制することができる。
【0032】
ここで本実施形態の場合、逆止弁20における、蓋部22の挿入部25の外周面25aと第2面A2とのなす第2角度α2を小さく設定することにより、隙間Sが狭く小さい空間となって、注出操作後に隙間Sに内容物が留まりやすくなる。これにより、隙間Sに留められた内容物によるガスバリア機能をより確実に発揮させることができ、逆止弁20のガスバリア機能を向上させることができる。
【0033】
一方、逆止弁20における、蓋部22の挿入部25の外周面25aと第1面A1とのなす第1角度α1を大きく設定することにより、隙間Sの先端の先細りの度合を抑えることができる。これにより、逆止弁20を型成形する際に、隙間Sを形成する型の先端部分の先鋭化を抑制することができる。その結果、逆止弁20の隙間Sを小さく形成した場合に問題となる、先端部分の先鋭化に伴う型の耐久性の低下が抑制されて、逆止弁20の製造コストの増大を抑制することができる。
【0034】
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)逆止弁20は、液体を流通させる部位に取り付けて用いられ、弾性変形可能な樹脂材料により一体に形成されている。そして、一方の端部に第1開口21aを有するとともに、他方の端部に第2開口21bを有する筒状の基部21と、第1開口21aを閉鎖する位置に設けられる蓋部22と、基部21に対して蓋部22を、第1開口21aを閉鎖する閉位置と第1開口21aを開放する開位置との間で回動可能に接続するヒンジ部とを備えている。
【0035】
蓋部22は、基部21内に挿入される挿入部25と、基部21に当接して基部21側への回動を規制する規制部24とを備え、基部21の内周面において、挿入部25の外周面25aに対向する部位には、第1開口21a側に位置する第1面A1と、第1面A1の第2開口21b側に位置する第2面A2とが設けられている。挿入部25の外周面25aと第1面A1とのなす第1角度α1は、挿入部25の外周面25aと第2面A2とのなす第2角度α2よりも大きく設定されている。
【0036】
上記構成によれば、型成形時における製造コストの増加を抑制しつつ、ガスバリア機能を向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、逆止弁を備える注出口具の第2実施形態について説明する。本実施形態では、逆止弁20における基部21の内周面形状、及び蓋部22の挿入部25の外周面形状が第1実施形態と異なっている。以下では、その異なる点について説明する。
【0037】
図4に示すように、本実施形態においては、逆止弁20の基部21の内周面21cは、基部21の軸線に平行な一つの面として形成されている。一方、蓋部22の挿入部25の外周面25aには、蓋部22が閉位置にある状態において、基部21の内周面21cに対する角度の異なる第1面B1及び第2面B2が基部21の軸線方向に並設されている。第1面B1及び第2面B2は、蓋部22の周方向において、ヒンジ部23が形成されている部位を除いた全周に形成されている。
【0038】
第1面B1は、蓋部22の挿入部25における規制部24との境界部分を上端縁とする面であり、挿入部25の外周面25aにおける規制部24側の部分(蓋部22が閉位置にある状態においては、第1開口21a側の部分)を形成している。第2面B2は、第1面B1における反規制部(24)側に連続して形成される面であり、挿入部25の外周面25aにおける反規制部(24)側の部分(蓋部22が閉位置にある状態においては、第2開口21b側の部分)を形成している。
【0039】
蓋部22が閉位置にある状態において、基部21の内周面21cと第1面B1とのなす第1角度β1は、内周面21cと第2面B2とのなす第2角度β2よりも大きい値に設定されている。例えば、第1角度β1は、15度以上90度未満であることが好ましく、25度を超え90度未満であることがより好ましい。第2角度β2は、0度以上30度以下であることが好ましく、0度以上15度未満であることがより好ましい。なお、第2角度β2が0度とは、内周面21cと第2面B2とが平行であることを意味する。
【0040】
また、挿入部25の外周面25aにおいて、第1面B1の幅M1は、第2面B2の幅M2よりも短いことが好ましい。例えば、第1面B1の幅M1は、第2面B2の幅M2の1/2以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましく、1/10以下であることが更に好ましい。
【0041】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に作用し、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、次の変更例を互いに組み合わせて具体化することも可能である。
【0042】
・ 第1実施形態について、基部21の第1面A1及び第2面A2は、基部21の周方向において、ヒンジ部23が形成されている部位を除いた部位のうちの一部のみに設けられていてもよい。この場合、周方向において、間隔をあけて複数の第1面A1及び第2面A2が設けられていてもよい。また、基部21の周方向において、ヒンジ部23が形成されている部位にも第1面A1及び第2面A2を設けてもよい。
【0043】
同様に、第2実施形態について、蓋部22の挿入部25の第1面B1及び第2面B2は、蓋部22の周方向において、ヒンジ部23が形成されている部位を除いた部位のうちの一部のみに設けられていてもよい。また、蓋部22の周方向において、ヒンジ部23が形成されている部位にも第1面B1及び第2面B2を設けてもよい。
【0044】
・ 第1実施形態について、基部21の内周面に対して、第2面A2から第2開口21b側に連続して第3面を形成してもよい。また、第2面A2から第2開口21b側に連続して並ぶ複数の面、例えば、第3面や第4面を形成してもよい。
【0045】
同様に、第2実施形態について、蓋部22の挿入部25の外周面25aに対して、第2面B2から反規制部(24)側に連続して第3面を形成してもよい。また、第2面B2から反規制部(24)側に連続して並ぶ複数の面、例えば、第3面や第4面を形成してもよい。
【0046】
・ 第1実施形態における基部21の構成と、第2実施形態における蓋部22の構成を同時に採用してもよい。つまり、基部21の内周面に対して、第1面A1及び第2面A2を設けるとともに、蓋部22の挿入部25の外周面25aに対して、第1面B1及び第2面B2を設けてもよい。この場合、基部21の第1面A1と挿入部25(蓋部22)の第1面B1とのなす角度が第1角度α1(β1)となり、基部21の第2面A2と挿入部25(蓋部22)の第2面B2とのなす角度が第2角度α2(β2)となる。
【0047】
・ 上記各実施形態について、筒状の基部21の内周面の断面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、四角形状等の多角形状であってもよい。この場合、蓋部22の挿入部25の外周面25aの断面形状は、基部21内に収まるように、基部21の内周面の断面形状に応じて適宜、変更される。なお、蓋部22の挿入部25の外周面25aの断面形状は、基部21内に収まる形状であれば、基部21の内周面の断面形状と異なる形状であってもよい。
【0048】
・ 上記各実施形態について、蓋部22の規制部24を、その外周面が上側から下側に向かって縮径するテーパ状となるように形成してもよい。例えば、蓋部22全体を、その外周面が上側から下側に向かって縮径するテーパ状に形成し、第1開口21aよりも大きい部分を規制部24とし、第1開口21aよりも小さい部分を挿入部25としてもよい。
【0049】
・ 上記各実施形態について、注出口具10の構成は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、特許文献1に開示されるように、注出部11を注出上部と注出下部とに分離可能に構成し、注出下部に流路を塞ぐ閉塞壁を設けるとともに、閉塞壁の下面にガスバリア部材を設け、閉塞壁の上面に閉塞壁の少なくとも一部をガスバリア部材と共に破断して開口させるための引張部を設けてもよい。
【0050】
・ 上記各実施形態では、注出口具10に対して逆止弁20を取り付けていたが、逆止弁20は、液体状の内容物を収容する容器に対して直接、取り付けられるものであってもよい。
【0051】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記第1面及び前記第2面は、前記基部の内周面の周方向において、前記ヒンジ部が形成されている部位を除いた部位における少なくとも一部に設けられている前記逆止弁。
【0052】
(ロ)前記第1角度は15度以上90度未満であり、前記第2角度は0度以上30度以下である前記逆止弁。
(ハ)前記第1面の幅は前記第2面の幅よりも小さい前記逆止弁。
【0053】
(ニ)液体状の内容物を収容する容器に取り付けられる注出口具であって、流路を形成する注出部と、前記注出部から突出形成され、前記容器を取り付けるための取付部と、前記注出部の流路内に配置される前記逆止弁とを備える注出口具。