特許第6419503号(P6419503)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6419503
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】適性商品提示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20181029BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20181029BHJP
【FI】
   G06Q30/02 470
   G06F13/00 540P
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-193323(P2014-193323)
(22)【出願日】2014年9月24日
(65)【公開番号】特開2016-66143(P2016-66143A)
(43)【公開日】2016年4月28日
【審査請求日】2017年9月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】相馬 康幸
(72)【発明者】
【氏名】岩永 憲和
(72)【発明者】
【氏名】小木曽 俊
【審査官】 大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−191203(JP,A)
【文献】 特開2004−061662(JP,A)
【文献】 特開2002−312611(JP,A)
【文献】 特開2002−109378(JP,A)
【文献】 特開2007−072624(JP,A)
【文献】 特開2006−285657(JP,A)
【文献】 特開2005−332331(JP,A)
【文献】 特開2005−157510(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0203793(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
適性商品提示装置において、
複数の選択肢を記憶するとともに、前記複数の選択肢に対応付けられた商品毎の配点を記憶した記憶手段と、
前記複数の選択肢の中から少なくとも2つの選択肢をランダムに抽出する抽出処理と、前記抽出処理によって抽出した選択肢を提示する提示処理と、前記提示処理によって提示された選択肢の中からユーザーの1つの選択を受け付ける受付処理と、前記受付処理によって受け付けられた選択肢に対応付けられた商品毎の配点を前記記憶手段から読み込む配点読込処理と、前記配点読込処理によって読み込んだ商品毎の配点を商品毎に加算することによって商品毎の合計点を算出する加算処理と、を複数回繰り返し実行する集計手段と、
最後の加算処理によって算出された商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品を提示する商品提示手段と、を備える
ことを特徴とする適性商品提示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の適性商品提示装置において、
前記商品提示手段が、前記最後の加算処理によって算出された商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品とともに、各回の受付処理によって受け付けた選択肢を提示する
ことを特徴とする適性商品提示装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の適性商品提示装置において、
前記商品提示手段によって提示された商品についての問合せを業者端末装置に送信する送信手段を更に備える
ことを特徴とする適性商品提示装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の適性商品提示装置において、
前記加算処理は、商品毎の合計点を複数のグループに分けた状態で算出し、
前記商品提示手段は、前記最後の加算処理によって算出された商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品が属するグループ以外のグループに属する商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品を更に提示する
ことを特徴とする適性商品提示装置。
【請求項5】
複数の選択肢を記憶するとともに、前記複数の選択肢に対応付けられた商品毎の配点を記憶した記憶手段を有する適性商品提示装置のコンピューターを、
前記複数の選択肢の中から少なくとも2以上をランダムに抽出する抽出処理と、前記抽出処理によって抽出した選択肢を提示する提示処理と、前記提示処理によって提示された選択肢の中からユーザーの1つの選択を受け付ける受付処理と、前記受付処理によって受け付けられた選択肢に対応付けられた商品毎の配点を前記記憶手段から読み取って、その配点を商品毎の合計点として加算する加算処理と、を複数回繰り返し実行する集計手段と、
最後の加算処理によって得られた商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品を提示する商品提示手段と、に機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、適性商品提示装置及びプログラムに関し、特に、ユーザーによって選択された選択肢に適した商品を提示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザーがインターネット経由で商品を購入しようとする際、その商品がそのユーザーにとって適したものであるか否かを診断する技術が開示されている。つまり、ユーザーがインターネット経由の電子商店サイトで商品を選択すると、アンケートがユーザー端末を介してユーザーに提供され、ユーザーがそのアンケートに回答すると、その商品がユーザーに適している可能性を表す適合度が算出され、その適合度がユーザー端末に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−109648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載の技術は、ユーザーがその商品の存在を知っていることが前提となる。しかし、世の中にはユーザーの知らない商品が多数あり、ユーザーは知っている商品と知らない商品を比較検討することができない。また、ユーザーの希望商品がユーザーの深層心理や生活習慣等を反映していないこともある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ユーザーによる択一的な回答を利用して、ユーザーに適した商品を提示できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、例えば図1に示すように、適性商品提示装置10において、複数の選択肢を記憶するとともに、前記複数の選択肢に対応付けられた商品毎の配点を記憶した記憶手段30と、前記複数の選択肢の中から少なくとも2つの選択肢をランダムに抽出する抽出処理と、前記抽出処理によって抽出した選択肢を提示する提示処理と、前記提示処理によって提示された選択肢の中からユーザーの1つの選択を受け付ける受付処理と、前記受付処理によって受け付けられた選択肢に対応付けられた商品毎の配点を前記記憶手段30から読み込む配点読込処理と、前記配点読込処理によって読み込んだ商品毎の配点を商品毎に加算することによって商品毎の合計点を算出する加算処理と、を複数回繰り返し実行する集計手段と、最後の加算処理によって算出された商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品を提示する商品提示手段と、を備えることを特徴とする適性商品提示装置10である。
【0006】
請求項5に係る発明は、複数の選択肢を記憶するとともに、前記複数の選択肢に対応付けられた商品毎の配点を記憶した記憶手段30を有する適性商品提示装置10のコンピューター20を、前記複数の選択肢の中から少なくとも2以上をランダムに抽出する抽出処理と、前記抽出処理によって抽出した選択肢を提示する提示処理と、前記提示処理によって提示された選択肢の中からユーザーの1つの選択を受け付ける受付処理と、前記受付処理によって受け付けられた選択肢に対応付けられた商品毎の配点を前記記憶手段30から読み取って、その配点を商品毎の合計点として加算する加算処理と、を複数回繰り返し実行する集計手段と、最後の加算処理によって得られた商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品を提示する商品提示手段と、に機能させるプログラムである。
【0007】
請求項1,5に係る発明によれば、複数の選択肢が提示され、ユーザーがそれら選択肢の中から1つを選択すれば、その選択肢に対応付けられた商品毎の配点が加算され、商品毎の合計点がユーザーの選択に応じたものとなる。ユーザーが複数の選択肢から1つを選択するということは、ユーザーの深層心理・生活習慣・希望等を反映することになる。そして、複数の商品について配点の合計が算出されるので、それら商品の中にはユーザーの知らない商品も含まれることになる。よって、ユーザーによる択一的な回答を利用して、多くの商品の中から1つの商品をユーザーに適した商品として提示することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の適性商品提示装置10において、前記商品提示手段が、前記最後の加算処理によって算出された商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品とともに、各回の受付処理によって受け付けた選択肢を提示することを特徴とする適性商品提示装置10である。
【0009】
請求項2に係る発明によれば、各回の受付処理によって受け付けた選択肢が提示されるので、ユーザーは選択した複数の選択肢と提示商品との関係性を理解することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の適性商品提示装置10において、前記商品提示手段によって提示された商品についての問合せを業者端末装置に送信する送信手段を更に備えることを特徴とする適性商品提示装置10である。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、商品についての問い合わせが業者端末装置に送信されるので、ユーザーは業者と相談・問い合わせ・連絡・商談等を行うことができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の適性商品提示装置10において、前記加算処理は、商品毎の合計点を複数のグループに分けた状態で算出し、前記商品提示手段は、前記最後の加算処理によって算出された商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品が属するグループ以外のグループに属する商品毎の合計点のうち最大合計点を取った商品を更に提示することを特徴とする適性商品提示装置10である。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、提示される商品は異なるグループに属するものとなり、様々なグループの商品が提示され、ユーザーに商品の多様性をアピールすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザーに適した商品をユーザーの択一的な回答によって提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】適性商品提示システムのブロック図である。
図2】この適性商品提示システムに利用される適性表品提示装置の記憶装置に記憶された商品データベースを示した図である。
図3】この記憶装置に記憶された選択肢画像データベースを示した図である。
図4】この適性商品提示装置のコンピューターによって計算されて記憶される商品毎の合計点を示した図である。
図5】この適性商品提示システムに利用されるユーザー端末に表示される画面を示した図である。
図6】このユーザー端末に表示される画面を示した図である。
図7】このユーザー端末に表示される画面を示した図である。
図8】このユーザー端末に表示される画面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0017】
図1は適性商品提示システム1のブロック図である。
この適性商品提示システム1は、一又は複数のユーザー端末装置2、一又は複数の業者端末装置3及び適性商品提示装置10を備える。
【0018】
ユーザー端末装置2は、ユーザーによって利用される。業者端末装置3は、業者によって利用される。
ユーザー端末装置2は表示装置、入力装置、記憶装置及びマイクロプロセッサー等を有するコンピューターである。例えば、ユーザー端末装置2は、携帯電話機(例えば、スマートフォン、フューチャーフォン)、PDA(Personal Digital Assistant)、デスクトップ型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター(ノート型パーソナルコンピューター)、パームトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター等である。業者端末装置3についても同様である。
【0019】
ユーザー端末装置2及び業者端末装置3は、インターネットプロトコル等の通信規格によってインターネット4を介して適性商品提示装置10と相互接続して、通信を行える。
【0020】
適性商品提示装置10はコンピューター20及び記憶装置30を備える。
コンピューター20はRAM及びマイクロプロセッサー等を有するサーバー装置である。コンピューター20は、ユーザー端末装置2からアクセスされることで、ユーザー端末装置2に各種コンテンツを配信するサーバーシステムである。例えば、コンピューター20は、HTTPに基づいてユーザー端末装置2に各種コンテンツを配信するウェブサーバーとしての機能を有する。
【0021】
記憶装置30は一又は複数のハードディスクドライブ、不揮発性半導体メモリーその他の読み書き可能な記憶媒体からなる。記憶装置30はコンピューター20によって読み書き可能である。
【0022】
記憶装置30には、複数の商品に関する商品データベース31が構築されている。図2は商品データベース31を示した図面である。図2に示すように、商品データベース31は複数の商品の識別子(例えば識別番号、商品番号又は商品名等)、画像、規模及び特性からなる。商品識別子が商品毎に割り振られており、商品画像、商品規模及び商品特性が商品識別子に対応付けされている。ここで、商品は住宅であり、商品の画像は住宅の各階の間取り図若しくは住宅の外観図又はこれらの両方であり、商品規模は住宅の広さ(例えば延べ床面積)であり、商品特性は住宅の玄関の向きである。
【0023】
記憶装置30には、択一式問いの選択肢に関する選択肢データベース32が構築されている。図3は選択肢データベース32を示した図面である。図3に示すように、選択肢データベース32には、選択肢となる複数の画像(以下、選択肢画像という。)が含まれている。更に、選択肢データベース32には、選択肢画像の識別子(例えば識別番号又は画像ファイル名等)、問い順番、相手方識別子及び加点属性が含まれている。識別子は選択肢画像毎に割り振られており、問い順番、相手方識別子及び加点属性が識別子に対応付けられている。問い順番は順次出題される問いの順番を表し、選択肢画像がその問いの回答候補である。
相手方識別子は、その選択肢画像と組みとなる選択肢画像の識別子の候補を表す。或る選択肢画像が表す内容は、その選択肢画像に対応付けられた相手方識別子の選択肢画像が表す内容と関連性がある。例えば、或る選択肢画像が屋外プールの画像であれば、相手方識別子の選択肢画像が屋上プールの画像である。また、或る選択肢画像が洋服の画像であれば、相手方識別子の選択肢画像が和服の画像である。また、或る選択肢画像が洋食の画像であれば、相手方識別子の選択肢画像が和食の画像である。また、或る選択肢画像がラーメンの画像であれば、相手方識別子の選択肢画像がつけ麺の画像である。また、或る選択肢画像がライスカレー(ライスとカレールーが別々の容器に盛られたもの)の画像であれば、相手方識別子の選択肢画像がカレーライス(ライスとカレールーが同じ容器に盛られたもの)の画像である。
なお、選択肢画像が和服の画像であれば、その選択肢画像に対応付けられた加点属性は和室となる。
【0024】
これら選択肢画像の中には、商品に関連の無い画像と、商品に関連のある画像が含まれている。例えば、商品が住宅である場合、商品に関連の無い画像とは食品の画像、料理の画像、衣類の画像、動物の画像、植物の画像、乗物の画像、惑星の画像、星座の画像、アニメキャラクターの画像、人物の画像、肖像画等であり、商品に関連のある画像とは、住宅の外観の画像、住宅の内観の画像、庭の画像、和室の画像、洋室の画像、窓の画像、扉の画像、建材の画像等である。
【0025】
また、選択肢データベース32には商品毎(図3に示す商品識別子毎)の配点が含まれており、商品毎の配点が識別子に対応付けられている。ここで、これら商品は種類(例えば、住宅のデザインの種類、住宅の建築工法の種類等)によって複数のグループに分類されており、各グループには二以上の商品が属する。加点属性は、その配点の属性を表す。
【0026】
記憶装置30には、コンピューター20が読み取り可能・実行可能なプログラム39が格納されている。このプログラム39は、ユーザー端末装置2によってアクセスされた時に実行されるものである。このプログラム39は次のような処理をコンピューター20に行わせる。
【0027】
〔初期化処理〕
以下に説明する処理では、繰り返し処理によって、複数の問いが順次出題される。そこで、プログラム39によるコンピューター20の処理が開始すると、コンピューター20は繰り返し処理に利用するカウンタ値N(Nは変数)をゼロに初期化する(N=0)。カウンタ値Nは繰り返し処理の繰り返し回数を表すものであり、カウンタ値Nはコンピューター20のRAMに格納される。
また、以下に説明する処理では、順次出題される問いに対するユーザーの択一的な回答に応じて商品毎の配点がコンピューター20により積算されることによって、商品毎の合計点がコンピューター20により算出される。そこで、コンピューター20は商品毎の合計点をゼロに初期化する。商品毎の合計点はコンピューター20のRAMに格納され、RAMでは合計点が各商品識別子に対応付けられている(図4参照)。
【0028】
〔カウントアップ処理〕
次に、コンピューター20は、カウンタ値Nに1を加算することによって、カウンタ値Nを加算後の値に更新する(N=N+1)。
【0029】
〔選択肢抽出処理〕
コンピューター20は、選択肢データベース32に含まれる複数の選択肢画像の中から2つの選択肢画像を抽出する。具体的には、コンピューター20は、選択肢データベース32を参照して、そのカウンタ値Nに等しい問い順番に対応付けられた複数の選択肢画像の中から1つをランダムに抽出する。次に、コンピューター20は、抽出した選択肢画像に対応付けられた相手方識別子の中から1つをランダムに選択し、その選択した相手方識別子に等しい識別子に対応付けられた選択肢画像を抽出する。こうして、選択肢データベース32に含まれる複数の選択肢画像の中から2つの選択肢画像がランダムに抽出される。なお、3以上の選択肢画像がコンピューター20によってランダムに抽出されてもよい。
【0030】
〔提示処理〕
選択肢抽出処理後、コンピューター20は、選択肢抽出処理によって抽出された2つの選択肢画像を提示する。具体的には、コンピューター20は、抽出された2つの選択肢画像及びそれらの識別子をユーザー端末装置2に送信するとともに、択一的な問いをユーザー端末装置2に送信する。こうして、択一的な問い及び2つの選択肢画像がユーザー端末装置2に提示され、択一的な問い及び2つの選択肢画像がユーザー端末装置2によってユーザー端末装置2の表示装置に表示される(図5参照)。択一的な問いは、2つの選択肢画像の中から1つを選択させるものである。より具体的には、択一的な問いは、2つの選択肢画像のうちどちらが好みであるかをユーザーに問うものである。図5はユーザー端末装置2に表示される画面であり、その画面には、問い81、画像82及び画像83が含まれている。画像82は一方の選択肢画像であり、画像82には洋服が描画されている。画像83は他方の選択肢画像であり、この画棒83には和服が描画されている。問い81は画像82,83の中から1つを選択させるための問いである。
【0031】
〔受付処理〕
提示処理後、コンピューター20は、提示処理によって提示された2つの選択肢画像の中からユーザーの1つの選択を受け付ける。つまり、ユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作することによって2つの選択肢画像の中から1つを選択すると、ユーザー端末装置2が選択された1つの選択肢画像の識別子をコンピューター20に送信し、コンピューター20がその識別子を受信することによってその識別子の選択肢画像を受け付ける。
【0032】
〔配点読込処理〕
受付処理後、コンピューター20は、受付処理によって受け付けられた選択肢画像に対応付けられた商品毎の配点を記憶装置30の選択肢データベース32から読み込む。つまり、コンピューター20は、受付処理によって受信した識別子に対応する商品毎の配点を記憶装置30の選択肢データベース32から読み込む。
【0033】
〔加算処理〕
配点読込処理後、コンピューター20は、読み込んだ商品毎の配点を商品毎の合計点に商品毎に加算することによって、商品毎の合計点を加算後の値に更新する。
【0034】
〔繰り返し終了判定処理〕
加算処理後、コンピューター20は、カウンタ値Nが所定値(但し、2以上の整数)であるか否かを判定する。カウンタ値Nが所定値でなければ、コンピューター20の処理がカウントアップ処理に戻って、カウントアップ処理、選択肢抽出処理、提示処理、受付処理、配点読込処理、加算処理及び繰り返し終了判定処理が順次コンピューター20によって行われる。そのため、カウンタ値Nが所定値になるまで、カウントアップ処理、選択肢抽出処理、提示処理、受付処理、配点読込処理、加算処理及び繰り返し終了判定処理が繰り返し行われる。その繰り返し処理によって、ユーザーによって選択された複数の選択肢画像に対応付けられた商品毎の配点が集計されて、商品毎の配点の合計が算出される。商品毎の合計点は、最後の加算処理によってコンピューター20のRAMに更新されて記録されたものである。
【0035】
そして、カウントアップ処理、選択肢抽出処理、提示処理、受付処理、配点読込処理、加算処理及び繰り返し終了判定処理が繰り返し行われて、最後のカウントアップ処理においてカウント値Nが所定値になると、繰り返し終了判定処理ではコンピューター20はカウント値Nが所定値であると判定する。そうすると、コンピューター20は次の第二提示処理、第二受付処理、検索処理、第一の適性商品特定処理、第二の適性商品特定処理、第三の適性商品特定処理、適性商品提示処理及び問い合わせ送信処理を順次実行する。
【0036】
〔第二提示処理〕
コンピューター20は、ユーザーが希望する商品の規模及び特性を問うための問いをユーザー端末装置2に送信する。こうして、その問いがユーザー端末装置2に提示され、その問いがユーザー端末装置2によってユーザー端末装置2の表示装置に表示される(図6参照)。図6はユーザー端末装置2に表示される画面であり、その画面には、問い85及び問い86が含まれている。問い85はユーザーが希望する商品の規模をユーザーに問うためのものであり、問い86はユーザーが希望する商品の特性をユーザーに問うためのものである。また、この画面には、問い85に対する回答を入力するためのアイコンボタン85a〜85dが含まれているとともに、問い86に対する回答を入力するためのアイコンボタン86a〜86dが含まれている。
【0037】
〔第二受付処理〕
第二提示処理後、コンピューター20は、第二提示処理によって提示された問いに対するユーザーの回答(商品規模に関する条件、商品特性に関する条件)を受け付ける。つまり、ユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作することによって商品規模に関する条件と商品特性に関する条件とを入力すると、ユーザー端末装置2が入力されたそれらの条件をコンピューター20に送信し、コンピューター20がそれらの条件を受信することによってそれらの条件を受け付ける。ここで、ユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作して図6に示すアイコンボタン85a〜85dの何れかの選択(例えばクリック等)をすることによって、選択したアイコンボタンに応じた条件(商品規模に関する条件)が入力される。また、ユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作してアイコンボタン86a〜86dの何れかの選択(例えばクリック等)をすることによって、選択したアイコンボタンに応じた条件(商品特性に関する条件)が入力される。
【0038】
〔検索処理〕
第二受付処理後、コンピューター20は、商品データベース31を参照して、第二受付処理によって受け付けられた商品規模に関する条件と商品特性に関する条件との論理積又は論理和を満たす商品の識別子を検索する。
【0039】
〔第一の適性商品特定処理〕
検索処理後、コンピューター20は、検索処理で検索された識別子の商品毎の合計点(商品毎の合計点は最後の加算処理によってコンピューター20のRAMに記録されている。)の中から最大合計点を取った商品の識別子を特定する。以下、この処理で特定された商品を第一適性商品といい、その第一適性商品の識別子を第一適性識別子という。
【0040】
〔第二の適性商品特定処理〕
第一の適性商品特定処理後、コンピューター20は、検索処理で検索された識別子の中から、第一適性商品が属するグループの商品以外の商品の識別子を抽出する。そして、コンピューター20は、抽出された識別子の商品毎の合計点(商品毎の合計点は最後の加算処理によってコンピューター20のRAMに記録されている。)の中から最大合計点を取った商品の識別子を特定する。以下、この処理で特定された商品を第二適性商品といい、その第二適性商品の識別子を第二適性識別子という。
第二適性商品と第一適性商品は異なったグループに属する。
【0041】
〔第三の適性商品特定処理〕
第二の適性商品特定処理後、コンピューター20は、検索処理で検索された識別子の中から、第一適性商品が属するグループ及び第二適性商品が属するグループの商品以外の商品の識別子を抽出する。そして、コンピューター20は、抽出された識別子の商品毎の合計点(商品毎の合計点は最後の加算処理によってコンピューター20のRAMに記録されている。)の中から最大合計点を取った商品の識別子を特定する。以下、この処理で特定された商品を第三適性商品といい、その第三適性商品の識別子を第二適性識別子という。
【0042】
〔適性商品提示処理(商品提示手段)〕
第三の適性商品後、コンピューター20は、第一適性商品、第二適性商品及び第三適性商品を提示する。具体的には、コンピューター20は、記憶装置30の商品データベース31から第一適性識別子、第二適性識別子及び第三適性識別子に対応する商品画像を読み取るとともに、読み取った商品画像をユーザー端末装置2に送信する。こうして、第一適性商品、第二適性商品及び第三適性商品がユーザー端末装置2に提示され、第一適性商品、第二適性商品及び第三適性商品の画像がユーザー端末装置2によってユーザー端末装置2の表示装置に表示される(図7図8参照)。
【0043】
併せて、コンピューター20は、各回の受付処理によって受け付けた選択肢画像を記憶装置30の選択肢データベース32から読み取るとともに、読み取った選択肢画像をユーザー端末装置2に送信する。こうして、各回の受付処理によって受け付けた選択肢画像が第一適性商品、第二適性商品及び第三適性商品と一緒にユーザー端末装置2に提示され、それら選択肢画像がユーザー端末装置2によってユーザー端末装置2の表示装置に表示される(図8参照)。
【0044】
図7はユーザー端末装置2に表示される画面であり、この画面には画像91〜93及び説明91a〜93aが含まれている。画像91〜93はそれぞれ第一〜第三の適性商品の外観図であり、説明91a〜93aは第一〜第三の適性商品の名称及び特徴等の説明である。
【0045】
ユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作して図7に示す画像91の選択(例えば、クリック等)をすれば、第一適性商品の別の画像(具体的には、間取り図)がユーザー端末装置2の表示装置に表示される(図8参照)。画像92の選択をした場合には、第二適性商品の別の画像がユーザー端末装置2に表示され、画像93の選択をした場合には、第二適性商品の別の画像がユーザー端末装置2に表示される。
【0046】
図8はユーザー端末装置2に表示される画面であり、この画面には画像95及び説明96が含まれている。この画像95は第一適性商品の間取り図である。説明96は第一適性商品の特徴等の説明である。また、この画面には画像97a〜97jが含まれている。これら画像97a〜97jは各回の受付処理によって受け付けた選択肢画像である。画像97a〜97jのうち、第一適性商品を提示するに至った重要な選択肢画像(例えば、配点の高い選択肢画像)97b,97f,97jにはマーク98a,98b,98cが付されている。そして、マーク98aと同一模様・同一色彩のマーク99a,99aが画像95及び説明96に付されているが、これらのマーク99a,99aは選択肢画像97bの選択によって第一適性商品を提示するに至った理由・根拠等を示すものである。具体的には、マーク98aが付された選択肢画像97bには和服が描画されているので、画像(間取り図)95の中の和室にマーク99aが付されているとともに、説明96の中のうち和(日本風)を強調した箇所にもマーク99aが付されている。
なお、マーク99b,99cについても同様であり、マーク99b,99cはそれぞれマーク98b,98cと同一模様・同一色彩である。
【0047】
図8の画面にはアイコン101,102,103が含まれているが、アイコン101をクリックすると第一適性商品の間取り図がユーザー端末装置2に表示され、アイコン102をクリックすると第一適性商品の間取り図がユーザー端末装置2に表示され、アイコン103をクリックすると第一適性商品の間取り図がユーザー端末装置2に表示される。
【0048】
〔問い合わせ送信処理〕
図8の画面にはアイコン104が含まれている。ユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作してアイコン104の選択(例えば、クリック等)をすれば、第一適性商品について問い合わせをするための入力画面がユーザー端末装置2に表示される。そして、その入力画面でユーザーがユーザー端末装置2の入力装置を操作して、第一適性商品についての問い合わせを入力すれば、その入力された問い合わせがユーザー端末装置2からコンピューター20に送信され、その問い合わせがコンピューター20から業者端末装置3に送信される。そして、その問い合わせが業者端末装置3の記憶装置に記録されたり、その業者端末装置3の表示装置に表示されたり、業者端末装置3の印刷装置によって印刷されたりする。
【0049】
以上の適性商品提示システム1を用いれば、次のような効果が生じる。
(1) 提示処理が繰り返されることによって複数の選択肢画像が提示され、ユーザーがそれら選択肢画像の中から1つを選択すれば、その選択肢画像に対応付けられた商品毎の配点が積算することによって得られた商品毎の合計点がユーザーの選択に応じたものとなる。ユーザーが複数の選択肢画像から1つを選択するということは、ユーザーの深層心理・生活習慣・希望等を反映することになる(特に、商品が住宅である場合、図5に示す画像82,83は商品に関連の無いものを描画したものであるため、ユーザーが画像82,83のうち好みを選択するということは住宅に関する先入観を持たずに好みを選択することになり、その選択はユーザーの深層心理・生活習慣・希望等をより一層反映することになる。)。特に、複数の選択肢画像が提示されることによって、ユーザーの視覚に直感的に訴えることになるので、ユーザーの選択はユーザーの深層心理等を強く反映したものとなる。そして、複数の商品について配点の合計が算出されるので、それら商品の中にはユーザーの知らない商品も含まれることになる。よって、ユーザーによる択一的な回答を利用して、多くの商品の中から1つの商品をユーザーに適した商品として提示することができる。
【0050】
(2) 提示される第一適性商品と第二適性商品と第三適性商品は異なるグループに属する。そのため、様々なグループの商品が提示されることになり、ユーザーに商品の多様性をアピールすることができる。
【0051】
(3) 図8に示すように、各回の受付処理によって受け付けた選択肢画像97a〜97jが第一適性商品の画像95とともに表示されるので、ユーザーは選択した選択肢画像97a〜97jと第一適性商品との関係性を理解することができる。特に、選択肢画像97bのマーク98aと、画像95及び説明96のマーク99a,99aとが同一模様・同一色彩であるので、ユーザーは第一適性商品の提示の理由・根拠等を画像95及び説明96から理解することができる。そのため、その理由・根拠等がユーザーにとって適していなければ、再度プログラム39に基づく適性診断を行う際にユーザーは選択肢画像97bを選択せずに別の選択肢画像を選択することで、別の商品が新たに第一適性商品として提示される。
【0052】
(4) 問い合わせがコンピューター20から業者端末装置3に送信されるので、ユーザーは業者と相談・問い合わせ・連絡・商談等を行うことができる。
【符号の説明】
【0053】
1 適性商品提示システム
10 適性商品提示装置
30 記憶装置(記憶手段)
39 プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8