特許第6419785号(P6419785)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6419785ICチップを基板に搭載させるための基板上のパッド・アレイ構造、並びに当該パッド・アレイ構造を有する光モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6419785
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】ICチップを基板に搭載させるための基板上のパッド・アレイ構造、並びに当該パッド・アレイ構造を有する光モジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20181029BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20181029BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20181029BHJP
【FI】
   H05K1/02 N
   H01L23/12 E
   H01L23/12 Q
   H05K3/46 N
   H05K3/46 Z
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-510274(P2016-510274)
(86)(22)【出願日】2015年3月18日
(86)【国際出願番号】JP2015058012
(87)【国際公開番号】WO2015146738
(87)【国際公開日】20151001
【審査請求日】2017年9月20日
(31)【優先権主張番号】特願2014-59690(P2014-59690)
(32)【優先日】2014年3月24日
(33)【優先権主張国】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】513065077
【氏名又は名称】技術研究組合光電子融合基盤技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】赤川 武志
(72)【発明者】
【氏名】屋敷 健一郎
【審査官】 秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−525524(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0093828(US,A1)
【文献】 特開2011−171415(JP,A)
【文献】 特開2011−009776(JP,A)
【文献】 特開2000−349192(JP,A)
【文献】 実開昭63−090865(JP,U)
【文献】 欧州特許出願公開第01310995(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
H01L 23/12
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICチップを基板に搭載させるための該基板上のパッド・アレイ構造であって、パッド・アレイ領域の第1周縁部に、
第1列に等間隔に配列された複数のグランド・パッドと、
前記第1列の内側且つ第1列と平行の第2列に等間隔に配列された複数の信号パッドとを備え、
各前記信号パッドが、前記第1列において隣り合う2つの前記グランド・パッド間を通って前記基板上の外部回路に接続され、該外部回路との間で電気信号が入出力され、
前記複数の信号パッドが、複数の差動信号パッドの対を構成し、
前記第1周縁部の第1列における各前記グランド・パッドが、前記第1周縁部の第2列において隣り合う2つの前記差動信号パッド対の間の位置に対応する位置に配置される、パッド・アレイ構造。
【請求項2】
請求項記載のパッド・アレイ構造において、
前記第1周縁部の第1列における前記グランド・パッドの少なくとも1つが、前記第1周縁部の第2列において隣り合う前記2つの差動信号パッド対の中間に対応する位置に配置される、パッド・アレイ構造。
【請求項3】
請求項1または2記載のパッド・アレイ構造において、更に、前記パッド・アレイ領域において第1周縁部に対向する第2周縁部の両端部分の内側近傍に複数のIC制御パッドを配置することを特徴とする、パッド・アレイ構造。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか一項記載のパッド・アレイ構造を有する光モジュールであって、前記ICチップが、光電気混載基板上に搭載され、且つ光デバイスを駆動させるためのドライバIC、光信号を受信するためのレシーバIC、または光信号を送信するためのトランシーバICのいずれかであることを特徴とする、光モジュール。
【請求項5】
請求項記載の光モジュールであって、更に、前記パッド・アレイ領域において前記第1周縁部の第2列の内側に配列された第2の複数のグランド・パッドを備え、それぞれを、前記ICチップを介して前記第1周縁部の第1列におけるグランド・パッドに接続させることを特徴とする、光モジュール。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか一項記載のパッド・アレイ構造を有するシリコン・インターポーザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICチップを基板に搭載させるための基板上のパッド・アレイ構造に関し、更に特定すれば、基板上のICチップ用パッド・アレイ構造においてグランド・パッドおよび信号パッドの配置関係に特徴を有するパッド・アレイ構造に関するものである。
【0002】
また、本発明はこのようなパッド・アレイ構造をシリコン・フォトニクスチップ上に設けた光モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0003】
ICチップを搭載させるために基板上に実装されるパターニング構造は、一般的に自由度が少なく構造が複雑化する。特に、光電気変換を行う光モジュールにおいては、基板上の光素子点数が多くなる点を考慮した場合、この傾向は顕著である。
【0004】
例えば、従来技術の光モジュールの場合、特許文献1に記載されるように、半導体レーザやフォトダイオードのような光電気変換を行う光素子をパッケージとして内部に備え、パッケージの一部はセラミック基板によって構成される。セラミック基板は多層構造であり、基板内部または表層には信号が伝播する導体パターンやグランド導体が交差を回避するようにパターニングされる。
【0005】
パターニング構造が複雑化する一般的な要因として、光モジュールにおいて高速信号用のパターンとグランド・パターンが隣接配置される点が挙げられる。特許文献1の光モジュールの一例(特許文献1の図1)でも、高速信号用のリードピンを隣接させて2本設けると共に、その両脇にグランド用のリードピンを設けている。すなわち、特許文献1の図1では、GSSG(GND−SIGNAL−SIGNAL−GND)構造とした差動信号伝送用の信号入出力部が示され、多層基板内部のビアを通じて導体パッドやグランド・パッドと接続される。
【0006】
これとは別の例の従来技術の光モジュールとしては、昨今、チップサイズの小型化や消費電力の低減を目的とするためにシリコンフォトニクス技術を用い、ドライバICをシリコン・フォトニクスチップ上に集積および配置するものも存在する(非特許文献1)。この場合にも、半導体レーザのような各光素子もシリコン・フォトニクスチップ上に搭載する関係上、部品点数が多くなることが不可避となる。つまり、シリコン・フォトニクスチップ上でのIC接続用のパッド・アレイ領域を設計するに際しては、(i)自由度が非常に少ない点、および(ii)電気配線の交差を避ける必要もある点を考慮する必要がある。
【0007】
これらに対処するために、非特許文献1のような従来技術の光モジュールでは、多層の配線構造を適用して基板上に設けたパッドとIC接続用のパッドを接続するのが一般的であった。しかしながら、このような多層の配線構造を適用した場合、構造が複雑化するのみならず、ビアを介して各層間の配線構造を行う必要から、配線抵抗が非常に大きいものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2012−47823号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】”Demonstration of 12.5-Gbps optical interconnects integrated with lasers, optical splitters, optical modulators and photodetectors on a single silicon substrate”, OPTICS EXPRESS Vol. 20, No, 26 (2012/12/10) B256−B263
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ICチップを基板に搭載させるための基板上のパッド・アレイ配置構造において、IC用のパッド・アレイ領域におけるパッド配置を工夫することにより、基板上の多層配線化を回避する構造を実現することを目的とする。また、本発明は、特にシリコンフォトニクス技術を適用するような高密度・多チャンネル化された光モジュールに対して、当該パッド・アレイ配置構造を適用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、ICチップを基板に搭載させるための基板上のパッド・アレイ構造を提供する。そして、パッド・アレイ領域の第1の周縁部に、第1列に等間隔に配列された複数のグランド・パッドと、第1列の内側且つ第1列と平行の第2列に等間隔に配列された複数の信号パッドとを備え、各信号パッドが、第1列において隣り合う2つのグランド・パッド間を通って基板上の外部回路に接続され、当該外部回路との間で電気信号が入出力されることを特徴とする。
【0012】
また、複数の信号パッドが、複数の差動信号パッドの対を構成し、第1周縁部の第1列における各グランド・パッドが、第1周縁部の第2列において隣り合う2つの差動信号パッド対の間の位置に対応する位置に配置される。更に、第1周縁部の第1列におけるグランド・パッドの少なくとも1つが、第1周縁部の第2列において隣り合う2つの差動信号パッド対の中間に対応する位置に配置されることを特徴とする。
【0013】
本発明の実施形態は、当該パッド・アレイ構造を有する光モジュールを提供する。そして、ICチップが、光電気混載基板上に搭載され、且つ光モジュールを駆動させるためのドライバIC、光信号を受信するためのレシーバ(受信機)IC、または光信号を送信するためのトランシーバ(送信機)ICのいずれかであることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、従来技術による基板上のパッド・アレイ配置構造の一例を示す。
図2図2は、本発明の実施形態による基板上のパッド・アレイ配置構造の一例を示す。
図3図3は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置構造の一例を示す。
図4図4は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置構造の代替例を示す。
図5図5は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置構造の全体の一例を示す。
図6図6は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置において、IC側グランド配線を介してグランド・パッド間を接続することを示す概略断面図である。
図7図7は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置において、IC側グランド配線を介してグランド・パッド間を接続することを示す概略平面図である。
図8図8は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置を光モジュールに適用した場合の素子配置領域図の一例である。
図9図9は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置を光モジュールに適用した場合の素子配置領域図の他の例である。
図10図10は、本発明の実施形態によるパッド・アレイ配置をシリコン・インターポーザに適用した場合の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態による、基板上に設けるパッド・アレイ構造について、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下のパッド・アレイ構造では、主にシリコンフォトニクス技術を適用した光モジュールが有する光電気混載基板上のドライバICチップ用のパッド・アレイの配置構造について説明している。しかしながら、本発明の基板上のパッド・アレイ構造は、これに限定されるものではなく、光モジュールにおいて、光電気混載基板上の光信号を受信するためのレシーバ(受信機)ICや光信号を送信するためのトランシーバ(送信機)ICについても同様に適用可能である。それのみならず、本発明のパッド・アレイ構造は、光モジュール以外にも、例えば、同様のパッド・アレイ構造を有するシリコン・インターポーザにも適用可能であることに留意すべきである。なお、図中、同じ構成要素には同一の符号を付している。
【0016】
図1は、上述した従来技術に基づく、光モジュールの光電気混載基板上のパッド・アレイの配置および関連する配線の一例の平面図を示す。図中、点線領域の内側がパッド・アレイ領域10であり、ここでは、各種パッドの一部の配置を拡大して示している。従来技術のパッド・アレイの配置とした場合、多層配線構造により配線を行う必要がある。
【0017】
各種パッドについて説明する。ICパッド・アレイ領域10の周縁の一辺(ここでは点線領域内の右側)から「S」列11、「G」列12、「V」列13、「G」列14が順に平行に配置される。「S」列11は、高速信号配線15を介して高周波信号を伝搬させるために、等間隔に配列された複数の信号パッド(S)から構成される。複数の信号パッド(S)は、複数の差動信号パッドの対を構成する。信号配線15は基板上に設けた高速信号パッド(図示せず)を通じて、外部回路に接続され、信号パッドと外部回路の間で差動電気信号が入出力される。
【0018】
また、「G」列12は、「S」列11の内側でこれと平行となるようにして配列され、そして、等間隔に配列された複数のグランド・パッド(G)から構成される。各グランド・パッド(G)は、グランド配線16に接続され、基板上に設けたグランド・パッド(図示せず)に接続される。一般に、グランド配線16は、高周波信号の伝搬において特性インピーダンスを保つために、信号配線15に近接して配置する必要があることは当業者にとって理解されるべきである。このため、図1のように「S」列11および「G」列12も隣り合う関係となるのが望ましい。
【0019】
更に、平行して配列される「V」列13および「G」列14は、複数の電源電圧用のパッドおよび複数のグランド・パッドから構成され、各パッドは等間隔に配列される。なお、ここでの「G」列14は、上記「G」列12に接続される(図示せず)。
【0020】
図1からも把握できるように、一般的にはグランド配線16部分のライン幅は、信号配線15のライン幅よりも格段に広いものとなり、グランド配線16部分の面積は、信号配線15部分の面積よりも数十倍となる。そして、パッド・アレイ領域10内では、「S」列11の内側に「G」列12を配置するために、グランド配線16部分が信号パッドの配置部分や信号配線15の一部と重複し、配線ルールを満足できない。特に、図1の例による構成をシリコン基板上のドライバICのような高密度・多チャンネル化されたものに適用する場合には、信号パッド間のピッチが非常に狭小なものとなるため、単層構造によって信号パッド間の間を通すようにグランド配線を配設することは困難である。
【0021】
このような場合は、先の従来技術を参照して説明したように、多層配線構造を適用することにより配線の交差を防ぐ等の対応が必要となる。同様の理由により、「G」列12と「G」列14の間においてグランド・パッド同志を接続する場合に関しても多層配線構造が必要となる。しかしながら、先に述べたように、基板上で多層構造を採用すると、ビアを介して各層間の配線を接続する構造となることから配線抵抗が大きくなり、決して好ましいものではない。
【0022】
図2は、図1のように多層配線にはならないように工夫した、本発明の一実施形態による基板上のパッド・アレイ構造および関連する配線の一例の平面図を示す。点線領域の内側がパッド・アレイ領域20であり、図1と同様、各種パッドの一部の配置を拡大して示している。
【0023】
各種パッドについて、パッド・アレイ領域20の周縁の一辺(点線領域内の右側)から「G」列21、「S」列22、「G」列23、「V」列24が配置される。「G」列21では、等間隔に配列された複数のグランド・パッドが配列され、また、「G」列21と平行して隣り合う「S」列22には、等間隔に複数の信号パッドが配置される。すなわち、図1と比較すると、「G」列21(12)と「S」列22(11)の配置関係が逆である点に留意すべきである。
【0024】
図2では、ICパッド・アレイ領域20内において「S」列22を「G」列21の内側に配置する。そして、「S」列22の各信号パッドから延びる信号配線25が、「G」列21において隣り合う2つのグランド・パッド211,212間を通り、基板上に設けた高速信号パッド(図示せず)を通じて、基板上の外部回路に接続され外部回路との間で電気信号が入出力される。
【0025】
また、図1でも述べたとおり、「S」列22の複数の信号パッド221〜22Nは、隣り合う2つの差動信号パッドを一対として、複数の差動信号パッドの対22a〜22nを構成する。そして、「G」列21の各グランド・パッドは、「S」列22で隣り合う2つの差動信号パッド対における間の位置(特に中間位置)に対応する位置に配置される。例えば、グランド・パッド211は、図示のように差動信号パッドの対22a,22bの中間に対応する位置に配置される。
【0026】
このようなパッド・アレイ構造とすることにより、「G」列21と「S」列22の各パッド配置およびこれに伴う配線に関連して、図1のように信号配線とグランド配線の間に重複が見られないことから、多層配線構造を回避することができ、すなわち、単層配線で実現可能となる。これにより、IC電源配線の配線抵抗を格段に低減できる。
【0027】
図3は、図2のICパッド・アレイ領域20を縮小してパッド・アレイ(一部)のみを示したものである。上記のとおり、「G」列21のグランド・パッド212は、「S」列22において隣り合う2つの差動信号パッド対22a,22bの中間位置に対応する位置に配置される。この場合、2つのグランド・パッド212,213間のピッチd1は、2つの差動信号パッド223,224間のピッチの丁度2倍となることが理解される。
【0028】
なお、図2および図3では、「G」列21のグランド・パッド212を、「S」列22において隣り合う2つの差動信号パッド対22a,22bの中間位置に対応する位置に配置するものとしたが、これには限定されない。例えば、図4の代替例のように、「G」列21’のグランド・パッド212’を、「S」列22’の差動信号パッド対22b’の一方(ここでは223’)に対応する位置に、すなわち格子状に配置してもよい。
【0029】
すなわち、「S」列の各信号パッドから延びる各信号配線が、「G」列において隣り合う2つのグランド・パッド間を通るように各パッドを配置し、各配線を配設するのであればいずれの形態でもよい。
【0030】
図5は、本発明の一実施形態による、図2および図3で示したICパッド・アレイ領域20全体の平面図を示す。上記のようにICパッド・アレイ領域20の周縁の一辺(本例では右側)から上記の「G」列21、「S」列22・・・が対応する。本発明の一実施形態によるパッド・アレイ配置では、更に、右側周縁部に対向する左側周縁部において、特に、その両端部内側近傍部の領域28,29に複数のIC制御パッドを配置するとよい。ICパッド・アレイ領域20内のIC制御パッドと、基板上に設けた対応するIC制御パッド(図示せず)とを接続する配線構造は、多層配線構造となるのが一般的であることに鑑みて(図8で後記)、図2図3の「S」列22や「G」列21部分の単層配線構造からはできるだけ隔離するのがよいとの考察に基づく。このようにIC制御パッドにおける多層配線構造をICパッド・アレイ領域20の特定のコーナー部のみに配置することによって、配線構造を単純化できる。
【0031】
更にまた、例えばICチップが光送信機用のチップの場合には、ICパッド・アレイ領域においてIC電源パッドの配置列26,27を、左側周縁部のIC制御パッド配置領域の外側に2列に隣接して配置させることで、上記IC制御パッドとIC電源パッド間の距離が短くすることができ、構造がより単純化できる。
【0032】
この場合にも、IC電源パッド列26,27部分の多層配線構造化の回避を考慮して単層構造とすべきである。つまり、図5に示すとおり、ICパッド・アレイ領域のIC電源パッド列26,27の内、IC電源パッド列26において隣り合う2つのIC電源パッドの中間に対応する位置にIC電源パッド列27の各IC電源パッドを配置するのがよい。すなわち、2列のIC電源パッド列26,27において千鳥配置となるように配置するのがよい。
【0033】
再度図2を参照する。本発明の一実施形態によるICパッド・アレイ領域20では、「G」列21および「S」列22の内側に「G」列23、「V」列24が順に配置される。図1図2を比較すると、「G」列23、「V」列24の配置関係が逆である点に留意すべきである。当該実施形態のように、「G」列23を「S」列22の内側に隣接して配置しているのは、「G」列23の各グランド・パッドを「G」列21の各グランド・パッドに接続する必要を考慮したためであり、この点、図2のように配列することにより、「G」列23と「G」列21間の距離を短くすることができる。
【0034】
ところで、これらグランド・パッド間を接続するに際しても、やはり多層配線構造となることを回避すべきである。つまり、本発明の一実施形態では、基板上の多層配線を回避する場合は、図6および図7に図示するように、基板上部に搭載するICチップを介するようにして、「G」列23の各グランド・パッドを、「G」列21の各グランド・パッドに接続する。図6は基板および当該基板上に設けたICチップの断面図を、そして図7図6に対応する平面図の一例を示す。このように、ICチップ側にグランド配線30を設け、当該ICチップ側グランド配線30を介してグランド・パッド間(より具体的には、図7に示すように、「G」列21のグランド・パッドと「G」列23のグランド・パッド間、および「G」列21の隣り合うグランド・パッド間)を接続する構成とすることにより、基板内での多層配線構造を回避することができる。なお、ここに示した各パッドの配置態様は例示に過ぎない点に留意すべきである。
【0035】
図8は、このようにして構成される本発明のICパッド・アレイ構造を適用した、光モジュールにおける光電気混載基板100上の素子配置領域図の一例である。当該光モジュールにおけるICチップは、光電気混載基板上に搭載され、且つ光デバイスを駆動させるためのドライバIC、光信号を受信するためのレシーバ(受信機)IC、または光信号を送信するためのトランシーバ(送信機)ICのいずれかである。そして、図8の光電気混載基板100上の素子配置領域図は、特に、光送信機または光送受信機の送信部として構成される光電気混載基板の素子配置領域図として利用可能である。
【0036】
光電気混載基板100には、図2図5を用いて説明した、ICパッド・アレイ領域20が配置してある。また、光電気混載基板100の周縁部にそって、外部回路に接続するための各種パッド、すなわち、差動信号パッド50、グランド・パッド51、IC制御パッド52等をそれぞれ複数配置している。ICパッド・アレイ領域20と光電気混載基板100の周縁部に設けた各パッド間部分には、主に配線(信号配線501、グランド配線502〜504、電源配線505)が配置される。
【0037】
本発明のICパッド・アレイ領域20をこのように適用して光電気混載基板のパッド・アレイ領域を形成することにより、配線構造を簡素化することができ多層配線構造を最小限のものとすることができる。例えば、図8の素子配置領域図では、点線領域71,72のみが多層配線構造となり、それ以外は、単層構造として実現可能である。点線領域71,72が多層配線構造となるのは、図示のとおり、パッド・アレイ領域20からIC制御パッド52まで延びるIC制御配線が、電源(強化)配線505およびグランド(強化)配線503と交差するからである。多層配線構造を少なくすればするほど、各層間を接続するビアの数を少なくすることができ、ビアを介することによるIC電源配線の配線抵抗を低減できる。
【0038】
多層配線構造の最小化に関連して、図9に、本発明のICパッド・アレイ構造を適用した、光モジュールにおける光電気混載基板100上の素子配置領域図の他の変形例を示す。図9の例では、図8の例と比較して、グランド(強化)配線503を除去すると共に、電源(強化)配線505’も限定的な配置としている。このような配置構成とすることにより、図9の素子配置領域図では、点線領域71’,72’部分を含め全ての配線構造を単層構造として実現可能となることが理解される。
【0039】
また、図9では、上記点線領域71’,72’部分の配線構造化に加え、グランド配線502’部分にも改良を加えている。この改良により、本発明のICパッド・アレイ構造は、光電気混載基板(シリコン基板)をプリント基板上に接続する際の、これら要素間を接続する電極パターンとして適用可能となる。
【0040】
より具体的には、シリコン基板の内部において、グランド・パッド51’の配置列が差動信号パッド50’の配置列よりも外側となるようにし、且つ、各グランド・パッド51’を、隣り合う2つの差動信号パッド50’対の間の中間位置に対応する位置に配列するようにしている。これにより、シリコン基板からパッドサイズのより大きいプリント基板に接続する場合においても高密度な配線設計が可能になる。
【0041】
上記説明した、ICパッド・アレイ構造は、光モジュール以外にも様々なものに適用可能となる。
【0042】
例えば、図8および図9では本発明のICパッド・アレイ構造を光モジュールに適用しているのに対し、図10では、当該ICパッド・アレイ構造をシリコン・インターポーザに適用した場合の平面図を示している。図10においては、シリコン・インターポーザ200上に当該ICパッド・アレイ構造を設け、その上にCPUチップ210を搭載した構成である。このように構成することによって、光学エンジン220との間の接続は、単層配線によるGSSG(GND−SIGNAL−SIGNAL−GND)構造が実現可能である。
【0043】
以上、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明してきたが、当業者であれば、他の類似する実施形態を使用することができること、また、本発明から逸脱することなく適宜形態の変更又は追加を行うことができることに留意すべきである。なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0044】
10,20 パッド・アレイ領域
100 光電気混載基板
11,22,22’ 「S」列
22a,22b,22b’ 差動信号パッドの対
221〜224,223’ 信号パッド
12,14,21,21’,24 「G」列
211〜213,212’ グランド・パッド
13,23 「V」列
15,25 信号配線
16 グランド配線
26,27 IC電源パッド配置列
28,29 IC制御パッド配置領域
30 ICグランド配線
50,50’ 差動信号パッド
51,51’ グランド・パッド
501,501’ 信号配線
502〜504,502’ グランド配線
505,505’ 電源配線
52 IC制御パッド
200 シリコン・インターポーザ
210 CPUチップ
220 光学エンジン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10