(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6419786
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】フリーホイーリング動力車両を制御するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B60W 10/02 20060101AFI20181029BHJP
B60W 10/04 20060101ALI20181029BHJP
F16H 59/14 20060101ALI20181029BHJP
F16H 59/48 20060101ALI20181029BHJP
F16H 59/54 20060101ALI20181029BHJP
F16H 61/00 20060101ALI20181029BHJP
F16H 63/46 20060101ALI20181029BHJP
F16H 63/50 20060101ALI20181029BHJP
B60W 10/06 20060101ALI20181029BHJP
B60W 10/10 20120101ALI20181029BHJP
F02D 45/00 20060101ALI20181029BHJP
F02D 17/00 20060101ALI20181029BHJP
F02D 29/02 20060101ALI20181029BHJP
【FI】
B60W10/00 102
F16H59/14
F16H59/48
F16H59/54
F16H61/00
F16H63/46
F16H63/50
B60W10/06
B60W10/00 122
B60W10/02
F02D45/00 364A
F02D17/00 Q
F02D29/02 321C
F02D29/02 321B
B60W10/10
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-511111(P2016-511111)
(86)(22)【出願日】2014年3月27日
(65)【公表番号】特表2016-523750(P2016-523750A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(86)【国際出願番号】FR2014050726
(87)【国際公開番号】WO2014177782
(87)【国際公開日】20141106
【審査請求日】2017年1月12日
(31)【優先権主張番号】1353957
(32)【優先日】2013年4月30日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
【氏名又は名称原語表記】RENAULT S.A.S.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ロンドー, フレデリク
(72)【発明者】
【氏名】グーララ, アミン
【審査官】
増子 真
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−014205(JP,A)
【文献】
特開平11−123957(JP,A)
【文献】
特開昭59−089235(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/128898(WO,A1)
【文献】
特表2012−526250(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/169960(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0046841(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 − 50/16
F02D 29/00 − 29/06
F02D 13/00 − 28/00
F16H 59/00 − 61/12
F16H 61/16 − 61/24
F16H 61/66 − 61/70
F16H 63/40 − 63/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスミッション(4)によって駆動輪(3)に連結された内燃エンジン(2)を少なくとも備える動力車両を制御する方法において、
前記車輪でのエンジントルクを求めるステップと、
前記車輪での抵抗トルクに基づいて、「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態での前記車両の長手方向加速度を求めるステップと、
前記車輪での前記エンジントルクおよび前記抵抗トルクに基づいて、前記「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態での前記車両の長手方向加速度を求めるステップと、
前記「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態と前記「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態との間での前記長手方向加速度の差を求めるステップと、
前記長手方向加速度差が実質的に値ゼロ付近のとき前記トランスミッション連接を開くステップと
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項2】
以下の条件の全てを満たす、すなわち、
ブレーキペダルが解放されている、かつ
「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態から「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態へ切り替えるときの前記長手方向加速度差が、第1の正の閾値より小さく、かつ第2の負の閾値より大きい、かつ
係合されているギア比が、比閾値より大きい、かつ
前記車両の速度が、最小フリーホイーリング運転モード値と最大フリーホイーリング運転モード値との間にある
とき、前記トランスミッション連接が開かれる、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
以下の条件のいずれか1つを満たす、すなわち、
ブレーキペダルが係合されている、または
「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態から「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態に切り替えるときの前記長手方向加速度差が第3の閾値より大きい、または
「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態から「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態に切り替えるときの前記長手方向加速度差が第4の閾値より低い、または
係合されているギア比が、比閾値より小さい、または
前記車両の速度が、最小フリーホイーリング運転モード値以下である、または
前記車両の速度が、最大フリーホイーリング運転モード値以上である
とき前記トランスミッション連接が閉じられる、請求項1に記載の制御方法。
【請求項4】
前記第1の閾値、前記第2の閾値、前記第3の閾値、および前記第4の閾値を、前記車両の速度に基づいて修正することができる、請求項2または3に記載の制御方法。
【請求項5】
前記トランスミッション連接を開くことを命令したとき、前記内燃エンジンを停止することが命令される、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項6】
トランスミッション(4)によって駆動輪(3)に連結された内燃エンジン(2)を少なくとも備える動力車両を制御するシステムにおいて、
前記車輪でのエンジントルクを求める手段と、
前記車輪での抵抗トルクに基づいて、「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態での前記車両の長手方向加速度を求める手段と、
前記車輪での前記エンジントルクおよび前記抵抗トルクに基づいて、前記「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態での前記車両の長手方向加速度を求める手段と、
前記「フリーホイーリング」運転モードが作動されている状態と前記「フリーホイーリング」運転モードが作動解除されている状態との間での前記長手方向加速度の差を求める手段と、
前記長手方向加速度差が実質的に値ゼロ付近のとき前記トランスミッション連接を開くことを命令することができる制御手段と
を備えることを特徴とする制御システム。
【請求項7】
前記制御手段が、前記トランスミッション連接を開くことを命令したとき、前記内燃エンジンを停止することを命令することができる、請求項6に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートマチックトランスミッションを有する動力車両を制御する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の使用において、車両の燃料消費量の一部は、運転状態に対するエンジン自体の抵抗をエンジンが相殺することによって生じる。
【0003】
したがって、内燃エンジンが発生したトルクを車輪に伝達することを車両が必要としないとき、この燃料消費量を減少させまたは無くす必要があり、そのトルクは、エンジントルクまたはブレーキトルクである。
【0004】
以下の文献が、従来技術から知られている。
【0005】
国際公開第2010128898号パンフレットが、傾斜検出に基づく、エンジンを停止することのない「フリーホイーリング」を開示する。
【0006】
仏国特許第2829186号明細書は、加速ペダル位置閾値、加速ペダル位置の変化度、および車両加速度閾値に基づくフリーホイーリングの開始の検出を開示する。
【0007】
日本国特許第59089235号明細書は、ブレーキおよびエンジン速度閾値を必要とせずにフリーホイーリング状態を開始する機械システムを開示する。
【発明の概要】
【0008】
このように、車両を動かしまたは停止するのにエンジントルクが必要でないとき、動力車両の燃料消費量を最小限に抑えることを可能にする制御システムおよび方法が必要である。
【0009】
本発明は、トランスミッションによって駆動輪に連結される内燃エンジンを少なくとも備える動力車両を制御する方法に関する。その制御方法は、以下のステップを含む。すなわち、
車輪でのエンジントルクを求めるステップと、
車輪での
抵抗トルクに基づいて、「フリーホイーリング」運転モードが
作動されたときの車両の長手方向加速度を求めるステップと、
車輪でのエンジントルクおよび抵抗トルクに基づいて、「フリーホイーリング」運転モードが
作動解除されたときの車両の長手方向加速度を求めるステップと、
「フリーホイーリング」
運転モード
が作動されているときと「フリーホイーリング」
運転モード
が作動解除されているときとの長手方向加速度の差を求めるステップと、
長手方向加速度差が実質的に値ゼロに近付いたときトランスミッション連接を開くステップと
である。
【0010】
以下の条件の全てを満たす、すなわち、
− ブレーキペダルが解放されている、かつ
− 「フリーホイーリング」係合解除運転モードから「フリーホイーリング」係合運転モードへ切り替えるときの長手方向加速度差が、第1の正の閾値より小さく、かつ第2の負の閾値より大きい、かつ
− 係合されているギア比が、比閾値より大きい、かつ
− 車両の速度が、最小フリーホイーリング運転モード値と最大フリーホイーリング運転モード値との間にある
とき、トランスミッション連接を開くことができ、
以下の条件のいずれか1つを満たす、すなわち、
− ブレーキペダルが踏まれている、または
− 「フリーホイーリング」係合運転モードから「フリーホイーリング」係合解除運転モードに切り替えるときの長手方向加速度差が第3の閾値より大きい、または
− 「フリーホイーリング」係合運転モードから「フリーホイーリング」係合解除運転モードに切り替えるときの長手方向加速度差が第4の閾値より低い、または
− 係合されているギア比が、比閾値より小さい、または
− 車両の速度が、最小フリーホイーリング運転モード値以下である、または
− 車両の速度が、最大フリーホイーリング運転モード値以上である
ときトランスミッション連接を閉じることができる。
【0011】
第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、および第4の閾値は、車両の速度に基づいて修正することができる。
【0012】
トランスミッション連接を開くことを命令したとき、内燃エンジンを停止することを命令することが可能である。
【0013】
本発明は、また、トランスミッションによって駆動輪に連結された内燃エンジンを少なくとも備える動力車両を制御するシステムに関する。その制御システムは、車輪でのエンジントルクを求める手段と、車輪での
抵抗トルクに基づいて、「フリーホイーリング」運転モードが
作動されたときの車両の長手方向加速度を求める手段と、車輪でのエンジントルクおよび抵抗トルクに基づいて、「フリーホイーリング」運転モードが
作動解除されたときの車両の長手方向加速度を求める手段と、「フリーホイーリング」
運転モード
が作動されているときと「フリーホイーリング」
運転モード
が作動解除されているときとの長手方向加速度の差を求める手段と、長手方向加速度差が実質的に値ゼロ近付いたときトランスミッション連接を開くことを命令することができる制御手段とを備える。
【0014】
制御手段は、また、トランスミッション連接を開くことを命令したとき、内燃エンジンを停止することを命令することができてもよい。
【0015】
さらに別の目的、特徴、および利点が、単に非限定的例として示される以下の説明を、添付図面を参照して読むことによって、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明による制御システムを備える車両の主要要素を示す図である。
【
図2】フリーホイーリング運転モードの開始および終了に関する主要な状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、内燃エンジンおよび/または1つまたは複数の電気機械を備え、トランスミッション4を経由して駆動輪3に連結されるエンジンユニット2を具備する動力車両を示す。
【0018】
車両は、また、インジェクションコンピュータ6、トランスミッションコンピュータ7、有効エンジントルクの評価装置8、および車両質量の評価装置9を備える電子制御手段5を具備する。
【0019】
符号6aで示された結合制御システムは、熱または電気由来の、車輪での動力またはエンジンブレーキを全く必要としていない車両運転フェーズ中、自動トランスミッションへのエンジントルク手段の開閉を制御することを可能にする。結合制御システム6aは、
図1に示されるように、インジェクションコンピュータ6内に配置してもよいし、独立していてもよい。
【0020】
結合制御システム6aは、インジェクションによって生成されるエンジントルクが、エンジンユニット2の損失を相殺するとき、エンジンユニット2を停止してもしなくても、トランスミッション連接4を開くことを可能にする。そのような状況は、エンジンの抗力を相殺するためにアクセルペダルを僅かに踏むことに対応する。それにより、制御システム6aは、車両を「フリーホイーリング」運転モード(「セーリングモード」)で作動させることを可能にし、そのモードは、牽引力なしで車両の運動を維持する。
【0021】
結合制御システム6aは、「フリーホイーリング」運転モードが係合されたときの車両の長手方向加速度を求める手段と、「フリーホイーリング」運転モードが係合解除されたときの車両の長手方向加速度を求める手段と、「フリーホイーリング」係合運転モードと「フリーホイーリング」係合解除運転モードとの長手方向加速度の差を求める手段と、トランスミッション連接への/からのエンジンユニットの結合および切離しを制御することができる制御手段とを備える。したがって、結合制御システムは、入力で、車両の質量の推定値、車輪でのトルクの推定値を受け取り、車両のデータバスで、有効な様々な信号を入手できる。制御システムは、出力で、トランスミッション連接4向けの制御信号を送出する。
【0022】
「フリーホイーリング」運転モードが係合されているときの車両の長手方向加速度を求める手段は、車輪での抵抗トルクに基づいて長手方向加速度を求めることができる。
【0023】
「フリーホイーリング」運転モードが係合解除されているときの車両の長手方向加速度を求める手段は、車輪でのエンジントルクおよび抵抗トルクに基づいて長手方向加速度を求めることができる。
【0024】
下記の数式は、上記求値手段によって実行される様々な計算を具体的に示す。制御手段は、以降説明される本方法の様々なステップを、ハードウェアに基づきまたはソフトウェアに基づいて実施する。
【0025】
車両の長手方向に力学の基本原理を適用することによって、以下の数式が得られる。すなわち、
【0026】
「フリーホイーリング」運転モードが係合されていないとき、すなわち、トランスミッションが結合されているとき、数式1を以下のように変形することができる。すなわち、
式中、
M
Vh:車両の質量
g:重力による加速度
γ:長手方向加速度
F
drive_wheels:車輪での駆動力
F
resist:空気力、ギア、および車両のタイヤが原因となって生じる抵抗力
SC
x:空力抗力の係数
V
Vh:車両の速度
α
slope:地面の傾斜度
【0027】
「フリーホイーリング」運転モードが係合されているとき、すなわち、トランスミッションが切り離されているとき、数式1を以下のように変形することができる。すなわち、
【0028】
その場合、車両は、その重量と抵抗力の合力とによって動かされ、それらの力は、車両を減速しようとし、または急な傾斜の場合には車両を加速しようとする。
【0029】
「フリーホイーリング」係合解除運転モードから「フリーホイーリング」係合運転モードに切り替えるとき、長手方向加速度の差Δγを数式2および数式3に基づいて求めることが可能であり、以下のように書かれる。すなわち、
式中、
K=現在のトランスミッション比(「フリーホイーリング」運転モード外)または予想トランスミッション比(「フリーホイーリング」運転モード内)
R
wheels=車両の車輪の平均半径
C
drive_wheels=エンジンユニットから車輪へのトルク
C
drive_engine=エンジングループからトランスミッションの1次側へのトルク
【0030】
図2は、フリーホイーリング運転モードの開始および終了に関する様々な状態を概略的に示す。
【0031】
フリーホイーリング運転モードの開始は、動力モード(符号10aで示される)の作動または燃料遮断(符号11aで示される)での作動のどちらからでも行われる。長手方向加速度の差Δγが第1の閾値(閾値1)と第2の閾値(閾値2)との間にあり、かつ上記の他の条件が満足されているとき、フリーホイーリング運転モードが有効になる(符号12で示される)。
【0032】
言い換えれば、本制御方法は、全ての下記の条件を満足したとき、「フリーホイーリング」の開始を実行する。すなわち、
− ブレーキペダルが解放されている
− Δγ<閾値1、かつ
− Δγ>閾値2、かつ
− RatioBV_current>RatioMini_Sailing、かつ
− VvehMiniSailing≦Vveh_current≦VvehMaxiSailing.
ここで、
閾値1>0かつ閾値2<0
RatioBV_current:現在のギア比
RatioMini_Sailing:「フリーホイーリング」を可能にするMiniモードでのギア比
VvehMiniSailing:「フリーホイーリング」運転モードでの最小速度
Vveh_current:現在の速度
VvehMaxiSailing:「フリーホイーリング」運転モードでの最大速度
【0033】
エンジンユニットの牽引力が駆動輪に加わっている作動モードから「フリーホイーリング」運転モードに入るとき、上限値によって、開始/終了規準が値0に近付くこともまた明らかであろう。
【0034】
対照的に、燃料遮断モードから「フリーホイーリング」運転モードに入るとき、下限値によって、開始/終了規準が値0に近付けられる。
【0035】
それに加えて、「フリーホイーリング」運転モードが開始されると、内燃エンジンの減速および/または電気機械の零トルクを管理するモードが有効になる。それによって、牽引を再開することができる状態に動力トレインを保ちながら、燃料消費量が最小限に抑えられる。
【0036】
フリーホイーリングモードの終了は下記の条件に応じて決まり、特に、長手方向加速度の差Δγの進展に応じて決まる。長手方向加速度の差Δγが第3の閾値(閾値3)を超えると、フリーホイーリング運転モードが無効にされ、車両が牽引モード(符号10bで示される)での作動を再開する。
【0037】
長手方向加速度の差Δγが第4の閾値(閾値4)より下に落ちると、フリーホイーリング運転モードが無効にされ、車両が燃料遮断状態での作動(符号11bで示される)を再開する。
【0038】
すなわち、本制御方法は、下記の条件のいずれか1つを満足したとき、「フリーホイーリング」の終了を実行する。すなわち、
− ブレーキペダルが踏まれている
− Δγ>閾値3
− Δγ<閾値4
− RatioBV_current<RatioMini_Sailing
− Vveh_current≧VvehMaxiSailing
− Vveh_current≦VvehMiniSailing
ここで、閾値3>0かつ閾値4<0
【0039】
状態Δγ>閾値3は、アクセルペダルを踏んでいること、すなわち動力を要求していることに対応することに留意されたい。
【0040】
状態Δγ<閾値4は、アクセルペダルを完全に離していること、すなわちエンジンブレーキを要求していることに対応する。
【0041】
第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、および第4の閾値は、これら閾値として受容できる値は低速度と高速度とでは異なることが分かっているので、車両の速度に基づいて調整することができる。
【0042】
別法として、「フリーホイーリング」運転モードに、「フリーホイーリング」運転モード中は熱エンジンを停止することを追加することができ、上記の方法による「フリーホイーリング」の開始および停止により、熱エンジンの停止および再始動が行われる。
【0043】
このように、本制御システムおよび方法は、使用者に意識させずにトランスミッションを係合解除し再係合することを可能にする。トランスミッションの係合解除のフェーズでは、エンジンユニットは減速されて作動しまたは停止され、それによって、燃料消費量を大幅に低減することが可能になる。