特許第6419962号(P6419962)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6419962デュアルコネクティビティのための非周期的チャネル状態情報を報告するよう構成される装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6419962
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】デュアルコネクティビティのための非周期的チャネル状態情報を報告するよう構成される装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20181029BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20181029BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20181029BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W16/32
   H04W72/04 111
【請求項の数】17
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-523462(P2017-523462)
(86)(22)【出願日】2015年10月16日
(65)【公表番号】特表2017-534209(P2017-534209A)
(43)【公表日】2017年11月16日
(86)【国際出願番号】US2015055901
(87)【国際公開番号】WO2016081109
(87)【国際公開日】20160526
【審査請求日】2017年4月28日
(31)【優先権主張番号】62/081,281
(32)【優先日】2014年11月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/084,997
(32)【優先日】2014年11月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/741,233
(32)【優先日】2015年6月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィドフ,アレクセイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘオ,ユン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ,ホン
【審査官】 田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/007599(WO,A1)
【文献】 特表2015−522222(JP,A)
【文献】 LG Electronics,Discussions on dual connectivity remaining issues for physical layer aspects,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #79 R1-144876,[online],2014年11月 8日,pages 1-6,[検索日 2018.05.18],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_79/Docs/R1-144876.zip
【文献】 LG Electronics,Remaining RAN1 issues on dual connectivity,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #78 R1-143174,[online],2014年 8月10日,pages 1-6,[検索日 2018.05.18],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_78/Docs/R1-143174.zip
【文献】 Huawei, HiSilicon,Discussion on aperiodic CSI processing complexity in Rel-11 CoMP,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #76 R1-140517,[online],2014年 2月 1日,pages 1-4,[検索日 2018.05.18],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_76/Docs/R1-140517.zip
【文献】 Ericsson,Inter-node RRC messages for dual connectivity,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #86 R2-142405,[online],2014年 5月 9日,pages 1-7,[検索日 2018.05.18],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_86/Docs/R2-142405.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)の装置であって、
メモリと処理回路とを有し、
前記処理回路は、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を用いた非周期的なチャネル状態情報(CSI)の報告を前記UEに設定するためのダウンリンク制御情報(DCI)を復号化し、
マスタeNB(MeNB)に関するマスタセルグループ(MCG)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを復号化し、前記RRCシグナリングはデュアルコネクティビティのセカンダリセルグループ(SCG)を前記UEに設定するためのコンフィギュレーション情報を提供し、前記UEが前記MCGとセカンダリeNB(SeNB)に関する前記SCGとの双方の無線リソースを利用することを可能にし、
前記MCG及び前記SCGに対する複数の非周期的CSIレポートリクエストが1つより多くのCSIレポートをトリガするか判断するためサブフレームを復号化し、
5つ以下のCSIレポートがトリガされるとき、前記トリガされたCSIレポートのそれぞれに対応するCSIプロセスのCSIを更新し、
5つより多くのCSIレポートがトリガされるとき、前記トリガされたCSIレポートの少なくとも5つのCSIプロセスのCSIを更新し、前記UEは複数のセルグループが設定されているとき前記CSIプロセスの5つより多くのCSIを更新することは必要とされず、
前記CSIプロセスの更新されたCSIの前記PUSCH上の送信のためCSI報告を実行し、
前記メモリは前記DCIを記憶するよう構成される装置。
【請求項2】
前記サブフレームは、2ビットを有するCSIリクエストフィールドに関する値を含み、
前記値は、第1の所定値、第2の所定値、第3の所定値及び第4の所定値の1つである、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記第1の所定値は“00”であり、
前記第2の所定値は“01”であり、
前記第3の所定値は“10”であり、
前記第4の所定値は“11”である、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記処理回路は更に、
前記複数の非周期的CSIリクエストにおける前記MCGからの第1の非周期的CSIリクエストに対応する第1のCSI報告を実行し、
前記複数の非周期的CSIリクエストにおける前記SCGからの第2の非周期的CSIリクエストに対応する第2のCSI報告を実行するよう構成される、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記処理回路は更に、
前記PUSCH上での前記MCGへの送信のための第1のCSI報告に対応する第1のCSIレポートを符号化し、
前記PUSCH上での前記SCGへの送信のための第2のCSI報告に対応する第2のCSIレポートを符号化するよう構成される、請求項4記載の装置。
【請求項6】
ユーザ装置(UE)の1つ以上のプロセッサに、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を用いた非周期的なチャネル状態情報(CSI)の報告を前記UEに設定するためのダウンリンク制御情報(DCI)を復号化し、
マスタeNB(MeNB)に関するマスタセルグループ(MCG)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを復号化し、前記RRCシグナリングはデュアルコネクティビティのセカンダリセルグループ(SCG)を前記UEに設定するためのコンフィギュレーション情報を提供し、前記UEが前記MCGとセカンダリeNB(SeNB)に関する前記SCGとの双方の無線リソースを利用することを可能にし、
前記MCG及び前記SCGに対する複数の非周期的CSIレポートリクエストが1つより多くのCSIレポートをトリガするか判断するためサブフレームを復号化し、
5つ以下のCSIレポートがトリガされるとき、前記トリガされたCSIレポートのそれぞれに対応するCSIプロセスのCSIを更新し、
5つより多くのCSIレポートがトリガされるとき、前記トリガされたCSIレポートの少なくとも5つのCSIプロセスのCSIを更新し、前記UEは複数のセルグループが設定されているとき前記CSIプロセスの5つより多くのCSIを更新することは必要とされず、
前記CSIプロセスの更新されたCSIの前記PUSCH上の送信のためCSI報告を実行する、
処理を実行させるプログラム
【請求項7】
前記サブフレームは、2ビットを有するCSIリクエストフィールドに関する値を含み、
前記値は、第1の所定値、第2の所定値、第3の所定値及び第4の所定値の1つである、請求項6記載のプログラム
【請求項8】
前記サブフレームは、2ビットを有するCSIリクエストフィールドに関する値を含み、
前記値は“00”、“01”、“10”及び“11”の1つである、請求項6記載のプログラム
【請求項9】
前記プログラムは更に、
前記複数の非周期的CSIリクエストにおける前記MCGからの第1の非周期的CSIリクエストに対応する第1のCSI報告を実行し、
前記複数の非周期的CSIリクエストにおける前記SCGからの第2の非周期的CSIリクエストに対応する第2のCSI報告を実行する、
処理を前記1つ以上のプロセッサに実行させる、請求項6記載のプログラム
【請求項10】
前記プログラムは更に、
前記PUSCH上での前記MCGへの送信のための第1のCSI報告に対応する第1のCSIレポートを符号化し、
前記PUSCH上での前記SCGへの送信のための第2のCSI報告に対応する第2のCSIレポートを符号化する、
処理を前記1つ以上のプロセッサに実行させる、請求項9記載のプログラム
【請求項11】
デュアルコネクティビティが設定可能なユーザ装置(UE)の装置であって、
メモリと処理回路とを有し、
前記処理回路は、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を用いた非周期的なチャネル状態情報(CSI)の報告を前記UEに設定するためのダウンリンク制御情報(DCI)を復号化し、
マスタeNB(MeNB)に関するマスタセルグループ(MCG)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを復号化し、前記RRCシグナリングはデュアルコネクティビティのセカンダリセルグループ(SCG)を前記UEに設定するためのコンフィギュレーション情報を提供し、前記UEが前記MCGとセカンダリeNB(SeNB)に関する前記SCGとの双方の無線リソースを利用することを可能にし、
前記MCG及び前記SCGに対する複数の非周期的CSIレポートリクエストが1つより多くのCSIレポートをトリガするか判断するためCSIリクエストフィールドに関する値を含むサブフレームを復号化し、前記メモリは前記サブフレームを記憶するよう構成され、
5つ以下のCSIレポートがトリガされるとき、前記トリガされたCSIレポートのそれぞれに対応するCSIプロセスのCSIを更新し、
5つより多くのCSIレポートがトリガされるとき、前記トリガされたCSIレポートの少なくとも5つのCSIプロセスのCSIを更新し、前記UEは複数のセルグループが設定されているとき前記CSIプロセスの5つより多くのCSIを更新することは必要とされず、
前記CSIプロセスの更新されたCSIの前記PUSCH上の送信のためCSI報告を実行する装置。
【請求項12】
前記CSIリクエストフィールドは、2ビットを有し、
前記値は、第1の所定値、第2の所定値、第3の所定値及び第4の所定値の1つである、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記第1の所定値は“00”であり、
前記第2の所定値は“01”であり、
前記第3の所定値は“10”であり、
前記第4の所定値は“11”である、請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記処理回路は更に、
前記複数の非周期的CSIリクエストにおける前記MCGからの第1の非周期的CSIリクエストに対応する第1のCSI報告を実行し、
前記複数の非周期的CSIリクエストにおける前記SCGからの第2の非周期的CSIリクエストに対応する第2のCSI報告を実行するよう構成される、請求項11記載の装置。
【請求項15】
前記処理回路は更に、
前記PUSCH上での前記MCGへの送信のための第1のCSI報告に対応する第1のCSIレポートを符号化し、
前記PUSCH上での前記SCGへの送信のための第2のCSI報告に対応する第2のCSIレポートを符号化するよう構成される、請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記処理回路は、
前記PUSCH上で前記第1のCSIレポートを前記MCGに送信し、
前記PUSCH上で前記第2のCSIレポートを前記SCGに送信するよう構成される、請求項15記載の装置。
【請求項17】
請求項6乃至10何れか一項記載のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権主張]
本出願は、その各々が参照することによりその全体がここに援用される、2014年11月18日に出願された米国仮特許出願第62/081,281号と、2014年11月26日に出願された米国仮特許出願第62/084,997号とに対する優先権の利益を主張する2015年6月16日に出願された米国特許出願第14/741,233号に対する優先権の利益を主張する。
[技術分野]
実施例は、無線アクセスネットワークに関する。いくつかの実施例は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)及びLTE advanced(LTE−A)ネットワークなどのセルラネットワークにおける非周期的チャネル状態情報(CSI)の処理及び報告に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ネットワークを介しデータを通信することによる現在の問題は、低いスループット、頻繁なハンドオーバ、ハンドオーバの失敗、不十分なオフロード及びサービス中断を含みうる。
【0003】
LTEネットワークにおけるデュアルコネクティビティは、ユーザがマクロ進化型NodeB(eNB)とスモールセルeNBとを介しマスタセルグループとセカンダリセルグループとに同時に接続することを可能にすることによって、有意にユーザ毎のスループットを改善し、ハンドオーバを減らし、ハンドオーバの失敗を減らすことができる。
【0004】
低いスループットに関して、デュアルコネクティビティは、少なくとも2つのeNBからの無線リソースを集約することによってユーザ毎のスループットを増加させることができる。さらに、スループットは、複数のストリームを送信又は受信し、複数のセルの最良の無線状態に動的に適応化させることによって増加させることが可能である。また、スモールセルeNBは、複数の無線接続を有するユーザ装置(UE)に追加的なキャパシティを提供することができる。
【0005】
さらに、移動するUEは、頻繁なハンドオーバの失敗、不十分なオフロード及びサービスの中断を被る。UEの速度がより高く、セルカバレッジがより小さい場合、その結果はより重大である。デュアルコネクティビティは、カバレッジレイヤとしてマクロeNB(例えば、プライマリセル)接続を維持することによって、ハンドオーバ失敗率を減少させることが可能である。デュアルコネクティビティはまた、マクロeNBとスモールセルeNB(例えば、セカンダリセル)との間のロードバランシングに役立つ。
【0006】
さらに、デュアルコネクティビティは、頻繁なハンドオーバのためにコアネットワークに対するシグナリングオーバヘッドを減少させることが可能である。例えば、シグナリングオーバヘッドは、UEがマクロカバレッジの範囲内にある限り、ハンドオーバ処理を起動しないことによって減少可能である。
【0007】
しかしながら、デュアルコネクティビティは複数の技術的チャレンジを課しうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、いくつかの実施例による第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークの機能図である。
図2図2は、いくつかの実施例によるユーザ装置(UE)の機能図である。
図3図3は、いくつかの実施例による進化型NodeB(eNB)の機能図である。
図4図4は、いくつかの実施例によるデュアルコネクティビティの実現のためのヘテロジニアスネットワークの具体例を示す。
図5図5は、いくつかの実施例によるデュアルコネクティビティの実現の一例となるシナリオを示す。
図6図6は、いくつかの実施例によるCSIプロセス計算を優先順位付けするのに使用されるチャネル状態情報(CSI)属性の具体例を示す。
図7図7は、同一サブフレームにおいて受信される2つのCSI非周期的リクエストに基づきCSIレポートの優先順位付けされたCSIプロセスを計算するためUEによって実行される方法の処理を示す。
図8図8は、いくつかの実施例によるUEから受信されたCSIレポートに基づき送信モードを選択するためeNBによって実行される方法の処理を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明及び図面は、当業者が実施することが可能になるのに十分に特定の実施例を示す。他の実施例は、構成的、論理的、電気的処理及び他の変更を含むものであってもよい。いくつかの実施例の部分及び特徴は、他の実施例のものに含まれてもよいし、あるいは置換されてもよい。請求項に提供される実施例は、これらの請求項の全ての利用可能な均等を含む。
【0010】
本開示では、実施例はマクロeNBとスモールセルeNBとを参照してしばしば説明される。スモールセルeNBはピコeNBとすることができる。さらに、ここに開示される各種実施例は、他の設定において他の用語によって適用可能である。例えば、マクロeNBは、“アンカeNB”、“プライマリeNB”又は“マスタeNB”として示すことが可能であり、スモールセルeNBは、“支援eNB”、“セカンダリeNB”又は“スレーブeNB”として示すことができる。
【0011】
図1は、いくつかの実施例による3GPPネットワークの機能図である。ネットワークは、S1インタフェース115を介し一緒に結合される無線アクセスネットワーク(RAN)(例えば、図示されるように、E−UTRAN(Evolved−Universal Terrestrial Radio Access Network)など)100とコアネットワーク120(例えば、EPC(Evolved Packet Core)として示される)とを有する。便宜上簡単化のため、RAN100と共にコアネットワーク120の一部のみが示される。
【0012】
コアネットワーク120は、モビリティ・マネージメント・エンティティ(MME)122、サービングゲートウェイ(serving GW)124及びパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN GW)126を有する。RAN100は、ユーザ装置(UE)102と通信するeNB(Evolved−NodeB)104(基地局として動作可能である)を有する。eNB104は、マクロeNBと、ミクロeNBなどの低パワー(LP)eNBとを含みうる。
【0013】
MME122は、従来のSGSN(Serving GPRS Support Node)の制御プレーンと機能的に同様である。MME122は、ゲートウェイ選択及びトラッキングエリアリストマネージメントなどのアクセスにおけるモビリティの観点を管理する。サービングGW124は、RAN100に対するインタフェースを終端化し、RAN100とコアネットワーク120との間でデータパケットをルーティングする。さらに、サービングGW124は、eNB間ハンドオーバのためのローカルモビリティアンカポイントであってもよく、また3GPP間モビリティのアンカを提供してもよい。他の責任は、合法的な傍受、課金及びポリシー実施を含んでもよい。サービングGW124及びMME122は、1つの物理ノード又は別々の物理ノードにおいて実現されてもよい。PDN GW126は、パケットデータネットワーク(PDN)に対するSGiインタフェースを終端する。PDN GW126は、コアネットワーク120と外部PDNとの間でデータパケットをルーティングし、ポリシー実施及び課金データ収集のためのキーノードであってもよい。それはまた、非LTEアクセスとのモビリティのためのアンカポイントを提供可能である。外部PDNは、IMS(IP Multimedia Subsystem)ドメインと共に何れかのタイプのIPネットワークとすることができる。PDN GW126及びサービングGW124は、1つの物理ノード又は別々の物理ノードにおいて実現されてもよい。
【0014】
eNB104(マクロ及びマイクロ)は、無線インタフェースプロトコルを終端し、UE102の最初の接触ポイントであってもよい。いくつかの実施例では、eNB104は、限定することなく、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンク動的無線リソース管理及びデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理などのRNC(Radio Network Controller)を含む、RAN100のための各種論理機能を実現可能である。実施例によると、UE102は、直交周波数分割多重接続(OFDMA)通信技術に従ってマルチキャリア通信チャネルを介しeNB104と直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を通信するよう構成されてもよい。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを有してもよい。
【0015】
S1インタフェース115は、RAN100とコアネットワーク120とを分離するインタフェースである。それは、eNB104とサービングGW124との間でデータトラフィックを搬送するS1−MMEと、eNB104とMME122との間のシグナリングインタフェースであるS1−MMEとの2つの部分に分割される。X2インタフェースは、eNB104の間のインタフェースである。X2インタフェースは、X2−C及びX2−Uの2つの部分を含む。X2−CはeNB104の間の制御プレーンインタフェースであり、X2−UはeNB104の間のユーザプレーンインタフェースである。
【0016】
セルラネットワークでは、LPセルは、典型的には、屋外信号が良好には届かない屋内エリアにカバレッジを拡大するか、又は電車の駅などの大変密な電話利用を有するエリアにおいてネットワーク容量を追加するのに利用される。ここに使用される“低パワー(LP)eNB”という用語は、フェムトセル、ピコセル又はマイクロセルなどのより狭いセル(マイクロセルより狭い)を実現するのに適した何れかの相対的に低いパワーのeNBを表す。フェムトセルeNBは、典型的には、モバイルネットワークオペレータによって住居又は企業顧客に提供される。フェムトセルは、典型的には、住居用ゲートウェイ又はより小さなサイズであり、一般にユーザのブロードバンドラインに接続する。プラグインされると、フェムトセルは、モバイルオペレータのモバイルネットワークに接続し、住居用フェムトセルのために典型的な30〜50メータの範囲の追加的なカバレッジを提供する。従って、LP eNBは、PDN GW126を介し結合されるため、フェムトセルeNBであるかもしれない。同様に、ピコセルは、建物内(オフィス、ショッピングモール、電車の駅など)又はより最近は飛行機の機内などの小さなエリアを典型的にカバーする無線通信システムである。ピコセルeNBは、一般にそれの基地局コントローラ(BSC)機能を通じてマイクロeNBなどの他のeNBにX2リンクを介し接続可能である。従って、LP eNBは、X2インタフェースを介しマイクロeNBに結合されるため、ピコセルeNBにより実現されてもよい。ピコセルeNB又は他のLP eNBは、マイクロeNBの一部又は全ての機能を有してもよい。いくつかのケースでは、LP eNBは、“アクセスポイント基地局”又は“企業用フェムトセル”として参照されてもよい。
【0017】
いくつかの実施例では、ダウンリンクリソースグリッドは、eNB104からUE102へのダウンリンク送信に利用され、UE102からeNB102へのアップリンク送信は同様の技術を利用してもよい。グリッドは、“リソースグリッド”又は“時間周波数リソースグリッド”と呼ばれ、各スロットにおけるダウンリンクの物理リソースである時間周波数グリッドであってもよい。このような時間周波数プレーン表現はOFDMシステムでは一般的であり、無線リソース割当てにとって直感的なものにする。リソースグリッドの各カラム及び各ローはそれぞれ、1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアに対応する。時間領域におけるリソースグリッドの期間は、無線フレームにおける1つのスロットに対応する。リソースグリッドにおける最小の時間周波数単位は、“リソースエレメント”として示される。各リソースグリッドは、特定の物理チャネルからリソースエレメントへのマッピングを示す複数のリソースブロックを有する。各リソースブロックは、周波数領域におけるリソースエレメントの集まりを含み、現在割当て可能な最小単位のリソースを表す。このようなリソースブロックを用いて伝搬される複数の異なる物理ダウンリンクチャネルがある。本開示との特定の関連によって、これらの物理ダウンリンクチャネルの2つは、物理ダウンリンク共有チャネルと物理ダウンリンク制御チャネルである。
【0018】
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータ及び上位レイヤシグナリングをUE102に搬送する。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又はエンハンスト物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)は、特にPDSCHチャネルに関するトランスポートフォーマット及びリソース割当てに関する情報を搬送する。それはまた、アップリンク共有チャネルに関するトランスポートフォーマット、リソース割当て及びHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)情報をUE102に通知する。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(セル内のUE102に制御及び共有チャネルリソースブロックを割り当てる)は、UE102からeNB104にフィードバックされたチャネル品質情報に基づきeNB104において実行され、その後、ダウンリンクリソース割当て情報は、UE102に使用される(割り当てられる)制御チャネル(PDCCH)によりUE102に送信される。
【0019】
PDCCHは、制御情報を伝搬するため制御チャネルエレメント(CCE)を利用する。リソースエレメントにマッピングされる前に、PDCCHの複素値のシンボルはまずクワドラプル(quadruple)に構成され、その後、それはレートマッチングのためサブブロックインタリーバを用いて順序変更される。各PDCCHは、これらのCCEの1つ以上を用いて送信され、各CCEはリソースエレメントグループ(REG)として知られる4つの物理リソースエレメントの9個のセットに対応する。4つのQPSK(Quadrature Phase−Shift Keying)シンボルが各REGにマッピングされる。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)のサイズ及びチャネル状態に応じて1つ以上のCCEを用いて送信可能である。異なる個数のCCE(例えば、アグリゲーションレベルL=1,2,4又は8など)によって、LTEにおいて規定される4つ以上の異なるPDCCHフォーマットがあってもよい。
【0020】
図2は、いくつかの実施例によるユーザ装置(UE)200の機能図である。図3は、いくつかの実施例による進化型NodeB(eNB)300の機能図である。いくつかの実施例では、eNB300は静止した非モバイル装置とすることができることに留意すべきである。UE200は、図1に示されるようなUE102とすることが可能であり、eNB300は、図1に示されるようなeNB104とすることが可能である。UE200は、1つ以上のアンテナ201を利用して、eNB300、他のeNB、他のUE又は他の装置との間で信号を送受信する物理レイヤ回路(PHY)202を有することが可能である。eNB300は、1つ以上のアンテナ301を利用して、UE200、他のeNB、他のUE又は他の装置との間で信号を送受信する物理レイヤ回路(PHY)302を有することが可能である。
【0021】
UE200はまた、無線媒体へのアクセスを制御するためのMAC(Medium Access Control)レイヤ回路204を含むことができ、eNB300はまた、無線媒体へのアクセスを制御するためのMACレイヤ回路304を含むことができる。
【0022】
UE200はまた、ここで説明される処理を実行するように構成された処理回路206及びメモリ208を含むことができ、eNB300はまた、ここで説明する処理を実行するように構成された処理回路306及びメモリ308を含むことができる。
【0023】
eNB300はまた、他のeNB104(図1)、コアネットワーク120(図1)のコンポーネント、又は他のネットワークコンポーネントを含む他のコンポーネントとの通信を可能にする1つ以上のインタフェース310を含むことができる。さらに、インタフェース310は、ネットワークの外部のコンポーネントを含む、図1に示されていない可能性がある他のコンポーネントとの通信を可能にしうる。インタフェース310は、有線、無線、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0024】
アンテナ201,301は、例えば、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナ、又は無線周波数(RF)信号の送信に適した他のタイプのアンテナを含む、1つ以上の指向性又は全方向性アンテナを含んでもよい。いくつかのMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)の実施形態では、アンテナ201,301は、結果として生じうる空間ダイバーシチと異なるチャネル特性とを利用するため効果的に分離されてもよい。
【0025】
いくつかの実施例では、ここで説明するモバイルデバイス又は他のデバイスは、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、無線通信機能を備えたラップトップ又はポータブルコンピュータ、ウェブタブレット、無線電話、スマートフォン、ワイヤレスヘッドセット、ページャ、インスタントメッセージングデバイス、デジタルカメラ、アクセスポイント、テレビ、医療機器(例えば、心拍モニタ、血圧モニタなど)、又は情報を無線で受信及び/又は送信しうるウェアラブルデバイスを含む他のデバイスなど、ポータブル無線通信デバイスの一部であってもよい。いくつかの実施例では、モバイルデバイス又は他のデバイスは、3GPP規格に従って動作するように構成されたUE又はeNBとすることができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス又は他のデバイスは、IEEE802.11又は他のIEEE規格を含む他のプロトコル又は規格に従って動作するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、モバイルデバイス又は他のデバイスは、キーボード、ディスプレイ、不揮発性メモリポート、複数のアンテナ、グラフィックスプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、スピーカ、及び他のモバイルデバイス要素の1つ以上を含んでもよい。ディスプレイは、タッチ画面を含むLCD画面であってもよい。
【0026】
UE200及びeNB300はそれぞれ、いくつかの別々の機能要素を有するものとして示されているが、機能要素の1つ以上が組み合わせ可能であり、デジタル信号プロセッサ(DSP)及び/又は他のハードウェア要素を含む処理要素などのソフトウェアにより設定された要素の組み合わせによって実現可能である。例えば、いくつかの要素は、1つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、及びここに説明される機能を少なくとも実行するための各種ハードウェア及び論理回路の組み合わせを有することが可能である。いくつかの実施例では、機能要素は、1つ以上の処理要素上で動作する1つ以上のプロセスを表すことができる。
【0027】
実施例は、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアの1つ又は組合せで実現することができる。実施例はまた、ここで説明する処理を実行するために少なくとも1つのプロセッサによって読み取られ実行される、コンピュータ可読記憶装置に記憶された命令として実現することもできる。コンピュータ可読記憶装置は、機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形式で情報を記憶するための何れかの非一時的機構を含むことができる。例えば、コンピュータ可読記憶装置は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリ装置、及び他の記憶装置及び媒体を含むことができる。いくつかの実施例は、コンピュータ可読記憶装置に記憶された命令により設定することができる1つ以上のプロセッサを含むことができる。
【0028】
いくつかの実施例では、UE200は、OFDMA通信技術に従ってマルチキャリア通信チャネルを介してOFDM通信信号を受信するよう構成可能である。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを含むことができる。いくつかの広帯域マルチキャリアの実施例では、本開示の範囲がこれに限定されるものでないが、eNB300は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)通信ネットワーク、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)のLTE(Long−Term−Evolution)ネットワーク、又はLTE通信ネットワークなどのブロードバンド無線アクセス(BWA)通信ネットワークの一部とすることができる。これらのブロードバンドマルチキャリアの実施例では、UE200及びeNB300は、OFDMA技術に従って通信するよう構成可能である。
【0029】
図4は、いくつかの実施例によるデュアルコネクティビティの実現のためのヘテロジニアスネットワーク400の一例を示す。図4は、マクロセル410を表すラージセルを含む異なる配置の例を示す。ヘテロジニアスネットワーク400はまた、マクロセル410を含むマクロレイヤと同じ周波数のスモールセル420(例えば、マイクロセル)を含むことができる。さらに、ヘテロジニアスネットワーク400は、クラスタに配置されたスモールセル430と、マクロセル410とは異なる周波数レイヤにおいて非クラスタ(例えば、市街地に広がる)に配置されたスモールセルとを含むことができる。さらに、ヘテロジニアスネットワーク400は、ビームフォーミング能力により展開される異なる無線アクセス技術(RAT)においてスモールセル440をビーム形成することを含むことができる。
【0030】
従って、このようなヘテロジニアスネットワーク400では、デュアルコネクティビティは、UE102がマクロセル410とマクロセル410とは異なる周波数レイヤにおけるスモールセル430とに同時接続することを可能しうる。
【0031】
前述したように、LTEネットワークにおけるデュアルコネクティビティは、ユーザがマクロセル410及びスモールセル(例えば、スモールセル420、430及び/又は440)に同時接続することを可能にすることによって、ユーザ毎のスループットを大幅に改善し、ハンドオーバを低減し、ハンドオーバの失敗を減らすことを可能にする。
【0032】
図5は、いくつかの実施例によるデュアルコネクティビティの実装のシナリオ500の一例を示す。デュアルコネクティビティでは、サービングセルは異なるeNBで動作する。例えば、プライマリセルはマクロセル510から提供され、セカンダリセルはスモールセル(例えば、第1のスモールセル520及び/又は第2のスモールセル530)から提供される。いくつかの例では、スモールセルは、ピコセル又はフェムトセルとすることができる。例えば、第1のスモールセル520は第1のピコセルであり、第2のスモールセル530は第2のピコセルである。
【0033】
前述したように、デュアルコネクティビティの動機付けの1つは、図4に示されるように、ヘテロジニアス配置において頻繁なハンドオーバを回避することである。シナリオ500に示されるように、UE102は、マクロセル510のカバレッジエリア560内で移動することができる。各スモールセルのカバレッジエリア(図示せず)(例えば、第1のスモールセル520及び第2のスモールセル530のカバレッジ)がマクロセル510のものより小さいため、UEがスモールセルのみに接続されている場合、UE102は、マクロセル510又は他のスモールセルにハンドオーバする必要があり得る。一方、UEがマクロセル510に接続されている場合、ハンドオーバは不要であるが、スモールセルへのオフロードは提供されない。オフロードを実現し、頻繁なハンドオーバを回避するために、キャリアアグリゲーションが実行可能である。
【0034】
キャリアアグリゲーションによって、UEは、第1の周波数540で動作するマクロセル510と、第2の周波数550で動作するスモールセル(例えば、第1のスモールセル及び/又は第2のスモールセル530)との双方によってサービス提供可能である。例えば、プライマリセルはマクロセル510とすることができ、セカンダリセルはスモールセル(例えば、第1のスモールセル520、第2のスモールセル530)とすることが可能である。
【0035】
例えば、Tにおいて、マクロセル510のカバレッジエリア(例えば、カバレッジエリア560)内にあるUE102は、プライマリセルとしてマクロセルによってサービス提供可能である。その後、Tにおいて、UE102がマクロセル510及び第1のスモールセル520のカバレッジエリア内にあるとき、第2のスモールセル520がセカンダリセルとして追加可能であり、マクロセル510がプライマリセルとして維持される。さらに、Tにおいて、UE102がマクロセル510のカバレッジエリア内にあるが、第1のスモールセル520のカバレッジエリア外に移動するとき、第1のスモールセル520は、第2のスモールセルとして削除可能であり、マクロセル510はプライマリセルとして維持される。その後、Tにおいて、UE102がマクロセル510及び第2のセカンダリセル530のカバレッジエリア内にあるとき、第2のスモールセル530がセカンダリセルとして追加可能であり、マクロセル510がプライマリセルとして維持される。最後に、Tにおいて、UE102がマクロセル510のカバレッジエリア内にあるが、第2のスモールセル530のカバレッジエリア外に移動するとき、第2のスモールセル530はセカンダリセルとして削除され、マクロセル510はプライマリセルとして維持される。
【0036】
図5の具体例では、プライマリセル(例えば、マクロセル510)はモビリティマネージメントを担当することができ、従って、UE102はマクロセル510のカバレッジエリア内を移動している限り、ハンドオーバする必要はない。さらに、セカンダリセル(例えば、第1のスモールセル520、第2のスモールセル530)はデータ送信に使用することができ、UEは、セカンダリセルへのオフロードを利用することができる。第1のスモールセル520から第2のスモールセル530への変更は、ハンドオーバの代わりに、セカンダリセルの追加又は削除によってサポートされてもよい。
【0037】
図5に示されるシナリオでは、デュアルコネクティビティとLTE Rel−10のキャリアアグリゲーションとの間の相違の具体例が示されている。例えば、デュアルコネクティビティでは、マクロセル(例えば、マクロセル510)とスモールセル(例えば、第1のスモールセル520、第2のスモールセル530)は異なるeNB104によって提供され、2つのセルはX2インタフェースを介し接続される。LTE Rel−10のキャリアアグリゲーションでは、すべてのサービングセルが同じeNB104によって提供されると想定できる。
【0038】
マクロセル(例えば、マクロセル510)とスモールセル(例えば、第1のスモールセル520、第2のスモールセル530)とが異なるeNB104によって提供されると仮定すると、UE102は、マクロセルとスモールセルとの両方から同じサブフレームにおいて複数の非周期的なCSIリクエストを受信する可能性がある。図6〜8は、同じサブフレーム内で複数の非周期的なCSIリクエストが受信されるとき、CSIプロセスの優先順位付け及び計算のための技術を示す。
【0039】
さらに、いくつかの実施例では、LTEキャリアアグリゲーションは、デュアルコネクティビティの上に展開することができる。例えば、マクロ及び/又はピコeNB104は、ダウンリンク及び/又はアップリンクチャネルにおいて複数のコンポーネントキャリア(又はセル)を集約してもよい。
【0040】
[チャネル状態情報(CSI)レポート]
LTE−Advancedは、周期的及び非周期的な報告である2種類のCSIレポートをサポートすることができる。定期的なCSIレポートは、主として、長期的にUE102におけるダウンリンクチャネルのチャネル品質を示すために使用されうる。周期的CSIは、上位レイヤシグナリング(例えば、無線リソース制御(RRC))を使用してサービングセルによって設定された所定の報告時間スケジュールに従ってUE102によって提供され、通常は低オーバーヘッドを有する。
【0041】
対照的に、非周期的なCSIレポートは、ダウンリンク制御情報(DCI)に格納されたCSIリクエストを使用してサービングセルによってトリガされる動的なCSIリクエストに基づき、単一の報告インスタンスにおいてより大きくより詳細な報告を提供するために使用され得る。DCIは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又はエンハンスト物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)を含むことができる。
【0042】
送信モード10では、同じサービング周波数上の複数のCSIプロセスに対応する複数のCSIレポートが、TS36.213 Rel−11(以下に再現)に定義されたTable 7.2.1−1Bに従ってeNB104によって要求されうる。CSIリクエストフィールド“01”、“10”及び“11”に対応するCSIプロセスのセットは、RRCシグナリングを使用して設定される。
【0043】
【表1】
キャリアアグリゲーションモードでは、複数のダウンリンクセルに対応する複数のCSIリクエストが、TS36.213 Rel−10(以下に再現)に定義されるTable 7.2.1−1Aに従ってeNB104により要求可能である。CSIリクエストフィールド“10”及び“11”に対応する報告のためのサービングセルのセットは、RRCシグナリングを用いて設定される。
【0044】
【表2】
UE102がTS36.211のセクション7.2.1で定義されているような1つのダウンリンクサブフレームにおいて複数のCSIリクエストを受信することが想定されていないことが仮定されると、1つのサブフレームにおいてUE102によって生成されるCSIレポートの最大数は5に制限されることができる。
【0045】
キャリアアグリゲーションの場合、理想的なバックホールリンク及びダウンリンクサブフレーム当たり1つのCSIリクエストの制限のために、CSIリクエストの最大数は5である。前述のように、LTE Rel−10のキャリアアグリゲーションでは、すべてのサービングセルが同じeNB104によって提供されると仮定することができる。
【0046】
しかしながら、デュアルコネクティビティでは、マクロセル(例えば、マクロセル510)とスモールセル(例えば、第1のスモールセル520、第2のスモールセル530)とは、異なるeNB104によって提供され、2つのセルはX2インタフェースを介して接続される。従って、1つのダウンリンクサブフレームで複数のCSIリクエストが送信される可能である。さらに、高遅延及び可変遅延を伴う理想的でないバックホールリンクを有しうるデュアルコネクティビティに関して、各ダウンリンクサブフレームにおいて1つののみのCSIリクエストが送信されることを確実にすることは困難であり得る。
【0047】
さらに、CSIの計算複雑さのために、UE102におけるCSI計算を妥当なレベルに保つことが望ましい。従って、いくつかの具体例では、UE102によって計算されるべき所定数のCSIレポートが設定され得る。例えば、所定数のCSIレポートは、CSIレポートの最大数に関する既存の制約である5に設定することができる。本開示では、任意のサブフレームにおいて計算及び報告されるCSIプロセスの数を5に限定するいくつかの実施例が示されている。例えば、CSIプロセスは優先順位付けされ、上位5つのCSIプロセスがUE102によって計算される。
【0048】
いくつかの実施例によると、ここに開示される様々な非周期的CSIレポートプロセスは、デュアルコネクティビティが使用される際、UE102におけるCSI計算の複雑さの低減を可能にする。
【0049】
図6は、いくつかの実施例によるCSI属性600の具体例を示す。例えば、同じサブフレームの間に5つより多くのCSIプロセスがリクエストされると、CSI属性600を使用して、UE102が計算する上位5つのCSIプロセスを選択(例えば、優先順位付け)することができる。CSI属性は、限定することなく、セルグループインデックス610、CSIプロセスインデックス620、コンポーネントキャリア(CC)インデックス630、及びCSIサブフレームインデックス640を含みうる。セルグループインデックス610は、マクロセル612に対応するインデックス値と、スモールセル614に対応するインデックス値とを含みうる。
【0050】
第1の実施例群では、同時の非周期的CSIリクエストがプライマリeNB及びセカンダリeNBからUE102によって受信されるとき、CSI(例えば、CSIプロセス)の計算優先順位は、所定のルールに基づき定義され得る。
【0051】
例えば、所定のサブフレームにおいてリクエストされたN(N>5)個のトータルのCSIプロセスについて、UE102は、所定の数(例えば、5個)の上位の優先順位のCSIプロセスを更新してもよい。さらに、残りの(例えば、所定数が5であるとき、N−5)より低い優先順位のCSIプロセスは更新されなくてもよい。いくつかの具体例では、残りの(例えば、更新されていない)CSIプロセスにデフォルト値を使用することができる。あるいは、前に計算された値を残りのCSIプロセスに使用することができる。
【0052】
CSIプロセス優先順位リストは、セルグループインデックス610(例えば、eNBのタイプ)、CSIプロセスインデックス620、CCインデックス630、及びCSIサブフレームインデックス640などのCSI属性600に基づき定義することができる。
【0053】
優先順位の可能な順序付けの例(より高い優先順位から始まる)は、以下のように定義することができる。
・セルグループインデックス610>CSIプロセスインデックス620>CCインデックス630>CSIサブフレームインデックス640
・CSIプロセスインデックス620>セルグループインデックス610>CCインデックス630>CSIサブフレームインデックス640
・CSIプロセスインデックス620>CCインデックス630>セルグループインデックス610>CSIサブフレームインデックス640
・CSIプロセスインデックス620>CCインデックス630>CSIサブフレームインデックス640>セルグループインデックス610
一例では、より小さいセルグループインデックス610の値(例えば、スモールセル614に対応するインデックス値)は、より高いセルグループインデックス610の値(例えば、マクロセル612に対応するインデックス値)より高いCSI計算優先順位を有することができる。あるいは、別の例では、より低いセルグループインデックス610の値は、より高いセルグループインデックス610の値より低い計算優先順位を有することができる。いくつかの実施例では、マクロセル612は、スモールセル614又は別のマクロセルとは異なる周波数帯域で動作するマクロセルのクラスタに含まれてもよい。
【0054】
いくつかの具体例では、CSIプロセスのためのすべてのCSIリクエストが報告されてもよいが、それらのすべてが更新されなくてもよい。更新されていないCSIレポートは、以前に受信された非周期的CSIデータ又はデフォルト値に基づき、以前に報告されたCSIレポートであってもよい。例えば、デフォルト値は、UE102が範囲外であるという維持に対応しうる“0”のインデックス値を有するチャネル品質インジケータ(CQI)であってもよい。さらに、“0”のインデックス値を有するCQIは、UE102が使用可能なLTE信号を受信していないことを示すことができる。さらに、非周期的なCSIコンフィギュレーション(すなわち、異なるUE102に対するCSIリクエストフィールドのコンフィギュレーション)は、プライマリeNBとセカンダリeNBとの間でX2インタフェースを介して交換されてもよい。
【0055】
第2の実施例群では、プライマリeNB及びセカンダリeNBによる各CSIリクエストフィールドに対して設定されたCSIプロセスの最大数の合計は、所定数(例えば、5)のCSIプロセスを超過しなくてもよい。
【0056】
第3の実施例群では、異なるCSIサブフレームは、非周期的CSIトリガのためにプライマリeNB及びセカンダリeNBによって使用されてもよい。プライマリeNBによるトリガに使用されるサブフレームは、セカンダリeNBによる非周期的なCSIトリガには使用されなくてもよい。サブフレームは、周波数分割複信(FDD)の場合、40ビットの長さを有するビットマップシグナリングを使用して、プライマリeNBとセカンダリeNBとの間で調整することができる。
【0057】
図7は、いくつかの実施例による選択されたCSIプロセスについてCSIを計算する方法700の処理を示す。図5及び6に示されるように、同じサブフレーム内で複数のCSIリクエストが受信可能であり、それか、UE102によって計算される必要がある5つより多くの要求されたCSIプロセスをもたらすことができる。このような場合、リクエストされたCSIプロセスの選択されたサブセットはCSI属性600に基づき計算される。しかしながら、実施例はこれらのコンフィギュレーションに限定されず、ここに説明される技術及び処理の一部又はすべては、マクロセル又はマイクロセルを排他的に利用するシステム又はネットワークに適用されてもよい。
【0058】
方法700の実施例は、図7に示されているものと比較して、追加的又はさらに少数の処理又はプロセスを含むことができることに留意することが重要である。さらに、方法700の実施例は、図7に示される時系列順に必ずしも限定されない。方法700を説明する際、方法700が他の何れか適したシステム、インタフェース及びコンポーネントによって実施されてもよいことが理解されるが、図1〜6が参照されてもよい。例えば、(上述された)図5のシナリオ500が例示的目的のため参照されてもよいが、方法700の技術及び処理はこれに限定されない。
【0059】
さらに、ここで説明される方法700及び他の方法は、3GPP又は他の規格に従って動作するeNB104又はUE102を参照してもよいが、これらの方法の実施例は、eNB104又はUE102のみに限定されず、Wi−Fiアクセスポイント(AP)又はユーザステーション(STA)などの他のモバイルデバイスによっても実施され得る。さらに、ここに記載される方法700及び他の方法は、IEEE802.11などの様々なIEEE規格に従って動作するように構成されたシステムを含む、他の適切なタイプの無線通信システムで動作するように構成された無線デバイスによって実施されてもよい。
【0060】
方法700の処理710において、UE102は、第1のサブフレームにおいて、第1のセルグループから第1の非周期的CSIリクエストを受信する。物理レイヤ回路202(図2)は、eNB(例えば、eNB104)から第1の非周期的CSIリクエストを受信することができる。第1のセルグループは、プライマリeNBによって提供可能である。第1のセルグループは、マクロセル510を含むことができる。
【0061】
上記のTable 7.2.1−1Bに記載されているように、第1の非周期的CSIリクエストのためのリクエストフィールド値は、送信モード10において“01”、“10”又は“11”とすることができる。
【0062】
上記のTable 7.2.1−1Aに記載されているように、第1の非周期的CSIリクエストのリクエストフィールド値は、キャリアアグリゲーションモードでは“10”又は“11”とすることができる。
【0063】
LTEネットワークにおけるデュアルコネクティビティは、UE102がプライマリeNB及びセカンダリeNBを介しプライマリセルグループ及びセカンダリセルグループに同時接続することを可能にする。この結果、いくつかの具体例では、UE102は、同じサブフレーム内で複数の非周期的CSIリクエストを受信することができる。例えば、UE102は、処理710においてプライマリeNBからCSIリクエストを受信し、処理720において同一のサブフレームにおいてセカンダリeNBから他のCSIリクエストを受信することができる。
【0064】
処理720において、UE102は、第1のサブフレームにおいて、第2のセルグループから第2の非周期的CSIリクエストを受信する。物理レイヤ回路202は、別のeNB104から第2の非周期的CSIリクエストを受信することができる。第2のセルグループは、第2のeNBによって提供可能である。第2のセルグループは、第1のスモールセル520又は第2のスモールセル530を含むことができる。さらに、第2のセルグループは、第1のセルグループとは異なる周波数で動作することができる。
【0065】
上記のTable 7.2.1−1Bに記載されているように、第2の非周期的CSIリクエストのためのリクエストフィールド値は、送信モード10において“01”、“10”又は“11”とすることができる。
【0066】
上記のTable 7.2.1−1Aに記載されているように、第2の非周期的CSIリクエストのリクエストフィールド値は、キャリアアグリゲーションモードでは“10”又は“11”とすることができる。
【0067】
いくつかの具体例では、第1の非周期的CSIリクエスト及び第2の非周期的CSIリクエストは、第1の非周期的CSIリクエストが第2の非周期的CSIリクエストの33マイクロ秒以内に受信されたときに第2のサブフレームで受信される。
【0068】
一例では、第2のセルグループはマクロeNBを含み、第2のセルグループはスモールセルeNBを含む。別の例では、第1のセルグループはスモールセルeNBを含み、第2のセルグループはマクロeNBを含む。さらに別の例では、第1のセルグループ及び第2のセルグループは、異なる周波数で動作する異なるマクロeNBを含むことができる。さらに別の例では、第1のセルグループ及び第2のセルグループは、異なる周波数で動作する異なるスモールセルeNBを含むことができる。
【0069】
処理730において、UE102は、第1の非周期的CSIリクエスト及び第2の非周期的CSIリクエストに対応する個数の要求されたCSIプロセスを決定する。いくつかの具体例では、処理回路206(図2)は、要求されたCSIプロセスの数を決定する。要求されたCSIプロセスの数は、第1の非周期的CSIリクエストに関連するCSIプロセスの数及び第2の非周期的CSIリクエストに関連するCSIプロセスの数を加算することによって決定することができる。上述したように、CSI計算の複雑さのために、任意のサブフレームで計算及び報告されるCSIプロセスの数は、所定数(例えば、5)のCSIプロセスに限定されてもよい。
【0070】
処理740において、UE102は、要求されたCSIプロセスの決定された数が所定数(例えば、5)より多いとき、要求されたCSIプロセスのサブセットを選択する。例えば、UE102は、5つより多くの要求されたCSIプロセスがあるとき、要求されたCSIプロセスのサブセットを選択することができる。いくつかの具体例では、処理回路206は、更新(例えば、計算)するためのCSIプロセスのサブセットを選択する。要求されたCSIプロセスの数は、処理730において決定される。
【0071】
いくつかの具体例では、選択されたCSIプロセスは、合計5つのCSIプロセスを含む。例えば、CSIプロセスが優先順位付けされ、上位5つのCSIプロセスがUE102によって選択される。
【0072】
いくつかの具体例では、選択されたCSIプロセスは、要求されたCSIプロセスよりも少なくとも1つ少ないCSIプロセスを含む。例えば、要求されたCSIプロセスの数が7である場合、選択されたCSIプロセスの数は6以下である。
【0073】
いくつかの具体例では、処理回路206は、CSI属性に基づき、要求されたCSIプロセスの優先順位リストを生成するようさらに構成される。さらに、処理740における要求されたCSIプロセスのサブセットの選択は、優先順位リストに基づくことができる。CSI属性は、図6のCSI属性600を含むことができる。CSI属性600は、セルグループインデックス610、CSIプロセスインデックス620、CCインデックス630、及びCSIサブフレームインデックス640を含む。
【0074】
優先順位リストは、UE(例えば、UE102)又はeNB(例えば、eNB104)によって予め設定可能である。いくつかの具体例では、CSIプロセスインデックス620は、CCインデックス630よりも優先順位リストにおいて高い優先順位を有することができる。いくつかの具体例では、CCインデックス630は、優先順位リストにおいてCSIサブフレームインデックス640よりも高い優先順位を有することができる。
【0075】
いくつかの具体例では、より低いセルグループインデックス610は、より高いセルグループインデックス610よりも高い優先順位を優先リストにおいて有することができる。あるいは、より低いセルグループインデックス610は、より高いセルグループインデックス610よりも低い優先順位を優先リストにおいて有することができる。より低いセルグループインデックス610は、スモールセルeNB又はセカンダリeNBに対応することができる。より高いセルグループインデックス610は、マクロeNB又はプライマリeNBに対応することができる。
【0076】
処理750において、UE102は、処理740からの選択されたCSIプロセスについてCSIを計算する。処理回路206は、選択された各CSIプロセスについてCSIを計算することができる。前述したように、合計5つのCSIプロセスが処理740において選択され、従って、5つのプロセスのCSIが処理750において計算できる。
【0077】
計算されたCSIは、プリコーディングマトリクスインジケータ値を含むことができる。方法800において説明されるように、eNB104により設定又は送信される送信パラメータは、プリコーディングマトリクスインジケータ値に基づくeNBの送信アンテナのためのプリコーディングウェイトを含むことができる。
【0078】
さらに、計算されたCSIは、ランク・インジケータ(RI)値を含むことができる。方法800においてeNB104によって決定されるレイヤの数は、RI値に基づく。
【0079】
さらに、計算されたCSIは、チャネル品質インジケータ(CQI)を含むことができる。方法800においてeNB104によって決定される変調符号化方式(MCS)は、CQI値に基づくことが可能である。
【0080】
いくつかの具体例では、方法700はさらに、第1のCSIレポートと第2のCSIレポートとを生成することを含むことができる。例えば、CSIレポートは処理回路206を用いて生成可能である。第1のCSIレポートは、第1の非周期的CSIリクエストに対応する処理750からの計算されたCSIを含みうる。第2のCSIレポートは、第2の非周期的CSIリクエストに対応する処理750からの計算されたCSIを含みうる。
【0081】
さらに、方法700はさらに、第1のCSIレポートを第1のセルグループに送信し、第2のCSIレポートを第2のセルグループに送信することを含むことができる。先に述べたように、第1のセルグループは、処理710において第1の非周期的CSIリクエストを送信し、第2のセルグループは、処理720において第2の非周期的CSIリクエストを送信した。例えば、物理レイヤ回路202は、第1のCSIレポートを第1のセルグループに送信し、第2のCSIレポートを第2のセルグループに送信可能である。
【0082】
さらに、第1及び第2の非周期的リクエストからの要求されたCSIプロセスの全てが、第1のCSIレポート又は第2のCSIレポートに含まれるが、CSIは処理740において選択されたCSIプロセスについてのみ計算される。
【0083】
いくつかの具体例では、処理回路206はさらに、残りのプロセスのために以前に記憶されたCSIにアクセスするよう構成され、残りのプロセスは処理740において選択されたCSIプロセスと異なる。さらに、第1のCSIレポート又は第2のCSIレポートは、残りのプロセスについてアクセスされたCSIを含みうる。例えば、残りのCSIプロセスは、処理750において更新(例えば、計算)されないCSIプロセスである。処理回路206は、メモリ208に記憶される残りのCSIプロセスの値にアクセスすることができる。当該値は、残りのCSIプロセスに関連する以前に計算されたCSIに対応可能である。
【0084】
いくつかの具体例では、処理回路206はさらに、残りのプロセスのための汎用的なCSIを生成するよう構成される。先に述べたように、残りのプロセスはさらに、処理740において選択されたCSIプロセスとは異なる。さらに、汎用的CSIは、残りのプロセスが計算されていないことを示す。さらに、第1のCSIレポート又は第2のCSIレポートは、残りのプロセスのための汎用的なCSIを含むことができる。例えば、残りのプロセスに関連付けられた第1のCSIレポートの一部は、CQIが計算されていないことを示すためゼロに設定されたチャネル品質インジケータ(CQI)を含む。
【0085】
いくつかの具体例では、処理回路206は、選択されたプロセスについて計算されたCSIに基づき、CSIレポートを生成するようさらに構成される。さらに、物理レイヤ回路202は、CSIレポートを第1のセルグループ及び第2のセルグループに送信するようさらに構成される。
【0086】
図8は、いくつかの実施例による計算されたCSIに基づき送信モードを選択するための方法800の処理を示す。方法800の実施例は、図8に示されているものと比較して、追加的又はさらに少数の処理又はプロセスを含むことができることに留意することが重要である。さらに、方法800は他の何れか適したシステム、インタフェース及びコンポーネントにより実施されても位ことが理解されるが、方法800の実施例は、図8に示される時系列順に必ずしも限定されない。
【0087】
さらに、ここに説明される方法800及び他の方法は、3GPP又は他の規格に従って動作するeNB104又はUE102を参照してもよいが、これらの方法の実施例は、eNB104又はUE102のみに限定されず、Wi−Fiアクセスポイント(AP)又はユーザステーション(STA)などの他のモバイルデバイスによっても実施され得る。さらに、ここに記載される方法800及び他の方法は、IEEE802.11などの様々なIEEE規格に従って動作するように構成されたシステムを含む、他の適切なタイプの無線通信システムで動作するように構成された無線デバイスによって実施されてもよい。
【0088】
方法800は、ヘテロジニアスネットワークにおいてデュアルコネクティビティを有するUE(例えば、UE102)のための送信モードを選択するためにeNB104によって実行することができる。
【0089】
処理810において、eNB104は、非周期的CSIリクエストをUE102に送信することができる。いくつかの具体例では、物理レイヤ回路302は、CSIリクエストを送信することができる。
【0090】
いくつかの具体例では、非周期的なCSIトリガのために、異なるCSIサブフレームがプライマリeNB及びセカンダリeNBによって使用されてもよい。プライマリeNBによる非周期的CSIトリガに使用されるサブフレームは、セカンダリeNBによる非周期的CSIトリガには使用されなくてもよい。サブフレームは、周波数分割複信(FDD)の場合、40ビットの長さを有するビットマップシグナリングを使用して、プライマリeNBとセカンダリeNBとの間で調整することができる。さらに、各ビットは、ダウンリンクサブフレームに対応することができ、ここで、“1”はトリガが使用されることを示し、“0”はトリガが使用されないことを示す。
【0091】
処理820において、eNB104のPHY302は、処理810において送信された非周期的リクエストに基づき、CSIレポートを受信することができる。CSIレポートは、図7の方法700を使用してUE102によって生成及び送信される。いくつかの具体例では、eNB300の物理レイヤ回路302がCSIレポートを受信することができる。
【0092】
CSIレポートは、処理750において計算された選択されたCSIプロセスに対するCSIを含むことができる。さらに、CSIプロセスは、処理740においてUE102によって選択可能である。さらに、CSIレポートは、残りのプロセスの汎用的CSIを含むことが可能である。残りのプロセスは、処理740において選択されていないCSIプロセスとすることができるが、処理810において送信された非周期的CSIリクエストにおいて要求されたCSIプロセスであってもよい。
【0093】
処理830において、eNB104は、残りのCSIプロセスが汎用的CSIに基づき計算されていないことを判断できる。いくつかの具体例では、処理830はeNB300の処理回路306によって実行することができる。
【0094】
処理840において、eNB104の処理回路306は、CSIレポートにおける選択されたCSIプロセスについて計算されたCSIに基づき、送信パラメータを選択することができる。いくつかの具体例では、処理840は、eNB300の処理回路306によって実行することができる。
【0095】
送信パラメータは、UE102において受信されてもよい。送信パラメータは、サービングセルのeNB104などのeNB104の1つによって設定又は送信されてもよい。従って、送信モードを示すeNB104の決定は、先に説明したCSIレポートに含まれる情報に少なくとも部分的に基づくものであってもよい。
【0096】
いくつかの具体例では、送信パラメータは、選択されたCSIプロセスの1つについて計算されたCSIにおけるプリコーディングマトリクスインジケータに基づくeNBの送信アンテナのためのプリコーディングウェイトを含む。
【0097】
いくつかの具体例では、送信パラメータは、選択されたCSIプロセスの1つについて計算されたCSIにおけるランクインジケータ(RI)値に基づくレイヤ数を含む。
【0098】
いくつかの具体例では、送信パラメータは、選択されたCSIプロセスの1つについて計算されたCSIにおけるチャネル品質インジケータ(CQI)値に基づく変調符号化方式(MCS)を含む。
【0099】
セルラネットワークにおいてチャネル状態情報(CSI)を報告するための処理を実行するための1つ以上のプロセッサによる実行用の命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体がまた、ここに開示される。当該処理は、第1のサブフレームにおいて第1のセルグループから第1の非周期的CSIリクエストを受信し、第1のサブフレームにおいて、第2のセルグループから第2の非周期的CSIリクエストを受信し、第1の非周期的CSIリクエスト及び第2の非周期的CSIリクエストに対応するリクエストされたCSIプロセスの個数を決定し、リクエストされたCSIプロセスの決定された個数が5より多いとき、リクエストされたCSIプロセスのサブセットを選択し、選択されたCSIプロセスについてCSIを計算し、選択されたCSIプロセスについて計算されたCSIに基づきCSIレポートを生成し、CSIレポートを第1のセルグループ及び第2のセルグループに送信するようUEを設定してもよい。
【0100】
要約は、読者が技術的開示の性質及び要点を確認することを可能にする要約を求める37C.F.R.Section 1.72(b)に従うために提供される。それが請求項の範囲又は意味を限定又は解釈するのに利用されないという理解により提出されている。以下の請求項は、各請求項が別々の実施例としてそれ自体成り立つ詳細な説明に援用される。
図1
図2
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図6
図7
図8