(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記テープ部は、前記被膜部の内側において、前記複数の電極パッドの何れか一方の面と、当該電極パッドに接続された引き回し配線の両面と、を覆うように形成された導体からなるシールド部をさらに備える
請求項3に記載の長さ測定装置。
前記テープ部は、更に、複数の曲率センサを長手方向に沿って配列し、前記複数の曲率センサにより検出される曲率半径に基づいて、前記テープ部のうち、前記測定対象物の周囲に巻かれた領域の形状を推定する形状推定部を更に備える
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の長さ測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る長さ測定装置を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る長さ測定装置の概要を示す図である。
【0025】
図1に示すように、長さ測定装置1は、テープ部10と、本体部20と、を備えている。長さ測定装置1は、通常の巻尺(メジャー)と同様に、テープ部10が柔軟な素材で作製されており、本体部20内部においてリールに巻き付けられて収納される。長さ測定装置1の利用者は、本体部20からテープ部10を引き出すとともに、これを測定対象物の周囲に巻き付ける等して、当該測定対象物に係る長さの測定を行う。
【0026】
図2は、第1の実施形態に係る長さ測定装置のテープ部の構成を示す図である。
次に、
図2を参照しながら、テープ部10の構成について説明する。
図2に示すように、テープ部10は、フレキシブル基板11及び被膜部12で構成される。
フレキシブル基板11は、その長手方向に沿って複数の電極パッド100a、100b、101a、101b、・・・、10na、10nb(nは1以上の整数)を周期配列している。電極パッド100a、100b、・・・は、いずれも等間隔(例えば、1ミリメートル間隔)で、フレキシブル基板11上に形成される。
フレキシブル基板11は、形状の柔軟性及び電気的な絶縁性を有する樹脂素材で形成されている。テープ部10の当該電極パッド100a、100b、・・・及び引き回し配線120(後述する
図3A、
図3Bで図示)は、フレキシブル基板11上に形成された導電性膜をパターニングして作製されている。
以下の説明において、テープ部10上における各電極パッド100a、100b、・・・それぞれの位置Aを、基準点O(電極パッド100aの位置)から各電極パッド100a、100b、101a、・・・までの離間距離で表す。
【0027】
後述するように、電極パッド100a、101a、・・・は、電気インピーダンス測定のための交流電圧信号が印加される陽極端子として用いられる。また、電極パッド100b、101b、・・・は、接地電位が与えられる陰極端子として用いられる。
【0028】
被膜部12は、樹脂や繊維などの絶縁体からなり、各電極パッド100a、100b、・・・を含めたフレキシブル基板11の表面全体を被膜する。このように、被膜部12がフレキシブル基板11全体を被膜することで、電極パッド100a、100b、・・・が外部に曝されなくなり、これによってさびや変質を防止し、或いは、各電極パッド100a、100b・・・を介した静電破壊による故障を低減することができる。
【0029】
図3A、
図3Bは、それぞれ、第1の実施形態に係る長さ測定装置のテープ部の構成をより詳細に示す第1の図、第2の図である。
図3Aは、テープ部10の一部の正面図を示している。
図3Aに示すように、フレキシブル基板11は、内部に、引き回し配線120を有している。引き回し配線120は、例えば、各電極パッド100a、100b、・・・と同一の層に形成され、一方が電極パッド100a、100b・・・のそれぞれと接続し、その他方が、コネクタ13を介して本体部20(後述する電極選択部25(
図4))と接続されている。後述するように、本体部20は、コネクタ13及び引き回し配線120を介して電極パッド100a、100b、・・・の各々に高周波信号を送出する。
【0030】
図3Bは、テープ部10の断面模式図を示している。
図3Bに示すように、フレキシブル基板11は、電極パッド100a、100b、・・・及び引き回し配線120が形成される導体層である信号配線部100と、他の層であるシールド部111、112と、が、絶縁層113を介して多層積層される構造を有している。ここで、シールド部111、112は、電極パッド100a、100b・・・等が形成される信号配線部100と同様に、導体で形成された導体層である。また、シールド部111、112は、それぞれ本体部20において接地され、接地電位で固定されている。
なお、
図3Bには、テープ部10の「表面側U」及び「裏面側D」を特定してテープ部10の断面模式図を図示しているが、本実施形態における長さ測定装置1は、テープ部10の「表面側U」を、測定対象物に対向させて長さの測定を行う。
【0031】
図3Bに示すように、シールド部111、112は、それぞれ、絶縁層113を介して、信号配線部100に対し、
図3Bに示す「表面側U」及び「裏面側D」に形成されている。つまり、信号配線部100は、フレキシブル基板11内において、「表面側U」及び「裏面側D」からシールド部111、112に挟まれるように配されている。
また、
図3A、
図3Bに示すように、信号配線部100の「表面側U」に積層されるシールド部111は、電極パッド100a、100b、・・・の面と対向する領域に間欠部111aが形成される。これにより、電極パッド100a、100b、・・・の対向面は、シールド部111によって覆われなくなる。つまり、シールド部111は、
図3Aに示すように、信号配線部100の電極パッド100a、100b・・・の対向面が存在する領域以外の部分、特に引き回し配線120が配される領域を覆う。
一方、シールド部112は、間欠部を有することなく、信号配線部100の「裏面側D」全面を覆うように形成される。
以上のように、シールド部111、112は、被膜部12の内側において、電極パッド100a、100b、・・・の何れか一方の面(「表面側U」の面)と、電極パッド100a、100b、・・・に接続された引き回し配線120の両面と、を覆うように形成される(
図3A、
図3B)。これにより、電極パッド100a、100b、・・・の測定対象物に対する対向面以外の領域(引き回し配線120の両面全体)がシールド部111、112に覆われるので、測定時における外部からの電磁的な干渉の影響を低減させ、誤差の少ない測定を行うことができる。
【0032】
図4は、第1の実施形態に係る長さ測定装置の本体部の機能構成を示す図である。
次に、
図4を参照しながら、本体部20の各機能構成について詳細に説明する。なお、
図4では、各機能部を結ぶ回路の配線を実線で示し、各機能部間の信号(情報)の流れを破線で示している。
図4に示すように、本体部20は、制御部21、発振源22、電圧計23、電流計24、電極選択部25、及び表示部26を備えている。
【0033】
制御部21は、長さ測定装置1の処理全体を司るCPU(Central Process Unit:中央演算装置)であり、インピーダンス取得部210及び長さ演算部211としての機能を有する。インピーダンス取得部210、長さ演算部211の具体的な機能については、後述する。
【0034】
発振源22は、一端子が基準電位(接地電位)点に接続されるとともに、他端子において、接地電位を基準とした所定の周波数の交流電圧信号を出力する。発振源22は、制御部21(インピーダンス取得部210)の制御信号を受けて、交流電圧信号を出力する。
電圧計23、電流計24は、それぞれ、
図4に示す回路上における電圧値及び電流値を取得して、制御部21(インピーダンス取得部210)に出力する。電圧計23、電流計24は、検出される電圧、電流を電圧情報、電流情報(サンプリング値)として取得するA/D(Analog/Digital)コンバータであってもよい。
電極選択部25は、制御部21(インピーダンス取得部210)から供給される制御信号に応じて、回路の配線をつなぎ変えるリレースイッチである。具体的には、電極選択部25は、コネクタ13を介して、陽極側の電極パッドとして、電極パッド100a、101a、102a、・・・に接続される引き回し配線120のうちから何れか一つを選択して、発振源22(の上記“他端子”)に接続する。さらに、電極選択部25は、陰極側の電極パッドとして、電極パッド100b、101b、102b、・・・に接続される引き回し配線120のうちから何れか一つを選択して、上記接地電位点に接続する。
表示部26は、制御部21(長さ演算部211)から供給される長さ情報(長さの測定結果を示す情報)に基づいてその長さ情報を表示し、利用者に視認させる。表示部26は、例えば、簡易的な液晶表示装置等で構成される。
【0035】
次に、制御部21が有するインピーダンス取得部210、長さ演算部211の機能について説明する。
インピーダンス取得部210は、複数の電極パッド100a、100b、・・・の中から、2つの電極パッド(電極パッド対)を複数選択するとともに、当該複数の電極パッド対ごとに、その間の電気インピーダンスを取得する。
具体的には、インピーダンス取得部210は、上述した発振源22に制御信号を出力し、所定の周波数(例えば、数MHz〜数百MHzオーダー)の交流電圧信号を出力させるとともに、電圧計23、電流計24を介して取得される電圧情報、電流情報を元に電気インピーダンスを取得する。この際、インピーダンス取得部210は、電極選択部25にも制御信号を出力し、電極パッド100a、100b、・・・のうちの2つを選択する。例えば、電極選択部25は、インピーダンス取得部210の制御信号により、電極パッド100aと、電極パッド100bと、を選択して接続する。そうすると、インピーダンス取得部210は、その二つの電極パッド100a、電極パッド100b間の電気インピーダンスを取得する。
【0036】
インピーダンス取得部210は、一の電極パッド対(例えば、電極パッド100aと電極パッド100b)の間の電気インピーダンスを取得して、その電気インピーダンスを一時的に記憶して保持しておく。そして、インピーダンス取得部210は、別の電極パッド対(例えば、電極パッド100bと電極パッド101a)を選択し、その間の電気インピーダンスを取得する。インピーダンス取得部210は、このような処理を繰り返して、テープ部10の全範囲における電極パッド対間の電気インピーダンスを取得する。
なお、インピーダンス取得部210(制御部21)の具体的な処理フローについては、後述のフローチャート図(
図7)を用いて詳細に説明する。
【0037】
なお、上述した本体部20において構成される回路は一例であって、本実施形態においては、
図4に示すような回路に限定されるものではない。例えば、
図4に示す回路は、インピーダンス整合のための種々の素子(抵抗素子、コンデンサ等)や、検出精度を向上させるための増幅器(アンプ)やフィルタが適宜配されたものであってもよい。
また、上述したインピーダンス取得部210は、電圧計23及び電流計24を介して取得される電圧情報、電流情報に基づいて電極パッド対間の電気インピーダンスを取得するものとして説明したが、本実施形態の変形例に係る長さ測定装置1においては、この態様に限定されない。例えば、当該変形例に係る長さ測定装置1のインピーダンス取得部210は、発振源22からの出力のインピーダンスの不整合に基づく反射成分を検出し、これに基づいて電気インピーダンスを取得するものとしてもよい。その他、電極間の電気インピーダンスを取得可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。
【0038】
長さ演算部211は、インピーダンス取得部210によって取得された一連の電気インピーダンス(後述する
図6)を参照して、テープ部10のうち、電気インピーダンスが所定の判定閾値以下となる電極パッド対が配列されている領域を特定し、当該特定された領域の長さを算出する。また、長さ演算部211は、算出した長さを示す情報(長さ情報)を、表示部26に出力する処理を行う。
長さ演算部211の具体的な処理の内容については後述する。
【0039】
図5A、
図5Bは、それぞれ、第1の実施形態に係る長さ測定装置の作用を説明する第1の図、第2の図である。
図5Aは、テープ部10が、測定対象物Xの周囲に一部巻き付けられるように配されている様子を示している。
【0040】
図5Aに示すように、テープ部10が、位置A1から位置A2にかけて、生体である測定対象物Xの周囲に沿うように配されている場合を説明する。テープ部10は、位置A1から位置A2にかけての領域において測定対象物Xに近接しており、それ以外の領域においては、測定対象物Xと離間している。
図5Bは、
図5Aに示す状態におけるテープ部10の位置A1付近を詳細に示した図である。
例えば、位置A1付近において、電極パッド100a、100b、101a、101b、102a、102bが
図5Bに示すように配されていたとする。この場合、インピーダンス取得部210は、測定の処理フロー(後述)に基づいて、例えば、電極パッド100a−100b間、電極パッド101a−100b間、電極パッド101a−101b間、・・・と、電極パッド対を順に変更しながら、各々の電極パッド対間の電気インピーダンスを取得していく。インピーダンス取得部210が取得する電気インピーダンスは、各電極パッド対間に生じる電界E0、E1、・・・、E4(
図5B)に依存した値となる。
【0041】
ここで、各電極パッド対間に生じる電界E0〜E4の経路に着目する。
図5Bに示すように、電極パッド100a、100bは、測定対象物Xには近接しておらず、その間に生じる電界E0は大気中に生じるものとなる。一方、電極パッド102a、102bは、位置A1において測定対象物Xに近接していることから、その間に生じる電界E4は、測定対象物X内(生体内)を通過する。したがって、電極パッド102a、102b間の電気インピーダンスは、電極パッド100a、100b間の電気インピーダンスよりも低く測定される。
すなわち、電極パッド100a、100b、・・・は、位置A1に向かうにつれて徐々に測定対象物Xに近づくため、電界E0、E1、E2、E3、E4は、その経路において、徐々に測定対象物X内を通過する領域が増えるため、各電界E0〜E4に対応する電気インピーダンスは、徐々に低下していく。
【0042】
このように、テープ部10が測定対象物Xと近接する領域においては、その領域内に属する電極パッド対間の電気インピーダンスが低く測定され、テープ部10が測定対象物Xと近接しない領域においては、その領域内に属する電極パッド対間の電気インピーダンスが高く測定される。
【0043】
図6は、第1の実施形態に係る長さ測定装置の作用を説明する第3の図である。
図6に示すグラフは、横軸にテープ部10の位置Aを、縦軸にその位置Aに配される電極対間の電気インピーダンスZを示している。
図5A、
図5Bを用いて説明したように、インピーダンス取得部210が取得する電気インピーダンスZは、測定対象物Xに近接する領域に属する電極パッド対間において低くなり、近接していない領域に属する電極パッド対間において高くなる傾向が表れる。
したがって、
図5A、
図5Bに示した状態において、インピーダンス取得部210が取得する電気インピーダンスZは、
図6に示すグラフのように取得される。すなわち、テープ部10の位置A1付近を境に徐々に電気インピーダンスZが低下し、測定対象物Xに近接する領域(位置A1〜位置A2)の間、低い電気インピーダンスZが取得される領域が続く。測定対象物Xから再度離間される領域が始まる位置A2以降後は、再び高いインピーダンスZが取得される。
【0044】
ここで、長さ演算部211は、上述したように、インピーダンス取得部210によって取得された一連の電気インピーダンス(
図6)を参照して、テープ部10のうち、電気インピーダンスZが所定の判定閾値Zth以下となる電極パッド対が配列されている領域を特定し、当該特定された領域の長さを算出する。
具体的には、長さ演算部211は、予め判定処理を行うための判定閾値Zthを記憶している。そして、
図6に示すように、この判定閾値Zth以下となる電気インピーダンスZが取得された領域(近接領域α(
図6))を特定する。ここで、長さ演算部211は、各電極パッド100a、100b、・・・と、それぞれのテープ部10上に配される位置Aと、を対応付けて記憶している。具体的には、長さ演算部211は、電極パッド100a、100b、・・・ごとに割り振られた識別子と、電極パッド100a、100b、・・・の各々が配置されるテープ部10上の位置(所定の基準点からの距離)と、が予め対応付けられて記憶された位置関係データ記憶部(図示せず)を有している。
これにより、長さ演算部211は、例えば、電極パッド102a、102b間の電気インピーダンスZが判定閾値Zth以下となることを検知して、この電極パッド102a、102bに対応するテープ部10上の位置A1において、測定対象物Xが近接する位置と判断することができる。
このようにして、長さ演算部211は、テープ部10上において電気インピーダンスZが判定閾値以下となる近接領域αを特定すると、次に、近接領域αの長さΔAを算出する。具体的には、長さ演算部211は、近接領域αの長さΔAを、ΔA=A2−A1の演算により算出する。
【0045】
図7は、第1の実施形態に係る長さ測定装置の制御部の処理フローを示す図である。
以上に説明した機能を有する制御部21の処理フローについて、
図7を参照しながら、順を追って説明する。
図7に示す制御部21の処理フローは、利用者が長さ測定装置1を利用可能な状態にする操作を行った直後(例えば、主電源を入れた直後)から開始する。
まず、制御部21のインピーダンス取得部210は、テープ部10に周期配列される電極パッド100a、100b、・・・のうち、電気インピーダンスZを取得しようとする2つを選択する(ステップS10)。ここで、インピーダンス取得部210は、電極選択部25に所定の制御信号を出力し、これにより電極選択部25を制御する。電極選択部25は、当該制御信号に応じた配線接続処理を行い、所望の電極パッド対を選択する。
ここで、例えば、インピーダンス取得部210は、2つの電極パッド100a、100bを選択する。
【0046】
次に、インピーダンス取得部210は、選択した電極パッド100a、100b間の電気インピーダンスZを取得する(ステップS11)。ここで、インピーダンス取得部210は、まず発振源22に対して測定開始用の制御信号を出力する。発振源22は、測定開始用の制御信号に基づき、所定の周波数からなる交流電圧信号を出力する。この交流電圧信号は、電極パッド100a、100b間の媒体を伝達し、電圧計23、電流計24によって検出される。インピーダンス取得部210は、電圧計23、電流計24で検出される電圧情報、電流情報を取り込んで電気インピーダンスを取得する。
【0047】
次に、インピーダンス取得部210は、次の電極パッド対を選択するか否かを判定する(ステップS12)。
例えば、ステップS10にて、電極パッド100a、100bを選択したときは、インピーダンス取得部210は、次の電極パッドがある(ステップS12:YES)と判定して、ステップS10において、次の電極パッド対(電極パッド100b、101a)を選択する。
インピーダンス取得部210は、ステップS10〜S12の処理を繰り返して、テープ部10の基準点Oから順に隣接する電極パッド100a、100b、・・・の対の間の電気インピーダンスを取得する。そして、端部の電極パッド10na、10nb間の電気インピーダンスを取得した時点で電気インピーダンスの取得処理を終了する(ステップS12:NO)。
【0048】
インピーダンス取得部210による電気インピーダンスの取得処理(ステップS10〜S12)が終了すると、制御部21の長さ演算部211は、取得した電気インピーダンスを参照して、長さΔAの演算処理を行う(ステップS13)。具体的には、上述したように、判定閾値Zthと電気インピーダンスZとを比較して、電気インピーダンスZが判定閾値Zth以下となる近接領域αを特定する(
図6参照)。そして、測定対象物Xに近接している領域である近接領域αの長さΔAを算出する。
なお、長さ演算部211は、ステップS13において、電気インピーダンスZが判定閾値Zth以下となる近接領域αが存在する場合にのみ長さΔAを算出するものとし、テープ部12上におけるいずれの領域も判定閾値Zth以下となっていない場合には、長さΔAを算出する処理を実行しなくともよい。
【0049】
長さ演算部211は、算出した長さΔAを示す長さ情報を表示部26に出力して、算出結果(長さの測定結果)を表示し(ステップS14)、測定処理を終了する。これにより、利用者は、測定対象物X(位置A1〜A2の領域)の長さを把握することができる。
【0050】
長さ測定装置1の制御部21は、ステップS14終了後に一定時間待機した後、ステップS10に戻って、ステップS10〜S14の一連の測定処理を定期的に繰り返すようにしてもよい。これにより、表示部26には、常に最新の長さ測定の結果が更新されながら表示されるので、利用者の利便性が向上する。
また、制御部21は、別途、本体部20に設けられた「測定開始ボタン」の押下を検知したことをもって、ステップS10〜S14の一連の測定処理を実行してもよい。このようにすることで、利用者が所望するタイミング(測定開始ボタンの押下のタイミング)で長さ測定を開始することができる。さらにこの場合、長さの測定が完了した際に、電子音を出力して利用者にその旨を認識させるようにしてもよい。
【0051】
次に、上述した第1の実施形態に係る長さ測定装置1の効果について説明する。
本実施形態に係る長さ測定装置1によれば、制御部21は、テープ部10上に設けられた電極パッド100a、100b、・・・の各電極パッド対間の電気インピーダンスと判定閾値との比較に基づいて、測定対象物Xに近接する領域の長さを自動的に算出する。ここで、通常のメジャーの場合、例えば、胸郭にテープ部を巻き付けた後、交差する部分の目盛りを読み取って引き算する等の作業が必要となる。一方、本実施形態に係る長さ測定装置1によれば、利用者は、テープ部10を測定対象物Xに巻き付けるだけで、巻き付けて接した部分の長さ(ΔA)を把握することができる。これにより、例えば、高齢者や被介護者等、体を動かすのが困難な利用者であっても、簡単に身体の測定を行うことができる。
また、通常のメジャーで自身の体に対して測定を行う場合、測定箇所によっては一人で目盛りを読み取るのが困難で、第三者に目盛りを読み取ってもらう等の対応を必要とする場合がある。しかし、本実施形態に係る長さ測定装置1によれば、利用者は、所望する箇所にテープ部10を巻き付けるだけで表示部26にその部分の長さを知ることができるので、肩幅や腕回り等、いかなる箇所についての測定であっても、単独で簡単に長さを把握することができる。
【0052】
また、各電極パッド対間の電気インピーダンスは、発振源22が生成する所定の周波数の交流電圧信号を用いて行うため、電極パッド100a、100b、・・・を直接測定対象物Xに接触させて取得することを要さない。したがって、通常のメジャーと同じように、例えば、衣服を身に着けたまま、テープ部10を巻き付けて長さ測定を行うことが可能となる。また、これにより、電極パッド100a、100b、・・・を樹脂や繊維などで形成された被膜部12で覆う構造とすることもでき(
図2、
図3A、
図3B参照)、電極パッド100a、100b、・・・等のさびや変質を防止することができる。
【0053】
以上、第1の実施形態に係る長さ測定装置によれば、長さの測定時における利用者の負担を軽減することができる。
【0054】
<第1の実施形態の変形例>
第1の実施形態に係る長さ測定装置1は、上述の態様に限定されることはなく、例えば、以下のように変形可能である。
【0055】
図8は、第1の実施形態の変形例に係る長さ測定装置のテープ部の構成を示す図である。
第1の実施形態に係る長さ測定装置1のテープ部10は、
図3A、
図3Bで示したように、信号配線部100及びシールド部111、112の計3層の導体層が積層されたフレキシブル基板11で構成される旨を説明した。しかし、第1の実施形態の変形例に係る長さ測定装置1は、この態様に限定されない。
例えば、当該変形例に係る長さ測定装置1においては、
図8に示すように、引き回し配線120が、電極パッド100a、100b、・・・が形成される層と異なる層に形成されていてもよい。この場合、電極パッド100a、100b、・・・が形成される層と、引き回し配線120が形成される層との層間を貫くコンタクト部121が設けられ、各テープ部10と引き回し配線120は、このコンタクト部121を介して接続される。
このようにすることで、
図8に示すように、引き回し配線120を、電極パッド100a、100b、・・・の裏面側に配することが可能となり、これにより、テープ部10全体を小型化(細型化)することができる。なお、この場合、電極パッド100a、100b、・・・が形成される層と、引き回し配線120が形成される層との間に導体層を更にもう一層追加して、引き回し配線120が形成された導体層のみを覆うシールド層をさらに形成してもよい。
【0056】
図9は、第1の実施形態の他の変形例に係る長さ測定装置のテープ部の構成を示す図である。
図9に示すように、他の変形例に係る長さ測定装置1においては、電極パッド100a、100b、・・・が、テープ部10上において、千鳥状に周期配列される態様であってもよい。このようにすることで、一の電極パッド対間の電気インピーダンスを取得する際に、隣接する電極パッドとの電磁的な干渉の影響を軽減することができる。
例えば、第1の実施形態において、インピーダンス取得部210が、
図3Aにおける電極パッド101a、101b間の電気インピーダンスを取得しようとする際、電極パッド101a、101b間に生じる電界が、容量結合により、隣接する電極パッド100bや電極パッド102aの影響を受けて誤差を生じる場合が想定される。
しかし、
図9に示す変形例に係る長さ測定装置1によれば、電極パッド100a、100b、・・・を千鳥状に配している。これにより、例えば、
図9における電極パッド101a、101b間の電気インピーダンスを取得しようとする際に、隣接する電極パッド100bや電極パッド102aとの容量結合が低減され、その影響を最小限に留めることができる。
【0057】
また、第1の実施形態に係る長さ測定装置1の引き回し配線120は、各電極パッド100a、100b、・・・ごとに一本ずつ接続されて本体部20にまで引き回されるものとして説明した。しかし、他の変形例に係る長さ測定装置1は、この態様に限定されない。例えば、当該変形例に係る長さ測定装置1のテープ部10は、内部にマルチプレクサを有していて、このマルチプレクサにより、一本の引き回し配線120を複数の電極パッド100a、100b、・・・で共有化する。この場合、制御部21は、このマルチプレクサを制御して、一本の引き回し配線120をいずれの電極パッドに接続するかを選択する処理を行う。このようにすると、マルチプレクサの制御線を1本追加することになるが、例えば、1本の引き回し配線120を、10個の電極パッドで共有化すれば、引き回し配線を9本削減できる。
このようにすることで、テープ部10(フレキシブル基板11)内に形成すべき引き回し本数を減らし、テープ部10を細型化することができる。
【0058】
また、第1の実施形態に係る長さ測定装置1は、所定の周波数からなる交流電圧信号により、測定対象物Xに対して非接触で電気インピーダンスを取得するものと説明した。しかし、第1の実施形態の他の変形例に係る長さ測定装置1は、電極パッド100a、100b、・・・の対向面が、測定対象物Xに直接接触しているか否かを読み取って、その長さの測定を行うものであってもよい。この場合、例えば、テープ部10は、「表面側U」における被膜部12(
図3B)が設けられずに、電極パッド100a、100b、・・・の対向面がむき出しになって配されるものとなる。また、制御部21は、電極パッド100a、100b、・・・が測定対象物Xに直接接触しているか否かを、第1の実施形態と同様に、電極パッド対間の電気インピーダンスと、所定の判定閾値と、の比較によって読み取る。
このようにすることで、当該変形例に係る長さ測定装置1は、電極パッド100a、100b、・・・の対向面が測定対象物Xに直接接触しているか否かを判定しながら長さ測定を行うので、より精度の高い測定結果を得ることができる。また、電極パッド100a、100b、・・・の対向面に測定対象物Xの表面が直接的に接触するので、発振源22が出力する交流電圧信号に、比較的低い周波数のものを用いることができる。よって、回路の全体構成を簡素なものとすることができる。
【0059】
また、上述の第1の実施形態に係る長さ測定装置1のインピーダンス取得部210は、電極パッド100a、100b、・・・のうちから2つを選択し、その間における交流電圧信号の印加及び計測を行う、いわゆる2電極法を用いているが、他の実施形態に係る長さ測定装置1は、この態様に限定されない。例えば、当該他の実施形態に係る長さ測定装置1のインピーダンス取得部210は、電極パッド100a、100b、・・・のうちから4つを選択し、その両端に位置する電極パッド対間に交流電圧信号を印加するとともに、内側に位置する電極パッド対間に生じる電圧、電流を計測して電気インピーダンスを取得するものとしてもよい。このようにすることで、インピーダンス取得部210は、電極パッド100a、100b、・・・、引き回し配線120等による誤差要因を低減した精度の高い電気インピーダンス測定を行うことができる。
【0060】
また、上述の第1の実施形態に係る長さ測定装置1は、テープ部10を、電極パッド100a、100b、・・・、シールド部111、112等がパターニング及び積層されたフレキシブル基板11と、全体を覆う被膜部12と、で構成する態様であることを説明した。しかし、テープ部10においてフレキシブル基板11を用いる態様は、一例にすぎず、他の方法によってテープ部10を構成することも可能である。
例えば、第1の実施形態の他の変形例に係る長さ測定装置1において、テープ部10は、導電性を有する導電性繊維と、非導電性繊維(通常の絶縁性を有する繊維)とを組み合わせて作製されるものであってもよい。具体的には、フレキシブル基板11の代わりに、導電性繊維が電極パッド100a、100b、・・・、及び、引き回し配線120のレイアウト(
図3A)と同様のパターンに織り込まれた繊維(電極用繊維)をテープ部10に採用してもよい。またこの場合、シールド部111、112と同様のパターン(
図3A)に織り込まれた導電性繊維を有する繊維(シールド用繊維)をもって、上記電極用繊維を挟み込むような構成としてもよい。このようにすることで、第1の実施形態におけるフレキシブル基板11と同様の構成を、導電性繊維及び通常の繊維のみで作製することができる。これにより、テープ部10をより安価に作成することができ、長さ測定装置1の製造コスト削減を図ることができる。
【0061】
上述の実施形態に係る長さ測定装置1は、内部に記憶部を有し、連続して取得される複数の長さ情報を記憶できる機能を有していてもよい。具体的には、長さ演算部211は、別途備えられた記憶部に対し、逐次算出する長さ情報を記憶して蓄積する。この場合、長さ測定装置1は、利用者の操作に応じて、記憶部に記憶、蓄積された複数の長さ情報を任意に表示部26に表示できる機能を有していてもよい。
このようにすることで、利用者は、例えば測定対象物の縦・横・奥行などを連続して測定したときに、その連続して測定した長さ情報ごとにメモ等を行う必要がなくなるため、測定作業を効率化させることができる。
【0062】
また、長さ測定装置1は、内部に所定の通信部を有し、この通信部を介して長さ演算部211が算出した長さ情報、若しくは、上記記憶部に蓄積された長さ情報を外部サーバへ転送する機能を備えていてもよい。この場合、長さ測定装置1は、複数の長さ情報を外部サーバー(スマートフォンなども含む)に連続して記録し、必要なときに逐次読み取る機能を有してもよい。
【0063】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る長さ測定装置を、図面を参照して説明する。
第2の実施形態に係る長さ測定装置1の機能構成は、第1の実施形態に係る長さ測定装置1の機能構成と同一であるため、機能構成の図示を省略するとともに、各機能部には同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態係る長さ測定装置1は、その制御部21(インピーダンス取得部210、長さ演算部211)の処理内容が相違する点で、第1の実施形態と異なる。以下、
図4を参照しながら、第2の実施形態に係るインピーダンス取得部210及び長さ演算部211の機能について説明する。
【0064】
第2の実施形態に係るインピーダンス取得部210は、まず、第1の離間距離を隔てて配された電極パッド100a、100b、・・・の対を複数選択し、当該複数の電極パッド対ごとに、その間の電気インピーダンスを取得する第1の取得ステップを実行する。次に、インピーダンス取得部210は、第1の離間距離よりも大きい第2の離間距離を隔てて配された電極パッド対を複数選択し、当該複数の電極パッド対ごとに、その間の電気インピーダンスを取得する第2の取得ステップを実行する。
ここで例えば、第1の離間距離が隣接する電極パッド間の距離であるとし、第2の離間距離が電極パッド3つ分の離間距離であるとして説明する。
つまり、この場合、インピーダンス取得部210は、第1の取得ステップにおいて、隣接する電極パッド対(例えば、電極パッド100aと100bの対、101aと100bの対、101aと101bの対、・・・)ごとに電気インピーダンスを取得する。この第1の取得ステップに係る電気インピーダンスの取得処理は、第1の実施形態に係るインピーダンス取得部210と同一の処理内容である。
第2の実施形態に係るインピーダンス取得部210は、第1の取得ステップ後、更に、第2の取得ステップを実行する。具体的には、インピーダンス取得部210は、第2の取得ステップにおいて、電極パッド3つ分の離間距離を隔てた電極パッド対ごとに、その間の電気インピーダンスを取得する。例えば、インピーダンス取得部210は、第2の取得ステップにおいて、電極パッド100aと、この電極パッド100aから電極パッド3つ分の距離を隔てて配される電極パッド101bと、を選択し、この電極パッド対間の電気インピーダンスを取得する。
【0065】
また、第2の実施形態に係る長さ演算部211は、第1の取得ステップによって取得された電気インピーダンスと、第2の取得ステップによって取得された電気インピーダンスの両方を参照して、長さΔAを算出する。この具体的な処理内容については、後述のフローチャート図(
図12、
図13)を用いて説明する。
【0066】
図10A、
図10Bは、それぞれ、第2の実施形態に係る長さ測定装置の作用を説明する第1の図、第2の図である。
図10Aは、テープ部10が、測定対象物Xの周囲の一部に巻き付けられるように配されている様子を示している。
【0067】
図10Aに示すように、テープ部10は、位置A1から位置A2にかけて、生体である測定対象物Xの周囲に沿うように巻き付けられて配されている。なお、テープ部10は、位置A1と、位置A2の周辺において測定対象物Xに近接しているが、位置A1から位置A2の間の領域の一部に隙間Mを有し、測定対象物Xからわずかに離間した領域が存在している。このように、長さ測定装置1を生体の長さ測定に用いる場合、測定対象物X(生体)の巻き付ける箇所によっては、体の凹凸や衣服のしわ等の影響により、テープ部10の一部と測定対象物Xの間に隙間が生じる状況が想定される。
【0068】
図10Bは、
図10Aに示す状態におけるテープ部10の隙間Mが存在する部分を詳細に示した図である。
例えば、隙間M付近において、電極パッド100a、100b、101a、101b、102a、102bが
図10Bに示すように配されていたとする。この場合、インピーダンス取得部210は、第1の取得ステップに基づいて、例えば、電極パッド100a−100b間、電極パッド101a−100b間、電極パッド101a−101b間、・・・と、電極パッド対を順に変更しながら、互いに隣接する電極パッド対間の電気インピーダンスを順次取得していく。
【0069】
ここで、隙間Mの領域において、隣接する電極パッド100a−100b間に生じる電界E0に着目する。この場合、電極パッド100a−100b間の離間距離に応じて電界E0の発生領域は狭く限定されるため、電界E0の発生領域は、隙間Mを介して存在する測定対象物Xを含まない。したがって、電極パッド100a−100b間の電気インピーダンスは、測定対象物Xの有無の影響を受けず、測定対象物Xと近接しない範囲において取得される電気インピーダンスと同様の高い値が取得される。電極パッド101a−100b間、電極パッド101a−101b間で取得される電気インピーダンスも同様となる。
つまり、テープ部10と測定対象物Xとの間に隙間Mが生じていた場合、隣接する電極パッド間に生じる電界(電界E0)では、隙間Mを介して存在する測定対象物Xを感知することができない。
【0070】
次に、
図10Bを参照しながら、本実施形態に係るインピーダンス取得部210が実行する第2の取得ステップについて説明する。
上述の例による第2の取得ステップでは、インピーダンス取得部210は、電極パッド3つ分の離間距離を隔てた電極パッド対間の電気インピーダンスを取得する。具体的には、
図10Bのように、電極パッド100a−101b間、電極パッド100b−102a間、電極パッド101a−102b間、・・・の電気インピーダンスを順次取得していく。
この場合、電極パッド対の間隔が第1の取得ステップで取得したときよりも広いため、これに応じて、その間に生じる電界(
図10Bの電界E0’、E1’、E2’)の発生領域も拡張される。したがって、
図10Bに示すように、電界E0’、E1’、E2’は、隙間Mを介して存在する測定対象物Xの領域を通過するので、各電極パッド対間の電気インピーダンスが、測定対象物Xの影響を受けて低下する。
このように、第2の取得ステップでは、隙間Mが存在する領域においても、測定対象物Xの存在を検出することができる。
【0071】
図11は、第2の実施形態に係る長さ測定装置の作用を説明する第3の図である。
図11に示すグラフは、
図6と同様、横軸にテープ部10の位置Aを、縦軸にその位置Aに配される電極対間の電気インピーダンスZを示している。また、第1の取得ステップで取得した電気インピーダンスを破線で、第2の取得ステップで取得した電気インピーダンスを実線で示している。
図10Bで説明したように、インピーダンス取得部210が第1の取得ステップで取得する電気インピーダンスZは、隙間Mが存在する領域では測定対象物Xの影響を受けないため、
図11の破線で示したように、隙間Mが存在する領域で電気インピーダンスが高く検出される。したがって、長さ演算部211が判定閾値Zthをもって判定を行うと、判定閾値Zth以下となる領域である近接領域αが、判定閾値Zthを上回る領域である非近接領域βを隔てて複数存在するため、利用者が本来知ろうとする長さΔA’を正しく算出できない場合がある。
【0072】
一方、インピーダンス取得部210が第2の取得ステップで取得する電気インピーダンスZは、隙間Mが存在する領域においても測定対象物Xの影響を受けるので、
図11の実線で示したように、隙間Mが存在する領域であっても電気インピーダンスが低く検出される。したがって、長さ演算部211は、判定閾値Zthによる判定により、位置A1〜位置A2間において測定対象物Xが一続きになっていることを判別することができ、その長さΔA’を正しく算出することができる。
【0073】
図12は、第2の実施形態に係る長さ測定装置の制御部の処理フローを示す第1の図である。
以上に説明した機能を有する制御部21の処理フローについて、
図12を参照しながら、順を追って説明する。なお、第1の実施形態と同一の処理内容については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図12に示す制御部21の処理フローは、利用者が長さ測定装置1を利用可能な状態にする操作を行った直後(例えば、主電源を入れた直後)から開始する。
まず、制御部21のインピーダンス取得部210は、第1の取得ステップを開始する。この際、インピーダンス取得部210は、第1の取得ステップにおいて選択する電極パッドの離間距離として、隣接する電極パッド間距離(離間距離d=“1”)を設定する(ステップS20)。
【0074】
次に、インピーダンス取得部210は、ステップS10〜S12において、隣接する電極パッド100a−100b、101a−100b、・・・を選択しながら、各々の電極パッド対間の電気インピーダンスを順次取得する。全ての電極パッド対間の電気インピーダンスを取得すると(ステップS12:NO)、第1の取得ステップを終了してステップS21へ進む。
【0075】
次に、インピーダンス取得部210は、第2の取得ステップが終了しているか否かを判定する(ステップS21)。ここで、第1の取得ステップのみが終了している場合(ステップS21:NO)は、ステップS22へ進む。一方、第2の取得ステップが終了している場合(ステップS21:YES)は、ステップS13へ進む。
【0076】
第1の取得ステップが終了した場合、インピーダンス取得部210は、第2の取得ステップを開始する。この際、インピーダンス取得部210は、選択する電極パッドの離間距離を、第1の取得ステップにおける離間距離よりも大きい離間距離、例えば、電極パッド3つ分の離間距離(離間距離d=“3”)に変更する(ステップS22)。
【0077】
次に、インピーダンス取得部210は、再度、ステップS10〜S12において、電極パッド3つ分の離間距離を隔てた電極パッド100a−101b、102a−100b、・・・を選択しながら、各々の電極パッド対間の電気インピーダンスを順次取得する。全ての電極パッド対間の電気インピーダンスを取得すると(ステップS12:NO)、第2の取得ステップを終了し、ステップS21を介してステップS23へ進む。
【0078】
本実施形態に係る長さ演算部211は、上記第1の取得ステップ、第2の取得ステップを経て電気インピーダンスを取得すると、これらを参照して、測定対象物Xの長さΔAの演算処理を行う(ステップS23)。ステップS23における演算処理の具体的な内容については後述する。
【0079】
長さ演算部211は、算出した長さΔAを示す長さ情報を表示部26に出力して、算出結果(長さの測定結果)を表示し(ステップS14)、測定処理を終了する。これにより、利用者は、測定対象物X(位置A1〜A2の領域)の長さを把握することができる。
【0080】
なお、本実施形態に係る長さ測定装置1の制御部21は、第1の実施形態と同様に、ステップS14終了後に一定時間待機した後、ステップS10に戻って、ステップS10〜S14の一連の測定処理を定期的に繰り返すようにしてもよい。また、制御部21は、別途、本体部20に設けられた「測定開始ボタン」の押下を検知したことをもって、ステップS10〜S14の一連の測定処理を実行してもよい。
【0081】
図13は、第2の実施形態に係る長さ測定装置の制御部の処理フローを示す第2の図である。
次に、
図13を参照しながら、長さ演算部211が実行する長さΔAの演算処理(
図12、ステップS23)について説明する。
本実施形態に係る長さ演算部211は、まず、第1の実施形態と同様に、第1の取得ステップによって取得された電気インピーダンスZが、判定閾値Zth以下となる領域である「近接領域α」と、判定閾値Zthを上回る領域である「非近接領域β」と、を特定する(ステップS230)。
次に、長さ演算部211は、近接領域αと非近接領域βの特定を完了すると、近接領域αが非近接領域βを隔てて複数存在するか否かを判定する(ステップS231)。具体的には、長さ演算部211は、電極パッド対ごとに取得された電気インピーダンス値Zを順に参照していき、判定閾値Zth以下となるような電極パッド対が連続して存在する区間を一つの「近接領域α」と特定する。そして、その後の「非近接領域β」の領域が続いた後、再度、電気インピーダンス値Zが判定閾値Zth以下となる電極パッド対が現れた場合には、これを2つ目の「近接領域α」と特定する。
例えば、
図11に示すような状態の場合は、隙間Mの存在により近接領域αが非近接領域βを隔てて複数(2つ)存在している。この場合、長さ演算部211は、ステップS231で“YES”と判定する。
【0082】
非近接領域βが存在せず近接領域αが一つのみ存在する場合(ステップS231:NO)は、長さ演算部211は、第1の実施形態と同一の処理を行う。すなわち、長さ演算部211は、単一の近接領域αの長さΔA(=A1−A2)を算出する(ステップS232)。
【0083】
一方、近接領域αが非近接領域βを隔てて複数存在する場合(ステップS231:YES)、長さ演算部211は、第2の取得ステップで取得した電気インピーダンスを参照する(ステップS233)。
ここで、長さ演算部211は、第1の取得ステップで特定された非近接領域βに対応する電極パッド対において、第2の取得ステップで取得した電気インピーダンスZが判定閾値Zth以下となるか否かを判定する(ステップS234)。
【0084】
第1の取得ステップで特定された非近接領域βに対応する電極パッド対において、第2の取得ステップで取得した電気インピーダンスZが判定閾値Zth以下となっていた場合(ステップS234:YES)、長さ演算部211は、非近接領域βには、わずかな隙間(隙間M)を介して、測定対象物Xが存在しているものとみなし、非近接領域βを隔てて複数の近接領域αが存在する領域全体の長さΔA’(
図11)を算出する(ステップS235)。
一方、非近接領域βにおいて、第2の取得ステップで取得した電気インピーダンスZが判定閾値Zthを再度上回っていた場合(ステップS234:NO)、長さ演算部211は、複数の近接領域αを示す測定対象物Xが分離しているものとみなして、何れか(例えば、長さが最も長い近接領域α)の長さΔαを算出する(ステップS236)。
【0085】
このような処理により、例えば
図10A、
図10Bのような隙間Mが存在する状況であっても、長さ演算部211は、その領域(非近接領域β)において測定対象物Xが存在するとみなして、利用者が実際に知ろうとする長さ(位置A1〜位置A2の範囲の長さΔA’)を算出することができる。
【0086】
以上、第2の実施形態に係る長さ測定装置1によれば、テープ部10と測定対象物Xの間にわずかな隙間が生じた状態であっても、その隙間の有無によって測定結果が変動することなく、利用者が所望する長さを精度よく測定することができる。
【0087】
なお、上述の第2の実施形態に係る長さ測定装置は、隣接する電極パッド間の電気インピーダンスを取得する第1の取得ステップと、より大きい離間距離を隔てた電極パッド間の電気インピーダンスを取得する第2の取得ステップと、を実行することを説明したが、本実施形態の変形例に係る長さ測定装置においてはこの方法に限定されない。例えば、当該変形例に係る長さ測定装置は、第2の取得ステップにおける電極パッドの離間距離よりもさらに大きい離間距離を隔てた電極パッド間の電気インピーダンスを取得する第3の取得ステップ、第4の取得ステップを実行してもよい。
【0088】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る長さ測定装置を、図面を参照して説明する。
図14は、第3の実施形態に係る長さ測定装置のテープ部の構成を示す図である。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図14に示すように、第3の実施形態係る長さ測定装置1のテープ部10は、曲率センサの一態様である複数の歪みゲージ140、141、・・・14m(mは1以上の整数)を長手方向に沿って、一定の間隔Bで周期配列している。
歪みゲージ140、141、・・・は、自身に与えられる歪み(曲げ)の度合いに応じた検出信号を出力するセンサである。
【0089】
本実施形態において、歪みゲージ140、141、・・・は、電極パッド100a、100b、・・・及び引き回し配線120と同一面(信号配線部100、
図3B参照)に形成される。したがって、歪みゲージ140、141、・・・は、テープ部12の面内のうち電極パッド100a、100b、・・・が配されていない領域に配される。
【0090】
図15は、第3の実施形態に係る長さ測定装置の本体部の機能構成を示す図である。
第1の実施形態と同一の機能構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図15に示すように、第3の実施形態に係る長さ測定装置1の本体部20は、制御部21において形状推定部212を備えている。
形状推定部212は、歪みゲージ140、141、・・・から取得されたそれぞれの歪み状態を示す検出信号に基づいて、測定対象物Xのうち、テープ部10が巻かれた部分(
図5A)の形状を推定する。
具体的には、まずインピーダンス取得部210は、電極選択部25を介して各歪みゲージ140、141、・・・に所定の入力信号を供給する。次に、インピーダンス取得部210は、各歪みゲージ140、141、・・・の上記入力信号に対する応答信号であって、その曲率半径に応じた検出信号を取得する。そして、インピーダンス取得部210は、取得した検出信号を形状推定部212に出力する。
形状推定部212は、例えば、テープ部10上に配される間隔Bの情報を予め把握しておき、この情報と、選択された歪みゲージ140、141、・・・のそれぞれにおける検出信号から算出される曲率半径r0、r1、・・・と、を組み合わせて、測定対象物Xに巻かれているテープ部10の形状を推定することができる。
また、形状推定部212は、電極パッド100a、100b、・・・から取得される電気インピーダンスに基づいて特定される「近接領域α」を参照して、当該「近接領域α」に属する歪みゲージ140、141、・・・のみから供給される検出信号を用いて、テープ部10の「近接領域α」に係る部分の形状を推定してもよい。
【0091】
このようにすることで、利用者は、テープ部10を巻き付けた部分の長さのみならず、その部分の形状を把握することができる。したがって、例えば、バスト、ウエスト、ヒップ等の項目に対応する形状情報を取得して組み合わせることで、簡易的に体型の立体的形状を示す三次元形状情報を取得することができる。
【0092】
また、長さ測定装置1は、形状推定部212が取得した形状情報を、通信部27を介して外部サーバに送信できるようにしてもよい(
図15)。このようにすることで、長さ測定装置1を用いて取得した自己の体型の形状情報を外部サーバに蓄積し、適宜利用することができる。例えば、利用者は、定期的に取得した自己の身体についての形状情報に基づいて、ダイエットの効果等を定量的に評価することが可能となる。
【0093】
なお、本実施形態において、歪みゲージ140、141、・・・は、電極パッド100a、100b、・・・と同一面(信号配線部100)に形成されるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。例えば、歪みゲージ140、141、・・・は、フレキシブル基板11において、電極パッド100a、100b、・・・とは異なる層に形成されてもよい。
この場合、電極パッド100a、100b、・・・が形成される層(信号配線部100)と、歪みゲージ140、141、・・・が形成される層とは、一つ以上の絶縁層(及び、場合によってはシールド層)を介して電気的に分離される。
【0094】
また、この場合において、各歪みゲージ140、141、・・・は、他の層(信号配線部100)に形成された電極パッド100a、100b、・・・の各々と、層間方向に重なって一致するように形成されることで、見かけ上、電極パッド100a、100b、・・・と一体に形成される態様としてもよい。このようにすることで、テープ部12の面積(幅方向の長さ)を縮小することができる。
【0095】
なお、上述の各実施形態に係る長さ測定装置1は、いずれも「生体」の周囲長を測定する例を挙げてその機能を説明したが、各実施形態に係る長さ測定装置1の測定対象物は、「生体」に限定されることはなく、例えば、工業製品の寸法や周囲長を測定することも可能である。この場合、長さ測定装置1は、測定対象物の種別(生体・金属・非金属等)に応じて、判定閾値Zthを変更する機能を有していてもよい。具体的には、制御部21が、利用者の操作を受け付けて測定対象物の種別を選択する種別選択部を備える態様であってもよい。この場合、当該種別選択部が、選択された測定対象物の種別に応じて判定閾値Zthの値を変更する。
【0096】
また、本実施形態に係る長さ演算部211は、電気インピーダンスZが判定閾値Zth以下となった場合に、当該判定閾値Zth以下となる電気インピーダンスZが取得された電極パッド対が存在する領域を「近接領域α」とみなし、この近接領域αの長さAを算出するものとして説明した。しかし、他の実施形態においてはこの態様には限定されず、例えば、電気インピーダンスZが判定閾値Zth以上となった場合に、当該判定閾値Zth以上の電気インピーダンスZが取得された領域の長さを算出する態様であってもよい。
【0097】
なお、第3の実施形態に係る長さ測定装置1は、テープ部10上に周期配列された「歪みゲージ」(歪みゲージ140、141、・・・)から取得される曲率データに基づいて、測定対象物Xの輪郭の形状を精度よく推定する旨を説明したが、「歪みゲージ」は、当該歪みゲージの各々が配される位置における曲率データを取得するための「曲率センサ」の一態様に過ぎない。第3の実施形態に係る長さ測定装置1は、曲率データを取得するために必ずしも歪みゲージを用いる必要はなく、曲率データを取得可能な他の態様からなる曲率センサを用いても構わない。曲率センサの一態様としては、例えば、導電性インクを応用した曲率センサ等が挙げられる。この導電性インクを用いた曲率センサは、湾曲自在な基板の表面に塗布(プリント)された導電性インクが当該基板の湾曲に伴って伸長又は圧縮されることで、当該導電性インクの電気抵抗が変化することを利用して作製される。
【0098】
更に、他の実施形態において、上記曲率センサは、2つの歪みゲージ(上述の歪みゲージ140、141、・・・と同様のもの)を対にして構成されるものであってもよい。具体的には、当該他の実施形態に係る曲率センサは、2つの歪みゲージと抵抗値が既知の抵抗素子とがブリッジ回路をなすように電気的に接続される。このようにすることで、温度変化や引張・圧縮応力が発生した時に、これら誤差要因が2つの歪みゲージ両方に影響し、両方で同様の特性の変化とそれに伴う抵抗値の変化を起こすため、検出信号(電位差)自体は変わらず、ひずみゲージに働く誤差原因を低減できる。
また、この場合において、上記2つの歪みゲージは、フレキシブル基板11において、同一層に並べて配置されていてもよいし、絶縁層を介して2層に重なるように配置されていてもよい。
また、更に別の実施形態に係る曲率センサは、3つ以上(例えば4つ)の歪みゲージがブリッジ回路をなすように電気的に接続される態様であってもよい。
【0099】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態に係る長さ測定装置を、図面を参照して説明する。
図16は、第4の実施形態に係る長さ測定装置の本体部の機能構成を示す図である。
第1の実施形態と同一の機能構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、第4の実施形態に係る長さ測定装置1のテープ部10の構成は、第1の実施形態と同一であるため、図示を省略する。
【0100】
図16に示すように、本実施形態に係る長さ測定装置1の制御部21は、体脂肪率演算部213を備えている。
体脂肪率演算部213は、インピーダンス取得部210が取得した電気インピーダンスに基づいて、テープ部10が巻かれた生体の体脂肪率(正確には、生体のうちテープ10が巻かれた局所部分における局所脂肪含有率)を算出する。具体的には、体脂肪率演算部213は、特定された近接領域αにおける電気インピーダンスを分析して、その部分における体脂肪の含有率を算出する。なお、電気インピーダンスから体脂肪の含有率を算出する手法は、広く一般に知られている手法を用いることができる。
これにより、本実施形態に係る長さ測定装置1は、テープ部10を巻き付けた部分における局所脂肪含有率を算出することができるので、利用者は、長さ測定装置1を用いることで自己の身体の局所的な領域(例えば二の腕等)における体脂肪の含有率を把握することができる。
【0101】
なおこの場合、インピーダンス測定部210は、電極選択部25を介して、電極パッド100a、100b、・・・と、発振源22との接続を、体脂肪率測定に適するように接続する機能を有していてもよい。具体的には、例えば、インピーダンス測定部210は、電極パッド100a、100b、101a、101b、102a、102b等の所定領域に連続して配される電極パッドを「陽極電極」とし、107a、107b、108a、108b、109a、109b等の他の領域に連続して配される電極パッドを「陰極電極」として、体脂肪率測定用のインピーダンス測定を行ってもよい。
さらに、インピーダンス測定部210は、上記体脂肪率測定用の「陽極電極」、「陰極電極」の領域を特定するにあたり、先に実施した長さ測定用の電気インピーダンス(
図6等)を参照しながら特定するようにしてもよい。
【0102】
なお、体脂肪率を算出するには、電極パッド100a、100b、・・・を生体(身体)に直接接触させて取得した電気インピーダンスを用いた方が、測定精度の面で好ましいが、本実施形態に係る長さ測定装置1は、このような態様に限定されることはなく、体脂肪率演算部213は、生体と非接触で取得した電気インピーダンスに基づいて体脂肪率を算出するものであってもよい。
また、長さ測定装置1は、体脂肪率演算部213が取得した体脂肪率を、通信部27を介して外部サーバに送信できるようにしてもよい(
図16)。
【0103】
上述の説明において、各実施形態に係る長さ測定装置1は、内部にコンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した長さ測定装置1の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われてもよい。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)または半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0104】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0105】
図17は、形状推定装置の機能構成を示す図である。
図17に示すように、形状推定装置の本体部20は、複数の歪みゲージ140、141、・・・が長手方向に沿って配列されるとともに、測定対象物の周囲に巻かれて用いられるテープ部と、複数の歪みゲージ140、141、・・・により検出される曲率半径に基づいて、上記テープ部のうち測定対象物の周囲に巻かれた領域の形状を推定する形状推定部212と、を備えている。
なお、
図17に示した上記形状推定装置の各機能構成については、上述した各実施形態に係る長さ測定装置1において対応する各機能構成(
図4)と同様である。
【0106】
図18は、体脂肪率測定装置の機能構成を示す図である。
図18に示すように、体脂肪率測定装置の本体部20は、複数の電極パッド100a、100b、・・・が長手方向に沿って周期配列されるとともに、生体の周囲に巻かれて用いられるテープ部と、複数の電極パッド100a、100b、・・・の中から、電極パッド対を複数選択するとともに、当該複数の電極パッド対ごとに、その間の電気インピーダンスを取得するインピーダンス取得部210と、インピーダンス取得部210が取得した電気インピーダンスに基づいて、上記テープ部が巻かれた生体の体脂肪率を算出する体脂肪率演算部213と、を備えている。
なお、
図18に示した上記体脂肪率測定装置の各機能構成については、上述した各実施形態に係る長さ測定装置1において対応する各機能構成(
図4)と同様である。