特許第6420670号(P6420670)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6420670
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】情報閲覧システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20181029BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20181029BHJP
【FI】
   G06F13/00 540A
   G06F17/30 419A
   G06F17/30 360Z
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-5569(P2015-5569)
(22)【出願日】2015年1月15日
(65)【公開番号】特開2016-130996(P2016-130996A)
(43)【公開日】2016年7月21日
【審査請求日】2018年1月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】515013878
【氏名又は名称】陸川 富盛
(73)【特許権者】
【識別番号】515013889
【氏名又は名称】篠原 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】陸川 富盛
(72)【発明者】
【氏名】篠原 昇
【審査官】 安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−107826(JP,A)
【文献】 特開2006−309515(JP,A)
【文献】 特開2002−183039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数項目のデータを格納する情報データベースと、
前記データに対する投稿記事を、対応する該データに関連付けて格納する投稿記事データベースと、
通信ネットワークを介して通信端末に接続されるフロントサーバと、
を備え、
前記フロントサーバは、
前記情報データベースに格納された前記複数項目のデータを用いて、階層化された複数の情報ページを生成する情報ページ生成部と、
前記通信端末によって表示された前記情報ページに関連付けられた前記投稿記事と、該表示された情報ページの下位の各情報ページに関連付けられた前記投稿記事とを、前記投稿記事データベースから抽出して、該表示された情報ページに対応する前記投稿ページを生成する投稿ページ生成部と、
前記情報ページ及び前記投稿ページを通信端末に送信して表示させる通信処理部と、
を備えることを特徴とする情報閲覧システム。
【請求項2】
前記通信端末からの要求に応じて、前記情報データベースに格納された前記データを検索する検索処理部を更に備え、
前記情報ページ生成部は、前記検索処理部の検索結果に基づいて、階層化された検索結果ページを生成し、
前記投稿ページ生成部は、前記通信端末によって表示された前記検索結果ページに関連付けられた前記投稿記事と、該表示された検索結果ページの下位の各検索結果ページに関連付けられた前記投稿記事とを、前記投稿記事データベースから抽出して、該表示された検索結果ページに対応する前記投稿ページを生成し、
前記通信処理部は、前記情報ページ及び前記投稿ページを通信端末に送信して表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報閲覧システム。
【請求項3】
前記通信端末は、何れかの前記情報ページが表示された状態で、前記投稿ページへの表示変更操作が行われたときに、前記フロントサーバに、当該情報ページに対応する前記投稿ページを要求することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報閲覧システム。
【請求項4】
前記通信端末は、何れかの前記投稿記事が選択された状態で、前記情報ページへの表示変更操作が行われたときに、当該投稿記事に対応する前記情報ページを表示することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の情報閲覧システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信ネットワークを利用して投稿記事を第三者に閲覧させる機能を有する情報閲覧システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークを利用して投稿記事を第三者に閲覧させるシステムとして、例えば下記特許文献1に記載された電子掲示板が知られている。
【0003】
特許文献1の電子掲示板は、投稿記事を複数の分類項目に分けることとし、これら分類項目を一覧表示したドロップダウンリストから、所望の分類項目を選択できるようになっている(特許文献1の[0045]、図10等参照)。
【0004】
このような電子掲示板では、閲覧者は、自分が閲覧したい投稿の種類を複数の分類項目から選択することで、閲覧者が見たい投稿記事のみを表示させることができる。そして、閲覧者は、各投稿記事のタイトルを利用して、閲覧したい投稿記事を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−183039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような従来の電子掲示板では、投稿記事の分類項目が非常に多いような場合には、閲覧者が望む分類項目を探し出すことは、簡単では無い。
【0007】
例えば、株式投資家向け情報サイトの、各業種や各企業に関する投稿記事を投稿・閲覧する電子掲示板を例に採ると、上述のようなドロップダウンリストや投稿記事タイトルで、全ての業種や企業を一覧表示することとしたのでは、分類項目やタイトルの数が膨大となって、閲覧者が望む投稿記事を探し出すことは容易ではない。
【0008】
また、このような株式投資家向け情報サイト等において、特定の業種や企業に関する株式投資家向け経済情報について、その経済情報に関連する投稿記事を参照しながら検討を行いたいような場合がある。このような場合に、その都度電子掲示板のページに移動して、関連する投稿記事を探していたのでは、非常に非効率的である。
【0009】
この発明の課題は、投稿記事の分類項目が非常に多い場合や、特定の情報に対応する投稿記事を閲覧したい場合に、閲覧者が望む投稿記事を簡単な操作で効率的に表示できる情報閲覧システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明に係る情報閲覧システムは、複数項目のデータを格納する情報データベースと、前記データに対する投稿記事を、対応する該データに関連付けて格納する投稿記事データベースと、通信ネットワークを介して通信端末に接続されるフロントサーバと、を備え、前記フロントサーバは、前記情報データベースに格納された前記複数項目のデータを用いて、階層化された情報ページを生成する情報ページ生成部と、前記通信端末によって表示された前記情報ページに関連付けられた前記投稿記事と、該表示された情報ページの下位の各情報ページに関連付けられた前記投稿記事とを、前記投稿記事データベースから抽出して、該表示された情報ページに対応する前記投稿ページを生成する投稿ページ生成部と、前記情報ページ及び前記投稿ページを通信端末に送信して表示させる通信処理部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明に係る情報閲覧システムは、請求項1の構成に加え、前記通信端末からの要求に応じて、前記情報データベースに格納された前記データを検索する検索処理部を更に備え、前記情報ページ生成部は、前記検索処理部の検索結果に基づいて、階層化された検索結果ページを生成し、前記投稿ページ生成部は、前記通信端末によって表示された前記検索結果ページに関連付けられた前記投稿記事と、該表示された検索結果ページの下位の各検索結果ページに関連付けられた前記投稿記事とを、前記投稿記事データベースから抽出して、該表示された検索結果ページに対応する前記投稿ページを生成し、前記通信処理部は、前記情報ページ及び前記投稿ページを通信端末に送信して表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明に係る情報閲覧システムは、請求項1又は2の構成に加え、前記通信端末は、何れかの前記情報ページが表示された状態で、前記投稿ページへの表示変更操作が行われたときに、前記フロントサーバに、当該情報ページに対応する前記投稿ページを要求することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明に係る情報閲覧システムは、請求項1乃至3の何れかの構成に加え、前記通信端末は、何れかの前記投稿記事が選択された状態で、前記情報ページへの表示変更操作が行われたときに、当該投稿記事に対応する前記情報ページを表示することことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、階層化された情報ページを生成すると共に、その情報ページに対応する投稿記事と、その情報ページの下位の各情報ページに対応する投稿記事とを含む投稿ページを生成することとしたので、閲覧者は、選択された情報ページに対応する投稿記事を、簡単な操作で効率的に閲覧することができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、閲覧者が検索を行った際に、その閲覧者が、簡単な操作で効率的に、検索結果を示す情報ページを閲覧しつつ、この検索結果に対応する投稿記事を閲覧することができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、情報ページから、この情報ページに対応する投稿ページへ直接移動することができるので、閲覧者は、その情報ページに対応する投稿記事を、簡単な操作で効率的に閲覧することができる。
【0017】
請求項4の発明によれは、投稿ページから、この投稿ページに対応する情報ページへ直接移動することができるので、閲覧者は、その投稿記事に対応する情報ページを、簡単な操作で効率的に閲覧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施の形態1に係るネットワーク構成を示す概念図である。
図2】(a)、(b)共に、実施の形態1に係る通信端末の画面表示を示す概念図である。
図3】(a)、(b)共に、実施の形態1に係る通信端末の画面表示を示す概念図である。
図4】(a)、(b)共に、実施の形態1に係る通信端末の画面表示を示す概念図である。
図5】(a)、(b)共に、実施の形態1に係る通信端末の画面表示を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態1について、図面を参照して説明する。この実施の形態12では、この発明を、株式投資家等に対して業種別や企業別の経済情報や投稿記事を提供する情報閲覧システムに適用する場合を例に採って、説明する。
【0020】
図1は、この実施の形態1のネットワーク構成を示す概念図である。
【0021】
図1に示したように、この実施の形態1の通信ネットワークでは、情報閲覧システム110とスマートフォン120とが、インターネット130を介して通信接続されている。
【0022】
情報閲覧システム110は、経済情報データベース111、投稿記事データベース112、ユーザ管理データベース113、フロントサーバ114及び検索サーバ115を備えている。
【0023】
経済情報データベース111は、登録ユーザに閲覧させるための、閲覧用データ(企業属性情報や決済データ等)等を保存する。閲覧用データは、例えば、企業のウェブサイトで公表されている情報や法定開示されている情報等を収集することによって取得されて、この経済情報データベース111に格納される。
【0024】
投稿記事データベース112は、情報ページ(後述)について登録ユーザが投稿した記事(以下、「投稿記事」と記す)を、その情報ページに関連付けて保存する。
【0025】
ユーザ管理データベース113は、登録ユーザの属性情報(登録ユーザの個人情報、認証情報等)を保存する。
【0026】
フロントサーバ114は、ユーザの登録処理や、このユーザのスマートフォン120に閲覧用データや投稿記事を表示させるための処理等を行う。このフロントサーバ114は、情報ページ生成部114aと、投稿ページ生成部114bと、通信処理部114cとを備えている。これらの各部111a〜111cは、例えばソフトウエア的に構築することができる。
【0027】
情報ページ生成部114aは、経済情報データベース111に格納された各種閲覧用データを用いて、階層化された情報ページを生成する。情報ページの作成は、定期的に行っても良いし、経済情報データベース111の何れかの閲覧用データが更新される度に行っても良いし、スマートフォン120から要求される度に行っても良い。また、この情報ページ生成部114aは、検索サーバ115が検索を行った場合には、その検索結果に基づいて、階層化された検索結果ページを生成する。
【0028】
投稿ページ生成部114bは、スマートフォン120の操作によって、何れかの階層の情報ページが表示された場合に、この表示された情報ページと、その表示された階層の下位の各情報ページとに対応する投稿記事を投稿記事データベース112から読み出して、投稿ページを生成する。また、この投稿ページ生成部114bは、検索サーバ115によって閲覧用データが検索された場合にも、スマートフォン120が表示した検索結果ページと、その表示された階層の下位の各検索結果ページとに対応する投稿記事を用いて、投稿ページを生成する。投稿ページの作成は、例えば、この投稿ページの送信をスマートフォン120から要求される度に行う。
【0029】
通信処理部114cは、スマートフォン120からの要求等を受信すると共に、情報ページ生成部114aが生成した情報ページ及び検索結果ページや、投稿ページ生成部114bが生成した投稿ページを、スマートフォン120に送信して表示させる。
【0030】
検索サーバ115は、この発明の「検索処理部」に相当し、スマートフォン120からの要求に応じて、経済情報データベース111に格納された閲覧用データを検索する。
【0031】
スマートフォン120は、この発明の「通信端末」に相当する。このスマートフォン120には、アプリケーションソフトウエア(以下、「アプリ」と記す)200がインストールされている。このアプリ200は、情報閲覧システム110のフロントサーバ114から、情報ページ、検索結果ページ及び投稿ページを取得して表示する。なお、この発明の通信端末としては、例えばタブレット端末、携帯電話機、パーソナルコンピュータ等を使用してもよい。
【0032】
インターネット130は、この発明の「通信ネットワーク」に相当し、情報閲覧システム110とスマートフォン120とを通信接続する。
【0033】
以下、この実施の形態1に係る情報閲覧システム110の動作について、図2図5を用いて説明する。図2図5は、それぞれ、スマートフォン120の画面表示を示す概念図である。
【0034】
スマートフォン120の画面には、中央パネルと右パネルとが選択的に表示される。中央パネルには、後述の情報ページ210,220,230や検索結果ページ610,620が表示される。一方、右パネルには、後述の投稿ページが表示される。中央パネルと右パネルとの表示切替は、左方向へスワイプアウトすること(すなわち、指を、表示画面に当てたまま左方向へ移動させること)によって、行われる。なお、タブレット端末やパーソナルコンピュータ等、画面サイズが大きい通信端末の場合は、中央パネルと右パネルとを同時に表示しても良い。
【0035】
(1)情報ページの表示動作
まず、この実施の形態1における情報ページ表示動作を説明する。
【0036】
最初に、スマートフォン120でアプリ200が起動されると、このアプリ200が、フロントサーバ114に対して、ログイン処理等を実行させると共に、情報ページの送信を要求する。
【0037】
このアプリ200は、[業種コード,企業コード,検索ワード,URL]の4個の変数を、表示状態を示す変数として記憶する。後述するように、このアプリ200は、センターパネルが表示するページ(すなわち、情報ページ210〜230、検索結果ページ610,620)に応じて、これらの変数を書き換える。
【0038】
フロントサーバ114は、アプリ200からの要求に応じて、情報ページ(すなわち、情報ページをスマートフォン120に表示させるためのウェブ表示プログラム)を送信する。このとき、階層化された情報ページの全てを送信しても良いし、この時点では最上位の情報ページ210(図2(a)参照)のみを送信して、このアプリ200から要求されたときに下層の情報ページを送信することとしても良い。
【0039】
図2(a)に示したように、最上位の情報ページ210には、業種別の売上高を示すツリーマップ211、カラースケール212、キーワード入力領域213、検索ボタン214等が表示される。この最上位情報ページ210が表示された時、アプリ200は、表示状態の変数を、[業種コード=空,企業コード=空,検索ワード=空,URL=空]に設定する。
【0040】
ツリーマップ211において、各業種に対応する矩形領域211aの面積は、売上高に応じて定められている。また、矩形領域211aの色彩は、売上高の成長率に応じて、徐々に変化するように設定されている。
【0041】
なお、スマートフォン120を操作することによって、情報ページ210に同時に表示する業種数(矩形領域の数)の変更や、表示の拡大、縮小等を行うことができる。
【0042】
一方、カラースケール212には、矩形領域211aの表示に使用される色彩が、低成長率を示すものから順に、配列表示されている。
【0043】
ツリーマップ211において、所望の矩形領域211a(図2(a)では、「食料品」に対応する矩形領域)がタップされると、この矩形領域211aが選択されて、強調表示された状態(例えば、枠線が太線で表された状態)になる。また、このとき、カラースケール212においては、選択された矩形領域212aに対応する色彩領域が強調された状態になる。
【0044】
その後、選択された矩形領域211aが指で長押しされると、アプリ200は、その矩形領域211aの近傍に、ポップアップ画面211bを表示する(図2(b)参照)。このポップアップ画面211bには、例えば、選択された矩形領域211aに対応する業種や、その業種の総売上高が表示される。
【0045】
また、選択された矩形領域211aがタップされると、このアプリ200は、2層目の情報ページ220を表示する(図3(a)参照)。この情報ページ220には、選択された業種についての企業別売上高を示すツリーマップ221、カラースケール222、キーワード入力領域223、検索ボタン224等が表示される。ツリーマップ221に含まれる各矩形領域の面積や色彩の決定方法は、上述のツリーマップ211の場合と同じである。更には、カラースケール222の色彩の配列等も、上述のカラースケール212の場合と同様である。
【0046】
この情報ページ220が表示された時、アプリ200は、表示状態の変数を、[業種コード=選択された業種の業種コード,企業コード=空,検索ワード=空,URL=空]に設定する。
【0047】
なお、スマートフォン120を操作することによって、情報ページ220に同時に表示する業種数(矩形領域の数)の変更や、表示の拡大や縮小、情報ページ210への表示変更等を行うことができる。
【0048】
このツリーマップ221において、所望の企業に対応する矩形領域221aがタップされると、この矩形領域221aが選択されて、強調表示された状態になる。
【0049】
更に、選択された矩形領域221aがタップされると、この矩形領域221aに対応する、3層目の情報ページ230が表示される(図3(b)参照)。この情報ページ230は、矩形領域221aに対応する企業のキャッシュフローグラフ231等を含む。3層目の情報ページ230が表示された時、アプリ200は、表示状態の変数を、[業種コード=空,企業コード=選択された企業の企業コード,検索ワード=空,URL=空]に設定する。
【0050】
なお、このときにスマートフォン120を操作することによって、キャッシュフローグラフ230を拡大・縮小したり、表示位置をずらしたり、情報ページ210、220へ表示を戻したりすることができる。
【0051】
(2)検索結果ページの表示動作
次に、この実施の形態1における検索結果ページ表示動作を説明する。
【0052】
まず、上述の情報ページ210又は220において、キーワード入力領域213,223に検索キーワードが入力されて、検索ボタン214,224がタップされると、このアプリ200からフロントサーバ114へ、検索の要求が送信される。以下の説明では、検索キーワードを、「再生医療」とする。
【0053】
フロントサーバ114は、このアプリ200から検索要求を受信すると、検索サーバ115に、検索を要求する。そして、検索サーバ115が、経済情報データベース111に格納された情報の全文検索を行い、検索結果をフロントサーバ114に送る。
【0054】
フロントサーバ114は、検索サーバ115から検索結果を受け取ると、アプリ200に対して、検索結果を示す検索結果ページ(すなわち、検索結果ページをスマートフォン120に表示させるためのウェブ表示プログラム)を作成して、送信する。このとき、階層化された検索結果ページの全てを送信しても良いし、この時点では最上位の検索結果ページ(図4(a)参照)のみを送信して、このアプリ200から要求されたときに下層の検索結果ページを送信することとしても良い。
【0055】
図4(a)に示したように、最上位の検索結果ページ610には、検索結果を示すツリーマップ611、カラースケール612、キーワード入力領域613、検索ボタン614とが表示される。
【0056】
ツリーマップ611には、検索結果(すなわち、本文中にキーワード「再生医療」が含まれる経済情報)が、企業別に分類されて表示される。このツリーマップ611において、各業種に対応する矩形領域611aの面積は、検索でヒットした経済情報数に応じて定められている。また、矩形領域611aの色彩は、例えば、検索でヒットした経済情報のタイプ比率(ここでは、企業のウェブサイトに掲載された情報と法定開示情報との比率とする)に応じて、徐々に変化するように設定されている。
【0057】
一方、カラースケール612には、矩形領域611aの表示に使用される色彩が、少ない経済情報数を示すものから順に、配列表示されている。
【0058】
この検索結果ページ610が表示された時、アプリ200は、表示状態の変数を、[業種コード=空,企業コード=空,検索ワード=再生医療,URL=空]に設定する。
【0059】
なお、スマートフォン120を操作することによって、検索結果ページ610に同時に表示する企業数(矩形領域の数)の変更や、表示の拡大、縮小等を行うことができる。
【0060】
ツリーマップ611において、所望の矩形領域611aがタップされると、この矩形領域611aが選択されて、強調表示された状態になる。また、このとき、カラースケール612の、選択された矩形領域212aに対応する色彩領域が、強調された状態になる。
【0061】
ここで、選択された矩形領域611aが指で長押しされると、その矩形領域611aの近傍に、ポップアップ画面611bが表示される(図示せず)。このポップアップ画面611bには、選択された矩形領域611aに対応する情報(例えば、企業名やヒット件数等)が表示される。
【0062】
また、選択された矩形領域611aがタップされると、2層目の検索結果ページ620を表示する(図4(b)参照)。この検索結果ページ620には、その企業名621aと、その企業に関する経済情報(本文中にキーワード「再生医療」が含まれるもの)の文献タイトル621bとが一覧表示される。また、それぞれの文献タイトル621bの下には、その文献の一部の内容が表示される。そして、スマートフォン120の操作者が、この内容表示部分を指で長押しすると、キーワード「再生医療」とその前後部分の文字とが、ポップアップ表示される(図示せず)。
【0063】
この検索結果ページ620が表示された時、アプリ200は、表示状態の変数を、[業種コード=空,企業コード=選択された企業の企業コード,検索ワード=再生医療,URL=空]に設定する。
【0064】
この検索結果ページ620において、企業名621aをタップすると、3層目の検索結果ページ631として、キャッシュフローグラフ等が表示される。この検索結果ページ631は、情報ページ230(図3(b)参照)と同じ閲覧用データに基づいており、実質的に同じ表示内容である。一方、検索結果ページ620において、文献タイトル621bをタップすると、3層目の検索結果ページ632として、その文献が表示される。
【0065】
企業名621aの部分は、その企業の企業ウェブサイトへリンクされている。このため、操作者が、このリンクをタップすると、アプリ200は、ブラウザ機能を用いてその企業ウェブサイトを表示するとともに、表示状態の変数を[業種コード=空,企業コード=選択された企業の企業コード,検索ワード=再生医療,URL=表示中ウェブサイトのURL]に設定する。
【0066】
(3)投稿ページの表示動作
次に、この実施の形態1における投稿ページ表示動作を説明する。
【0067】
この実施の形態1においては、投稿記事データベース112に格納された各投稿記事に、センターパネルの表示状態を示す変数[業種コード,企業コード,検索ワード,URL]に対応するタグを少なくとも含む、複数のタグが付与されている。これにより、以下のようにして、センターパネルの表示状態に応じて、投稿ページに表示される投稿を変更できる。
【0068】
上述のように、最上位の情報ページ210には、業種別の売上高を示すツリーマップ211が表示される(図2(a)参照)。また、このときの表示状態の変数値は、[業種コード=空,企業コード=空,検索ワード=空,URL=空]である。この表示状態で、操作者が左方向へのスワイプアウトをすると、アプリ200が、投稿ページ生成部114bへ、投稿ページ(すなわち、投稿ページをスマートフォン120に表示させるためのウェブ表示プログラム)の送信を要求すると共に、表示状態の変数値と、表示記事数とを送る。投稿ページ生成部114bは、この要求を受信すると、投稿記事データベース112から、この表示記事数と一致する個数の投稿記事を新しいものから順に読み出して投稿ページを生成し、アプリ200へ送信する。アプリ200は、この投稿ページ910を受け取って、スマートフォン120に表示させる(図5(a)参照)。
【0069】
また、上述のように、2層目の情報ページ220には、選択された業種の企業別売上高を示すツリーマップ221が表示される(図3(a)参照)。また、このときの表示状態の変数値は、[業種コード=選択された業種の業種コード,企業コード=空,検索ワード=空,URL=空]である。この表示状態で、操作者が左方向へのスワイプアウトをすると、アプリ200は、投稿ページ生成部114bへ、投稿ページ910の送信を要求すると共に、表示状態の変数値と、表示記事数とを送る。投稿ページ生成部114bは、この要求を受信すると、その変数の業種コードに一致するタグが付与された記事を表示する投稿ページ910を作成する。この結果、その時に表示されている2層目の情報ページ220に対応させて投稿された記事と、この情報ページ220の下層の全てのキャッシュフローグラフ230に対応させて投稿された記事とを、その表示記事数だけ表示する投稿ページ910が作成される。この投稿ページ910は、アプリ200へ送信されて、スマートフォン120に表示される。
【0070】
更に、上述のように、3層目の情報ページには、選択された企業のキャッシュフローグラフ230が表示される(図3(b)参照)。また、このときの表示状態の変数値は、[業種コード=空,企業コード=選択された企業の企業コード,検索ワード=空,URL=空]である。この表示状態で、操作者が左方向へのスワイプアウトをすると、アプリ200は、投稿ページ生成部114bへ、投稿ページ910の送信を要求すると共に、表示状態の変数値と、表示記事数とを送る。その結果、投稿ページ生成部114bは、その企業コードと一致するタグが付与された投稿記事(すなわち、表示されている企業に対応して投稿された記事)を、その表示記事数だけ表示する投稿ページ910を生成して、アプリ200へ送信する。アプリ200は、この投稿ページ910を受け取って、スマートフォン120に表示させる。
【0071】
なお、投稿ページ910を表示する際に、表示対象となる投稿記事の投稿日時(又は、その投稿日時の範囲)を指定できるようにしても良い。
【0072】
この投稿ページには、絞込調節ボタン911が表示される。そして、この絞込調節ボタン911をタップすると、絞込調節ダイアログ912が表示される(図5(b)参照)。この絞込調節ダイアログ912は、その投稿記事に付与されたタグの一覧が表示される。スマートフォン120の操作者が、この絞込調節ダイアログ912のタグの指定/非指定を変更することで、投稿ページ910に表示される投稿記事の範囲を変更することができる。
【0073】
上述のようにして投稿ページ910を表示した状態で、スマートフォン120の操作者が所望の投稿をタップすると、その投稿記事が選択される。このとき、このアプリ200は、表示状態の変数値を、選択された投稿記事のタグに応じて変更する。例えば、上述のように最上位の情報ページ210から左方向へスワイプアウトした場合には、表示状態の変数値が[業種コード=空,企業コード=空,検索ワード=空,URL=空]であるために、投稿ページ910に全ての投稿記事が表示対象となるが、操作者が選択した投稿記事に企業コードのダグが付与されている場合、アプリ200は、表示状態の変数値を[業種コード=空,企業コード=そのタグに一致する企業コード,検索ワード=空,URL=空]に変更する。そして、操作者が画面表示を右パネルから中央パネルに変更したとき(例えば、操作者が右方向へのスワイプアウトしたとき)、中央パネルには、この変更後の変数値に対応するページ(ここでは情報ページ230)が表示される。一方、操作者が投稿記事を選択すること無しに画面表示を右パネルから中央パネルに変更したときは、表示状態の変数値が変更されていないので、直前に表示していた情報ページに戻る。
【0074】
スマートフォン120の操作者が投稿ページ910に記事を投稿するときの操作は、従来のブログ等とほぼ同様である。新たな投稿が成された場合、アプリ200は、その投稿記事に、そのときの表示状態の変数値[業種コード,企業コード,検索ワード,URL]に対応するタグを付与する。なお、これら4個の変数値とに対応するタグとは別のタグを更に付与しても良いことは、もちろんである。その後、この投稿記事は、情報閲覧システム110に送信されて、投稿記事データベース112に格納される。
【0075】
以上、センターパネルの表示が情報ページ210,220,230の場合を説明したが、センターパネルに検索結果ページ610,620が表示されている場合も、これと同様であり、投稿ページ910に表示される投稿記事の範囲が、表示状態の変数値[業種コード,企業コード,検索ワード,URL]に応じて、適宜変更される。
【0076】
このように、この実施の形態1によれば、階層化された情報ページ210〜230を生成すると共に、中央パネルに表示された情報ページに対応して、投稿ページ910を生成することとした。このため、スマートフォン120の操作者は、選択された情報ページに対応する投稿記事を、簡単な操作で効率的に閲覧することができる。
【0077】
また、この実施の形態1では、中央パネルに表示された情報ページに対応して投稿された記事だけでなく、その情報ページの下位の各情報ページに対応して投稿された記事も、投稿ページ910に表示することができる。従って、複数の企業が同じ業種に属する場合には、異なる企業に対応して投稿された記事を、1画面の投稿ページ910に集約して表示することができる。更には、例えば特定企業に関する複数の情報ページを設けて、その特定企業に対応して投稿された記事が1画面の投稿ページ910に集約して表示されるように、構成することも可能である。その結果、操作者がそれまで注目していなかった企業や業種等の投稿記事から、注目すべき情報を得る機会を与えられるという効果が期待できる。
【0078】
また、この実施の形態1によれば、操作者が検索を行った際に、その検索結果を表示する検索結果ページ610,620を生成して、スマートフォン120の操作者が、検索結果ページと、この検索結果に対応する投稿記事910とを、簡単な操作で効率的に閲覧することができる。
【0079】
更に、この実施の形態1によれば、左方向のスワイプアウトをするだけで、情報ページ210〜230から、これらの情報ページ210〜230に対応する投稿ページへ直接移動することができるので、スマートフォン120の操作者は、その情報ページ210〜230に対応する投稿記事を、簡単且つ効率的に閲覧することができる。
【0080】
加えて、この実施の形態1によれは、右方向のスワイプアウトをするだけで、投稿ページ910から、これらの投稿ページに対応する情報ページ210〜230や検索結果ページ610,620へ直接移動することができるので、スマートフォン120の操作者は、その投稿記事に対応する情報ページを、簡単且つ効率的に閲覧することができる。
【0081】
なお、上述の実施の形態1では、二種類の表示画面(中央パネルと右パネル)を切り替える場合を例に採って説明したが、切り替え可能な表示画面数等は、任意である。例えば、実施の形態1に左パネルを追加して三種類の表示画面を切り替える構成とし、この左パネルに例えばニュース記事等の情報を表示することとしても良い。
【符号の説明】
【0082】
110 情報閲覧システム
111 経済情報データベース
112 投稿記事データベース
113 ユーザ管理データベース
114 フロントサーバ
114a 情報ページ生成部
114b 投稿ページ生成部
114c 通信処理部
115 検索サーバ
210,220,230 情報ページ
610,620,631,632 検索結果ページ
910 投稿ページ
図1
図2
図3
図4
図5