(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記取得手段は、前記携帯端末のユーザの属性情報と前記近接端末のユーザの属性情報とに基づいて、前記携帯端末のユーザと前記近接端末のユーザとの共通の属性に関するレコメンド情報を取得する、
請求項1に記載のレコメンド装置。
前記取得手段は、前記抽出手段によって抽出された前記携帯端末のユーザの属性情報に含まれる当該ユーザと前記近接端末のユーザとの関係性情報にさらに基づいて、前記携帯端末のユーザに対するレコメンド情報を取得する、
請求項1〜3の何れか一項に記載のレコメンド装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記情報配信システムにおいて、携帯端末に配信されるレコメンド情報は、当該携帯端末のユーザの属性情報のみに基づいて選択される。例えば、携帯端末のユーザの近くに別の携帯端末のユーザがいる場合でも、別の携帯端末のユーザの属性情報は加味されない。一般的に、あるユーザに対して好まれる情報(レコメンドすべき情報)は、例えそのユーザが興味ある趣味嗜好の情報であったとしても、そのユーザと一緒にいる別のユーザが誰なのかによって、好まれる情報は異なってくる。例えば、あるユーザが家族と一緒にいる場合は、家族と楽しめる娯楽施設に関する情報が好まれ、あるユーザが同僚と一緒にいる場合は、飲み屋の情報が好まれる。つまり、上記情報配信システムでは、一緒にいるユーザの属性が加味されていないレコメンド情報が配信されるため、好ましくない又は不要なレコメンド情報が配信されてしまう。それにより、ユーザに不快な印象を与え、レコメンドサービスの評価を低下させる等、効率的なレコメンドを行うことはできない。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、一緒にいるユーザの属性を加味した、効率的なレコメンドを行うことができるレコメンド装置及びレコメンド方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のレコメンド装置は、ユーザの属性情報を格納する格納手段と、携帯端末又は当該携帯端末のユーザに関する端末情報と、当該携帯端末に近接する他の携帯端末である近接端末又は当該近接端末のユーザに関する近接端末情報とを、当該携帯端末から受信する受信手段と、受信手段によって受信された端末情報及び近接端末情報がそれぞれ示す携帯端末のユーザの属性情報及び近接端末のユーザの属性情報を、格納手段から抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出された携帯端末のユーザの属性情報及び近接端末のユーザの属性情報に基づいて、携帯端末のユーザに対するレコメンド情報を取得する取得手段と、取得手段によって取得されたレコメンド情報を携帯端末に送信する送信手段と、を備える。
【0007】
このようなレコメンド装置によれば、まず、受信手段により、端末情報と近接端末情報とが受信される。次に、抽出手段により、受信された端末情報及び近接端末情報がそれぞれ示す携帯端末のユーザの属性情報及び近接端末のユーザの属性情報が、格納手段から抽出される。次に、取得手段により、抽出された携帯端末のユーザの属性情報及び近接端末のユーザの属性情報に基づいて、携帯端末のユーザに対するレコメンド情報が取得される。次に、送信手段により、取得されたレコメンド情報が携帯端末に送信される。かかる構成を採れば、携帯端末のユーザの属性情報と、携帯端末に近接する近接端末のユーザの属性情報とに基づいてレコメンド情報が取得され、携帯端末に送信される。すなわち、携帯端末のユーザと近接する、つまり一緒にいる近接端末のユーザの属性情報が加味されたレコメンド情報が取得され、携帯端末に送信される。それにより、一緒にいるユーザの属性を加味した、効率的なレコメンドを行うことができる。
【0008】
また、本発明のレコメンド装置において、取得手段は、携帯端末のユーザの属性情報と近接端末のユーザの属性情報とに基づいて、携帯端末のユーザと近接端末のユーザとの共通の属性に関するレコメンド情報を取得することとしてもよい。かかる構成を採れば、携帯端末のユーザと、一緒にいるユーザとの共通する属性に関するレコメンド情報が取得され、携帯端末に送信される。これにより、ユーザ及び一緒にいるユーザの双方にとって、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0009】
また、本発明のレコメンド装置において、ユーザの属性情報は、当該ユーザの趣味情報を含み、取得手段は、携帯端末のユーザの趣味情報と近接端末のユーザの趣味情報とに基づいて、携帯端末のユーザと近接端末のユーザとの共通の趣味に関するレコメンド情報を取得することとしてもよい。かかる構成を採れば、携帯端末のユーザと、一緒にいるユーザとの共通の趣味に関するレコメンド情報が取得され、携帯端末に送信される。これにより、ユーザ及び一緒にいるユーザの双方にとって、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0010】
また、本発明のレコメンド装置において、取得手段は、抽出手段によって抽出された携帯端末のユーザの属性情報に含まれる当該ユーザと近接端末のユーザとの関係性情報にさらに基づいて、携帯端末のユーザに対するレコメンド情報を取得することとしてもよい。かかる構成を採れば、携帯端末のユーザは、一緒にいるユーザとの関係性が加味されたレコメンド情報を取得することができるため、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0011】
また、本発明のレコメンド装置において、取得手段は、携帯端末又は近接端末の位置情報にさらに基づいて、携帯端末のユーザに対するレコメンド情報を取得することとしてもよい。かかる構成を採れば、携帯端末のユーザは、例えば携帯端末は又は近接端末の現在位置が加味されたレコメンド情報を取得することができるため、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0012】
また、本発明のレコメンド装置において、送信手段は、さらに、取得手段によって取得されたレコメンド情報を近接端末に送信することとしてもよい。かかる構成を採れば、携帯端末のユーザと一緒にいる近接端末のユーザもレコメンド情報を取得することができるため、近接端末のユーザの利便性も向上する。
【0013】
ところで、本発明は、上記のようにレコメンド装置の発明として記述できる他に、以下のようにレコメンド方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0014】
即ち、本発明に係るレコメンド方法は、ユーザの属性情報を格納する格納手段を備えるレコメンド装置により実行されるレコメンド方法であって、携帯端末又は当該携帯端末のユーザに関する端末情報と、当該携帯端末に近接する他の携帯端末である近接端末又は当該近接端末のユーザに関する近接端末情報とを、当該携帯端末から受信する受信ステップと、受信ステップにおいて受信された端末情報及び近接端末情報がそれぞれ示す携帯端末のユーザの属性情報及び近接端末のユーザの属性情報を、格納手段から抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出された携帯端末のユーザの属性情報及び近接端末のユーザの属性情報に基づいて、携帯端末のユーザに対するレコメンド情報を取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得されたレコメンド情報を携帯端末に送信する送信ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一緒にいるユーザの属性を加味した、効率的なレコメンドを行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面とともに本発明によるレコメンド装置及びレコメンド方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】
図1は、本実施形態に係る携帯端末1及びレコメンド装置2を含むレコメンドシステム3の概要図である。
図1に示すように、レコメンドシステム3は、一台以上の携帯端末(以降、総称して携帯端末1と呼ぶ)とレコメンド装置2とを含んで構成される。
【0019】
携帯端末1は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末である。携帯端末1は、携帯端末1の保持者、携帯端末1の利用者、携帯端末1の契約者などであるユーザによって利用(操作)される。携帯端末1は、CPU等のハードウェアから構成されているものである。
図2は、携帯端末1(及びレコメンド装置2)のハードウェア構成の一例を示す図である。携帯端末1は、物理的には、
図2に示すように、CPU100、主記憶装置であるRAM101及びROM102、ディスプレイ等の入出力装置103、通信モジュール104、及び補助記憶装置105などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0020】
後述の
図4に示す携帯端末1の各機能ブロックの機能は、
図2に示すCPU100、RAM101等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU100の制御のもとで入出力装置103、通信モジュール104、及び補助記憶装置105を動作させるとともに、RAM101におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0021】
レコメンド装置2は、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PDA等の情報処理端末である。レコメンド装置2は、CPU等のハードウェアから構成されているものである。
図2は、レコメンド装置2(及び携帯端末1)のハードウェア構成の一例を示す図である。レコメンド装置2は、物理的には、
図2に示すように、CPU100、主記憶装置であるRAM101及びROM102、ディスプレイ等の入出力装置103、通信モジュール104、及び補助記憶装置105などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0022】
後述の
図4に示すレコメンド装置2の各機能ブロックの機能は、
図2に示すCPU100、RAM101等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU100の制御のもとで入出力装置103、通信モジュール104、及び補助記憶装置105を動作させるとともに、RAM101におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0023】
携帯端末1とレコメンド装置2とは移動体通信網、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、及び近距離無線通信等のネットワークを介して互いに接続可能であり、互いにデータを送受信することで、システムとして一体となって情報処理を行う。レコメンドシステム3において、レコメンド装置2は、レコメンドシステム3に含まれる(レコメンドシステム3のサービスに加入している)携帯端末1それぞれのユーザの属性情報を推定し、推定したユーザの属性情報を管理している。また、レコメンド装置2は、管理している携帯端末1のユーザの属性情報に基づいて、携帯端末1に配信するレコメンド情報を取得し、配信する。
【0024】
ユーザの属性情報とは、ユーザの属性(プロファイル)に関する情報であり、具体例としては、基本属性、行動属性、端末属性、時間属性、場所属性、及び交友属性(関係性情報)などが挙げられる。基本属性とは、ユーザの名前、職業、性別、年齢、血液型、趣味、交際ステータス、勤務先会社名、及び使用可能な言語などである。行動属性とは、ある時刻にいた場所(の位置情報)での行動に関する情報などである。端末属性とは、携帯端末1の電話番号、メールアドレス、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)のMAC(Media Access Control)アドレス、及びWLAN(Wireless LAN)のMACアドレスなどである。時間属性とは、ユーザの休日、及び出勤曜日などである。場所属性とは、ユーザの自宅(の位置情報)、勤務地(の位置情報)、自宅・勤務地間の経路(の位置情報)、自宅最寄駅(の位置情報)、最寄駅(の位置情報)、及び良く行く場所(の位置情報)などである。交友属性とは、家族(に関する各種情報)、友人(に関する各種情報)、会社同僚(に関する各種情報)、及び仕事関係(に関する各種情報)である。
【0025】
図3は、本発明の実施形態に係るレコメンドシステム3を説明する上での携帯端末1及びレコメンド装置2の状況を説明する図である。
図3に示す通り、レコメンドシステム3には、レコメンド装置2の他に、2台の携帯端末1である携帯端末1aと携帯端末1bとが含まれる。そして、携帯端末1aと携帯端末1bとが互いに近接した(例えば、5m以内に接近した)状況を想定している。
【0026】
図4は、レコメンドシステム3に含まれる携帯端末1b及びレコメンド装置2の機能ブロック図である。なお、携帯端末1aは、携帯端末1bと同様の機能ブロックを有する。
図4に示す通り、携帯端末1bは、状態監視部10、状態情報送信部11、レコメンド情報受信部12、及び処理部13を含んで構成される。また、
図4に示す通り、レコメンド装置2は、状態情報受信部20(受信手段)、状態情報格納部21、属性情報推定部22、属性情報格納部23(格納手段)、属性情報抽出部24(抽出手段)、レコメンド情報取得部25(取得手段)、レコメンド情報格納部26、及びレコメンド情報送信部27(送信手段)を含んで構成される。なお、携帯端末1b及びレコメンド装置2はそれぞれ複数の装置から構成され、各機能ブロックがそれぞれの装置に分散して配置され、それらが互いに通信を行うことで一体となって動作する構成であってもよい。例えば、状態情報格納部21、属性情報推定部22、属性情報格納部23、及びレコメンド情報送信部27は、レコメンド装置2とは異なるサーバ装置に含まれ、レコメンド装置2と当該サーバ装置とが互いに通信を行い、各機能ブロックの処理に関わる情報を送受信することで、一体となって動作する構成としてもよい。
【0027】
以下、
図4に示す携帯端末1bの各機能ブロックについて説明する。
【0028】
状態監視部10は、他の携帯端末1である携帯端末1aの近接を監視する。携帯端末1aの近接とは、携帯端末1aが携帯端末1bの近く(例えば、所定の距離5m以内)に存在することや、携帯端末1aが携帯端末1bに接近すること(例えば、携帯端末1bの位置を中心とした半径が所定の距離5mの円内に入ってくること)である。具体的に、状態監視部10は、通信モジュール104を利用し、携帯端末1aから発せられたBluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)などの近距離無線の電波の受信を監視することで、携帯端末1aの近接を監視する。その他に、状態監視部10は、入出力装置103であるマイクや、BLEのPeripheralモードや、LTE(Long Term Evolution) Direct技術などを利用して、携帯端末1aの近接を監視してもよい。
【0029】
状態監視部10は、携帯端末1a(近接端末)の近接を検知した際に、携帯端末1a又は携帯端末1aのユーザに関する情報(近接端末情報)を取得する。例えば、携帯端末1aから発せられた近距離無線の電波には、携帯端末1aの識別情報(例えば、MACアドレス)や携帯端末1aのユーザの識別情報(例えば、ユーザID)が含まれており、携帯端末1bの状態監視部10は、受信した電波に含まれるそれらの識別情報を取得する。また、携帯端末1bには、携帯端末1aの識別情報と、携帯端末1aのユーザの識別情報とが関連付いたテーブル情報を予め格納されており、状態監視部10は、格納されたテーブル情報から、取得した携帯端末1aの識別情報に関連付いた携帯端末1aのユーザの識別情報を取得してもよいし、取得した携帯端末1aのユーザの識別情報に関連付いた携帯端末1aの識別情報を取得してもよい。状態監視部10は、取得した近接端末情報を、状態情報として状態情報送信部11に出力する。
【0030】
状態監視部10は、携帯端末1bに備えられた各種のセンサのデータを監視(検知、取得)してもよい。状態監視部10が監視するセンサのデータの具体例としては、GPS(Global Positioning System)による位置情報(緯度・経度など)、移動体通信におけるセルIDに関する情報、Bluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)などの近距離無線の電波、モデムの通信情報、気圧計による気圧、気温計による気温、照度計による照度、及び携帯端末1にインストールされたアプリケーションの利用状況などが挙げられる。状態監視部10は、センサのデータを監視し、センサのデータに変化があった際に、当該データを状態情報として状態情報送信部11に出力する。例えば、状態監視部10は、携帯端末1のGPSにより取得される携帯端末1bの位置情報に変化があった際に、現在の位置情報を状態情報として状態情報送信部11に出力する。
【0031】
状態情報送信部11は、状態監視部10から入力された状態情報を、ネットワークを介してレコメンド装置2に送信する。状態情報送信部11は、状態情報に、自端末である携帯端末1b又は携帯端末1bのユーザに関する情報(端末情報)を含めて送信する。例えば、状態情報送信部11は、状態情報に、携帯端末1bの識別情報(例えば、MACアドレス)や携帯端末1bのユーザの識別情報(例えば、ユーザID)を含めて送信する。また、状態情報送信部11は、状態情報に、携帯端末1のGPSによって取得された携帯端末1bの現在の位置情報や、現在の時刻情報を含めて送信してもよい。状態情報送信部11が状態情報を送信するタイミングは、状態監視部10から状態情報が入力された際や、所定の周期かつ当該周期中に状態監視部10から状態情報が入力された際などである。
【0032】
レコメンド情報受信部12は、ネットワークを介してレコメンド装置2から、携帯端末1bに対するレコメンド情報を受信する。レコメンド情報受信部12は、受信したレコメンド情報を処理部13に出力する。
【0033】
処理部13は、レコメンド情報受信部12から入力されたレコメンド情報を処理する。例えば、処理部13は、レコメンド情報受信部12から入力されたレコメンド情報を、入出力装置103であるディスプレイに表示することで、携帯端末1bのユーザに提示する。また例えば、処理部13は、レコメンド情報受信部12から入力されたレコメンド情報を、ネットワークを介して他の装置に送信し、当該装置にてレコメンド情報を処理させてもよい。
【0034】
続いて、
図4に示すレコメンド装置2の各機能ブロックについて説明する。
【0035】
状態情報受信部20は、ネットワークを介して携帯端末1bから状態情報を受信する。状態情報受信部20は、受信した状態情報を状態情報格納部21及び属性情報抽出部24に出力する。
【0036】
状態情報格納部21は、状態情報受信部20から入力された状態情報を格納する。状態情報格納部21は、状態情報を、ユーザ(の識別情報)ごとに格納する。さらに、状態情報格納部21は、状態情報に時刻情報が含まれる場合、状態情報を時系列に履歴として格納する。
【0037】
属性情報推定部22は、状態情報格納部21によって格納された状態情報に基づいて、ユーザの属性情報を推定し、推定結果であるユーザの属性情報を属性情報格納部23に出力する(格納させる)。状態情報に基づいたユーザの属性情報の推定については、一般的な推定技術を用いる。例えば、属性情報推定部22は、あるユーザについて、1週間に3日以上深夜2時にいる位置を、ユーザの自宅(場所属性)として推定する。また、属性情報推定部22は、既存のユーザの属性情報や状態情報に含まれる複数の情報に基づいてユーザの属性情報を推定してもよい。例えば、あるユーザについて、既存のユーザの属性情報として勤務先の位置情報が登録され、現在の位置情報が勤務先と一致し、かつ近接端末情報がない場合、属性情報推定部22は、通勤中(行動属性)と推定する。また例えば、あるユーザについて、既存のユーザの属性情報として勤務先の位置情報が登録され、現在の位置情報が勤務先と一致し、かつ近接端末情報がある場合、属性情報推定部22は、デスクワーク中(行動属性)と推定する。属性情報推定部22による推定のタイミングは、定期的であってもよいし、状態情報格納部21によって格納された状態情報に変化があった際でもよい。
【0038】
属性情報格納部23は、ユーザの属性情報を格納する。属性情報格納部23は、属性情報推定部22によって推定されたユーザの属性情報を格納してもよいし、ユーザによって予め手動で登録されたユーザの属性情報を格納してもよい。
図5は、属性情報格納部23によって格納された携帯端末1bのユーザの属性情報のテーブル例を示す図であり、
図6は、属性情報格納部23によって格納された携帯端末1aのユーザの属性情報のテーブル例を示す図である。
図5(a)及び
図6(a)はそれぞれのユーザの基本属性のテーブル例であり、
図5(b)及び
図6(b)はそれぞれのユーザの行動属性のテーブル例である。例えば、
図5(a)に示すテーブル例の通り、携帯端末1bのユーザの基本属性のうち、性別は「男」、年齢は「35歳」、交際ステータスは「既婚」、趣味は「音楽、ゴルフ」、勤務先は「A社(溜池山王)」であることを示す。また、
図5(b)に示すテーブル例の通り、携帯端末1bのユーザの行動属性のうち、時刻「2014/12/3 9:10」のレコードについては、緯度経度が「xxx,yyy」、場所属性が「溜池山王駅 勤務地」(属性情報推定部22によって推定)、近接端末の識別情報が「hhh」、当該近接端末の属性が「同僚H」(属性情報推定部22によって推定)、推定された行動が「デスクワーク」(属性情報推定部22によって推定)であることを示す。
【0039】
属性情報抽出部24は、状態情報受信部20によって受信(入力)された端末情報及び近接端末情報がそれぞれ示す携帯端末1bのユーザの属性情報及び携帯端末1aのユーザの属性情報を、属性情報格納部23から抽出する。属性情報抽出部24は、抽出した携帯端末1bのユーザの属性情報及び携帯端末1aのユーザの属性情報をレコメンド情報取得部25に出力する。
【0040】
例えば、属性情報抽出部24は、端末情報として携帯端末1bの識別情報が入力されると、携帯端末1の識別情報と当該携帯端末1のユーザの属性情報とが関連付けて格納された属性情報格納部23から、入力された携帯端末1bの識別情報に関連付けて格納されたユーザの属性情報を抽出する。また例えば、属性情報抽出部24は、端末情報として携帯端末1bの識別情報が入力されると、レコメンド装置2に予め格納された、携帯端末1の識別情報と当該携帯端末1のユーザの識別情報とが関連付いたテーブル情報から、入力された携帯端末1bの識別情報に関連付いた携帯端末1bのユーザの識別情報を取得し、ユーザの識別情報と当該ユーザの属性情報とが関連付けて格納された属性情報格納部23から、取得した携帯端末1bのユーザの識別情報に関連付けて格納された携帯端末1bのユーザの属性情報を抽出してもよい。属性情報抽出部24は、近接端末情報についても、上述の端末情報と同様にして、近接端末情報が示す携帯端末1aのユーザの属性情報を、属性情報格納部23から抽出する。
【0041】
レコメンド情報取得部25は、属性情報抽出部24によって抽出(入力)された携帯端末1bのユーザの属性情報及び携帯端末1aのユーザの属性情報に基づいて、携帯端末1bのユーザに対するレコメンド情報を取得する。レコメンド情報取得部25は、取得したレコメンド情報をレコメンド情報送信部27に出力する。
【0042】
レコメンド情報取得部25は、携帯端末1bのユーザの属性情報と携帯端末1aのユーザの属性情報とに基づいて、携帯端末1bのユーザと近接端末1aのユーザとの共通の属性に関するレコメンド情報を取得してもよい。また、レコメンド情報取得部25は、携帯端末1bのユーザの趣味情報と携帯端末1aのユーザの趣味情報とに基づいて、携帯端末1bのユーザと携帯端末1aのユーザとの共通の趣味に関するレコメンド情報を取得してもよい。また、レコメンド情報取得部25は、携帯端末1b又は携帯端末1aの位置情報にさらに基づいて、携帯端末1bのユーザに対するレコメンド情報を取得してもよい。
【0043】
以下、
図5及び6のテーブル例を用いて、レコメンド情報取得部25によるレコメンド情報の取得の具体例について説明する。例えば、レコメンド情報取得部25は、属性情報抽出部24によって抽出された、
図5(a)に示す携帯端末1bのユーザの属性情報である基本属性のうちの趣味「音楽、ゴルフ」と、
図6(a)に示す携帯端末1aのユーザの属性情報である基本属性のうちの趣味「ゴルフ、サーフィン」とから、両ユーザの共通の趣味(合致している趣味。論理積ANDを取った趣味)である「ゴルフ」に関するレコメンド情報を取得する。さらに例えば、レコメンド情報取得部25は、属性情報抽出部24によって抽出された、
図5(b)に示す携帯端末1bのユーザの属性情報である行動属性(なお、近接端末「aaa」は携帯端末1aを示すものとする)と
図6(b)に示す携帯端末1aのユーザの属性情報である行動属性(なお、近接端末「bbb」は携帯端末1bを示すものとする)とから、現在(2014/12/3 19:00)、同僚である携帯端末1bのユーザと携帯端末1aのユーザとが、電車を新橋駅(位置情報に基づく)で降車したと判定し、新橋駅前のゴルフショップのクーポン券に関するレコメンド情報を取得してもよい。
【0044】
その他の具体例としては、例えば、携帯端末1bのユーザの趣味嗜好が「好きなもの:和食。嫌いなもの:洋食」であり、携帯端末1aのユーザの趣味嗜好が「好きなもの:肉。嫌いなもの:魚」である場合、レコメンド情報取得部25は、両ユーザの趣味嗜好が合致する「すき焼きのお店」に関するレコメンド情報を取得する。なお、レコメンド情報取得部25は、両ユーザの排他的論理和XORを取った趣味に関するレコメンド情報を取得してもよい。
【0045】
レコメンド情報取得部25は、属性情報抽出部24によって抽出された携帯端末1bのユーザの属性情報に含まれる当該ユーザと携帯端末1aのユーザとの関係性情報にさらに基づいて、携帯端末1bのユーザに対するレコメンド情報を取得してもよい。例えば、レコメンド情報取得部25は、関係性情報が「家族」を示す場合、家族で行くレジャー施設に関する情報などの家族向けのレコメンド情報を取得する。また例えば、レコメンド情報取得部25は、関係性情報が「友人」を示す場合、かつ携帯端末1bのユーザと携帯端末1aのユーザとの共通の趣味が「スキー」である場合、スキーに関するレコメンド情報を取得する。また例えば、レコメンド情報取得部25は、関係性情報が「上司」を示す場合、かつ状態情報に含まれる時刻情報が平日の19時である場合、飲み屋に関するレコメンド情報を取得する。その際、上述の例のように、レコメンド情報取得部25は、携帯端末1bの現在の位置情報に基づいて、当該位置に近い飲み屋に関するレコメンド情報を取得してもよい。
【0046】
レコメンド情報格納部26は、レコメンド情報を予め格納する。レコメンド情報取得部25は、レコメンド情報を取得する際に、レコメンド情報格納部26によって格納されたレコメンド情報を検索し、携帯端末1bのユーザの属性情報と携帯端末1aのユーザの属性情報とに基づいた適切なレコメンド情報を取得する。なお、レコメンド情報取得部25は、ネットワークを介して別のサーバ装置にアクセスし、当該別のサーバ装置からレコメンド情報を取得してもよい。
【0047】
レコメンド情報送信部27は、レコメンド情報取得部25によって取得(入力)されたレコメンド情報を携帯端末1bに送信する。レコメンド情報送信部27は、さらに、レコメンド情報取得部25によって取得(入力)されたレコメンド情報を携帯端末1aに送信してもよい。なお、レコメンド情報送信部27は、レコメンド情報取得部25によって取得(入力)されたレコメンド情報がない場合は、携帯端末1b又は携帯端末1aへの送信は行わないか、又は、レコメンド情報が見つからなかった旨の情報を携帯端末1b又は携帯端末1aに送信する。
【0048】
続いて、
図7及び8に示すシーケンス図を用いて、本実施形態に係るレコメンド装置2におけるレコメンド方法の処理について説明する。
【0049】
図7は、携帯端末1aが携帯端末1bに近接していない状況での携帯端末1bに対するレコメンド情報の取得を試みるが、適切なレコメンド情報がない場合の処理について説明するシーケンス図である。まず、携帯端末1bの状態監視部10により、携帯端末1bの状態が監視される(ステップS1)。次に、携帯端末1bの状態情報送信部11により、状態情報がレコメンド装置2に送信(アップロード)される(ステップS2)。次に、レコメンド装置2の状態情報受信部20により、S2にて送信された状態情報が受信され、状態情報格納部21に格納させることで、携帯端末1bの状態情報の履歴が更新される(ステップS3)。次に、レコメンド装置2の属性情報推定部22により、携帯端末1bのユーザの属性情報が推定される(ステップS4)。次に、レコメンド装置2の属性情報抽出部24により、携帯端末1bのユーザの属性情報が抽出される(ステップS5)。次に、レコメンド情報取得部25により、S5にて抽出された携帯端末1bの属性情報に基づいてレコメンド情報が検索される(ステップS6)。しかしながら、携帯端末1bのユーザの属性情報(のみ)に対応する適切なレコメンド情報がなく、処理を中止する。すなわち、携帯端末1bにはレコメンド情報は配信されない。
【0050】
図8は、携帯端末1aが携帯端末1bに近接している状況での携帯端末1bに対するレコメンド情報の取得を試み、携帯端末1aのユーザの属性情報と携帯端末1bのユーザの属性情報とに基づく適切なレコメンド情報がある場合の処理について説明するシーケンス図である。まず、携帯端末1bの状態監視部10により、携帯端末1bの状態が監視され(ステップS6)、携帯端末1aの近接が検知される。次に、携帯端末1bの状態情報送信部11により、携帯端末1bの端末情報及び携帯端末1aの近接端末情報を含む状態情報がレコメンド装置2に送信(アップロード)される(ステップS7)。次に、レコメンド装置2の状態情報受信部20により、S7にて送信された状態情報が受信され(受信ステップ)、状態情報格納部21に格納させることで、携帯端末1bの状態情報の履歴が更新される(ステップS8)。次に、レコメンド装置2の属性情報推定部22により、携帯端末1bのユーザの属性情報が推定される(ステップS9)。次に、レコメンド装置2の属性情報抽出部24により、携帯端末1b及び携帯端末1aのユーザの属性情報が抽出される(ステップS10、抽出ステップ)。次に、レコメンド装置2のレコメンド情報取得部25により、S10にて抽出された携帯端末1b及び携帯端末1aの属性情報に基づいてレコメンド情報が取得(検索)される(ステップS11、取得ステップ)。S11にて、携帯端末1aのユーザの属性情報と携帯端末1bのユーザの属性情報とに基づく適切なレコメンド情報が取得されたとする。次に、レコメンド装置2のレコメンド情報送信部27により、S11にて取得されたレコメンド情報が携帯端末1bに送信される(ステップS12、送信ステップ)。また、レコメンド装置2のレコメンド情報送信部27により、S11にて取得されたレコメンド情報が携帯端末1aにも送信される(ステップS13)。
図8のシーケンス図において、S8の状態情報の履歴が更新や、S9の属性情報の推定や、S13の携帯端末1aへのレコメンド情報の送信は、実行されなくてもよい。
【0051】
次に、本実施形態のように構成されたレコメンド装置2の作用効果について説明する。
【0052】
本実施形態のレコメンド装置2によれば、まず、状態情報受信部20により、端末情報と近接端末情報とが受信される。次に、属性情報抽出部24により、受信された端末情報及び近接端末情報がそれぞれ示す携帯端末1bのユーザの属性情報及び携帯端末1aのユーザの属性情報が、属性情報格納部23から抽出される。次に、レコメンド情報取得部25により、抽出された携帯端末1bのユーザの属性情報及び携帯端末1aのユーザの属性情報に基づいて、携帯端末1bのユーザに対するレコメンド情報が取得される。次に、レコメンド情報送信部27により、取得されたレコメンド情報が携帯端末1bに送信される。かかる構成を採れば、携帯端末1bのユーザの属性情報と、携帯端末1bに近接する近接端末である携帯端末1aのユーザの属性情報とに基づいてレコメンド情報が取得され、携帯端末1bに送信される。すなわち、携帯端末1bのユーザと近接する、つまり一緒にいる携帯端末1aのユーザの属性情報が加味されたレコメンド情報が取得され、携帯端末1bに送信される。それにより、一緒にいるユーザの属性を加味した、効率的なレコメンドを行うことができる。
【0053】
また、本実施形態のレコメンド装置2によれば、携帯端末1bのユーザと、一緒にいる携帯端末1aのユーザとの共通する属性情報に関するレコメンド情報が取得され、携帯端末1bに送信される。これにより、携帯端末1bのユーザ及び一緒にいる携帯端末1aのユーザの双方にとって、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0054】
また、本実施形態のレコメンド装置2によれば、携帯端末1bのユーザと、一緒にいる携帯端末1aユーザとの共通の趣味に関するレコメンド情報が取得され、携帯端末1bに送信される。これにより、携帯端末1bのユーザ及び一緒にいる携帯端末1aのユーザの双方にとって、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0055】
また、本実施形態のレコメンド装置2によれば、携帯端末1bのユーザは、一緒にいる携帯端末1aのユーザとの関係性が加味されたレコメンド情報を取得することができるため、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
また、本実施形態のレコメンド装置2によれば、携帯端末1bのユーザは、例えば携帯端末1a又は携帯端末1bの現在位置が加味されたレコメンド情報を取得することができるため、より有益なレコメンド情報を取得することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0057】
また、本実施形態のレコメンド装置2によれば、携帯端末1bのユーザと一緒にいる携帯端末1aのユーザもレコメンド情報を取得することができるため、携帯端末1aのユーザの利便性も向上する。
【0058】
以上の通り、本実施形態のレコメンド装置2は、誰と一緒にいるかという情報に応じて、ユーザにとって真に必要なレコメンド情報を(最適化して)配信することを可能とする。従来技術では、携帯端末のユーザ単体の属性情報(趣味嗜好・位置情報など)から、レコメンドすべき情報を推定していたが、本実施形態のレコメンド装置2では、携帯端末1bのユーザ単体の属性情報に加えて、近接する携帯端末1aの属性情報を加味して、レコメンド情報を推定(取得、送信)している。また、本実施形態のレコメンド装置2では、携帯端末1aと携帯端末1bとの近接情報、及び携帯端末1a及び携帯端末1bの趣味嗜好情報から、携帯端末1a及び携帯端末1bにレコメンドすべき情報を推定している。より具体的には、レコメンド装置2は、携帯端末1aと携帯端末1bとで合致している趣味嗜好に関するレコメンド情報や、さらに携帯端末1a及び携帯端末1bの現在位置を加味したレコメンド情報を推定している。また、レコメンド装置2は、時刻や場所に応じて、携帯端末1bに対して、レコメンド情報を配信する予定があった場合、同じレコメンド情報を、携帯端末1aにも配信してもよい。