(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6421207
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】機械的に付勢された持続性噴霧機構による製品放出方法
(51)【国際特許分類】
B05B 11/00 20060101AFI20181029BHJP
B65D 47/34 20060101ALI20181029BHJP
【FI】
B05B11/00 101E
B05B11/00 101J
B05B11/00 101K
B65D47/34 100
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-18388(P2017-18388)
(22)【出願日】2017年2月3日
(62)【分割の表示】特願2015-196041(P2015-196041)の分割
【原出願日】2012年4月11日
(65)【公開番号】特開2017-121626(P2017-121626A)
(43)【公開日】2017年7月13日
【審査請求日】2017年3月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】515269888
【氏名又は名称】オルターナティヴ・パッケージング・ソリューションズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】ALTERNATIVE PACKAGING SOLUTIONS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ブレイク,ウィリアム,シドニー
【審査官】
平井 裕彰
(56)【参考文献】
【文献】
特表2004−538139(JP,A)
【文献】
特許第6088615(JP,B2)
【文献】
特許第5828181(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B11/00〜11/06
B65D83/00
83/08〜83/76
35/44〜35/54
39/00〜55/16
F04B 9/00〜15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的に付勢された持続性噴霧機構が固定される容器の内容積から製品を放出する方法であって、
前記容器に対し、前記機構の作動カラーを一方向に回転させて、前記内容積から1つまたは複数の製品チャンバへ所定量の製品を引き出して前記1つまたは複数の製品チャンバを加圧する工程(1)と、
前記機構のアクチュエータを一時的に押圧して、前記1つまたは複数の製品チャンバと流体連通するとともに通常は閉位置に付勢されたバルブを開放し、前記アクチュエータが一時的に押圧されている持続時間中、前記1つまたは複数の製品チャンバからノズルを介して前記製品の一部を放出する工程(2)と、
前記アクチュエータの圧力を解放して前記バルブを前記閉位置に復帰させる工程(3)と
を含む方法において、
前記製品が前記容器から放出される持続時間中、前記作動カラーは前記容器に対して回転しない方法。
【請求項2】
工程(3)の後に、前記1つまたは複数の製品チャンバ内の前記製品がなくなるまで、工程(2)〜(3)を順次に繰り返す工程(4)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程(4)の後に、工程(1)〜(4)を繰り返す工程(5)をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記作動カラーの一方向への回転が360°以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記容器がハンドヘルド容器であり、前記作動カラーが手で回転させられるとともに、前記アクチュエータが手による加圧により一時的に押圧される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記製品が前記ノズルから噴霧形態で放出される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
工程(1)における前記1つまたは複数の製品チャンバの加圧が、1つまたは複数の製品チャンバを加圧する少なくとも1つのピストンに圧力を作用させるエネルギ蓄積装置を用いて行われる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記エネルギ蓄積装置が、1つまたは複数のバネ、1つまたは複数のエラストマー部材、またはガスを含む空気圧手段を用いる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギ蓄積装置が、前記少なくとも1つのピストンに十分な圧力を作用させるよう予め応力を付与されているまたは予め圧縮されている、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのピストンが2つの環状ピストンである、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
工程(1)における前記作動カラーの回転により、前記2つの環状ピストンが互いに対して反対方向に同時に動き、前記内容積から所定量の製品を製品チャンバに引き出して前記製品チャンバを加圧する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスペンサ、具体的には、機械的に付勢され、および非化学的手段によって加圧される持続性噴霧ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
化学的に駆動される噴霧ディスペンサおよび機械的に作動する噴霧ディスペンサはともに便利であるため、長年使用されており、いまだに人気がある。しかし、化学的高圧ガスを使用するエアロゾルディスペンサには、益々厳しい視線が注がれ、また、環境に対する悪影響、取り扱いに付随する危険、および関連する保険料により、こうしたディスペンサには制限が課せられている。また、従来の非化学的機械的噴霧ディスペンサは容積が大きく、一般的に、動作に多くのステップを要し、特に、関節炎等の障害に苦しむ人による操作が困難であるため、典型的には、化学的に駆動されるエアロゾルと比較して不利である。また、それらのディスペンサは、大量の部材と、該部材を製造するための大量の材料とを必要とし、そのことがエネルギコストを増加させ、製造コストを非常に高くしている。
このことも同様に、消費者製品の低価格帯での利用に対してコストを高くしすぎている。
さらに、缶内に袋を含む、または缶装置内に加圧ピストンを含むエアロゾル高圧ガス駆動システムからの変更は、一般的に敬遠されている。
【0003】
いくつかの機械的に作動するエアロゾル装置は、まず、一定量の製品を得た後に、一定期間にわたって該製品を所要量放出するための圧力を生成するパワーチャンバ内に移動させなければならないステップを必要とする格納チャンバを組み込んでいる。この種の装置はエネルギ的に非効率であり、保存期間中または使用中に劣化し、独特の材料構造と、現在ではフィンガポンプや化学的エアロゾルバルブを用いる望ましい幅広い製品とともに使用するための動的性質とにより、コストがかかりすぎる。缶内に袋がある装置は、化学的エアロゾル放出の特性をすべて備えていない複雑なシステムである。
【0004】
例として、米国特許第4,387,833号明細書(特許文献1)および米国特許第4,423,829号明細書(特許文献2)は、上記の欠点のいくつかを呈している。
【0005】
Spatzによる米国特許第4,147,280号明細書(特許文献3)は、製品を噴霧として放出するために、通常とは異なる操作のための二重セパレートらせん状部およびカップを必要とする。
【0006】
Capra等による米国特許第4,167,941号明細書(特許文献4)は、格納チャンバを必要とする。
【0007】
Capra等による米国特許第4,174,052号明細書(特許文献5)は、格納チャンバを必要とする。
【0008】
Capra等による米国特許第4,174,055号明細書(特許文献6)は、格納チャンバを必要とする。
【0009】
Capra等による米国特許第4,222,500号明細書(特許文献7)は、格納チャンバを必要とする。
【0010】
Hammet等による米国特許第4,872,595号明細書(特許文献8)は、格納チャンバを必要とする。
【0011】
Hutcheson等による米国特許第5,183,185号明細書(特許文献9)は、格納チャンバを必要とする。
【0012】
Blakeによる米国特許第6,708,852号明細書(特許文献10)は、格納チャンバと、作動させるための複数の動作を必要とする。
【0013】
その他、興味深い米国特許第4,423,829号明細書(特許文献2)および米国特許第4,387,833号明細書(特許文献1)が参照される。これらすべてには、商品の受入れと、現在の市場用途において高いレベルで大量生産される実現可能性とに対する、価格に欠点がある。
【0014】
上記の特許で示されているこのような装置に関する努力にもかかわらず、一般的な用途において、化学的に付勢されるディスペンサと同程度に、製品を放出する、使うのにより便利で、より安く、コンパクトな機械的に付勢される持続性噴霧機構に対する要求が依然としてある。具体的には、従来の化学的および機械的に付勢されるエアロゾルディスペンサに伴う欠点のない一回転で作動する持続性噴霧ポンプ放出システムを有することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第4,387,833号明細書
【特許文献2】米国特許第4,423,829号明細書
【特許文献3】米国特許第4,147,280号明細書
【特許文献4】米国特許第4,167,041号明細書
【特許文献5】米国特許第4,174,052号明細書
【特許文献6】米国特許第4,174,055号明細書
【特許文献7】米国特許第4,222,500号明細書
【特許文献8】米国特許第4,872,595号明細書
【特許文献9】米国特許第5,183,185号明細書
【特許文献10】米国特許第6,708,852号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、その動作のために化学的高圧ガスに依拠しない持続性噴霧ディスペンサを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、従来の機械的に作動するエアロゾルディスペンサに用いられている装填チャンバ技術の必要性をなくし、そのような吐出システムの作動に伴う複数のステップを減らし、利便性において化学的に付勢されるディスペンサシステムに近い機械的に作動するシステムを提供することである。
本発明の別の目的は、フィンガポンプおよびトリガーポンプのサイズに近い該システムのサイズを形成し、競争力を生み出すことである。
本発明のさらなる目的は、複数のストロークを要することなく、持続性噴霧を生じさせる、機械的に付勢される噴霧ディスペンサを提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、複数の操作ステップを要することなく、持続性噴霧を得られるようにし、およびそのような噴霧ディスペンサが、現時点でフィンガポンプを利用する製品用を含む魅力的なネック仕上げを有することを可能にする、噴霧ディスペンサ用の機械的に付勢される作動システムを提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、単一ストロークポンプにおける部材の数と同程度の部材の数を有し、従来の機械的に付勢されるディスペンサよりも長く噴霧が持続する持続性噴霧を提供することである。
【0020】
本発明のさらに別の目的は、製品を加圧して、それを放出する状態にするためのアクチュエータの一回転によって機械的に付勢される持続性噴霧ディスペンサであって、圧力をその製品にかけて放出するための一回転アクチュエータを用いて、異なる動力源を用いることができる持続性噴霧ディスペンサを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、機械的に付勢された持続性噴霧機構が固定される容器の内容積から製品を放出する方法を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる目的、利点および新規な特徴は、以下の説明にある程度記載され、および以下のことを検証すれば、当業者にはある程度明らかになるであろうし、また、本発明の実施によって理解できるだろう。これらの目的および利点は、添付クレームで具体的に指摘されている手段および組合せによって実現および達成することができる。
【0022】
上記の目的およびその他の目的を達成するために、および本願明細書に広範に記載されている本発明の目的に従って、本発明の機構に関する異なる実施形態が開示されている。新たな機構は、2つの異なる方向、すなわち、従来の弁を介して噴射を開始できるようになる前に、装填チャンバを満たすための一方向と、そのチャンバ容量を弾性貯蔵部へ移すための他方の方向とに数回、回さなければならない従来技術によるシステムにおいて必要ないくつかの機能をなくす。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の機械的に作動する機構は、消費者が、作動カラー上で360度の一回転を用いることと、噴霧アクチュエータを押し下げることにより、噴射すべき製品の持続性噴霧を得ることとを可能にする。その新たな機構は、かなり小さなネック仕上げに用いることができるため、ピストン・シリンダ間の直径は、かなり小さな力でのより容易な作動を可能にする。それらの力は、対向するピストンと、それらを駆動するシリンダ部との間のねじとらせん状構造との組合せの境界で受ける摩擦のみで構成されている。これらの新たな機構において、放出すべき製品に圧力をかける力を生じさせる、ばね、空気圧アセンブリ、または弾性取付け具の伸縮等のエネルギ蓄積装置の駆動力によって生じる「スピンバック」を制御する必要はない。これらの新たな機構は、例えば、米国特許第6,543,703号明細書および米国特許第6,609,666号明細書に示されている標準的な噴霧アクチュエータまたはアクチュエータとともに用いることができる。
より具体的には、本発明は、放出すべき製品の容器とともに用いるための機械的に付勢される持続性噴霧機構を備え、該機構は、
該容器の上端部への取付けのための手段をその上に有するシリンダリテーナクロージャであって、前記シリンダリテーナクロージャが、貫通する開口部を有するシリンダリテーナクロージャと、
上端部と、貫通する開口部を有する閉じた下端部と、細長いシリンダを通って延びている中空穴部を画成する内面とを有する前記細長いシリンダであって、前記シリンダ上端部は、前記シリンダリテーナクロージャの底部側に固定接続され、およびその前記中空穴部が、前記シリンダリテーナクロージャを貫通した該開口部と位置合わせされた状態でそこから垂下している、細長いシリンダと、
前記シリンダリテーナクロージャに対して回転運動可能であると共に、それらの間の相対軸方向運動に抗して固定された回転可能な作動カラーであって、前記シリンダリテーナクロージャを貫通した開口部と位置合わせされて、貫通する該開口部を有する、回転可能な作動カラーと、
該作動カラーを貫通した該開口部と関連する第1の弁手段と、第1の弁手段を開位置と閉位置との間で動かして、前記開口部を通る流体フローを選択的に遮断または可能にするように、第1の弁手段に接続されたバルブアクチュエータと、
前記作動カラーの中央部に固定された上端部と、前記シリンダの下端部に隣接する下端部とを有する細長いシャフトであって、前記シャフトは、前記シリンダリテーナクロージャ内で前記開口部を通って延び、前記シリンダ内に同軸に延び、前記作動カラーとともに回転可能であるが、それらの間の相対軸方向運動に抗して固定され、前記シャフトは、その長さ全体にわたって延びている内部中空穴部を有し、前記シャフトの前記中空穴部は、前記第1の弁手段と、前記シリンダの前記閉じた下端部を貫通した該開口部とに位置合わせされ、前記シャフトは、前記シャフトの中空穴部と、前記シリンダの中空穴部との間の流体的連通を確立するその中の少なくとも1つの開口部とを有する、細長いシャフトと、
前記シリンダの閉じた下端部を貫通した前記開口部と関連する第2の弁手段であって、前記第2の弁手段は、前記シリンダの前記中空穴部への製品のフローを可能にするが、そこを通る逆のフローは防ぐように動作可能である、第2の弁手段と、
少なくとも1つの環状ピストンに対して、密閉された軸方向摺動関係で前記シャフトに取り付けられた該環状ピストンであって、前記ピストンは、前記シャフトに対する回転運動に抗して固定され、およびそれに対して密閉された摺動関係で前記シリンダの前記内面に係合された外側面を有する、少なくとも1つの環状ピストンと、
前記作動カラーおよび前記シャフトが、前記シリンダに対して第1の方向に回転した場合に、前記少なくとも1つのピストンを、前記シリンダ内で第1の方向で軸方向に動かすための、前記少なくとも1つのピストンの前記外側面と、前記シリンダの前記内面との間の相互係合手段であって、前記少なくとも1つのピストンの前記第1の方向での前記動きは、前記機構が製品の容器に取り付けられたときに、前記第2の弁手段を通って、およびシャフトの前記中空穴部へ、およびその中の前記開口部を通って、所用の製品を前記シリンダの中空穴部に引き込むように動作可能である、相互係合手段と、
前記少なくとも1つのピストンが前記第1の方向に動いたときにエネルギを蓄積する、前記少なくとも1つのピストンおよび前記シリンダに関連するエネルギ蓄積手段であって、前記エネルギ蓄積手段は、前記機構が、放出すべき製品の容器に取り付けられて、前記バルブアクチュエータが、前記第1の弁手段を開位置へ動かすように作動された場合、前記第1の方向と逆の第2の方向に前記少なくとも1つのピストンを動かして、前記シリンダの前記中空穴部に引き込まれた製品に圧力をかけて、前記第1の弁手段を貫通したそれを前記シリンダリテーナクロージャ内に押し進めるように動作可能である、エネルギ蓄積手段と、を備えている。
【0024】
本発明の第1の形態において、該エネルギ蓄積手段は、前記少なくとも1つのピストンを前記第2の方向へ動かすように前記ピストンに係合されたばねを備える。
【0025】
本発明の第2の形態において、該エネルギ蓄積手段は、前記シリンダに接続された空気圧手段を備え、前記空気圧手段はガスを収容し、前記少なくとも1つのピストンの前記第1の方向への動きは、前記ガスを圧縮してそれを加圧するように作用し、前記加圧されたガスは、前記少なくとも1つのピストンに対して前記第2の方向に力を及ぼし、それにより、該機構が、放出すべき製品の容器に取り付けられたときに、前記少なくとも1つのピストンが第2の方向に動いて、第1の弁手段が開いた場合に、該シリンダ穴部から製品を吐出する。
【0026】
本発明の第3の形態において、該エネルギ蓄積手段は、前記少なくとも1つのピストンが前記第1の方向に動かされて、前記少なくとも1つのピストンに前記第2の方向で力を及ぼした場合に、弾性部材が弾性的に変形するように、前記少なくとも1つのピストンに接続された弾性部材を備え、それにより、前記機構が、放出すべき製品の容器に取り付けられたときに、前記少なくとも1つのピストンは、前記第2の方向に動いて、前記第1の弁手段が開いた場合に、前記シリンダ穴部から製品を吐出する。
【0027】
好適な実施形態において、該シャフトに取り付けられた2つのピストンがあり、前記ピストンは、前記作動カラーおよびシャフトが回転された場合、および前記第1の弁手段が開かれた場合に、互いの反対方向へ同時運動する。
【0028】
好適な実施形態の一態様によれば、該2つのピストンは、該シリンダのそれぞれの両端部に静止位置を有し、各前記ピストンは、該作動カラーおよびシャフトの第1の方向での回転時に、該シリンダのそれらそれぞれの端部から離れて、該シリンダの長手方向中央部に向かう動きの前記第1の方向と、該シリンダの中央部から離れて、該シリンダのそれぞれの両端部に戻る方向の動きの前記第2の方向とを有する。該シャフトの両端部のそれぞれには開口部があり、それぞれのピストンと、該シリンダのそれぞれの隣接する端部との間の、該シャフト穴部と、該シリンダの両端部との間に流体的連通を確立しており、それにより、それらの第1の方向における該ピストンの動作時に、製品が、該シャフト穴部に、およびその中の該開口部を通って外側に流れ、該シリンダ穴部のそれぞれの両端部に入る。
【0029】
該エネルギ蓄積手段は、該2つのピストン間に係合されたばねを備え、前記ばねは、それらの第1の方向における該ピストンの動作時に圧縮され、それらのそれぞれの第2の方向にある該ピストンを、該シリンダの中央部から、該シリンダのそれぞれの両端部に戻す方向に移動させるように動作可能であり、それにより、該機構が、放出すべき製品の容器に取り付けられたときに、該ピストンは、該シリンダ穴部の両端部において製品に圧力をかけて、第1の弁手段が開かれた場合に、それを該シャフト穴部に押し戻して、第1の弁手段を通って外側へ出す。
【0030】
好適な実施形態の別の態様によれば、該2つのピストンは、該シリンダの長手方向中央部に静止位置を有し、各前記ピストンは、該作動カラーおよびシャフトの第1の方向での回転時に、それらの中央位置から離れて、該シリンダのそれぞれの両端部に向かう動きの第1の方向と、該シリンダのそれぞれの両端部から離れて、該シリンダの中央部に向かう動きの第2の方向とを有する。該シャフトの少なくとも1つの開口部は、それぞれのピストン間の、該シャフト穴部と、該シリンダ穴部の中央部との間で流体的連通を確立し、該機構が放出すべき製品の容器に取り付けられると、該ピストンのそれらの第1の方向への動作時に、製品が、該シャフト穴部に引き込まれて、その中の該開口部を通って外側へ出て、該シリンダ穴部の中央部に入る。該エネルギ蓄積手段は、該シリンダ穴部と接続された空気圧手段を備え、前記空気圧手段はガスを収容し、第1の方向への該ピストンの動きは、該ガスを圧縮して加圧するように作用し、前記加圧されたガスは、該ピストンの一方に力を及ぼして、それを第2の方向に移動させ、それにより、該シャフトを回転させて、他方のピストンをその第2の方向に動かし、それにより、該機構が、放出すべき製品の容器に取り付けられると、該ピストンは、第1の弁手段が開いたときに、それらの第2の方向に移動して、該シリンダ穴部の中央部にある製品に圧力をかけて、該シリンダ穴部から吐出する。
【0031】
本発明による、機械的に付勢された持続性噴霧機構が固定される容器の内容積から製品を放出する方法は、前記容器に対し、前記機構の作動カラーを一方向に回転させて、前記内容積から1つまたは複数の製品チャンバへ所定量の製品を引き出して前記1つまたは複数の製品チャンバを加圧する工程(1)と、前記機構のアクチュエータを一時的に押圧して、前記1つまたは複数の製品チャンバと流体連通するとともに通常は閉位置に付勢されたバルブを開放し、前記アクチュエータが一時的に押圧されている持続時間中、前記1つまたは複数の製品チャンバからノズルを介して前記製品の一部を放出する工程(2)と、前記アクチュエータの圧力を解放して前記バルブを前記閉位置に復帰させる工程(3)とを含み、前記製品が前記容器から放出される持続時間中、前記作動カラーは前記容器に対して回転しない。
好適な実施形態において、本発明の方法は、工程(3)の後に、前記1つまたは複数の製品チャンバ内の前記製品がなくなるまで、工程(2)〜(3)を順次に繰り返す工程(4)をさらに含む。
好適な実施形態において、本発明の方法は、工程(4)の後に、工程(1)〜(4)を繰り返す工程(5)をさらに含む。
好適な実施形態において、前記作動カラーの一方向への回転が360°以下である。
好適な実施形態において、前記容器がハンドヘルド容器であり、前記作動カラーが手で回転させられるとともに、前記アクチュエータが手による加圧により一時的に押圧される。
好適な実施形態において、前記製品が前記ノズルから噴霧形態で放出される。
好適な実施形態において、工程(1)における前記1つまたは複数の製品チャンバの加圧が、1つまたは複数の製品チャンバを加圧する少なくとも1つのピストンに圧力を作用させるエネルギ蓄積装置を用いて行われる。
好適な実施形態において、前記エネルギ蓄積装置が、1つまたは複数のバネ、1つまたは複数のエラストマー部材、またはガスを含む空気圧手段を用いる。
好適な実施形態において、前記エネルギ蓄積装置が、前記少なくとも1つのピストンに十分な圧力を作用させるよう予め応力を付与されているまたは予め圧縮されている。
好適な実施形態において、前記少なくとも1つのピストンが2つの環状ピストンである。
好適な実施形態において、工程(1)における前記作動カラーの回転により、前記2つの環状ピストンが互いに対して反対方向に同時に動き、前記内容積から所定量の製品を製品チャンバに引き出して前記製品チャンバを加圧する。
本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から明らかになるであろう。
【0032】
「動力源」、「発電機」および「エネルギ蓄積手段」という用語は、本願明細書においては、
図2〜
図7および
図15に示す実施形態のばね手段、
図8〜
図10および
図17に示す実施形態の空気圧手段、および
図11〜
図14に示す実施形態の伸縮可能な弾性手段を言い表すために置き換え可能に用いられている。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】容器のない状態の機構を示す、本発明による機械的に付勢された機構の全体側面図である。
【
図2】対向するピストンが「静止位置」にある状態の本発明の第1の好適な形態を示す、
図1の線2−2に沿った拡大断面図である。
【
図3】
図2と同様であるが、製品を放出する準備ができている装填または「充填」位置にある対向するピストンを示す断面図である。
【
図4】
図1〜
図3の実施形態に用いられる二重動作シリンダの長手方向断面図である。
【
図5】対向する上方ピストンおよび下方ピストンの両方と、それらが摺動する歯車付シャフトの、部分的に切り欠かれている部分分解側面図である。
【
図6】ピストン内での外側被覆されたインサート歯シールへの歯車付シャフトの係合を示す、
図5の線6−6に沿った断面図である。
【
図7】本発明のアクチュエータアセンブリの大幅に拡大した部分長手方向断面図である。
【
図8】ピストンが、製品を放出する準備ができている装填位置にあり、前述の実施形態のばねが、空気圧力発生器と置き換えられており、対向するらせん状構造の方向と、静止位置と装填位置との間でのピストンの動きの方向とが、前述の実施形態とは逆になっている、作動機構の別の実施形態の部分長手方向断面図である。
【
図9】静止位置にあるピストンを示す、部分的に切り欠かれている
図8の実施形態の部分長手方向断面図である。
【
図10】
図8および
図9の実施形態に用いられるシリンダのある縮尺での長手方向断面図である。
【
図11】静止を示し、
図8の空気圧力発生器が、力発生器としての伸縮可能な弾性材料取付け具と置き換えられている、別の実施形態の長手方向拡大部分断面図である。
【
図12】
図11と同様であるが、ピストンが装填位置にあり、弾性取付け具が伸びて、放出する準備ができている状態を示す部分長手方向断面図である。
【
図13】その弛緩状態または未延伸状態で、ピストンへの取付け前を示す、
図11のアセンブリの伸縮可能な取付け具の側面図である。
【
図14】
図11に示す方向の逆を示す、
図11のアセンブリに用いられるピストンの側面図である。
【
図15】一方のピストンがなくなって、シリンダが、それを収容するように改良され、他のすべての部材は同一の機能を保持したままである、
図2および
図3に対する代替的な実施形態のさらに拡大した長手方向部分断面図である。
【
図16】すべての実施形態に採用されている通気を示す、
図15の線16−16に沿った断面図である。
【
図17】単一のピストンのみと、関連する空気圧力発生器とが用いられている、
図8および
図9に対する代替的な実施形態の長手方向部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書の一部に組み込まれ、および本願明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の好適な実施形態を説明し、およびその記述とともに、本発明の原理を説明するのに役立つものである。
【0035】
図1〜
図7において、アクチュエータの一回転で、持続性噴霧を便利に放出するための本発明による機構の第一の好適な実施形態を、大まかに符号10で示す。該機構は、ポンプアセンブリ20と、該ポンプアセンブリを作動させるためのアクチュエータアセンブリ110とを含む。
【0036】
ポンプアセンブリ20は、貫通する中央開口部23を備えた横方向端壁22と、該端壁の外周部から垂下する第1の壁部24と、第1の壁部の底縁部に接合され、環状の上方に開いているポケット26を画成するように、外側に離間した関係で、そこから第1の壁部まで上方へ延びている第2の壁部25とを有するシリンダリテーナクロージャ21を含む。第1の壁部24は、該シリンダリテーナクロージャを容器Cの上端部に固定するための適切な手段27を、その内面に有している。
【0037】
開いた上端部および下端部と、その全体に及んでいる中空穴部31を画成する内面とを有する細長いシリンダ30は、その上端部が、シリンダリテーナクロージャ21の下面に取り付けられて、そこから、該シリンダリテーナクロージャを貫通する中央開口部23と位置合わせされて、該中空穴部とともに容器C内に垂下している。シリンダリテーナクロージャ21上の複数の回転防止ラグ32は、該シリンダと、該シリンダリテーナクロージャとの間の相対回転を防ぐように、シリンダ30の上端部の鋸歯状フランジ33と係合している。2つの対向する多条らせん状構造34および35は、シリンダ30の内面に形成されて、該シリンダの長手方向中央部から、該シリンダのそれぞれの両端部から離間した位置まで、それぞれ反対方向に延びている。浸漬管レセプタ36は、該シリンダの下端部に取り付けられ、およびそれに接続されている浸漬管37と、該浸漬管から該シリンダ内へのフローを可能にするが、該シリンダから該浸漬管への逆のフローは防ぐように作動可能なボール逆止弁39によって制御されるその中を通る流路38とを有している。該浸漬管レセプタは、それぞれ該浸漬管および該シリンダ上の相互係合したフランジ40および41によって、該シリンダの端部に保持されている。
【0038】
作動カラー50は、回転のために、該シリンダリテーナクロージャ21の上部に設けられ、および、貫通する中央開口部53が、端壁22を通る中央開口部23と位置合わせされた状態で、該シリンダリテーナクロージャの端壁22に重なっている横方向壁部51を有している。円筒形シール壁部54は、外側に離間した同心関係で、壁部51の中央部から開口部23および53まで上方へ及び、壁部51の外縁部の第1および第2の径方向に離間した円筒形壁部55および56は、上方に開いている環状ポケット57を画成している。外側円筒形壁部58は、壁部56の上縁部に接続され、外側に離間した同心関係で、壁部56まで下方へ及んでいる。壁部58の下方部は、ポケット26に回転可能に収容されるフォールススカート部59を画成し、その外部上方部は、該作動カラーの回転を容易にするように、一連のグリップリブ60をその上に有している。壁部55の内側底縁部の複数の保持ボス61は、該作動カラーの該シリンダリテーナクロージャに対する回転運動を可能にするが、それらの間の軸方向の移動は防ぐように、シリンダリテーナクロージャ21の壁部22の外縁部で、環状取付丸縁部62の下に係合している。
【0039】
該作動カラーと一体の細長い管状シャフト70は、壁部51の中央部から垂下し、および開口部23を通って下方の該シリンダリテーナクロージャ内に延び、およびシリンダ30内に同軸に延び、その下端部は、該シリンダの下端部に隣接して配置されている。該シャフトの外側面は、該シリンダの内面から径方向内側に離間しており、軸方向に延びているスプライン71をその上に有している。該シャフトは、該作動カラーとともに回転可能であり、その長さ全体にわたって延びている内部中空穴部72を有している。該穴部は、該作動カラーを貫通した中央開口部53と、および該浸漬管レセプタの流路38と位置合わせされている。フィードスロット73および74は、それぞれ該シャフトの両端部において、該シャフトの側部を通って開口しており、該シャフトの中空穴部と、該シリンダ穴部の両端部との間に流体的連通を確立している。
【0040】
図1〜
図7に示す本発明の構成においては、2つの環状ピストン80および81が、互いに対向する関係で、シャフト70に摺動可能に取り付けられて、該シリンダ穴部を、該ピストン間の中央チャンバ82と、該シリンダの両端部の製品装填チャンバ83および84とに分けている。該ピストンは、それぞれ、外側被覆された嵌め歯シールインサート85および86によって形成され、それらのインサートは、該ピストンと該シャフトとの間で流体密封シールを形成し、該シャフトとの回転のために該ピストンを固定するが、該シャフト上での該ピストンの軸方向摺動運動は可能にするように、該シャフト上のスプライン71と協働する。
図5を見て最もよく分かるように、各ピストンの外側面は、その面に、隆起したカム状のらせん状構造87および87’を有し、また、
図2および
図3を見て最もよく分かるように、該ピストンの向き合っている端部は、一連のリブ89の内端で終端している環状チャネル88をその中に有している。
【0041】
中央チャンバ82内のばね90は、該ばねの両端部がチャネル88内に収容され、およびリブ89に接触して係合して、該ピストンを互いに離して、
図2に示すそれらの静止位置へ押し込む状態で、該ピストン間に係合されている。作動カラー50とシャフト70が回転されると、該ピストン上のカム状のらせん状構造87および87’は、該シリンダ穴部内のらせん状構造34および35と協働して、該ピストンを互いに軸方向に向けて、
図2に示すそれらの静止位置から、
図3に示すそれらの装填位置まで移動させる。
【0042】
第1の弁手段は、製品装填チャンバからの該製品の吐出を制御するために、作動カラー50およびシャフト70と関連している。第1の弁手段は、シール壁部54の内側底部上の保持丸縁部101と、リテーナリング100の外周部の周方向干渉丸縁部102との係合によって、作動カラー50の開口部53に保持された該リテーナリングを備えている。
弁座延長部103は、開口部53を通って、管状シャフト70の上端部内に及んで、その下端部において、内側に先細になっている弁座104で終端している。
【0043】
アクチュエータアセンブリ110は、機械的分解ユニット(mecahnical breakup unit:MBU)インサート112を有するアクチュエータ本体111と、該作動カラーの壁部55の内面に対して往復動可能な垂下スカート部113と、シール壁部54内で往復動可能な垂下中央ポスト114とを備えている。ポスト114の底端部のシール115は、壁部54とともに摺動シールを行い、また、スカート部113の底端部の外側に向いているフランジ116は、該作動カラーに組み付けられた該アクチュエータ本体を保持するように、該作動カラーの壁部55の上縁部の内側に向いているフランジ117の下に係合されている。バルブステム118は、ポスト114からリテーナリング100を通って下方に延びている。該ステムの底端部の拡大されたバルブヘッド119は、該アクチュエータ本体が、
図2、
図3および
図7に図示されているように、その静止位置にあるとき、リテーナリング100の弁座104に当接している。
【0044】
オーバーキャップ130は、該作動カラーのポケット57に収容された垂下スカート部131を有している。
【0045】
シャフト70の上端部周辺の2つのシールリング140は、シリンダ30の上部において、その静止位置にあって、ボトルシールガスケット141が、ボトルネック仕上げ142の上面と、シリンダリテーナクロージャ21の下面領域との間に位置している場合、シリンダリテーナクロージャ21の下面および上部ピストン80の上方外表面に回転可能に接触している。
【0046】
製品の放出を所望する場合、作動カラー50と、取り付けてあるシャフト70とが回転されて、ピストン80、81、シャフト間のスプライン状の係合のため、それらのピストンが回転させられる。さらに、該ピストンの外側面のらせん状構造87,87’と、該シリンダの内面のらせん状構造34,35との係合のために、該ピストンの回転運動が、該ピストンが
図3に図示されている位置へ互いに向かっていく軸方向運動に変換される。この動作は、製品チャンバ83および84内に真空を生じさせて、製品をボール逆止弁39を通してシャフト70の穴部72に引き込んで、そこからフィードスロット73および74を通して出し、チャンバ83および84に引き込む。また、この動作は、ばね90を圧縮することで該ピストンに戻り力をかけ、該チャンバ内の製品に圧力をかける。バルブ119がシート104に当接している限り、その加圧された製品は、チャンバ83および84内に閉じ込められているが、該アクチュエータが押し下げられて、該バルブが離座させられると、該ばねが該ピストンに触れて、該製品をチャンバ83および84から、該フィードスロットを介して穴部72へ戻してバルブ119を通し、該機械的分解ユニットまで押し戻す。該製品チャンバをフルに充填して、該アクチュエータが押し下げられたときに、さらなる動作を要することなく、持続性噴霧を得るためには、該作動カラーの一回転のみ必要である。製品が該チャンバからなくなると、該ユニットは、別の放出サイクルの準備が整った状態になる。
【0047】
本発明の第二の好適な実施形態が、
図8〜
図10に符号200によって大まかに図示されている。本発明のこの構成は、前述の実施形態と同様に本質的には機能するが、ばね90ではなく空気圧力発生器210を有し、リテーナリング100が省かれており、シリンダ211がその端部間の中ほどに狭幅部分212を有し、対向するらせん状構造34’および35’が該シリンダの端部に向かって配置され、および
図2〜
図4におけるこれらの方向とは反対側に向けて配置され、ピストン80’および81’は端と端が逆になっており、およびそれらの静止位置と装填位置との間で、前述の実施形態におけるそれらの方向性および動きに対して反対方向に移動するという点で異なっている。加えて、シャフト70’は、前述の実施形態と同様に、該シャフトの両端部において、フィードスロット73および74ではなく、その端部間の中ほどにフィード開口部213を有している。該ピストンは、
図8においては装填位置に図示され、
図9においては静止位置に図示されている。
【0048】
空気圧力発生器210は、アダプタ215によって、シリンダ211の底端部に取り付けられた圧力チャンバ214を備えている。管状部材216は、該チャンバの底壁部217から、その開口した上端部まで、該チャンバ内に同軸に延びており、また、壁部217は、そこを貫通して装填チューブ219と連通している穴218を有している。穴218は、通常は、一方向ガスケット充填バルブ220によって覆われている。浸漬管221は、管状部材216に接続され、逆止弁ボール222は、該管状部材の上端部に当接している。延長端部224を有する駆動ピストン223は、圧力チャンバ214内で往復動可能であり、Oリング225および226によって、それぞれ、該チャンバ壁部と該管状部材とに対して摺動可能にシールされている。
【0049】
使用時には、装填チューブ219および穴218を介して、装填前負荷がチャンバ214内にかけられ、駆動ピストン223に圧力がかけられて、延長端部224が該シリンダ内で
図9に示す位置まで上方へ押し上げられる。ピストン80’および81’は、通常、
図9に示すように、該駆動ピストンがピストン80’に当接した状態で、該シリンダの中間部でそれらの静止位置にある。
【0050】
放出サイクルを開始するためには、該作動カラーおよびそれに伴ってシャフト70’が回転されて、該ピストン上のらせん状構造と、該シリンダ内のらせん状構造との係合によって、該ピストンは、
図8に示すように、互いに軸方向に離れて、該シリンダの両端部の装填位置まで移動させられる。該ピストンのこの動きは、駆動ピストン223を下方へ押し込んで、チャンバ214内の空気装填物を圧縮し、該ピストン間の該シリンダ内に真空を生成し、製品を該浸漬管を通して、上方のボール弁222を通過させて、シャフト70’の内部に引き込み、フィード開口部213を通って、該ピストン間の製品装填チャンバ226内に引き込む。チャンバ214内の圧縮された空気装填物は、該駆動ピストンをピストン80’に押し付けて、該ピストンにチャンバ226内の製品に圧力をかけさせるが、該アクチュエータアセンブリのバルブ119が当接しているため、製品は該チャンバから抜け出すことができず、該ピストンは、
図8に示すように、依然その装填位置にある。
該アクチュエータが、バルブ119を離座させるように作動されると、チャンバ226から製品が抜け出せるようになって、ピストン80’をシャフト70’に沿って上方へ押し上げて、該シリンダの中心に向かって戻すように、圧縮された空気装填物が該駆動ピストンに作用する。該シャフトとピストンの間のスプライン式の接続と、該ピストンおよびシリンダのらせん状構造の係合とのために、下方のピストンのこの動きは、シャフト70’の回転を引き起こし、結果、上方のピストン81’は、該シャフトに沿って反対側のピストンへ向けて動かされ、チャンバ226内の製品が外部へ押し出されて、バルブ119のそばを通ってMBU112の中を通る。この時点で、該システムは、別の放出サイクルの準備ができている。
【0051】
本発明の第三の好適な実施形態が、
図11〜
図14に符号300で大まかに図示されている。本発明のこの構成においては、前述の実施形態の空気圧力発生器が、改良されたピストン302に取り付けられた伸縮可能な弾力発生器301に置き換えられている。
【0052】
弾力発生器301は、アダプタ305によってシリンダ304の底端部に取り付けられ、その中心部が弁座307まで上方へ延びている管状部材306を有する、前述の実施形態におけるチャンバ214と同様の円筒形ハウジング303と、浸漬管220からのフローは可能にするが、逆のフローは防ぐ、その上端部の一方向ボール逆止弁308とを備えている。スプライン状シャフト70’は、その下端部が、ハウジング303内の管状部材306の上端部と、わずかに離間して位置合わせされた対向関係になっている状態で、シリンダ304内に同軸に延びている。伸縮可能な弾性取付け具309は、該取付け具の一方の端部にわずかにはめ込まれた、径方向内側に向けられたフランジ310を有し、このフランジはシャフト70’と管状部材306の向かい合う端部に挟まれている。該取付け具の他方の端部は、その中に上方向に直面するチャネル312を有する、径方向外側に向けられたフランジ311を有している。該改良されたピストンは、ハウジング303の内外で往復動するように適合された円筒形延長部313を有し、また、該延長部の端部は、チャネル312内にはめ込まれている。該ピストン本体は、
図8〜
図10の実施形態と同様、それぞれ、スプライン状のシャフト70’および該シリンダ内のらせん状構造34’,35’との協働のための嵌め歯シールインサート85およびらせん状構造87,87’を有している。
【0053】
その結果、アクチュエータカラー50(
図11〜
図14には図示せず)が回転されると、取付けシャフト70’は回転され、該スプライン状シャフトと嵌め歯インサートとの相互作用、および該ピストン上のらせん状構造と、該シリンダ内のらせん状構造との相互作用により、該ピストンが、
図11におけるその静止位置から、
図14におけるその装填位置まで動かされる。この動きは、シリンダ304内のチャンバ313内に真空を生成して、製品を浸漬管220内の上方へ通し、バルブ308のそばを通してチャンバ313内に引き込む。また、この動きは、取付け具309を、
図11に示すその緩和状態から、
図14に示すその伸びたエネルギ蓄積状態まで伸ばす。したがって、該アクチュエータアセンブリ内のバルブ119が離座されると、該取付け具は、該ピストン延長部を反対方向に引っ張って、該ピストンをシリンダ304内の上方へ追いやり、製品をチャンバ313から、開いたバルブ119を通ってMBU112へ押し込む。
【0054】
本発明の第四の好適な実施形態が、
図15および
図16に、符号400で大まかに図示されている。本発明のこの構成は、1つのピストン81だけが用いられ、それに伴ってシリンダ30’が短くされて、ばね90が、該ピストンと浸漬管レセプタ36との間に係合されていることを除いて、
図2〜
図7に図示されている構成と本質的に同じである。本発明のこの構成は、他のあらゆる点において、
図2〜
図7に図示されている構成と同一に機能する。
【0055】
本願明細書に開示されている本発明のすべての構成とともに用いることができる1つの適当な排気手段を
図7、
図15および
図16に示す。該排気手段は、シリンダリテーナクロージャ21の壁部22を貫通する通気口404と、通常は、該通気口を閉じているが、該作動カラーが回された場合には、該通気口を露出させる、作動カラー50の壁部51の下面にあるシールパッド405とを備えている。排気は、放出サイクル中の容器C内への空気の補充を可能にして、該容器内での圧力差平衡を実現する。
【0056】
図17は、該ピストンのうちの一方が省かれており、単一のピストン80’と、それに対応して短くされたシリンダ211’とが用いられていることを除いて、
図8〜
図10に示す構成と実質的に同一である別の実施形態を示す。本発明のこの構成は、他のあらゆる点において、
図8〜
図10に示す構成と同一に機能する。
【0057】
すべての実施形態は、設計上、左右のどちらも可能な、該作動カラーの一回転を要する。該作動カラーの回転は、対向するピストン、または、いくつかの実施形態においては1つのピストンを、歯車付シャフトに沿って動かして、製品をインレット逆止弁手段を通って空洞チャンバまたはチャンバ内に引き込む真空を生成させる。また、該1つ以上のピストンの動きは、エネルギ蓄積手段にエネルギを蓄積する。一旦この動作が実施されると、アウトレット弁手段は、該エネルギ蓄積手段の影響下で、該製品の該噴霧ヘッドアクチュエータを介した放出を防ぐ。該噴霧アクチュエータヘッドを押し下げることにより、該製品が所定の持続期間にわたって放出される。排気は、各放出サイクル中に行われる。また、該排気手段は、その送り先へのパッケージ配送のためのシッパーシールとしても役立つ。本発明の利便性は、製品の短時間の噴出を得るために、アクチュエータを繰り返し上下動させる必要がなく、従来の機械的に作動するシステムを作動させる際の指の疲労もなくなるため、従来の化学的に駆動されるシステムの利便性に近い。本願明細書に開示されている実施形態は、今までは手に入らなかった持続性噴霧および利便性を手頃な価格で実現できる。
【0058】
上記で示されているように、上記の実施形態に関する多くの変更例および組合せを構成することができ、それらの実施形態は、当業者が容易に思い付くため、本発明を、図示されおよび本願明細書に記載されている構造およびプロセスに厳密に限定することは望ましくない。したがって、添付クレームによって定義される本発明の範囲内にあるすべての適当な変更例および等価物に関する手段を講じてもよい。「備える」、「備えている」、「含む」および「含んでいる」という用語は、この明細書および以下のクレームにおいて用いる場合、記述された形状構成またはステップの存在を明記することが意図されているが、それらの用語は、その他の1つ以上の形状構成、ステップまたはそれらの群の存在または追加を除外するものではない。