(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る車両位置活用システム1の一例を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両位置活用システム1の一例を示す概略図である。
【0017】
(全体構成)
図1に示す通り、車両位置活用システム1は、GNSS車載器10と、ICカード20と、ユーザ端末30と、ポイント付与サーバ40と、誘導情報提供サーバ50とを備える。GNSS車載器10とユーザ端末30は、3G回線網や、DSRC(Dedicated Short Range Communication)通信を介して接続されている。
【0018】
GNSS車載器10は、車両に搭載され、GNSS(全地球航行衛星システム:Global Navigation Satellite System)を利用して車両の位置情報を取得する。また、GNSS車載器10は、いわゆる、DSRC通信を用いて、有料道路の出入口等に設けられる路側アンテナとの間の無線通信に基づき、通行料等の支払い処理を行う。
【0019】
ICカード20は、GNSS車載器10の所定のカード挿入口に挿入された状態で、GNSS車載器10と通信を行う。ICカード20には、例えば、GNSS車載器10が搭載されている車両に関する情報(以下、車両情報という。)が予め登録されている。車両情報には、例えば、GNSS車載器10に固有の識別情報、車載器に固有の識別番号、及び、車両のナンバー等が含まれる。
【0020】
ユーザ端末30は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の端末である。ユーザ端末30は、GNSS車載器10が搭載された車両を利用するユーザの端末であり、誘導情報提供サーバ50には、GNSS車載器10とユーザ端末30とを紐づける情報が記憶されている。
【0021】
ポイント付与サーバ40は、ネットワークを介して、GNSS車載器10及びユーザ端末30と通信可能に接続される。ポイント付与サーバ40は、GNSS車載器10が搭載された車両の状態(例えば、走行経路や長時間の停車位置等)が所定の付与条件を満たす場合、満たす付与条件に応じた効果をGNSS車載器10が搭載された車両の利用者に付与する。実施形態において、ポイント付与サーバ40は、付与条件に応じた効果として、プラスのポイントを付与するが、これに限られない。例えば、マイナスのポイントを付与してもよい。ポイント付与サーバ40には、利用者に付与されたポイントに、GNSS車載器10とユーザ端末30とを紐づける情報が記憶されている。
【0022】
誘導情報提供サーバ50は、ネットワークを介して、GNSS車載器10及びユーザ端末30と通信可能に接続される。誘導情報提供サーバ50は、GNSS車載器10が搭載された車両の現在位置に応じた誘導情報を生成する。実施形態において、誘導情報とは、付与条件を満たし得る状況に車両を誘導するための情報である。例えば、所定の走行経路を走行した車両にポイントが付与されることが付与条件として予め決められている場合、誘導情報提供サーバ50は、車両が所定の走行経路を走行するように誘導するための情報を生成する。また、所定のポイントに立ち寄った車両にポイントが付与されることが付与条件として予め決められている場合、誘導情報提供サーバ50は、車両が所定のポイントを経由して所定時間以上停車するように誘導するための情報を生成する。
【0023】
(GNSS車載器10とICカード20の構成について)
次に、
図2を参照して、GNSS車載器10とICカード20の構成について詳細に説明する。
図2は、GNSS車載器10とICカード20の構成例を示す図である。
図2に示す通り、GNSS車載器10は、通信部101と、センサー102と、GNSS受信部103と、時計104と、リーダライタ105と、車載器制御部106と、記憶部107とを備える。
【0024】
通信部101は、インターネット等の広域ネットワークを介して、ポイント付与サーバ40及び誘導情報提供サーバ50に対して、GNSS車載器10の現在位置を示す情報等を送信する。また、通信部101は、DSRC等の狭域ネットワークを介して、路側アンテナ60から入口情報やコマンド等を受信し、ICカード20から読み取った情報等を送信する。
【0025】
センサー102は、加速度センサー、車速センサー、ジャイロセンサー等を含み、GNSS車載器10が搭載された車両の状態変化を検出し、検出結果を車載器制御部106に出力する。
【0026】
GNSS受信部103は、衛星からの電波を受信し、電波から抽出した情報を車載器制御部106に出力する。
時計104は、現在の日時と時刻を示す情報(以下、日時情報という)を車載器制御部106に出力する。
リーダライタ105は、ICカード20にアクセスして情報の読み書きを行う。
【0027】
車載器制御部106は、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、GNSS車載器10を統括的に制御する。GNSS車載器10は、CPUである車載器制御部106がプログラムを実行することにより機能する機能部として、ログ情報生成部161と、課金処理部162とを備える。これら機能部の一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア機能部であってもよい。
【0028】
ログ情報生成部161は、センサー102やGNSS受信部103からの情報に基づき、GNSS車載器10が搭載された車両の現在位置(例えば、地球上の座標値)を求め、走行経路を捕捉する。ログ情報生成部161は、例えば、記憶部107に記憶されている地図情報171と、車両の現在位置とを照合して、車両が走行している道路のリンクIDを捕捉する。なお、地図情報には、各道路を識別するためのリンクIDが含まれる。リンク同士は、交差点等に相当するノードで接続されており、地図情報には、各ノードを識別するためのノードIDが含まれる。
【0029】
ログ情報生成部161は、リーダライタ105を制御して、捕捉した走行経路とその走行日時を示す情報(以下、走行ログ情報という)をICカード20に書き込む。実施形態において、走行ログ情報は、捕捉したリンクIDと走行日時とを対応付けた情報である。リンクIDを捕捉する間隔は予め決められている。
また、ログ情報生成部161は、GNSS車載器10が搭載された車両が停車しているか否かを判定する。停車していると判定した場合、ログ情報生成部161は、停車位置、停車日時、停車時間等を示す情報(以下、停車ログ情報という)をICカード20に書き込む。ログ情報生成部161は、車両の現在位置が所定時間以上変化しない場合に停車していると判定してもよく、車両のイグニッションがオフになったことを検出した場合に停車していると判定してもよい。
【0030】
課金処理部162は、通信部101を介して路側アンテナ60から受信した情報に基づき、通行料金の課金処理を実行する。例えば、車両が有料道路の入口ゲートを通過する場合、GNSS車載器10は、入口ゲートに設置された路側アンテナ60からどこの入口であるかを示す入口情報を受信し、ICカード20に書き込む。車両が有料道路の出口ゲートを通過する場合、GNSS車載器10は、出口ゲートに設置された路側アンテナ60から課金処理の実行を要求するコマンドを受信し、ICカード20に記憶されている入口情報と車両情報とに基づき、通行料金の課金処理を実行する。課金処理部162は、課金処理を実行した料金と処理の日時とを示す情報(以下、課金結果情報という)の結果をICカード20に書き込む。
【0031】
なお、課金処理部162は、ICカード20に記憶されている電子マネーを用いて通行料金の課金処理を実行してもよく、ICカード20に記憶されている車両情報を用いて、クレジットカード会社の外部サーバ等に対して課金処理を依頼してもよい。また、課金処理部162の処理は、路側アンテナ60と接続された有料道路側のサーバにより計算された通行料を差し引く処理であってもよく、自身で通行料を算出してもよい。
【0032】
ICカード20は、ICカード制御部201と、記憶部202とを備える。
ICカード制御部201は、例えばCPUであって、GNSS車載器10のリーダライタ105からのコマンドに基づき、記憶部202に対して情報の読み書きを行う。
記憶部202には、入口情報203と、車両情報204と、課金結果情報205と、走行ログ情報206と、停車ログ情報207とが記憶される。
入口情報203は、GNSS車載器10が路側アンテナ60から受信した入口情報である。
【0033】
車両情報204は、GNSS車載器10が搭載される車両に関する情報である。車両情報204には、GNSS車載器10に固有の識別情報や、車両のナンバー等が含まれる。
課金結果情報205は、GNSS車載器10により実行された課金処理の結果と課金処理が実行された日時等を対応付けた情報である。
走行ログ情報206は、GNSS車載器10により取得された車両の走行経路のログである。実施形態において、走行ログ情報206は、捕捉したリンクIDと走行日時とを対応付けた情報である。
停車ログ情報207は、GNSS車載器10により取得された車両の停車状態のログである。実施形態において、停車ログ情報207は、停車位置、停車日時、停車時間等を対応付けた情報である。停車時間が0分未満である場合、単なる通過とする。
【0034】
(ポイント付与サーバ40の構成について)
次に、
図3を参照して、ポイント付与サーバ40の構成について詳細に説明する。
図3は、ポイント付与サーバ40の構成例を示す図である。
図3に示す通り、ポイント付与サーバ40は、通信部401と、ログ情報取得部402と、決定部403と、記憶部404とを備える。
通信部401は、インターネット等の広域ネットワークを介して、GNSS車載器10から課金結果情報、走行ログ情報、停車ログ情報等を受信する。また、通信部401は、ポイントを付与した利用者のユーザ端末30に対して、付与したポイントの内容を示す情報(以下、ポイント情報という)を送信する。
【0035】
ログ情報取得部402は、通信部401を介してGNSS車載器10からログ情報を取得し、記憶部404に書き込む。ログ情報とは、車両の位置に基づくログ情報であって、走行ログ情報や停車ログ情報等を含む。実施形態において、ログ情報には、車両情報、決済結果情報、ポイント情報等も含まれる。
【0036】
決定部403は、ログ情報取得部402が取得したログ情報が示す状況が所定の付与条件を満たす場合、満たした付与条件に応じた効果を車両の利用者に対して決定する。
【0037】
記憶部404には、ログ情報405と、付与条件情報406とが記憶される。ログ情報405は、各車載器から取得したログ情報が含まれる。付与条件情報406には、走行経路に応じて付与されるポイントや、停車ポイントに応じて付与されるポイントが規定されている。
【0038】
ここで、
図4を参照して、付与条件情報406について詳細に説明する。
図4は、付与条件情報406の一例を示す図である。
図4に示す通り、付与条件情報406は、付与条件ナンバーと、エリアIDと、ルートIDと、停車時間条件と、回数条件と、有効期限と、ポイントと、備考とを対応付けるテーブルに記憶された情報である。
付与条件ナンバーは、各付与条件に対してシーケンシャルに割り当てられた番号である。
エリアIDとは、所定のエリアを示す識別情報である。実施形態において、エリアIDは、有料道路の事業者ごとの管理エリアであるが、これに限られず、市町村、都道府県等の単位であってもよい。
【0039】
ルートIDとは、ポイントを付与する経由ポイントのルートを示す識別情報である。各ルートは、経由ポイントが1つだけでもよく、複数の経由ポイントが含まれる場合には経由する順番も含まれる。各ルートの内容を示す情報は、他のテーブルにおいてルートIDと対応付けられている。実施形態において、各ルートの内容は、経由ポイントが道路のノードIDや所定位置を示す座標値で表される。
【0040】
停車時間条件とは、ポイントが付与される停車時間の条件である。
回数条件とは、ポイントが付与される反復回数の条件である。
有効期限とは、付与されたポイントが利用可能な期限である。
ポイントとは、付与条件を満たす場合に付与されるポイントである。
備考とは、ポイントを変換する場合等に参照される情報など、その他の情報である。
【0041】
ここで、
図4に示す付与条件情報406に規定されている付与条件を満たす例について説明する。
付与条件No.1を設定することにより、経由ポイント「P1」→「P3」をこの順番で1回通過した車両に対して、5ポイントが付与される。
付与条件No.3を設定することにより、経由ポイント「P1」→「P3」をこの順番で5回以上通過した車両に対して、20ポイントが付与される。
付与条件No.5を設定することにより、経由ポイント「P1」→「P2」→「P3」をこの順番で1回通過した車両に対して、30ポイントが付与される。
付与条件No.2を設定することにより、経由ポイント「P1」→「P2」→「P3」をこの順番で1回通過し、且つ、各経由ポイント「P1」,「P2」,「P3」に10分以上停車した車両に対して、20ポイントが付与される。
付与条件No.4を設定することにより、経由ポイント「P2」で60分以上停車した車両に対して、20ポイントが付与される。
【0042】
付与条件No.1は、経由ポイント「P1」と「P3」とを結ぶルートの通行を促進したい場合に効果的な条件である。
付与条件No.3は、経由ポイント「P1」と「P3」とを結ぶルートの通行回数を増加させたい場合に効果的な条件である。
付与条件No.5は、経由ポイント「P1」と「P2」と「P3」とを結ぶルートの通行を促進したい場合に効果的な条件である。
付与条件No.2は、経由ポイント「P1」と「P2」と「P3」とを結ぶルートの通行を促進し、且つ、各経由ポイントでの滞在を促進したい場合に効果的な条件である。
付与条件No.4は、経由ポイント「P2」での長時間の滞在を促進したい場合に効果的な条件である。
【0043】
複数の付与条件を組み合わせることにより、要求に応じた付与条件を設定することができる。例えば、付与条件No.5が設置されている状態で、付与条件N.4が追加設定された場合、経由ポイント「P2」に長時間の滞在を促進するための付与条件を設定することができる。
【0044】
次に、
図5を参照して、ルートとエリアについて説明する。
図5は、ルートとエリアの一例を示す図である。
図5に示す通り、グループαの中には、A事業者の有料道路が含まれるエリアAと、B事業者の有料道路が含まれるエリアBと、C事業者の有料道路が含まれるエリアCとがある。エリアA〜Cにおけるポイント「P1〜P3」は、それぞれ、有料道路のサービスエリアやインターチェンジである。
【0045】
(誘導情報提供サーバ50の構成について)
次に、
図6を参照して、誘導情報提供サーバ50の構成について詳細に説明する。
図6は、誘導情報提供サーバ50の構成例を示す図である。
図6に示す通り、誘導情報提供サーバ50は、通信部501と、検索部502と、誘導情報生成部503と、記憶部504とを備える。記憶部504には、付与条件情報505と地図情報506とが記憶されている。実施形態において、付与条件情報505は、
図4に示した情報と同じ情報である。
通信部501は、インターネット等の広域ネットワークを介して、GNSS車載器10から車両の現在位置を示す情報(以下、現在位置情報)を受信する。また、通信部401は、ユーザ端末30に対して、誘導情報生成部503が生成した誘導情報を送信する。
【0046】
検索部502は、通信部501を介してGNSS車載器10から現在位置情報を取得し、記憶部504に記憶されている付与条件情報505を参照して、GNSS車載器10が搭載された車両の現在位置が付与条件を満たし得る状況を検索する。例えば、GNSS車載器10が搭載された車両がエリアAの「P1」に存在する場合、付与条件No.1〜5を満たし得る状況にあるため、検索部502は、付与条件No.1〜5を検索により得る。
【0047】
誘導情報生成部503は、検索部502の検索により得られた付与条件を満たし得る状況に誘導するための情報を生成し、通信部501を介してユーザ端末30に送信する。例えば、付与条件No.1〜5を検索により得た場合、これらの付与条件を満たした場合、誘導情報生成部503は、各付与条件とそれらに応じたポイントが付与されることを伝えるメッセージを作成する。ここで、誘導情報生成部503は、付与され得るポイントを誘導情報に含めて提示してもよい。
ここで、誘導情報生成部503は、検索部502により得られた付与条件が複数ある場合、複数の付与条件の中から、付与されるポイントが大きい順に一部の付与条件を抽出して、抽出した付与条件に基づき誘導情報を生成してもよい。例えば、付与条件No.1〜5のうち、ポイントが最も大きい付与条件No.5のみに誘導するための情報を生成してもよい。
【0048】
(車両位置活用システム1による車両位置活用方法について)
次に、
図7を参照して、車両位置活用システム1による車両位置活用方法について説明する。
図7は、車両位置活用システム1による車両位置活用方法の一例を説明するためのフローチャートである。
GNSS車載器10は、GNSS信号を受信し(ステップST1)、受信したGNSS信号に基づき、GNSS車載器10が搭載された車両の現在位置を求める。
次いで、GNSS車載器10は、ICカード20から車両情報を読み出し、求めた現在位置を示す情報に車両情報を対応付けて、誘導情報提供サーバ50に送信する(ステップST2)。
【0049】
誘導情報提供サーバ50は、GNSS車載器10から車両の現在位置を示す情報を受信し(ステップST3)、受信した車両の現在位置に基づき、当該車両が将来において満たし得る付与条件を検索する。満たし得る付与条件を検索により得た場合、誘導情報提供サーバ50は、検索により得られた付与条件を満たし得る状況に誘導するための誘導情報を生成する。
誘導情報を生成した場合(ステップST4−YES)、誘導情報提供サーバ50は、車両情報と対応付けられたメールアドレスのユーザ端末30に対して、生成された誘導情報を送信する(ステップST5)。
【0050】
ユーザ端末30は、誘導情報提供サーバ50から受信した誘導情報を、自身のディスプレイ等から出力する(ステップST6)。
これにより、GNSS車載器10を搭載した車両と紐づけられたユーザのユーザ端末30に対して誘導情報を提供することができる。誘導情報を見たユーザは、現在位置から目的地までの経路を、誘導情報に従った経路に変更する可能性がある。よって、GNSS車載器10を搭載した車両の現在位置を利用して車両を所定のルートに誘導させることが可能となる。
【0051】
また、GNSS車載器10は、GNSS信号に基づき求めた車両の現在位置から、走行ログ情報や停車ログ情報を作成する(ステップST7)。
GNSS車載器10は、作成した走行ログ情報や停車ログ情報をICカード20に書き込み(ステップST8)、ICカード20の記憶部は、走行ログ情報や停車ログ情報を記憶する(ステップST9)。
次いで、GNSS車載器10は、ICカード20から車両情報を読み出し、作成した走行ログ情報や停車ログ情報に車両情報を対応付けて、ポイント付与サーバ40に送信する(ステップST10)。ポイント付与サーバ40は、走行ログ情報や停車ログ情報に、車両情報を対応付けて、自身の記憶部に書き込む(ステップST11)。
【0052】
さらに、GNSS車載器10は、路側アンテナ60から課金処理を指示するコマンドを受信した場合(ステップST12−YES)、課金処理を実行する。
GNSS車載器10は、課金処理を実行した後、課金結果情報を作成し(ステップST13)、ICカード20に書き込む(ステップST14)。ICカード20の記憶部は、課金結果情報を記憶する(ステップST15)。
また、GNSS車載器10は、ICカード20から車両情報を読み出し、作成した課金結果情報に車両情報を対応付けて、ポイント付与サーバ40に送信する(ステップST16)。ポイント付与サーバ40は、課金結果情報に、車両情報を対応付けて、自身の記憶部に書き込む(ステップST17)。実施形態では、上述の通り、ステップST11で書き込まれた走行ログ情報や停車ログ情報、ステップST17で書き込まれた課金結果情報を含めて、ログ情報という。
【0053】
ポイント付与サーバ40は、同一の車両情報と対応付けられたログ情報を記憶部から読み出し、ログ情報が示す状況が付与条件を満たすか否かを判定する(ステップST18)。付与条件を満たすと判定した場合、ポイント付与サーバ40は、付与条件に応じたポイントを付与し、車両情報に対応付けて記憶部に書き込む。
そして、ポイント付与サーバ40は、車両情報と対応付けられたメールアドレスのユーザ端末30に対して、付与したポイントの内容を示す情報を送信する(ステップST19)。
ユーザ端末30は、ポイント付与サーバ40から受信したポイントの内容を、自身のディスプレイ等から出力する(ステップST20)。
【0054】
(GNSS車載器10による処理フローについて)
次に、
図8を参照して、GNSS車載器10による処理フローについて説明する。
図8は、GNSS車載器10による処理フローの一例を説明するためのフローチャートである。
GNSS受信部103は、衛星からの電波を受信し(ステップST101)、電波から抽出した情報を車載器制御部106に出力する。
ログ情報生成部161は、センサー102やGNSS受信部103からの情報に基づき、GNSS車載器10が搭載された車両の現在位置(例えば、地球上の座標値)を求める(ステップST102)。
ログ情報生成部161は、例えば、記憶部107に記憶されている地図情報171と、車両の現在位置とを照合して、車両が走行している道路のリンクIDを捕捉する(ステップST103)。
そして、ログ情報生成部161は、捕捉したリンクIDとその走行日時を示す情報(以下、走行ログ情報という)を生成し、リーダライタ105を制御してICカード20に書き込む(ステップST104)。
【0055】
次いで、ログ情報生成部161は、GNSS車載器10が搭載された車両が停車しているか否かを判定する(ステップST105)。ログ情報生成部161は、例えば、車両の現在位置が所定時間以上変化しない場合に停車したと判定してもよく、車両のイグニッションがオフになったことを検出した場合に停車したと判定してもよい。
停車していると判定した場合(ステップST105−YES)、ログ情報生成部161は、発進したか否かを判定する(ステップST106)。ログ情報生成部161は、例えば、車両の現在位置が変化した場合に発進したと判定してもよく、車両のイグニッションがオンになったことを検出した場合に発進したと判定してもよい。
【0056】
発進したと判定した場合(ステップST106−YES)、ログ情報生成部161は、車両が停車したと判定した時から発進したと判定するまでの時間(以下、停車時間)を算出する(ステップST107)。
そして、ログ情報生成部161は、算出した停車時間に加え、停車位置、停車日時等を示す情報(停車ログ情報)を生成し、ICカード20に書き込む(ステップST108)。
なお、ここでは、走行ログ情報と停車ログ情報をICカード20に書き込む処理について説明したが、路側アンテナ60から課金処理の実行を要求するコマンドを受信した場合、課金処理部162は、課金処理を実行し、課金結果情報をICカード20に書き込む処理も実行する。
【0057】
(ポイント付与サーバ40による処理フローについて)
次に、
図9を参照して、ポイント付与サーバ40による処理フローについて説明する。
図9は、ポイント付与サーバ40による処理フローの一例を説明するためのフローチャートである。
ポイント付与サーバ40のログ情報取得部402は、GNSS車載器10からログ情報を取得し、記憶部404に書き込む(ステップST201)。
決定部403は、記憶部404のログ情報405から走行ログ情報と付与条件情報406とを読み出し、読み出した走行ログ情報と付与条件情報406とを比較して、走行ログ情報が少なくとも1つの付与条件を満たすか否かを判定する(ステップST202)。例えば、走行ログ情報に、エリアID「A」の通過ポイント「P1」→「P3」の経路を走行したという履歴が含まれている場合、決定部403は、付与条件No.1と付与条件No.3とを満たすと判定する。
【0058】
走行ログ情報が少なくとも1つの付与条件を満たす場合(ステップST202−YES)、決定部403は、該当回数が付与条件を満たすか否を判定する(ステップST203)。例えば、走行ログ情報に、エリアID「A」の通過ポイント「P1」→「P3」の経路を走行したという履歴が1回しか含まれていない場合、決定部403は、付与条件No.1を満たすが、付与条件No.3は満たさないと判定する。
【0059】
該当回数が付与条件を満たすと判定した場合(ステップST203−YES)、決定部403は、停車ログ情報が付与条件を満たすか否かを判定する(ステップST204)。例えば、付与条件No.1では、停車時間条件は0分であるから、決定部403は、停車ログ情報が付与条件を満たすと判定する。一方、付与条件No.2の場合、停車時間条件が10分であるため、決定部403は、各通過ポイント「P1,P2,P3」においてそれぞれ10分以上停車していた場合、停車ログ情報が付与条件を満たすと判定する。
停車ログ情報が付与条件を満たすと判定した場合(ステップST204−YES)、決定部403は、付与条件に応じたポイントを決定する(ステップST205)。決定部403は、決定したポイントを、予め決められた方法で付与する。
【0060】
ステップST202において走行ログ情報が付与条件を満たしていないと判定された場合(ステップST202−NO)、ステップST203において該当回数が付与条件を満たしていないと判定された場合(ステップST203−NO)、あるいは、ステップST204において停車ログ情報が付与条件を満たしていないと判定された場合(ステップST204−NO)、決定部403は、課金結果情報が付与条件を満たすか否かを判定する(ステップST206)。例えば、ある期間(例えば、過去一か月間等)においてある区間(例えば、エリアA、又は、グループα等)の有料道路で利用した通行料の総額が所定の金額を超えている場合、決定部403は、課金結果情報が付与条件を満たすと判定する。課金結果情報が付与条件を満たすと判定した場合(ステップST206−YES)、決定部403は、付与条件に応じたポイントを決定する(ステップST205)。
【0061】
(誘導情報提供サーバ50による処理フローについて)
次に、
図10を参照して、誘導情報提供サーバ50による処理フローについて説明する。
図10は、誘導情報提供サーバ50による処理フローの一例を説明するためのフローチャートである。
通信部501は、GNSS車載器10から現在位置情報を取得する(ステップST301)。
検索部502は、記憶部504に記憶されている付与条件情報505を参照して、GNSS車載器10が搭載された車両の現在位置が付与条件を満たし得る状況を検索する(ステップST302)。例えば、GNSS車載器10が搭載された車両がエリアAの「P1」に存在する場合、付与条件No.1〜5を満たし得る状況にあるため、検索部502は、付与条件No.1〜5を検索により得る。
次いで、検索部502は、検索により少なくとも1つ以上の付与条件を得たか否かを判定する(ステップST303)。
【0062】
検索により少なくとも1つ以上の付与条件を得た場合(ステップST303−YES)検索部502は、検索により得た付与条件の数が閾値以上であるか否かを判定する(ステップST304)。
検索により得た付与条件の数が閾値以上である場合(ステップST304−YES)、検索部502は、検索により得た付与条件の一部を抽出する(ステップST305)。
例えば、閾値=3である場合、検索により得られた付与条件No.1〜5の数は閾値以上である。この場合、検索部502は、付与条件No.1〜5のうち、例えば、ポイントが最も大きい付与条件No.5を抽出する。また、検索部502は、付与条件No.1〜5のうち、例えば、ポイントが最も小さい付与条件No.1を抽出してもよい。
【0063】
検索により得た付与条件の数が閾値未満である場合(ステップST304−NO)、あるいは、検索により得た付与条件の一部を抽出した場合、誘導情報生成部503は、検索により得られた付与条件を満たし得る状況に誘導するための誘導情報を生成する(ステップST306)。
誘導情報生成部503は、生成した誘導情報を、GNSS車載器10と紐づけられたユーザ端末30に送信する(ステップST307)。
【0064】
(作用と効果)
上述の通り、本実施形態に係る車両位置活用システム1は、GNSS車載器10から車両の位置の検出結果に基づくログ情報を取得するログ情報取得部402と、ログ情報が示す状況が所定の付与条件を満たす場合、満たした付与条件に応じた効果を車両の利用者に対して決定する決定部403とを備える。
この構成により、GNSS車載器10が検出した車両の位置を活用して、利用者に所定の効果を付与することができる。利用者は、所定の効果を期待して、付与条件を満たすルートで走行することが期待される。よって、効率的に交通流を調整することが可能となる。また、所定の効果を得るために、GNSS車載器10の導入が促進される。
【0065】
また、本実施形態に係る車両位置活用システム1において、決定部403は、ログ情報が示す車両の通行ポイント、通行ルート、通行エリア、通行回数、停車ポイント、及び停車時間のうち少なくとも1つが付与条件を満たす場合に、ポイント等の効果を決定する。
この構成により、GNSS車載器10により検出されたログ情報を利用して付与条件を満たすか否かを判定することができる。
例えば、サービスエリアやショッピングモール等の通行ポイントに誘引させたい場合や、通行ポイントに長時間滞在させたい場合、迂回路を通行させたい場合等に効果的である。
【0066】
また、本実施形態に係る車両位置活用システム1において、決定部403は、車両が走行した有料道路の課金結果が付与条件を満たす場合に効果を決定する。
この構成により、GNSS車載器10により課金処理が実行された結果を利用して付与条件を満たすか否かを判定することができる。
これにより、通行料の利用額に応じて付与する効果に変化をつけ、さらなる利用を促進することができる。
【0067】
また、本実施形態に係る車両位置活用システム1において、車両の位置に基づき付与条件を満たし得る状況を検索する検索部502と、検索部502の検索により得られた付与条件を満たし得る状況に誘導するための情報を生成して出力する誘導情報生成部503と、を備える。
この構成により、GNSS車載器10が検出した車両の位置を活用して、所定の経路に車両を誘導するための情報を、車両の現在位置に応じて提供することができる。
例えば、GNSS車載器10を搭載した車両が分岐点にいる場合、「Aルートを走行して目的地まで走行するとポイントは付与されないが、Bルートを走行して目的地まで走行するとポイントが付与される」といった誘導情報を提供できる。これにより、Aルートを走行予定の車両をBルートに誘導させることができる。また、GNSS車載器10を搭載した車両が経由ポイントP2にいる場合、経由ポイントP2に所定時間以上滞在した場合にポイントが付与されることを示す誘導情報を提供できる。これにより、経由ポイントP2での買い物等を促進できる。
【0068】
また、本実施形態に係る車両位置活用システム1において、ログ情報取得部402は、衛星測位システムを用いて現在位置を検出するGNSS車載器10からログ情報を取得し、決定部403は、GNSS車載器10が搭載された車両に関する車両情報と紐づけて、決定したポイント等を管理する。
この構成により、付与されたポイント等が車両情報と紐づけられるため、ポイントの不正な転売等を防止することができる。また、同一のGNSS車載器10の通行料を精算する際にポイントが使用される際も、共通する車両情報を用いて簡単にポイントの利用を実現することができる。
【0069】
また、本実施形態に係る車両位置活用システム1において、エリアID別に付与条件を設定することにより、利用範囲の拡大と縮小をエリア単位でコントロールすることが可能となる。
【0070】
(その他、各構成の置換や変更)
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0071】
例えば、ポイント付与サーバ40や誘導情報提供サーバ50が備える各構成は、GNSS車載器10に搭載されていてもよい。
【0072】
また、GNSS車載器10は、表示部やスピーカーを備えていてもよく、誘導情報提供サーバ50が誘導情報をGNSS車載器10に送信することにより、ユーザ端末30に出力させる情報をGNSS車載器10に出力可能であってもよい。
【0073】
また、車両位置活用システム1は、付与するポイントにより通行料の一部又は全部の支払いを受け付ける課金処理サーバを備えてもよい。これにより、GNSS車載器10は、有料道路を利用して付与されたポイントを利用して有料道路の通行料を支払うことができる。また、付与されたポイントには、車両情報が対応付けられており、同じ車両情報を送信するGNSS車載器10に対してポイントを利用するため、認証の信頼性を向上することができ、処理が簡単になる。
【0074】
また、車両位置活用システム1は、付与するポイントに応じた割引率で、有料道路の通行料を割り引く課金処理サーバを備えてもよい。例えば、累積ポイント=5である場合、所定の区間の通行料金を5%割引にしてもよい。
【0075】
また、ポイント付与サーバ40は、付与するポイントを他の種類のポイントに変換して、利用者に提供してもよい。例えば、累積ポイント=10以上で、100マイレージに変換してもよい。
【0076】
また、ポイント付与サーバ40は、付与するポイントを、駐車券、特別優待券、入場券、商品券、割引券等のサービス券に相当する価値に変換して、利用者に提供してもよい。
【0077】
また、ポイント付与サーバ40は、上述の通り、付与するポイントを様々な効果に変換して付与する場合、決定したポイントの種類、付与条件、あるいは、利用者に応じた効果に変換して付与してもよい。
【0078】
また、グループID別に付与条件を設定してもよい。これにより、利用範囲の拡大と縮小をグループ単位でコントロールすることが可能となる。
【0079】
また、エリアID別、グループID別に、ポイントの種類を変更してもよく、全てのポイントを共通化して、累積計算してもよい。
【0080】
また、通過ポイントP1〜P3は、有料道路のサービスエリアであると説明したが、これに限られず、P2が一般道路上のポイントであってもよく、P1〜P3の全てが一般道路上のポイントであってもよい。
【0081】
また、GNSS車載器10は、路側アンテナ60との近距離通信により課金処理を実行する例について説明したが、これに限られない。例えば、GNSS車載器10が現在位置として所定の課金ポイントを検出した場合、課金処理を実行してもよい。
【0082】
また、検索部502は、車両の現在位置に基づき付与条件を満たし得る状況を検索する場合、車両の現在位置に基づき、将来の走行経路を予測して、付与条件を満たし得る状況を検索してもよい。例えば、車両が有料道路のP1よりも手前側にいる場合、そのまま走行してP1に到達することが予測される。この場合、検索部502は、P1よりも手前側の位置が検出されたときに、将来の走行経路として、P1からP2に向かう経路と、P1からP3に向かう経路を予測して、予測した経路が付与条件を満たし得る状況を検索してもよい。
【0083】
また、誘導情報提供サーバ50は、車両の走行ログ情報、停車ログ情報や、課金結果情報等を取得し、車両の過去の状態から、車両の現在の状況や将来の走行経路を予測して、付与条件を満たし得る状況を検索してもよい。例えば、走行ログ情報から、車両が有料道路P1の上り車線を走行しているのか、下り車線を走行しているのかを判断した上で、付与条件を満たし得る状況を検索してもよい。また、停車ログ情報から、サービスエリアで休憩したばかりであれば、サービスエリアで休憩しない走行経路を予測して、付与条件を満たし得る状況を検索してもよい。さらに、課金結果情報から、過去の有料道路の利用率が高い場合、将来の走行経路として有料道路を利用した経路を予測して、付与条件を満たし得る状況を検索してもよい。
【0084】
また、ポイント付与サーバ40や誘導情報提供サーバ50は、時間帯や曜日、日付に応じて、付与条件情報を選択し、置き換えても良い。例えば、各サーバの記憶部には、時間帯や曜日、日付に応じた付与条件情報のテーブルが複数用意されており、各サーバは、現在の日時に対応するテーブルを選択し、各処理を実行する上で参照するテーブルに置き換える。
【0085】
また、ポイント付与サーバ40や誘導情報提供サーバ50は、各ユーザに付与されたポイントや課金処理結果に応じて、ポイントの付与の割合を変更したり、誘導情報を変更してもよい。例えば、ポイントが閾値以上であるユーザは、ポイントを集めている可能性があるため、積極的により多くの誘導情報を配信するようにしたり、ポイントの付与率を高くしたり、他の利用と組み合わせたボーナスポイントを付与してもよい。また、課金処理により支払った通行料の総額が閾値以上であるユーザは、有料道路を頻繁に利用しているユーザであるため、上述と同様、積極的により多くの誘導情報を配信する等してもよい。
【0086】
また、ポイント付与サーバ40や誘導情報提供サーバ50は、動的に付与条件を変更してもよい。例えば、各サーバは、交通渋滞に関する情報を取得し、交通渋滞が発生している道路を迂回するルートにポイントを付与するような付与条件を作成してもよい。また、お祭りや花火大会が実施される日時に関するカレンダー情報を取得し、イベントの開催に応じて、道路の渋滞を防止するように交通量を分散するための付与条件を作成してもよい。
【0087】
また、車両情報は、GNSS車載器10が内蔵する記憶部に記憶される情報であってもよい。
【0088】
また、車載器が検出した車両の位置情報に基づき、課金処理を実行するシステムでは、周回走行を発見できるため、走行経路に応じた正しい料金を徴収することが可能である。このため、現在位置を検出可能な車載器(以下、GNSS車載器)の導入が阻害される虞がある。本実施形態に係る車両位置活用システム1によると、GNSS車載器を利用するユーザにポイントが付与される場合があるため、GNSS車載器の導入を促進することができる。