(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
【0022】
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。特にフッ素原子、および塩素原子が好ましい。
【0023】
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
【0024】
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
【0025】
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。これらはさらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
【0026】
「アルキレン」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の2価の炭化水素基を包含する。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
【0027】
「アルケニレン」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の2価の炭化水素基を包含する。例えば、ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン等が挙げられる。
【0028】
「アルキニレン」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の2価の炭化水素基を包含する。これらはさらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン等が挙げられる。
【0029】
「芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素環を意味する。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。
「芳香族炭素環」の好ましい態様として、ベンゼン環が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
【0030】
「非芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素環または環状非芳香族不飽和炭化水素環を意味する。2環以上の非芳香族炭素環は、単環または2環以上の非芳香族炭素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環」は、架橋している環、またはスピロ環も包含する。
単環の非芳香族炭素環としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロヘキサジエン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環としては、例えば、インダン、インデン、アセナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フルオレン等が挙げられる。
「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の非芳香族炭素環式基は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
【化8】
単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
【0031】
「芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環を意味する。
2環以上の芳香族複素環は、単環または2環以上の芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、トリアジン、テトラゾール、フラン、チオフェン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
2環の芳香族複素環としては、例えば、インドール、イソインドール、インダゾール、インドリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、ナフチリジン、キノキサリン、プリン、プテリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンズオキサジアゾール、ベンズイソチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチフォフェン、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、トリアゾロピリジン、イミダゾチアゾール、ピラジノピリダジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環としては、例えば、カルバゾール、アクリジン、キサンテン、フェノチアジン、フェノキサチイン、フェノキサジン、ジベンゾフラン等が挙げられる。
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。
2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられる。
2環の芳香族複素環式基としては、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
【0032】
「非芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環を意味する。
2環以上の非芳香族複素環は、単環または2環以上の非芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、および/または「芳香族複素環」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環」は、架橋している環、またはスピロ環も包含する。
単環の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサン、チイラン、オキシラン、オキセタン、オキサチオラン、アゼチジン、チアン、チアゾリジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、ジオキソラン、ジオキサジン、アジリジン、ジオキソリン、オキセパン、チオラン、チイン、チアジン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環としては、例えば、インドリン、イソインドリン、クロマン、イソクロマン等が挙げられる。
「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環式基を意味する。
2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
【化9】
単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル等が挙げられる。
【0033】
「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシ基が、上記「アルキル」の炭素原子に結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、1,2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」の好ましい態様として、ヒドロキシメチルが挙げられる。
【0034】
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシ」の好ましい態様として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられる。
【0035】
「アルケニルオキシ」とは、上記「アルケニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ等が挙げられる。
【0036】
「アルキニルオキシ」とは、上記「アルキニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、2−ヘプチニルオキシ、2−オクチニルオキシ等が挙げられる。
【0037】
「ハロアルキル」とは、1以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル等が挙げられる。
「ハロアルキル」の好ましい態様として、トリフルオロメチル、トリクロロメチルが挙げられる。
【0038】
「ハロアルキルオキシ」とは、上記「ハロアルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、モノフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ等が挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」の好ましい態様として、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシが挙げられる。
【0039】
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」の好ましい態様として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニルが挙げられる。
【0040】
「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニル、プロペニルカルボニル等が挙げられる。
【0041】
「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
【0042】
「モノアルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ等が挙げられる。
「モノアルキルアミノ」の好ましい態様として、メチルアミノ、エチルアミノが挙げられる。
【0043】
「ジアルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−イソプロピル−N−エチルアミノ等が挙げられる。
「ジアルキルアミノ」の好ましい態様として、ジメチルアミノ、ジエチルアミノが挙げられる。
【0044】
「アルキルスルホニル」とは、上記「アルキル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」の好ましい態様として、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられる。
【0045】
「モノアルキルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
モノアルキルカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「モノアルキルカルボニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノが挙げられる。
【0046】
「モノアルキルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
モノアルキルスルホニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「モノアルキルスルホニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノが挙げられる。
【0047】
「アルキルオキシカルボニル」とは、上記「アルキルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」の好ましい態様としては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニルが挙げられる。
【0048】
「アルケニルオキシカルボニル」とは、上記「アルケニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0049】
「アルキニルオキシカルボニル」とは、上記「アルキニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0050】
「アルキルスルファニル」とは、上記「アルキル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル等が挙げられる。
【0051】
「アルケニルスルファニル」とは、上記「アルケニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルスルファニル、プロペニルスルファニル等が挙げられる。
【0052】
「アルキニルスルファニル」とは、上記「アルキニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル等が挙げられる。
【0053】
「モノアルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等が挙げられる。
【0054】
「ジアルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等が挙げられる。
【0055】
「モノアルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル等が挙げられる。
【0056】
「ジアルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等が挙げられる。
【0057】
「アルキルオキシカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルオキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニルアミノ、エチルオキシカルボニルアミノ、プロピルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
アルキルオキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0058】
「アルケニルオキシカルボニルアミノ」とは、上記「アルケニルオキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニルアミノ、プロペニルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
アルケニルオキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0059】
「アルキニルオキシカルボニルアミノ」とは、上記「アルキニルオキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルカルボニルアミノ、プロピニルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
アルキニルオキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0060】
「アルキルウレイド」とは、上記「アルキル」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、以下に示される基:
【化10】
等が挙げられる。
【0061】
「アルキケルウレイド」とは、上記「アルキケル」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。
【0062】
「アルキニルウレイド」とは、上記「アルキニル」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。
【0063】
「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、および「非芳香族複素環アルキル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、および「非芳香族複素環アルキルオキシ」、
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、ならびに
「芳香族炭素環アルキルアミノ」、「非芳香族炭素環アルキルアミノ」、「芳香族複素環アルキルアミノ」、および「非芳香族複素環アルキルアミノ」のアルキル部分も、上記「アルキル」と同様である。
【0064】
「芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピニル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、以下に示される基
【化11】
等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」の好ましい態様としては、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルが挙げられる。
【0065】
「非芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、以下に示される基
【化12】
等が挙げられる。
【0066】
「芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチル、フラニルメチル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル、ベンゾチオフェニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピラゾリルメチル、イソピラゾリルメチル、ピロリジニルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、以下に示される基
【化13】
等が挙げられる。
【0067】
「非芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、以下に示される基
【化14】
等が挙げられる。
【0068】
「芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピニルオキシ、ベンズヒドリルオキシ、トリチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、以下に示される基
【化15】
等が挙げられる。
【0069】
「非芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロへキシルメチルオキシ、以下に示される基
【化16】
等が挙げられる。
【0070】
「芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシ、フラニルメチルオキシ、イミダゾリルメチルオキシ、インドリルメチルオキシ、ベンゾチオフェニルメチルオキシ、オキサゾリルメチルオキシ、イソキサゾリルメチルオキシ、チアゾリルメチルオキシ、イソチアゾリルメチルオキシ、ピラゾリルメチルオキシ、イソピラゾリルメチルオキシ、ピロリジニルメチルオキシ、ベンズオキサゾリルメチルオキシ、以下に示される基
【化17】
等が挙げられる。
【0071】
「非芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
【化18】
等が挙げられる。
【0072】
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、フェニルプロピニルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、トリチルオキシカルボニル、ナフチルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【化19】
等が挙げられる。
【0073】
「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロへキシルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【化20】
等が挙げられる。
【0074】
「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシカルボニル、フラニルメチルオキシカルボニル、イミダゾリルメチルオキシカルボニル、インドリルメチルオキシカルボニル、ベンゾチオフェニルメチルオキシカルボニル、オキサゾリルメチルオキシカルボニル、イソキサゾリルメチルオキシカルボニル、チアゾリルメチルオキシカルボニル、イソチアゾリルメチルオキシカルボニル、ピラゾリルメチルオキシカルボニル、イソピラゾリルメチルオキシカルボニル、ピロリジニルメチルオキシカルボニル、ベンズオキサゾリルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【化21】
等が挙げられる。
【0075】
「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
【化22】
等が挙げられる。
【0076】
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。例えば、ベンジルオキシメチル、フェネチルオキシメチル、フェニルプロピニルオキシメチル、ベンズヒドリルオキシメチル、トリチルオキシメチル、ナフチルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化23】
等が挙げられる。
【0077】
「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族炭素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシメチル、シクロブチルメチルオキシメチル、シクロペンチルメチルオキシメチル、シクロへキシルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化24】
等が挙げられる。
【0078】
「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシメチル、フラニルメチルオキシメチル、イミダゾリルメチルオキシメチル、インドリルメチルオキシメチル、ベンゾチオフェニルメチルオキシメチル、オキサゾリルメチルオキシメチル、イソキサゾリルメチルオキシメチル、チアゾリルメチルオキシメチル、イソチアゾリルメチルオキシメチル、ピラゾリルメチルオキシメチル、イソピラゾリルメチルオキシメチル、ピロリジニルメチルオキシメチル、ベンズオキサゾリルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化25】
等が挙げられる。
【0079】
「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、非芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシメチル、モルホリニルエチルオキシメチル、ピペリジニルメチルオキシメチル、ピペラジニルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化26】
等が挙げられる。
【0080】
「芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ベンジルアミノ、フェネチルアミノ、フェニルプロピニルアミノ、ベンズヒドリルアミノ、トリチルアミノ、ナフチルメチルアミノ、ジベンジルアミノ等が挙げられる。
【0081】
「非芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルメチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、シクロペンチルメチルアミノ、シクロへキシルメチルアミノ等が挙げられる。
【0082】
「芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルメチルアミノ、フラニルメチルアミノ、イミダゾリルメチルアミノ、インドリルメチルアミノ、ベンゾチオフェニルメチルアミノ、オキサゾリルメチルアミノ、イソキサゾリルメチルアミノ、チアゾリルメチルアミノ、イソチアゾリルメチルアミノ、ピラゾリルメチルアミノ、イソピラゾリルメチルアミノ、ピロリジニルメチルアミノ、ベンズオキサゾリルメチルアミノ等が挙げられる。
【0083】
「非芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルアミノ、モルホリニルエチルアミノ、ピペリジニルメチルアミノ、ピペラジニルメチルアミノ等が挙げられる。
【0084】
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環アミノ」、「芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環スルファニル」、「芳香族炭素環スルホニル」、「芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「芳香族炭素環カルバモイル」、「芳香族炭素環ウレイド」、および「芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」の「芳香族炭素環」部分も、上記「芳香族炭素環」と同様である。
「芳香族炭素環オキシ」とは、「芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
「芳香族炭素環アミノ」とは、「芳香族炭素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルアミノ、ナフチルアミノ等が挙げられる。
芳香族炭素環アミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「芳香族炭素環カルボニル」とは、「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルファニル」とは、「芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルスルファニル、ナフチルスルファニル等が挙げられる。
【0085】
「芳香族炭素環スルホニル」とは、「芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環カルボニルアミノ」とは、上記「芳香族炭素環カルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
芳香族炭素環カルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「芳香族炭素環カルバモイル」とは、上記「芳香族炭素環」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル等が挙げられる。
芳香族炭素環カルバモイルにおけるカルバモイル基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0086】
「芳香族炭素環ウレイド」とは、上記「芳香族炭素環」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルウレイド、ナフチルウレイド等が挙げられる。
芳香族炭素環ウレイドにおけるウレイド基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」とは、上記「芳香族炭素環オキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ、ナフチルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
芳香族炭素環オキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0087】
「非芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環スルファニル」、「非芳香族炭素環スルホニル」、「非芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「非芳香族炭素環カルバモイル」、「非芳香族炭素環ウレイド」、および「非芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環」と同様である。
「非芳香族炭素環オキシ」とは、「非芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロへキセニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アミノ」とは、「非芳香族炭素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロへキセニルアミノ等が挙げられる。
非芳香族炭素環アミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「非芳香族炭素環カルボニル」とは、「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロへキセニルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロへキセニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルファニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘキセニルスルファニル等が挙げられる。
【0088】
「非芳香族炭素環スルホニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環カルボニルアミノ」とは、上記「非芳香族炭素環カルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロへキセニルカルボニルアミノ等が挙げられる。
非芳香族炭素環カルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「非芳香族炭素環カルバモイル」とは、上記「非芳香族炭素環」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル、シクロへキセニルカルバモイル等が挙げられる。
非芳香族炭素環カルバモイルにおけるカルバモイル基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0089】
「非芳香族炭素環ウレイド」とは、上記「非芳香族炭素環」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルウレイド、シクロヘキシルウレイド、シクロへキセニルウレイド等が挙げられる。
非芳香族炭素環ウレイドにおけるウレイド基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「非芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」とは、上記「非芳香族炭素環オキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ、シクロへキセニルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
非芳香族炭素環オキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0090】
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環スルファニル」、「芳香族複素環スルホニル」、「芳香族複素環カルボニルアミノ」、「芳香族複素環カルバモイル」、「芳香族複素環ウレイド」、および「芳香族複素環オキシカルボニルアミノ」の「芳香族複素環」部分も、上記「芳香族複素環」と同様である。
「芳香族複素環オキシ」とは、「芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシ、オキサゾリルオキシ等が挙げられる。
「芳香族複素環アミノ」とは、「芳香族複素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルアミノ、オキサゾリルアミノ等が挙げられる。
芳香族複素環アミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「芳香族複素環カルボニル」とは、「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシカルボニル、オキサゾリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルファニル」とは、「芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルスルファニル、オキサゾリルスルファニル等が挙げられる。
【0091】
「芳香族複素環スルホニル」とは、「芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルスルホニル、オキサゾリルスルホニル等が挙げられる。
「芳香族複素環カルボニルアミノ」とは、上記「芳香族複素環カルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルカルボニルアミノ、オキサゾリルカルボニルアミノ等が挙げられる。
芳香族複素環カルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「芳香族複素環カルバモイル」とは、上記「芳香族複素環」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルカルバモイル、オキサゾリルカルバモイル等が挙げられる。
芳香族複素環カルバモイルにおけるカルバモイル基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0092】
「芳香族複素環ウレイド」とは、上記「芳香族複素環」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルウレイド、オキサゾリルウレイド等が挙げられる。
芳香族複素環ウレイドにおけるウレイド基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「芳香族複素環オキシカルボニルアミノ」とは、上記「芳香族複素環オキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルオキシカルボニルアミノ、オキサゾリルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
芳香族複素環オキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0093】
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環スルファニル」、「非芳香族複素環スルホニル」、「非芳香族複素環カルボニルアミノ」、「非芳香族複素環カルバモイル」、「非芳香族複素環ウレイド」、および「非芳香族複素環オキシカルボニルアミノ」の「非芳香族複素環」部分も、上記「非芳香族複素環」と同様である。
「非芳香族複素環オキシ」とは、「非芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニル」とは、「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環アミノ」とは、「非芳香族複素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルアミノ、テトラヒドロフリルアミノ等が挙げられる。
非芳香族複素環アミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「非芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシカルボニル、テトラヒドロフリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルファニル」とは、「非芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルスルファニル、テトラヒドロフリルスルファニル等が挙げられる。
【0094】
「非芳香族複素環スルホニル」とは、「非芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルスルホニル、テトラヒドロフリルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニルアミノ」とは、上記「非芳香族複素環カルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニルアミノ、テトラヒドロフリルカルボニルアミノ等が挙げられる。
非芳香族複素環カルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「非芳香族複素環カルバモイル」とは、上記「非芳香族複素環」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルカルバモイル、テトラヒドロフリルカルバモイル等が挙げられる。
非芳香族複素環カルバモイルにおけるカルバモイル基の窒素原子は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0095】
「非芳香族複素環ウレイド」とは、上記「非芳香族複素環」がウレイド基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルウレイド、テトラヒドロフリルウレイド等が挙げられる。
非芳香族複素環ウレイドにおけるウレイド基の窒素原子は、アルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
「非芳香族複素環オキシカルボニルアミノ」とは、上記「非芳香族複素環オキシカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシカルボニルアミノ、テトラヒドロフリルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
非芳香族複素環オキシカルボニルアミノのアミノ部分は、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルでさらに置換されていてもよい。
【0096】
A環における、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環」;
R
1における、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」の環上の置換基;
R
2およびR
3における、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環ウレイド」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環ウレイド」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環ウレイド」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環ウレイド」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニルアミノ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニルアミノ;
の環上の置換基としては、置換基群Aが挙げられる。環上の任意の位置の原子が置換基群Aから選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基群A;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環カルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、芳香族複素環カルボニルアミノ、非芳香族複素環カルボニルアミノ、芳香族炭素環カルバモイル、非芳香族炭素環カルバモイル、芳香族複素環カルバモイル、および非芳香族複素環カルバモイル。
【0097】
置換基群Aにおいて、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、およびジアルキルスルファモイルは、任意の位置の炭素原子が置換基群a1から選択される1以上の基によりさらに置換されていてもよい。
置換基群a1;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基。
置換基群a1としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、ウレイド、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基が挙げられる。
置換基群a1としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、ウレイド、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基が挙げられる。
置換基群a1としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、およびウレイドが挙げられる。
【0098】
置換基群Aおよび置換基群a1において、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環カルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、芳香族複素環カルボニルアミノ、非芳香族複素環カルボニルアミノ、芳香族炭素環カルバモイル、非芳香族炭素環カルバモイル、芳香族複素環カルバモイル、および非芳香族複素環カルバモイルは、環上の任意の位置の原子が置換基群a2から選択される1以上の基によりさらに置換されていてもよい。
置換基群a2;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、およびアルキルオキシアルキル。
置換基群a2としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、ウレイド、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシが挙げられる。
置換基群a2としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシが挙げられる。
【0099】
R
4、R
4a、R
4b、R
4c、および置換基群α3〜α6における、「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、「置換若しくは非置換のアルキニル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のジアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のジアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルスルファモイル」、および「置換若しくは非置換のジアルキルスルファモイル」の置換基としては、置換基群a1が挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群a1から選択される1以上の基と結合していてもよい。
【0100】
R
4、R
4a、R
4b、R
4c、および置換基群α3〜α6における、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルバモイル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルバモイル」の環上の置換基としては、置換基群a2が挙げられる。環上の任意の位置の原子が置換基群a2から選択される1以上の基と結合していてもよい。
【0101】
A環、R
4、R
4a、R
4b、R
4c、および置換基群α3〜α6において、置換基群a1としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基が挙げられる。
A環、R
4、R
4a、R
4b、R
4c、および置換基群α3〜α6において、置換基群a1としては、例えば、ハロゲンが挙げられる。
A環、R
4、R
4a、R
4b、R
4c、および置換基群α3〜α6において、置換基群a2としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシが挙げられる。
【0102】
R
1における、「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、および「置換若しくは非置換のアルキニル」の置換基としては、置換基群Bが挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群Bから選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基群B;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環カルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、芳香族複素環カルボニルアミノ、非芳香族複素環カルボニルアミノ、芳香族炭素環カルバモイル、非芳香族炭素環カルバモイル、芳香族複素環カルバモイル、非芳香族複素環カルバモイル。
【0103】
置換基群Bにおいて、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、およびジアルキルスルファモイルは、任意の位置の炭素原子が置換基群b1から選択される1以上の基によりさらに置換されていてもよい。
置換基群b1;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基。
置換基群b1としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、およびウレイドが挙げられる。
置換基群b1において、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基は、環上の任意の位置の原子が置換基群a2から選択される1以上の基によりさらに置換されていてもよい。
【0104】
置換基群Bにおいて、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環カルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、芳香族複素環カルボニルアミノ、非芳香族複素環カルボニルアミノ、芳香族炭素環カルバモイル、非芳香族炭素環カルバモイル、芳香族複素環カルバモイル、および非芳香族複素環カルバモイルは、環上の任意の位置の原子が置換基群b2から選択される1以上の基によりさらに置換されていてもよい。
置換基群b2;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、アルキルウレイド、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環カルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、芳香族複素環カルボニルアミノ、非芳香族複素環カルボニルアミノ、芳香族炭素環カルバモイル、非芳香族炭素環カルバモイル、芳香族複素環カルバモイル、非芳香族複素環カルバモイル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、非芳香族炭素環スルホニルアルキル、芳香族複素環スルホニルアルキル、および非芳香族複素環スルホニルアルキル。
置換基群b2としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、ウレイド、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルウレイド、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、非芳香族炭素環スルホニルアルキル、芳香族複素環スルホニルアルキル、および非芳香族複素環スルホニルアルキルが挙げられる。
置換基群b2としては、例えば、ハロゲン、カルバモイル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルスルホニル、アルキルウレイド、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、非芳香族炭素環スルホニルアルキル、芳香族複素環スルホニルアルキル、および非芳香族複素環スルホニルアルキルが挙げられる。
置換基群b2としては、例えば、ハロゲン、カルバモイル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルスルホニル、アルキルウレイド、芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族複素環スルホニル、および芳香族炭素環スルホニルアルキルが挙げられる。
置換基群b2としては、例えば、ハロゲン、カルバモイル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルスルホニル、およびアルキルウレイドが挙げられる。
置換基群b2としては、例えば、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシが挙げられる。
【0105】
置換基群b2において、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、非芳香族複素環スルホニル、芳香族炭素環カルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、芳香族複素環カルボニルアミノ、非芳香族複素環カルボニルアミノ、芳香族炭素環カルバモイル、非芳香族炭素環カルバモイル、芳香族複素環カルバモイル、非芳香族複素環カルバモイル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、非芳香族炭素環スルホニルアルキル、芳香族複素環スルホニルアルキル、および非芳香族複素環スルホニルアルキルは、環上の任意の位置の原子が置換基群b3から選択される1以上の基によりさらに置換されていてもよい。
置換基群b3;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、シアノ、ウレイド、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシ。
置換基群b3としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシが挙げられる。
置換基群b3としては、例えば、ハロゲン、アルキル、およびアルキルオキシが挙げられる。
【0106】
置換基群α1における、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、および「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」の置換基としては、置換基群b1が挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群b1から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基群α1およびα2における、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基オキシ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基オキシ」の置換基としては、置換基群b2が挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群b2から選択される1以上の基と結合していてもよい。
R
1aにおける、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、または「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」;の置換基としては、置換基群b2が挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群a1から選択される1以上の基と結合していてもよい。
【0107】
R
2およびR
3における、「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、「置換若しくは非置換のアルキニル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のジアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のジアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルスルファモイル」、「置換若しくは非置換のジアルキルスルファモイル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルウレイド」、「置換若しくは非置換のアルケニルウレイド」、「置換若しくは非置換のアルキニルウレイド」、および「置換若しくは非置換のアルキルスルホニル」の置換基としては、置換基群Cが挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群Cから選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基群C;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
置換基群Cとしては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基が挙げられる。
置換基群Cとしては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、および非芳香族複素環式基が挙げられる。
置換基群Cとしては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルキルカルボニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および芳香族炭素環式基が挙げられる。
【0108】
R
5aおよびR
5bにおける、「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、置換基群Dが挙げられる。任意の位置の炭素原子が置換基群Hから選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基群D;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、およびアルキルオキシ。
置換基群Dとしては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、またはアルキルオキシが挙げられる。
置換基群Dとしては、例えば、ヒドロキシ、またはアルキルオキシが挙げられる。
R
5aおよびR
5bにおける、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環の置換基」の環上の置換基としては、置換基群Iが挙げられる。環上の任意の位置の原子が置換基群Iから選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基群E;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシ。
置換基群Eとしては、例えば、ハロゲン、アルキル、およびアルキルオキシが挙げられる。
置換基群Eとしては、例えば、ハロゲンが挙げられる。
【0109】
また、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」は「オキソ」で置換されていてもよい。この場合、「オキソ」は、以下のように炭素原子上の2個の水素原子が酸素原子で置換されている基を意味する。
【化27】
【0110】
上記、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルバモイル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環ウレイド」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環ウレイド」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の非芳香族炭素環、および非芳香族複素環部分も上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。
【0111】
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩において、
【化28】
とは、A環と、Z
1、Z
2およびZ
3を包含する環とが結合するA環上原子が炭素原子であることを意味する。A’環においても、A’環と、Z
1、Z
2およびZ
3を包含する環とが結合するA’環上原子が炭素原子であることを意味する。A’’環においても、A’’環と、Z
1、Z
2およびZ
3を包含する環とが結合するA’’環上原子が炭素原子であることを意味する。
【0112】
本発明の具体的実施形態を、以下に例示する。
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩において、(IA)〜(IE)で示される態様は以下のとおりである。
【0113】
(IA)
(IA−1)
式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)または式(Ie):
【化29】
(式中、各記号は前記(1)と同意義である)
で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−2)
式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)または式(Id)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−3)
式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)または式(Ie)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−4)
式(Ia)、式(Ic)、式(Id)または式(Ie)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−5)
式(Ia)、式(Ib)または式(Ic)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−6)
式(Ia)、式(Ic)または式(Id)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−7)
式(Ia)、式(Ic)または式(Ie)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0114】
(IA−8)
式(Ia)または式(Ib)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−9)
式(Ia)または式(Ic)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−10)
式(Ia)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−11)
式(Ib)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−12)
式(Ic)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−13)
式(Id)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(IA−14)
式(Ie)で示される、上記(1)または(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0115】
(IB)
(IB−1)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−2)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−3)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、または置換若しくは非置換のアルキニルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−4)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、置換されたアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
【0116】
(IB−5)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、非置換のアルキル、置換基群α1(置換基群α1:シアノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基オキシ)から選ばれる置換基で1以上置換されたアルキル、
非置換のアルケニル、置換基群α1から選ばれる置換基で1以上置換されたアルケニル、
非置換のアルキニル、または置換基群α1から選ばれる置換基で1以上置換されたアルキニルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−6)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、置換基群α1から選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−7)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、非置換のアルキル、置換基群α2(置換基群α2:シアノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基)から選ばれる置換基で1以上置換されたアルキル、
非置換のアルケニル、置換基群α2から選ばれる置換基で1以上置換されたアルケニル、
非置換のアルキニル、または置換基群α2から選ばれる置換基で1以上置換されたアルキニルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−8)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、置換基群α2から選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
【0117】
(IB−9)
式(I)または上記(IA)で示される化合物において、
R
1が、−(C(R
5a)(R
5b))m−R
1aで示される基であり;
(式中、R
1a、R
5aおよびR
5bは、前記(10)と同意義である)化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−10)
上記(IB−9)で示される化合物において、
R
5aが、それぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換若しくは非置換のアルキルであり、
R
5bが、それぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換若しくは非置換のアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−11)
上記(IB−9)で示される化合物において、
R
5aが、それぞれ独立して水素、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルであり、
R
5bが、それぞれ独立して水素、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−12)
上記(IB−9)で示される化合物において、
R
5aおよびR
5bが、水素である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0118】
(IB−13)
上記(IB−9)〜(IB−12)で示される化合物において、
mが、1〜4の整数である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−14)
上記(IB−9)〜(IB−12)で示される化合物において、
mが、1または2である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−15)
上記(IB−9)〜(IB−12)で示される化合物において、
mが、1である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−16)
上記(IB−9)〜(IB−15)で示される化合物において、
R
1aが、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IB−17)
上記(IB−8)〜(IB−15)で示される化合物において、
R
1aが、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0119】
(IC)
(IC−1)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換若しくは非置換の芳香族炭素環、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環、置換若しくは非置換の芳香族複素環、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−2)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換若しくは非置換の6員の芳香族炭素環、置換若しくは非置換の6員の非芳香族炭素環、置換若しくは非置換の6員の芳香族複素環、または置換若しくは非置換の6員の非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−3)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換された芳香族炭素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−4)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換されたベンゼン環である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0120】
(IC−5)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、非置換の芳香族炭素環、置換基群α3(置換基群α3:ハロゲン、アミノ、カルバモイル、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルバモイル、置換若しくは非置換のジアルキルカルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ)から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環、
非置換の非芳香族炭素環、置換基群α3から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族炭素環、
非置換の芳香族複素環、置換基群α3から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族複素環、
非置換の非芳香族複素環、または置換基群α3から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−6)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換基群α3から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0121】
(IC−7)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、非置換の芳香族炭素環、置換基群α4(置換基群α4:ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基)から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環、
非置換の非芳香族炭素環、置換基群α4から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族炭素環、
非置換の芳香族複素環、置換基群α4から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族複素環、
非置換の非芳香族複素環、または置換基群α4から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−8)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換基群α4から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0122】
(IC−9)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、非置換の芳香族炭素環、置換基群α5(置換基群α5:ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、または置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基)から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環、
非置換の非芳香族炭素環、置換基群α5から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族炭素環、
非置換の芳香族複素環、置換基群α5から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族複素環、
非置換の非芳香族複素環、または置換基群α5から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−10)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換基群α5から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0123】
(IC−11)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、非置換の芳香族炭素環、置換基群α6(置換基群α6:ハロゲンまたは置換若しくは非置換のアルキル)から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環、
非置換の非芳香族炭素環、置換基群α6から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族炭素環、
非置換の芳香族複素環、置換基群α6から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族複素環、
非置換の非芳香族複素環、または置換基群α6から選ばれる置換基で1以上置換された非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−12)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
A環が、置換基群α6から選ばれる置換基で1以上置換された芳香族炭素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0124】
(IC−13)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化30】
(式中、A’環、R
4およびnは、前記(3)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−14)
上記(IC−13)で示される化合物において、
R
4が、それぞれ独立して、置換基群α3から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−15)
上記(IC−13)で示される化合物において、
R
4が、それぞれ独立して、置換基群α4から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−16)
上記(IC−13)で示される化合物において、
R
4が、それぞれ独立して、置換基群α5から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−17)
上記(IC−13)で示される化合物において、
R
4が、それぞれ独立して、置換基群α6から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0125】
(IC−18)
上記(IC−13)〜(IC−17)で示される化合物において、
nが、1〜4の整数である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−19)
上記(IC−13)〜(IC−17)で示される化合物において、
nが、2〜4の整数である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−20)
上記(IC−13)〜(IC−17)で示される化合物において、
nが、2〜3の整数である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−21)
上記(IC−13)〜(IC−17)で示される化合物において、
nが、0〜2の整数である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−22)
上記(IC−13)〜(IC−17)で示される化合物において、
nが、1または2である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−23)
上記(IC−13)〜(IC−17)で示される化合物において、
nが、2である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0126】
(IC−24)
上記(IC−13)〜(IC−23)で示される化合物において、
A’環が、6員の芳香族炭素環、6員の非芳香族炭素環、6員の芳香族複素環、または6員の非芳香族複素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−25)
上記(IC−13)〜(IC−23)で示される化合物において、
A’環が、芳香族炭素環である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−26)
上記(IC−13)〜(IC−23)で示される化合物において、
A’環が、ベンゼン環である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0127】
(IC−27)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化31】
(式中、R
4aおよびR
4bは、前記(6)と同意義であり;A’’環は、6員の芳香族炭素環、6員の非芳香族炭素環、6員の芳香族複素環、または6員の非芳香族複素環であり;R
4dは、前記(3)におけるR
4と同意義であり;pは、0〜2の整数)である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−28)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化32】
(式中、R
4aおよびR
4bは、前記(6)と同意義であり;A’’環、R
4dおよびpは、前記(IC−27)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0128】
(IC−29)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化33】
(式中、R
4aおよびR
4bは、前記(6)と同意義であり;A’ ’環は、前記(IC−27)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−30)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化34】
(式中、R
4aおよびR
4bは、前記(6)と同意義であり;A’ ’環は、前記(IC−27)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。)
【0129】
(IC−31)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化35】
(式中、R
4aおよびR
4bは、前記(6)と同意義であり;R
4dおよびpは、前記(IC−27)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−32)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化36】
(式中、R
4bおよびR
4cは、前記(6)と同意義であり;R
4dおよびpは、前記(IC−27)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。)
【0130】
(IC−33)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化37】
(式中、R
4aおよびR
4bは、前記(6)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−34)
式(I)、上記(IA)または(IB)で示される化合物において、
【化38】
(式中、R
4bおよびR
4cは、前記(6)と同意義である)である化合物またはその製薬上許容される塩。)
【0131】
(IC−35)
上記(IC−27)〜(IC−34)で示される化合物において、
R
4a、R
4bおよびR
4cが、それぞれ独立して、置換基群α3から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−36)
上記(IC−27)〜(IC−34)で示される化合物において、
R
4a、R
4bおよびR
4cが、それぞれ独立して、置換基群α4から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−37)
上記(IC−27)〜(IC−34)で示される化合物において、
R
4a、R
4bおよびR
4cが、それぞれ独立して、置換基群α5から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−38)
上記(IC−27)〜(IC−34)で示される化合物において、
R
4a、R
4bおよびR
4cが、それぞれ独立して、置換基群α6から選ばれる置換基である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−39)
上記(IC−27)〜(IC−34)で示される化合物において、
R
4aが、ハロゲンであり、
R
4bおよびR
4cが、置換若しくは非置換のアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
【0132】
(IC−40)
上記(IC−27)〜(IC−39)で示される化合物において、
pが、0または1である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−41)
上記(IC−27)〜(IC−39)で示される化合物において、
pが、2である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−42)
上記(IC−27)〜(IC−39)で示される化合物において、
pが、1である化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−43)
上記(IC−27)〜(IC−39)で示される化合物において、
pが、0である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0133】
(IC−44)
上記(IC−27)〜(IC−43)で示される化合物において、
R
4dが、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、または置換若しくは非置換のアルキルオキシである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−45)
上記(IC−27)〜(IC−43)で示される化合物において、
R
4dが、ハロゲンまたは置換若しくは非置換のアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−46)
上記(IC−27)〜(IC−43)で示される化合物において、
R
4dが、ハロゲンまたは非置換のアルキルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IC−47)
上記(IC−27)〜(IC−43)で示される化合物において、
R
4dが、ハロゲンである化合物またはその製薬上許容される塩。
【0134】
(ID)
(ID−1)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルスルファニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル、置換若しくは非置換のモノアルキルカルバモイル、置換若しくは非置換のジアルキルカルバモイル、置換若しくは非置換のモノアルキルスルファモイル、置換若しくは非置換のジアルキルスルファモイル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルウレイド、置換若しくは非置換のアルケニルウレイド、置換若しくは非置換のアルキニルウレイド、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルアミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルアミノ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルバモイル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルバモイル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環ウレイド、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環ウレイド、置換若しくは非置換の芳香族複素環ウレイド、置換若しくは非置換の非芳香族複素環ウレイド、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニルアミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニルアミノである化合物またはその製薬上許容される塩。
(ID−2)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルスルファニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルウレイド、置換若しくは非置換のアルケニルウレイド、置換若しくは非置換のアルキニルウレイド、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルアミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルアミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルアミノである化合物またはその製薬上許容される塩。
【0135】
(ID−3)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルスルファニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノである、化合物またはその製薬上許容される塩。
【0136】
(ID−4)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノである、化合物またはその製薬上許容される塩。
【0137】
(ID−5)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシである、化合物またはその製薬上許容される塩。
【0138】
(ID−6)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシである、化合物またはその製薬上許容される塩。
【0139】
(ID−7)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシである、化合物またはその製薬上許容される塩。
【0140】
(ID−8)
式(I)または上記(IA)〜(IC)で示される化合物において、
R
3が、水素原子である、化合物またはその製薬上許容される塩。
【0141】
(IE)
(IE−1)
式(I)または上記(IA)〜(ID)で示される化合物において、
R
2が、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ、置換若しくは非置換のジアルキルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ、置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキルスルファニル、置換若しくは非置換のモノアルキルカルバモイル、置換若しくは非置換のジアルキルカルバモイル、置換若しくは非置換のモノアルキルスルファモイル、置換若しくは非置換のジアルキルスルファモイル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニルである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IE−2)
式(I)または上記(IA)〜(ID)で示される化合物において、
R
2が、水素原子、ハロゲン、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ウレイド、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、または置換若しくは非置換のアルキニルオキシである化合物またはその製薬上許容される塩。
【0142】
(IE−3)
式(I)または上記(IA)〜(ID)で示される化合物において、
R
2が、水素原子、ハロゲン、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、または置換若しくは非置換のアルキルオキシである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IE−4)
式(I)または上記(IA)〜(ID)で示される化合物において、
R
2が、水素原子、またはハロゲンである化合物またはその製薬上許容される塩。
(IE−5)
式(I)または上記(IA)〜(ID)で示される化合物において、
R
2が、水素原子である化合物またはその製薬上許容される塩。
【0143】
式(I)で示される化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。例えば、式(I)において、以下のような互変異性体を包含する。
【化39】
【0144】
式(I)で示される化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれ
2H、
3H、
11C、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18F、
123Iおよび
36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。式(I)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(I)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
【0145】
式(I)で示される化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)で示されるトリチウム標識化合物は、例えば、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。他のトリチウム標識化合物を調製するための適切な方法としては、文書Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)を参照にできる。
14C−標識化合物は、
14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
【0146】
式(I)で示される化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
【0147】
本発明の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、式(I)で示される化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することでそれらの結晶多形を形成する場合がある。
【0148】
本発明の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解できる基を有する本発明化合物の誘導体であり、加溶媒分解により又は生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて式(I)で示される化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて式(I)で示される化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えばDesign of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam 1985に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
【0149】
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えば、ヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライド及びミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えば、CH
3COO−、C
2H
5COO−、tert−BuCOO−、C
15H
31COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCH
2CH
2COO−、CH
3CH(NH
2)COO−、CH
2N(CH
3)
2COO−、CH
3SO
3−、CH
3CH
2SO
3−、CF
3SO
3−、CH
2FSO
3−、CF
3CH
2SO
3−、p−CH
3O−PhSO
3−、PhSO
3−、p−CH
3PhSO
3−が挙げられる。
【0150】
(本発明の化合物の製造法)
本発明に係る式(I)で示される化合物は、例えば、下記に示す一般的合成法によって製造することができる。また、抽出、精製等は、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明の化合物の合成は、当該分野において公知の手法を参酌しながら実施することができる。
【0151】
本発明化合物の一般的合成方法を以下に示す。これら合成に用いる出発物質および反応試薬はいずれも、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な化合物を用いて当分野で周知の方法にしたがって製造することができる。また、抽出、精製等は、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明の化合物の合成は、当該分野において公知の手法を参酌しながら実施することができる。
下記すべての工程において、反応の障害となる置換基(例えば、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボニル、カルボキシル等)を有する場合には、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Greene(John Wiley & Sons)等に記載の方法で予め保護し、望ましい段階でその保護基を除去すればよい。
また、下記すべての工程について、実施する工程の順序を適宜変更することができ、各中間体を単離して次の工程に用いてもよい。
【0152】
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
DIEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
DME:ジメトキシエタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
mCPBA:m−クロロ過安息香酸
NMP:N−メチルピロリドン
PdCl
2(dppf):[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物
Xantphos:4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン
【0153】
本発明に係る式(I)で示される化合物は、例えば、下記に示す一般的合成法によって製造することができる。
[A法]
【化40】
(式中、
G
1、G
2およびG
3は、それぞれ独立して、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、または置換もしくは非置換のアルキルスルホニル等の脱離基であり、
PG
1は、水酸基の適切な保護基であり、
R
AおよびR
Bは、それぞれ独立して水素、もしくは置換若しくは非置換のアルキルであるか、または一緒になって置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成し;
その他の記号は前記(1)と同意義である。)
(第1工程)
化合物(A−I)に、塩基の存在下、化合物(A−II)を適当な溶媒中で反応させることにより、化合物(A−III)を得ることができる。
本反応において、化合物(A−II)は、化合物(A−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
使用することができる塩基としては、例えば、金属水素化物(例、水素化ナトリウム、水素化リチウムなど)、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど),金属アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,カリウムtert−ブトキシドなど),金属アルキル(例,ブチルリチウムなど)などが挙げられ、化合物(A−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜1.5モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、アルコール類(例,tert−ブタノール,イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、DMF、DMSO,NMPおよびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度としては、−20℃〜200℃、好ましくは0℃〜30℃が挙げられる。
反応時間としては、0.1時間〜80時間、好ましくは1時間〜16時間が挙げられる。
得られた所望の化合物(A−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
金属触媒および塩基存在下、化合物(A−III)とボロン酸またはボロン酸エステル(A−IV)を適当な溶媒中で反応させることにより、化合物(A−V)を得ることができる。
本反応において、ボロン酸またはボロン酸エステル(A−IV)は、化合物(A−III)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
金属触媒としては、酢酸パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、[1、1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物などが挙げられ、化合物(A−III)に対して、0.001〜0.5モル当量用いることができる。
塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム等が挙げられ、化合物(A−III)に対して、1.0〜10.0モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、反応溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、DMF、DMA,NMP、DMSO、水およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は20〜250℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは0〜200℃である。
反応時間は、0.1〜48時間、好ましくは0.5時間〜12時間である。
得られた所望の化合物(A−V)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第3工程)
化合物(A−V)に、酸またはルイス酸あるいは塩基存在下で、適当な溶媒中で脱保護することにより、化合物(A−VI)を得ることができる。
酸としては、塩酸−酢酸エチル、塩酸−メタノール、塩酸−ジオキサン、臭化水素酸−酢酸、臭化水素酸、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。ルイス酸としては、ヨウ化トリメチルシリル、BBr
3、AlCl
3、BF
3・(Et
2O)等が挙げられる。塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム、テトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化水素−ピリジン等が挙げられ、化合物(A−V)に対して0.01モル当量またはそれ以上、好ましくは0.5〜10.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、アルコール類(例,メタノール、エタノール、イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF,DMSO,NMP、アセトニトリル、DMA、ピリジン、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は0〜200℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは0〜150℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5時間〜18時間である。
得られた所望の化合物(A−VI)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第4工程)
化合物(A−VI)および化合物(A−VII)を塩基存在下、適当な溶媒中で反応させることにより化合物(I)を得ることができる。
本反応において、化合物(A−VII)は、化合物(A−VI)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
塩基としては、例えば、金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム,リン酸三カリウムなど)、金属水素化物(例、水素化ナトリウム、水素化リチウムなど)、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど)、金属アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,カリウムtert−ブトキシドなど),金属アルキル(例,ブチルリチウムなど)、ピリジン、トリエチルアミン、DIEA等などが挙げられ、化合物(A−VI)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF、DMSO,NMP、アセトニトリル、ピリジン、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は0〜200℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは0〜150℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5時間〜18時間である。
得られた所望の化合物(I)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0154】
[B法]
【化41】
(式中、記号はA法と同意義である。)
(第1工程)
化合物(B−I)に、塩基性の水溶液を反応させることにより、化合物(B−II)を得ることができる。
塩基としては、例えば、金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム,水酸化リチウムなど)、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど)などが挙げられ、化合物(B−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、DMF、DMSO,NMP、水およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は、0℃〜40℃、好ましくは0℃〜20℃である。
反応時間は、0.5時間〜48時間、好ましくは1時間〜16時間である。
得られた所望の化合物(B−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
A法第4工程に記載の合成方法に従って、化合物(B−II)および化合物(B−III)を反応させることにより、化合物(B−IV)を得ることができる。
得られた所望の化合物(B−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第3工程)
A法第2工程に記載の合成方法に従って、化合物(B−IV)およびボロン酸またはボロン酸エステル(B−V)を反応させることにより、化合物(I)を得ることができる。
得られた所望の化合物(I)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0155】
[C法]
【化42】
(式中、PG
2は、水酸基の適切な保護基であり、
G
4は、それぞれ独立して、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、または置換もしくは非置換のアルキルスルホニル等の脱離基であり、
R
31は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、その他の記号はA法と同意義である。)
(第1工程)
化合物(A−V)の代わりに、A法及びB法で得られた化合物(C−I)を用いて、A法第3工程に記載の合成方法に従って、化合物(C−II)を得ることができる。
(第2工程)
A法第4工程に記載の合成方法に従って、化合物(C−II)および化合物(C−III)を反応させることにより、化合物(C−IV)を得ることができる。
得られた所望の化合物(C−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0156】
[D法]
【化43】
(式中の記号はA法と同意義である。)
A法及びB法で得られた化合物(D−I)に、塩基性の水溶液を反応させることにより、化合物(D−II)を得ることができる。
塩基としては、例えば、金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム,水酸化リチウムなど)、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど)などが挙げられ、化合物(D−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、アルコール類(例,メタノール,エタノール,イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、DMF、DMSO,NMP、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は−10〜200℃、好ましくは0〜120℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5時間〜18時間である。
得られた所望の化合物(D−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0157】
[E法]
【化44】
(式中、Wは、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、または置換もしくは非置換のアルキルスルホニル等の脱離基であるか、または保護された水酸基であり、
PG
3は、アミノ基の適切な保護基であり、他の記号はA法と同意義である。)
(第1工程)
金属触媒および塩基存在下、化合物(E−I)と化合物(E−II)を適当な溶媒中で反応させることにより、化合物(E−III)を得ることができる。
本反応において、化合物(E−II)は、化合物(E−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜3.0モル当量使用することができる。
金属触媒としては、酢酸パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、[1、1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物などが挙げられ、化合物(E−I)に対して、0.01モル当量またはそれ以上、好ましくは0.001〜0.5モル当量使用することができる。
また、必要に応じて、上記パラジウム系触媒の中心元素であるパラジウム原子に配位し得る、リン配位子を触媒とともに用いることができる。このリン配位子としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス[2−(ジフェニルホスフィノ)エチル]ホスフィン、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、トリ−tert−ブチルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス(2−ジフェニルホスフィノエチル)フェニルホスフィン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル、4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン等が挙げられ、本工程では、4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン等が好ましい。リン配位子の使用量はパラジウム化合物に対して、0.5〜2.5モル当量、好ましくは1.0〜1.5モル当量とすることができる。
塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム等が挙げられ、化合物(E−I)に対して、1.0〜3.0モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、DMF、DMA,DMSO,NMP、水およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は20〜250℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは20〜200℃である。
反応時間は、0.1〜48時間、好ましくは0.5時間〜12時間である。
得られた所望の化合物(E−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
A法第2工程に記載の合成方法に従って、化合物(E−III)およびボロン酸またはボロン酸エステル(E−IV)を反応させることにより、化合物(E−V)を得ることができる。
得られた所望の化合物(E−V)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第3工程)
化合物(E−V)に、酸またはルイス酸あるいは塩基存在下で適当な溶媒中で脱保護すること、または塩基性の水溶液を反応させることにより、化合物(E−VI)を得ることができる。
酸としては、塩酸−酢酸エチル、塩酸−メタノール、塩酸−ジオキサン、臭化水素酸−酢酸、臭化水素酸、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。ルイス酸としては、ヨウ化トリメチルシリル、BBr
3、AlCl
3、BF
3・(Et
2O)等が挙げられる。
塩基としては、例えば、金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム,水酸化リチウムなど)、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど)、テトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化水素−ピリジンなどが挙げられ、化合物(E−V)に対して0.01モル当量またはそれ以上、好ましくは0.5〜10.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、アルコール類(例,メタノール、エタノール、イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF、DMSO,NMP、DMA,アセトニトリル、ピリジン、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は−10〜200℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは0〜150℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5時間〜18時間である。
得られた所望の化合物(E−VI)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第4工程)
A法第4工程に記載の合成方法に従って、化合物(E−VI)および化合物(E−VII)を反応させることにより、化合物(E−VIII)を得ることができる。
得られた所望の化合物(E−VIII)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0158】
[F法]
【化45】
(式中、R
32は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、
その他の記号はA法及びE法と同意義である。)
(第1工程)
A法第4工程に記載の合成方法に従って、E法により得られた化合物(F−I)および化合物(F−II)を反応させることにより、化合物(F−III)を得ることができる。
得られた所望の化合物(F−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
化合物(F−III)に、酸またはルイス酸を適当な溶媒中で反応させることにより、化合物(F−IV)を得ることができる。
使用することができる酸としては、塩酸−酢酸エチル、塩酸−メタノール、塩酸−ジオキサン、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。ルイス酸としては、ヨウ化トリメチルシリル、BBr
3、AlCl
3、BF
3・(Et
2O)等が挙げられ、化合物(F−III)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜10.0モル当量使用することができる.
反応溶媒としては、アルコール類(例,メタノール,エタノール,イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF、DMSO,NMP、DMA、アセトニトリル、水およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は−10〜60℃、好ましくは0〜20℃である。
反応時間は、0.5時間〜12時間、好ましくは1時間〜6時間である。
得られた所望の化合物(F−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)または塩形成により精製することができる。
【0159】
[G法]
【化46】
(式中、R
33は、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノカルボニル、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノカルボニルであり、
その他の記号はA法及びE法と同意義である。)
(第1工程)
E法により得られた化合物(G−I)に、酸またはルイス酸を適当な溶媒中で反応させることにより、化合物(G−II)を得ることができる。
使用することができる酸としては、塩酸−酢酸エチル、塩酸−メタノール、塩酸−ジオキサン、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。ルイス酸としては、ヨウ化トリメチルシリル、BBr
3、AlCl
3、BF
3・(Et
2O)等が挙げられ、化合物(G−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜10.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、アルコール類(例,メタノール,エタノール,イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF、DMSO,NMP、DMA、アセトニトリル、水およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は−10〜60℃、好ましくは0〜20℃である。
反応時間は、0.5時間〜12時間、好ましくは1時間〜6時間である。
得られた所望の化合物(G−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)または塩形成により精製することができる。
(第2工程)
A法第4工程に記載の合成方法に従って、化合物(G−II)および化合物(G−III)を反応させることにより、化合物(G−IV)を得ることができる。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5時間〜18時間である。
得られた所望の化合物(G−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0160】
[H法]
【化47】
(式中、Halは、ハロゲンであり、その他の記号はA法と同意義である。)
A法及びB法より得られた化合物(H−I)を適当な不活性溶媒中、必要により塩基の存在下、ハロゲン化試薬と反応させることにより化合物(H−II)を得ることができる。
ハロゲン化試薬としては、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N
−ヨードスクシンイミド及び臭素等が挙げられ、1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜2.0モル当量使用することができる。
塩基としては、酢酸ナトリム等が挙げられ、1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜2.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、アルコール類(例,メタノール,エタノール,イソプロパノールなど),DMF、DMSO,NMP、DMA,アセトニトリル、酢酸等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は−10〜150℃、好ましくは0〜60℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5時間〜18時間である。
得られた所望の化合物(H−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0161】
[I法]
【化48】
(式中、R
34は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノカルボニル、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノカルボニル
R
35は、水素、非置換のアルキル、または、ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはアルキルオキシから選ばれる置換基で1以上置換されたアルキルであり、その他の記号はA法及びH法と同意義である。)
(第1工程)
金属触媒および塩基存在下、A法、B法及びH法により得られた化合物(I−I)と化合物(I−II)を適当な溶媒中で反応させることにより、化合物(I−III)を得ることができる。
本反応において、化合物(I−II)は、化合物(I−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜3.0モル当量使用することができる。
金属触媒としては、酢酸パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、[1、1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物などが挙げられ、化合物(I−I)に対して、0.01モル当量またはそれ以上、好ましくは0.001〜0.5モル当量使用することができる。
また、必要に応じて、上記パラジウム系触媒の中心元素であるパラジウム原子に配位し得る、リン配位子を触媒とともに用いることができる。このリン配位子としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス[2−(ジフェニルホスフィノ)エチル]ホスフィン、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、トリ−tert−ブチルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス(2−ジフェニルホスフィノエチル)フェニルホスフィン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(S−Phos)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル(X−Phos)、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(DPEPhos)、4,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン等が挙げられ、リン配位子の使用量はパラジウム化合物に対して、0.5〜2.5モル当量、好ましくは1.0〜1.5モル当量とすることができる。
塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム等が挙げられ、化合物(I−I)に対して、1.0〜3.0モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、DMF、DMA、NMPおよびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は20〜250℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは20〜200℃である。
反応時間は、0.1〜48時間、好ましくは0.5時間〜12時間である。
得られた所望の化合物(I−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0162】
[J法]
【化49】
(式中、R
3は、前記(1)と同意義であり、M
1はボロン酸、ボロン酸エステル、有機スズ、 亜鉛、亜鉛ハライド、マグネシウムハライド、有機ケイ素、リチウム等の金属置換基であり、その他の記号はA法と同意義である。)
金属触媒および塩基存在下、A法、B法及びH法により得られた化合物(J−I)と化合物(J−II)とを、常法に従いカップリング反応を行うことにより化合物(J−III)を得ることができる。
本反応において、化合物(J−II)の使用量は、化合物(J−I)に対して1.0〜4.0モル当量、好ましくは1.0〜2.0モル当量である。
金属触媒としては、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム錯体、ビス[トリ(tert−ブチル)ホスフィン]パラジウム錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム錯体、ビス(トリフルオロアセトキシ)パラジウム錯体に代表されるパラジウム触媒、ヨウ化銅に代表される銅触媒、ニッケルク口リド−1、2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン錯体に代表されるニッケル触媒、亜鉛試薬及び鉄キレート試薬等が挙げられ、化合物(J−I)に対して、0.01モル当量またはそれ以上、好ましくは0.001〜0.5モル当量使用することができる。
場合によっては、 トリフェニルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリ-o-トルイルホスフィン、ジフェニルホスフィノフェロセン、ジフェニルホスフィノブタン等に代表されるリン配位子を加えて、クロスカップリング反応を行うことで達成される。
リン配位子の使用量は金属触媒に対して、0.5〜2.5モル当量、好ましくは1.0〜1.5モル当量とすることができる。
塩基としては、炭酸アルカリ金属(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)、リン酸 アルカリ金属(リン酸カリウム等)、有機塩基(卜リエチルアミン、ジイソ
プ口ピルエチルアミン等)、ハロゲン化アルカリ金属(塩化リチウム、フッ 化セシウム等)、水酸化アルカリ金属(水酸化ナトリウム等)、金属アルコ キシド(tert−ブトキシカリウム等) 等が挙げられ、化合物(J−I)に対して、1.0〜3.0モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アルコール類(例,tert−ブタノール,イソプロパノールなど),芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF、DMA、NMP、DMSO,水およびそれらの混合溶媒などが挙げられる。
反応温度は20〜200℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは60〜130℃である。
反応時間は、0.5時間〜72時間、好ましくは1時間〜16時間である。
得られた所望の化合物(J−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0163】
[C法]に記載の化合物(C−II)を合成するための別法として、[K法]を用いて合成することができる。
[K法]
【化50】
(式中、記号はA法と同意義である。)
A法、B法及びJ法により得られた化合物(K−I)にm−クロロ過安息香酸を加え、適当な溶媒中で反応させることにより化合物(C−II)を得ることができる。
本反応において、m−クロロ過安息香酸は、化合物(K−I)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜5.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタン)等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は0〜60℃、好ましくは0〜30℃である。
反応時間は、0.5〜72時間、好ましくは1.0時間〜6時間である。
得られた所望の化合物(C−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0164】
[L法]
【化51】
(式中、PG
2、G
4は、C法と同意義であり;
R
21は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、その他の記号はA法と同意義である。)
(第1工程)
化合物(A−V)の代わりに、A法及びB法で得られた化合物(L−I)を用いて、A法第3工程に記載の合成方法に従って、化合物(L−II)を得ることができる。
得られた所望の化合物(L−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
C法第2工程に記載の合成方法に従って、化合物(L−II)および化合物(L−III)を反応させることにより、化合物(L−IV)を得ることができる。
得られた所望の化合物(L−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0165】
[M法]
【化52】
(式中、Wは、E法と同意義であり、
R
22は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、
他の記号はA法と同意義である。)
(第1工程)
A法第4工程に記載の合成方法に従って、化合物(M−I)および化合物(M−II)を反応させることにより、化合物(L−IV)を得ることができる。
得られた所望の化合物(M−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
A法第2工程に記載の合成方法に従って、化合物(M−III)およびボロン酸またはボロン酸エステル(M−IV)を反応させることにより、化合物(M−V)を得ることができる。
得られた所望の化合物(M−V)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第3工程)
化合物(E−V)の代わりに、化合物(M−V)を用いて、E法第3工程に記載の合成方法に従って、化合物(M−VI)を得ることができる。
得られた所望の化合物(M−VI)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第4工程)
E法第4工程に記載の合成方法に従って、化合物(M−VI)および化合物(M−VII)を反応させることにより、化合物(M−VIII)を得ることができる。
得られた所望の化合物(M−VIII)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0166】
[A法]に記載の化合物(A−I)は、[N法]に記載の方法に従って合成することもできる。
[N法]
【化53】
(式中、R
2は、上記(1)と同意義であり、その他の記号はA法、E法およびJ法と同意義である。)
(第1工程)
J法第1工程に記載の合成方法に従って、化合物(N−I)および化合物(N−II)を反応させることにより、化合物(N−III)を得ることができる。
得られた所望の化合物(N−III)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第2工程)
化合物(E−V)の代わりに、化合物(N−III)を用いて、E法第3工程に記載の合成方法に従って、化合物(N−IV)を得ることができる。
得られた所望の化合物(N−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
(第3工程)
不活性溶媒の存在下又は非存在下、化合物(N−IV)とハロゲン化剤を反応させることにより、化合物(N−IV)を得ることができる。
使用されるハロゲン化剤は、例えば、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、塩化チオニル、臭化チオニル、オギザリルクロリド、五塩化リン又は五臭化リンなどが挙げられ、化合物(N−IV)に対して1.0モル当量またはそれ以上、好ましくは1.0〜10.0モル当量使用することができる。
又、本反応を効果的に行わせるために、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−エチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジンのような有機アミン類を添加することもでき、化合物(N−IV)に対して0.1モル当量またはそれ以上、好ましくは0.1〜10.0モル当量使用することができる。
反応溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)、飽和炭化水素類(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、DMF、DMSO,NMP、DMA等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は−10〜150℃、場合によってはマイクロウェーブ照射下、好ましくは0〜120℃である。
反応時間は、0.5〜24時間、好ましくは1.0時間〜6時間である。
得られた所望の化合物(N−IV)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0167】
[P法]
【化54】
(式中、Halは、ハロゲンであり、その他の記号はA法と同意義である。)
化合物(H−I)の代わりに、化合物(P−I)を用いて、H法に記載の合成方法に従って、化合物(P−II)を得ることができる。
得られた所望の化合物(P−II)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により精製することができる。
【0168】
本発明に係る化合物は、P2X7受容体拮抗作用を有するため、P2X7受容体が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用である。
P2X7受容体が関与する疾患としては、疼痛、中枢性疾患、免疫性疾患および炎症性疾患等が挙げられ、好ましくは疼痛が挙げられる(非特許文献7−8および特許文献1等)。
【0169】
疼痛としては、帯状疱疹痛、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、視床痛、癌性疼痛、術後痛、生理痛、陣痛、胸痛、腹痛、疝痛、腰背部痛、頭痛、偏頭痛、坐骨神経痛、筋肉痛、口腔顔面痛、歯痛、舌痛症、肩痛、侵害受容性疼痛、求心路遮断痛、心因性疼痛等;
絞扼性神経障害、手根管症候群、糖尿病、ギランバレー症候群、筋筋膜痛症候群、線維筋痛症候群、複合性局所疼痛症候群、カウザルギー、ハンセン病、脊髄損傷、脳卒中、多発性硬化症、パーキンソン病、子宮内膜症、椎間板ヘルニア、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、変形性頚椎症、脊柱管狭窄症、胸郭出口症候群、腕神経叢引き抜き症候群、肩手症候群、むち打ち症、胆石症、膵炎(急性と慢性を含む)、膀胱炎(急性と間質性を含む)、尿道炎(急性と慢性を含む)、尿路結石症、前立腺炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群、骨折、骨粗鬆症、痛風、馬尾症候群、強直性脊椎炎症、有痛性痙攣、ABC症候群、皮膚疾患、閉塞性動脈硬化症、バージャー病、レイノー現象、壊疽、顎関節症、身体表現性障害、身体化障害、うつ病等の疾患に伴った疼痛;
薬物療法に伴う痛み、放射線療法に伴う痛みが挙げられる。また、オピオイド薬の鎮痛耐性への効果が期待できる。
疼痛としては、好ましくは、帯状疱疹痛、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、視床痛、癌性疼痛、術後痛、坐骨神経痛、求心路遮断痛等;
絞扼性神経障害、手根管症候群、糖尿病、ギランバレー症候群、筋筋膜痛症候群、線維筋痛症候群、複合性局所疼痛症候群、カウザルギー、脊髄損傷、脳卒中、多発性硬化症、パーキンソン病、椎間板ヘルニア、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、変形性頚椎症、脊柱管狭窄症、腕神経叢引き抜き症候群、肩手症候群、膀胱炎(急性と間質性を含む)、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群、痛風、うつ病等の疾患に伴った疼痛;
薬物療法に伴う痛み、放射線療法に伴う痛みが挙げられる。また、オピオイド薬の鎮痛耐性への効果が期待できる。
【0170】
中枢性疾患としては、アルツハイマー型認知症(アルツハイマー症、アルツハイマー型老年認知症等)、脳アミロイド血管障害、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ハンチントン舞踏病、うつ病、統合失調症、注意欠陥多動性障害、睡眠障害、自閉症、てんかん、脳卒中、多発性硬化症、脊髄損傷、筋委縮性側索硬化症、オピオイド薬およびコカイン、ニコチン等による精神依存等が挙げられる。
中枢性疾患としては、好ましくは、アルツハイマー型認知症(アルツハイマー症、アルツハイマー型老年認知症等)、脳アミロイド血管障害、パーキンソン病、うつ病、統合失調症、注意欠陥多動性障害、睡眠障害、自閉症、てんかん、脳卒中、多発性硬化症、脊髄損傷、筋委縮性側索硬化症、オピオイド薬およびコカイン、ニコチン等による精神依存等が挙げられる。
【0171】
免疫・炎症性疾患としては、関節リウマチ、骨関節炎、変形性関節炎、喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、敗血症性ショック、肝炎(非アルコール性脂肪肝炎を含む)、肝線維症、肝硬変、胆嚢炎、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、膵炎(急性と慢性を含む)、膀胱炎(急性と間質性を含む)、尿道炎(急性と慢性を含む)、前立腺炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚疾患、遅延性過敏反応、結膜炎、ブドウ膜炎、悪性細胞(前立腺癌、乳癌、肺癌、子宮癌、膵癌、大腸癌等)の増殖および転移、白血病、髄膜炎、熱傷傷害、舌炎、歯肉炎、歯周病、逆流性を含む食道炎等が挙げられる。また同種移植または輸血に伴う拒絶反応にも関与する可能性がある。その他関与を示す疾患としては、循環器疾患としてアテローム性動脈硬化症、虚血性心疾患、糖尿病等、骨疾患として骨祖鬆症、骨パジェット病、骨壊死、顎関節症等、泌尿器疾患として過活動膀胱、腹圧性尿失禁、前立腺肥大等が挙げられる。
免疫・炎症性疾患としては、好ましくは、関節リウマチ、骨関節炎、変形性関節炎、喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、膀胱炎(急性と間質性を含む)、潰瘍性大腸炎、クローン病等が挙げられる。
【0172】
好ましい本発明化合物は、P2X7受容体拮抗作用のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記いずれか、あるいは全ての優れた特徴を有する。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4等)に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)代謝安定性が高い。
d)CYP酵素(例えば、CYP3A4)に対し、本明細書に記載する測定条件の濃度範囲内で不可逆的阻害作用を示さない。
e)変異原性を有さない。
f)心血管系のリスクが低い。
g)高い溶解性を示す。
h)高いP2X7受容体選択性(例えば、P2Xファミリーの他の受容体に対する選択性等)を有している。
i)高い中枢移行性を有している。
【0173】
本発明の医薬組成物を投与する場合、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
【0174】
経口投与は常法に従って、内用固形製剤(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤等)、内用液剤(例えば、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、チンキ剤等)等の通常用いられるいずれの剤型に調製して投与すればよい。ここで、錠剤は、糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠または口腔内崩壊錠であってもよく、散剤および顆粒剤はドライシロップであってもよく、カプセル剤は、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤であってもよい。
【0175】
非経口投与は、注射剤、点滴剤、外用剤(例えば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤、坐剤等)等の通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。ここで、注射剤は、O/W、W/O、O/W/O、W/O/W型等のエマルジョンであってもよい。
【0176】
本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。小児用医薬組成物は、12歳または15歳未満の患者に投与するのが好ましい。また、小児用医薬組成物は、出生後27日未満、出生後28日〜23か月、2歳〜11歳または12歳〜16歳若しくは18歳の患者に投与されうる。高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与するのが好ましい。
【0177】
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
【実施例】
【0178】
以下に本発明の実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0179】
各実施例で得られたNMR分析は300MHzで行い、DMSO−d
6、CDCl
3を用いて測定した。
表中の保持時間は、LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析での保持時間を表し、以下の条件で測定した。
分析条件[1]
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18(1.7μm i.d.2.1x50mm)(Waters)
流速:0.8 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
分析条件[2]
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18(1.7μm i.d.2.1x50mm)(Waters)
流速:0.8 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は10mM炭酸アンモニウム含有水溶液、[B]はアセトニトリル
グラジェント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
分析条件[3]
カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した
【0180】
実施例A1
【化55】
工程1
化合物A1(1g、5.32mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、2−クロロ−3−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸(2.387g、10.64mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.217g、0.266mol)、および2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(7.98mL、15.96mmol)を加え、マイクロウェーブ照射にて130℃で10分間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)にて精製して化合物A2(1.03g、収率67%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:8.51 (d, J = 5.7Hz, 1H), 7.95 (d, J = 7.7Hz, 1H), 7.81 (d, J = 7.7Hz, 1H), 7.66 (t, J = 7.7Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.07 (d, J = 5.7Hz, 1H), 3.89(s, 3H).
工程2
化合物A2(1g、3.48mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、25%臭化水素酸酢酸溶液(3.78mL、17.38mmol)を加え、マイクロウェーブ照射にて130℃で2時間撹拌した。反応溶液に25%臭化水素酸酢酸溶液(0.755mL、3.48mmol)を加え、マイクロウェーブ照射にて130℃で1時間撹拌した。放冷後、析出した固体をろ取することで、化合物A3の粗生成物(960mg)を得た。
MS m/z:274 [(M+H)
+]
工程3
化合物A3の粗生成物(100mg)をDMF(1mL)に溶解し、DIEA(0.191mL、1.096mmol)、および2−フルオロベンジルブロマイド(0.053mL、0.439mmol)を加え、70℃で7時間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、クロロホルム−メタノール(9:1)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用高速液体クロマトグラフィーにより精製して化合物A4(77.8mg、収率56%)を得た。
MS m/z:382 [(M+H)
+]
工程4
化合物A4(75mg、0.196mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、氷冷下N-ブロモスクシンイミド(38.5mg、0.216mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応溶液を室温へ昇温し、2時間撹拌した。反応溶液を40℃へと昇温し、40℃で3時間撹拌した。反応溶液にN-ブロモスクシンイミド(38.5mg、0.216mmol)を加え、40℃で3時間撹拌した。放冷後、反応溶液に10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジイソプロピルエーテルにより洗浄し、ろ取することで化合物I−001(57.1mg、収率63%)を得た。
MS m/z:460 [(M+H)
+]
1H-NMR(DMSO-d
6)δ: 8.74 (s, 1H), 7.98 (dd, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.64 (dd, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.33-7.30 (m, 1H), 7.06-7.02 (m, 2H), 6.77 (td, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 6.24 (s, 1H), 5.04 (dd, J = 46.2, 15.8 Hz, 2H).
【0181】
実施例A2
【化56】
工程1
実施例A1により得られた化合物I−001(45mg、0.098mmol)をNMP(0.5mL)に溶解し、シアン化亜鉛(12.62mg、0.107mmol)、亜鉛(1.277mg、0.020mmol)、およびビス(トリtert−ブチルホスフィン)パラジウム(4.99mg、0.0097mmol)を加え、マイクロウェーブ照射にて130℃で30分間撹拌した。反応溶液にシアン化亜鉛(8.03mg、0.068mmol)、亜鉛(1.277mg、0.020mmol)、ビス(トリtert−ブチルホスフィン)パラジウム(4.99mg、0.0097mmol)を加え、マイクロウェーブ照射にて135℃で30分間撹拌した。反応溶液にシアン化亜鉛(5.74mg、0.049mmol)、亜鉛(0.639mg、0.0097mmol)、ビス(トリtert−ブチルホスフィン)パラジウム(2.496mg、0.0048mmol)を加え、マイクロウェーブ照射にて135℃で30分間撹拌した。反応溶液をろ過し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用高速液体クロマトグラフィーにより精製して化合物I−002(12.8mg、収率32%)を得た。
MS m/z:407 [(M+H)
+]
1H-NMR(DMSO-d
6)δ: 9.05 (s, 1H), 7.99 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 13.2, 6.9 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 13.2, 6.9 Hz, 2H), 6.80 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.39 (s, 1H), 5.06 (dd, J = 27.2, 15.9 Hz, 2H).
【0182】
実施例A3
【化57】
工程1
実施例A1と同様の方法で得られた化合物A3(1g、3.65mmol)をDMF(10mL)に溶解し、DIEA(1.915mL、10.96mmol)、3−シアノベンジルブロマイド(860mg、4.39mmol)を加え、70℃で14時間撹拌した。放冷後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物A5(662.8mg、収率47%)を得た。
MS m/z:389 [(M+H)
+]
工程2
化合物A5(660mg、1.698mmol)をジクロロメタン(7mL)に溶解し、氷冷下N−ブロモスクシンイミド(453mg、2.55mmol)を加え、室温で15分間撹拌した。40℃へ昇温し3時間撹拌した。放冷後、反応溶液に10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物A6の粗精製物(802mg)を得た。
MS m/z:467 [(M+H)
+]
工程3
窒素雰囲気下、化合物A6の粗精製物(50mg)を1,4−ジオキサン(1mL)に溶解し、酢酸パラジウム(2.40mg、0.011mmol)、Xantphos(9.28mg、0.016mmol)、炭酸セシウム(69.7mg、0.214mmol)、およびピロリジン(0,013mL、0.160mmol)を加え、90℃で3時間撹拌した。放冷後、反応溶液に水を加え、ジクロロメタン−メタノール(9:1)で抽出した。有機層を減圧留去し、得られた残渣を分取用高速液体クロマトグラフィーにより精製し、化合物I−004(12.6mg、収率26%)を得た。
MS m/z:458 [(M+H)
+]
1H-NMR(DMSO-d
6)δ: 8.30 (s, 1H), 7.95 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.57 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 4.95 (dd, J = 74.8, 16.1 Hz, 2H), 3.34-3.30 (m, 4H), 1.84-1.81 (brm, 4H).
【0183】
実施例A4
【化58】
工程1
窒素雰囲気下、実施例A3と同様の方法で得られた化合物A6の粗精製物(100mg)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解し、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(15.01mg、0.021mmol)、およびトリブチル(1−エトキシビニル)スズ(0.087mL、0.257mmol)を加え、100℃で4.5時間撹拌した。放冷後、反応溶液に2mol/L塩酸水溶液を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、および飽和フッ化カリウム水溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液をろ過し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製した。得られた粗精製物にジイソプロピルエーテルを加え、析出した固体をろ取し、化合物I−005(51.7mg、56%)を得た。
MS m/z:431 [(M+H)
+]
1H-NMR(DMSO-d
6)δ: 8.69 (s,1H), 7.99 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.18-7.15 (m, 2H), 6.37 (s, 1H), 5.13 (dd, J = 28.5, 15.9 Hz, 2H), 2.61 (s, 3H)
【0184】
実施例A5
【化59】
工程1
窒素雰囲気下、実施例A3と同様の方法で得られた化合物A6の粗精製物(100mg)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解し、酢酸パラジウム(4.80mg、0.021mmol)、Xantphos(18.56mg、0.032mmol)、炭酸セシウム(139mg、0.428mmol)、およびベンゾフェノンイミン(0,054mL、0.321mmol)を加え、95℃で6時間撹拌した。放冷後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチル(2mL)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(1mL)を加え、室温で4時間攪拌した。反応溶液にジイソプロピルエーテルを加え、析出した固体をろ取し、粗精製物を得た。得られた粗精製物を分取用高速液体クロマトグラフィーにより精製し、化合物I−006(14mg、収率16%)を得た。
MS m/z:404 [(M+H)
+]
1H-NMR(DMSO-d
6)δ: 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.60 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.32-7.30 (m, 2H), 7.25 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.93 (s, 1H), 5.02 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 4.88 (s, 2H), 4.78 (d, J = 15.9 Hz, 1H).
【0185】
実施例A6
【化60】
工程1
窒素雰囲気下、実施例A4により得られた化合物I−005(40mg、0.093mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、氷冷下、mCPBA(32mg、0.139mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を40℃に昇温し、8時間撹拌した。放冷後、反応溶液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用高速液体クロマトグラフィーにより精製し、化合物A7の粗精製物(17mg)を得た。
MS m/z:405 [(M+H)
+]
工程2
化合物A7の粗精製物(17mg)をDMF(0.3mL)に溶解し、炭酸カリウム(6.28mg、0.045mmol)、およびヨウ化メチル(0.002μL、0.030mmol)を加え、60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応溶液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を分取用高速液体クロマトグラフィーにより精製し、化合物I−007(5.7mg、収率60%)を得た。
MS m/z:419 [(M+H)
+]
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.98(d, J =7.5 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.72 (d J =7.8 Hz, 1H), 7.66 (d J =7.5 Hz, 1H), 7.59 (t J =7.8 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.22-7.20 (m, 2H), 6.07 (s, 1H), 4.98 (dd, J = 64.5, 16.2 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H).
【0186】
実施例A7
【化61】
工程1
実施例A3と同様の方法で得られた化合物A5(50mg、0.129mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、N-クロロスクシンイミド(18.03mg、0.135mmol)を加え、封緘容器にて60℃で1時間撹拌した。放冷後、反応溶液に10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物I−013(17.4mg、収率32%)を得た。
MS m/z:423 [(M+H)
+]
1H-NMR(DMSO-d
6)δ: 8.65 (s, 1H), 7.98 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.72-7.71 (m, 2H), 7.61 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.21-7.18 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 5.00 (dd, J = 40.2, 16.2 Hz, 2H).
【0187】
実施例B1
【化62】
工程1
窒素雰囲気下、2−(トリメチルシリル)エタノール(6.04mL、41.9mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解した。氷冷下、水素化ナトリウム(60%鉱油混合物、1.23g、30.7mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。氷冷下、化合物B1(5.0g、27.9mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50mL)を滴下し、室温で3時間撹拌した。1mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物B2(6.24g、収率85.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:0.09 (s, 9H), 1.20 (t, J = 8.0Hz, 2H), 3.91 (s, 3H), 4.54 (t, J = 8.0Hz, 2H), 7.86 (s, 1H).
工程2
窒素雰囲気下、化合物B2(5.35g、20.5mmol)をジオキサン(100mL)に溶解した。2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(6.9g、30.8mmol)、PdCl
2(dppf)(1.7g、2.1mmol)、および2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(31mL、62mmol)を加え、4時間加熱還流した。放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物B3(2.86g、収率34.4%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:0.07 (s, 9H), 1.24 (t, J = 8.0Hz, 2H), 3.99 (s, 3H), 4.60 (t, J = 8.0Hz, 2H), 7.44 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.76 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.84 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.15 (s, 1H).
工程3
化合物B3(3.13g、7.73mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解した。テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/L テトラヒドロフラン溶液、11.6mL、11.6mmol)を加え、室温で3日間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物B4(2.01g、収率85.3%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:3.81 (s, 3H), 7.64-7.71 (m, 2H), 7.86 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.01 (d, J=8.0Hz, 1H), 12.96 (br s, 1H).
工程4
化合物B4(50mg、0.164mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解した。DIEA(0.043mL、0.246mmol)、オルト−フルオロベンジルブロミド(0.024mL、0.197mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物II−005(21mg、収率31.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:3.79 (s, 3H), 4.87 (d, J=16.0Hz, 1H), 4.91 (d, J=16.0Hz, 1H), 6.87-6.95 (m, 2H), 7.03-7.16 (m, 2H), 7.33-7.41 (m, 1H), 7.48 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.56 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.85 (d, J=8.0Hz, 1H).
【0188】
実施例B2
【化63】
工程1
実施例B1と同様の方法で得られた化合物II−008(764mg、1.935mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解した。氷冷下、三臭化ホウ素(1mol/L ジクロロメタン溶液、4.64mL、4.64mmol)を加え、室温で0.5時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、化合物B5(665mg、収率90.2%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:4.81 (d, J=15.6Hz, 1H), 4.97 (d, J=15.6Hz, 1H), 6.93-7.02 (m, 2H), 7.23-7.33 (m, 3H), 7.59-7.69 (m, 2H), 7.80 (d, J=7.0Hz, 1H), 8.00 (d, J=7.0Hz, 1H), 9.13-9.81 (br, 1H).
工程2
窒素雰囲気下、化合物B5(30mg、0.079mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に溶解した。炭酸カリウム(16.33mg、0.118mmol)、(ブロモメチル)ベンゼン(0.028mL、0.236mmol)を加え、60℃で2.5時間撹拌した。放冷後、2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物II−023(30mg、収率80.9%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:4.85 (d, J=15.8Hz, 1H), 4.94-5.14 (m, 3H), 6.88 (d, J=6.5Hz, 2H), 7.22-7.30 (m, 3H), 7.36-7.47 (m, 5H), 7.59-7.68 (m, 1H), 7.74 (d, J=7.0Hz, 1H), 7.93(s, 1H), 8.00 (d, J=7.0Hz, 1H).
【0189】
実施例B3
【化64】
実施例B1と同様の方法で得られた化合物II−037(390mg、0.100mmol)をメタノール(2mL)に懸濁した。2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.09mL、0.180mmol)を加え、60℃で4時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物II−038(7.0mg、収率17.2%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:4.88 (d, J=16.0Hz, 1H), 5.10 (d, J=16.0Hz, 1H), 6.94-6.99 (m, 2H), 7.25-7.32 (m, 3H), 7.59 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.76 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.97 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.30-8.90 (br, 1H), 9.60-10.20 (br, 1H), 9.97 (s, 1H).
【0190】
実施例B4
【化65】
工程1
窒素雰囲気下、2−(トリメチルシリル)エタノール(2.85mL、19.8mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解した。氷冷下、水素化ナトリウム(60%鉱油混合物、632mg、15.8mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。氷冷下、化合物B6(3.0g、13.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(15mL)を滴下し、室温で2.5時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物B7(3.81g、収率93.5%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:0.10 (s, 9H), 1.12 (t, J=8.0Hz, 2H), 4.57 (t, J=8.0Hz, 2H), 8.41 (s, 1H).
工程2
窒素雰囲気下、化合物B7(3.24g、10.46mmol)をジオキサン(30mL)に溶解した。tert−ブチルカルバメート(1.72g、14.7mmol)、Xantphos(908mg、1.57mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(602mg、1.04mmol)、および炭酸セシウム(4.77g、14.7mmol)を加え、6時間加熱還流した。放冷後、水を加え、セライトで濾過した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物B8(1.76g、収率48.6%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:0.10 (s, 9H), 1.16-1.22 (m, 2H), 1.53 (s, 9H), 4.51-4.57 (m, 2H), 6.64 (br s, 1H), 9.00 (br s, 1H).
工程3
窒素雰囲気下、化合物B8(1.76g、5.09mmol)をジオキサン(30mL)に溶解した。2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(2.3g、10.25mmol)、PdCl
2(dppf)(416mg、0.509mmol)、および2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(7.6mL、15.2mmol)を加え、4時間加熱還流した。放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物B9(1.14g、収率45.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:0.08 (s, 9H), 1.19-1.25 (m, 2H), 1.55 (s, 9H), 4.56-4.62 (m, 2H), 6.80 (br s, 1H), 7.44 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.75 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.86 (d, J=8.0Hz, 1H), 9.26 (br s, 1H).
工程4
化合物B9(1.14g、2.33mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解した。テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/L テトラヒドロフラン溶液、3.5mL、3.5mmol)を加え、室温で1日間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物B10(840mg、収率92.6%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:1.50 (s, 9H), 7.72 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.92 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.04-8.09 (m, 2H), 8.45 (s, 1H).
工程5
化合物B10(838mg、2.15mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。DIEA(751μl、4.30mmol)、ベンジルブロミド(435μl、3.66mmol)を加え、室温で3日間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物II−042(815mg、収率79.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.50 (s, 9H), 4.86 (s, 2H), 6.88-6.94 (m, 2H), 7.28-7.40 (m, 5H), 7.60 (br s, 1H), 7.79-7.83 (m, 1H), 8.39 (br s, 1H).
【0191】
実施例B5
【化66】
工程1
窒素雰囲気下、実施例B4により得られた化合物II−042(50mg、0.104mmol)をDMF(1mL)に溶解した。氷冷下、水素化ナトリウム(60%鉱油混合物、12mg、0.30mmol)、およびヨウ化メチル(0.026mL、0.416mmol)を加え、同温度で1.5時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物B11(45mg、収率87.4%)を得た。
MS (m/z) :494 [(M+H)
+]
工程2
化合物B11(45mg、0.091mmol)をジクロロメタン(0.4mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(0.4mL、5.21mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。2mol/L炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物II−044(26mg、収率72.5%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:2.66 (d, J=8.0Hz, 3H), 4.83 (d, J=16.0Hz, 1H), 5.02 (d, J=16.0Hz, 1H), 5.56 (q, J=8.0Hz, 1H), 6.94-6.98 (m, 2H), 7.02 (s, 1H), 7.25-7.29 (m, 3H), 7.61 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.71 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.98 (d, J=8.0Hz, 1H).
【0192】
実施例B6
【化67】
工程1
実施例B4により得られたII−042(200mg、0.417mmol)をジクロロメタン(0.8mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(0.8mL、10.42mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。2mol/L炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、化合物II−045(149mg、収率94.1%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:4.83 (s, 2H), 6.99-7.03 (m, 1H), 7.17-7.35 (m, 5H), 7.44-7.55 (m, 2H), 7.84-7.88 (m, 1H).
工程2
化合物II−045(50mg、0.132mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。氷冷下、DIEA(0.105mL、0.601mmol)、アセチルクロリド(0.033mL、0.462mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物II−046(43mg、収率77.4%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:2.14 (s, 3H), 4.91 (d, J=12.0Hz, 1H), 5.07 (d, J=12.0Hz, 1H), 6.98-7.04 (m, 2H), 7.27-7.32 (m, 3H), 7.68 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.89 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.03 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.84 (s, 1H), 9.49 (s, 1H).
【0193】
実施例C1
【化68】
工程1
窒素雰囲気下、化合物C1(500mg、3.46mmol)をDME(10mL)に溶解した。2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(1.164g、5.19mmol)、炭酸ナトリウムの2mol/L水溶液(5.19mL、10.38mmol)、およびPdCl
2(dppf)(282mg、0.346mmol)を加え、90℃で1時間撹拌した。放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物C2(600mg、収率60%)を得た。
MS (m/z) :289 [(M+H)
+]
工程2
化合物C2(600mg、2.08mmol)に48%臭化水素酸水溶液(2.35mL、20.8mmol)を加え、100℃で18時間撹拌した。放冷後、溶媒を減圧留去し、化合物C3を租生成物として得た。
MS (m/z) :275 [(M+H)
+]
工程3
窒素雰囲気下、化合物C3の粗精製物(570mg、2.08mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解した。(ブロモメチル)ベンゼン(0.383mL、3.22mmol)、DIEA(0.563mL、3.22mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物III−001(40mg、収率5.3%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:4.84 (d, J = 15.8Hz, 1H), 5.00 (d, J = 15.8Hz, 1H), 6.06 (s, 1H), 6.74-6.79 (m, 2H), 7.17-7.26 (m, 3H), 7.54-7.69 (m, 2H), 7.94-8.00 (m, 1H), 8.75 (s, 1H).
【0194】
上記実施例A1〜A7に従い、以下の化合物を合成した。
【表1】
【0195】
【表2】
【0196】
【表3】
【0197】
【表4】
【0198】
【表5】
【0199】
【表6】
【0200】
【表7】
【0201】
【表8】
【0202】
【表9】
【0203】
【表10】
【0204】
【表11】
【0205】
【表12】
【0206】
【表13】
【0207】
【表14】
【0208】
【表15】
【0209】
上記実施例B1〜B6およびC1に従い、以下の化合物を合成した。
【表16】
【0210】
【表17】
【0211】
【表18】
【0212】
【表19】
【0213】
【表20】
【0214】
【表21】
【0215】
【表22】
【0216】
【表23】
【0217】
【表24】
【0218】
【表25】
【0219】
【表26】
【0220】
【表27】
【0221】
【表28】
【0222】
【表29】
【0223】
【表30】
【0224】
【表31】
【0225】
【表32】
【0226】
【表33】
【0227】
【表34】
【0228】
【表35】
【0229】
【表36】
【0230】
【表37】
【0231】
【表38】
【0232】
【表39】
【0233】
以下に、本発明化合物の生物試験例を記載する。
試験例1: ヒトP2X7受容体阻害活性の評価
ヒトP2X7受容体遺伝子(GenBank登録配列NM_002562.5 ただしT606CとG952Aの一塩基多型を含む)を1321N1細胞に導入して発現させた。ヒトP2X7受容体を安定発現させた1321N1細胞をピュアコートアミン384穴黒透明平底プレート(ファルコン;コーニング社製)に1穴当り8000個になるように播種し、培地(10%ウシ胎児血清、25mM HEPES、1%ペニシリン・ストレプトマイシン混合溶液を含むDMEM(D5796;SIGMA社製))中で37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。セルウオッシャーELx405(バイオテック社製)を用い、緩衝液(20mM HEPES、55.6mM D−グルコース、HBSS(−)(ライフテクノロジーズ社製#14185−052)を1xに希釈、pH7.4〜7.5に調整)にて洗浄し、1穴当たり20μLの緩衝液で満たした。緩衝液で希釈した最終濃度4μMのYo−Pro(ライフテクノロジーズ社製)を含む蛍光試薬を15μL、自動分注装置Bravo(アジレント社)にて分注した。プレートをカイネティック蛍光測定装置FLIPR TETRA(モレキュラーデバイス社製)に設置し、緩衝液で希釈した最終濃度30μMのBzATP溶液を内蔵の自動分注装置で1穴当り15μL添加し、蛍光強度の測定を開始した。その約8分後に希釈用緩衝液を用いて異なる濃度に希釈した本発明化合物のDMSO溶液を1穴当り15μLずつ内蔵の自動分注装置にて分注し、20分間蛍光強度の測定を継続した。本発明化合物の溶媒であるDMSO溶液を添加した場合の最大蛍光強度の値を阻害0%(陰性対照)、既知阻害剤を添加した場合の最大蛍光強度の値を阻害100%(陽性対照)とし、阻害率の算出は本発明化合物添加直前から20分後までの蛍光強度の最大値と最小値の差によって表される変化量をもとに次式より算出した。
阻害率=(1−(本発明化合物による変化量−陽性対照による変化量)/(陰性対照による変化量−陽性対照による変化量))x100
ロジスティック近似法により阻害50%となる濃度(IC
50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価した。
【0234】
本発明化合物のヒトP2X7受容体阻害活性に関する評価結果を以下の表に示す。
【表40】
上記以外の本発明化合物のヒトP2X7受容体阻害活性に関する評価結果を以下の表に示す。なお、IC
50値は、0nmol/L以上〜50nmol/L未満を「A」、50nmol/L以上〜100nmol/L未満を「B」、100nmol/L以上〜500nmol/L未満を「C」、500nmol/L以上〜1μmol/L未満を「D」、1μmol/L以上〜10μmol/L未満を「E」とする。
【0235】
【表41】
【0236】
試験例2: ラットP2X7受容体阻害活性の評価
ラットP2X7受容体遺伝子(GenBank登録配列NM_019256.1 ただしC586TとC652Aの一塩基多型を含む)を1321N1細胞に導入して発現させる。ラットP2X7受容体を安定発現させた1321N1細胞をTC処理384穴黒透明平底プレート(ファルコン;コーニング社製)に1穴当り10000個になるように播種し、培地(10%ウシ胎児血清、2mM GlutaMax−1、1%ペニシリン・ストレプトマイシン混合溶液を含むDMEM(D6546;SIGMA社製))中で37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養する。セルウオッシャーELx405(バイオテック社製)を用い、緩衝液(20mM HEPES、HBSS(+)(ライフテクノロジーズ社製#14065−056)を1xに希釈、pH7.4に調整)にて洗浄し、1穴当たり20μLの緩衝液で満たす。緩衝液で希釈した最終濃度8μMのYo−Pro(ライフテクノロジーズ社製)を含む蛍光試薬を15μL、自動分注装置Bravo(アジレント社)にて分注する。プレートをカイネティック蛍光測定装置FLIPR TETRA(モレキュラーデバイス社製)に設置し、緩衝液で希釈した最終濃度250μMのBzATP溶液を内蔵の自動分注装置で1穴当り15μL添加し、蛍光強度の測定を開始する。その約8分後に希釈用緩衝液を用いて異なる濃度に希釈した本発明化合物のDMSO溶液を1穴当り15μLずつ内蔵の自動分注装置にて分注し、20分間蛍光強度の測定を継続する。本発明化合物の溶媒であるDMSO溶液を添加した場合の最大蛍光強度の値を阻害0%(陰性対照)、既知阻害剤を添加した場合の最大蛍光強度の値を阻害100%(陽性対照)とし、阻害率の算出は本発明化合物添加直前から20分後までの蛍光強度の最大値と最小値の差によって表される変化量をもとに次式より算出する。
阻害率=(1−(本発明化合物による変化量−陽性対照による変化量)/(陰性対照による変化量−陽性対照による変化量))x100
ロジスティック近似法により阻害50%となる濃度(IC
50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価する。
【0237】
試験3:Seltzerモデルによる薬効評価
<ラットPartial Sciatic Nerve Ligationモデル(坐骨神経部分結紮モデル)の作製>
ラットをイソフルランにより麻酔し、左足の毛を剃る。大腿上部の皮膚を切開し、筋を割いて坐骨神経を露出させる。坐骨神経の約半分をナイロン糸で強く結紮し、筋および皮膚を縫合する。これを手術側とする。右足については坐骨神経結紮以外の同様の処置を行い、偽手術側とする。
<評価(1)>
手術の2週間後、フォンフライフィラメントにより機械性のアロディニアに対する作用を評価する。手術2週間後、金網上に載せたプラスチック製ケージにラットを入れ、馴化させる。金網側からラットの足裏にフォンフライフィラメント(0.4〜26g)を押し当て、ラットが逃避行動を示し始めるフィラメントの圧値を疼痛閾値とする。左右の後足について疼痛閾値を評価し、処置前の閾値とする。手術後の疼痛閾値が0.6〜2g、かつ偽手術側の疼痛閾値が8〜15gの動物を薬効評価に採用する。なお動物の訓練のために、処置前の疼痛閾値測定前に同様の操作を実施する。採用した動物に本発明化合物を投与する。本発明化合物は乳鉢と乳棒を用いて粉砕し、0.5%メチルセルロース溶液にて0.03〜100mg/2mL/kgになるよう懸濁液、または溶液を調整する。動物には経口ゾンデを用い経口投与する。投与1〜5時間後、左右後足の疼痛閾値を評価し、処置後の疼痛閾値とする。下記の方法により%reversal値を算出し、化合物の鎮痛効果として比較する。
%reversal値=(手術側処置後の疼痛閾値の対数−手術側処置前の疼痛閾値の対数)/(偽手術側処置前の疼痛閾値の対数−手術側処置前の疼痛閾値の対数)×100
<評価(2)>
analgesiometer (Randall Selitto)により機械痛覚過敏に対する作用を評価する。手術2週間後、analgesiometerにより1秒当り16 gずつ刺激圧が増加するようにラット後肢を圧迫し、ラットが逃避行動を示した際の圧を疼痛閾値とする。左右の後肢について疼痛閾値を評価し、処置前疼痛閾値とする。手術側の疼痛閾値が60〜90g、かつ偽手術側の疼痛閾値が100〜175gの動物を採用する。なお、動物の訓練のため、処置前疼痛閾値測定前に同様の操作を実施する。採用した動物に本発明化合物を投与する。本発明化合物は乳鉢と乳棒を用いて破砕し、0.5%メチルセルロース液を用いて0.03〜100mg/2mL/kgになるように懸濁液、または溶液を調製し、経口ゾンデを持ち用いて動物に経口投与する。投与1〜5時間後、左右後肢の疼痛閾値を評価し、処置後疼痛閾値とする。下記の方法により%reversal値を計算し、化合物の鎮痛作用を比較する。
%reversal値=(手術側処置後疼痛閾値―手術側処置前疼痛閾値)/( 偽手術側処置前疼痛閾値−手術側処置前疼痛閾値)×100
【0238】
P2X7受容体に対する阻害活性は、British Journal of Pharmacology (2013) 170 624-640に記載の評価方法を用いることによっても、評価することが可能である。
【0239】
試験例4:CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明化合物によって阻害される程度を評価する。
【0240】
反応条件は以下のとおり:基質、0.5μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム0.2mg タンパク質/mL;本発明化合物濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
【0241】
96穴プレートに反応溶液として、50mmol/L Hepes緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始する。37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を添加することで反応を停止する。3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタまたはLC/MS/MSで定量し、トルブタミド水酸化体(CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量する。
【0242】
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC
50を算出する。
【0243】
試験例5−1:CYP3A4蛍光MBI試験
CYP3A4蛍光MBI試験は、代謝反応による本発明化合物のCYP3A4阻害の増強を調べる試験である。CYP3A4酵素(大腸菌発現酵素)により7−ベンジルオキシトリフルオロメチルクマリン(7−BFC)が脱ベンジル化されて、蛍光を発する代謝物7−ハイドロキシトリフルオロメチルクマリン(7−HFC)が生じる。7−HFC生成反応を指標としてCYP3A4阻害を評価する。
【0244】
反応条件は以下のとおり:基質、5.6μmol/L 7−BFC;プレ反応時間、0または30分;反応時間、15分;反応温度、25℃(室温);CYP3A4含量(大腸菌発現酵素)、プレ反応時62.5pmol/mL、反応時6.25pmol/mL(10倍希釈時);本発明化合物濃度、0.625、1.25、2.5、5、10、20μmol/L(6点)。
【0245】
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中に酵素、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、アセトニトリル/0.5mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4/1(V/V)を加えることによって反応を停止する。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始する。所定の時間反応後、アセトニトリル/0.5mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4/1(V/V)を加えることによって反応を停止する。それぞれの指標反応を行ったプレートを蛍光プレートリーダーで代謝物である7−HFCの蛍光値を測定する。(Ex=420nm、Em=535nm)
【0246】
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC
50を算出する。IC
50値の差が5μmol/L以上の場合を(+)とし、3μmol/L以下の場合を(−)とする。
【0247】
試験例5−2:CYP3A4(MDZ)MBI試験
本発明化合物のCYP3A4阻害に関して代謝反応による増強からMechanism based inhibition(MBI)能を評価する試験である。プールドヒト肝ミクロソームを用いてミダゾラム(MDZ)の1−水酸化反応を指標としてCYP3A4阻害を評価する。
【0248】
反応条件は以下のとおり:基質、10μmol/L MDZ;プレ反応時間、0または30分;反応時間、2分;反応温度、37℃;プールドヒト肝ミクロソーム、プレ反応時0.5mg/mL、反応時0.05mg/mL(10倍希釈時);本発明化合物プレ反応時の濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
【0249】
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中にプールドヒト肝ミクロソーム、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始する。所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。それぞれの指標反応を行ったプレートを3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中の1−水酸化ミダゾラム をLC/MS/MSで定量する。
【0250】
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と阻害率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりICを算出する。Preincubataion 0minのIC/Preincubataion 30minのICをShifted IC値とし,Shifted ICが1.5以上であればPositiveとし、Shifted ICが1.0以下であればNegativeとする。
【0251】
試験例6:BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:マウスあるいはラットを使用する。
(2)飼育条件:マウスあるいはラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させる。
(3)投与量、群分けの設定:所定の投与量で経口投与および静脈内投与する。以下のように群を設定する。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1〜30mg/kg(n=2〜3)
静脈内投与 0.5〜10mg/kg(n=2〜3)
(4)投与液の調製:経口投与は溶液または懸濁液として投与する。静脈内投与は可溶化して投与する。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与する。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与する。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定する。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群の投与量比およびAUC比から本発明化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出する。
【0252】
試験例7:Fluctuation Ames Test
本発明化合物の変異原性を評価する。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37℃にて10時間、振盪前培養した。TA98株は7.70mLの菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去する。7.70mLのMicro F緩衝液(K
2HPO
4:3.5g/L、KH
2PO
4:1g/L、(NH
4)
2SO
4:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO
4・7H
20:0.1g/L)に菌を懸濁し、120mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加する。TA100株は3.42mL菌液に対しExposure培地130mLに添加し試験菌液を調製する。本発明化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37℃にて90分間、振盪培養する。本発明化合物を曝露した菌液460μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)2300μLに混和し、50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37℃にて3日間、静置培養する。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価する。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)として示す。
【0253】
試験例8:hERG試験
本発明化合物の心電
図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャネルを発現させたCHO細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K
+電流(I
Kr)への本発明化合物の作用を検討する。
全自動パッチクランプシステム(QPatch;Sophion Bioscience A/S)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持し、−50mVのリーク電位を与えた後、+20mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるI
Krを記録する。発生する電流が安定した後、本発明化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液(NaCl:145 mmol/L、KCl:4 mmol/L、CaCl
2:2 mmol/L、MgCl
2:1 mmol/L、グルコース:10 mmol/L、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10mmol/L、pH=7.4)を室温条件下で、10分間細胞に適用させる。得られたI
Krから、解析ソフト(Falster Patch;Sophion Bioscience A/S)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測する。さらに、本発明化合物適用前の最大テール電流に対する阻害率を算出し、媒体適用群(0.1%ジメチルスルホキシド溶液)と比較して、本発明化合物のI
Krへの影響を評価する。
【0254】
試験例9:溶解性試験
本発明化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定する。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製し、本発明化合物溶液2 μLをそれぞれJP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとする)、JP−2液(リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える)198μLに添加する。25℃で16時間静置、または室温で1時間振盪させた後、混液を吸引濾過する。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)にて2または10倍希釈し、絶対検量線法によりLC/MSまたは固相抽出(SPE)/MSを用いて濾液中濃度を測定する。
【0255】
試験例10:代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームと本発明化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、本発明化合物が肝で代謝される程度を評価する。
【0256】
ヒト肝ミクロソーム0.5mgタンパク質/mLを含む0.2mLの緩衝液(50mmol/L Tris−HCl pH7.4、150mmol/L 塩化カリウム、10mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1mmol/L NADPH存在下で37℃、0分あるいは30分間反応させる(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100μLに反応液50μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心する。その遠心上清中の本発明化合物をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSにて定量し、反応後の本発明化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算する。
【0257】
試験例11:粉末溶解度試験
適当な容器に本発明化合物を適量入れ、各容器にJP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとする)、JP−2液(リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える)、20mmol/L タウロコール酸ナトリウム(TCA)/JP−2液(TCA1.08gにJP−2液を加え100mLとする)を200μLずつ添加する。試験液添加後に全量溶解した場合には、適宜、本発明化合物を追加する。密閉して37℃で1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行う。希釈倍率は、必要に応じて変更する。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうする。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明化合物を定量する。
【0258】
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1 錠剤
本発明化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
【0259】
製剤例2 カプセル剤
本発明化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを混合し、を均一に混合して粉末又は細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
【0260】
製剤例3 顆粒剤
本発明化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを混合し、よく混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
【0261】
製剤例4 口腔内崩壊錠
本発明化合物および結晶セルロースを混合し、造粒後打錠して口腔内崩壊錠とする。
【0262】
製剤例5 ドライシロップ
本発明化合物および乳糖を混合し、粉砕、整粒、篩別して適当な大きさのドライシロップとする。
【0263】
製剤例6 注射剤
本発明化合物およびリン酸緩衝液を混合し、注射剤とする。
【0264】
製剤例7 点滴剤
本発明化合物およびリン酸緩衝液を混合し、注射剤とする。
【0265】
製剤例8 吸入剤
本発明化合物および乳糖を混合し細かく粉砕することにより、吸入剤とする。
【0266】
製剤例9 軟膏剤
本発明化合物およびワセリンを混合し、軟膏剤とする。
【0267】
製剤例10 貼付剤
本発明化合物および粘着プラスターなどの基剤を混合し、貼付剤とする。