特許第6422166号(P6422166)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6422166ガラス形成装置およびガラスリボンを形成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6422166
(24)【登録日】2018年10月26日
(45)【発行日】2018年11月14日
(54)【発明の名称】ガラス形成装置およびガラスリボンを形成する方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 17/06 20060101AFI20181105BHJP
【FI】
   C03B17/06
【請求項の数】12
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-516803(P2016-516803)
(86)(22)【出願日】2014年5月29日
(65)【公表番号】特表2016-523220(P2016-523220A)
(43)【公表日】2016年8月8日
(86)【国際出願番号】US2014039909
(87)【国際公開番号】WO2014194026
(87)【国際公開日】20141204
【審査請求日】2017年5月25日
(31)【優先権主張番号】61/829,535
(32)【優先日】2013年5月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100090468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 剛
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,ジェイムズ ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】クリンゲンスミス,ルイス カーク
【審査官】 永田 史泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−266070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B17/06、25/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のガラスロールデバイスを備えるガラス形成装置でガラスリボンを形成する方法であって、
(I)前記ガラス形成装置で引き抜き方向に沿って前記ガラスリボンを引き抜くステップと、
(II)支持シャフトに取り付けられた第1のロール部材を前記第1のガラスロールデバイスの第1の支持構造体に対して調節するステップであって、前記調節が、前記第1のロール部材が前記第1の支持構造体に調節可能に取り付けられ、前記支持シャフトが前記第1のロール部材に対する片持ち支持部を提供すると共に、前記第1の支持構造体の直線状調節軸に平行な第1の直線方向へ平行移動することによって行われるステップと、
(III)前記ガラスリボンの第1の調節済み接触位置で前記ガラスリボンの第1の表面を前記第1のロール部材に接触するステップと
を有してなる方法。
【請求項2】
ステップ(III)が、前記ガラスリボンの第1の大きい方の表面よりなる前記第1の表面に接触する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の直線方向が、前記引き抜き方向に対して横断する方向である請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の直線方向が、前記引き抜き方向に関して垂直下方に傾けられる請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のガラスロールデバイスが第2のロール部材を備え、ステップ(II)が、前記第2のロール部材が前記第1の直線方向へ前記第1の支持構造体に対して平行移動するように前記第1の支持構造体に対して前記第2のロール部材を調節する工程を含み、また、ステップ(III)が、前記ガラスリボンの第1の大きい方の表面よりなる前記第1の表面を前記第1のロール部材に接触する工程および前記ガラスリボンの第2の大きい方の表面を前記第2のロール部材に接触する工程を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ガラスリボンを形成し、該ガラスリボンを引き抜き方向へ引き抜くように構成されたガラス形成装置において、
第1の支持構造体と該第1の支持構造体に調節可能に取り付けられた第1のロール部材を備える第1のガラスロールデバイスであって、前記第1のロール部材は、前記第1のロール部材が前記第1の支持構造体に調節可能に取り付けられていると共に、前記第1の支持構造体の直線調節軸に平行な第1の直線方向へ前記第1の支持構造体に対して前記第1のロール部材を平行移動することによって調節されるように構成されている、第1のガラスロールデバイス、
を備え、
前記第1のガラスロールデバイスが、前記第1のロール部材に取り付けられた支持シャフトを備え、該支持シャフトが、前記第1のロール部材に対して片持ち支持部を提供するよう構成されている装置。
【請求項7】
前記第1のガラスロールデバイスが、前記第1のロール部材を回転するように構成されたモータを備える請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のロール部材を前記第1の支持構造体に調節可能に取り付ける調節装置を更に備える請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
前記調節装置が、前記第1の支持構造体に対して前記第1のロール部材の調節を行う工具と外部から近接されるように構成された調節ポートを備える請求項8に記載の装置。
【請求項10】
ステップ(I)が、前記ガラスリボンの初期接触位置で前記ガラスリボンの第1表面を前記第1のロール部材に接触する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(II)が、前記第1のロール部材が前記初期接触位置と接触する第1の位置から前記第1のロール部材が前記第1の調節済み接触位置に接触する第2の位置に前記第1の直線方向に沿って前記第1のロール部材を平行移動しながら前記ガラスリボンの前記第1の表面を前記第1のロール部材に連続的に接触する工程を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(I)、ステップ(II)、ステップ(III)の間、前記ガラスリボンが、連続的に引き抜かれる請求項10または11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2013年5月31に出願された米国特許出願第61/829,535号の優先権の利益を主張し、その内容は、その全体が、本明細書に依処されまた参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、ガラス形成装置およびガラス形成装置でガラスリボンを形成する方法に関し、より具体的には、第1のロール部材が第1の支持構造体に対して調節されるように構成されるガラス形成装置、および第1のロール部材を第1の支持構造体に対して調節するステップを含む、ガラスリボンを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
液晶ディスプレイ(LCD)のためのガラスシートを作るために使用されるフュージョンプロセス(溶融法)のようなガラスリボンを形成するためのフュージョンプロセスにおいて、ガラスロール部材は、それらのプロセスの種々のステージおよび種々のガラス接触位置でガラスリボンと接触する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の態様において、第1のガラスロールデバイスを含むガラス形成装置でガラスリボンを形成する方法が、本明細書で開示される。この方法は、前記ガラス形成装置で前記ガラスリボンを引き抜き方向に沿って引き抜くステップ(I)を有する。前記方法は、また、第1のロール部材を前記第1のガラスロールデバイスの第1の支持構造体に対して調節するステップであって、前記第1のロール部材が前記第1の支持構造体に調節可能に取り付けられると共に、前記第1の支持構造体の直線状調節軸に平行な第1の直線方向へ第1のロール部材が平行移動することによって行われるステップ(II)を有する。前記方法は、また、前記ガラスリボンの第1の調節済み接触位置で前記ガラスリボンの第1の表面を前記第1のロール部材に接触するステップ(III)を有する。
【0005】
前記第1の態様の一例において、ステップ(III)は、前記ガラスリボンの第1の大きい方の表面を含む前記第1の表面と接触する。
【0006】
前記第1の態様の他の一例では、前記第1の直線方向は、前記引き抜き方向に対して横断する。
【0007】
前記第1の態様の他の一例では、前記第1の直線方向は、前記引き抜き方向に対して垂直下方に傾けられる。
【0008】
前記第1の態様の他の一例では、前記第1のガラスロールデバイスは、第2のロール部材を含む。この例によれば、ステップ(II)は、前記第2のロール部材が前記第1の支持構造体に対して前記第1の直線方向へ平行移動するように前記第1の支持構造体に対して前記第2のロール部材を調節する工程を含む。また、ステップ(III)は、前記ガラスリボンの第1の大きい方の表面を含む前記第1の表面を前記第1のロール部材に接触する工程および前記ガラスリボンの第2の大きい方の表面を前記第2のロール部材に接触する工程を含む。
【0009】
前記第1の態様の他の一例では、ステップ(I)は、前記ガラスリボンの初期接触位置で前記ガラスリボンの前記第1の表面を前記第1のロール部材に接触する工程を含む。例えば、ステップ(II)は、前記第1のロール部材が前記初期接触位置と接触する第1の位置から前記第1のロール部材が前記第1の調節済み接触位置に接触する第2の位置に前記第1の直線方向に沿って前記第1のロール部材を平行移動しながら前記ガラスリボンの前記第1の表面を前記第1のロール部材に連続的に接触する工程を含むことができる。
【0010】
前記第1の態様の他の一例では、前記ガラスリボンは、ステップ(I)、(II)、および(III)の最中に連続的に引き抜かれている。
【0011】
前記第1の態様の他の一例では、前記第1のロール部材は、被駆動ロール部材を含む。また、この例によれば、ステップ(III)は、前記被駆動ロール部材で前記ガラスリボンを伸ばして前記ガラスリボンの厚みを減少する工程を含む。
【0012】
前記第1の態様の他の一例では、前記第1のロール部材は、アイドルロール部材を含む。また、この例によれば、ステップ(III)は、前記アイドルロール部材で前記ガラスリボンを前記ガラスリボンの縁部ビードで挟む工程を含む。
【0013】
前記第1の態様の他の一例では、ステップ(II)は、前記第1の支持構造体に対して前記第1のロール部材を直線状にスライドする工程を含む。
【0014】
前記第1の態様の他の一例では、前記ガラス形成装置は、第2のガラスロールデバイスを含む。また、この例によれば、ステップ(II)は、第1のクロスロール部材を前記第2のガラスロールデバイスの第1のクロス支持構造体に対して調節する工程を含み、この調節は、前記第1のクロスロール部材が第1のクロス支持構造体に対して調節可能に取り付けられると共に、前記第1のクロスロール部材を前記第1のクロス支持構造体の直線クロス調節軸に平行な第1のクロス直線方向へ前記第1のクロスロール部材を平行移動することによって行われる。また、ステップ(III)は、更に、前記ガラスリボンの第1のクロス調節済み接触位置で前記ガラスリボンの前記第1の表面を前記第1のクロスロール部材に接触する工程を含む。
【0015】
前記第1の態様は、単独でまたは上に記載された第1の態様の複数の例の内の一つまたは任意の組合せで実行することができる。
【0016】
本開示の第2の態様において、ガラスリボンを形成し、またそのガラスリボンを引き抜き方向へ引き抜くように構成されたガラス形成装置が、本明細書で開示される。このガラス形成装置は、第1のガラスロールデバイスを備えている。この第1のガラスロールデバイスは、第1の支持構造体、および、前記第1の支持構造体に調節可能に取り付けられた第1のロール部材を含む。前記第1のロール部材は、前記第1のロール部材が前記第1の支持構造体に調節可能に取り付けられると共に、前記第1の支持構造体の直線調節軸に平行な第1の直線方向に前記第1のロール部材を前記第1の支持構造体に対して平行移動することによって調節されるように構成される。
【0017】
前記第2の態様の一例では、前記第1のガラスロールデバイスは、前記第1のロール部材に取り付けられた支持シャフトを含む。この例によれば、前記支持シャフトは、前記第1のロール部材に対する片持ち支持体を提供する。
【0018】
前記第2の態様の他の一例では、前記第1のガラスロールデバイスは、前記第1のロール部材を回転するように構成されたモータを含む。
【0019】
前記第2の態様の他の一例では、前記ガラス形成装置は、更に、前記第1のロール部材を前記第1の支持構造体に調節可能に取り付ける調節装置を含む。一例では、この調節装置は、外部から工具で近接されて前記第1の支持構造体に対する前記第1のロール部材を調節するように構成される調節ポートを含む。他の一例では、前記調節装置は、前記第1の直線方向に延在する溝によってスライド可能に受容される舌部を含む。
【0020】
前記第2の態様の他の一例では、前記第1のガラスロールデバイスは、前記第1の直線方向へ前記第1の支持構造体に対して平行移動するように構成された第2のロール部材を含む。
【0021】
前記第2の態様の他の一例では、前記装置は、更に、第2のガラスロールデバイスを含む。前記第2のガラスロールデバイスは、第1のクロス支持構造体と前記第1のクロス支持構造体に調節可能に取り付けられた第1のクロスロール部材を含む。前記第1のクロスロール部材は、前記第1のクロスロール部材が前記第1のクロス支持構造体に調節可能に取り付けられると共に、前記第1のクロス支持構造体の直線形クロス調節軸に平行な第2の方向へ前記第1のクロス支持構造体に対して前記第1のクロスロール部材を平行移動させることによって調節するように構成される。
【0022】
前記第2の態様は、単独でまたは上に記載された前記第2の態様の複数の例の内の一つまたは任意の組合せで実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
特許請求された発明のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明が添付の図面を参照して読まれる時により良く理解される。
図1】本開示に係る例のガラス形成装置の図である。
図2】被駆動ロール部材を含む例のガラスロールデバイスを含む図1のガラス形成装置の部分の斜視図である。
図3】ロール部材の先端との共終端である引っ張り平坦位置を含むロール部材を含む図2の例のガラスロールデバイスの正面図である。
図4】ガラスロールデバイスがアイドルロール部材を含む、ガラス形成装置の部分の正面図である。
図5】例のガラスロールデバイスの平行移動を例示する、図2の例のガラスロールデバイスの正面図である。
図6図2の例のガラスロールデバイスの平面図である。
図7】下方に傾斜された支持構造体およびロール部材を含む、図2の例のガラスロールデバイスの正面図である。
図8】下方に傾斜されたロール部材を含む、図2の例のガラスロールデバイスの正面図である。
図9】積極的に広げられたロール部材を含む、図2の例のガラスロールデバイスの平面図である。
図10】本明細書で開示されている第1のガラスロールデバイスを含むガラス形成装置でガラスリボンを形成する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
特許請求された発明の態様は、ここでは、特許請求された発明の例の実施形態が示される添付の図面を参照して以下により十分に記述されるであろう。可能な限り、同じ参照番号は、同じまたは同様の部品を指すために図面全体を通して使用される。しかしながら、特許請求された発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、また、本明細書で記述される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。これらの例の実施形態は、この開示が徹底的および完全であり、且つ当業者に対して特許請求された発明の範囲を十分に伝えるように提供される。
【0025】
ここで図1を参照すると、本開示の例のガラス形成装置100がより詳細に記述される。ガラス形成装置100は、例えば、引き抜き方向108でガラスリボン104をフュージョン(溶融)引き抜きすることによってガラスリボン104を形成するよう構成することができる。図1に示されるように、フュージョンプロセスによれば、溶融ガラスが準備され、形成デバイス116の入口124へ配送することができる。図2を見ると、溶融ガラスは、トラフ128内に流れ込み、オーバーフローし、また、形成デバイス116の第1の側部132aおよび第2の側部132bを流れ落ち、また、形成デバイス116の根元部140で再び結合して、最初にガラスリボン104を形成する。ガラスリボン104は、第1の大きい方の表面144およびこの大きい方の表面144とは反対側の第2の大きい方の表面148を有することができる。ガラスリボン104は、更に、ガラスリボン104の第1の側156で第1の大きい方の表面144および第2の大きい方の表面148と交差する第1の縁部表面152を含むことができる。同様に、ガラスリボン104は、第1の縁部表面152とは反対側であってガラスリボン104の第2の側164で第1の大きい方の表面144と第2の大きい方の表面148と交差する第2の縁部表面160を含むことができる。
【0026】
図1に戻ると、ガラスリボン104は、また、ガラスリボン104の一部、例えば、ガラスシートなどの最終製品の部分となることが意図される中央部分に対応する品質エリア168を有することができる。ガラスリボン104は、また、最終製品の部分になることが意図されていないガラスリボン104のそれぞれの縁部の第1の接触表面172および第2の接触表面176を有することができる。一例では、縁部は、ガラスリボン104から切断されて除去されるガラスリボン104の縁部ビード180を含むことができる。最初に形成されると、ガラスリボン104は、引き抜き方向108に沿って形成デバイス116から離れるように引き抜かれることが可能である。
【0027】
図1に示されるように、ガラス形成装置100は、第1のガラスロールデバイス188を含むことができる。第1のガラスロールデバイス188は、例えば、ガラスリボン104の第1の側156近くに配置することができる。第1のガラスロールデバイス188は、第1の支持構造体192a、および、この第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられた第1のロール部材196aを含むことができる。
【0028】
第1のロール部材196aの例は、セラミック材料などのガラス接触材料から製造することができる。セラミック材料は、ガラスリボン104を製造のためのプロセスに関連する高温、例えば、ガラスリボン104を引き抜くことができる温度、ガラス形成装置100のフュージョン形成プロセスの囲いの内側に関連する温度等に耐える物とすることができる。ガラス接触材料は、単一の部品の形態、例えば、モノリス、または複数の部品、例えば、カートリッジ内に共に押し込まれるディスクの形態であることができる。図1に示されるように、第1のロール部材196aは、第1のロール部材196aの軸中心線232aに関して、軸長200を有することができる。種々の軸長を特定の用途に従って提供することができるが、幾つかの例では、軸長200は、約20mmから約125mmまでなど、約25mmから約50mmまでなど、約10mmから約250mmまでとすることができる。
【0029】
第1の支持構造体192aは、例えば、プレート、プラットフォーム、ブレース、ブラケット等であってもよい。図1に示されるように、第1の支持構造体192aは、ガラス形成装置100の第1の取付け表面208に取り付けることができる。第1の支持構造体192aの第1の取付け表面208への取付けは、幾つかの例では、第1の支持構造体192aが、ガラス形成装置100の使用中に、第1の取付け表面208に対して、従って、ガラス形成装置100および/またはガラスリボン104に対して固定位置を確実に維持することができる。
【0030】
図2に戻ると、第1のガラスロールデバイス188は、第1のロール部材196aが、ガラスリボン104の形成および引き抜き中に、ガラスリボン104の第1の接触位置216でガラスリボン104の第1の表面、例えば、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144と接触するように配置することができる。その接触は、例えば、一定であってもよいし間欠的であってもよい。更に、第1のロール部材196aは、例えば、ガラスリボン104を引き抜き方向108に沿って引き抜きながら、ガラスリボン104の第1の表面と接触中に、その軸中心線232aの周りを回転できる。
【0031】
第1のロール部材196aをより詳細に考察すると、図3に示されるように、第1のロール部材は、第1の引っ張り平坦位置220を含むことができる。第1の引っ張り平坦位置220は、ガラスリボン104の第1の表面、例えば、ガラスリボン104の第1の接触位置216で第1の大きい方の表面144と接触することが意図される第1のロール部材196aの表面に対応する。第1の引っ張り平坦位置220は、プロファイル236を有することができ、例えば、第1のロール部材196aの軸中心線232aに関して平行であるまたは角度付けされており、それによって、第1の引っ張り平坦位置220が、例えば、ガラスリボン104の第1の接触位置216で、ガラスリボン104の第1の表面との相補的嵌合を達成できる。第1のロール部材196aは、例えば、第1のロール部材196aを望ましいプロファイル236を有するように第1の引っ張り平坦位置220に沿って機械加工し、並びに、例えば、第1の引っ張り平坦位置220のプロファイル236に比較して凹まされるべき、第1の引っ張り平坦位置220の外側の第1のロール部材196aの任意の部分248を機械加工することによって第1の引っ張り平坦位置220とプロファイル236を形成するように機械加工されることができる。
【0032】
例示的第1の引っ張り平坦位置220は、とりわけ、第1のロール部材196aの先端256との共末端である、図3に示されるように、第1の引っ張り平坦位置221と、第1のロール部材196aの近位端260および先端256との共末端である、図1に示されるように、第1の引っ張り平坦位置222を含む。図3から明らかなように、ガラスリボン104を製造する方法中に、第1のロール部材196aの先端256と共末端である第1の引っ張り平坦位置221を含む第1のロール部材196aは、ガラスリボン104の第1の接触位置216へガラスリボン104先端のいずれの部分264も張り出さない。このように、ガラスリボン104の第1の接触位置216がガラスリボン104の第1の接触表面172に対応する限り、そのような第1の引っ張り平坦位置221を有する第1のロール部材196aは、ガラスリボン104の品質エリア168に張り出さない。更に、図1から明らかなように、ガラスリボン104を製造する方法中に、第1のロール部材196aの近位端260および先端256と共末端である第1の引っ張り平坦位置222を含む第1のロール部材196aは、また、第1の引っ張り平坦位置222を越える過剰なガラス接触材料を含まない、即ち、この第1のロール部材196aは、オーバーサイズではない第1のロール部材196aである。図1および図3に示されるように、第1の引っ張り平坦位置220は、第1のロール部材196aの軸中心線232aに関して長さ244を有することができる。種々の長さが提供されることができるが、幾つかの例では、その長さ244は、約20mmから約75mmまでなど、約25mmから約50mmなど、約10mmから約100mmまでとすることができる。
【0033】
第1のガラスロールデバイス188をより詳細に考察すると、図1を参照して、第1のガラスロールデバイス188は、第1のロール部材196aに取り付けられた支持シャフト268を含むことができる。例えば、第1のロール部材196aは、例えば、支持シャフト268およびそれに共軸の長さ272の全てまたは一部に沿って支持シャフト268に取り付けることができる。支持シャフト268は、例えば、第1のロール部材196aに対して十分な支持を提供しながら、ガラスリボン104を引き抜くことができる温度、ガラス形成装置100のフュージョン形成プロセスの囲いの内側に関連する温度等に耐えるように構成される金属または他の材料から作ることができる。
【0034】
図1に示されるように、支持シャフト268は、第1のロール部材196aのための片持ち支持体276を提供することができる。支持シャフト268は、例えば、支持シャフト268の片持ち端部280でスピンドル344に取り付けることができ、従って、片持ち支持体276を提供する。更に、第1のロール部材196aは、例えば、第1のロール部材196aと第1の支持シャフト268が共末端であるように、支持シャフト268に取り付けることができる。従って、例えば、第1のロール部材196aは、支持シャフト268の片持ち端部280とは反対側の支持シャフト268のロール部材端部284に配置することができ、それによって、支持シャフト268のロール部材端部284は第1のロール部材196aを越えては延在しない。ガラスリボン104を製造する方法中に、片持ち支持部276を提供し、それに取付けられまたそれと共末端である第1のロール部材196aを持つそのような支持シャフト268は、ガラスリボン104の先端のいずれの部分264もガラスリボン104の第1の接触位置216へ張り出さない。このように、ガラスリボン104の第1の接触位置216がガラスリボン104の第1の接触表面172に対応する限り、支持シャフト268は、ガラスリボン104の品質エリア168に張り出さない。また、例えば、片持ち支持体276は、剛性とすることができ、それによって、第1の支持構造体192aに関して第1のロール部材196aの意図しない平行移動および/または旋回を最小にする、従って、ガラス形成装置100および/またはガラスリボン104に関して第1のロール部材196aの意図しない平行移動および/または旋回を最小にし、またガラスリボン104の第1の接触位置216に関して第1のロール部材196aの向きを維持する。
【0035】
図2に示されるように、第1のガラスロールデバイス188は、上述のように、第2のロール部材196bも含むことができる。特に指示がない場合、第2のロール部材196bは、異なる構成を更なる例では提供することができるが、第1のロール部材196aと実質的に同一とすることができる。幾つかの構成では、第1のガラスロールデバイス188は、第2のロール部材196bが、ガラスリボン104の第2の接触位置292で第1の大きい方の表面144とは反対側のガラスリボン104の第2の大きい方の表面148と接触するように位置することもできる。第1のロール部材196aに関して、第2のロール部材196bは、同様に、ガラスリボンと常にまたは間欠的に接触することができ、且つその軸中心線232bの周りを回転することができ、それによって、引き抜き方向108に沿ってガラスリボン104を引き抜く。第1のガラスロールデバイス188は、異なる位置も用いることができるが、例えば、第1のガラスロールデバイス188の第1のロール部材196aと第2のロール部材196bが、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144と第2の大きい方の表面148の間の中間に位置する平面を横切って左右対称を示すように配置することができる。第1のガラスロールデバイス188は、また、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144または第2の大きい方の表面148と接触すると共にそれらの軸中心線の周りを回転して、それによって、引き抜き方向108に沿ってガラスリボン104を引き抜く追加のロール部材、例えば、第3のロール部材、第4のロール部材等を含むこともできる。
【0036】
図2に示されるように、ガラス形成装置100は、異なる構成を更なる例では提供することができるが、幾つかの例では、第1のガラスロールデバイス188に実質的に同一であり得る第2のガラスロールデバイス189を含むこともできる。図示のように、第2のガラスロールデバイス189は、第1のガラスロールデバイス188の同一鏡面画像であり得る。実際に、第2のガラスロールデバイス189は、第1のガラスロールデバイス188に関して、ガラスリボン104の第2の側部164近くで、ガラスリボン104の中心線464を横切って配置されることができる。第2のガラスロールデバイス189は、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144と接触状態にある第1のクロスロール部材197a、および任意ではあるが、ガラスリボン104の第2の大きい方の表面148と接触状態にある第2のクロスロール部材197bを含むことができる。第1のガラスロールデバイス188と第2のガラスロールデバイス189は、各々の第1のロール部材196aと第1のクロスロール部材197aがガラスリボン104を横切り、また、ガラスリボン104の中心線464と交差する平面を横切る左右対称を示すように配置することができる。加えて、図示のように、第2のロール部材196bと第2の支持構造体192bは、第2のクロスロール部材197bと第2のクロス支持部材193bと左右対称を示すことができる。異なる位置が使用されてもよい。ガラス形成装置100は、そのような左右対称を示す追加のガラスロールデバイス、例えば、第3のガラスロールデバイス、第3のガラスロールデバイスから横切る第4のガラスロールデバイス等を含むこともできる。
【0037】
単独でまたは第1のガラスロールデバイス188から横切る第2のガラスロールデバイス189と対となる第1のガラスロールデバイス188および可能な追加のガラスロールデバイスは、例えば、ガラスリボン104を製造するプロセス中にガラス形成装置100に沿ってガラスリボン104を引っ張る、搬送するおよび/または案内し、それによって、ガラス形成装置100の引き抜き方向108を決定し、また、そのプロセス中にガラスリボン104の応力および/または形状を制御し、それによって、ガラスリボン104およびガラスリボン104から作られるべき、LCDガラスシートなどの製品の物理的態様を決定するために使用されることができる。
【0038】
特に、図1に示されるように、フュージョンプロセスに関して、第1のガラスロールデバイス188の第1のロール部材196aは、例えば、内部ロール部材、即ち、上述のようにフュージョン形成プロセスの囲いの内側に配置される第1のロール部材196aであってもよく、それによって、第1のロール部材196aは、フュージョン形成プロセスの囲い120に関して内部でガラスリボン104の第1の表面と接触する。或いは、第1のガラスロール部材196aは、例えば、外部ロール部材、即ち、フュージョン形成プロセスの囲い120の外部に配置される第1のロール部材196aであることができ、それによって、第1のロール部材196aは、フュージョン形成プロセスの囲い120に関して外部でガラスリボン104の第1の表面と接触する。同様に、第1のガラスロールデバイス188の第2のロール部材196b、および第2のガラスロールデバイス189の第1のクロスロール部材197aと第2のクロスロール部材197b、並びに、これらおよび追加のガラスロールデバイスのあり得る追加のロール部材は、フュージョン形成プロセスの囲い120に対するそれらの位置に依存して、内部ロール部材または外部ロール部材とすることができる。
【0039】
図2に示されるように、第1のガラスロールデバイス188は、また、例えば、被駆動ガラスロールデバイス328、即ち、モータ332によって駆動される第1のガラスロールデバイス188であってもよい。被駆動ガラスロールデバイス328は、例えば、第1のロール部材196aと、任意ではあるが、第二のロールデバイス196bを含むことができ、その少なくとも一方は、駆動される、即ち、被駆動ロール部材336である。このように、例えば、第1のガラスロールデバイス188は、第1のロール部材196aの軸中心線232a周りを第1のロール部材196aを回転するように構成されたモータ332を含むことができ、従って、被駆動ガラスロールデバイス328とすることができる。モータ332は、例えば、第1のロール部材196aの駆動において、任意ではあるが、ギアボックス、並びにスピンドルおよび関連するベアリングを使用することができるサーボモータとすることができる。そのようなサーボモータは、例えば、サーボモータおよびその他の物の動作を制御するために使用することができるトルクおよび/または速度測定を行うことができる。他のタイプのモータ332および/または制御のための他のアプローチが使用されることもできる。被駆動ガラスロールデバイス328の特定の例は、とりわけ、第1のロール部材196aと第2のロール部材196bを含む第1のガラスロールデバイス188を含み、そこでは、第1のロール部材196aと第2のロール部材196bの両方は、モータ332によって駆動される、即ち、両方は、被駆動ロール部材336であり、並びに第1のロール部材196aおよび第2のロール部材196bを含む第1のガラスロールデバイス188、そこでは、第1のロール部材196aはモータ332によって駆動されるが、第2のロール部材196bは駆動されない、即ち、第1のロール部材196aのみが被駆動ロール部材336であって、第2のロール部材196bは、被駆動ロール部材336ではない。被駆動ガラスロールデバイス328は、例えば、上述のように、対称的に、および/または内部にまたは外部に、他の一つの被駆動ガラスロールデバイス328から横切るように配置されることができる。被駆動ガラスロールデバイス328は、例えば、対応する被駆動ロール部材336の速度および/または向きに基づいて、ガラス形成装置100によって引き抜かれているガラスリボン104に伸び力を付すために使用されることができる。このように、被駆動ロール部材336を含む被駆動ガラスロールデバイス328は、例えば、製造中に、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144と第2の大きい方の表面148との間で、ガラスリボン104を仕上げ厚み146まで伸ばすために使用されることができる。
【0040】
図4に示されるように、第1のガラスロールデバイス188は、例えば、アイドルガラスロールデバイス340、例えば、モータ332によって駆動されない第1のガラスロールデバイス188であってもよい。アイドルガラスロールデバイス340は、例えば、第1のロール部材196aおよび、任意ではあるが、第2のロール部材196bを有することができ、そこでは、両ロール部材は、引き抜き方向108へガラスリボンを引き抜くように回転するためのモータで駆動されないアイドルロール部材342を備える。このように、例えば、第1のガラスロールデバイス188は、その任意のガラスロール部材を回転するように構成されたモータ332を欠いていてもよく、従って、アイドルガラスロールデバイス340であり得る。アイドルガラスロールデバイス340は、例えば、上述のように、対称的に、および/または内部にまたは外部に、他の一つのアイドルガラスロールデバイス340から横切るように配置することができる。そのアイドルロール部材342を含むアイドルガラスロールデバイス340は、例えば、ガラスリボン104の第1の縁部表面152にまたはその近くにおよび/またはガラスリボン104の第2の縁部表面160にまたはその近くにガラスリボン104の厚み146を制御するために挟み力をガラスリボン104に付すために使用されることができる。このように、例えば、アイドルガラスロールデバイス340は、ガラスリボン104の縁部ビード180を成形するために使用されることができる。
【0041】
上記で気付かれるように、第1のロール部材196aは、第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けることができる。例えば、図5に示されるように、第1のロール部材196aは、第1の支持構造体192aに取り付けることができ、それによって、第1のロール部材196aは、第1の支持構造体192aに対して所定位置に固定されるが、調節可能な方法においては、例えば、第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの取付けを反転することができ、その結果、第1のロール部材196aが、依然第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられながら、第1の支持構造体192aに対して移動するために解除される。このように、例えば、固定的に取り付けられると共に、第1のロール部材196aは、第1のロール部材196aと第1の支持構造体192aとの間で、固定取付けに起因して第1の支持構造体192aに対して平行移動することからロックされることが可能である。また、固定取付けは、第1の支持構造体192aに関して第1のロール部材196aの調節を可能とするために選択的に解除することができ、従って、第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられると共に、第1のロール部材196aが第1の支持構造体192aに対して平行移動することが許容されるように構成することができる。一例では、第1のロール部材196aと第1の支持構造体192aとの間の調節可能な取付けは、一自由度を有する直線的平行移動を提供できる。調節可能な取付けは、第1のロール部材196aを第1の支持構造体192aに取り付けるように操作することができ、また、第1のロール部材196aを第1の支持構造体192aに固定的に取り付けるためにロックすることができまたは第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの調節を許容するようにロック解除することができる、例えば、クランプ、ネジ、ロック等の使用に基づくことができる。
【0042】
図1に示されるように、この取付けは、また、例えば、その、他の数ある可能な接続部品および可能な構成の中で、支持シャフト268、スピンドル344、モータ332、および取付け装置384のような1つまたは複数の接続部品を介してその順序で第1のロール部材196aの第1の支持構造体192aへの取付けに基づいて間接的に達成されることができる。その取付けは、手作業で、例えば、第1のロール部材196aを第1の支持構造体192aに手作業でクランプする、ネジ留めする、ロックする、または他の方法で行うことによって、または自動的に、例えば、取付けを達成するために機械を使用して達成してもよい。同様に、取付けの反転(取り外し)は、手作業でまたは自動で達成されてもよい。更に、第1のガラスロールデバイス188の第2のロール部材196b、および第2のガラスロールデバイス189の第1のクロスロール部材197aと第2のクロスロールデバイス197b、並びに、これらおよび追加のガラスロールデバイスの可能な追加のロール部材もまた、同様に、間接的取付けのために構成されることができる。
【0043】
図5を参照して明らかになるように、第1のロール部材196aが第1の支持構造体192aに固定的に取り付けられ、また、第1の支持構造体192aがガラス形成装置100の第1の取付け表面208に固定的に取り付けられると、第1のロール部材196aは、第1の支持構造体192aに対してのみならず第1の取付け表面208に対して、従って、ガラス形成装置100および/またはガラスリボン104に対して平行移動できず、従って、厳しい機械公差を維持できる。また、理解されるように、第1のロール部材196aの第1の支持構造体192aへの取付けが反転される時に、第1の支持構造体192aがガラス形成装置100の第1の取付け表面208に取り付けられながら、第1のロール部材196aは、第1の支持構造体192aに対してのみならず第1の取付け表面208に対して、従って、ガラス形成装置100および/またはガラスリボン104に対しても、例えば、平行移動の一自由度でも、平行移動するように構成することができる。このように、第1のロール部材196aの位置は、プロセス中に、第1の支持構造体192aに関してのみならず、ガラス形成装置100および/またはガラスリボン104に関しても調節することができる。
【0044】
図5に示されるように、第1のロール部材196aは、第1のロール部材196aが、第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられると共に第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに平行な第1の直線方向356aへ第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを平行移動することによって調節されるように構成することができる。図6に示されるように、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aは、例えば、第1の支持構造体192aに含まれ、また第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに平行な第1の直線方向356aに向けられ、また第1のロール部材196aおよび/または接続部品、例えば、調節装置384が相補的に嵌合する直線溝、直線トラック、直線隆起等によって決定することができる。第1のロール部材196aは、例えば、第1のロール部材196aの第1の支持構造体192aへの取付けが反転(解除)された時、従って、第1のロール部材196aが第1の支持構造体192aに取付けられていないが、依然として第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられている間に、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aへ第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを平行移動することによって調節されるように構成することができる。第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの平行移動は、例えば、手作業でまたは自動的にスライドすること、シフトすること等に基づくことができる。第1のロール部材196aは、平行移動中に第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けることができ、例えば、それによって、第1のロール部材196aは、第1の直線方向356aに沿って、例えば、前方へまたは後方へ、他の方向に平行移動することなく、例えば、一平行移動自由度のみで、第1の支持構造体192aに対して平行移動できる。調節可能な取付けは、例えば、上述のように、第1の支持構造体192aに相補的に嵌合する第1のロール部材196aおよび/または接続部品、例えば、調節装置384に基づくこともできる。平行移動に続いて、第1のロール部材196aは、上述のように、その調節可能な取付けを回復するために再び第1の支持構造体192aに再取付けすることができる。図5に示されるように、第1のロール部材196aは、例えば、約20mmから約125mmまでなど、約25mmから約50mmまでなど約10mmから約250mmまでの距離412だけ第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに平行な第1の直線方向356aへ第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを平行移動することによって調節されるように構成することができる。第1のロール部材196aは、また、取付けの反転(取付け解除)、平行移動、および再取付けを含む調節が、例えば、数分以内に、例えば、手作業で、または数秒以内に、例えば、自動的に、達成することができるように構成することができる。取付けと調節のサイクルは、例えば、ガラスリボン104を形成する方法中にガラスリボン104の最適接触位置を決定するために、またプロセス条件が変化すると必要に応じてガラスリボン104の接触位置を調節するために、実行しまた必要に応じて繰り返すことができる。
【0045】
第1の支持構造体192aの直線調節軸360aは、引き抜き方向108に関して向きを有することができる。種々の例では、第1の支持構造体の直線調節軸は、引き抜き方向を横切ることができる。例えば、図5に示されるように、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aは、引き抜き方向108を横切ることができ、ここでは、直線調節軸360aは、引き抜き方向108に対して実質的に垂直である。また、例えば、図7に示されるように、直線調節軸360aは、引き抜き方向に対して下方に角度を付けられることによって引き抜き方向に対して横切ることができる。実際に、図示のように、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aは、引き抜き方向108に関して角度αで垂直下方に傾けられることができ、例えば、下方に角度が付けられまた引き抜き方向108に対して横切ることができる。垂直下方の傾きの角度αは、例えば、約0.2°から約5°までなど、約0.3°から約3°までのなど約0.1°から約10°までとすることができるが、他の角度が設けられてもよい。
【0046】
第1の支持構造体192aの直線調節軸360aは、ガラスリボン104の第1の表面に関して向きを有することができる。例えば、図6に示されるように、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aは、ガラスリボン104の第1の表面、例えばガラスリボン104の第1の大きい方の表面144に平行であることが可能である。
【0047】
従って、図5から図7を参照すると、第1の直線方向356aは、また、例えば、引き抜き方向に対して実質的に垂直であるまたは第1の直線方向が引き抜き方向108に関して角度αで垂直下方に傾けられ、および/またはガラスリボン104の第1の表面に対して平行であるように他の一角度に向けられながら、引き抜き方向108に対して横切ることができる。同様に、第1のロール部材196aは、例えば、数ある可能な配向の中で、引き抜き方向108に関して垂直であるまたはそれに関して角度αで垂直下方に傾けられるおよび/またはガラスリボン104の第1の表面に対して平行な第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを平行移動することによって調節することができる。更に、第1のガラスロールデバイス188の第2のロール部材196b、および第2のガラスロールデバイス189の第1のクロスロール部材197aと第2のクロスロール部材197b、並びに、これらのおよび追加のガラスロールデバイスの可能な追加のロール部材もまた、同様に向けられまた調節されることが可能である。第1のロール部材196aの垂直下方への傾き等は、クロスリボン張力付与を提供でき、それは、プロセスの安定性、製品の平坦さおよび/または製品応力を向上することが可能である。
【0048】
第1のロール部材196aの軸中心線232aは、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに関して向きを有することができる。従って、例えば、図5から図7に示されるように、第1のロール部材196aの軸中心線232aは、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに平行とすることができ、その場合、上述のような第1のロール部材196aの調節は、上述のように、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aの向きに依存して、また、引き抜き方向108に関して垂直であるまたはそれに関して角度αで垂直下方に傾けられる、および/またはガラスリボン104の第1の表面に平行な第1のロール部材196aの軸中心線232aに沿った第1の直線方向356aへの第1のロール部材196aの調節となる。
【0049】
また、例えば、第1のロール部材196aの軸中心線232aは、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに関して角度を付けることができる。例えば、図8に示されるように、第1のロール部材196aは、第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けることができ、それによって、第1の直線方向356aが、引き抜き方向108に対して垂直であると共に第1のロール部材196aの軸中心線232aが引き出し方向108に関して角度αで垂直下方に傾けられ、その場合、第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの調節は、第1のロール部材196aが垂直下方に傾けられると共に第1の直線方向356aの第1のロール部材196aの平行移動となり、従って、上述のように、クロスリボン張力付与を行う。また、例えば、図9に示されるように、第1のロール部材196aの軸中心線232aは、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aがガラスリボン104の第1の表面に対して平行であると共にガラスリボン104の第1の表面に関して角度θで積極的に広げられることができ、例えば、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144に対して積極的に角度が付けられることができ、その場合、第1のロール部材196aの第1の支持構造体192aに対する調節は、第1のロール部材196aがガラスリボン104の第1の表面に関して積極的な広がり示すと共に第1の直線方向356aでの第1のロール部材196aの平行移動となる。積極的な広がりの角度θは、例えば、0.005から0.3°まで、0.01から0.2°まで、または0.03から0.1°までとすることができる。垂直下方への傾きと同様に、第1のロール部材196aの積極的広がり等は、クロスリボン張力付与を行うことができ、それは、プロセスの安定性、製品の平坦さ、および/または製品応力を向上させることができる。また、第1のガラスロールデバイス188の第2のロール部材196b、および第2のガラスロールデバイス189の第1のクロスロール部材197aと第2のクロスロール部材197b、並びに、これらのおよび追加のガラスロールデバイスの可能な追加のロール部材もまた、同様に向けられまた調節することができる。
【0050】
第1のガラスロールデバイス188をより詳細に考察すると、上で論じたように、また図1に示されるように、ガラス形成装置100は、更に、第1のロール部材196aを第1の支持構造体192aに調節可能に取り付ける調節装置384を含むことができる。
この調節装置384は、例えば、調節装置384がフュージョン形成プロセスの囲い120の外部に配置されるが、第1のロール部材196aがフュージョン形成プロセスの囲い120の内部に配置されるように、第1のロール部材196aの位置の遠隔調節のために外部に提供することができる。調節装置384の操作は、上述のように、直接的にまたは間接的に、第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの平行移動を得ることができる。調節装置384の操作は、遠隔的に、例えば、ガラスリボン104からの距離を持って実行されることができる。
【0051】
図4に示されるように、調節装置384は、例えば、第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの調節を行うための外部からツール396に近接されるように構成された調節ポート392を含むことができる。ツール396は、例えば、インターフェースギア、溝等に基づいて、正確および一様な方法で、例えば、増分的方法で、調節ポート392の動作を提供でき、第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの調節を正確でまた一様な方法で得る。
【0052】
図2図6に示されるように、調節装置384は、また、例えば、第1の直線方向356aへ延在する溝404によってスライド可能に受容される舌部400、例えば、とりわけ、舌部が溝の中にある構成または蟻継ぎスライド構成を含むこともできる。そのような構成は、第1の支持構造体192aに対する、従って、ガラス形成装置100および/またはガラスリボン104に対する第1のロール部材196aの意図しない平行移動および/または旋回を最小にしながらも、平行移動によって第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの正確な調節を提供できる。
【0053】
図4に示されるように、第1のガラスロールデバイス188は、また、スケールおよび/またはポインタ等のような第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの変位を測定するための測定デバイス408を含んでいてもよい。このタイプの測定は、例えば、ガラスリボン104に対する第1のガラスロールデバイス188の正確な位置決めを保証するために、並びにガラスリボン104を製造する方法中にフュージョンプロセスの条件を記録するために使用することができる。
【0054】
上で論じられ、また図6に示されるように、第1のガラスロールデバイス188は、第1の直線方向356aで第1の支持構造体192aに対して平行移動するように構成された第2のロール部材196bを含むことができる。第2のロール部材196bも、上述のように、第1のロール部材196aと同様に、ガラス接触材料よりなることができ、内部または外部ロール部材とすることができ、直接的にまたは間接的に第2の支持構造体192bに調節可能に取り付けられることができる。第2のロール部材196bはまた、上述のように、第1のロール部材196aと同様に、第2のロール部材196bが第2の支持構造体192bに調節可能に取り付けられると共に、第2の支持構造体192bの直線調節軸360bに平行な第2の直線方向356bへ第2の支持構造体192bに対して第2のロール部材196bを平行移動することによって調節されるように構成することができる。理解されるように、第2の直線方向356bは、例えば、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aと第2の支持構造体192bの直線調節軸360bがガラス形成装置100の引き抜き方向108に関して同一に角度付けられまたガラスリボン104の第1の表面に平行であることに基づき、第1の直線方向356aと同一であり得る。更に、第2の直線方向356bが第1の直線方向356aと同一である限り、次に、第2の直線方向356bへの第2のロール部材196bの平行移動は、また、第1の直線方向356aへの第1の支持構造体192aに対する第2のロール部材196bの平行移動を得ることができる。図9に示されるように、例えば、第1のロール部材196aの軸中心線232aと第2のロール部材196bの軸中心線232bが、例えば、ガラスリボン104の第1の表面に関して左右対称に積極的に広げられる他の構成も使用することができる。
【0055】
上で気付かれるように、また図2に示されるように、ガラス形成装置100は、第2のガラスロールデバイス189を含むこともできる。図5に示されるように、第2のガラスロールデバイス189は、第1のクロス支持構造体193aとこの第1のクロス支持構造体193aに調節可能に取り付けられた第1のクロスロール部材197aを含むことができ、そこでは、上述されるように、第1のガラスロールデバイス188と同様に、第1のクロスロール部材197aは、第1のクロスロール部材197aが第1のクロス支持構造体193aに調節可能に取り付けられると共に第1のクロス支持構造体193aの直線状クロス調節軸361aに平行な第1のクロス直線方向357aへ第1のクロス支持構造体193aに対して第1のクロスロール部材197aを平行移動することによって調節されるように構成される。第1のクロスロール部材197aも、上述されるように、第1のロール部材196aと同様に、ガラス接触材料であることができ、内部または外部ロール部材であることができ、且つ直接的にまたは間接的に第1のクロス支持構造体193aに対して調節可能に取り付けることができる。図5に示されるように、幾つかの例では、第1のクロス直線方向357aは、例えば、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aと第1のクロス支持構造体193aの直線調節軸361aがガラス形成装置100の引き抜き方向108を横切りまたガラスリボン104の第1の表面に平行であることに基づいて、第1の直線方向356aとは反対方向である。また、図7に示されるように、幾つかの例では、第1の直線方向356aと第1のクロス直線方向357aは、例えば、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aと第1のクロス支持構造体193aの直線クロス調節軸361aの両方が、引き抜き方向108の横断に対して、約0.2°から約5°までなど、約0.3°から約3°までなど、約0.1°から約10°までの角度αで下方に角度付けされることに基づいて、引き抜き方向108に関して垂直下方へ傾けることができる。更なる例では、第1のロール部材196aの軸中心線232aと第1のクロスロール部材197aの軸中心線233aは、例えば、向きの内とりわけ、ガラスリボン104の第1の表面に関して、左右対称で、とりわけ、上述のように積極的に広げられる。
【0056】
第1のガラスロールデバイス188を含むガラス形成装置100でガラスリボン104を形成する方法も提供される。図1に示されるように、ガラス形成装置100は、上述のように、ガラスリボン104を形成してそのガラスリボン104を引き抜き方向108に引き抜くように構成することができる。第1のガラスロールデバイス188は、上述のように、第1の支持構造体192aとこの第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられた第1のロール部材196aを含む。図5に示されるように、第1のロール部材196aは、また、上述のように、第1のロール部材196aが第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられていると共に、第1の支持構造体192aの直線調節軸360aに平行な第1の直線方向356aへ第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを平行移動することによって調節されるように構成される。
【0057】
本方法のフロー図を提供する図10に戻り、また、図1を参照すると、本方法は、ガラス形成装置100で引き抜き方向108に沿ってガラスリボン104を引き抜くステップ(I)440を含むことができる。ガラスリボン104は、例えば、上述のように、とりわけ、第1のガラスロールデバイス188によって引き抜くことができる。
【0058】
図5を参照すると、本方法は、また、第1のロール部材196aが第1の支持構造体192aに調節可能に取り付けられていると共に、第1の支持構造体192aの直線状調節軸360aに平行な第1の直線方向356aへ第1のロール部材196aを平行移動することによって第1のガラスロールデバイス188の第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを調節するステップ(II)444を含むことができる。この調節は、上述のように実行されることができる。
【0059】
図6を参照すると、本方法は、また、ガラスリボン104の第1の調節済み接触位置456でガラスリボン104の第1の表面を第1のロール部材196aに接触するステップ(III)448を含むことができる。第1の調節済み接触位置456は、例えば、第1のロール部材196aが、調節に先立って、先にガラスリボン104に接触している限り、より早い接触位置から離れた位置であることができる。第1の調節済み接触位置456は、また、例えば、上述のように、ガラスリボン104の第1の接触表面172にある、従って、ガラスリボン104の品質エリア168に無いとすることができる。
【0060】
幾つかの例によれば、図6を参照すると、ステップ(III)448は、上述のように、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144よりなる第1の表面と接触できる。
【0061】
また、幾つかの例によれば、図5を参照すると、第1の直線方向356aは、例えば、第1の支持構造体192aの直線状調節軸360aが引き抜き方向108に対して実質的に垂直であることに基づいて引き抜き方向108に対して横切ることができる。或いは、図7を参照すると、第1の直線方向356aは、例えば、第1の支持構造体192aの直線状調節軸360aが、引き抜き方向108に関して垂直下方に傾けられ、例えば、引き抜き方向108の横断方向に対して、約0.2°から約5°までなど、約0.3°から約3°までなど、約0.1°から約10°までに角度付けられることに基づいて引き抜き方向108に関して垂直下方に傾けることができる。
【0062】
また、幾つかの例によれば、図6を参照すると、第1のガラスロールデバイス188は、また、上述のように、第2のロール部材196bを含むことができる。更に、ステップ(II)444は、上述のように、第2のロール部材196bが第1の直線方向356aへ第1の支持構造体192aに対して平行移動するように第1の支持構造体192aに対して第2のロール部材196bを調節することを含むことができる。加えて、ステップ(III)448は、ガラスリボン104の第1の大きい方の表面144を含む第1の表面を第1のロール部材196aに接触することおよびガラスリボン104の第2の大きい方の表面148を第2のロール部材196bに接触することを含むことができる。
【0063】
また、幾つかの例によれば、図5を参照すると、ステップ(I)440は、ガラスリボン104の初期接触位置460でガラスリボン104の第1の表面を第1のロール部材196aに接触することを含むことができる。初期接触位置460は、上述のように、例えば、より早い接触位置とすることができる。
【0064】
この例の幾つかの実施形態では、図5を参照すると、ステップ(II)444は、第1のロール部材196aを第1の直線方向356aに沿って、第1のロール部材196aが初期接触位置460と接触する第1の位置から第1のロール部材196aが第1の調節済み接触位置456と接触する第2の位置へ平行移動しながら、ガラスリボン104の第1の表面を第1のロール部材196aに連続的に接触することを含むことができる。例えば、第1の直線方向356aが引き抜き方向108に対して垂直である限り、ステップ(II)444は、例えば、引き抜き方向108に沿ってガラスリボン104の中心線464に向かってまたはそれから離れるように、引き抜き方向108に対して垂直な第1のロール部材196aを平行移動しながら、ガラスリボン104の第1の表面を第1のロール部材196aに連続的に接触することを含むことができる。また、例えば、図7を参照すると、第1の直線方向356aが、引き抜き方向108に関して垂直下方に傾けられる限り、ステップ(II)444は、また、例えば、引き抜き方向108に沿ってガラスリボン104の中心線464に向かってまたはそれから離れるように、引き抜き方向108に関して垂直下方に傾けられた第1のロール部材196aを平行移動しながら、ガラスリボン104の第1の表面を第1のロール部材196aに連続的に接触することを含むことができる。
【0065】
また、幾つかの例によれば、ガラスリボン104は、ステップ(I)440、ステップ(II)444、およびステップ(III)448中に、連続的に引き抜かれることができる。このように、第1の支持構造体192aに対する第1のロール部材196aの調節は、ガラスリボン104を製造する全体のプロセスに対する最小の中断で実行することができる。例えば、ガラスリボン104は、ステップ(II)444がガラスリボン104の第1の表面を第1のロール部材196aに連続的に接触することを含む限りは、第1のロール部材196aを平行移動しながら、第1のガラスロールデバイス188によって引き抜くことができる。また、例えば、ガラスリボン104は、代替としてまたはそれに加えて、これらのステップ中に、他のガラスロールデバイスによって連続的に引き抜かれてもよい。
【0066】
また、幾つかの例によれば、図2を参照して、第1のロール部材196aは、被駆動ロール部材336を含むことができ、またステップ(III)448は、上述のように、ガラスリボン104を被駆動ロール部材336で伸ばしてガラスリボン104の厚み146を減少させることを含むことができる。
【0067】
また、幾つかの例によれば、図4を参照すると、第1のロール部材196aは、アイドルロール部材342を含むことができ、またステップ(III)は、上述のように、ガラスリボン104の縁部ビード180にあるガラスリボン104をアイドルロール部材342で挟むことを含むことができる。
【0068】
また、幾つかの例によれば、図5を参照すると、ステップ(II)444は、上述のように、第1の支持構造体192aに対して第1のロール部材196aを直線状にスライドすることを含むことができる。
【0069】
また、幾つかの例によれば、図5を参照すると、ガラス形成装置100は、上述のように、第2のガラスロールデバイス189を含むことができる。更に、ステップ(II)444は、上述のように、第1のクロスロール部材197aが第1のクロス支持構造体193aに調節可能に取り付けられていると共に、第1のクロスロール部材197aを第1のクロス支持構造体193aの直線状クロス調節軸361aに平行な第1のクロス直線方向357aへ平行移動することによって第2のガラスロールデバイス189の第1のクロス支持構造体193aに対して第1のクロスロール部材197aを調節することを含むことができる。加えて、ステップ(III)448は、更に、ガラスリボン104の第1のクロス調整済み接触位置457でガラスリボン104の第1の表面を第1のクロスロール部材197aに接触することを含むことができる。
【0070】
第1のクロス調節済み接触位置457は、また、例えば、第1のクロスロール部材197aが、調節に先立って、先にガラスリボン104と接触している限り、より早い接触位置から離れた位置であることができる。第1のクロス調節済み接触位置457は、また、上述のように、例えば、第1の接触表面172とは反対の、ガラスリボン104の第2の接触表面176にあることができ、従って、ガラスリボン104の品質エリア168に無いとすることができる。
【0071】
この例の幾つかの実施形態では、図5を参照すると、第1のクロス直線方向357aは、上述のように、例えば、第1の支持構造体192aの直線状調節軸360aと第1のクロス支持構造体193aの直線クロス調節軸361aがガラス形成装置100の引き抜き方向108に対して横断方向であり、またガラスリボン104の第1の表面に平行であることに基づいて、第1の直線方向356aとは反対方向とすることができる。
【0072】
また、この例の幾つかの実施形態では、図7を参照すると、第1の直線方向356aと第1のクロス直線方向357aは、例えば、第1の支持構造体192aの直線状調節軸360aと第1のクロス支持構造体193aの直線クロス調節軸361aが、引き抜き方向108の横断方向に対して、約0.2°から約5°までなど、約0.3°から約3°までなど、約0.1°から約10°までの角度αで下方に角度付けられることに基づいて、引き抜き方向108に関して垂直下方に傾けることができる。
【0073】
本明細書で開示されたガラス形成装置および方法は、最小の休止時間、プロセスの中断、およびコストでガラスロール部材の接触位置を調節するために使用することができる。更に、ロール部材を回復するためのコストは、例えば、比較的に少ないガラス接触材料がロール部材の変更時に交換されるので、減少する。加えて、交換ロール部材の在庫品のサイズおよびコストが減少される。更に、ガラス形成装置および方法は、プロセス条件に対する変更により迅速な対応を可能とし、その結果、応力および形状に関して製品性能が向上する。更にまた、ガラスリボンの各接触位置へガラスリボンの先端のいずれの部分も張り出さないロール部材および/または支持シャフトの使用によってガラスリボンの品質エリアにおけるおよび/またはその近くでの熱の影響が減少され、得られる製品における望ましくない応力および極性特徴の発生の可能性が減少する。
【0074】
種々の変更および変形が、特許請求された発明の精神と範囲から逸脱することなく記述された実施形態に対してなされることが可能なことは、当業者には明白である。このように、特許請求された本発明は、ここで記述された実施形態の変更および変形が添付の請求項およびそれらの等価物の範囲内に入る限り、それらの変更および変形をカバーしてすることが意図される。
【符号の説明】
【0075】
100 ガラス形成装置
104 ガラスリボン
108 引き抜き方向
116 形成デバイス
120 フュージョン形成プロセスの囲い
144 第1の大きい方の表面
146 厚み
148 第2の大きい方の表面
172 第1の接触表面
176 第2の接触表面
188 第1のガラスロールデバイス
189 第2のガラスロールデバイス
192a 第1の支持構造体
196a 第1のロール部材
197a 第1のクロスロール部材
197b 第2のクロスロール部材
208 第1の取付け表面
216 第1の接触位置
222 第1の引っ張り平坦位置
232a 軸中心線
244 長さ
268 支持シャフト
272 長さ
276 片持ち支持部
292 第2の接触位置
328 被駆動ガラスロールデバイス
332 モータ
340 アイドルロールデバイス
342 アイドルロール部材
356a 第1の直線方向
360a 直線調節軸
384 調節装置
400 舌部
404 溝
408 測定装置
412 距離
440 ステップ(I)
444 ステップ(II)
448 ステップ(III)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10