特許第6422425号(P6422425)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6422425回転電機、軸受ブラケットおよび軸受ブラケットの設計方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6422425
(24)【登録日】2018年10月26日
(45)【発行日】2018年11月14日
(54)【発明の名称】回転電機、軸受ブラケットおよび軸受ブラケットの設計方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/25 20160101AFI20181105BHJP
   H02K 5/04 20060101ALI20181105BHJP
   G01K 1/14 20060101ALI20181105BHJP
【FI】
   H02K11/25
   H02K5/04
   G01K1/14 M
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-225358(P2015-225358)
(22)【出願日】2015年11月18日
(65)【公開番号】特開2017-99038(P2017-99038A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2017年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 亮太
(72)【発明者】
【氏名】池上 知巳
【審査官】 津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04425010(US,A)
【文献】 実開昭57−111076(JP,U)
【文献】 実開昭59−025965(JP,U)
【文献】 特開平05−184103(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K11/25
G01K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電機における回転子のロータシャフトを回転可能に支持する複数の軸受の少なくとも一つを支持する軸受ブラケットであって、
前記軸受近傍の温度を測定するために軸受温度計を径方向外側から径方向内側に向けて挿入するため、当該軸受ブラケットの中心軸に向かう方向に延びるように形成されている挿入孔が形成されており、
かつ、前記挿入孔の入口の位置が当該軸受ブラケットの径方向端部よりも径方向内側となり、かつ前記挿入孔の延びる方向に径方向外側から前記入口に向けて形成されて、前記挿入孔への前記軸受温度計の挿入を可能とする溝が形成され
前記溝の径方向内側の端部には、前記挿入孔の延びる方向に垂直な端面が形成されている、
ことを特徴とする軸受ブラケット。
【請求項2】
前記軸受温度計の取り付け部にはおねじが形成されており、
前記入口には、前記軸受温度計と結合するためのめねじを含む取り付け座が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軸受ブラケット。
【請求項3】
前記軸受温度計の取り付け部はフランジを有し、
前記入口には、前記軸受温度計のフランジと結合するための取り付け座が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軸受ブラケット。
【請求項4】
長手方向に延びて回転可能に両端をそれぞれ軸受により支持されたロータシャフトと、前記ロータシャフトの径方向周囲に設けられ前記ロータシャフトとともに回転する回転子鉄心とを有する回転子と、
前記回転子の径方向周囲に設けられた固定子鉄心と、前記固定子鉄心に設けられた固定子巻線とを有する固定子と、
前記回転子鉄心および前記固定子を収納するフレームと、
前記フレームに固定支持され、前記軸受をそれぞれ支持する複数の軸受ブラケットと、
を備え、
前記軸受ブラケットの少なくとも一つには、
前記軸受近傍の温度を測定するために軸受温度計を径方向外側から径方向内側に向けて挿入するため、当該軸受ブラケットの中心軸に向かう方向に延びるように形成されている挿入孔が形成されており、
かつ、前記挿入孔の入口の位置が当該軸受ブラケットの径方向端部よりも径方向内側となり、かつ前記挿入孔の延びる方向に径方向外側から前記入口に向けて形成されて、前記挿入孔への前記軸受温度計の挿入を可能とする溝が形成され、
前記溝の径方向内側の端部には、前記挿入孔の延びる方向に垂直な端面が形成されている、
ことを特徴とする回転電機
【請求項5】
複数種類の回転電機における回転子のロータシャフトを回転可能に支持する複数の軸受の少なくとも一つを支持する互いに径の異なる複数種類の軸受ブラケットの設計方法であって、
前記軸受近傍の温度を測定するために軸受温度計を径方向外側から径方向内側に向けて挿入するため、当該軸受ブラケットの中心軸に向かう方向に延びるように形成する挿入孔について互いに径の異なる前記複数種類の軸受ブラケットに共通の深さを設定する挿入孔寸法設定ステップと、
各回転電機の軸受ブラケットの径と前記共通の深さとに基づいて、前記挿入孔への前記軸受温度計の挿入を可能とするような、前記挿入孔の延びる方向に径方向外側から前記挿入孔の入口に向けて形成する溝、および前記溝の径方向内側の端部に形成する前記挿入孔の延びる方向に垂直な端面の形状および寸法、を設定する溝設定ステップと、
を有することを特徴とする軸受ブラケットの設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機、これに用いる軸受ブラケット、および軸受ブラケットの設計方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回転電機において、回転子のロータシャフトを支持する軸受の静止側は、軸受ブラケットにより固定支持される。軸受温度は、回転電機の健全性の維持の上で重要な監視項目であり、通常、複数の軸受温度測定用の軸受温度計が、軸受近傍に設けられている。
【0003】
軸受温度計はそれぞれ先端が軸受近傍に位置するように軸受ブラケットにより固定支持される。このために、軸受ブラケットには、軸受温度計を挿入するための挿入孔が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−274520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図8は、従来の軸受ブラケットの形状の例を示す正面図である。また、図9は、従来の軸受ブラケットにおける軸受温度計の取り付け座の例を示す軸受ブラケットの4分の1セクターの斜視図である。
【0006】
図8に示すように、従来の軸受ブラケット150においては、水平方向および上部に設けられた剛性増強部151の何れかに、径方向の外側から内側に向けて軸受温度計の挿入孔154を設けていた。したがって、軸受温度計の取り付け座153は、剛性増強部151の外周側端部に形成されていた。その他の部分には、フィン152が設けられていた。
【0007】
しかしながら、取り付け座153から軸受までの距離は、モータの体格によって変わるため、体格の異なるモータでは軸受温度計の長さを変更する必要があり、共通化ができなかった。
【0008】
また、外扇形回転電機の場合、従来の軸受ブラケット構造では、反負荷側軸受ブラケットへ軸受温度計160を取り付ける際に、外扇ファンカバーの穴加工により工数が増大していた。
【0009】
また、従来の軸受ブラケット構造では、軸受温度計160が軸受ブラケットよりも径方向外側に突出していたため、人体との接触の危険性があった。
【0010】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、回転電機の軸受温度計の共通化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するため、本発明は、回転電機における回転子のロータシャフトを回転可能に支持する複数の軸受の少なくとも一つを支持する軸受ブラケットであって、前記軸受近傍の温度を測定するために軸受温度計を径方向外側から径方向内側に向けて挿入するため、当該軸受ブラケットの中心軸に向かう方向に延びるように形成されている挿入孔が形成されており、かつ、前記挿入孔の入口の位置が当該軸受ブラケットの径方向端部よりも径方向内側となり、かつ前記挿入孔の延びる方向に径方向外側から前記入口に向けて形成されて、前記挿入孔への前記軸受温度計の挿入を可能とする溝が形成され、前記溝の径方向内側の端部には、前記挿入孔の延びる方向に垂直な端面が形成されている、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る回転電機は、長手方向に延びて回転可能に両端をそれぞれ軸受により支持されたロータシャフトと、前記ロータシャフトの径方向周囲に設けられ前記ロータシャフトとともに回転する回転子鉄心とを有する回転子と、前記回転子の径方向周囲に設けられた固定子鉄心と、前記固定子鉄心に設けられた固定子巻線とを有する固定子と、前記回転子鉄心および前記固定子を収納するフレームと、前記フレームに固定支持され、前記軸受をそれぞれ支持する複数の軸受ブラケットと、を備え、前記軸受ブラケットの少なくとも一つには、前記軸受近傍の温度を測定するために軸受温度計を径方向外側から径方向内側に向けて挿入するため、当該軸受ブラケットの中心軸に向かう方向に延びるように形成されている挿入孔が形成されており、かつ、前記挿入孔の入口の位置が当該軸受ブラケットの径方向端部よりも径方向内側となり、かつ前記挿入孔の延びる方向に径方向外側から前記入口に向けて形成されて、前記挿入孔への前記軸受温度計の挿入を可能とする溝が形成され、前記溝の径方向内側の端部には、前記挿入孔の延びる方向に垂直な端面が形成されている、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、複数種類の回転電機における回転子のロータシャフトを回転可能に支持する複数の軸受の少なくとも一つを支持する互いに径の異なる複数種類の軸受ブラケットの設計方法であって、前記軸受近傍の温度を測定するために軸受温度計を径方向外側から径方向内側に向けて挿入するため、当該軸受ブラケットの中心軸に向かう方向に延びるように形成する挿入孔について互いに径の異なる前記複数種類の軸受ブラケットに共通の深さを設定する挿入孔寸法設定ステップと、各回転電機の軸受ブラケットの径と前記共通の深さとに基づいて、前記挿入孔への前記軸受温度計の挿入を可能とするような、前記挿入孔の延びる方向に径方向外側から前記挿入孔の入口に向けて形成する溝、および前記溝の径方向内側の端部に形成する前記挿入孔の延びる方向に垂直な端面の形状および寸法、を設定する溝設定ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、回転電機の軸受温度計の共通化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態に係る回転電機の構成を示す縦断面図である。
図2】実施形態に係る軸受ブラケットの形状を示す正面図である。
図3】実施形態に係る軸受ブラケットに挿入する温度計の例の概念的形状を示す正面図である。
図4】実施形態に係る軸受ブラケットの基板の形状を示す図2のIII−III矢視断面図である。
図5】実施形態に係る軸受ブラケットの基板の形状を示す図2のIV−IV矢視断面図である。
図6】実施形態に係る軸受ブラケットの基板の形状を示す図2のV−V矢視正面図である。
図7】実施形態に係る軸受ブラケットの設計・製造方法の手順を示すフロー図である。
図8】従来の軸受ブラケットの形状の例を示す正面図である。
図9】従来の軸受ブラケットにおける軸受温度計の取り付け座の例を示す軸受ブラケットの4分の1セクターの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る回転電機およびこれに用いる軸受ブラケットについて説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0017】
図1は、実施形態に係る回転電機の構成を示す縦断面図である。回転電機100は、回転子10、固定子20、軸受30、フレーム40および軸受ブラケット50を有する。
【0018】
回転子10は、回転軸方向に延びて両端を軸受30によってそれぞれ回転可能に軸支されたロータシャフト11と、ロータシャフト11の径方向外側に設けられた円筒状の回転子鉄心12を有する。
【0019】
固定子20は、回転子鉄心12の径方向外側に回転子鉄心12に対向するように設けられた円筒状の固定子鉄心21と、固定子鉄心21の径方向内側に軸方向に延びるように円周上に互いに間隔をもって形成されたスロット(図示せず)に収納されるように配された複数の固定子巻線22を有する。
【0020】
フレーム40は、固定子20および回転子鉄心12の径方向外側に、これらを収納するように設けられている。2つの軸受ブラケット50は、それぞれフレーム40に周囲を結合され、それぞれ軸受30を支持している。
【0021】
図2は、実施形態に係る軸受ブラケットの形状を示す正面図である。軸受ブラケット50は、中央にロータシャフト貫通孔54が形成され、おおよそ穴あき円板の形状の基板51、基板51の剛性を増強する複数の剛性増強部52、基板51の外面の剛性増強部52が設けられていない部分に互いに間隔をあけて取り付けられたフィン53を有する。
【0022】
基板51には溝56および挿入孔58が形成されており、溝56および挿入孔58に軸受温度計60が取り付けられている。
【0023】
図3は、実施形態に係る軸受ブラケットに挿入する温度計の例の概念的形状を示す正面図である。軸受温度計60は、図8に示す従来の軸受温度計160とは異なり、後述するように、互いに径の異なる各種の軸受ブラケット50に共通に使用可能な軸受温度計である。軸受温度計60は、長く伸びた棒状の部分の先端に設けられた感温部61、軸受温度計60を基板51に取り付けるための取り付け部62、およびMIケーブルなどの外部のケーブルと接続する部分である接続部63を有する。取り付け部62の外面におねじが形成されている。なお、軸受ブラケット60への取り付けのために、おねじではなく、フランジを設けてもよい。
【0024】
図4は、実施形態に係る軸受ブラケットの基板の形状を示す図2のIII−III矢視断面図である。基板51は、ほぼ円板状で、その外側の面が径方向の内側ほど外側(図4の上方向)に突き出ている。したがって、基板51の外面は、径方向内側から径方向外側に傾斜が形成されている。基板51の外面には、棒状の剛性増強部52が、基板51の面に平行に、基板51の表面に埋め込まれるような形状で、基板と一体に形成されている。基板51の面に平行の意味については、後述する。
【0025】
図5は、実施形態に係る軸受ブラケットの基板の形状を示す図2のIV−IV矢視断面図である。また、図6は、図2のV−V矢視正面図である。基板51の外表面には、仮想円筒56bで基板51の表面を削り取って形成されたような形状の溝56が複数形成されている。
【0026】
仮想円筒56bの方向は、仮想円筒56bの中心軸が、基板51の面に平行な面内にあって、かつ、径方向外側から基板51の中心軸CLに向かう方向である。したがって、溝56の長手方向は仮想円筒の方向となる。
【0027】
ここで、基板51の面に平行な面とは、基板51の内側の面の周囲にある4点A1、A2、A3およびA4を含む仮想的な面、あるいは基板51の外側の面の周囲にある4点B1、B2、B3およびB4を含む仮想的な面に平行な面を言う。
【0028】
溝56は、基板51の周囲の一部から径方向の途中まで直線的に形成されており、溝56の端面56aすなわち最も径方向内側の面は、溝56の長手方向に垂直な面に形成されている。端面56aには、軸受温度計60を取付けるための取り付け座57が、形成されている。取り付け座57の中央から径方向内側には、挿入孔58が形成されている。挿入孔58の方向は、溝56の長手方向と同じ方向である。挿入孔58の先端は、軸受30(図1)の近傍に至るように、ロータシャフト貫通孔54近傍まで延びている。
【0029】
取り付け座57にはめねじ(図示せず)が形成されている。一方、挿入孔58に挿入される軸受温度計60(図2)の結合部分の外面にはおねじが形成されている。取り付け座57に形成されためねじは、軸受温度計60の外面に形成されたおねじに対応し、軸受温度計60の取り付け、固定を可能としている。
【0030】
なお、以上、溝56の長手方向および挿入孔58の方向が、基板51の中心軸CLに向かう方向の場合を例にとって説明したが、これに限定されない。溝56の長手方向と挿入孔58の方向が一致しており、その方向が基板51の径方向外側から径方向内側に向かう方向であれば、中心軸CLに向かう方向ではなくともよい。
【0031】
図7は、実施形態に係る軸受ブラケットの設計・製造方法の手順を示すフロー図である。
【0032】
回転電機は、枠番あるいは異なる寸法に応じて付される番号に応じた軸受ブラケットの外径を有する。外径の異なる各種の軸受ブラケットについて、共通の長さを有する軸受温度計60を用いるために、各種の軸受ブラケットに共通の挿入孔58の深さを設定する(ステップS01)。共通化する際は、共通に用いる軸受温度計60の長さの設定と相俟って、軸受温度計60の端支部が軸受ブラケット50の外周からはみ出さない条件とする。
【0033】
対象とする回転電機の軸受ブラケット50の径と、ステップS01で設定した共通の深さとから、溝56の寸法および溝56の形状を設定する(ステップS02)。溝56の形状は、仮想的な円筒で削り取った形状でよいが、軸受温度計60を挿入できるのであれば他の形状でもよい。
【0034】
設定された溝56の形状、寸法に基づいて、軸受ブラケット50を鋳造する(ステップS03)。なお、鋳造には限定されない。たとえば、基板51に剛性増強部52およびフィン53を取付けることでもよい。この場合は、溝56の形状は、基板51の表面を削り取ることにより行うことでよい。
【0035】
次に、溝56が形成された軸受ブラケット50に挿入孔58および取り付け座57を形成する(ステップS04)。この際、軸受温度計60が、溝56から挿入孔58に挿入可能な方向および開口部位置であるようにする。
【0036】
以上のような本実施形態に係る軸受ブラケット50については、異なる外径の軸受ブラケットの場合でも、共通の軸受温度計60を用いることが可能である。また、軸受温度計60の端子部分が軸受ブラケット50の外周よりはみ出さないため、たとえば、パトロール用の通路に沿って回転電機が配されていても障害物とならない。あるいは、回転電機がパトロール用の通路に沿って配されていなくとも、当該回転電機のメンテナンス時にも作業の妨げとならない。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、回転電機の軸受ブラケットに取り付ける軸受温度計の共通化を図ることができる。
【0038】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。なお、実施形態では、両側の軸受ブラケットに適用する場合を例にとって示したが、これに限定されない。すなわち、一方のみの軸受ブラケットに適用する場合でもよい。
【0039】
また、実施形態に係る径の異なる各種の軸受ブラケットに取り付ける共通の軸受温度計60として図3に示す例により説明したが、感音部、取り付け部、接続部を有するものであれば、形状は図3に示すものに限定されない。
【0040】
さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0041】
実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0042】
10…回転子、11…ロータシャフト、12…回転子鉄心、15…内部ファン、20…固定子、21…固定子鉄心、22…固定子巻線、30…軸受、40…フレーム、50…軸受ブラケット、51…基板、52…剛性増強部、53…フィン、54…ロータシャフト貫通孔、56…溝、56a…端面、56b…仮想円筒、57…取り付け座、58…挿入孔、60…軸受温度計、61…感温部、62…取り付け部、63…接続部、100…回転電機、150…軸受ブラケット、151…剛性増強部、152…フィン、153…取り付け座、154…挿入孔、160…軸受温度計
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9