特許第6422504号(P6422504)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6422504切り替え方法、ソース基地局、ターゲット基地局、システム、記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6422504
(24)【登録日】2018年10月26日
(45)【発行日】2018年11月14日
(54)【発明の名称】切り替え方法、ソース基地局、ターゲット基地局、システム、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20181105BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20181105BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20181105BHJP
【FI】
   H04W28/06
   H04W36/08
   H04W92/20
【請求項の数】12
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-557171(P2016-557171)
(86)(22)【出願日】2014年6月17日
(65)【公表番号】特表2017-503449(P2017-503449A)
(43)【公表日】2017年1月26日
(86)【国際出願番号】CN2014080111
(87)【国際公開番号】WO2015085741
(87)【国際公開日】20150618
【審査請求日】2017年4月12日
(31)【優先権主張番号】201310664981.5
(32)【優先日】2013年12月9日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509024525
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン,ジエンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ハー,バオグオ
(72)【発明者】
【氏名】マー,ドゥーバオ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ロンジョン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ドンジエン
【審査官】 深津 始
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−534043(JP,A)
【文献】 特表2004−517580(JP,A)
【文献】 特開2012−156814(JP,A)
【文献】 特開2012−169764(JP,A)
【文献】 C. Bormann, Editor,RObust Header Compression (ROHC): Framework and four profiles: RTP, UDP, ESP and uncompressed,Request for Comments: 3095 (RFC3095),IETF,2001年 7月,URL,https://tools.ietf.org/html/rfc3095
【文献】 Samsung,ROHC context transfer: Overall procedure and impact on RAN3 specification,3GPP TSG-RAN WG2#77 R2-120240,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_77/Docs/R2-120240.zip>,2012年 1月31日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 −H04B 7/26
H04W 4/00 −H04W 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替え方法であって、
ソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信するステップと、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るステップと、を含み、
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第1のサービスストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第1のデータストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1のROHC動作モードと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の静的コンテキストと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の動的コンテキストとを含み、
前記第2のROHCコンテキスト情報は、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第2のサービスストリームマークと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第2のデータストリームマークと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第2のROHC動作モードと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第2の圧縮側と解凍側の状態と、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第2の静的コンテキストと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第2の動的コンテキストとを含む方法。
【請求項2】
前記ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るステップは、
前記ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択することと、
前記ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定することと、を含む請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、
前記ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされるサービスストリームマーク第3のサービスストリームマークとして決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとすることと、を含み、
対応するように、前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定することは、
前記ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のデータストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされるデータストリームマーク第3のデータストリームマークとして決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとすることと、を含む請求項に記載の方法。
【請求項4】
ロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替え方法であって、
ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報を取得してターゲット基地局に送信するステップを含み、
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第1のサービスストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第1のデータストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1のROHC動作モードと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の静的コンテキストと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の動的コンテキストとを含む方法。
【請求項5】
ソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信するように構成される受信ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るように構成される学習ユニットと、
を備え、
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第1のサービスストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第1のデータストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1のROHC動作モードと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の静的コンテキストと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の動的コンテキストとを含み、
前記第2のROHCコンテキスト情報は、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第2のサービスストリームマークと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第2のデータストリームマークと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第2のROHC動作モードと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第2の圧縮側と解凍側の状態と、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第2の静的コンテキストと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第2の動的コンテキストとを含むターゲット基地局。
【請求項6】
前記学習ユニットは、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択するように構成される第1の学習手段と、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択するように構成される第2の学習手段と、
前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとするように構成される第3の学習手段と、
前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとするように構成される第4の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定するように構成される第5の学習手段と、
前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定するように構成される第6の学習手段と、を含む請求項に記載のターゲット基地局。
【請求項7】
前記第5の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされるサービスストリームマーク第3のサービスストリームマークとして決定するように構成される第1の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得するように構成される第1の取得サブ手段と、
前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとするように構成される第1の学習サブ手段と、を含み、
対応するように、前記第6の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされるデータストリームマーク第3のデータストリームマークとして決定するように構成される第2の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得するように構成される第2の取得サブ手段と、
前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとするように構成される第2の学習サブ手段と、を含む請求項に記載のターゲット基地局。
【請求項8】
第1のROHCコンテキスト情報を取得するように構成される取得ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信するように構成される送信ユニットと、
を備え、
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第1のサービスストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第1のデータストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1のROHC動作モードと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の静的コンテキストと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の動的コンテキストとを含むソース基地局。
【請求項9】
ソース基地局と、ターゲット基地局とを有するロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替えシステムであって、
前記ソース基地局が、
第1のROHCコンテキスト情報を取得するように構成される取得ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信するように構成される送信ユニットと、を備え、
前記ターゲット基地局が、
第1のROHCコンテキスト情報を受信するように構成される受信ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るように構成される学習ユニットと、を備え、
前記第1のROHCコンテキスト情報は、前記ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第1のサービスストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第1のデータストリームマークと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1のROHC動作モードと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の静的コンテキストと、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第1の動的コンテキストとを含み、
前記第2のROHCコンテキスト情報は、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのサービスストリームの第2のサービスストリームマークと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCのデータストリームの第2のデータストリームマークと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第2のROHC動作モードと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の第2の圧縮側と解凍側の状態と、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第2の静的コンテキストと、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な第2の動的コンテキストとを含むシステム。
【請求項10】
前記学習ユニットは、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択するように構成される第1の学習手段と、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択するように構成される第2の学習手段と、
前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとするように構成される第3の学習手段と、
前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとするように構成される第4の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマーク、前記第1のデータストリームマーク、及び前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定するように構成される第5の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマーク、前記第1のデータストリームマーク、及び前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定するように構成される第6の学習手段と、を含む請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第5の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされるサービスストリームマーク第3のサービスストリームマークとして決定するように構成される第1の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得するように構成される第1の取得サブ手段と、
前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとするように構成される第1の学習サブ手段と、を含み、
対応するように、前記第6の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされるデータストリームマーク第3のデータストリームマークとして決定するように構成される第2の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得するように構成される第2の取得サブ手段と、
前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとするように構成される第2の学習サブ手段と、を含む請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
コンピュータ実行可能なコマンドが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ実行可能なコマンドは、請求項1乃至のうち何れか一項に記載のロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替え方法を実行するためのものであり、及び/又は
前記コンピュータ実行可能なコマンドは、請求項に記載のロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替え方法を実行するためのものである記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信領域の切り替え技術に関し、特に、ロバストヘッダ圧縮(ROHC、Robust Header Compression)プロトコルに基づく切り替え方法、ソース基地局、ターゲット基地局、システム、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ROHCはインターネットプロトコル(IP、Internet Protocol)に基づく汎用の圧縮技術であり、第3世代(3G、The Third Generation)移動通信のいかなる規格にも、長期的進化(LTE、Long Term Evolution)等の技術にも適用できるROHCは、極度に悪いチャネル条件下で過大なヘッダのバイト数を1バイト程度に圧縮させることができ、バンドワイズの利用率を大幅に向上させる。
【0003】
ROHCは、基地局とユーザー端末との間で、圧縮器と解凍器によるヘッダの圧縮と解凍をそれぞれ実現するように動作することができる。圧縮と解凍において、圧縮器と解凍器は、圧縮効率を効率よく維持するために、それぞれコンテキスト情報を保持することが要求され、当該コンテキスト情報を取得するには、圧縮器と解凍器による学習を必要とし、コンテキスト情報をなくしたら、ROHCを初期状態に復元させ、改めて学習して新しいコンテキストを保持しなければならないが、学習中におけるROHCの圧縮効率が非常に低い。このため、ユーザー端末が基地局Aの受信領域から他の基地局Bの受信領域に移動する際に、ユーザー端末が基地局Aから基地局Bに切り替わることになり、基地局Bが当該ユーザー端末に対応するコンテキスト情報を持っていないため、ROHCによる再学習がなければ、コンテキスト情報を取得することができず、その結果、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後、ROHCの圧縮効率が非常に低くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本発明の実施例は、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができるロバストヘッダ圧縮プロトコルに基づく切り替え方法、ソース基地局、ターゲット基地局、システム、記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例の技術案を以下のように達成する。
【0006】
第1の発明において、本発明の実施例によれば、ロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替え方法が提供され、前記方法は、
ソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信するステップと、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るステップと、を含む。
【0007】
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用されるROHCコンテキスト情報であり、前記第1のROHCコンテキスト情報は、
前記ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含み、
前記第2のROHCコンテキスト情報は、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークと、第2のデータストリームマークと、第2のROHC動作モードと、第2の圧縮側と解凍側の状態と、第2の静的コンテキストと、第2の動的コンテキストとを含むことが好ましい。
【0008】
前記ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るステップは、
前記ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択することと、
前記ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定することと、を含むことが好ましい。
【0009】
前記ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、
前記ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のサービスストリームマークである第3のサービスストリームマークを決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとすることと、を含み、
対応するように、前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、
前記ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のデータストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークである第3のデータストリームマークを決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとすることと、を含むことが好ましい。
【0010】
第2の発明において、本発明の実施例によれば、ロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替え方法が提供され、前記方法は、
ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報を取得してターゲット基地局に送信するステップ、を含む。
【0011】
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含むことが好ましい。
【0012】
第3の発明において、本発明の実施例によれば、ターゲット基地局が提供され、前記ターゲット基地局は、
第1のROHCコンテキスト情報を受信するように構成される受信ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るように構成される学習ユニットと、を備える。
【0013】
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含み、
前記第2のROHCコンテキスト情報は、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークと、第2のデータストリームマークと、第2のROHC動作モードと、第2の圧縮側と解凍側の状態と、第2の静的コンテキストと、第2の動的コンテキストとを含むことが好ましい。
【0014】
前記学習ユニットは、具体的には、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択するように構成される第1の学習手段と、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択するように構成される第2の学習手段と、
前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとするように構成される第3の学習手段と、
前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとするように構成される第4の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定するように構成される第5の学習手段と、
前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定するように構成される第6の学習手段と、を含むことが好ましい。
【0015】
前記第5の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のサービスストリームマークである第3のサービスストリームマークを決定するように構成される第1の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得するように構成される第1の取得サブ手段と、
前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとするように構成される第1の学習サブ手段と、を含み、
対応するように、前記第6の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークである第3のデータストリームマークを決定するように構成される第2の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得するように構成される第2の取得サブ手段と、
前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとするように構成される第2の学習サブ手段と、を含むことが好ましい。
【0016】
第4の発明において、本発明の実施例によれば、ソース基地局が提供され、前記ソース基地局は、
第1のROHCコンテキスト情報を取得するように構成される取得ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信するように構成される送信ユニットと、を備える。
【0017】
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含むことが好ましい。
【0018】
第5の発明において、本発明の実施例によれば、ソース基地局と、ターゲット基地局とを有するロバストヘッダ圧縮ROHCプロトコルに基づく切り替えシステムが提供され、
前記基地局が、
第1のROHCコンテキスト情報を取得するように構成される取得ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信するように構成される送信ユニットと、を備え、
前記ターゲット基地局が、
第1のROHCコンテキスト情報を受信するように構成される受信ユニットと、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るように構成される学習ユニットと、を備える。
【0019】
前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含み、
前記第2のROHCコンテキスト情報は、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークと、第2のデータストリームマークと、第2のROHC動作モードと、第2の圧縮側と解凍側の状態と、第2の静的コンテキストと、第2の動的コンテキストとを含むことが好ましい。
【0020】
前記学習ユニットは、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択するように構成される第1の学習手段と、
自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択するように構成される第2の学習手段と、
前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとするように構成される第3の学習手段と、
前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとするように構成される第4の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマーク、前記第1のデータストリームマーク、及び前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定するように構成される第5の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマーク、前記第1のデータストリームマーク、及び前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定するように構成される第6の学習手段と、を含むことが好ましい。
【0021】
前記第5の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のサービスストリームマークである第3のサービスストリームマークを決定するように構成される第1の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得するように構成される第1の取得サブ手段と、
前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとするように構成される第1の学習サブ手段と、を含み、
対応するように、前記第6の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークである第3のデータストリームマークを決定するように構成される第2の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得するように構成される第2の取得サブ手段と、
前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとするように構成される第2の学習サブ手段と、を含むことが好ましい。
【0022】
第6の発明において、本発明の実施例によれば、コンピュータ実行可能なコマンドが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供され、前記コンピュータ実行可能なコマンドは、上述した各実施例で提供されるROHCプロトコルに基づく切り替え方法を実行するためのものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例で提供される切り替え方法、システム、ソース基地局、ターゲット基地局、記憶媒体によると、ユーザー端末が切り替わる中、ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信することにより、ターゲット基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例で提供される応用場面を示す図である。
図2】本発明の実施例に係わるROHCプロトコルに基づく切り替え方法の流れを示す図である。
図3】本発明の実施例に係わる更なるROHCプロトコルに基づく切り替え方法の流れを示す図である。
図4】本発明の実施例に係わるROHCプロトコルに基づく切り替え方法の詳細な流れを示す図である。
図5】本発明の実施例に係わるターゲット基地局の構造を示す図である。
図6】本発明の実施例に係わるソース基地局の構造を示す図である。
図7】本発明の実施例に係わるROHCプロトコルに基づく切り替えシステムの構造を示す図である。
図8】本発明の実施例に係わる更なるROHCプロトコルに基づく切り替えシステムの構造を示す図である。
図9】本発明の実施例に係わるROHCプロトコルに基づく切り替えシステムの構造を示す図である。
図10】本発明の実施例に係わる更なるROHCプロトコルに基づく切り替えシステムの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施例における図面を結合しながら本発明の実施例における技術案を明瞭かつ完全に説明する。
【0026】
本発明の実施例の技術案を明瞭に説明できるように、図1に示すようなシステムアーキテクチャ進化(SAE、System Architecture Evolution)システムの応用場面において、本発明の実施例に記載された技術案を説明することができるが、該応用場面は本発明の実施例の技術案を例示的に説明するものであり、本発明の実施例で提供される技術案が該場面のみに適用されることを意味していないことに注目すべきであり、また、この応用場面に類似した応用場面にも本発明の実施例で提示される技術案が適用されることは理解できるものである。図1において、基地局A12と基地局B13が進化型基地局(eNB、evolved Node B)であってもよく、モビリティ管理エンティティ14(MME、Mobility Management Entity)がモビリティ管理、シグナリング処理などの機能を担当するように配置され、サービングゲートウェイ15(S―GW、Serving Gateway)がメディアストリーム処理及び転送等の機能を担当し、パケットデータゲートウェイ16(P―GW、PDN Gateway)が外部ネットワークとのインターフェースゲートウェイである。
【0027】
ユーザー端末(UE、User Equipment)11が基地局A12のカバレッジから基地局B13のカバレッジに移動する際に、点線矢印に示すように、UE11が基地局A12から基地局B13に切り替わることが必要であり、この場合、基地局A12をソース基地局と、基地局B13をターゲット基地局と読み替えてもよい。基地局B13に切り替わった後、基地局B13がUE11との間にROHCに関するコンテキスト情報を持っていないため、従来技術を背景に、切り替えが完了した後、UE11とターゲット基地局B13の双方は、それぞれインタラクションを取る中におけるROHC処理に必要なROHC情報を取得するように、初期状態から改めて学習しながらROHCのコンテキスト情報を保持する必要があり、その結果、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後、ROHCの圧縮効率が非常に低くなる。
【0028】
図2を参照して、本発明の実施例に係わる図1に示す応用場面で提供されるROHCプロトコルに基づく切り替え方法は、以下のステップS201〜S202を含む。
【0029】
S201:ターゲット基地局が、ソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信する。
【0030】
例示的には、ターゲット基地局は、基地局間の切り替え中における任意時刻でソース基地局から第1のROHCコンテキスト情報を受信することができ、本実施例において、第1のROHCコンテキスト情報をROHC同期情報として受信してもよいが、本発明の実施例ではこれについて何ら限定されていない。同様に、ROHC同期情報の具体的な形式として、個別のシグナリング情報であってもよいし、切り替え中に、ソース基地局から送信されたメッセージにカスタムフィールドの形で付加されるもの等であってもよいが、本発明の実施例ではこれについても何ら限定されていない。
【0031】
ここで、前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報である。
【0032】
さらに、前記第1のROHCコンテキスト情報は、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含むことができ、第1のサービスストリームマークと第1のデータストリームマークは、それぞれ、ソース基地局がユーザー端末とインタラクションを取る際にサポートするROHCのサービスストリームとデータストリームのマークであり、第1のROHC動作モードは、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の動作モードであり、第1の圧縮側と解凍側の状態は、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の圧縮側と解凍側の状態であり、第1の静的コンテキストは、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な静的コンテキストであり、第1の動的コンテキストは、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な動的コンテキストである。
【0033】
S202:ユーザー端末が切り替わった後、ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得る。
【0034】
例示的には、前記第2のROHCコンテキスト情報は、ターゲット基地局とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報であり、第2のサービスストリームマークと、第2のデータストリームマークと、第2のROHC動作モードと、第2の圧縮側と解凍側の状態と、第2の静的コンテキストと、第2の動的コンテキストとを含むことができる。
【0035】
前記第2のROHCコンテキスト情報は、ステップS201で説明した第1のROHCコンテキスト情報に類似して、具体的に以下のように説明される。第2のサービスストリームマークと第2のデータストリームマークは、それぞれ、ターゲット基地局がユーザー端末とインタラクションを取る際にサポートするROHCのサービスストリームとデータストリームのマークであり、第2のROHC動作モードは、ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の動作モードであり、第2の圧縮側と解凍側の状態は、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の圧縮側と解凍側の状態であり、第2の静的コンテキストと第2の動的コンテキストは、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な静的コンテキストと動的コンテキストである。
【0036】
ここで、ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るステップは、
ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択することと、
前記ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定することと、を含む。
【0037】
さらに、ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、具体的には、
ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のサービスストリームマークである第3のサービスストリームマークを決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとすることと、を含むことができ、
対応するように、前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、具体的には、
前記ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のデータストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークである第3のデータストリームマークを決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとすることと、を含む。
【0038】
なお、第2のROHCコンテキスト情報と第1のROHCコンテキスト情報との差は、ターゲット基地局とソース基地局との間の関係及び相違によって決められ、例えば、本実施例において、図1に示すように、ターゲット基地局B13とソース基地局A12とが同一のS―GW15に接続される場合、UE11にとって、ターゲット基地局B13による上り・下りデータ通信はソース基地局A12による上り・下りデータ通信と略同様なものであるため、第1のROHCコンテキスト情報と第2のROHCコンテキスト情報との差が大きくない。これに対し、ターゲット基地局とソース基地局とがそれぞれ異なるS―GWに接続され、さらには、異なるS―GWがそれぞれ異なるMMEに管理される場合、第2のROHCコンテキスト情報と第1のROHCコンテキスト情報との差が相対的に大きくなり、本発明の実施例ではこれについて具体的に限定されていないことは理解できるものである。
【0039】
本発明の実施例においてROHCプロトコルに基づく切り替え方法が提供され、ユーザー端末が切り替わる中、ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報を取得してターゲット基地局ヘ送信することにより、ターゲット基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【0040】
図2に示すような実施例に基づき、図3を参照して、本発明の実施例で提供されるROHCプロトコルに基づく切り替え方法は、以下のステップS301〜S302をさらに含んでもよい。
【0041】
S301:ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報を取得する。
【0042】
S302:ソース基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局に送信する。
【0043】
例示的には、ソース基地局が、基地局間の切り替え中における任意時刻でターゲット基地局へ第1のROHCコンテキスト情報を送信することができ、これにより、ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して、ターゲット基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHCコンテキスト情報を得る。本実施例において、第1のROHCコンテキスト情報をROHC同期情報として送信してもよいが、本発明の実施例ではこれについて何ら限定されていない。同様に、ROHC同期情報の具体的な形式として、個別のシグナリング情報であってもよいし、切り替え中にソース基地局から送信されたメッセージにカスタムフィールドの形で付加されるもの等であってもよいが、本発明の実施例ではこれについても何ら限定されていない。
【0044】
ここで、前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報である。
【0045】
さらに、前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、第1のデータストリームマークと、第1のROHC動作モードと、第1の圧縮側と解凍側の状態と、第1の静的コンテキストと、第1の動的コンテキストとを含み、第1のサービスストリームマークと第1のデータストリームマークは、それぞれ、ソース基地局がユーザー端末とインタラクションを取る際にサポートするROHCのサービスストリームとデータストリームのマークであり、第1のROHC動作モードは、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の動作モードであり、第1の圧縮側と解凍側の状態は、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の圧縮側と解凍側の状態であり、第1の静的コンテキストは、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な静的コンテキストであり、第1の動的コンテキストは、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な動的コンテキストである。
【0046】
本発明の実施例においてROHCプロトコルに基づく切り替え方法が提供され、ユーザー端末が切り替わる中、ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局ヘ送信することにより、ターゲット基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【0047】
図4を参照して、本発明の実施例に係わる図1に示す応用場面で提供されるROHCプロトコルに基づく切り替え方法の詳細な流れは、以下のステップ401〜ステップ402を含む。
【0048】
ステップ401:ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局に送信する。
【0049】
例示的には、図1に示すような応用場面において、UE11がソース基地局(基地局A12)の受信領域からターゲット基地局(基地局B13)の受信領域に移動する場合、UE11が各基地局の信号強度(例えば基地局A12や基地局B13等)を測定し、測定結果を測定報告としてソース基地局に送信し、そして、ターゲット基地局が測定報告に基づいて当該UEのためにサービスを提供し続けることができるか否かを判決し、当該UEのためにサービスを提供し続けることができないと判決された場合、他の基地局(本実施例における基地局B13)を切り替え対象となるターゲット基地局として選択することになる。この時、ソース基地局がターゲット基地局へ切り替え要求(Handover Request)メッセージを送信し、UE11をソース基地局からターゲット基地局に切り替わらせ始めることになり、具体的な切り替え過程は本分野における周知技術であるため、ここではその説明を省略する。
【0050】
なお、UE11がソース基地局からターゲット基地局に切り替わる中、ソース基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報をROHC同期情報としてターゲット基地局に送信することができ、具体的な方式としては、ターゲット基地局が前記ROHC同期情報を、カスタムフィールドが付加される切り替え要求メッセージとし、当該切り替え要求メッセージをターゲット基地局に送信してもよいし、ソース基地局がターゲット基地局へ切り替え要求メッセージを送信した後、ターゲット基地局へROHC同期情報をさらに送信してもよい。具体的に方式については本発明の実施例では何ら限定されておらず、ソース基地局が切り替わる中にターゲット基地局へ前記第1のROHCコンテキスト情報を送信するといった具体的な方式であれば、すべて本発明の実施例の保護範囲内のものである。
【0051】
具体的には、第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報であってもよい。
【0052】
さらに、第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のデータストリームマークと、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のROHC動作モードと、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の静的コンテキストと、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の動的コンテキストとを含むことができ、第1のサービスストリームマークと第1のデータストリームマークは、それぞれ、ソース基地局がユーザー端末とインタラクションを取る際にサポートするROHCのサービスストリームとデータストリームのマークであり、第1のROHC動作モードは、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の動作モードであり、第1の圧縮側と解凍側の状態は、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の圧縮側と解凍側の状態であり、第1の静的コンテキストと第1の動的コンテキストは、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な静的コンテキストと動的コンテキストであり、表1に示すように、対応する内容には具体的なフィールドが対応している。
【0053】
【表1】
【0054】
Modeの値として、片方向(U、Unidirectional)モードと、楽観(O、Optimistic)モードと、信頼性(R、Reliable)モードとを取ることができる。Stateの値として、圧縮側が初期化状態(IR、Initiation and Refresh state)、1階状態(FO、First Order state)、2階状態(SO、Second Order state)であり、解凍側が無コンテキスト状態(NC、No Context state)、フルコンテキスト状態(FC、Full Context state)、静的コンテキスト状態(SC、Static Context state)であることを取ることができる。StaticFiledとは、主として、IPソースアドレス、IPターゲットアドレス、UDPソースポート、UDPターゲットポート等、サービスストリーム情報を区別できるフィールドを指し、通常、静的コンテキスト情報をもいう。RefFiledとは、主として、ネットワークパケット標識番号(IPID、Internet Protocol ID)フィールド、タイムスタンプ(TS、Time Stamp)フィールド、シーケンス番号(SN、Sequence Number)フィールド等を含むキーフィールドの基準値情報を指し、通常、動的コンテキスト情報をもいう。
【0055】
ステップ402:ユーザー端末が切り替わった後、ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得る。
【0056】
例示的には、前記ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を受信した後、それを学習することができ、本実施例において、ターゲット基地局が表1に示すような第1のROHCコンテキスト情報を学習して、ユーザー端末とインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用される第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、前記第2のROHCコンテキスト情報は、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークと、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークと、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードと、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態と、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストと、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストとを含むことができ、具体的な説明については、上述した実施例で詳しく説明されているため、ここではその説明を省略する。
【0057】
例示的には、ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るステップは、具体的な過程として、
ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択することと、
前記ターゲット基地局が、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の静的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1の動的コンテキストを、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとすることと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することと、
前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定することと、を含むことができる。
【0058】
さらに、ターゲット基地局が、前記第1のサービスストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、具体的には、
ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のサービスストリームマークである第3のサービスストリームマークを決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークとすることと、を含むことができる。
【0059】
対応するように、前記ターゲット基地局が、前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定することは、
前記ターゲット基地局が前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のデータストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークである第3のデータストリームマークを決定することと、
前記ターゲット基地局が、前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得することと、
前記ターゲット基地局が、前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、前記ターゲット基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークとすることと、を含む。
【0060】
なお、第2のデータストリームマークの数は、ターゲット基地局自身にサポートされるものの数によって決められ、つまり、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークであっても、第1のデータストリームマークの数がターゲット基地局自身にサポートされるものの数とは異なる場合、ターゲット基地局自身にサポートされるものの数に準じる。
【0061】
なお、さらに、第2のROHCコンテキスト情報と第1のROHCコンテキスト情報との差は、ターゲット基地局とソース基地局との間の関係及び相違によって決められることになり、例えば、本実施例において、図1に示すように、ターゲット基地局とソース基地局とが同一のS―GWに接続される場合、ユーザー端末にとって、ターゲット基地局による上り・下りデータ通信はソース基地局による上り・下りデータ通信と略同様なものであるため、第1のROHCコンテキスト情報と第2のROHCコンテキスト情報との差が大きくない。これに対し、ターゲット基地局とソース基地局とがそれぞれ異なるS―GWに接続され、さらには、異なるS―GWがそれぞれ異なるMMEに管理される場合、第2のROHCコンテキスト情報と第1のROHCコンテキスト情報との差が相対的に大きくなり、本発明の実施例ではこれについて具体的に限定されていないことは理解できるものである。
【0062】
第1のROHCコンテキスト情報と第2のROHCコンテキスト情報との差は、ソース基地局とターゲット基地局との差を表現するものに過ぎず、ユーザー端末側には変化がないことは、理解できるものであり、したがって、ユーザー端末が切り替わってから、ターゲット基地局へ切り替え確認情報を送信した後、ユーザー端末側は、何ら変化する必要もなく、ターゲット基地局との間で第2のROHCコンテキスト情報によりヘッダ圧縮を行うことができ、初期状態とターゲット基地局との間におけるコンテキストの再度の相互学習及び保持を必要としないので、切り替え過程後のROHCの圧縮効率を向上させる。
【0063】
本発明の実施例においてROHCプロトコルに基づく切り替え方法が提供され、ユーザー端末が切り替わる中、ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信することにより、ターゲット基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報に基づいて学習して、ソース基地局とユーザー端末とのインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用される第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【0064】
図5を参照して、本発明の実施例で提供されるターゲット基地局50は、
ソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信するように構成される受信ユニット501と、
前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るように構成される学習ユニット502と、を備える。
【0065】
例示的には、受信ユニット501は、基地局間の切り替え中における任意時刻でソース基地局から第1のROHCコンテキスト情報を受信することができ、本実施例において、第1のROHCコンテキスト情報をROHC同期情報として受信してもよいが、本発明の実施例ではこれについて何ら限定されていない。同様に、ROHC同期情報の具体的な形式として、個別のシグナリング情報であってもよいし、切り替え中に、ソース基地局から送信されたメッセージにカスタムフィールドの形で付加されるもの等であってもよいが、本発明の実施例ではこれについても何ら限定されていない。具体的には、第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報である。
【0066】
さらに、前記第1のROHCコンテキスト情報は、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のデータストリームマークと、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のROHC動作モードと、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の圧縮側と解凍側の状態と、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の静的コンテキストと、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の動的コンテキストとを含むことができ、第1のサービスストリームマークと第1のデータストリームマークは、それぞれ、ソース基地局がユーザー端末とインタラクションを取る際にサポートするROHCのサービスストリームとデータストリームのマークであり、第1のROHC動作モードは、ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の動作モードであり、第1の圧縮側と解凍側の状態は、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の圧縮側と解凍側の状態であり、第1の静的コンテキストと第1の動的コンテキストは、前記ソース基地局と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な静的コンテキストと動的コンテキストであり、対応する内容は表1に示すようなものであり、ここではその説明を省略する。
【0067】
さらに、第2のROHCコンテキスト情報は、ターゲット基地局50とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報であり、それも、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークと、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークと、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードと、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態と、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストと、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストとを含むことができ、具体的には、上述した実施例で説明しているため、ここではその説明を省略する。
【0068】
例示的には、学習ユニット502は、
前記ターゲット基地局50自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHC動作モードとして前記第1のROHC動作モードを選択するように構成される第1の学習手段と、
前記ターゲット基地局50自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の圧縮側と解凍側の状態として前記第1の圧縮側と解凍側の状態を選択するように構成される第2の学習手段と、
前記第1の静的コンテキストを、前記ターゲット基地局50自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の静的コンテキストであって、サービスストリームを区別するための第2の静的コンテキストとするように構成される第3の学習手段と、
前記第1の動的コンテキストを、前記ターゲット基地局50自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2の動的コンテキストであって、圧縮と解凍処理を行うための第2の動的コンテキストとするように構成される第4の学習手段と、
前記第1のサービスストリームマークとターゲット基地局50自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のサービスストリームマークを設定するように構成される第5の学習手段と、
前記第1のデータストリームマークと前記ターゲット基地局自身の状態とに基づいて、自身と前記ユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のデータストリームマークを設定するように構成される第6の学習手段と、を含む。
【0069】
さらに、第5の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のサービスストリームマークである第3のサービスストリームマークを決定するように構成される第1の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のサービスストリームマークに含まれていないサービスストリームマークである第4のサービスストリームマークを取得するように構成される第1の取得サブ手段と、
前記第3のサービスストリームマークを前記第4のサービスストリームマークと共に、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される前記第2のサービスストリームマークとするように構成される第1の学習サブ手段と、を含み、
対応するように、前記第6の学習手段は、
前記ターゲット基地局自身の状態に基づいて、前記第1のサービスストリームマークから、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークである第3のデータストリームマークを決定するように構成される第2の決定サブ手段と、
前記ターゲット基地局にサポートされつつ前記第1のデータストリームマークに含まれていないデータストリームマークである第4のデータストリームマークを取得するように構成される第2の取得サブ手段と、
前記第3のデータストリームマークを前記第4のデータストリームマークと共に、ターゲット基地局50とユーザー端末とのインタラクションに使用される前記第2のデータストリームマークとするように構成される第2の学習サブ手段と、を含む。
【0070】
なお、第2のデータストリームマークの数は、ターゲット基地局自身にサポートされるものの数によって決められ、つまり、前記ターゲット基地局にサポートされる第1のデータストリームマークであっても、第1のデータストリームマークの数がターゲット基地局自身にサポートされるものの数とは異なる場合、ターゲット基地局自身にサポートされるものの数に準じる。
【0071】
なお、第2のROHCコンテキスト情報と第1のROHCコンテキスト情報との差は、ターゲット基地局とソース基地局との間の関係及び相違によって決められることになり、例えば、本実施例において、図1に示すように、ターゲット基地局とソース基地局とが同一のS―GWに接続される場合、ユーザー端末にとって、ターゲット基地局による上り・下りデータ通信はソース基地局による上り・下りデータ通信と略同様なものであるため、第1のROHCコンテキスト情報と第2のROHCコンテキスト情報との差が大きくない。これに対し、ターゲット基地局とソース基地局とがそれぞれ異なるS―GWに接続され、さらには、異なるS―GWがそれぞれ異なるMMEに管理される場合、第2のROHCコンテキスト情報と第1のROHCコンテキスト情報との差が相対的に大きくなり、本発明の実施例ではこれについて具体的に限定されていないことは理解できるものである。
【0072】
第1のROHCコンテキスト情報と第2のROHCコンテキスト情報との差は、ソース基地局とターゲット基地局との差を表現するものに過ぎず、ユーザー端末側には変化がないことは、理解できるものであり、したがって、ユーザー端末が切り替わってから、ターゲット基地局へ切り替え確認情報を送信した後、ユーザー端末側は、何ら変化する必要もなく、ターゲット基地局との間で第2のROHCコンテキスト情報によりヘッダ圧縮を行うことができ、初期状態とターゲット基地局との間におけるコンテキストの再度の相互学習及び保持を必要としないので、切り替え過程後のROHCの圧縮効率を向上させる。
【0073】
なお、図6に示すように、ターゲット基地局50は、
前記第2のROHCコンテキスト情報を記憶するように構成される第1の記憶ユニット503をさらに備えてもよい。
【0074】
ここで、第1の記憶ユニット503は、具体的には、発揮性メモリ及び/又は不発揮性メモリを含むことができる。例を挙げると、不発揮性メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ及び/又は不発揮性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含むが、これには限定されない。発揮性メモリは、外部キャッシュメモリとすることができるランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。例を挙げると、RAMは、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンスドSDRAM(ESDRAM)、シンクロナスリンクDRAM(SLDRAM)、及びダイレクトRambus RAM(DRRAM)といった複数の形式があるが、これには限定されない。第1の記憶ユニット503は、上述したような又は適当であれば他のいかなるタイプのメモリを含むが、これに限定されるものではない。
【0075】
本発明の実施例においてターゲット基地局50が提供され、ユーザー端末が切り替わる中、ターゲット基地局50がソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信し、当該第1のROHCコンテキスト情報に基づいて学習して、第2のROHCコンテキスト情報を得ることにより、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【0076】
図7は、本発明の実施例で提供されるソース基地局70を示し、前記ソース基地局70は、
第1のROHCコンテキスト情報を取得するように構成される取得ユニット701と、
前記第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信するように構成される送信ユニット702と、を備える。
【0077】
例示的には、UE11がソース基地局70からターゲット基地局に切り替わる中、送信ユニット701は、基地局間の切り替え中における任意時刻で第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局へ送信することができ、これにより、ターゲット基地局が前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して、ターゲット基地局とユーザー端末とのインタラクションに使用される第2のROHCコンテキスト情報を得る。本実施例において、第1のROHCコンテキスト情報をROHC同期情報として送信してもよいが、本発明の実施例ではこれについて何ら限定されていない。同様に、ROHC同期情報の具体的な形式として、個別のシグナリング情報であってもよいし、切り替え中に、ソース基地局70から送信されたメッセージにカスタムフィールドの形で付加されるもの等であってもよいが、本発明の実施例ではこれについても何ら限定されていない。
【0078】
ここで、前記第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局70とユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合に使用されるROHCコンテキスト情報である。
【0079】
さらに、第1のROHCコンテキスト情報は、ソース基地局70とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のサービスストリームマークと、ソース基地局70とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のデータストリームマークと、ソース基地局70とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1のROHC動作モードと、ソース基地局70とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の圧縮側と解凍側の状態と、ソース基地局70とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の静的コンテキストと、ソース基地局70とユーザー端末とのインタラクションに使用される第1の動的コンテキストとを含み、第1のサービスストリームマークと第1のデータストリームマークは、それぞれ、ソース基地局70がユーザー端末とインタラクションを取る際にサポートするROHCのサービスストリームとデータストリームのマークであり、第1のROHC動作モードは、ソース基地局70と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の動作モードであり、第1の圧縮側と解凍側の状態は、前記ソース基地局70と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCを行う場合の圧縮側と解凍側の状態であり、第1の静的コンテキストと第1の動的コンテキストは、前記ソース基地局70と前記ユーザー端末とがインタラクションを取る際のROHCに必要な静的コンテキストと動的コンテキストであり、表1に示すように、対応する内容には具体的なフィールドが対応しており、ここではその説明を省略する。
【0080】
なお、図8に示すように、ソース基地局70は、第1のROHCコンテキスト情報を記憶するように構成される第2の記憶ユニット703をさらに備えてもよく、第2の記憶ユニット703は、具体的には、発揮性メモリ及び/又は不発揮性メモリを含むことができる。例を挙げると、不発揮性メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ及び/又は不発揮性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含むが、これには限定されない。発揮性メモリは、外部キャッシュメモリとすることができるランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。例を挙げると、RAMは、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンスドSDRAM(ESDRAM)、シンクロナスリンクDRAM(SLDRAM)、及びダイレクトRambus RAM(DRRAM)といった複数の形式があるが、これには限定されない。第2の記憶ユニット702は、上述したような又は適当であれば他のいかなるタイプのメモリを含むが、これに限定されるものではない。
【0081】
本発明の実施例においてソース基地局70が提供され、ユーザー端末が切り替わる中、ソース基地局70が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局ヘ送信することにより、ターゲット基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報に基づいて学習して第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【0082】
図9を参照して、本発明の実施例で提供されるROHCプロトコルに基づく切り替えシステム90は、上述した何れかの実施例に記載のソース基地局70と、上述した何れかの実施例に記載のターゲット基地局50と、を有することができる。
【0083】
例示的には、図10を参照して、当該システムは、ユーザー端末100をさらに有してもよく、ユーザー端末100は、携帯電話、コードレス電話、セッション確立プロトコル(SIP)電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線接続能力を持つ携帯用デバイス、スマートフォン、タブレット及び他のデバイスであってもよいが、ここでは何ら限定されていない。
【0084】
本発明の実施例においてROHCプロトコルに基づく切り替えシステム90が提供され、ユーザー端末100が切り替わる中、ソース基地局70が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局50ヘ送信することにより、ターゲット基地局50が当該第1のROHCコンテキスト情報に基づいて学習して第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末100が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
【0085】
本発明の実施例で提供されるターゲット基地局における受信ユニットと、学習ユニットと、学習ユニットに含まれる手段と、上述した手段のそれぞれに含まれる各サブ手段は、いずれもターゲット基地局におけるプロセッサにより実現されることができ、また、本発明の実施例で提供されるソース基地局における取得ユニットと送信ユニットは、いずれもソース基地局におけるプロセッサにより実現されることができるが、もちろん、具体的な論理回路により実現されてもよい。具体的な実施例の過程において、プロセッサは、セントラルプロセッシングユニット(CPU、Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(MPU、Micro Processor Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA、Field Programmable Gate Array)等であってもよい。
【0086】
本発明の実施例において、上述したROHCプロトコルに基づく切り替え方法をソフトウェア機能手段の形で実現するとともに、独立した製品として販売又は利用する場合であれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納してもよい。このように理解されると、本発明の実施例の技術案は、実質上、言い換えれば従来技術に貢献する部分はソフトウェア製品の形で表現されることができ、当該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に格納されるものであり、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部を実行させるコマンドを若干含む。上述した記憶媒体は、Uディスク、ポータブルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM、Read Only Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等、プログラムコードを格納可能な様々な媒体を含む。このように、本発明の実施例は、いかなる特定のハードウェアとソフトウェアの結合に限定されない。
【0087】
対応するように、本発明の実施例において、コンピュータ実行可能なコマンドが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供され、前記コンピュータ実行可能なコマンドは、本発明の上述した各実施例で提供されるROHCプロトコルに基づく切り替え方法を実行するためのものである。
【0088】
以上は、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに制約されず、当業者が本発明に開示された技術的範囲内で容易に想到し得る変更や置き換えは、すべて本発明の保護範囲内に含まれるべきである。それゆえ、記載した請求項の保護範囲に基づいて本発明の保護範囲が定められるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の実施例において、ソース基地局から送信された第1のROHCコンテキスト情報を受信し、前記第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得るように、ユーザー端末が切り替わる中、ソース基地局が第1のROHCコンテキスト情報をターゲット基地局ヘ送信することにより、ターゲット基地局が当該第1のROHCコンテキスト情報を学習して第2のROHCコンテキスト情報を得ることができ、こうすれば、ユーザー端末が基地局間で切り替わった後においても、圧縮効率を高く保持することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10