【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、内燃機関、ボイラ、加熱ユニット、ガスタービン、または任意の他の炭化水素燃料燃焼装置と共に使用するために炭化水素燃料のガス状内容物を増加させるための液体炭化水素燃料を処理するための装置であって、液体炭化水素燃料の供給源と、炭化水素燃料を処理するためを処理ユニットであり、炭化水素燃料を処理ユニットに受け入れるための入口、および処理された炭化水素燃料を処理ユニットから排出するための出口を備える処理ユニットと、炭化水素流体の流れを入口に供給するためのポンプと、を備え、非磁性材料の2つ以上の管のアセンブリであり、2つ以上の管が、円形横断面を有し、アセンブリが、入口と出口との間に配置され、2つ以上の管が、異なる直径を有し、実質的に等しい長さを有し、長さを整列して配置され、複数の中間空間を画定する管と同心に配置され、それによって入口と出口との間に炭化水素燃料のための流路を形成し、内管および外管が、電流発生器に電気的に接続され、電流発生器が、変動電流を供給するように構成され、内管が、電流発生器の一方の極に接続され、外管が、電流発生器の他方の極に接続されて、それによって中間空間を通して炭化水素燃料のガス状内容物を増加させ、電流発生器が、発生された電流を、入口の炭化水素流体の流れの大きさに適合させるように構成される、装置を提供することによって達成される。
【0013】
処理装置を使って炭化水素燃料を処理することによって、炭化水素燃料のガス状内容物が増加する。これは、燃料が燃焼される装置におけるより良好でより効率の良い燃焼プロセスに備えている。ガス化された燃料は、ガス分子間に液体の一部を持つ泡の状態にある。ガス状部分は、メタン、エタンのような異なるタイプのガス、ならびに水素および酸素のような他の種類の組合せガスで有り得る。これらのガスは、液体の泡と共におよび混合ガスのように限られており、液体は、エンジンの高圧ポンプに供給され、たとえば燃焼機関のシリンダに噴射され得る。
【0014】
通常のディーゼルエンジンは、高圧ポンプが密度のため燃焼室に十分な量のガスを押圧することができないので、燃料としてガスを使用することができず、燃料システムにガスを直接使用することが不可能であり、今日では、他のガス燃料噴射システムは、空気取入口を使用し、燃焼室にガスを供給することになる。
【0015】
本発明の場合、ガス燃料は、通常の液体燃料の場合のような、しかしより高い燃焼効率で、この場合は液体ディーゼル燃料の場合のような従来のディーゼルエンジン燃料供給によって供給され得る。
【0016】
ガスの内部にある液体の一部は、気泡間で接着剤のように作用し、高圧ポンプ内の圧力を向上させ、高圧ポンプおよび同時にシステムの他の部品も潤滑する目的を有する。
【0017】
このことが、本発明においてはガス燃料がガス燃料のための専用の噴射システムなしに従来のディーゼル燃料噴射システムと共に使用されるので、ガス化された燃料から成る本発明と知られているシステムの燃料の中間にある主な理由および主な差異である。
【0018】
一実施形態においては、装置は、ポンプに、および処理ユニットに接続される制御ユニットをさらに備え、制御ユニットは、ポンプの速度を制御するように構成され、ポンプの出力に従って電流発生器によって発生される変動電流を適合させるように構成される。
【0019】
一実施形態においては、装置は、処理されたおよび処理されていない炭化水素燃料を含む一時貯留タンクと、そこにポンプを備え、タンクを処理ユニットの入口に接続する第1の導管と、処理ユニットの出口をタンクに接続する第2の導管とをさらに備える。
【0020】
装置の一実施形態においては、一時貯留タンクは、加圧されるのに適応しており、アキュムレータが、一時貯留タンクの圧力変動を安定にするように一時貯留タンクに動作可能に接続される。
【0021】
一実施形態においては、装置は、一時貯留タンクの圧力を表す信号を提供する1つまたは複数の圧力センサをさらに備える。
【0022】
一実施形態においては、制御ユニットは、ポンプの出力を制御するように構成され、変動電流をポンプのマネタリー出力に調整するように構成される。
【0023】
一実施形態においては、装置は、一時貯留タンクに接続される燃料タンクと、大気圧タンクから加圧された一時貯留タンクまで燃料を圧送するように配置されるポンプとをさらに備える。
【0024】
装置の一実施形態においては、変動電流は、共振を起こすように周波数がわずかに異なる2つの位相シフト波形を持つパルス状電流である。
【0025】
また、上記の目的は、内燃機関、ボイラ、加熱ユニット、ガスタービン、または任意の他の炭化水素燃料燃焼装置と共に使用するために炭化水素燃料のガス状内容物を増加させるための液体炭化水素燃料を処理するための方法であって、炭化水素燃料を処理するための処理ユニットを提供するステップであり、処理ユニットが、炭化水素燃料を処理ユニットに受け入れるための入口、および処理された炭化水素燃料を処理ユニットから排出するための出口を備え、非磁性材料の2つ以上の管のアセンブリであり、2つ以上の管が、円形横断面を有し、アセンブリが、入口と出口との間に配置され、2つ以上の管が、異なる直径を有し、実質的に等しい長さを有し、長さを整列して配置され、複数の中間空間を画定する管と同心に配置され、それによって入口と出口との間に炭化水素燃料のための流路を形成する、ステップと、内管および外管を電流発生器の極に電気的に接続するステップと、変動電流を電流発生器を使って供給するステップであり、内管が、電流発生器の一方の極に接続され、外管が、もう1つの極に接続され、一斉に中間空間を通して炭化水素燃料を流して、それによって炭化水素燃料のガス状内容物を増加させる、ステップと、発生された電流を、入口の炭化水素流体の流れの大きさに適合させるステップとを含む、方法を提供することによって達成される。
【0026】
現在の文脈においては、管は、管、パイプ、またはシリンダなどの長手方向延長部分および実質的に円形の横断面を有する任意の中空構造体と呼ばれる。
【0027】
一実施形態においては、処理ユニットは、中間空間の間に炭化水素燃料の流れを分配するための入口に接続される分配チャンバをさらに備える。また、処理ユニットは、中間空間からの処理された炭化水素燃料の流れを収集するための出口に接続される収集チャンバを備え、タンクは、炭化水素燃料と、タンクを処理ユニットの入口に接続する第1の導管と、処理ユニットの出口をタンクに接続する第2の導管とを備える。
【0028】
一実施形態においては、処理ユニットは、装置の最も外側の管の内側に、金属粒子で被覆されている表面を備え、そのうえ、最も外側の管は、電気的絶縁材料で隣接する管から絶縁される。また、南−南の極配向の2つ以上の永久磁石が、燃料の入口に最も近くの管の端部に配置され、永久磁石は、管に面する永久磁石の南極配向を持つ管の2つの対向側面に配置され、最後に、内管のうちの少なくとも1つの外側の表面は、活性炭を備える。
【0029】
一実施形態においては、処理ユニットは、ステンレス鋼の管から作られる。
【0030】
一実施形態においては、処理ユニットは、導電性非磁性材料から作られる。
【0031】
一実施形態においては、処理ユニットは、管の間の中間空間に配置される処理材料をさらに備える。
【0032】
一実施形態においては、処理チャンバの処理材料は、天然絹の細いワイヤである。
【0033】
一実施形態においては、処理材料は、絹の特性に類似した特性を有するもう1つの材料である。
【0034】
本発明の一実施形態においては、処理ユニットの充填は、混合気制御弁によって制御される。
【0035】
一実施形態においては、処理ユニットは、Al、Si、Zn、FeO、およびCuOの群から選択されるがこれに限定されるものではない金属粒子を備える。
【0036】
一実施形態においては、燃料プロセッサユニットは、処理ユニットの一部である。
【0037】
一実施形態においては、燃料プロセッサユニットは、処理ユニットの最も奥の中間空間を形成する。
【0038】
一実施形態においては、処理ユニットの金属粒子は、電荷を放出するように接地される。
【0039】
異なるタイミングで別々に充放電する2つの回路を備える特定の放電システムが使用されてもよく、それによって、2つの回路の充放電は、一方の回路が充電しているのに対して他方の回路は放電しているように、拍子をそろえて行われないが非同期化される。
【0040】
また、本発明は、本発明による処理ユニットを備える装置を使用することによって、処理された炭化水素燃料を内燃機関、バーナー、加熱ユニット、またはガスタービンに供給する方法に関する。
【0041】
そのうえ、本発明は、本発明による処理ユニットを備える装置を使用することによって、処理された炭化水素燃料を内燃機関、バーナー、加熱ユニット、またはガスタービンに供給する方法によって得られる処理された可燃性燃料に関する。
【0042】
本発明の一実施形態においては、装置は、炭化水素燃料燃焼機をさらに備える。また、第3の導管が、タンクを炭化水素燃料燃焼機に流体的に接続し、第4の導管が、炭化水素燃料燃焼機からタンクまで接続する。
【0043】
本発明の一実施形態においては、装置は、燃料電池をさらに備える。
【0044】
本発明の一実施形態においては、装置は、装置に燃料を分配するための複数のインラインポンプをさらに備える。
【0045】
本開示による装置および方法のさらなる目的、特徴、利点、および特性は、詳細な説明から明らかになるであろう。
【0046】
本説明の次に述べる詳細な部分では、本発明は、図面に示される例示的な実施形態を参照してより詳細に説明される。