特許第6423972号(P6423972)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴェ マン フィユの特許一覧

特許6423972シクロヘキセノンの合成方法および香料製造におけるその使用
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6423972
(24)【登録日】2018年10月26日
(45)【発行日】2018年11月14日
(54)【発明の名称】シクロヘキセノンの合成方法および香料製造におけるその使用
(51)【国際特許分類】
   C07C 35/18 20060101AFI20181105BHJP
   C07C 49/653 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 49/613 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 49/683 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 49/647 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 49/603 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 35/21 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 69/145 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 69/157 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 43/188 20060101ALI20181105BHJP
   C07C 49/403 20060101ALI20181105BHJP
   C11B 9/00 20060101ALI20181105BHJP
【FI】
   C07C35/18CSP
   C07C49/653
   C07C49/613
   C07C49/683
   C07C49/647
   C07C49/603
   C07C35/21
   C07C69/145
   C07C69/157
   C07C43/188
   C07C49/403 Z
   C11B9/00 M
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2018-11888(P2018-11888)
(22)【出願日】2018年1月26日
(62)【分割の表示】特願2015-535085(P2015-535085)の分割
【原出願日】2013年9月24日
(65)【公開番号】特開2018-104442(P2018-104442A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2018年2月6日
(31)【優先権主張番号】1259524
(32)【優先日】2012年10月5日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512280161
【氏名又は名称】ヴェ マン フィユ
【氏名又は名称原語表記】V. MANE FILS
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−ジャック シャノー
(72)【発明者】
【氏名】キャロライン プレシス
【審査官】 岡谷 祐哉
(56)【参考文献】
【文献】 カナダ国特許出願公開第1213613(CA,A1)
【文献】 米国特許第04326997(US,A)
【文献】 特表2004−515482(JP,A)
【文献】 特開昭58−110590(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第1530357(CN,A)
【文献】 特開2008−127333(JP,A)
【文献】 ZHURNAL ORGANICHESKOJ KHIMII,1965年,Vol. 1, No. 6,pp. 1055-1057
【文献】 Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 2,1994年,No. 9,pp. 1965-1967
【文献】 Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 2,1983年,No. 5,pp. 661-668
【文献】 KHEIFITS L.A.,ZHURNAL VSESOYUZNOGO KHIMICHESKOGO OBSHCHESTVA IM.D.I.MENDELEEVA,1962年,P234-235
【文献】 KHEIFITS L.A.,TRUDY VSESOYUZNOGO NAUCHNO-ISSLEDOVATEL SKOGO INSTITUTA SINTETICHESKIKH I NATURAL'NYKH 以下備考,1966年,N7,P63-69,DUSHISTYKH VESHCHESTV
【文献】 GURA YU,PROBL.ORGAN.SINTEZA,1965年,P91-100
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C11B
C11C
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式(II):
【化1】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル基を表し;
−R3は、任意でアリールにより置換される、アルキルもしくはアルケニル基を表すか、またはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6アルキル基により置換される、環状アルキル(5〜6個の炭素原子を含む)もしくは環状アルケニル基を表し、且つR3は合計7〜10個の炭素原子を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC1〜C8アルカノイルもしくはC2〜C8アルケニルもしくはC2〜C8アルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し且つ上で定義したとおりである)の化合物。
【請求項2】
前記R3が、1つ以上のアルキル基により置換されたシクロペンチル基であるか、または1つ以上のアルキル基により置換されたシクロペンテニル基であることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
【請求項3】
前記R3が、任意でアリールにより置換される、アルキルまたはアルケニル基であることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
【請求項4】
前記Z=C(O)であることを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
前記Z=CR4(OR5)であり、R4が水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜8アルケニル基を表し、R5が水素を表すことを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
請求項のいずれか1項において定義する一般式(II)の化合物の少なくとも1つを、立体異性体もしくは立体異性体の混合物、またはラセミ混合物の形態で含むことを特徴とする、組成物。
【請求項7】
少なくとも1つの他の芳香物質をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の組成物。
【請求項8】
式(II)の前記化合物が、前記組成物の総重量に対して0.1〜99重量%、とくに0.1〜30重量%の濃度で存在することを特徴とする、請求項またはに記載の組成物。
【請求項9】
下記の式(III):
【化2】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル基を表し;
−R3は、任意でアリールにより置換された、アルキルもしくはアルケニル基を表すか、またはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6アルキル基により置換される、環状アルキル(5〜6個の炭素原子を含む)もしくは環状アルケニル基を表し、且つR3は、合計3〜10個の炭素原子を含み、5〜6個の炭素原子を含有する場合は少なくとも1つの不飽和を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC1〜C8アルカノイルもしくはC2〜C8アルケニルもしくはC2〜C8アルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し且つ上で定義したとおりである)の化合物の芳香剤としての使用。
【請求項10】
臭気マスキング剤または臭気中和剤としての、請求項において定義する式(III)の化合物の使用。
【請求項11】
少なくとも1つの式(III)の化合物の、単独での、または少なくとも1つの他の着香もしくは付香成分、少なくとも1つの溶媒、および少なくとも1つの補助剤の1つ以上と組み合わせての、請求項または10に記載の使用。
【請求項12】
物質、組成物または物品の感覚刺激特性を、付与、変更または強化するための、請求項11のいずれか1項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シクロヘキセノンおよびシクロへキセノール化合物、香料製造、化粧品およ
び洗剤産業において用いることができる前記化合物、とくに特定の芳香および残香性を有
する前記化合物の、簡単で安価な信頼できる、新規合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シクロヘキセノンおよびシクロヘキセノールは、香料および芳香産業における重要な化
合物群である。これらの群に属する多くの化合物は、例えばセロリケトン、または欧州特
許第EP0504592号(Firmenich)もしくは日本国特許第JP20081
27333号(花王株式会社)に記載される化合物のように、記述され合成されてきた。
しかしながら、これら後者について、このタイプの化合物に関連する技術的問題の1つは
その合成方法にある。例えば、欧州特許第EP0504592号は、アルキルビニルケト
ンおよびカルボニル誘導体の間の縮合によるシクロヘキセノンの合成方法について記載す
る。この方法は、とくに実施するのが難しく、起こる反応が不安定であり、コストが高い
(出発材料のコストが高いため)という不利益を有する。しかしながら、この方法の主な
問題は、アルキルビニルケトンによる実施の際のその危険性にある。従来技術において実
施された別の方法は、β−ケトエステルをメチレンアルデヒドと反応させるステップを含
む。このタイプの方法はとくに日本国特許出願第JP2008127333号に記載され
る。しかしながら、ここでも同様に、出発物質のコストが高く(とくに異なる置換基を用
いて合成しなければならないβ−ケトエステル)、そしてなによりこの方法は工業化が困
難である。現在、香料および芳香産業では、増えつつある制約(環境上の制約、規制上の
制約、経済的な制約、等)に最善に対応するため、常に新規分子を見出す必要がある。
【発明の概要】
【0003】
この目的のため、新規芳香族化合物を容易に入手するために、本出願人はシクロヘキセ
ノンおよびシクロヘキセノール化合物の新規合成方法を開発した。当該方法は、新規性お
よび進歩性を有するだけでなく、従来技術において既に知られる化合物に加えて、それ自
体が新規性および進歩性を有する化合物を多く入手することも可能にする。本発明による
方法は、ドミノ反応により、以下の式(I):
【化1】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル基を表し

−R3は、任意でアリールにより置換された、アルキルもしくはアルケニル基を表すか、
またはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6アルキル基により置換された、環状アルキル
もしくは環状アルケニル基を表し、且つR3は合計3〜10個の炭素原子を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC1〜C8アルカノイルもしくはC2〜
C8アルケニルもしくはC2〜C8アルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し且つ上で定義したとおりである)のシクロヘキセ
ノン化合物を得るための、ケトンのα−メチレンアルデヒドとの縮合を含む。
【0004】
出願人の知識では、以前このタイプの反応について記載されたことはまったくない。こ
の第1反応ステップの完了後、異なるタイプのシクロヘキセノン誘導体、およびシクロヘ
キセノール化合物を得ることが可能である。本発明による方法は、とくに、類似構造を示
す化合物が記載される米国特許第US4326997号に対して、新規性および進歩性を
有する。また、前記特許に記載される方法では式(I)の化合物すべてを得ることが可能
なわけではないが、本方法では可能である。最後に、本発明による方法は、簡単、安価(
安価な基質の使用により)でリスクがなく、容易に工業化可能であり、良好な収率を示す
という利点を有する。
【0005】
本発明はまた、その目的として、下記の一般式(II):
【化2】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル基を表し

−R3は、任意でアリールにより置換される、アルキルもしくはアルケニル基を表すか、
またはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6アルキル基により置換される、環状アルキル
もしくは環状アルケニル基を表し、且つR3は合計7〜10個の炭素原子を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC1〜C8アルカノイルもしくはC2〜
C8アルケニルもしくはC2〜C8アルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し、上で定義したとおりである)に対応し、立体異
性体もしくは立体異性体の混合物、またはラセミ混合物の形態であることを特徴とする化
合物および香料製造におけるその使用を有する。
【0006】
米国特許第US4326997号は、一般式(II)に近い芳香族化合物、とくにR3
=(CH2)2−i−Pr基および、本明細書において特許請求される化合物とは異なる
下記の香りの記述:バルサミック、ウッディ、スイート、アーシー、ハーベシアス、等を
含むシクロヘキセノンおよびシクロヘキセノール化合物について記載する。
【0007】
Khejfik et al.による科学出版物(Parf.Cosm.Sav.vo
l.8、No.8、1965年8月)は、6個の炭素原子を有するR3基を含むシクロヘ
キセノンおよびシクロヘキセノール化合物について記載する。しかしながら、これらの化
合物は、本発明の誘導体の場合と同様のサンダルウッド、ウッディまたはグリーンノート
ではなく、アイリス−イオノンノートを有すると記載されている。
【0008】
本発明の第3の目的は式(II)の化合物を含む組成物に関する。
【0009】
本発明の最後の目的は、下記の式(III):
【化3】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル基を表し

−R3は、任意でアリールにより置換される、アルキルもしくはアルケニル基を表すか、
またはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6アルキル基により置換される、環状アルキル
もしくは環状アルケニル基を表し、且つR3は、合計3〜10個の炭素原子を含み、5〜
6個の炭素原子を含有する場合は少なくとも1つの不飽和を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC1〜C8アルカノイルもしくはC2〜
C8アルケニルもしくはC2〜C8アルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し、上で定義したとおりである)の化合物の使用に
関する。
【0010】
[発明の詳細な説明]
本発明の意味での「アルキル」の語は、好適には1〜10個の炭素原子を有する、直鎖
または分岐飽和炭化水素基を示す。アルキル基の例としては、とくにメチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキ
シル基を挙げることができる。
【0011】
「環状アルキル」の語は、好適には3〜10個の炭素原子を有する、環状飽和炭化水素
基を示す。好適には、この基は5〜6個の炭素原子、さらにより好適には5個の炭素原子
を含む。環状アルキル基の例としては、とくにシクロペンチルを挙げることができる。
【0012】
本発明の意味での「アルケニル」の語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有
し、好適には2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐不飽和炭化水素基を示す。ア
ルケニル基の例としては、とくにビニル、アリル、メタリル、2−プロペニル、イソプロ
ペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、1−ヘキセニル基、等を挙げることができる。
【0013】
「環状アルケニル」の語は、好適には3〜10個の炭素原子を有する、環状不飽和炭化
水素基を示す。環状アルケニルの例としては、とくにシクロペンテニルを挙げることがで
きる。
【0014】
本発明の意味での「アルカノイル」の語は、カルボン酸から誘導される−C(O)−ア
ルキル基を示し、アルキル基は上で定義したとおりである。アルカノイル基の例としては
、とくにホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル基、等を挙げることができる。
【0015】
本発明の意味での「アルケノイル」の語は、カルボン酸から誘導される−C(O)−ア
ルケニル基を示し、アルケニル基は上で定義したとおりである。アルケノイル基の例とし
ては、とくに2−プロペノイル、2−ブテノイル、2−メチル−2−プロペノイル、等を
挙げることができる。
【0016】
「アリール」の語は、6〜14個の炭素原子、好適には6〜10個の炭素原子を有する
芳香族炭化水素から誘導される官能性炭化水素基を示す。アリール基の例としては、とく
にフェニル、トリル、ナフチル、キシリル基を挙げることができる。
【0017】
したがって、本発明の第1の目的は、上述したような式(I)の化合物の調製方法であ
って、下記のステップ:
i)塩基の存在下で、α−メチレンアルデヒドを対称ケトンと反応させて式(Ia)の化
合物(R1およびR3が上で定義したとおりであり、R2が水素であり、二重結合が環の
2〜3または3〜4位に存在する)を得ること;
を含み、
この反応後に任意でステップii)、および/またはiii)、および/またはiv)

ii)式(Ia)の化合物(R2がC1〜C5アルキルまたはC2〜C5アルケニル基で
ある)を得るための、モノまたはビスアルキル化反応;
iii)先行するステップで得られる化合物のZ=C(O)官能基を、Z=CR4(OR
5)官能基(R4およびR5が上で定義したとおりである)へ転換すること;
iv)先行するステップで得られる化合物の環の2〜3位または3〜4位に存在する二重
結合を還元すること;
が行われ、
ステップiv)は、ステップi)、ii)、またはiii)のいずれか1つの後に行う
ことができる方法に関する。
【0018】
以下の図は、上述したような方法のステップi)を表す。
【化4】
出願人の知識では、このタイプの反応はまったく報告されていない。カルボニル誘導体お
よびメチルビニルケトンの間のロビンソン環化タイプのドミノ反応(第EP050459
2号、Firmenich)またはβ−ケトエステルによる反応(第JP2008127
333号)のみが報告されている。
【0019】
α−メチレンアルデヒドおよび対称ケトンの間のステップi)は、塩基の存在下で行わ
れる。用いることができる塩基は、無機塩基(KOH、NaOH、LiOH、等)または
有機金属塩基(t−Bu−OK、MeONa、等)から選択することができる。この反応
に用いることができる溶媒はとくに、混合物またはその他の状態の、水、エタノール、メ
タノール、トルエン、シクロヘキサン、THF、等である。好適には、水/エタノール混
合物が用いられるだろう。この反応ステップi)は、溶媒の還流下で周囲温度、好適には
50〜70℃で行うことができる。
【0020】
ステップi)の完了の際の式(Ia)の化合物の形成の後、任意の追加ステップii)
が、R2がC1〜C5アルキルまたはC2〜C5アルケニル基である、上述したような式
(Ia)の化合物を得ることを可能にする。第1モノアルキル化ステップii)は、環の
6位にアルキル化基またはアルケニル化基であるR2を有し且つ2〜3位に二重結合が存
在する、式(Ia)の化合物を得ることを可能にする。同化合物の2回目のアルキル化に
より、R2が環の2位および6位のアルキルまたはアルケニルであり;この場合は二重結
合が環の3〜4位にある(R1基およびR3基は、上で定義したとおりである)、式(I
a)の化合物を得ることができる。
【0021】
ステップii)の後に任意で、ステップi)、ii)またはiv)の完了の際に得られ
る式(Ia)の化合物を、式(I)の化合物(R1、R2およびR3が上で定義したとお
りであり、Z=CR4(OR5)である)へ転換するステップiii)が行われる。本発
明による方法は、任意で、先行するステップで得られた化合物の環の2〜3位または3〜
4位に存在する二重結合を還元するステップiv)を含み、このステップiv)は、ステ
ップi)、ii)またはiii)のいずれか1つの後に行うことができる。下記の段落は
、式(I)の化合物を得ることを可能にする様々なステップについて詳細に説明する。
【0022】
本発明の第1の実施形態では、ステップiii)は、ステップi)、ii)またはiv
)で得られる式(Ia)の化合物のケトン官能基を還元して以下の図に示すような式(I
b)の化合物(式中、R1、R2、R3はステップi)および/またはiv)において上
で定義したとおりであり、Z=CR4(OR5)であり、R4はHまたはC1〜C8アル
キルもしくはC2〜C8アルケニルを表し、R5はHを表す)を得る、ステップiii.
a)の前にステップiv)が行われる場合は二重結合が2〜3位または3〜4位に存在し
ない。
【化5】
好適には、還元のステップiii.a)は、有機マグネシウムR4MgXまたは金属水素
化物(R4=H)の添加により行われる。
【0023】
ステップiii.a)に加えて、この方法は、ステップiii.a)で得られる化合物
(Ib)のアルコール官能基をアルキル化して式(Ic)の化合物(式中、R1、R2、
R3はステップi)および/またはiv)において上で定義したとおりであり、Z=CR
4(OR5)であり、R4はHまたはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル
を表し、R5はアルキルまたはアルケニル(古典的なウィリアムソン反応)を表す)を得
るステップiii.b)を含むことができ、ステップiii.b)の前にステップiv)
が行われる場合は二重結合が2〜3位または3〜4位に存在しない。このステップiii
.b)を以下の図に表す。
【化6】
【0024】
このアルキル化ステップは、Z=CR4(OR5)を含む式(I)の化合物(式中、R
4がHまたはC1〜C8アルキルもしくはC2〜8アルケニルを表し、R5がアルキルま
たはアルケニルを表す)を得ることを可能にする。好適には、アルキル化ステップiii
.b)は、Mel、Etl、臭化アリル、等のようなハロゲン化アルキルの添加により行
われる。
【0025】
本発明の別の実施形態では、ステップiii)は、上で定義したようなステップiii
.a)に加えて、ステップiii.a)で得られる化合物(Ib)のアルコール官能基を
エステル化して化合物(Id)(式中、R1、R2、R3はステップi)および/または
ステップiv)において上で定義したとおりであり、Z=CR4(OR5)であり、R4
はHまたはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニルを表し、R5はアルカノイ
ルまたはアルケノイルを表す)を得るステップiii.c)を含み、ステップiii.c
)の前にステップiv)が行われる場合は二重結合が2〜3位または3〜4位に存在しな
い(以下の図を参照)。
【化7】
【0026】
好適には、エステル化ステップiii.c)は、無水物または塩化アシルR’C(O)
Cl(R’が水素、C1〜C7アルキル、またはC2〜7アルケニルを表す)の添加によ
り行われる。
【0027】
本発明による方法は、環の2〜3位または3〜4位の二重結合を還元するステップiv
)を含むことができる。このステップは、ステップi)、ii)またはiii)の後に行
うことができる。好適にはステップi)の後に行われる。
【0028】
本発明の特定の実施形態では、式(Ia)の化合物(式中、Z=C(O)であり、2〜
3位に二重結合を含む)は、選択的還元のステップiv)により、化合物(Ie)(式中
、環に二重結合が存在せず、官能基Z=C(O)が保持される)に変換することができる
(以下の図を参照)。この還元のステップiv)は、例えば銅もしくはロジウムを用いる
錯体の存在下で、または当業者に周知のその他の方法に従って、行うことができる。
【化8】
【0029】
本発明の別の特定の実施形態では、式(Ia)の化合物(式中、Z=C(O)であり、
2〜3位または3〜4位に二重結合を含む)は、還元のステップiv)により、環に二重
結合が存在せず且つ官能基Z=C(O)が保持される化合物に転換することができる。好
適には、この還元のステップiv)は、水素およびPd/C触媒の存在下で行われる。こ
の場合、得られる化合物は二重結合を有さず、任意で存在するすべてのアルケニル基また
は環状アルケニル基であるR1、R2、R3は対応するアルキル基へと水素化される。
【0030】
還元のステップは、環に二重結合が存在せず且つ任意で存在するすべてのアルケニル基
または環状アルケニル基であるR1、R2、R3が対応するアルキル基に水素化され且つ
Z=CH(OH)である式(I)の化合物を得るため、水素圧下、ラネーニッケルの存在
下で行うことができる。
【0031】
よって、上述したような本発明による方法は、一般式(I)に対応するすべての化合物
を得ることを可能にする。
【0032】
本発明の第2の目的は、下記の一般式(II):
【化9】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル分岐もし
くは直鎖基を表し;
−R3は、任意でアリールにより置換された、アルキルもしくはアルケニル基を表すか、
またはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6アルキル基により置換された、環状アルキル
もしくは環状アルケニル基を表し、且つR3は合計7〜10個の炭素原子を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC1〜C8アルカノイルもしくはC2〜
C8アルケニルもしくはC2〜C8アルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し、上で定義したとおりである)の化合物であって

立体異性体もしくは立体異性体の混合物、またはラセミ混合物の形態である、化合物
に関する。
【0033】
一般式(II)の化合物のすべては、上述した方法により得ることができる。
【0034】
本発明の特定の実施形態では、R3は、1つ以上のアルキル基により置換されたシクロ
ペンチル基であるか、または1つ以上のアルキル基、とくにメチルにより置換されたシク
ロペンテニル基である。
【0035】
本発明の第2の実施形態では、R3は、任意でアリールにより置換された、アルキルま
たはアルケニル基である。好適には、R3はフェニルにより置換される。
【0036】
好適には、式(II)の化合物は、シクロヘキセノンであり、したがってZ=C(O)
を有する。さらにより好適には、式(II)の化合物は、Z=CR4(OR5)(ここで
、R4が水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜8アルケニル基を表し、R5が水
素を表す)を有する。
【0037】
本発明の第3の目的は、少なくとも1つの上で定義したような一般式(II)の化合物
を、立体異性体もしくは立体異性体の混合物、またはラセミ混合物の形態で含む組成物に
関する。
【0038】
特定の実施形態によると、かかる組成物は、さらに少なくとも1つの他の芳香物質を含
むことを特徴とする。
【0039】
組成物中に組み込まれる本発明の式(II)の化合物の効果的な量は、組成物の性質、
必要な芳香効果、および任意で存在する芳香または非芳香性の他の化合物の性質に応じて
異なり、当業者であれば容易に決定することができ、これは非常に広範囲、組成物の総重
量に対して0.1〜99重量%、とくに0.1〜50重量%、とくに0.1〜30重量%
で変動し得る。
【0040】
本発明はまたとくに、少なくとも1つの式(II)の化合物または少なくとも1つの式
(II)の化合物を含む少なくとも1つの組成物を含む、化粧品組成物、とくにフェイス
およびボディクリーム、タルカムパウダー、ヘアまたはボディオイル、シャンプー、ヘア
ローション、バスソルト、バスオイル、シャワージェル、バスジェル、化粧石鹸、体用制
汗剤、体用消臭剤、ローション、シェービングクリーム、シェービング石鹸、クリーム、
歯磨き粉、マウスウォッシュ、軟膏に関する。
【0041】
本発明はまた、少なくとも1つの式(II)の化合物または少なくとも1つの式(II
)の化合物を含む少なくとも1つの組成物を含む、洗浄製品、とくに柔軟剤、洗剤、粉末
洗剤、空気清浄剤に関する。
【0042】
本発明による化合物は、単独でまたは組み合わせて、そのままでまたは不活性支持体材
料もしくは最終組成物の他の活性物質を含有し得る材料中に組み込んで、用いることがで
きる。例えば、極性溶媒、オイル、グリース、微粉固体、シクロデキストリン、マルトデ
キストリン、ガム、樹脂およびこうした組成物のその他の既知の支持体材料を含む、さま
ざまな支持体材料を用いることができる。
【0043】
本発明の最後の目的は、下記の式(III):
【化10】
(式中:
−R1はメチルまたはエチルを表し;
−R2は独立して水素またはC1〜C5アルキルもしくはC2〜C5アルケニル基を表し

−R3は、任意でアリールにより置換された、アルキルもしくはアルケニルを表すか、ま
たはR3は、任意で1つ以上のC1〜C6基により置換される、環状アルキルもしくは環
状アルケニル基を表し、且つR3は、合計3〜10個の炭素原子を含み、5〜6個の炭素
原子を含有する場合は少なくとも1つの不飽和を含み;
−ZはC(O)またはCR4(OR5)を表し、
−R4は水素またはC1〜C8アルキルもしくはC2〜C8アルケニル基を表し;
−R5は水素またはC1〜C8アルキルもしくはアルカノイル、もしくはC2〜C8アル
ケニルもしくはアルケノイル基を表し;
二重結合は、環に存在する場合または存在しない場合があり、存在する場合は、
−2〜3位にあり、R2は2位に存在しない、または
−3〜4位にあり、R2は2位に存在し、上で定義したとおりである)の化合物の芳香剤
としての使用に関する。
【0044】
式(III)の化合物は、臭気マスキング剤または臭気中和剤として用いることができ
る。「芳香族」の語はここでは嗅覚を心地よく刺激するいずれかの感覚刺激性化合物を示
すのに用いられる。「マスキング剤」または「マスキング」の語は、製品の組成物中に入
れられた1つ以上の分子により発生する悪臭の知覚を低減または除去することを意味する
と理解される。「臭気中和剤」とは、大気中または支持体(例えば繊維)上に固着した悪
臭を中和、破壊または吸収することを意味すると理解される。実際、ほぼすべての臭気に
対して、これと特定の割合で混合され、これを打ち消す、対応する別の臭気が存在する。
【0045】
また、前記化合物は、単独で、または少なくとも1つの他の着香もしくは付香成分、お
よび/または少なくとも1つの溶媒、および/または少なくとも1つの補助剤と組み合わ
せて、用いることができる。追加の芳香剤は、式(I)の化合物または所望の効果に応じ
て選択を行うことができるだろう当業者に知られる他の芳香剤とすることができる。
【0046】
一般的には、本発明による化合物は香料製造の分野において用いられるだろう。「香料
製造」は、その語の通常の意味の香料製造だけでなく、製品の臭気が重要である他の分野
も意味すると理解される。これは、その語の通常の意味の香料組成物、例えば香料ベース
および濃縮物、オーデコロン、オードトワレ、香料および類似製品;局所組成物―とくに
化粧品、例えばフェイスおよびボディクリーム、タルカムパウダー、ヘアオイル、シャン
プー、ヘアローション、バスソルトおよびオイル、シャワーおよびバスジェル、化粧石鹸
、体用制汗剤および消臭剤、シェービングローションおよびクリーム、石鹸、クリーム、
歯磨き粉、マウスウォッシュ、軟膏、および類似製品;ならびに洗浄製品、例えば柔軟剤
、洗剤、粉末洗剤、空気清浄剤、および類似製品に関し得る。
【0047】
本発明の特定の実施形態は、物質、組成物、または物品の感覚刺激特性を変更または強
化するための式(III)の化合物の使用に関する。
【0048】
「感覚刺激特性」とは、使用者により物質、組成物、物品の感覚刺激知覚を変更、向上
または強化することができるいずれかの特性を意味すると理解される。よって、好適な実
施例により、本発明による感覚刺激剤は、物質、組成物または物品の香りの知覚を付与、
変更、向上または強化することができる付香剤を構成することができる。
【0049】
本発明の一般原理は、上述した式(I)の化合物の調製、式(II)の新規化合物、お
よび式(III)の化合物の香料製造における使用に基づく。下記の実施例は、本発明の
化合物の特定の調製方法、および例として示される化合物のそれぞれの香りのプロファイ
ルを示す。これらの実施例は例示のためのみに示され、本発明の一般的な範囲を限定する
ものと理解されるべきではない。
【0050】
下記の表は、本発明により合成される化合物の化学構造のすべてを示す。
【表1-1】
【表1-2】
【実施例】
【0051】
(表1に例示される化合物の合成)
(実施例1:2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニ
ル)シクロヘキス−2−エノンの調製)
3−ペンタノン(129g、1.5mol、1.5当量)、メチレン−カンフォレンア
ルデヒド(153g、1mol、1当量のカンフォレンアルデヒドおよび1.1当量のホ
ルムアルデヒドから調製)および水酸化カリウム(11.2g、0.2mol、0.2当
量)を含む水/エタノール混合物(300ml/200ml)を、65℃まで一晩加熱す
る。反応終了後、反応混合物を冷却し、0.2当量の酢酸を添加する。水相をメチルおよ
びt−ブチルエーテルで3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、濾過する。溶媒を蒸発させ、粗生成物を蒸留により精製し、2ステッ
プで、無色の油の形態の2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロヘキス−2−エノンを57%の収率で得る。これは12:40:3
3:15の比率の4つの観測可能な異性体の混合物である。
沸点:105−107℃/0.5トール
香りのプロファイル:ウッディ(シダー)、アンバリー、スパイシー(ペッパー)
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)共通のプロトン1.4−1.
90(m,2H),1.55−1.65(m,3H),1.7−1.8(m,3H),1
.90−2.2(m,2H),2.2−2.5(m,2H),2.5−2.65(m,1
H),5.22(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):0.96(s,3H),1.09(s,3H),1
.13(d,J=7.04Hz),6.64(broad s,1H)
第2の多数派異性体(特徴的なプロトン):0.92(s,3H),1.06(s,3H
),1.12(d,J=6.67Hz),6.66(broad s,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):0.92(s,3H),1.04(s,3H),1
.14(d,J=5.68Hz),6.77(broad s,1H)
第2の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.96(s,3H),1.06(s,3H
),1.14(d,J=5.68Hz),6.85(br d,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
多数派異性体:12.52;15.28;16.43;19.31;27.03;34.
75;35.43;35.62;38.23;47.31;52.0;121.24;1
33.99;134.94;148.82;202.72
第2の多数派異性体:12.47;15.67;16.43;19.93;27.44;
33.64;38.54;39.28;41.57;47.22;53.80;121.
24;133.99;134.94;148.39;202.29
第1の少数派異性体:12.47;15.67;16.43;20.08;28.04;
33.95;37.64;38.85;41.73;46.99;54.01;121.
19;133.46;134.51;148.68;202.32
第2の少数派異性体:12.52;15.85;16.35;19.74;27.24;
34.75;35.50;35.83;37.69;46.72;53.18;120.
99;134.51;134.94;148.73;202.72
【0052】
(実施例2:2,6−ジメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチルシクロペント−
3−エニル)シクロヘキス−2−エノンの調製)
実施例1に記載したように、2,6−ジメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチ
ルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノンを、R−(+)−カンフォレン
アルデヒドから2ステップで49%の収率で調製し、これは観測可能な異性体の12:3
6:35:17混合物である。
沸点:100℃/0.5トール
香りのプロファイル:ナッティ、アニス
分析は実施例1で得られるものと一致する。
【0053】
(実施例3:2,6−ジメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチルシクロペント−
3−エニル)シクロヘキス−2−エノンの調製)
実施例1に記載したように、2,6−ジメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチ
ルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノンをS−(−)−カンフォレンア
ルデヒドから2ステップで43%の収率で調製し、これは観測可能な異性体の12:43
:30:15混合物である。
沸点:101−102℃/0.5トール
香りのプロファイル:ルート、ウッディ、ベチバー、ペッパー
分析は実施例1で得られるものと一致する。
【0054】
(実施例4:2,6−ジエチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニ
ル)シクロヘキス−2−エノンの調製)
2,6−ジエチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロ
ヘキス−2−エノンを33%の収率で、実施例1に従って、5−ヘプタノンおよびメチレ
ン−カンフォレンアルデヒドから得る。これは非極性GPCカラムで観測可能な3つの異
性体の32:40:28混合物である。
沸点:120℃/0.5トール
香りのプロファイル:スパイシー、カレー
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)共通のプロトン0.8−1.
2(m,12H),1.3−1.6(m,2H),1.6(m,3H),1.6−2.1
(m,4H),2.15(q,J=7.4Hz,2H),2.25−2.4(m,2H)
,2.5−2.65(m,1H),5.21(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン―70%):6.57(br s,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン―15%):6.72(br s,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン―15%):6.76(br d,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
2つの多数派異性体(70% 50:50):11.23&11.75(CH),12
.43&12.49(CH),13.01&13.09(CH),19.44&20
.04(CH),22.20&22.79&22.94(2CH),27.10&2
7.52(CH),32.48&33.48(CH),34.54&35.52(C
),34.92&38.37(CH),45.74&48.04(CH),47.2
7(CIV),52.67&53.98(CH),121.25&121.31(CH)
,139.67&140.85(CIV),146.44&148.73(CH),14
8.34&148.36(CIV),201.18&201.25(C(O))
2つの少数派異性体(30% 50:50、特定のピーク):11.23&11.57(
CH),12.43&12.49(CH),12.83&12.88(CH),1
3.01&13.09(CH),19.85&20.13(CH),22.23&2
2.61&22.71&22.79(2CH),27.38&28.03(CH),
32.21&33.48(CH),33.97&34.03(CH),38.83(
CH),45.02&48.18(CH),47.02(CIV),53.48&54.
30(CH),121.22&121.03(CH),146.58&146.67(C
H)
【0055】
(実施例5:2,6−ジメチル−4−(2,4,4−トリメチルシクロペンチル)シクロ
ヘキス−2−エノンの調製)
2,6−ジメチル−4−(2,4,4−トリメチルシクロペンチル)シクロヘキス−2
−エノンを25%の収率で、実施例1に従って、3−ペンタノンおよび2−(2,4,4
−トリメチルシクロペンチル)アクリルアルデヒド(2,4,4−トリメチルシクロペン
タノンから調製)から得る。これは16:31:34:9:5:5の比率の観測可能な5
つの異性体の混合物である。
沸点:72℃/0.3トール
香りのプロファイル:ドライウッディ、スパイシー、ナッティ
NMR−H(CDCl,200MHz):4つの観測されたジアステレオ異性体
δ(ppm)共通のプロトン0.8−1.4(m,15H),1.4−1.75(m,3
H),1.75(m,3H),1.75−2.10(m,2H),2.2−2.4(m,
1H),2.4−2.7(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン―62%):6.58(m,1H)
第1の少数派異性体(特徴的なプロトン―18%):6.49(m,1H)
第2の少数派異性体(特徴的なプロトン―15%):6.59(m,1H)
第3の少数派異性体(特徴的なプロトン―5%):6.67(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):6〜7つの観測されたジアステレオ異性体
多数派異性体(特徴的なピーク―41%):202.59(C(O)),147.66&
147.35(CH),135.33&134.24(CIV
第2の多数派異性体(特徴的なピーク―21%):203.15(C(O)),149.
71(CH),134.54(CIV
第1の少数派異性体(特徴的なピーク―16%):203.09(C(O)),149.
15(CH),133.28(CIV
第2の少数派異性体(特徴的なピーク―12%):202.49(C(O)),148.
87(CH),134.54&134.49(CIV
第3の少数派異性体(特徴的なピーク―6%):202.79(C(O)),148.0
7(CH),133.59(CIV
第4の少数派異性体(特徴的なピーク―3%):202.96(C(O)),147.9
8(CH),133.49(CIV
【0056】
(実施例6:2,6−ジメチル−4−(1−フェニル−エチル)シクロヘキス−2−エノ
ンの調製)
2,6−ジメチル−4−(1−フェニル−エチル)シクロヘキス−2−エノンを54%
の収率で、実施例1に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−メチレン−3−フ
ェニルブタナール(3−フェニルブタナールから調製)から得る。これは17:29:2
3:31の比率の4つの観測可能な異性体の混合物である。
沸点:115℃/0.5トール
香りのプロファイル:フローラル、バルサミック、ハニーライク
NMR−H(CDCl,200MHz):4つの観測されたジアステレオ異性体
δ(ppm)共通のプロトン0.95−1.15(m,3H),1.22−1.35(m
,3H),1.25−2.10(m,2H),1.62−1.80(m,3H),2.1
5−2.90(m,3H),7.12−7.35(m,5H)
多数派異性体(特徴的なプロトン―31%):6.65−6.70(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン―29%):6.75−6.80(m,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン―23%):6.37−6.42(m,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン―17%):6.27−6.35(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):4つの観測されたジアステレオ異性体
多数派異性体(特徴的なピーク―31%):202.23(C(O)),146.42(
CH),135.43(CIV),38.37,36.88(CH),17.84,1
6.35,15.15
第2の多数派異性体(特徴的なピーク―29%):202.52(C(O)),146.
69(CH),134.44(CIV),40.12,34.33(CH),19.5
0,16.47,15.61
少数派異性体(特徴的なピーク―23%):147.52(CH),134.95(C
),39.40,35.33(CH),19.44,16.22,15.93
第2の少数派異性体(特徴的なピーク―17%):147.28(CH),133.73
(CIV),38.90,33.39(CH),18.04,15.15,15.27
【0057】
(実施例7:2,6−ジメチル−4−(6−メチルヘプト−5−エン−2−イル)シクロ
ヘキス−2−エノンの調製)
2,6−ジメチル−4−(6−メチルヘプト−5−エン−2−イル)シクロヘキス−2
−エノンを51%の収率で、実施例1に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−
メチレン−シトロネラール(シトロネラールから調製)から得る。これは25:21:2
8:25の比率の4つの観測可能な異性体の混合物である。
沸点:109−110℃/0.7トール
香りのプロファイル:フローラル、グリ−ン、ルート、シトロネラ、クリーン
NMR−H(CDCl,200MHz):3つの観測されたジアステレオ異性体
δ(ppm)共通のプロトン1.11(d,J=6.78Hz,3H),1.10−1.
70(m,4H),1.58(s,3H),1.66(s,3H),1.74(s,3H
),1.75−2.20(m,3H),2.20−2.65(m,2H),5.07(b
r t,1H),6.45−6.60(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン―28%):0.91(d,J=6.06Hz,3H)
他の異性体(特徴的なプロトン):0.87(d,J=6.76Hz,3H,2つの異性
体)&0.82(d,J=6.86Hz,3H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):3〜4つの観測されたジアステレオ異性体
203.21&203.15&202.47(C(O)),149.36&148.89
&148.16&147.86(CH),135.38&135.11&134.09&
133.83(CIV),131.54(CIV),124.26&124.23&12
4.15(CH),42.11&41.66&41.5&41.43(CH),39.5
5&39.48&37.61&37.0(CH),36.37&36.04&36.0(
CH),34.94&34.21&34.19&33.95(CH),33.63&3
3.03&32.58&30.87(CH),25.95&25.88&25.80&
25.74(CH),25.65(CH),17.61&16.29(CH),1
6.74&16.36(CH),16.27&16.16&15.73(CH),1
5.97&15.91&15.32&15.29(CH
【0058】
(実施例8:4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロヘ
キス−2−エノンの調製)
4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−
エノンを56%の収率で、実施例1に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−メ
チレン−3,5,5−トリメチルヘキサナール(3,5,5−トリメチルヘキサナールか
ら調製)から得る。これは23:17:30:30の比率の4つの観測可能な異性体の混
合物である。
沸点:88−92℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、アンバリー、わずかにサンダルウッド、へーゼルナッツ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.75−1.37(m,2
H),0.87−0.95(m,12H),1.12(d,J=7.2Hz,3H),1
.37−2.0(m,3H),1.76(m,3H),2.20−2.62(m,2H)
,6.45−6.57(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):選択されたデータ
196.52(C(O)),149.06&148.64&148.60&148.20
(CH),135.75&135.37&134.33(CIV),48.46&47.
97&47.92&47.74(CH),34.80&34.17(CH),32.
40&31.67&31.02(CIV),29.89(3CH
【0059】
(実施例9:4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノンの調製)
4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノンを54%の収率で、実
施例1に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−メチレン−イソバレルアルデヒ
ド(イソバレルアルデヒドから調製)から得る。これは27:76の比率の2つの観測可
能な異性体の混合物である。
沸点:62℃/1トール
香りのプロファイル:グリーン、シトラス、グレープフルーツピール
NMR−H(CDCl,200MHz):共通のプロトン1.30−1.55(m,
1H),1.62−1.82(m,1H),1.76(m,3H),1.82−2.0(
m,1H),2.20−2.41(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):δ(ppm)0.89(d,J=6.73Hz,3
H),0.92(d,J=6.66Hz,3H),1.12(d,J=6.64Hz,3
H),2.20−2.41(m,1H),6.55(m,1H)
少数派異性体:δ(ppm)0.95(d,J=6.72Hz,3H),0.95(d,
J=6.72Hz,3H),1.12(d,J=7.2Hz,3H),2.45−2.6
0(m,1H),6.61(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):
多数派異性体:202.60(C(O)),148.33(CH),135.18(C
),42.99(CH),41.50(CH),34.32(CH),31.81(
CH),19.40(CH),19.01(CH),16.24(CH),15.
32(CH
少数派異性体、特定のピーク:148.05(CH),133.89(CIV),39.
28(CH),39.01(CH),32.38(CH),31.46(CH),20
.11(CH),20.06(CH),16.35(CH),15.94(CH
【0060】
(実施例10:4−ブチル−2,6−ジエチルシクロヘキス−2−エノンの調製)
4−ブチル−2,6−ジエチルシクロヘキス−2−エノンを16%の収率で、実施例1
に従って2ステップで、4−ヘプタノンおよび2−メチレン−ヘキサナール(ヘキサナー
ルから調製)から得る。これは51:49の比率の2つの観測可能な異性体の混合物であ
る。
沸点:115℃/0.5トール
香りのプロファイル:ウッディ、へーゼルナッツ
NMR−H(CDCl,300MHz):δ(ppm)0.85−1.0(m,9H
),1.1−1.55(m,8H),1.58−1.78(m,1H),1.84−1.
98(m,1H),2.0−2.3(m,3H),2.32−2.44(m,1H),6
.42−6.47(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)202.27&201.41
(C(O)),147.62&147.0(CH),140.12&138.88(C
),47.78&46.25(CH),36.70&32.76(CH),35.61
&34.38(CH),34.50&32.44(CH),29.29&28.72
(CH),22.85&22.71&22.69&22.58&22.50&22.1
4(3CH),13.94(CH),12.92&12.86(CH),11.7
9&11.11(CH
【0061】
(実施例11:2,6−ジメチル−4−プロピルシクロヘキス−2−エノンの調製)
2,6−ジメチル−4−プロピルシクロヘキス−2−エノンを17%の収率で、実施例
1に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−メチレン−バレルアルデヒド(ペン
タナ−ルから調製)から得る。これは54:46の比率の2つの観測可能な異性体の混合
物である。
沸点:70℃/0.5トール
香りのプロファイル:グレープフルーツ、非常にグリーン、カカオチョコレート
NMR−H(CDCl,200MHz):
δ(ppm)共通のプロトン0.85−0.97(m,3H),1.1(d,J=7Hz
,3H),1.20−1.50(m,4H),1.70−1.75(m,3H),1.7
5−2.08(m,2H),2.20−2.60(m,2H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):6.54−6.59(m,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):6.48−6.54(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):
多数派異性体:202.98(C(O)),148.92(CH),133.30(C
),38.52,38.28(CH),35.58(CH),32.99,20.
53(CH),16.23,15.72,14.08
少数派異性体:202.56(C(O)),149.56(CH),134.32(C
),41.41,37.92(CH),36.57,36.20(CH),19.
64(CH),16.12,15.22,14.04
【0062】
(実施例12:4−ブチル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノンの調製)
4−ブチル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノンを40%の収率で、実施例1
に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−メチレン−ヘキサナール(ヘキサナ−
ルから調製)から得る。これは57:43の比率の2つの観測可能な異性体の混合物であ
る。
沸点:65℃/0.8トール
香りのプロファイル:グリーン、ルバーブ、強力、わずかにラベンダー、マッシュルーム
NMR−H(CDCl,200MHz):
δ(ppm)共通のプロトン0.85−0.95(m,3H),1.1(d,J=7Hz
,3H),1.18−1.62(m,6H),1.70−1.75(m,3H),1.7
6−2.08(m,2H),2.20−2.60(m,2H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):6.54−6.59(m,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):6.48−6.54(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):
多数派異性体:202.93(C(O)),148.91(CH),133.27(C
),38.51,35.61(CH),33.72(CH),33.23,29.
60(CH),22.72(CH),16.20,15.71,13.94
少数派異性体:202.50(C(O)),149.56(CH),134.31(C
),41.40,38.30(CH),36.79,35.40(CH),28.
69(CH),22.67(CH),16.10,15.20,13.94
【0063】
(実施例13:4−ヘキシル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノンの調製)
4−ヘキシル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノンを35%の収率で、実施例
1に従って2ステップで、3−ペンタノンおよび2−メチレン−オクタナール(オクタナ
−ルから調製)から得る。これは48:52の比率の2つの観測可能な異性体の混合物で
ある。
沸点:105℃/0.5トール
香りのプロファイル:アルデヒド、フレッシュおよびクリーンリネン、ハウスホールドソ
ープ、ヘイライク
NMR−H(CDCl,200MHz):
δ(ppm)共通のプロトン0.83−1.04(m,3H),1.12(d,J=6.
8Hz,3H),1.22−1.50(m,10H),1.73−1.78(m,3H)
,1.75−2.10(m,2H),2.10−2.65(m,2H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):6.54−6.59(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):6.50−6.55(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):
少数派異性体:198.20(C(O)),148.95(CH),38.59,38.
36(CH),35.68(CH),33.31,31.78(CH),29.3
8(CH),27.44(CH),22.62(CH),16.27,15.78
,14.06
多数派異性体:196.54(C(O)),149.60(CH),134.38(C
),41.47,36.88,35.78(CH),34.10(CH),31.
78(CH),29.33(CH),26.52(CH),22.62(CH
,16.17,15.29,14.06
【0064】
(実施例14:(R)−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,2,3−トリメチル
シクロペント−3−エニル)シクロヘキス−3−エノン)の調製)
THF中の2,6−ジメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチルシクロペント−
3−エニル)シクロヘキス−2−エノン(実施例2に従って入手)の溶液に、1.1モル
当量のカリウムt−ブチレートを添加する。周囲温度で2時間の撹拌後、1.1モル当量
のヨウ化メチルを反応混合物に滴下する。次に1.1モル当量のカリウムt−ブチレート
も添加し、反応混合物を40℃まで2時間加熱した後、新たに1.1モルのヨウ化メチル
を添加する。40℃での一晩の撹拌後、反応混合物をメチルおよびt−ブチルエーテルで
希釈し、10%HCl水溶液に注ぐ。水相をメチルおよびt−ブチルエーテルで2回抽出
し、有機相を合わせ、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で洗浄する。有機相を硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させる。こうして得られる粗生成物を蒸留により精
製し、無色の油の形態の(R)−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,2,3−ト
リメチルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−3−エノンを64%の収率で得る。
沸点:93℃/0.5トール
香りのプロファイル:ダスティ、ムスティ
IR(フィルム、cm−1):564m,581m,797m,857w,997w,1
013w,1047m,1360m,1381m,1466m,1706s,2866w
,2927m,2958m
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.75(s,3H),1.
05(s,3H),1.09(s,3H),1.11(s,3H),1.11(s,3H
),1.13(s,3H),1.58(m,3H),2.10−2.40(m,2H),
2.22(q,J=16.54Hz,2H),2.50(t,J=8.22Hz,1H)
,5.22−5.29(m,1H),5.39−5.43(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)12.67(CH),21
.10(CH),25.40(CH),25.61(CH),26.77(CH
),27.19(CH),27.21(CH),33.01(CH),41.96
(CH),43.08(CIV),43.76(CIV),48.17(CIV),5
7.83(CH),121.36(CH),131.70(CH),134.91(C
),147.43(CIV),219.92(C(O))
【0065】
(実施例15:(S)−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,2,3−トリメチル
シクロペント−3−エニル)シクロヘキス−3−エノン)
(S)−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロヘキス−3−エノンを46%の収率で、実施例14に従って、2,
6−ジメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シク
ロヘキス−2−エノン(実施例3で入手)から得る。
沸点:92℃/0.5トール
香りのプロファイル:ウッディ、フレッシュ、ムスティ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.76(s,3H),1.
05(s,3H),1.10(s,3H),1.12(s,6H),1.14(s,3H
),1.59(m,3H),2.10−2.40(m,2H),2.22(q,J=16
.53Hz,2H),2.51(t,J=8.23Hz,1H),5.23−5.30(
m,1H),5.40−5.44(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)12.66(CH),21
.08(CH),25.39(CH),25.60(CH),26.75(CH
),27.17(CH),27.19(CH),33.00(CH),41.94
(CH),43.06(CIV),43.74(CIV),48.16(CIV),5
7.81(CH),121.35(CH),131.68(CH),134.89(C
),147.41(CIV),219.90(C(O))
【0066】
(実施例16:4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,2,6,6−テトラ
メチルシクロヘキス−3−エノンの調製)
4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,2,6,6−テトラメチルシクロ
ヘキス−3−エノンを30%の収率で、実施例14に従って、4−(4,4−ジメチルペ
ンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(実施例9で入手)か
ら得る。
沸点:75℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、ペッパリー、わずかにフルーティおよびアンバリー
NMR−H(CDCl,300MHz):δ(ppm)0.89(s,9H),0.
9−1.35(m,1H),1.01(d,J=6.93Hz,3H),1.07(s,
3H),1.08(s,3H),1.10(s,3H),1.12(s,3H),1.3
6−1.46(m,1H),2.04−2.2(m,2H),2.23−2.38(m,
1H),5.30(s,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)220.10(C(O)),
140.23(CIV),128.24(CH),48.04(CH),43.44(
IV),42.84(CIV),38.16(CH),37.18(CH),31.
22(CIV),29.88(3CH),27.24(CH),26.46(CH
),25.52,25.43,22.43
【0067】
(実施例17:4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキス−3−エ
ノンの調製)
4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキス−3−エノンを46%
の収率で、実施例14に従って、4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2
−エノン(実施例10で入手)から得る。
沸点:86−87℃/9トール
香りのプロファイル:カンファー、アーシー、ウッディ、アニマル
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)1.01(d,J=6.81
Hz,1H),1.09−1.12(m,12H),2.14(s,2H),2.25(
hept,J=13.80Hz,1H),5.28(s,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)215.8(C(O)),1
40.12(CIV),127.13(CH),43.41(CIV),42.89(C
IV),39.11(CH),34.72(CH),27.16(2CH),25.
42(2CH),20.90(2CH
【0068】
(実施例18:4−イソプロピル−2,6−ジメチル−2,6−ジプロピルシクロヘキス
−3−エノンの調製)
4−イソプロピル−2,6−ジメチル−2,6−ジプロピルシクロヘキス−3−エノン
を39%の収率で、実施例14に従って、4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘ
キス−2−エノン(実施例10で入手)および1−ブロモプロパンから得る。
沸点:75℃/0.5トール
香りのプロファイル:弱いヘッド、スイート、ダスティ、ドライウッディ、わずかにカシ

NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.83(t,J=6.81
Hz,6H),0.97−1.07(m,12H),1.07−1.37(m,5H),
1.37−1.55(m,2H),1.65−2.15(m,3H),2.28(hep
t,J=13.70Hz,1H),5.20(s,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)217.8(C(O)),1
41.33(CIV),125.40(CH),47.61(CIV),46.43(C
IV),43.86(CH),40.0(CH),37.20(CH),35.0
8(CH),26.81(CH),22.55(CH),21.14(CH),2
1.03(CH),18.52(CH),17.31(CH),14.60(CH
),14.53(CH
【0069】
(実施例19:2,2,6,6−テトラメチル−4−((1R)−2,2,3−トリメチ
ルシクロペンチル)シクロヘキス−3−エノン)の調製)
5重量%の5%パラジウム炭素を含む1Mの(S)−2,2,6,6−テトラメチル−
4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノン(
実施例15で入手)のトルエン溶液を、周囲温度で水素化(p(H)=20バール)す
る。反応終了(GPCモニタリング)後、混合物をCelite(登録商標)ケーキで濾
過し、溶媒を蒸発させる。こうして得られる粗油を蒸留し、2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−((1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチル)シクロヘキス−3−エノ
ンおよび2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,3,3−トリメチルシクロペント−
1−エニル)シクロヘキサノン(72:28)を78%の収率で得る。
沸点:95℃/0.6トール
香りのプロファイル:アニマル、クレゾール、フェノール

2,2,6,6−テトラメチル−4−((1R)−2,2,3−トリメチルシクロペンチ
ル)シクロヘキス−3−エノン
NMR−H(CDCl,300MHz):δ(ppm)
0.54(s,3H),0.83(d,J=6.78Hz,3H),0.92(s,3H
),1.09(s,3H),1.11(s,6H),1.13(s,3H),1.15−
1.30(m,1H),1.50−1.85(m,4H),2.07−2.22(m,1
H),2.30(d,J=15.97Hz,1H),2.12(d,J=16.45Hz
,1H),5.35(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)220.14(C(CO))
,134.45(CIV),131.87(CH),58.07(CH),45.17(
CH),43.79(2CIV),43.25(CIV),42.14(CH),29
.72(CH),27.25(CH),27.18(CH),26.60(CH
),25.57(CH),25.46(CH),25.38(CH),15.68
(CH),14.11(CH

2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,3,3−トリメチルシクロペント−1−エニ
ル)シクロヘキサノン
NMR−H(CDCl,300MHz):δ(ppm)
0.88(d,J=6.69Hz,3H),0.90(s,3H),1.06(s,3H
),1.08(s,3H),1.09(s,3H),1.11(s,3H),1.19(
s,3H),1.55−1.85(m,2H),2.07−2.29(m,2H),2.
22(d,J=16.67Hz,1H),2.34(d,J=16.02Hz,1H),
2.58−2.64(m,2H),5.35(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)220.55(C(CO))
,146.79(CIV),122.07(CIV),46.91(CH),44.16
(CIV),43.91(CIV),43.49(CIV),42.90(CH),3
9.82(CH),30.77(CH),30.67(CH),27.09(CH
),26.99(CH),26.91(CH),26.85(CH),26.7
7(CH),20.53(CH),13.48(CH
【0070】
(実施例20:4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロ
ヘキサノンの調製)
4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロヘキサノンを
81%の収率で、実施例19に従って、4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−
2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(実施例9で入手)から得る。これは29:
71の比率の2つの主要異性体(91%)の混合物である。
沸点:76℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、アンバリー、ダスティ、わずかにフラワリー
NMR−H(CDCl,300MHz):共通のプロトンδ(ppm)0.85−0
.94(m,12H),0.94−1.03(m,6H),1.04−1.41(m,4
H),1.41−1.55(m,1H),1.6−2.15(m,3H)
多数派異性体(特徴的なピーク):2.33−2.48(m,2H)
少数派異性体(特徴的なピーク):2.48−2.62(m,2H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):
多数派異性体:δ(ppm)214.81(C(CO)),48.54(CH),44
.41(CH),44.30(CH),43.70(CH),40.13(CH),3
8.66(CH),32.76(CH),30.95(CIV),29.84(3CH
),19.09(CH),14.63(CH),14.59(CH
【0071】
(実施例21:2,6−ジエチル−4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキサノ
ンの調製)
2,6−ジエチル−4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキサノンを40%の
収率で、2ステップ(実施例19に従った水素化、その後の実施例14に従ったブロモエ
タンでのアルキル化)で、実施例10で得られるシクロヘキセノンから得る。これは6:
16:57:21の比率の観測可能な立体異性体の混合物である。
沸点:63−65℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、わずかにナッティ、へーゼルナッツ、プラスチック、わ
ずかにロージー
NMR−H(CDCl,300MHz):共通のプロトンδ(ppm)0.71−0
.83(m,6H),0.84−0.94(m,6H),1.11−1.3(m,2H)
,1.3−1.58(m,4H),1.58−1.95(m,4H)
多数派異性体(特徴的なピーク):0.97(s,6H)
少数派異性体(特徴的なピーク):0.96&1.06&1.07(s,3H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):3つの多数派立体異性体を含む4つの観測
された立体異性体
多数派異性体:δ(ppm)220.09&219.40(C(CO)),41.45&
40.70&39.31(CH),39.15(CIV),34.18(2C)&34
.07(CH),33.16&32.17&31.25(CH),32.35(2C)
&32.21(CH),26.37&24.65&24.41(CH),19.84&
19.72&19.62(CH),8.75&8.38&8.27(CH
少数派異性体(特徴的なピーク):δ(ppm)38.62(CH),34.28(C
H),33.08(CH),32.27(CH),27.57(CH),19.72
(CH),8.71(CH
【0072】
(実施例22:2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エ
ニル)シクロヘキス−2−エノ−ルの調製)
500mlのジエチルエーテルに水素化リチウムアルミニウム(5.8g、0.151
mol、1.3H当量)を含む懸濁液に、20〜25℃で2,6−ジメチル−4−(2,
2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノン(108g、
0.465mol、1当量、実施例1で入手)を滴下する。反応終了後、10%HCl水
溶液を滴下し、アルミナを析出する。濾過および硫酸マグネシウムでの乾燥後、溶媒を蒸
発させ、粗生成物を蒸留により精製し、2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチ
ルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノ−ルを無色の油の形態で76%の
収率で得る。これは非極性GPCカラムで観測可能な6:24:23:32:15の比率
の5つの主要異性体の混合物である。
沸点:108−110℃/0.46トール
香りのプロファイル:サンダルウッド、スイート、ミルキー
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)共通のプロトン0.88−0
.93(m,3H),0.93−1.15(m,6H),1.42−1.72(m,6H
),1.72−1.81(m,3H),1.81−2.07(m,2H),2.11−2
.4(m,2H),5.21(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン、32%):3.65(m,1H),5.43(m,1
H).
第2の多数派異性体(特徴的なプロトン、2×20%):3.55(d,J=4.59H
z,1H)&3.78(d,J=3.57Hz,1H),5.47−5.52(m,1H

少数派異性体(特徴的なプロトン、15%):3.64(m,1H),5.63(m,1
H)
他の少数派異性体(特徴的なプロトン、6%&7%):3.72&3.90(m,1H)
,5.66−5.74(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)
多数派異性体(32%):148.47(CIV),136.13(CIV),128.
59(CH),121.42(CH),76.75(CHOH),54.76(CH),
47.10(CIV),38.37(CH),38.09(CH),37.72(CH
),33.76(CH),19.71(CH),19.51(CH),19.37
(CH),19.26(CH),12.48(CH
少数派異性体(特徴的なピーク、55%):148.54&148.48&148.42
(CIV),135.79&134.97&134.14(CIV),129.17&1
29.08&128.94(CH),121.42(2C)&121.25(CH),7
6.75&74.79&71.61(CHOH),54.97&53.71&52.55
(CH),47.14&47.08&46.90(CIV
他の少数派異性体(特徴的なピーク、6%&7%):149.11&148.89(C
),134.56&133.98(CIV),129.13&129.06(CH),
121.10&121.0(CH),75.28&71.43(CHOH),54.48
&53.53(CH),46.77&46.62(CIV
【0073】
(実施例23:2,6−ジメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロヘキス−2−エノ−ルの調製)
2,6−ジメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル
)シクロヘキス−2−エノ−ルを69%の収率で、実施例22に従って、2,6−ジメチ
ル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノ
ン(実施例2で入手)から得る。これは非極性GPCカラムで観測可能な11:15:4
1:33の比率の4つの主要異性体の混合物である。
沸点:100−102℃/0.5トール
香りのプロファイル:サンダルウッド、わずかにグリーン
分析は実施例24で得られるものと一致する。
【0074】
(実施例24:2,6−ジメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロヘキス−2−エノ−ルの調製)
2,6−ジメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル
)シクロヘキス−2−エノ−ルを66%の収率で、実施例22に従って、2,6−ジメチ
ル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノ
ン(実施例3で入手)から得る。これは非極性GPCカラムで観測可能な10:20:3
3:37の比率の4つの主要異性体、GC極性GPCカラムで観測可能な18:6:2:
15:27:24:8の比率の7つの異性体の混合物である。
沸点:100−102℃/0.5トール
香りのプロファイル:サンダルウッド、クリーミー、グルマン、へーゼルナッツ、わずか
にスパイシー、レザリー
IR(フィルム、cm−1):564w,580w,880m,1046s,1088m
,1378w,2875w,2971w,3318w br
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)共通のプロトン0.85−0
.92(m,3H),0.92−1.2(m,6H),1.58(m,6H),1.6−
1.85(m,4H),1.85−2.1(m,1H),2.1−2.4(m,2H),
5.21(m,1H)
異性体27%(特徴的なプロトン):3.64(d,J=6.50Hz,1H),5.3
9−5.45(m,1H)
異性体24%(特徴的なプロトン):3.55(d,J=4.83Hz,1H),5.4
5−5.54(m,1H)
異性体18%(特徴的なプロトン):3.78(d,J=3.89Hz,1H),5.4
5−5.54(m,1H)
異性体15%(特徴的なプロトン):3.64(d,J=6.50Hz,1H),5.6
5−5.75(m,1H)
少数派異性体(8%、特徴的なプロトン):3.74(d,J=3.98Hz,1H),
5.60−5.66(m,1H)
少数派異性体(6%、特徴的なプロトン):3.91(t,J=6.67Hz,1H),
5.60−5.66(m,1H)
少数派異性体2%(特徴的なプロトン):3.78(d,J=3.89Hz,1H),5
.45−5.54(m,1H)

NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
多数派異性体:12.52,15.28,16.43,19.31,27.03,34.
75,35.43,35.62,38.23,47.31,52.0,121.24,1
33.99,134.94,148.82,202.72
第2の多数派異性体:12.47,15.67,16.43,19.93,27.44,
33.64,38.54,39.28,41.57,47.22,53.80,121.
24,133.99,134.94,148.39,202.29
少数派異性体:12.47,15.67,16.43,20.08,28.04,33.
95,37.64,38.85,41.73,46.99,54.01,121.19,
133.46,134.51,148.68,202.32
第2の少数派異性体:12.52,15.85,16.35,19.74,27.24,
34.75,35.50,35.83,37.69,46.72,53.18,120.
99,134.51,134.94,148.73,202.72
【0075】
(実施例25:2,6−ジエチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エ
ニル)シクロヘキス−2−エノ−ルの調製)
2,6−ジエチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロ
ヘキス−2−エノ−ルを67%の収率で、実施例22に従って、2,6−ジエチル−4−
(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロヘキス−2−エノン(実施
例4で入手)から得る。これは4:17:32:47の比率の4つの異性体の混合物であ
る。
沸点:120℃/0.45トール
香りのプロファイル:サンダルウッド、実施例11より弱い
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)共通のプロトン0.89−0
.94(m,3H),0.94−1.0(m,3H),1.0−1.05(m,3H),
1.05−1.16(m,3H),1.16−1.58(m,4H),1.56−1.6
1(m,3H),1.61−2.12(m,4H),2.12−2.37(m,3H)
異性体47%(特徴的なプロトン):3.85(d,J=9.32Hz,1H),5.4
1−5.45(m,1H,39%)&5.63(d,J=4.76Hz,1H,8%)
異性体32%(特徴的なプロトン):3.8(d,J=9.4Hz,1H),5.51&
5.63&5.67(m,1H,11%&14%&7%)
異性体17%(特徴的なプロトン):3.65−3.73(m,1H),5.48(m,
1H)
異性体4%(特徴的なプロトン):3.8(d,J=9.4Hz,1H),5.48(m
,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
多数派異性体:148.39(CIV),141.89(CIV),126.81(CH
),121.52(CH),68.61(CHOH),54.89(CH),47.20
(CIV),44.99(CH),37.54(CH),33.98(CH),33.
55(CH),27.49(CH),25.75(CH),25.52(CH
,19.91(CH),12.78(CH),12.47(CH),11.12(
CH
第2の多数派異性体(特定のピーク):127.95(CH),121.47(CH),
73.39(CHOH)
少数派異性体(特定のピーク):127.55&127.08(CH),121.31&
121.03(CH),73.51(CHOH)
【0076】
(実施例26:2,6−ジメチル−4−(2,4,4−トリメチルシクロペンチル)シク
ロヘキス−2−エノ−ルの調製)
2,6−ジメチル−4−(2,4,4−トリメチルシクロペンチル)シクロヘキス−2
−エノ−ルを40%の収率で、実施例22に従って、2,6−ジメチル−4−(2,4,
4−トリメチルシクロペンチル)シクロヘキス−2−エノン(実施例5で入手)から得る
。粗生成物をシリコンカラム上でのクロマトグラフィーにより精製し、予想されるアルコ
ールは19:81の比率の2つの主要異性体(83%)の混合物である。
香りのプロファイル:タバコ、スモーキー
NMR−H(CDCl,200MHz):3つの観測可能な異性体(50:30:2
0)
δ(ppm)共通のプロトン0.80−0.97(m,6H),0.97−1.02(m
,6H),1.02−1.20(m,4H),1.20−1.75(m,8H),1.7
2−1.8(m,3H),1.8−2.0(m,1H),2.0−2.35(m,1H)
第1の異性体(特徴的なプロトン):3.55−3.67(m,1H),5.40−5.
46(m,1H)
第2の異性体(特徴的なプロトン):3.77−3.82(m,1H),5.33−5.
34(m,1H)
第3の異性体(特徴的なプロトン):3.50−3.55(m,1H),5.26−5.
32(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):6つの観測可能な異性体
第1の異性体(特徴的なピーク):136.49(CIV),127.49(CH),7
1.90(CHOH),51.90(CH),50.64(CH),44.08(CH
),38.19(CH),37.07(CH
第2の異性体(特徴的なピーク):135.45(CIV),129.76(CH),7
7.14(CHOH),51.78(CH),50.56(CH),45.81(CH
),38.71(CH),30.57(CH
第3の異性体(特徴的なピーク):135.41(CIV),127.10(CH),7
6.94(CHOH),51.69(CH),50.56(CH),43.52(CH
),38.25(CH),32.54(CH
【0077】
(実施例27:2,6−ジメチル−4−(6−メチルヘプト−5−エン−2−イル)シク
ロヘキス−2−エノ−ルの調製)
2,6−ジメチル−4−(6−メチルヘプト−5−エン−2−イル)シクロヘキス−2
−エノ−ルを56%の収率で、実施例22に従って、2,6−ジメチル−4−(6−メチ
ルヘプト−5−エン−2−イル)シクロヘキス−2−エノン(実施例7で入手)から得る
。これは1つの主要異性体(75%)を含む異性体の混合物である。
沸点:104℃/0.8トール
香りのプロファイル:ロージー、シトロネロール、わずかにウッディ、プラスチック
NMR−H(CDCl,200MHz):2つの観測可能な異性体(70:30)
δ(ppm)共通のプロトン0.75−0.85(m,3H),0.95−1.20(m
,1H),1.20−1.57(m,5H),1.59(s,3H),1.68(s,3
H),1.82−2.22(m,3H),5.03−5.15(m,1H)
第1の異性体(特徴的なプロトン):1.08(d,J=6.38Hz,3H),1.7
2−1.76(m,3H),3.63(broad d,J=8.55Hz,1H),5
.26−5.34(m,1H)
第2の異性体(特徴的なプロトン):0.97(d,J=6.88Hz,3H),1.7
6−1.80(m,3H),3.88(broad t,1H),5.36−5.44(
m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):4つの観測可能な異性体(2つの多数派異
性体)
δ(ppm)一般的なピーク131.18(CIV),124.82&124.77(C
H),25.69(CH),19.41&19.38&19.34
第1の異性体(特徴的なピーク):136.39&136.04(CIV),129.3
5&128.15(CH),77.11&77.06(CHOH),41.33&40.
78(CH),38.55&38.41(CH),36.71&36.69(CH),3
4.02&33.77(CH),33.50&31.95(CH),26.12&2
6.02(CH),19.25&17.62(CH),16.24&15.21(C

第2の異性体(特徴的なピーク):135.41&135.10(CIV),128.2
5&127.32(CH),71.92(2CHOH),38.27&37.80(CH
),36.83&36.59(CH),34.53&34.44(CH),31.79
&31.73(CH),28.70&27.41(CH),25.89(2×CH
,20.87&20.76(CH),17.09&16.70(CH),15.21
&15.08(CH
【0078】
(実施例28:4−(4,6−ジメチルヘプト−5−エニル)−2,6−ジメチルシクロ
ヘキス−2−エノ−ルの調製)
4−(4,6−ジメチルヘプト−5−エニル)−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−
エノ−ルを70%の収率で、実施例22に従って、4−(4,6−ジメチルヘプト−5−
エニル)−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(実施例1に従って2ステップに
て、16%の収率で、3−ペンタノンおよび5,7−ジメチル−2−メチレン−オクト−
6−エナール(5,7−ジメチル−オクト−6−エナ−ルから調製)から入手)から得る
。粗生成物をシリカカラム上でのクロマトグラフィーにより精製し、予想されるアルコー
ルは32:68の比率の2つの主要異性体(74%)を含む異性体の混合物である。
香りのプロファイル:弱いヘッド、わずかにソーピー、フルーティ、その後ウッディ、ダ
スティ
NMR−H(CDCl,300MHz):3つの観測可能な異性体(60:27:1
3)
δ(ppm)共通のプロトン0.89(d,J=6.60Hz,3H),0.89−0.
97(m,1H),1.14−1.47(m,6H),1.60(s,3H),1.68
(s,3H),1.72−1.79(m,3H),1.94−2.14(m,1H)
0.75−0.85(m,3H),0.95−1.20(m,1H),1.20−1.5
7(m,5H),1.59(s,3H),1.68(s,3H),1.82−2.22(
m,3H),5.03−5.15(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):1.08(d,J=6.48Hz,3H),2.1
6−2.38(m,2H),3.64(broad d,J=7.8Hz,1H),5.
32(m,1H)
第1の少数派異性体(特徴的なプロトン):1.12(d,J=6.78Hz,3H),
1.80−1.92(m,2H),3.74(d,J=3.75Hz,1H),5.45
(m,1H)
第2の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.99(d,J=6.87Hz,3H),
2.38−2.61(2H),3.55(d,J=4.68Hz,1H),5.42(m
,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):3つの観測可能な異性体(2つの多数派異
性体)
第1の多数派異性体:δ(ppm)135.30(CIV),130.04&130.0
(CH),129.59(CIV),76.96(CHOH),38.28(CH),3
7.92&37.85(CH),37.42&37.37(CH),36.84&3
6.79(CH),36.09(CH),32.3,32.26,25.75(CH
),24.45&24.42(CH),19.28(CH),19.25(CH
,17.91(CH
第2の異性体(特徴的なピーク):δ(ppm)134.39(CIV),129.52
&129.44(CH),129.58(CIV),71.77(CHOH)
【0079】
(実施例29:4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロ
ヘキス−2−エノ−ルの調製)
4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−
エノ−ルを63%の収率で、実施例22に従って、4−(4,4−ジメチルペンタン−2
−イル)−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(実施例9で入手)から得る。こ
れは30:45:25の比率の3つの主要異性体(80%)を含む6つの異性体の混合物
である。
沸点:90℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、サンダルウッド、アンバリー、わずかにフラワリーおよ
びムスキー
NMR−H(CDCl,200MHz):大部分は3つの観測可能な異性体
δ(ppm)共通のプロトン0.8−1.05(m,12H),1.0−1.65(m,
5H),1.65−2.50(m,2H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):1.09(d,J=6.31Hz,3H),1.7
2−1.76(m,3H),3.59−3.68(m,1H),5.25−5.33(m
,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):0.9−1.0(m,3H),1.76−1.80
(m,3H),3.86−3.91&3.91−3.97(2m,1H),5.34−5
.39&5.39−5.44(2m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):4つの観測可能な異性体(2つの多数派異
性体)
多数派異性体(特徴的なピーク):136.69&136.27(CIV),129.2
2&128.62(CH),77.17&77.11(CHOH),47.79&47.
64(CH),43.47&43.30(CH),38.50&38.47(CH),
33.47&32.77(CH),33.24&32.91(CH),29.97(3
CH),28.79&27.91(CIV
少数派異性体(特徴的なピーク):128.29&127.58(CH),72.08&
71.95(CHOH),48.80&48.52(CH),40.16&39.49
(CH),33.38&33.09(CH),32.11&31.66(CH),31.
07&30.98(CH),29.97(3CH),28.79&27.91(C
【0080】
(実施例30:4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノ−ルの調製

4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノ−ルを73%の収率で、
実施例22に従って、4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(
実施例10で入手)から得る。これは20:80の比率の2つの主要異性体(86%)を
含む4つの観測可能な異性体の混合物である。
沸点:60℃/0.48トール
香りのプロファイル:フローラル、ロージー、シトロネロール
NMR−H(CDCl,300MHz):3つの観測可能な異性体、2つの主要異性
体(20:80)
δ(ppm)共通のプロトン1.3−1.63(m,3H),1.8−2.13(m,2
H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):0.81(d,J=6.84Hz,3H),0.8
4(d,J=6.78Hz,3H),1.07(d,J=6.33Hz,3H),1.7
0−1.74(m,3H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):0.86(d,J=6.66Hz,3H),0.8
8(d,J=6.69Hz,3H),0.95(d,J=6.87Hz,3H),1.7
5−1.78(m,3H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):2つの観測可能な異性体
多数派異性体:δ(ppm)136.29(CIV),128.21(CH),76.8
1(CHOH),42.27(CH),38.23(CH),33.24(CH),3
2.07(CH),19.37(CH),19.34(CH),19.31(CH
),18.47(CH
少数派異性体:δ(ppm)135.12(CIV),127.63(CH),71.6
0(CHOH),39.86(CH),31.87(CH),31.36(CH),28
.09(CH),20.87(CH),20.50(CH),20.47(CH
),15.42(CH
【0081】
(実施例31:2,6−ジエチル−4−イソプロピルシクロヘキス−2−エノ−ルの調製

2,6−ジエチル−4−イソプロピルシクロヘキス−2−エノ−ルを72%の収率で、
実施例22に従って、2,6−ジエチル−4−イソプロピルシクロヘキス−2−エノン(
27%の収率で、実施例1に従って2ステップで、4−ヘプタノンおよび2−メチレン−
イソバレルアルデヒド(イソバレルアルデヒドから調製)から入手)から得る。これは4
6:54の比率の2つの主要異性体(83%)を含む4つの観測可能な異性体の混合物で
ある。
沸点:72℃/0.45トール
香りのプロファイル:ウッディ、フルーティ
NMR−H(CDCl,300MHz):3つの観測可能な異性体、2つの主要異性
体(45:55)
δ(ppm)共通のプロトン0.81−0.98(m,9H),0.98−1.07(m
,3H),1.12−1.43(m,2H),1.43−1.63(m,3H),1.6
3−1.75&1.91−2.04(m,1H),1.76−1.90(m,1H),2
.04−2.26(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):3.78(broad d,J=8.79Hz,1
H),5.35(s,1H)
第1の少数派異性体(特徴的なプロトン):3.88(s,1H),5.51(m,1H

第2の少数派異性体(特徴的なプロトン):3.69(m,1H),5.42(m,1H

NMR−13C(CDCl,75MHz):2つの観測可能な異性体
多数派異性体:δ(ppm)141.11(CIV),126.73(CH),68.8
7(CHOH),42.12(CH),40.37(CH),32.34(CH),29
.08(CH),25.69(CH),25.65(CH),20.92(CH
),19.98(CH),12.87(CH),11.18(CH
第2の多数派異性体:δ(ppm)142.02(CIV),126.67(CH),7
3.63(CHOH),44.94(CH),38.26(CH),32.06(CH)
,27.57(CH),25.15(CH),23.73(CH),20.92(
CH),19.93(CH),12.89(CH),11.84(CH
少数派異性体(特徴的なピーク):139.88(CIV),126.97(CH),7
1.08(CHOH)
【0082】
(実施例32:4−ブチル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノ−ルの調製)
4−ブチル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノ−ルを71%の収率で、実施例
22に従って、4−ブチル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(実施例12で
入手)から得る。これは18:82の比率の2つの主要異性体(89%)を含む3つの観
測可能な異性体の混合物である。
沸点:90℃/0.5トール
香りのプロファイル:シトラス(キャンディードシトラスピール)、グレープフルーツ、
イオウ、ルバーブ
NMR−H(CDCl,300MHz):3つの観測可能な異性体(50:30:3
0)
δ(ppm)共通のプロトン0.83−0.92(m,3H),1.1−1.36(m,
6H),1.36−1.70(m,2H),1.77−1.99(m,1H),1.99
−2.77(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):1.06(d,J=6.51Hz,3H),1.7
0−1.73(m,3H),3.60(broad d,J=8.4Hz,1H),5.
31(m,1H)
第1の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.97(d,J=6.87Hz,3H),
1.75−1.77(m,3H),3.72(broad d,J=2.8Hz,1H)
,5.51(m,1H)
第2の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.93(d,J=6.96Hz,3H),
1.73−1.75(m,3H),3.52(broad d,J=3.9Hz,1H)
,5.45(broad d,J=4.11Hz,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):3つの観測可能な異性体
多数派異性体:δ(ppm)135.48(CIV),129.84(CH),76.8
2(CHOH),38.19(CH),37.39(CH),36.33(CH),
36.04(CH),33.99(CH),28.77(CH),22.81(CH
),19.26(CH),14.02(CH
第2の多数派異性体(特徴的なピーク):δ(ppm)134.46(CIV),129
.33(CH),71.66(CHOH),34.53(CH),29.93(CH
),22.84(CH
第2の少数派異性体(特徴的なピーク):133.60(CIV),129.44(CH
),74.72(CHOH)
【0083】
(実施例33:4−ヘキシル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノ−ルの調製)
4−ヘキシル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノ−ルを55%の収率で、実施
例22に従って、4−ヘキシル−2,6−ジメチルシクロヘキス−2−エノン(実施例1
3で入手)から得る。これは17:83の比率の2つの主要異性体(88%)を含む3つ
の観測可能な異性体の混合物である。
沸点:90℃/0.46トール
香りのプロファイル:ファティアルコール、ソーピー
NMR−H(CDCl,300MHz):3つの観測可能な異性体(50:30:3
0)
δ(ppm)共通のプロトン0.8−0.88(m,3H),1.06−1.36(m,
10H),1.36−1.86(m,2H),1.88−2.12(m,1H),2.1
2−2.69(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):1.03(d,J=6.48Hz,3H),1.6
8−1.70(m,3H),3.56(broad d,J=8.56Hz,1H),5
.28(m,1H)
第1の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.95(d,J=6.84Hz,3H),
1.73−1.75(m,3H),3.68(d,J=3.78Hz,1H),5.42
(d,J=3.60Hz,1H)
第2の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.91(d,J=6.93Hz,3H),
1.70−1.73(m,3H),3.49(d,J=4.75Hz,1H),5.38
(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):3つの観測可能な異性体
多数派異性体:δ(ppm)135.63(CIV),129.60(CH),76.6
4(CHOH),38.05(CH),37.42(CH),36.64(CH),
36.05(CH),34.0(CH),31.78(CH),30.36(CH
),29.45(CH),29.43(CH),22.56(CH),13.97
(CH
第2の多数派異性体(特徴的なピーク):δ(ppm)134.46(CIV),129
.16(CH),71.49(CHOH)
第2の少数派異性体(特徴的なピーク):133.69(CIV),130.49(CH
),74.61(CHOH)
【0084】
(実施例34:2,2,6,6−テトラメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチル
シクロペント−3−エニル)シクロヘキス−3−エノ−ルの調製)
2,2,6,6−テトラメチル−4−((R)−2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロヘキス−3−エノ−ルを64%の収率で、実施例22に従って、(
R)−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3
−エニル)シクロヘキス−3−エノン(実施例14で入手)から得る。これは44:56
の比率の2つの異性体の混合物である。
沸点:100℃/0.5トール
香りのプロファイル:ウッディ、弱い
NMR−H(CDCl,200MHz,共通のプロトン):δ(ppm)1.43(
d,J=5.38Hz,1H),1.55−1.62(m,3H),1.72−2.0(
m,2H),2.02−2.20(m,1H),2.32−2.45(m,1H),3.
31(d,J=5.53Hz,1H),5.21−5.28(m,1H)
多数派異性体:0.74(s,3H),0.94(s,3H),1.01(s,6H),
1.04(s,3H),1.06(s,3H),2.20−2.26(m,1H),5.
17(s,1H)
少数派異性体:0.77(s,3H),0.93(s,3H),1.0(s,6H),1
.01(s,3H),1.07(s,3H),2.26−2.32(m,1H),5.1
8(s,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
多数派異性体:12.74,20.67,20.71,22.15,26.70,29.
38,31.79,32.71,35.38,37.31,44.30,48.12,5
7.55,82.54,121.54,132.42,132.81,147.47
少数派異性体:12.74,20.92,21.28,22.33,26.92,29.
23,31.63,33.57,35.35,37.26,42.88,48.08,5
7.16,82.56,121.52,132.98,133.23,148.09
【0085】
(実施例35:2,2,6,6−テトラメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチル
シクロペント−3−エニル)シクロヘキス−3−エノ−ルの調製)
2,2,6,6−テトラメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロヘキス−3−エノ−ルを91%の収率(97%純度)で、実施例2
2に従って、(S)−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,2,3−トリメチルシ
クロペント−3−エニル)シクロヘキス−3−エノン(実施例15で入手)から得る。こ
れは43:57の比率の2つの異性体の混合物である。
沸点:100−103℃/0.5トール
香りのプロファイル:フルーティ、ラズベリー
分析は実施例38と同様である。
【0086】
(実施例36:4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,2,6,6−テトラ
メチルシクロへキス−3−エノ−ルの調製)
4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,2,6,6−テトラメチルシクロ
へキス−3−エノ−ルを、実施例9で得られるシクロへキセノンから、28%の収率で、
2ステップ(実施例14に従ったアルキル化、その後の実施例22に従ったケトンの還元
)にて得る。
沸点:75℃/0.4トール
香りのプロファイル:アーシー、ムスティ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.88(s,9H),0.
88−0.92(d,3H),0.92−0.98(m,3H),1.0−1.05(m
,3H),1.3−1.5(m,2H),1.65−1.95(m,2H),2.05−
2.30(m,1H),3.28(d,J=2.19Hz,1H),5.07(dd,J
=4.97,2.26Hz,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
138.75&138.41(CIV),129.93&128.98(CH),82.
79&82.59(CHOH),48.76&47.94(CH),40.03&39
.22(CH),37.55&37.07(CH),37.03&36.96(CIV
),35.02(CIV),31.33&30.98(CH),31.25(CIV),
30.02&29.88(3CH),29.24&21.99(CH),22.63
(CH),20.82&20.26(CH
【0087】
(実施例37:4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロへキス−3−エ
ノ−ルの調製)
4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロへキス−3−エノン(実施例
19で入手)のエタノール溶液を、0℃で、NaBH(0.5当量)で処理することに
より、4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロへキス−3−エノ−ルを
47%の収率で得る。転換完了(GPCモニタリング)後、エタノールを半分蒸発させ、
混合物をメチルおよびt−ブチルエーテルに希釈する。34%HCl水溶液を次に添加し
、水相をデカントし、MTBEで2回抽出する。有機相を合わせ、重炭酸ナトリウムの飽
和水溶液で、次に飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させる
。粗生成物を蒸留により精製する。
沸点:70℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、アーシー、カンフォレーテッド、スイート
NMR−H(CDCl,300MHz):δ(ppm)0.89(s,3H),0.
93−0.99(m,9H),1.02(s,3H),1.03(s,3H),1.54
(broad s,1OH),1.80(dd,J=45.77Hz,J=16.72H
z,J=2.37Hz,2H),2.12(hept,J=6.81Hz,1H),3.
29(s,1H),5.05(dd,J=2.40Hz,J=0.84Hz,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):δ(ppm)
138.24(CIV),128.29(CH),82.61(CHOH),40.35
(CH),36.91(CIV),34.98(CIV),34.71(CH),31
.45(CH),29.16(CH),22.14(CH),21.30(CH
),21.02(CH),20.44(CH
【0088】
(実施例38:2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,3,3−トリメチルシクロペ
ント−1−エニル)シクロへキス−3−エノ−ルの調製)
2,2,6,6−テトラメチル−4−((S)−2,2,3−トリメチルシクロペント
−3−エニル)シクロへキス−3−エノール(実施例25で入手)の1M溶液を、50℃
にてトリフリン酸で処理することにより、2,2,6,6−テトラメチル−4−(2,3
,3−トリメチルシクロペント−1−エニル)シクロへキス−3−エノ−ルを得る。反応
終了(GPCモニタリング)後、混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液上に注ぐ。水相
をトルエンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥させ、溶媒を蒸発させる。粗生成物を蒸留し、2,2,6,6−テトラメチル−4−(
2,3,3−トリメチルシクロペント−1−エニル)シクロへキス−3−エノ−ルを53
%の収率で得る。
沸点:100℃/0.5トール
香りのプロファイル:ダスティ、ローベジタブル、ムスティ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)1.09(s,3H),1.
04(s,6H),1.02(s,3H),0.97(s,3H),0.94(s,3H
),1.53−1.64(m,2H),1.58−1.60(m,3H),1.80−2
.12(m,2H),2.20−2.32(m,2H),3.34(s,1H),5.1
7(d,J=2.29Hz,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
140.08(CIV),135.11(CIV),133.62(CH),130.6
4(CIV),82.25(CHOH),47.26(CIV),42.51(CH
,38.61(CH),37.38(CIV),35.16(CIV),32.48(
CH),31.46(CH),29.15(CH),26.27(CH),26
.14(CH),22.19(CH),20.72(CH),10.93(CH
【0089】
(実施例39:2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)シク
ロへキサノ−ルの調製)
2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロ
へキス−2−エノール(実施例22で入手)から、実施例19に従って、60℃で30バ
ールのH下で、2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペンチル)シ
クロへキサノールを得る。これは6:11:12:35:7:5:12:12の比率の8
つの立体異性体の混合物である。
沸点:105℃/0.5トール
香りのプロファイル:アルデヒド、ファティ、わずかにドライウッド
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.54−0.69(m,3
H),0.7−0.85(m,3H),0.85−1.04(m,9H),1.04−1
.8(m,12H),1.8−2.12(m,2H),3.19(dd,J=10.24
,4.89Hz,1H)&3.38−3.54(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):6つの立体異性体に対応する複素スペクト

(特徴的なピーク)δ(ppm)82.87&81.80(多数派)&78.45&78
.40&75.09&74.85(CHOH)
【0090】
(実施例40:1−エチル−4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロへキス−2−エ
ン−1−オールの調製)
THF中の4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロへキス−2−エノン(実施例1
0で入手)の溶液に、0℃で、THF中の塩化エチルマグネシウム(1.2当量)の1M
溶液を添加する。反応終了(GPCモニタリング)後、反応液をメチルおよびt−ブチル
エーテル(MTBE)/10%HCl水性混合物中に0℃でゆっくり注ぐ。水相をMTB
Eで2回抽出し、有機相を合わせ、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で、次に飽和食塩水で
洗浄する。硫酸マグネシウムでの乾燥、紙上での濾過および溶媒の蒸発後、粗生成物を減
圧下での蒸留により精製し、1−エチル−4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロへ
キス−2−エン−1−オールを66%の収率で得る。これは44:14:28:14の比
率の4つの主要異性体(71%)を含む立体異性体の混合物である。
沸点:67℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、カンフォレーテッド、わずかにムスティ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.60−1.15(m,1
2H),1.15−1.65(m,4H),1.65−1.80(m,3H),1.80
−2.25(m,2H),2.25−3.0(m,1H),5.35&5.42&5.4
9(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):6つの立体異性体に対応する複素スペクト

(特徴的なピーク)δ(ppm)131.85(CH,多数派),105.46(CIV
,多数派)
【0091】
(実施例41:酢酸2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3
−エニル)シクロへキス−2−エニルの調製)
2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロ
へキス−2−エノール(実施例19で入手)を1.2モル当量の無水酢酸および触媒量の
N,N−ジメチルアミノピリジンで処理することにより、酢酸2,6−ジメチル−4−(
2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エニル)シクロへキス−2−エニルを得る。
周囲温度で2時間後、反応中に形成される過剰な無水酢酸および酢酸を減圧下で除去する
。粗生成物をメチルおよびt−ブチルエーテルで希釈し、有機相を水で2回、次に重炭酸
ナトリウムの飽和水溶液で、最後に飽和食塩水で洗浄する。硫酸マグネシウムでの乾燥後
、溶媒を蒸発させ、粗生成物を蒸留し、酢酸2,6−ジメチル−4−(2,2,3−トリ
メチルシクロペント−3−エニル)シクロへキス−2−エニルを73%の収率で、25:
60:15の比率の3つの主要立体異性体(85%)の混合物の形態で得る。
沸点:96℃/0.5トール
香りのプロファイル:わずかにウッディ、弱い
NMR分析は予想される誘導体(実施例19の対応するアルコールと比較される)に対応
する。
【0092】
(実施例42:酢酸2,6−ジメチル−4−(1−フェニルエチル)シクロへキス−2−
エニルの調製)
実施例41に従って、2,6−ジメチル−4−(1−フェニルエチル)シクロへキス−
2−エン−1−オール(72%の収率で、実施例22に従って、実施例6で得られる2,
6−ジメチル−4−(1−フェニルエチル)シクロへキス−2−エノンから入手)から、
酢酸2,6−ジメチル−4−(1−フェニルエチル)シクロへキス−2−エニルを75%
の収率で得る。これは12:14:14:25:35の比率の5つの観測可能な立体異性
体(91%)の混合物である。
沸点:120℃/0.1トール
香りのプロファイル:フラワリー、ハニーライク、クラッシュドレモンピップ
NMR−H(CDCl,300MHz):
δ(ppm)共通のプロトン0.95−1.22(m,1H),1.37−2.07(m
,2H),2.14−2.49(m,1H),2.49−2.73(m,1H),4.8
7−5.31(m,1H),7.16−7.26(m,3H),7.28−7.37(m
,2H)
第1の多数派異性体(特徴的なプロトン):0.89(d,J=6.54Hz,3H),
1.33(d,J=6.90Hz,3H),1.63−1.67(m,3H),5.31
−5.37(m,1H)
第2の多数派異性体(特徴的なプロトン):0.98(d,J=6.45Hz,3H),
1.25(d,J=6.96Hz,3H),1.55−1.59(m,3H),5.65
−5.69(m,1H)
第1の少数派異性体(特徴的なプロトン):0.83(d,J=6.71Hz,3H),
1.34(d,J=6.90Hz,3H),1.59−1.62(m,3H),5.82
−5.89(m,1H)
NMR−13C(CDCl,75MHz):4つの観測可能な異性体
多数派異性体:171.21(C(O)),145.46(CIV),133.87(C
IV),129.52(CH),128.1(CH),127.44(CH),125.
89(CH),77.84(CHOAc),44.44(CH),42.67(CH),
35.41(CH),35.08(CH),20.80(CH),19.10(CH
),18.62(CH),18.14(CH
第1の少数派異性体(特徴的なピーク):145.68(CIV),133.28(C
),129.11(CH),77.84(CHOAc),33.73(CH
第2の少数派異性体(特徴的なピーク):146.37(CIV),132.39(C
),129.15(CH),72.69(CHOAc),29.45(CH
【0093】
(実施例43:酢酸4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシ
クロへキス−2−エニルの調製)
実施例41に従って、4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチ
ルシクロへキス−2−エン−1−オール(実施例29で入手)から、酢酸4−(4,4−
ジメチルペンタン−2−イル)−2,6−ジメチルシクロへキス−2−エニルを60%の
収率で得る。これは71:29の比率の2つの主要立体異性体(80%)を含む、(5つ
の観測された)立体異性体の混合物である。
沸点:95℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、わずかにカカオ、対応するアルコールに似ているが弱い
NMR−H(CDCl,200MHz):
δ(ppm)共通のプロトン0.8−0.95(m,15H),0.95−1.32(m
,2H),1.40−1.55(m,2H),1.65−1.90(m,1H),1.9
0−2.25(m,1H)
多数派異性体(特徴的なプロトン):1.56−1.60(m,3H),2.09(s,
3H),5.12−5.22(m,1H),5.42−5.50(m,1H)
少数派異性体(特徴的なプロトン):1.62−1.66(m,3H),2.07(s,
3H),5.30−5.40(m,2H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):4つの観測可能な異性体
多数派異性体(特徴的なピーク):171.43(C(O)),133.78&133.
39(CIV),130.55&130.14(CH),78.37&78.32(CH
OAc),47.65&47.49(CH),43.28&43.13(CH),32
.83&32.43(CH),31.03&30.97(CIV),29.94(3C

少数派異性体(特徴的なピーク):171.05(C(O)),132.05&131.
77(CIV),129.79&129.37(CH),74.09&73.83(CH
OAc),48.51&48.19(CH),39.56&38.90(CH),31
.03&30.97(CIV),29.94(3CH),29.50&28.78(C
【0094】
(実施例44:酢酸4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロへキス−3
−エニルの調製)
2ステップ(実施例37に従った還元、その後の実施例41に従ったエステル化)で、
4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロへキス−3−エン−1−オン(
実施例17で入手)から、酢酸4−イソプロピル−2,2,6,6−テトラメチルシクロ
へキス−3−エニルを53%の収率で得る。
沸点:75℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、ダンプ、わずかにパチョリ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)0.89(s,3H),0.
92(s,3H),0.95(s,6H),0.96(s,3H),0.97(s,3H
),1.7−2.0(m,2H),2.10(s,3H),2.14(hept,J=6
.82Hz,1H),4.78(s,1H),5.04(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
171.16(C(O)),138.52(CIV),127.64(CH),82.5
7(CHOAc),39.64(CH),36.68(CIV),34.75(CH)
,34.62(CIV),30.89(CH),28.33(CH),23.76(
CH),22.38(CH),21.25(CH),21.03(CH),20
.93(CH
【0095】
(実施例45:酢酸4−イソプロピル−2,6−ジメチルシクロへキシルの調製)
実施例41に従って、44%の収率で得られた4−イソプロピル−2,6−ジメチルシ
クロへキサノールから、2ステップ(実施例10で得られるシクロヘキセノンからの、実
施例19に従った水素化、その後の実施例37に従ったケトンの還元)で、酢酸4−イソ
プロピル−2,6−ジメチルシクロへキシルを60%の収率で得る。これは65:35の
比率の2つの主要立体異性体(82%)を含む、(4つの観測された)立体異性体の混合
物である。
沸点:48℃/0.4トール
香りのプロファイル:シトラス、グレープフルーツ、わずかにルバーブ、その後ウッディ
、シトラスフルーツピール、ダスティ
NMR−H(CDCl,200MHz):δ(ppm)共通のプロトン0.75−1
.07(m,14H),1.08−1.25(m,1H),1.27−1.9(m,5H
).
多数派異性体(特徴的なピーク):δ(ppm)2.05(s,3H),4.98(1H
).
少数派異性体(特徴的なピーク):δ(ppm)2.06(s,3H),4.26(t,
J=10.30Hz,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
多数派異性体:δ(ppm)171.14(C(O)),76.11(CHOAc),4
3.38(CH),36.0(CH/CH),32.66(CH),31.91(CH
),19.78(CH),18.19(CH
少数派異性体:δ(ppm)171.14(C(O)),82.99(CHOAc),4
2.62(CH),37.30(CH/CH),36.93(CH),32.23(
CH),19.76(CH),18.50(CH
【0096】
(実施例46:4−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−1−メトキシ−2,6−
ジメチルシクロへキス−2−エンの調製)
NaH(1.2当量)を含むTHF懸濁液に、4−(4,4−ジメチルペンタン−2−
イル)−2,6−ジメチルシクロへキス−2−エン−1−オールを添加する。周囲温度で
4時間(ガス放出終了)後、混合物を0℃まで冷却し、ヨウ化メチル(1.2当量)をゆ
っくり滴下した後、反応液を40℃まで一晩加熱する。反応完了(GPCモニタリング)
後、反応混合物をメチルおよびt−ブチルエーテル(MTBE)/10%HCl水性混合
物中に注ぐ。水相をMTBEで2回抽出し、有機相を合わせ、チオ硫酸ナトリウムの10
%水溶液で、次に重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で、および飽和食塩水で洗浄する。硫酸
マグネシウムでの乾燥、紙上での濾過、および溶媒の蒸発後、粗生成物を減圧下での蒸留
により精製し、1−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−1−メトキシ−2,6−
ジメチルシクロへキス−2−エンを57%の収率で得る。これは18:17:33:32
の比率の4つの主要立体異性体(88%)を含む、(8つの観測された)立体異性体の混
合物である。
沸点:74℃/0.4トール
香りのプロファイル:ウッディ、チョコレート
NMR−H(CDCl,200MHz,共通のプロトン):δ(ppm)0.8−0
.92(m,13H),0.92−1.07(m,3H),1.07−1.4(m,2H
),1.4−1.65(m,2H)
多数派異性体(特徴的なピーク):1.68−1.72(m,3H),3.28&3.2
9(s,3H),3.37−3.42&3.42−3.47(m,1H),5.24−5
.3&5.3−5.34(m,1H)
少数派異性体(特徴的なピーク):1.71−1.75(m,3H),3.37&3.3
8(s,3H),3.57−3.67(m,1H),5.34−5.38(m,1H)
NMR−13C(CDCl,50MHz):δ(ppm)
多数派異性体:135.95&135.49(CIV),130.72&130.09(
CH),85.42&85.39(CHOMe),55.40&55.27(OCH
,47.80&47.68(CH),43.49&43.32(CH),33.84&
33.79(CH),33.65&32.97(CH),33.26&32.93(C
H),30.99(CIV),29.97(3CH),19.48(2(CH)),
19.33(2(CH)),19.27&18.97(CH
少数派異性体:134.59&134.27(CIV),127.41&126.91(
CH),81.57&81.54(CHOMe),57.45&57.19(OCH
,48.19&48.01(CH),39.01&38.50(CH),33.21&
32.93(CH),30.99&29.36(CH),30.99(CIV),29
.97(3CH),29.26&29.21(CH),20.29&20.22(CH
),19.82&19.27(CH),13.06&12.80(CH