(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6424199
(24)【登録日】2018年10月26日
(45)【発行日】2018年11月14日
(54)【発明の名称】独立した振動及びバイアス制御を提供する筋骨格振動システム
(51)【国際特許分類】
A61H 1/00 20060101AFI20181105BHJP
A61H 1/02 20060101ALI20181105BHJP
【FI】
A61H1/00 311D
A61H1/02 G
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-501931(P2016-501931)
(86)(22)【出願日】2014年3月13日
(65)【公表番号】特表2016-511132(P2016-511132A)
(43)【公表日】2016年4月14日
(86)【国際出願番号】US2014025652
(87)【国際公開番号】WO2014151400
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年3月3日
(31)【優先権主張番号】61/788,904
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503035729
【氏名又は名称】ウィシス テクノロジー フォンデーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】レイスマー、ジェフリー、エム
(72)【発明者】
【氏名】サハー、ナダー、ディー
【審査官】
胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2012/0209156(US,A1)
【文献】
特開2003−175085(JP,A)
【文献】
特開平11−192273(JP,A)
【文献】
特開2006−000271(JP,A)
【文献】
特開2002−177353(JP,A)
【文献】
特表2014−505571(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0281466(US,A1)
【文献】
国際公開第2009/000487(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 1/00
A61H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ軸を備え関節でつながっている第1及び第2セグメントを少なくとも有するユーザの四肢に軸振動力を適用する装置であって、
前記四肢の末端とやりとりをして、前記四肢の末端に力を伝えるよう構成された操作表面と、
前記操作表面と通信すると共に、四肢へのバイアス力を制御する第1電気信号を受信するバイアスシステムと、
前記操作表面と通信すると共に、前記第1電気信号から独立した、前記四肢に適用される振動を制御する第2電気信号を受信する振動システムと、及び
操作入力コマンドに基づいて、前記第1及び第2電気信号を提供する制御回路と、
を備え、
前記第1電気信号は、実質的に1ヘルツ未満の周波数に集中するパワースペクトルを有する、前記操作表面の動きを提供し、
前記第2電気信号は、実質的に10ヘルツを超える周波数に集中するパワースペクトルを有する、前記操作表面の動きを供給し、
前記バイアスシステムは、1インチを超える範囲の前記操作表面の動きを提供し、
前記振動システムは、1インチ未満の範囲に制限された前記操作表面の動きを提供する
ことを特徴とするユーザの四肢に軸振動力を適用する装置。
【請求項2】
前記第1電気信号は、前記操作表面と前記四肢との間の所望の力の指示を提供し、
前記バイアスシステムは、前記第1電気信号を受信し、前記第1電気信号と、前記操作表面と前記四肢との間の力を指示する信号と、の差に基づいて、前記操作表面の動きを調整することにより、前記操作表面と前記四肢との間の前記力のフィードバック制御を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記操作表面の前記所望の位置の指示を提供する第3電気信号をさらに含み、
前記制御回路は、前記第3電気信号を受信して、前記第3電気信号と、前記操作表面の位置を指示する信号と、の差の指示を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記振動システムは、前記第2電気信号を受信して、前記第2電気信号と、前記操作表面の動きに関する信号と、の差に基づいて、前記操作表面の振動を調整する、前記操作表面の振動のフィードバック制御を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記操作表面の動きに関し、前記操作表面の位置、速度、加速度、及び力、の1つを提供する前記信号を提供するセンサ、をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記バイアスシステム及び前記振動システムは、前記操作表面の状態を計測する共通センサを使用する独立フィードバック制御を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記制御回路は、前記第1及び第2電気信号の時間上のスケジュールを記述する格納データを有し、前記第1及び第2電気信号を再生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記制御回路は、前記装置のユーザにより受信されるよう構成された出力を有し、
前記出力は、所望の力が前記ユーザにより前記操作表面に提供されていることを示す指示を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記出力は、前記操作表面の振動の存在である
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記出力は、前記所望の力の適用に関する視覚ガイダンスを提供するディスプレイである
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記制御回路は、前記ユーザの四肢の伸長又は収縮により移動するように、前記操作表面の所望の位置の指示を提供する出力を前記装置の前記ユーザへ提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
位置するユーザを受容するシートをさらに含み、
前記ユーザが前記シートに着座する際、前記ユーザの脚の下部が前記操作表面に実質的に垂直になるように、前記ユーザの足が、前記操作表面上に置かれる
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
ユーザ関節拘束部をさらに含み、
前記ユーザ関節拘束部は、前記操作表面により前記ユーザの四肢に与えられる力に対して前記ユーザの四肢の動きを制限する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記ユーザ関節拘束部は、前記シートに着座した際、前記ユーザの膝の上向きの動きを拘束する膝拘束部である
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ユーザ関節拘束部は、下方に回動する振りアーム上に保持される少なくとも1つのパッド入りボルスターを有し、
前記ユーザが、前記ユーザの足を前記操作表面で支持されて、前記シートに着座した際、前記パッド入りボルスターが、前記ユーザの膝の上部表面に対して適用されて、前記ユーザの膝の上向きの動きが制限される
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
ユーザの脚に軸振動力を適用する装置であって、
シートと、
前記シートの前に位置して、前記ユーザが、前記シートに着座する位置にいる際に、前記ユーザの足を受容する足支持部と、
前記位置にいる際、前記ユーザの膝の上向きの動きを制限する膝留め具と、
前記足支持部と通信して、1インチ未満の範囲に制限され実質的10ヘルツ超えの周波数に集中するパワースペクトルを有する第1の可動範囲内で、振動信号に基づいて前記足に振動力を提供する振動システムと、及び
前記足支持部と通信して、前記第1の可動範囲より大きい第2の可動範囲上で、実質的に1ヘルツ未満の周波数に集中するパワースペクトルを有する所定のバイアス力を位置信号に基づいて前記足支持部へ提供するバイアスシステムと、を備える
ことを特徴とするユーザの脚に軸振動力を適用する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
連邦出資研究又は開発に関する声明
本発明は、国立衛生研究所により授与されたAG037354の下の政府支援で作られた。政府は、本発明に一定の権利を有する。
【0002】
関連出願への相互参照
本発明は、2013年3月15日出願の米国仮出願No.61/788,904の利益を請求し、参照によりここに組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
本発明は、人の腕または脚への刺激振動を適用する方法および装置を提供し、特に、振動およびバイアス力の改良された制御を提供する装置に関する。
【0004】
非活動(身体的不活性)の間、身体は、急速な割合で体力減退し、非活動性萎縮として知られる現象となる。体力減退において、筋繊維は、力およびサイズが減少し、筋肉は縮み神経麻痺し、腱および靭帯は、癒着が進行し、永久的にその柔軟性を失って、可動域を失うことになり、骨はその力を失うかもしれない。こうした体力減退は、墜落損傷のリスクや、例えば、肥満、心血管疾患、糖尿病等の二次性合併症を増加させることになり、他の生命を脅かす慢性病が発生する可能性がある。
【0005】
体重負荷身体活動は、非活動性萎縮を低減又は覆す最もよく知られた方法であるが、非活動性萎縮の根本原因は、しばしば必要なエクササイズを行う能力を制限する。
【0006】
ハーネスベースのルームランナーおよび水中療法プールは、運動能力障害の人間に、部分的体重負荷の下、身体的活動を実行させることができる。しかしながら、これらの様式は、取得するのに高価であり、リハビリテーション施設で著しい空間を要求し、動作するのが困難であって、また弱体化した個人にとっては実用的でない。
【0007】
電気的刺激は、自身で身体的活動を実行することができないユーザに、筋活性化を誘導する代替的手段である。しかしながら、電気的筋刺激は、部位特異的であり、これは筋肉へ電気を供給する電極に近接する組織のみに作用することを意味し、身体的活動なしで筋力を維持する唯一の手段として使用される場合、不快感および痛みを引き起こす可能性がある。
【0008】
上記の技術への代替手段は、振動療法である。典型的振動療法は、振動踏み台上に立つユーザに、全身振動を提供する。これはまた、制限された運動能力のユーザには非実用的である。米国特許第7,662,115号及び米国特許出願2012/0209156号には、横臥位または背臥位の個人に、ユーザの四肢、例えば脚、に適用されることができる振動療法システムが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ユーザの四肢に振動療法を適用する、四肢に適用される振動及びバイアス力の分離独立した電子制御を許容する、改良されたシステムを提供する。本発明は、エクササイズルーチンでの、バイアス力、振動、及び/又は四肢の位置を変動させるものを含んで実装される多様な療法プロファイルを許容する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ある実施形態では、本発明は、ユーザの四肢の末端部とやりとりするよう構成されて、前記四肢の末端部に力を伝える操作表面を有する装置を提供する。バイアスシステムは、操作表面と通信すると共に、四肢のバイアス位置を制御する第1電気信号を受信する。また、振動システムは、操作表面と通信すると共に、第1電気信号から独立した、四肢に適用される振動を制御する第2電気信号を受信する。制御回路は、操作入力コマンドに基づいて、第1及び第2電気信号を提供する。
【0011】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態の特徴は、振動およびバイアス力の独立した制御を許容して、それぞれを分離して最適化させることである。
【0012】
第1電気信号は、操作表面および四肢の間の所望の力の指示を提供することができ、バイアスシステムは、第1電気信号を受信し、第1電気信号と、操作表面及び四肢の間の力を示す信号との差に基づいて、操作表面の動きを調整することにより、操作表面及び四肢の間の力のフィードバック制御を使用することができる。
【0013】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態の特徴は、例えば、より一貫した処置のため、操作表面の異なる振動レベルおよび異なる位置にわたり、維持されることのできる、電子的に制御可能なバイアス力を提供することである。
【0014】
制御部は、操作表面の所望位置の指示を提供する第3電気信号を受信することができ、第3電気信号と、操作表面の位置を示す信号との差の指示を出力することができる。
【0015】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態の特徴は、振動およびバイアス力から独立した四肢の運動に対して、ユーザを案内することにより、振動療法の間、動的な動きを提供することである。
【0016】
振動システムは、第2電気信号を受信して、第1電気信号と、操作表面の位置に関する信号との差に基づいて、操作表面の振動を調整することにより、操作表面の振動のフィードバック制御を提供することができる。
【0017】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態の特徴は、要望に応じて一定又は変動するよう保持されることができる電気的に制御可能な振動を提供することである。
【0018】
この装置は、操作表面の位置に関連して、操作表面の位置、速度、及び加速度の1つを提供する信号を提供するセンサを含むことができる。
【0019】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、振動の振幅、力及び他の性質の制御を許容することである。
【0020】
制御回路は、第1および第2電気信号の時間上のスケジュールを記述する格納データを提供して、第1および第2電気信号を再生成する。
【0021】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、所定のエクササイズルーチンで、バイアス力及び振動が時間上変動し得るよう、装置が使用されることを許容することである。
【0022】
制御回路は、装置のユーザにより受信されるよう適合され、所望の力がユーザにより操作表面へ適用されていることの指示を提供する出力を提供することができる。
【0023】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、装置が能動モードで、例えば動的運動エクササイズの間、四肢の拘束なく、使用される際、適用される力に対して、ユーザへの指令を許容することである。
【0024】
ある例では、ユーザへの出力は、操作表面の振動の開始であってよい。
【0025】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、ユーザが能動モードで踏み台へ適切なレベルの力を適用していることの、繊細であるが直感的な指示を提供することである。
【0026】
代替的に、出力は、所望の力の適用に関する視覚ガイダンスを提供するディスプレイであってもよい。
【0027】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、力の正確な量を適用すること、及びあらゆる力の不足又は超過に関する情報を提供することができるガイダンスをユーザへ提供することである。
【0028】
制御回路は、装置のユーザへ、ユーザの脚又は腕の伸長又は収縮により移動するように、操作表面の所望の位置を示す出力を提供することができる。
【0029】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、例えば、一定のバイアス力の下で、動的運動エクササイズを許容することである。
【0030】
この装置は、位置するユーザを受容するシートを含んでよく、これにより、ユーザがシートに着座した際、ユーザの脚の下部を操作表面に実質的に垂直にして、ユーザの足を、操作表面上に置くことができる。
【0031】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、着座位置で自身を支持することのできるユーザにより、便利に使用されることのできる装置を提供することである。
【0032】
この装置はさらに、操作表面により、ユーザの四肢に与えられる力に対して、ユーザの四肢の動きを制限するユーザ関節拘束部を含んでよい。
【0033】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、この装置を、受動モードで、顕著なユーザの力又は関与を要求することなく、使用させることである。
【0034】
関節拘束部は、ユーザがシートに着座する際に、ユーザの膝の上向きの運動を拘束する膝拘束部であってもよく、下方に回動する振りアーム上に保持される少なくとも1つのパッド入りボルスターを提供して、操作表面により支持されるシートにユーザが着座した際、ユーザの膝の上部表面に対してパッド入りボルスターを適用し、ユーザの膝の上向きの動きを制限する。
【0035】
このため、本発明の少なくとも1つの実施形態は、後退の際、シートへの進入又は退出を過度にブロックしない単純な関節拘束部を提供することである。
【0036】
これらの特定の目的及び利点は、請求項の範囲内にあるいくつかの実施形態のみに適用されることができ、本発明の範囲を規定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】着座式振動療法を提供する本発明の一実施形態の斜視図である。
【
図2】
図1の実施形態の単純化された側面図であり、装置に着座するユーザに対するアクチュエータアセンブリに取り付けられる膝留め具及び足踏み台を含む多様な構成要素の動きを示す。
【
図3】足踏み台の分離された振動及び粗い位置制御の双方を提供する主要なコンポーネントを示すアクチュエータアセンブリのブロックダイアグラムであり、この図はさらに、高解像度光学位置エンコーダ、力/位置センサ負荷セル、リミットスイッチ、及び回転エンコーダを示す。
【
図4】
図1の実施形態のコンポーネントである制御部を実装するフィードバック回路のブロックダイアグラムである。
【
図5】信号処理により振動フィードバック信号のバイアス内へ分離されることができる、負荷セルにより提供される信号のダイアグラムである。
【
図6】
図1の膝留め具の運動学的ダイアグラムであり、その制御及び位置決めを示す。
【
図7】本発明のシステムを使用する異なるエクササイズ形態を実装するのに使用されることができる制御信号プロファイルを示す制御フローダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1および
図2を参照すると、筋骨格刺激装置10は、シート12を有する。シート12は、実質的に水平なシート表面14と、シート表面14の後端から上方へ延びる背支持部16と、を含む。このシート12は、台座18上に位置付けられる。
【0039】
背支持部16は、本技術分野において一般的に理解されるように、傾き調整可能(リクライニング)であってよく、水平前方に延長する左右腕支持部20を有することができる。これにより、シート12上の着座ユーザ11は、その前腕を腕支持部20上に置くことができる。腕支持部20は、背支持部16の側部に接して上方に回動可能であり、シート12からの進入及び退出を容易にする。シート12は、垂直軸周囲に旋回することができ、進入及び退出を容易にする。
【0040】
台座18は、床上にシート12を支持し、床支持部23に取り付けられ、シート部12前方に位置する力ユニット22に対して固定される。シート12及び力ユニット22の間の相対的固定は、台座18および床支持部23の間を繋ぐ接続構造24により、又は台座18及び床支持部23双方の床への直接接続により、提供されることができ、これはその後この機械的繋がりを提供する。代替的に、シート12及び力ユニット22の間の相対的固定は、生成され又は適用された力を超える、床及び台座18の間と同様の、床及び床支持部23の間の十分に高い摩擦力により、提供されてよい。
【0041】
力ユニット22は、例えばテクスチャ加工プレートのシート12に向く振動表面26を支持する。振動表面26は、ユーザ11が膝を曲げることでその足を僅かに持ち上げてシート12に位置する際に、ユーザ11の足を受容するよう位置する。この点において、振動表面26の上端は、垂直から約30度ユーザ11から離れて傾斜することができる。ユーザ11の足及び脚による振動表面26への圧力は、接続構造24又は床を介して台座18及び背支持部16へ伝達する力ユニット22の構造により抵抗される。
【0042】
力ユニット22は、振動表面26に伝達するアクチュエータアセンブリ28を保持してよく、振動表面26の表面に概して垂直であり、ユーザ11の下腿と整列する作動軸34に沿って、振動表面へ、振動運動30及び/又はバイアス運動32を付与する。床支持部23は、力ユニット22へ角度を提供することができ、作動軸34の所望の角度を提供する。
【0043】
一般的に、振動運動30及びバイアス運動32は、以下に説明されるように、動的モードで、ユーザ11の意識的筋肉活動により、能動的に抵抗されてよく、又は以下に説明されるように、受動モードで、ユーザ11の膝の曲げを制限する膝ボルスター36へ留められて、ユーザ11の脚の構造により受動的に抵抗されてよい。
【0044】
次に
図3を参照すると、振動表面26の背面は、力ユニット22内で取り付けプレート40に取り付けられている。取り付けプレート40は、例えば四隅で、軸34に沿ってそれに振動運動をさせる軸方向に延びる圧縮ばね42に吊るされている。軸方向に延びる圧縮ばね42の残りの端部は、リニアスライド43を介して床支持部23に対して固定される固定構造に伝達するキャリッジ45に固定される。スライド43は、軸34に沿ったキャリッジ45の平行移動を提供し、例えば、再循環リニア転がり軸受又は技術分野で周知の他のタイプであってよい。
【0045】
力ユニット22内ではまた、ボイスコイル44が、圧縮ばね42間の中心にあり、取り付けプレート40の背面に一端で取り付けられる。ボイスコイル44は、制御部48から受信される振動制御信号46に基づいて、短偏位で高力振動を生成することができ、その動作は以下で説明される。この適用では、ボイスコイル44は、駆動される質量に依存して、10から100ヘルツの周波数で、1から100ポンド以上の範囲の力で、半インチ未満の偏位を提供することができる。このタイプのボイスコイルは、多様な販売業者から商業的に入手可能であり、通常、磁石周囲に位置する複数回巻回された導体を備える環状ソレノイドを提供し、これにより、導体を介した電流は、その電流に比例する軸力を生成する。
【0046】
高解像度光学位置センサ47は、キャリッジ45に取り付けられてよく、以下に説明されるように、振動表面26の短偏位振動の正確な特性評価のため、キャリッジ45に対する軸34に沿った振動表面26の変位を計測する。光学位置センサ46の出力は、制御部48に提供される。
【0047】
ボイスコイル44の反対端部は、負荷セル49の第1の端部に取り付けられる。負荷セル49の第2端部が、リニアアクチュエータ52の第1の端部でアクチュエータシャフト50に取り付けられる。リニアアクチュエータ52の第2の端部は、床支持部23に対して固定される構造に取り付けられる。
【0048】
上述のように位置付けられるので、負荷セル49は、振動表面26の前方と床支持部23の構造との間に加わる軸力を計測することができる。負荷セル49は、力信号51を提供し、以下に説明されるように、この軸力を制御部48へ反映させる。
【0049】
リニアアクチュエータ52は、床支持部23に対して軸34に沿った移動に対して固定されるシャフト50の構造の反対側に、その端部で、取り付けられる。一般的に、リニアアクチュエータ52は、ボイスコイル44より実質的に大きな振動表面26の平行移動を提供することができるが、はるかに低い動作速度である。例えば、リニアアクチュエータ52は、1インチよりはるかに大きい延長範囲を、毎秒1インチ未満であって典型的には毎秒3インチ未満のレートで、典型的には12インチのオーダーで、提供することができる。このタイプのリニアアクチュエータは、多様な販売業者から商業的に入手可能であって、例えば、軸34に沿って延びネジ環と係合するねじ軸を提供することができ、これら2つのうち1つは、ステッピングモータ54により回転可能であって、ねじ環を介してねじ軸の移動により駆動されるアクチュエータシャフト50の延長を制御する。
【0050】
ステッピングモータ54は、制御部48から、所定の角運動に関連付けられる所定数のステップでステッピングモータを回転するのに使用されることができる、ステッピングモータコマンド信号56を受信することができる。ステッピングモータ54及びリニアアクチュエータ52の相対的移動は、このため、ステッピングモータコマンド信号56のステップをカウントすることにより容易に決定することができる。ステッピングモータ54およびリニアアクチュエータ52の絶対位置は、筋骨格刺激装置10が起動した際、振動表面26をリミットスイッチ等に対して既知の位置へ移動することにより、ステッピングモータ54又はアクチュエータシャフト50を「ホーミング(homing)」することで、決定することができる。代替的に又は追加で、回転エンコーダ58(絶対位置または相対位置)は、ステッピングモータに取り付けられてよく、又はリニアエンコーダは、リニアアクチュエータ及び床支持部23の間に取り付けられてよく、制御部48へ絶対位置信号60を提供する。
【0051】
第1及び第2のリミットスイッチ51は、リニアアクチュエータ52の全移動範囲を表す、リミットスイッチ51により確立される範囲の外でのキャリッジ45の動きを検出するよう位置付けられている。また、これらのリミットスイッチ51は、制御部48と通信して、キャリッジ45の過度の移動を防止する。
【0052】
振動運動30及びバイアス運動32は、それぞれ、ボイスコイル44及びリニアアクチュエータ52により提供されてよいことが理解されるであろう。一般的に、ボイスコイル44は、高速で振動表面26を励起することができ、例えば、10ヘルツより実質的に大きいところに集中するパワースペクトルを有する振動表面26の動きを提供して、振動励起を提供する。一方、リニアアクチュエータ52は、振動表面26を励起してよく、1ヘルツより実質的に小さいところに集中するパワースペクトルを有するパターンの動きを提供して、実質的に定常状態の力適用を提供する。
【0053】
また、制御部48は、ユーザインターフェース100と通信することができ、例えば、ユーザ11からのコマンドを受信するタッチスクリーンを提供し、ユーザ11へのディスプレイを提供する。緊急停止線59は、制御部48及び緊急停止ボタン101の間を繋ぐ(
図1に示され以下に説明される)。クラッチ線61は、以下にまた説明される、電子クラッチ116への制御を提供する。
【0054】
制御部48は、一般的に、メモリ内のデータおよびプログラムに基づいて、電子コンピュータにより実行されるプログラムを格納する電子メモリと通信する1つ以上の電子コンピュータプロセッサを提供する。メモリは、このプログラムのため、非一時的な記憶媒体(non-transient storage medium)を提供する。
【0055】
次に
図4を参照すると、プログラムを実行する制御部48は、ボイスコイル44及びリニアアクチュエータ52を電気的に制御するため、2つの独立したフィードバックループを実装する。例えば、
図2を参照して上述されたように、バイアス運動32及び振動運動30を独立制御する。バイアス運動32及び振動運動30の異なるパラメータは、力、可動範囲、周波数、エネルギーを含み、力は、以下に説明されるように制御される。また、小規模フィードバックループ(不図示)が提供されてよく、機械初期化等のため、リニアアクチュエータ52の位置を制御する。
【0056】
ボイスコイル44の制御は、例えば、力、運動、エネルギー等の所望の振動性質を示す振動コマンド信号66に基づく。振動コマンド信号66は、振動コマンド信号66と同じ大きさ(例えば、力、運動、エネルギー等)を有するフィードバック信号70を受信する加算接合器68(一般的に制御部48内のソフトウエアに実装される)に提供される。加算接合器68は、振動コマンド信号66からフィードバック信号70を減算して、ボイスコイル44と通信する振動制御信号46の形式の「エラー信号」を生成する。
【0057】
フィードバック信号70は、光学位置センサ47により提供され、例えばエネルギー、力等の位置由来の量と同様、振動動きの直接制御(例えば、振幅、周波数等)を提供する。
【0058】
リニアアクチュエータ52の制御は、所望のバイアス力を示すバイアス力コマンド信号64に基づく。バイアス力コマンド信号64は、フィードバック信号78を受信する加算接合器76(一般に制御部48内のソフトウエアに実装される)に提供される。また、フィードバック信号78は、力の単位を有し、バイアス力コマンド信号64から減算されて、リニアアクチュエータ52のステッピングモータ54へのステッピングモータコマンド信号56を生成する。フィードバック信号78は、負荷セル52から派生することができ、例えばエネルギー伝達のような力由来の量と同様、バイアス力の直接制御を提供する。第2の実施形態では、負荷セル44は、フィードバック信号70及び78の両方を生成するために使用されることができる。この実施形態では、ボイスコイル44の動きは、
図3に示されるように、リニアアクチュエータ52の動きに機械的に加算される(これらの直列接続のため)。この機械的加算は、
図4の加算接合器72により表され、負荷セル49への結合された機械的変位を提供する。負荷セルは、低周波数バイアス運動32に重畳される(周囲の運動を提供する)高周波数振動運動30を一般的に含む負荷信号51を生成することができる。負荷信号51は、負荷信号51を処理する振動抽出器74(一般にソフトウエアに実装される)に提供されてよく、振動運動、ピーク振動力、エネルギー吸収等を含む振動に関する多様な異なるパラメータを提供する。振動運動は、例えば、ハイパスフィルタを信号51に適用し、そしてその結果の振幅を計測することにより、抽出されることができる。この抽出された振幅は、その後、振動運動のフィードバック信号70を提供することができる。例えば振動力等の他のパラメータが、負荷セル49、およびアクチュエータアセンブリ28の関連する構造(質量およびばね定数)の既知の動的性質から推定されることができ、エネルギー伝達が、負荷信号51と振動コマンド信号66を比較することにより推定されることができることが理解されるであろう。一般的に、エネルギー伝達は、ピーク間振動変位、振動周波数、振動加速度、交番振動力、振動波形、接合屈曲角、振動適用方向、バイアス力適用方向、バイアス力の大きさ、処置期間、システム内のユーザの組み合わせと同様ユーザ及びシステムの適合等、を含むがこれらに限定されない多様なパラメータを監視することにより制御されることができることが理解されるであろう。
【0059】
これらのケースのいずれかの振動抽出器74の出力は、フィードバック信号70を提供する。振動コマンド信号66、加算接合器68、ボイスコイル44、負荷セル49、及び振動抽出器74を含む第1のフィードバックループは、ボイスコイル44により生成される振動を、振動コマンド信号66により指定される正確な入力に制御することができることが理解されるであろう。一般的に、振動周波数は、正弦波の所定周波数をボイスコイル44に提供することにより、又は所定の電気信号を振動(回転不均衡)モータ又は振動運動を駆動するために使用される他のモータに提供することにより、制御された「開ループ(open loop)」であるが、周波数はまた、上記のフィードバックループを使用する制御された「閉ループ(closed loop)」であってもよい。
【0060】
振動制御は、負荷セル49以外のセンサ、例えば、加速度計、光学位置センサ、線形可変差動変圧器(LVDTs)等を使用して、振動コマンド信号66の対応する大きさの対応する計測のため、これらの手法のいずれかで特徴付けられてよいが、位置、加速度、力または速度フィードバックのいずれかを提供する。
【0061】
また、
図4及び
図5を参照すると、負荷信号51は、負荷信号51からバイアス運動32のみを抽出するバイアス力抽出器80に提供されてもよい。また、このバイアス力抽出器80は、ソフトウエアに、例えば、ローパスフィルタ又はウィンドウ平均化回路等として実装されてもよい。この抽出されたバイアス力は、フィードバック信号78を提供する。
【0062】
このため、バイアス力コマンド信号64、加算接合器76、リニアアクチュエータ52、負荷セル49およびバイアス力抽出器80を含む第2のフィードバックループが、リニアアクチュエータ52により生成されるバイアス力の力振幅を、バイアス力コマンド信号64により指定される正確な入力値に制御することができる。特定のバイアス運動32のフィードバック制御を提供する能力は、振動の適用の間、ユーザ11が刺激に応答して無意識に踏み板上への力を増加させ得る際に、重要である。このフィードバック制御は、振動表面26を後退させ、ユーザによるこの無意識に増加した圧力をオフセットする。
【0063】
図4を再度参照すると、振動表面26の所望の位置を示す位置コマンド信号62は、加算接合器82(一般に制御部48内のソフトウエアに実装される)により受信されてよく、またフィードバック信号84(ステッピングモータコマンド信号56を監視することにより内部的に生成される、又は、エンコーダ58又は床構造23及び踏み台26の間の相対位置を監視するよう位置するリニアエンコーダからの絶対位置信号60として得られるかいずれか)を受信し、そして、位置コマンド信号62からこれを減算して位置エラー信号63を生成する。ある例(不図示)では、エラー信号63は、加算接合器76からの信号に替えてリニアアクチュエータ52に提供されてよく、例えば筋骨格刺激装置10の初期化の間、リニアアクチュエータ52の位置の閉ループ制御を許容する。
【0064】
なお、図示されるように、位置エラー信号63は、振動表面26の所望位置の指示をユーザ11に提供する出力であってよく、これにより、フィードバックループは、以下に説明されるように、ユーザ11を介して効率的に実装される。
【0065】
次に
図7を参照すると、振動表面26上の振動及びバイアス力の双方を正確に制御する能力は、本発明に、例えば格納されたデータ構造90から制御部48により実行され、及びメモリに保持されるプロファイル実行プログラム92により実行されることのできる多数のトレーニングシーケンスを実装させる。
【0066】
ある例では、振動プロファイル94は、時間上変動するピーク振動力を記述することができ、バイアス力プロファイル96は、時間上変動するバイアス力を記述することができる。典型的に、バイアス力プロファイル96は、力の約10ポンドから少なくとも80ポンドの間の値を採用する。振動プロファイル94及びバイアス力プロファイル96は、筋骨格刺激装置10を制御することができ、ユーザ11に異なるバイアス力の範囲で振動を体験させる。この制御は、振動プロファイル94及びバイアス力プロファイル96に基づいて、信号66および64の変更を提供することによって、影響される。
【0067】
振動力を制御することに加えて、振動周波数は、振動周波数プロファイル94´を提供する第2の大きさで制御されてもよい。ある非限定的例では、振動周波数は、13ヘルツから変化して、34ヘルツまで上昇することができ、その後また約10秒の期間で13ヘルツまで低下する。
【0068】
上述のとおり、フィードバック信号70に対するボイスコイル44用の駆動信号の分析は、振動表面26からユーザ11への負荷及びエネルギー伝達、及び振幅、平均等を含む他の負荷/エネルギー/力パラメータに関する情報を示すことができる。フィードバック信号70の分析は、振動プロファイル94で周波数を介して掃引しながら、もっとも大きい筋肉活性化の周波数を特定することを支援することができる、ユーザ11/筋骨格刺激装置10の結合された共振に関する情報を提供することができる。
【0069】
同様に、バイアス力プロファイル96は、振動プロファイル94及び振動周波数プロファイル94´により拡がるセッションの間、バイアス力を変更するのに適用されることができる。ユーザ11の膝にボルスター36を配置することにより実装される受動モード(
図1および
図2に示す)では、このバイアス力プロファイル96は、
図4のフィードバックループへ、入力振動コマンド信号66として、単純に適用される。ボルスターが除去された能動モードでは、ユーザ11は、その脚を制御して、筋骨格刺激装置10からユーザへ提供される情報に基づいて、必要な力を適用しなければならない。
【0070】
例えば、ユーザ11は、制御部48と通信するユーザインターフェース100上で、ディスプレイを監視することができる(
図1および
図4に示す)。ディスプレイは、例えば、適合ゾーンと、その脚を振動表面26に対して変化させることでユーザにより適合ゾーン内へ操作されることができる、適合ゾーンに対して移動するマーカーと、を提供することができる。一般的に、
図4に記載され、バイアス力を制御するフィードバック制御の下の振動表面26の移動は、ユーザ11により所望の力を維持するこのタスクを大幅に単純化する。ユーザへのディスプレイは、その適合または動作範囲内でリニアアクチュエータ52の相対位置を単純に示すことができる。これにより、ユーザ11は、その範囲内でリニアアクチュエータ52を中心に置くことができる。リニアアクチュエータ52がその適合範囲内で動作する間、それは必要な力制御を提供する。バイアス力のためのフィードバックループは、遅延されて、例えば、3秒間隔で、各更新の間制限された運動でのみ、応答し(更新され)、反応速度が遅いユーザ11を支援する。代替的に又は加えて、振動表面26の移動は、力フィードバックループのガイダンスの下、スピードを制限され、これにより、ユーザが振動表面26を、フィードバックループの所定の力をわずかに超える力で押した際に、振動表面26が、一定のレートで後退して、ユーザに脚加圧エクササイズを実施させる。一般的に、ユーザ11により振動表面26に適用される必要な力に対するユーザ11へのガイダンスは、ユーザ11に向かって移動し(ユーザの力が所定以下の場合)、ユーザ11から遠ざかる(ユーザが振動表面26に過剰な力を適用した場合)振動表面26の形態で提供される。フィードバック制御の所定の設定点の所定量又はパーセンテージを超えて過負荷力が検出された場合、又は振動表面26が例えば
図3に示されるリミットスイッチ51により検出されるように、移動の限界に達した場合、この装置は、自動的に、処置(移動及び振動)を停止する。
【0071】
一般的に上述したとおり、所定の力レベルがユーザ11により維持されていない(すなわち、ユーザ11が振動表面26に対して十分強く押していない)場合、振動表面26の振動は、停止することができる。これは、ユーザがその脚を脚プレスの間後退させる(すなわち、振動表面26上への力を低減させる)際、不要な騒音を防止することができる。振動の有無(または調整)はまた、ユーザ11に(ユーザが実施するフィードバックループとして)、所定レベルのバイアス力を維持するため(押圧の間の目標負荷より僅かに上で後退の間の目標負荷より僅かに下)、その脚を後退させる間、振動表面26に適用される力を増加させなければならないことを指示することができる。
【0072】
代替的実施形態では、能動モードで、ユーザ11による不適切な筋肉抵抗の結果として、所望のバイアス力が得られなかった際、振動表面26の振動は、スイッチオフするよう制御されてよい。このモードでは、ユーザ11は、振動が開始するまで増加する力で、振動表面26を押圧し、その後、振動表面26上の押圧を抑えて振動を持続するよう指令される。
【0073】
他の例では、位置プロファイル104は、プロファイル94及び96と共に提供されてよく、ユーザ11は、その脚を使用してそれが振動する間振動表面26を移動させるように、またプロファイルのバイアス力に対して、所望の位置プロファイル104に追従するように指令される。これは、位置プロファイル104の軌跡及び現在位置106を示すユーザインターフェース100上のディスプレイにより、再度達成されることができる。ユーザ11は、現在位置106を操作することができ、振動表面26への力を増加又は減少させて、フィードバック制御の下応答して振動表面26を移動させて所与の力を維持する。こうして、所定の負荷での振動の下ユーザの筋肉の動的な運動が提供されることができる。位置プロファイル104は、バイアス力プロファイル96のみで、振動プロファイルなしで(すなわち、ゼロ振動で)実装されることができ、これにより、本発明は、振動なしで動的に負荷がかけられた動きを提供することができる。
【0074】
一般的に、プロファイル94、96、及び104は、休止及び反復の期間を含んでもよい。プロファイル94、96、及び104は、ユーザ11又は他からの操作入力コマンドにより入力又は修正されることができる。こうした操作入力コマンドは、例えば、標準曲線の形状を規定又は修正してよく、又は複数のデータ点の入力を介して任意のプロファイル曲線を提供してよい。これらの操作入力コマンドは、技術分野で周知の技術に基づいて、制御部48に接続されるインターフェース100又は他のコンピュータを介して入力されることができる。
【0075】
次に、
図1、2、及び6を参照すると、ボルスター36は、一般的に、作動軸34にわたって延びるパッド入り円筒であって、イコライザーアーム110により分離されて、膝の一方の側部にフィットする。ボルスター36間に延びるイコライザーアーム110は、イコライザーアーム110に沿った中途の旋回軸111で回動し、イコライザーアーム110を、振りアーム112の一端に接合する。振りアーム112は、第2の旋回軸114を介して、その反対端へ、床支持部23伝達することができる。こうして、ボルスター36は、振りアーム112の下方回転により、旋回軸112周囲でのボルスター36の回転が、ユーザ11の膝の上方及び下方の力を均一化することによって、ユーザ11の膝に対して、下方へ移動されることができる。代替的に、振りアーム112は、上方へ移動され、ユーザ11の膝から離れてボルスター36を移動して、ユーザに自由に筋骨格刺激装置10から退出させることができる。
【0076】
旋回軸114は、電子クラッチ116に取り付けられ、これにより、受動モードでの筋骨格刺激装置10の動作のため、ユーザ11の膝の上向きの運動を抑える位置に係止される。この場合、ボルスター36は、ユーザ11の膝の上向きの力に抵抗する。クラッチ116は、制御部48にプログラムされたように、所望のモードの動作に基づいて、制御部48と通信することができる。
【0077】
ガススプリング118は、床支持部23及び振りアーム112の間を繋くことができ、クラッチ116が開放された際に、振りアーム112への粘性減衰を持つ上向きのバイアスを提供する。
【0078】
緊急停止ボタン101(
図1に示す)は、制御部48と通信して、操作入力コマンドを受信し、プロファイルにより制御されるセッションを終了して、リニアアクチュエータ52の移動及びボイスコイル44の振動を停止し、クラッチ116を開放する。また、踏み台26は、制御部48と通信して、緊急停止ボタン101が押下された際、初期設定位置に戻る。
【0079】
また、プロファイル94、96、又は104の実行の間のユーザ11のパフォーマンスは、例えば、フィードバック振動70、78及び84又はエラー信号をロギングすることにより記録されてよい。ログデータは、リアルタイムで、又はプロファイルがユーザ11によりパフォーマンス向上評価された後、ユーザ11へ表示されてよい。このデータは、ローカルに表示され、印刷され、無線送信され、又は他者が使用するためデジタル記録媒体により送信されてもよい。
【0080】
また、フィードバックループは、ここで参照される処置装置と共に使用される他の装置を駆動するのに使用されてもよい。例えば、ユーザ11に取り付けられる神経筋電気刺激装置は、同期する、位相シフトされた、さもなければ適用された振動又はバイアス力信号に関する、電圧を発することにより処置を補完する。超音波及び透熱療法装置(不図示)は、他の補完する治療方法のように、同様の方法で適用されることができる。
【0081】
本発明者は、本発明が脚での使用に限定されず、腕や身体の他の部分をエクササイズするため類似のシステムとしての使用を見出すことができることを考慮する。
【0082】
所定の用語は、参照のみの目的のためここで使用され、このため、限定することを意図するものではない。例えば、「上部」、「下部」、「上方」、及び「下方」のような用語は、参照される図面中の方向を参照する。「前方」、「後方」、「後部」、「底部」及び「側部」のような用語は、一致するが任意の参照のフレーム内で、コンポーネントの部分の方向付けを記述し、これは、議論中のコンポーネントを記述するテキスト及び関連する図面を参照することにより明瞭となる。こうした用語は、上記で特に説明された用語、その派生物、および同様の意味の用語を含むことができる。同様に、用語「第1」、「第2」及び構造を参照する他のこうした数値用語は、文脈により明瞭に示されない限り、シーケンスまたは順番を暗示するものではない。
【0083】
本開示及び例示的実施形態の要素又は特徴を紹介する際、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、1つ以上のこうした要素または特徴があることを意味することを意図する。用語「備える」、「含む」及び「有する」は、包含的であり、特に記述されたもの以外の追加的要素又は特徴があってよいことを意図する。ここで説明された方法のステップ、プロセス、及び動作は、パフォーマンスの順番として特に特定されない限り、特に議論又は例示された特定の順番でのそれらのパフォーマンスを必要的に要求するものと解釈されないことがさらに理解される。追加又は代替的ステップが採用できることもまた理解される。
【0084】
「制御部」への参照は、スタンドアロンで及び/又は分散環境で、通信可能な1つ以上のマイクロプロセッサを含むものと理解されることができ、このため、他のプロセッサと有線又は無線通信で通信するよう構成されることができ、ここで、こうした1つ以上のプロセッサは、同様又は異なる装置であってよい1つ以上のプロセッサ制御の装置を動作させるよう構成されてよい。さらに、特定されない限り、メモリへの参照は、プロセッサ制御の装置の内部、プロセッサ制御の装置の外部にあってよく、有線又は無線ネットワークを介してアクセス可能な、1つ以上のプロセッサ可読又はアクセス可能なメモリ要素及び/又はコンポーネントを含むことができる。
【0085】
本発明がここに含まれる実施形態及び例示に限定されないことが特に意図され、請求の範囲は、以下の請求の範囲の範囲内にあるものとして、実施形態の部分を含むこれらの実施形態の修正形態および異なる実施形態の要素の組み合わせを含むものと理解されるべきである。ここに説明されるすべての刊行物は、特許および非特許文献を含み、ここに、参照によりその全体が組み込まれる。