特許第6424522号(P6424522)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6424522
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】車載装置、車載測距システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/495 20060101AFI20181112BHJP
   G01S 17/08 20060101ALI20181112BHJP
   G01S 17/93 20060101ALI20181112BHJP
【FI】
   G01S7/495
   G01S17/08
   G01S17/93
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-180407(P2014-180407)
(22)【出願日】2014年9月4日
(65)【公開番号】特開2016-53552(P2016-53552A)
(43)【公開日】2016年4月14日
【審査請求日】2017年3月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】高須賀 直一
(72)【発明者】
【氏名】舩橋 淳一郎
【審査官】 大▲瀬▼ 裕久
(56)【参考文献】
【文献】 再公表特許第2006/013615(JP,A1)
【文献】 特開2007−263915(JP,A)
【文献】 特開2001−194457(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01775600(EP,A1)
【文献】 特開2008−275400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48− 7/51
17/00−17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波である第1送信波を逐次送信して、前記第1送信波が物体で反射して生じた第1反射波を受信し、前記第1送信波および前記第1反射波の情報に基づいて前記物体までの距離を測定する第1電磁波式測距センサ(110)を備えた第1車両(C1)に搭載された車載装置(130)であって、
前記第1車両は、
第2車両に搭載された測距センサであり、前記第1電磁波式測距センサが受信可能な第2送信波を送信する第2電磁波式測距センサ(210)が、前記第2送信波を送信する時間を表す送信時間情報を、前記第2車両に搭載された第2無線通信装置(220)との無線通信により受信する第1無線通信装置(120)を備え、
前記車載装置は、
前記第1無線通信装置が受信した前記送信時間情報と、前記第1電磁波式測距センサが前記第1反射波を受信可能な状態としている受信期間を表す受信期間情報とに基づいて、前記第2送信波を前記第1電磁波式測距センサが受信する可能性がある干渉状態であるか否かを判定する干渉判定部(133)と、
前記第1電磁波式測距センサから前記第1送信波を送信させる送信タイミングと前記受信期間を制御し、前記干渉判定部が前記干渉状態であると判定したことに基づいて、前記干渉状態ではなくなるように、前記送信タイミングと前記受信期間を変更するセンサ制御部(131)とを備え
前記第1無線通信装置は、前記第2無線通信装置との通信により、前記第2電磁波式測距センサが前記第2送信波を送信する距離測定が終了したことを示す測距終了信号を受信するようになっており、
前記センサ制御部は、前記干渉判定部が前記干渉状態であると判定したことに基づいて、前記第1送信波の送信および前記第1反射波の受信を中断し、前記第1無線通信装置が前記測距終了信号を受信した後に、前記第1送信波の送信および前記第1反射波の受信を再開することを特徴とする車載装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記送信時間情報は、前記第2送信波を送信する間隔のパターンを表す送信パターン情報であり、
前記干渉判定部は、前記受信期間の間隔のパターンを前記受信期間情報として用い、前記送信パターン情報と前記受信期間の間隔のパターンとに基づいて、前記干渉状態であるか否かを判定することを特徴とする車載装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記送信時間情報は、前記第2送信波を送信する時刻を表す送信時刻情報であり、
前記干渉判定部は、前記受信期間の開始時刻と終了時刻を前記受信期間情報として用い、前記送信時刻情報と前記受信期間の開始時刻と終了時刻とに基づいて、前記干渉状態であるか否かを判定することを特徴とする車載装置。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか1項に記載の前記車載装置と、前記第1電磁波式測距センサと、前記第1無線通信装置とを備えた車載測距システム。
【請求項5】
請求項において、
前記車載装置は、前記第1無線通信装置から、前記第1送信波を送信する時間を表す情報を送信させる送信制御部(132)を備えていることを特徴とする車載測距システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波を送信して物体までの距離を測定する電磁波式測距センサを備えた車両に搭載され、その電磁波式測距センサを制御する車載装置、および、電磁波式測距センサと車載装置を備えた車載測距システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自車両と先行車との間の距離を測定するための装置として、レーザー光を自車両の前方に照射し、そのレーザー光が先行車で反射して生じた反射レーザー光を受光する装置が知られている。この装置は、特許文献1に記載されているように、レーザーレーダと呼ばれる。また、光学式測距センサと呼ばれることもある。以下、レーザーレーダが照射するレーザー光を照射光とする。
【0003】
特許文献1では、レーザーレーダが複数の車両の前端と後端に搭載されている。レーザーレーダが搭載された2台の車両が、先行車とその直後を走行する車両である後続車の関係になると、後続車の前端に搭載されたレーザーレーダが照射した照射光が先行車で反射して反射光が生じる。この反射光は後続車の前端に搭載されたレーザーレーダにより受光される。それだけではなく、先行車の後端から照射された照射光が、後続車の前端に搭載されたレーザーレーダにより受光されてしまう。
【0004】
先行車から照射された照射光が、後続車の前端に搭載されたレーザーレーダにより受光され、その照射光を反射光と誤認して物体までの距離を測定してしまうと、誤った距離測定結果を出力することになる。
【0005】
そこで、特許文献1では、後続車と先行車は、他方の車からの照射光を受光する位置関係にあるときは、他方の車のレーザーレーダが照射光を照射していないときに照射光の照射と反射光の受光を行う。他方の車からの照射光を受光する位置関係にあることの判断は、照射光を照射後に受光するレーザー光の数により行なっている。1つの照射光を照射したのみであるのに、複数のレーザー光を受光した場合は、他方の車からの照射光を受光する位置関係にあるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−159764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
互いに対向車となる関係の場合にも、他方の車からの照射光を受光する可能性がある。しかし、互いに対向車となる関係では、反射光は受光しないが、対向車が照射した照射光を受光してしまう場合がある。たとえば、走行している道路がカーブ路であるため、自車両と対向車の向きがずれており、かつ、自車両の先行車が存在しない場合などである。
【0008】
先行車が存在しないと、自車両の前方に向けて照射した照射光は反射光を生じない。また、自車両と対向車の向きがずれているので、自車両が前方に向けて照射した照射光は対向車に照射されないが、対向車が照射した照射光は自車両に照射されることがある。この場合、自車両が照射光を照射後に受光するレーザー光が、対向車が照射した照射光のみとなる。その結果、対向車が照射した照射光を反射光と誤認して物体までの距離を測定してしまう可能性があるという問題があった。
【0009】
なお、この問題は、レーザー光を照射する光学式測距センサに限らず、ミリ波など電波を送信して、その電波が物体で反射して生じた反射波を受信する電波式測距センサでも生じる。すなわち、この問題は、電磁波式測距センサであれば生じる。
【0010】
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、他車から送信された送信波を反射波であるとして距離を測定してしまうことを抑制できる車載装置、車載測距システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
上記目的を達成するための車載装置に係る発明は、電磁波である第1送信波を逐次送信して、第1送信波が物体で反射して生じた第1反射波を受信し、第1送信波および第1反射波の情報に基づいて物体までの距離を測定する第1電磁波式測距センサ(110)を備えた第1車両(C1)に搭載された車載装置(130)であって、第1車両は、第2車両に搭載された測距センサであり、第1電磁波式測距センサが受信可能な第2送信波を送信する第2電磁波式測距センサ(210)が、第2送信波を送信する時間を表す送信時間情報を、第2車両に搭載された第2無線通信装置(220)との無線通信により受信する第1無線通信装置(120)を備え、
車載装置は、第1無線通信装置が受信した送信時間情報と、第1電磁波式測距センサが第1反射波を受信可能な状態としている受信期間を表す受信期間情報とに基づいて、第2送信波を第1電磁波式測距センサが受信する可能性がある干渉状態であるか否かを判定する干渉判定部(133)と、第1電磁波式測距センサから第1送信波を送信させる送信タイミングと受信期間を制御し、干渉判定部が干渉状態であると判定したことに基づいて、干渉状態ではなくなるように、送信タイミングと受信期間を変更するセンサ制御部(131)とを備え
第1無線通信装置は、第2無線通信装置との通信により、第2電磁波式測距センサが第2送信波を送信する距離測定が終了したことを示す測距終了信号を受信するようになっており、
センサ制御部は、干渉判定部が干渉状態であると判定したことに基づいて、第1送信波の送信および第1反射波の受信を中断し、第1無線通信装置が測距終了信号を受信した後に、第1送信波の送信および第1反射波の受信を再開する
【0013】
また、上記目的を達成するための車載測距システムに係る発明は、本発明の車載装置と、第1電磁波式測距センサと、第1無線通信装置とを備える。
【0014】
第1車両は第1無線通信装置を備えており、この第1無線通信装置により、第2電磁波式測距センサが第2送信波を送信する時間を表す送信時間情報を受信する。この送信時間情報に基づいて、第2送信波を第1電磁波式測距センサが受信する可能性がある干渉状態であるか否かを判定する。干渉状態であるか否かの判定は、第1無線通信装置が受信した送信時間情報と、第1車両に備えられた第1電磁波式測距センサの受信期間情報とに基づいて行う。
【0015】
干渉状態であるか否かの判定を、第1無線通信装置で受信した情報を用いて行うので、第1車両と第2車両とが互いに対向車となる関係であっても、干渉状態であるか否かの判定が可能になる。そして、干渉状態であると判定したことに基づいて、干渉状態ではなくなるように、送信タイミングと受信期間を変更するので、第2送信波を第1反射波であるとして物体までの距離を測定してしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】レーザーレーダ110が物体までの距離を誤って測定してしまう状況を説明する図である。
図2】第1実施形態の第1車載測距システム100の構成図である。
図3】第1実施形態の第2車載測距システム200の構成図である。
図4図2のレーザーレーダ110の構成図である。
図5】レーザーレーダ110が実行する測距処理を示すフローチャートである。
図6】第1実施形態において演算装置130が実行する処理を示すフローチャートである。
図7】第2実施形態において演算装置130が実行する処理を示すフローチャートである。
図8】第3実施形態において演算装置130が実行する処理を示すフローチャートである。
図9】第4実施形態の第1車載測距システム100Aの構成図である。
図10】第4実施形態において演算装置130が実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示す第1車両C1は、本発明の車載測距システムの実施形態となる第1車載測距システム100を搭載しており、第2車両C2も、本発明の車載測距システムの実施形態となる第2車載測距システム200を搭載している。図1に示す状態では、第1車両C1と第2車両C2は、カーブ路において互いに対向車線を走行しており、互いに接近する方向に進行している。
【0018】
(車載測距システム100、200の構成)
第1車載測距システム100は、図2に示すように、レーザーレーダ110、無線通信装置120、演算装置130を備えている。第2車載測距システム200は、第1車載測距システム100と同じ構成であり、図3に示すように、レーザーレーダ210、無線通信装置220、演算装置230を備えている。
【0019】
第1車載測距システム100と第2車載測距システム200は構成が同じであるため、以下では、第1車載測距システム100のみ、構成要素を説明する。第2車載測距システム200の構成は、以下に説明する内容のうち、第1を第2に置き換えた構成である。
【0020】
レーザーレーダ110は、請求項の第1電磁波式測距センサである。このレーザーレーダ110は、第1車両C1のボディ前端あるいは第1車両C1の車室内の前端に配置されている。
【0021】
レーザーレーダ110は、図4に示すように、照射部111、駆動制御部112、受光部113、信号処理部114、電子シャッター(以下、単にシャッター)115を備える。
【0022】
照射部111は、パルス状のレーザー光を所定の照射角度範囲に照射する構成を備える。この構成は、たとえば、レーザー光を発光するレーザーダイオードと、そのレーザー光が通過するコリメートレンズを備えた構成である。コリメートレンズは、レーザーダイオードが発光したレーザー光を照射角度範囲の光に広げる。以下、レーザーレーダ110が照射したレーザー光を第1照射光という。第1照射光は請求項の第1送信波に相当する。
【0023】
駆動制御部112は、照射部111が備えるレーザーダイオードを発光させる駆動信号を照射部111に出力する。駆動信号は、後述するセンサ制御部131から指示された投受光パターンにより定まるタイミングで出力する。投受光パターンは第1照射光を照射させる照射タイミングを定めており、照射タイミングは請求項の送信タイミングに相当する。
【0024】
また、駆動制御部112はシャッター115の開閉状態も制御する。シャッター115を開にする場合には、シャッター115に開指示信号を出力し、シャッター115を閉にする場合には閉指示信号を出力する。
【0025】
開指示信号は、第1照射光が照射部111から照射される時点でシャッター115が開となっているようなタイミングで出力する。たとえば、開指示信号は、駆動信号の直前に出力する。
【0026】
開指示信号が出力されてシャッター115が開き、第1照射光が照射されてから、閉指示信号が出力されてシャッター115が閉じるまでが投受光期間であり、投受光期間の間は、受光部113が第1反射光を受光可能な状態である。投受光期間の長さは予め決定されており、たとえば、数百〜500ns程度である。この投受光期間のうち、第1照射光を照射する期間、すなわち、第1照射光のパルス幅は、たとえば1nsである。投受光期間は請求項の受信期間に相当する。
【0027】
受光部113は、第1照射光が外部の物体で反射して生じた反射光、すなわち、第1反射光を受光する構成を備える。この構成は、たとえば、集光レンズ、受光素子を備えた構成である。受光素子は複数備えられており、第1反射光の到来方向に応じて、集光レンズにより第1反射光がどの受光素子に導かれるかが異なる。よって、どの受光素子が第1反射光を受光したことを示す信号を出力するかで、物体の存在方向が分かる。なお、第1反射光は請求項の第1反射波に相当する。
【0028】
信号処理部114は、照射部111が第1照射光を照射してから受光部113が第1反射光を受光するまでの時間差の1/2に光速を乗じて、物体までの距離を算出する処理を行う。照射部111が第1照射光を照射した時間としては、駆動制御部112が駆動信号を出力した時点を用いる。
【0029】
電子シャッター(以下、単にシャッター)115は、照射部111に対して第1照射光の照射方向に配置されており、また、受光部113に対して第1反射光の到来方向に配置されている。このシャッター115は前述のように、駆動制御部112により制御され、第1照射光の照射に合わせて開とされ、投受光期間が経過した後に閉とされる。
【0030】
このレーザーレーダ110と同じ構成を備えるレーザーレーダ210は、請求項の第2電磁波式測距センサに相当し、レーザーレーダ210が照射する照射光を第2照射光とする。第2照射光は請求項の第2送信波に相当する。
【0031】
図2に戻り、無線通信装置120は、車車間通信が可能な通信装置であり、送信部121と受信部122とを備える。この無線通信装置120は、使用周波数が、たとえば5.8〜5.9GHz帯、あるいは700MHz帯であり、通信距離は数百メートルである。通信方式は、たとえば、ブロードキャスト方式を用いる。ただし、ユニキャストやマルチキャスト方式で送信してもよい。無線通信装置120は請求項の第1無線通信装置に相当し、第2車載測距システム200が備える無線通信装置220は請求項の第2無線通信装置に相当する。
【0032】
演算装置130は請求項の車載装置に相当しており、レーザーレーダ110、無線通信装置120と接続されている。この演算装置130は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータである。CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに記憶されているプログラムを実行することで、演算装置130は、センサ制御部131、送信制御部132、干渉判定部133として機能する。また、演算装置130は時計134を備える。時計134は、第1実施形態では使用せず、第2実施形態で使用する。なお、演算装置130が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
【0033】
(演算装置130の機能)
センサ制御部131は、レーザーレーダ110の投受光期間を定めるパターンである投受光パターンを、レーザーレーダ110の駆動制御部112に出力する。投受光パターンは、本実施形態では、擬似乱数を用いて決定する。擬似乱数には、たとえば、線形帰還シフトレジスタで生成したM系列を用いる。もちろん、擬似乱数はM系列に限定されず、M系列以外の擬似乱数でもよい。
【0034】
擬似乱数を用いて投受光パターンを決定する理由は、他車である第2車両C2に搭載されたレーザーレーダ210が照射した第2照射光による干渉を避けるためである。
【0035】
レーザーレーダ110は第1車両C1の前方の所定角度範囲に第1照射光を照射する。また、第2車載測距システム200の構成は、第1車載測距システム100と同一であり、第2車載測距システム200が備えるレーザーレーダ210は第2車両C2の前方の所定角度範囲に第2照射光を照射する。
【0036】
図1に示すように、第1車載測距システム100が備えるレーザーレーダ110により物体を検知できる検知範囲110Rは、第1車両C1が走行している車線を車幅方向に超えている。第1車載測距システム100と同一の構成である第2車載測距システム200が備えるレーザーレーダ210の検知範囲210Rも、第2車両C2が走行している車線を車幅方向に超えている。
【0037】
図1に示す位置関係では、第1車両C1は検知範囲210Rに入っている。したがって、第2車載測距システム200が備えるレーザーレーダ210が照射した第2照射光は、第1車載測距システム100が備えるレーザーレーダ110に受光される。第2照射光がレーザーレーダ110に受光されると、その第2照射光を第1反射光として誤認して物体までの距離を算出してしまう。
【0038】
投受光期間は、第1照射光の照射から始まる一定期間である。この一定期間に、第2照射光が照射されなければ、第2照射光がレーザーレーダ110に受光されることはない。レーザーレーダ110、210の投受光期間が一定周期で繰り返されると、繰り返し、レーザーレーダ110が第2照射光を受光してしまう可能性がある。これに対して、投受光期間と次の投受光期間との間隔がランダムになっていれば、第2照射光の照射タイミングとレーザーレーダ110の投受光期間とが重なってしまう可能性を低減できる。そこで、擬似乱数を用いて投受光パターンを決定するのである。
【0039】
投受光パターンは、010010001・・・など、0と1が並んだ数列である。1は、1回の投受光期間を意味する。0は、レーザー光の照射および受光を行わない休止期間を意味する。1つの休止期間の長さは投受光期間と同じであり、休止期間は、シャッター115が閉になっている。
【0040】
送信制御部132は、無線通信装置120を用いて、自システム、すなわち、第1車載測距システム100の投受光パターンを車両外部に逐次に送信する。投受光パターンを送信するタイミングは周期的でもよいし、また、図5に示す処理を終了後でもよい。第2車載測距システム200の送信制御部232も、第2車載測距システム200の投受光パターンを外部に送信する。第2車載測距システム200が送信する投受光パターンは、請求項の送信パターン情報、送信時間情報に相当する。
【0041】
第2車両C2と第1車両C1が互いの無線通信装置120、220の通信領域内に存在していれば、第2車両C2から送信された投受光パターンが、第1車両C1に搭載された無線通信装置120の受信部122に受信される。
【0042】
干渉判定部133は、第2照射光をレーザーレーダ110が受光する可能性がある干渉状態であるか否かを判定する。具体的には、受信部122が受信した投受光パターンと、自システムすなわち第1車載測距システム100が用いている投受光パターンを比較して、少なくとも一つの投受光期間が重なっている場合に、干渉状態とする。なお、第1車載測距システム100が用いている投受光パターンは請求項の受信期間情報に相当する。この比較は、受信した投受光パターンと、自システムが次回以降に用いる投受光パターンとを比較する。
【0043】
さらに、干渉判定部133は、干渉状態であると判定した場合、自システムが次回以降に用いる投受光パターンにおける投受光期間が、受信した投受光パターンにおける投受光期間と重ならないように、自システムが次回以降に用いる投受光パターンを変更する。
【0044】
たとえば、受信した投受光パターンと自システムの次回以降の投受光パターンが以下のようになっている場合、2回目の1が示す投受光期間が重なっている。
【0045】
受信した投受光パターン:010010001・・・
自システムの次回以降の投受光パターン:001010010・・・
この場合、自システムの次回以降の投受光パターンにおいて2回目の1をずらし、たとえば「変更後の投受光パターン」に示すように投受光パターンを変更する。
「変更後の投受光パターン」:001001010・・・
なお、上記の例とは異なり、新たな疑似乱数により投受光パターン全体を変更してもよい。
【0046】
図5を用いて、レーザーレーダ110の駆動制御部112、信号処理部114の処理をさらに具体的に説明する。図5に示す各ステップのうち、ステップS2〜S6、S10、S12は駆動制御部112が行い、その他のステップは信号処理部114が行う。図5に示す処理は、第1車両C1のシフトポジションが前進ポジションである場合など、第1車両C1の状態が実行条件を満たしている状態で繰り返し実行する。
【0047】
ステップS2では、投受光タイミングとなったか否かを判断する。投受光タイミングとなったか否かは、前回の投受光期間が終了してからの経過時間が、投受光パターンのうち、前回の投受光期間に対応する1と次回の投受光期間に対応する1との間にある0の数に応じた休止期間を経過したか否かで判断する。
【0048】
投受光タイミングではないと判断した場合(S2:NO)には、このステップS2の判断を繰り返す。投受光タイミングであると判断した場合(S2:YES)にはステップS4に進む。
【0049】
ステップS4では、シャッター115を開くために、開指示信号をシャッター115に出力する。ステップS6では、照射部111に第1照射光を照射させるために、駆動信号を照射部111に出力する。
【0050】
ステップS8では、受光部113が備える各受光素子から出力される受光信号を記憶する。ステップS10では、投受光期間が経過したか否かを判断する。この判断がNOであればステップS8に戻り、YESであればステップS12に進む。
【0051】
ステップS12では、シャッター115を閉じるために、閉指示信号をシャッター115に出力する。続くステップS14では、前回、後述するステップS18で距離を出力した後、第1照射光を照射した回数が積算基準回数に到達したか否かを判断する。積算基準回数はたとえば100回である。この判断がNOであれば、ステップS2に戻り、YESであればステップS16に進む。
【0052】
ステップS16では、ステップS8で記憶した受光信号を、受光素子別に積算する。ステップS18では、ステップS16で積算した後の受光信号の強度が物体検出閾値を超えている場合に物体ありと判定して、その物体までの距離を算出し、算出した距離を演算装置130あるいは他の所定の装置に出力する。物体までの距離は、第1照射光を照射してから受光部113が第1反射光を受光するまでの時間差と、光速とから算出する。
【0053】
図6は、演算装置130が実行する処理を示すフローチャートである。演算装置130は、この図6に示す処理を繰り返し実行する。図6の処理の実行タイミングは、たとえば、レーザーレーダ110が図5の処理を終了する都度とすることができる。また、一定周期で図6の処理を実行してもよい。
【0054】
ステップS20は送信制御部132が行う処理であり、現在使用している投受光パターンを、無線通信装置120の送信部121から送信させる。
【0055】
ステップS22、S24は干渉判定部133の処理である。ステップS22では、他の車両から送信された投受光パターン、すなわち、本実施形態では第2車両C2から送信された投受光パターンを、受信部122が受信したか否かを判断する。この判断がNOであれば図6の処理を終了し、YESであればステップS24へ進む。
【0056】
ステップS24では、第1車載測距システム100が用いている投受光パターンと、受信部122が受信した投受光パターンとを比較し、投受光期間が一致するか否かを判断する。すなわち、干渉状態であるか否かを判断する。この判断がNOであれば図6の処理を終了し、YESであればステップS26へ進む。
【0057】
ステップS26、S28はセンサ制御部131の処理である。ステップS26では、干渉状態とならないように投受光パターンを変更する。ステップS28では、ステップS26で変更した投受光パターンを、レーザーレーダ110の駆動制御部112に出力する。レーザーレーダ110の駆動制御部112は、新しい投受光パターンを取得すると、取得した新しい投受光パターンで図5の処理を行う。
【0058】
(第1実施形態の効果)
この第1実施形態の効果を説明する。説明の便宜上、第1車載測距システム100を例にして説明するが、第2車載測距システム200でも同じ効果が得られる。第2車両C2に搭載された第2車載測距システム200は、無線通信装置220、演算装置230、レーザーレーダ210を備えている。演算装置230の送信制御部232は、レーザーレーダ210の投受光パターンを無線通信装置220から送信している(S20)。
【0059】
第1車載測距システム100の演算装置130は、第2車両C2から投受光パターンを受信した場合(S22:YES)、投受光期間が一致するか否かを判断している(S24)。
【0060】
投受光期間が一致するか否かの判断を、無線通信装置120で受信した情報を用いて行うので、第1車両C1と第2車両C2とが互いに対向車となる関係であっても、投受光期間が一致するか否かの判断が可能になる。そして、投受光期間が一致していると判断すれば(S24:YES)、投受光パターンを変更し(S26)、変更した投受光パターンをレーザーレーダ110に出力している(S28)。これにより、レーザーレーダ110の投受光パターンが変更され、第2照射光の照射タイミングとレーザーレーダ110の投受光期間とが重なることが抑制される。したがって、第2照射光を第1反射光であるとして物体までの距離を測定してしまうことを抑制できる。
【0061】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
【0062】
第2実施形態は、演算装置130が実行する処理が第1実施形態と異なる。前述の第1実施形態では、受信した投受光パターンと自システムの投受光パターンとを比較して干渉状態か否かを判断していたが、第2実施形態では、送信時刻情報を受信し、その送信時刻情報と受信期間情報とに基づいて干渉状態か否かを判断する。
【0063】
図7に、第2実施形態において演算装置130が実行する処理を示すフローチャートである。この図7の処理は、図6に変えて実行するものである。
【0064】
ステップS30は送信制御部132が行う処理であり、請求項の送信時刻情報に相当する照射時刻情報を無線通信装置120の送信部121から送信させる。照射時刻情報は、現時点から所定回数分の第1照射光の照射開始時刻を表している情報である。照射開始時刻は時計134と、センサ制御部131から取得する投受光パターンとから決定する。また、この照射時刻情報に、各第1照射光の照射終了時刻を含ませてもよい。この図7は、第1車載測距システム100が備える演算装置130の処理として説明しているが、同一の構成を備える第2車載測距システム200の演算装置230も、このステップS30を実行する。したがって、る第2車載測距システム200も照射時刻情報を送信する。
【0065】
ステップS32、S34は干渉判定部133の処理である。ステップS32では、第2車載測距システム200から送信された照射時刻情報を、受信部122が受信したか否かを判断する。この判断がNOであれば図7の処理を終了し、YESであればステップS34へ進む。
【0066】
ステップS34では、干渉状態であるか否かを判断する。具体的には、受信部122が受信した照射時刻情報から、第2車載測距システム200が第2照射光を照射している期間を決定する。また、センサ制御部131から取得した投受光パターンからレーザーレーダ110の投受光期間の開始時刻と終了時刻を決定する。そして、レーザーレーダ110の投受光期間に、第2車載測距システム200が第2照射光を照射する期間が含まれるかを判断する。この判断がNOであれば図7の処理を終了し、YESであればステップS36へ進む。
【0067】
ステップS36、S38はセンサ制御部131の処理である。ステップS36では、干渉状態とならないように、レーザーレーダ110の投受光期間を変更する。たとえば、第2車載測距システム200が第2照射光を照射する期間を含んでいる、レーザーレーダ110の投受光期間を休止期間に変更し、休止期間に変更した投受光期間の直後の休止期間を投受光期間に変更する。
【0068】
ステップS38では、ステップS36で変更した投受光期間を反映した新たな投受光パターンを、レーザーレーダ110の駆動制御部112に出力する。レーザーレーダ110の駆動制御部112は、新しい投受光パターンを取得すると、取得した新しい投受光パターンで図5の処理を行う。
【0069】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、干渉状態の判断の具体的内容が第1実施形態と異なるが、干渉状態であると判断した場合には、干渉状態ではなくなるように、投受光パターンを変更している点は第1実施形態と同じである。したがって、第1実施形態と同様、第2照射光を第1反射光であるとして物体までの距離を測定してしまうことを抑制できる。
【0070】
<第3実施形態>
第3実施形態では、演算装置130は図8に示す処理を実行する。ステップS40〜S44は送信制御部132が行う。ステップS40では、レーザーレーダ110が、ステップS18の処理を実行して距離を出力したか否かを判断する。この判断がNOであればステップS46に進み、YESであればステップS42に進む。
【0071】
ステップS42では、待機信号を受信したか否かを判断する。この待機信号は、干渉状態であると判断した場合に送信する信号であり、この待機信号を送信した車載測距システムは、レーザー光による測距を中止していることを意味する。
【0072】
ステップS42を実行する状態では、レーザーレーダ110は距離を出力している。すなわち、測距を終了している。そこで、ステップS44では測距終了信号を、無線通信装置120の送信部121から送信する。待機信号を送信した車載測距システムが測距終了信号を受信すると、後述するように、待機状態を終了して、投受光を再開する。
【0073】
ステップS44を実行した場合、または、ステップS40の判断がNOである場合にはステップS46を実行する。ステップS46〜S50は、図6のステップS20〜S24と同じである。ステップS50において投受光期間が一致すると判断した場合、すなわち、干渉状態であると判断した場合、ステップS52に進む。
【0074】
ステップS52はセンサ制御部131が行う処理であり、投受光中断を指示する信号をレーザーレーダ110の駆動制御部112に出力する。さらに、ステップS54において、待機信号を無線通信装置120から送信する。このステップS54は送信制御部132が行う。
【0075】
ステップS56、S58はセンサ制御部131が行う。ステップS56では、測距終了信号を受信したか否かを判断する。この判断がNOであればステップS56を繰り返し、YESであればステップS58に進む。ステップS58では、投受光再開をレーザーレーダ110の駆動制御部112に指示する。この指示を受けたレーザーレーダ110は、投受光を中断する前に取得していた投受光パターンで、第1照射光の照射と第1反射光の受光とを再開する。
【0076】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、干渉状態であると判断したら(S50:YES)、投受光を中断するとともに(S52)、待機信号を無線通信装置120から送信し(S54)、測距終了信号を受信するまで、投受光を再開しない(S56、S58)。このようにしても、第2照射光を第1反射光であるとして物体までの距離を測定してしまうことを抑制できる。
【0077】
<第4実施形態>
第4実施形態の第1車載測距システム100Aは、図9に示すように、ステレオカメラ140を備えている。その他のハードウェア構成は、第1実施形態の第1車載測距システム100と同じである。
【0078】
このステレオカメラ140は、第1車両C1の前方を撮像範囲としており、撮像した画像を解析して、第1車両C1の前方に存在する物体までの距離を測定する機能を備える。このステレオカメラ140は、レーザー光により距離を測定しているのではなく、可視光により物体までの距離を測定しており、レーザー光を受光しても距離測定結果は変化しないので、請求項の別方式測距センサに相当する。なお、第2車載測距システム200もこのステレオカメラ140を備えていてもよい。
【0079】
第4実施形態では、演算装置130は、図10に示す処理を実行する。図10において、省略されている部分は、図8と同じ処理を実行する。ステップS54で待機信号を送信した後、ステップS55を実行する。
【0080】
ステップS55はセンサ制御部131が実行する処理であり、ステレオカメラ140に前方の物体までの測距を開始させる。そして、測距終了信号を受信し(S56:YES)、レーザーレーダ110に第1照射光の投光および第1反射光の受光を再開することを指示したら(S58)、ステレオカメラ140での測距を終了する(S59)。
【0081】
(第4実施形態の効果)
この第4実施形態では、干渉状態であると判断して(S50:YES)、レーザーレーダ110の投受光を中断した場合、ステレオカメラ140で物体までの距離を開始する(S55)。したがって、第3実施形態の効果に加えて、レーザーレーダ110による測距を中断している間も、物体までの距離を測定することができる。
【0082】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
【0083】
<変形例1>
たとえば、前述の実施形態では、第1照射光はパルス光であり、第1照射光を照射した時刻と第1反射光を受光した時刻との時間差から、物体までの距離を算出していた。すなわち、第1照射光の情報、第1反射光の情報として照射時刻と受光時刻を用いていた。しかし、これに限られず第1照射光が正弦波状に周波数が変化する第1照射光を連続的に照射し、その第1照射光と第1反射光との位相差から距離を測定する位相差測定方式で、物体までの距離を測定してもよい。すなわち、第1照射光の情報、第1反射光の情報として位相を用いて物体までの距離を測定してもよい。
【0084】
この位相差測定方式では、投受光期間の間ずっと、第1照射光を照射する点が前述の実施形態と異なるが、干渉判定の方法は、前述の実施形態と同じである。
【0085】
<その他の変形例>
前述の実施形態の信号処理部114の処理を演算装置130が行なってもよい(変形例2)。シャッター115の開閉に代えて、受信部222の導通状態を制御することで受光部113が第1反射光を受光可能な期間を制御してもよい(変形例3)。レーザーレーダ110が照射する第1照射光を、レーザーレーダ110から離れても等幅を維持する線状とし、その第1照射光を、所定の角度範囲にわたり走査してもよい(変形例4)。ミリ波などの電波を送信波、受信波として用いる電波式測距センサをレーザーレーダ110、210に代えて用いてもよい(変形例5)。また、請求項の第1、第2電磁波式測距センサとしてレーザーレーダ110、210を用いる場合には、電波式測距センサを請求項の別方式測距センサとして用いてもよい(変形例6)。投受光パターンを一定周期で投受光期間が繰り返すパターンとしてもよい(変形例7)。
【符号の説明】
【0086】
100:第1車載測距システム、 110:レーザーレーダ、 110R:検知範囲、 111:照射部、 112:駆動制御部、 113:受光部、 114:信号処理部、 115:電子シャッター、 120:無線通信装置、 121:送信部、 122:受信部、 130:演算装置、 131:センサ制御部、 132:送信制御部、 133:干渉判定部、 134:時計、 140:ステレオカメラ、 200:第2車載測距システム、 210:レーザーレーダ、 210R:検知範囲、 220:無線通信装置、 222:受信部、 230:演算装置、 232:送信制御部
図1
図2
図3
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図10