(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6424916
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法
(51)【国際特許分類】
B01D 21/30 20060101AFI20181112BHJP
B01D 21/01 20060101ALI20181112BHJP
【FI】
B01D21/30 A
B01D21/01 A
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-57407(P2017-57407)
(22)【出願日】2017年3月23日
(65)【公開番号】特開2017-202482(P2017-202482A)
(43)【公開日】2017年11月16日
【審査請求日】2017年12月21日
(31)【優先権主張番号】特願2016-93530(P2016-93530)
(32)【優先日】2016年5月9日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158573
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100123386
【弁理士】
【氏名又は名称】熊坂 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100184859
【弁理士】
【氏名又は名称】磯村 哲朗
(74)【代理人】
【識別番号】100196667
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100130834
【弁理士】
【氏名又は名称】森 和弘
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 清志
(72)【発明者】
【氏名】海老原 誠
【審査官】
佐々木 典子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−171678(JP,A)
【文献】
特開2014−065030(JP,A)
【文献】
特開2007−029851(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第1907533(CN,A)
【文献】
特開平02−261506(JP,A)
【文献】
特開2003−047805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 21/00−21/34
C02F 1/52− 1/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水を凝集槽で凝集剤と混合し、沈殿槽で濁質分を沈降分離する凝集沈殿処理において、ある周期で、前記凝集槽への凝集剤の注入量を複数段階に変更して凝集沈殿処理を行い、それぞれの段階での処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入量を選定することを特徴とする凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【請求項2】
処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入量のうちで、最も少ない凝集剤注入量を最適な凝集剤注入量に選定することを特徴とする請求項1に記載の凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【請求項3】
原水を凝集槽で凝集剤と混合し、沈殿槽で濁質分を沈降分離する凝集沈殿処理において、凝集剤の注入量と原水の流量から凝集剤の注入率を求め、ある周期で、前記凝集槽への凝集剤注入率を複数段階に変更して凝集沈殿処理を行い、それぞれの段階での処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入率を選定して、最適な凝集剤注入量を得ることを特徴とする凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【請求項4】
処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入率のうちで、最も小さい凝集剤注入率を最適な凝集剤注入率に選定することを特徴とする請求項3に記載の凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工業用水等を原水として、冷却水、洗浄水、上水、純水等を得るために、原水中の濁質分を除去する処理を行うことがある。その際に、凝集剤を使用して濁質分を凝集し沈殿させて除去する凝集沈殿処理が広く利用されている。
【0003】
通常、原水(工業用水等)の濁質濃度や成分は変動するので、凝集沈殿処理を行う際には、原水の濁質濃度や成分の変動に合わせて凝集剤の注入量を増減するのが望ましい。一般的に、濁質分を含む水に凝集剤を加えると、凝集沈殿後の処理水の濁度は下がっていくが、凝集剤の注入量が過剰になり過ぎると、濁質分が分散し、処理水の濁度は悪化するからである。
【0004】
ただし、現実的には、原水の濁質濃度や成分の変動を予測するのは難しく、事前に凝集剤の最適な注入量を決定するのは困難である。また、凝集沈殿処理は、多くの場合、水槽内の滞留時間があるので、凝集剤を注入してから処理水として出てくる迄の応答時間が長く、フィードバック制御も困難である。
【0005】
そこで、従来は、原水の濁質濃度や成分の変動にかかわらず、凝集剤の注入量を一定量にするか、原水の濁質濃度や成分の変動を見込んで、凝集剤の注入量を多めに設定することが行われていた。
【0006】
また、定期的あるいは必要に応じて、凝集剤を注入した原水を測定容器にサンプリングして凝集沈殿させ、所定時間経過後の濁度を計測するというサンプリング凝集沈殿チェックを行い、その結果に基づいて凝集剤の注入量を調整することが行われていた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−355680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のように、凝集剤の注入量を一定量で行う方法は、凝集剤に過不足が生じ、凝集剤の無駄や凝集沈殿処理の不良が発生するという問題がある。また、凝集剤の注入量を多めに設定する方法は、凝集剤が常に過剰になり、凝集剤の多量の無駄が発生するとともに処理水の濁度は悪化を招くという問題がある。また、サンプリング凝集沈殿チェックの結果に基づいて凝集剤の注入量を調整する方法は、サンプリング凝集沈殿チェックを行う手間が掛かる。
【0009】
これらの問題を解消するために、原水の成分や濁質分濃度および凝集性を測定して、凝集剤の注入量を決定するという方法も考えられるが、凝集沈殿処理設備とは別に、原水の成分や濁質分濃度および凝集性の測定を行う設備が必要になる。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、原水(工業用水等)の凝集沈殿処理において、簡易な手法で凝集剤の注入量を最適値にすることができる凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、凝集沈殿処理においては、凝集剤注入量の最適値は原水の濁質分濃度や成分によっても異なるものの、その最適値から外れても直ちに処理水の水質(濁度)が悪化する訳ではなく徐々に悪化することに着目し、原水の凝集沈殿処理を行う中で、周期的に、凝集剤の注入量を複数段階に変更させた凝集沈殿処理を行って、それぞれの段階で得られた処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入量を選定することで、凝集剤注入量を最適値にすることを着想した。
【0012】
本発明は、上記の着想に基づいており、以下のような特徴を有している。
【0013】
[1]凝集沈殿処理において、ある周期で、凝集剤の注入量を複数段階に変更して凝集沈殿処理を行い、それぞれの段階での処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入量を選定することを特徴とする凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【0014】
[2]処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入量のうちで、最も少ない凝集剤注入量を最適な凝集剤注入量に選定することを特徴とする前記[1]に記載の凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【0015】
[3]凝集沈殿処理において、凝集剤の注入量と原水の流量から凝集剤の注入率を求め、ある周期で、凝集剤注入率を複数段階に変更して凝集沈殿処理を行い、それぞれの段階での処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入率を選定して、最適な凝集剤注入量を得ることを特徴とする凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【0016】
[4]処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入率のうちで、最も小さい凝集剤注入率を最適な凝集剤注入率に選定することを特徴とする前記[3]に記載の凝集沈殿処理における凝集剤注入量制御方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、原水(工業用水等)の凝集沈殿処理において、サンプリング凝集沈殿チェックを行う手間や原水の成分等の測定を行う設備を必要とすることなく、簡易な手法で凝集剤の注入量を最適値にすることができる。その結果、凝集剤の注入量の過不足による凝集剤の無駄や凝集沈殿処理の不良、あるいは、凝集剤の過剰注入による多量の無駄の発生や処理水の濁度の悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態における装置構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態において用いる凝集沈殿処理設備の装置構成を示す図である。
図1において、1は凝集槽、2は沈殿槽、3は凝集剤、4は凝集剤注入ポンプ、5は濁度計、6は制御装置を示す。
【0021】
原水(工業用水等)は、凝集槽1で凝集剤3と混合し、沈殿槽2で濁質分が沈降分離され、濁度計5で処理水の水質を測定する。凝集剤注入ポンプ4は、制御装置6からの制御信号により、凝集剤を一定時間、一定量を注入する。この一定時間というのは、凝集剤を注入した原水が水質(濁度)を測定する計器(ここでは、濁度計5)に到達するまでの時間を示す。具体的には、薬品の注入点から測定点までの滞留時間であり、設備容積を設計流量で除して計算する。
【0022】
その上で、この実施形態においては、原水の凝集沈殿処理を行う中で、ある周期で、凝集剤注入量を複数段階に変更して凝集沈殿処理を行い、それぞれの段階での処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入量を選定するようにしている。すなわち、ある凝集剤注入量(第1段階の凝集剤注入量)での注入を開始してから一定時間経過後の処理水の水質を測定・記録する。次に、凝集剤注入量を変更して第2段階の凝集剤注入量にし、同様に一定時間経過後の処理水の水質を測定・記録する。それを、予め定めた回数(段階数)まで繰り返す。そして、それらの処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入量を選定する。そのような、集剤注入量の複数段階変更による最適な凝集剤注入量の選定を周期的に行う。
【0023】
ここで、凝集剤注入量の変更前後の影響を確実に判別するためには、注入点から測定点までの間の水が確実に置換されることが必要である。従って、凝集剤注入量の複数段階変更による最適な凝集剤注入量の選定の周期は、少なくとも滞留時間の3倍以上の時間をとることが望ましい。一方、ある期間(ある段階)の凝集材注入量が不適切だった場合、あまりにその期間(その段階)が長いと前後の水での希釈ができなくなり、その後の処理に悪影響を与える可能性が発生する。このため、凝集材注入量の複数段階変更による最適な凝集剤注入量の選定の周期の上限は、被処理水の用途にもよるが一般的に滞留時間の5倍程度が望ましい。
【0024】
なお、最適な凝集剤注入量を選定する際には、処理水の水質測定結果が最も良好であった凝集剤注入量を選定するか、処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入量のうちで、最も少ない凝集剤注入量を最適な凝集剤注入量に選定することが考えられるが、ここでは、後者によって最適な凝集剤注入量を選定するようにしている。なお、上記の「予め設定した許容範囲」は、例えば、工場での使用、飲用、環境中への放流等、各水処理設備が目的とする用途に対し支障をきたさないと判断した水質範囲(濁度範囲)である。
【0025】
以下に、本発明の具体的な実施形態(実施形態1、実施形態2)を述べる。
【0026】
[実施形態1]
この実施形態1においては、ある周期で、毎回、予め設定した凝集剤注入量の複数段階の変更を行い、最適な凝集剤注入量を選定するようにしている。
【0027】
図2は、実施形態1における凝集剤注入量の時間的変化の一例を模式的に示している。また、表1に、
図2に示した凝集剤注入量の時間変化に加えて、それぞれの凝集剤注入量での処理水の水質を示している。なお、
図2と表1においては、説明を簡素化するために、時間と凝集剤注入量は無単位な値(無次元化した値)で表している。また、表1において、処理水の水質は、濁度が予め定めた許容範囲内である場合は○、濁度が予め定めた許容範囲外である場合は×で表している。
【0029】
図2と表1に示すように、ここでは、以下のようにして、凝集剤注入量を制御している。
【0030】
まず、時間1、2、3、4において、凝集剤注入量を1、2、3、4と4段階に変更する。その中で、凝集剤注入量3、4の時の処理水の水質が許容範囲内であるので、少ない方の凝集剤注入量3を最適な凝集剤注入量と選定する。そして、時間5、6、7、8は最適な凝集剤注入量3を継続する。
【0031】
次に、時間9、10、11、12において、凝集剤注入量を1、2、3、4と4段階に変更する。その中で、凝集剤注入量2、3、4の時の処理水の水質が許容範囲内であるので、最も少ない集剤注入量2を最適な凝集剤注入量と選定する。そして、時間13、14、15、16は最適な凝集剤注入量2を継続する。
【0032】
以下、時間17以降も上記を繰り返す。
【0033】
つまり、この実施形態1では、8時間を1サイクル(1周期)として、前半の4時間(時間1〜4、9〜12、・・・)を最適凝集剤注入量選定期間、後半の4時間(時間5〜8、13〜16、・・・)を最適凝集剤注入量継続期間としている。
【0034】
[実施形態2]
この実施形態2においては、前回に選定した最適な凝集剤注入量を基準にして凝集剤注入量を増減させて、最適な凝集剤注入量を選定するようにしている。
【0035】
図3は、実施形態2における凝集剤注入量の時間変化の一例を模式的に示している。また、表2に、
図3に示した凝集剤注入量の時間的変化に加えて、それぞれの凝集剤注入量での処理水の水質を示している。なお、
図3と表2においては、説明を簡素化するために、時間と凝集剤注入量は無単位な値(無次元化した値)で表している。また、表3において、処理水の水質は、濁度が予め定めた許容範囲内である場合は○、濁度が予め定めた許容範囲外である場合は×で表している。
【0037】
図3と表2に示すように、ここでは、以下のようにして、凝集剤注入量を制御している。
【0038】
まず、時間1、2、3において、前回に選定した最適な凝集剤注入量が4であったとして、時間1では前回の最適な凝集剤注入量である凝集剤注入量4、時間2では前回の最適な凝集剤注入量4から1減少させて凝集剤注入量3、時間3では前回の最適な凝集剤注入量4から1増加させて凝集剤注入量5と3段階に変更する。凝集剤注入量3、4、5の全てで処理水の水質が許容範囲内であるので、最も少ない凝集剤注入量3を最適な凝集剤注入量と選定する。
【0039】
次に、時間4、5、6において、前回(時間1、2、3)に選定した最適な凝集剤注入量が3であるので、時間4では前回の最適な凝集剤注入量である凝集剤注入量3、時間5では前回の最適な凝集剤注入量3から1減少させて凝集剤注入量2、時間6では前回の最適な凝集剤注入量3から1増加させて凝集剤注入量4と3段階に変更する。その中で、凝集剤注入量3、4の時の処理水の水質が許容範囲内であるので、少ない方の凝集剤注入量3を最適な凝集剤注入量と選定する。
【0040】
次に、時間7、8、9において、前回(時間4、5、6)に選定した最適な凝集剤注入量が3であるので、時間7では前回の最適な凝集剤注入量である凝集剤注入量3、時間8では前回の最適な凝集剤注入量3から1減少させて凝集剤注入量2、時間9では前回の最適な凝集剤注入量3から1増加させて凝集剤注入量4と3段階に変更する。凝集剤注入量2、3、4の全てで処理水の水質が許容範囲内であるので、最も少ない凝集剤注入量2を最適な凝集剤注入量と選定する。
【0041】
以下、時間10以降も上記を繰り返す。
【0042】
つまり、この実施形態2では、3時間を1サイクル(1周期)として、最適な凝集剤注入量を選定するようにしている。
【0043】
このようにして、この実施形態1、2では、原水(工業用水等)の凝集沈殿処理において、サンプリング凝集沈殿チェックを行う手間や原水の成分等の測定を行う設備を必要とすることなく、簡易な手法で凝集剤注入量を最適値にすることができる。その結果、凝集剤注入量の過不足による凝集剤の無駄や凝集沈殿処理の不良、あるいは、凝集剤の過剰注入による多量の無駄の発生や処理水の濁度の悪化を防ぐことができる。
【0044】
しかも、処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入量のうちで、最も少ない凝集剤注入量を最適な凝集剤注入量に選定するようにしているので、より一層、凝集剤注入量を削減することが可能になる。
【0045】
なお、上記の実施形態では、凝集剤注入量を複数段階に変更して、最適な凝集剤注入量を選定するようにしているが、原水の流量の時間的な変動が大きい場合には、凝集剤注入量と原水流量から凝集剤注入率(=凝集剤注入量/(原水流量+凝集剤注入量)×100)を求め、ある周期で、凝集剤注入率を複数段階に変更した凝集沈殿処理を行い、それぞれの段階での処理水の水質測定結果に基づいて最適な凝集剤注入率を選定して、最適な凝集剤注入量を得るようにするとよい。
【0046】
その際、最適な凝集剤注入率を選定するには、処理水の水質測定結果が最も良好であった凝集剤注入率を選定するか、処理水の水質測定結果が予め設定した許容範囲内である凝集剤注入率のうちで、最も少ない凝集剤注入率を最適な凝集剤注入率に選定することが考えられるが、後者によって最適な凝集剤注入率を選定するのが好ましい。
【実施例1】
【0047】
本発明の実施例として、工業用水を原水とした凝集沈殿処理による純水の製造において、前処理である凝集剤注入制御を上記の本発明の実施形態2に基づいて行った。
【0048】
その結果、安定した凝集沈殿処理を行うことができ、本発明の有効性を確認することができた。
【符号の説明】
【0049】
1 凝集槽
2 沈殿槽
3 凝集剤
4 凝集剤注入ポンプ
5 濁度計
6 制御装置