(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面を参照して実施例を説明する。
図1に示すように、ネットワークシステム2は、サーバ10と、PC60と、複数個のプリンタ70,80,90と、を備える。サーバ10は、LAN4に接続されている。PC60は、持ち運び可能である。PC60は、LAN4と異なるLAN8に一時的に接続される。PC60は、各LAN4,8とインターネット6とを介して、サーバ10と通信可能に接続されている。第1プリンタ70と第2プリンタ80と第3プリンタ90とは、LAN8に接続されている。各プリンタ70,80,90は、LAN4,8とインターネット6とを介して、サーバ10と通信可能に接続されている。なお、第1プリンタ70のプリンタIDは「PRI70」であり、第2プリンタ80のプリンタIDは「PRI80」であり、第3プリンタのプリンタIDは「PRI90」である。
【0019】
(サーバの構成)
サーバ10は、メモリ20と、制御部30と、ネットワークインターフェイス50と、を備える。制御部30は、メモリ20に記憶されているサーバプログラム22に従って、様々な処理を実行する。制御部30がサーバプログラム22に従って処理を実行することによって、記憶制御部32、識別情報取得部36、対象データ取得部38、画面データ供給部40、設定情報取得部44、印刷データ生成部46、及び、印刷データ供給部48の機能が実現される。なお、記憶制御部32は、現行印刷条件情報取得部34と、デフォルト印刷条件情報取得部35と、を備える。画面データ供給部40は、生成部42を備える。
【0020】
メモリ20は、制御部30によって実行されるサーバプログラム22を格納している。メモリ20は、機種情報格納領域24と、プリンタ情報格納領域26と、レイアウトデータ格納領域28と、を備える。
【0021】
機種情報格納領域24は、複数個の機種情報110,130(
図2参照)を格納する。1個の機種情報110,130は、プリンタの一機種に対応する情報である。制御部30の記憶制御部32は、例えば、インターネット6を介して、各機種のプリンタのベンダのサーバから、各機種の機種情報を取得して、機種情報格納領域24に格納する。あるいは、記憶制御部32は、例えば、各機種の機種情報を格納しているメディアから機種情報を取得して、各機種の機種情報を機種情報格納領域24に格納する。また、あるいは、記憶制御部32は、例えば、各機種の機種情報を各プリンタ70〜90から取得して、各機種の機種情報を機種情報格納領域24に格納する。
【0022】
(機種情報の内容)
図2に示すように、機種情報110には、モデル名112が「AAA」である機種のプリンタに関する情報が登録されている。機種情報110に登録されている情報は、機種印刷条件情報120と、解釈可能データ形式情報122と、レイアウトデータ情報124と、に分類される。機種印刷条件情報120は、機種「AAA」がサポートしている印刷条件を示す情報である。機種印刷条件情報120は、項目114と、オプション116と、内容118と、が関連付けられた情報である。
【0023】
機種印刷条件情報120では、例えば、項目114の「ステープラ」には、オプション116の「YES」が関連付けられている。これは、機種「AAA」のプリンタには、印刷を実行した後の印刷媒体をステープラで綴じる機能(ステープラ機能)を実行するための設備を設置可能であることを意味する。即ち、機種「AAA」のプリンタの中には、ステープラ機能を実行するための設備が設置されているプリンタも存在するし、当該設備が設置されていないプリンタも存在することを意味する。また、内容118は、機種「AAA」のプリンタがサポートしている印刷条件の各設定項目の内容を示し、ユーザが選択可能な選択肢を意味する。例えば、「ステープラ」に関連付けられている内容118の「ON、OFF」は、ステープラ機能を実行する印刷(ON)、及び、ステープラ機能を実行しない印刷(OFF)が、ユーザが選択可能な選択肢であることを意味する。なお、以下で詳しく説明するが、内容118に示される「ユーザが選択可能な選択肢」は、個々のプリンタ70等の現在の状態によって変動する。
【0024】
上記のステープラ機能のように、個々のプリンタで実行可能であるのか否かが変わる項目には、オプション116の「YES」が関連付けられる。例えば、項目114の「両面印刷」にも、オプション116の「YES」が関連付けられている。これは、機種「AAA」のプリンタには、両面印刷機能を実行するための設備を設置可能であることを意味する。また、「両面印刷」に関連付けられている「片面、長辺綴じ、片面綴じ」は、両面印刷機能を実行する場合の様々な手法が、ユーザが選択可能な選択肢であることを意味する。
【0025】
逆に、オプション116の「NO」と関連付けられている項目114(「色」、「解像度」、「原稿方向」、及び、「用紙サイズ」)は、機種「AAA」のプリンタに特別な設備を設置しなくても、機種「AAA」のプリンタが実行可能な項目である。「色」に関連付けられている「カラー、モノクロ」は、カラー印刷及びモノクロ印刷が、ユーザが選択可能な選択肢であることを意味する。同様に、「解像度」に関連付けられている「300dpi、600dpi、1200dpi」は、300dpiの解像度の印刷、600dpiの解像度の印刷、及び、1200dpiの解像度の印刷が、ユーザが選択可能な選択肢であることを意味する。また、「原稿方向」に関連付けられている「ヨコ、タテ」は、印刷媒体の横方向の印刷及び印刷媒体の縦方向の印刷が、ユーザが選択可能な選択肢であることを意味する。「用紙サイズ」に関連付けられている「LETTER、A4、B4」は、LETTERサイズの印刷媒体の印刷、A4サイズの印刷媒体の印刷、及び、B4サイズの印刷媒体の印刷が、ユーザが選択可能な選択肢であることを意味する。なお、機種印刷条件情報120は、機種「AAA」のプリンタが実行し得る印刷条件を示す情報と言うこともできる。
【0026】
解釈可能データ形式情報122に関連付けられた内容118には、機種「AAA」のプリンタが解釈可能なデータの形式を示す情報が登録されている。レイアウトデータ情報124に関連付けられた内容118には、後述するレイアウトデータを特定するためのレイアウト番号が登録されている。
【0027】
機種情報130には、モデル名132が「BBB」である機種のプリンタに関する情報が登録されている。機種情報130に登録されている情報は、機種情報110と同様に、機種印刷条件情報140と、解釈可能データ形式情報142と、レイアウトデータ情報144と、に分類される。なお、機種印刷条件情報140は、機種「AAA」のプリンタの機種印刷条件情報120と異なり、「ステープラ」及び「両面印刷」を含まない。これは、機種「BBB」のプリンタには、両面印刷機能、ステープラ機能を実行するための設備を設置することができないことを意味する。機種情報110と機種情報130とを比べるとわかるように、機種「AAA」のプリンタと機種「BBB」のプリンタでは、項目数も異なるし、項目の内容(即ちユーザが選択可能な選択肢)も異なる。従って、機種「AAA」と機種「BBB」とは、サポートしている印刷条件が異なる。なお、
図2には、2種類の機種「AAA」、「BBB」の機種情報110,130のみが示されているが、機種情報記憶領域24には、さらに、他の様々な機種(例えば「CCC」)の機種情報が格納されている。
【0028】
プリンタ情報格納領域26(
図1参照)には、各プリンタ70〜90のプリンタ情報が格納される。後述するように、記憶制御部32は、各プリンタ70〜90からプリンタ情報を取得して、各プリンタ70〜90のプリンタ情報をプリンタ情報格納領域26に格納する(
図5のS606,608,616,618参照)。
【0029】
(プリンタ情報の内容)
図3に示すように、プリンタ情報210は、プリンタIDが「PRI70」である第1プリンタ70のプリンタ情報である。プリンタ情報210は、プリンタID「PRI70」と、第1プリンタ70の機種を示すモデル名「AAA」と、を含む。プリンタ情報210は、さらに、現行印刷条件情報218と、デフォルト印刷条件情報220と、を含む。
【0030】
現行印刷条件情報218は、第1プリンタ70が現在実行可能な印刷条件を示す。現行印刷条件情報218は、項目214と内容216とが関連付けられた情報である。第1プリンタ70の機種は、「AAA」である。従って、第1プリンタ70の機種情報は、
図2の機種情報110である。
図2に示されるように、機種「AAA」の機種印刷条件情報120では、項目114の「両面印刷」及び「ステープラ」は、オプション116の「YES」に関連付けられている。従って、機種情報110のみでは、第1プリンタ70が、両面印刷機能及びステープラ機能を実行可能であるのか否かが分からない。
図3に示されるように、第1プリンタ70の現行印刷条件情報218では、項目214の「両面印刷」と、内容216の「あり」と、が関連付けられている。これは、第1プリンタ70には、現在、両面印刷機能を実行するための設備が設置されており、第1プリンタ70が両面印刷機能を実行可能であることを意味する。一方、第1プリンタ70の現行印刷条件情報218では、項目214の「ステープラ」と、内容216の「なし」と、が関連付けられている。これは、第1プリンタ70には、現在、ステープラ機能を実行するための設備が設置されておらず、第1プリンタ70がステープラ機能を実行不可能であることを意味する。
【0031】
また、
図2に示すように、機種「AAA」の機種印刷条件情報120では、項目114の「用紙サイズ」と、内容118の「LETTER、A4、B4」と、が関連付けられている。一方、
図3に示すように、第1プリンタ70の現行印刷条件情報218では、項目214の「用紙サイズ」と、内容216の「A4、LETTER」と、が関連付けられている。これは、第1プリンタ70は、LETTER、A4、及び、B4のサイズの印刷媒体に印刷可能であるが、現在、第1プリンタ70には、LETTER及びA4のサイズの給紙カセットのみがセットされており、B4のサイズの給紙カセットがセットされていないことを示す。即ち、第1プリンタ70は、現在、LETTER及びA4のサイズの印刷媒体のみに印刷可能であることを示す。なお、項目214の「用紙残り数」に関連付けられている「A4あり、LETTERあり」は、A4のサイズの印刷媒体が給紙カセットに残っているとともに、LETTERのサイズの印刷媒体が給紙カセットに残っていることを示す。
【0032】
第1プリンタ70が現在実行可能な印刷条件は変化し得る。例えば、ステープラ機能を実行するための設備が、第1プリンタ70に設置された場合には、第1プリンタ70は、ステープラ機能を実行可能となる。後述するが、第1プリンタ70は、現在実行可能な印刷条件が変化すると、新たな現行印刷条件情報をサーバ10に供給する(
図5のS612参照)。サーバ10は、新たな現行印刷条件情報を取得すると、現行印刷条件情報218を新たな現行印刷条件情報に更新する。
【0033】
デフォルト印刷条件情報220は、第1プリンタ70に現在設定されているデフォルト印刷条件を示す。デフォルト印刷条件情報220は、項目214と、内容216と、が関連付けられた情報である。デフォルト印刷条件は、第1プリンタ70に対してユーザによって予め指定された印刷条件である。即ち、印刷の実行時に他の印刷条件が指定されない限り、第1プリンタ70は、デフォルト印刷条件に従って、印刷を実行する。
【0034】
なお、
図3では詳しい図示を省略しているが、プリンタ情報格納領域26には、第2プリンタ80のプリンタ情報、及び、第3プリンタ90のプリンタ情報も、格納されている。本実施例では、第2プリンタ80の機種は「BBB」であり、第3プリンタ90の機種は「CCC」である。
【0035】
レイアウトデータ格納領域28(
図1参照)は、複数個のレイアウトデータ310,330(
図4参照)を格納する。1個のレイアウトデータ310,330は、プリンタの一機種に対応する情報である。制御部30の記憶制御部32は、上記の機種情報110,130の場合と同様に、サーバから取得される各機種のレイアウトデータをレイアウトデータ格納領域28に格納してもよいし、メディアから取得される各機種のレイアウトデータをレイアウトデータ格納領域28に格納してもよいし、各プリンタ70〜90から取得される各機種のレイアウトデータをレイアウトデータ格納領域28に格納してもよい。
【0036】
(レイアウトデータの内容)
図4に示すように、レイアウトデータ310,330は、それぞれ、「1」、「2」という番号が付与されている。この番号は、
図2の機種情報110,130に含まれるレイアウトデータ情報124,144(「レイアウトデータ」に関連付けられている)に示されるレイアウトデータ番号に対応する。即ち、機種「AAA」のプリンタ(例えば第1プリンタ70)のためのレイアウトデータが、
図4のレイアウトデータ310であり、機種「BBB」のプリンタ(例えば第2プリンタ80)のためのレイアウトデータが、
図4のレイアウトデータ330である。なお、レイアウトデータ格納領域28には、さらに、他の機種(例えば「CCC」)のためのレイアウトデータが格納されている。
【0037】
機種「AAA」のプリンタのためのレイアウトデータ310は、フィールドデータ312と、位置データ318と、を含む。フィールドデータ312は、項目の文字列314と、ボックスタイプ316と、が関連付けられたデータである。項目の文字列314は、対応する機種情報(即ち機種「AAA」の機種情報110)の機種印刷条件情報120の各項目114を示す文字列である。項目の文字列314は、さらに、機種印刷条件情報120の各項目114に含まれない「印刷部数」という文字列を含む。ボックスタイプ316は、後述の設定画面500(
図8参照)で表示されるボックスのタイプを示す情報である。本実施例では、数字選択タイプのボックスと、文字列選択タイプのボックスと、の2種類のボックスが存在する。数字選択タイプのボックスは、予め決められた範囲内で1以上の整数をユーザに選択させるためのボックスである。文字列選択タイプのボックスは、予め決められた2個以上の選択肢の中から1個の選択肢をユーザに選択(指定)させるためのボックスである。位置データ318は、関連するフィールドデータ312の設定画面500上の位置を示すデータである。
【0038】
レイアウトデータ330は、レイアウトデータ310と同様に、フィールドデータ332と、位置データ338と、を含む。フィールドデータ332は、項目の文字列334と、ボックスタイプ336と、が関連付けられたデータである。項目の文字列334は、対応する機種情報(機種「BBB」の機種情報130(
図2参照))の機種印刷条件情報140の各項目を示す文字列である。ただし、項目の文字列334は、機種印刷条件情報140の各項目に含まれない「印刷部数」という文字列を含む。また、項目の文字列334は、2個以上の選択肢が存在しない項目の文字列を含まない。例えば、機種印刷条件情報140の「色」は、「モノクロ」と関連付けられている。即ち、機種「BBB」のプリンタは、モノクロ印刷しか実行することができない。このため、ユーザは、モノクロ印刷以外を選択することができない(即ち選択肢がない)。このような項目の文字列は、レイアウトデータ330に含まれない。
【0039】
(プリンタの構成)
図1に示すように、第1プリンタ70は、制御部72と、印刷実行部78と、メモリ77と、を備える。メモリ77には、制御部72によって実行されるプリンタプログラム79が格納されている。制御部72は、メモリ77に格納されたプリンタプログラム79に従って、様々な処理を実行する。制御部72がプリンタプログラム79に従って処理を実行することによって、現行印刷条件供給部74と、印刷データ取得部76と、が実現される。印刷実行部78は、印刷データ取得部76が取得した印刷データで表される画像を印刷する。なお、第2プリンタ80と第3プリンタ90とは、第1プリンタ70と同様の構成を有する。ただし、上述したように、各プリンタ70,80,90は、機種が異なっており、実行可能な印刷条件が異なる。
【0040】
(PCの構成)
PC60は、操作部62と表示部64とブラウザプログラム66とを備える。操作部62は、ユーザによって操作されるべきキーボードとマウスとによって構成される。表示部64は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。PC60の制御部(図示省略)は、ブラウザプログラム66に従って、インターネット6を介して取得される様々な情報を表示部64に表示させることができる。
【0041】
(ネットワークシステムの各装置が実行する処理)
次いで、
図5を参照して、サーバ10、PC60、及び、第1〜第3プリンタ70〜90が実行する処理について説明する。第1プリンタ70の現行印刷条件供給部74(
図1参照)は、第1プリンタ70の電源がONされる際に、プリンタ情報604を、サーバ10に供給する(S602)。プリンタ情報604は、第1プリンタ70のプリンタID「PRI70」と、第1プリンタ70の現行印刷条件情報(
図3の符号218参照)と、デフォルト印刷条件情報(
図3の符号220参照)と、を含む。
【0042】
サーバ10の記憶制御部32(
図1参照)は、第1プリンタ70から供給されるプリンタ情報604を取得する(S606)。詳しくは、現行印刷条件情報取得部34(
図1参照)が、プリンタ情報604に含まれる現行印刷条件情報を取得し、デフォルト印刷条件情報取得部35(
図1参照)が、プリンタ情報604に含まれるデフォルト印刷条件情報を取得する。次いで、記憶制御部32は、S606で取得したプリンタ情報604を、プリンタ情報格納領域26に格納する(S608)。これにより、プリンタIDと、現行印刷条件情報と、デフォルト印刷条件情報と、が関連付けて、プリンタ情報格納領域26に格納される。このとき、記憶制御部32は、S606で取得したプリンタIDを含むプリンタ情報がプリンタ情報格納領域26に既に格納されている場合には、格納済みのプリンタ情報に代えて(格納済みのプリンタ情報を削除して)、S606で取得されたプリンタ情報604を、プリンタ情報格納領域26に格納する。
【0043】
上述したように、第1プリンタ70の現行印刷条件は変化し得る。また、例えば、第1プリンタ70は、両面印刷機能を実行するための設備が取外されると、両面印刷機能を実行することができなくなる(第1の例)。また、例えば、第1プリンタ70は、カラー印刷のための色材(インク、トナー等)がなくなると、モノクロ印刷しか実行することができなくなる(第2の例)。また、例えば、第1プリンタ70は、給紙カセット内のA4のサイズの印刷媒体がなくなると、A4のサイズの印刷媒体に印刷することができなくなる(第3の例)。第1プリンタ70の現行印刷条件供給部74は、第1プリンタ70の現行印刷条件が変化すると、自身のメモリ77に登録されているプリンタ情報を更新する(S610)。現行印刷条件供給部74は、さらに、第1プリンタ70のデフォルト印刷条件がユーザによって変更されると、自身に登録されているプリンタ情報を更新する。現行印刷条件供給部74は、自身のプリンタ情報を更新する毎に、第1プリンタ70の更新後のプリンタ情報614を、サーバ10に供給する(S612)。上記の第1の例では、現行印刷条件供給部74は、「両面印刷」に関連づけられている内容が「なし」である現行印刷条件情報を含むプリンタ情報614を、サーバ10に供給する。上記の第2の例では、現行印刷条件供給部74は、「色」に関連づけられている内容が「モノクロ」である現行印刷条件情報を含むプリンタ情報614を、サーバ10に供給する。上記の第3の例では、現行印刷条件供給部74は、「用紙残り数」に関連づけられている内容が「A4なし、LETTERあり」である現行印刷条件情報を含むプリンタ情報614を、サーバ10に供給する。
【0044】
サーバ10の記憶制御部32は、S606と同様に、第1プリンタ70から供給されたプリンタ情報614を取得する(S616)。次いで、記憶制御部32は、S616で取得したプリンタ情報614を、プリンタ情報格納領域26に格納する(S618)。このとき、記憶制御部32は、S608で格納されたプリンタ情報604に含まれるプリンタID「PRI70」が、S616で取得されたプリンタ情報614に含まれるプリンタID「PRI70」と一致するため、S608で格納されたプリンタ情報604に代えて、S616で取得されたプリンタ情報614を、プリンタ情報格納領域26に格納する。
【0045】
なお、サーバ10と第2プリンタ80との間、及び、サーバ10と第3プリンタ90との間でも、上記のS602〜S618の処理と同様の処理が実行される。
【0046】
ユーザは、PC60の操作部62を操作することによって、印刷指示画面の要求を、PC60からサーバ10に供給させることができる。具体的には、ユーザは、操作部62を操作することによって、ブラウザプログラム66を起動させる。次いで、ユーザは、ブラウザプログラム66に従った操作を実行することによって、サーバ10のURLを指定する。この結果、PC60は、印刷指示画面の要求620を、サーバ10に供給する。
【0047】
サーバ10の制御部30は、印刷指示画面の要求620を取得すると、印刷指示画面データ624を、PC60に供給する(S622)。印刷指示画面データ624は、PC60のブラウザプログラム66が解釈可能なデータフォーマットで記述されており、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)、XML(Extensible Markup Language)等で記述されている。
【0048】
PC60は、ブラウザプログラム66(
図1参照)に従って、サーバ10から取得した印刷指示画面データ624で表される印刷指示画面400を、表示部64(
図1参照)に表示させる。
図6に示すように、印刷指示画面400は、プリンタIDをユーザに指定させるための領域402と、印刷の対象となる対象ファイルを指定させるための領域404,406と、を含む。ユーザは、操作部62を操作することによって、領域402に、印刷を実行すべきプリンタのプリンタIDを入力(指定)することができる。ユーザは、さらに、操作部62を操作することによって、対象ファイルのURLを、領域404に指定することができる。例えば、外部のサーバに格納されているファイルを対象ファイルとする場合、ユーザは、領域404に、外部のサーバ内の対象ファイルのURLを入力する。また、例えば、PC60に格納されているファイルを対象ファイルとする場合、ユーザは、PC60内の対象ファイルのURLを入力する。なお、PC60に格納されているファイルを対象ファイルとする場合には、ユーザは、領域406の参照ボタンを選択することができる。この場合、PC60内の各フォルダと各ファイルとの階層関係が表示され、ユーザは、階層関係に基づいて、対象ファイルを選択することができる。この場合、領域406には、ユーザによって選択されたPC60内の対象ファイルのURLが自動的に入力される。ユーザは、対象ファイルを指定した後に、「OK」ボタン408を操作することができる。
【0049】
図5に示すように、ユーザによって「OK」ボタン408が操作されると、PC60は、ユーザによって指定されたプリンタID及びファイル情報626を、サーバ10に供給する。ユーザによって領域404にURLが入力された場合、PC60は、上記のファイル情報として、ユーザによって入力されたURLを、サーバ10に供給する。一方、領域406にURLがされた場合、PC60は、領域406に入力されたURLに基づいて、PC60内の対象ファイルを取得する。次いで、PC60は、取得した対象ファイル自体を、上記のファイル情報として、サーバ10に供給する。
【0050】
サーバ10の制御部30は、PC60から供給されたプリンタID及びファイル情報626を取得する(S628)。詳しくは、制御部30の識別情報取得部36(
図1参照)は、PC60から供給されたプリンタIDを取得する。また、制御部30の対象データ取得部38(
図1参照)は、PC60から供給されたファイル情報を取得する。ファイル情報が対象ファイルのURLである場合には、S628では、対象データ取得部38は、URLで指定される他のサーバにアクセスして、URLで識別されるファイルを取得する。また、ファイル情報が対象ファイル自体である場合には、S628では、対象データ取得部38は、PC60から供給されるファイル情報626を取得することにより、対象ファイルを取得する。次いで、サーバ10の生成部42(
図1参照)は、設定画面データ生成処理を実行する(S630)。続いて、サーバ10の画面データ供給部40(
図1参照)は、生成された設定画面データ634を、PC60に供給する(S632)。なお、設定画面データ634も、PC60のブラウザプログラム66が解釈可能なデータフォーマットで記述されている。
【0051】
(サーバが実行する設定画面データ生成処理)
図7を参照して、
図5のS630で実行される設定画面データ生成処理を説明する。サーバ10の生成部42は、プリンタ情報格納領域26に格納されている複数個のプリンタ情報210等(
図3参照)の中から、
図5のS628で取得されたプリンタIDに関連付けられているプリンタ情報を特定する。なお、以下では、S628において、第1プリンタ70のプリンタID「PRI70」が取得された場合を例として、説明を続ける。従って、第1プリンタ70のプリンタ情報210が特定される。次いで、生成部42は、特定されたプリンタ情報210に含まれる「プリンタモデル名」に関連付けられている内容216(
図3参照)(即ちモデル名)を特定する(S702)。これにより。第1プリンタ70の機種「AAA」が特定される。
【0052】
次いで、生成部42は、機種情報格納領域24に格納されている複数個の機種情報110,130等(
図2参照)の中から、S702で特定されたモデル名「AAA」に関連付けられている機種情報110を特定する(S704)。続いて、生成部42は、S704で特定された機種情報110に含まれる項目のうち、「レイアウトデータ」に関連付けられているレイアウト番号「1」を特定する。そして、生成部42は、レイアウトデータ格納領域28に格納されている複数個のレイアウトデータ310,330等(
図4参照)の中から、特定されたレイアウト番号「1」のレイアウトデータ310を特定する(S706)。次いで、生成部42は、S702で特定されたプリンタ情報210を用いて、レイアウトデータを編集する(S708)。
【0053】
S708の処理では、具体的には、生成部42は、第1プリンタ70のプリンタ情報210に含まれる現行印刷条件情報218を用いて、レイアウトデータ310のフィールドデータ312を編集する。具体的には、生成部42は、現行印刷条件情報218内の各情報に基づいて、ユーザに選択肢を提供することができない項目をフィールドデータ312から削除する。例えば、現行印刷条件情報218では、項目214の「ステープラ」と内容216の「なし」とが関連付けられていることから(即ち第1プリンタ70がステープラ機能を実行できないことから)、生成部42は、フィールドデータ312の中から項目の文字列「ステープラ」と、「ステープラ」に関連付けられているボックスタイプ「文字列選択」と、「ステープラ」に関連付けられている位置データ「5行目」と、を削除する。この場合、生成部42は、項目314の「用紙サイズ」に関連付けられている位置データ318の「6行目」を「5行目」に変更し、項目314の「原稿方向」に関連付けられている位置データ318の「7行目」を「6行目」に変更する。即ち、生成部42は、項目「ステープラ」を削除しても、他の項目間にブランクができないように、位置データ318を修正する。
【0054】
また、例えば、仮に、現行印刷条件情報218において、項目214の「色」と内容216の「モノクロ」とが関連付けられている場合(即ち第1プリンタ70がモノクロ印刷のみを実行可能である場合)、生成部42は、フィールドデータ312の中から項目の文字列「色」とボックスタイプ「文字列選択」と「2行目」と、を削除する。この場合も、生成部42は、項目間にブランクができないように、位置データ318を修正する。
【0055】
S708が終了すると、生成部42は、S704で特定された第1プリンタ70の機種「AAA」の機種情報110(
図2参照)と、S702で特定された第1プリンタ70のプリンタ情報210(
図3参照)と、を用いて、第1プリンタ70の機種「AAA」のレイアウトデータ310の各項目について、プリンタが現在実行可能な印刷条件の選択肢を、レイアウトデータ310に記述する(S710)。
【0056】
S710の処理では、具体的には、生成部42は、まず、レイアウトデータ310の複数個の項目のうち、1個の項目(以下では「対象項目」と呼ぶ)を特定する。次いで、生成部42は、機種情報110の機種印刷条件情報120から、対象項目(例えば「色」)に関連付けられている内容(例えばカラー、モノクロ)を特定する。さらに、生成部42は、プリンタ情報210の現行印刷条件情報218から、対象項目(例えば「色」)に関連付けられている内容(例えばカラー、モノクロ)を特定する。これにより、生成部42は、第1プリンタ70の機種「AAA」がサポートしている項目の内容(例えばカラー、モノクロ)と、第1プリンタ70が現在実行可能である内容(例えばカラー、モノクロ)と、を知ることができる。S710では、生成部42は、各対象項目について特定される情報に基づいて、機種「AAA」がサポートしている各項目の内容のうち、第1プリンタ70が現在実行可能である内容を、選択肢の文字列として記述する処理を実行する。
【0057】
例えば、対象項目が「色」である場合には、機種情報110の機種印刷条件情報120とプリンタ情報210の現行印刷条件情報218とから、ともに「カラー、モノクロ」が特定される。従って、生成部42は、第1プリンタ70の機種「AAA」がサポートしているカラー印刷及びモノクロ印刷の両方を、第1プリンタ70が現在実行可能であることを知ることができる。この場合、生成部42は、レイアウトデータ310の項目「色」に関連付けられているボックスタイプ「文字列選択」の選択肢の文字列として、「カラー」及び「モノクロ」を記述する。
【0058】
また、例えば、対象項目が「両面印刷」である場合には、機種情報110の機種印刷条件情報120から「片面、長辺綴じ、片面綴じ」が特定され、プリンタ情報210の現行印刷条件情報218から「あり」が特定される。従って、生成部42は、第1プリンタ70の機種「AAA」がサポートしている両面印刷機能を、第1プリンタ70が現在実行可能であることを知ることができる。この場合、生成部42は、レイアウトデータ310の項目「両面印刷」に対応するボックスの選択肢の文字列として、「片面、長辺綴じ、片面綴じ」を記述する。
【0059】
なお、例えば、対象項目が「用紙サイズ」である場合には、機種情報110の機種印刷条件情報120から「LETTER、A4、B4」が特定され、プリンタ情報210の現行印刷条件情報218から「A4、LETTER」が特定される。生成部42は、さらに、プリンタ情報210の現行印刷条件情報218から、「用紙残り枚数」に関連付けられている「A4あり、LETTERあり」を特定する。これらの情報を参照することにより、生成部42は、第1プリンタ70の機種「AAA」がサポートしている印刷媒体のサイズ「LETTER、A4、B4」のうち、第1プリンタ70が現在利用可能な印刷媒体のサイズ「LETTER、A4」を知ることができる。この場合、生成部42は、レイアウトデータ310の項目「用紙サイズ」のボックスに対応する選択肢の文字列として、「LETTER、A4」を記述し、第1プリンタ70が現在利用不可能な印刷媒体のサイズ「B4」を記述しない。
【0060】
また、例えば、対象項目が「原稿方向」である場合には、機種情報110の機種印刷条件情報120から「ヨコ、タテ」が特定される。ただし、プリンタ情報210の現行印刷条件情報218には、「原稿方向」に対応する項目が存在しない。この場合、生成部42は、レイアウトデータ310の項目「原稿方向」に対応するボックスの選択肢の文字列として、「ヨコ、タテ」を記述する。
【0061】
なお、例えば、対象項目が「印刷部数」である場合には、
図4に示されるように、項目「印刷部数」に関連付けられているボックスタイプが「数字選択」である。この場合、生成部42は、レイアウトデータ310の項目「印刷部数」に対応するボックスの選択肢の文字列として、1以上の各整数を記述する。
【0062】
S710では、さらに、生成部42は、プリンタ情報210のデフォルト印刷条件情報220を読み込む。生成部42は、上記の各対象項目について記述された選択肢の文字列について、デフォルト印刷条件情報220が示す内容の文字列を先頭に配置する。例えば、デフォルト印刷条件情報220では、「色」が「カラー」であるために、「色」の選択肢である「カラー、モノクロ」のうちの「カラー」を先頭に配置する。これにより、設定画面500(
図8参照)が、「色」に対応するボックスに「カラー」が記述された状態で表示されることになる。同様に、他の項目に対応するボックスにも、デフォルト印刷条件が記述された状態で表示されるように、生成部42は、選択肢の文字列の配置を決定する。
【0063】
S710が終了すると、生成部42は、S706、S708で変更されたレイアウトデータを用いて、PC60のブラウザプログラム66が解釈可能なデータフォーマットを有する設定画面データを生成する(S712)。即ち、生成部42は、変更後のレイアウトデータの項目の文字列314(
図4参照)、及び、S710で記述された選択肢の文字列が、変更後のレイアウトデータの位置データ318(
図4参照)が示す位置(行)に配置されるように、設定画面データを生成する。
【0064】
図8に、S712で生成された設定画面データによって表される設定画面500を示す。設定項目508の「印刷部数」に対応する位置は、数字選択用のボックス502が対応して表示される。ユーザは、ボックス502のボタンを操作することによって、印刷部数を指定することができる。設定項目508の「印刷部数」以外の各項目(例えば「色」、「解像度」等)に対応する各位置には、文字列選択用の各ボックス504が表示される。設定画面500の初期状態(即ち設定画面500が最初にPC60で表示される状態)では、各ボックス504には、デフォルト印刷条件情報220が示すデフォルト印刷条件、即ち、各対象項目について記述された選択肢の文字列のうち先頭に配置された文字列、が表示される。ユーザがボックス504のボタンを操作すると、
図7のS710で記述された選択肢の一覧が、設定画面500上に表示される。ユーザは、設定画面500を介して、1個の選択肢を選択(指定)することができる。
【0065】
PC60は、ブラウザプログラム66に従って、設定画面データ634で表される設定画面500(
図8参照)を、表示部64に表示させる。ユーザは、操作部62を操作することによって、各設定項目の内容を選択(指定)することができる。PC60は、ユーザによって設定画面500の「OK」ボタン506が操作されると、
図5に示されるように、設定情報636をサーバ10に供給する。設定情報636は、「OK」ボタン506が操作された時点で、設定画面500に表示されている内容(即ちユーザによって選択された各設定項目の内容)を含む。
【0066】
サーバ10の設定情報取得部44(
図1参照)は、PC60から供給された設定情報636を取得する(S638)。次いで、印刷データ生成部46(
図1参照)は、S638で取得された設定情報636と、S628で取得された対象ファイルと、を用いて、印刷データを生成する(S640)。具体的には、印刷データ生成部46は、まず、S628で取得されたプリンタID「PRI70」に関連付けてプリンタ情報格納領域26に格納されているプリンタ情報210(
図3参照)を特定する。次いで、印刷データ生成部46は、特定されたプリンタ情報210に含まれる「プリンタモデル名」の内容「AAA」を特定する。さらに、印刷データ生成部46は、特定されたプリンタモデル名「AAA」に関連付けて、機種印刷条件情報格納領域24に格納されている機種情報110(
図2参照)を特定する。次いで、印刷データ生成部46は、機種情報110に含まれる解釈可能データ形式情報122を特定する。印刷データ生成部46は、S628で取得された対象ファイルを、解釈可能データ形式情報122が示すデータ形式を有する画像データ(即ち第1プリンタ70が解釈可能なデータ形式を有するデータ)に変換する。次いで、印刷データ生成部46は、S640で生成された画像データと、S638で取得された設定情報636と、を含む印刷データを生成する。さらに、印刷データ生成部46は、生成された印刷データと、S628で取得されたプリンタID「PRI70」と、を関連付けて、メモリ20に格納する。なお、例えばPDF形式のファイルのように、S628で取得された対象ファイルが既にプリンタで解釈可能なデータ形式であれば、印刷データ生成部46は、対象ファイル自体のデータ形式の変換を実行しない。印刷データ生成部46は、S628で取得された対象ファイルと、S628で取得された設定情報636と、を含む印刷データを生成する。
【0067】
各プリンタ70,80,90のそれぞれは、当該プリンタが処理すべきデータが、サーバ10に格納されているのか否かを、サーバ10に定期的に問い合わせる(ポーリング644)。ポーリング644は、ポーリング644の送信元のプリンタのプリンタIDを含む。サーバ10は、ポーリング644を取得すると、ポーリング644に含まれるプリンタIDに関連付けられている印刷データがサーバ10のメモリ内に格納されているのか否かを判断する。この判断処理で肯定的に判断される場合には、サーバ10は、ポーリング644の応答として、ジョブありを示す情報646を、ポーリング644の送信元のプリンタに供給する。また、上記の判断処理で否定的に判断される場合には、サーバ10は、ポーリング644の応答として、ジョブなしを示す情報(図示省略)を、ポーリング644の送信元のプリンタに供給する。
【0068】
ポーリング644の送信元のプリンタは、ジョブありを示す情報646を取得すると、自己のプリンタIDを含むジョブ要求648を、サーバ10に供給する。一方において、ポーリング644の送信元のプリンタは、ジョブなしを示す情報を取得すると、ジョブ要求648をサーバ10に供給しない。
【0069】
サーバ10は、ジョブ要求648を取得すると、ジョブ要求648に含まれるプリンタIDに関連付けられている印刷データ(S640で生成された画像データと、S638で取得された設定情報363と、を含む印刷データであって、S642でメモリ20に格納された印刷データ)を、ジョブ要求648の送信元のプリンタに供給する(S649)。
【0070】
これにより、第1プリンタ70の印刷データ取得部76(
図1参照)は、S642で格納された印刷データを取得する(S651)。第1プリンタ70の印刷実行部78(
図1参照)は、S651で取得した印刷データを用いて、印刷を実行する。具体的には、印刷実行部78は、S651で取得した設定情報に従って、S651で取得した画像データによって表される画像を、印刷媒体に印刷する(S652)。
【0071】
本実施例について詳しく説明した。サーバ10は、PC60から取得された対象ファイルを、プリンタが解釈可能な形式を有する画像データを含む印刷データを生成する(
図5のS640)。このため、対象データを用いて印刷データを生成するためのプリンタドライバをPC60にインストールしなくても、対象ファイルの印刷を実現することができる。
【0072】
サーバ10は、機種情報110,130と、プリンタ情報210と、レイアウトデータと310,330、を用いて、設定画面データを生成し、PC60に供給する(
図5のS632)。PC60は、供給された設定画面データを用いて、設定画面500を表示させることができる。ユーザは、設定画面500を介して、プリンタが実行可能な印刷条件に適合する各設定項目の内容を指定することができる。サーバ10は、ユーザによって指定された各設定項目の内容と、対象ファイルと、を用いて印刷データを生成し(
図5のS640)、印刷データをプリンタに供給する(
図5のS649)。この結果、プリンタは、印刷データを用いて、印刷を実行する。上記の構成によると、ユーザによって指定された各設定項目の内容(即ちユーザが望む印刷条件)に応じた印刷を実現することができる。
【0073】
サーバ10は、各プリンタ70,80,90のプリンタ情報が変更されると、プリンタ情報を取得する(
図5のS616参照)。サーバ10は、取得したプリンタ情報を、プリンタ情報格納領域26に格納する(
図5のS618参照)。このため、サーバ10は、各プリンタ70,80,90が現在実行可能な印刷条件に適合する各設定項目の内容を指定するための設定画面データを、PC60に供給することができる。このため、ユーザは、プリンタが現在実行可能な印刷条件に適合する各設定項目の内容を指定することができる。
【0074】
サーバ10は、プリンタが現在実行可能な印刷条件に適合しない各設定項目の内容(本実施例では「ステープラ」)を、ユーザが指定するためのボックスを含まない設定画面500を表わす設定画面データを、PC60に供給する。仮に、プリンタが現在実行可能な印刷条件に適合しない各設定項目の内容、即ち、プリンタが現在実行不可能な内容(例えばカラー印刷)、をユーザが指定可能である場合には、その内容に応じた印刷が実行されないために、ユーザに不快感を与え得る。本実施例によれば、プリンタが現在実行不可能な内容をユーザが指定したが、その内容に応じた印刷が実行されないことにより、ユーザに不快感を与えるという事象が発生するのを抑制することができる。
【0075】
サーバ10は、設定画面データ生成処理(
図7参照)において、各項目の選択肢を含む設定画面データを生成する。この結果、ユーザは、設定画面500を介して、2個以上の選択肢の中から1個の選択肢を選択することによって、各項目の内容を指定することができる。ユーザは、印刷条件の指定を容易に実行することができる。
【0076】
設定画面500では、初期状態において、デフォルト印刷条件情報が、表示される。このため、ユーザは、デフォルト印刷条件情報を参照しながら、印刷条件を指定することができる。
【0077】
なお、PC60が「端末装置」の一例である。機種情報110,130、プリンタ情報210及びレイアウトデータ310,330が「元データ」の一例である。プリンタIDが「プリンタ識別情報」の一例である。設定画面500の項目508とボックス502,504とが「設定フィールド」の一例である。
図7のS704で特定される機種情報が「特定の機種情報」の一例であり、
図7のS702で特定されるプリンタ情報に含まれる現行印刷条件情報が「特定の現行印刷条件情報」の一例であり、
図7のS702で特定されるプリンタ情報に含まれるデフォルト印刷条件情報が「特定のデフォルト印刷条件情報」の一例である。
【0078】
(変形例)
(1)サーバ10は、プリンタ情報210のうち、現行印刷条件情報218及び/又はデフォルト印刷条件情報220を格納していなくてもよい。この場合、サーバ10は、機種情報110等と、レイアウトデータ310等と、を用いて、設定画面データを生成してもよい。即ち、本変形例では、各プリンタの現行印刷条件に従って設定画面データが変わらないために、同じ機種の複数個のプリンタに対応する設定画面データは同じものになる。
【0079】
(2)本実施例では、サーバ10は、機種情報110,130の項目114のうち、現行印刷条件情報218によって、プリンタが現在実施可能でない項目(本実施例では「ステープラ」)を、レイアウトデータ310から削除する。しかしながら、サーバ10は、プリンタが現在実行可能でない項目が、当該プリンタが現在実行可能である項目と異なる態様で表示されるように、設定画面データを生成してもよい。例えば、プリンタが現在実行可能でない項目が、当該プリンタが現在実行可能である項目よりも薄く表示されるように、設定画面データを生成してもよい。なお、この場合も、プリンタが現在実行可能でない項目の内容をユーザが選択することができないように、設定画面データが生成されることが好ましい。本変形例の設定画面データも、「機種情報が示す機種印刷条件に適合する全ての設定項目のうち、プリンタの現行印刷条件に適合する各設定項目の内容をユーザが指定するための設定フィールドを含み、プリンタの現行印刷条件に適合しない各設定項目の内容をユーザが指定するための設定フィールドを含まない設定画面を表わす設定画面データ」に含まれる。
【0080】
(3)本実施例では、サーバ10は、レイアウトデータを用いて、ブラウザプログラム66が解釈可能なデータフォーマットを有する設定画面データを生成する(
図7参照)。しかしながら、サーバ10は、ブラウザプログラム66が解釈可能なデータフォーマットを有する設定画面データを格納してもよい。この例では、プリンタの機種毎に、設定画面データが格納されていてもよい。この場合、サーバ10は、第1プリンタ70の機種「AAA」に対応する設定画面データを、変更することなく、第1プリンタ70に供給してもよい。この例では、機種毎の設定画面データが、「元データ」の一例である。また、サーバ10は、第1プリンタ70のプリンタ情報210を用いて、第1プリンタ70の機種「AAA」に対応する設定画面データを編集してもよい。この例では、機種毎の設定画面データとプリンタ毎のプリンタ情報210等とが「元データ」の一例である。あるいは、サーバ10は、プリンタ毎に、当該プリンタが現在実行可能な印刷条件の各設定項目の内容を指定するための設定画面データを格納していてもよい。この場合、サーバ10は、各プリンタから各プリンタ情報を取得すると、各プリンタの設定画面データを編集してもよい。
【0081】
(4)本実施例では、サーバ10には、機種毎のレイアウトデータが格納されている。しかしながら、レイアウトデータは、複数機種のプリンタに対応するものであってもよい。例えば、レイアウトデータ310とレイアウトデータ330との両方を含む1個のレイアウトデータが設けられていてもよい。この場合、レイアウトデータの番号を示す
図2の符号124及び144が、同じ番号に設定されてもよい。また、サーバ10には、ネットワークシステム2に存在する全ての機種に共通するレイアウトデータを1個だけ格納していてもよい。このレイアウトデータは、ネットワークシステム2に存在する全ての機種のプリンタがサポートしている印刷条件の項目を全て含んでいてもよい。そして、
図3に示すプリンタ情報(例えばプリンタ情報210)の項目(例えば項目214)には、プリンタ情報に含まれるプリンタIDに対応するプリンタで現在実行可能な印刷条件の全ての項目及び選択肢情報(例えば、機種印刷条件情報120と現行印刷条件情報218とを合わせた情報)が含まれていてもよい。さらに、プリンタ情報には、プリンタ情報に含まれるプリンタIDに対応するプリンタが解釈可能なデータ形式に関する情報(例えば解釈可能データ形式情報124)が含まれていてもよい。この場合、サーバ10は、
図2に示すような機種情報を格納していなくてもよい。
【0082】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。