【実施例1】
【0013】
以下に、
図1を参照して本実施形態に係るネットワーク構成について説明する。
【0014】
図1は、撮像装置1000を含むシステム構成図である。2000は、本発明における外部装置を示すクライアント装置である。撮像装置1000とクライアント装置2000は、ネットワーク3000を介して相互に通信可能な状態に接続されている。クライアント装置2000は、撮像装置1000に対して、各種制御コマンドを送信する。本制御コマンドには、例えば、設定情報のバックアップ(保存)、設定情報のバックアップファイルを指定した設定情報のリストア(復旧)、ユーザカウントの作成・変更・削除、カメラ制御等を行うためのコマンドが含まれる。また、各制御コマンドを受信した撮像装置1000は、受信した制御コマンドに対するレスポンスをクライアント装置2000に送信する。
【0015】
なお、本実施例における撮像装置1000は、ネットワーク経由でクライアント装置2000と通信する通信装置の一例であり、例えば動画像を撮像する監視カメラである。より詳細には、監視に用いられるネットワークカメラであるものとする。また、本実施例におけるクライアント装置2000は、PC等の外部装置の一例である。又、本実施例における撮像装置1000と外部装置2000からなる監視システムは、撮像システムに相当する。
【0016】
また、ネットワーク3000は、例えばEthernet(登録商標)等の通信規格を満足する複数のルータ、スイッチ、ケーブル等から構成されるものとする。しかしながら、本実施例においては、撮像装置1000とクライアント装置2000との間の通信を行うことができるものであれば、その通信規格、規模、構成を問わない。
【0017】
例えば、ネットワーク3000は、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)等により構成されていても良い。なお、本実施例における撮像装置1000は、例えば、PoE(Power Over Ethernet(登録商標))に対応していても良く、LANケーブルを介して電力を供給されても良い。
【0018】
図2(a)は、撮像装置1000の内部構成を示す図である。
【0019】
図2(a)において、1001は制御部であり、撮像装置1000の全体の制御を行う。制御部1001は例えばCPUで構成される。
【0020】
1002は記憶部である。記憶部1002は、主に制御部1001が実行するプログラム格納領域、プログラム実行中のワーク領域、ユーザカウント設定等の設定情報格納領域、後述する撮像部1003が生成する画像データの格納領域等、様々なデータの格納領域として使用される。また、撮像装置1000の工場出荷時の初期の設定情報も保持する。
【0021】
1003は撮像部である。撮像部1003は、撮像装置1000の撮像光学系により結像された被写体の像を撮像して取得したアナログ信号をデジタルデータに変換し、撮像画像として記憶部1002に出力する。撮像画像が記憶部1002に出力されたとき、制御部1001は撮像部1003から画像取得イベントを受信する。
【0022】
1004は圧縮符号化部である。圧縮符号化部1004は、撮像部1003が出力した撮像画像に対してJPEG或いはH.264等の形式に基づき圧縮符号化処理を行うことで画像データを生成し、記憶部1002に出力する。
【0023】
1005は通信部である。通信部1005は、各制御コマンドを外部装置から受信する場合、また各制御コマンドに対するレスポンスを外部装置へ送信する場合に使用される。外部装置からコマンドを受信した場合、制御部1001は通信部1005からコマンド受信イベントを受信する。
【0024】
1006は撮像制御部である。撮像制御部1006は、制御部1001が入力するパン、チルト、或いはズームの値に従って、撮像部1003の撮像範囲をチルト駆動、パン駆動、或いはズーム駆動に変更させるために使用される。
【0025】
図2(b)は、クライアント装置2000の内部構成を示す図である。
【0026】
図2(b)において、2001は制御部である。制御部2001は例えばCPUで構成され、クライアント装置2000の全体の制御を行う。
【0027】
2002は記憶部である。記憶部2002は、主に制御部2001が実行するプログラム格納領域、プログラム実行中のワーク領域等、様々なデータの格納領域として使用される。
【0028】
2003は表示部である。表示部2003は、例えばLCD、有機ELディスプレイ等で構成され、クライアント装置2000の使用者に対して、後述の配信画像設定画面を含む様々な設定画面や、撮像装置1000から受信する映像のビューワ、各種メッセージ等を表示する。
【0029】
2004は入力部である。入力部2004は、例えばボタン、十字キー、タッチパネル、マウス等で構成され、使用者による画面操作の内容を制御部2001に通知する。
【0030】
2005は復号部である。復号部2005は、通信部2006を介して受信された圧縮符号化されている画像データをJPEG,或いはH.264等の形式に基づいて復号化し、記憶部2002に展開する。
【0031】
2006は通信部である。通信部2006は、バックアップファイルを指定した設定情報リストア、ユーザカウント設定を含む各制御コマンドを撮像装置2000に対して送信する。また、各制御コマンドに対するレスポンスや、映像ストリームを撮像装置1000から受信する場合に使用される。
【0032】
以上、
図2を参照し撮像装置1000とクライアント装置2000の内部構成について説明したが、
図2に示す処理ブロックは、本発明における撮像装置、クライアント装置の好適な実施形態の一例を説明したものでありこの限りではない。音声入力部、音声出力部、画像解析処理部を備えるなど、本発明の要旨の範囲内で、種々の変形及び変更が可能である。
【0033】
図3は、制御部1001における設定情報のバックアップとリストア制御部の内部構成を示す図である。
【0034】
4000は設定情報入力部である。設定情報入力部4000は、クライアント装置2000から指定した設定情報のバックアップファイルのリストア要求コマンドを通信部1005で受信すると、通信部1005からバックアップファイルを取得する。ここで、本実施例において、予備の設定情報であるバックアップファイルは、ネットワーク上の不図示のサーバー等に記憶されている。クライアント装置2000はユーザによる入力部2004等の操作を介して、バックアップファイルを指定する。
【0035】
そして、設定情報入力部4000は、バックアップファイルから設定情報を抽出し、その設定情報の中から実際にリストアする設定情報を選択する。その後、記憶部1002の設定情報格納領域を更新する。
【0036】
5000は設定情報出力部である。設定情報出力部5000は通信部1005で2000クライアント装置からバックアップファイルの取得要求コマンドを受信すると、記憶部1002の設定情報格納領域から設定情報を取得する。そして、設定情報をバックアップファイルに変換し、通信部1005からそのバックアップファイルをクライアント装置2000やネットワーク上の不図示のサーバー等に送信する。
【0037】
なお、本実施例において、バックアップファイルは撮像装置1000外部に保持するようにしたが、これに限定されない。例えば、撮像装置1000に専用の記憶部を備え、バックアップファイルをその記憶部に保持するようにしてもよい。
【0038】
次に
図6を参照して、本実施例のコマンド・トランザクションについて説明する。
【0039】
図6は、撮像装置1000とクライアント装置2000の間における、設定開始から映像配信までの典型的なコマンドシーケンスを示している。ここでトランザクションとは、クライアント装置2000から撮像装置1000へ送信されるコマンドと、それに対して撮像装置1000がクライアント装置2000へ返送するレスポンスのペアのことを指している。
【0040】
3000は、機器探索のトランザクションである。クライアント装置2000は、所定の条件を添えた探索要求をネットワーク上に送信する。探索要求の条件に合致する撮像装置1000が、探索応答をクライアント装置2000へ送信する。
【0041】
3001は、配信プロファイルの取得のトランザクションである。クライアント装置2000は、撮像装置1000内に存在する配信可能な配信プロファイル設定を配信プロファイルIDで識別しており、配信プロファイルIDとともに現在使用可能な配信プロファイルのリストを取得する。
【0042】
3002は、画像処理部機能取得のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、撮像装置1000の保持する画像処理機能の設定情報を取得する。
【0043】
3003は、画像処理設定リスト取得のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、撮像装置1000の保持する画像処理設定のIDを含むリストを撮像装置1000から取得する。
【0044】
3004は、圧縮符号化部機能取得のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、撮像装置1000の圧縮符号化部1005が提供する機能に関する情報を取得する。
【0045】
3005は、圧縮符号化設定リスト取得のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、記憶部1002に記憶されている圧縮符号化設定のIDを含むリストを撮像装置1000から取得する。
【0046】
3006は、配信プロファイル作成要求のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、配信プロファイルを撮像装置1000内に新たに作成し、作成した配信プロファイルのIDを得る。撮像装置1000は、新たに作成された配信プロファイルを記憶する。
【0047】
3007は、画像処理設定追加要求のトランザクションである。このトランザクションンによりクライアント装置2000は、3006で取得した配信プロファイルIDと、3003で取得した画像処理設定のIDを指定する。撮像装置1000は、指定された配信プロファイルに指定された画像処理設定を関連付け記憶する。
【0048】
3008は、圧縮符号化設定追加要求のトランザクションである。このトランザクションンによりクライアント装置2000は、3006で取得した配信プロファイルIDと、3004で取得した圧縮符号化設定のIDを指定し、配信プロファイルに圧縮符号化設定を関連付ける。撮像装置1000は、指定された配信プロファイルに指定された圧縮符号化設定を関連付け記憶する。
【0049】
3009は、圧縮符号化設定変更のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、3004で取得した圧縮符号化設定の内容を、3005で取得した選択肢に基づいて変更する。例えば、圧縮符号化方式や切出しサイズを変更する。撮像装置1000は、変更された圧縮符号化設定の内容を記憶する。
【0050】
3010は、配信アドレス取得要求のトランザクションである。このトランザクションンにおいてクライアント装置2000は、3006で取得した配信プロファイルIDを指定し、指定した配信プロファイルの設定に基づいて配信される映像を取得するための配信アドレスを取得する。撮像装置1000は、指定されたプロファイルIDに関連付けられている画像処理設定、及び圧縮符号化設定の内容に対応する画像が配信されるための配信アドレスを、クライアント装置2000に返送する。
【0051】
3011は、配信情報取得要求のトランザクションである。このトランザクションにおいてクライアント装置2000は、3010で取得した配信アドレスを指定し、撮像装置1000の配信情報に関する詳細データを取得する。
【0052】
3012は、配信設定要求のトランザクションである。このトランザクションにおいてクライアント装置2000は3011で取得した配信情報に関する詳細データに基づき撮像装置1000に対してストリーミングの準備を行わせる。このコマンドを実行することにより、クライアント装置2000と撮像装置1000の間で、セッション番号を含むストリームの伝送方法が共有される。
【0053】
3013は、配信開始のトランザクションである。3012で取得したセッション番号を用いることで、クライアント装置2000は撮像装置1000に指定した配信プロファイルの設定に基づく画像のストリームを開始させる。
【0054】
3014は、撮像装置1000からクライアント装置2000に配信されるストリームである。3013で開始を要求されたストリームを3012において共有された伝送方法によって配信する。
【0055】
3015は、配信停止のトランザクションである。このトランザクションにおいてクライアント装置2000は、3012にて取得したセッション番号を指定して、配信中のストリーミングを停止させる。
【0056】
図7は撮像装置1000とクライアント装置2000の間における、ユーザの作成・設定・削除処理の典型的なコマンドシーケンスを示している。
【0057】
3050は、機器探索のトランザクションである。クライアント装置2000は、所定の条件を添えた探索要求をネットワーク3000上に送信する。探索要求の条件に合致する撮像装置1000が、探索応答をクライアント装置2000へ送信する。
【0058】
3051は、機能取得要求のトランザクションである。このトランザクションにおいてクライアント装置2000は、撮像装置1000が持つ機能のリストを取得する。クライアント装置2000はユーザの作成・設定・削除に対応しているかを確認する。
【0059】
3052は、ユーザリスト取得要求のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、撮像装置1000の保持するユーザリストを取得する。
【0060】
3053は、ユーザ作成要求のトランザクションである。このトランザクションにおいてクライアント装置2000は、所望するユーザの作成の要求を行い、撮像装置1000は要求されたユーザの作成を行い、記憶部1008へ設定を行う。
【0061】
3054は、ユーザリスト取得要求のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、撮像装置1000の保持する3053にて作成したユーザを含むユーザリストを取得する。
【0062】
3055は、ユーザ設定変更要求をトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、撮像装置1000の保持するユーザリストの中から希望するユーザ設定の変更を行う。
【0063】
3056は、ユーザ削除要求のトランザクションである。このトランザクションによりクライアント装置2000は、3052や3054で取得したユーザリストに含まれるユーザや、3054で新たに作成したユーザを、撮像装置1000から削除する。撮像装置1000は、指定されたユーザの情報を削除する。
【0064】
ここで、本実施例の撮像装置1000において、
図7に示したコマンドシーケンスを通してクライアント装置2000を操作し、制御コマンド等の送信を行うユーザの権限レベルを設定することも可能である。そして、撮像装置1000はこの権限レベルに応じて実行できる制御を制限することができる。また、本実施例の撮像装置1000は管理者ユーザを設定可能である。管理者ユーザとは、撮像装置1000の全体管理を認められているユーザであり、すべての制御コマンドを実行可能な権限レベルを有するユーザである。なお、本実施例の撮像装置1000は、記憶部1008に各ユーザのID、権限レベル、パスワード等を対応づけたユーザアカウント設定を記憶する。そして、クライアント装置2000における入力部2004等を介した入力結果によって、ユーザの認証を行い、記憶部1008に記憶した権限レベルを設定する。また本ユーザの認証動作はクライアント装置2000においても同様に実行されるようにしてもよいし、クライアント装置2000のユーザ認証結果を流用するようにしてもよい。
【0065】
図4は、撮像装置1000の状態と状態遷移を示す図である。本実施例の撮像装置1000は工場出荷状態6001と運用状態6002の2種類の状態を持つ。本実施例において、制御部1001は撮像装置1000の状態を制御する状態制御部に相当する。
【0066】
工場出荷状態6001は撮像装置がセットアップ中の状態であることを表し、本実施例の撮像装置1000においては、全ての制御をユーザ認証無しで実行出来る。例えば、電源ON時に工場出荷直後または、前回電源OFF時に工場出荷状態6001であった場合は工場出荷状態6001の状態で起動する。
【0067】
本実施例の撮像装置1000は、
図7に示すユーザ作成のトランザクションによって、運用状態6002に遷移する。具体的には、工場出荷状態6001で管理者ユーザを作成した場合、もしくは工場出荷設定時に存在した管理者ユーザのパスワードを変更した場合等をトリガーとして、運用状態6002に遷移する。
【0068】
運用状態6002は撮像装置が運用中の状態であることを表し、本実施例の撮像装置1000においては、制御するためのユーザ認証が必要となる。また、運用状態6002で工場出荷リセット等の工場出荷状態6001に戻す動作が行われた場合、管理者ユーザを含むユーザカウント設定は工場出荷状態となり、工場出荷状態6001に遷移する。
【0069】
通常、工場出荷状態6001で装置のセットアップを実行する際に、保存したバックアップファイルをリストアすることが考えられる。しかし、このバックアップファイルに管理者ユーザを含むユーザアカウント設定を含む場合には、管理者の作成やパスワード変更という明示的な操作無しに、工場出荷状態6001から運用状態6002に遷移してしまう場合が有る。その結果、ユーザはリストア後に撮像装置がどのような状態か確認する必要があり、さらに意図しない状態の場合には、設定情報を再度変更して、意図する状態に遷移させる必要があり、ユーザの手間となっていた。
【0070】
なお、本実施例に示す2つの状態以外に状態を持ってもよい。この場合、遷移した状態に応じて、機能を制限したりユーザ認証をユーザに要求したりしてもよい。
【0071】
図5のフローチャートを参照して、本実施形態に係る撮像装置1000の設定情報入力部4000のリストア後の設定情報リストア処理について説明する。なお、本フローチャートの処理は制御部1001が実行する。
【0072】
まず、ステップS7001において、制御部1001は、記憶部1002の設定情報格納領域から現在の撮像装置1000の状態を取得する。そして、取得結果として撮像装置1000の状態が工場出荷状態6001の場合はステップS7002に処理を進め、工場出荷状態6001でない場合はステップS7004に処理を進める。なお、本実施例において、制御部1001は撮像装置1000の状態を取得する状態取得部に相当する。
【0073】
ステップS7002において、制御部1001は、設定情報入力部4000を用いてクライアント装置2000が指定したバックアップファイルを通信部1005から取得し、そのバックアップファイルから設定情報を抽出し、その内容で設定情報を更新する。この際にリストア後に自動的に運用状態6002に遷移しないように、記憶部1002の設定情報格納領域に管理者ユーザのアカウント設定以外の設定情報をリストアする。そして、処理をステップS7003に進める。
【0074】
ステップS7003において、制御部1001は、通信部1005を通じて、バックアップファイルの管理者ユーザのアカウント設定以外の設定情報をリストアしたことをクライアント装置2000に通知し、処理を終了する。
【0075】
一方で、ステップS7004において、制御部100は、設定情報入力部4000を用いてクライアント装置2000が指定したバックアップファイルを通信部1005から取得する。そして、そのバックアップファイルから設定情報を抽出し、記憶部1002の設定情報格納領域に抽出した全ての設定情報をリストアする。そして、処理をステップS7005に進める。
【0076】
ステップS7005で、制御部1001は、通信部1005を通じて、バックアップファイルに含まれる全ての設定情報をリストアしたことをクライアント装置2000に通知し、処理を終了する。
【0077】
以上、説明したように、第1の実施例では、撮像装置が工場出荷状態6001の場合に、リストア後に明示的なユーザ操作無しで運用状態6002に遷移しないために、管理者ユーザのアカウント設定以外の設定情報をリストアする。
【0078】
なお、本実施例において、リストア時に管理者ユーザのアカウント設定以外の設定情報をリストアする動作を例示したが、これに限られるものではない。例えば、バックアップ時に撮像装置1000の状態に応じて、管理者ユーザのアカウント設定の設定情報のバックアップの有無を切り替えるようにしてもよい。
【0079】
また、撮像装置1000の状態に復旧状態を含めるようにしてもよい。撮像装置1000が復旧状態の際にリストアを行った場合は、管理者ユーザのアカウント設定の設定情報も含めてリストアする。これによって、例えば撮像装置1000が故障して復旧作業を行った場合等、バックアップした設定情報を用いることによって、容易に復旧することができる。なお、撮像装置1000を修理したメーカー等からの再出荷時などに撮像装置1000の状態を復旧とすることが望ましい。
【0080】
なお、本実施において、撮像装置1000の状態に応じて、設定情報のリストア時に管理者ユーザのアカウント設定をリストアするか否かを切り替える動作を示したが、これに限られるものではない。例えば、撮像装置1000からクライアント装置2000に対して適宜レスポンスを行うようにしてもよい。具体的には、ステップS7002の処理時にクライアント装置2000の表示部2003に対して管理者ユーザのアカウント設定をリストアするか否かの問い合わせを選択可能に表示するようにレスポンスを行ってもよい。
【0081】
なお、本実施例では、撮像装置1000の状態に応じてアカウント設定をリストアするか否かを切り替える動作を示した。しかし、アカウント設定以外の設定情報を撮像装置1000の状態に応じてリストアするか否かを切り替えるようにしてもよい。例えば、撮像装置1000に設定されたIPアドレス、サブネット、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバーを含むネットワーク設定をリストアするか否かを切り替えるようにしてもよい。この際には、撮像装置1000の状態だけではなく、シリアル番号、製造番号、MACアドレス等の装置を識別可能な識別情報をバクアップする設定情報に含めてもよい。具体的には、シリアル番号等を用いて設定情報をバックアップした同一の装置に対してリストアする場合は、ネットワーク設定もリストアする。この動作を行うことで、リストアする場合、ネットワーク設定が重複または繋がっていたアドレスが変わって装置がネットワークに接続できなくなることを回避できるようになる。