特許第6426464号(P6426464)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 立川ブラインド工業株式会社の特許一覧
特許6426464電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法
<>
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000002
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000003
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000004
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000005
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000006
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000007
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000008
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000009
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000010
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000011
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000012
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000013
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000014
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000015
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000016
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000017
  • 特許6426464-電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6426464
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】電動日射遮蔽装置及び電動日射遮蔽装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/82 20060101AFI20181112BHJP
   E06B 9/264 20060101ALI20181112BHJP
【FI】
   E06B9/82 H
   E06B9/264 Z
   E06B9/82 Z
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-262346(P2014-262346)
(22)【出願日】2014年12月25日
(65)【公開番号】特開2016-121496(P2016-121496A)
(43)【公開日】2016年7月7日
【審査請求日】2017年11月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】508207790
【氏名又は名称】有限会社 和晃
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】太田 幹也
(72)【発明者】
【氏名】水科 晃
【審査官】 秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−18980(JP,A)
【文献】 特開平7−208048(JP,A)
【文献】 米国特許第4615371(US,A)
【文献】 特開2003−328668(JP,A)
【文献】 特開2001−314098(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00− 9/92
E05F 15/00−15/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流モーターで遮蔽材を駆動する電動日射遮蔽装置において、
前記交流モーターに供給される交流電源と、前記交流モーターのCWラインとCCWラインとの間の動作電圧とを比較して、前記交流モーターの動作状態を検出する制御装置を備えたことを特徴とする電動日射遮蔽装置。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記交流電源を、あらかじめ設定されたしきい値に基づいて波形整形する第一のパルス変換回路と、
前記動作電圧を、前記しきい値に基づいて波形整形する第二のパルス変換回路と、
前記第一のパルス変換回路の出力信号と、前記第二のパルス変換回路の出力信号を比較して前記交流モーターの動作状態を検出する検出手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の電動日射遮蔽装置。
【請求項3】
前記交流モーターのCWラインには、前記遮蔽材が一方の移動限界まで移動されたとき非導通となる第一のリミットスイッチを介在させ、前記交流モーターのCCWラインには、前記遮蔽材が他方の移動限界まで移動されたとき非導通となる第二のリミットスイッチを介在させ、前記交流モーターのCOMラインには前記交流モーターの過熱に基づいて非導通となる第三のリミットスイッチを介在させ、前記検出手段は前記第一のパルス変換回路の出力信号と第二のパルス変換回路の出力信号とを比較して、前記交流モーターの動作状態と前記遮蔽材の移動位置とを検出することを特徴とする請求項2記載の電動日射遮蔽装置。
【請求項4】
交流モーターに供給される交流電源と、前記交流モーターのCWラインとCCWラインとの間の動作電圧とを比較して、前記交流モーターの動作状態を検出することを特徴とする電動日射遮蔽装置の制御方法。
【請求項5】
前記交流電源をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第一の出力信号と第二の出力信号の位相を比較し、該比較結果に基づいて前記CWラインに介在されるリミットスイッチと前記CCWラインに介在されるリミットスイッチの動作状態を検出して、遮蔽材の移動位置を検出することを特徴とする請求項4記載の電動日射遮蔽装置の制御方法。
【請求項6】
前記交流電源をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第一の出力信号と第二の出力信号のデューティ比を比較し、該比較結果に基づいて前記交流モーターが動作しているか否かを検出することを特徴とする請求項4記載の電動日射遮蔽装置の制御方法。
【請求項7】
前記交流電源をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第二の出力信号のデューティ比が一定であるか否かを検出し、該検出結果に基づいて前記交流モーターに過負荷が作用しているか否かを検出することを特徴とする請求項4記載の電動日射遮蔽装置の制御方法。
【請求項8】
前記交流電源をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第一の出力信号と前記第二の出力信号のデューティ比が同一であるか否かを検出し、該検出結果に基づいて前記交流モーターに過負荷が作用しているか否かを検出することを特徴とする請求項4記載の電動日射遮蔽装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動横型ブラインド、電動縦型ブラインド、電動ロールブラインド、オーニング、電動シャッター等、モーターの駆動力で遮蔽材を駆動する電動日射遮蔽装置の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動横型ブラインドは、ヘッドボックス内に配設されるモーターの駆動力で駆動軸を回転させて、スラットを昇降操作するようになっている。スラットの昇降高さや昇降速度を正確に制御しない電動横型ブラインドでは、商用電源で駆動可能な交流モーターが使用される。
【0003】
この交流モーターは、一般的に直流モーターに比して安価である。また、商用電源を電源として動作するので、直流モーターで必要となる電源回路が不要となる。従って、交流モーターを使用することにより製造コストの低減が可能である。
【0004】
このような電動横型ブラインドでは、スラットが上限まで引き上げられたとき、あるいは下限まで下降されたとき、モーターの作動を停止させる機械式リミット機構が備えられている。
【0005】
また、過負荷によりモーターが過熱状態となったとき、モーターの作動を停止させてモーターの焼損を防止するサーマルプロテクタが備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3546044号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような電動横型ブラインドでは、機械式リミット機構によりモーターの作動が停止した場合、あるいはサーマルプロテクタによりモーターが停止したとき、制御部ではモーターが停止したか否かを把握することはできない。また、モーターの停止を把握できないので、スラットの昇降位置を把握することもできない。
【0008】
スラットの昇降位置を把握するために、エンコーダーでスラット駆動軸の回転量を常時検出するようにすれば、モーターが停止しているか否かと、スラットの昇降高さを検出することができる。
【0009】
しかし、エンコーダーと、そのエンコーダーの出力信号に基づいてモーターの作動を制御する制御部を具備するためのコストが上昇するという問題点がある。
特許文献1には、交流電源電圧の位相と、モーターに供給される電流の位相とを比較してモーターが回転しているか否かを検出する検出装置が開示されている。しかし、どのような状況でモーターが停止されたかを把握することはできない。
【0010】
この発明の目的は、モーターの動作状態及びモーターが停止したときの遮蔽材の状態を把握し得る電動日射遮蔽装置を安価な構成で提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1では、交流モーターで遮蔽材を駆動する電動日射遮蔽装置において、前記交流モーターに供給される交流電源電圧と、前記交流モーターのCWラインとCCWラインとの間の動作電圧とを比較して、前記交流モーターの動作状態を検出する制御装置を備えた。
【0012】
請求項2では、前記制御装置は、前記交流電源電圧を、あらかじめ設定されたしきい値に基づいて波形整形する第一のパルス変換回路と、前記動作電圧を、前記しきい値に基づいて波形整形する第二のパルス変換回路と、前記第一のパルス変換回路の出力信号と、前記第二のパルス変換回路の出力信号を比較して前記交流モーターの動作状態を検出する検出手段とを備えた。
【0013】
請求項3では、前記交流モーターのCWラインには、前記遮蔽材が一方の移動限界まで移動されたとき非導通となる第一のリミットスイッチを介在させ、前記交流モーターのCCWラインには、前記遮蔽材が他方の移動限界まで移動されたとき非導通となる第二のリミットスイッチを介在させ、前記交流モーターのCOMラインには前記交流モーターの過熱に基づいて非導通となる第三のリミットスイッチを介在させ、前記検出手段は前記第一のパルス変換回路の出力信号と第二のパルス変換回路の出力信号とを比較して、前記交流モーターの動作状態と前記遮蔽材の移動位置とを検出する。
【0014】
請求項4では、交流モーターに供給される交流電源電圧と、前記交流モーターのCWラインとCCWラインとの間の動作電圧とを比較して、前記交流モーターの動作状態を検出する。
【0015】
請求項5では、前記交流電源電圧をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第一の出力信号と第二の出力信号の位相を比較し、該比較結果に基づいて前記CWラインに介在されるリミットスイッチと前記CCWラインに介在されるリミットスイッチの動作状態を検出して、前記遮蔽材の移動位置を検出する。
【0016】
請求項6では、前記交流電源電圧をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第一の出力信号と第二の出力信号のデューティ比を比較し、該比較結果に基づいて前記交流モーターが動作しているか否かを検出する。
【0017】
請求項7では、前記交流電源電圧をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第二の出力信号のデューティ比が一定であるか否かを検出し、該検出結果に基づいて前記交流モーターに過負荷が作用しているか否かを検出する。
【0018】
請求項8では、前記交流電源電圧をあらかじめ設定されたしきい値で波形整形して第一の出力信号を生成し、前記動作電圧を前記しきい値で波形整形して第二の出力信号を生成し、前記第一の出力信号と前記第二の出力信号のデューティ比が同一であるか否かを検出し、該検出結果に基づいて前記交流モーターに過負荷が作用しているか否かを検出する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、モーターの動作状態及びモーターが停止したときの遮蔽材の状態を把握し得る電動日射遮蔽装置を安価な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第一の実施形態の制御装置を示すブロック図である。
図2】第一のパルス変換回路を示す回路図である。
図3】第一のパルス変換回路の動作を示す波形図である。
図4】駆動回路を示す回路図である。
図5】CWラインとCCWラインとの電位差を示す波形図である。
図6】第二のパルス変換回路の動作を示す波形図である。
図7】第二のパルス変換回路の動作を示す波形図である。
図8】第二のパルス変換回路の動作を示す波形図である。
図9】第二のパルス変換回路の動作を示す波形図である。
図10】第二の実施形態の第二のパルス変換回路の動作を示す波形図である。
図11】第一の実施形態のCPUの動作を示すフローチャートである。
図12】第一の実施形態のCPUの動作を示すフローチャートである。
図13】第一の実施形態のCPUの動作を示すフローチャートである。
図14】第二の実施形態のCPUの動作を示すフローチャートである。
図15】第三の実施形態の制御装置を示すブロック図である。
図16】第三の実施形態の電圧検出用トランスを示す回路図である。
図17】第三の実施形態のA/D変換回路の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第一の実施形態)
以下、この発明を具体化した第一の実施形態を図面に従って説明する。図1は、電動横型ブラインドの制御装置の電気的構成を示す。この制御装置1は、電動横型ブラインドのヘッドボックスとは別体に設けられるものである。
【0022】
制御装置1には、AC100Vの商用交流電源Vacが供給される。そして、交流電源Vacがトランス2で所定の交流電圧に降圧されて電源回路3に供給される。電源回路3では、降圧された交流電圧が所定の直流電圧に変換され、その直流電圧がCPU4に電源として供給される。
【0023】
交流電源Vacは第一のパルス変換回路5に供給される。第一のパルス変換回路5は、図2に示すように、前記交流電源Vacが半波整流回路6に入力される。AC100Vの交流電源Vacの電圧振幅は、120Vを僅かに超える振幅となる。半波整流回路6は、図3に示すように、前記交流電源Vacを半波整流した整流電圧Vrec1を波形整形回路7に出力する。
【0024】
前記波形整形回路7は、例えば降伏電圧120Vのツェナーダイオードが使用され、その降伏電圧をしきい値Vtとして整流電圧Vrec1を波形整形した出力信号Vo1をフォトカプラ8に出力する。フォトカプラ8は、図3に示すように、整流電圧Vrec1がしきい値Vtを超えると導通して出力信号Vo1をLレベルとし、しきい値Vt未満では不導通となって出力信号Vo1をHレベルとする。そして、フォトカプラ8の出力信号Vo1が前記CPU4に出力される。
【0025】
前記CPU4には、操作スイッチ9から出力される操作信号が通信入出力回路10を介して入力される。また、複数の電動横型ブラインドが並設される場合には、操作信号が通信入出力回路10を介して他の連装ブラインド11のCPUに出力される。
【0026】
前記CPU4は、前記操作信号に基づいて交流同期モーター12を駆動するための制御信号C1,C2をフォトカプラ13を介して駆動回路14に出力する。フォトカプラ13は、前記フォトカプラ8と同様な構成であり、CPU4に対する負荷を増大させることなく、制御信号C1,C2を駆動回路14に出力するようになっている。
【0027】
前記駆動回路14は、図4に示すように、前記交流同期モーター12のCWラインに交流電源Vacを供給する第一のスイッチ回路15aと、前記交流同期モーター12のCCWラインに交流電源Vacを供給する第二のスイッチ回路15bとを備えている。第一及び第二のスイッチ回路15a,15bには、抵抗RとコンデンサCとの直列回路がそれぞれ並列に接続されている。
【0028】
そして、第一及び第二のスイッチ回路15a,15bは、前記制御信号C1,C2によりいずれか一方が導通する状態と、いずれも不導通となる状態とに制御される。
前記交流同期モーター12のCWラインには上昇リミットスイッチ16が介在され、CCWラインには下降リミットスイッチ17が介在されている。上昇リミットスイッチ16は、電動横型ブラインドのスラットが上限まで引き上げられたとき不導通となるように制御され、下降リミットスイッチ17は、電動横型ブラインドのスラットが下限まで下降したとき不導通となるように制御される。
【0029】
前記交流同期モーター12のCWラインとCCWラインとの間には進相コンデンサCfが接続されている。前記交流同期モーター12のCOMラインには、交流電源Vacがサーマルプロテクトスイッチ23を介して供給される。
【0030】
このような交流同期モーター12では、図5に示すように、上昇リミットスイッチ16が不導通となると、CWラインとCCWラインとの間の電圧V1aは交流電源Vacと同位相となる。
【0031】
また、下降リミットスイッチ17が不導通となると、CWラインとCCWラインとの間の電圧V1bは交流電源Vacに対し位相が180度ずれる。
前記制御装置1には、前記交流同期モーター12のCWラインとCCWラインとの電位差が入力される第二のパルス変換回路18が設けられている。第二のパルス変換回路18の構成は、前記第一のパルス変換回路5と同様であり、その出力信号Vo2がフォトカプラ19を介して前記CPU4に出力される。
【0032】
図6に示すように、前記交流同期モーター12が作動している状態でのCWラインとCCWラインとの電位差Vacmの振幅は、図3に示す交流電源Vacの振幅より大きくなる。そして、電位差Vacmを第二のパルス変換回路18で半波整流した整流電圧Vrec2をしきい値Vtで波形整形した出力信号Vo2は、図3に示す出力信号Vo1とはデューティ比の異なる信号となる。
【0033】
詳述すると、出力信号Vo1の周期をTとするとともに、Lレベルとなる時間幅をtとし、出力信号Vo2の周期は出力信号Vo1と同様にTであるとともに、Lレベルとなる時間幅をt1としたとき、(t1/T)>(t/T)となる。
【0034】
また、スラットが上限まで引き上げられて前記上昇リミットスイッチ16が不導通となった状態では、図7に示すように、CWラインとCCWラインとの間の電位差V1aは交流電源Vacと同位相かつ同一電圧となり、フォトカプラ19の出力信号Vo2はフォトカプラ8の出力信号Vo1と同位相となる。
【0035】
また、スラットが下限まで下降して前記下降リミットスイッチ17が不導通となった状態では、図8に示すように、CWラインとCCWラインとの間の電位差V1bは交流電源Vacと逆位相となり、出力信号Vo2はフォトカプラ8の出力信号Vo1に対し位相がずれる。
【0036】
また、交流同期モーター12に過負荷が作用して脱調状態となると、図9に示すように、前記電位差V1cは電圧レベルが乱れ、同様に整流電圧Vrec2も電圧レベルが乱れる。従って、フォトカプラ19の出力信号Vo2はLレベルとなる時間幅(t2,t3等)が変動してデューティ比が変動するパルス信号となる。
【0037】
前記CPU4は、あらかじめ設定されたプログラムに基づいて動作する。そして、前記操作スイッチ9から出力される操作信号に基づいて前記制御信号C1,C2を出力して駆動回路14を制御する。
【0038】
また、前記フォトカプラ8,19から出力される出力信号Vo1,Vo2を比較することにより、交流同期モーター12の作動状態とスラットの昇降位置を検出し、その検出結果に基づく状態信号を状態信号出力回路20を介してパソコン等の中央制御装置あるいは状態表示装置等の他機器21に出力する。
【0039】
前記CPU4にはEEPROMあるいはRAMで構成される記憶装置22が接続され、交流同期モーター12の作動状態の検出結果に基づいて、スラットの昇降位置等の位置情報を記憶するようになっている。
【0040】
また、前記CPU4はあらかじめ設定された所定時間の間、出力信号Vo1,Vo2として入力されるパルス信号を記憶装置22に格納し、格納されたパルス信号のデューティ比と位相を比較するようになっている。
【0041】
前記交流同期モーター12のCOMラインには、公知のサーマルプロテクトスイッチ23を介して交流電源Vacが供給される。サーマルプロテクトスイッチ23は、交流同期モーター12に備えられる温度検出手段が同モーター12の過熱状態を検出したとき不導通となって、交流同期モーター12への電源供給を遮断するようになっている。
【0042】
次に、上記のように構成された電動横型ブラインドの制御装置1で交流同期モーター12に同期モーターを使用した場合の作用を図7図9及び図11図13に従って説明する。
【0043】
図11に示すように、制御装置1に交流電源Vacが供給されて、電源回路3からCPU4に電源が供給されると(ステップ1)、CPU4は現在のスラット昇降停止位置を検出する動作を開始する(ステップ2)。
【0044】
まず、CPU4はフォトカプラ19からの出力信号Vo2がパルス信号であるか否かを検出する(ステップ3)。ステップ3においてパルス信号が検出されないとき、駆動回路14の第一及び第二のスイッチ回路15a,15bはともに不導通状態であって交流同期モーター12に交流電源Vacが供給されない状態である。この場合には、CPU4はスラットが昇降範囲の中間位置で吊下支持された状態で交流同期モーター12が停止していることを検出し、その位置情報を記憶装置22に格納する(ステップ4)。次いで、図12に示すステップ11に移行する。
【0045】
ステップ3でフォトカプラ19からの出力信号Vo2がパルス信号である場合には、ステップ5に移行して、フォトカプラ8の出力信号Vo1とフォトカプラ19の出力信号Vo2との位相が一致するか否かを判定する(ステップ5,6)。
【0046】
スラットが上限まで引き上げられて、上昇リミットスイッチ16が不導通となっている状態では、図7に示すように、CWラインとCCWラインとの間の電位差V1aは交流電源Vacと同位相かつ同一振幅となり、フォトカプラ19の出力信号Vo2は前記出力信号Vo1と同位相となる。
【0047】
すると、CPU4はステップ5,6からステップ7に移行してスラットが上限まで引き上げられていることを検出し、その位置情報を記憶装置22に格納する。そして、対応する状態信号を出力して(ステップ8)、ステップ11に移行する。
【0048】
スラットが下限まで下降して、下降リミットスイッチ17が不導通となっている状態では、図8に示すように、CWラインとCCWラインとの間の電位差V1は交流電源Vacと逆位相で同一振幅となり、フォトカプラ19の出力信号Vo2は前記出力信号Vo1と位相の異なる信号となる。
【0049】
すると、CPU4はステップ5,6からステップ9に移行してスラットが下限まで下降していることを検出し、その位置情報を記憶装置22に格納する。そして、対応する状態信号を出力して(ステップ10)、ステップ11に移行する。
【0050】
ステップ11では、CPU4は操作スイッチ9からの操作信号の入力を待つ状態となる。そして、操作信号に基づく交流同期モーター12の回転が可能な状態であるか否かを記憶装置22に格納されている位置データに基づいて判定する(ステップ12)。
【0051】
すなわち、上昇リミットスイッチ16が不導通となっている状態では、交流同期モーター12のスラット上昇方向の回転は不能であり、スラット下降方向の回転は可能である。また、下降リミットスイッチ17が不導通となっている状態では、交流同期モーター12のスラット下降方向の回転は不能であり、スラット上昇方向の回転は可能である。
【0052】
また、スラットが昇降範囲の中間位置で停止されている状態では、交流同期モーター12はスラット上昇方向及びスラット下降方向のいずれの方向にも回転可能である。
そして、ステップ12で操作信号に基づく交流同期モーター12の回転が不能な状態であると、操作スイッチ9からの操作信号を無視し(ステップ13)、ステップ11に復帰する。
【0053】
ステップ12で操作信号に基づいて交流同期モーター12が回転可能な状態であれば、CPU4は駆動回路14を介して交流同期モーター12を制御する。すなわち、交流同期モーター12に交流電源Vacを供給して同モーター12を操作信号に基づいて作動させ、スラットを引き上げ、あるいは下降させる(ステップ14)。
【0054】
次いで、CPU4はフォトカプラ8の出力信号Vo1とフォトカプラ13の出力信号Vo2の各パルス信号を比較する(ステップ15)。そして、出力信号Vo2としてパルス信号を検出できない場合は、サーマルプロテクトスイッチ23が不導通となって交流同期モーター12への交流電源Vacの供給が遮断されていると判定してステップ16,17からステップ18に移行する。
【0055】
次いで、ステップ18では駆動回路14から交流同期モーター12への交流電源Vacの供給を停止する。そして、交流同期モーター12の過熱により、スラットの昇降途中に交流同期モーター12を停止させたことを示す状態信号を他機器21に出力し(ステップ19)、スラットの昇降停止位置が昇降途中位置であることを記憶装置22に格納して(ステップ20)、昇降動作を終了する。
【0056】
ステップ16,17で、出力信号Vo2のデューティ比の変動が検出された場合は、交流同期モーター12に作用する負荷が過負荷状態であると判定してステップ21に移行し、駆動回路14から交流同期モーター12への交流電源Vacの供給を停止する。
【0057】
そして、過負荷により交流同期モーター12をスラットの昇降途中に停止させたことを示す状態信号を他機器21に出力し(ステップ22)、スラットの昇降停止位置が昇降途中位置であることを記憶装置22に格納して(ステップ20)、昇降動作を終了する。
【0058】
ステップ16で、出力信号Vo2としてデューティ比に変動がないパルス信号を検出すると、ステップ23に移行して、出力信号Vo1,Vo2のデューティ比を比較する。そして、出力信号Vo1が図3に示す状態で、出力信号Vo2が図6に示す状態となって(t1/T)>(t/T)であれば、交流同期モーター12が正常に動作していることを検出し、ステップ15に移行してステップ15〜23の動作を繰り返す。
【0059】
ステップ23で、出力信号Vo1,Vo2のデューティ比が(t1/T)>(t/T)とならないとき、ステップ24に移行して交流同期モーター12への駆動回路14からの交流電源Vacの供給を遮断する。
【0060】
次いで、出力信号Vo1,Vo2の位相を比較し(ステップ25)、その比較結果に基づいて、出力信号Vo1,Vo2の位相が一致する場合には上昇リミットスイッチ16が不導通となっていることを検出してステップ26からステップ27に移行する。そして、対応する状態信号を他機器21に出力し、スラットが上限まで上昇していることを記憶装置22に格納して(ステップ20)、昇降動作を終了する。
【0061】
また、ステップ26での比較結果に基づいて、出力信号Vo1,Vo2の位相が一致しない場合には下降リミットスイッチ17が不導通となっていることを検出してステップ26からステップ28に移行し、対応する状態信号を他機器21に出力し、スラットが下限まで下降していることを記憶装置22に格納して(ステップ20)、昇降動作を終了する。
【0062】
上記のように構成された電動横型ブラインドの制御装置1では、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)交流電源Vacの電圧波形と、交流同期モーター12のCWラインとCCWラインとの間の電位差の電圧波形に基づく信号を比較することにより、交流モーター12の動作状態及びスラットの昇降状態を検出することができる。
(2)交流電源Vacの電圧波形を第一のパルス変換回路5でパルス信号に変換し、交流同期モーター12のCWラインとCCWラインとの間の電位差波形を第二のパルス変換回路18でパルス信号に変換する。そして、第一及び第二のパルス変換回路5,18の出力信号Vo1,Vo2を比較することにより、交流モーター12の動作状態及びスラットの昇降状態を検出することができる。
(3)出力信号Vo2のデューティ比が一定で、出力信号Vo1,Vo2のデューティ比が(t1/T)>(t/T)となるとき、交流同期モーター12が回転状態であることを検出することができる。
(4)出力信号Vo1,Vo2の位相が同一であるとき、上昇リミットスイッチ16が作動していることを検出することができる。従って、スラットが上限まで引き上げられて交流同期モーター12が停止している状態を検出することができる。
(5)出力信号Vo1,Vo2の位相が異なるとき、下降リミットスイッチ17が作動していることを検出することができる。従って、スラットが下限まで下降されて交流同期モーター12が停止している状態を検出することができる。
(6)出力信号Vo2のデューティ比が変動するとき、交流同期モーター12が過負荷により脱調状態であることを検出することができる。そして、交流同期モーター12への交流電源Vacの供給を停止して、交流同期モーター12の脱調状態を回避することができる。
(7)出力信号Vo2としてパルス信号が検出されないとき、サーマルプロテクトスイッチ23の作動により交流同期モーター12が停止している状態を検出することができる。そして、交流同期モーター12への交流電源Vacの供給を停止して、交流同期モーター12への無用な電源供給を防止することができる。
(8)交流同期モーター12の動作状態を記憶装置22に格納することができるので、操作スイッチ9の操作時に、交流同期モーター12が作動可能となる操作に限り、交流同期モーター12に交流電源Vacを供給することができる。
(第二の実施形態)
図10及び図14は、第二の実施形態を示す。この実施形態は、前記第一の実施形態の交流同期モーター12に代えて、交流誘導モーターを使用した場合を示す。モーター以外の構成は、第一の実施形態と同様である。
【0063】
交流誘導モーターを使用した場合のフォトカプラ19の出力信号Vo2の波形は、モーターに過負荷が作用する場合を除いて、前記第一の実施形態と同様である。
交流誘導モーターに過負荷が作用すると、図10に示すように、CWラインとCCWラインとの電位差V1dのレベルは、交流電源Vacとほぼ等しいレベルまで低下する。すると、フォトカプラ19の出力信号Vo2のデューティ比t4/Tは、フォトカプラ8の出力信号Vo1のデューティ比t/Tとほぼ等しくなる。
【0064】
次に、交流誘導モーターの動作を制御する場合の制御装置1の動作を説明する。図11及び図12に示すステップ1〜ステップ15までの動作は、交流誘導モーターの場合も同様であるので、ステップ15に続く動作について、図14に従って説明する。
【0065】
ステップ15に続くステップ41で、出力信号Vo2としてパルス信号を検出できない場合は、サーマルプロテクトスイッチ23が不導通となって交流誘導モーターへの交流電源Vacの供給が遮断されていると判定してステップ42に移行する。
【0066】
次いで、ステップ42では駆動回路14から交流誘導モーターへの交流電源Vacの供給を停止する。そして、交流誘導モーターの過熱により、スラットの昇降途中に交流誘導モーターを停止させたことを示す状態信号を他機器21に出力し(ステップ43)、スラットの昇降停止位置が昇降途中位置であることを記憶装置22に格納して(ステップ44)、昇降動作を終了する。
【0067】
ステップ41で、出力信号Vo2としてパルス信号を検出した場合には、ステップ45に移行して、出力信号Vo1,Vo2のデューティ比を比較する。そして、出力信号Vo1が図3に示す状態で、出力信号Vo2が図6に示す状態となって(t1/T)>(t/T)であれば、交流誘導モーターが正常に動作していることを検出し、ステップ15に移行してステップ15,41,45の動作を繰り返す。
【0068】
ステップ45で、出力信号Vo1,Vo2のデューティ比が(t1/T)>(t/T)とならないとき、ステップ46に移行して交流誘導モーターへの駆動回路14からの交流電源Vacの供給を遮断する。
【0069】
次いで、出力信号Vo1,Vo2のデューティ比が一致するか否かを判定し(ステップ47)、一致する場合には過負荷により交流誘導モーターがスラットの昇降途中に停止したことを示す状態信号を他機器21に出力する(ステップ48)。そして、スラットの昇降停止位置が昇降途中位置であることを記憶装置22に格納して(ステップ44)、昇降動作を終了する。
【0070】
ステップ47でデューティ比が一致しない場合には、ステップ49に移行して、出力信号Vo1,Vo2の位相を比較し、出力信号Vo1,Vo2の位相が一致する場合には上昇リミットスイッチ16が不導通となっていることを検出してステップ50からステップ51に移行する。そして、対応する状態信号を他機器21に出力し、スラットが上限まで上昇していることを記憶装置22に格納して(ステップ44)、昇降動作を終了する。
【0071】
また、ステップ49での比較結果に基づいて、出力信号Vo1,Vo2の位相が一致しない場合には下降リミットスイッチ17が不導通となっていることを検出してステップ50からステップ52に移行し、対応する状態信号を他機器21に出力し、スラットが下限まで下降していることを記憶装置22に格納して(ステップ44)、昇降動作を終了する。
【0072】
上記のように構成された電動横型ブラインドの制御装置では、交流誘導モーターに過負荷が作用しているか否かを判定する処理を除いて、前記第一の実施形態と同様に動作する。従って、第一の実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
(第三の実施形態)
図15図17は、第三の実施形態を示す。この実施形態の制御装置29は、前記第一の実施形態の第一及び第二のパルス変換回路5,18及びフォトカプラ8,19を、第一及び第二の電圧検出用トランス24,25及びA/D変換回路26,27に置換したものである。その他の構成は、第一の実施形態と同様である。
【0073】
第一及び第二の電圧検出用トランス24,25は、トランス24,25に入力される検出電圧に対するA/D変換回路26,27の入力インピーダンスの影響を排除する緩衝回路として設けられる。
【0074】
前記第一の電圧検出用トランス24と、A/D変換回路26の具体的構成を図16に示す。第一の電圧検出用トランス24の一次側コイルC1には交流電源Vacが供給され、二次側コイルC2の出力端子から交流電源Vacが出力される。
【0075】
前記二次側コイルC2の出力電圧は、バッファアンプ28を介してA/D変換回路26の入力端子に出力される。前記A/D変換回路26は、入力端子に入力されるアナログ電圧をデジタル信号に変換してCPU4に出力信号Vo3として出力する。
【0076】
図17は、前記A/D変換回路26の動作を示す。交流電源Vacの電圧波形が、所定のサンプリング周波数でサンプリングされ、サンプリングされた電圧値がデジタル値D1〜Dnに変換されて前記CPU4に出力信号Vo3として出力される。デジタル値D1〜Dnは、交流電源Vacの周期的に変化する電圧波形に対応して周期的に変化する。
【0077】
前記第二の電圧検出用トランス25及びA/D変換回路27は、第一の電圧検出用トランス24とA/D変換回路26と同様な構成である。前記第二の電圧検出用トランス25には、前記交流同期モーター12のCWラインとCCWラインとの電位差がアナログ電圧信号として入力される。
【0078】
そして、A/D変換回路27は入力されたアナログ電圧をデジタル値に変換した出力信号Vo4を前記CPU4に出力する。
このように構成された制御装置29の動作は、A/D変換回路26,27の出力信号Vo3,Vo4をCPU4で比較することを除いて、前記第一の実施形態の動作と同様である。
【0079】
第一の実施形態での動作と処理が異なるステップを説明すると、ステップ5では出力信号Vo3,Vo4の位相を比較する。ステップ16では出力信号Vo3,Vo4の非周期的な変動若しくは出力信号Vo3,Vo4が入力されているか否かを判定し、ステップ23では出力信号Vo3,Vo4の各デジタル値D1〜Dnを比較し、Vo4>Vo3であるか否かを判定する。
【0080】
このような動作により、この実施形態の制御装置29では、第一の実施形態の制御装置1と同様な作用効果を得ることができる。
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・電動横型ブラインド以外に、交流モーターを使用したロールブラインド、オーニング、シャッター、縦型ブラインド等の制御装置として実施することもできる。
【符号の説明】
【0081】
1,29…制御装置、4…検出手段(CPU)、5…第一のパルス変換回路、12…交流モーター(交流同期モーター)、16…第一のリミットスイッチ(上昇リミットスイッチ)、17…第二のリミットスイッチ(下降リミットスイッチ)、18…第二のパルス変換回路、23…第三のリミットスイッチ(サーマルプロテクトスイッチ)、Vac…交流電源、V1a〜V1c…動作電圧。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17