【実施例1】
【0021】
本発明が適用されたスロットマシンの実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、
図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
【0022】
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、
図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、
図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0023】
リール2L、2C、2Rの外周部には、
図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「リプレイ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
【0024】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(
図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0025】
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、初期位置の通過を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
【0026】
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(
図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、裏面側から表示領域51aを照射するための導光板(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。液晶表示器51は、液晶素子を、導光板により照射された光を通過させる状態と通過させない状態とのいずれかに制御することにより、表示態様を変化させることが可能な表示装置である。
【0027】
前面扉1bには、
図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例では後述する通常遊技状態、内部中の規定数として3、BB(RB)の規定数として2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0028】
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
【0029】
また、前面扉1bには、
図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
【0030】
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(
図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(
図4参照)がそれぞれ設けられている。
【0031】
前面扉1bの内側には、
図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23(
図4参照)、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述のBBの終了が判定された時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のBBの終了が判定された時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30(
図4参照)、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31(
図4参照)を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(
図4参照)が設けられている。
【0032】
筐体1a内部には、
図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(
図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール初期位置の通過をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(
図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(
図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(
図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(
図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
【0033】
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、メダルの貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35aが設けられている。
【0034】
電源ボックス100の前面には、
図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
【0035】
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
【0036】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(
図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、後述する通常遊技状態、内部中における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するBB(RB)における規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0037】
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、
図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
【0038】
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、
図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
【0039】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
【0040】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(
図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
【0041】
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
【0042】
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
【0043】
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
【0044】
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
【0045】
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
【0046】
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、
図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
【0047】
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
【0048】
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
【0049】
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
【0050】
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品のうちクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41により駆動され、リールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40に搭載された後述の制御ロジック回路45aにより駆動されるようになっている。
【0051】
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、制御ロジック回路45a、モータ駆動回路45b、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
【0052】
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0053】
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、
図5に示すクロック回路502、
図33に示す制御ロジック回路45aに供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、
図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
【0054】
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41、制御ロジック回路45aに伝送する。これら検出信号のうちリールセンサ33L、33C、33Rから入力された検出信号は、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aに伝送され、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38からの入力信号は、メイン制御部41に伝送される。
【0055】
制御ロジック回路45aは、後述するように、メイン制御部41の外部にて、メイン制御部41から送信されるコマンドから特定されるリールの変動態様に基づいて、各リールモータ32L、32C、32Rを駆動するための制御信号を生成する。制御ロジック回路45aは、信号が入力されることで、入力信号に対応した出力信号を生成し、出力する論理回路であり、ハードウェアによって動作する回路である。具体的には、PLD(プログラマブルロジックデバイス)を用いている。
【0056】
モータ駆動回路45bは、制御ロジック回路45aから出力されたリールモータ32L、32C、32Rの制御信号をモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)に変換してリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。
【0057】
ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
【0058】
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。
図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
【0059】
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
【0060】
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
【0061】
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。
【0062】
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
【0063】
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
【0064】
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
【0065】
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
【0066】
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
【0067】
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
【0068】
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
【0069】
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
【0070】
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
【0071】
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、
図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
【0072】
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
【0073】
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
【0074】
本実施例においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介して制御ロジック回路45a、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。一方、メイン制御部41は、パラレル入力ポート511を介して制御ロジック回路45aから各種コマンドを受信する。また、本実施例では、パラレル出力ポート513、パラレル入力ポート511を介してコマンドが送受信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送受信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してコマンドを送受信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送受信する構成としても良い。
【0075】
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
【0076】
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
【0077】
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
【0078】
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
【0079】
演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0080】
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
【0081】
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
【0082】
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0083】
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
【0084】
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
【0085】
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
【0086】
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
【0087】
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
【0088】
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
【0089】
尚、設定キースイッチ37がon状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
【0090】
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
【0091】
尚、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がon状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
【0092】
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
【0093】
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
【0094】
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
【0095】
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。
【0096】
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41が設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。
【0097】
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
【0098】
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
【0099】
初期化1は起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
【0100】
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
【0101】
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例では通常遊技状態及び内部中においては3、BB(RB)においては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
【0102】
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
【0103】
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
【0104】
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
【0105】
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
【0106】
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態等に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
【0107】
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態等及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
【0108】
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをCPU41aに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
【0109】
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
【0110】
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されている後述の滑りコマ数データ、優先度1テーブル、優先度2テーブル等を用いて、回転中のリール、停止操作位置毎の滑りコマ数を特定し、仮想滑りコマテーブルに格納する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの位置を特定する。メイン制御部41は、リールモータ32L、32C、32Rのステップレートに対応する時間間隔毎に1ずつ加算され、リールセンサ33L、33C、33Rにより初期位置が検出される毎にリセットされるステップ数カウンタを備えており、これらステップ数カウンタの値から停止操作が検出されたリールの位置(停止操作位置)を特定する。次いで、該当するリールの仮想滑りコマテーブルを参照し、停止操作位置に対応する滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの停止位置(停止図柄)を特定する。そして、特定された停止位置(停止図柄)を示すコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信して、制御ロジック回路45aによりリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0111】
仮想滑りコマテーブルは、各リール毎に、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング、以下では停止操作位置と呼ぶ)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ格納されるテーブルであり、後述の滑りコマ数データ、優先度1テーブル、優先度2テーブルから特定した滑りコマ数が、該当するリールの該当する領域番号に対応して格納されることとなる。
【0112】
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール初期位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの仮想滑りコマテーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、停止操作位置と滑りコマ数とから停止位置の領域番号を特定し、特定した停止位置の領域番号を示すコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信する。これにより制御ロジック回路45aは、コマンドから特定される図柄を停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
【0113】
尚、本実施例では、メイン制御部41が、停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得し、停止操作位置と滑りコマ数とから停止位置の領域番号を特定し、特定した停止位置の領域番号を示すコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することにより、制御ロジック回路45aが、コマンドから特定される図柄を停止させる制御を行う構成であるが、制御ロジック回路45aを設けず、メイン制御部41が、停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得し、停止操作位置と滑りコマ数とから停止位置を特定し、特定した停止位置が停止するように、リールモータ32L、32C、32Rを制御し、リールの回転を停止させる制御を行う構成であっても良い。
【0114】
本実施例では、後述の滑りコマ数データ、優先度1テーブル、優先度2テーブル等から特定され、仮想滑りコマテーブルに格納される滑りコマ数が、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の滑りコマ数、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
【0115】
また、本実施例では、後述の滑りコマ数データ、優先度1テーブル、優先度2テーブル等から滑りコマ数として0〜4の値が特定されるようになっており、停止操作を検出してから最大4コマを引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
【0116】
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が特定され、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が特定される。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
【0117】
また、本実施例では、内部中に小役が当選した場合、すなわち特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が特定されるとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が特定される。これにより、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
【0118】
また、本実施例では、内部中に再遊技役が当選した場合、すなわち特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が特定される。これにより、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
【0119】
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
【0120】
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
【0121】
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技(以下では、後述の擬似遊技と区別するため、ゲームの進行に伴う遊技を通常遊技とする)のためのリールの回転を開始させる。
【0122】
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態で通常遊技の開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点で通常遊技におけるリールの回転を開始させる。
【0123】
このように、メイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から規定時間が経過していない場合には、この規定時間が経過するまで通常遊技の進行を規制することで、1ゲームの最短時間が規定時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
【0124】
また、メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに後述するフリーズ状態に制御する場合に、フリーズ状態中に擬似遊技を行うことが可能である。
【0125】
以下では、表示結果に応じてメダルや再遊技の付与、遊技状態の移行を伴う通常の遊技を通常遊技と呼び、通常遊技においてフリーズ状態に制御され、遊技の進行が遅延している状態で行われる遊技であり、表示結果に応じてメダルや再遊技の付与、遊技状態の移行を伴わない特殊な遊技を擬似遊技と呼ぶ。
【0126】
擬似遊技では、全リールを回転開始させた後に、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となり、当該操作に応じてリールを停止させる制御を行う。スタートスイッチ7が操作されて擬似遊技を開始するときには、通常遊技と異なり、前のゲームにおけるリールの回転開始から規定時間が経過していない場合でも、リール回転制御を開始させるとともに、ストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作に応じてリール停止制御を行うことが可能となる。擬似遊技が行われるフリーズ状態は、擬似遊技が終了した後において、擬似遊技にて停止した結果が第1の結果であれば、フリーズ解除のための条件であるスタートスイッチ7の操作が受け付けられることにより解除される。また、擬似遊技にて停止した結果が第2の結果であれば、フリーズ解除のための第1条件であるBET操作(MAXBETスイッチ6の操作など)が受け付けられ、かつ、フリーズ解除のための第2条件であるスタートスイッチ7の操作が受け付けられることにより解除される。フリーズ状態が解除された後においては、通常遊技を開始するために、再び全リールを回転開始させた後に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与する操作として受付可能となる。よって、フリーズ状態が開始されてから終了するまでは、通常遊技の開始タイミングや、ゲームを進行させるためのリールの停止操作が有効化されるタイミングを遅延させることで、ゲームの進行が遅延される。
【0127】
また、擬似遊技においてリールを停止させる場合には、通常遊技においてリールを停止させる場合と異なり、完全にリールを停止させることなく、目標の停止位置を導出させた後、リールを上下に振動させる制御を行うようになっている。詳しくは、メイン制御部41が、通常遊技においてリールを停止させる場合には、所定時間(例えば、500ms)以上にわたりリールモータ32L、32C、32Rの励磁状態を変化させないことによりリールを完全に停止させるのに対して、擬似遊技に伴いリールを停止させる場合には、所定時間が経過する前にリールモータ32L、32C、32Rの励磁状態を変化させることによりリールを完全に停止させないようになっており、リール停止時に、擬似遊技に伴ってリールが停止したのか、通常遊技に伴ってリールが停止したのか、を区別できるようになっている。
【0128】
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
【0129】
本実施例では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
【0130】
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
【0131】
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
【0132】
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
【0133】
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
【0134】
リール加速情報1コマンドは、後述する通常遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、通常遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。尚、擬似遊技の終了に伴って通常遊技の進行に伴うリールの回転を開始するときにも送信されるため、後述するリール加速情報2コマンドにより擬似遊技の開始が特定された後、リール加速情報1コマンドを受信することで通常遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨だけではなく、擬似遊技の終了も特定可能となる。
【0135】
リール加速情報2コマンドは、擬似遊技の開始を特定可能なコマンドであり、擬似遊技を開始するときに送信する。リール加速情報2コマンドは、擬似遊技が開始したときに送信されるので、リール加速情報2コマンドを受信することで、擬似遊技が開始したことを特定可能である。
【0136】
停止操作時コマンドは、通常遊技中または擬似遊技において、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
【0137】
滑りコマ数コマンドは、通常遊技中または擬似遊技において、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
【0138】
停止コマンドは、通常遊技中または擬似遊技において停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
【0139】
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
【0140】
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨及び次ゲームの遊技状態(通常、内部中、BB(RB))を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
【0141】
入賞枚数コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
【0142】
遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲーム(通常遊技)を進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
【0143】
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
【0144】
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施例では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
【0145】
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
【0146】
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
【0147】
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
【0148】
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
【0149】
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
【0150】
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
【0151】
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
【0152】
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
【0153】
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
【0154】
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
【0155】
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
【0156】
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
【0157】
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
【0158】
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
【0159】
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
【0160】
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
【0161】
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンド1の受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
【0162】
図6、
図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、
図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、
図9は、遊技状態の概要を示す図である。
【0163】
まず、
図6を参照して特別役について説明する。特別役にはBB1、BB2(以下、ビッグボーナスをBBと称する)が含まれる。
【0164】
BB1は、通常遊技状態または内部中において入賞ラインLNに「赤7−赤7−赤7」、または「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がBBに移行する。
【0165】
BB2は、通常遊技状態または内部中において入賞ラインLNに「赤7−赤7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がBBに移行する。
【0166】
BB1またはBB2に入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。レギュラーボーナス(RB)は、小役が高確率で当選する状態であり、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。そして、BB1の入賞によるビッグボーナス(BB)は、当該ビッグボーナス(BB)中において払い出されたメダルの総数が465枚を超えることで終了し、BB2の入賞によるビッグボーナス(BB)は、当該ビッグボーナス(BB)中において払い出されたメダルの総数が90枚を超えることで終了する。
【0167】
次に、
図7を参照して小役について説明する。小役には、中段ベル、右下がりベル、上段スイカ、右下がりスイカ、BAR、1枚が含まれる。
【0168】
中段ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段ベルが入賞したときには、10枚のメダルが払い出される。中段ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は、5コマ以内に配置されているため、いずれの遊技状態においても後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0169】
右下がりベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−スイカ」、「スイカ−ベル−スイカ」、「BAR‐ベル‐スイカ」または「赤7‐ベル‐スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりベルが入賞したときには、10枚のメダルが払い出される。右下がりベルを構成する左リールの「スイカ」、「リプレイ」の一部、「BAR」の一部、「赤7」の一部は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、右リールの「スイカ」は、「ベル」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−スイカ」、「スイカ−ベル−スイカ」、「BAR‐ベル‐スイカ」または「赤7‐ベル‐スイカ」の組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃い得ることとなる。また、右下がりベルを構成する左リールの「リプレイ」、「スイカ」、「BAR」、「赤7」のいずれか1の図柄、中リールの「ベル」、右リールの「スイカ」は、5コマ以内に配置されているため、いずれの遊技状態においても後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0170】
上段スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−BAR−ベル」、「ベル−リプレイ−ベル」、「青7−BAR−ベル」、「青7−リプレイ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」または「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段スイカが入賞したときには、5枚のメダルが払い出される。上段スイカを構成する左リールの「ベル」の一部、「青7」の一部、「リプレイ」の一部、中リールの「BAR」の一部、「リプレイ」の一部、右リールの「ベル」の一部は、「スイカ」の1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−BAR−ベル」、「ベル−リプレイ−ベル」、「青7−BAR−ベル」、「青7−リプレイ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」または「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せが揃うと、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃い得ることとなる。また、上段スイカを構成する左リールの「ベル」、「青7」、「リプレイ」のいずれか1の図柄、中リールの「BAR」、「リプレイ」のいずれか1の図柄、右リールの「ベル」は、5コマ以内に配置されているため、いずれの遊技状態においても後述する内部抽選において上段スイカに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0171】
右下がりスイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−スイカ−BAR」、「ベル−スイカ−リプレイ」、「青7−スイカ−BAR」、「青7−スイカ−リプレイ」、「リプレイ−スイカ−BAR」または「リプレイ−スイカ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりスイカが入賞したときには、5枚のメダルが払い出される。右下がりスイカを構成する左リールの「ベル」の一部、「青7」の一部、「リプレイ」の一部は、「スイカ」の1つ下の位置に配置されており、右リールの「BAR」の一部、「リプレイ」の一部は、「スイカ」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−BAR」、「ベル−スイカ−リプレイ」、「青7−スイカ−BAR」、「青7−スイカ−リプレイ」、「リプレイ−スイカ−BAR」または「リプレイ−スイカ−リプレイ」の組合せが揃うと、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃い得ることとなる。また、右下がりスイカを構成する左リールの「ベル」、「BAR」、「青7」のいずれか1の図柄、中リールの「スイカ」、右リールの「BAR」、「リプレイ」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されているため、いずれの遊技状態においても後述する内部抽選において右下がりスイカに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0172】
BARは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においてもBARが入賞したときには、10枚のメダルが払い出される。BARを構成する左中右リールの「BAR」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、いずれの遊技状態においても後述する内部抽選においてBARに当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選しているBARに入賞することはない。
【0173】
1枚は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「赤7−青7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても1枚が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。1枚を構成する左リールの「赤7」、中リールの「青7」、右リールの「赤7」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、いずれの遊技状態において後述する内部抽選において1枚に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している1枚に入賞することはない。
【0174】
次に、
図7を参照して再遊技役について説明する。再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイが含まれる。
【0175】
中段リプレイは、通常遊技状態、内部中において入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。中段リプレイを構成する左リールの「リプレイ」、中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているため、通常遊技状態または内部中において後述する内部抽選において中段リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0176】
右下がりリプレイは、通常遊技状態、内部中において入賞ラインLNに「スイカ−リプレイ−ベル」または「スイカ−リプレイ−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。右下がりリプレイを構成する左リールの「スイカ」の一部は、「リプレイ」の1つ下の位置に配置されており、右リールの「ベル」の一部、「赤7」の一部は、「リプレイ」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「スイカ−リプレイ−ベル」または「スイカ−リプレイ−赤7」の組合せが揃うと、右下がり、すなわち無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃うこととなる。また、右下がりリプレイを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「リプレイ」、右リールの「ベル」、「赤7」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、通常遊技状態または内部中において後述する内部抽選において右下がりリプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0177】
次に、
図10を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施例では、前述のように遊技状態が通常遊技状態または内部中のみ内部抽選を行うようになっており、通常遊技状態であるか内部中であるかによって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。
図11は、抽選対象役毎に読み出される役、すなわち同時当選役を構成する役の組合せを示しており、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
【0178】
図10においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
【0179】
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
【0180】
通常遊技状態であるときには、BB1、BB1+確定BAR、BB1+強BAR、BB1+弱BAR、BB1+強スイカ、BB1+弱スイカ、BB1+強ベル、BB1+弱ベル、BB2、BB2+確定BAR、BB2+強BAR、BB2+弱BAR、BB2+強スイカ、BB2+弱スイカ、BB2+強ベル、BB2+弱ベル、強BAR、弱BAR、強スイカ、弱スイカ、強ベル、弱ベル、リプレイが内部抽選の対象役となる。
【0181】
内部中であるときには、確定BAR、強BAR、弱BAR、強スイカ、弱スイカ、強ベル、弱ベル、リプレイが内部抽選の対象役となる。
【0182】
BB(RB)中であるときには、確定BAR、強BAR、弱BAR、強スイカ、弱スイカ、強ベル、弱ベルが内部抽選の対象役となる。
【0183】
本実施例では、確定BARは、必ず特別役と同時に当選する。また、強BAR、弱BARは、ともに特別役と同時に当選し得るが、強BARの方が、弱BARよりも特別役と同時に当選する比率が高く設定されている。また、強スイカ、弱スイカは、ともに特別役と同時に当選し得るが、強スイカの方が、弱スイカよりも特別役と同時に当選する比率が高く設定されている。また、強ベル、弱ベルは、ともに特別役と同時に当選し得るが、強ベルの方が、弱ベルよりも特別役と同時に当選する比率が高く設定されている。
【0184】
このため、強BAR当選時は、弱BAR当選時よりも、特別役に当選している可能性が高く、強スイカ当選時は、弱スイカ当選時よりも、特別役に当選していしている可能性が高く、強ベル当選時は、弱ベル当選時よりも、特別役に当選している可能性が高くなる。
【0185】
尚、強BAR当選時は、弱BAR当選時よりも、特別役以外の遊技者にとって有利な特典が付与される可能性が高く、強スイカ当選時は、弱スイカ当選時よりも、特別役以外の遊技者にとって有利な特典が付与される可能性が高く、強ベル当選時は、弱ベル当選時よりも、特別役以外の遊技者にとって有利な特典が付与される可能性が高くなる構成でも良い。
【0186】
ここで遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
【0187】
図11に示すように、確定BARとは、BAR+中段ベル+右下がりベル+1枚の組合せであり、強BARとは、BAR+右下がりベル+1枚の組合せ、弱BARとは、BAR+右下がりベルの組合せ、強スイカとは、上段スイカの単独当選、弱スイカとは、右下がりスイカの単独当選、強ベルとは、中段ベル+右下がりベルの組合せ、弱ベルとは、中段ベルの組合せ、リプレイとは、中段リプレイ+右下がりリプレイの組合せである。
【0188】
確定BARの当選時には、
図11に示すように、BAR、右下がりベル、中段ベル、1枚がいずれも当選するが、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われる場合には、BB1が同時当選しているか、BB2が同時当選しているか、に関わらず、左リールについてBARを構成する12番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に12番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、12番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する13番の「BAR」を引込可能な場合に13番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、13番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0189】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選していれば、中リールについてはBARを構成する17番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。
【0190】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、中リールに17番または18番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選していれば、右リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する19番の「BAR」を引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を引き込めない場合には、右リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。これによりBARの組合せが入賞ラインLNに停止するか、いずれの役も入賞ラインLNに停止しない。
【0191】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、中リールに「ベル」が停止した場合には、BB1が同時に当選していれば、右リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0192】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止した場合に、BB1が同時に当選していれば、右リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する19番の「BAR」を引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0193】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、右リールに18番または19番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選していれば、中リールについてはBARを構成する17番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、中リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。
【0194】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、右リールに「スイカ」が停止した場合には、BB1が同時に当選していれば、中リールについては、右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0195】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止した場合には、BB2が同時に当選していれば、中リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する17番の「BAR」を引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。
【0196】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、中リールに17番または18番の「BAR」が停止した場合には、BB2が同時に当選していれば、右リールについてはBARを構成する19番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。これによりBARの組合せが入賞ラインLNに停止するか、いずれの役も入賞ラインLNに停止しない。
【0197】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、中リールに「ベル」が停止した場合には、BB2が同時に当選していれば、右リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0198】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止した場合には、BB2が同時に当選していれば、右リールについてはBARを構成する19番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0199】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、右リールに18番または19番の「BAR」が停止した場合には、BB2が同時に当選していれば、中リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する17番の「BAR」を引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を引き込めない場合には、中リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。
【0200】
確定BARが当選しており、左リールに12番の「BAR」が停止し、右リールに「スイカ」が停止した場合には、BB2が同時に当選していれば、中リールについては、右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0201】
確定BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選しているか、BB2が同時に当選しているか、に関わらず、中リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する17番の「BAR」を引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。
【0202】
確定BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、中リールに17番または18番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選しているか、BB2が同時に当選しているか、に関わらず、右リールについてはBARを構成する19番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。これによりBARの組合せが入賞ラインLNに停止するか、いずれの役も入賞ラインLNに停止しない。
【0203】
確定BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、中リールに「ベル」が停止した場合には、BB1が同時に当選しているか、BB2が同時に当選しているか、に関わらず、右リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0204】
確定BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選しているか、BB2が同時に当選しているか、に関わらず、右リールについてはBARを構成する19番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0205】
確定BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、右リールに18番または19番の「BAR」が停止した場合には、BB1が同時に当選しているか、BB2が同時に当選しているか、に関わらず、中リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する17番の「BAR」を引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を引き込めない場合には、中リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。
【0206】
確定BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、右リールに「スイカ」が停止した場合には、BB1が同時に当選しているか、BB2が同時に当選しているか、に関わらず、中リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0207】
確定BARの当選時に、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われる場合には、BB1が同時当選しているか、BB2が同時当選しているか、に関わらず、左リールについて右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番の「スイカ」、13番の「BAR」、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させ、中リールについて右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させ、右リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0208】
このように確定BAR当選時は、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われることで、左リールにおいて12番の「BAR」が停止する停止態様、すなわち左リールの上段・中段・下段に「BAR・BAR・青7」が停止する停止態様を停止させることが可能となる一方、後述のように確定BAR当選時以外には、左リールにおいて12番の「BAR」が停止する停止態様が停止することはないため、左リールにおいて12番の「BAR」が停止する停止態様が停止することにより、確定BARの当選、すなわち特別役に当選していることが示唆されることとなる。
【0209】
また、確定BARの当選時に、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われ、左リールに12番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合に、BB1及びBB2のうち遊技者にとって相対的に有利なBB1が当選していれば、中リールには、BARを構成する17番の「BAR」及び18番の「BAR」のうち17番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先し、右リールには、BARを構成する18番の「BAR」及び19番の「BAR」のうち18番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先して停止させる一方で、BB1及びBB2のうち遊技者にとって相対的に不利なBB2が当選していれば、中リールには、BARを構成する17番の「BAR」及び18番の「BAR」のうち18番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先し、右リールには、BARを構成する18番の「BAR」及び19番の「BAR」のうち19番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先して停止させるようになっており、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われ、左リールに12番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合に、中リールにおいては18番の「BAR」が入賞ラインLNに停止した場合よりも、17番の「BAR」が入賞ラインに停止した場合の方が、右リールにおいては、19番の「BAR」が入賞ラインに停止した場合よりも、18番の「BAR」が入賞ラインに停止した場合の方が、それぞれ遊技者にとって相対的に有利なBB2が当選している可能性が高い旨が示唆されることとなる。
【0210】
また、確定BARの当選時に、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われ、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合には、BB1が当選しているか、BB2が当選しているか、に関わらず、中リールには、BARを構成する17番の「BAR」及び18番の「BAR」のうち18番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先し、右リールには、BARを構成する18番の「BAR」及び19番の「BAR」のうち19番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先して停止させるようになっており、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われ、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合に、後述の強BARの当選時(特別役との同時当選時を含む)に、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われ、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合と同一の制御が行われる。
【0211】
強BARの当選時(特別役との同時当選時を含む)には、
図11に示すように、BAR、右下がりベル、1枚がいずれも当選するが、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われる場合には、左リールについてBARを構成する13番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に13番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、13番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0212】
強BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止した場合には、中リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する17番の「BAR」を引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。
【0213】
強BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、中リールに17番または18番の「BAR」が停止した場合には、右リールについてはBARを構成する19番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。これによりBARの組合せが入賞ラインLNに停止するか、いずれの役も入賞ラインLNに停止しない。
【0214】
強BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、中リールに「ベル」が停止した場合には、右リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0215】
強BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止した場合には、右リールについてはBARを構成する19番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0216】
強BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、右リールに18番または19番の「BAR」が停止した場合には、中リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する17番の「BAR」を引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を引き込めない場合には、中リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。
【0217】
強BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、右リールに「スイカ」が停止した場合には、中リールについては、右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0218】
強BARの当選時に、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われる場合には、左リールについて右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番の「スイカ」、13番の「BAR」、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させ、中リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させ、右リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0219】
弱BARの当選時(特別役との同時当選時を含む)には、
図11に示すように、BAR、右下がりベルがいずれも当選するが、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われる場合には、強BAR当選時と同様に、左リールについてBARを構成する13番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に13番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、13番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0220】
弱BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止した場合には、中リールについてはBARを構成する17番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。
【0221】
弱BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、中リールに17番または18番の「BAR」が停止した場合には、右リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する19番の「BAR」を引込可能な場合に19番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を引き込めない場合には、右リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。これによりBARの組合せが入賞ラインLNに停止するか、いずれの役も入賞ラインLNに停止しない。
【0222】
弱BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、中リールに「ベル」が停止した場合には、右リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0223】
弱BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止した場合には、右リールについてはBARを構成する18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する19番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、19番の「BAR」を引き込めない場合には、右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0224】
弱BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、右リールに18番または19番の「BAR」が停止した場合には、中リールについてはBARを構成する17番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な場合に17番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、17番の「BAR」を入賞ラインLNに引き込めない場合には、BARを構成する18番の「BAR」を引込可能な場合に18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させ、18番の「BAR」を引き込めない場合には、中リールの入賞ラインLNにいずれの役も構成しない図柄を停止させる。
【0225】
弱BARが当選しており、左リールに13番の「BAR」が停止し、右リールに「スイカ」が停止した場合には、中リールについては、右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0226】
弱BARの当選時に、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われる場合には、左リールについて右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番の「スイカ」、13番の「BAR」、17番の「スイカ」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させ、中リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させ、右リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。これにより、右下がりベルの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0227】
このように強BARまたは弱BAR当選時は、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われた場合に、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様を停止させることが可能となる。そして、強BAR当選時は、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合に、中リールには、BARを構成する17番の「BAR」及び18番の「BAR」のうち18番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先し、右リールには、BARを構成する18番の「BAR」及び19番の「BAR」のうち19番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先して停止させる一方で、弱BAR当選時は、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合に、中リールには、BARを構成する17番の「BAR」及び18番の「BAR」のうち17番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先し、右リールには、BARを構成する18番の「BAR」及び19番の「BAR」のうち18番の「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止態様を優先して停止させるようになっており、左リールを第1停止とする停止順で停止操作が行われ、左リールに13番の「BAR」が停止する停止態様が停止した場合に、中リールにおいては17番の「BAR」が入賞ラインLNに停止した場合よりも、18番の「BAR」が入賞ラインに停止した場合の方が、右リールにおいては、18番の「BAR」が入賞ラインに停止した場合よりも、19番の「BAR」が入賞ラインに停止した場合の方が、それぞれ強BAR及び弱BARのうち特別役と同時当選する比率の高い強BARが当選している可能性が高い旨が示唆されることとなる。
【0228】
強スイカの当選時(特別役との同時当選時を含む)には、
図11に示すように、上段スイカのみ当選し、左リールについて上段スイカを構成する0番、5番、18番の「ベル」、7番の「リプレイ」、16番の「青7」を引込可能な場合に上段スイカを構成する0番、5番、18番の「ベル」、7番の「リプレイ」、16番の「青7」を入賞ラインLNに停止させ、0番、5番、18番の「ベル」、7番の「リプレイ」、16番の「青7」を引き込めない場合には、上段スイカを構成する11番の「青7」を入賞ラインLNに停止させる。
【0229】
左リールについては、11番の「青7」と7番の「リプレイ」の双方を同時に引込可能となる停止操作位置で操作された場合でも、上段に「スイカ」が停止しない11番の「青7」よりも上段に「スイカ」が停止する7番の「リプレイ」を優先して停止させるようになっている。また、上段に「スイカ」が停止しない2番、15番、20番の「リプレイ」、9番、14番の「ベル」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0230】
中リールについて上段スイカを構成する0番、5番、8番、13番の「リプレイ」、18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させる。
【0231】
中リールについては、上段に「スイカ」が停止しない16番の「リプレイ」、17番の「BAR」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0232】
右リールについて上段スイカを構成する0番、5番、10番、13番、16番の「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。これにより上段スイカの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0233】
右リールについては、上段に「スイカ」が停止しない8番の「ベル」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0234】
このように強スイカ当選時には、入賞ラインLNに上段スイカを構成する図柄のうち無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えることが可能となる図柄と、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えることができない図柄と、の双方の図柄を引込可能な場合には、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えることが可能となる図柄を優先して入賞ラインに停止させるようになっており、これにより強スイカの当選時には、極力無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃うようになっている。
【0235】
弱スイカの当選時(特別役との同時当選時を含む)には、
図11に示すように、右下がりスイカのみ当選し、左リールについて右下がりスイカを構成する0番、5番、18番の「ベル」、7番の「リプレイ」、16番の「青7」を引込可能な場合に右下がりスイカを構成する0番、5番、18番の「ベル」、7番の「リプレイ」、16番の「青7」を入賞ラインLNに停止させ、0番、5番、18番の「ベル」、7番の「リプレイ」、16番の「青7」を引き込めない場合には、右下がりスイカを構成する11番の「青7」を入賞ラインLNに停止させる。
【0236】
左リールについては、11番の「青7」と7番の「リプレイ」の双方を同時に引込可能となる停止操作位置で操作された場合でも、上段に「スイカ」が停止しない11番の「青7」よりも上段に「スイカ」が停止する7番の「リプレイ」を優先して停止させるようになっている。また、上段に「スイカ」が停止しない2番、15番、20番の「リプレイ」、9番、14番の「ベル」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0237】
中リールについて右下がりスイカを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0238】
右リールについて右下がりスイカを構成する2番、7番、12番、15番の「リプレイ」、18番の「BAR」を入賞ラインLNに停止させる。これにより右下がりスイカの組合せが入賞ラインLNに停止する。
【0239】
右リールについては、下段に「スイカ」が停止しない20番の「リプレイ」、19番の「BAR」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0240】
このように弱スイカ当選時には、入賞ラインLNに右下がりスイカを構成する図柄のうち無効ラインLM3に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えることが可能となる図柄と、無効ラインLM3に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えることができない図柄と、の双方の図柄を引込可能な場合には、無効ラインLM3に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えることが可能となる図柄を優先して入賞ラインに停止させるようになっており、これにより弱スイカの当選時には、極力無効ラインLM3に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃うようになっている。
【0241】
強ベルの当選時(特別役との同時当選時を含む)には、
図11に示すように、右下がりベルのみ当選し、左リールについて右下がりベルを構成する4番の「赤7」、8番、17番の「スイカ」、13番の「BAR」、20番の「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0242】
左リールについては、上段に「ベル」が停止しない1番、6番、19番の「スイカ」、2番、7番、10番、15番の「リプレイ」、3番の「赤7」、12番の「BAR」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0243】
中リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「ベル」を入賞ラインLNに停止させる。
【0244】
右リールについて右下がりベルを構成するいずれかの「スイカ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0245】
このように強ベル当選時には、入賞ラインLNに右下がりベルを構成する図柄のうち無効ラインLM3に「ベル−ベル−ベル」の組合せを揃えることが可能となる図柄と、無効ラインLM3に「ベル−ベル−ベル」の組合せを揃えることができない図柄と、の双方の図柄を引込可能な場合には、無効ラインLM3に「ベル−ベル−ベル」の組合せを揃えることが可能となる図柄を優先して入賞ラインに停止させるようになっており、これにより強ベルの当選時には、極力無効ラインLM3に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃うようになっている。
【0246】
リプレイの当選時(特別役との同時当選時を含む)には、
図11に示すように、中段リプレイ、右下がりリプレイのいずれも当選するが、左リールを第1停止とする停止順で操作された場合には、左リールについて右下がりリプレイを構成する1番、6番、19番の「スイカ」を引込可能な場合に右下がりリプレイを構成する1番、6番、19番の「スイカ」を入賞ラインLNに停止させ、1番、6番、19番の「スイカ」を引き込めない場合には、中段リプレイを構成するいずれかの「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0247】
左リールを第1停止とした場合に、左リールについては、上段に「リプレイ」が停止しない8番、17番の「スイカ」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0248】
リプレイが当選しており、左リールに1番、6番、19番の「スイカ」が停止した場合には、中リールについて右下がりリプレイを構成する「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0249】
リプレイが当選しており、左リールに1番、6番、19番の「スイカ」が停止した場合には、右リールについて右下がりリプレイを構成する0番、8番、13番、16番の「ベル」、3番の「赤7」を入賞ラインLNに停止させる。
【0250】
左リールを第1停止とした場合に、右リールについては、下段に「リプレイ」が停止しない4番の「赤7」、9番の「ベル」を引込可能であっても入賞ラインLNに停止させないようになっている。
【0251】
リプレイが当選しており、左リールにいずれかの「リプレイ」が停止した場合には、中リール、右リールについて中段リプレイを構成するいずれかの「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0252】
リプレイの当選時に、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で操作された場合には、左リール、中リール、右リールについて中段リプレイを構成するいずれかの「リプレイ」を入賞ラインLNに停止させる。
【0253】
このようにリプレイ当選時に、左リールを第1停止とする停止順で停止操作がされた場合には、入賞ラインLNに右下がりリプレイを構成する図柄のうち無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せを揃えることが可能となる図柄と、無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せを揃えることができない図柄と、の双方の図柄を引込可能な場合には、無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せを揃えることが可能となる図柄を優先して入賞ラインに停止させるようになっており、これによりリプレイの当選時には、極力無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃うようになっている。
【0254】
本実施例では、
図8及び
図9に示すように、通常遊技状態、内部中、BB(RB)のいずれかに制御される。
【0255】
通常遊技状態は、特別役(BB1、BB2)の当選フラグが持ち越されていない状態であり、BBの終了後のゲームから移行する。そして、通常遊技状態は、通常遊技状態に移行してからのゲーム数に関わらず、特別役(BB1、BB2)が当選することにより内部中に移行することで終了する。通常遊技状態における規定数の賭数は3であり、再遊技役の当選確率は、約1/7.3である。
【0256】
内部中は、特別役(BB1、BB2)の当選フラグが持ち越されている状態であり、通常遊技状態において特別役(BB1、BB2)が当選したゲームの次のゲームから移行する。そして、内部中は、特別役(BB1、BB2)が入賞してBBに移行することで終了する。内部中における規定数の賭数は3であり、再遊技役の当選確率は、約1/2.3であり、通常遊技状態よりも高い確率となる。
【0257】
BB(RB)は、小役が高確率で当選することで、通常遊技状態、内部中よりも有利となる遊技状態であり、通常遊技状態または内部中において特別役(BB1、BB2)が入賞したときに次ゲームから移行する。そして、BBは、BB中に払い出されたメダルの総数が規定枚数(本実施例では、BB1では465枚、BB2では90枚)を超えることで終了し、次ゲームから通常遊技状態に移行する。BB(RB)における規定数の賭数は2であり、再遊技役は内部抽選の対象とならない。
【0258】
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御の詳細について説明する。
【0259】
本実施例では、リールの停止制御の方法として、予めROM41bに登録されている滑りコマ数データ(内部抽選結果毎に停止操作位置に応じた滑りコマ数を示すデータ)による停止制御(以下テーブル方式とも呼ぶ)、内部抽選結果、停止順、停止済みリールの停止位置、優先度テーブル1、2に基づいて停止操作位置毎に停止位置を検索し、その検索結果に基づく停止制御(以下コントロール方式とも呼ぶ)の2つの方法を採用しており、リールの停止順、停止制御の対象となるリールに応じていずれかの方法によって停止制御を行う。
【0260】
本実施例では、左リールを第1停止とする停止操作がされた場合の左リールの停止制御として、テーブル方式による停止制御を行い、それ以外の停止制御では、コントロール方式による停止制御を行う。
【0261】
テーブル方式によって停止制御を行う際に用いる滑りコマ数データは、ROM41bに予め登録されており、内部抽選結果に対応する滑りコマ数データが選択される。
【0262】
滑りコマ数データは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを335ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、滑りコマ数データには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、滑りコマ数データを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
【0263】
ここで停止制御の方法別の停止制御の内容について説明する。
【0264】
まず、メイン制御部41が、テーブル方式によって停止制御を行う場合には、
図12に示すように、リールの回転が開始したときに、リールの停止操作が有効になる前の段階において全てのリールについて内部抽選の結果に対応する滑りコマ数データを選択する。
【0265】
そして、選択した滑りコマ数データを展開してRAM41cに割り当てられた仮想滑りコマテーブルに格納する。
【0266】
仮想滑りコマテーブルは、前述のように、各リール毎に、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置に位置するタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ格納されるテーブルであり、滑りコマ数データから展開した滑りコマ数が、該当するリールの該当する領域番号に対応して格納されることとなる。
【0267】
その後、停止操作を有効とし、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの仮想滑りコマテーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、停止操作位置と滑りコマ数とから停止位置の領域番号を特定し、特定した停止位置の領域番号を示すコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0268】
次に、メイン制御部41が、コントロール方式によって停止制御を行う場合には、
図13に示すように、リール回転開始時、またはリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、リールの停止操作が有効になる前の段階において未停止のリールについて内部抽選の結果、停止済みのリールがある場合には、停止順、停止済みのリールの停止位置、優先度1テーブル、優先度2テーブルに設定された停止位置毎の優先度に基づいて、停止操作位置毎に内部抽選の結果に対応する停止位置を検索して特定する。
【0269】
そして、特定した停止位置となる滑りコマ数を仮想滑りコマテーブルにおける該当するリールの該当する停止操作位置の領域番号に格納する。
【0270】
仮想滑りコマテーブルにおける回転中のリールの全ての領域番号に対して滑りコマ数が格納された後、停止操作を有効とし、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの仮想滑りコマテーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、停止操作位置と滑りコマ数とから停止位置の領域番号を特定し、特定した停止位置の領域番号を示すコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0271】
図14は、メイン制御部41が実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0272】
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(S1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
【0273】
そして、S1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(S2)。
【0274】
次いで、リールモータの回転開始時の設定を行い、リールの回転を開始させる(S3)。そして、回転中のリール別に仮想滑りコマテーブルの滑りコマ数を設定する滑りコマ数設定処理を行い(S4)、停止準備完了時の設定を行う(S5)。これにより、停止操作を有効化させることが可能な状態となり、その後、後述するタイマ割込処理の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出された時点で、停止操作が有効となる。
【0275】
次いで、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかのストップスイッチの操作が検出されたか否かを判定し(S6)、いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33L、33C、33Rによりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(S7)、リール回転エラーが発生していなければ、更に、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否か、及び払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(S8、S9)、S7〜S9のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、S6のステップに戻る。
【0276】
また、S8のステップにおいて投入エラーの発生が判定された場合、またはS9のステップにおいて払出エラーが判定された場合には、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(S10)、エラー処理に移行する(S11)。そして、エラーが解除された場合には、再びS6のステップに戻る。
【0277】
また、S7のステップにおいてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(S12)、エラー処理に移行する(S13)。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びS3のステップに戻り、リールの回転が再開する。
【0278】
また、S6のステップにおいていずれかのストップスイッチの操作が検出された場合には、ストップスイッチに対応するリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後(S14)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(S15)。
【0279】
停止リールに対応するワークに停止操作位置となるステップ数が設定されることで、その後のタイマ割込処理において、設定されたステップ数に基づく停止操作位置の領域番号が特定され、停止操作が検出されたリールの仮想滑りコマテーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、停止操作位置と滑りコマ数とから停止位置の領域番号を特定し、特定した停止位置の領域番号を示すコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0280】
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(S16)、全てのリールが停止していなければ、S4のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了する。
【0281】
図15は、メイン制御部41がS4のステップにおいて実行する滑りコマ数設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0282】
まず、滑りコマ数設定処理では、第1停止か否か、すなわち全てのリールが回転中か否かを判定する(S101)。
【0283】
S101のステップにおいて第1停止でない場合、すなわち第2停止(1つのリールが停止済み)または第3停止(2つのリールが停止済み)であればS105のステップに進み、第1停止(全リール未停止)あれば、左リールについて滑りコマ数が設定済みであるか否かを判定し(S102)、左リールについて滑りコマ数が設定済みであればS110のステップに進み、左リールについて滑りコマ数が設定済みでない場合には、左リールを滑りコマ数の設定対象に設定し(S103)、内部抽選の結果に対応する滑りコマ数データを展開して仮想滑りコマテーブルに滑りコマ数を格納するテーブル展開処理を行い(S104)、S110のステップに進む。
【0284】
S105のステップでは、左リールについて滑りコマ数が設定済みであるか否かを判定し、左リールの滑りコマ数が設定済みであればS110のステップに進み、左リールの滑りコマ数が設定済みでなければ、左リールが回転中か否かを判定し(S106)、左リールが回転中でなければS109のステップに進み、左リールが回転中であれば、左リールを滑りコマ数の設定対象に設定し(S107)、内部抽選の結果に対応する停止位置を検索・特定し、仮想滑りコマテーブルに滑りコマ数を格納する停止位置検索処理を行い(S108)、S109のステップに進む。
【0285】
S109のステップでは、未処理のリールが残っているか否かを判定し、未処理のリールが残っていれば、S110のステップに進み、未処理のリールが残っていなければ、処理を終了してリール回転処理に復帰する。
【0286】
S110のステップでは、中リールについて滑りコマ数が設定済みであるか否かを判定し、中リールの滑りコマ数が設定済みであればS114のステップに進み、中リールの滑りコマ数が設定済みでなければ、中リールが回転中か否かを判定し(S111)、中リールが回転中でなければS109のステップに進み、中リールが回転中であれば、中リールを滑りコマ数の設定対象に設定し(S112)、S108と同じ停止位置検索処理を行い(S113)、S109のステップに進む。
【0287】
S114のステップでは、右リールが回転中か否かを判定し、右リールが回転中でなければ処理を終了してリール回転処理に復帰し、右リールが回転中であれば、右リールを滑りコマ数の設定対象に設定し(S115)、S108と同じ停止位置検索処理を行い(S116)、処理を終了してリール回転処理に復帰する。
【0288】
このように滑りコマ数設定処理では、第1停止(全リール未停止)の場合には、左リールについてテーブル展開処理を行って左リールの滑りコマ数を仮想滑りコマテーブルに格納し、中リール、右リールについては、停止位置検索処理を行って対象となるリールの滑りコマ数を仮想滑りコマテーブルに格納する処理を行うようになっている。また、第2停止(1つのリール停止済み)、第3停止(2つのリール停止済み)の場合には、いずれのリールについても、停止位置検索処理を行って対象となるリールの滑りコマ数を仮想滑りコマテーブルに格納する処理を行うようになっている。
【0289】
尚、本実施例では、第1停止の場合の左リールについてのみテーブル展開処理を行い、滑りコマ数を設定し、それ以外の場合には、停止位置検索処理を行い、滑りコマ数を設定する構成であるが、停止時期(第1停止、第2停止、第3停止)、停止リール(左リール、中リール、右リール)、当選役の種類、停止順等に応じていずれか一方の処理を適用する構成であれば良く、全ての場合に、テーブル展開処理を行う構成としたり、全ての場合に、停止位置検索処理を行う構成としても良い。
【0290】
図16は、テーブル展開処理の制御内容を示すフローチャートであり、
図17〜
図19は、テーブル展開処理に用いられる各種データを説明するための図である。以下では、これらの図面を用いて、テーブル方式を用いた場合の滑りコマ数の設定を詳細に説明する。
【0291】
テーブル展開処理は、内部抽選の結果に応じて選択された滑りコマ数データの先頭から単位データ分のデータを順番に読み出し、読み出したデータを滑りコマ数として順番に仮想滑りコマテーブルに設定する処理である。
【0292】
以下、
図16に示すフローチャートに基づいて、テーブル展開処理を説明する。第1停止用滑りコマ数テーブル作成処理では、まず、内部抽選の結果に対応する滑りコマ数データを選択し(S201)、読出す単位データの番号を0に初期化する(S202)。次に、単位データn(nの初期値は0)のデータを滑りコマ数データから読出す(S203)。例えば、
図17に示す滑りコマ数データ1の場合の単位データ0のデータは先頭の「7」であり、単位データ1のデータは後続の「C」であり、単位データ2のデータはさらに後続の「7」である。
【0293】
次に、読出したデータが「5」未満であるか否かが判断され(S204)、読出したデータが「5」未満であると判定された場合には、その読出したデータをそのまま滑りコマ数データとして格納する(S206)。一方、S204のステップで読出したデータが「5」以上であると判定された場合には、圧縮されたデータであり、変換用テーブルを用いてデータ変換する処理を実行する(S205)。
【0294】
本実施例では、変換用テーブルとして第1変換用テーブル及び第2変換用テーブルを用いて、データの変換が行われる。
図18に変換用テーブルの例を示す。
図18(a)は、第1変換用テーブルを示し、
図18(b)は、第2変換用テーブルを示している。第1変換用テーブルにおける「変換対象データ」は、滑りコマ数データから読出したデータである。また、「変換後データ」は、滑りコマ数データから読出したデータを変換したデータである。変換後データは、第1の値と、第2の値とから構成される。
図18(a)では、“*”より前に第1の値が示され、“*”の後に第2の値が示されている。
【0295】
変換後データのうち第1の値は、圧縮データに対応して予め定められている滑りコマ数の組合せを特定するためのデータである。
図18(b)に示す第2変換用テーブルには、第1の値に対応する滑りコマ数の組合せが示されている。また、変換後データのうち第2の値は、第1の値から特定される滑りコマ数の組合せのうち、先頭から何個目の滑りコマ数から読み出して仮想滑りコマテーブルに格納するかを特定するためのデータである。
【0296】
具体的には、例えば、滑りコマ数データ5が選択され、滑りコマ数データから読出された単位データが「6」の場合には、変換後データとして「a*1」が特定され、「a」に対応する滑りコマ数の組合せの2個目からのデータ(「3,2,1,0,3,2,1,0」)が、滑りコマ数として特定される。続いて、滑りコマ数データから読出された単位データが「5」の場合には、変換後データとして「a*0」が特定され、「a」に対応する滑りコマ数の組合せの1個目(最初)からのデータ(「4,3,2,1,0,3,2,1,0」)が、滑りコマ数として特定される。また、滑りコマ数データから読出された単位データが「8」の場合には、変換後データとして「a*6」が特定され、「a」に対応する滑りコマ数の組合せの7個目からのデータ(「2,1,0」)が、滑りコマ数として特定される。また、滑りコマ数データから読出された単位データが「4」の場合には、圧縮されていないデータであり、そのままの値(「4」)が、滑りコマ数として特定される。特定された滑りコマ数のデータは、S206のステップの処理により、仮想滑りコマテーブルのうち最も若い番号の格納領域から順次格納される。
【0297】
そして、S206のステップにおいて、単位データnのデータが仮想滑りコマテーブルへ格納された後、仮想滑りコマテーブルに未格納領域があるか否か、すなわち0〜20の全ての格納領域に滑りコマ数が格納済みであるか否かを判定する(S207)。S207のステップで仮想滑りコマテーブルに未格納領域があると判定された場合には、nに1が加算されて(S208)、S203のステップに戻る。
【0298】
S203のステップからS206のステップまでの処理が繰り返し行われ、0〜20の全ての格納領域に滑りコマ数データが格納されることで、S207のステップにおいて、仮想滑りコマテーブルに未格納領域がないと判定された場合には、対象リールの仮想滑りコマテーブルが完成しているため、テーブル展開処理を終了する。尚、仮想滑りコマテーブルが完成したとき、すなわち仮想滑りコマテーブルの全ての格納領域にデータが格納されたときに、単位データに基づくデータに残りが有ったとしても、その残りデータは仮想滑りコマテーブルへ格納されることはない。
【0299】
以上のテーブル展開処理が実行されることによって、滑りコマ数データに格納された滑りコマ数が仮想滑りコマテーブルの格納領域へ展開される。これにより、
図19に例示されるような、仮想滑りコマテーブルが作成される。
【0300】
このように本実施例では、滑りコマ数データの羅列データに基づいて、仮想滑りコマ数テーブルを作成できるため、仮想滑りコマテーブルの生成処理を単純化することができる。また、滑りコマ数データ毎に異なるデータ列を共通の解凍用データ(変換用テーブル)を使って作ることができる。
【0301】
また、変換後データを第1の値と第2の値とから構成し、第1の値により滑りコマ数の組合せを特定でき、第2の値から何個目の滑りコマ数から停止用領域へ展開する滑りコマ数とするかを特定できる。このため、一つの滑りコマ数の組合せから、展開を何個目からにするかによって、つまり第2の値によって展開される滑りコマ数を異ならせることができる。これにより、
図18の例では、第2変換用テーブルに示すとおり、滑りコマ数の組合せ数として予め7種類しか記憶していないが、実際には、変換対象データ「5」〜「F」に対応する個数、つまり11種類の滑りコマ数の組合せを特定することができる。このため、11種類の滑りコマ数の組合せを個別に記憶するものと比較して、効率的なデータの圧縮を図ることができる。その結果、リール制御に必要なデータ記憶容量を削減できる。
【0302】
また、本実施例では、
図18(b)に示す滑りコマ数の組合せに、滑りコマ数として取り得る値(0、1、2、3、4)の個数である5よりも多い個数の滑りコマ数が定められているものを含むため、一の変換対象データあるいは第1の値から多くの滑りコマ数を展開することができるため、圧縮効率を向上させることができる。
【0303】
また、本実施例では、
図18(b)に示す滑りコマ数の組合せに、滑りコマ数が減少する順(降順)に滑りコマ数が定められている箇所(例えば、「4,3」、「2,1」など)と、滑りコマ数が増加する順(昇順)に滑りコマ数が定められている箇所(例えば、「0,3」、「0,2」「1,4」など)とを含むため、リール制御に必要なデータ記憶容量を抑えつつ、変則的な第1停止用滑りコマ数テーブルを生成することにも対応できる。
【0304】
また、本実施例では、仮想滑りコマテーブルが完成したときに、残りデータが有ったとしても、その残りデータは仮想滑りコマテーブルへ格納されることはない。このため、仮想滑りコマテーブルを生成するまでに必要な滑りコマ数の個数を考慮する必要がなくなるため、効率的なデータの圧縮を図ることができる。
【0305】
尚、本実施例では、1のリール(左リール)のみテーブル展開処理において滑りコマ数データから滑りコマ数が展開される構成であるが、複数のリールについてテーブル展開処理において滑りコマ数データから滑りコマ数を展開する構成としても良く、このような構成においては、1のリールの格納領域への格納が完了したときに残りデータが有る場合には、残りデータが次のリールの格納領域に格納されるようにしても良く、このような構成とすることで、リール毎の区切りがないため、効率的なデータの圧縮を図ることができる。
【0306】
図20は、停止位置検索処理の制御内容を示すフローチャートであり、
図21〜
図28は、停止位置検索処理に用いられる各種データを説明するための図である。以下では、これらの図面を用いて、コントロール方式を用いた場合の滑りコマ数の設定を詳細に説明する。
【0307】
図20は、停止位置検索処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0308】
まず、停止位置検索処理では、S301のステップにおいて当選役、停止済みリール(停止済みリールがある場合)、停止済みリールの停止位置(停止済みリールがある場合)、停止順に応じた優先度1テーブル、優先度2テーブルを選択し、S302のステップに進む。
【0309】
優先度1テーブルには、
図21(a)に示すように、当選役、停止済みリール(停止済みリールがある場合)、停止済みリールの停止位置(停止済みリールがある場合)、停止順に応じた停止位置毎の優先度として0〜4の値が定められており、数値が高いほど優先度が高い旨を示している。優先度1テーブルには、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度が定められており、入賞ラインLNに当選役を構成する図柄が停止する停止位置であり、かつ停止禁止位置(当選していない入賞を回避できない停止位置)でない停止位置に対して、同時に当選する当選役の種類、配当に応じて優先度:2〜4が設定されている。例えば、特別役と小役または再遊技役が同時に当選する場合には、特別役を構成する図柄が入賞ラインLNに停止する停止位置よりも、小役または再遊技役を構成する図柄が入賞ラインLNに停止する停止位置の方が高い優先度が設定されており、配当が異なる小役が同時に当選する場合には、配当の低い小役を構成する図柄が入賞ラインLNに停止する停止位置よりも、配当の高い小役を構成する図柄が入賞ラインLNに停止する停止位置の方が高い優先度が設定されている。入賞ラインLNに当選役を構成する図柄が停止しない停止位置であり、かつ停止禁止位置でない停止位置に対して優先度:1が設定され、停止禁止位置に対して優先度:0が設定されている。
【0310】
優先度2テーブルには、
図21(b)に示すように、当選役、停止済みリール(停止済みリールがある場合)、停止済みリールの停止位置(停止済みリールがある場合)、停止順に応じた停止位置毎の優先度として0〜4の値が定められており、数値が高いほど優先度が高い旨を示している。優先度2テーブルには、内部抽選の結果に応じた優先度が同じ停止位置が複数ある場合に、内部抽選の結果とは直接関係ないが、入賞ラインLN及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の停止態様を考慮した優先度、すなわち入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度が定められており、例えば、内部抽選の結果に応じた優先度が同じ複数の停止位置(優先度1が同じ値の停止位置)のうち、無効ラインLM1〜4に指標となる図柄組合せ(例えば、「ベル−ベル−ベル」の組合せ等)を構成する図柄が停止する停止位置が他の停止位置の優先度よりも高く設定されている。また、内部抽選の結果に応じた優先度が同じ複数の停止位置のうち、任意に優先させたい停止位置(例えば、1のリールにおいて連続する2つの「BAR」のうちいずれの「BAR」が入賞ラインLNに停止してもBARを入賞させることが可能となる場合において、連続する2つのBARのうち任意に優先させたい「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止位置等)が他の停止位置の優先度よりも高く設定されている。
【0311】
S302のステップでは、処理の対象とする停止位置を示す停止操作位置ポインタを0に設定し、S303のステップに進んで停止操作位置ポインタが示す停止操作位置に応じた滑りコマ数0〜4の停止位置を取得してS304のステップに進む。
【0312】
S304のステップでは、S303のステップで取得した停止操作位置に応じた滑りコマ数0〜4の停止位置の優先度を、優先度1テーブル、優先度2テーブルからそれぞれ取得してS305のステップに進む。
【0313】
S305のステップでは、滑りコマ数0〜4の停止位置の優先度1テーブルの優先度(以下、優先度1と呼ぶ)を比較してS306のステップに進み、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上あるか否か判定する。
【0314】
S306のステップにおいて優先度1が最大の停止位置が2箇所以上ない場合、すなわち1箇所しかない場合にはS315のステップに進み、優先度1が最大の停止位置の滑りコマ数を取得してS310のステップに進む。
【0315】
S306のステップにおいて優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合にはS307のステップに進み、優先度2テーブルの優先度(以下、優先度2と呼ぶ)を比較してS308のステップに進み、優先度2が最大の停止位置が2箇所以上あるか否か判定する。
【0316】
S308のステップにおいて優先度2が最大の停止位置が2箇所以上ない場合、すなわち1箇所しかない場合にはS314のステップに進み、優先度2が最大の停止位置の滑りコマ数を取得してS310のステップに進む。
【0317】
S308のステップにおいて優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合にはS309のステップに進み、優先度1が最大でかつ優先度2も最大の停止位置のうち、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて予め定められた検索順(例えば、第1の条件の場合には0→1→2→3→4、第2の条件の場合には4→3→2→1→0、第3の条件の場合には、3→0→2→4→1等)で検索した場合に最初に特定される停止位置となる滑りコマ数を取得し、S310のステップに進む。
【0318】
S310のステップでは、仮想滑りコマ数テーブルにおいて該当するリール(対象リールとして設定されているリール)の該当する停止操作位置(停止操作位置ポインタが示す領域番号)に対応してS309、S314、S315のステップにおいて取得した滑りコマ数を格納し、S311のステップに進む。
【0319】
S311のステップでは、停止操作位置ポインタを1進めて、S312のステップに進み、停止操作位置ポインタが21であるか否かを判定し、停止操作位置ポインタが21でなければ、S303のステップに戻り、停止操作位置ポインタが21であれば、すなわち0〜20の領域番号全てについての判定が終了したと判定された場合には、停止位置検索処理を終了する。
【0320】
このように、停止位置検索処理では、停止操作位置毎に、停止操作位置に応じた滑りコマ数から特定される停止位置の優先度1を比較し、優先度1が最大の停止位置が1箇所のみであればその停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する。一方、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置を比較し、優先度2が最大の停止位置が1箇所のみであればその停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する。尚、優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうちから、予め定められた検索順で検索した場合に最初に特定される停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する。また、検索順は、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる検索順を含み、優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合に最初に特定される停止位置は、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる場合がある。
【0321】
具体的には、例えば、
図21(a)に示す優先度1テーブルのテーブル番号3、
図21(b)に示す優先度2テーブルのテーブル番号3を選択し、停止操作位置:15の滑りコマ数を特定する場合には、まず、
図21(c)に示すように、停止操作位置:15の滑りコマ数0〜4の場合の停止位置となる15番〜19番を取得する。そして、15番〜19番の優先度1を優先度1テーブルから取得し、優先度2を優先度2テーブルから取得し、取得した15番〜19番の優先度1を比較する。
【0322】
図21(c)に示すように、15番の優先度1は3、16番の優先度1は3、17番の優先度1は4、18番の優先度1は4、19番の優先度1は4であり、優先度1が最大となる停止位置は、17番、18番、19番の3箇所である。このため、さらに17番、18番、19番の優先度2を比較する。
【0323】
図21(c)に示すように、17番の優先度2は4、18番の優先度2は3、19番の優先度2は2であり、優先度2が最大となる停止位置は、17番の1箇所である。このため、停止位置が17番となる滑りコマ数2が特定され、仮想滑りコマテーブルの15番に対応する滑りコマ数として2が格納されることとなる。
【0324】
図22(a)〜(d)は、強BAR当選時において、左リールに13番の「BAR」が停止した場合に、中リールを対象とした停止位置検索処理に用いられる各種データを示す図である。
【0325】
図22(a)に示すように、優先度1テーブルにおいて、17番または18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な12番〜17番の停止操作位置で停止可能となる12番〜20番の停止位置に対する優先度1は、強BARの当選役であるBARを構成する17番、18番、右下がりベルを構成する14番、19番に対して4が設定され、その他の停止位置に対して1が設定されている。
【0326】
このため、例えば、停止操作位置が12番のときの0〜4の滑りコマ数における停止位置の優先度1が最大となる停止位置は、
図22(c)に示すように、14番と16番である。
【0327】
また、
図22(b)に示すように、優先度2テーブルにおいて、17番または18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な12番〜17番の停止操作位置で停止可能となる12番〜20番の停止位置に対する優先度2は、BARを構成する16番、17番のうち、18番の「BAR」が中段に停止する17番に対して4、17番の「BAR」が中段に停止する16番に対して3、右下がりベルを構成する14番、19番に対して2、その他の停止位置に対して1が設定されている。
【0328】
このため、停止操作位置が12番のときの0〜4の滑りコマ数における停止位置の優先度1が最大となる14番、16番のうち、優先度2が最大となる停止位置は、
図22(c)に示すように、16番であり、停止位置が16番となる滑りコマ数4が特定され、
図22(d)に示すように、停止操作位置:16番に対応する滑りコマ数は4となる。
【0329】
同様にすると、12〜17番の滑りコマ数は、
図22(d)に示すように、それぞれ4、4、3、2、1、0となり、その際の停止位置は、停止操作位置:12番の停止位置は16番、停止操作位置:13〜17番の停止位置は17番となる。
【0330】
図23(a)〜(d)は、弱BAR当選時において、左リールに13番の「BAR」が停止した場合に、中リールを対象とした停止位置検索処理に用いられる各種データを示す図である。
【0331】
図23(a)に示すように、優先度1テーブルにおいて、17番または18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な12番〜17番の停止操作位置で停止可能となる12番〜20番の停止位置に対する優先度1は、強BAR当選時と同じで、弱BARの当選役であるBARを構成する17番、18番、右下がりベルを構成する14番、19番に対して4が設定され、その他の停止位置に対して1が設定されている。
【0332】
このため、例えば、停止操作位置が12番のときの0〜4の滑りコマ数における停止位置の優先度1が最大となる停止位置は、
図23(c)に示すように、14番と16番である。
【0333】
また、
図23(b)に示すように、優先度2テーブルにおいて、17番または18番の「BAR」を入賞ラインLNに引込可能な12番〜17番の停止操作位置で停止可能となる12番〜20番の停止位置に対する優先度2は、BARを構成する16番、17番のうち、17番の「BAR」が中段に停止する16番に対して4、18番の「BAR」が中段に停止する17番に対して3、右下がりベルを構成する14番、19番に対して2、その他の停止位置に対して1が設定されている。
【0334】
このため、停止操作位置が12番のときの0〜4の滑りコマ数における停止位置の優先度1が最大となる14番、16番のうち、優先度2が最大となる停止位置は、
図23(c)に示すように、16番であり、停止位置が16番となる滑りコマ数4が特定され、
図23(d)に示すように、停止操作位置:16番に対応する滑りコマ数は4となる。
【0335】
同様にすると、12〜17番の滑りコマ数は、
図23(d)に示すように、それぞれ4、3、2、1、0、0となり、その際の停止位置は、停止操作位置:12番〜16番の停止位置は16番、停止操作位置17番の停止位置は17番となる。
【0336】
このように、強BAR当選時と弱BAR当選時においては、同一の当選役を含み、優先度1テーブルの優先度1として同じ優先度が設定されているが、優先度2テーブルの優先度2として異なる優先度が設定されているため、停止しやすい停止位置が異なる。
【0337】
特に、本実施例では、強BAR当選時にも弱BAR当選時にもBARが当選しており、BARを構成する16番も17番も、内部抽選の結果としては同等の優先度であるが、優先度2の設定により、強BAR当選時には、BARを構成する16番、17番のうち、「BAR」が中段、下段に停止する17番(
図24(b))を、「BAR」が上段、中段に停止する16番(
図24(c))よりも優先して停止させることが可能となり、一方で、弱BAR当選時には、優先度2としてBARを構成する16番、17番のうち、「BAR」が上段、中段に停止する16番(
図24(c))を、「BAR」が中段、下段に停止する17番(
図24(b))よりも優先して停止させることが可能となる。
【0338】
また、強BAR当選時において左リールを第1停止とした場合の右リール、弱BAR当選時において左リールを第1停止とした場合の右リールについても中リールと同様であり、強BAR当選時にも弱BAR当選時にもBARが当選しており、BARを構成する17番も18番も、内部抽選の結果としては同等の優先度であるが、優先度2の設定により、強BAR当選時には、優先度2としてBARを構成する17番、18番のうち、「BAR」が中段、下段に停止する18番(
図24(d))を、「BAR」が上段、中段に停止する17番(
図24(e))よりも優先して停止させることが可能となり、一方で、弱BAR当選時には、優先度2としてBARを構成する17番、18番のうち、「BAR」が上段、中段に停止する17番(
図24(e))を、「BAR」が中段、下段に停止する18番(
図24(d))よりも優先して停止させることが可能となる。
【0339】
このため、強BAR当選時において左リールを第1停止として、
図25(a)に示すように、左リールに12番が停止した場合には、
図25(b)に示すように、中リール、右リールともに、「BAR」が中段、下段に停止する停止態様となりやすく、弱BAR当選時において左リールを第1停止として、
図25(a)に示すように、左リールに12番が停止した場合には、
図25(c)に示すように、中リール、右リールともに、「BAR」が上段、中段に停止する停止態様となりやすい。
【0340】
また、確定BAR当選時において左リールを第1停止とした場合の、中リール、右リールについても、上記と同様にBARを構成する16番、17番のうち、「BAR」が上段、中段に停止する16番、「BAR」が中段、下段に停止する17番の優先度2として異なる優先度を設定することで、どちらか一方の停止位置を優先して停止させることが可能となっている。
【0341】
図26(a)〜(d)は、強スイカ当選時において、右リールを対象とした停止位置検索処理に用いられる各種データを示す図である。
【0342】
図26(a)に示すように、優先度1テーブルにおいて、4番〜7番の停止操作位置で停止可能となる4番〜11番の停止位置に対する優先度1は、強スイカの当選役である上段スイカを構成する4番、7番、9番に対して4が設定され、その他の停止位置に対して1が設定されている。
【0343】
このため、例えば、停止操作位置が4番のときの0〜4の滑りコマ数における停止位置の優先度1が最大となる停止位置は、
図26(c)に示すように、4番と7番である。
【0344】
また、
図26(b)に示すように、優先度2テーブルにおいて、4番〜7番の停止操作位置で停止可能となる4番〜11番の停止位置に対する優先度2は、上段に「スイカ」が停止する4番、9番に対して4、その他の停止位置に対して1が設定されている。
【0345】
このため、停止操作位置が4番のときの0〜4の滑りコマ数における停止位置の優先度1が最大となる4番、7番のうち、優先度2が最大となる停止位置は、
図26(c)に示すように、4番であり、停止位置が4番となる滑りコマ数0が特定され、
図26(d)に示すように、停止操作位置:4番に対応する滑りコマ数は0となる。
【0346】
同様にすると、4〜7番の滑りコマ数は、
図26(d)に示すように、それぞれ0、4、3、2となり、その際の停止位置は、停止操作位置:4番の停止位置は4番、停止操作位置:5番〜7番の停止位置は9番となる。
【0347】
このように、強スイカ当選時においては、優先度1テーブルの優先度1として同じ優先度が設定されているが、優先度2テーブルの優先度2として異なる優先度が設定されているため、停止しやすい停止位置が異なる。
【0348】
特に、本実施例では、強スイカ当選時に、上段スイカを構成する4番、7番、9番のいずれの停止位置も内部抽選の結果としては同等の優先度であるが、優先度2の設定により、強スイカ当選時には、4番、7番、9番のうち、「スイカ」が上段に停止する4番、9番(
図27(b))を、「スイカ」が上段に停止しない7番(
図27(c))よりも優先して停止させることが可能となる。すなわち無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」が揃う停止位置を、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」が揃わない停止位置よりも優先して停止させることが可能となる。
【0349】
また、強ベル当選時にも、優先度2の設定により、無効ラインLM3に「ベル−ベル−ベル」が揃う停止位置を、無効ラインLM3に「ベル−ベル−ベル」が揃わない停止位置よりも優先して停止させることが可能となる。また、リプレイ当選時にも優先度2の設定により、無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃う停止位置を、無効ラインLM3に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃わない停止位置よりも優先して停止させることが可能となる。
【0350】
このように本実施例では、コントロール方式にて停止制御を行う場合に、前述のような滑りコマ数データを備えずとも、優先度の高い停止位置を特定して停止させることが可能となる。
【0351】
また、停止位置毎の優先度として、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1と、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2と、が定められている。
【0352】
そして、引込可能な停止位置の優先度1を比較し、優先度1が最大の停止位置を停止させる制御を行い、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置を停止させる制御を行うようになっている。
【0353】
このため、引込可能な停止位置のうち、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1が最も高い停止位置を停止させるので、内部抽選の結果に適合した停止位置を導出させることができる。さらに優先度1が最も高い表示結果が複数の場合には、優先度1が最も高い複数の停止位置のうち、入賞ラインLNに停止させる図柄及び無効ラインLM1〜LM4に停止させる図柄の双方を基準として設定された優先度2が最も高い停止位置を停止させるので、引込可能な停止位置のうち内部抽選の結果に適合した停止位置が複数ある場合に、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜LM4に停止する図柄の双方を基準とした停止位置を導出させることが可能となり、停止態様が単調となってしまうことを防止できる。
【0354】
また、引込可能な停止位置の優先度が1つではなく、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1と、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2と、に分けて設定されており、停止位置の優先度を設計する際に、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合し、かつ入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準とした優先度を一度に設計する必要がなく、優先度の設計が容易となる。また、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1はそのままで、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準とした優先度のみを変更することも可能となるため、さらに優先度の設計が容易となる。
【0355】
尚、本実施例では、全リール回転中において、左リールについてはテーブル方式にてリールを停止させる制御を行う構成であるが、全リール回転中の左リールについてもコントロール方式にてリールを停止させる制御を行う構成、すなわち優先度1、優先度2により特定された停止位置を停止させる制御を行う構成としても良い。
【0356】
また、本実施例では、優先度1テーブルを構成する優先度1、優先度2テーブルを構成する優先度2がそのままの状態でROM41bに格納される構成であるが、上述の滑りコマ数データを構成する滑りコマ数と同様に、所定のルールで圧縮された状態で、ROM41bに格納され、使用時に優先度1テーブルを構成する優先度1、優先度2テーブルを構成する優先度2を、第1変換用テーブル及び第2変換用テーブルを用いて、データの変換を行うことなどにより展開して用いるようにしても良い。
【0357】
また、本実施例では、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合であり、さらに優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうちから、予め定められた検索順で検索した場合に最初に特定される停止位置を停止させるので、優先度1及び優先度2以外に個別の優先度を定める必要がなく、データ容量が増加してしまうことを防止できる。
【0358】
また、本実施例では、検索順が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる検索順を含み、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合であり、さらに優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合に停止させる停止位置が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なることがあるため、予め定められた検索順に基づいて停止位置を特定しつつ、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順等の制御状態に応じて異なる停止位置を導出させることが可能となり、導出される停止位置が単調となることを防止できる。
【0359】
尚、本実施例では、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合であり、さらに優先度が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうちから、予め定められた検索順で検索した場合に最初に特定される停止位置を停止させる構成であるが、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合に、優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が1箇所のみとなる構成でも良い。また、停止位置毎に第3の優先度を予め定めておくとともに、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合であり、さらに優先度が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうち、第3の優先度が最大の停止位置を停止させる構成としても良い。
【0360】
また、本実施例では、検索順が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる検索順を含み、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合であり、さらに優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合に停止させる停止位置が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なることがある構成であるが、検索順として、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順等の条件に関わらず、一律に設定された検索順を適用しても良い。
【0361】
また、検索順が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止済みリールの停止操作位置、停止順のうちいずれか1つまたは2つ以上の制御状態に応じて少なくとも一部が異なる構成であれば、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合であり、さらに優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合に停止させる停止位置が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止済みリールの停止操作位置、停止順のうちいずれか1つまたは2つ以上の制御状態に応じて異なることがあるため、予め定められた検索順に基づいて停止位置を特定しつつ、制御状態に応じて異なる停止位置を導出させることが可能となり、導出される停止位置が単調となることを防止できる。
【0362】
また、本実施例では、透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するための入賞ラインが、1本の入賞ラインLNのみであり、禁止出目(当選していない役の入賞が回避不可能となる停止態様)が構成され難くなるため、リールの配列の設計が容易となる。
【0363】
また、本実施例では、入賞ラインが1本の入賞ラインLNのみの構成であるため、入賞ラインLNが通らない領域が相対的に多くなり、入賞ラインLNのみを加味した停止位置だけを考慮して設計すると、導出される停止位置が単調となりやすいため、入賞ラインLNが通らない領域を加味した停止位置を考慮して設計する必要があるが、引込可能な停止位置のうち、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1が最も高い表示結果が複数の場合には、優先度1が最も高い複数の停止位置のうち、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜LM4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2が最も高い停止位置を停止させるので、入賞ラインが1本の入賞ラインLNのみの構成であっても、導出される停止位置が単調となることを防止できる。
【0364】
さらに、引込可能な停止位置の優先度が1つではなく、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1と、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2と、に分けて設定しており、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1はそのままで、無効ラインLM1〜4に停止する図柄を基準とした優先度に着目して優先度を変更することが可能となるため、入賞ラインが1本の入賞ラインLNのみの構成における優先度の設計が容易となる。
【0365】
また、本実施例では、例えば、右リールにおいて、上段スイカを構成する「ベル」の1つ上に「スイカ」が配置された箇所と、上段スイカを構成する「ベル」の1つ上に「スイカ」以外の図柄が配置された箇所と、が引込範囲内に設けられており、いずれの「ベル」が入賞ラインLNに停止しても上段スイカは成立可能となり、上段スイカが当選する強スイカの当選時における右リールの優先度1として、「スイカ」が1つ上に配置された「ベル」が入賞ラインLNに停止する第1の停止位置にも、「スイカ」が1つ上に配置されていない「ベル」が入賞ラインLNに停止する第2の停止位置にも、同じ優先度:4が設定されているが、強スイカ当選時における右リールの優先度2として、「スイカ」が1つ上に配置された「ベル」が入賞ラインLNに停止する第1の停止位置には、「スイカ」が1つ上に配置されていない「ベル」が入賞ラインLNに停止する第2の停止位置よりも高い優先度が設定されているため、強スイカの当選時において、第1の停止位置も第2の停止位置も引込範囲となる停止操作位置で停止操作がされた場合に、「スイカ」が1つ上に配置された「ベル」が入賞ラインLNに停止する第1の停止位置が、「スイカ」が1つ上に配置されていない「ベル」が入賞ラインLNに停止する第2の停止位置よりも優先して停止することとなる。これにより、上段スイカが当選する強スイカ当選時には、無効ラインLM1が通る右リールの上段に「スイカ」を他の図柄よりも優先して停止させることができ、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを優先して揃えることが可能となる。
【0366】
また、本実施例では、上段スイカが当選する強スイカの当選時において、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えられるように、右リールにおいて上段スイカを構成する「ベル」の1つ上に「スイカ」を配置した箇所を設けている。一方、右リールにおいては、強スイカの当選時において、取りこぼしが生じないように上段スイカを構成する「ベル」がいずれも引込範囲となるように複数箇所に配置されている。このように、取りこぼしが生じないように上段スイカを構成する「ベル」をいずれも引込範囲となるように複数箇所に配置した場合に、いずれの場合も、「ベル」の1つ上に「スイカ」を配置すると、複数箇所全てが、「ベル」・「スイカ」の並び順となり、右リールの配置が規則的となって、リールの変動態様が単調となってしまうが、本実施例では、上段スイカを構成する「ベル」の1つ上に「スイカ」が配置された箇所と、上段スイカを構成する「ベル」の1つ上に「スイカ」以外の図柄が配置された箇所と、が設けられているため、上段スイカを構成する「ベル」と、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを揃えられるようにするための「スイカ」と、の関係が規則的とならず、リールの変動態様が単調となってしまうことを防止できる。
【0367】
また、上述のように上段スイカが当選する強スイカの当選時における右リールの優先度1として、「スイカ」が1つ上に配置された「ベル」が入賞ラインLNに停止する第1の停止位置にも、「スイカ」が1つ上に配置されていない「ベル」が入賞ラインLNに停止する第2の停止位置にも、同じ優先度:4が設定されているが、強スイカ当選時における右リールの優先度2として、「スイカ」が1つ上に配置された「ベル」が入賞ラインLNに停止する第1の停止位置には、「スイカ」が1つ上に配置されていない「ベル」が入賞ラインLNに停止する第2の停止位置よりも高い優先度が設定されているため、上段スイカが当選する強スイカ当選時には、無効ラインLM1が通る右リールの上段に「スイカ」を他の図柄よりも優先して停止させることができ、無効ラインLM1に「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを優先して揃えることが可能となる。
【0368】
また、本実施例では、いずれのリールにおいてもBARを構成する「BAR」が連続して複数個配置されており、BARの入賞時において各リールの表示領域(上段、中段、下段)に複数個の「BAR」を同時に停止させることが可能であり、インパクトのある停止態様を導出させることができる。
【0369】
尚、本実施例では、BARを構成する「BAR」が連続する位置に配置されることで、BARの入賞時において各リールの表示領域(上段、中段、下段)に複数個の「BAR」を同時に停止させることが可能となる構成であるが、例えば、入賞ラインLNが上段または下段を通る構成において、特定入賞を構成する特定図柄が他の図柄を挟んだ位置に配置され、特定図柄が入賞ラインLNに停止した際に、特定図柄が上段及び下段の双方に同時に停止する構成など、特定図柄が他の図柄を挟んだ位置に配置され、特定図柄が入賞ラインLNに停止した場合に、各リールの表示領域に複数個の特定図柄を同時に停止させることが可能となる構成とした場合でも、インパクトのある停止態様を導出させることができる。
【0370】
また、本実施例では、BARの入賞時において、BARを構成する2つの「BAR」を各リールの表示領域に同時に停止させることが可能となる構成であるが、3つ以上の構成図柄を各リールの表示領域に同時に停止させることが可能となる構成とすることで、さらにインパクトのある停止態様を導出させることができる。
【0371】
また、本実施例では、左リール、中リール、右リールのいずれにも、BARを構成する「BAR」が連続する位置に配置され、BARの入賞時においていずれのリールの表示領域(上段、中段、下段)にも複数個の「BAR」を同時に停止させることが可能となる構成であるが、少なくともいずれか1つのリールに、特定入賞を構成する特定図柄を複数個同時に停止させることが可能であれば、インパクトのある停止態様を導出させることができる。
【0372】
また、本実施例では、BARの入賞時において各リールの表示領域(上段、中段、下段)に複数個の「BAR」を同時に停止させることが可能な構成、すなわち一の停止操作位置の引込範囲において、BARを構成する「BAR」が入賞ラインLNに停止する停止位置が複数存在する構成であり、これらの停止位置についての優先度1は、いずれも同じ優先度となるが、そのうちのいずれかの停止位置と他の停止位置について、優先度2を異なる優先度に設定しておくことにより、任意の停止位置を優先して停止させることが可能となる。
【0373】
特に、本実施例では、例えば、強BAR当選時と弱BAR当選時のようにともにBARが当選する複数の当選役に対して、BARを構成する「BAR」が入賞ラインLNに停止する複数の停止位置のうちそれぞれ異なる停止位置の優先度2が高くなるように設定することにより、同じBARが当選する当選役であっても、当選役の種類が異なることにより、BARを構成する「BAR」が入賞ラインLNに停止する複数の停止位置のうち優先して停止する停止位置を異ならせることができ、これにより、BAR入賞時の停止態様の違いから当選役の種類の違いを示唆することができる。
【0374】
尚、本実施例では、全リール回転中の左リールについてはテーブル方式を適用する構成であるが、全リール回転中の左リールについてもコントロール方式を適用する構成であれば、上記のように、強BAR当選時と弱BAR当選時のようにともにBARが当選する複数の当選役に対して、BARを構成する「BAR」が入賞ラインLNに停止する複数の停止位置のうちそれぞれ異なる停止位置の優先度2が高くなるように設定することにより、全リール回転中の左リールについても、当選役の種類が異なることにより、BARを構成する「BAR」が入賞ラインLNに停止する複数の停止位置のうち優先して停止する停止位置を異ならせることができ、これにより、BAR入賞時の停止態様の違いから当選役の種類の違いを示唆することができる。
【0375】
また、本実施例では、優先度1が設定された優先度1テーブル及び優先度2が設定された優先度2テーブルがROM41bに予め格納されている構成であるが、優先度1テーブル、優先度2テーブルの双方またはいずれか一方を予め設定することなく、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止済みリールの停止操作位置、停止順のうちいずれか1つまたは2つ以上の制御状態に応じて優先度1テーブル、優先度2テーブルの双方またはいずれか一方を作成する構成としても良く、このような構成とすることで、優先度1テーブル、優先度2テーブルを予めROM41bに格納せずに済むため、ROM41bのデータの格納容量を削減できる。
【0376】
ここで、優先度1テーブルの作成手順の一例について説明する。
【0377】
優先度1テーブルの作成には、内部当選フラグ、入賞予想フラグ、優先度データを用いる。内部当選フラグは、複数種類の役毎に1ビットずつ当選の有無を示す値が割り当てられたデータであり、当選した役に対応するビットの値に1が設定され、当選していない役に対応するビットの値に0が設定される。例えば、下位3ビット目が中段ベルに対応する場合で、中段ベルが当選し、中段ベル以外の役が当選していない場合には、「0001000」となる。
【0378】
入賞予想フラグは、複数種類の役毎に1ビットずつ入賞する可能性の有無を示す値が割り当てられたデータであり、入賞する可能性のある役に対応するビットの値に1が設定され、入賞する可能性のない役に対応するビットの値に0が設定される。また、入賞予想フラグは、全リール回転中の場合には、全てのリールについて各リールの停止位置に対応付けて設定され、いずれかのリールが停止している場合には、停止済みリールの停止位置毎に、未停止のリールについて各リールの停止位置に対応付けて設定される。
【0379】
尚、入賞予想フラグは、予めROM41bに格納されている構成でも良いし、リールの停止状況に応じて入賞する可能性のある役を検索し、その結果に応じて作成される構成でも良い。
【0380】
優先度データは、予めROM41bに格納されており、対応する優先度の適用の有無を示す第1データと、対応する優先度を示す第2データと、からなる。第1データは、複数種類の役毎に1ビットずつ対応する優先度を適用するか否かを示す値が割り当てられたデータであり、対応する優先度を適用する役に対応するビットの値に1が設定されており、対応する優先度を適用しない役に対応するビットの値に0が設定されている。第2データは、対応する優先度が0〜255の範囲で設定されている。尚、上記の実施例のように0〜4の範囲で設定された構成でも良い。また、優先度データは、全リール回転中の場合には、全てのリールについて各リールの停止位置に対応付けて設定されており、いずれかのリールが停止している場合には、停止済みリールの停止位置毎に、未停止のリールについて各リールの停止位置に対応付けて設定されている。尚、当選役、停止済みリールの停止位置等が異なっても、共通の優先度データを用いることで、優先度データの容量の削減を図ることができる。
【0381】
そして、メイン制御部41は、優先度1テーブルを作成するにあたり、まず、内部当選フラグと、作成対象のリールについて優先度1を設定する停止位置(以下、対象位置と呼ぶ)に対応する入賞予想フラグと、を取得する。尚、停止済みのリールがある場合には、停止済みリールの停止位置及び対象位置に対応する入賞予想フラグを取得する。
【0382】
次いで、取得した内部当選フラグと、入賞予想フラグと、の論理積(AND)を算出する。これにより、内部抽選に当選しており、かつその時点で入賞する可能性のある役のビットに1が設定され、内部抽選に当選していないか、その時点で入賞する可能性のない役のビットに0が設定された仮入賞判定データが得られる。
【0383】
また、入賞ラインが複数の場合には、入賞ライン毎に、内部当選フラグと、入賞予想フラグと、の論理積(AND)を算出し、さらに入賞ライン毎に算出されたデータの論理和(OR)を算出することで、いずれかの入賞ラインについて内部抽選に当選しており、かつその時点で入賞する可能性のある役のビットに1が設定され、内部抽選に当選していないか、その時点で入賞する可能性のない役のビットに0が設定された仮入賞判定データが得られる。
【0384】
次いで、仮入賞判定データと、優先度データを構成する第1データと、の論理積(AND)を算出する。これにより仮入賞判定データにおいて内部抽選に当選しており、かつその時点で入賞する可能性のある役が、対応する優先度を適用する役であるか否かが判定される。すなわち仮入賞判定データと、優先度データを構成する第1データと、の論理積(AND)が、0であれば、優先度データを構成する第2データを優先度1として適用せず、1であれば、優先度データを構成する第2データを優先度1として適用することとなり、第2データを優先度1として適用する場合には、対象位置に対して第2データが示す優先度を優先度1として設定する。第2データを優先度1として適用しない場合には、対象位置に対して0(最低の優先度)を優先度1として設定する。
【0385】
同様の手順にて作成対象のリールについて0〜20の各対象位置に対して優先度1を設定することで優先度1テーブルが作成されることとなる。
【0386】
尚、優先度2テーブルを作成する場合には、内部当選フラグ、入賞予想フラグに替えて、複数種類の役毎に1ビットずつ、入賞ラインLN、無効ラインLM1〜LM4に対して停止を許可するか否かを示す割り当てられた停止許可フラグ、複数種類の役毎に1ビットずつ停止する可能性の有無を示す値が割り当てられた停止予想フラグと、を用いることが可能である。
【0387】
そして、メイン制御部41は、優先度2テーブルを作成するにあたり、まず、停止許可フラグと、作成対象のリールについて優先度2を設定する停止位置(以下、対象位置と呼ぶ)に対応する停止予想フラグと、を取得する。尚、停止済みのリールがある場合には、停止済みリールの停止位置及び対象位置に対応する停止予想フラグを取得する。
【0388】
次いで、取得した停止許可フラグと、停止予想フラグと、の論理積(AND)を算出する。これにより、停止が許可され、かつその時点で停止する可能性のある役のビットに1が設定され、停止が許可されていないか、その時点で停止する可能性のない役のビットに0が設定された仮停止判定データが得られる。
【0389】
また、入賞ライン、無効ラインが複数の場合には、入賞ライン、無効ライン毎に、停止許可フラグと、停止予想フラグと、の論理積(AND)を算出し、さらに入賞ライン毎に算出されたデータの論理和(OR)を算出することで、いずれかの入賞ライン、無効ラインについて停止が許可されており、かつその時点で停止する可能性のある役のビットに1が設定され、停止が許可されていないか、その時点で停止する可能性のない役のビットに0が設定された仮停止判定データが得られる。
【0390】
次いで、仮停止判定データと、優先度データを構成する第1データと、の論理積(AND)を算出する。これにより仮停止判定データにおいて停止が許可されており、かつその時点で停止する可能性のある役が、対応する優先度を適用する役であるか否かが判定される。すなわち仮停止判定データと、優先度データを構成する第1データと、の論理積(AND)が、0であれば、優先度データを構成する第2データを優先度1として適用せず、1であれば、優先度データを構成する第2データを優先度2として適用することとなり、第2データを優先度2として適用する場合には、対象位置に対して第2データが示す優先度を優先度2として設定する。第2データを優先度2として適用しない場合には、対象位置に対して0(最低の優先度)を優先度2として設定する。
【0391】
同様の手順にて作成対象のリールについて0〜20の各対象位置に対して優先度2を設定することで優先度2テーブルが作成されることとなる。
【0392】
次に、コントロール方式によりリールを停止させる制御の変形例について説明する。
【0393】
本実施例では、停止位置検索処理において、停止操作位置に応じた滑りコマ数から特定される停止位置の優先度1を比較し、優先度1が最大の停止位置が1箇所のみであればその停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する一方、優先度1が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、優先度1が最大の停止位置のうち優先度2が最大の停止位置を比較し、優先度2が最大の停止位置が1箇所のみであればその停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する構成であったが、本変形例では、停止位置検索処理において、停止操作位置に応じた滑りコマ数から特定される停止位置の優先度1と、対応する停止位置の優先度2と、の加算値を算出し、優先度1と優先度2の加算値が最大となる停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する。尚、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうちから、予め定められた検索順で検索した場合に最初に特定される停止位置となる滑りコマ数を、当該停止操作位置に対応する滑りコマ数として取得し、仮想滑りコマテーブルに格納する。また、上記実施例と同様に、検索順は、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる検索順を含み、優先度2が最大の停止位置が2箇所以上の場合に最初に特定される停止位置は、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる場合がある。
【0394】
具体的には、例えば、
図28(a)に示す優先度1テーブルのテーブル番号3、
図28(b)に示す優先度2テーブルのテーブル番号3を選択し、停止操作位置:15の滑りコマ数を特定する場合には、まず、
図28(c)に示すように、停止操作位置:15の滑りコマ数0〜4の場合の停止位置となる15番〜19番を取得する。そして、15番〜19番の優先度1を優先度1テーブルから取得し、15番〜19番の優先度2を優先度2テーブルから取得し、
図28(c)に示すように、15番〜19番における優先度1と優先度2の加算値をそれぞれ算出する。
【0395】
図28(c)に示すように、15番の優先度1と優先度2の加算値は5、16番の優先度1と優先度2の加算値は5、17番の優先度1と優先度2の加算値は8、18番の優先度1と優先度2の加算値は7、19番の優先度1と優先度2の加算値は6であり、優先度1と優先度2の加算値が最大となる停止位置は、17番である。このため、停止位置が17番となる滑りコマ数2が特定され、仮想滑りコマテーブルの15番に対応する滑りコマ数として2が格納されることとなる。
【0396】
このように本変形例では、コントロール方式にて停止制御を行う場合に、前述のような滑りコマ数データを備えずとも、優先度の高い停止位置を特定して停止させることが可能となる。
【0397】
また、停止位置毎の優先度として、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1と、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2と、が定められている。
【0398】
そして、引込可能な停止位置の優先度1と、対応する停止位置の優先度2と、の加算値を算出し、優先度1と優先度2の加算値が最大となる停止位置を停止させる制御を行うようになっている。
【0399】
このため、引込可能な停止位置のうち、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1が最も高い停止位置であり、かつ入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜LM4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2が最も高い停止位置を停止させるので、引込可能な停止位置のうち内部抽選の結果に適合し、かつ入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜LM4に停止する図柄の双方を基準とした停止位置を導出させることが可能となり、停止態様が単調となってしまうことを防止できる。
【0400】
また、引込可能な停止位置の優先度が1つではなく、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1と、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2と、に分けて設定しており、停止位置の優先度を設計する際に、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合し、かつ入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準とした優先度を一度に設計する必要がなく、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1と、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準として設定された優先度2と、を分けて設計しているため、優先度の設計が容易となる。また、停止位置毎の優先度を、入賞ラインLNに停止する図柄が内部抽選の結果に適合するか否かを基準として設定された優先度1はそのままで、入賞ラインLNに停止する図柄及び無効ラインLM1〜4に停止する図柄の双方を基準とした優先度のみを変更することも可能となるため、さらに優先度の設計が容易となる。
【0401】
尚、本変形例では、引込可能な停止位置の優先度1と、対応する停止位置の優先度2と、の加算値を算出し、優先度1と優先度2の加算値が最大となる停止位置を停止させる制御を行う構成であるが、少なくとも引込可能な停止位置の優先度1と、対応する停止位置の優先度2と、を演算して得られる優先度が最大となる停止位置を停止させる制御を行う構成であれば良い。
【0402】
また、本変形例では、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうちから、予め定められた検索順で検索した場合に最初に特定される停止位置を停止させるので、優先度1及び優先度2以外に個別の優先度を定める必要がなく、データ容量が増加してしまうことを防止できる。
【0403】
また、本変形例では、検索順が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる検索順を含み、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合に停止させる停止位置が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なることがあるため、予め定められた検索順に基づいて停止位置を特定しつつ、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順等の制御状態に応じて異なる停止位置を導出させることが可能となり、導出される停止位置が単調となることを防止できる。
【0404】
尚、本変形例では、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうちから、予め定められた検索順で検索した場合に最初に特定される停止位置を停止させる構成であるが、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が1箇所のみとなる構成でも良い。また、停止位置毎に第3の優先度を予め定めておくとともに、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合には、その停止位置のうち、第3の優先度が最大の停止位置を停止させる構成としても良い。
【0405】
また、本変形例では、検索順が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なる検索順を含み、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合に停止させる停止位置が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順に応じて異なることがある構成であるが、検索順として、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止順等の条件に関わらず、一律に設定された検索順を適用しても良い。
【0406】
また、検索順が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止済みリールの停止操作位置、停止順のうちいずれか1つまたは2つ以上の制御状態に応じて少なくとも一部が異なる構成であれば、優先度1と優先度2の加算値が最大の停止位置が2箇所以上の場合に停止させる停止位置が、当選役、停止済みリール、停止済みリールの停止位置、停止済みリールの停止操作位置、停止順のうちいずれか1つまたは2つ以上の制御状態に応じて異なることがあるため、予め定められた検索順に基づいて停止位置を特定しつつ、制御状態に応じて異なる停止位置を導出させることが可能となり、導出される停止位置が単調となることを防止できる。
【0407】
また、本変形例は、上記で説明した構成以外は、上記実施例と同一であり、上記実施例と同一もしくは類似する構成については、上記実施例で説明したものと同様の効果を有するものである。
【0408】
本実施例においてメイン制御部41は、一の制御状態に対応する処理が終了した後に次の段階の制御状態に移行させて遊技を進行させ、遊技の進行により複数の制御状態(賭数を設定する処理、リールを回転させる処理、メダルを払い出す処理等)を段階的に移行させる制御を行うことにより一単位の遊技を構成する。このような構成においては、遊技の複雑化などに伴って処理を実行するために必要となるデータ量が多くなると、メイン制御部41の記憶容量を増大させる必要が生じるとともに、その分、メイン制御部41の処理負荷も増大してしまう虞がある。
【0409】
これに対して本実施例では、メイン制御部41とは別に、メイン制御部41から送信されたコマンドに応じて、メイン制御部41が制御する制御状態に対応する制御を行う制御ロジック回路45aを備え、制御ロジック回路45aは、メイン制御部41から送信されたコマンドに応じてリールの変動に関する制御を行うようになっているため、メイン制御部41が備えるROM41bに格納されるデータ量を軽減でき、かつメイン制御部41の制御負担を軽減できる。
【0410】
尚、本実施例では、リールの変動制御、停止制御を行う別の制御部として、ハードウェアによって動作する制御ロジック回路45aを用いる構成であるが、リールの変動制御、停止制御を行う別の制御部として、CPUがROMに格納されたプログラムに基づいてリールの変動制御、停止制御を行う制御部を用いる構成としても良い。
【0411】
また、リールの変動制御、停止制御だけでなく、遊技の進行に応じて遊技状況を示す外部出力信号を出力するための外部出力制御、各種スイッチ類からの検出信号に応じてスイッチ類の入力判定を行うスイッチ入力判定制御、各種LEDの点灯制御、表示器の表示制御、流路切替ソレノイド30の駆動制御、ホッパーモータ34bの駆動制御等のうち少なくとも一部の制御についても、メイン制御部41とは別個の制御部を設け、別個の制御部によりこれらの制御を行うようにしても良く、このような構成であっても、メイン制御部41が備えるROM41bに格納されるデータ量を軽減でき、かつメイン制御部41の制御負担を軽減できる。この場合に、制御の種類毎に、制御部を別個に備える構成でも良いし、一の制御部に対して複数の制御を担わせる構成としても良い。
【0412】
また、一部の制御についてメイン制御部41とは別個の制御部を設け、別個の制御部によりこれらの制御を行う構成においては、外部出力制御、スイッチ入力判定制御、各種LEDの点灯制御、表示器の表示制御、流路切替ソレノイド30の駆動制御、ホッパーモータ34bの駆動制御等、機種が異なっても共通する制御について、メイン制御部41とは別個の制御部にて行わせることにより、別個の制御部を異なる機種に共通して用いることが可能となるため、製品の開発が容易となり、製造コストも抑えることができる。
【0413】
また、本実施例では、後述のように制御ロジック回路45aは、メイン制御部41からのコマンドに基づいてリールの変動制御、停止制御を行うとともに、メイン制御部41は、さらにリールの変動制御、停止制御に関連する情報をサブ制御部91に対して送信する構成であるが、制御ロジック回路45aが、リールの変動制御、停止制御に関連する情報を、メイン制御部41を介さずに直接サブ制御部91に対して送信する構成としても良く、このような構成においても、メイン制御部41は、リールの変動制御、停止制御に関連する情報を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信するために必要なデータを記憶せずに済むため、メイン制御部41が備えるROM41bに格納されるデータ量を軽減でき、かつメイン制御部41の制御負担を軽減できる。
【0414】
次に、通常遊技におけるリール2L、2C、2Rの変動態様について説明する。
【0415】
図29(a)に示すように、メイン制御部41は、通常遊技の開始に伴い制御ロジック回路45aに対して通常回転制御を行わせる。通常回転制御は、各リール2L、2C、2Rを図柄が下方に向かって移動する正方向に回転を開始させ、各リール2L、2C、2Rの回転が通常速度(本実施例では80rpm)に到達すると定速回転を維持する制御である。以下、正方向の回転を正回転、正方向と逆方向の回転を逆回転という。
【0416】
また、通常遊技においてリール2L、2C、2Rが定速回転となり、停止操作が有効となった後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がされることで、
図29(b)〜(d)に示すように、メイン制御部41は、制御ロジック回路45aに対して、操作されたストップスイッチに対応するリールの通常停止制御を行わせる。通常停止制御は、ストップスイッチが操作されてから4コマ(190ms)の範囲で対応するリールをスムーズに停止させる制御である。
【0417】
メイン制御部41は、上述の擬似遊技において、制御ロジック回路45aに対して通常回転制御とは異なる特殊回転制御、通常停止制御とは異なる特殊停止制御を行わせることが可能である。特殊停止制御は、遊技者にとって有利な特典が付与される可能性を示唆する制御、有利な特典を付与するか否かを決定する制御として利用可能である。
【0418】
メイン制御部41は、特殊回転制御として、リール逆回転、リール低速回転を行わせることが可能である。
【0419】
リール逆回転は、
図30(a)に示すように、各リール2L、2C、2Rの回転を正方向とは逆方向に回転させる制御である。また、リール低速回転は、
図30(b)に示すように、各リール2L、2C、2Rの回転速度を通常の定速回転時の回転速度(80rpm)よりも低くする制御である。
【0420】
尚、
図30で示す例は、特殊回転制御の一例であり、リール逆回転、リール低速回転以外に、通常回転制御での回転速度よりも高速で回転させるリール高速回転や、リールを断続的に回転させるリール断続回転等の制御を特殊回転制御として適用しても良い。
【0421】
また、特殊停止制御として、停止後図柄変換、上下振動、微振動、バウンド、4コマ超スベリを行うことが可能である。
【0422】
停止後図柄変換は、
図31(a)に示すように、リールの停止後に再変動させて異なる表示結果に変換する制御である。また、上下振動は、
図31(b)に示すように、リールの停止後に停止したリールを上下に移動させる制御である。また、微振動は、
図32(a)に示すように、リールの停止後に上下振動よりも小さな振れ幅で上下に振動させる制御である。また、バウンドは、
図32(b)に示すように、リールに急制動をかけてリールを振動停止させるとともに、その後もリールに微動を続けさせる制御である。また、4コマ超スベリは、
図32(c)に示すように、ストップスイッチが操作されてから4コマ(190ms)を超える範囲で対応するリールをスムーズに停止させる制御である。
【0423】
尚、
図31、
図32で示す例は、左リールにて特殊停止制御が行われるものであるが、各リール2L、2C、2Rのいずれでも制御可能である。
【0424】
また、
図31、
図32で示す例は、特殊停止制御の一例であり、停止後図柄変換、上下振動、微振動、バウンド、4コマ超スベリ以外の特殊停止制御を適用しても良い。
【0425】
次に、リールの駆動制御を行う回路群の構成について
図33〜
図43に基づいて説明する。
【0426】
図33に示すように、遊技制御基板40には、前述したメイン制御部41、制御用クロック生成回路42、制御ロジック回路45a、モータ駆動回路45b、及びリールモータの制御パターンが記憶されたROM45cが設けられている。また、遊技制御基板40には、前述のようにリールユニット2に設けられたリールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rが接続されている。
【0427】
メイン制御部41は、制御ロジック回路45aと双方向に通信可能に接続されており、制御ロジック回路45aに対してコマンドを送信可能であるとともに、制御ロジック回路45aからのコマンドを受信可能となっている。また、メイン制御部41には、各リールセンサ33L、33C、33Rの出力ラインが発光ダイオード41d、41e、41fとスイッチ検出回路44とを介してそれぞれ接続されている。このように、各リールセンサ33L、33C、33Rの出力ラインが発光ダイオード41d、41e、41fを介してそれぞれ接続されることで、各リールセンサから入力信号がある場合に各発光ダイオードが点灯するので、各リールセンサからメイン制御部41への信号の入力状況を目視にて確認できるようになっている。
【0428】
制御ロジック回路45aは、ROM45cが接続されており、このROM45cに記憶されているリールモータの制御パターンを読出可能となっている。また、制御ロジック回路45aには、メイン制御部41に接続されている各リールセンサ33L、33C、33Rの出力ラインが遊技制御基板40上で分岐され、発光ダイオード45d、45e、45fと検出回路(図示略)とを介してそれぞれ接続されている。このように、各リールセンサ33L、33C、33Rの出力ラインが発光ダイオード45d、45e、45fを介してそれぞれ接続されることで、各リールセンサから入力信号がある場合に各発光ダイオードが点灯するので、各リールセンサから制御ロジック回路45aへの信号の入力状況を目視にて確認できるようになっている。
【0429】
また、制御ロジック回路45aには、モータ駆動回路45bが接続されており、リールモータ32L、32C、32Rの制御信号がモータ駆動回路45bに対して出力される。
【0430】
また、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aには、制御用クロック生成回路42が接続されており、制御用クロック生成回路42が生成する制御用クロックCCLKが供給されるようになっている。これにより、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aは、共通の制御用クロックCCLKに基づいて同期して作動するようになっている。
【0431】
モータ駆動回路45bは、左リールモータ32Lを駆動させる左モータ駆動回路45bL、中リールモータ32Cを駆動させる中モータ駆動回路45bC、右リールモータ32Rを駆動させる右モータ駆動回路45bRを含んで構成されている。制御ロジック回路45aから出力されたリールモータ32L、32C、32Rの制御信号は、各モータ駆動回路45bL、45bC、45bRにてリールモータを駆動するための位相信号に変換され、各リールモータ32L、32C、32Rに対して出力される。
【0432】
ここで、リールモータの構成及びリールモータを駆動するための位相信号について
図34〜
図36に基づいて説明する。
【0433】
図34は、本実施例のスロットマシン1が搭載するリールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
【0434】
制御ロジック回路45aは、後述するように、各リールモータ32L、32C、32Rについて各励磁相φ1〜φ4の励磁状態を更新する制御を行い、それに応じてモータ駆動回路45bL、45bC、45bRから位相信号が出力されるようになっており、リールモータ32L、32C、32Rは、この位相信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ=約1.07(360/336)度)ずつロータ32aを回転させる。
【0435】
図35は、通常回転制御におけるリール加速時のタイミングチャートである。
【0436】
1ステップは、一の励磁パターンが適用される単位であり、定速回転時においては、1ステップ毎に前述した所定の角度(約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転することとなり、本実施例のステッピングモータでは、前述のように336ステップの周期でリールが1周するようになっており、リールには21の図柄が配置されていることから、16ステップ毎に1図柄移動することとなる。励磁パターンの更新は、制御ロジック回路45aにより行われるようになっており、カウント数は、次回励磁パターンの更新が行われるまでの制御ロジック回路45aの制御周期数であり、(カウント数)×0.56ms(制御ロジック回路45aの制御周期数)が、当該ステップの励磁パターンが継続する励磁時間(ステップレート)となる。また、ステップ数は、対応する励磁時間が連続して適用される回数を示す。また、図中のφ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を各々示す。
【0437】
制御ロジック回路45aは、
図35に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ4)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)…の順番で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新する。
【0438】
また、徐々に定速回転のステップレート(2.24ms)に近づくように、各ステップのステップレートを短縮していく。この際、一律にステップレートを短縮するのではなく、長いステップレートと短いステップレートを織り交ぜて、徐々に短いステップレートを多くしていくことにより、リールをスムーズに加速させるようになっている。
【0439】
定速状態に移行後は、1−2相励磁方式の励磁パターンを2.24msのステップレートにて更新することによりリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。詳しくは、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ1、φ4)、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)、(φ1、φ4)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4の励磁パターンを更新して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
【0440】
通常停止制御を行う場合には、
図36に示すように、停止条件の成立後、停止位置に応じたブレーキ開始位置に到達するまでは、定速回転のステップレート(2.24ms)を維持し、ブレーキ開始位置に到達した際に、定速回転時のステップレート(2.24ms)よりも長いステップレート(3.36ms)を適用し、ブレーキをかけてロータ32aを減速させ、次のステップ(4ステップ手前のステップ)で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始する。これによりロータ32aに急制動がかけられることで、オーバーシュート(脱調)した結果、停止位置でロータ32aが停止することとなる。
【0441】
本実施例では、停止制御において全相励磁を行った後、5ステップ分オーバーシュートして滑るため、
図36に示すように、回転方向に対して停止位置よりも6ステップ手前のステップでブレーキを開始し、停止位置よりも5ステップ手前で全相励磁を開始することとなる。
【0442】
このように本実施例では、位相信号の出力状態を変化させることで、各励磁相φ1〜φ4の励磁状態が変化し、これによりリールモータ32L、32C、32Rが駆動させるようになっており、これによりリールを回転及び停止させることができるようになっている。すなわち位相信号の出力状態が変化することでリールが動作する状態となり、位相信号の出力状態を変化させないことによりリールが停止した状態となる。
【0443】
また、本実施例では、各リールモータ32L、32C、32Rの位相信号をパターンで変化させることで、上記の通常回転制御、通常停止制御とは異なる変動態様となるように各リールモータ32L、32C、32Rを駆動することが可能である。
【0444】
本実施例では、各リールモータ32L、32C、32Rの位相信号を変化させるパターンとして、各励磁相φ1〜φ4を励磁する順番、各励磁相φ1〜φ4の励磁パターン(励磁状態または消磁状態)、ステップレート(励磁パターンの継続カウント数)等からなる制御パターンがROM45cに記憶されている。制御パターンは、上述のように通常回転制御にてリールを始動させる場合、リールを加速して定速回転に近づける場合、定速状態を継続させる場合、通常停止制御にてリールを停止位置でスムーズに停止させる場合等、リールの変動態様毎に定められており、リールの一の変動態様とリールモータの一の制御パターンとが対応するようにROM45cに記憶されている。
【0445】
また、本実施例においてROM45cには、通常回転制御、通常停止制御に対応する制御パターンに加えて、特殊な変動態様、すなわち特殊回転制御におけるリール逆回転、リール低速回転、特殊停止制御における上下振動、停止後図柄変換、微振動、バウンド、4コマ超スベリといった変動態様に対応する制御パターンも記憶されている。
【0446】
リール逆回転の制御パターンは、上述のリールモータ32L、32C、32Rの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する制御パターンを逆方向の順番で行うパターンとなっている。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ4)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ1)、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)…の順番で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新するパターンである。
【0447】
リール低速回転の制御パターンは、ステップの励磁パターンを継続させる励磁時間(ステップレート)の間隔が通常回転時よりも長く設定されたパターンである。本実施例では、通常速度(80rpm)よりも回転速度が遅い低速(40rpm)として、通常回転時よりもやや励磁時間間隔が長く設定された制御パターンと、低速よりもさらに回転速度が遅い超低速(22rpm)として、低速の制御パターンよりも励磁時間間隔がさらに長く設定された制御パターンがROM45cに記憶されている。
【0448】
上下振動の制御パターンは、上述のようにリールを停止位置で停止させる制御パターンの後に、リールを正回転と逆回転とに所定回数交互に繰り返す励磁パターンが設定されているパターンである。リールが停止位置で停止された後に、逆回転と正回転が交互に繰り返されることで、リールが停止位置を中心として上下に振動するようになっている。
【0449】
停止後図柄変換の制御パターンは、上述のようにリールを停止位置で停止させる制御パターンにより停止位置で一旦停止させた後に、さらに逆回転に再始動させ、さらに異なる停止位置で停止させる制御パターンにより停止位置でリールを停止させる励磁パターンが設定されたパターンである。
【0450】
微振動の制御パターンは、上述のようにリールを停止位置で停止させた後に、(φ1、φ4)、(φ2、φ3)を一定間隔毎に繰り返し切り替える励磁パターンが設定されたパターンである。
【0451】
バウンドの制御パターンでは、定速回転時のステップレート(2.24ms)で、ブレーキをかけてロータ32aを減速させることなく、目標停止位置で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始して、ロータ32aに急制動をかけて停止させる制御パターンである。
【0452】
4コマ超スベリの制御パターンは、通常停止制御と同様のパターンであるが、通常停止制御では、停止条件が成立してから4コマ(190ms)の範囲でリールを停止させるのに対して、当該パターンでは、停止条件が成立してから4コマを超えてリールを停止させる制御パターンである。
【0453】
次いで、メイン制御部41から制御ロジック回路45aに対して送信されるコマンドを
図37〜27に基づき説明する。また、制御ロジック回路45aからメイン制御部41に対して送信されるコマンドを
図40に基づき説明する。
【0454】
図37に示すように、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転開始に関するコマンドとして、第1正転開始(通常)コマンド、第2正転開始(通常)コマンド、第3正転開始(通常)コマンド、第1正転開始(低速)コマンド、第2正転開始(低速)コマンド、第3正転開始(低速)コマンド、第1正転開始(超低速)コマンド、第2正転開始(超低速)コマンド、第3正転開始(超低速)コマンド、第1逆転開始(通常)コマンド、第2逆転開始(通常)コマンド、第3逆転開始(通常)コマンド、第1逆転開始(低速)コマンド、第2逆転開始(低速)コマンド、第3逆転開始(低速)コマンド、第1逆転開始(超低速)コマンド、第2逆転開始(超低速)コマンド、第3逆転開始(超低速)コマンドを、制御ロジック回路45aに対して送信可能である。
【0455】
第1正転開始(通常)コマンドは、左リール2Lの回転開始を指示するコマンドであり、左リール2Lを正方向に回転を開始させて、回転速度を通常速度である80rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第2正転開始(通常)コマンドは、中リール2Cの回転開始を指示するコマンドであり、中リール2Cを正方向に回転を開始させて、回転速度を通常速度である80rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第3正転開始(通常)コマンドは、右リール2Rの回転開始を指示するコマンドであり、右リール2Rを正方向に回転を開始させて、回転速度を通常速度である80rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0456】
第1正転開始(低速)コマンドは、左リール2Lの回転開始を指示するコマンドであり、左リール2Lを正方向に回転を開始させて、回転速度を低速である40rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第2正転開始(低速)コマンドは、中リール2Cの回転開始を指示するコマンドであり、中リール2Cを正方向に回転を開始させて、回転速度を低速である40rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第3正転開始(低速)コマンドは、右リール2Rの回転開始を指示するコマンドであり、右リール2Rを正方向に回転を開始させて、回転速度を低速である40rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0457】
第1正転開始(超低速)コマンドは、左リール2Lの回転開始を指示するコマンドであり、左リール2Lを正方向に回転を開始させて、回転速度を超低速である22rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第2正転開始(超低速)コマンドは、中リール2Cの回転開始を指示するコマンドであり、中リール2Cを正方向に回転を開始させて、回転速度を超低速である22rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第3正転開始(超低速)コマンドは、右リール2Rの回転開始を指示するコマンドであり、右リール2Rを正方向に回転を開始させて、回転速度を超低速である22rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0458】
第1逆転開始(通常)コマンドは、左リール2Lの回転開始を指示するコマンドであり、左リール2Lを逆方向に回転を開始させて、回転速度を通常速度である80rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第2逆転開始(通常)コマンドは、中リール2Cの回転開始を指示するコマンドであり、中リール2Cを逆方向に回転を開始させて、回転速度を通常速度である80rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第3逆転開始(通常)コマンドは、右リール2Rの回転開始を指示するコマンドであり、右リール2Rを逆方向に回転を開始させて、回転速度を通常速度である80rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0459】
第1逆転開始(低速)コマンドは、左リール2Lの回転開始を指示するコマンドであり、左リール2Lを逆方向に回転を開始させて、回転速度を低速である40rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第2逆転開始(低速)コマンドは、中リール2Cの回転開始を指示するコマンドであり、中リール2Cを逆方向に回転を開始させて、回転速度を低速である40rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第3逆転開始(低速)コマンドは、右リール2Rの回転開始を指示するコマンドであり、右リール2Rを逆方向に回転を開始させて、回転速度を低速である40rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0460】
第1逆転開始(超低速)コマンドは、左リール2Lの回転開始を指示するコマンドであり、左リール2Lを逆方向に回転を開始させて、回転速度を超低速である22rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第2逆転開始(超低速)コマンドは、中リール2Cの回転開始を指示するコマンドであり、中リール2Cを逆方向に回転を開始させて、回転速度を超低速である22rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。第3逆転開始(超低速)コマンドは、右リール2Rの回転開始を指示するコマンドであり、右リール2Rを逆方向に回転を開始させて、回転速度を超低速である22rpmまで加速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0461】
また、
図38に示すように、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの増減速に関するコマンドとして、第1増速1コマンド、第2増速1コマンド、第3増速1コマンド、第1増速2コマンド、第2増速2コマンド、第3増速2コマンド、第1減速1コマンド、第2減速1コマンド、第3減速1コマンド、第1減速2コマンド、第2減速2コマンド、第3減速2コマンドを、制御ロジック回路45aに対して送信可能である。
【0462】
第1増速1コマンドは、左リール2Lの回転数の増速を指示するコマンドであり、左リール2Lの回転数を超低速22rpmから通常速度80rpmまで増速させる旨を特定可能なコマンドである。第2増速1コマンドは、中リール2Cの回転数の増速を指示するコマンドであり、中リール2Cの回転数を超低速22rpmから通常速度80rpmまで増速させる旨を特定可能なコマンドである。第3増速1コマンドは、右リール2Rの回転数の増速を指示するコマンドであり、右リール2Rの回転数を超低速22rpmから通常速度80rpmまで増速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0463】
第1増速2コマンドは、左リール2Lの回転数の増速を指示するコマンドであり、左リール2Lの回転数を低速40rpmから通常速度80rpmまで増速させる旨を特定可能なコマンドである。第2増速2コマンドは、中リール2Cの回転数の増速を指示するコマンドであり、中リール2Cの回転数を低速40rpmから通常速度80rpmまで増速させる旨を特定可能なコマンドである。第3増速2コマンドは、右リール2Rの回転数の増速を指示するコマンドであり、右リール2Rの回転数を低速40rpmから通常速度80rpmまで増速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0464】
第1減速1コマンドは、左リール2Lの回転数の減速を指示するコマンドであり、左リール2Lの回転数を通常速度80rpmから超低速22rpmまで減速させる旨を特定可能なコマンドである。第2減速1コマンドは、中リール2Cの回転数の減速を指示するコマンドであり、中リール2Cの回転数を通常速度80rpmから超低速22rpmまで減速させる旨を特定可能なコマンドである。第3減速1コマンドは、右リール2Rの回転数の減速を指示するコマンドであり、右リール2Rの回転数を通常速度80rpmから超低速22rpmまで減速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0465】
第1減速2コマンドは、左リール2Lの回転数の減速を指示するコマンドであり、左リール2Lの回転数を通常速度80rpmから低速40rpmまで減速させる旨を特定可能なコマンドである。第2減速2コマンドは、中リール2Cの回転数の減速を指示するコマンドであり、中リール2Cの回転数を通常速度80rpmから低速40rpmまで減速させる旨を特定可能なコマンドである。第3減速2コマンドは、右リール2Rの回転数の減速を指示するコマンドであり、右リール2Rの回転数を通常速度80rpmから低速40rpmまで減速させる旨を特定可能なコマンドである。
【0466】
また、
図39に示すように、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの停止に関するコマンドとして、第1停止指示コマンド、第2停止指示コマンド、第3停止指示コマンド、第1上下振動コマンド、第2上下振動コマンド、第3上下振動コマンド、第1微振動コマンド、第2微振動コマンド、第3微振動コマンド、第1図柄変換コマンド、第2図柄変換コマンド、第3図柄変換コマンド、第1バウンドコマンド、第2バウンドコマンド、第3バウンドコマンド、第1滑り無制限コマンド、第2滑り無制限コマンド、第3滑り無制限コマンドを、制御ロジック回路45aに対して送信可能である。
【0467】
第1〜第3停止指示コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作されたタイミング及び内部抽選の結果に対応して上述の停止制御テーブルにより特定され、ストップスイッチの操作されたリールに停止させる停止位置を特定可能なコマンドである。
【0468】
また、第1停止指示コマンドは、左リール2Lの停止を指示するコマンドであり、左リール2Lの停止基準位置(下段)に停止させる図柄の番号(停止図柄番号)を特定可能であり、停止図柄を引込範囲内で引込みスムーズに停止させる旨を示すコマンドである。第2停止指示コマンドは、中リール2Cの停止を指示するコマンドであり、中リール2Cの停止基準位置(下段)に停止させる図柄の番号(停止図柄番号)を特定可能であり、停止図柄を引込範囲内で引込みスムーズに停止させる旨を示すコマンドである。第3停止指示コマンドは、右リール2Rの停止を指示するコマンドであり、右リール2Rの停止基準位置(下段)に停止させる図柄の番号(停止図柄番号)を特定可能であり、停止図柄を引込範囲内で引込みスムーズに停止させる旨を示すコマンドである。
【0469】
第1上下振動コマンドは、左リール2Lの停止を指示するコマンドであり、左リール2Lの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄をスムーズに停止させた後、左リール2Lを上下に振動させる旨を示すコマンドである。第2上下振動コマンドは、中リール2Cの停止を指示するコマンドであり、中リール2Cの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄をスムーズに停止させた後、中リール2Cを上下に振動させる旨を示すコマンドである。第3上下振動コマンドは、右リール2Rの停止を指示するコマンドであり、右リール2Rの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄をスムーズに停止させた後、右リール2Rを上下に振動させる旨を示すコマンドである。
【0470】
第1微振動コマンドは、左リール2Lの停止を指示するコマンドであり、左リール2Lの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄をスムーズに停止させた後、左リール2Lを微振動させる旨を示すコマンドである。第2微振動コマンドは、中リール2Cの停止を指示するコマンドであり、中リール2Cの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄をスムーズに停止させた後、中リール2Cを微振動させる旨を示すコマンドである。第3微振動コマンドは、右リール2Rの停止を指示するコマンドであり、右リール2Rの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄をスムーズに停止させた後、右リール2Rを微振動させる旨を示すコマンドである。
【0471】
第1図柄変換コマンドは、左リール2Lの停止を指示するコマンドであり、左リール2Lの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、左リール2Lに停止図柄の一コマ先の図柄を一旦停止させた後、再変動させたうえで停止図柄を停止させる旨を示すコマンドである。第2図柄変換コマンドは、中リール2Cの停止を指示するコマンドであり、中リール2Cの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、中リール2Cに停止図柄の一コマ先の図柄を一旦停止させた後、再変動させたうえで停止図柄を停止させる旨を示すコマンドである。第3図柄変換コマンドは、右リール2Rの停止を指示するコマンドであり、右リール2Rの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、右リール2Rに停止図柄の一コマ先の図柄を一旦停止させた後、再変動させたうえで停止図柄を停止させる旨を示すコマンドである。
【0472】
第1バウンドコマンドは、左リール2Lの停止を指示するコマンドであり、左リール2Lの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、左リール2Lに急制動をかけて停止図柄で停止させる旨を示すコマンドである。第2バウンドコマンドは、中リール2Cの停止を指示するコマンドであり、中リール2Cの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、中リール2Cに急制動をかけて停止図柄で停止させる旨を示すコマンドである。第3バウンドコマンドは、右リール2Rの停止を指示するコマンドであり、右リール2Rの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、右リール2Rに急制動をかけて停止図柄で停止させる旨を示すコマンドである。
【0473】
第1滑り無制限コマンドは、左リール2Lの停止を指示するコマンドであり、左リール2Lの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄を滑りコマ数を制限することなく引込みスムーズに停止させる旨を示すコマンドである。第2滑り無制限コマンドは、中リール2Cの停止を指示するコマンドであり、中リール2Cの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄を滑りコマ数を制限することなく引込みスムーズに停止させる旨を示すコマンドである。第3滑り無制限コマンドは、右リール2Rの停止を指示するコマンドであり、右リール2Rの停止基準位置(下段)に停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定可能であり、停止図柄を滑りコマ数を制限することなく引込みスムーズに停止させる旨を示すコマンドである。
【0474】
メイン制御部41は、通常遊技または擬似遊技の開始時において、第1正転開始(通常)コマンド、第2正転開始(通常)コマンド、第3正転開始(通常)コマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することで、通常回転制御にてリールを回転させる。
【0475】
また、通常遊技においてストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、停止制御テーブルから停止位置を特定し、第1停止指示コマンド、第2停止指示コマンド、第3停止指示コマンドのうち停止操作の行われたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するコマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することで、通常停止制御にて停止図柄を停止させる。
【0476】
また、メイン制御部41は、擬似遊技またはフリーズ状態において、第1〜3正転開始(低速)、第1〜3正転開始(超低速)、第1〜3逆転開始(通常)、第1〜3逆転開始(低速)、第1〜3逆転開始(超低速)コマンド、第1〜3増速1コマンド、第1〜3増速2コマンド、第1〜3減速1コマンド、第1〜3減速2コマンドを制御ロジック回路45aに対して送信することで、特殊回転制御にてリールを変動させる。
【0477】
また、擬似遊技またはフリーズ状態において、第1〜3上下振動コマンド、第1〜3微振動コマンド、第1〜3図柄変換コマンド、第1〜3バウンドコマンド、第1〜3滑り無制限コマンドのいずれかを、制御ロジック回路45aに対して送信することで、特殊停止制御にてリールを停止させる。
【0478】
次に、上述のメイン制御部41から制御ロジック回路45aに対して送信されるコマンドに基づいて制御ロジック回路45aがモータ駆動回路45bの制御信号を出力する制御の流れについて
図41及び
図42を用いて説明する。
【0479】
図41は、リールの回転開始に関するコマンド及びリールの増減速に関するコマンドに基づいて制御ロジック回路45aがモータ駆動回路45bに対して制御信号を出力する制御の流れを説明するための図である。
【0480】
制御ロジック回路45aは、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されており、各リール2L、2C、2Rが初期位置となったときに各リールセンサ33L、33C、33Rから初期位置の通過を示すインデックス信号が入力される。
【0481】
制御ロジック回路45aにおいて入力されたインデックス信号は、ステップ数カウンタ回路部451に入力される。ステップ数カウンタ回路部451には、各リールモータ32L、32C、32Rについて初期位置からのステップ数を計数するステップ数カウンタが設けられている。各ステップ数カウンタでは、対応するリールモータを1ステップ回転させる毎に1加算する一方で、対応するリールセンサからインデックス信号が入力されることで0にリセットするようになっている。これにより、ステップ数カウンタ回路部451は、各リールモータ32L、32C、32Rについて初期位置からのステップ数を0〜335の範囲で計数して、その計数値をステップ数信号として励磁開始相特定回路部453に対して出力する。
【0482】
また、制御ロジック回路45aは、メイン制御部41から遊技の進行状態に応じて種々のコマンドを受信する。
【0483】
制御ロジック回路45aにおいて受信されたコマンドは、コマンド解析回路部452に入力される。コマンド解析回路部452は、コマンドの内容を解析してその種類と変動態様、制御の対象となるリールモータを特定する。当該コマンドの種類がリールの回転開始に関するコマンド及びリールの増減速に関するコマンドである場合には、リールを回転開始させる旨を示す回転指示信号を励磁開始相特定回路部453に対して出力するとともに、特定した変動態様、すなわち正回転、逆回転のいずれであるか及び回転速度を示す回転態様信号を制御パターン特定回路部454に対して出力する。また、制御の対象となるリールモータを示す対象モータ信号を励磁開始相特定回路部453及び制御信号生成回路部455に対して出力する。
【0484】
励磁開始相特定回路部453は、回転指示信号、対象モータ信号が入力されると、対象モータ信号に基づき制御の対象となるリールモータを特定し、ステップ数カウンタ回路部451から入力されているリールモータのステップ数信号に基づいて、受信したコマンドに対応する制御パターンで励磁を開始する励磁開始相を特定する。そして、特定された励磁開始相を示す励磁開始相信号を制御信号生成回路部455に対して出力する。
【0485】
一方で、制御パターン特定回路部454は、回転態様信号が入力されると、回転態様信号に基づいて、受信したコマンドに対応する回転態様でリールモータを回転させる制御パターンを特定する。そして、特定された制御パターンを示す制御パターン信号を制御信号生成回路部455に対して出力する。
【0486】
そして、制御信号生成回路部455は、制御パターン信号が入力されると、制御パターンを特定するとともに、ROM45cにアクセスして当該制御パターンに対応する励磁パターンを読み出し、読み出した励磁パターンのパルス信号を生成する。また、励磁開始相信号及び対象モータ信号が入力されると、制御対象のリールモータについて励磁開始相から順番に励磁されるように内部回路を切り替え、生成したパルス信号を制御信号として、制御対象のリールモータに対応するモータ駆動回路45bに出力する。すなわち、制御信号生成回路部455では、励磁開始相信号、対象モータ信号及び制御パターン信号が入力されることで、制御対象のリールモータに対して制御パターンに応じた制御信号を生成して、モータ駆動回路45bに対して出力するようになっている。
【0487】
モータ駆動回路45bは、制御信号が入力されると、当該制御信号を位相信号に変換してリールモータに対して出力することで、制御パターンに応じた変動態様となるようにリールモータを駆動させる。
【0488】
このように、制御ロジック回路45aでは、リールセンサ33L、33C、33Rからのインデックス信号と、メイン制御部41からの回転開始に関するコマンドまたは増減速に関するコマンドと、を受信すると、受信したコマンドに従ってモータ駆動回路45bL、45bC、45bRの制御信号を生成し、モータ駆動回路45bL、45bC、45bRに対して出力する。モータ駆動回路45bL、45bC、45bRは、例えば、
図35に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの回転を開始させる位相信号を制御信号に応じて出力することで、制御ロジック回路45aからのコマンドに応じた変動態様でリールが変動するようにリールモータ32L、32C、32Rを駆動させる。
【0489】
次いで、
図42は、リールの停止に関するコマンドに基づいて、制御ロジック回路45aがモータ駆動回路45bに対して制御信号を出力する制御の流れを説明するための図である。
【0490】
制御ロジック回路45aは、メイン制御部41からのコマンドを受信すると、上述のリールの回転開始に関するコマンド及びリールの増減速に関するコマンドを受信した場合と同様に、当該コマンドの内容を解析してその種類と変動態様、制御の対象となるリールモータを特定する。
【0491】
そして、受信されたコマンドの種類がリールの停止に関するコマンドである場合には、コマンド解析回路部452は、リールに停止させる図柄(停止図柄)の番号を特定し、当該停止図柄の番号を示す停止図柄信号を励磁切替タイミング特定回路部456に対して出力するとともに、リールを停止させる際の停止態様、すなわち上下振動、停止図柄変換、微振動、バウンド、滑り無制限、または通常停止のいずれであるかを特定し、特定した停止態様を示す停止態様信号を制御パターン特定回路部454に対して出力する。また、制御の対象となるリールモータを示す対象モータ信号を励磁切替タイミング特定回路部456及び制御信号生成回路部455に対して出力する。
【0492】
励磁切替タイミング特定回路部456は、ステップ数カウンタ回路部451からステップ数信号が入力されるようになっており、ステップ数信号及び停止図柄信号、対象モータ信号が入力されると、対象モータ信号に基づき制御の対象となるリールモータを特定して、そのリールモータのステップ数信号に基づき現在の初期位置からのステップ数を特定するとともに、停止図柄信号に基づきリールの停止位置の領域番号、すなわちリールを停止させるステップ数を特定する。そして、特定した現在のステップ数とリールを停止させるステップ数とから、モータ駆動回路45bの制御信号をリールの停止制御のための信号に切り替える切替タイミング、すなわち停止制御のための信号に切り替えるステップ数を特定する。
【0493】
その後、励磁切替タイミング特定回路部456は、現在の初期位置からのステップ数が切替タイミングとなったときに、停止制御のための信号に切り替えるタイミングである旨を示す切替タイミング信号を制御信号生成回路部455に対して出力する。
【0494】
一方で、制御パターン特定回路部454は、停止態様信号が入力されると、停止態様信号に基づいて、受信したコマンドに対応する停止態様でリールモータを停止させる制御パターンを特定する。そして、特定された制御パターンを示す制御パターン信号を制御信号生成回路部455に対して出力する。
【0495】
そして、制御信号生成回路部455は、制御パターン信号が入力されると、制御パターンを特定するとともに、ROM45cにアクセスして当該制御パターンに対応する励磁パターンを読み出し、読み出した励磁パターンのパルス信号を生成する。また、切替タイミング信号及び対象モータ信号が入力されたときに、制御対象のリールモータについて内部回路を切り替えて、生成したパルス信号を制御信号として、制御対象のリールモータに対応するモータ駆動回路45bに出力する。すなわち、制御信号生成回路部455では、制御パターン信号が入力されることで、制御対象のリールモータの制御信号を生成し、切替タイミング信号及び対象モータ信号が入力されることで、モータ駆動回路45bに対して出力するようになっている。
【0496】
モータ駆動回路45bは、制御信号が入力されると、当該制御信号を位相信号に変換してリールモータに対して出力することで、制御パターンに応じた停止態様でリールが停止するようにリールモータを駆動させる。
【0497】
このように、制御ロジック回路45aは、メイン制御部41から受信した第1〜第3停止指示コマンド等のリールの停止に関するコマンドにより特定される停止位置を対応するリールに停止させるようにリールモータ32L、32C、32Rを駆動するための位相信号を出力する。
【0498】
詳しくは、制御ロジック回路45aでは、メイン制御部41からリールの停止に関するコマンドを受信すると、受信したコマンドに従ってモータ駆動回路45bL、45bC、45bRの制御信号を生成し、当該コマンドにより特定される停止位置をリールに停止させるタイミングで、制御信号をモータ駆動回路45bL、45bC、45bRに対して出力する。モータ駆動回路45bL、45bC、45bRは、例えば、
図36に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの停止させる位相信号を制御信号に応じて出力することで、制御ロジック回路45aからのコマンドに応じた停止態様でリールが停止するようにリールモータ32L、32C、32Rの駆動を制御する。
【0499】
また、励磁切替タイミング特定回路部456は、ステップ数信号及び停止図柄信号、対象モータ信号が入力されたときに切替タイミング信号を出力することなく、停止制御のための信号に切り替えるタイミングを計って、現在の初期位置からのステップ数が切替タイミングとなったときに、切替タイミング信号を出力するようになっており、これにより、励磁切替タイミング特定回路部456に停止図柄信号等が入力されたときから所定ステップ数分だけリールモータが回転した後に制御信号が切り替えられることとなるので、制御対象のリールでは、停止操作が行われたときから所定の滑りコマ数分の図柄が引き込まれて停止させることとなる。
【0500】
本実施例の制御ロジック回路45aは、メイン制御部41に対してフィードバックコマンドを送信可能であり、当該コマンドを制御ロジック回路45aでの信号の処理状況に応じて送信する。
【0501】
図40に示すように、制御ロジック回路45aは、フィードバックに関するコマンドとして、回路起動コマンド、受信正常コマンド、停止図柄コマンド、受信異常コマンド、回転中コマンド、停止中コマンド、回転数異常コマンド、停止異常コマンド、回転異常コマンドを、メイン制御部41に対して送信する。
【0502】
回路起動コマンドは、制御ロジック回路45aが正常に起動した旨を示すコマンドであり、電断復帰の際に制御ロジック回路45aが正常に起動したときに送信される。
【0503】
受信正常コマンドは、メイン制御部41から送信されたコマンドを正常に受信した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41からコマンドを受信する毎に送信される。
【0504】
停止図柄コマンドは、停止制御の行われたリールにおいて停止した図柄の番号を特定可能なコマンドであり、ステップ数カウンタに基づいてリールの停止位置の領域番号、すなわち、停止図柄の番号をリールが停止する毎に特定して送信される。
【0505】
受信異常コマンドは、メイン制御部41からのコマンドの受信に異常がある旨を示すコマンドであり、コマンドを正常に受信できなかったときに送信される。
【0506】
回転中コマンドは、回転中のリールに対する回転開始コマンドを受信した旨を示すコマンドであり、リールが回転中または回転開始の制御を行っているにもかかわらず、当該リールの回転開始コマンドを受信したときに送信される。
【0507】
停止中コマンドは、停止中のリールに対する停止指示コマンドを受信した旨を示すコマンドであり、リールが停止中または停止制御を行っているにもかかわらず、当該リールの停止指示コマンドを受信したときに送信される。
【0508】
回転数異常コマンドは、回転数の指示値と現状値が一致しない旨を示すコマンドであり、増減速に関するコマンドを受信したときに、当該コマンドの示す回転数と現状の回転数とが一致しない場合に送信される。
【0509】
停止異常コマンドは、指示された停止図柄以外で停止した旨、または、指示された停止図柄で停止させるためには4コマ超の滑りが必要な旨を示すコマンドであり、停止している図柄と停止を指示された停止図柄とが一致しないとき、または、滑り無制限コマンド以外のコマンドにより停止図柄が指示された場合において指示された停止図柄を停止させるためには4コマ超の滑りが必要なときに送信される。
【0510】
回転異常コマンドは、リール回転に異常がある旨を示すコマンドであり、リールの回転が検出されないとき、すなわちリールの回転を開始させた後、所定時間が経過してもリールセンサからのインデックス信号が入力されないとき、リールの回転速度の異常が検出されたとき、すなわち回転速度の指示値に対して、リールセンサからのインデックス信号の入力間隔が一致しないときに送信される。
【0511】
このように、制御ロジック回路45aから送信されるフィードバックコマンドをメイン制御部41が受信することにより、メイン制御部41は、制御ロジック回路45aの信号の制御状況を判定することが可能となる。
【0512】
メイン制御部41は、フィードバックコマンドとして、回路起動コマンド、受信正常コマンドを受信したときには、制御ロジック回路45aが正常に作動していると判断して、遊技の制御を続行させる。
【0513】
また、メイン制御部41は、フィードバックコマンドとして、停止図柄コマンドを受信したときには、メイン制御部41に接続されているリールセンサ33L、33C、33Rからのインデックス信号に基づいて特定される各リールモータ32L、32C、32Rの初期位置からのステップ数に基づいてメイン制御部41側でも停止位置を特定し、インデックス信号に基づいてメイン制御部41内で特定した停止位置と停止図柄コマンドに基づき特定される停止位置とが、一致しているか否かを判定して、一致していると判定した場合には、遊技の制御を続行させる一方で、一致していないと判定した場合には、エラー状態に制御し、遊技を不能動化させるとともに、停止位置の不一致によるエラーが発生した旨のエラーコードを遊技補助表示器12に表示する。
【0514】
また、メイン制御部41は、フィードバックコマンドとして、受信異常コマンド、回転中コマンド、停止中コマンドを受信したときには、エラー状態に制御し、遊技を不能動化させるとともに、メイン制御部41と制御ロジック回路45aとのコマンドの送受信によるエラーが発生した旨のエラーコードを遊技補助表示器12に表示する。
【0515】
また、メイン制御部41は、フィードバックコマンドとして、回転数異常コマンド、停止異常コマンド、回転異常コマンドを受信したときには、エラー状態に制御し、遊技を不能動化させるとともに、リールの回転異常によるエラーが発生した旨のエラーコードを遊技補助表示器12に表示する。
【0516】
また、メイン制御部41は、フィードバックコマンドとして、リール回転に異常がある旨を示す回転異常コマンドを受信していない場合でも、リールの回転が検出されないとき、すなわちリールの回転を指示した後、リールセンサからのインデックス信号の入力状況を監視し、所定時間が経過してもリールセンサからのインデックス信号が入力されないとき、リールの回転速度の異常が検出されたとき、回転速度の指示値に対して、リールインデックスセンサからのインデックス信号の入力間隔が一致しないときに、リールの回転異常を判定し、回転異常コマンドを受信した場合と同様にエラー状態に制御し、遊技を不能動化させるとともに、リールの回転異常によるエラーが発生した旨のエラーコードを遊技補助表示器12に表示する。
【0517】
このように、制御ロジック回路45aは、メイン制御部41に対してフィールバックコマンドを送信可能であり、メイン制御部41は、フィードバックコマンドを受信することにより、制御ロジック回路45a内部で生じた異常や、リールセンサ33L、33C、33Rに関する異常、リールモータ32L、32C、32Rの制御に関する異常を特定可能となる。
【0518】
本実施例では、可変表示部を構成するリール2L、2C、2Rは、夫々に対応するリールモータ32L、32C、32Rにより回転され、各リールモータ32L、32C、32Rは、複数の励磁相がそれぞれ励磁されることで駆動するように構成されている。このような、スロットマシン1においては、リール2L、2C、2Rの変動を制御するために、各励磁相を励磁するための位相信号をそれぞれ生成して複数の励磁相の全てについて励磁状態をそれぞれ更新する処理を行う必要があり、位相信号を生成及び更新する処理をメイン制御部41が行うようにすると、メイン制御部41にとってリールの変動制御が大きな負担となる。特に本実施例のように、通常遊技に伴う通常回転制御や通常停止制御だけでなく、擬似遊技等における特殊回転制御や特殊停止制御を行うため、これらの制御に伴って変動パターンも増加するため、さらにリールの変動制御が大きな負担となる。
【0519】
これに対して、本実施例では、メイン制御部41から送信されたコマンドの受信に基づいて、該コマンドに対応する変動態様にリールモータ32L、32C、32Rを駆動するためのモータ駆動回路45bの出力を制御するための制御信号を生成し、モータ駆動回路45bにリールモータ32L、32C、32Rの位相信号を出力させる論理回路からなる制御ロジック回路45aが設けられており、メイン制御部41がコマンドを送信することで、制御ロジック回路45aが該コマンドに対応する変動態様にてリールモータ32L、32C、32Rを駆動するための位相信号を出力し、リールモータ32L、32C、32Rが駆動制御されるようになっている。これにより、メイン制御部41は、リールモータ32L、32C、32Rを駆動するための位相信号の生成、更新等の制御が不要となるため、メイン制御部41によるリール2L、2C、2Rの変動制御の負担を軽減することができる。また、制御ロジック回路45aは、論理回路からなるため、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいて、位相信号が出力されるまでのタイムラグを最小限に抑えることができる。
【0520】
尚、本実施例では、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部としてリールモータ32L、32C、32Rによりリール2L、2C、2Rを回転させることにより、リール2L、2C、2Rの表面に印刷された図柄を変動表示させる表示器を適用した構成としているが、可変表示部はリール2L、2C、2Rによる表示器に限らず、例えば、図柄等の識別情報が表示されたベルトを回転駆動することにより識別情報を変動させるベルト式の表示器や、識別情報が表示された複数のカードを回転させることにより識別情報を変動させるリーフ式の表示器等を適用しても良い。
【0521】
また、本実施例では、制御ロジック回路45aとしてPLD(プログラマブルロジックデバイス)を適用しているが、CPU等のソフトウェアによって動作する回路ではなく、ハードウェアによって動作する回路により構成されるものであれば良く、ハードウェアによって動作するオペアンプやコンパレータを含むアナログ回路ブロック、または、ASC等の専用設計された集積回路等のハードウェアによって動作する回路等を適用しても良い。
【0522】
また、本実施例では、制御ロジック回路45aは、メイン制御部41から受信したコマンドに基づきROM45cを参照してリールモータの制御パターンを特定して、モータ駆動回路45bに対して制御信号を出力するように構成しており、多くの制御パターンに対応できることから好ましいが、制御パターンが少ない場合であれば、メイン制御部が送信するコマンドに対応する制御パターンに基づくリールモータの各励磁相の励磁状態が論理回路のみで特定され、特定された励磁状態の制御信号をモータ駆動回路45bに対して出力するように構成しても良い。これにより、制御パターンが格納されるROM45cを必要としないため、制御ロジック回路45aのコストを削減できる。
【0523】
また、本実施例では、メイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチが操作されたタイミング及び当該ゲームの内部抽選の結果に基づいて当該ストップスイッチに対応するリールの停止位置を特定し、特定した停止位置を特定可能な第1〜第3停止指示コマンドを送信し、制御ロジック回路45aは、受信した第1〜第3停止指示コマンドから特定される停止位置を対応するリールに停止させるようにリールモータ32L、32C、32Rを駆動するための位相信号を出力する。これにより、制御ロジック回路45aがコマンドから特定される停止位置をリール2L、2C、2Rに停止させるようにリールモータ32L、32C、32Rの回転を停止させるための位相信号を出力し、リールモータ32L、32C、32Rの回転が制御されるので、メイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミング及び内部抽選の抽選結果から停止リールの停止位置を特定するだけで済むため、メイン制御部41におけるリール2L、2C、2Rの変動制御の負担を軽減することができる。
【0524】
尚、本実施例では、メイン制御部41から制御ロジック回路45a対して、停止させるリールの停止位置を特定可能な停止指示コマンド等を送信し、制御ロジック回路45aでは当該停止指示コマンド等から特定される停止位置でリールが停止するようにリールモータの駆動制御を行う構成であるが、メイン制御部41が停止させるリールの滑りコマ数を特定可能な停止指示コマンド等を送信し、制御ロジック回路45aでは、当該停止指示コマンド等から特定される滑りコマ数により特定される停止位置でリールが停止するようにリールモータの駆動制御を行う構成としても良く、このような構成であっても、メイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたタイミング及び内部抽選の抽選結果から停止リールの滑りコマ数を特定するだけで済むため、メイン制御部41におけるリール2L、2C、2Rの変動制御の負担を軽減することができる。
【0525】
また、本実施例では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rにおいて図柄を変動させる速度、すなわち、各リール2L、2C、2Rの回転速度、及び各リール2L、2C、2Rにおいて図柄を変動させる方向、すなわち各リール2L、2C、2Rの回転方向の双方を特定可能なコマンドとして、リールの回転開始に関するコマンドを送信し、制御ロジック回路45aは、受信したコマンドにより特定される回転速度及び回転方向で各リール2L、2C、2Rを変動させるように各リールモータ32L、32C、32Rを駆動するための制御信号を出力するようになっており、メイン制御部41は、リールの変動態様を変更する場合に、リールの回転速度及びリールの回転方向を指定するだけで済むため、メイン制御部41におけるリール2L、2C、2Rの変動制御の負担を軽減することができる。
【0526】
尚、本実施例では、リールの回転速度及びリールの回転方向の双方を特定可能なコマンドを送信することで、メイン制御部41がリールの回転速度及びリールの回転方向の双方を指定可能となる構成であるが、例えば、リールの回転速度が1種類の場合であれば、リールの回転方向のみを特定可能なコマンドを送信する構成でも良いし、リールの回転方向が1種類の場合であれば、リールの回転速度のみを特定可能なコマンドを送信する構成でも良い。さらにリールの回転方向及びリールの回転速度が1種類の場合であれば、リールの回転を指示するコマンドを送信する構成でも良く、これらのような構成とすることで、制御ロジック回路45aでのコマンドの解析及び制御信号への変換をより簡素化することができる。
【0527】
また、本実施例では、リール2L、2C、2Rの停止時に、制御ロジック回路45aからメイン制御部41に対して停止リールの実際の停止位置を特定可能な停止図柄コマンドが送信されるようになっており、メイン制御部41側で直接リールの停止制御を行わない構成であっても、メイン制御部41側で、各リール2L、2C、2Rの停止位置を特定することが可能となり、メイン制御部41側が指定した停止位置と、実際に停止した停止位置と、を比較して停止制御が正常に行われたか否かを特定できるため、停止制御が正常に行われていない場合には、エラー状態に制御して遊技を不能動化する等の適切な制御を行うことができる。
【0528】
また、本実施例では、制御ロジック回路45aからメイン制御部41に対して、回転数異常コマンド、停止異常コマンド、回転異常コマンド等、リールの回転異常を示すフィードバックコマンドが送信されるようになっており、メイン制御部41は、これらコマンドを受信した場合に、エラー状態に制御して遊技を不能動化するようになっており、リールの回転異常が生じたまま、遊技が進行してしまうことが防止されるようになっている。
【0529】
また、メイン制御部41は、フィードバックコマンドとして、リール回転に異常がある旨を示す回転異常コマンドを受信していない場合でも、リールの回転が検出されないとき、すなわちリールの回転を指示した後、所定時間が経過してもリールセンサからのインデックス信号が入力されないとき、回転速度の指示値に対して、リールインデックスセンサからのインデックス信号の入力間隔が一致しないときには、回転異常コマンドを受信した場合と同様にエラー状態に制御し、遊技を不能動化するようになっており、フィードバックコマンドを受信しない場合でも、メイン制御部41側でリールの回転異常が特定された場合には、エラー状態に制御して遊技を不能動化するようになっており、リールの回転異常が生じたまま、遊技が進行してしまうことが防止されるようになっている。
【0530】
このため、遊技の進行を阻害する不具合、例えば、リール及びリールモータの異常、リールセンサの検出異常、制御ロジック回路の作動異常等が発生した場合に、メイン制御部41側で適切な制御を行うことができる。
【0531】
尚、本実施例では、メイン制御部41が、リールセンサからのインデックス信号の検出状況を監視し、リールの回転が検出されないとき、リールの回転速度の異常が検出されたときにリールの回転異常を判定する構成であるが、例えば、1のリールに対して不均等な間隔で複数のリールセンサを配置し、これら複数のリールセンサによりインデックス信号が検出される間隔に基づいてリールの回転方向を検出可能な構成、1のリールに検出時間の異なる検出部を不均等な間隔で複数設け、リールセンサによるインデックス信号の検出時間の順番に基づいてリールの回転方向を検出可能な構成等、リールの回転方向を検出可能な構成とし、指示したリールの回転方向と、実際に検出されたリールの回転方向と、が異なる場合にリールの回転異常を判定する構成としても良い。
【0532】
本実施例では、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aの双方でリール2L、2C、2Rの位置を特定可能とされており、メイン制御部41は、リールの停止制御に際してメイン制御部41側で特定した現在のリールの位置から停止させる停止位置を特定し、制御ロジック回路45aに対してリールの停止を指示するコマンドを送信する一方で、制御ロジック回路45aは、当該コマンドの受信に基づき、制御ロジック回路45a側で特定した現在のリールの位置に基づいてコマンドによって指示された停止位置にリールを停止させる制御を行うようになっている。
【0533】
このような構成において、リール2L、2C、2Rの初期位置を特定可能なリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線が分岐途中で分岐してメイン制御部41及び制御ロジック回路45aの双方に入力されるとともに、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aは、リールモータ32L、32C、32Rの駆動中においてステップレートに対応する時間間隔毎に1ずつ加算され、リールセンサ33L、33C、33Rにより初期位置が検出される毎にリセットされるステップ数カウンタをそれぞれ備えており、これらステップ数カウンタの値に基づいて現在のリールの位置を特定するようになっている。このため、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aの双方で各リール2L、2C、2Rの初期位置からの位置を正確に特定することができる。
【0534】
また、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aは、ともに制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKを用いて動作するようになっており、リールモータ32L、32C、32Rを直接制御しないメイン制御部41側でも、制御ロジック回路45a側で制御するステップレートと同じ時間間隔でステップ数カウンタの更新が行なえることから、メイン制御部41側でも、制御ロジック回路45a側で特定するリールの位置とほぼ同一の位置を特定することが可能となる。
【0535】
また、本実施例では、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線は、遊技制御基板40上で発光ダイオード41d、41e、41fを介してそれぞれメイン制御部41に接続されるとともに、遊技制御基板40上で分岐されて発光ダイオード45d、45e、45fを介してそれぞれ制御ロジック回路45aに接続されるようになっており、メイン制御部41側、制御ロジック回路45a側の双方に、正常にインデックス信号が入力されているか否かを目視で確認できるようになっている。
【0536】
尚、本実施例では、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線が、遊技制御基板40上で分岐されてメイン制御部41、制御ロジック回路45aの双方に接続される構成としているが、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線が、例えば、
図43に示すように、制御ロジック回路45aに入力され、制御ロジック回路45aが、当該入力された検出信号により特定される各リール2L、2C、2Rの位置を特定可能なコマンドを、定期的(例えば、1図柄移動毎、半図柄移動毎等)にメイン制御部41に送信することで、メイン制御部41側でリールの位置を特定できる構成としても良い。これにより、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aの双方で各リールセンサ33L、33C、33Rの位置を特定することができるうえに、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線の接続先が制御ロジック回路45aの1か所で済み、遊技制御基板40上の配線を削減して設計の自由度を高めることができる。また、本実施例では、遊技制御基板40にメイン制御部41及び制御ロジック回路45aの双方が実装される構成であるが、制御ロジック回路45aが実装された基板が遊技制御基板40とは別個に設けられている構成において、上記構成とすることで、スロットマシン1内部の配線を削減して設計の自由度を高めることができる。
【0537】
また、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線が、メイン制御部41に入力され、メイン制御部41が、当該入力された検出信号により特定される各リール2L、2C、2Rの位置を特定可能なコマンドを、定期的(例えば、1図柄移動毎、半図柄移動毎等)に制御ロジック回路45aに送信することで、制御ロジック回路45a側でリールの位置を特定できる構成としても良く、このような構成であっても、上記と同様の効果を得られる。
【0538】
また、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線が、メイン制御部41または制御ロジック回路45aのいずれか一方に入力され、当該入力された検出信号により特定される各リール2L、2C、2Rの位置を特定可能な情報が、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aの他方に入力される構成においては、各リール2L、2C、2Rの位置を特定可能な情報としてコマンドを送信するものに限らず、例えば、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の信号をそのまま伝送する構成であっても良いし、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号に基づいて特定される各リール2L、2C、2Rの初期位置からのステップ数、各リール2L、2C、2Rの領域番号や図柄番号を特定可能な信号等であっても良くこのような構成においても、メイン制御部41及び制御ロジック回路45aの双方で各リール2L、2C、2Rの位置を特定することができる。
【0539】
また、上記のように、各リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の出力線が、制御ロジック回路45aに入力され、当該入力された検出信号により特定される各リール2L、2C、2Rの位置を特定可能な情報が、制御ロジック回路45aからメイン制御部41に入力される構成においても、メイン制御部41は、リールの回転が検出されないとき、すなわちリールの回転を指示した後、各リール2L、2C、2Rの位置を特定可能な情報に基づいてリールが正常に回転しているか否かを判定し、正常に回転していないと判定した場合(例えば、リールの回転が検出されない場合、リールの回転速度の異常が検出された場合、リールの回転方向の異常が検出された場合)には、回転異常コマンドを受信した場合と同様にエラー状態に制御し、遊技を不能動化するようにすることが好ましく、このような構成とすることで、遊技の進行を阻害する不具合、例えば、リール及びリールモータの異常、リールセンサの検出異常、制御ロジック回路の作動異常等が発生した場合に、メイン制御部41側で適切な制御を行うことができる。
【0540】
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0541】
前記実施例1では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
【0542】
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。