特許第6427077号(P6427077)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6427077低周波損失補正回路、電力増幅器モジュールおよび無線装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6427077
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】低周波損失補正回路、電力増幅器モジュールおよび無線装置
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/02 20060101AFI20181112BHJP
   H03F 3/20 20060101ALI20181112BHJP
【FI】
   H03F1/02
   H03F3/20
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-148599(P2015-148599)
(22)【出願日】2015年7月28日
(65)【公開番号】特開2016-32301(P2016-32301A)
(43)【公開日】2016年3月7日
【審査請求日】2018年7月23日
(31)【優先権主張番号】62/030,224
(32)【優先日】2014年7月29日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503031330
【氏名又は名称】スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYWORKS SOLUTIONS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フロリネル・ジィ・バルティーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ホセ・アレハンドロ・マセド
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ハリス・ロバート・ポップルウェル
(72)【発明者】
【氏名】ジィカブ・エフ・ピンゴット
【審査官】 齋藤 正貴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−033083(JP,A)
【文献】 特表2013−511242(JP,A)
【文献】 特開2000−209295(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0207731(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0214752(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0194037(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/02
H03F 3/20
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
低周波損失補正回路であって、
増幅器にエンベロープ信号を提供するための経路に沿った容量の両端に接続可能であり、前記量によって減衰され、かつ遮断周波数を下回る、前記エンベロープ信号の1つの周波数成分の検出に応じて誤差信号を生成するように構成された信号誤差検出回路と、
前記誤差信号に基づいて低周波補正信号を生成し、かつ前記低周波補正信号が前記エンベロープ信号の前記減衰された周波数成分を補正するように、前記低周波補正信号を前記増幅器のための電圧供給ラインに提供するように構成された駆動回路とを備える、低周波損失補正回路。
【請求項2】
前記信号誤差検出回路は、第1および第2の信号それぞれを検知するために前記容量の両端に接続可能な第1および第2の検出ノードを含む、請求項1に記載の低周波損失補正回路。
【請求項3】
前記信号誤差検出回路は、さらに、前記第1および第2の信号それぞれの関数として前記誤差信号を生成するように構成されたコンパレータを含む、請求項に記載の低周波損失補正回路。
【請求項4】
前記駆動回路は、前記電圧供給ラインに結合された、制御可能な電流源を含む、請求項1に記載の低周波損失補正回路。
【請求項5】
前記制御可能な電流源の端子は、前記電圧供給ラインと前記エンベロープ信号の源との間の分圧器の一部分に結合される、請求項4に記載の低周波損失補正回路。
【請求項6】
前記駆動回路は、前記誤差信号および基準信号に基づいて前記低周波補正信号を表す出力を生成するように配置された差動増幅器を含む、請求項1に記載の低周波損失補正回路。
【請求項7】
前記増幅器は、エンベロープトラッキングモードで動作するように構成された電力増幅器である、請求項1に記載の低周波損失補正回路。
【請求項8】
電力増幅器モジュールであって、
複数のコンポーネントを受入れるように構成されたパッケージング基板と、
前記パッケージング基板上に実装されたダイに実装された電力増幅器とを備え、前記電力増幅器は供給ラインを通じて供給される供給電圧により動作するように構成され、さらに、
前記電力増幅器にエンベロープ信号を提供するための経路に沿った容量の両端に接続され、記容量によって減衰され、かつ遮断周波数を下回る前記エンベロープ信号の1つの周波数成分の検出に応じて誤差信号を生成するように構成された信号誤差検出回路と、
前記誤差信号に基づいて低周波補正信号を生成し、かつ前記低周波補正信号が前記エンベロープ信号の前記減衰された周波数成分を補正するように、前記低周波補正信号を前記供給ラインに提供するように構成された駆動回路とを備える、電力増幅器モジュール。
【請求項9】
前記エンベロープ信号を提供するように構成されたトラッキング回路をさらに備え、前記エンベロープ信号は、前記電力増幅器によって増幅された信号の電圧エンベロープを特徴付ける、請求項8に記載の電力増幅器モジュール。
【請求項10】
前記信号誤差検出回路は、第1および第2の信号それぞれを検知するために前記容量の両端に接続された第1および第2の検出ノードを含む、請求項8に記載の電力増幅器モジュール。
【請求項11】
前記信号誤差検出回路は、さらに、前記第1および第2の信号それぞれの関数として前記誤差信号を生成するように構成されたコンパレータを含む、請求項10に記載の電力増幅器モジュール。
【請求項12】
前記駆動回路は、前記供給ラインに結合された、制御可能な電流源を含む、請求項8に記載の電力増幅器モジュール。
【請求項13】
前記制御可能な電流源の端子は、前記供給ラインと前記エンベロープ信号の源との間の分圧器の一部分に結合される、請求項12に記載の電力増幅器モジュール。
【請求項14】
前記駆動回路は、前記誤差信号および基準信号に基づいて前記低周波補正信号を表す出力を生成するように配置された差動増幅器を含む、請求項8に記載の電力増幅器モジュール。
【請求項15】
無線装置であって、
信号を生成するように構成されたトランシーバと、
前記信号を増幅するように構成された電力増幅器モジュールとを備え、前記電力増幅器モジュールは、供給ラインを通じて供給される供給電圧により動作して前記信号を増幅するように構成された電力増幅器を含み、
前記電力増幅器モジュールは、さらに、前記電力増幅器にエンベロープ信号を提供するための経路に沿った容量の両端に接続され、前記容量によって減衰され、かつ遮断周波数を下回る前記エンベロープ信号の1つの周波数成分の検出に応じて誤差信号を生成するように構成された信号誤差検出回路を含み、
前記電力増幅器モジュールは、さらに、前記誤差信号に基づいて低周波補正信号を生成し、かつ前記低周波補正信号が前記エンベロープ信号の前記減衰された周波数成分を補正するように、前記低周波補正信号を前記供給ラインに提供するように構成された駆動回路を含み、
前記無線装置は、さらに、
前記電力増幅器モジュールと通信するとともに、前記増幅された信号の伝送を容易にするように構成されたアンテナを備える、無線装置。
【請求項16】
前記エンベロープ信号を提供するように構成されたトラッキング回路をさらに備え、前記エンベロープ信号は、前記電力増幅器によって増幅された前記信号の電圧エンベロープを特徴付ける、請求項15に記載の無線装置。
【請求項17】
前記信号誤差検出回路は、第1および第2の信号それぞれを検知するために前記容量の両端に接続された第1および第2の検出ノードを含む、請求項15に記載の無線装置。
【請求項18】
前記駆動回路は、前記供給ラインに結合された、制御可能な電流源を含む、請求項15に記載の無線装置。
【請求項19】
前記制御可能な電流源の端子は、前記供給ラインと前記エンベロープ信号の源との間の分圧器の一部分に結合される、請求項18に記載の無線装置。
【請求項20】
前記駆動回路は、前記誤差信号および基準信号に基づいて前記低周波補正信号を表す出力を生成するように配置された差動増幅器を含む、請求項15に記載の無線装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願の相互参照
本願は、2014年7月29日に提出され、「低周波損失補正によるエンベロープトラッキング」と題された米国仮出願番号第62/030,224号の優先権を主張する。その開示の全体を、引用によって本明細書において明白に援用する。
【0002】
背景
分野
本開示は、概して無線通信システムに、より具体的には、その中の電力増幅器の効率を向上させることに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
電力増幅器は、装置によって送信される情報搬送信号の送信パワーレベルを設定するために様々な通信ネットワークにおいて広く用いられている。たとえば、電力増幅器は、光通信ネットワークのパルスレーザによって発せられるパルスエネルギを設定するために用いられる。電力増幅器は、基地局、中継器およびモバイルデバイスといった、無線通信事業者のネットワーク装置の高周波(radio frequency)(RF)フロントエンドコンポーネントにおいても用いられ、アンテナを介して送信される信号のパワーレベルを設定する。電力増幅器は、サーバ、コンピュータ、ラップトップ、および周辺装置の有線および無線接続性をサポートするために、ローカルエリアネットワークにおいても用いられる。
【0004】
電力増幅器の動作の管理は、モバイルデバイスにおける特別な関心事項であることが多い。電力増幅器の効率は、RFフロントエンドの効率、ひいてはモバイルデバイスの電池寿命における主要な要因であることが多い。エンベロープトラッキングは、電力増幅器効率を向上させるために用いることができる。エンベロープトラッキングは、電力増幅器によって増幅されるRF信号のエンベロープに関して電力増幅器に提供される電圧供給レベルを適合化することを含む。換言すると、電力増幅器に提供される電圧供給レベルは、RF信号のエンベロープの増加に応じて上昇する。同様に、電圧供給レベルは、RF信号のエンベロープの減少に応じて低下する。電圧供給レベルにRF信号のエンベロープを追跡させることにより、電力増幅器の両端のピーク対平均値電圧降下比が低下し、ひいては、電力増幅器によって流れる電流が減少する。エンベロープトラッキングは、電力増幅器による電流が通常最大となるRF信号トラフ内での電流を減少させるのに特に有用である。
【0005】
結合コンデンサは、エンベロープトラッキング回路系の直流電圧レベルを電力増幅器の直流電圧電源から分離するために典型的に用いられる。しかし、結合コンデンサの寸法が有限であることから、ほぼ直流の低周波も、エンベロープトラッキング回路系の直流電圧レベルと共に、結合コンデンサによって典型的に阻止される。その結果、ほぼ直流の低周波における電力増幅器の効率は、結合コンデンサの有限の制限のために、既知の方法および回路配置を用いたエンベロープトラッキングによって改善することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
いくつかの実装例に従って、本開示は、ほぼ直流の低周波において電力増幅器の効率を向上させる低周波損失補正回路に関する。低周波損失補正回路は、容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るトラッキング信号の1つ以上の周波数成分の検出に応じて誤差信号を生成するように構成された信号誤差検出回路を含むことができる。低周波損失補正回路は、誤差信号を低周波補正信号に変換し、かつ低周波補正信号を電圧供給ラインに提供するように構成された駆動回路を含むことができ、低周波補正信号は、容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るトラッキング信号の1つ以上の周波数成分の少なくともいくつかを含む。
【0007】
いくつかの実装例において、信号誤差検出回路は、第1および第2の信号それぞれを検知するように構成された容量性経路の両端に接続可能な第1および第2の検出ノードを含む。
【0008】
いくつかの実装例において、信号誤差検出回路は、容量性経路の両端において検知された第1および第2の信号それぞれの関数として誤差信号を生成するように構成されたコンパレータを含む。
【0009】
いくつかの実装例において、駆動回路は、電圧供給ラインに結合された駆動トランジスタを含む。
【0010】
いくつかの実装例において、ドライバトランジスタの端子は、電圧供給ラインから生じる分圧器の一部分に結合される。
【0011】
いくつかの実装例において、駆動回路は、誤差信号および基準信号を用いて低周波補正信号を生成するように配置された差動増幅器を含む。
【0012】
いくつかの実装例において、コントローラは、エンベロープ信号を電力増幅器の電圧源に提供するように構成されたエンベロープトラッキングモジュールに含まれることができる。
【0013】
いくつかの実装例において、本開示は、複数のコンポーネントを受入れるように構成されたパッケージング基板を含む電力増幅器(PA)モジュールに関する。PAモジュールは、パッケージング基板上に含まれるダイに設けられた電力増幅器回路をさらに含み、電力増幅器は電圧供給ラインを含む。PAモジュールは、電圧供給ラインに結合された容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るトラッキング信号の1つ以上の周波数成分の検出に応じて誤差信号を生成するように構成された信号誤差検出回路をさらに含む。PAモジュールは、誤差信号を低周波補正信号に変換し、かつ低周波補正信号を電圧供給ラインに提供するように構成された駆動回路をさらに含み、低周波補正信号は、容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るトラッキング信号の1つ以上の周波数成分の少なくともいくつかを含む。
【0014】
いくつかの実装例において、PAモジュールは、トラッキング信号を提供するように構成されたトラッキング回路をさらに含むことができ、トラッキング信号は、電力増幅器によって増幅された高周波信号の電圧エンベロープを特徴付ける。
【0015】
いくつかの実装例において、信号誤差検出回路は、第1および第2の信号それぞれを検知するように構成された容量性経路の両端に接続可能な第1および第2の検出ノードを含む。
【0016】
いくつかの実装例において、信号誤差検出回路は、容量性経路の両端において検知された第1および第2の信号それぞれの関数として誤差信号を生成するように構成されたコンパレータを含む。
【0017】
いくつかの実装例において、駆動回路は、電圧供給ラインに結合された駆動トランジスタを含む。
【0018】
いくつかの実装例において、ドライバトランジスタの端子は、電圧供給ラインから生じる分圧器の一部分に結合される。
【0019】
いくつかの実装例において、駆動回路は、誤差信号および基準信号を用いて低周波補正信号を生成するように配置された差動増幅器を含む。
【0020】
いくつかの教示によれば、本開示は、電圧供給ラインを含む電力増幅器回路を含む無線装置に関する。無線装置は、電圧供給ラインに結合された容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るトラッキング信号の1つ以上の周波数成分の検出に応じて誤差信号を生成するように構成された信号誤差検出回路をさらに含む。無線装置は、誤差信号を低周波補正信号に変換し、かつ低周波補正信号を電圧供給ラインに提供するように構成された駆動回路をさらに含み、低周波補正信号は、容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るトラッキング信号の1つ以上の周波数成分の少なくともいくつかを含む。
【0021】
いくつかの実装例において、トラッキング信号を提供するように構成されたトラッキング回路をさらに含み、トラッキング信号は、電力増幅器によって増幅された高周波信号の電圧エンベロープを特徴付ける。
【0022】
いくつかの実装例において、信号誤差検出回路は、第1および第2の信号それぞれを検知するように構成された容量性経路の両端に接続可能な第1および第2の検出ノードを含む。
【0023】
いくつかの実装例において、駆動回路は、電圧供給ラインに結合された駆動トランジスタを含む。
【0024】
いくつかの実装例において、ドライバトランジスタの端子は、電圧供給ラインから生じる分圧器の一部分に結合される。
【0025】
いくつかの実装例において、駆動回路は、誤差信号および基準信号を用いて低周波補正信号を生成するように配置された差動増幅器を含む。
【0026】
いくつかの教示によれば、本開示は、低周波損失補正によるエンベロープトラッキングの方法に関する。当該方法は、容量性経路を介してエンベロープ信号の低周波成分損失を検出することを含む。当該方法は、低周波成分損失を表す誤差信号を生成することをさらに含む。当該方法は、誤差電圧信号を損失補正信号に変換することをさらに含む。当該方法は、電力増幅器の電圧供給ラインに損失補正信号を付加することをさらに含む。
【0027】
図面の簡単な説明
本開示をより詳細に理解することができるように、様々な実装例の特徴に言及することによってより特定的な説明がなされ得る。そのうちいくつかは添付の図面に例示される。しかし添付の図面は、本開示のより関連のある特徴を例示しているにすぎず、したがって、説明は他の効果的な特徴の余地があり得るため、限定的なものと見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】いくつかの実装例に係る電力増幅器動作制御構成の概略図である。
図2】エンベロープ信号が図1に示される電力増幅器に通過する周波数帯を例示する性能図である。
図3】いくつかの実装例に係る低周波損失補正を有する電力増幅器動作制御構成の概略図である。
図4】エンベロープ信号が図2に示される電力増幅器に通過する周波数帯を例示する性能図である。
図5】いくつかの実装例に係る低周波損失補正を有する電力増幅器動作制御構成の概略図である。
図6図5の低周波損失補正回路のコンポーネントの概略図である。
図7図5の低周波損失補正回路のコンポーネントの概略図である。
図8】いくつかの実装例に係る低周波信号成分損失を補正する方法の実装例のフローチャートである。
図9A図5の低周波損失補正回路の異なる集積回路実装例の概略図である。
図9B図5の低周波損失補正回路の異なる集積回路実装例の概略図である。
図9C図5の低周波損失補正回路の異なる集積回路実装例の概略図である。
図10図5の低周波損失補正を含むモジュールの実装例の概略図である。
図11図5の低周波損失補正回路を含む無線装置の実装例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
一般的な慣習に従って、図面に例示される様々な特徴は一定の縮尺で描かれていない場合がある。したがって、様々な特徴の寸法は、明瞭にするために任意に拡張されたり縮小されている場合がある。その上、図面のうちいくつかは、所与のシステム、方法または装置の構成要素のすべてを描いていない場合がある。最後に、明細書および図の全体にわたって、同じ特徴を示すために同じ参照数字が用いられ得る。
【0030】
いくつかの実装例の詳細な説明
ここに見出しが提供される場合、それらは単なる便宜上のものであり、請求項に記載の発明の範囲または意味に必ずしも影響を与えない。
【0031】
データ信号の送信レベルを設定するために、電力増幅器が通信ネットワークにおいて用いられる。たとえば、電力増幅器は、光通信ネットワークにおいて送信パルスレーザエネルギを設定するために用いられる。電力増幅器は、アンテナを介して送信されるパワーレベルを設定するために、無線装置、たとえば基地局およびモバイルデバイスの高周波(RF)コンポーネントにおいて用いられる。電力増幅器は、サーバ、コンピュータ、ラップトップ、および周辺装置の有線および無線接続性をサポートするために、ローカルエリアネットワークにおいても用いられる。
【0032】
電力増幅器(PA)動作を管理することは、モバイルデバイスにおける関心事項である。なぜなら、PAの効率はモバイルデバイスの電池寿命に著しく影響を及ぼすことが多いからである。エンベロープトラッキングは、PA効率を向上させるために用いることができ、PAによって増幅されたRF信号のエンベロープと関連付けてPAに供給される電圧を調節することを含む。すなわち、RF信号の電圧エンベロープの増加に応じてPA電圧供給を増大させ、エンベロープの減少に応じてPA電圧供給を減少させる。いくつかの実装例において、エンベロープトラッキングは、信号トラフ中にバイアス電圧をPAまで低下させることによってPA効率を向上させる。特に、いくつかの実装例において、エンベロープトラッキングは、大きなピーク対平均値比を有する信号を増幅するために用いられるシステムに効果的である。
【0033】
図1は、エンベロープトラッキングを組込んだPA動作構成100の一例の概略図である。関係のある特徴は例示されているが、簡潔にするために、かつ開示される例のより関係のある局面を不明瞭にしないように、様々な他の特徴が例示されていないことを当業者は認識するであろう。その目的のため、非限定的な例として、PA動作構成100は、PA102、DC−DCコンバータ115および誤差増幅器120を含む。
【0034】
PA102は、結合コンデンサ103(C)を介してRF入力信号(RFin)を受信し、かつ増幅されたRF出力信号(RFout)を出力ノード107上に提供するように配置される。様々な実装例において、コンデンサ103は、単一のコンデンサまたは複数コンポーネントの容量性回路配置として実現される。
【0035】
PA102は、RF入力信号(RFin)の電圧エンベロープ(つまりエンベロープ信号Venv)を追跡する電圧供給レベルを受取るために設けられた電圧供給ノード101も有する。その目的のため、電圧供給ノード101は、DC−DCコンバータ115および誤差増幅器120の組合せに結合される。DC−DCコンバータ115は、直列インダクタ116(L)を介して電圧供給ノード101に結合される。DC−DCコンバータ115はエンベロープ信号(Venv)を粗く追跡するPA102に直流電圧レベルを供給するために設けられる。いくつかの実装例において、DC−DCコンバータ115は、DC−DCコンバータ115の入力114に供給される直流電圧レベル間で切替えることによって、エンベロープ信号(Venv)を粗く追跡する。
【0036】
誤差増幅器120は、実質的に交流の電圧エンベロープ信号(Venv)をPA102の電圧供給ノード101に供給するために設けられる。コンデンサ125(CBIG)は、電圧供給ノード101にエンベロープ信号(Venv)を結合するために用いられる。図2を参照して、この配置に伴う欠点は、キャパシタンスの有限値のために、エンベロープ信号(Venv)のより低い周波数成分が結合コンデンサ125(CBIG)によって阻止されるということである。図2は、図1に示されるPA102の供給にエンベロープ信号(Venv)の部分が適用される通過帯域210を例示する性能図200である。誤差増幅器120によって提供されるエンベロープ信号(Venv)は、より低い遮断周波数fc2を有する帯域幅220を有する。しかし、コンデンサ125(CBIG)は、より低い遮断周波数fc1を下回るエンベロープ信号(Venv)のより低い周波数成分を実質的に阻止する、より低い遮断周波数fc1を有する通過帯域210を生成する。換言すると、コンデンサ125(CBIG)は、エンベロープ信号(Venv)の帯域幅220より小さい通過帯域210を有する通過帯域フィルタを実質的に生成する。従って、より低い周波数成分が結合コンデンサ125(CBIG)によって実質的に阻止されることから、PA102の効率および線形性の少なくとも一方は、可能な範囲で利益を得ない場合がある。
【0037】
対照的に、本明細書に記載される様々な実装例は、低周波エンベロープ信号損失を補正することによって、より低い周波数においてより望ましい電力増幅器動作を可能にするように構成されたシステム、方法、および装置を含む。その目的のため、図3は、いくつかの実装例に係る低周波エンベロープトラッキングを組込んだPA動作構成300の概略図である。図3に例示されたPA動作構成300は、図1に例示されたPA動作構成100と同様であるが、改変したものである。各々に共通する要素は共通の参照番号を含み、簡潔にするために図1図3との間の相違のみがここで説明される。特に、PA動作構成300は低周波損失補正モジュール310を含む。簡潔に、低周波損失補正モジュール310は、結合コンデンサ125(CBIG)を介して実質的に減衰されるかまたは失われるエンベロープ信号(Venv)の低周波部分を検出し、それに応じて低周波補正信号を電圧供給ノード101に提供するように構成される。
【0038】
より具体的には、低周波損失補正モジュール310は、結合コンデンサ125(CBIG)の両端の低周波電圧成分降下を検知するように構成され、誤差信号として用いられる。いくつかの実装例において、低周波損失補正モジュール310は、容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るエンベロープ信号の1つ以上の周波数成分を検出するように構成された信号誤差検出回路を含む。いくつかの実装例において、信号誤差検出回路は、容量性経路(たとえば結合コンデンサ125、CBIG)の両端において検知された第1および第2の電圧信号それぞれの関数として誤差信号を生成するように構成されたコンパレータを含む。誤差信号は、PA102の電圧供給ノード101に供給される低周波補正信号を生成するために用いられる。いくつかの実装例において、低周波損失補正モジュール310は、誤差信号を低周波損失補正信号に変換し、かつ電力増幅器の電圧供給ラインに低周波損失補正信号を提供するように構成された駆動回路を含む。このように、あらかじめ減衰されたかまたは失われた低周波数エンベロープ信号(Venv)成分が電圧供給ノード101に提供されることから、PA102は、より低い周波数においてはエンベロープトラッキングから利益を得ることができる。いくつかの実装例において、PA効率は、低周波損失補正モジュールを用いたほぼ直流の周波数におけるエンベロープトラッキングから利益を得る。
【0039】
図4は、エンベロープ信号(Venv)が図3に示されるPA102に通過する周波数帯を例示する性能図400である。上記のように、誤差増幅器120によって提供されるエンベロープ信号(Venv)は、より低い遮断周波数fc2を有する帯域幅420を有する。コンデンサ125(CBIG)は、エンベロープ信号(Venv)のより低い周波数成分を実質的に阻止し、より低い遮断周波数fc1を上回る周波数成分をPA102の電圧供給ノード101に実質的に通過させる。換言すると、コンデンサ125(CBIG)は、通過可能な周波数の帯域幅を実質的に限定する。しかし、低周波損失補正モジュール310の動作は、エンベロープ信号(Venv)の周波数成分のより低い範囲を、少なくともより低い遮断周波数fc2に拡張し、PA効率および/または線形性が、結合コンデンサ125(CBIG)によって確立されたより低い遮断周波数fc1を下回る周波数においてエンベロープトラッキングから利益を得ることを可能にする。
【0040】
図5は、いくつかの実装例に係る低周波エンベロープトラッキングを含むPA動作構成500の概略図である。PA動作構成500は、図3に例示されたPA動作構成300と同様であるが、改変したものである。各々に共通する要素は共通の参照番号を含み、簡潔にするために図3図5との間の相違のみがここで説明される。
【0041】
図5に示される誤差増幅器120は、差動増幅器520(たとえばopアンプ)と、第1および第2の抵抗器523,524を含む分圧器と、第3の抵抗器526とを含む。第1、第2および第3の抵抗器523,524,526は、誤差増幅器520のフィードバック利得を設定する。第1および第2の抵抗器523,524は、電圧供給ノード101と第1の入力ノード521との間に直列に結合される。第3の抵抗器526は、出力ノードと差動増幅器520の負入力ノードとの間に結合される。第1の入力ノード521は、PA102によって増幅されたRF入力信号(RFin)に関連付けられたエンベロープ信号(Venv)を受信するために設けられる。第1および第2の抵抗器523,524を結合するノード525は、差動増幅器520の負入力ノードにも結合される。第2の入力ノード522は、差動増幅器520の正の入力ノードに結合され、第1の基準信号(Vref1)を受信するために設けられる。差動増幅器520の出力は、交流結合コンデンサ125(CBIG)に結合される。差動増幅器520の出力は、電流(Isense)をヒステリシスコンパレータ540に提供するようにも結合される。
【0042】
PA動作構成500は、図3の低周波損失補正モジュール310と同様のやり方で配置された低周波損失補正モジュール510の実装例を含む。低周波損失補正モジュール510は、信号誤差検出回路510aおよび駆動回路510bを含む。信号誤差検出回路510aは、容量性経路を介して実質的に減衰される、遮断周波数を下回るエンベロープ信号の1つ以上の周波数成分を検出するように構成される。その目的のため、信号誤差検出回路510aは、結合コンデンサ125(CBIG)の両端において検知された第1および第2の電圧信号それぞれの関数として誤差信号を生成するように構成されたコンパレータ514を含む。誤差信号は、抵抗器516を介して駆動回路510bに提供される。同様に、抵抗器517を介して基準信号が駆動回路510bに提供される。いくつかの実装例では、図5に示されるように、基準信号は、電圧源530およびコンパレータ515の組合せによって提供される。
【0043】
駆動回路510bは、差動増幅器511、公称電流源(I)561および制御可能な電流源(ICTRL)563を含む。公称電流源(I)561および制御可能な電流源(ICTRL)563は、ノード525と接地との間に並列に結合される。差動増幅器511の負入力は、それぞれの誤差信号を、対応する抵抗器516,517を介して受信するように結合される。差動増幅器511の負入力は、第2の基準信号(Vref2)を受信するように結合される。コンデンサ512は、差動増幅器511の負入力および出力の両端に結合される。差動増幅器511の出力は、低周波損失補正モジュール510の出力として機能する制御可能な電流源(ICTRL)563を制御するために用いられる。
【0044】
動作において、コンパレータ514は、結合コンデンサ125(CBIG)の両端において検知された第1および第2の電圧信号それぞれの関数として誤差信号を生成する。差動増幅器511は、誤差信号および基準信号を用いて低周波補正信号を生成するために用いられる。低周波補正信号は、制御可能な電流源(ICTRL)563および誤差増幅器120に含まれる分圧器を介して、PA102の電圧供給ノード101に供給される。このように、PA102は、より低い周波数においてエンベロープトラッキングから利益を得ることができる。なぜなら、結合コンデンサ125(CBIG)を介して減衰されたかまたは失われたより低い周波数エンベロープ信号(Venv)成分は、低周波損失補正モジュール510によって電圧供給ノード101に提供されるからである。いくつかの実装例において、PA効率は、低周波損失補正モジュールを用いたほぼ直流の周波数におけるエンベロープトラッキングから利益を得る。
【0045】
図6は、図5の差動増幅器520の実装例の概略図である。差動増幅器520は、電圧源(VDD)601と第1のNMOSトランジスタ613のドレインとの間にドレイン−ソース結合された第1および第2のPMOSトランジスタ611,612を含む。第1のNMOSトランジスタ613のソースは第1の電流源614に結合され、最終的には接地に結合される。同様に、差動増幅器520は、電圧源(VDD)601とクラスABバイアス回路625との間にドレイン−ソース結合された第3および第4のPMOSトランジスタ621,622も含む。クラスABバイアス回路625は、第2のNMOSトランジスタ623のドレインにも結合される。第2のNMOSトランジスタ623のソースは第2の電流源624に結合され、最終的には接地に結合される。第1のNMOSトランジスタ613のドレインは、第1および第3のPMOSトランジスタ611,621のゲートに結合される。第2および第4のPMOSトランジスタ612,622のゲートは、入力バイアス電圧Vbias1に結合される。第1および第2のNMOSトランジスタ613,623のゲートは、入力バイアス電圧Vbias2に結合される。
【0046】
差動増幅器520は、電圧源(VDD)601と接地との間にドレイン−ドレイン結合された出力PMOSトランジスタ631および出力NMOSトランジスタ633も含む。出力PMOSトランジスタ631のゲートは、第4のPMOSトランジスタ622のドレインに結合される。出力NMOSトランジスタ633のゲートは、第2のNMOSトランジスタ623のドレインに結合される。差動増幅器の主要な出力ノード651は、出力PMOSトランジスタ631および出力NMOSトランジスタ633のドレインから得られる。
【0047】
加えて、差動増幅器520は、電流検知PMOSトランジスタ641および電流検知NMOSトランジスタ642も有する。電流検知PMOSトランジスタ641のソースは電圧源(VDD)601に結合され、ゲートは第4のPMOSトランジスタ622のドレインに結合される。第1の電流検知出力は、電流検知PMOSトランジスタ641のドレインから得られる。同様に、電流検知NMOSトランジスタ642のソースは接地に結合され、ゲートは第2のNMOSトランジスタ623のドレインに結合される。第2の電流検知出力は、電流検知NMOSトランジスタ642のドレインから得られる。
【0048】
図7は、図5の差動増幅器520およびヒステリシスコンパレータ540の概略図700である。ヒステリシスコンパレータ540は、直列に結合された電流コンパレータ540aおよび低域フィルタ540bを含む。電流コンパレータ540aは、差動増幅器520から差動電流Isenseを受取るように結合される。動作において、差動増幅器520から流出する正電流および負電流は、Isense_out_pおよびIsense_out_nによって検知され、平均直流−直流電圧の上昇または低下を判定するために比較される。いくつかの実装例において、電流コンパレータは比較を行なうために利用される。コンパレータ540aの出力は次いで、DC−DCコンバータ115によって提供される直流電圧を補正するために印加される電圧を得るために、低域フィルタ540bによって調整される。すなわち、結果として生じる信号は、DC−DCコンバータの入力に結合され、それによってフィードバックループを閉じる。いくつかの実装例において、振動を回避するために、コンパレータ540aは、上下限IhighおよびIlowを有するヒステリシスコンパレータである。電流差(つまりIhigh−Ilow)が高い場合、高周波分があまり得られない。したがって、低域フィルタ540bと組合せて、好ましいフィルタ特性がもたらされる。
【0049】
図8は、容量性経路を介して電力増幅器の電圧源にエンベロープ信号を結合することに関連付けられた、低周波成分損失を補正する方法800の実装例のフローチャートである。いくつかの実装例において、方法800は、電力増幅器に関連付けられたパワー管理システムおよび/またはコントローラによって行なわれる。簡潔に、方法800は、容量性経路を介して実質的に減衰されるかまたは失われるエンベロープ信号の低周波部分を検出することと、それに応じて電力増幅器の電圧供給ノードに低周波補正信号を提供することとを含む。
【0050】
その目的のため、ブロック8−1によって表わされるように、方法800は、容量性経路を介してエンベロープ信号の低周波成分損失を検出することを含む。たとえば、ブロック8−1aによって表わされるように、かつさらに図5を参照して、方法800は、結合コンデンサ(CBIG)のそれぞれの端子上の電圧信号を検知することを含む。ブロック8−2によって表わされるように、方法800は、低周波成分損失を表す誤差信号を生成することを含む。たとえば、ブロック8−2aによって表わされるように、かつさらに図5を参照して、方法800は、コンパレータ514を用いることによって、低周波成分損失を検出するために、結合コンデンサ(CBIG)の両端において検知された電圧信号間の成分差を判定することを含む。ブロック8−3によって表わされるように、方法800は、誤差電圧信号を損失補正信号に変換することを含む。たとえば、ブロック8−3aによって表わされるように、かつさらに図5を参照して、方法800は、差動増幅器511を用いて損失補正信号を生成することを含む。ブロック8−4によって表わされるように、方法800は、損失補正信号を電力増幅器の電圧供給ラインに組合せるかまたは付加することを含む。
【0051】
図9A図9Cは、図5の低周波損失補正モジュール510の異なる集積回路実装例の概略図である。いくつかの特徴例が例示されているが、簡潔にするために、かつ本明細書に開示される実装例のより関係のある局面を不明瞭にしないように、様々な他の特徴が例示されていないことを当業者は認識するであろう。その目的のため、たとえば、図9Aは、いくつかの実装例では、低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分が半導体ダイ1000の一部であり得ることを示す。一例として、低周波損失補正モジュール510は、ダイ1000の基板1002上に形成することができる。複数の接続パッド1004は、低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分に関連付けられた機能性を容易にするために基板1002上に形成することもできる。
【0052】
図9Bは、いくつかの実装例において、基板1002を有する半導体ダイ1000が図5の誤差増幅器120のいくつかまたはすべての部分および低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分を含むことができることを示す。複数の接続パッド1004は、図5の誤差増幅器120のいくつかまたはすべての部分および低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分に関連付けられた機能性を容易にするために基板1002上に形成することもできる。
【0053】
図9Cは、いくつかの実装例において、基板1002を有する半導体ダイ1000が図5のPA回路102のいくつかまたはすべての部分、誤差増幅器120のいくつかまたはすべての部分、および低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分を含むことができることを示す。複数の接続パッド1004は、PA回路102、誤差増幅器120、および低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分に関連付けられた機能性を容易にするために基板1002上に形成することもできる。
【0054】
いくつかの実装例において、本明細書に記載される1つ以上の特徴は1つのモジュールに含まれることができる。図10は、図5の低周波損失補正モジュール510を含むモジュール1100の実装例の概略図である。いくつかの特徴例が例示されているが、簡潔にするために、かつ本明細書に開示される実装例のより関係のある局面を不明瞭にしないように、様々な他の特徴が例示されていないことを当業者は認識するであろう。モジュール1100は、パッケージング基板1152、接続パッド1156、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)ダイ1000、HBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)ダイ1110、マッチングネットワーク108、および1つ以上の表面実装デバイス1160を含む。
【0055】
CMOSダイ1000は、図5の誤差増幅器120のいくつかまたはすべての部分および低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分を含む基板1002を含む。複数の接続パッド1004は、図5の誤差増幅器120のいくつかまたはすべての部分および低周波損失補正モジュール510のいくつかまたはすべての部分に関連付けられた機能性を容易にするために基板1002上に形成される。同様に、HBTダイ1110は、PA102のいくつかまたはすべての部分、およびPA102の静止状態を設定するために設けられるバイアス回路系のいくつかまたはすべての部分を含む基板1102を含む。HBTダイ1110は、PA102のいくつかまたはすべての部分およびバイアス回路系1103のいくつかまたはすべての部分に関連付けられた機能性を容易にするために基板1002上に形成された複数の接続パッド1104も含む。
【0056】
パッケージング基板1152上の接続パッド1156は、CMOSダイ1000およびHBTダイ1110の各々に対する電気接続を容易にする。たとえば、接続パッド1156は、多様な信号(電圧)を通過させるためのワイヤボンド1154の使用を容易にし、かつ電流および/または電圧をCMOSダイ1000およびHBTダイ1110の各々に供給する。
【0057】
いくつかの実装例において、パッケージング基板1152上に搭載された、またはパッケージング基板1152上もしくはパッケージング基板1152内に形成されたコンポーネントは、たとえば1つ以上の表面実装デバイス(SMD)(たとえば1160)および1つ以上のマッチングネットワーク(たとえば108)をさらに含むことができる。いくつかの実装例において、パッケージング基板1152はラミネート基板を含むことができる。
【0058】
いくつかの実装例において、モジュール1100は、たとえば保護をもたらし、モジュール1100のより容易な取扱いを容易にする1つ以上のパッケージング構造を含むこともできる。そのようなパッケージング構造は、パッケージング基板1152上に形成され、様々な回路およびコンポーネントをその上に実質的に閉じ込めるように寸法決めされたオーバーモールドを含むことができる。
【0059】
モジュール1100はワイヤボンドベースの電気接続の文脈で説明されているが、本開示の1つ以上の特徴はフリップチップ構造を含む他のパッケージング構成において実装されることもできると理解されるであろう。
【0060】
いくつかの実装例において、本明細書に記載される1つ以上の特徴を有する装置および/または回路は、無線装置などのRF装置に含まれることができる。そのような装置および/または回路は、本明細書に記載されるようにモジュールの形態で、またはその何らかの組合せで、無線装置において直接実装されることができる。いくつかの実装例において、そのような無線装置は、たとえば、携帯電話、スマートフォン、電話機能の有無に関わらず携帯型無線装置、無線タブレット、無線ルータ、無線アクセスポイント、無線基地局などを含むことができる。すなわち、当業者は、様々な実装例において、低周波損失補正モジュールは、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット装置、ネットブック、インターネットキオスク、携帯情報端末、光モデム、基地局、中継器、無線ルータ、携帯電話、スマートフォン、ゲーム装置、コンピュータサーバ、または任意の他の計算装置といった様々な装置に含まれ得ることを本開示から認識するであろう。様々な実装例において、そのような装置は、1つ以上のプロセッサ、1種類以上のメモリ、ディスプレイ、および/またはキーボード、タッチスクリーンディスプレイ、マウス、トラックパッドなどの他のユーザインターフェイスコンポーネント、デジタルカメラ、および/または機能性を追加する任意の数の補足的な装置を含む。
【0061】
図11は、図5の低周波損失補正モジュール510などの、本明細書に記載される1つ以上の特徴を含む無線装置1200の実装例の概略図である。いくつかの特徴例が例示されているが、簡潔にするために、かつ本明細書に開示される実装例のより関係のある局面を不明瞭にしないように、様々な他の特徴が例示されていないことを当業者は認識するであろう。
【0062】
本明細書に記載される1つ以上のPA1216は、それぞれのバイアス回路(図示せず)によってバイアスされ、それぞれの補償回路(図示せず)によって補償される。いくつかの実装例において、PA1216は、整合回路100を含むモジュールにパッケージングされる。PA1216は、増幅され、送信されるべきRF信号を生成し、受信した信号を処理するための既知のやり方で構成され、動作させることができるトランシーバ1214からそれぞれのRF信号を受信することができる。トランシーバ1214は、ユーザに好適なデータおよび/または音声信号とトランシーバ1214に好適なRF信号との間の変換をもたらすように構成されるベースバンドサブシステム1210と相互作用するものとして示される。トランシーバ1214は、無線装置1200の動作のためのパワーを管理するように構成されるエンベロープトラッキングモジュール1206に接続されるものとしても示される。そのようなパワー管理は、ベースバンドサブシステム1210と、PA1216に結合された低周波損失補正モジュール1208との動作を制御することもできる。
【0063】
ベースバンドサブシステム1210は、ユーザに提供され、ユーザから受信された音声および/またはデータの様々な入力および出力を容易にするユーザインターフェイス1202に接続されるものとして示される。ベースバンドサブシステム1210は、無線装置の動作を容易にするためのデータおよび/または命令を格納し、かつ/または情報の格納をユーザに提供するように構成されるメモリ1204に接続することもできる。
【0064】
無線装置1200の例において、PA1216の出力は、それぞれのデュプレクサ1220および帯域選択スイッチ1222によってアンテナ1224とマッチングされ、アンテナ1224にルーティングされるものとして示される。帯域選択スイッチ1222は、たとえば、作動帯域(たとえば帯域2)の選択を可能にするために、単極多投(たとえばSP4T)スイッチを含むことができる。いくつかの実装例において、各デュプレクサ1220は、送信動作および受信動作を共通のアンテナ(たとえば1224)を用いて同時に行なわせることができる。
【0065】
多くの他の無線装置構成は、本明細書に記載される1つ以上の特徴を利用することができる。たとえば、無線装置はマルチバンド装置である必要はない。別の例では、無線装置は、ダイバーシティアンテナといった追加的なアンテナと、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)およびGPSといった追加的な接続性機能とを含むことができる。
【0066】
本開示は様々な特徴について記載し、そのうち1つのみが本明細書に記載される利点を担う訳ではない。当業者には明らかであるように、本明細書に記載される様々な特徴を組合せても、変更しても、省略してもよいことが理解されるであろう。具体的に本明細書に記載されるものとは別の組合せおよび副組合せは当業者にとって明らかとなり、本開示の一部を形成することが意図される。様々なフローチャート工程および/または段階に関して様々な方法が本明細書に記載される。多くの場合、ある工程および/または段階は、フローチャートに示される複数の工程および/または段階を単一の工程および/または段階として行なうことができるように互いに組合せられてもよいと理解されるであろう。また、ある工程および/または段階は、追加的なサブコンポーネントに分けて、別々に行なわれることができる。いくつかのインスタンスでは、工程および/または段階の順序は配列し直すことができ、ある工程および/または段階は完全に省略されてもよい。また、本明細書に記載される方法は、本明細書に示され記載されたものに対する追加的な工程および/または段階を行なうことができるようにオープンエンドであるものと理解されるべきである。
【0067】
本明細書に記載されるシステムおよび方法のいくつかの局面は、たとえば、コンピュータソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはコンピュータソフトウェア、ハードウェアおよびファームウェアの任意の組合せを用いて有利に実装されることができる。コンピュータソフトウェアは、実行されると本明細書に記載される機能を行なうコンピュータ読取り可能な媒体(たとえば非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体)に格納されたコンピュータ実行可能なコードを備えることができる。いくつかの実装例において、コンピュータ実行可能なコードは、1つ以上の汎用コンピュータプロセッサによって実行される。当業者は、本開示に照らして、汎用コンピュータ上で実行されるようにソフトウェアを用いて実装されることができる任意の特徴または機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの異なる組合せを用いて実装することもできることを認識するであろう。たとえば、そのようなモジュールは、集積回路の組合せを用いて完全にハードウェアで実装されることができる。代替的にまたは加えて、そのような特徴または機能は、汎用コンピュータによってではなく、本明細書に記載される特定の機能を行なうように設計された特殊化されたコンピュータを用いて完全にまたは部分的に実装されることができる。
【0068】
本明細書に記載されるいずれか1つの計算装置の代わりに、複数の分散型計算装置を用いることができる。そのような分散型実施例では、1つの計算装置の機能は、いくつかの機能が分散型計算装置の各々上で実行されるように、(たとえばネットワークによって)分散される。
【0069】
いくつかの実装例は、方程式、アルゴリズムおよび/またはフローチャート例示を参照して説明され得る。これらの方法は、1つ以上のコンピュータ上で実行可能なコンピュータプログラム命令を用いて実装され得る。これらの方法は、コンピュータプログラム製品として別個に、または装置もしくはシステムのコンポーネントとしても実装され得る。この点に関して、各方程式、アルゴリズム、ブロック、またはフローチャートの工程、およびそれらの組合せは、ハードウェア、ファームウェアおよび/または、コンピュータ読取り可能なプログラムコードロジックで具体化された1つ以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアによって実装され得る。認識されるように、いずれかのそのようなコンピュータプログラム命令は、コンピュータもしくは他のプログラム可能な処理装置上で実行するコンピュータプログラム命令が、方程式、アルゴリズム、またはフローチャートで特定された機能を実装するように、限定はしないが汎用コンピュータもしくは専用コンピュータを含む1つ以上のコンピュータ、またはある機械を製造するための他のプログラム可能な処理装置にロードされ得ることも理解されるであろう、各方程式、アルゴリズム、および/またはフローチャート例示におけるブロック、およびそれらの組合せは、特定された機能もしくは工程を行なう特殊目的のハードウェアベースのコンピュータシステム、または特殊目的のハードウェアおよびコンピュータ読取り可能なプログラムコード論理手段の組合せによって実装され得る。
【0070】
さらに、コンピュータ読取り可能なプログラムコードロジックで具体化されるようなコンピュータプログラム命令は、コンピュータ読取り可能なメモリに格納された命令がフローチャートのブロックにおいて特定された機能を実装するように、1つ以上のコンピュータまたは他のプログラム可能な処理装置を特定のやり方で機能するよう導くことができるコンピュータ読取り可能なメモリ(たとえば非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体)にも格納され得る。コンピュータプログラム命令は、1つ以上のコンピュータもしくは他のプログラム可能な処理装置にロードされて、一連の動作工程を1つ以上のコンピュータもしくは他のプログラム可能な処理装置上で行なわせ、コンピュータもしくは他のプログラム可能な処理装置上で実行する命令が、フローチャートの方程式、アルゴリズム、および/またはブロックにおいて特定された機能を実装するための工程をもたらすように、コンピュータに実装されたプロセスを引起し得る。
【0071】
本明細書に記載される方法およびタスクのいくつかまたはすべては、コンピュータシステムによって行なわれ、完全に自動化され得る。コンピュータシステムは、いくつかの場合、ネットワークによって通信および相互動作して記載した機能を行なう複数の別個のコンピュータまたは計算装置(たとえば物理的なサーバ、ワークステーション、記憶アレイ等)を含み得る。そのような各計算装置は、メモリまたは他の非一時的なコンピュータ読取り可能な記憶媒体もしくは装置に格納されたプログラム命令またはモジュールを実行するプロセッサ(または複数のプロセッサ)を典型的に含む。開示された機能のいくつかまたはすべてはコンピュータシステムの特定用途向け回路系(たとえばASICまたはFPGA)で代替的に実装され得るが、本明細書に開示される様々な機能はそのようなプログラム命令で具体化され得る。コンピュータシステムが複数の計算装置を含む場合、これらの装置を同じ場所に配置してもよいが、必ずしも必要ではない。開示された方法およびタスクの結果は、固体メモリチップおよび/または磁気ディスクといった物理的な記憶装置を異なる状態に変形させることによって永続的に格納され得る。
【0072】
文脈から明らかに別段の要求がある場合を除き、明細書および請求項を通して「備える」等の用語は、排他的または網羅的という意味とは逆に、包括的という意味で、すなわち「含むがそれに限定されない」という意味で解釈されるべきものである。本明細書において一般的に使用される「結合される」という用語は、2つ以上の要素が直接接続されるかまたは1つ以上の中間要素を介して接続されることを意味する。加えて、「本明細書」、「上記」、「下記」という用語および同様の趣旨の用語は、本願において使用する場合、この出願全体を指しておりこの出願の特定の部分を指しているのではない。文脈によっては、上記詳細な説明において単数形または複数形を用いた用語はそれぞれ複数または単数の場合も含み得る。2つ以上のアイテムのリストに関する「または」という用語は、このリスト内のアイテムのうちのいずれか、このリスト内のアイテムすべて、およびこのリスト内のアイテムの任意の組合せという解釈すべてを含む。「典型的な」という用語は、「一例、インスタンスまたは例示として機能する」ことを意味するものとして排他的に本明細書において用いられる。「典型的な」と本明細書に記載されるいずれかの実装例は、必ずしも他の実装例に対して好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0073】
開示は、本明細書に示される実装例に限定することを意図したものではない。本開示に記載される実装例に対する様々な変更が当業者には容易に明らかであろう。本明細書に規定される総括的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく他の実装例に適用され得る。本明細書に示される発明の教示は、他の方法およびシステムに適用することができ、上記の方法およびシステムに限定されない。上記さまざまな実施の形態の要素および動作を組合わせてさらに他の実施の形態を示すことができる。本明細書に記載の新しい方法およびシステムは、他のさまざまな形態で具体化され得る。さらに、本明細書に記載の方法およびシステムの形態についてのさまざまな省略、置換え、および変更は、本開示の精神から逸脱することなく行ない得る。以下の請求項およびその均等物は、本開示の範囲および精神に属するこのような形態または変形を包含することを意図している。
【符号の説明】
【0074】
101 電圧供給ノード、102 電力増幅器、103 結合コンデンサ、107 出力ノード、115 DC−DCコンバータ、116 直列インダクタ、120 誤差増幅器、125 コンデンサ、300 PA動作構成、310 低周波損失補正モジュール。
図1
図2
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図5
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図9A
図9B
図9C
図10
図11