(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6427188
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】メッシュ式断熱看護ベッド
(51)【国際特許分類】
A61G 7/057 20060101AFI20181112BHJP
A61G 7/047 20060101ALI20181112BHJP
【FI】
A61G7/057
A61G7/047
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-532617(P2016-532617)
(86)(22)【出願日】2014年11月28日
(65)【公表番号】特表2016-539691(P2016-539691A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(86)【国際出願番号】CN2014092442
(87)【国際公開番号】WO2015078401
(87)【国際公開日】20150604
【審査請求日】2017年9月12日
(31)【優先権主張番号】201310628493.9
(32)【優先日】2013年11月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】506043505
【氏名又は名称】ワン シャディン
(74)【代理人】
【識別番号】100086461
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 和則
(72)【発明者】
【氏名】ワン シャディン
【審査官】
井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3154984(JP,U)
【文献】
実開昭59−124526(JP,U)
【文献】
実公昭10−009500(JP,Y1)
【文献】
実開昭55−122667(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3043953(JP,U)
【文献】
実開昭63−151133(JP,U)
【文献】
特開2009−045151(JP,A)
【文献】
特開平08−243140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/057
A61G 7/047
A61G 7/02
A61H 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッシュ式断熱看護ベッドであって、
ベッドフレーム、メッシュ状織物、噴霧管、断熱排水底部カバーおよび台座を有し;
前記断熱排水底部カバーは前記ベッドフレームの下部に配置され、前記メッシュ状織物は、少なくとも2つの端部が前記ベッドフレームの対向する2つの対応する端部の間に懸掛され、相互に位置決め構造を形成し;
前記メッシュ状織物の下方に補助耐荷重層を有し、前記補助耐荷重層は格子孔の格子状支持体を有し、前記格子状支持体の前記メッシュ状織物に対向する面の格子線の幅は0.3mm−3mmの間であり、前記格子孔の内接円の直径は5mm−60mmの間であり、前記補助耐荷重層は補助耐荷重フレーム内に配置され、前記補助耐荷重フレームにより前記ベッドフレームの内側に位置し、前記補助耐荷重フレームと前記ベッドフレームとは間隔調節可能な位置決め構造を形成し、負荷をかけない時に、前記メッシュ状織物と前記補助耐荷重層との間の距離は15mmより大きい、
ことを特徴とするメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項2】
前記補助耐荷重層の格子状支持体は剛性体と弾性体を有し、前記補助耐荷重層の上の格子孔は逆さの錐の構造をなし、上部が大きく下部が小さい、ことを特徴とする請求項1に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項3】
前記補助耐荷重層の剛性体の端部に懸掛孔を有し、前記補助耐荷重フレーム上に懸掛コラムを有し、前記補助耐荷重層は前記懸掛孔と前記補助耐荷重フレームの前記懸掛コラムとにより、一緒に取り付けられ;前記補助耐荷重フレーム上のそれぞれの前記懸掛コラムは、前記補助耐荷重フレームに対し垂直な方向に独立して調節でき、垂直方向の変位量は7cmを超えない、ことを特徴とする請求項1または2に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項4】
前記補助耐荷重層の格子状支持体は、縦横に等距離に配列されるステンレス鋼ワイヤとストッパー板から構成され、前記ステンレス鋼ワイヤの両端はそれぞれ、前記ストッパー板の小さな孔を通りぬけた後、バネの一端と固く連結し、前記バネの別の端は補助耐荷重フレーム上で固定され;前記ストッパー板と前記補助耐荷重フレームの間の距離は調節可能であり、かつ選定された位置で固定できる、ことを特徴とする請求項1に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項5】
前記補助耐荷重フレームと前記ベッドフレームは間隔を調節可能な位置決め構造を形成し、前記補助耐荷重フレームが垂直方向に昇降できる最大範囲は8cmより大きくない、ことを特徴とする請求項1、2あるいは4に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項6】
前記メッシュ状織物のメッシュ孔は、前記メッシュ孔を構成する経糸、緯糸の直径が0.55mmより小さく、前記メッシュ孔の直径あるいは内接円の直径が1.5mmより小さく、1つのメッシュ孔ユニットのメッシュ孔開口面積は当該メッシュ孔ユニットの総面積の35%−78%を占め;前記メッシュ状織物の厚さは1.1mmより小さく;前記メッシュ状織物の少なくとも2つの端部は前記ベッドフレームの互いに対向する2つの対応する端部に懸掛し、相互位置決め構造を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項7】
前記メッシュ状織物は経糸または緯糸の一方向または両方向に沿って、経糸または緯糸が密集して形成する交織帯を備え、前記交織帯は2−5本の緊密に配列される経糸または緯糸からなり、前記交織帯は櫛状または格子状の縞が均一に前記メッシュ状織物の上に分布し、2つの隣接する前記交織帯の最小間隔は3mmであり、最大間隔は50mmであり;前記交織帯の表面の溝には、防水の接着剤が被覆、充填される、ことを特徴とする請求項1または6に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【請求項8】
噴霧管が前記メッシュ状織物と前記補助耐荷重層の間に取り付けられ、取り付けの位置は前記ベッドフレームまたは前記補助耐荷重フレームの噴霧管溝の内部であり、前記噴霧管は使用しないときは前記噴霧管溝の内部に隠れている、ことを特徴とする請求項1に記載のメッシュ式断熱看護ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッシュ式断熱看護ベッドであって、通気性が良く、洗浄が容易で、断熱性があり、特に火傷、床ずれの、または長期に寝たきりの、大、小便を自分で処理出来ない裸の病人に適したベッド、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人が経緯糸の直径が比較的細いメッシュ式ベッドの上に横たわる場合、人体の重力の作用の下、経緯糸は弾性伸長し、メッシュ式ベッド上の病人が寝ている姿勢から座った姿勢に変わる場合、お尻の位置に位置するメッシュ状織物が受ける重力は数回増加する。これにより、お尻の位置のメッシュ状織物は時には塑性伸長を生じ、ベッド本体の形状を変形させ、メッシュ状織物を容易に損壊させる。
【0003】
本発明の目的は、上記の従来技術の欠点に対してメッシュ状織物の下方に補助耐荷重層を設け、それは火傷、床ずれの病人に適し、また一般的な長期に寝たきりの、大、小便を自分で処理出来ない裸の病人に適し、半自動式の洗浄機能を備えるメッシュ式断熱看護ベッドを発明することである。
【発明の概要】
【0004】
本発明の技術方案は:メッシュ式断熱看護ベッドであって、ベッドフレーム、メッシュ状織物、噴霧管、断熱排水底部カバーおよび台座を有し;断熱排水底部カバーはベッドフレームの下部に配置され、そのメッシュ状織物は、少なくとも2つの端部がベッドフレームの対向する2つの対応する端部の間に懸掛され、相互に位置決め構造を形成し; メッシュ状織物の下方に補助耐荷重層を有し、補助耐荷重層は格子孔の格子状支持体を有し、その格子状支持体はメッシュ状織物に対向する面の格子線の幅が0.3mm−3mmの間であり、格子孔の内接円の直径が5mm−60mmの間であり、補助耐荷重層は補助耐荷重フレーム内に配置され、補助耐荷重フレームによりベッドフレームの内側に位置し、補助耐荷重フレームとベッドフレームとは間隔が調節可能な位置決め構造を形成し、負荷をかけない時に、メッシュ状織物と補助耐荷重層との間の距離は15mmより大きい、ことを特徴とするメッシュ式断熱看護ベッド。
【0005】
そして人体の上部は毛布その他のアイテムにより覆われ;断熱排水アンダーカバーは、お尻に対応する位置の下方に凹面漏斗状の構造をなし、漏斗の最下部は排水口を備え;その断熱排水アンダーカバーは強化層、断熱材料層と内側表面に位置する防水層を有し;断熱層と人体の間の閉鎖空間内に、新鮮な空気を送る機能を持つ恒温、恒湿装置が繋がり、恒温、恒湿制御をおこなう。
【0006】
補助耐荷重層の格子状支持体は剛性体と弾性体からなり、この補助耐荷重層の格子孔は逆立ちした錐の構造をなし、上側が大きく下側が小さい。
【0007】
補助耐荷重層の剛性体の端部は懸掛孔を有し、補助耐荷重フレーム上に懸掛コラムを有し、補助耐荷重層は懸掛孔を介して補助耐荷重フレームの懸掛コラムに対して一緒に取り付けられ;補助耐荷重層の懸掛形状と人体の曲線を互いに一致させるために、その補助耐荷重フレーム上のそれぞれの懸掛コラムが補助耐荷重フレームに対して垂直方向に独立して調節可能であり、垂直調節の変位量は7cmより大きくない。
【0008】
補助耐荷重層の格子状支持体は縦横に等距離に配列されるステンレス鋼のワイヤとストッパー板から構成され、そのステンレス鋼のワイヤの両端はそれぞれストッパー板の孔をくぐった後、バネの一方の端部と連結し、バネの他方の端部は補助耐荷重フレーム上に固定される;そのステンレス鋼ワイヤの外周は弾性防水層に包まれる;そのストッパー板と補助耐荷重フレームの間の距離は調整可能であり、また選定された位置に固定され得る。
【0009】
補助耐荷重層の懸掛曲線を目視観察するため、補助耐荷重フレームの外部垂直面に懸掛コラムと同期して変位する表示ストライプを設ける;人体の肩から膝にかけての範囲に対応するメッシュ状織物は圧力変化を比較的多く受け、したがってその位置の下方にだけ補助耐荷重層と補助耐荷重フレームを設置する必要があり、また尻に対応する位置の下方だけに補助耐荷重層と補助耐荷重フレームを設置することもできる。補助耐荷重層と補助耐荷重フレームの長さはベッド全体の長さの60%より小さい。
【0010】
補助耐荷重フレームとベッドフレームはその間隔を調節可能な位置決め構造を形成し、補助耐荷重フレームの垂直方向の最大昇降範囲は8cmより大きくない。
【0011】
メッシュ状織物の網孔の直径あるいは網孔の内接円の直径は網孔を構成する経糸、緯糸の直径の2倍―6倍であり、網孔を構成する経糸、緯糸の直径は0.55mmより小さく、網孔の直径あるいは網孔の内接円の直径は1.5mmより小さく、1つの網孔のユニットの開口部面積は網孔ユニットの総面積の35%−78%である:このメッシュ状織物の厚みは1.1mmより小さい;そのメッシュ状織物は少なくとも2つの端部がベッドフレームの対向する2つの対応する端部の間に懸掛され、相互位置決め構造を形成する。
【0012】
メッシュ状織物は単一の経糸、緯糸を交織して形成され、メッシュ状織物の使用寿命を向上させるため、単一の経糸、緯糸の交叉部分を接着する必要がある、しかし経糸、緯糸の直径は0.55mmより小さいので、交叉部分の面積は非常に小さい、そのためいかなる技術方法を使って接着しても、経糸と緯糸の接着は強固ではなく、簡単にほどけてしまう。本発明の接着方法は以下の通りである:
【0013】
そのメッシュ状織物は、経糸または緯糸の一方向または両方向に沿って、密集した経糸または緯糸が形成する交織帯を備え、その交織帯は2−5本の緊密に配列された経糸または緯糸から構成され、その交織帯はそのメッシュ状織物上に櫛状または格子状の縞が均一に分布し、2つの隣接する交織帯の最小距離は3mmであり、最大距離は50mmである;経糸または緯糸の径方向断面は円形または円形に近いため、密集した経糸または緯糸が配列する交織帯の表面は溝を有し、その交織帯の表面の溝には防水の接着剤が被覆かつ充填され、それにより強固な接着の目的を達することが出来る。この種の格子の柵状の接着方法は、経糸、緯糸の断裂を交織帯により囲まれる1つの格子にのみ発生させることができ、それにより大幅にメッシュ状織物の耐久性を向上させる。
【0014】
噴霧管がメッシュ状織物と補助耐荷重層の間に配置され、その位置はベッドフレームまたは補助耐荷重フレームの噴霧管溝の中であり、噴霧管は使用しないときは噴霧管溝の中に隠れている。
【0015】
本発明の動作原理は以下の通りである:
メッシュ状織物が受ける力はベッドフレームに転送され、また補助耐荷重層が受ける力は全て補助耐荷重フレームに転送される。
ベッドフレームの間に懸掛されるメッシュ状織物は、人体の重力の作用下で弾性伸長を生じ、伸長する長さが設定値を超えると、メッシュ状織物と下方の補助耐荷重層が接触し、その後人体の重量は補助耐荷重層により分担され、メッシュ状織物は継続して伸長されることがない。メッシュ状織物と補助耐荷重層の間の距離の変更は、メッシュ状織物の伸長する長さの設定値を変更するであろう。
【0016】
メッシュ状織物は弾性に伸長された状態で動作しなくてはならず、そのためメッシュ状織物は人体の重量の一部を負担しなければならず、補助耐荷重層は残りの部分の重量のみを分担する、この点が本発明と公知のベッドとの重要な相違点である。そして公知のベッドは本発明に記載するこのような動作状態を有しない。
【0017】
本発明は以下の状態での動作は許可されない:人体がその看護ベッド上にある場合、メッシュ状織物と補助耐荷重層との間の距離が小さすぎるため、メッシュ状織物が人体の重量を全く分担せず、あるいは僅かにしか分担せず、メッシュ状織物が弾性伸長を生じず、人体重量の全部あるいは少なくとも大部分が補助耐荷重層により負担され、補助耐荷重層が大きな格子孔の構造であるため、皮膚と肉が補助耐荷重層の格子孔の中にはまり込むようにさせ、このような動作状態の長期維持が人体に対し傷害を生じる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下で本発明に対し具体的な図を参照してさらに説明を行う:
【
図1】メッシュ式断熱看護ベッドの概略斜視図である。
【
図2】メッシュ式断熱看護ベッドの概略分解斜視図である。
【0019】
その中で:
1−ベッドフレーム;2−メッシュ状織物;21−経糸、緯糸;22−メッシュ孔;
23−交織帯;3−噴霧管;31−噴霧管溝;4−断熱排水底部カバー;
5−台座;6−補助耐荷重層;61−補助耐荷重フレーム;62−格子孔;
63−剛性体;64−弾性体;65−懸掛コラム;66−ステンレス鋼ワイヤ;
67−ストッパー板;68−バネ;D−格子線の幅;
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施例1)
図1と
図2を参照して、メッシュ式断熱看護ベッドは主に、ベッドフレーム1、メッシュ状織物2、噴霧管3、断熱排水底部カバー4、台座5、および補助耐荷重層6を有し、本実施例では台座5は支持脚の形状で示され、また両側の支持脚の着地部分はローラーを備え、それにより看護ベッドを押して前に進めることが出来るようにしている。
【0021】
断熱排水底部カバー4はベッドフレーム1の下部に配置され、メッシュ状織物2の少なくとも2つの端部がベッドフレーム1の対向する2つの対応する端部の間に懸掛し、相互位置決め構造を形成する;詳細には、メッシュ状織物2の両方の長い端部は、懸掛の構造によってベッドフレーム1の上に位置決めされている;補助耐荷重層6はメッシュ状織物2の下方に設置され、噴霧管3はメッシュ状織物2と補助耐荷重層6の間に取り付けられ、取り付けの位置はベッドフレーム1または補助耐荷重フレーム61の噴霧管溝31の内部であり、噴霧管3は使用しないときは噴霧管溝31の内部に隠れている。作動時に噴霧管3は噴霧管溝31の内部より伸びて出て、水平方向に扇型にスイングし、スイング角度は170度以内であり、スイング時に噴霧管3は上下など各方向に向いて水を噴射し、メッシュ状織物2の下側表面と補助耐荷重層6の上側表面を洗浄する。洗浄時はベッド上の人体の姿勢を変える必要があり、人の体が左に向くと、中間部分を含む右側のメッシュ状織物2の下側表面と補助耐荷重層6の上側表面を洗浄でき;逆に人の体が右に向くと、中間部分を含む左側を洗浄できる。
【0022】
図1−4を参照して、補助耐荷重層6は格子孔62の剛性体63と弾性体64を有し、弾性体64の外側は防水、汚物防止の表面層で包まれてもよく、その補助耐荷重層6上の格子孔62は逆さの錐の構造をなし、上が大きく下が小さく、格子孔62の内接円の直径は5mm−60mmの間であり、格子孔62により分離される弾性体64構造はメッシュ状織物2の下方にある格子状支持体を構成し、メッシュ状織物に対向するその格子状支持体の面の格子線の幅Dは0.3mm−3mmの間である;補助耐荷重層6は補助耐荷重フレーム61内に配置され、補助耐荷重フレーム61によりベッドフレーム1の内側に配置され、補助耐荷重フレーム61とベッドフレーム1はその間の距離が調節可能な位置決め機構を形成し、荷重が掛からない時に、メッシュ状織物2と格子状支持面の距離は15mmより大きい;詳細には、補助耐荷重層6の剛性体63の端部は懸掛孔を備え、補助耐荷重フレーム61上に懸掛コラム65を有し、補助耐荷重層6は懸掛孔と補助耐荷重フレーム61の懸掛コラム65によって一緒に取り付けられる;その補助耐荷重フレーム61の上のそれぞれの懸掛コラム65は、補助耐荷重フレーム61に対して垂直方向に独立した調節をすることができ、垂直方向の調節の変位量は7cmより大きくない。
【0023】
さらに、補助耐荷重フレーム61とベッドフレーム1はその間の距離が調節可能な位置決め機構を形成し、その補助耐荷重フレーム61が垂直方向に上下可能な最大の範囲は8cmより大きくなく、補助耐荷重層6とメッシュ状織物2の最適な間隔は、医者の要求と個人的習慣により調節される。
【0024】
図5を参照して、そのメッシュ状織物2のメッシュ孔22の直径あるいは内接円の直径は、メッシュ孔を構成する経糸、緯糸21の直径の2倍−6倍であり、メッシュ孔を構成する経糸、緯糸21の直径は0.55mmより小さく、メッシュ孔22の直径あるいは内接円の直径は1.5mmより小さく、1つのメッシュ孔22ユニットのメッシュ孔開口面積はそのメッシュ孔ユニットの総面積の35%−78%を占め;メッシュ状織物2の厚さは1.1mmより小さい。さらに、メッシュ状織物2は経糸または緯糸の一方向または両方向に沿って、経糸または緯糸が密集して形成する交織帯23を備え、その交織帯23は2−5本の緊密に配列される経糸または緯糸からなり、その交織帯23は櫛状または格子状の縞が均一にメッシュ状織物2の上に分布し、2つの隣接する交織帯23の最小間隔は3mmであり、最大間隔は50mmである;交織帯23の表面の溝には防水接着剤が被覆、充填される。
【0025】
(実施例2)
図6を参照して、補助耐荷重フレーム61内に、補助耐荷重フレーム61の長辺と短辺の方向に平行に、縦横に等距離に配列するステンレス鋼ワイヤ66を備え、配列間隔は5mm−60mmである;ステンレス鋼ワイヤ66はストッパー板67の小さな孔を通りぬけた後、バネ68の1つの端と固く連結し、バネ68の別の端は補助耐荷重フレーム61と強固に連結する;ステンレス鋼ワイヤ66とストッパー板67の小さな孔は滑りばめを形成し、しかしバネ68はストッパー板67の小さな孔を通過できない;ステンレス鋼ワイヤ66、バネ68、ストッパー板67の3者は補助耐荷重フレーム61と共に弾性連結と相互位置決め関係を形成する;ステンレス鋼ワイヤ66の伸長する長さはごくわずかであり、バネ68の伸縮値はストッパー板67と補助耐荷重フレーム61の間の距離により決まり、この2つの間の距離が増加すると、バネ68の伸縮値が増加する。ステンレス鋼ワイヤ66、バネ68、ストッパー板67の3者は組み合わされて補助耐荷重層6を構成する。