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特許6427206ソフトコアカップ、ソフトコアカップを製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6427206
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】ソフトコアカップ、ソフトコアカップを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/00 20060101AFI20181112BHJP
   A47G 19/22 20060101ALI20181112BHJP
   B65D 77/06 20060101ALI20181112BHJP
【FI】
   A47G19/00 N
   A47G19/00 A
   A47G19/22 A
   B65D77/06 F
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-566639(P2016-566639)
(86)(22)【出願日】2016年9月6日
(65)【公表番号】特表2018-516095(P2018-516095A)
(43)【公表日】2018年6月21日
(86)【国際出願番号】CN2016098181
(87)【国際公開番号】WO2017156988
(87)【国際公開日】20170921
【審査請求日】2016年11月2日
(31)【優先権主張番号】201610150867.4
(32)【優先日】2016年3月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】▲シン▼ 政
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲寧▼▲寧▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 磊
【審査官】 大宮 功次
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第202154451(CN,U)
【文献】 特開2013−047104(JP,A)
【文献】 中国実用新案第203914352(CN,U)
【文献】 中国実用新案第201542254(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/00
A47G 19/22
B65D 77/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップハウジング及びカップライナーを含み、
前記カップライナーは、第1カップ開口部及び軟質材料から構成された第1カップ本体を含み、
前記カップハウジングは、硬質材料から構成され、
前記カップライナーは、前記第1カップ開口部を介して、前記カップハウジングに接合固定され
前記カップハウジングは、第2カップ開口部及び第2カップ本体を含み、前記第2カップ開口部の内側側壁は、ねじ山によって、前記第1カップ開口部の外側側壁に回転接合され、
前記カップライナーが前記第2カップ本体内に装着された時に、前記第1カップ本体の底部は前記第2カップ本体の底部上に接触した状態が保たれ、
前記第1カップ開口部の内径は前記第1カップ本体の内径と同一であり、前記第1カップ開口部の外径は前記第1カップ本体の外径より大きく、前記第1カップ本体の外径は前記第2カップ本体の内径より小さい
ことを特徴とするソフトコアカップ。
【請求項2】
前記ソフトコアカップは、カップカバーをさらに含み、
前記第2カップ開口部の内側側壁は、ねじ山によって、前記第1カップ開口部の外側側壁の下部に回転接合され、
前記カップカバーの内側側壁は、ねじ山によって、前記第1カップ開口部の外側側壁の上部に回転接合される
ことを特徴とする請求項に記載のソフトコアカップ。
【請求項3】
前記ソフトコアカップは、硬質材料から構成されたカップカバーをさらに含み、
前記カップカバーは、カバートップ及びカバー本体を含み、前記カバー本体の第1端部の外径は前記カバー本体の第2端部の外径より大きく、前記カバー本体の第1端部は前記カバートップに接続され、前記カバー本体の第1端部の外径は前記第1カップ開口部の内径より大きく、前記カバー本体の第2端部は、前記第1カップ開口部内に収納される、
又は、
前記第1カップ開口部の内側側壁には、少なくとも2層の互いに平行に配置されるねじ山が設置され、前記カバー本体の外側側壁は、前記互いに平行に配置されるねじ山によって、前記第1カップ開口部の内側側壁の上部に固定される
ことを特徴とする請求項に記載のソフトコアカップ。
【請求項4】
前記ソフトコアカップは、軟質材料から構成されたカップカバーをさらに含み、
前記カップカバーは、カバー本体を含み、前記カバー本体の内径は前記第1カップ開口部の外径と同一であり、前記カバー本体の内側側壁は前記第1カップ開口部の外側側壁に対して吸い付くとともに取り囲むか、
又は、
前記カバー本体の内径は前記第2カップ開口部の外径と同一であり、前記カバー本体の内側側壁は前記第2カップ開口部の外側側壁に対して吸い付くとともに取り囲む
ことを特徴とする請求項に記載のソフトコアカップ。
【請求項5】
前記第1カップ本体の内側側壁に、複数の凸部が設置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のソフトコアカップ。
【請求項6】
前記第1カップ開口部と、前記第1カップ本体とは、軟質材料によって接合される
ことを特徴とする請求項1に記載のソフトコアカップ。
【請求項7】
前記第1カップ本体のカップ本体部とカップ底部とは、円弧状の接合部によって、接合される
ことを特徴とする請求項1に記載のソフトコアカップ。
【請求項8】
請求項1乃至7の中のいずれかの1項に記載のソフトコアカップを製造する方法であって、
硬質材料を利用して前記第1カップ開口部を1回目に射出成形し、前記第1カップ開口部に対して軟質材料を利用して第1カップ本体を2回目に射出成形して、一部の軟質材料が前記第1カップ開口部の表面を囲むようにする
ことを特徴とするソフトコアカップを製造する方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ設計分野に関し、特に、ソフトコアカップに関する。
【背景技術】
【0002】
カップは、一般的に、人々によって液体を収納する容器であり、長期間にかけて使用すると、カップの内壁に汚れが付着される。
【0003】
現在市場に販売されているカップの材料は、ほとんどが硬質材料であるため、ユーザによってカップ内壁上の汚れを洗浄しようとすると、手をカップ内に入れて道具を利用して洗浄しなければならない。このようなカップ洗浄方法は非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、市場に販売されているカップの材料のほとんどが硬質材料であるため、ユーザによるカップ洗浄が非常に不便になっている問題を解決するために、ソフトコアカップを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る第1の実施形態では、ソフトコアカップを提供する。
【0006】
上記ソフトコアカップは、カップハウジング及びカップライナーを含み、
上記カップライナーは、第1カップ開口部及び軟質材料から構成された第1カップ本体を含み、
上記カップハウジングは、硬質材料から構成され、
上記カップライナーは、上記第1カップ開口部を介して、上記カップハウジングに接合固定される。
【0007】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する構成は、以下の有益な効果をもたらす。軟質材料を利用してカップライナーの第1カップ本体を構成しているが、軟質材料は変形し易いから、ユーザによりカップライナーを圧迫しながら捻ったり捏ねたりすることで、カップライナーの内壁を洗浄できる。したがって、現在市場に販売されているカップの材料のほとんどが硬質材料であるため、ユーザのカップ洗浄が非常に不便になっている問題を解決できる。このため何の道具が無くても簡便かつ迅速にカップを手洗いできるという効果を奏する。
【0008】
一態様として、上記カップハウジングは、第2カップ開口部及び第2カップ本体を含み、上記第2カップ開口部の内側側壁は、ねじ山によって、上記第1カップ開口部の外側側壁に回転接合される。
【0009】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。第2カップ開口部の内側側壁が、ねじ山によって、第1カップ開口部の外側側壁に回転接合されることにより、カップライナーがカップハウジングに接合固定されて、カップライナーがカップハウジング内で振動したり、カップハウジング内から落下したりすることを防止した。
【0010】
一態様として、上記ソフトコアカップは、カップカバーをさらに含み、
上記第2カップ開口部の内側側壁は、ねじ山によって、上記第1カップ開口部の外側側壁の下部に回転接合され、
上記カップカバーの内側側壁は、ねじ山によって、上記第1カップ開口部の外側側壁の上部に対して回転接合される。
【0011】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。カップカバーの内側側壁が、ねじ山によって、第1カップ開口部の外側側壁の上部に回転接合されることにより、カップカバーとカップライナーの第1カップ開口部とを密着させる。このため、カップライナーの密封性を保証し、カップカバーとカップライナーとが回転接合された後のカップライナー内の液体の漏れを有効に防止できる。
【0012】
一態様として、上記ソフトコアカップは、硬質材料から構成されたカップカバーをさらに含み、
上記カップカバーは、カバートップ及びカバー本体を含み、上記カバー本体の第1端部の外径は上記カバー本体第2端部の外径より大きく、上記カバー本体の第1端部は上記カバートップに接続され、上記カバー本体の第1端部の外径は上記第1カップ開口部の内径より大きく、上記カバー本体の第2端部は、上記第1カップ開口部内に収納されるか、
又は、
上記第1カップ開口部の内側側壁には、少なくとも2層の互いに平行しているねじ山が設置され、上記カバー本体の外側側壁は、上記互いに平行に配置されるねじ山によって、上記第1カップ開口部の内側側壁の上部に固定される。
【0013】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。カップカバーを「上部が大きくて下部が小さい」円錐台状に設計するか、又は、カップカバーのカバー本体の外壁に互いに平行に配置されるねじ山を設置することにより、カップカバーが第1カップ開口部をより堅固にブロックする。このため、カップライナーの密封性を保証することで、カップライナー内の液体の漏れを有効に防止できる。
【0014】
一態様として、上記ソフトコアカップは、軟質材料から構成されたカップカバーをさらに含み、
上記カバー本体の内径は上記第1カップ開口部の外径と同一であり、上記カバー本体の内側側壁は上記第1カップ開口部の外側側壁に対して吸い付くとともに取り囲むか、
又は、
上記カバー本体の内径は上記第2カップ開口部の外径と同一であり、上記カバー本体の内側側壁は上記第2カップ開口部の外側側壁に対して吸い付くとともに取り囲む。
【0015】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。軟質材料の変形性及び吸い付き性を利用して、軟質材料から構成されたカバー本体の内側側壁が第1カップ開口部の外側側壁、又は、第2カップ開口部の外側側壁に対して吸い付くとともに取り囲むようにすることにより、カップカバーが第1カップ開口部をしっかりとブロックするようにする。これにより、カップライナーの密封性を保証して、カップライナー内の液体の漏れを有効に防止した。
【0016】
一態様として、上記第1カップ本体の内側側壁に、複数の凸部が設置されている。
【0017】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。第1カップ本体の内側側壁に複数の凸部を設置することにより、カップライナーが捻られたり捏ねられたりする際に、カップライナーの内側側壁の間で発生する摩擦力が増加する。これにより、カップライナーを手動で捻ったり捏ねたりすることによる洗浄効果をより高めた。
【0018】
一態様として、上記第1カップ開口部と、上記第1カップ本体とは、軟質材料によって接合される。
【0019】
一態様として、上記第1カップ本体のカップ本体部とカップ底部とは、円弧状の接合部によって、接合される。
【0020】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。円弧状の接合部を利用して第1カップ本体のカップ本体部とカップ底部とを接合することにより、第1カップ本体の底部が360°にわたって洗浄デッドスペースのないカップ底部として構成されるようにした。これにより、ユーザが手動でカップライナーを洗浄する際の難易度を低下させるとともに、洗浄効果をより高めた。
【0021】
一態様として、上記カップライナーが上記カップ本体内に装着された時に、上記第1カップ本体の底部が上記第2カップ本体の底部上に接触した状態が保たれる。
【0022】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。
【0023】
第1カップ本体の底部を第2カップ本体の底部上に接触した状態が保たれることの作用により、カップライナー内に液体を収納した後にカップライナーがカップハウジング内で前後に移動することで液体が漏れることを有効に回避した。
【0024】
一態様として、上記第1カップ開口部の内径は上記第1カップ本体の内径と同一であり、上記第1カップ開口部の外径は上記第1カップ本体の外径より大きく、上記第1カップ本体の外径は上記第2カップ本体の内径より小さい。
【0025】
本発明に係る第1の実施形態によって提供する一態様の構成は、以下の有益な効果をもたらす。第1カップ本体の外径を第2カップ本体の内径より小さくなるようにすることで、第1カップ本体と第2カップ本体との間にスペースを形成した。これにより、ソフトコアカップの断熱の性能を改善した。
【0026】
一態様として、硬質材料を利用して上記第1カップ開口部を1回目に射出成形し、上記第1カップ開口部に対して軟質材料を利用して第1カップ本体を2回目に射出成形することで、一部の軟質材料が上記第1カップ開口部の表面を囲むようにする。
【0027】
以上の包括的な記述と以下の詳細な記述は、単に例示的なものであり、本発明を制限するものではないと、理解するべきである。
【0028】
ここでの図面は、明細書に合併されて本明細書の一部を構成して本発明に合致する実施例を示し、明細書とともに本発明の原理の説明するために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】例示的な一実施例に係るソフトコアカップの構成を示す模式図である。
図2】例示的な一実施例に係るソフトコアカップのカップライナーの断面の構成を示す模式図である。
図3】例示的な一実施例に係るソフトコアカップのカップライナーのフォース構造を示す模式図である。
図4】例示的な一実施例に係るソフトコアカップの構成を示す模式図である。
図5】例示的な一実施例に係るソフトコアカップの構成を示す模式図である。
図6】例示的な一実施例に係るソフトコアカップのカップカバーの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明する。また、説明中の例は、図面に示している。以下の記述において、図面を説明する際に特に説明しない場合、異なる図面中の同一の符号は、同一又は同様の要素を意味する。以下の例示的な実施例において記述する実施方法は、本発明に合致するすべての実施方法を代表しない。逆に、それらは、添付の特許請求の範囲において詳細に記述された、本発明のいくつかの態様と合致する装置、及び方法の例に過ぎない。
【0031】
図1は、例示的な一実施例に係るソフトコアカップの構成を示す模式図である。図1に示したように、上記ソフトコアカップは、カップハウジング120及びカップライナー110を含む。
【0032】
カップライナー110は、第1カップ開口部111及び軟質材料から構成された第1カップ本体112を含む。
【0033】
カップハウジング120は、硬質材料から構成され、カップライナー110は、第1カップ開口部111を介してカップハウジング120に接合固定される。
【0034】
上記のように、本発明によって提供されるソフトコアカップによると、軟質材料を利用してカップライナーの第1カップ本体を構成する。ここで軟質材料は変形し易いから、ユーザによりカップライナーを押し出して捻ったり捏ねたりすることで、カップライナーの内壁を洗浄できる。したがって、現在市場に販売されているカップの材料のほとんどが硬質材料であるため、ユーザのカップ洗浄が非常に不便になっている問題を解決する。このため何の道具が無くても簡便かつ迅速にカップを手洗いできる効果をもたらす。
【0035】
軟質材料のカップライナーをカップハウジングにマッチングさせることで、水を収納し、且つ、洗浄しやすいという効果を得るために、以下、図2乃至図4を参照して、ソフトコアカップの構成を説明する。
【0036】
図2は、例示的な一実施例に係るソフトコアカップのカップライナーの断面の構成を示す模式図である。図2に示したように、上記ソフトコアカップは、カップライナー110を含む。
【0037】
カップライナー110は、第1カップ開口部111及び軟質材料から構成された第1カップ本体112を含む。このような軟質材料は、圧力を受けると容易に変形し、圧力がなくなると回復する。
【0038】
カップライナー110の第1カップ開口部111の材質は、硬質材料であってもよいし、軟質材料であってもよい。第1カップ開口部111の材質が硬質材料である場合、第1カップ開口部111と第1カップ本体112とは軟質材料によって接合される。第1カップ開口部111の材質が軟質材料であることで、第1カップ開口部111と第1カップ本体112とは一体的なカップライナーを形成する。
【0039】
一態様として、硬質材料を利用して第1カップ開口部111を1回目に射出成形し、軟質材料を利用して第1カップ開口部111に対して第1カップ本体112を2回目に射出成形して、一部の軟質材料が第1カップ開口部111の表面を囲むようにする。図2を参照すると、第1カップ開口部111の黒い充填部位が、硬質材料を利用して1回目に射出成形した第1カップ開口部の内層111aである。軟質材料を利用して第1カップ開口部の内層111aに対して2回目に射出成形することで、軟質材料が第1カップ開口部の内層111aの表面を囲むようにして、第1カップ開口部111を形成する。
【0040】
第1カップ本体112のカップ本体部とカップ底部112bとは、円弧状の接合部によって接合される。これにより、第1カップ本体112の底部112bが360°にわたって洗浄デッドスペースがないカップ底部となるように形成する。
【0041】
図3は、例示的な一実施例に係るソフトコアカップのカップライナーのフォース構造を示す模式図である。図3に示したように、第1カップ本体112の外側側壁が、外部から内部(例えば、圧力方向a、または、圧力方向b)への圧力を受けると、第1カップ本体112は力をうけて変形されることになる。第1カップ本体112が一定の程度変形された後には、第1カップ本体112の内側側壁は、互いに接触することになる。この時、カップライナー110の内部に清水をを注入して、第1カップ本体112を往復に捻ったり捏ねたりすると、カップライナー110を洗浄する目的を達することができる。
【0042】
図2を参照すると、一態様として、在カップライナー110の第1カップ本体112の内側側壁に、複数の凸部112aが設置されている。このようにすると、第1カップ本体112が往復するように捻られたり捏ねられたりする際に、第1カップ本体112の内側側壁の間で発生する摩擦力が増加する。これにより、手動で捻ったり捏ねたりすることでカップライナー110を洗浄できる効果を得ることができる。
【0043】
上記のように、本発明によって提供されるソフトコアカップによると、軟質材料を利用してカップライナーの第1カップ本体を構成する。軟質材料は変形し易いから、ユーザによりカップライナーを押し出して捻ったり捏ねたりすることで、カップライナーの内壁を洗浄できる。したがって、現在市場に販売されているカップの材料のほとんどが硬質材料であるため、ユーザのカップ洗浄が非常に不便になっている問題を解決する。このため何の道具が無くても簡便かつ迅速にカップを手洗いできる効果をもたらす。
【0044】
本実施例において、第1カップ本体の内側側壁に複数の凸部を設置することにより、カップライナーが捻られたり捏ねられたりする際に、カップライナーの内側側壁の間で発生する摩擦力が増加する。これにより、カップライナーを手動で捻ったり捏ねたりする洗浄効果をより高めた。
【0045】
本実施例において、円弧状の接合部を利用して第1カップ本体のカップ本体部とカップ底部とを接合することにより、第1カップ本体の底部が360°にかけて洗浄デッドスペースのないカップ底部として構成されるようにして、ユーザが手動でカップライナーを洗浄する際の難易度を低下させることで、洗浄効果を改善した。
【0046】
図4は、例示的な一実施例に係るソフトコアカップの構成を示す模式図である。図4に示したように、上記ソフトコアカップは、カップハウジング120をさらに含む。
【0047】
カップハウジング120は、硬質材料から構成され、カップライナー110は、カップハウジング120内に装着され、第1カップ開口部111によってカップハウジング120に接合固定される。ここで、カップハウジング120は、第2カップ開口部121及び第2カップ本体122を含む。第2カップ開口部121の内側側壁は、ねじ山によって、第1カップ開口部111の外側側壁に回転接合される。第1カップ開口部111の外径と第2カップ開口部121の内径とは、同一である。
【0048】
第2カップ開口部121と第1カップ開口部111とを固定するための方法は、少なくとも以下の二種の方法があることを、説明する必要がある。
【0049】
第1の方法において、第2カップ開口部121の内側側壁上のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁上のねじ山とが、回転ねじ山であり、第2カップ開口部121内側側壁が、ねじ山回転の方法によって、第1カップ開口部111の外側側壁に、回転接合される。ここで、第2カップ開口部121内側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山とは、いずれも、凸型ねじ山であるか、又は、第2カップ開口部121内側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であるか、又は、第2カップ開口部121内側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であってもよい。
【0050】
第2の方法において、第2カップ開口部121の内側側壁上のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁上のねじ山とが、非回転ねじ山であり、且つ、ねじ山が軟質材料から構成され、第2カップ開口部121の内側側壁と第1カップ開口部111の外側側壁上のねじ山とがいずれも第1カップ開口部111に平行に配置され、第2カップ開口部121の内側側壁が、ねじ山を互いに嵌め込む方法によって、第1カップ開口部111の外側側壁に固定される。ここで、第2カップ開口部121の内側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山とは、いずれも、凸型ねじ山であるか、又は、第2カップ開口部121の内側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であってもよい。第2カップ開口部121の内側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山とが、いずれも、凸型ねじ山である場合、第2カップ開口部121及び/又は第1カップ開口部111のねじ山の数が、少なくとも2個であることで、カップライナー110を固定させる作用を有する必要があることを、説明する必要がある。
【0051】
当然ながら、第2カップ開口部121と第1カップ開口部111とを固定する方法として、その他の実現方法を採用してもよく、このようなその他の実現方法も本発明の保護範囲に属する。
【0052】
一態様として、カップライナー110がカップハウジング120内に装着された際に、第1カップ開口部111の内径と第1カップ本体112の内径とは同一であり、第1カップ開口部111の外径は第1カップ本体112の外径より大きく、第1カップ本体111の外径は第2カップ本体122の内径より小さい。このようにして、第1カップ本体111と第2カップ本体122との間でスペースを形成することにより、ソフトコアカップの断熱の性能を改善できる。
【0053】
一態様として、カップライナー110に液体が収納された後にカップハウジング120内で前後に移動することを防止するために、カップライナー110をカップハウジング120内に配置した状態が保たれる際に、第1カップ本体112の底部が第2カップ本体122の底部上に接触した状態が保たれる。
【0054】
上記のように、本発明によって提供されるソフトコアカップによると、軟質材料を利用してカップライナーの第1カップ本体を構成する。軟質材料は変形し易いから、ユーザによりカップライナーを押し出して捻ったり捏ねたりすることで、カップライナーの内壁を洗浄できる。したがって、現在市場に販売されているカップの材料のほとんどが硬質材料であるため、ユーザのカップ洗浄が非常に不便になっている問題を解決する。このため何の道具が無くても簡便かつ迅速にカップを手洗いできる効果をもたらす。
【0055】
本実施例において、第2カップ開口部の内側側壁が、ねじ山によって、第1カップ開口部の外側側壁に回転接合されることにより、カップライナーがカップハウジングに接合固定されて、カップライナーがカップハウジング内で振動したり、カップハウジング内から落下したりすることを防止した。
【0056】
本実施例において、第1カップ本体の底部を第2カップ本体の底部上に接触した状態が保たれることにより、カップライナー内に液体を収納した後にカップライナーがカップハウジング内で前後に移動して液体が漏れることを有効に回避した。
【0057】
本実施例において、第1カップ本体の外径を第2カップ本体の内径より小さくなるようにすることで、第1カップ本体と第2カップ本体との間でスペースを形成したことにより、ソフトコアカップの断熱の性能を改善した。
【0058】
さらなる一実施例において、ソフトコアカップのカップライナー内の水温を保証するために、また、カップライナー内に水を収納した後のソフトコアカップを携帯できるようにするために、ソフトコアカップが、図4に示したカップカバー130のようなカップカバーを、さらに含むようにしてもよい。
【0059】
図4を参照すると、第2カップ開口部121の内側側壁は、ねじ山111cによって、第1カップ開口部111の外側側壁の下部に回転接合され、カバー本体132の内側側壁は、ねじ山111bによって、第1カップ開口部111の外側側壁の上部に回転接合される。
【0060】
カップカバー130が硬質材料から構成される必要がある場合、ねじ山が互いに異なる性質の材料から構成される。この時、カバー本体132と第1カップ開口部111とを固定する方法としては、以下の方法がある。
【0061】
(1)カップカバー130が硬質材料から構成され、且つ、カバー本体132の内径が第1カップ開口部111の外径と同一である場合、カバー本体132と第1カップ開口部111とを固定させる方法として、少なくとも以下の二種の方法がある。
【0062】
第1の方法において、カバー本体132の内側側壁上のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁上のねじ山とが、回転式ねじ山であり、カバー本体132の内側側壁が、ねじ山回転の方法によって、第1カップ開口部111の外側側壁に、回転接合される。ここで、カバー本体132の内側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山とは、いずれも、凸型ねじ山であるか、又は、カバー本体132の内側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であるか、又は、カバー本体132の内側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であってもよい。
【0063】
第2の方法において、カバー本体132の内側側壁上のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁上のねじ山とが、非回転ねじ山であり、且つ、ねじ山が軟質材料から構成され、カバー本体132の内側側壁上のねじ山と第1カップ開口部111の外側側壁上のねじ山とがいずれも第1カップ開口部111に平行に配置され、カバー本体132の内側側壁が、ねじ山を互いに嵌め込む方法によって、第1カップ開口部111の外側側壁に固定される。ここで、カバー本体132の内側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山とは、いずれも、凸型ねじ山であるか、又は、カバー本体132の内側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であってもよい。カバー本体132の内側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の外側側壁のねじ山とが、いずれも、凸型ねじ山である場合、カバー本体132及び/又は第1カップ開口部111のねじ山の数は、少なくとも2個であり、カップカバー130を固定させる作用を有する必要があることを、説明する必要がある。
【0064】
当然ながら、カバー本体132と第1カップ開口部111とを固定する方法は、その他の実現方法を採用してもよく、このようなその他の実現方法も本発明の保護範囲に属する。
【0065】
(2)カップカバー130が硬質材料から構成され、且つ、カバー本体132の外径が第1カップ開口部111の内径と同一である場合、カバー本体132と第1カップ開口部111とを固定させる方法は、少なくとも以下の二種の方法がある。
【0066】
第1の方法において、カバー本体132の外側側壁上のねじ山と、第1カップ開口部111の内側側壁上のねじ山111bが、回転式ねじ山であり、カバー本体132の外側側壁が、ねじ山回転の方法によって、第1カップ開口部111の内側側壁に、回転接合される。ここで、カバー本体132の外側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の内側側壁のねじ山111bとが、いずれも、凸型ねじ山であるか、又は、カバー本体132の外側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の内側側壁のねじ山111bは、凹型ねじ山であるか、又は、カバー本体132の外側側壁のねじ山は、凹型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の内側側壁のねじ山111bは、凸型ねじ山であってもよい。
【0067】
第2の方法において、カバー本体132の外側側壁上のねじ山と、第1カップ開口部111の内側側壁上のねじ山111bとが、非回転ねじ山であり、且つ、ねじ山が軟質材料から構成され、カバー本体132の外側側壁上のねじ山と第1カップ開口部111の内側側壁上のねじ山111bとがいずれも第1カップ開口部111に平行に配置され、カバー本体132の外側側壁が、ねじ山を互いに嵌め込む方法によって、第1カップ開口部111の内側側壁に固定される。ここで、カバー本体132の外側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の内側側壁のねじ山111bとは、いずれも、凸型ねじ山であるか、又は、カバー本体132の外側側壁のねじ山は、凸型ねじ山であるとともに、第1カップ開口部111の内側側壁のねじ山111bは、凹型ねじ山であってもよい。カバー本体132の外側側壁のねじ山と、第1カップ開口部111の内側側壁のねじ山111bとが、いずれも、凸型ねじ山である場合、カバー本体132及び/又は第1カップ開口部111のねじ山の数は、少なくとも2個であり、カップカバー130を固定させる作用を有する必要があることを、説明する必要がある。
【0068】
当然ながら、カバー本体132と第1カップ開口部111とを固定する方法は、その他の実現方法を採用してもよく、このようなその他の実現方法も本発明の保護範囲に属する。
【0069】
図5は、例示的な一実施例に係るソフトコアカップの構成を示す模式図である。図5に示したように、第1カップ開口部と回転接合された後のカバー本体132が、第2カップ開口部121の上部エンジに接合される。
【0070】
図4を参照すると、カップカバー130が軟質材料から構成される場合、カバー本体132の内径が第1カップ開口部111の外径と同一である。カップカバー130と第1カップ開口部111とを固定する方法は、カバー本体132の内側側壁が、第1カップ開口部111の外側側壁の上部に吸い付かれるとともに取り囲まれる方法を含む。ここで、カバー本体132の内側側壁と、第1カップ開口部111の外側側壁の上部には、ねじ山が存在してもよいし、ねじ山が存在しなくてもよい。
【0071】
一態様として、カップカバー130が軟質材料から構成される場合、カバー本体132の内径が第2カップ開口部121の外径と同一である。カップカバー130と第2カップ開口部121とを固定する方法は、カバー本体132の内側側壁が、第2カップ開口部121の外側側壁の上部に吸い付かれるとともに取り囲まれる方法を含む。ここで、カバー本体132の内側側壁と、第2カップ開口部121の外側側壁の上部には、ねじ山が存在してもよいし、ねじ山が存在しなくてもよい。
【0072】
一方法において、カップカバー130の構成は、図6に示したカップカバー130のような、第1カップ開口部111と組み合わせて使用できる、その他の構成であってもよい。
【0073】
図6は、例示的な一実施例に係るソフトコアカップのカップカバーの構成を示す模式図である。図6に示したように、カップカバー130は、カバートップ131及びカバー本体132を含み、カバー本体132の第1端部132aの外径は、カバー本体132第2端部132bの外径より大きい。即ち、カップカバー130の形状は、「上部が大きく下部が小さい」円錐台に似ている。カバー本体132の第1端部132aは、カバートップ131に接続される。カバー本体132の第1端部132aの外径は、第1カップ開口部の内径より大きい。カバー本体132の第2端部132bは、第1カップ開口部内に収納される。
【0074】
各実施例において言及された硬質材料は、ステンレス鋼、プラスチック等であってもよい。軟質材料は、シリコーン、ゴム等であってもよい。本実施例では硬質材料及び軟質材料の具体的な種類に対して限定していないことを、説明する必要がある。
【0075】
上記のように、本発明によって提供されるソフトコアカップによると、軟質材料を利用してカップライナーの第1カップ本体を構成する。軟質材料は変形し易いから、ユーザによりカップライナーを押し出して捻ったり捏ねたりすることで、カップライナーの内壁を洗浄できる。したがって、現在市場に販売されているカップの材料のほとんどが硬質材料であるため、ユーザのカップ洗浄が非常に不便になっている問題を解決する。このため何の道具が無くても簡便かつ迅速にカップを手洗いできる効果をもたらす。
【0076】
本実施例において、カップカバーの内側側壁が、ねじ山によって、第1カップ開口部の外側側壁の上部に回転接合される。これにより、カップカバーとカップライナーの第1カップ開口部とを密着させる。このようにして、カップライナーの密封性を保証することで、カップカバーとカップライナーとが回転接合された後のカップライナー内の液体の漏れを有効に防止できる。
【0077】
本実施例において、カップカバーを「上部が大きく下部が小さい」円錐台状に設計するか、又は、カップカバーのカバー本体の外壁に互いに平行に配置されるねじ山を設置することにより、カップカバーが第1カップ開口部をもっとしっかりとブロックするようにする。このようにして、カップライナーの密封性を保証することで、カップライナー内の液体の漏れを有効に防止できる。
【0078】
本実施例において、軟質材料の変形性及び吸い付き性を利用して、軟質材料から構成されたカバー本体の内側側壁が第1カップ開口部の外側側壁、又は、第2カップ開口部の外側側壁に対して吸い付くとともに取り囲むようにすることにより、カップカバーが第1カップ開口部をしっかりとブロックする。このようにして、カップライナーの密封性を保証することで、カップライナー内の液体の漏れを有効に防止した。
【0079】
当業者は、明細書を検討して本発明を実施した後、本発明の他の実施例を容易に考え出すことができる。本願は、本発明のいずれの変形、用途、又は適応的な変更をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途、又は適応的な変更は、本発明の一般的な原理に従い、また、本発明は公開していない当該技術分野の公知の知識又は通常の技術手段を含む。明細書と実施例はただ例示として考慮され、本発明の本当の範囲と趣旨は以下の特許請求の範囲に記載される。
【0080】
本発明は上記に記述され、また図面で示した厳密な構成に限定されず、その範囲を逸脱しない限り多様な置換えと変更を行うことができると、理解されるべきである。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみにより限定される。
【0081】
本願は、出願番号がCN201610150867.4であって、出願日が2016年3月16日である中国特許出願に基づいて優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を援用する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6