(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した警報器において、センサの交換時には、筐体を開けてセンサにアクセスする。当該筐体を開ける際に手が滑って開け難い場合があれば、センサ交換に手間取ることとなる。
【0004】
従って、本発明の目的は、センサの交換作業を迅速かつ容易に行える警報器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明に係る警報器は、外部環境の変化を検知するセンサを備えた検知部を備えた警報器であって、その第一特徴構成は、前記検知部は、前記センサを覆
い、回転操作可能なセンサカバーを備え、前記センサカバーは、
前記センサカバーを回転させたときの前記センサカバーの変位位置によらず操作可能な第1操作部と、前記センサカバーを回転させたときの前記センサカバーの変位位置によって操作可能な第2操作部と、を備えた点にある。
【0006】
本構成
は、例えばセンサカバーを離脱させることでセンサにアクセスしてセンサの交換を行う態様
に適用できる。即ち本構成では、センサカバーの変位位置に関わらず常に操作可能な第1操作部と、センサカバーを回転させてセンサカバーを変位させることで、例えば露出したときに操作可能な第2操作部とを備える態様とすることができる。常に操作可能な第1操作部によって、例えばセンサカバーを装着位置か離脱可能位置の何れかに変位させることができる。
第2操作部は、
例えばその表面を凹凸加工して、操作者が指(例えば人差し指と親指)で把持して離脱方向にスライド移動させるときに滑り難くなる
ように構成することができる。当該
第2操作部は、センサカバーを回転して離脱可能位置となったときにのみ露出する。即ち、センサカバーが装着位置のときにはセンサカバーの離脱操作をする必要がないため、
第2操作部が露出している必要はない。そのため、操作者が誤ってセンサカバーを離脱させようとしても、
第2操作部が露出していないため、離脱可能位置にないことに視覚的に気付かせることができる。
【0007】
本構成では、センサ交換を行う際には、まずセンサカバーの離脱操作を行う。このとき、センサカバーを
第1操作部によって回転して離脱可能位置にすることで
第2操作部を迅速に露出することができ、センサカバーの離脱操作時には
第2操作部を把持して滑り難い状態で、容易にセンサカバーを離脱させることができる。従って、本構成では、センサ交換時のセンサカバーの離脱を迅速かつ容易に行うことができるため、センサの交換作業を迅速かつ容易に行える。
【0008】
本発明に係る警報器の第二特徴構成は、
前記第1操作部は一対の部材からなり、前記センサカバーの直径上で対向する位置にそれぞれ配設してあり、前記第2操作部は一対の部材からなり、前記センサカバーの直径上で対向する位置にそれぞれ配設した点にある。
【0009】
本構成のように、
第1操作部を一対の部材とし、センサカバーの直径上で対向する位置にそれぞれ配設することで、容易にセンサカバーを回転させてセンサカバーを変位させることができる。また、第2操作部を一対の部材とし、センサカバーの直径上で対向する位置にそれぞれ配設することで、操作者が指(例えば人差し指と親指)で把持して離脱方向に容易にスライド移動させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の警報器は、例えば、被検知ガスの濃度変化など、外部環境の変化を検知して使用者に報知するものである。
【0012】
図1〜8に示したように、本発明の警報器Xは、外部環境の変化を検知するセンサ21を備えた検知部20と、筐体10に形成した開口部11を通じて音で警報する放音部30と、を備え、検知部20は、センサ21を覆
い、回転操作可能なセンサカバー22を備え
る。
当該センサカバー22は、センサカバー22を回転させたときのセンサカバー22の変位位置によらず操作可能な第1操作部22bと、センサカバー22を回転させたときのセンサカバーの変位位置によって操作可能な第2操作部22dと、を備える。本実施形態では、第1操作部22bは、センサカバー22を脱着する際に回転操作する操作突起22bとし、第2操作部22dは、センサカバー22を回転操作することによって露出したときに操作可能な凹凸把持部22dとした場合について説明する。
当該センサカバー22は、回転操作によって装着位置か離脱可能位置の何れかに変位可能であり、離脱可能位置のときに、センサカバー22の表面に形成した凹凸把持部22dが露出する。
【0013】
警報器Xは、可搬性の態様であればどのような機器であってもよく、例えば、ヘルメットや衣服などに装着できる態様とすることが可能である。本実施形態では、ヘルメットなどに装着できるよう、例えば弾性金属板が湾曲部を介して折り返されて形成されたU字状のクリップ部材である装着連結部50が形成されている可搬性の警報器について説明する。また、本実施形態の警報器では、駆動電源が電池収容部60に収容された乾電池61である場合について説明する。
【0014】
(検知部)
当該警報器Xは、その内部に外部環境の変化を検知する検知部20を備える。当該検知部20は外部環境の変化を検知するセンサ21を備える。このようなセンサ21として、酸素センサ、COセンサなどのガスセンサを使用することができるが、これに限られるものではない。
【0015】
ガスセンサは、被検知ガスを検知するものであれば、どのような態様であってもよい。例えば、酸素センサは酸素ガスを検出でき、COセンサは不完全燃焼で発生する一酸化炭素ガスを検出できるものであれば、公知の定電位電解式ガスセンサなどが使用できる。
本実施形態では、工場などで被検知ガスとして一酸化炭素ガスを検知するCOセンサ21を備えた場合について説明する。
【0016】
本実施形態の検知部20は、筐体10における検知部収容部12において、円筒状のCOセンサ21、テフロンシート23およびパッキン24を、円筒状のセンサカバー22で覆うようにして構成される(
図4)。センサカバー22は、被検知ガスが挿通できるように挿通孔22aが形成してある。COセンサ21はガイド部材27を備えた基板部材26を介して検知部収容部12のメイン基板19に配設された取付部位18に装着してある。COセンサ21は、本実施形態では複数(三本)のソケットピン21aをピン挿入孔26aに挿入することで基板部材26に装着してある。当該基板部材26の周囲には、一対の羽部26Aが形成してある。検知部収容部12の奥側には、当該羽部26Aの形状に対応する凹部(図外)が一対形成してあり、基板部材26を検知部収容部12に装着するときに、羽部26Aおよび凹部を嵌め込む。一対の羽部26Aは、それぞれが直径方向上に位置しないように配設してあるため、羽部26Aおよび凹部を嵌め込む際に基板部材26の向きを容易に決定することができるため、基板部材26は検知部収容部12に容易に装着することができる。
【0017】
また、センサカバー22の外周には、シールリング25が配設してあり、さらにセンサカバー22を脱着する際に回転操作する一対の操作突起22bおよび装着溝22cが形成してある。一対の操作突起22bは、センサカバー22の直径上で対向する位置に配設してある。装着溝22cには、検知部収容部12において筐体10の裏面に設けた突起部17が係合する(
図4)。装着溝22cは、センサカバー22の軸芯方向に突起部17を導いた後、円周方向に突起部17を導くように構成してある。当該操作突起22bを把持してセンサカバー22を回転操作することで、センサカバー22を装着位置、離脱可能位置の何れかに変位することができる(
図6,7)。
【0018】
このようにCOセンサ21をセンサカバー22で覆い、一対の操作突起22bを筐体10の外部に露出させることで、センサ交換の際にはセンサカバー22を回転操作してセンサカバー22を離脱可能位置に移動し、この状態でセンサカバー22のみを離脱方向にスライドさせて離脱させた後にセンサを脱着すればよい。即ち、筐体10を開けてセンサを脱着する必要がないため、センサ交換を容易に行うことができる。
【0019】
尚、本実施形態では、筐体10は二つの分割可能な部材(上側部材、下側部材)で構成してあるが、例えば下側部材の周囲に、筐体10の内部に水などが浸入するのを防止できるシール部材80を設けてもよい。当該シール部材80は、下側部材の周囲に沿って配設してあるが、検知部収容部12が位置する部位では当該検知部収容部12の曲面形状に沿うように、曲折するように構成するとよい。シール部材80は、例えば熱可塑性樹脂などで形成するとよいが、これに限定されるものではない。
【0020】
本発明の警報器Xでは、離脱可能位置のときに、センサカバー22の表面に形成した凹凸把持部22dが露出する。
【0021】
即ち、センサカバー22が装着位置のときには、凹凸把持部22dは筐体10によって覆われて露出していないが、操作突起22bを回転操作することでセンサカバー22が回転して離脱可能位置となったときに、凹凸把持部22dが露出する。本実施形態では、二つの凹凸把持部22dを設け、これら凹凸把持部22dはセンサカバー22の直径上で対向する位置に配設してある。何れの凹凸把持部22dにおいてもセンサカバー22が離脱可能位置となったときにのみ露出する。このように露出した凹凸把持部22dは、操作者が二本の指(例えば人差し指と親指)で把持したときに滑り難いように凹凸加工してあり、センサカバー22を二本の指で把持して離脱方向にスライド移動させることで、容易にセンサカバー22を離脱させることができる。
【0022】
凹凸把持部22dはシールリング25の外側に形成するとよい。シールリング25は、筐体10の内部に異物が侵入するのを防止するものである。従って、凹凸把持部22dをシールリング25の外側に形成すると、筐体10のシーリングを確実に行った状態で、凹凸把持部22dをセンサカバー22に配設することができる。
【0023】
(放音部)
放音部30は、例えば各センサが警報レベル以上のCO濃度を継続して検知したことを後述の演算手段(図外)が判定した場合、当該演算手段から警報信号を受け取り、音により警報を発する。
【0024】
本実施形態では、当該放音部30に圧電振動板31を配設し、当該圧電振動板31を振動させることで音を発生させ、筐体10に形成した開口部11を通じて音を警報として外部に発する場合について説明する。当該圧電振動板31は、厚み方向に分極された圧電素子(例えば圧電セラミックス薄板)と金属板とを貼り合わせ、振動板のたわみ振動を発音源としたものであれば、公知の圧電振動板を使用することができる。当該圧電素子は、分極方向と同一方向の電圧を印加すると縮み、逆方向の電圧を印加すると伸びる性質を有しており、当該圧電素子の伸縮変化が金属板に伝わると固定された金属板がたわみ現象を起こし、音波を発生する。
【0025】
本実施形態の圧電振動板31は円形状の薄膜であり、その周縁が筐体10の裏面に形成された円形の支持部に接着剤によって貼り付けられ、当該周縁以外の部位が振動可能に配設してある。
【0026】
(放音部蓋部材)
放音部蓋部材40は、開口部11を覆うように筐体10に装着され、放音部30からの音を解放するスリット部41を形成してある。
【0027】
当該スリット部41は、本実施形態では、円弧状のスリットを円形状に6つ配置した場合を示しているが、スリットの形状、配設態様および設置数は本態様に限定されるものではない。スリット部41は、開口部11から放音された警報音を外部に放音する。
【0028】
本実施形態では、円弧状の6つのスリットを円形状に配置しており、円の中心に開口部11が位置するようにそれぞれを配設してある。本構成では、各スリットを開口部11に対して等距離に配設できるため、各スリットから放音される音(音量)を等しくすることができる。
【0029】
放音部蓋部材40は、筐体10との間に空間を形成するように装着される。放音部30から放音された音が開口部11を介して当該空間に到達したとき、共鳴するように空間を構成してもよい。本実施形態では、放音部蓋部材40の裏面に円形の突起45を形成し、放音部30において筐体10の表面に当該突起45と対向しない円形の突起16を形成し、これら突起16,45が空間の形状を規定している。空間がこのような形状を呈することで、放音部30から放音された音が空間で共鳴し、音量や音質を変化させることができる。そのため、これら突起16,45の形状を種々変更することで、様々な音量の音を放音することができる。
【0030】
また、前記空間のうち、例えば突起16,45によって規定される空間の周縁(スリット部41と対向する空間)には、音圧調整部材を設置してもよい。当該音圧調整部材を設けることによって前記周縁の空間が埋められるため、音圧を変化させることができる。このように音圧調整部材を設ける空間が形成されているため、例えば警報器Xを使用する現場の要望に応じて音圧の抑制が可能となる。音圧調整部材としては、前記周縁の空間に嵌まり、音圧を変化させられる部材であれば限定されるものではなく、例えばワッシャー状のゴム板を用いることができる。また、スリット部41にシール部材を貼り付けることによっても、同様に音質や音量を変更することができる。
【0031】
これら突起16,45はそれぞれ複数設けることが可能であり、本実施形態では、円形の突起16は三重の円形となるように構成してある。円形の突起16は開口部11の周囲に形成されるため、スリット部41を介して侵入した水や塵などが開口部11から筐体10の内部に侵入するのを防止できる。
【0032】
放音部蓋部材40には、警報器Xの設置姿勢時の下方に、放音部30に溜まった水を抜く水抜き孔42を形成してある。
【0033】
また、放音部蓋部材40は、筐体10に対してスライド移動して係合させる差し込み突起部43と、筐体10に対して嵌合させる嵌合爪部44と、を備える。
【0034】
差し込み突起部43は、円形の放音部蓋部材40の基体40aの周縁より当該基体40aと同一平面上に突出するように形成され、筐体10に設けられた凹部14に向けてスライド移動させることによって差し込み突起部43および凹部が嵌合する。嵌合爪部44は、放音部蓋部材40の内面より基体40aに対して略垂直に突出するように形成され、筐体10に設けられた係合部に対して嵌め込むように嵌合する。本実施形態における差し込み突起部43および嵌合爪部44は、円形の放音部蓋部材40の直径上に配設してある。
【0035】
(演算手段)
演算手段は、上述したCOセンサ21が一酸化炭素ガスを検知した出力に基づき、CO濃度を算出する濃度算出部を備える(図外)。さらに演算手段は、COセンサ21が警報レベル以上のCO濃度を継続して検知した場合、警報信号を放音部30に送って当該放音部30により警報を発するように制御する。
尚、本発明の警報器Xには、演算手段の結果を表示する表示部70を筐体10に設け、CO濃度などを表示できるように構成してある。
【0036】
(電池収容部)
電池収容部60は、警報器Xの駆動電源である乾電池61を収容する。電池収容部60は、円筒状の乾電池61を収容する円筒状の収容空間である。電池収容部60に対して、乾電池61をスライドして収容し、この状態で電池収容部蓋部材62によって電池収容部60を閉じる。本実施形態の電池収容部蓋部材62は、周囲に凹凸を形成した把持部62aおよび装着溝62bが備えてあり、把持部62aを把持して電池収容部蓋部材62を回転操作することで、電池収容部60に装着される。即ち、本構成では筐体10を開けて乾電池61を出し入れする必要がないため、電池交換を容易に行うことができる。