特許第6427264号(P6427264)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6427264携帯用アンテナ制御装置及びアンテナ制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6427264
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】携帯用アンテナ制御装置及びアンテナ制御システム
(51)【国際特許分類】
   H01Q 3/32 20060101AFI20181112BHJP
【FI】
   H01Q3/32
【請求項の数】17
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-517753(P2017-517753)
(86)(22)【出願日】2014年10月1日
(65)【公表番号】特表2017-537493(P2017-537493A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】KR2014009269
(87)【国際公開番号】WO2016052779
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2017年3月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】特許業務法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン−フン リー
(72)【発明者】
【氏名】キ−ホーン ウー
(72)【発明者】
【氏名】スン−ハク キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨン−ヒョ ジョン
【審査官】 岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第102104888(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0287696(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02723029(EP,A1)
【文献】 国際公開第2013/176370(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成する主制御部と、
前記主制御部で生成された制御信号をOOK(On‐Off Keying)信号に変換させるモデム部と、
直流電源を供給する電力管理部と、
前記モデム部で変換されたOOK信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるOOKポートと、
前記主制御部で生成された制御信号をRS‐232信号に変換させるRS‐232変換部と、
前記RS‐232変換部で変換されたRS‐232信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるRS‐232ポートと、を含む携帯用アンテナ制御装置。
【請求項2】
アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成する主制御部と、
前記主制御部で生成された制御信号をOOK(On‐Off Keying)信号に変換させるモデム部と、
直流電源を供給する電力管理部と、
前記モデム部で変換されたOOK信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるOOKポートと、
前記モデム部と前記OOKポートとの間に備えられ、前記モデム部で変換されたOOK信号の帯域をフィルタリングして通過させるローパスフィルタ(LPF)と、を含む携帯用アンテナ制御装置。
【請求項3】
前記アンテナに備えられた装置は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の携帯用アンテナ制御装置。
【請求項4】
前記主制御部で生成された制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号である、請求項1又は2に記載の携帯用アンテナ制御装置。
【請求項5】
前記主制御部で生成された制御信号をRS‐485信号に変換させるRS‐485変換部と、
前記RS‐485変換部で変換されたRS‐485信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるRS‐485ポートと、をさらに含む、請求項1又は2に記載の携帯用アンテナ制御装置。
【請求項6】
装置の外部から入力された電力を充電させて貯蔵する充電用電池と、
装置の外部のAC/DCアダプタから供給されたDC電圧を前記充電用電池に充電させる電池充電制御部と、をさらに含む、請求項1又は2に記載の携帯用アンテナ制御装置。
【請求項7】
アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、
前記携帯用アンテナ制御装置の前記OOKポートと連結された給電ケーブルを介して伝送された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させる上部モデムと、
レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記上部モデムで変換されたRS‐485信号を受信して前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むアンテナ制御システム。
【請求項8】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つである、請求項に記載のアンテナ制御システム。
【請求項9】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号である、請求項に記載のアンテナ制御システム。
【請求項10】
アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、
前記携帯用アンテナ制御装置から出力されたOOK信号と基地局本体部から出力された無線信号とを結合して出力させるOOKバイアスティ(Bias T)と、
前記OOKバイアスティから出力された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させるCBT(Conversion Bias T)と、
レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記CBTで変換されたRS‐485信号を受信して前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むアンテナ制御システム。
【請求項11】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つである、請求項10に記載のアンテナ制御システム。
【請求項12】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号である、請求項10に記載のアンテナ制御システム。
【請求項13】
アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成する主制御部で生成された制御信号をRS‐232信号に変換させるRS‐232変換部と、前記RS‐232変換部で変換されたRS‐232信号と電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるRS‐232ポートとを含み、前記アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、
前記携帯用アンテナ制御装置から出力されたOOK信号と基地局本体部から出力された無線信号とを結合して出力させるOOKバイアスティ(Bias T)と、
前記OOKバイアスティから出力された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させるTMA(Tower Mounted Amplifier)と、
レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記TMAで変換されたRS‐485信号を受信して前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むアンテナ制御システム。
【請求項14】
アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、
前記携帯用アンテナ制御装置から出力されたOOK信号と基地局本体部から出力された無線信号とを結合して出力させるOOKバイアスティ(Bias T)と、
レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記OOKバイアスティから受信された信号のうちRS‐485信号によって前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むアンテナ制御システム。
【請求項15】
前記アンテナは、
前記携帯用アンテナ制御装置から直接受信した信号からOOK信号を分離する信号分離部と、
前記信号分離部により分離されたOOK信号を、制御部で処理可能な制御信号に変換させるモデム部と、を含む、請求項14に記載のアンテナ制御システム。
【請求項16】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つである、請求項14に記載のアンテナ制御システム。
【請求項17】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号である、請求項14に記載のアンテナ制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信基地局のアンテナに関し、特に、3GPP(3rd Generation Partnership Project)ベース、またはAISG(Antenna Interface Standards Group)プロトコルによって該当アンテナの動作を遠隔制御することができる携帯用アンテナ制御装置及びその制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在広く用いられている移動通信基地局のアンテナシステムは、通常、互いに垂直な2つの偏波(通常、X字偏波)で送信または受信できる複数の放射素子が垂直に配列されている構造を有する。X字偏波は、偏波平面が基本的に水平または垂直平面に対して+45°または−45°の角度で整列される。
【0003】
かかるアンテナシステムには、通常、アンテナの放射ビームの状態を遠隔で制御するための装置が備えられているが、例えば、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するための遠隔電気チルト(RET;Remote Electrical Tilt)装置をはじめ、遠隔で方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装置や、遠隔で方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装置などが備えられることができる。このような装置を備えたアンテナの例としては、アンフェノールコポーレーションにより先出願された韓国特許出願公開第10‐2010‐0122092号(名称:マルチデバイス制御ユニットを備えた多重ビームアンテナ、発明者:ジラード・グレゴリー、スリエ・フランク、公開日:2010年11月19日)に開示されたものが挙げられる。
【0004】
上記において、例えば、ダウンチルト角の調整は、同一チャンネル干渉(Co‐channel interference)を減少させたり、基地局のすぐ近所においてサービスが不可能な地域をカバーするために用いられる。また、通話量が集中して多くの基地局を有する都市地域における、各基地局セクタ間の重畳を最小に低減させ、アンテナのサイドローブ(Side‐lobe)による隣接基地局への干渉を低減させるために用いられる。
【0005】
上記のようなRET装置、RAS装置、及びRAB装置の制御のために、近年、AISG(Antenna Interface Standards Group)v2.1.0が提案されており、3GPP(3rd Generation Partnership Project)プロトコルによる通信方式も提案されている。
【0006】
図1は、一般の移動通信基地局における、携帯用アンテナ制御装置を用いたアンテナのRET制御のためのシステムのブロック図である。3GPPまたはAISGの規格によると、例えば、RET制御は、一次局(primary station)と二次局(secondary station)に大別される。図1を参照すると、移動通信基地局は、通常、建物や地主などのような高い位置に設けられるアンテナシステムと、地上に設けられる基地局本体システムと、これらの間を連結する給電ケーブル(feeder cable)と、で構成されることができ、前記一次局の部分は基地局本体システムに該当し、二次局の部分はアンテナシステムに該当する。
【0007】
より詳細に説明すると、一次局の部分は、マスター(master)部分であって、基地局本体システムに備えられることのできる、MCU(Master Control Unit)22のように制御信号を送信する部分であり、二次局は、スレーブ(slave)部分であって、RET14とALDモデム(Antenna Line Device Modem)13(上部モデム)のように制御信号を受信して該当制御信号に応じた動作を行う部分である。
【0008】
基地局本体部21は、基本的な送信及び受信RF信号処理動作を行い、給電ケーブルを介してRF信号を送信する。MCU22は、RET装備14を駆動させるための動作電源に該当するDC信号と、制御のためのRS‐485通信信号を送信する。上記の2つの部分から送信された信号は、基地局本体システムに備えられている下部モデム(Bottom ALD modem)23でRS‐485信号をOOK(On‐Off Keying)信号に変換した後、DC(Direct Current)信号+RF信号に合成される。前記下部モデム23で合成された信号は、さらに給電ケーブルを介してアンテナの下端まで送信される。アンテナシステムに備えられている上部モデム(Top ALD modem)13は、上記のように給電ケーブルを介して伝送された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させた後、DC(Direct Current)信号とともにRET装備14に提供することで、RET装備14が命令を受信できるように機能を支援する。
【0009】
この際、上部モデム13とRET装備14とはAISGケーブルを介して連結されて信号を伝送し、上部モデム13とアンテナ10とは給電ケーブルを介して連結されてRF信号を伝達する。また、上部モデム13は、前記DC信号+OOK信号と分離されたRF信号を、複数の送信及び受信放射素子で構成される第1のアンテナ部11に提供する。一方、アンテナ10には、それぞれ複数の送信及び受信放射素子で構成される複数のアンテナ部、例えば、第1のアンテナ部11及び第2アンテナ部12などが備えられることができ、RET装備14を制御するための制御信号は、これらの何れか1つのアンテナ部、例えば、第1のアンテナ部11の給電ケーブルを介して提供されることができる。
【0010】
一方、上記では、アンテナ10に取り付けられて、基地局本体システムから伝送された制御信号を受信して該当制御信号に応じた動作を行う装備として、RET装備14を例として挙げたが、RAS及びRAB装備も、同一または類似の方式により取り付けられて動作することができる。また、RET装備、RAS装備、及びRAB装備の全てが取り付けられる場合には、それらが、AISGケーブルを介してデイジーチェーン方式により連結される構造を有することができる。この際、外部の上部モデム13から提供されるDC+RS‐485信号は、一次的にRET装備に提供されるように連結されることができる。上記のような構成において、RET装備14などは、アンテナ10の外観を形成するレドームの内部に取り付けられ、AISGコネクタを介して外部と連結されるように設けられる。また、上部モデム13は、アンテナ10のレドームの外部の下端に別の装備として付加的に設けられており、RET装備14とはAISGケーブルを介して連結され、アンテナ10とは別の給電ケーブルを介して、アンテナ10のレドームの下部キャップに形成されたコネクタ、例えば、DIN(Deutsch Industrial Norms)コネクタと連結される。
【0011】
一方、アンテナシステムの設置またはメンテナンス時に、アンテナシステムの動作を点検するために携帯用アンテナ制御装置(Portable Antenna Controller;PAC)31が用いられることができる。しかし、従来のPAC31は、ALDのAISG規格に準じたALD制御のために、RS‐485通信のみを支援している。
【0012】
したがって、様々なフィールド環境では、RS‐485通信のみではALD制御が困難であって、付加的な装置(例えば、モデム32)をさらに用いなければならないという不都合な状況が生じ得る。
【0013】
したがって、PAC31を用いて、RS‐485信号だけでなく、必要に応じて種々の信号(例えば、OOK信号)によってもALDを制御することができる機能の必要性が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の目的は、OOK信号を変換させることができるモデム及びOOK通信インタフェースを備えることで、OOK信号によってアンテナシステムを制御することができる、携帯用アンテナ制御装置及びアンテナ制御システムを提供することにある。
【0015】
また、本発明の目的は、RS‐232通信インタフェースを備えてPCと連結することで、ソフトウェアの設置及び更新を容易に行うことができる、携帯用アンテナ制御装置及びアンテナ制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するために、携帯用アンテナ制御装置は、アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成する主制御部と、前記主制御部で生成された制御信号をOOK(On‐Off Keying)信号に変換させるモデム部と、直流電源を供給する電力管理部と、前記モデム部で変換されたOOK信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるOOKポートと、を含むことができる。
【0017】
前記アンテナに備えられた装置は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つであることができる。
【0018】
前記主制御部で生成された制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号であることができる。
【0019】
前記装置は、前記主制御部で生成された制御信号をRS‐485信号に変換させるRS‐485変換部と、前記RS‐485変換部で変換されたRS‐485信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるRS‐485ポートと、をさらに含むことができる。
【0020】
前記装置は、前記主制御部で生成された制御信号をRS‐232信号に変換させるRS‐232変換部と、前記RS‐232変換部で変換されたRS‐232信号と前記電力管理部から提供された直流電源を合成して出力させるRS‐232ポートと、をさらに含むことができる。
【0021】
前記装置は、前記モデム部と前記OOKポートとの間に備えられ、前記モデム部で変換されたOOK信号の帯域をフィルタリングして通過させるローパスフィルタ(LPF)をさらに含むことができる。
【0022】
前記装置は、装置の外部から入力された電力を充電させて貯蔵する充電用電池と、装置の外部のAC/DCアダプタから供給されたDC電圧を前記充電用電池に充電させる電池充電制御部と、をさらに含むことができる。
【0023】
また、上記の目的を達成するために、アンテナ制御システムは、アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、前記携帯用アンテナ制御装置の前記OOKポートと連結された給電ケーブルを介して伝送された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させる上部モデムと、レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記上部モデムで変換されたRS‐485信号を受信して前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むことができる。
【0024】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つであることができる。
【0025】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号であることができる。
【0026】
また、上記の目的を達成するために、アンテナ制御システムは、アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、前記携帯用アンテナ制御装置から出力されたOOK信号と基地局本体部から出力された無線信号とを結合して出力させるOOKバイアスティ(Bias T)と、前記OOKバイアスティから出力された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させるCBT(Conversion Bias T)と、レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記CBTで変換されたRS‐485信号を受信して前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むことができる。
【0027】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つであることができる。
【0028】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号であることができる。
【0029】
また、上記の目的を達成するために、アンテナ制御システムは、アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、前記携帯用アンテナ制御装置から出力されたOOK信号と基地局本体部から出力された無線信号とを結合して出力させるOOKバイアスティ(Bias T)と、前記OOKバイアスティから出力された信号のうちOOK信号をRS‐485信号に変換させるTMA(Tower Mounted Amplifier)と、レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記TMAで変換されたRS‐485信号を受信して前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むことができる。
【0030】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つであることができる。
【0031】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号であることができる。
【0032】
また、上記の目的を達成するために、アンテナ制御システムは、アンテナに備えられた装置を調整するための制御信号を生成してOOK(On‐Off Keying)信号に変換させ、前記変換されたOOK信号と直流電源を合成してOOKポートを介して出力させる携帯用アンテナ制御装置と、前記携帯用アンテナ制御装置から出力されたOOK信号と基地局本体部から出力された無線信号とを結合して出力させるOOKバイアスティ(Bias T)と、レドームの内部にアンテナ部及び少なくとも1つの遠隔制御対象装備を備え、前記OOKバイアスティで受信された信号のうちRS‐485信号によって前記少なくとも1つの遠隔制御対象装備を制御するアンテナと、を含むことができる。
【0033】
前記アンテナは、前記携帯用アンテナ制御装置から直接受信した信号からOOK信号を分離する信号分離部と、前記信号分離部により分離されたOOK信号を制御部で処理可能な制御信号に変換させるモデム部と、を含むことができる。
【0034】
前記アンテナに備えられた遠隔制御対象装備は、電子式のダウンチルト(Down Tilt)角を調整するためのRET(Remote Electrical Tilt)装備、方位角ステアリングを調整するためのRAS(Remote Azimuth Steering)装備、及び方位角のビーム幅を調整するためのRAB(Remote Azimuth Beamwidth)装備の少なくとも1つであることができる。
【0035】
前記制御信号はTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号であることができる。
【発明の効果】
【0036】
上記のように、本発明による携帯用アンテナ制御装置は、様々なフィールドデバイス条件でのALD(Antenna Line Devices)をAISG信号に応じて制御することができる。また、本発明の実施態様によってRS‐485信号及びOOK信号を処理することができる。
【0037】
また、本発明による携帯用アンテナ制御装置は、ラック(Rack)に固定するタイプ(MCU)に比べて、携帯が簡便であり、保管が容易であるという利点がある。
【0038】
また、電池を内蔵するか、または充電を可能とすることで、別の電源装置及びPCがなくてもALDの制御が可能である利点がある。
【0039】
尚、PCと連動できるRS‐232ポートを備えることで、アンテナ設定ファイルのダウンロード、ソフトウェアのアップグレード、ソフトウェアのデバッグなどを容易に行うことができる利点がある。
【0040】
また、アンテナシステムの設置時、または初期設定時に、基地局装備を用いなくてもアンテナ設定が可能である利点がある。また、アンテナシステムの設置及び運用中に問題が発生した際に、ANTの問題であるか、BTS装備の問題であるか、を診断することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】一般の移動通信基地局における、携帯用アンテナ制御装置を用いたアンテナのRET制御のためのシステムのブロック図である。
図2】本発明の実施形態による移動通信基地局における、携帯用アンテナ制御装置を用いたアンテナのRET制御のためのシステムのブロック図である。
図3】本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置の詳細構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置の詳細構成を示すブロック図である。
図5】本発明の他の実施形態による移動通信基地局における、携帯用アンテナ制御装置を用いたアンテナのRET制御のためのシステムのブロック図である。
図6】本発明の実施形態によるアンテナの主要部の詳細構成図である。
図7】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図8】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図9】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図10】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図11】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図12】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図13】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図14】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図15】本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図である。
図16】本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置とPCとの連結関係を示す図である。
図17】本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置とアンテナシステムとの連結関係を示す図である。
図18】本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置のポート選択画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
後述する本発明についての詳細な説明は、本発明が実施できる特定実施形態を例示として示す添付図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を十分に実施することができるように詳細に説明される。本発明の多様な実施形態は、互いに異なるが、相互排他的な必要はないことを理解すべきである。例えば、これに記載されている特定形状、構造及び特徴は、一実施形態に関連して本発明の思想及び範囲を逸脱することなく他の実施形態に具現され得る。また、それぞれの開示された実施形態における個別構成要素の位置または配置は、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく変更され得ることを理解するべきである。従って、後述する詳細な説明は限定的な意味で扱うものではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならば、その請求範囲が主張するものと均等な全ての範囲と共に、添付した請求範囲によってのみ限定される。図面において、類似の参照符号は、様々な側面にわたって同一または類似の機能を示す。
【0043】
「第1、第2」などの序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために用いられることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と命名されることができ、同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名されることができる。「及び/または」という用語は、記載されたの複数の関連項目の組み合わせ、または記載された複数の関連項目の何れかの項目を含む。
【0044】
一方、本発明で用いる用語は、ただ特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。また、本発明において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されるべきである。
【0045】
他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んでここで用いられる全ての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に用いられる辞典に定義されているものと同じ用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0046】
本発明の実施形態は、移動通信基地局のアンテナシステムを遠隔制御することができる、携帯用アンテナ制御装置を開示する。
【0047】
本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)ベース、またはAISG(Antenna Interface Standards Group)プロトコルによって該当アンテナの動作(例えば、RET、RAS及び、RABなどの動作)を制御することができる。
【0048】
この際、本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置は、従来のRS‐485通信インタフェースだけでなく、OOK通信インタフェースを備えることで、RF給電ケーブル(feeder cable)を介してアンテナシステムを制御することができる。また、本発明の実施形態によってRS‐232通信インタフェースをさらに備えることで、PCと連結してソフトウェアの設置及び更新を容易に行うことができる。
【0049】
一方、後述する本発明の実施形態において、PAC(Potable Antenna Controller)は、アンテナシステムと連結してアンテナの各機能を制御することができる携帯用アンテナ制御装置を総称する最上位の概念であって、前記用語が特定装置を限定するものではない。
【0050】
TMA(Tower Mounted Amplifier)は、LNA(Low Noise Amplifier)を含む装置であって、それをコントロール及び電気的にモニタリングすることができ、モデム機能をさらに含むことができる。
【0051】
RET(Remote Electrical Tilt)は、上述のように、アンテナのビーム(Beam)の傾きを電気的な信号(例えば、AISG信号)で制御することで調整が可能な装置である。
【0052】
AISGケーブル(Cable)は、AISG規定に準じてBTSとアンテナとの間の電源供給及び通信が可能であるように連結するケーブルアセンブリを意味する。
【0053】
デイジーチェーン(Daisy Chain)は、種々の装置を順に連結し、それぞれの装置を並列に連結することで、電気的な通信を可能とする連結方式の一種である。
【0054】
BTS(Base Transceiver Station)は、他のBTSまたはセルサイト(Cell Site)のユーザ装備(UE;User Equipment)とネットワークとの無線通信を可能とする装備である。
【0055】
RS‐485信号は、本発明の実施形態でAISG信号として用いられ、搬送波の有無によってデジタルデータを表示する変調方式の一種である。
【0056】
OOK(On‐Off Keying)信号は、本発明の実施形態でAISG信号として用いられ、2線式半二重多重点直列連結に対するOSIモデルの物理階層に該当する。
【0057】
CBT(Conversion Bias T)は、BSモデムとアンテナモデムの2つがあり、RS‐485信号をOOK信号に、またはOOK信号をRS‐485信号に変換する装置またはモデムを意味する。
【0058】
RF給電ケーブル(Feeder Cable)は、アンテナ信号を送・受信できるように連結する同軸ケーブルの一種である。
【0059】
OOKバイアスティ(Bias T)は、RF信号とAISG信号を合成または分離して出力できる装置であって、RG‐316ケーブルは標準同軸ケーブルの1つである。
【0060】
ALD(Antenna Line Device)は、アドレスを有することのできる物理的装置を称する用語であって、RETまたはTMAなどがこれに該当する。
【0061】
以下、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0062】
図2は、本発明の実施形態による移動通信基地局における、携帯用アンテナ制御装置(PAC)を用いたアンテナのRET制御のためのシステムのブロック図である。図2を参照すると、本発明の実施形態によるPAC(Portable Antenna Controller)200は、アンテナシステムの上部モデム13とRF給電ケーブルを介して連結されることで、アンテナシステムとOOK信号を送受信することができる。
【0063】
すなわち、本発明の実施形態によるPAC200は、OOK信号を送受信することができる別のOOKポートを備えるとともに、OOK信号を変換及び処理することができるモデム(例えば、AISGモデム)を別に備えることで、OOK信号を用いたアンテナシステムの制御が可能となる。
【0064】
これにより、PAC200から送信されたOOK信号は、アンテナシステムの上部モデム13によってRS‐485信号に変換され、前記変換されたRS‐485信号はRET14に伝送される。
【0065】
より具体的に説明すると、前記アンテナシステムとPAC200とはRF給電ケーブルにより連結されることができ、前記RF給電ケーブルは、上述のように、RF信号、DC信号、及びOOK信号が同時に伝送されることができる。
【0066】
したがって、前記アンテナシステムの上部モデム13に伝送されたRF+DC+OOK信号は、上部モデム13でRF信号とDC+OOK信号とに分離され、OOK信号はRS‐485信号に変換される。この際、前記RF信号はRF給電ケーブルを介してアンテナ10の第1のアンテナ部11に伝送され、DC+RS‐485信号はAISGケーブルを介してRET14に伝送される。この際、前記RET14に伝送されたRS‐485信号によってRET14が制御されることで、PAC200におけるOOK信号によるアンテナシステム(例えば、RET14)の制御が可能となる。
【0067】
以下、図3及び図4を参照して、本発明の実施形態によるPAC200の詳細構造を説明する。
【0068】
図3は、本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置の詳細構成を示すブロック図である。図3を参照すると、本発明の実施形態によるPAC200は、入力部310と、表示部320と、主制御部330と、RS‐485変換部340と、RS‐485ポート350と、AISGモデム部360と、電力管理部370と、OOKポート380と、を含んで構成されることができる。
【0069】
入力部310は、キーパッドなどのように情報を入力することができる手段であり、表示部320は、LCDなどのように情報を出力することができる手段である。主制御部330は中央処理装置であって、PAC200の各構成を制御する機能を担う。
【0070】
RS‐485変換部340は、RS‐485ポート350を介して受信されるRS‐485信号を主制御部330で処理可能な信号に、例えば、AISG(Antenna Interface Standards Group)規格の信号をTTL(Transistor to Transistor Logic)信号に変換させる機能を担う。また、主制御部330から受信されたアンテナシステム制御信号(例えば、TTL信号)をRS‐485信号に変換させる。RS‐485ポート350は、RS‐485信号の出力ポートである。したがって、RS‐485変換部340により変換されたRS‐485信号は、RS‐485ポート350を介してアンテナシステムに伝送されることができる。
【0071】
AISGモデム部360は、OOKポート380を介して受信されるOOK信号を主制御部330で処理可能な信号に、例えば、AISG(Antenna Interface Standards Group)規格の信号をTTL(Transistor to Transistor Logic)信号に変換させる機能を担う。また、主制御部330から受信されたアンテナシステム制御信号(例えば、TTL信号)をOOK信号に変換させる。OOKポート380は、OOK信号の入出力ポートである。したがって、AISGモデム部360により変換されたOOK信号は、OOKポート380を介してアンテナシステムに伝送されることができる。
【0072】
この際、OOKポート380では、電力管理部370から電力信号(例えば、DC(Direct Current)電力信号)の提供を受け、前記AISGモデム部360から伝送されたOOK信号とともにアンテナシステムに伝送する。
【0073】
このように、本発明の実施形態によるPAC200は、図3に示されたように、RS‐485信号の通信だけでなく、OOK信号の通信を提供することができる。
【0074】
図4は、本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置(PAC)の詳細構成を示すブロック図である。図4を参照すると、本発明の実施形態によるPAC200は、図3のPAC200の構成に加えて、格納部410と、WDT(Watch Doc Timer)420と、RTC(Real Time Clock)430と、RS‐232変換部440と、RS‐232ポート450と、LPF(Low Pass Filter)46と、などをさらに含むことができる。
【0075】
格納部410は、本発明の実施形態によるアンテナシステムを制御するための各種情報を格納することができる。例えば、制御履歴情報として、日付、時間、BTS ID、セクタ ID、アンテナモデル、アラーム履歴、チルト(tilt)駆動角などの情報を含むことができる。また、前記格納部410はEEPROM(electrically erasable programmable read‐only memory)であることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0076】
WDT420は、主制御部330のバグまたはエラーの発生時にリセット(reset)信号を発生させることで、主制御部330を初期化して再動作させる機能を担う。RTC(Real Time Clock)430は、PAC200内に電源が供給されなくても時間情報を提供する機能を担う。
【0077】
LPF460は、送受信されるOOK信号の帯域をフィルタリングして通過させる機能を担う。例えば、OOK信号のオン/オフ(On/off)レベルである2.176MHz帯で信号をバイパス(By‐pass)させる。
【0078】
電力管理部370は、示されているように、第1の整流部371と、スイッチ部372と、第2の整流部373と、電池充電制御部(Battery Charge controller)374と、電池(Battery Pack)375と、昇圧部376と、第1の電圧降下部377と、第2の電圧降下部378と、第3の電圧降下部379と、などを含んで構成されることができる。
【0079】
AC/DCアダプタ(AC/DC Adapter)470は、AC入力電圧をDC(例えば、24V)に変換してPAC200に供給する。前記AC/DCアダプタ470から供給されたDC電圧は、第1の整流部371、スイッチ部372、及び第2の整流部373を介してOOKポート380に提供されることができる。この際、第1の整流部371は、AC/DCアダプタ470から供給されるDC(24V)電圧と、電池375から昇圧部376を介して供給される電圧とが衝突して短絡回路(Short Circuit)となることを防止し、ダイオード(diode)などを用いて実現されることができる。スイッチ部372は、PAC200の主電源をスイッチングする機能を担う。第2の整流部373は、OOKポート380から引き込まれる逆電圧(電流)を遮断する役割を担う。
【0080】
電池充電制御部374は、AC/DCアダプタ470から供給されたDC電圧を電池375に充電させる機能を担う。電池375は、AC/DCアダプタ470から供給されたDC電圧を電池充電制御部374の制御に応じて充電させ、外部からの電源供給がない場合には、昇圧部376を介してPAC200内に電源を供給させる。一方、前記電池375の充電機能によりPAC200の携帯が可能となり、電源コンセントのない地域でもPAC200の使用が可能となる。
【0081】
昇圧部376は、電池375に充電された電圧を受けて予め設定された電圧(例えば、18〜19V)に昇圧(Step Up)させる機能を担う。
【0082】
第1の電圧降下部377は、入力された電圧を15Vに降下(Step Down)させ、第2の電圧降下部378は、入力された電圧を5Vに降下(Step Down)させ、第3の電圧降下部379は、入力された電圧を3.3Vに降下(Step Down)させる。前記複数の電圧降下部377〜379は、1つの電圧降下部として実現されてもよい。
【0083】
一方、前記PAC200を携帯用として用いる場合、電池375が満充電された状態となってAC/DCアダプタ470を取り外すと、上述のように電池375から電源が供給されることができる。
【0084】
一方、前記PAC200のそれぞれの構成要素は、機能及び論理的に分離され得るということを示すために別に図面に示したものであって、必ずしも物理的に別の構成要素であるということや、別のコードにより実現されることを意味するのではない。
【0085】
また、本明細書において各機能部とは、本発明の技術的思想を行うためのハードウェア及び前記ハードウェアを駆動するためのソフトウェアの機能的、構造的結合を意味し得る。
【0086】
例えば、前記各機能部は、所定のコードと、前記所定のコードが実行されるためのハードウェアリソースの論理的な単位を意味し得て、必ずしも物理的に連結されているコードを意味したり、一種のハードウェアを意味するのではないことは、本発明の技術分野における平均的専門家であれば容易に推論できる。
【0087】
以上、図3及び図4を参照して本発明の実施形態によるPAC200の詳細構成の例を説明した。一方、前記図2では、本発明の実施形態によるPAC200が、OOK信号をRS‐485信号に変換する上部モデム13を介してアンテナシステムと連結されていたが、図5に示されたように、PAC200が、上部モデム130なしにRF給電ケーブルを介してアンテナ10に直接連結されていてもよい。
【0088】
すなわち、PAC200から出力されるアンテナ制御信号であるOOK信号はRF給電ケーブルを介してアンテナシステムに提供されることができ、図2と異なって、下部モデム(図2の13)を経ずに、本発明の実施形態によって、アンテナ10のレドームの下部キャップに形成されたコネクタ(DINコネクタ)に直接連結されるように構成されることができる。
【0089】
この際、アンテナ10には、そのレドームの内部に信号分離部15が備えられているが、信号分離部15は、RF信号とDC信号(及びDC信号と結合されたOOK信号)を分離するために、キャパシタCとインダクタLによって簡単に構成されるバイアス‐T(bias‐T)構造を有することができ、関連部品及び回路パターンが印刷されたPCB(Printed Circuit Board)形態に実現されることができる。
【0090】
このような構造を有する信号分離部15は、アンテナ10の内部から給電ケーブルを介してDINコネクタに入力されたRF+DC+OOK信号の提供を受け、DC信号+OOK信号をフィルタリングしてRET装備16に提供し、RF信号は、複数の送受信放射素子で構成される第1のアンテナ部11に提供される。一方、アンテナ10には、それぞれ複数の送信及び受信放射素子で構成される複数のアンテナ部、例えば、第1のアンテナ部11及び第2のアンテナ部12などが備えられることができ、本発明において、RET装備16を制御するための制御信号は、それらのうち1つのアンテナ部、例えば、第1のアンテナ部11の給電ケーブルを介して提供されることができる。
【0091】
RET装備16は、RET制御のための基本的な構成を有することができ、前記信号分離部15から提供されるDC+OOK信号を受信してDC信号を動作電源として用いることができる。また、RET装備16は、OOK信号を、内部的に認識可能に予め設定されたフォーマットに、例えば、RS‐485信号及びTTL(Transistor‐Transistor Logic)信号に変換するモデム161を備える。これにより、RET装備16は、内部的に備えられる前記モデム161を介してRET制御命令を受信し、関連するRET制御動作を行うことになる。この場合、RET装備16と信号分離部15とは通常の同軸ケーブルを用いて連結されることができる。
【0092】
上記のような構成について説明すると、RET装備16及び信号分離部15などは、アンテナ10の外観を形成するレドームの内部に取り付けられ、これらの間が同軸ケーブルにより連結される構造を有することができる。したがって、図2と比較して、PAC200とOOK信号を送受信するための上部モデムが不要となる。したがって、上部モデム自体に対する別の製作コストや、上部モデムをアンテナ10の外部に取り付けるのに必要な設置コストなどを低減することができる。
【0093】
一方、上記では、アンテナ10に取り付けられ、基地局本体システムから伝送された制御信号を受信して該当制御信号に応じた動作を行う装備として、RET装備16を例としたが、RAS及びRAB装備も同様に取り付けられ、同様の方式により動作することができる。また、RET装備、RAS装備、及びRAB装備が全て取り付けられる場合には、それらの間がAISGケーブルを用いてデイジーチェーン方式により連結される構造を有することができる。
【0094】
図6図5に示されたアンテナの主要部の詳細構成図であって、信号分離部15及びRET装備16の詳細構成などが開示されている。図6を参照すると、信号分離部15は、基本的にキャパシタCとインダクタLで構成されるバイアス‐T構造を有するが、第1のキャパシタC1によって実質的にRF信号のみが分離されて第1のアンテナ部11に提供され、第1のインダクタL1によって実質的にDC+OOK信号が分離されてRET装備16に提供される。
【0095】
RET装備16には、前記信号分離部15から提供されるDC+OOK信号を受信し、そのうちDC信号を内部の各機能部の動作電源として提供する電源部162が備えられており、さらに、前記図2でも説明したように、OOK信号をTTL信号に変換するモデム161が備えられる。このような電源部162は、例えば、10〜30VのDC電圧の供給を受けることができるが、3個の電力ICを備えて、例えば、それぞれ+12V、+5V、+3.3Vに電圧変換して該当電圧が必要な各機能部に供給することができる。
【0096】
モデム161から出力されるTTL信号は第1のRS‐485回路163に提供されるが、第1のRS‐485回路163は、それをRS‐485信号に変換して第2のRS‐485回路164に提供する。第2のRS‐485回路164は、それをさらにCPU(Central Processing Unit)が処理可能なTTL信号に変換してCPU165に提供する。これにより、CPU165は制御命令を受信し、RET調整のための電気・器具的装備であるモータ17及びMLPS(Multi Line Phase Shifter)18を駆動するためにモータ駆動部166に動作制御信号を出力し、モータ駆動部166は、それに応じて前記モータ17を駆動させる。
【0097】
上記において、モデム161から提供されるTTL信号を第1のRS‐485回路163及び第2のRS‐485回路164を用いてRS‐485信号に変換した後、さらにTTL信号に変換することは、例えば、デイジーチェーン形態で連結される他の遠隔制御対象装備であるRAS及びRAB装備、またはさらに別のRET装備などのためのことであって、第1のRS‐485回路163でRS‐485信号に変換された信号は、第2のRS‐485回路164とともにAISGコネクタに分配されるように構成され、これにより外部に提供されるように構成される。これにより、RAS装備及びRAB装備またはRET装備などがデイジーチェーン形態で連結されている場合、上述のように、RET装備16から外部に出力されるRS‐485信号の提供を受けることができることになる。
【0098】
一方、前記MLPS18は、第1のアンテナ部11(及び/または第2のアンテナ部12)の各放射素子の位相が、互いに予め設定された差だけ生じるように調整することで、全体的なアンテナのダウンチルト(Down Tilt)角を調整する。前記MLPS18は、実際には、信号分離部15から第1のアンテナ部11(及び/または、第2のアンテナ部12)の各放射素子に提供される信号の経路に設けられるが、図6では、説明の便宜のために、MLPS18の位置を概略的に示した。
【0099】
上記のように、本発明の一実施形態による移動通信基地局のアンテナシステムの構成及び動作がなされることができる。一方、上記の本発明の説明で具体的な実施形態について説明したが、様々な変形が本発明の範囲を逸脱することなく実施されることができる。
【0100】
例えば、上記の説明では、アンテナ10に取り付けられ、基地局本体システムから伝送された制御信号を受信して該当制御信号に応じた動作を行う装備として、RET装備16を例としたが、RAS及びRAB装備も同様に取り付けられ、同様の方式により動作することができる。また、その他にも、様々な装備が同様の方式により設けられることができる。
【0101】
以上、本発明の実施形態によるPAC200の詳細構造及びそれと連結されるアンテナシステムの様々な実施形態を説明した。
【0102】
以下では、図7図15を参照して、本発明の実施形態によるPAC200が、様々な形態で構成されたアンテナシステムと連結されるアンテナ制御システムの例を説明する。
【0103】
図7図15は、本発明の様々な実施形態によるアンテナシステムと携帯用アンテナ制御装置との連結関係を示す図面である。
【0104】
図7を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結される。この際、前記アンテナ10の一端子は、RF給電ケーブルを介して基地局本体部21と直接連結され、他端子はCBT710及びOOKバイアスティ720を介して基地局本体部21と連結されることができる。
【0105】
前記CBT710は、上述のように、RS‐485信号をOOK信号に、またはOOK信号をRS‐485信号に変換する機能を担うものであり、OOKバイアスティ(Bias T)720は、RF信号とAISG信号を結合または分離する機能を担う。
【0106】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がOOKポート380を介してOOKバイアスティ720とケーブルにより連結されると、OOKバイアスティ720では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のOOKポート380から出力されるDC+OOK信号を統合してCBT710に伝送する。CBT710では、前記OOKバイアスティ720からRF+DC+OOK信号を受信し、DC+OOK信号をDC+RS‐485信号に変換させてRET14に提供する。このようにすることで、PAC200がOOK信号によってアンテナ10のRET14を制御することができる。
【0107】
図8を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結される。この際、前記アンテナ10の一端子は、RF給電ケーブルを介して基地局本体部21と直接連結され、他端子は、2つのCBT710、730(以下、第1のCBT710及び第2のCBT730という)を介して基地局本体部21と連結されることができる。
【0108】
前記CBT710、730は、上述のように、RS‐485信号をOOK信号に、またはOOK信号をRS‐485信号に変換する機能を担う。
【0109】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がRS‐485ポート350を介して第2のCBT730とケーブルにより連結されると、第2のCBT730では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号を変換及び統合して第1のCBT710に伝送する。
【0110】
すなわち、第2のCBT730では、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号をDC+OOK信号に変換させ、変換されたDC+OOK信号をRF信号と統合して第1のCBT710に伝送する。
【0111】
第1のCBT710では、前記第2のCBT730からRF+DC+OOK信号を受信し、DC+OOK信号をDC+RS‐485信号に変換させてRET14に提供する。このようにすることで、PAC200がRS‐485信号によってアンテナ10のRET14を制御することができる。
【0112】
図9を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結されることができ、前記アンテナ10と基地局本体部21との間にはTMA740が備えられることができる。TMA(Tower Mounted Amplifier)は、上述のように、LNA(Low Noise Amplifier)を含む装置であって、それをコントロール及び電気的にモニタリングすることができ、モデム機能をさらに含むことができる。この際、TMA740において基地局本体部21と連結される一端子は、示されたようにCBT730と連結されることができる。前記CBT730は、上述のように、RS‐485信号をOOK信号に、またはOOK信号をRS‐485信号に変換する機能を担う。
【0113】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がRS‐485ポート350を介してCBT730とケーブルにより連結されると、CBT730では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号を変換及び統合してTMA740に伝送する。すなわち、CBT730では、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号をDC+OOK信号に変換させ、変換されたDC+OOK信号をRF信号と統合してTMA740に伝送する。
【0114】
TMA740では、前記CBT730からRF+DC+OOK信号を受信し、DC+OOK信号をDC+RS‐485信号に変換させてRET14に提供する。このようにすることで、PAC200がRS‐485信号によってアンテナ10のRET14を制御することができる。
【0115】
図10を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結されることができ、前記アンテナ10と基地局本体部21との間にはTMA740が備えられることができる。TMA(Tower Mounted Amplifier)は、上述のように、LNA(Low Noise Amplifier)を含む装置であって、それをコントロール及び電気的にモニタリングすることができ、モデム機能をさらに含むことができる。この際、TMA740において基地局本体部21と連結される一端子は、示されたように、OOKバイアスティ720と連結されることができる。前記OOKバイアスティ(Bias T)720は、上述のように、RF信号とAISG信号を結合または分離する機能を担う。
【0116】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がOOKポート380を介してOOKバイアスティ720とケーブルにより連結されると、OOKバイアスティ720では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のOOKポート380から出力されるDC+OOK信号を統合してTMA740に伝送する。TMA740では、前記OOKバイアスティ720からRF+DC+OOK信号を受信し、DC+OOK信号をDC+RS‐485信号に変換させてRET14に提供する。このようにすることで、PAC200がOOK信号によってアンテナ10のRET14を制御することができる。
【0117】
図11を参照すると、PAC200はRS‐485ポート350を介してアンテナ10のRET14とケーブルにより直接連結されることができる。したがって、前記PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号をRET14に直接提供することができる。このようにすることで、PAC200がRS‐485信号によってアンテナ10のRET14を制御することができる。また、図12を参照すると、PAC200のRS‐485ポート350に連結されたケーブルと、アンテナ10のRET14に連結されたケーブルとを互いに連結することで、PAC200のRS‐485ポート350とアンテナ10のRET14が連結されることができる。したがって、作業者がアンテナ10が設置されているタワーに直接登らなくてもケーブルの連結が可能である。
【0118】
図13図15は、図5及び図6に示されたようにアンテナ10の内部にCBT機能が内蔵された形態で、本発明の実施形態によるPAC200をアンテナ10に連結する様々な方法を示す。
【0119】
図13を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結される。この際、前記アンテナ10の一端子は、RF給電ケーブルを介して基地局本体部21と直接連結され、他端子はOOKバイアスティ720を介して基地局本体部21と連結されることができる。
【0120】
前記OOKバイアスティ(Bias T)720は、上述のように、RF信号とAISG信号を結合または分離する機能を担う。
【0121】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がOOKポート380を介してOOKバイアスティ720とケーブルにより連結されると、OOKバイアスティ720では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のOOKポート380から出力されるDC+OOK信号を統合してアンテナ10に伝送する。アンテナ10では、前記OOKバイアスティ720からRF+DC+OOK信号を受信し、図5に示されたように、アンテナ10内の信号分離部15によってRF+DC+OOK信号からDC+OOK信号を分離する。このように分離されたDC+OOK信号は、RET16に含まれたモデム161によってOOK信号がTTL信号またはRS‐485信号に変換されることで、RET14を制御することができる。
【0122】
図14を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結される。この際、前記アンテナ10の一端子は、RF給電ケーブルを介して基地局本体部21と直接連結され、他端子はCBT730を介して基地局本体部21と連結されることができる。
【0123】
前記CBT730は、上述のように、RS‐485信号をOOK信号に、またはOOK信号をRS‐485信号に変換する機能を担う。
【0124】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がRS‐485ポート350を介してCBT730とケーブルにより連結されると、CBT730では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号を変換及び統合してアンテナ10に伝送する。すなわち、CBT730では、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号をDC+OOK信号に変換させ、変換されたDC+OOK信号をRF信号と統合してアンテナ10に伝送する。
【0125】
アンテナ10では、前記CBT730からRF+DC+OOK信号を受信し、図5に示されたように、アンテナ10内の信号分離部15によってRF+DC+OOK信号からDC+OOK信号を分離する。このように分離されたDC+OOK信号は、RET16に含まれたモデム161によってOOK信号がTTL信号またはRS‐485信号に変換されることで、RET14を制御することができる。
【0126】
図15を参照すると、アンテナ10はRF給電ケーブルを介して基地局本体部21と連結されることができ、前記アンテナ10と基地局本体部21との間にはTMA750が備えられることができる。TMA(Tower Mounted Amplifier)は、上述のように、LNA(Low Noise Amplifier)を含む装置であって、それをコントロール及び電気的にモニタリングすることができ、モデム機能をさらに含むことができる。この際、TMA750において基地局本体部21と連結される一端子は、示されたように、CBT730と連結されることができる。前記CBT730は、上述のように、RS‐485信号をOOK信号に、またはOOK信号をRS‐485信号に変換する機能を担う。
【0127】
したがって、本発明の実施形態によると、PAC200がRS‐485ポート350を介してCBT730とケーブルにより連結されると、CBT730では、基地局本体部21から提供されるRF信号と、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号を変換及び統合してTMA750に伝送する。すなわち、CBT730では、PAC200のRS‐485ポート350から出力されるDC+RS‐485信号をDC+OOK信号に変換させ、変換されたDC+OOK信号をRF信号と統合してTMA750に伝送する。
【0128】
TMA750では、前記CBT730からRF+DC+OOK信号を受信し、DC+OOK信号をDC+RS‐485信号に変換させてアンテナ10に提供することで、RET14を制御することができる。
【0129】
図16は本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置とPCとの連結関係を示す図である。図16を参照すると、PAC200は、本発明の実施形態によって備えられたRS‐485ポートまたはOOKポートを介してALDに連結されることができる。また、本発明の他の実施形態によって、前記図4に示されたように、RS‐232ポート450を介してPC800などのユーザ端末に連結されることができる。この際、前記PC800には、PAC‐AG(Portable Antenna controller AISG GUI)機能を提供することができる。このようにすることで、前記PC800を用いてソフトウェアの設置及び更新を容易に行うことができる。
【0130】
また、このようにPCと連動することで、RS‐232ポートを用いてソフトウェアのデバッグが可能となり、ALDスキャン、制御情報に関する履歴を格納または照会することが可能となる。
【0131】
図17は本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置とアンテナシステムとの連結関係を示す図である。図17を参照すると、上述のように、各アンテナ10と様々な方法によりPAC200が連結されることができる。
【0132】
例えば、示されたように、アンテナ10のRET14と直接連結されてもよく、アンテナ10に連結された第1のCBT710及び第2のCBT730を介して連結されてもよい。また、アンテナ10に連結されたTMA740及びCBT730を介して連結されてもよい。
【0133】
図18は本発明の実施形態による携帯用アンテナ制御装置のポート選択画面を示す図である。図18を参照すると、PAC200をアンテナ10と連結した後、実行させると、本発明の実施形態によって、RS‐485ポートを介して制御信号を伝送するか、OOKポートを介して制御信号を伝送するかを選択する画面が表示される。この際、ユーザは、本発明の実施形態によってRS‐485ポートまたはOOKポートを選択することで、アンテナ10との様々な連結方法が可能となる。
【0134】
上述のように、具体的な構成要素などの特定事項と限定された実施形態及び図面によって本発明を説明したが、これは本発明のより全般的な理解のために提供されたものに過ぎず、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する分野において通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0135】
したがって、本発明の思想は上述の実施形態に限って決定されてはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価の変形のある全てのものなどが、本発明の思想の範疇に属するといえる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18