(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の発光装置について説明する。
【0015】
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
本実施形態に係る発光装置は、
図1に示すように、光を放射するLEDモジュール10と、LEDモジュール10が取り付けられた放熱部20と、外部電源装置との電気的な接続をするためのコネクタ30と、放熱部20とコネクタ30との間に配置され両部材を絶縁する樹脂基板40とを備える。
【0016】
本発光装置において、
図1及び
図2に示すように、コネクタ30とLEDモジュール10とは、樹脂基板40の表面及び裏面に配設された後述する金属配線パターン43、44と、樹脂基板40に設けられた後述するスルーホール42とを介して電気的に接続されており、コネクタ30の外部から供給された電流は、これらを介してLEDモジュール10の発光素子12に供給される。
【0017】
発光素子12は電流が供給されると発光し、光を放射すると共に、発熱する。LEDモジュール10は放熱部20に取り付けられており、発光による熱は、放熱部20に伝熱し放熱部20で放熱される。以下、各部構成について、詳細に説明する。
【0018】
[1−2.各部構成]
(LEDモジュール10)
LEDモジュール10は、COB(Chip on Board)型の発光モジュールであり、表面に金属配線パターン14が配設されたCOB基板11と、その金属配線パターン14上に並べて設けられた複数の発光素子12と、蛍光体を含有し発光素子12の全てを覆って封止する封止材13とを有している。
【0019】
LEDモジュール10は、COB基板11の裏面がはんだ15によって放熱部20に取り付けられている。なお、この取り付けには、はんだ15の代わりに熱伝導性を有するグリス等を用いることもできる。
【0020】
LEDモジュール10は、
図2に示すように、COB基板11上に設けられた金属配線パターン14が、COB基板11上に設けられた封止材13の領域よりも外側まで延長されており、この部分からLEDモジュール10の外部より電力供給を受け付ける。すなわち、COB基板11上の発光素子12の実装領域の外側は、外部からの電力受付に用いる領域であり、導通経路が確保できれば必要以上に大きくする必要はない。
【0021】
COB基板11としては、窒化アルミニウム、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素などのセラミック系基板、又は、アルミニウム、銅などのメタル系基板を用いることができる。COB基板11の形状は、本実施形態では、矩形状であるが、円形や多角形状など他の形状であっても良い。COB基板11上には、金属配線パターン14が形成されている。この金属配線パターン14は、例えば、ライン状、格子(アレイ)状、円状を挙げることができ、適宜設計変更可能である。本実施形態では、アレイ状になっている。
【0022】
発光素子12は、発光ダイオードチップであり、例えば主波長が420〜480nmの青色光を放射し、放射した青色光により蛍光体を励起して可視光を発光させる。複数の発光素子12は、COB基板11の金属配線パターン14上にこの配線パターン形状と同一形状に並べて配置され、金属配線パターン14と電気的に接続されている。各発光素子12は、この金属配線パターン14を通じて不図示の外部電源装置からの電力の供給を受ける。なお、
図1では、発光素子12の断面が台形状になっているが、これに限られず、断面矩形型のものを用いても良い。
【0023】
封止材13は、蛍光体が含有された絶縁性の樹脂であり、透光性を有する。封止材13は、COB基板11上において発光素子12が並設された領域全体を覆っている。本実施形態では、この領域の形状は、特に限定されないが、ここでは概略矩形状に形成されている。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。蛍光体としては、例えば、黄色蛍光体粒子である。封止剤13としては、例えば、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子をシリコーン樹脂に分散させたものを挙げることができる。黄色蛍光体粒子は青色LEDチップの青色光によって励起され黄色光を放出するため、LEDモジュール10(封止材13表面)からは励起された黄色光と青色LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。
【0024】
(放熱部20)
放熱部20は、LEDモジュール10(特に発光素子12)の発光に伴い発生した熱を放熱する。この放熱部20は、直方体形状で上面に凹部21aが形成された伝熱材21と、伝熱材21の下面に接着された放熱材22とを有する。
【0025】
伝熱材21は、熱伝導性を有し、例えば銅のブロック体で構成されており、上記のように凹部21aと、ネジ穴21bとを有する。LEDモジュール10は凹部21aの底面上にはんだ15により密着して取り付けられており、LEDモジュール10が発する熱は、伝熱材21によって放熱材22に向けて拡散し伝熱する。ネジ穴21bは、ネジ51が挿入され、樹脂基板40を固定するために用いられる。
【0026】
本実施形態では、LEDモジュール10が伝熱材21の凹部21a底面に取り付けられ、樹脂基板40を伝熱材21に固定する前段階の状態において、COB基板11とその裏面のはんだ15との合計の厚みは、凹部21aの深さより若干厚くなっている。すなわち、COB基板11の表面の高さは、伝熱材21上面の高さより若干高くなっている。なお、「若干」とは、樹脂基板40をネジ51により伝熱材21に固定する際に、公差を吸収できる程度をいう。
【0027】
放熱材22は、アルミニウムや銅等の金属で構成されるヒートシンクである。放熱材22は、伝熱材21を介して伝わったLEDモジュール10の熱を放熱する。放熱材22の形状は、何れの形状であっても良いが、好ましくは表面積が大きくなるように多くのフィン(ひれ)を付けて形成した金属ブロックである。放熱材22は、伝熱材21と同様、ネジ穴22aを有する。
図1に示すように、伝熱材21のネジ穴21bに挿入されるネジ51の先端部分がこのネジ穴22aに挿入され、樹脂基板40が固定される。
【0028】
(樹脂基板40)
樹脂基板40は、ガラスエポキシ基板やフレキシブル基板等の安価な樹脂製の基板である。
図3は、本実施形態に係る樹脂基板40を示す図である。
図3(a)は樹脂基板40の表面、
図3(b)は樹脂基板40の裏面を示し、
図3(c)はスルーホール42近傍の部分拡大断面図である。本実施形態では、樹脂基板40の外周形は、8角形となっているが、これに限らず、矩形や円形、多角形など他の形状であっても良い。
【0029】
樹脂基板40は、
図3に示すように、中央に形成された開口部41と、開口部41の周囲の少なくとも一部に設けられた複数のスルーホール42と、表面に形成された金属配線パターン43と、裏面の開口部41の周囲に形成された金属配線パターン44とを有する。さらに、樹脂基板40は、ネジ51を挿入し樹脂基板40を放熱部20に固定するためのネジ穴45と、コネクタ30を配設可能なコネクタ配設部46とを有する。
【0030】
樹脂基板40は、例えば、表面及び裏面に必要な金属配線パターン43、44を形成した上で、打ち抜くことによって製造される。
【0031】
このような樹脂基板40は、開口部41から発光素子12と蛍光体含有樹脂である封止材13とからなる発光部が臨み、スルーホール42とCOB基板11とが対面し、他の部分が放熱部20の上面と対面するように配置されている。
【0032】
ネジ穴45は、伝熱材21のネジ穴21b及び放熱材22のネジ穴22aと同一直線状に配置されており、樹脂基板40は、これらのネジ穴45、21b、22aにネジ51を挿入し締結することで伝熱材21に固定されている。なお、本実施形態では、ネジ51で樹脂基板40を締結固定する前段階において、伝熱材21の凹部21aの底面からCOB基板11の表面までの高さが、伝熱材21の凹部21aの深さより若干高くなっているため、樹脂基板40は、開口部41周縁から樹脂基板40の外周にかけてなだらかに傾斜している。これにより、ネジ51で樹脂基板40を締結固定する際に公差を吸収することができる。
【0033】
また、ネジ51で締結した際に開口部41の周囲がCOB基板11に押し付けられ、その結果、COB基板11と伝熱材21との密着性が高まり、放熱性能が向上する。
【0034】
開口部41は、封止材13の封止する領域の形状に合わせて、この形状より一回り大きく開口している。本実施形態では、矩形状に形成されている。開口部41の形状は、矩形状に限られず、他の形状であっても良い。
【0035】
スルーホール42は、樹脂基板40の一面から他の面に貫く貫通孔である。本実施形態では、スルーホール42は、
図3に示すように、矩形型の開口部41の外周に複数設けられている。スルーホール42の形状は、平面視して円形である。スルーホール42の数や大きさは適宜変更可能である。
【0036】
スルーホール42は、COB基板11上の金属配線パターン14と、開口部41の周囲との重なる部分において設けられており、COB基板11上の金属配線パターン14とコネクタ30(樹脂基板40表面上の金属配線パターン43)との間の導通経路を確保するものである。
【0037】
具体的には、スルーホール42は、その内周面にメッキ加工等によって金属からなる導通部42aが形成されており、この導通部42aが樹脂基板40表面の金属配線パターン43と樹脂基板40裏面の金属配線パターン44とを電気的に接続している。すなわち、樹脂基板40の表面に配設された金属配線パターン43はスルーホール42まで延設され、樹脂基板40の裏面の金属配線パターン44はスルーホール42が設けられた領域を覆うように配設されている。導通部42aは、これらの金属配線パターン43、44と電気的に接続されており、両金属配線パターン43、44の間の電気的な橋渡しとして機能する。
【0038】
なお、
図2では、導通部42aは金属配線パターン43、44の端部を繋ぐ断面I字状であるが、両金属配線パターン43、44の電気的な橋渡しができれば、その断面形状は特に限定されない。例えば、金属配線パターン43、樹脂基板40、及び金属配線パターン44を挟み込むような断面U字状でも良いし、両金属配線パターン43、44の端部を繋ぐと共に、金属配線パターン43、44の何れかまで延長して覆う断面L字状でも良い。
【0039】
本実施形態では、
図2に示すように、スルーホール42の内部にはんだ42bが埋設されており、樹脂基板40がLEDモジュール10に固定される。はんだ42bによる固定関係は、リフローなどの簡易なはんだ付け工程で形成することができる。
【0040】
金属配線パターン43、44には、例えば、厚さ35μmの銅箔を用いるが、他の金属を含むもので構成しても良い。金属配線パターン43は、コネクタ配設部46に設けられたコネクタ30と電気的に接続されている。
【0041】
コネクタ配設部46は、コネクタ30が配設可能に構成されており、樹脂基板40の表面に設けられている。コネクタ配設部46にも金属配線パターン43が配設されており、コネクタ30と金属配線パターン43とが電気的に接続されている。本実施形態では、LEDモジュール10への電流値確保の観点から、コネクタ配設部46は複数設けられているが、その数は特に限定されず、一つであっても良い。
【0042】
特に図示しないが、樹脂基板40の表面には、発光素子12の保護素子や発光素子12の温度を検出するサーミスタなどの機能性電子部品を搭載することも可能である。この場合、これらの電子部品は、金属配線パターン43と電気的に接続するように構成する。
【0043】
(コネクタ30)
コネクタ30は、発光素子12に電力を供給する不図示の外部電源装置に接続される。コネクタ30は、雌コネクタであり、雄コネクタが差し込み可能に構成されている。コネクタ30としては、例えば、公知の規格品が挙げられる。なお、雄雌の関係は逆であってもよい。
【0044】
[1−3.作用]
次に、以上のような構成を有する本実施形態に係る発光装置の作用について説明する。
【0045】
本実施形態の発光装置は、コネクタ30に外部電源装置が接続されて、外部電源から電力が供給されると、発光装置内に電流が流れる。すなわち、電流は、コネクタ30に電気的に接続された樹脂基板40表面に配設された金属配線パターン43を流れ、スルーホール42(導通部42a)を通じて樹脂基板40裏面の金属配線パターン44へと流れる。
【0046】
さらに、樹脂基板40裏面の金属配線パターン44がCOB基板11表面の金属配線パターン14と電気的に接続されているため、電流は、COB基板11表面の金属配線パターン14上に配設された各発光素子12に流れる。
【0047】
これにより、発光素子12は発光し、青色光を放射する。この青色光の一部は透光性を有する封止材13に含有された黄色蛍光体に照射され、黄色蛍光体が励起された黄色光を放射する。この黄色光と、黄色蛍光体に照射されなかった他の青色光との混色によって封止材13表面から白色光が放射される。
【0048】
[1−4.効果]
(1)本実施形態に係る発光装置は、発光素子12と、金属配線パターン14を有し発光素子12を搭載したCOB基板11と、金属配線パターン43を有する樹脂基板40と、を備える発光装置であって、樹脂基板40にスルーホール42を設け、COB基板11の金属配線パターン14と樹脂基板40の金属配線パターン43とを、スルーホール42を介して電気的に接続するようにした。これにより、簡素な構造で電気的接続の安定性が高く、安価な発光装置を得ることができる。すなわち、樹脂基板40という簡単な構造のものを用いることで、LEDモジュール10への導通経路を確保できるので、COB基板11に発光素子12の実装領域以外の領域を必要以上に設けなくて済む。そのため、COB基板11上の発光素子12の占有面積率を向上させ、COB基板11サイズを小さくすることができる。また、樹脂基板40の製造は容易であるため、LEDモジュール10の設計変更にも容易に対応することができる。
【0049】
(2)樹脂基板40は、COB基板11の外周と重なるように配置され、スルーホール42は、樹脂基板40のCOB基板11外周との重なり部分に設けた。より詳細には、樹脂基板40は、発光素子12が臨む開口部41を有し、樹脂基板40を開口部41の周囲とCOB基板11の外周とが重なるように配置し、開口部41周囲とCOB基板11の外周との重なり部分に設けた。これにより、リフローなどの簡易なはんだ付け工程で、COB基板11の金属配線パターン14と樹脂基板40の金属配線パターン43との電気的接続性が安定した発光装置を得ることができる。
【0050】
(3)樹脂基板40として、ガラスエポキシ基板、若しくはフレキシブル基板などの安価な基板を用いるようにした。これにより、発光装置の製造コストを下げられるので、安価の発光装置を得ることができる。
【0051】
(4)樹脂基板40に実装され、樹脂基板40の金属配線パターン43と電気的に接続されたコネクタ30を備えるようにした。これにより、外部との接続や絶縁性能が安定する。さらに、この構成により、次のような効果も奏する。すなわち、COB基板11は、発光装置の製造において、発光素子12に次いで高価なものである。そのため、COB基板11上にコネクタ30を設ければそれだけ製造コストが増大し、製品としての発光装置も高価なものになってしまう。しかし、本実施形態によれば、安価な樹脂基板40に実装するため、COB基板11のサイズは小さくて済む。その結果、基板の製造コストが下がり、安価な発光装置を得ることができる。さらに、工程でハンドリングする1シート当たりから得られるCOB基板11の数が増えるため、LEDモジュール製造時の工程ロスも少なくて済む。
【0052】
(5)樹脂基板40を用いることにより、樹脂基板40表面上のスペースを活かして、LEDの保護素子やサーミスタなどの機能性電子部品を搭載することができる。すなわち、拡張性の高い発光装置を得ることができる。
(6)放熱部20は、COB基板11を収容する凹部21aを有する。これにより、樹脂基板40の底面とCOB基板11の上面との高さを合わせるように、COB基板11の外周部分が樹脂基板40に押圧された状態にすることができる。その結果、放熱部20とLEDモジュール10との密着性が高まり、放熱性能が向上する。
【0053】
[2.第2実施形態]
第2実施形態について、
図4及び
図5を用いて説明する。第2実施形態は、第1実施形態と基本構成は同じである。第1実施形態と異なる点のみを説明し、第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0054】
図4は、第2実施形態に係る発光装置の断面図である。
図5は、第2実施形態に係る樹脂基板40を示す図であり、
図5(a)はその表面、
図5(b)はその裏面を示し、
図5(c)は樹脂基板のスルーホール近傍の拡大断面図である。
【0055】
第1実施形態では、樹脂基板40の開口部41の全周囲に亘って複数のスルーホール42を設けたが、本実施形態では、
図5に示すように、開口部41周囲の一部(ここでは、矩形の一辺)にのみ導通部47aを有するスルーホール47が設けられている。この変更に伴って、樹脂基板40の裏面には、スルーホール47が設けられた領域を覆うように金属配線パターン48が設けられている。本実施形態では、樹脂基板40とCOB基板11の重なりは、
図4に示すように、スルーホール47と金属配線パターン48が設けられた領域のみである。
【0056】
これにより、COB基板11上の発光素子12の占有面積率が向上するので、より安価な発光素子を得ることができる。すなわち、樹脂基板40とCOB基板11の重なり面積を小さくしたことにより、COB基板11のサイズを小さくすることができる。そのため、搭載する発光素子12の数が同じであれば、発光素子12の占有面積率が向上するとともに、発光装置を安価に製造することができる。なお、より大光量の発光素子を得たい場合は、上記重なり面積が小さくなったことに伴って空いたスペースに、さらに発光素子12を搭載することができる。
【0057】
[3.第3実施形態]
第3実施形態について、
図6及び
図7を用いて説明する。第3実施形態は、第2実施形態と基本構成は同じである。第2実施形態と異なる点のみを説明し、第2実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
図6は、第3実施形態に係る発光装置の平面図であり、
図7は、第3実施形態の発光装置の部分拡大断面図である。本実施形態では、樹脂基板40の大きさが小さい点で異なる。すなわち、
図6に示すように、樹脂基板40は、LEDモジュール10(COB基板11)の一辺のみ重なるように、細長い矩形状に形成されており、開口部41を設けていない。また、第2実施形態では、伝熱材21に凹部21aを設けてLEDモジュール10と樹脂基板40との段差を解消したが、
図7に示すように、放熱部20(伝熱材21若しくは放熱材22)にスペーサー20aを設けて樹脂基板40を、LEDモジュール10及び放熱部20にネジ52で締結固定している。
【0059】
本実施形態によっても、第1及び第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、樹脂基板40を小型化し、スペーサー20aを設けたことで、樹脂基板40の撓みを抑制できるとともに、樹脂基板40をLEDモジュール10及び放熱部20により安定して固定することができるので、金属配線パターン43、スルーホール47の導通部47a、金属配線パターン48、金属配線パターン14の導通経路の安定性を更に高めることができる。また、樹脂基板40サイズ自体も小さくするため、その分製造コストを下げることができる。
【0060】
[4.他の実施形態]
(1)第1乃至第3実施形態では、封止材13に含まれる蛍光体に黄色蛍光体を用いたが、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせて用いるようにしても良い。
(2)第1乃至第3実施形態では、発光素子12に青色LEDチップ、封止材13に含まれる蛍光体に黄色蛍光体を用いたが、発光素子に近紫外LEDチップを用い、蛍光体に青色蛍光体、緑色蛍光体、及び赤色蛍光体を組み合わせて用いるようにしても良い。
(3)第1乃至第3実施形態では、LEDモジュール10のCOB基板11は伝熱材21に取り付けられていたが、伝熱材21を設けず放熱材22に直接取り付けるようにしても良い。
【0061】
(4)第1乃至第3実施形態では、伝熱材21及び樹脂基板40のネジ51を挿入する穴をネジ穴21b、45としたが、特にこれに限定されない。すなわち、放熱材22のネジ穴22aにネジ山があれば、ネジ51の頭部で樹脂基板40及び伝熱材21が挟まれる形になるので、例えば、ネジ穴21b、45の穴の少なくとも何れかをネジ山のない単なる貫通穴としても良い。
【0062】
(5)第1乃至第3実施形態では、樹脂基板40の裏面に金属配線パターン44、48を設けたが、スルーホール42、47の導通部42a、47aによってCOB基板11上の金属配線パターン14と電気的に接続されていれば、必ずしも金属配線パターン44、48を設けなくても良い。
【0063】
(6)第1乃至第3実施形態では、スルーホール42、47の形状は、平面視して円形であるとしたが、特にこれに限定されず、平面視して半円状のハーフスルーホールであっても良い。この場合、樹脂基板40の開口部41の周縁にハーフスルーホールを設けることにより、スルーホール42、47を設ける場合に比べて、COB基板11のサイズを更に小さくすることができ、安価な発光装置を得ることができる。また、光量を大きくしたい場合には、樹脂基板40の開口部41の周縁に設けることにより、開口部41の面積が拡大するので、COB基板11が露出する面積も拡大する。そのため、この拡大した部分に発光素子12をさらに設け、より多くの発光素子12をCOB基板11に搭載することができ、大光量の発光装置を得ることができる。
【0064】
(7)第1乃至第3実施形態では、COB基板11以外の他の基板として樹脂基板40を用いたが、特にこれに限定されない。COB基板11以外の他の基板としては、COB基板11よりも安価な基板であれば良く、樹脂基板40以外のCOB基板11より安価な基板を用いても良い。