特許第6427342号(P6427342)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ナシモト工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6427342-爪切り具 図000002
  • 特許6427342-爪切り具 図000003
  • 特許6427342-爪切り具 図000004
  • 特許6427342-爪切り具 図000005
  • 特許6427342-爪切り具 図000006
  • 特許6427342-爪切り具 図000007
  • 特許6427342-爪切り具 図000008
  • 特許6427342-爪切り具 図000009
  • 特許6427342-爪切り具 図000010
  • 特許6427342-爪切り具 図000011
  • 特許6427342-爪切り具 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6427342
(24)【登録日】2018年11月2日
(45)【発行日】2018年11月21日
(54)【発明の名称】爪切り具
(51)【国際特許分類】
   A45D 29/02 20060101AFI20181112BHJP
【FI】
   A45D29/02 G
   A45D29/02 H
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-120940(P2014-120940)
(22)【出願日】2014年6月11日
(65)【公開番号】特開2016-104(P2016-104A)
(43)【公開日】2016年1月7日
【審査請求日】2017年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】593077250
【氏名又は名称】ナシモト工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】梨本 俊晴
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 実開平2−59709(JP,U)
【文献】 実開昭60−116905(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3184091(JP,U)
【文献】 米国特許第5791049(US,A)
【文献】 独国実用新案第29510814(DE,U1)
【文献】 米国特許第2620560(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端側に下向き爪切刃設けられた上側爪切部、基端側に握持操作部が設けられた第一爪切り半体と、先端側に上向き爪切刃設けられた下側爪切部、基端側に握持操作部が設けられた第二爪切り半体とがX状に交差枢着されてなり、前記握持操作部の開閉操作により、対向配設される前記上側爪切部と前記下側爪切部とを相対接近移動させ、前記下向き爪切刃と前記上向き爪切刃との間に挿入配設された爪を挟み切ることができるように構成されているニッパー型の爪切り具において、前記上側爪切部と前記下側爪切部とは、対称構造に形成されていると共に、夫々の指先側の外面に凹湾曲面形成されている指先収納当接部設けられ、且つ、前記下向き爪切刃及び前記上向き爪切刃の刃面が夫々直線形状に形成されていて、前記上側爪切部及び前記下側爪切部のいずれかの指先収納当接部に、爪切りする指先の爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の先端湾曲部を収納させるように当接させた状態で、指先の指腹から爪床先端に向かう後方に回動操作することで、指先の先端湾曲部の肉部を挟み込むことなく、前記上向き爪切刃を爪の奥側まで入れ込むことができるように構成されていることを特徴とする爪切り具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、深爪することなく、爪を指先より内方の爪床先端近傍まで深く切ることができる爪切り具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、深爪するとデリケートな爪床が露出してしまい、この爪床が露出することで様々な不具合(例えば、爪床に触れるだけで痛みが生ずる、細菌の浸入により感染症を発症する、巻爪の原因となる等)が生ずるおそれがあることから、従来の爪切り具の殆どは、深爪防止策として、下側爪切部の爪切刃の下方に指先が当接する指先当接板部(爪切刃の下端から垂直状態若しくは内側に向かって傾斜状態に設けた板部)を設け、指先がこの指先当接板部に当たることで爪切刃が奥に入り込むことを阻止する構成となっている。
【0003】
即ち、従来の爪切り具は、指先から突出した爪を切り、爪の長さを指先とそろえる程度の深さ(長さ)に切るのに適した構造となっていて、深めに爪を切ることには適していないものとなっている。
【0004】
しかしながら、例えば弦楽器奏者やロッククライマー、マッサージ師、美容師などは、職業柄、爪が伸びていることで様々な不具合が生じることから、常に爪をできるだけ短い状態(深爪に近い状態)にしており、このような人たちにとっては、従来の深爪防止策が施された爪切り具は非常に使いにくいものであった。
【0005】
即ち、従来の深爪用爪切り具で、爪をできるだけ深い位置まで切るには、例えば、爪切刃を寝かせた状態(水平に近い状態)にして無理に爪の隙間に爪切刃を入れ込んだり、下側爪切部の外面を指先に強く押し付けて無理やり爪切刃を奥側に入れ込んだりしなければならず、このような方法で無理に爪を深めに切ることで、爪をきれいに切ることができず、また、無理な押し付けで痛みが生じたり、誤って指を切ってしまうことがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述のような現状の問題に鑑みなされたものであり、容易に且つ安全に爪を深めに切ることができる実用性に優れた画期的な爪切り具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
先端側に下向き爪切刃1A設けられた上側爪切部1、基端側に握持操作部4が設けられた第一爪切り半体6と、先端側に上向き爪切刃2A設けられた下側爪切部2、基端側に握持操作部4が設けられた第二爪切り半体7とがX状に交差枢着されてなり、前記握持操作部4の開閉操作により、対向配設される前記上側爪切部1と前記下側爪切部2とを相対接近移動させ、前記下向き爪切刃1Aと前記上向き爪切刃2Aとの間に挿入配設された爪を挟み切ることができるように構成されているニッパー型の爪切り具において、前記上側爪切部1と前記下側爪切部2とは、対称構造に形成されていると共に、夫々の指先側の外面に凹湾曲面形成されている指先収納当接部3設けられ、且つ、前記下向き爪切刃1A及び前記上向き爪切刃2Aの刃面が夫々直線形状に形成されていて、前記上側爪切部1及び前記下側爪切部2のいずれかの指先収納当接部3に、爪切りする指先の爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の先端湾曲部20を収納させるように当接させた状態で、指先の指腹から爪床先端に向かう後方に回動操作することで、指先の先端湾曲部の肉部を挟み込むことなく、前記上向き爪切刃2Aを爪の奥側まで入れ込むことができるように構成されていることを特徴とする爪切り具に係るものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述のように構成したから、容易に且つ安全に爪を深めに切ることができる実用性に優れた画期的な爪切り具となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1を示す斜視図である。
図2】実施例1の要部を示す拡大側面図である。
図3】実施例1の使用状態における要部の状態を示す説明図である。
図4】実施例1の別例(刃面湾曲形状タイプ)を示す斜視図である。
図5】実施例1の別例(刃面湾曲形状タイプ)の要部を示す拡大側面図である。
図6】実施例1の使用状態を示す説明図である。
図7】実施例2を示す斜視図である。
図8】実施例2の要部を示す拡大側面図である。
図9】実施例2の別例(刃面直線形状タイプ)を示す斜視図である。
図10】実施例2の別例(刃面直線形状タイプ)の要部を示す拡大側面図である。
図11】従来例の使用状態における要部の状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0012】
本発明の爪切り具は、下側爪切部2の指先側の外面に設けた指先収納当接部3に、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の先端湾曲部20(少なくともこの先端湾曲部20の一部)を収容するように当接させた状態で、上方向、即ち指先の指腹から爪床先端に向かう後方に爪切り具を回動操作して、上向き爪切刃2Aを爪の奥側に向かって移動させることで、上向き爪切刃2Aを確実に且つ容易に爪の奥側まで入れ込むことができる。
【0013】
即ち、上向き爪切刃を寝かせた状態(水平に近い状態)にして無理に隙間に入れ込んだり、下側爪切部の外面を指先に強く押し付けて無理やり爪切刃を奥側に入れ込んだりすることなく、容易に上向き爪切刃2Aを爪の奥側、例えば爪床先端となる爪皮下近傍の深い位置まで入れ込むことができ、これにより、極めて容易にきれいに深爪に近い状態まで深く爪を切ることができることとなる。
【0014】
しかも、本発明は、上向き爪切刃2Aを爪の奥側まで入れ込み移動する際に、指先の先端湾曲部若しくはその一部が指先収納当接部3に当接したままの状態で移動するので、上向き爪切刃2Aが指先の先端湾曲部の肉部を挟み込むような状態にならず、よって、爪を切る際に誤って指の肉部まで一緒に切ってしまうことが無く、安全に爪を奥側まで深く切ることができる実用性に優れた画期的な爪切り具となる。
【実施例1】
【0015】
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0016】
本実施例は、下向き爪切刃1Aを設けた上側爪切部1と、上向き爪切刃2Aを設けた下側爪切部2とを離間状態に対向配設し、前記上側爪切部1と前記下側爪切部2とを相対接近移動させて、前記下向き爪切刃1Aと前記上向き爪切刃2Aとの間に挿入配設した爪を、前記下向き爪切刃1Aと前記上向き爪切刃2Aとで上下方向から挟み切る爪切り具である。
【0017】
また、本実施例は、図1に示すように、ニッパータイプの爪切り具に構成した場合である。
【0018】
具体的には、本実施例は、先端側に上側爪切部1を設け、基端側に握持操作部4を設け、この上側爪切部1と握持操作部4との間に枢着部5を設けた金属製の第一爪切り半体6と、先端側に下側爪切部2を設け、基端側に握持操作部4を設け、この上側爪切部1と握持操作部4との間に枢着部5を設けた金属製の第二爪切り半体7とから成り、この第一爪切り半体6と第二爪切り半体7とを互いの枢着部5を合わせてX状に交差枢着して、握持操作部4を開閉操作することにより、対向する上側爪切部1と下側爪切部2とが接離動作する構成としている。
【0019】
また、本実施例は、第一爪切り半体6と第二爪切り半体7との夫々の握持操作部4間にバネ部材8を架設状態に設けて、このバネ部材8が常に握持操作部4を開き方向に付勢することで、上側爪切部1と下側爪切部2との離間状態を保持する構成とし、バネ部材8の付勢力に抗して握持操作部4を握持操作により閉動させることにより、上側爪切部1と下側爪切部2とが相対接近移動する構成としている。
【0020】
更に詳細に説明すると、本実施例の第一爪切り半体6の上側爪切部1は、下側爪切部2との対向位置(対向面)となる下端部に下向き爪切刃1Aを設けた構成とし、具体的には、この下向き爪切刃1Aは、図2に示すように、刃面を直線形状に形成した構成としている。
【0021】
また更に、本実施例の上側爪切部1は、爪を切る際に指先側となる外面に、指先の爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する先端湾曲部20の指先湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した指先収納当接部3を設けた構成とし、この指先収納当接部3は、具体的には、図3(a),(b)に示すように、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の上部側の先端下がり湾曲部20Aの先端下がり湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した構成としている。尚、前記合致は、先端湾曲部20に対して一部だけ合致する場合も含むことを意味する。
【0022】
また、第二爪切り半体7の下側爪切部2は、対向する上側爪切部1と同様の構成としており、具体的には、上側爪切部1との対向位置(対向面)となる上端部に上向き爪切刃2Aを設けた構成とし、この上向き爪切刃2Aの刃面は、下向き爪切刃1Aと突き合わせ係合するよう、下向き爪切刃1Aと同形状の直線形状に形成した構成としている。
【0023】
また更に、本実施例の下側爪切部2は、上側爪切部1と同様、爪を切る際に指先側となる外面に、指先の爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する先端湾曲部20の指先湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した指先収納当接部3を設けた構成としている。
【0024】
具体的には、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の上部側の先端下がり湾曲部20Aの先端下がり湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した指先収納当接部3を設けた構成としている。
【0025】
即ち、本実施例は、第一爪切り半体6と第二爪切り半体7とを対称構造に形成し、左右の手のいずれで操作しても、指先の先端湾曲部20(先端下がり湾曲部20A)が指先収納当接部3に収納当接する構成としている。
【0026】
即ち、本実施例は、爪を切る際、指先収納当接部3に、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の先端湾曲部20、具体的には、図3(b)に示すように、指先の上部側の先端下がり湾曲部20Aを収納するように当接させた状態で、上側爪切部1の下向き爪切刃1Aと下側爪切部2の上向き爪切刃2Aとの角度と位置を調整して、上向き爪切刃2Aを寝かせた状態(水平に近い状態)にして無理に爪の隙間に入れ込んだり、下側爪切部2の外面を指先に強く押し付けたりしなくても容易に上向き爪切刃2Aを爪床先端近傍まで配設することができる構成としている。
【0027】
尚、本実施例では、下向き爪切刃1A、上向き爪切刃2Aの夫々の刃面の形状を直線形状に形成した構成としたが、図4,5に示すように、爪先形状に合わせた湾曲形状に形成した構成としても良い。
【0028】
上述のように構成した本実施例の作用・効果について以下に説明する。
【0029】
本実施例の爪切り具を用いて爪を深めに、例えば深爪ぎりぎりの爪床先端近傍まで切る際は、下側爪切部2の指先側の外面に設けた指先収納当接部3に、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の先端湾曲部20の上部側の先端下がり湾曲部20Aを収容するように当接させた状態で、上方向、即ち指先の指腹から爪床先端に向かう後方に爪切り具を回動操作して、上向き爪切刃2Aを爪の奥側に向かって移動させることで、図3(b)に示すように、上向き爪切刃2Aを確実に爪の奥側まで入れ込むことができる。
【0030】
この上向き爪切刃2Aを爪の奥側に入れ込んだ状態で、握持操作部4を握持操作して閉動させると、図6に示すように、爪の上下(表裏)両側に配設された下向き爪切刃1Aと上向き爪切刃2Aとが互いに接近移動し、爪を上下(表裏)方向から挟み切ることができる。
【0031】
このように、本実施例は、図11に示す従来の爪切り具のように、上向き爪切刃30を寝かせた状態(水平に近い状態)にして無理に隙間に入れ込んだり、下側爪切部の外面を指先に強く押し付けて無理やり爪切刃を奥側に入れ込んだりすることなく、容易に上向き爪切刃2Aを爪の深い位置、爪床先端となる爪皮下近傍まで入れ込むことができ、これにより、極めて容易にきれいに深爪に近い状態まで爪を切ることができることとなる。
【0032】
しかも、本実施例は、上向き爪切刃2Aを爪の奥側まで入れ込み移動する際に、指先の先端湾曲部が指先収納当接部3に当接したままの状態で移動するので、上向き爪切刃2Aが指先の先端湾曲部の肉部を挟み込むような状態にならず、よって、爪を切る際に誤って指の肉部まで一緒に切ってしまうことが無く、安全に爪を奥側まで深く切ることができる実用性に優れた画期的な爪切り具となる。
【実施例2】
【0033】
本発明の具体的な実施例2について図面に基づいて説明する。
【0034】
本実施例は、実施例1の爪切り具を、図7に示すような一般的な爪切り形状(クリッパータイプ)の爪切り具に構成した場合である。
【0035】
具体的には、本実施例は、先端側に上側爪切部1を設けた金属製の第一爪切り板体9と、先端側に下側爪切部2を設けた金属製の第二爪切り板体10との夫々の基端部同士を連結してV字状に形成した爪切り本体部11と、第一爪切り板体9を第二爪切り板体10に相対接近移動させる操作レバー部12とから成り、第一爪切り板体9と第二爪切り板体10との先端部側に上下方向に貫通配設したピン13に操作レバー部12の先端部を枢着して、この操作レバー部12を上下方向に回動自在に設けて、操作レバー部12を押圧操作することにより、てこの原理で操作レバー部12の作用部12Aが第一爪切り板体9を押圧し、V字状の本体部の離間幅が狭まって、対向する第一爪切り板体9の上側爪切部1と第二爪切り板体10の下側爪切部2とが接近動作する構成としている。
【0036】
更に詳細に説明すると、図8(a)に示すように、第一爪切り板体9の上側爪切部1は、下側爪切部2との対向位置(対向面)となる下端部に下向き爪切刃1Aを設けた構成としている。
【0037】
具体的には、本実施例の下向き爪切刃1Aは、図8(b)に示すように、刃面を爪先形状に合わせた湾曲形状に形成した構成としている。
【0038】
また更に、本実施例の上側爪切部1は、爪を切る際に指先側となる外面に、指先の爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する先端湾曲部20の指先湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した指先収納当接部3を設けた構成とし、この指先収納当接部3は、具体的には、実施例1と同様に、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の上部側の先端下がり湾曲部20Aの先端下がり湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した構成としている。
【0039】
また、第二爪切り板体10の下側爪切部2は、図7,8に示すように、第一爪切り板体9の上側爪切部1と同様に、爪を切る際に指先側となる外面に、指先の爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する先端湾曲部20の指先湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した指先収納当接部3を設けた構成としている。
【0040】
具体的には、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の上部側の先端下がり湾曲部20Aの先端下がり湾曲形状に合致する凹状湾曲形状に形成した指先収納当接部3を設けた構成としている。
【0041】
即ち、本実施例は、第一爪切り板体9と第二爪切り板体10とを対称構造に形成した構成としている。
【0042】
即ち、本実施例は、爪を切る際、指先収納当接部3に、爪床先端から指腹にかけて凸状に湾曲する指先の先端湾曲部20、具体的には、指先の上部側の先端下がり湾曲部20Aを収納するように当接させた状態で、上側爪切部1の下向き爪切刃1Aと下側爪切部2の上向き爪切刃2Aとの角度と位置を調整して、上向き爪切刃2Aを寝かせた状態(水平に近い状態)にして無理に爪の隙間に入れ込んだり、下側爪切部2の外面を指先に強く押し付けたりしなくても容易に上向き爪切刃2Aを爪床先端近傍まで配設することができる構成としている。
【0043】
尚、本実施例では、下向き爪切刃1A、上向き爪切刃2Aの夫々の刃面の形状を爪先形状に合わせた湾曲形状に形成した構成としたが、図9,10(b)に示すように、直線形状に形成した構成としても良い。
【0044】
尚、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0045】
1 上側爪切部
1A 下向き爪切刃
2 下側爪切部
2A 上向き爪切刃
3 指先収納当接部
握持操作部
第一爪切り半体
第二爪切り半体
20 先端湾曲部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11