(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る表示装置1が備える基板10の平面図である。
図2は表示領域Sにおける表示装置1の断面図であり、表示領域Sに形成されている積層構造の一例が示されている。
図3は基板10に形成されている端子11、12とフレキシブルプリント基板20の端子21との位置関係を示す平面図である(以下では、フレキシブルプリント基板をFPCと称する)。
図4は端子11、12とFPC20との接続構造を示す断面図である。
図4(a)は
図3のIVa−IVa線で示される切断面で得られる断面図であり、
図4(b)は
図3のIVb−IVb線で示される切断面で得られる断面図である。ここで説明する例の表示装置1は有機EL表示装置である。しかしながら、本発明は液晶表示装置など他の種類の表示装置に適用されてもよい。
【0009】
表示装置1は基板10を有している。基板10は、例えばガラス基板や樹脂基板である。基板10には、複数の画素が垂直方向及び水平方向に並んでいる表示領域Sが設けられている。
図2に示すように、表示領域Sには複数の層によって構成される積層構造が形成されている。具体的には、表示領域Sの積層構造は、発光層を含む有機層や、絶縁膜、TFT(Thin Film Transistor)や配線などによって構成される。
【0010】
図2ではドライバTFT41が示されている。ドライバTFT41は各画素に設けられ、後述する下部電極51に接続されている。ドライバTFT41は、半導体層42、ゲート電極43、ソース電極及びドレイン電極44、45を有している。
図2で示す例では、半導体層42は基板10上に形成されている。半導体層42とゲート電極43との間にゲート絶縁膜46が形成されている。ゲート電極43は層間絶縁膜47によって覆われ、層間絶縁膜47上にソース電極及び電極44、45がそれぞれ形成されている。ドライバTFT41、及び絶縁膜46、47を含む回路層には、ドライバTFT41の他に、ドライバTFT41をオン/オフするためのスイッチングTFT(不図示)や、スイッチングTFTをオンするための走査信号がドライバIC16(
図1参照)から加えられる走査線(ゲート線)、スイッチングTFTに接続され各画素の階調値に応じた映像信号がドライバIC16から加えられる映像信号線、ドライバTFT41を介して後述する有機層53に電流を供給するための電流供給線などが形成されている。電流供給線には後述するFPC20を通して電源電圧が加えられる。回路層はパッシベーション膜48によって覆われ、パッシベーション膜48上に平坦化膜49が形成されている。
【0011】
図2に示すように、表示領域Sの積層構造は、各画素に設けられている下部電極51を含んでいる。
図2の例では下部電極51は平坦化膜49上に形成されている。下部電極51はドライバTFT41が有する2つの電極(ソース電極及びドレイン電極)のうち一方の電極44にコンタクトホールを介して接続している。下部電極51は例えば陽極であり、後述する上部電極54は例えば陰極である。表示装置1は、各画素を区画するバンク52を有している。下部電極51上とバンク52上とに、発光層(不図示)を含む有機層53が形成されている。
図3に示すように、有機層53上には上部電極54が形成されている。上部電極54は複数の画素に亘って形成されている。上部電極54上に封止膜55が形成されている。
【0012】
上述したように表示装置1は液晶表示装置でもよい。液晶表示装置の表示領域にも、各画素に設けられているTFT、TFTのゲート電極と半導体層との間に形成されているゲート絶縁膜、ゲート電極とドレイン・ソース電極の間に形成されている層間絶縁膜とが形成される。
【0013】
図1に示すように、基板10の外周部、すなわち表示領域Sの外側の領域には、複数の端子11、12が形成されている。
図1で示す例では、端子11、12は基板10の下部に形成され、基板10の下縁に沿った方向(具体的には左右方向)に並んでいる。端子11、12の位置はこれに限られない。端子11、12は例えば基板10の右縁や左縁、上縁に沿って並んでもよい。
図1に示す例の基板10には、上述のドライバIC16が実装されている。端子11、12は配線11d、12d(
図3参照)の端部にそれぞれ設けられている。一例では、配線11d、12dはドライバIC16に接続される。配線11d、12dは、表示領域Sに形成されている配線に繋がっていてもよい。
図3に示すように、ここで説明する例の基板10は、サイズの異なる2種類の端子11、12を有している。第1端子11の幅は第2端子12の幅よりも大きい(本明細書において「幅」とは端子11、12が並んでいる方向(
図3においてD1の示す方向)でのサイズである)。表示装置1は複数の端子11、12に接続されるFPC(Flexible Printed Circuit)20を含んでいる。表示装置1にはFPC20を通して上述の映像信号や電源電圧が加えられる。後において説明するように、第1端子11は、表示装置1(より具体的には、上述の積層構造が形成された基板10)の検査にも利用される。すなわち、表示装置1の検査時、第1端子11に検査用FPCが接続(接触)する。FPC20は、表示装置1の検査終了後に、第1端子11と第2端子12とに接続する。
【0014】
ここで説明する例の第1端子11は、
図4に示すように、金属によって形成されている端子本体11aを有している。端子本体11aの材料は表示領域Sに形成されている配線(例えば、ゲート線)と同じである。端子本体11aの材料は例えばAlやMo、Ti、Cuなどである。第1端子11は端子本体11aの表面を覆う被覆膜11bをそれぞれ有している。すなわち、第1端子11の表面は被覆膜11bで構成されている。被覆膜11bは端子本体11aの上面及び側面を覆っている。被覆膜11bの材料は表示領域Sに形成されている電極を構成する材料と同じものを用いてもよい。この場合、被覆膜11bと表示領域Sに形成されている電極は表示装置の製造過程で同時に形成されてもよい。被覆膜11bの材料は例えばITO(Indium Tin Oxide)である。被覆膜11bは端子本体11aの腐食を防止している。被覆膜11bの材料は特にこれに限定されない。第2端子12も、第1端子11と同様に、金属によって形成されている端子本体と端子本体の表面を覆う被覆膜とを有している。
【0015】
図3及び
図4に示すように、端子11、12上には異方性導電フィルム13が配置され、端子11、12は異方性導電フィルム13を通してFPC20の端子21に接続されている(以下では、異方性導電フィルムをACFと記す)。換言すると、FPC20はACF13を通して端子11、12に取り付けられる。ACF13は導体の粒子13aを含む樹脂(例えば、熱硬化性樹脂)によって構成されている。端子11、12は、対応する端子21にACF13を通してそれぞれ電気的に接続される。ここで説明する例では、1つの第1端子11には2つの端子21が接続される。一方、1つの第2端子12には1つの端子21が接続されている。
図3及び
図4の例では、第1端子11に接続するFPC20の端子21と第2端子12に接続する端子21は等間隔で配置されている。端子21のこのような配置によれば、端子21の間隔を位置によって異ならせる場合に比べて、FPC20の製造工程の煩雑化を抑えることができる。FPC20の端子21と基板10の端子11、12との対応関係はこれに限られない。例えば、1つの第1端子11には1つの端子21が接続されてもよい。この場合、第1端子11に接続されるFPC20の端子21と第2端子12に接続されるFPC20の端子21は異なる幅を有してもよい。
【0016】
第1端子11には開口が形成されている。
図3及び
図4(b)に示すように、第1端子11の開口の内側には、ACF13に接着する第1接着補強部14が形成されている。第1接着補強部14は、第1端子11の表面を構成する材料がACF13との間に有する接着性よりも高い接着性をACF13との間に有する材料で、形成されている。ここで説明する例の第1端子11はその表面にITOで形成される被覆膜11bを有している。第1接着補強部14は例えばSiO2(酸化シリコン)である。SiO2はITOよりもACF13との間に高い接着性を有する。第1接着補強部14が設けられたこのような第1端子11によれば、被覆膜11bとACF13との接着性が低い場合であっても、第1端子11とACF13との接着安定性を確保できる。つまり、ACF13が第1端子11から剥離すること、換言すると、ACF13から第1端子11に作用する圧力が低くなることを抑えることができる。
図3及び
図4(b)に示す例では、第1端子11に2つの開口が形成され、2つの開口のそれぞれに第1接着補強部14が形成されている。第1端子11に形成される開口の数、換言すると第1端子11に設けられる第1接着補強部14の数必ずしも2つに限られない。第1端子11には1つの開口だけが形成されてもよい。また、第1端子11には2つよりも多くの開口が形成されてもよい。また、
図3に示す例では、第1端子11の開口及び第1接着補強部14は矩形である。これらの形状は矩形に限られず、適宜変更されてもよい。たとえば、第1接着補強部14と開口は円形でもよい。
【0017】
図4(b)に示す例では、第1端子11の端子本体11aに開口が形成され、この開口の内側に第1接着補強部14が形成されている。第1端子11の被覆膜11bは部分的に第1接着補強部14に重なっている。具体的には、被覆膜11bは第1接着補強部14の側面に重なり、第1接着補強部14の上面の縁にまで伸びている。第1接着補強部14の上面は被覆膜11bに形成されている開口から露出し、この露出している部分14aがACF13に接着する。なお、被覆膜11bは必ずしも第1接着補強部14に重なる部分を有していなくてもよい。
【0018】
上述したように、表示領域Sには、複数の層によって構成される積層構造が形成されている。第1接着補強部14は積層構造を構成しているいずれかの層と同じ材料で形成されている。こうすることにより、表示装置1の製造コストの増大を抑えることができる。一例では、第1接着補強部14は表示領域Sに形成されている絶縁膜と同じ材料によって形成される。上述したように、第1接着補強部14は例えばSiO2によって形成される。SiO2は、例えば上述の層間絶縁膜47において利用される。なお、第1接着補強部14の材料は、第1端子11の表面を構成する材料が有する接着性よりも高い接着性を有する材料であれば、必ずしも層間絶縁膜47やそれを構成するSiO2に限定されない。
【0019】
図4(a)及び(b)に示すように、基板10には、第1接着補強部14と同じ材料によって形成されている複数の第2接着補強部15が形成されている。第2接着補強部15は、第1接着補強部14と同様に、ACF13と接着している。第1端子11と、第2端子12のそれぞれは、2つの第2接着補強部15の間に位置している。この構造によれば、端子11、12とFCP20の端子21との接続安定性をさらに効果的に確保できる。
図3に示すように、ここで説明する例では、配線11d、12dのそれぞれも、2つの第2接着補強部15の間に位置している。
図3に示すように、ここで説明する例では、複数の第2接着補強部15は基板10の縁(具体的には下縁)において互いに繋がっている。複数の第2接着補強部15は互いに独立していてもよい。
【0020】
接着補強部14、15は、表示領域Sに形成されている積層構造を構成する絶縁膜と同じ材料によって形成される。これによれば、表示装置1の製造コストの増大を抑えることができる。接着補強部14、15は、例えば、上述の層間絶縁膜47と同じ材料によって形成される。接着補強部14、15の材料として絶縁材料を用いているので、隣接する2つの端子11、12の間に第2接着補強部15を配置することができる。
【0021】
図3に示すように、ここで説明する例のFPC20の端子21は第1端子11よりも小さな幅を有している。第1端子11の開口の位置、換言すると第1接着補強部14の位置は、第1端子11の平面視において、FPC20の端子21の位置を避けている。すなわち、第1接着補強部14は、第1端子11の平面視において、FPC20の端子21と重なっていない。これによれば、第1端子11とFPC20の端子21とが重なっている領域の面積を確保できるので、それらの間の電気抵抗を十分に下げることができる。なお、FPC20の端子21は必ずしも第1端子11よりも小さな幅を有していなくてもよい。この場合、第1端子11は、その長さ方向において端子21からはみ出た領域を有するように、FPC20の端子21は配置されてもよい(ここで「長さ方向」とは第1端子11の幅方向に対して直交する方向(
図3においてD2の示す方向)である)。そして、第1端子11において端子21からはみ出た領域に、上述の開口(換言すると第1接着補強部14)が形成されてもよい。この構造でも、第1端子11とACF13の接着安定性を確保できる。また、第1端子11におけるFPC20の端子21と重なる領域に、第1端子11の開口が形成されてもよい。そして、その開口に第1接着補強部14が形成されてもよい。
【0022】
上述したように、第1端子11のそれぞれには、端子11の幅方向に間隔を空けて配置されている、2つの端子21が接続されている。
図3に示すように、第1端子11の開口(換言すると第1接着補強部14)は第1端子11の平面視において2つの端子21の間に位置している。この構造によれば、1つの第1端子11に2つの端子21が接続し、且つ2つの端子21は第1接着補強部14の位置を避けているので、第1端子11とFPC20の端子21との間の電気抵抗をさらに効果的に下げることができる。なお、表示装置1の使用時には、1つの第1端子11に接続される2つの端子21には同じ信号又は電圧が加えられる。FCP20の端子21と第1端子11のこのような構造によると電気抵抗を十分に下げることができるので、この構造は表示装置1に電源電圧を加えるのに利用される端子にとって特に好ましい。
【0023】
表示装置1の製造工程においてFPC20が基板10に取り付けられる前に、表示装置1(より具体的には、積層構造が形成された基板10)は検査される。一例では、第1端子11はその検査にも利用される。
図5は、第1端子11と検査用FPC30の端子31との位置関係を示す平面図である。
図6は
図5のVI−VI線で示される切断面で得られる基板10及び検査用FPC30の断面図である。
【0024】
図5及び
図6に示すように、基板10の検査時、検査用FPC30が第1端子11に接続される。FPC30は第1端子11に対応する位置に端子31を有し、端子31が第1端子11に直接的に接触する。
図6に示す例では、各端子31はその表面から突出しているバンプ31aを有している。第1端子11はバンプ31aに接触する。
図6の例では、バンプ31aは端子31の中心(幅方向及び長さ方向の中心)に形成されている。
【0025】
上述したように、基板10には第1端子11と第2端子12とが形成され、第1端子11は第2端子12よりも大きな幅を有している。このような幅広の第1端子11を基板10に設けることにより、基板10の検査において第1端子11を使用し易くなる。つまり、第1端子11の幅が大きいので、第1端子11とFPC30の端子31との間の厳密な位置調整が不要となる。その結果、例えばFPC30の外縁を基板10に合わせるだけで第1端子11とFPC30の端子31とを電気的に接続させることが可能となり、検査時の作業性を向上できる。また、FPC20の端子21が接続する第1端子11が検査においても利用されるので、検査専用の端子を基板10に形成する必要が無くなる。その結果、例えば有機EL表示装置のように、基板10の外周部に形成すべき端子の数が多い表示装置においても、端子のレイアウトが容易となる。
【0026】
第1端子11の開口(換言すると、第1接着補強部14)は、第1端子11の長さ方向(
図3においてD2の示す方向)における第1端子11の中心領域Bを避けた位置に形成されている。すなわち、第1接着補強部14は、第1端子11の長さ方向の中心よりも長さ方向の端部(縁11e、11f)寄りに配置されている。こうすることにより、検査用FPC30の端子31が第1端子11に接触する位置について自由度を確保できる。すなわち、FPC30の端子31の位置(より具体的にはバンプ31aの位置)が第1端子11の幅方向にずれている場合であっても、FPC30の端子31と第1端子11との電気的な接続を確立できるので、検査時の作業性を向上できる。
図3に示す例では、第1端子11には2つの開口(2つの第1接着補強部14)が形成されている。2つの開口は第1端子11の長さ方向において離れて位置している。換言すると、
図3の例の第1端子11は略H形状を有している。これにより、第1接着補強部14が形成されない領域(すなわち、検査用FPC30の端子31が接触可能な領域)が第1端子11の中心領域Bに確保され、検査用FPC30の端子31について第1端子11の幅方向での位置的な自由度を確保できる。また、
図3に示すように、第1端子11の開口の端部(第1接着補強部14の端部)は、第1端子11の長さ方向での縁11e、11fに位置することが好ましい。こうすることにより、検査用FPC30の端子31が接触可能な領域が第1端子11の中心にさらに確保し易くなる。
【0027】
第1端子11に形成される開口は必ずしも閉じた縁を有していなくてもよい。すなわち、第1端子11に形成される開口は、第1端子11の平面視において凹部となっていてもよい。
図3の例では、第1端子11に形成された2つの開口のうち一方の開口の端部は、第1端子11の長さ方向における縁11eに位置している。この開口は縁11eに向かって開いた凹部(
図3において下側に向かって開いた凹部)となっている。
【0028】
端子11、12及び接着補強部14、15は、例えば次のように形成される。(1)層間絶縁膜47を表示領域Sに形成する工程において、層間絶縁膜47と同じ材料(具体的には、SiO2)の絶縁膜を表示領域Sの外側の領域に形成する。(2)そして、端子11、12の位置及び配線11d、12dの位置にある絶縁膜をエッチングにより除去する。エッチングにより残った箇所の絶縁膜(絶縁体)が接着補強部14、15となる。(3)電極(TFT41の電極や、下部電極51)を形成するその後の工程において、、絶縁膜を除去した位置に、その電極と同じ材料の金属(例えば、Al)をパターニングする。このパターニングされた金属は第1端子11の端子本体11a、第2端子12の端子本体、及び配線11d、12dとなる。(4)その後、端子11、12の端子本体及び配線11d、12dを覆うようにITOの膜を形成する。ITOは上述の被覆膜11b及び第2端子12の被覆膜となる。(6)その後、接着補強部14、15上のITOを除去し、接着補強部14、15をITOから露出させる。以上が端子11、12及び接着補強部14、15を形成する手順の一例である。端子11、12と接着補強部14、15の製造方法はこれに限られない。例えば、接着補強部14、15は、ゲート絶縁膜46を形成する工程において、ゲート絶縁膜46と同じ材料によって形成されてもよい。この場合、端子11、12はTFT41のゲート電極を形成する工程において、このゲート電極と同じ材料で形成されてもよい。
【0029】
以上説明したように、表示装置1では、第1端子11に開口が形成され、開口の内側にACF13に接着する接着補強部14が形成されている。接着補強部14は、端子11の表面を構成する材料(以上の説明ではITO)がACF13との間に有する接着性よりも高い接着性をACF13との間に有する材料で形成されている。これによれば、端子11の表面を構成する材料とACF13との接着性が低い場合であっても、第1端子11とACF13との接着安定性を確保できる。つまり、ACF13が第1端子11から剥離することを抑えることができる。その結果、第1端子11とFPC20の端子21との接続安定性を確保できる。
【0030】
本発明は以上説明した表示装置1に限られず、種々の変形がなされてよい。
【0031】
図7は第1端子11の変形例を示す平面図である。
図7においては、これまで説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
図7に示す第1端子111にも開口が形成され、開口の内側に第1接着補強部114が形成されている。第1端子111の開口(換言すると、第1接着補強部114)はFPC20の端子21の位置を避ける位置に形成されている。具体的には、第1端子111の開口は、第1端子111に接続される2つの端子21(
図3参照)の間に位置する。
図7の例では、第1端子111の開口の数は、第1端子11とは異なり、1つである。そして、第1端子111の開口(第1接着補強部114)は、その端部が、第1端子111の長さ方向における一方の縁111e(
図7の例では下縁)に位置するように形成されてもよい。また、第1端子111の開口(第1接着補強部114)は、
図7の二点鎖線で示すように、その端部が第1端子111の縁111eとは反対側の縁111fに位置するように形成されもよい。
【0032】
図8は第1端子11のさらに別の変形例を示す平面図である。
図8においては、これまで説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
図8に示す第1端子211にも開口が形成され、開口の内側に第1接着補強部214が形成されている。第1端子211の開口(換言すると、第1接着補強部214)はFPC20の端子21と重なる位置に形成されている。具体的には、第1端子211の開口(第1接着補強部214)は、第1端子211の角に形成されている。したがって、
図8の例では、第1接着補強部214は第2接着補強部15と連続している。
図8の例では、第1端子211の開口(第1接着補強部214)は第1端子211の4つの角に形成されている。
【0033】
また、以上の説明した基板10には幅の異なる2種類の端子11、12が形成されていた。しかしながら、基板10には必ずしも2種類の端子は形成されなくてもよい。
【0034】
また、以上の説明では、第2端子12には第1接着補強部14は設けられていなかった。しかしながら、第2端子12にも第1接着補強部14が設けられてもよい。
【0035】
また、以上の説明では、異方性導電部材として異方性導電フィルム13が用いられていた。しかしながら、異方性導電部材として異方性導電ペーストが用いられてもよい。
【0036】
なお、当業者が想到し得る他の変更例及び修正例も、それらが本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に属するものと了解される。