(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の第1の実施形態に係る給水装置を、
図1を用いて説明する。
図1は、給水装置10を示す概略図である。給水装置10は、液体の一例である水を、水道管20から吐出口の一例である蛇口30に導くことが可能に形成されている。
【0013】
図1に示すように、給水装置10は、水道管直結方式の給水装置である。給水装置10は、水道管20から蛇口30までの流路部を形成する給水管40と、水道管20から供給される水を増圧して下流に吐出可能に構成されるポンプ装置50と、給水管40中の圧力を検出可能に構成される圧力センサ60と、給水管40内の流量が所定流量以上であるか否かを検出可能に構成されるフローセンサ70と、給水管40中の流量の変動を均すためのアキュムレータ90とを有している。
【0014】
給水管40は、水道管20に連結される第1の給水管部41と、第1の給水管部41から分岐される第2の給水管部42及び第3の給水管部43と、蛇口30に連結される第4の給水管部44とを有している。第2の給水管部42と第3の給水管部43とは、互いに並列となっており、下流において合流部45で合流する。第4の給水管部44は、合流部45と蛇口30とを連結している。第1の給水管部41には、逆流防止装置46が設けられている。逆流防止装置46は、第1の給水管部41から水道管20に水が逆流することを防止可能に構成されている。
【0015】
ポンプ装置50は、第2の給水管部42に設けられる第1のポンプ51と、第2の給水管部42に設けられる第2のポンプ52と、第1のポンプ51及び第2のポンプ52の駆動を制御可能に構成される制御盤53とを有している。
【0016】
第1のポンプ51及び第2のポンプ52は、互いに同様の構成であり、例えば、回転することによって水に圧力を付与する羽根車を有するポンプ部と、羽根車を回転可能に構成される駆動部の一例としての電動モータとを有している。
【0017】
第2の給水管部42において第1のポンプ51よりも下流には、第1の逆止弁47が設けられている。第1の逆止弁47は、第1のポンプ51から吐出された水が第1のポンプ51側に逆流することを防止可能に形成されている。第2の給水管部42において第1のポンプ51よりも上流の位置及び第1の逆止弁47のよりも下流の位置には、仕切り弁48が設けられている。
【0018】
第3の給水管部43において第2のポンプ52よりも下流には、第2の逆止弁49が設けられている。第2の逆止弁49は、第2のポンプ52から吐出された水が第2のポンプ52側に逆流することを防止可能に形成されている。第3の給水管部43において第2のポンプ52よりも上流の位置及び第2の逆止弁49よりも下流の位置には、仕切り弁48が設けられている。
【0019】
アキュムレータ90は、第4の給水管部44に設けられている。フローセンサ70は、第4の給水管部44に設けられている。フローセンサ70は、所謂パドル式のフローセンサである。フローセンサ70は、第4の給水管部44を流れる水の流量が所定流量以上であると、オン状態となり、制御盤53に信号を送信可能に構成されている。フローセンサ70は、第4の給水管部44を流れる水の流量が上記の所定流用未満であるとオフ状態であり、信号を送信しない。
【0020】
なお、所定流量は、予め決定されている。本実施形態では、所定流量は、一例として、全てのポンプ、つまりポンプ51,52が駆動していない状態において、蛇口30が開かれたときに発生する水の流量である。このときの蛇口30の開き具合は、通常水を使用する際に開く開き具合であり、予め決定されており、例えば実験などから得ることができる。つまり、フローセンサ70がオンとなる状態は、水が使用されている状態となる。または、水を使用するべく蛇口30が開かれた状態となる。
【0021】
また、フローセンサ70がオフ状態であり信号を制御盤53に送信しない状態では、流れがないと判断され、言い換えると、蛇口30から水が流れていないと判断される。
【0022】
圧力センサ60は、第4の給水管部44に設けられている。圧力センサ60は、第4の給水管部44内の圧力を検出し、検出結果を制御盤53に可能に構成されている。制御盤53は、圧力センサ60の検出結果と、フローセンサ70からの信号の有無とによって、第1のポンプ51と第2のポンプ52とを、通常運転モード、または、バックアップ運転モードで制御する。
【0023】
次に、給水装置10の動作について説明する。まず、通常運転モードについて、説明する。通常運転モードは、圧力センサ60が故障していない状態での運転モードである。圧力センサ60は、検出結果を常に制御盤53に送信する。または、圧力センサ60は、予め決定された所定間隔で検出結果を制御盤53に送信する。制御盤53は、圧力センサ60か信号を正常に受信している状態では、圧力センサ60が故障していないと判断して、通常運転モードを採用する。
【0024】
蛇口30が開かれることによって、給水管40中の水が蛇口30から吐出される。なお、給水装置10は、水道管直結方式の給水装置であるため、第1のポンプ51と第2のポンプ52とが駆動していない状態であっても、水道管20内の圧力によって、水が、蛇口30から吐出される。
【0025】
しかしながら、水道管20内の圧力は、蛇口30から十分な水を吐出することに対して不十分であるため、給水管40内の圧力が減少する。制御盤53は、圧力センサ60の検出結果に基づいて、給水管40内の圧力が、始動圧力以下になったと判断すると、第1のポンプ51または第2のポンプ52を始動させる。なお、第1のポンプ51または第2のポンプ52のうち始動されるポンプは、予め決定されている。また、制御盤53は、第1のポンプ51の運転と第2のポンプ52の運転を定期的に切り替える。
【0026】
制御盤53は、ポンプが駆動されている状態において、フローセンサ70から信号を受信しなくなると、駆動しているポンプを停止する。
【0027】
次に、バックアップ運転モードについて説明する。バックアップ運転モードは、圧力センサ60が故障した場合の運転モードである。本実施形態では、制御盤53は、一例として、圧力センサ60から信号を受信しない状態になると、圧力センサ60が故障したと判断し、上記の通常運転モードからバックアップ運転モードに移行する。
【0028】
蛇口30が開かれることによって、給水管40内の水が蛇口30から吐出される。また、水道管20内の圧力によって、第1のポンプ51及び第2のポンプ52が駆動していない状態であっても、水が蛇口30から吐出される。このため、第1のポンプ51及び第2のポンプ52が駆動していない状態であっても、給水管40内に水の流れが生じる。このため、フローセンサ70は、この水の流れによってオン状態となり、制御盤53に信号を送信する。
【0029】
上記のように、フローセンサ70がオン状態となる所定の流量は、全てのポンプ、つまりポンプ51,52が駆動していない状態において、蛇口30が開かれたときに発生する水の流量であり、このときの蛇口30の開き具合は、通常水を使用する際に開く開き具合であり、予め決定されている。
【0030】
このため、フローセンサ70は、第1のポンプ51及び第2のポンプ52が停止している状態において、蛇口30が開かれることによって生じる水の流れを検出することができる。
【0031】
制御盤53は、バックアップ運転モードで、第1のポンプ51及び第2のポンプ52が駆動されていない状態において、フローセンサ70から信号を受信すると、第1のポンプ51と第2のポンプ52とのうち、予め決定されている一方を始動する。
【0032】
制御盤53は、フローセンサ70から信号を受信することによって、蛇口30から水が流れており、つまり水が使用されていると判断する。なお、バックアップ運転モードの際に駆動されるポンプは、予め決定されている。
【0033】
例えば、第1のポンプ51と第2のポンプ52との一方のみが運転されてもよい。または、第1のポンプ51と第2のポンプ52とが交互に運転されてもよい。また、駆動されるポンプの運転は、予め設定されている。本実施形態では、一例として、一定の周波数で運転するように設定されている。ここで言う周波数とは、ポンプが備える羽根車の回転数のことである。制御盤53は、羽根車の回転数が一定となるような電力を、駆動するポンプに供給する。
【0034】
制御盤53は、フローセンサ70から信号を受信なくなると、運転中のポンプの駆動を停止する。フローセンサ70から信号を受信しなくなる状態とは、給水管40内で水の流れがなく、つまり、蛇口30が閉じられて水が使用されていない状態である。
【0035】
このように構成される給水装置10では、バックアップ運転モード時の電力の消費を抑制できる。この点ついて、具体的に説明する。例えば、圧力センサ60が故障した場合に、バックアップ運転モードとして、定期的にポンプを始動することが考えられる。
【0036】
このようなバックアップ運転モードでは、実際に水が使用されていない状態においても、ポンプが始動されることになる。このため、ポンプの駆動が必要ない場合であってもポンプが始動されるため、当該ポンプを駆動するための電力が無駄となる。
【0037】
しかしながら、本実施形態では、バックアップ運転中に、実際に水が使用されたことを示すフローセンサ70からの信号に基づいてポンプを始動する。このため、ポンプが無駄に駆動されるということがないので、バックアップ運転モード時の電力の消費を抑制することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、フローセンサ70は、給水管40内を流れる水の流量が所定流量以上となると、オン状態となり、信号を送信可能な構成を有している。
【0039】
他の例としては、フローセンサ70に代えて、給水管40を流れる流量を検出可能なフローセンサが用いられてもよい。このフローセンサは、給水管40内を流れる水の流量に応じた信号を制御盤53に送信する。制御盤53は、このフローセンサが用いられる場合では、このフローセンサの検出結果に基づいて水の流れが生じていると判断すると、つまり流量が零以上となると、ポンプを始動するようにしてもよいし、または、流量が上記説明した所定流量以上であると判断すると、ポンプを始動するようにしてもよい。
【0040】
次に、本発明の第2の実施形態に係る給水装置を、
図2を用いて説明する。本実施形態では、給水装置10Aについて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
【0041】
本実施形態では、給水装置10Aは、給水管40と、ポンプ装置50とが第1の実施形態に対して異なるとともに、フローセンサ70に代えて、第1のフローセンサ101と第2のフローセンサ102と第3のフローセンサ103とを備える点が第1の実施形態と異なる。他の点は、第1の実施形態と同じである。上記異なる点について、具体的に説明する。
【0042】
図2は、本実施形態の給水装置10Aを示す概略図である。
図2に示すように、給水管40は、第5の給水管部110をさらに有する。第5の給水管部110は、第1の給水管部41から分岐しており、下流において合流部45に合流している。第2の給水管部42と第3の給水管部43と第5の給水管部110とは、互いに並列となっている。
【0043】
ポンプ装置50は、さらに、第3のポンプ111を有している。第3のポンプ111は、第5の給水管部110に設けられている。第3のポンプ111は、第1のポンプ51と同じ構成であり、制御盤53によって駆動が制御される。
【0044】
第5の給水管部110において、第3のポンプ111の下流には、第3の逆止弁112が設けられている。第3の逆止弁112は、第3のポンプ111から吐出された水が第3のポンプ111側に逆流することを防止可能に形成されている。
【0045】
第1のフローセンサ101は、第2の給水管部42において、第1の逆止弁47の下流に設けられている。第1のフローセンサ101は、第2の給水管部42を流れる水の流量が所定流量以上であると、オン状態となり、制御盤53に信号を送信する。第1のフローセンサ101は、第2の給水管部42を流れる水の流量が上記の所定流用未満であるとオフ状態であり、信号を送信しない。
【0046】
第1のフローセンサ101がオン状態となる所定流量は、全てのポンプ、つまりポンプ51,52,111が駆動していない状態において、蛇口30が開かれたときに発生する水の流量を、合流部54より上流において互いに並列に形成される給水管部の数で除した値となる。本実施形態では、合流部54の上流において互いに並列に形成される給水管部は、給水管部42,43,110であり、3つである。そして、このときの蛇口30の開き具合は、通常水を使用する際に開く開き具合であり、予め決定されており、例えば実験などから得ることができる。言い換えると、本実施形態では、第1のフローセンサ101がオン状態となる所定流量は、第1の実施形態で説明された、フローセンサ70がオン状態となる所定流量の1/3の値となる。
【0047】
このように、蛇口30の上流において互いに並列となる流路の部分があり、これら並列となる流路の部分の全てフローセンサが設けられる構造を有する場合では、これらフローセンサがオン状態となる所定流量は、全てのポンプが駆動していない状態において通常水を使用する際に開く開き具合で蛇口30が開かれたときに、これら並列となる流路部分のうち少なくとも1つに流れる水の流量となる。
【0048】
言い換えると、所定流量をQ1とし、全てのポンプが駆動していない状態において通常水を使用する際に開く開き具合で蛇口30が開かれたときに蛇口30から吐出去れる流量をQ2とし、並列となる流路の部分の数をDとすると、Q1=Q2/Dとなる。
【0049】
第2のフローセンサ102は、第3の給水管部43において、第2の逆止弁49の下流に設けられている。第2のフローセンサ102は、第1のフローセンサ101と同じものである。第2のフローセンサ102は、第3の給水管部43を流れる水の流量が所定流量以上であると、オン状態となり、制御盤53に信号を送信する。第2のフローセンサ102は、第3の給水管部43を流れる水の流量が上記の所定流用未満であるとオフ状態であり、信号を送信しない。
【0050】
第3のフローセンサ103は、第5の給水管部110において、第3の逆止弁112の下流に設けられている。第3のフローセンサ103は、第1のフローセンサ101と同じものである。第3のフローセンサ103は、第5の給水管部110を流れる水の流量が所定流量以上であると、オン状態となり、制御盤53に信号を送信する。第3のフローセンサ103は、第5の給水管部110を流れる水の流量が上記の所定流用未満であるとオフ状態であり、信号を送信しない。
【0051】
次に、給水装置10Aの動作について説明する。まず、給水装置10Aの通常運転モードについて説明する。蛇口30が開かれることによって、給水管40中の水が蛇口30から吐出される。なお、給水装置10Aは、水道管直結方式の給水装置であるため、ポンプ51,52,111が駆動していない状態であっても、水道管20内の圧力によって、水が、給水管部41,42,110の少なくともいずれかを通って、蛇口30から吐出される。
【0052】
しかしながら、水道管20内の圧力は、蛇口30から十分な水を吐出することに対して不十分であるため、給水管40内の圧力が減少する。制御盤53は、圧力センサ60の検出結果に基づいて、給水管40内の圧力が、始動圧力以下になったと判断すると、ポンプ51,52,112のうちの予め決定されている一台を始動させる。
【0053】
また、制御盤53は、フローセンサ101,102,103の検出結果に基づいて、駆動するポンプの台数を決定する。制御盤53は、本実施形態では、一例として、信号を受信したフローセンサの台数をN1とし、駆動しているポンプの台数をN2とすると、N2≦N1となると、駆動するポンプの台数を増台する。また、N2>N1となると、駆動するポンプの台数を減台する。ポンプ51,52,112の始動する順番、及び、減台する順番は、予め決定されている。
【0054】
次に、バックアップ運転モードについて説明する。本実施形態では、ポンプ51,52,111の駆動が停止している状態であっても、蛇口30が開かれることによって、給水管40内の水が吐出され、かつ、水道管20内の圧力によって水が給水管40内を流れることによって、給水管部42,43,112内の少なくともいずれかを水が流れる。
【0055】
給水管部42,43,112のうち、所定流量以上の水が流れる給水管部に設けられたフローセンサは、オン状態となり、制御盤53に信号を送信する。制御盤53は、フローセンサ101,102,103のうちの少なくとも1つから信号を受信すると、給水管部41,42,110のうちの少なくとも1つに所定流量の水が流れていると判断し、ポンプ51,52,112のうち、予め決定されているポンプを1台駆動する。
【0056】
また、制御盤53は、信号を受信したフローセンサの台数をN1とし、駆動しているポンプの台数をN2とすると、N2≦N1となると、駆動するポンプの台数を増台する。また、N2>N1となると、駆動するポンプの台数を減台する。ポンプ51,52,112の始動する順番、及び、減台する順番は、予め決定されている。
【0057】
または、制御盤53は、フローセンサ101,102,103のうちの少なくとも1つから信号を受信すると、当該信号を送信したフローセンサが設けられる給水管部に水が流れていると判断して、この給水管部に設けられるポンプを始動するようにしてもよい。
【0058】
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、バックアップ運転モードにおいても、水の使用量に応じてポンプを駆動することができる。この点について、具体的に説明する。
【0059】
蛇口30の開き具合によって、給水管40を流れる水の流量は、変化する。より具体的には、使用者が要求する水の量が多い場合、使用者は蛇口を大きく開く。または、蛇口30が複数ある場合において、複数の蛇口が同時に開かれる場合は、要求される水の量が多くなる。
【0060】
このように、要求される水の量が多い場合は、水は、駆動しているポンプが設けられる給水管部以外の給水管部を流れるようになる。このように、ポンプが駆動していない給水管部を水が流れることによって、ポンプの台数N2が、信号を送信するフローセンサの台数N1以下となる。
【0061】
このため、制御盤53は、N2がN1以下となると、要求される水の量が多いと判断し、駆動するポンプの台数を増台する。
【0062】
また、信号を送信しているフローセンサの台数N1が、駆動しているポンプの台数N2未満となる場合は、要求される水の量が少ないと判断して、駆動しているポンプ台数を減台する。
【0063】
このようにポンプを運転することによって、バックアップ運転モードにおいても、実際に要求される水の量に適した運転を行うことができるようになる。
【0064】
なお、本実施形態においてもフローセンサ101,102,103は、第1の実施形態でも説明したように、給水管部内の流量を検出し、流量に応じた信号を送信可能に構成されてもよい。この場合、制御盤53は、フローセンサ101,102,103の検出結果に基づいて、水の流れが発生していると判断すると、つまり、水の流量が零より大きくなると、ポンプを始動するようにしてもよいし、または、流量が上記説明した所定の流量以上であると判断するとポンプを始動するようにしてもよい。
【0065】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、給水装置10,10Aは、水道管20に直結される水道管直結方式の給水装置である。他の例としては、給水装置10,10Aは、水道管20から水が供給される構造ではなく、受水槽から水が供給される給水装置であってもよい。この場合であっても、全てのポンプが駆動していない状態において蛇口30が開かれると、受水槽内の圧力によって、水が給水管40内を流れて蛇口30から吐出される。そして、ポンプの駆動に起因しない、受水槽内の圧力による流れを検出することによって、バックアップ運転モード時に、ポンプの始動を制御することができる。
【0066】
このように、本発明は、水道管や入水槽等のように、ある程度の圧力を有する水を給水可能な供給源に連結される給水装置に対して有効である。
【0067】
しかしながら、供給源から供給される水の圧力に起因する流れがなくても、全てのポンプの駆動が停止されている状態において吐出口から水が吐出されることによって流路部内に流れが生じ、この流れを検出することによって、バックアップ運転モードにおいてポンプを始動するようにしてもよい。
【0068】
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態の構成を組み合わせてもよい。
以下に、本願出願の当初の特許請求範囲に記載された発明を付記する。
[1]
供給源から供給される水を末端の吐出口に導く流路部と、
前記流路部に設けられて、前記供給源から供給される前記水を前記吐出口側に吐出するポンプと、
前記流路部において前記ポンプよりも下流に設けられ、前記水の少なくとも所定流量を検出可能であり、前記所定流量を検出すると信号を送信するフローセンサと、
前記流路部において前記ポンプよりも下流に設けられて前記流路部内の圧力を検出し、検出結果を送信する圧力センサと、
前記圧力センサが故障していない状態では前記圧力センサの検出結果に基づいて前記ポンプの始動を制御し、かつ、前記圧力センサが故障した場合に、前記フローセンサの検出結果に基づいて前記ポンプの始動を制御する制御部と
を具備することを特徴とする給水装置。
[2]
前記流路部は、互いに並列となる複数の分岐流路部と、前記分岐流路部が下流において合流する合流部とを具備し、
前記ポンプは、前記複数の分岐流路部のそれぞれに設けられ、
前記圧力センサは、前記分岐流路部において前記合流部よりも下流に設けられ、
前記フローセンサは、前記複数の分岐流路部のそれぞれに設けられ、
前記制御部は、前記圧力センサが故障した場合に、前記ポンプの運転台数が、前記フローセンサの検出結果に基づいて前記分岐流路部のうち前記水が流れていると判断した分岐流路部の数以下となると、前記ポンプの駆動台数を増台し、前記ポンプの運転台数が、前記分岐流路部のうち前記水が流れていると判断した分岐流路部の数より大きくなると、前記ポンプの駆動台数を減台する
ことを特徴とする[1]に記載の給水装置。